JP4288958B2 - 劣化度推定方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、劣化度推定方法に係り、特に、異なる時刻t1、t2(t1<t2)において車両に搭載されたエンジン始動用電池に流れる電流が所定値以下のときの電池の開路電圧を測定し電池の劣化度(SOH)を推定する劣化度推定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両に搭載された鉛電池は、走行中、常にオルタネータによりフロート充電され、また負荷もランプ類などに限られていたため、深い放電はなされず、ほぼ常時満充電状態付近に保持されていた。しかし、近年環境意識の高まりから、車両からの二酸化炭素ガスの排出を低減する必要が生じ、特に大型バス、トラックなどの車両等では信号待ちなどの停止時にエンジンを停止するアイドルストップ機能を有したシステム車が増加している。
【0003】
アイドルストップ機能を有したシステム車では、エンジン停止中のエアコン、カーステレオなどの負荷は、すべてバッテリ(電池)からの電力で賄われる。このため、従来に比べバッテリの放電深度(DOD)が深くなる状態が増加し、バッテリの残容量が小さくなる状態が増加すると予想される。バッテリの出力はバッテリの残容量に依存するため、エンジン停止中にバッテリの残容量が小さくなると、エンジンを始動する充分な出力が得られなくなるため、エンジン停止後再始動(アイドルストップスタート、ISS)することができなくなるおそれがある。従って、ISS可能な状態を保つためには、例えば、バッテリの残容量を推定してエンジン始動に必要な出力の有無を監視して、エンジン始動に必要な出力がある場合にはアイドルストップを行い、エンジン始動に必要な出力がない場合にはアイドルストップを止めバッテリを充電するなどの信号を車両側のコンピュータに送信する必要がある。
【0004】
また、電池状態を推定する方法として、容量を支配する活物質の濃度をマップとして準備し、電池毎の個体差を考慮して精度よく電池状態を推定する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−266958号公報(図1、段落番号「0004」〜「0006」)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1の技術では、電池毎の個体差を考慮して精度よく電池状態を推定することができるものの、直接的な測定が難しい活物質の濃度をマップとして準備する必要があるので、マップ作成に伴う作業が煩雑となる。なお、電池状態(劣化)を示す劣化度(State Of Health、以下、SOHと略記する。)は、下式(1)に示すように、電池の初期満充電容量に対する満充電容量の割合を百分率で表される。
【0007】
【数1】
Figure 0004288958
【0008】
本発明は上記事案に鑑み、簡便かつ精度よく電池の劣化度を推定可能な劣化度推定方法を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、異なる時刻t1、t2(t1<t2)において車両に搭載されたエンジン始動用電池に流れる電流が所定値以下のときの前記電池の開路電圧を測定し前記電池の劣化度(SOH)を推定する劣化度推定方法であって、時刻t1及び時刻t2で前記電池の開路電圧OCV及びOCVを測定すると共に、時刻t1から時刻t2の間に前記電池に流れる電流を測定し、前記測定した電流を積算して得られる電気量ΔQに対する前記開路電圧OCVから前記開路電圧OCVを減じた変化量の傾き(OCV−OCV)/ΔQを求め、前記求めた傾き(OCV−OCV)/ΔQを予め定められ複数のSOH及び傾き(OCV −OCV )/ΔQの間に成立したリニアな相関関係を有するSOH−(OCV−OCV)/ΔQマップに当てはめて前記電池の劣化度を推定する、ステップを含む。
【0010】
電池の劣化度と傾き(OCV−OCV)/ΔQとには相関関係が成立する。すなわち、傾き(OCV−OCV)/ΔQが大きく(小さく)なると電池の劣化度は小さく(大きく)なる。本発明では、この原理に着目し、異なる時刻t1、t2で測定した開路電圧OCV、OCV及び電気量ΔQから求めた傾き(OCV−OCV)/ΔQを、複数のSOH及び傾き(OCV −OCV )/ΔQの間に成立したリニアな相関関係を有するSOH−(OCV−OCV)/ΔQマップに当てはめて、傾き(OCV−OCV)/ΔQと相関のある劣化度を得るので、劣化度を求めるための演算負荷を低減させ精度よく電池の劣化度を推定することができると共に、直接的には測定することができない活物質の濃度マップ等を準備する必要がないので、マップの作成が容易となる。
【0011】
本発明において、電気量ΔQを、時刻t2における電池の残容量Qから時刻t1での電池の残容量Qを減ずることで求めれば、劣化度の推定に残容量をパラメータとして含むので、エンジン始動用電池の残容量が低下したときでも劣化度を精度よく推定することができる。また、電池の温度Tを測定し、測定した温度Tを予め定められたT−OCVマップに当てはめて開路電圧OCV及び開路電圧OCVを補正した後、傾き(OCV−OCV)/ΔQを求めれば、電池の温度依存性が排除されるので、電池の劣化度を高精度に推定することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明を鉛電池の劣化度を推定する電池状態検知システムに適用した実施の形態について説明する。
【0013】
(構成)
図1に示すように、本実施形態の電池状態検知システム10は、車両に搭載されたエンジン8等の車両側の制御を行う車両制御システム11の下位システムとして機能し、異なる複数の時刻t(i≧1)においてエンジン8始動用の鉛電池1の開路電圧OCVを測定して鉛電池1の劣化度(SOH)を推定する。電池状態検知システム10は、中央演算処理装置として機能するCPU、電池状態検知システム10の基本制御プログラム及び後述するように種々の設定値やマップ等が格納されたROM、CPUのワークエリアとして働くとともにデータを一時的に記憶するRAM、A/Dコンバータ、車両制御システム11との通信を行うためのインタフェース、これらを接続するバス等を含んで構成されている。
【0014】
鉛電池1は容器となる角形の電槽を有しており、電槽の材質には成形性、電気的絶縁性、耐腐食性及び耐久性等の点で優れる、例えば、アクリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)等の高分子樹脂が用いられている。電槽の中央部の隔壁にはセンサ挿入孔が形成されている。センサ挿入孔にはサーミスタ等の温度センサ2が挿入されており、温度センサ2は接着剤でセンサ挿入孔内に固定されている。
【0015】
また、鉛電池1の電槽は、例えば、外周壁の内部を縦横に仕切る隔壁によって2行9列の合計18個のセル室に画定され、一体成形されたモノブロック電槽として構成されている。電槽内の各セル室には極板群(セル)がそれぞれ1組ずつ収容されており、電槽全体には合計18組の極板群が収容されている。各極板群は、未化成負極板6枚及び未化成正極板5枚がガラス繊維からなるリテーナ(セパレータ)を介して積層されており、化成(初充電)後の公称電圧(セル電圧)は2.0Vとされている。従って、鉛電池1の群電圧は36Vである。
【0016】
電槽の上部は、電槽の上部開口部を密閉するABS等の高分子樹脂製の上蓋に接着(又は溶着)されている。上蓋には、各セル室の中央に対応する位置に各セル室の内圧を所定値以下に制御するための制御弁が配設されていると共に、対角隅部に鉛電池1を電源として外部へ電力を供給するためのロッド状正極外部出力端子及び負極外部出力端子が立設されている。
【0017】
鉛電池1の正極外部出力端子は、イグニッションスイッチ(以下、IGNスイッチという。)5の中央端子に接続されている。IGNスイッチ5は、中央端子とは別に、OFF端子、ON/ACC端子及びSTART端子を有しており、中央端子とこれらOFF、ON/ACC及びSTART端子のいずれかとは、ロータリー式に切り替え接続が可能である。一方、鉛電池1の負極外部出力端子は、ホール素子等の電流センサ4を介してグランドに接続されている。電流センサ4は、ホール素子に流れる電流に応じて変化するホール電圧により電流を検出することが可能である。
【0018】
鉛電池1の正極、負極外部出力端子、温度センサ2の両端端子及び電流センサ4の出力端子は、それぞれ電池状態検知システム10内のA/Dコンバータに接続されている。このため、電池状態検知システム10のCPUは、鉛電池1の電圧、電流及び温度をデジタル値として取り込むことが可能である。
【0019】
IGNスイッチ5のON/ACC端子は、ランプ、ワイパー、ラジオ等の補機6の一端に接続されていると共に、レギュレータRG及び一方向への電流の流れを許容する整流素子Dを介してエンジン8の回転駆動力で発電する発電機(オルタネータ)7の一端に接続されている。なお、整流素子Dは、アノード側が発電機7の一端に、カソード側がレギュレータRGに接続されている。また、IGNスイッチ5のSTART端子は、エンジン始動用スタータ9の一端に接続されている。
【0020】
スタータ9の回転軸とエンジン8の回転軸との間にはスタータ9の回転力をエンジン8に伝達する図示を省略したギヤプーリや無端ベルトが介在しており、エンジン8の回転軸と発電機7の回転軸との間にはエンジン8の回転駆動力を発電機7に伝達する電動クラッチが介在している。このため、エンジン8が駆動しているときは、エンジン8及び発電機7間の電動クラッチを接続状態としてエンジン8の回転駆動力を発電機7に伝達する。なお、IGNスイッチ5がON/ACC位置にあり、発電機7が作動しているときは、鉛電池1は電池状態検知システム10で算出された鉛電池1の残容量Qに応じて充電される。
【0021】
車両制御システム11は、CPU、ROM、RAM、エンジン8を制御するエンジン制御部や電動クラッチを制御するクラッチ制御部、インターフェース等を有して構成されており、エンジン制御部はエンジン8に、クラッチ制御部は電動クラッチに接続されている。車両制御システム11は電池状態検知システム10と通信線で接続されており、両者は相互間で通信が可能である。また、補機6、発電機7、スタータ9の他端、電池状態検知システム10、車両制御システム11は、それぞれグランドに接続されている。なお、IGNスイッチ5のOFF端子はいずれにも接続されていない。
【0022】
電池状態検知システム10のROMには、SOH−(OCV−OCVi−1)/ΔQマップが格納されている。図6に示すように、鉛電池1の開路電圧OCVと残容量Qとの間には一定の関係が成立する。すなわち、劣化度(SOH)が小さい(鉛電池1の劣化が進行する)ほど、残容量Qに対する開路電圧OCVの傾きが大きくなる。この関係は、エンジン始動を含む微少時間経過前後における電池状態においても成り立つ。図5に示す回帰直線は、図6に示す残容量Qに対する開路電圧OCVの傾きを劣化度に対してプロットし、最小二乗法により得たものである。従って、電池状態検知システム10のROMには、図5に示した回帰直線の数式がSOH−(OCV−OCVi−1)/ΔQマップとして格納されている。なお、OCV、OCVi−1及びΔQは、後述するように、それぞれ時刻t、ti−1での鉛電池1の開路電圧、鉛電池1の時刻tでの残容量と時刻ti−1での残容量の差を示している。
【0023】
(動作)
次に、フローチャートを参照して、本実施形態の電池状態検知システム10の動作について説明する。なお、電池状態検知システム10に電源が投入されると、初期設定処理において、ROMに格納された設定値等はRAMに展開されると共に、後述するカウンタiが1に設定され、図2に示す電池状態検知ルーチンが実行される。
【0024】
電池状態検知ルーチンでは、まず、ステップ102において電流センサ4に流れる電流の値を積算(電流積算)して得られる積算電気量ΔQ(Ah)のメモリを0として電流積算を開始する。
【0025】
次のステップ106では、電流センサ4に流れる電流値Iを取り込んで、鉛電池1の自然放電を排除するために所定値Ia(例えば、0.05A)以上か否かを判断することによりIGNスイッチ5がON位置に位置するか否かを判定する。否定判定のときはステップ106に戻り、肯定判定のときは、次のステップ108において、電流積算により積算電気量ΔQを求めRAMに記憶する。
【0026】
次にステップ110では、ステップ106で取り込んだ電流値Iが所定値Ic(例えば、0.1A)以下か否かを判断することにより鉛電池1が開路状態にあるか否かを判定する。否定判定のときはステップ106に戻り、肯定判定のときはステップ112においてADコンバータでデジタル値に変換した開路電圧OCV及び温度センサ2の測定値をADコンバータでデジタル値に変換した温度Tを取り込む(このときの時刻を時刻tとする。)。
【0027】
次にステップ114では、ステップ112で取り込んだ開路電圧OCVを、所定温度(例えば25°C)における開路電圧に温度補正する。すなわち、図3に示すように、RAMには初期設定処理においてOCV−T補正値マップが展開されており、鉛電池1の温度が例えば、10°Cのときの開路電圧補正値は、0°Cの開路電圧補正値0.05(V)と25°Cの開路電圧補正値0(V)とから比例計算により、(25−10)×0.05/25=0.03(V)として算出される。温度補正後の開路電圧OCVは、ステップ112で取り込んだ開路電圧OCVに補正値(0.03(V))を加えたものである。次のステップ116では、温度補正後の開路電圧OCVをRAMに記憶する。
【0028】
次いでステップ118ではカウンタiが1か否かを判断し、肯定判断のときは、ステップ120において既にRAMに展開されているQ−OCVマップ(図4参照)からステップ116で補正した開路電圧OCVから残容量Qを演算してRAMに記憶し、ステップ130へ進む。このような残容量Qを推定するのは、電池状態検知システム10が何らかの事情によりリセットされた場合に、鉛電池1の正確な残容量を最初に把握しておくためである。
【0029】
一方、ステップ118で否定判断のときは、次のステップ122において、前回(時刻ti−1)記憶した残容量Qi−1にステップ108で記憶した積算電気量ΔQを加算することで今回(時刻t)の残容量Qを演算しRAMに記憶する。
【0030】
ステップ124では、ステップ116でRAMに記憶した今回(時刻t)、前回(時刻ti−1)の開路電圧OCV、OCVi−1及びステップ122でRAMに記憶した今回(時刻t)、前回(時刻ti−1)の残容量Q、Qi−1を読み出し、傾き(OCV−OCVi−1)/(Qi−1−Q)を演算する(ΔQ=Qi−1−Q)。
【0031】
次にステップ126では、演算した傾き(OCV−OCVi−1)/ΔQの値を、SOH−(OCV−OCVi−1)/ΔQマップ(数式)に代入し、SOHを演算する。次のステップ128では車両制御システム11に演算したSOH及びステップ122でRAMに記憶した残容量Qを報知する。次にステップ130でカウンタiを1インクリメントしてステップ102に戻る。
【0032】
車両制御システム11のCPUは、報知を受けたSOH及び残容量Qを図示しない表示制御部を介してインストールメンタル・パネル(インパネ)上に数値やインジケータで表示させると共に、エンジン始動を許容する最小残容量Qmin(例えば、5%)以上か否かを判断し、肯定判断の場合は、車速が0になったときにエンジン制御部を介してエンジン8の駆動を停止させ、否定判断の場合は、エンジン8をアイドルストップ後に再始動することができないので、車速が0になってもエンジン8の駆動を続行させる。
【0033】
(作用等)
次に、本実施形態の電池状態検知システム10の作用等について説明する。
【0034】
本実施形態の電池状態検知システム10は、RAMに傾き(OCV−OCVi−1)/ΔQとSOHとの関係を示す数式(マップ)が格納されており、直接測定した開路電圧OCV及び開路電圧OCVi−1と、積算電気量ΔQとで傾き(OCV−OCVi−1)/ΔQを演算し(ステップ124)、数式を用いて傾き(OCV−OCVi−1)/ΔQと相関のあるSOHを推定する(ステップ126)。このため、活物質の濃度マップ等を準備する必要がなくマップの作成が容易となると共に、実測値をマップに代入することで、傾き(OCV−OCVi−1)/ΔQとSOHとの相関関係を利用し精度よくSOHを推定することができる。
【0035】
また、本実施形態の電池状態検知システム10では、傾き(OCV−OCVi−1)/ΔQを開路電圧及び残容量から演算する(ステップ124)。このため、SOHの推定に残容量をパラメータとして含むので、鉛電池1の残容量が低下したときでもSOHを精度よく推定できる。
【0036】
更に、本実施形態の電池状態検知システム10では、一次式をマップとして準備し、一次式から傾き(OCV−OCVi−1)/ΔQと相関のあるSOHを推定する。このため、電池状態検知システム10のCPUにかかる演算負荷を低減させることができる。
【0037】
また、本実施形態の電池状態検知システム10では、鉛電池1の温度Tを測定し、鉛電池1のOCV−T補正マップで鉛電池1の開路電圧の温度補正をするので、鉛電池1の温度依存性を排除することができる。このため、より精度よくSOHを推定することができる。
【0038】
更に、本実施形態の電池状態検知システム10では、SOHを車両制御システム11に報知する(ステップ128)ので、ドライバは鉛電池1の交換時期を知ることができ、鉛電池1を交換し車両の適正なアイドルストップスタートを確保することができる。
【0039】
更に、本実施形態の電池状態検知システム10は、車両制御システム11に残容量Qを報知するので(ステップ128)、車両制御システム11がエンジンの停止又は不停止を判断でき、アイドルストップ・スタート時にエンジン8の再始動が確保することができる。
【0040】
なお、本実施形態では、電池状態検知システム10で残容量Q及びSOHを推定する例を示したが、車両制御システム11で残容量Q及びSOHを推定するようにしてもよい。このようにすれば、電池状態検知システム10の演算負荷を低減することができる。
【0041】
また、本実施形態では、数式を用いる例を示したがSOHと傾き(OCV−OCVi−1)/ΔQとのテーブルを電池状態検知システム10のROMに格納しておき補間してSOHを求めるようにしてもよい。すなわち、本発明では、マップにはテーブルと数式との双方の概念が含まれる。
【0042】
更に、本実施形態では、数式を準備する例を示したが、予め回帰分析により高次の曲線を準備し高次の曲線から傾き(OCV−OCVi−1)/ΔQと相関のあるSOHを推定するようにしてもよい。このようにすれば、更に精度よく鉛電池1のSOHを推定することができる。
【0043】
また更に、本実施形態では、残容量Qが最小残容量Qmin以上か否かを判断して、エンジン8の再始動が可能か否かを判定をする例を示したが、予め鉛電池1の残容量Qと充電状態SOCとの関係を示すQ−SOCマップを電池状態検知システム10又は車両状態検知システム11のROMに格納しておき、充電状態SOCがエンジン8の再始動可能な最小充電状態SOCmin以上か否かを判断することで、エンジン8の再始動が可能か否かを判定をするようにしてもよい。
【0044】
更にまた、本実施形態では、開路電圧OCVを取り込む毎に、鉛電池1の温度Tを測定する例を示したが、温度Tは短い時間では大きく変化しないので、所定時間(例えば、10分)毎に温度Tを測定するようにしてもよい。このようにすれば、電池状態検知システム10の演算負荷を低減させることができる。
【0045】
また、本実施形態では、ステップ104でIGNスイッチ5がON位置に位置したか否かを電流センサ4に流れる電流が所定値Ia以上か否かにより判断する例を示したが、車両制御システム11からIGNスイッチ5がON位置に位置した旨の通知があるまで待機するようにしてもよい。
【0046】
更に、本実施形態では、ステップ120で鉛電池1の残容量QをQ−OCVマップから演算する例を示したが、ステップ112で取り込んだ開路電圧OCVとこのときの電流値とから内部抵抗を求めて内部抵抗と残容量との関係を示すマップを用いて内部抵抗に応じた残容量を推定するようにしてもよい。
【0047】
また、本実施形態では、車両に搭載されたエンジン始動用電池として鉛電池1を例示したが、例えば、鉛電池とリチウムイオン二次電池とを並列接続したり、鉛電池とニッケル水素電池を並列接続したハイブリッド電池に適用してもよい。
【0048】
そして、本実施形態では、36Vの群電圧を有する鉛電池1を例示したが、本発明はこれに限定されることなく、例えば、現在車両に一般的に用いられている12Vの鉛電池の電池状態を推定する電池状態検知システムに適用するようにしてもよい。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、異なる時刻t1、t2で測定した開路電圧OCV、OCV及び積算電気量ΔQから求めた傾き(OCV−OCV)/ΔQを、複数のSOH及び傾き(OCV −OCV )/ΔQの間に成立したリニアな相関関係を有するSOH−(OCV−OCV)/ΔQマップに当てはめて、傾き(OCV−OCV)/ΔQと相関のある劣化度を得るので、劣化度を求めるための演算負荷を低減させ精度よく電池の劣化度を推定することができると共に、直接的には測定することができない活物質の濃度マップ等を準備する必要がないので、マップの作成が容易となる、という効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用可能な実施形態の電池状態検知システムを含む車両制御システムのブロック回路図である。
【図2】実施形態の電池状態検知システムの電池状態検知ルーチンを示すフローチャートである。
【図3】鉛電池の温度と開路電圧補正値との関係を示すグラフである。
【図4】鉛電池の残容量と開路電圧との関係を示すグラフである。
【図5】鉛電池の傾き(OCV−OCVi−1)/ΔQと劣化度との関係を示すグラフである。
【図6】鉛電池の開路電圧と残容量との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 鉛電池(電池)
8 エンジン
10 電池状態検知システム

Claims (3)

  1. 異なる時刻t1、t2(t1<t2)において車両に搭載されたエンジン始動用電池に流れる電流が所定値以下のときの前記電池の開路電圧を測定し前記電池の劣化度(SOH)を推定する劣化度推定方法であって、
    時刻t1及び時刻t2で前記電池の開路電圧OCV及びOCVを測定すると共に、時刻t1から時刻t2の間に前記電池に流れる電流を測定し、
    前記測定した電流を積算して得られる電気量ΔQに対する前記開路電圧OCVから前記開路電圧OCVを減じた変化量の傾き(OCV−OCV)/ΔQを求め、
    前記求めた傾き(OCV−OCV)/ΔQを予め定められ複数のSOH及び傾き(OCV −OCV )/ΔQの間に成立したリニアな相関関係を有するSOH−(OCV−OCV)/ΔQマップに当てはめて前記電池の劣化度を推定する、
    ステップを含むことを特徴とする劣化度推定方法。
  2. 前記電気量ΔQを、時刻t2における前記電池の残容量Qから時刻t1における前記電池の残容量Qを減ずることで求めることを特徴とする請求項1に記載の劣化度推定方法。
  3. 更に前記電池の温度Tを測定し、該測定した温度Tを予め定められたT−OCVマップに当てはめて前記開路電圧OCV及び開路電圧OCVを補正した後、前記傾き(OCV−OCV)/ΔQを求めることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の劣化度推定方法。
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