JP2017203622A - 色むら検査方法及び色むら検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】塗工フィルムにおける連続的な帯状の色むら等の微小な色むらを定量的にかつ精度良く検出する。【解決手段】塗工フィルムの色むらを検査する色むら検査方法は、塗工フィルムの反射光を、複数の波長帯域の光を透過するバンドパスフィルターを介して撮像し、各波長帯域の輝度画像を得る輝度画像取得工程と、各波長帯域の輝度画像の各画素の輝度値を重み付けして加算し、重ね合わせ画像を生成する重ね合わせ画像生成工程と、重ね合わせ画像に対してノイズ除去処理及び微分フィルター処理を行い、評価画像を生成する評価画像生成工程と、評価画像に基づき評価値を算出する評価工程と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、色むら検査方法及び色むら検査装置に関する。
一般に、有機EL素子や液晶表示素子に用いられるフィルムやガラス基板等には、高い透明性が必要とされ、人の目によって視認できるような色むらは極力少ないことが好ましい。一方で、作製されたフィルム等を逐一目視評価することは、非常に煩雑であるし、ばらつきの少ない定量的な評価結果を得ることが困難である。
そのため、従来から、定量的な色むら評価結果が得られる検査方法として、様々な方法が検討されている。
例えば、対象物を撮像して得られた画像において基準色度との色差を求めて色差の度数分布を算出し、当該度数分布が予め設定される閾値曲線内に収まるか否かによって、色むらの判定を行う技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、例えば、対象物のマルチスペクトル画像の検出エリア全体の平均の測色値を求めるとともに、検出エリアを分割した分割エリア1つ1つの測色値を求めて検出エリア全体との色差値を求め、色差値が所定以上の値だった場合には色むらと判定し、色差が所定以上の値でなければ正常と判定する技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
また、例えば、対象物のカラー画像データを色相、彩度、明度の各画像データに変換する処理を繰り返し、これらの変換データを順次加算してコントラストの強調された色相、彩度、明度の各画像データを得て、それらのうち少なくとも1つを色むらを表す値に定量化し、その値に基づいて色むら判定を行う技術が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
また、例えば、対象物の着色の濃淡を示すデジタル画像を構成する各画素に対し、その階調値とその画素を中心とした近傍領域の階調値の平均との差を画素の階調値として画像を再生し、その再生画像全画素についての階調値分布の平均値を求め、色むらを判定する技術が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
特開2004−144545号公報 特開2004−340978号公報 特開平9−210788号公報 特開平10−311756号公報
しかしながら、上記従来の技術によれば、それぞれ以下のような問題点がある。
すなわち、特許文献1に記載の技術にあっては、全画素の色度を測定し基準色度との色差が閾値曲線より高い場合に色むらがあると判定しているが、閾値曲線を設定する際に個人差によるばらつきが発生し、色むら評価結果の定量化が困難である。また、例えば塗工フィルムにおいて良く見られる、塗工フィルム形成時の塗布方向に沿って連続的に並ぶ帯状の色むらは、人の目で認識しやすいにも関わらず、色差が小さい場合があるため、色むらとして判定することができないおそれがある。
また、特許文献2に記載の技術にあっても、エリアを分割して色差値が所定以上であった場合に色むらと判定しているが、上記した連続的な帯状の色むらについては、色差値が小さい場合に色むらと判定することができない。
また、特許文献3に記載の技術にあっては、色相、彩度、明度のいずれか一つについて注目画素と近傍画素との差分値から色むら判定を行っているが、広範囲にわたる緩やかな色差は検出することができず、そのような色差に基づく微小な色むらを検出することはできない。
また、特許文献4に記載の技術にあっては、TVカメラで撮像された濃淡画像に基づき色むら判定を行うため、そのカラーフィルターの特性によってはごく僅かな色差の色むらを検出することが困難である。
そこで、本発明は、塗工フィルムにおける連続的な帯状の色むら等の微小な色むらを定量的にかつ精度良く検出できる色むら検査方法及び色むら検査装置を提供することを目的としている。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
塗工フィルムの色むらを検査する色むら検査方法であって、
前記塗工フィルムの反射光を、複数の波長帯域の光を透過するバンドパスフィルターを介して撮像し、各波長帯域の輝度画像を得る輝度画像取得工程と、
各波長帯域の前記輝度画像の各画素の輝度値を重み付けして加算し、重ね合わせ画像を生成する重ね合わせ画像生成工程と、
前記重ね合わせ画像に対してノイズ除去処理及び微分フィルター処理を行い、評価画像を生成する評価画像生成工程と、
前記評価画像に基づき評価値を算出する評価工程と、を有することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の色むら検査方法において、
前記重ね合わせ画像生成工程において、各波長帯域の前記輝度画像の各画素の輝度値に所定の係数を掛けて加算することで、前記重ね合わせ画像を生成することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の色むら検査方法において、
前記微分フィルター処理におけるフィルターサイズを、前記微分フィルター処理後の画像内の全画素の平均輝度値が最大となるように設定することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1又は2に記載の色むら検査方法において、
前記ノイズ除去処理は、移動平均処理であることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項3に記載の色むら検査方法において、
前記評価画像生成工程において、前記移動平均処理における移動平均距離及び前記微分フィルター処理におけるフィルターサイズを変化させることで複数の評価画像を生成することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれか一項に記載の色むら検査方法において、
前記評価値は、前記評価画像内の全画素の平均輝度値であることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、
塗工フィルムの色むらを検査する色むら検査装置であって、
前記塗工フィルムの反射光を撮像する撮像装置と、
前記塗工フィルムと前記撮像装置との間に設けられ、複数の波長帯域の光を透過するバンドパスフィルターと、
前記撮像装置に前記塗工フィルムを撮像させ、得られた各波長帯域の輝度画像の各画素の輝度値を重み付けして加算することで重ね合わせ画像を生成し、生成された重ね合わせ画像に対してノイズ除去処理及び微分フィルター処理を行うことで評価画像を生成し、生成された評価画像に基づき評価値を算出する制御部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、塗工フィルムにおける連続的な帯状の色むら等の微小な色むらを定量的にかつ精度良く検出できる色むら検査方法及び色むら検査装置を提供することができる。
本実施形態の色むら検査装置を示す概略図である。 色むら検査装置の機能構成を示すブロック図である。 色むら検査装置により行われる色むら検査処理の一例を示すフローチャートである。 重ね合わせ画像の一例を示す図である。 重ね合わせ画像の一例を示す図である。 評価画像の一例を示す図である。 評価画像の一例を示す図である。 本実施形態の色むら検査装置による評価値と目視評価の結果との相関図である。 本実施形態の色むら検査装置による評価値と目視評価の結果との相関図である。
以下に、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。なお、本願において、「〜」は、その前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用する。
図1は、本実施形態の色むら検査装置1の概略構成を示す図である。図2は、色むら検査装置1の機能構成を示すブロック図である。
色むら検査装置1は、塗工フィルム11の色むらを検査する装置である。
ここで、塗工フィルムとは、塗布液をフィルム基材上に塗布することにより形成されるフィルムをいう。塗布液をフィルム基材上に塗布する方法としては、例えば、スプレー法、スピンコート法、ワイヤーバー法、ディップコート法、エアーナイフコート法、ロールコート法、ブレードコート法、インクジェット法、ダイコート法、スライドコート法、カーテンコート法等が挙げられ、色むら検査装置1は、これらいずれの方法で形成された塗工フィルムに対しても適用可能である。
図1及び図2に示すように、色むら検査装置1は、光源2、反射板3、拡散板4、試料台5、バンドパスフィルター6、撮像装置7、制御部8、記憶部9及び操作表示部10等を備えて構成されている。試料台5の上に、検査対象である塗工フィルム11が載置される。
光源2は、反射板3及び拡散板4を介して塗工フィルム11に対して可視光を照射する。光源2としては、通常、ハロゲンランプ、蛍光灯、キセノンランプ、LED(light emitting diode)等が使用され得るが、可視光波長に対して可能な限り一様な分布をもつことが好ましく、例えばキセノンランプ又はLED等が好ましい。例えば、1000W、出力波長370〜780nmの光源を使用することができる。
反射板3は、光源2及び拡散板4に対向して設けられ、光源2から出射される可視光を拡散板4に向けて反射させる。
拡散板4は、反射板3と試料台5との間に設けられ、一方の面又は両面の表面に微細な凹凸が形成された板状部材であり、反射板3により反射された光源2の可視光を拡散させる。これにより、光源2から出射された可視光を塗工フィルム11全体に均一に照射することができる。
試料台5は、上面に光反射防止処理(例えば、黒色処理)が施された平板状の反射防止板51、反射防止板51の上面に設けられ、塗工フィルム11を水平に支持可能な支持部52等を有して構成されている。なお、反射防止板51は、可視光を反射して塗工フィルム11の色むら検査結果に影響を与えないように構成されていれば良く、例えば円偏光板等を用いても良い。
バンドパスフィルター6は、試料台5と撮像装置7との間に設けられ、試料台5に載置される塗工フィルム11から反射された可視光のうち、複数の波長帯域の光を透過させる。透過させる光としては、2種以上であって可視光領域の波長であれば良く、例えば、波長700±10nmの赤色光、波長550±10nmの緑色光及び波長440±10nmの青色光を透過させる。
撮像装置7は、バンドパスフィルター6を介して塗工フィルム11の反射光を撮像し、バンドパスフィルター6を透過する波長の光の輝度画像を得る。例えば、バンドパスフィルター6が波長700±10nmの赤色光、波長550±10nmの緑色光及び波長440±10nmの青色光を透過させる場合には、波長700±10nm、550±10nm、440±10nmの3種類の輝度画像が得られる。このような撮像装置7としては、例えば、2次元カラーCCD(Coupled Charged Device)カメラやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)カメラ等が用いられ、より具体的には、例えば2次元色彩輝度計CA−2500(コニカミノルタ(株)製)を用いることができる。
制御部8は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を備え、色むら検査装置1の各部を制御する。ROMは、各種プログラム及び各種データが記憶されている記憶部である。制御部8は、CPUがROMから各種プログラムを読み出して適宜RAMに展開し、展開したプログラムとCPUの協働で、各種処理を実行する。
記憶部9は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等により構成され、各種画像処理に係る画像データ等の各種データを一時的に記憶する画像メモリーである。また、記憶部9は、HDD(Hard Disk Drive)等を有し、各種データを書き込み及び読み出し可能に記憶する構成としても良い。
操作表示部10は、ユーザーインターフェイスとして色むら検査装置1に設けられている。操作表示部10は、ユーザーの操作に応じた操作信号を生成し、制御部8に出力する。操作表示部10としては、キーパッド又はタッチパネル等を用いることができる。操作表示部10は、制御部8の指示に従って、操作画面等を表示する表示画面を有し、当該表示画面としてはLCD(Liquid Crystal Display)又はOELD(Organic Electro Luminescence Display)等を用いることができる。
上記のように構成された色むら検査装置1を用いて、本発明の色むら検査方法を行うことができる。すなわち、制御部8は、撮像装置7に塗工フィルム11の反射光を、バンドパスフィルター6を介して撮像させ、各波長帯域の輝度画像を得(輝度画像取得工程)、得られた各波長帯域の輝度画像の各画素の輝度値を重み付けして加算することで重ね合わせ画像を生成し(重ね合わせ画像生成工程)、生成された重ね合わせ画像に対してノイズ除去処理及び微分フィルター処理を行うことで評価画像を生成し(評価画像生成工程)、生成された評価画像に基づき評価値を算出する(評価工程)、という色むら検査方法を行う。
色むら検査装置1を用いて行われる色むら検査方法の一例について、図3〜図6を参照して以下説明する。図3は、色むら検査方法の一例を示すフローチャートである。図4は、重ね合わせ画像S1を示す図であり、図5は、重ね合わせ画像S2を示す図である。図6は、評価画像G1を示す図であり、図7は、評価画像G2を示す図である。
具体的には、まず、制御部8は、撮像装置7にバンドパスフィルター6を介して塗工フィルム11を撮像させる。ここでは一例として、バンドパスフィルター6は、波長700±10nmの赤色光、波長550±10nmの緑色光及び波長440±10nmの青色光を透過させるものとして説明する。これにより、制御部8は、波長700±10nmの輝度画像、波長550±10nmの輝度画像及び波長440±10nmの輝度画像を取得する(ステップS101)(輝度画像取得工程)。
次に、制御部8は、取得した3種の輝度画像に重み付けして複数の重ね合わせ画像を生成する(ステップS102)。具体的には、3種の輝度画像の各画素の輝度値にそれぞれ所定の係数を掛けて加算し、これを3種の輝度画像の各画素の輝度値の和で除算する。すなわち、波長700±10nmの輝度画像の画素の輝度値をR、波長550±10nmの輝度画像の画素の輝度値をG、波長440±10nmの輝度画像の画素の輝度値をB、それらの各輝度値に掛ける係数をL1、L2、L3、この計算で得られる値をL*としたとき、下記式(1)にて計算を行う。
式(1):L*=(R×L1+G×L2+B×L3)/(R+G+B)
上記係数L1、L2、L3は、ユーザーが操作表示部10により任意に設定するものとしても良いが、次のようにして設定することが好ましい。
すなわち、塗工フィルム11の任意に指定したむらがある部分とむらがない部分の2箇所について、予め可視光領域の分光反射率を公知の方法・手段で測定しておき、その二つ分光反射率において波長700±10nm、550±10nm、440±10nmの中で分光反射率差が最も大きい波長帯域を選択し、選択した波長帯域の輝度値に対応する係数を大きく設定する。具体的な数値については、ユーザーが操作表示部10により設定する。また、このような操作を複数回行い、L1、L2、L3の値の組み合わせを複数設定する。ここでは一例として、L1=1、L2=L3=0と、L1=0、L2=L3=1の2つの組み合わせを設定するものとする。
制御部8は、上記式(1)においてL1=1、L2=L3=0としたときの、輝度画像の各画素のそれぞれについてL*の値を算出し、それらのL*のうち最大値と最小値の差が255階調となるように各画素に対応するL*を輝度値に変換し、例えば図4に示すような重ね合わせ画像S1を生成する。同様に、制御部8は、上記式(1)においてL1=0、L2=L3=1として、例えば図5に示すような重ね合わせ画像S2を生成する(重ね合わせ画像生成工程)。
次に、制御部8は、生成した複数の重ね合わせ画像のうち、未処理の重ね合わせ画像を選択する(ステップS103)。ここで、未処理の重ね合わせ画像とは、後述するステップS104〜S107の処理が施されていない重ね合わせ画像である。未処理の重ね合わせ画像が複数存在する場合には、制御部8は、いずれを選択するものとしても良い。上記したようにステップS102の処理で重ね合わせ画像S1及びS2を生成した場合には、重ね合わせ画像S1及びS2のいずれか一方を選択する。
次に、制御部8は、選択された重ね合わせ画像S1又はS2に対して、ノイズ除去処理として移動平均処理を行う(ステップS104)。具体的には、重ね合わせ画像の注目画素の輝度値を、当該注目画素を含む幅方向の所定数の画素の平均輝度値に置き換える処理を行い、この処理を重ね合わせ画像の全画素に施すことで、重ね合わせ画像に含まれるノイズを除去することができる。この処理において、注目画素を含む幅方向の画素数(移動平均距離)としては、ユーザーが操作表示部10を介して設定する。図4に示す重ね合わせ画像S1においては、幅の狭い帯状のむらが連続的に発生しているため、例えば、移動平均距離を2画素に設定し、幅方向に2画素の移動平均処理を行わせることができる。また、図5に示す重ね合わせ画像S2においては、幅がランダムな帯状のむらが連続的に発生しており、その中には幅が広い帯状のむらも存在しているため、例えば、移動平均距離を20画素に設定し、幅方向に20画素の移動平均処理を行わせることができる。
ここで、重ね合わせ画像の幅方向とは、重ね合わせ画像における帯状のむらに対して交わる方向(塗工フィルム11形成時の塗布方向に交わる方向)をいい、例えば図4及び図5に示す例においては、a方向である。
次に、制御部8は、移動平均処理が行われた重ね合わせ画像S1又はS2に対して、微分フィルター処理を行う(ステップS105)。具体的には、重ね合わせ画像の注目画素を中心とした一定領域において、所定のフィルターサイズ(例えば、3×3の9画素、5×5の25画素、7×7の49画素等)の微分フィルターを用いることで、その注目画素とその周囲の画素の輝度値に所定の係数を乗じ(例えば、3×3のフィルターサイズを用いた場合、注目画素をn倍、その周囲の8つの画素を−1/8倍とする等)、それらの総和を注目画素の新たな輝度値として変換する処理を行う。この処理を重ね合わせ画像S1又はS2の全画素に施すことで、重ね合わせ画像S1又はS2における色むらの輪郭がより鮮明となる。制御部8は、微分フィルターのフィルターサイズとしては、各フィルターサイズの微分フィルターを用いた微分フィルター処理で得られる画像内の全画素の平均輝度値が最大となるものを選択し、設定する。
このように、制御部8は、重ね合わせ画像S1に対して移動平均処理及び微分フィルター処理を施した場合には、例えば図6に示す評価画像G1を生成し、重ね合わせ画像S2に対して移動平均処理及び微分フィルター処理を施した場合には、例えば図7に示す評価画像G2を生成する(評価画像生成工程)。移動平均処理によって幅が異なる色むら(ノイズ)を除去することが可能であり、微分フィルター処理によって特定の幅のむら部分のみを抽出し評価画像とすることが可能となる。
次に、制御部8は、生成された評価画像G1又はG2内の全画素の平均輝度値を算出し、これを評価値として得る(ステップS106)(評価工程)。塗工フィルム11に色むらが全くない場合には、評価画像の平均輝度値は0となり、色むら部分が増加するにつれて平均輝度値は増大する。
この評価値は、バンドパスフィルター6が透過させる光の波長、重ね合わせ画像生成時の重み付けの係数、微分フィルター処理のフィルターサイズ等に応じて変化する。このため、塗工フィルム11における連続的な帯状の色むらの色(光の波長)や幅の違いによる色むらの種類に応じた評価値を得ることができ、そのような色むらの種類に応じて塗工フィルム11を評価することができる。
次に、制御部8は、評価値として算出された評価画像G1又はG2の平均輝度値を記憶部9に記憶させる(ステップS107)。
次に、制御部8は、ステップS102で生成した全ての重ね合わせ画像S1及びS2に対して上記ステップS104〜S107の処理が終了したか否かを判定する(ステップS108)。全ての重ね合わせ画像S1及びS2に対して処理が終了していないと判定されると(ステップS108;NO)、制御部8は、再びステップS103の処理を行う。一方、全ての重ね合わせ画像S1及びS2に対して処理が終了したと判定されると(ステップS107;YES)、制御部8は、全ての処理を終了する。
以上のようにして色むら検査方法を行うことができる。
ここで、所定条件で作製した塗工フィルムを複数用意し、各塗工フィルムについて上記色むら検査装置1を用いて算出した評価値と、無作為に抽出した10人の観測者による目視評価との相関を図8及び図9に示す。図8は、上記式(1)においてL1=1、L2=L3=0としたときの評価値を縦軸、10人の観測者による10段階評価結果の平均値を横軸に取った相関図である。図9は、上記式(1)においてL1=0、L2=L3=1としたときの評価値を縦軸、10人の観測者による5段階評価結果の平均値を横軸に取った相関図である。図8及び図9のいずれも、縦軸の値が大きいほど、また横軸の値が小さいほど色むらの発生が顕著であり、縦軸の値が小さいほど、また横軸の値が大きいほど色むらが少なく外観上良好であることを示している。
図8及び図9に示すように、本発明の色むら検査装置1によれば、人による目視評価と概ね一致する評価値を算出できているといえる。したがって、色差は小さくとも人の目に認識されやすい、連続的な帯状の色むらを定量的にかつ精度良く検出することができているといえる。
以上、本実施形態によれば、塗工フィルムの色むらを検査する色むら検査装置1が、塗工フィルム11の反射光を撮像する撮像装置7と、塗工フィルム11と撮像装置7との間に設けられ、複数の波長帯域の光を透過するバンドパスフィルター6と、撮像装置7に塗工フィルム11を撮像させ、得られた各波長帯域の輝度画像の各画素の輝度値を重み付けして加算することで重ね合わせ画像を生成し、生成された重ね合わせ画像に対してノイズ除去処理及び微分フィルター処理を行うことで評価画像を生成し、生成された評価画像に基づき評価値を算出する制御部8と、を備えるので、塗工フィルム11における連続的な帯状の色むら等の微小な色むらを定量的にかつ精度良く検出できる。
また、本実施形態によれば、塗工フィルムの色むらを検査する色むら検査方法が、塗工フィルムの反射光を、複数の波長帯域の光を透過するバンドパスフィルターを介して撮像し、各波長帯域の輝度画像を得る輝度画像取得工程と、各波長帯域の輝度画像の各画素の輝度値を重み付けして加算し、重ね合わせ画像を生成する重ね合わせ画像生成工程と、重ね合わせ画像に対してノイズ除去処理及び微分フィルター処理を行い、評価画像を生成する評価画像生成工程と、評価画像に基づき評価値を算出する評価工程と、を有するので、塗工フィルムにおける連続的な帯状の色むら等の微小な色むらを定量的にかつ精度良く検出できる。
また、各波長帯域の輝度画像の各画素の輝度値に所定の係数を掛けて加算することで、重ね合わせ画像を生成するので、特定の色(波長)の色むらについての評価値をより確実に得ることができる。
また、微分フィルター処理におけるフィルターサイズを、微分フィルター処理後の画像内の全画素の平均輝度値が最大となるように設定するので、連続的な帯状の色むらの中から特定の幅の色むらのみを抽出して評価値を得ることができる。
また、ノイズ除去処理として、移動平均処理を行うので、他のノイズ除去処理と比較して、注目画素の重みを大きくしないため高周波数のむらをぼかして平均化する効果が高く、特定の低周波数のむらを抽出しやすい。このため、むらの分類という観点から移動平均処理を用いることが望ましい。
また、評価画像生成工程において、移動平均処理における移動平均距離及び微分フィルター処理におけるフィルターサイズを変化させることで複数の評価画像を生成するので、色(光の波長)や幅の違いによる色むらの種類に応じた評価値を得ることができ、色むらの種類に応じて塗工フィルム11を評価することができる。
また、評価値は、評価画像内の全画素の平均輝度値であるので、生成された評価画像から容易に評価値を得ることができる。
なお、上記した実施形態では、上記色むら検査装置1を用いて本発明の色むら検査方法を行うものとしたが、上記色むら検査装置1を用いることなく本発明の色むら検査方法を行うものとしても良い。
また、上記した実施形態では、輝度画像取得工程において、波長700±10nm、550±10nm、440±10nmの輝度画像を取得するものとしたが、これに限られるものではない。すなわち、これらとは異なる波長帯域の輝度画像を取得するものとしても良いし、2種又は4種以上の輝度画像を取得するものとしても良い。
また、上記した実施形態では、重ね合わせ画像生成工程において、式(1)の係数をL=1、L2=L3=0と、L=0、L2=L3=1の二つの組み合わせとしてそれぞれ計算し、重ね合わせ画像を生成するものとしたが、これに限られるものではない。すなわち、係数L1、L2及びL3の数値をそれぞれ上記と異なる数値としても良いし、係数L1、L2及びL3の組み合わせは一つ又は三つ以上であっても良い。
また、上記した実施形態では、ノイズ除去処理として移動平均処理を行うものとしたが、重ね合わせ画像のノイズを除去することができれば良く、これに限られるものではない。すなわち、本発明に適用できるノイズ除去処理としては、例えば、メディアンフィルター処理、ガウシアンフィルター処理等が挙げられる。
また、上記した実施形態では、一の重ね合わせ画像に対して、所定の移動平均距離による移動平均処理、及び所定のフィルターサイズによる微分フィルター処理を施して、一の評価画像を生成するものとしたが、これに限られるものではない。すなわち、例えば、一の重ね合わせ画像に対して、移動平均処理における移動平均距離及び微分フィルター処理におけるフィルターサイズを種々変化させて移動平均処理及び微分フィルター処理を行い、複数の評価画像を生成するものとしても良い。これにより、連続的な帯状の色むらの種類を更に細かく分類し、分類された色むらの評価値を得ることができる。
また、上記した実施形態では、生成された評価画像から算出される評価値が、評価画像内の全画素の平均輝度であるものとしたが、これに限られるものではない。例えば、発生したむらの中で最も強度が高いむらを評価値としたい場合は、評価画像内の全画素の最大輝度値を評価値としても良い。
1 色むら検査装置
6 バンドパスフィルター
7 撮像装置
G1、G2 重ね合わせ画像
S1、S2 評価画像

Claims (7)

  1. 塗工フィルムの色むらを検査する色むら検査方法であって、
    前記塗工フィルムの反射光を、複数の波長帯域の光を透過するバンドパスフィルターを介して撮像し、各波長帯域の輝度画像を得る輝度画像取得工程と、
    各波長帯域の前記輝度画像の各画素の輝度値を重み付けして加算し、重ね合わせ画像を生成する重ね合わせ画像生成工程と、
    前記重ね合わせ画像に対してノイズ除去処理及び微分フィルター処理を行い、評価画像を生成する評価画像生成工程と、
    前記評価画像に基づき評価値を算出する評価工程と、を有することを特徴とする色むら検査方法。
  2. 前記重ね合わせ画像生成工程において、各波長帯域の前記輝度画像の各画素の輝度値に所定の係数を掛けて加算することで、前記重ね合わせ画像を生成することを特徴とする請求項1に記載の色むら検査方法。
  3. 前記微分フィルター処理におけるフィルターサイズを、前記微分フィルター処理後の画像内の全画素の平均輝度値が最大となるように設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の色むら検査方法。
  4. 前記ノイズ除去処理は、移動平均処理であることを特徴とする請求項1又は2に記載の色むら検査方法。
  5. 前記評価画像生成工程において、前記移動平均処理における移動平均距離及び前記微分フィルター処理におけるフィルターサイズを変化させることで複数の評価画像を生成することを特徴とする請求項3に記載の色むら検査方法。
  6. 前記評価値は、前記評価画像内の全画素の平均輝度値であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の色むら検査方法。
  7. 塗工フィルムの色むらを検査する色むら検査装置であって、
    前記塗工フィルムの反射光を撮像する撮像装置と、
    前記塗工フィルムと前記撮像装置との間に設けられ、複数の波長帯域の光を透過するバンドパスフィルターと、
    前記撮像装置に前記塗工フィルムを撮像させ、得られた各波長帯域の輝度画像の各画素の輝度値を重み付けして加算することで重ね合わせ画像を生成し、生成された重ね合わせ画像に対してノイズ除去処理及び微分フィルター処理を行うことで評価画像を生成し、生成された評価画像に基づき評価値を算出する制御部と、を備えることを特徴とする色むら検査装置。
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