JPH11211673A - 表面性状評価装置および表面性状評価方法 - Google Patents

表面性状評価装置および表面性状評価方法

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JPH11211673A
JPH11211673A JP1438298A JP1438298A JPH11211673A JP H11211673 A JPH11211673 A JP H11211673A JP 1438298 A JP1438298 A JP 1438298A JP 1438298 A JP1438298 A JP 1438298A JP H11211673 A JPH11211673 A JP H11211673A
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angle
light
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JP1438298A
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Tatsuto Watanabe
龍人 渡邊
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Honda Motor Co Ltd
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Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 メタリックカラー塗装やパールマイカ塗装な
どの塗装品質を、変角輝度の分布や変角RGBの分布を
利用して広い範囲に亘って定量的に評価する。 【解決手段】 撮像照明ヘッド部4は、CCDカメラ等
の2次元撮像部2と光源部3とを所定の位置関係で保持
する。被測定物5の塗装面に対して2次元撮像部2を所
定の距離で正対させた状態で、撮像照明ヘッド部4を移
動させながら被測定物5を撮影を繰り返すことで、被測
定物5の同一点から反射された光線の出射角度がそれぞ
れ異なった状態での複数の画像を得る。データ処理部8
は、複数の画像から被測定物5の同一点の輝度値または
RGB値をそれぞれ抽出することで、変角輝度の分布ま
たは変角RGBの分布を求める。データ処理部8は、変
角輝度の分布または変角RGBの分布に基づいて被測定
物の光学的反射性状を評価し、評価結果を表示部9に表
示させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車などの工業
製品や工芸品などの塗装膜の品質検査、計測、および評
価や、工業製品や工芸品の表層または表面膜内に光学的
反射性状の異なる物質が存在する膜の光学的反射性状の
計測を行なうための表面性状評価装置および表面性状評
価方法に関する。
【0002】
【従来の技術】メタリックカラーやパールマイカカラー
による塗装は、幾何学的メタメリズムを持つ。幾何学的
メタメリズムとは、光源からの光線の入射角および観察
角の変化によって、面の色相、明度、彩度が変化するこ
とを指し、Goniochromatism(Pain
t Coatings Dictionaryによる)
と呼ばれたり、フロップ(感)とも呼ばれる。
【0003】塗装中に顔料のみならずアルミ片も含むメ
タリックカラー塗装は、光源からの光線の入射角および
観察角の変化により、反射輝度が変化していく。さら
に、パールマイカ塗装の場合、受光角が大きくなるにつ
れて分光分布が変化し、鏡面反射方向(入射点に下ろし
た反射面に対して垂直な線に関して入射方向と線対称な
方向)の近くでは、殆ど波長依存性のない平坦な分布が
得られる。パールマイカのフロップ感は、干渉光成分の
受光角による強度変化(明度フロップ)と受光角による
色度変化(クロマチックネス・フロップ)との合成とし
て考えられる。
【0004】図16に一般的なソリッド塗装膜の断面図
を示す。ソリッド塗装とは、乾燥と共に透明な膜を作る
バインダ50の中に色の付いた粒子である顔料51を含
んだ最も基本的な塗料による塗装である。一方、図17
は、一般にメタリックカラーと呼ばれ、ソリッド塗料
に、アルミフレーク(アルミ片)52を混入した塗料で
ある。図16と図17の矢印のついた直線は、上方から
の光線の軌跡を描いたものである。塗膜に入射した光線
は、透明なバインダ50を通過し、顔料51の表面で反
射および透過する。反射した光線は、バインダ50を通
過して塗膜表面から出射していく。また、顔料51を透
過した光線はやがて素地で反射して、バインダ50を通
過して塗膜表面から出射していく。図17のようにアル
ミフレーク52がある場合、顔料51での反射と透過に
加え、アルミフレーク52での反射も追加される。
【0005】このような違いから、塗膜面に対する光線
の反射の様子がソリッド塗装とメタリック塗装とでは図
18および図19に示すように異なってくる。ソリッド
塗膜の場合には、図18に示すように、ソリッド塗装で
は入射光に対して鏡面反射光(塗膜面に対して垂線をお
ろした場合に、光線がその垂線の足で反射すると仮定す
ると、その垂線と光が入射する方向とのなす角度とその
垂線と光が反射する方向とのなす角度とが等しいような
反射光)は、鋭いピークを持ち、他の反射角の拡散反射
光はあまり強いものではない。
【0006】一方、メタリック塗膜では、図19に示す
ようになる。入射光は、アルミフレーク52の表面で反
射するが、アルミフレーク52の直径は10〜20μm
と小さいため、入射した光はアルミフレーク52の集合
からなる表面がでこぼこした鏡のようなもので反射され
る。そのために反射光は鋭いピークではなく、ある程度
鏡面反射方向の回りに広がりを持つ。このためにメタリ
ック塗装では、光線を太陽光線とした場合には、太陽光
線がアルミフレーク52の集合により反射され、独特の
輝きを見せる。特に、太陽と観察者の位置によって、反
射光の強さが大きく変わる。このように、光線の入射と
出射角度によって反射光の強度が変化する様子を前述の
ように(フリップ)フロップ感と呼ぶ。
【0007】さらに、アルミフレークの代りにパールマ
イカフレークを混入したものが、いわゆるパール塗装で
ある。パールマイカが持つ光の干渉性のために、パール
塗膜では光の入射と出射角の変化により、反射光の強度
だけでなく、色も変化する。
【0008】一般に、良いメタリック塗装とは、アルミ
フレーク52の並びが均一に、塗膜面に平行に寝ている
状態が良いとされる。このような塗膜は、フリップフロ
ップ感が強いためである。この良い状態を図20に示
す。従って、悪いメタリック塗装では、アルミフレーク
52は均一に並んでおらず、図22や図23に示すよう
に、塗膜面に平行ではなく傾いており、いわば踊った状
態となっている。このような状態をメタルムラと呼んで
いる。
【0009】このように、アルミフレーク52が踊った
状態が、メタリック塗装に特有な塗装不良の主な原因で
あり、メタルムラを検知する手法が今までいくつか提案
されている。
【0010】一般には、被測定塗装面のある一点に対し
て光線を照射し、その塗装面での反射光を光センサや色
彩センサ、または分光計などで計測する。その際に、入
射光の入射角および計測側の反射角を変化させることに
より、それぞれの角度におけるセンサの値を測定し、い
わゆる変角分光(輝度)分布を得て、この情報からメタ
リック塗装面やパールマイカ塗装面を評価する手法が知
られている。
【0011】この手法により、メタリック塗装膜内のフ
レークやパールマイカ塗装膜内のパールマイカの並び具
合を、角度による輝度や色の変化に基づいて推測するこ
とができる。
【0012】例えば、特開平4−213033号公報に
は、20〜30度の入射角で照射する光源部と、光源部
の正反射光の光軸に対して20〜30度光源部側へ傾斜
した光軸をもつ第1受光部と、正反射光の光軸に対して
85〜100度光源部側へ傾斜した反射光を受光する第
2受光部と、受光された反射光をそれぞれ電気信号に変
換する光電変換部と、電気信号から演算により塗色に対
応する色彩値をそれぞれ算出して表示するデータ処理部
とからなり、人間の目視評価と一致性の高い測色を可能
とするメタリック系塗色用測色装置が記載されている。
【0013】また、特公平3−36181号公報には、
照度300〜1000ルックスの投射光線を入射角30
〜45度(または−30〜−45度)の角度でメタリッ
ク塗装したテストピース面に照射するとともに、反射角
30〜60度の角度で投射光線の反射光線を目視し、反
射光線を介して見えるテストピース面の濃淡の強弱でメ
タルムラあるいはスケムラの有無を判別するようにした
メタリック塗膜の良否検査方法およびその装置が記載さ
れている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】前述の特開平4−21
3033号公報に記載されている装置により、塗膜面の
1点でのフリップフロップ感を定量的に求めることがで
きる。しかし、メタルムラは通常数cm四方以上のある
程度広い範囲で発生する。また、工場での検査の場合に
塗装面全体に対してこの方法を適用することは膨大な時
間を要し、実用的ではない。そのため、工場のラインな
どでの検査にこのような装置を使うことは実用上非常に
困難である。
【0015】一方、前述の特公平3−36181号公報
においては、目視によるある程度の範囲に対する検査方
法が開示されているが、この方法は目視であるため、人
間の検査官の視覚に大きく依存する。人間の視覚特性は
人によりまちまちであるため、検査官が異なると検査結
果が変わってしまい、定量的な比較が困難である。ま
た、同じ検査官であっても、眼の疲労などにより視覚特
性が変化し、常に安定した検査は容易ではない。
【0016】この発明はこのような課題を解決するため
なされたもので、メタリックカラー塗装やパールマイカ
塗装などの塗装品質を、変角輝度の分布や変角RGBの
分布に基づいて広い範囲に亘って定量的に評価すること
のできる表面性状評価装置および表面性状評価方法を提
供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
この発明に係る表面性状評価装置は、被測定物の表面を
照射する照明手段と、照明手段から被測定物に照射され
た光の反射光を検出するセンサアレイと、被測定物の表
面の法線とセンサアレイ面の法線とが同一直線上に並ぶ
ようにセンサアレイを被測定物表面に正対させた状態を
保ちながら、センサアレイ面と被測定物表面との距離を
一定に保ちつつ、センサアレイを被測定物表面の法線方
向に垂直な方向へ被測定物に対して相対的に移動させる
移動手段と、一定距離だけ移動するたびに被測定物の表
面を撮影して得られた画像およびその撮影時の照明手段
と被測定物とセンサアレイとの相対的位置関係から、照
明光の入射・反射角の変化に対する被測定物表面の反射
特性に相当する評価値を算出する評価値算出手段とを備
えたことを特徴とする。
【0018】この発明に係る表面性状評価方法は、2次
元撮像部を被測定物に対して相対的に移動させながら被
測定物を撮影し、撮影して得た複数の画像から被測定物
の同一点の輝度値またはRGB値をそれぞれ求め、求め
た輝度値またはRGB値の分布に基づいて被測定物の光
学的反射性状を評価することを特徴とする。
【0019】2次元撮像部(センサアレイ)を被測定物
に対して相対的に移動させながら被測定物の撮影を繰り
返すことで、被測定物の同一点から反射された光線の出
射角度がそれぞれ異なった状態での複数の画像を得る。
複数の画像から被測定物の同一点の輝度値またはRGB
値をそれぞれ抽出することで、変角輝度マップまたは変
角RGBマップを作成する。被測定物の複数の点につい
て変角輝度マップまたは変角RGBマップを作成し、変
角輝度の分布または変角RGBの分布を得る。変角輝度
の分布または変角RGBの分布に基づいて被測定物の光
学的反射性状を評価する。被測定物の各点について変角
輝度マップまたは変角RGBマップを作成し、輝度値ま
たはRGB値の分散または標準偏差を求めることで、被
測定物の広い範囲に亘って光学的反射性状を定量的に評
価することができる。よって、この発明に係る表面性状
評価装置および表面性状評価方法は、メタリックカラー
塗装やパールマイカ塗装などの塗装品質(アルミフレー
クやパールマイカフレークの並び方の均一性、および、
フリップフロップ感等)を広い範囲に亘って定量的に評
価することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下この発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。図1はこの発明に係る表面性
状評価装置の構成図である。表面性状評価装置1は、C
CDカメラなどの2次元の明度または色彩値を撮影でき
る2次元撮像部2と被測定物5の塗装面を照射するため
の光源部3とがお互いの相対的な位置が固定されている
撮像照明ヘッド部4と、被測定物5を保持固定する保持
部6と、撮像照明ヘッド部4と保持部6を2次元撮像部
2の光軸が被測定物5の表面に垂直であるように固定
し、かつその状態を保ったまま相対的に移動させる移動
部7と、2次元撮像部2で撮影した2次元画像を処理す
るデータ処理部8と、その処理結果を表示する表示部9
と、その処理結果および必要に応じて元の撮影画像や途
中の処理結果などを記録するデータ記録部10と、その
処理結果を他の検査装置または処理装置へ伝送するデー
タ伝送部11からなる。
【0021】2次元撮像部2が特許請求の範囲に記載し
たセンサアレイに相当する。光源部3が特許請求の範囲
に記載した照明手段に相当する。移動部7が特許請求の
範囲に記載した移動手段に相当する。データ処理部8が
特許請求の範囲に記載した評価値算出手段に相当する。
【0022】表示部9、データ記録部10、およびデー
タ伝送部11は、本発明の構成にとって必要不可欠なも
のではなく、実用に際して適宜割愛できるものである。
【0023】光源部3は、2次元撮像部2に写された位
置に関係なく処理できるように、移動方向に垂直な線状
の投影光を照射できるような線状光源である。
【0024】図1では、移動部7は撮像照明ヘッド部4
を移動させる構成を示したが、移動部7は、あくまでも
撮像照明ヘッド部4と被測定部5の位置を相対的に移動
させるためのものであり、図2に示すように、移動部7
は被測定物5を移動させる構成としてもよい。さらに、
撮像照明ヘッド部4と被測定部5との両方を同時に移動
させるようにしてもよい。この場合、両者の移動方向が
同じ軸に沿った移動でなければならない。
【0025】移動部7の移動に応じて異なる時刻で塗装
面を撮影し、複数枚の2次元画像をデータ処理部8にお
いて記憶する。移動部7は、移動中の位置を検出し、検
出した位置をデータ処理部8の要求に応じてデータ処理
部8へ伝える機能を持つ。これにより、データ処理部8
は、画像を撮影した時の撮像照明ヘッド部4と被測定部
5との相対的な位置関係の情報を得ることができる。
【0026】データ処理部8は、撮影した複数の2次元
画像と各画像を撮影した際の撮像照明ヘッド部4と被測
定物5との相対的な位置関係の情報とに基づいて、被測
定物5の同一点を対応付け、同一点がそれぞれの画像で
どの位置にあるかを決定し、それぞれの画像での明度ま
たは色彩値を記録して、撮影した被測定物5の塗装面の
すべての点における相対位置の変化に対する明度または
色彩値のマップをデータ処理部8内の記録装置(メモ
リ)またはデータ記録部10に作成する。
【0027】データ処理部8は、作成したマップから塗
装膜の上層であるクリア塗装膜の表層での鏡面反射であ
る急峻なピークを除外する処理を行なう。データ処理部
8は、急峻なピークを除外する処理がなされた明度また
は色彩値のマップから、被測定塗装面の各点に対して、
撮像照明ヘッド部4と被測定物5との相対位置の変化に
対する明度または色彩値のマップを分布と見なして、そ
の分散または標準偏差を計算する。また、データ処理部
8は、マップの要素値を分散関数として見なした場合の
分散または標準偏差を計算して、この計算値を被測定物
表面の光学的反射性状の評価値の1つとして評価する。
【0028】データ処理部8は、計算して得られた分散
または標準偏差を2次元で表示するための変換処理を行
ない、計算して得られた分散または標準偏差を処理結果
として表示部9に2次元で表示させる。データ処理部8
は、計算して得られた分散または標準偏差を処理結果と
して、データ記録部10に記録したり、データ伝送部1
1を介して他の装置に伝送したりする。
【0029】次に、表面性状評価装置1において行なわ
れる検出方法について説明する。幾何学的メタメリズム
を持つ塗膜は、照明光の入射角と出射角の変化によって
輝度が変化したり(メタリック塗装の場合)、色味が変
化したりする(パールマイカ塗装の場合)。また、2次
元撮像部2の光軸に対して検査する塗膜面を垂直に置
き、2次元撮像部2の撮影中心を塗膜面に平行な方向
(横方向)へ移動させると、塗膜面の各点についての照
明光の入射角と出射角の変化に対する輝度や色味の変化
が面として記録できる。このように撮影した面と、2次
元撮像部2の移動量から、塗膜面の各点における入射角
と出射角の変化に応じた輝度や色味変化が求まり、さら
にそれから、どのようにフレーク(メタリック塗装の場
合はアルミ片、パールマイカ塗装の場合はパールマイカ
片)が並んでいるかを示す輝度やカラーの分布が得られ
る。この分布に対し、角度変化に対応する標準偏差等の
統計的な特徴量を計算することで、フレークの並びの均
一性を定量的に表現することが可能になる。
【0030】2次元撮像部2の平行移動により、どのよ
うにして照明光の入出射角の変化に伴うセンサ出力の変
化が2次元撮像部2に得られるかを以下で具体的に説明
する。図3は2次元撮像部で撮影できる塗膜表面の範囲
と撮影される照明光の出射角との関係を示す説明図であ
る。図3において、2次元撮像部2の光軸が塗膜表面1
2に対して垂直となるように2次元撮像部2を塗膜表面
12に対峙させる。2次元撮像部2の視野角を60度と
し、塗膜表面12に対して所定距離で対峙させた2次元
撮像部2で撮影できる塗膜表面12の範囲を点12a〜
12cとする。平行な照明光が左上方向から塗装表面1
2に対して45度の角度で照射されているものと仮定す
ると、各点12a,12b,12cにおけるそれぞれの
入射角は、塗装表面12の法線に対してすべて45度と
なる。2次元撮像部2で撮影される各点12a,12
b,12cでの光線の出射角は、鏡面反射方向に対して
15度,45度,75度となる。このように、2次元撮
像部2に撮影された画像の位置によって、光線の出射角
は変化する。このままでは、異なる点で異なる出射角の
光線が得られるに過ぎない。
【0031】図4は2次元撮像部を移動させた際に撮影
される光線の出射角の変化を示す説明図である。2次元
撮像部2を図4に示す位置13aから13b,13cへ
図示右方向へ移動させる。2次元撮像部2が位置13a
にあるとき、点12dの出射角は、図3の点12cの出
射角と同じ75度に相当する。2次元撮像部2が位置1
3bにあるとき、点12dの出射角は、図3の点12b
の出射角と同じ45度に相当する。2次元撮像部2が位
置13cにあるとき、点12dの出射角は、図3の点1
2aの出射角と同じ15度に相当する。従って、2次元
撮像部2を移動させることによって、1つの点12dに
対して出射角の異なる光線を検出することができる。1
つの点12dに対して出射角の異なる光線を検出するこ
とによって、変角輝度分布を得ることができる。なお、
2次元撮像部2がRGBカラーを検出できるものである
場合には、変角RGB分布を得ることができる。
【0032】図3,図4では、説明の都合上、照明光源
を平行光としているが、実際には平行光でなくても構わ
ない。平行光でない場合、図3に示した塗膜表面上の各
点12a,12b,12cにおける入射角が変化するこ
とになる。入射角が変化するほうが幾何学的メタメリズ
ム(フリップフロップ感)をより強く観察できる。そこ
で、光源部3には、平行光ではなく、通常の広がりを持
つ光線を用いている。2次元撮像部2は、視野角の広い
ものを用いることによって、撮影位置の移動量に対して
撮影できる出射角の変化範囲を大きくできる。
【0033】また、図4では、説明の都合上、2次元撮
像部2の位置を3段階に亘って移動させる例を示した
が、実際の撮影に際しては、2次元撮像部2の位置を細
かく移動させて撮影することによって、きめ細かい角度
の変化に対応した変角輝度分布または変角RGB分布を
得ることができる。なお、図4では、2次元撮像部2の
位置を移動させる例を示したが、被測定物5を移動させ
ながら撮影するようにしてもよい。
【0034】2次元撮像部2の移動に応じた明度または
色彩値のマップを作ることは、図4に示した2次元撮像
部2の各撮影位置13a,13b,13cで撮影したそ
れぞれの画像から、塗膜表面上の点12dに対応する画
素位置を求めて、求めた画素位置の明度または色彩値の
マップを求めることに相当する。
【0035】次に、得られたマップから分散または標準
偏差を求める。図5および図6は塗膜面上の1点におけ
る出射角と輝度との関係を示すグラフである。図5は出
射角が特定の範囲で輝度がピークを持つ特性、すなわ
ち、塗装面が鏡面に近い状態での出射角−輝度特性を示
している。図6は塗装面からの反射が拡散反射の状態に
ある場合の出射角−輝度特性を示している。2次元撮像
部2を移動させながら(言い換えれば異なる出射角毎
に)検出した塗膜面上のある1点での輝度が、特定の移
動範囲(特定の出射角範囲)でピークを持つ場合、これ
は塗装面が鏡面に近いことを示している。図5に示した
輝度のピークが塗装面のクリア塗装膜の表層で反射した
照射光の検出結果である場合、この輝度のピークはアル
ミフレークの並びを反映したものではない。そこで、鏡
面反射の成分を除去した後に残る出射角−輝度特性が図
5に示したようにピークを有するものであれば、アルミ
フレークの並びが均一なために鏡面反射に近いグラフの
プロファイルが得られたことを示している。この場合、
輝度の分散または標準偏差は小さな値を取る。このよう
に、2次元撮像部2から得られたデータ(センサ出力デ
ータ)から、被測定物5の表面での鏡面反射光の影響を
除去した後、評価値を算出することができる。
【0036】図6は、塗装面からの反射が拡散反射の状
態にあることを示している。この場合、アルミフレーク
の並びは均一ではなく乱れている。つまり、欠陥がある
ことを示している。この場合、明度分布またはRGB分
布は平均から離れたところまで広く分布しており、分散
または標準偏差は大きな値を取る。
【0037】以上から、分散または標準偏差が大きな値
をとるときは、アルミフレーク等の並びは一様ではな
く、メタリック塗装またはパールマイカ塗装の質が悪い
と判断できる。逆に、分散または標準偏差が小さい値を
取るときは、メタリック塗装またはパールマイカ塗装の
質が良いと判断できる。従って、2次元撮像部2と被測
定物5との間に相対的な移動量に対して得られた明度ま
たはRGB値の変化を分布として見たときの分散または
標準偏差の値を、メタリック塗装またはパールマイカ塗
装の評価値とすることができる。
【0038】図7は表面性状評価装置の一具体例を示す
斜視図、図8は表面性状評価装置の一具体例を示す平面
図である。図7および図8に示す表面性状評価装置21
は、2次元撮像部としてのCCDカメラ22と光源部と
しての線状照明器具23とを所定の位置関係で固定した
撮像照明ヘッド部24と、撮像照明ヘッド部24を1軸
方向へ移動させる撮像照明ヘッド部移動ステージ27A
と、被測定部であるテストピース25を固定する保持部
(テストピース固定治具)26を備えるとともに、保持
部26に固定されたテストピース25を1軸方向へ移動
させるテストピース移動ステージ27Bと、図示しない
制御部とからなる。
【0039】線状照明器具23は、図示しない光ファイ
バ等の導光手段を介して図示しないハロゲン光源等の光
源へ接続されている。線状照明器具23は、図示しない
ハロゲン光源等から図示しない光ファイバ等の導光手段
を介して導光された光を線状に照射するよう構成してい
る。
【0040】撮像照明ヘッド部移動ステージ27Aによ
る撮像照明ヘッド部24の移動方向とテストピース移動
ステージ27Bによるテストピース25の移動方向とが
平行になるように、各移動ステージ27A,27Bを配
置している。メタリックカラー塗装等が施されたテスト
ピース25は、塗装面の法線方向が移動方向に対して直
交するよう取り付けられる。
【0041】コンピュータシステム等を利用して構成し
た制御部によって、各移動ステージ27A,27Bの移
動が制御される。各移動ステージ27A,27Bは、所
定の移動速度で互いに逆方向へ移動される。各移動ステ
ージ27A,27Bは、位置センサまたは移動量センサ
を備えており、絶対位置データまたは基準位置からの移
動量データを制御部へ供給する。
【0042】コンピュータシステム等を利用して構成し
た制御部内に、以下の処理を行なって評価値を算出する
評価値算出手段を設けている。処理は次の3つの段階か
らなる。(1)テストピース25とCCDカメラ22と
の相対的位置をなるべく均等にずらして、複数枚の画像
を撮影する。(2)位置をずらして撮影した画像のずれ
を補正して、水平位置を合せて、変角輝度マップまたは
変角RGBマップを作成する。(3)変角輝度マップま
たは変角RGBマップに基づいて、各画素での標準偏差
を計算して、それを元にテストピースの画像に対応させ
る。
【0043】図7および図8では、撮像照明ヘッド部移
動ステージ27Aとテストピース移動ステージ27Bと
を逆方向に移動させる構成を示したが、いずれか一方の
移動ステージのみを移動させる構成としてもよい。な
お、両方の移動ステージを互いに逆方向へ移動させる構
成にすることで、各移動ステージの移動量を一方の移動
ステージのみを移動させる場合の1/2にすることがで
きる。よって、各移動ステージを小形化できるととも
に、検査等に要するスペースを小さくすることができ
る。撮像照明ヘッド部移動ステージ27Aとテストピー
ス移動ステージ27Bとを同じ速度で逆方向へ動かす
と、CCDカメラ22とテストピース25とは相対的に
各移動ステージ27A,27Bの移動速度の2倍の速度
で移動していることになる。所定の相対移動速度を得る
ためには、各移動ステージを所定の相対移動速度の1/
2の速度で移動させればよいので、各移動ステージの移
動速度をいずれか一方の移動ステージのみを移動させる
場合よりも低速にできる。
【0044】CCDカメラ22を固定した撮像照明ヘッ
ド部移動ステージ27Aと被測定物であるテストピース
25を固定したテストピース移動ステージ27Bとを、
移動方向を反対にして等速で動かす。予め定めた一定距
離だけ移動したところで撮影する。そして、さらに一定
距離だけ移動したところで、また撮影する。テストピー
ス25がCCDカメラ25の視野からはずれるまで撮影
を繰り返す。
【0045】撮影された画像列は、それぞれの水平方向
において、一定移動量に対応しただけのずれがある。各
移動ステージ27A,27Bを一定の速度で動かし、C
CDカメラ22で一定時間おきに撮影すれば、得られた
画像列は、一定移動量だけ画素がずれたものになる。し
かしながら、各移動ステージ27A,27Bの移動量の
変動や撮影タイミングのずれ等によって、一定移動量だ
け画素がずれた画像列が得られない場合がある。そこ
で、時間的に隣接する画像間で、所定の画素数分だけ水
平方向に相互相関を計算して、その相関が最大になる画
素のずれ量を求めるようにしている。
【0046】図9は隣接する2枚の画像の撮影範囲を示
す説明図である。1枚目に撮影した画像を画像G1、2
枚目に撮影した画像を画像G2とする。各画像G1,G
2はテストピース25の塗装表面を撮影したものである
が、その撮影範囲は一定移動量分だけずれている。な
お、符号Pは変角輝度分布を求める点である。
【0047】図10は2枚の画像からの同一点の位置を
一致させた走査線データを得る処理を示す説明図であ
る。画像G1と画像G2とのそれぞれから変角輝度分布
を求める点Pの走査線データL1,L2を取り出す。画
像G1と画像G2とは水平方向に先に求めたずれ量分だ
けずれている。このずれ量を補正すれば、各走査線デー
タL1,L2は、テストピース25上の同じ水平線位置
の反射明度またはカラー明度を示す。ただし、照明の入
射角度が異なるために同じ値ではない。各走査線データ
L1,L2を求めたずれ量だけ補正して並べる。
【0048】図11は複数枚の画像から特定位置の走査
線を抜き出してずれ量を補正する処理を示す説明図、図
12は複数枚の画像から特定位置の走査線を抜き出して
ずれ量を補正する処理を施して得た変角輝度マップの説
明図である。図11に示すように、撮影する間隔を短く
して複数枚の画像を撮影し、複数の画像G1〜Gnから
変角輝度分布を求める点Pの走査線データL1〜Lnを
抜き出し、ずれ量を補正して各走査線データL1〜Ln
を配置することで、図12に示すように、変角輝度マッ
プ(または変角RGBマップ)Mを作成することができ
る。
【0049】図12に示した変角輝度マップ(または変
角RGBマップ)Mにおいて、縦方向は、抜き出した走
査線のある水平位置での、光線の入出射角の変化に対す
るセンサ値の値を示す。言い換えれば、変角輝度マップ
(または変角RGBマップ)Mにおいて、上下方向の値
の変化は、照射光の入出射角の変化に対応している。
【0050】図9〜図12に示した処理は、ある垂直位
置の水平線に対応する走査線を抜き出して作ったので、
それ以外の垂直位置の走査線に対しても同様の処理を行
なう。つまり、画像の垂直方向の画素数が480であれ
ば、480枚の異なる変角輝度(RGB)マップMが得
られる。なお、以上の処理は、コンピュータシステム内
のメモリ上で行なわれる。
【0051】図9〜図12に示した処理によって得られ
た変角輝度(RGB)マップMは、走査線上のある点に
関しては、照射光の入出射角がある角度づつずれたマッ
プになているが、隣の点(画素)の光線の入出射角は厳
密に同じではない。それは、各移動ステージ27A,2
7Bの移動量が画素サイズよりも大きい通常の場合には
そうなる。図13は7画素分づつずらして撮影した画像
の横方向のドット位置と検出した反射光線の出射角度と
の関係を示す説明図である。例えば、撮影される画像が
7画素分づつずれるように各移動ステージ27A,27
Bを相対的に移動させた場合、図13に示すように、出
射角度(被測定物で反射された照射光の出射角)が7ド
ットの周期でずれている。これは、水平方向のずれが、
光線の入出射角に対応しているためである。ただし、あ
まり大きなずれとしなければ、実用上は問題ない。
【0052】次に、このようにして得られた変角輝度
(RGB)マップMから、図5および図6で説明したよ
うに、垂直方向での分散または標準偏差を求める。求め
た垂直方向での分散または標準偏差に基づいて、アルミ
フレークやパールマイカフレークが均一に並んでいるか
どうかを定量的に示すことができる。
【0053】その様子を目で見てわかるように表示させ
るために、次の処理を行なう。まず、ある点の変角輝度
(RGB)分布の平均や標準偏差を求める前に、飽和値
を除去する処理を行なう。CCDカメラ22から得られ
た画像中には、鏡面反射による強い反射光によってセン
サ出力値である量子化された輝度値が飽和している場合
があるので、この飽和値を除去する。飽和値を除去した
後の変角輝度(RGB)マップMに対して、垂直方向の
値の平均値を求めて、それを元に標準偏差を求める。撮
影したテストピース25の各点に対応する画素毎に、標
準偏差を求める。求めた各画素毎の標準偏差を、テスト
ピースの面に対応する2次元の画像の明度値またはRG
B値として、その画像をディスプレイ装置等に表示させ
る。これにより、テストピースの塗装膜の品質(フレー
クの傾きの均一性)を目で見ることができる。また、標
準偏差の値に対応して評価値を設定することで、テスト
ピースの各点毎またはテストピースの所定領域毎に評価
点をつけることができる。さらに、標準偏差の値と予め
設定した良否判定値とを比較することで、テストピース
の各点毎またはテストピースの所定領域毎に良否判定を
行なうことができる。また、不良箇所を検出して、ディ
スプレイ装置等の画面上に不良箇所を表示させることが
できる。
【0054】図14は変角輝度分布の3次元表示グラフ
である。手前横軸(X軸)は走査線上のドット位置を示
している。右側縦軸(Y軸)は画像ずれ量を画像ずれ量
×2mmの単位で示している。垂直軸(Z軸)は輝度値
を示している。
【0055】図15はメタリック塗装の評価値の擬似カ
ラー表示例を示す説明図である。なお、図15では色の
相違をハッチング種類を異ならしめることで示してい
る。変角輝度マップから得られる輝度の角度分布から標
準偏差を計算し、計算して得られた標準偏差をメタリッ
ク塗装の評価値とするとともに、評価値の大きさを複数
段階に区分し、各段階毎に予め設定した色を用いて評価
値を擬似カラー表示することで、テストピースのメタリ
ック塗装の品質(フレークの傾きの均一性)を画像表示
装置の画面上に表示させたり、カラープリンタを用いて
ハードコピーとして出力させることができる。これによ
り、良好なメタリック塗装がなされている領域とそうで
ない領域を判定することができる。
【0056】なお、不良箇所を検出した後、ロボットア
ーム等を用いて不良箇所に修正または補修のためのマー
キングを行ってもよい。
【0057】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明に係る表面
性状評価装置および表面性状評価方法は、2次元撮像部
(センサアレイ)を被測定物に対して相対的に移動させ
ながら被測定物からの反射光を撮影し、撮影した得た複
数の画像と各画像を撮影したときの2次元撮像部と被測
定物との位置関係とに基づいて被測定物の同一点から異
なる出射角度で反射された反射光の輝度値またはRGB
値をそれぞれ求めるようにしたので、求めた輝度値また
はRGB値の分布に基づいて被測定物の光学的反射性状
を評価することができる。よって、メタリックカラー塗
装やパールマイカ塗装などの塗装品質を、変角輝度分布
や変角RGB分布を用いて、広い範囲に亘って定量的に
評価することができる。
【0058】また、2次元撮像部(センサアレイ)を用
いているため、同時に多くの点に対する変角輝度分布
(または変角RGB分布)を得ることができる。さら
に、2次元撮像部(センサアレイ)を用いているため、
目視とは異なり、再現性のある定量的な計測値・評価値
が得られる。
【0059】計測のために、撮影照明ヘッド部と被測定
物との位置を相対的に移動させなければならないが、工
場ライン等では移動させながら製品加工等を行なうこと
が多いので、この発明に係る表面性状評価装置および表
面性状評価方法は、工場ライン等でのオンライン検査等
に適している。
【0060】従来の変角分光分布を計測する装置は、光
源や分光センサ部を回転させて計測する構造であるが、
この発明に係る表面性状評価装置および表面性状評価方
法では、2次元撮像部(センサアレイ)または被測定物
の平行移動でも、変角分光分布に相当するものを計測す
ることが可能である。よって、従来の回転式ではある程
度大きなスペースを必要としたが、この発明に係る表面
性状評価装置および表面性状評価方法を用いることで、
よりコンパクトなスペースで計測が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る表面性状評価装置の構成図
【図2】この発明に係る表面性状評価装置の移動部の他
の構成例を示す説明図
【図3】2次元撮像部で撮影できる塗膜表面の範囲と撮
影される光線の出射角との関係を示す説明図
【図4】2次元撮像部を移動させた際に撮影される光線
の出射角の変化を示す説明図
【図5】塗装面が鏡面に近い状態(鏡面反射状態)にお
ける塗膜面上の1点における輝度と出射角との関係を示
すグラフ
【図6】塗装面からの反射が拡散反射の状態(拡散反射
状態)における塗膜面上の1点における輝度と出射角と
の関係を示すグラフ
【図7】表面性状評価装置の一具体例を示す斜視図
【図8】表面性状評価装置の一具体例を示す平面図
【図9】隣接する2枚の画像の撮影範囲を示す説明図
【図10】隣接する2枚の画像から同一点の位置を一致
させた走査線データを得る処理を示す説明図
【図11】複数枚の画像から特定位置の走査線を抜き出
してずれ量を補正する処理を示す説明図
【図12】変角輝度マップの説明図
【図13】7画素分ずつずらして撮影した画像の横方向
のドット位置と検出した反射光線の出射角度との関係を
示す説明図
【図14】変角輝度分布の3次元表示グラフ
【図15】メタリック塗装の評価値の擬似カラー表示例
を示す説明図
【図16】ソリッド塗膜の断面を示す説明図
【図17】メタリック塗膜の断面を示す説明図
【図18】ソリッド塗膜への光の入射と反射を示す説明
【図19】メタリック塗膜への光の入射と反射を示す説
明図
【図20】メタリック塗膜内のアルミフレークの正常な
傾き分布を示す説明図
【図21】メタリック塗膜内のアルミフレークの部分的
な踊りを示す説明図
【図22】メタリック塗膜内のアルミフレークの全体的
な踊りを示す説明図
【符号の説明】
1,21…表面性状評価装置、2…センサアレイである
2次元撮像部、3…照明手段である光源部、4,24…
撮像照明ヘッド部、5…被測定物、6…保持部、7…移
動部、8…データ処理部、9…表示部、22…CCDカ
メラ、23…線状照明器具、25…テストピース(被測
定物)、26…保持部、27A…撮影照明ヘッド部移動
ステージ、27B…テストピース移動ステージ、M…変
角輝度マップ。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定物の表面を照射する照明手段と、 前記照明手段から前記被測定物に照射された光の反射光
    を検出するセンサアレイと、 前記被測定物の表面の法線と前記センサアレイ面の法線
    とが同一直線上に並ぶように前記センサアレイを被測定
    物表面に正対させた状態を保ちながら、前記センサアレ
    イ面と前記被測定物表面との距離を一定に保ちつつ、前
    記センサアレイを前記被測定物表面の法線方向に垂直な
    方向へ前記被測定物に対して相対的に移動させる移動手
    段と、 一定距離だけ移動するたびに前記被測定物の表面を撮影
    して得られた画像およびその撮影時の前記照明手段と前
    記被測定物と前記センサアレイとの相対的位置関係か
    ら、照明光の入射・反射角の変化に対する前記被測定物
    表面の反射特性に相当する評価値を算出する評価値算出
    手段と、を備えたことを特徴とする表面性状評価装置。
  2. 【請求項2】 前記照明手段と前記センサアレイとの相
    対的位置を固定したことを特徴とする請求項1記載の表
    面性状評価装置。
  3. 【請求項3】 前記照明手段から前記被測定物表面への
    照明光の入射角と、この照明光の前記被測定物表面から
    前記センサアレイへの反射角が予め決めた一定の角度と
    なるように前記照明手段、前記被測定物および前記セン
    サアレイの位置を相対的に移動させることを特徴とする
    請求項1記載の表面性状評価装置。
  4. 【請求項4】 前記照明手段と前記センサアレイと前記
    被測定物との相対的な位置を、ある1方向に関してのみ
    変化させて、または、2つの軸の方向に関して2次元的
    に変化させて、前記被測定物の光学的反射性状を検知す
    ることを特徴とする請求項1記載の表面性状評価装置。
  5. 【請求項5】 前記照明手段は、線状の光線パターンを
    発することを特徴とする請求項1記載の表面性状評価装
    置。
  6. 【請求項6】 前記評価値算出手段は、前記被測定物と
    前記センサアレイとの相対的な位置関係の変化によって
    生じるずれ量に基づいて得られた複数の画像からずれ量
    を補正して、前記被測定物の同じ点に対する異なるセン
    サ出力値を配列の要素として持ったマップを作成し、作
    成したマップに基づいてセンサ出力値を評価することを
    特徴とする請求項1記載の表面性状評価装置。
  7. 【請求項7】 前記評価値算出手段は、ずれ量を補正す
    る際に、前記センサアレイから得られた複数組のセンサ
    出力値の特徴を用いて同一点を抽出し、前記照明手段、
    前記被測定物および前記センサアレイの相対的位置の変
    化に対する前記センサアレイの出力変化を対応させるこ
    とを特徴とする請求項6記載の表面性状評価装置。
  8. 【請求項8】 前記移動手段は、前記被測定物と前記セ
    ンサアレイとの間の相対的位置関係の移動情報を計測で
    きる位置計測手段を備え、前記評価値算出手段は、前記
    位置計測手段から供給される移動情報に基づいてずれ量
    を求めることを特徴とする請求項6記載の表面性状評価
    装置。
  9. 【請求項9】 前記マップの要素値を分布関数と見なし
    た場合の分散または標準偏差を計算して、この計算値を
    前記被測定物表面の光学的反射性状の評価値の1つとし
    て評価することを特徴とする請求項6記載の表面性状評
    価装置。
  10. 【請求項10】 前記センサアレイから得られたセンサ
    出力データから、前記被測定物表面での鏡面反射光の影
    響を除外した後、評価値を算出することを特徴とする請
    求項1記載の表面性状評価装置。
  11. 【請求項11】 2次元撮像部を被測定物に対して相対
    的に移動させながら被測定物を撮影し、撮影して得た複
    数の画像から被測定物の同一点の輝度値またはRGB値
    をそれぞれ求め、求めた輝度値またはRGB値の分布に
    基づいて被測定物の光学的反射性状を評価することを特
    徴とする表面性状評価方法。
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