JP2010008173A - 光透過性フィルムの欠陥検出装置 - Google Patents

光透過性フィルムの欠陥検出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ベースフィルムの一面側にコーティング層が設けられた光透過性フィルムにおけるコーティング層の膜厚むらによる欠陥の検出を簡易な構成且つ高精度で行うことができる光透過性フィルムAの欠陥検出装置を提供する。
【解決手段】ベースフィルムの一面側にコーティング層が設けられた光透過性フィルムAを搬送する搬送手段5を具備する。光透過性フィルムAに一面側から光を照射する照明手段6を具備する。照明手段6から照射され、光透過性フィルムAの一面側で反射された特定波長域の光を受光して撮像する撮像部1を具備する。前記撮像部1として、互いに異なる特定波長域の光を受光して撮像する複数の撮像部1が、前記搬送手段5による光透過性フィルムAの経路に沿って設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、光学用途、建築用途、車載用途などの用途において、反射防止、飛散防止、熱線防止(遮断)、断熱、防汚、耐久性(保護)などの目的で使用される光透過性フィルム(光透過性を有するフィルム)の欠陥を検出するための装置に関する。
光学用途、建築用途、車載用途等に用いられる上記のような光透過性フィルムAとしては、例えば、ベースフィルム8に、光の反射特性や吸収特性を制御するための光特性制御膜などの1又は複数のコーティング層9を積層して形成したものが挙げられる。このような光透過性フィルムAは、例えばプラズマディスプレイや液晶ディスプレイなどのディスプレイの表面に反射防止フィルターとして使用される。
このようなコーティング層9を備える光透過性フィルムAの欠陥を検出するにあたっては、ベースフィルム8とコーティング層9との間に異物が入り込んで生じる欠陥(核有り欠陥)については目視でも検出し得る。しかしながら、図4に示すようにコーティング層9に厚みのばらつきが生じ、これにより周囲の色目とは微妙に違う部分が生じる欠陥(核無し欠陥)については、目視による検出がきわめて困難であり、目視検査では90%ほどの不良を見逃してしまうこともある。
そこで従来、特許文献1に開示されているように、ガイドロールの表面に位置する光透過性フィルムAに対して、光透過性フィルムAに形成されたコーティング層9の表裏面で反射した光が干渉するように照明を行い、その干渉模様を撮像することで欠陥を検出することが提案されている。この場合、核有り欠陥だけでなく核無し欠陥も検出されるようになる。
上記膜厚むらによる干渉模様は、図4に示すように、コーティング層9の表面側での反射光L1とコーティング層9の裏面側での反射光L2との間で光路差が生じて干渉し、特定波長域の光が強め合うと共に他の波長の光が弱め合う際、膜厚の違いが生じるとそれに応じて異なる波長の光が強め合うことにより生じる。
しかしながら、上記干渉模様を撮像手段にて撮像する場合には、撮像部には高い解像度が必要とされ、装置構成の複雑化や設備投資の高騰を招くという問題がある。
特開2006−208196号公報
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、ベースフィルムの一面側にコーティング層が設けられた光透過性フィルムにおけるコーティング層の膜厚むらによる欠陥の検出を簡易な構成且つ高精度で行うことができる光透過性フィルムの欠陥検出装置を提供することを課題とする。
本発明は、ベースフィルム8の一面側にコーティング層9が設けられた光透過性フィルムAの欠陥検出を行うための欠陥検出装置であって、光透過性フィルムAを搬送する搬送手段5、前記光透過性フィルムAに一面側から光を照射する照明手段6、前記照明手段6から照射され、光透過性フィルムAの一面側で反射された特定波長域の光を受光して撮像する撮像部1、及び前記撮像部1による撮像で得られた画像から光透過性フィルムAの欠陥を検出する検出手段3を具備する。前記撮像部1として、受光する特定波長域と受光する光の光透過性フィルムAからの反射角のうち少なくとも一方が互いに異なる複数の撮像部1が設けられている。
このため、コーティング層9に膜厚むらの欠陥が生じ、コーティング層9の表面側で反射する光と裏面側で反射する光の干渉によって特定波長域の光が強め合った場合に、前記特定波長域を撮像部1で検出することで欠陥を検出することができ、しかも各撮像部1ごとにそれぞれ受光する特定波長域と受光する光の光透過性フィルムAからの反射角のうち少なくとも一方が異なることで、各撮像部1ごとにコーティング層9の異なる膜厚が検出され、撮像部1に要求される解像度を低減して装置構成の簡便化を図ると共に、広範な範囲で膜厚むらの欠陥を検出することができるようになる。
また、本発明では、上記撮像部1が、特定波長域の光を通過させる波長フィルターを備えることも好ましい。
この場合、簡便な構成によって撮像部1で特定波長域の光のみが検出されるようにすることができ、更なる装置の簡便化を図ることができる。
また、本発明では、前記撮像部1で撮像される前記光透過性フィルムAの他面側に配され、特定波長域の光の反射率を低減する反射率低減化処理が施されている観察用補助部材2を備えることも好ましい。
この場合、観察用補助部材2が撮像時に光透過性フィルムAを支持することで、光透過性フィルムAにおける皺の発生が防止されると共に、撮像部1と光透過性フィルムAとの間の位置決めがなされてピントずれの発生が防止される。しかも撮像部1で受光される特定波長域の光における、観察用補助部材2からの反射光の割合が低減し、光透過性フィルムAの欠陥に起因する反射光の強度変化が明りょうになる。このため、照明手段6から照射される光の光量を増大させつつ観察用補助部材2からの反射光を低減することができ、撮像部1で撮像された画像における、コーティング層9の欠陥に起因して生じる反射光の強度変化が明りょうとなるようにして、欠陥の検出精度を向上することもできる。
また、本発明では、前記撮像部1で撮像される前記光透過性フィルムAの他面側に配される観察用補助部材2と、前記光透過性フィルムAの他面と前記観察用補助部材2との間に充填材4を介在させることでこの前記光透過性フィルムAと前記観察用補助部材2とを密着させる充填手段とを具備し、前記充填材4が、特定波長域の光を吸収するものであることも好ましい。
この場合、充填材4が、特定波長域の光を吸収することで、観察用補助部材2からの特定波長域の反射光を低減することができ、更に、撮像部1による撮像時に充填材4により光透過性フィルムAを観察用補助部材2の表面に密着させ、光透過性フィルムAの観察用補助部材2側の他面A2と観察用補助部材2との間の空気を排除して、光透過性フィルムAの観察用補助部材2側の他面A2からの反射光を抑えることができ、欠陥の検出時に不要な反射光の混在を減少して欠陥の検出精度を高くすることができる。
本発明では、複数の撮像部でそれぞれ受光する特定波長域と受光する光の光透過性フィルムAからの反射角のうち少なくとも一方が異なることで、光透過性フィルムにおけるコーティング層の膜厚むらによる欠陥の検出を簡易な構成且つ高精度で行うことができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1に示される本実施形態に係る欠陥検出装置は、光学用途、建築用途、車載用途などの用途において、反射防止、飛散防止、熱線防止(遮断)、断熱、防汚、耐久性向上(保護)などの目的で使用される光透過性フィルム(光透過性を有するフィルム)Aの欠陥を検出するために用いられる。この光透過性フィルムAとしては、例えばポリエチレンテレフタレート製フィルム等のポリエステルフィルムなどのような無色透明なベースフィルム8に、光の反射特性や吸収特性を制御するためのコーティング層9を積層して設けたものが挙げられる。このような光透過性フィルムAとしては、例えば液晶ディスプレイなどのディスプレイの反射防止フィルム(ARフィルム)や、自動車用暗視フィルム、その他の一般的な光学制御フィルムが挙げられるが、これらに限定されない。
この光透過性フィルムAの作製時には、図4に示すように、ベースフィルム8の表面におけるコンタミネーション(コンタミ)や異物の付着によるハジキ等によってコーティング剤の塗布不均一が生じてコーティング層9に膜厚むらの欠陥が生じることがある。本実施形態に係る欠陥検出装置は、前記のような欠陥を検出するために好適に用いられる。
欠陥検出装置は、図1に示すように、搬送手段5、撮像部1、観察用補助部材2、照明手段6、検出手段3などを備える。
搬送手段5は長尺帯状(シート状)の光透過性フィルムAを一定の速度で連続的に搬送するために設けられる。搬送手段5は、例えば光透過性フィルムAをロール状に巻き付けた繰り出しドラム12と、ドラム12を回転駆動させて光透過性フィルムAを順次繰り出すためのモータなどの駆動手段13と、欠陥検出後の光透過性フィルムAを巻き取るための巻き取りドラム14とで構成される。
照明手段6は光透過性フィルムAに一面A1側から光を照射するために設けられる。
撮像部1は、光透過性フィルムAの一面A1(表面)側からの、照明手段6から照射された光の反射光を受光して撮像するために設けられる。撮像部1として、例えば、CCDカメラなどで形成され、光透過性フィルムAの外観を全幅にわたって撮像するラインカメラなどが用いられる。
検出手段3は撮像部1によって得られた画像から光透過性フィルムAの欠陥を検出するために設けられる。検出手段3は例えばディスプレイを備えた汎用の電子計算機などで構成される。検出手段3は、例えば一般的に広く行われている画像処理により、撮像部1で得られた画像に演算処理を施したり、人が目視で確認したりすることにより、光透過性フィルムAの欠陥を分析して検出することができるものが用いられる。
観察用補助部材2は撮像部1による撮像時に光透過性フィルムAの他面A2(裏面)側に配置される。この観察用補助部材2が撮像時に光透過性フィルムAを支持することで、光透過性フィルムAにおける皺の発生が防止され、また撮像部1と光透過性フィルムAとの間の位置決めがなされてピントずれの発生が防止される。観察用補助部材2は光透過性フィルムAの上記他面A2に接触しながら回転するロールで構成される。
このような本実施形態に係る欠陥検査装置を用いた光透過性フィルムAの欠陥の検出工程について説明する。
まず、駆動手段13で繰り出しドラム12を回転駆動することで、ドラム12にロール状に巻かれた光透過性フィルムAが順次繰り出され、一定の速度で巻き取りドラム14にまで搬送される。この繰り出しドラム12と巻き取りドラム14との間で、光透過性フィルムAが観察用補助部材2の表面(外面)に接触しながら搬送される。光透過性フィルムAの搬送速度は撮像部1や搬送手段5の能力などに応じて適宜設定されるが、例えば、5〜3000m/分とすることができる。
このようにして搬送している光透過性フィルムAにおけるコーティング層9が形成されている一面に対して照明手段6で光を照射し、光透過性フィルムAからの反射光を撮像部1で受光して撮像する。
次に、撮像部1で撮像した光透過性フィルムAの一面A1の画像を検出手段3に取り込んでその画像に基づいて欠陥を検出する。このとき光透過性フィルムAを全長にわたって搬送することにより、光透過性フィルムAの全体の欠陥を検出することができる。
このような欠陥検査装置において、撮像部1は特定波長域の光を受光して検出する。撮像部1で特定波長域の光を受光して検出するためには、例えば照明手段6として前記特定波長域の光のみを照射するものが用いられ、或いは撮像部1として前記特定波長域の光のみを感知するものが用いられる。
特定波長域の光のみを照射する照明手段6としては、例えば図1に示されるような照明具6aと、特定波長域の光のみを通過させる色調フィルター6bとの組み合わせで構成される照明手段6、赤色などの特定波長域の光を照射する有色照明灯で構成される照明手段6などが挙げられる。このように特定波長域の光のみを照射する照明手段6が設けられる場合には、撮像部1として少なくとも前記特定波長域を含む波長域の光を感知するものが設けられる。
また、特定波長域の光のみを感知する撮像部1としては、例えば特定波長域の光のみを通過させる波長フィルターを備えた撮像部1等が挙げられる。このように特定波長域の光のみを感知する撮像部1が設けられる場合には、照明手段6として少なくとも前記特定波長域を含む波長域の光を照射するものが設けられる。
このように撮像部1で特定波長域の光を受光して検出すると、コーティング層9に膜厚むらが生じて反射光における特定波長域の光が強められた場合に、この特定波長域の光の強度に基づいて欠陥が検出される。
ところで、コーティング層9の表面側での反射光L1とコーティング層9の裏面側での反射光L2とが干渉する場合、特定の波長の光が強め合うと共に他の波長の光が弱め合う。このため、撮像部1で特定波長域の光の強度向上が検出されることで、コーティング層9が前記特定波長域に対応する膜厚を有することが検出される。このとき、図4(a)に示すように光の反射角が同一であれば、コーティング層9の膜厚の変化することによって、反射光L1,L2の干渉で強め合う光の波長が変化する。一方、光の波長が同一であれば、コーティング層9の膜厚が変化することによって、図4(b)に示すように反射光L1,L2の干渉により強め合う光の反射角が変化する。
このため、本発明では撮像部1として、受光する特定波長域と受光する光の光透過性フィルムからの反射角のうち少なくとも一方が互いに異なる複数の撮像部が設けられることで、各撮像部1ごとにコーティング層9の互いに異なる膜厚が検出され、コーティング層9の膜厚の変化が広い範囲に亘って検出される。
図1に示される本実施形態では、撮像部1として、それぞれ異なる特定波長域の光を受光して撮像する複数の撮像部1が設けられる。この複数の撮像部1は、各撮像部1に対応する複数の照明手段6と組み合わせて設けられる。すなわち、図1に示すように、光透過性フィルムAが搬送される経路に沿って、照明手段6、この照明手段6から照射される光の反射光を受光して撮像する撮像部1、並びに観察用補助部材2の組み合わせが、複数組設けられ、光透過性フィルムAが搬送されるに従って、順次異なる特定波長域の光が各撮像部1で受光されて撮像される。複数の各撮像部1は、それぞれ光透過性フィルムAから同一角度で出射する反射光を検出するように設けられている。この場合、コーティング層9の膜厚が変化すると、反射光中で強め合う光の波長域が変化し、この強め合う光がいずれかの撮像部1で検出されることで、コーティング層9の膜厚の変化が検出される。
また、図2に示される他の形態では、撮像部1として、それぞれ同一の特定波長域の光を受光して撮像する複数の撮像部1が設けられる。この複数の撮像部1は一つの照明手段6、並びに一つの観察用補助部材2と組み合わせて設けられており、各撮像部1は、照明手段6から照射される光の反射光を、それぞれ異なる反射角度で受光するように設けられている。この場合、コーティング層9の膜厚が変化すると、反射光中で強め合う特定波長の光の反射角が変化し、この強め合う光がいずれかの撮像部1で検出されることで、コーティング層9の膜厚の変化が検出される。
尚、上記各実施形態では、撮像部1で受光する特定波長域と受光する光の光透過性フィルムからの反射角のうち一方を固定すると共に他方を異ならせているが、複数の各撮像部1でそれぞれ異なる膜厚が検出されるのであれば、複数の撮像部1間で受光する特定波長域と受光する光の光透過性フィルムからの反射角の両方が異なっていても良い。
検出手段3は、各撮像部1による撮像結果から、欠陥の位置を特定するマップデータを作成することができる。
また、上記観察用補助部材2には、この観察用補助部材2での上記特定波長域の光の反射率を低減する反射率低減化処理が施されていても良い。この場合、撮像部1で受光される特定波長域の光における、観察用補助部材2からの反射光の割合が低減し、光透過性フィルムAの欠陥に起因する特定波長域の反射光の強度変化が明りょうになる。またこの場合、照明具6から照射される光の光量を増大させつつ観察用補助部材2からの反射光を低減することができ、撮像部1で撮像された画像における、コーティング層9の欠陥に起因して生じる反射光の強度変化が明りょうとなるようにして、欠陥の検出精度を向上することができる。
反射率低減化処理としては、例えば観察用補助部材2の表面を粗面化する粗面化処理が挙げられる。この場合、粗面化によって観察用補助部材2からの反射光が散乱することで、撮像部1で検出される観察用補助部材2からの反射光が低減する。このように観察用補助部材2の表面を粗面化すると、広範な波長域の光の反射光が低減するため、種々の特定波長域の反射光の低減が可能である。粗面化の方法としては、研磨、サンドブラスト処理等の適宜のものが選択される。粗面化処理後の観察用補助部材2の表面粗度は、光の反射率が充分に低減されるように適宜調整されるが、特に中心線平均粗さ(Ra;JIS B0601:1982)が0.4μm以上であれば、観察用補助部材2からの反射光が充分に低減される。但し、観察用補助部材2の表面の凹凸の高低差が大きくなりすぎると、撮像部1により前記凹凸が検知されたり、前記凹凸により光透過性フィルムAにキズがついたりするおそれがあり、このような不具合を防止するためには、観察用補助部材2の表面の十点平均粗さ(Rz;JIS B0601:1982)が20μm未満であり、且つ最大高さ(Rmax;JIS B0601:1982)が40μm未満であることが望ましい。
観察用補助部材2に上記粗面化処理が施される場合には、欠陥検出装置に、光透過性フィルムAと観察用補助部材2との間の空気を排除して光透過性フィルムAと観察用補助部材2との間に充填材4を介在させる充填手段を設けることが好ましい。
充填手段としては、光透過性フィルムAの他面A2と観察用補助部材2との間に充填材4として液体を充填する液体充填手段7が挙げられる。本実施形態における液体充填手段7は、光透過性フィルムAの他面A2と観察用補助部材2との間に液体を介在させることで、光透過性フィルムAと観察用補助部材2とを密着させるために設けられる。前記液体としては、光透過性フィルムAと観察用補助部材2との間に容易に充填され、且つ光透過性フィルムAの最終品質に影響を与えない適宜の液体4が使用される。このような液体としては、例えば水(純水)、メチルエチルケトンなどの揮発性溶剤、エッセンシャルオイルなどの油脂系液体等が挙げられる。
この液体充填手段7はロールで構成される観察用補助部材2と貯留容器20とで構成される。液体は貯留容器20に貯留され、この貯留容器20内の液体に観察用補助部材2の一部(下部)が浸漬している。
このように構成される液体充填手段7では、観察用補助部材2が回転すると、それに伴って観察用補助部材2の表面に液体4が供給され、更にこの観察用補助部材2が回転することで液体4が光透過性フィルムAと観察用補助部材2との間に充填されて、この光透過性フィルムAと観察用補助部材2とが液体を介して密着する。このため、光透過性フィルムAと観察用補助部材2との間への空気の侵入が抑制され、両者の間に隙間が生じることが抑制される。
図3に液体充填手段7の他例を示す。この液体充填手段7は表面に上方に開口する充填槽21が設けられた観察用補助部材2の前記充填槽21に液体を充填することで構成される。光透過性フィルムAは、前記観察用補助部材2の充填槽21の開口を横切るように搬送される。このとき撮像部1は前記充填槽21の開口に配置された光透過性フィルムAからの反射光を撮像する。このような液体充填手段7では、光透過性フィルムAが撮像される際には光透過性フィルムAと観察用補助部材2との間には充填槽21内の液体4が介在し、光透過性フィルムAと観察用補助部材2との間への空気の侵入が抑制されている。
このように光透過性フィルムAと観察用補助部材2との間に液体等の充填材4を充填して光透過性フィルムAの観察用補助部材2側の他面A2と観察用補助部材2との間の空気を排除すると、光透過性フィルムAの観察用補助部材2側の他面A2からの反射光を抑えることができる。つまり、図5(a)に示すように、光透過性フィルムAの他面A2と観察用補助部材2の外面との隙間Sに液体等の充填材4が介在せずに空気が存在している場合は、光透過性フィルムAの一面A1で反射する光L3と、光透過性フィルムAを通過して他面A2で反射する光L4とが生じ、これらの光L3、L4が混在して互いに干渉し合いながら撮像部1に入射するために、欠陥の検出精度が低くなるおそれがある。一方、図5(b)に示すように、光透過性フィルムAの他面A2と観察用補助部材2の外面との隙間の空気を排除して液体等の充填材4を介在している場合は、光透過性フィルムAを通過した光L4は液体の方に進んで観察用補助部材2に吸収されることになって光透過性フィルムAの他面A2で反射する光がほとんど生じない。従って、光透過性フィルムAの一面A1で反射する光L3が干渉されることなく撮像部1に入射し、欠陥の検出精度が高くなる。
特に、観察用補助部材2に粗面化処理が施されている場合には、光透過性フィルムAと観察用補助部材2との間に空気が介在して隙間が生じやすいが、このような場合に液体充填手段が設けられていると、観察用補助部材2からの反射光を低減しつつ、光透過性フィルムAの他面A2からの反射光も低減し、高い欠陥検出精度が発揮される。
勿論、観察用補助部材2に粗面化処理以外の反射率低減化処理が施される場合であっても、欠陥検出装置に充填手段が設けられても良く、また、観察用補助部材2に反射率低減化処理が施されていない場合にも欠陥検出装置に充填手段が設けられても良い。
また、上記のような充填手段が設けられる場合には、反射率低減化処理として、この充填手段によって、光透過性フィルムAの他面と前記観察用補助部材2との間の空気を排除して有色の充填材4を介在させる有色充填処理が施されても良い。有色な充填材4としては、顔料等が配合されることで黒色などの有色に着色された液体等が挙げられる。この場合、充填材4を、上記特定波長域の光を吸収するように適宜の色に有色化することで、観察用補助部材2まで到達する特定波長域の光の量を低減し、その結果、観察用補助部材2からの特定波長域の反射光が低減する。特に充填材4が黒色に有色化される場合には、広範な可視領域の反射光が低減され、前記特定波長域が可視光域に含まれる場合に、特定波長域の値にかかわらず、反射光が低減される。
また、反射率低減化処理としては、観察用補助部材2の表面を有色化する有色化処理も挙げられる。このような有色化処理としては、観察用補助部材2の表面を黒色等の有色の材料で形成したり、観察用補助部材2の表面に塗料を塗装することで黒色等に有色化することが挙げられる。この場合、観察用補助部材2の表面の色を、上記特定波長域の光を吸収するように適宜の色に有色化することで、観察用補助部材2からの特定波長域の反射光が低減する。特に観察用補助部材2の表面が黒色に有色化される場合には、広範な可視領域の反射光が低減され、前記特定波長域が可視光域に含まれる場合に、特定波長域の値にかかわらず、反射光が低減される。
また、前記特定波長域の光を吸収する光吸収性の材料を含有する塗料を観察用補助部材2の表面に塗布することで、観察用補助部材2の表面からの特定波長域の反射光を低減することもできる。
上記のような反射率低減化処理は、一種類のみが施されても良く、また複数種の反射率低減化処理が組み合わされても良い。
本発明の実施の形態の一例を示す概略図である。 本発明の実施の形態の他例を示す一部の概略図である。 本発明の実施の形態の更に他例を示す一部の概略図である。 (a)及び(b)は、光透過性フィルムの構成の一例、及びこの光透過性フィルムに生じる欠陥の様子を示す概略の断面図である。 (a)(b)は充填材の作用を示す拡大した概略図である。
符号の説明
A 光透過性フィルム
1 撮像部
2 観察用補助部材
3 検出手段
4 充填材
6 照明手段
8 ベースフィルム
9 コーティング層

Claims (4)

  1. ベースフィルムの一面側にコーティング層が設けられた光透過性フィルムの欠陥検出を行うための欠陥検出装置であって、
    光透過性フィルムを搬送する搬送手段、
    前記光透過性フィルムに一面側から光を照射する照明手段、
    前記照明手段から照射され、光透過性フィルムの一面側で反射された光を受光して撮像する撮像部、及び
    前記撮像部による撮像で得られた画像から光透過性フィルムの欠陥を検出する検出手段を具備し、
    前記撮像部として、受光する特定波長域と受光する光の光透過性フィルムからの反射角のうち少なくとも一方が互いに異なる複数の撮像部が設けられていることを特徴とする光透過性フィルムの欠陥検出装置。
  2. 上記撮像部が、特定波長域の光を通過させる波長フィルターを備えることを特徴とする請求項1に記載の光透過性フィルムの欠陥検出装置。
  3. 前記撮像部で撮像される前記光透過性フィルムの他面側に配され、特定波長域の光の反射率を低減する反射率低減化処理が施されている観察用補助部材を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の光透過性フィルムの欠陥検出装置。
  4. 前記撮像部で撮像される前記光透過性フィルムの他面側に配される観察用補助部材と、
    前記光透過性フィルムの他面と前記観察用補助部材との間に充填材を介在させることでこの前記光透過性フィルムと前記観察用補助部材とを密着させる充填手段とを具備し、
    前記充填材が、特定波長域の光を吸収するものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光透過性フィルムの欠陥検出装置。
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