JP2017177479A - 積層体 - Google Patents
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Abstract
Description
層(A):ポリイミド樹脂(A−1)からなる層
層(B):(メタ)アクリロイル基を有し、下記式(1)で表される構造を有する化合物(B−1)を少なくとも含む硬化性組成物及び/又はその硬化物からなる層
合についても同様である。
本発明の積層体は、下記層(A)と下記層(B)とを有するものである。
層(A):ポリイミド樹脂(A−1)からなる層
層(B):(メタ)アクリロイル基を有し、下記式(1)で表される構造を有する化合物(B−1)を少なくとも含む硬化性組成物及び/又はその硬化物からなる層
本発明の積層体における層(A)はポリイミド樹脂(A−1)からなる層である。
(化学構造)
本発明に用いるポリイミド樹脂(A−1)はイミド構造の繰り返し単位を有するものであれば特に制限されない。
4−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1,2−ジカルボン酸無水物、1,1’−ビシクロヘキサン−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。
ェニレンジアミン、2,2−ビス(3−アミノ−4−メチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4,4’−(9−フルオレニリデン)ジアニリン、2,7−ジアミノフルオレン、1,5−ジアミノナフタレン、及び3,7−ジアミノ−2,8−ジメチルジベンゾチオフェン5,5−ジオキシド等が挙げられる。
ポリイミド樹脂(A−1)の製造方法に、特に制限はなく、従来公知のイミド化方法が使用できる。例えば、有機溶媒中、上述のテトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物を加熱脱水ないし脱水試薬によりイミド化反応を行う方法、有機溶媒中、当該テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物をアミド化反応させて得られるポリイミド前駆体(ポリアミック酸)を得た後、該前駆体を加熱脱水ないし脱水試薬によりイミド化反応を行う方法等が挙げられる。
上、好ましくは40℃以上であり、通常240℃以下、好ましくは220℃以下である。反応時間は通常1時間以上、好ましくは2時間以上であり、通常100時間以下、好ましくは42時間以下である。このような条件で行うことにより、低コストで収率よくポリイミドを得ることができる傾向にある。
のアルコール系溶媒が効率良く析出物が得られ、沸点が低く乾燥が容易となる傾向にあるため好ましい。これらの溶媒は、1種を単独で用いても、2種以上を任意の比率及び組合せで用いてもよい。
本発明に用いるポリイミド樹脂(A−1)は、公知の方法で成形することができる。例えば、(A)塗工基板上にポリイミドワニスをフィルム状またはシート状に塗布した後、該ワニスから有機溶媒を除去して、フィルム状またはシート状のポリイミド樹脂に成形する方法、(B)塗工基板上にポリアミック酸ワニスをフィルム状またはシート状に塗布した後、該ワニスから有機溶媒を除去し、次いで加熱脱水ないし脱水試薬によりイミド化して、フィルム状またはシート状のポリイミド樹脂に成形する方法、(C)溶媒を除去したポリイミド組成物を溶融押出成形法、射出成形法、圧縮成型法、熱プレス法等により、フィルム状またはシート状のポリイミド樹脂に成形する方法を用いることが可能である。
は、好ましくは75%以上であり、より好ましくは80%以上であり、特に好ましくは85%以上である。全光線透過率が上記下限値以上であることが、ポリイミド樹脂、引いては本発明の積層体透明性の観点から好ましい。
本発明の積層体における層(B)は(メタ)アクリロイル基を有し、下記式(1)で表される構造を有する化合物(B−1)を少なくとも含む硬化性組成物及び/又はその硬化物からなる層である。
層(B)の硬化性組成物に用いる化合物(B−1)は、(メタ)アクリロイル基を有し、下記式(1)で表される構造を有するものであれば特に制限されないが、(メタ)アクリロイル基の数が2個以上であることが硬化性組成物の硬化性の観点から好ましく、より好ましくは3個以上であり、通常10個以下である。
。式(1)で表される化学構造は通常、エポキシ基と(メタ)アクリロイル基及びカルボキシル基を有する化合物とを反応させて得ることができる。
層(B)の硬化性組成物には、必要に応じて化合物(B−1)以外の(メタ)アクリロイル基を2個以上有する化合物(B−2)を用いてもよい。化合物(B−2)を含有することにより、硬化性、耐傷付性等を向上させることができる。
パンヘキサ(メタ)アクリレート等の3官能以上の多官能(メタ)アクリレート;これらの(メタ)アクリレートの一部をアルキル基やε−カプロラクトンで置換した多官能(メタ)アクリレート化合物の変性物;イソシアヌレート構造を有する多官能(メタ)アクリレート等の窒素原子含有複素環構造を有する多官能(メタ)アクリレート;デンドリマー構造を有する多官能(メタ)アクリレート、ハイパーブランチ構造を有する多官能(メタ)アクリレート等の多分岐樹脂状構造を有する多官能(メタ)アクリレート;ジイソシアネートまたはトリイソシアネートに水酸基を有する(メタ)アクリレートが付加したウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明に用いる硬化性組成物は、硬化性を向上させるため、光重合開始剤を含むことが好ましい。光重合開始剤は公知のものを使用することができる。光重合開始剤としては例えば、光ラジカル発生剤、光酸発生剤等が挙げられる。
換)フェニルヨードニウムのアニオン塩の具体例としては、ジアルキルフェニルヨードニウムのPF6塩[商品名「イルガキュア(登録商標)250」、BASF製]が特に好ましい。これらの光酸発生剤は1種のみで用いても2種以上を組み合わせてもよい。
硬化性組成物を調整する際には、有機溶媒を含むことが好ましい。有機溶媒としては、特に限定されるものではなく、硬化性組成物に含まれる成分の種類等を考慮して適宜選択することができる。用いることができる有機溶媒の具体例としては、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒;メチルエチルケトン(MEK)、アセトン、メチルイソブチルケトン(MIBK)、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒;ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGM)、アニソール、フェネトール等のエーテル系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソプロピル、エチレングリコールジアセテート等のエステル系溶媒;ジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等のアミド系溶媒;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ系溶媒;メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール系溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン系溶媒等が挙げられる。
本発明における硬化性組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲で、化合物(B−1)、(B−2)、有機溶媒及び重合開始剤以外のその他の成分を含んでいてもよい。その他の成分としては、紫外線吸収剤、ヒンダートアミン系光安定剤、充填剤、シランカップリング剤、反応性希釈剤(ただし、化合物(B−1)及び化合物(B−2)に該当するものは除く。)帯電防止剤、有機顔料、有機粒子、無機粒子、レベリング剤、分散剤、チクソトロピー性付与剤(増粘剤)、消泡剤、酸化防止剤等が挙げられる。
層(B)に用いる硬化性組成物の製造方法は特に制限されないが、例えば、化合物(A)、及び必要により適宜、化合物(B−2)、有機溶媒、重合開始剤、その他の成分等を混合することにより得ることができる。各成分の混合に際しては、ディスパーザー、撹拌機等で均一に混合することが好ましい。
本発明の積層体の製造方法は特に制限されないが、例えば、層(A)上に層(B)の硬化性組成物を硬化させることで得ることができる。なお、本発明の積層体は、層(A)の一方の面にのみ層(B)が形成されていてもよく、両面に層(B)が形成されていてもよい。
本発明の積層体は、ポリイミド基材とハードコート層とを有する積層体において、ハードコート層を形成する際の基材の反りが抑えられ、耐クラック性、透明性、表面硬度等に優れたものである。このため、本発明の積層体は、タッチパネル、液晶テレビ等のディスプレイ用部品;ランプ関連物品、ウインドウ関連物品(リアウィンドウ、サイドウィンドウ、天窓等)等の自動車関連部品;各種電気機器の筐体、化粧板、家具等の生活関連物品等の幅広い物品の表面カバーに好適に用いることができる。これらの中でも光学ディスプレイ用部品として好適であり、特にディスプレイ用保護フィルムに好適に用いることができる。
以下の実施例・比較例で得られた積層体は以下の方法により評価した。
動的熱機械測定装置(SIIナノテクノロジー株式会社製、DMS/SS6100)を用い、下記の測定条件にてサンプルの振動荷重に対するサンプルの貯蔵弾性率、損失弾性率を測定し、損失正接よりガラス転移温度(Tg)を求めた。Tgが高いほど耐熱性に優れたものと評価される。
(DMS測定条件)
試験片の貯蔵弾性率(E’)を損失弾性率(E”)で除した損失正接(tanδ)のピークトップをガラス転移温度と定義した。
測定温度範囲:50℃〜400℃(昇温速度:3℃/分)
引張り加重:5g
サンプル形状:10mm×10mm
後述の方法で積層体の層(B)を塗工した後の、塗工膜の表面外観を目視で評価し、下記の通り評価した。
○:クラック無し
×:クラック有り
[反りの評価]
15cm×7cmの大きさのポリイミド基材(層(A))上に、後述の方法で層(B)を塗工した直後、及び塗工後、恒温恒湿条件下(23℃、65%RH)で24時間静置した後の積層体の反りを下記の通り評価した。ただし積層体は層(B)を上部にして静置した。
(反りの程度)
◎:四端の反りの平均が1cm未満
○:四端の反りの平均が1cm以上、2cm未満
△:四端の反りの平均が2cm以上、3cm未満
×:四端の反りの平均が3cm以上、または反りが大きすぎて積層体が円筒状
(反りの向き)
正:四端が層(B)の方向に向いた
逆:四端が層(A)の方向に向いた
JIS K−7136に従ってヘーズメーター(村上色彩技術研究所製「HAZE METER HM−65W」)にて、積層体又は基材の全光線透過率(TT)およびヘーズ値(H)を測定した。
積層体の層(B)に対して、JIS準拠鉛筆硬度計(太佑機材社製)を用い、JIS K−5400の条件に基づき測定を行い、傷の入らない最も硬い鉛筆の番手を確認した。
〔3,3’,4,4’−ビシクロヘキシルテトラカルボン酸二無水物(H−BPDA)の合成〕
<合成例A1>
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA、三菱化学株式会社製)150重量部を、水593重量部に水酸化ナトリウム83.3重量部を溶解させた溶液に溶解して、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸四ナトリウム塩の水溶液を作製し、この塩をルテニウム/カーボン触媒を用いて10MPaG(大気に対する相対圧力)、120℃で芳香環を水素化した。次いで49%硫酸水溶液429重量部を滴下し、析出した固体を濾過することにより、3,3’,4,4’−ビシクロヘキシルテトラカルボン酸(H−BTC)を得た。
<合成例A2>
窒素ガス導入管、冷却器、攪拌機を備えた4つ口フラスコに、BPDA 47.9重量部、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン(TFMB)42.1重量部、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)556重量部を加えた。この混合物を撹拌しながら昇温し80℃で6時間反応させ、18重量%のポリイミド前駆体1を得た。
窒素ガス導入管、冷却器、攪拌機を備えた4つ口フラスコに、合成例A1で得られたH−BPDA60.6重量部、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(ODA)59.4重量部、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)500重量部を加えた。この混合物を撹拌しながら昇温し80℃で6時間反応させ、20重量%のポリイミド前駆体2を得た。
アセトンで洗浄し乾燥させたガラス基板上に、合成例A2で得られたポリイミド前駆体1を400μmの厚みのアプリケーターを用いて塗布し、イナートオーブン中で80℃で30分間、次いで350℃で30分間加熱処理して、溶媒の除去及び加熱イミド化反応を行わせた。ガラス/ポリイミドの積層物を90℃の熱湯に浸漬することにより、ガラス基板から剥離した厚さ25μmの透明ポリイミドフィルム(PI−1)を得た。
アセトンで洗浄し乾燥させたガラス基板上に、ポリイミド前駆体1を1000μmの厚みのアプリケーターを用いて塗布し、イナートオーブン中で80℃で30分間、次いで350℃で30分間加熱処理して、溶媒の除去及び加熱イミド化反応を行わせた。ガラス/ポリイミドの積層物を90℃の熱湯に浸漬することにより、ガラス基板から剥離した厚さ70μmの透明ポリイミドフィルム(PI−2)を得た。
アセトンで洗浄し乾燥させたガラス基板上に、ポリイミド前駆体2を400μmの厚みのアプリケーターを用いて塗布し、イナートオーブン中で80℃で30分間、次いで300℃で30分間加熱処理して、溶媒の除去及び加熱イミド化反応を行わせた。ガラス/ポリイミドの積層物を90℃の熱湯に浸漬することにより、ガラス基板から剥離した厚さ30μmの透明ポリイミドフィルム(PI−3)を得た。
〔合成例〕
<合成例B1>
撹拌機、還流冷却管及び温度計を取り付けた反応器に、グリシジルメタクリレート(三菱レイヨン社製「アクリエステルG」)98重量部、メチルメタクリレート(三菱レイヨン社製「アクリエステルM」)1重量部、エチルアクリレート(和光純薬工業社製)1重量部、メルカプトプロピルトリメトキシシラン(信越化学社製「KBM803」)1.9重量部、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGM)157.3重量部を仕込み、撹拌開始後に系内を窒素置換し、55℃に昇温した。ここへ、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(和光純薬工業社製「V−65」)1重量部を添加した後、系内を65℃まで昇温し、3時間撹拌した後、さらに、V−65を0.5重量部添加して65℃で3時間撹拌した。系内を100℃まで昇温し、30分間撹拌した後、p−メトキシフェノール(和光純薬工業社製)0.45重量部、PGM138.1重量部を加え、再度系内を100℃まで昇温した。次に、トリフェニルホスフィン(和光純薬工業社製)3.1重量部を添加した後、アクリル酸(三菱化学社製)50.7重量部を加え、110℃まで昇温し6時間撹拌し、側鎖に(メタ)アクリロイル基を有し、前記式(1)で表される構造を有する化合物EA−1の溶液を得た。反応液の組成はEA−1/PGM=30/70(重量比)であった。
EX612−AAの合成
撹拌機、還流冷却管及び温度計を取り付けた反応器に、ソルビトールポリグリシジルエーテル(ナガセケムテックス社製「デナコールEX−512」)100重量部、p−メトキシフェノール(和光純薬工業社製)0.36重量部、PGM223重量部を仕込み、撹拌開始後に系内を窒素置換した。系内を100℃に昇温まで昇温し、30分間撹拌した後、トリフェニルホスフィン(和光純薬工業社製)2.9重量部を添加した後、アクリル酸(三菱化学社製)45重量部を加え、110℃まで昇温し6時間撹拌し、アクリロイル基及びエポキシ基とカルボキシル基とを反応させてなる構造を有する化合物EA−2の溶液を得た。反応液の組成はEA−2/PGM=40/60(重量比)であった。
撹拌機、還流冷却管、及び温度計を取り付けた反応器に、コロイダルシリカ(カタログ値:平均一次粒子径10〜20nm(カタログ値))のメチルエチルケトン(MEK)溶液(日産化学社製「MEK−ST」、不揮発分30重量%)293.3重量部、3−(アクロイルオキシ)プロピルトリメトキシシラン(信越化学社製「KBM−5103」)12重量部、MEK16.5重量部を仕込み、撹拌開始後に系内に乾燥空気を通気し、70℃に昇温した。ここへ、p−メトキシフェノール(和光純薬工業社製)0.05重量部、
水1重量部、アセチルアセトンアルミニウム(岸田化学社製)0.5重量部、MEK1重量部を加え、70℃で4時間攪拌し、アクリロイル基で表面が修飾されたコロイダルシリカ(MA−1)のMEK溶液を得た。反応液の組成はMA−1/MEK=31/69(重量比)であった。また、シリカ粒子表面に修飾されたアクリロイル基の量は0.49mmol/gであった。
<基材:層(A)>
基材(層(A))の膜厚、全光線透過率、ガラス転移温度について表−1に示す。
<塗液の調製>
表−2に示す配合組成に従って、塗液(硬化性組成物)HC−1〜HC−4(実施例用)及びHC−5、HC−6(比較例用)を調製した。
V#300:ペンタエリスリトールトリ/テトラアクリレート(大阪有機化学工業社製「ビスコート#300」)
M313:ビス/トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート(東亜合成製「アロニックス M−313」)
RS:フッ素系添加剤(DIC社製「メガファックRS−76E」、固形分40重量%、酢酸エチル溶液)
得られた塗液を用いて、基材層(A)上に塗液を塗布後、加熱により塗膜を乾燥し、続いて高圧水銀灯を使用して紫外線を照射し、硬化するという工程を4回繰り返して基材層(A)の上に層(B)が被覆された積層体を得た。各層の硬化後の膜厚、乾燥条件、紫外線の照射条件は次のとおりである。
硬化後の膜厚:各層10μm(4層合計で40μm)
乾燥(4層とも同条件):熱風オーブン、80℃、90秒
紫外線照射条件:
1層目:高圧水銀灯出力80W、照度50mW/cm2、照射量30mJ/cm2
2層目:高圧水銀灯出力80W、照度50mW/cm2、照射量30mJ/cm2
3層目:高圧水銀灯出力80W、照度50mW/cm2、照射量30mJ/cm2
4層目:高圧水銀灯出力120W、照度450mW/cm2、照射量500mJ/cm2
表−1〜表−3より、本発明によれば、層(B)が式(1)の構造を有する化合物(B−1)を含有する硬化性組成物を硬化してなる硬化膜を適用すれば、層(B)は塗工時にクラックを生じることなく、塗工直後の積層体の変形が抑えられ、且つ基材で使用されている透明ポリイミドの優れた耐熱性と透明性を損なうことない積層体が得られることがわかる。これに対し、層(B)に化合物(B−1)を含有しない比較例1〜6では、基材層(A)の膜厚が薄い比較例1、2、5、6では層(B)の硬化膜にクラックが発生し、塗工直後の反りも大きい。また基材層(A)の膜厚が比較的大きい比較例3、4に関してもクラックは発生しないものの、反りが大きい結果となった。
Claims (7)
- ポリイミド樹脂(A−1)が200℃未満にガラス転移温度を有さない、請求項1に記載の積層体。
- ポリイミド樹脂(A−1)を30μmのフィルムとしたときの全光線透過率が75%以上である、請求項1又は2に記載の積層体。
- ポリイミド樹脂(A−1)が脂環族構造及びフルオロアルキル基のうちの少なくとも一方を有するものである、請求項1乃至3のいずれか1項に積層体。
- 層(A)の厚みが10〜300μmである、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の積層体。
- 層(B)の厚みが1〜100μmである、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の積層体。
- 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の積層体からなるディスプレイ用保護フィルム。
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