JP2017170483A - インクリメンタル成形方法及び成形用工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来のインクリメンタル成形では、外側面が外観になる成形品の成形には不向きであり、局部的な成形に限られていた。【解決手段】周囲を保持した金属板Wに工具2を押し付けて移動させることにより、金属板Wを板厚方向に次第に変形させて最終形状に成形するに際し、平面又は曲面から成る先端中央の第1成形部2Aと、第1成形部2Aに対して曲率が相対的に大きい先端周囲の第2成形部2Bとを備えた工具2を用い、金属板Wの部位に応じて、工具2の第1成形部2A及び第2成形部2Bを選択的に押し付けて成形を行うインクリメンタル成形方法とし、外側面が外観になる成形品Mを成形する場合でも、良好な外観品質を有する成形品Mを提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、金属板に工具を押し付けて移動させることにより、金属板を次第に変形させて立体形状に成形するインクリメンタル成形方法、及びこれに用いる成形用工具に関するものである。
従来、インクリメンタル成形としては、板材のダイレスフォーミングの名称で特許文献1に記載されているものがある。特許文献1に記載のインクリメンタル成形では、金属薄板の周囲を固定する板材保持機構と、板材保持機構で保持した金属薄板の上側に配置した工具と、金属薄板の下側に配置した固定押圧機構とを備えた成形装置を用いる。工具は、先端部が、一定の曲率を有する半球状を成している。
そして、上記のインクリメンタル成形は、金属薄板の周囲を板材保持機構で拘束し、その金属薄板を固定押圧機構に押し当てた状態にし、同金属薄板の上面に工具を押し付けて移動させることにより、金属薄板を固定押圧機構に沿って次第に変形させる。この際、成形装置は、金属薄板に押し付けた工具を周回させると共に、周回毎に工具を外側に横移動させつつ下降させるようにし、これに伴って板材保持機構を下降させる。
これにより、上記インクリメンタル成形は、固定押圧機構を内側にして金属薄板を次第に変形させ、同金属薄板を立体的な最終形状に成形する。その最終形状は、下側に開放された凹型になる。
特許第4287912号公報
ところが、上記したような従来のインクリメンタル成形では、固定押圧機構に金属薄板を押し当てた状態にし、固定押圧機構の反対側である外側面に工具を押し付けて成形を行うことから、外側面が外観になる成形品の成形には不向きであった。つまり、上記のインクリメンタル成形では、外観になる外側面が工具の接触面であり、その外側面に工具による縞状の圧痕が生じる虞があるからである。
そこで、外側面が外観になる成形品を成形する場合は、凹型の固定押圧機構を用い、固定押圧機構の内側に沿うように金属薄板を次第に変形させることが考えられる。つまり、成形品の内側面を工具の接触面にする。しかし、従来のインクリメンタル成形では、固定押圧機構と工具との間で金属薄板が圧縮されるので、外側面に工具の圧痕が転写されたり、成形終了時に材料余りが生じたりして、外観品質が損なわれる虞がある。
このため、固定押圧機構を用いたインクリメンタル成形は、外側面が外観になる成形品を成形する場合は、全工程ではなく、予めプレス成形された成形品の追加工程として行われる線状部分の成形や、外観品質に影響のない部分の成形といった局部的な成形に限られている。
本発明は、上記従来の状況に鑑みて成されたもので、外側面が外観になる成形品を成形する場合でも、良好な外観品質を有する成形品を成形することができるインクリメンタル成形方法及び成形用工具を提供することを目的としている。なお、成形品の外側面とは、例えば、成形品が凹型である場合にはその外周側の面であり、成形品が湾曲状である場合には湾曲の外周側の面である。
本発明に係わるインクリメンタル成形方法は、周囲を保持した金属板に工具を押し付けて移動させることにより、金属板を板厚方向に次第に変形させて最終形状に成形する方法である。このインクリメンタル成形方法では、平面又は曲面から成る先端中央の第1成形部と、第1成形部に対して曲率が相対的に大きい先端周囲の第2成形部とを備えた工具を用いる。そして、インクリメンタル成形方法は、金属板の部位に応じて、工具の第1成形部及び第2成形部を選択的に押し付けて成形を行うことを特徴としている。
本発明に係わる成形用工具は、周囲を保持した金属板に工具を押し付けて移動させることにより、金属板を板厚方向に次第に変形させて最終形状に成形するインクリメンタル成形に用いる工具である。そして、成形用工具は、平面又は曲面から成る先端中央の第1成形部と、第1成形部に対して曲率が相対的に大きい先端周囲の第2成形部とを備えたことを特徴としている。
本発明に係わるインクリメンタル成形方法は、上記構成を採用したことにより、最終形状に近い曲率を有する工具での成形が可能になり、また、金属板の周囲を拘束するだけで成形を行うので、工具による縞状の圧痕や材料余りが抑制される。これにより、上記のインクリメンタル成形方法によれば、外側面が外観になる成形品を成形する場合でも、その内側面を工具の接触面にして、良好な外観品質を有する成形品を成形することができる。
本発明に係わる成形用工具は、上記構成を採用したことにより、最終形状に近い曲率での成形が可能になると共に、金属板における縞状の圧痕や材料余りを抑制し、外側面が外観になる成形品を成形する場合でも、良好な外観品質を有する成形品を成形することができる。
本発明に係わるインクリメンタル成形方法の第1実施形態における基本構成を説明する断面図である。 第1成形部が平面である工具を説明する側面図及び平面図(A)、及び第1成形部が曲面である工具を説明する側面図及び平面図(B)である。 第1成形部による成形を説明する断面図である。 第2成形部による成形を説明する断面図である。 図4に続いて第2成形部による成形を説明する断面図である。 図5に示す金属板を工具の送り方向から見た状態で示す断面図である。 図5に対して傾斜させた工具の送り方向を変えた状態を示す断面図である。 本発明に係わるインクリメンタル成形方法の第2実施形態を説明するエンジンフードのアウタパネルの平面図である。 図8中のA−A線に基づく断面図であって、アウタパネルの成形を説明する断面図である。 図8中のA−A線に基づく断面図であって、アウタパネルのキャラクターラインの成形を説明する断面図である。
〈第1実施形態〉
インクリメンタル成形は、図1に示すように、平坦な金属板Wの周囲を固定装置1により拘束し、上側に配置した成形用工具2を金属板Wに押し付けて移動させることにより、金属板Wを板厚方向に次第に変形させて、金属板Wを立体的な成形品(最終形状)Mに成形するものである。以下の説明では、『成形用工具2』を単に『工具2』とする。
成形品(図5参照)Mは、その形態がとくに限定されないが、この実施形態では、周壁部S及び底壁部Bを有する扁平な凹型であり、底壁部Bに、外側(図5中で下側)に突出する直線状の突条部Tを有している。この成形品Mは、周壁部Sの外周面を含む外側面を外観とするものである。
また、成形装置は、全体の図示を省略したが、例えば、多軸制御型の作業ロボットやNC工作機械などを用いることができる。なお、この実施形態のインクリメンタル成形方法では、工具2を傾斜させる都合上、工具2の動作の自由度が高い成形装置であることが望ましく、このような観点から、作業ロボットを用いることがより好適である。
固定装置1は、枠状を成すと共に、下側の固定具1Aと上側の可動具1Bとを備えており、金属板Wの周囲を挟持して可動具1Bを固定することにより、金属板Wの周囲を強固に拘束する。
工具2は、図2に示すように、丸棒状を成しており、平面又は曲面から成る先端中央の第1成形部2Aと、第1成形部2Aに対して曲率が相対的に大きい(曲率半径が相対的に小さい)先端周囲の第2成形部2Bとを備えている。第1成形部2Aは、曲面として球面を含むものである。
図2(A)に示す工具2は、第1成形部2Aが円形の平面から成るものであり、その外周に面取り状(R状)の第2成形部2Bを有している。図2(B)に示す工具2は、第1成形部2Aが球面(曲面)から成るものであり、その外周に、第1成形部2Aの曲率よりも大きい曲率の第2成形部2Bを有している。図示の第1成形部2Aは、その曲率が比較的小さい緩やかな球面である。
上記の工具2は、より望ましくは、第1成形部2A及び第2成形部2Bが、成形する最終形状(成形品M)に対応した曲率を有するものとしている。つまり、工具2は、上述の如く、周壁部S、底壁部B及び突条部Tを有する成形品Mを成形する場合、この成形品Mの形状に応じて、第1成形部2A及び第2成形部2Bの形状や曲率が設定されている。
より具体的には、工具2は、底壁部Bに対する周壁部Sの角度や、突条部Tの幅、高さ(溝深さ)、頂部(溝底部)の形状などに応じて、第1成形部2Aを平面又は曲面とし、第1成形部2A及び第2成形部2Bの曲率を設定する。なお、工具2は、図2(A)及び(B)に例示したように先端部の形状が異なるものや、径が異なるものなどを複数種用意しておくことも構わない。
上記の工具2は、成形装置において、直交する3軸方向に移動可能に保持され、且つ傾斜角度を変更し得るように回動可能に保持されている。なお、固定装置1及び工具2は、相対的に移動可能であれば良く、固定装置1を不動にしても良いし、3軸方向の相対的な移動を満足するように双方を移動可能にしても良い。
インクリメンタル成形方法は、上記の工具2を用い、金属板Wの部位に応じて、工具2の第1成形部2A及び第2成形部2Bを選択的に押し付けて成形を行うものとしている。また、インクリメンタル成形方法は、より好ましい実施形態として、工具2を傾斜させて金属板Wに第2成形部2Bを押し付けて成形を行うものとしている。さらに、インクリメンタル成形方法は、より好ましい実施形態として、工具2の傾斜角度を変更しながら金属板Wに工具2を押し付けて成形を行うものとしている。
すなわち、インクリメンタル成形方法は、図3に示すように、固定装置1により平坦な金属板Wの周囲を拘束し、その金属板Wの一方の面(上面)に工具2を押し付けて、周壁部Sを形成する。
より具体的には、インクリメンタル成形方法では、金属板Wに対して工具2を垂直な状態にし、金属板Wにおいて周壁部Sを形成すべき箇所に対して、工具2の第1成形部2Aを押し付けながら周回させると共に、図3中に太い矢印で示す如く、周回毎に工具2を金属板Wの中心方向に移動させつつ下降させる。この際、金属板Wに対する工具2の圧接力、工具2の周回速度、周回毎の工具2の移動量及び下降量は、金属板Wの材質及び厚さや、周壁部Sの形態、及びその形態における部位に応じて決定する。このようにして、金属板Wは、図1に示す平坦な状態から図3に移行するように、底壁部Bを次第に下げるようにして、周壁部Sが傾斜した状態に逐次成形される。
次に、インクリメンタル成形方法は、図4に示すように、工具2を傾斜させて、金属板Wの底壁部Bに工具2の第2成形部2Bを押し付けると共に、その傾斜方向(倒れ方向)に工具2を直線的に移動させる。この際、工具2は、一方向に移動させても良いし、往復移動させても良い。そして、インクリメンタル成形方法は、工具2の直線的移動を繰り返し行うことで、図5及び図6に示すように、底壁部Bの一部を次第に溝状に変形させて、外側(下側)に突出する突条部Tを逐次成形する。
この際、インクリメンタル成形方法では、金属板Wの部位に応じて、工具2の傾斜角度を変更しながら金属板Wに工具2を押し付けて成形を行うことができ、突条部(溝状部)Tが所望の最終形状に至るように、工具2の傾斜角度を漸増若しくは漸減させて逐次成形することができる。
ここで、インクリメンタル成形方法では、上記の如く突条部Tを成形する場合、金属板Wの底壁部Bの下側に、突条部成形用の治具3を配置することができる。この治具3は、突条部Tの反転形状である溝部を有しており、局部的に配置される。この際、インクリメンタル成形では、治具3を配置するだけで、この治具3を金属板Wに押し付ける必要はなく、工具2の押し付けにより、金属板Wを治具3に沿って局部的に変形させる。
上記のインクリメンタル成形方法は、第1成形部2A及び第2成形部2Bを有する工具2を用い、金属板Wの部位に応じて、第1成形部2A及び第2成形部2Bを選択的に押し付けて成形を行うので、最終形状に近い曲率を有する工具2での成形が可能になる。また、上記のインクリメンタル成形方法は、基本的に、固定装置1によって金属板Wの周囲を拘束するだけであるから、従来のような固定押圧機構が不要であるうえに、金属板Wが著しく圧縮されることがないので、工具2による縞状の圧痕の発生を抑制する。さらに、上記のインクリメンタル成形方法は、上記工具2の採用により、半球状先端部を有する工具で発生し易い材料余りを抑制し、材料余りによる突起の発生を未然に阻止する。
このようにして、上記のインクリメンタル成形方法によれば、外側面が外観になる成形品Mを成形する場合でも、その内側面を工具2の接触面にして、良好な外観品質を有する成形品Mを成形することができる。また、上記のインクリメンタル成形方法では、第1成形部2A及び第2成形部2Bを有する1本の工具2だけで、成形品Mの各部位の成形に対処することが可能である。
また、上記のインクリメンタル成形方法では、工具2を傾斜させて金属板Wに第2成形部2Bを押し付けて成形を行うことにより、曲率半径の小さい部分を成形することができ、例えば、折れ線のような角部や突出部を高品質に成形することができる。
さらに、上記のインクリメンタル成形方法では、工具2の傾斜角度を変更しながら金属板Wに工具2を押し付けて成形を行うことにより、工具交換を行わずに、主体部や局部の成形を行うことができ、製造のサイクルタイムの短縮化、成形品Mの生産性の向上、及び製造コストの低減等に貢献することができる。
さらに、上記のインクリメンタル成形方法では、工具2が、平面又は比較的緩やかな曲面から成る第1成形部2Aを有しているので、金属板Wと第1成形部2Aとの接触が、面接触若しくは面接触に近い接触になる。このため、上記のインクリメンタル成形方法では、工具2の周回毎に行う横移動、すなわち送り方向に対する横方向の移動のピッチを大きくしても、金属板Wに縞状の圧痕を生じさせずに逐次成形することが可能になり、横移動のピッチの増大により、成形時間を短縮することができる。
さらに、上記の成形用工具2は、第1成形部2A及び第2成形部2Bを有するものとしたため、最終形状に近い曲率での成形が可能になると共に、金属板Wにおける縞状の圧痕や材料余りを抑制し、外側面が外観になる成形品Mを成形する場合でも、良好な外観品質を有する成形品Mを成形することができる
さらに、上記の成形用工具2は、第1成形部2A及び第2成形部2Bが、成形する最終形状に対応した曲率を有しているので、1本の工具2だけで、設計とおりの成形品Mを高品質で成形することができる。
〈第2実施形態〉
図7に示すインクリメンタル成形方法は、第1実施形態と同様に、周壁部S、底壁部B及び突条部Tを有する成形品Mを成形するものである。先の実施形態では、図5及び図6に示すように、周壁部Sの形成後、突条部Tを成形する際に、工具2を傾斜させて、その傾斜方向(倒れ方向)に工具2を移動させている。
これに対して、この実施形態では、突条部Tを成形する際に、工具2を傾斜させ、その傾斜方向に交差する方向(図7中で紙面垂直方向)に工具2を直線的に移動させている。そして、工具2の直線的移動を繰り返し行うことで、底壁部Bの一部を次第に溝状に変形させて、外側(下側)に突出する突条部Tを逐次成形する。この突条部Tの成形時には、図中仮想線で示す治具3を用いることも可能である。
上記のインクリメンタル成形方法は、先の実施形態と同様に、外側面が外観になる成形品Mを成形する場合でも、その内側面を工具2の接触面にして、良好な外観品質を有する成形品Mを成形することができる。しかも、上記のインクリメンタル成形方法は、傾斜させた工具2の移動方向を、その傾斜方向に交差する方向にすることで、頂角がより小さい突条部Tを高品質で成形することができる。
〈第3実施形態〉
図8〜図10に示す実施形態において、成形品(M)は、自動車用エンジンフードのアウタパネルPである。アウタパネルPは、緩やかに湾曲した主体部が底壁部Bに相当し、底壁部Bの両側に、所定角度を成して連続する周壁部Sを有している。そして、アウタパネルPは、底壁部Bと周壁部Sとの境界線が、局部的に曲率半径が小さいキャラクターラインCLである。アウタパネルPは、底壁部Bの湾曲の外周側(図9及び図10中で下側)が外観になる外側面である。
インクリメンタル成形方法は、上記のアウタパネルPを成形するに際し、平坦な金属板(ブランク材)の周囲を拘束した状態にし、工具2を垂直状態にして、第1成形部2Aを金属板Wに押し付けて周壁部Sを形成する。この際、インクリメンタル成形では、先の実施形態と同様に、工具2を移動させると共に、図9中に太い矢印で示すように、工具2の1回の移動毎に、同工具2を中心側へ横移動させつつ下降させ、底壁部Bを押し下げるようにして、周壁部Sを逐次成形する。
次に、インクリメンタル成形方法は、図9中に点線で湿すように、工具2の第1成形部2Aを底壁部Bに押し付けて周回させ、周回毎に工具2を中心側へ横移動させつつ下降させ、底壁部Bを緩やかな湾曲状に逐次成形する。
その後、インクリメンタル成形方法では、周壁部S及び底壁部Bの成形により、双方の境界線が成形されているが、図10に示すように、工具2を傾斜させて第2成形部2Bを境界線の内側に押し付けて移動させる。これにより、インクリメンタル成形方法では、境界線部分の曲率半径がより小さくなるように次第に変形させ、折れ線状のキャラクターラインCLを逐次成形する。
なお、図示しない固定装置により拘束したアウタパネルPの周囲は、フランジFとして残り、必要に応じて他の成形や切除が行われる。
このようにして、上記のインクリメンタル成形方法は、アウタパネルPを成形するに際し、その裏面側に配置した工具2の第1及び第2の成形部2A,3Bを選択的に使用することにより、工具2による縞状の圧痕や材料余り等のない良好な外観品質を有するアウタパネルを提供することができる。また、上記のインクリメンタル成形方法は、1本の工具2だけで、所定の傾斜角度を有する周壁部S、緩やかに湾曲した底壁部(主体部)、及び局部的なキャラクターラインCLを高品質に成形することができる。
本発明に係わるインクリメンタル成形方法は、上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の細部を適宜変更することが可能である。さらに、上記各実施形態では、金属板Wの上側に配置した工具で逐次成形を行う場合を例示したが、金属板Wを立てた状態にし、横方向から工具2を押し付けて逐次成形することも可能である。
2 工具
2A 第1成形部
2B 第2成形部
M 成形品(最終形状)
P アウタパネル(成形品)
W 金属板

Claims (5)

  1. 周囲を保持した金属板に工具を押し付けて移動させることにより、金属板を板厚方向に次第に変形させて最終形状に成形するに際し、
    平面又は曲面から成る先端中央の第1成形部と、第1成形部に対して曲率が相対的に大きい先端周囲の第2成形部とを備えた工具を用い、
    金属板の部位に応じて、工具の第1成形部及び第2成形部を選択的に押し付けて成形を行うことを特徴とすインクリメンタル成形方法。
  2. 工具を傾斜させて金属板に第2成形部を押し付けて成形を行うことを特徴とする請求項1に記載のインクリメンタル成形方法。
  3. 工具の傾斜角度を変更しながら金属板に工具を押し付けて成形を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載のインクリメンタル成形方法。
  4. 周囲を保持した金属板に工具を押し付けて移動させることにより、金属板を板厚方向に次第に変形させて最終形状に成形するインクリメンタル成形に用いる工具であって、
    平面又は曲面から成る先端中央の第1成形部と、第1成形部に対して曲率が相対的に大きい先端周囲の第2成形部とを備えたことを特徴とする成形用工具。
  5. 第1成形部及び第2成形部が、成形する最終形状に対応した曲率を有していることを特徴とする請求項4に記載の成形用工具。
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