JP2017169662A - 医療用チューブの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】生物学的物質又は医療用液体が付着しにくい医療用チューブの製造方法を提供することである。【解決手段】内面に微細凹凸構造を有する医療用チューブの製造方法であって、内面に前記微細凹凸構造を有する内側チューブの径方向外側に環状空間を介して前記外側チューブが位置する状態で、前記内側チューブ及び前記外側チューブを金型に設置する設置工程と、前記環状空間に成形材料を充填する充填工程と、を含む。【選択図】図9

Description

本発明は、医療用チューブの製造方法に関する。
従来から、自発呼吸困難な患者や、自力で痰の排出が困難な患者等に対し、体外と気管内を直接つなぎ、気道を確保すると共に、呼吸や痰等の異物の吸引を行うことが可能な気管チューブが知られている。
このような気管チューブは、例えば特許文献1に開示されている。具体的に特許文献1には、基端部から先端部にかけて貫通する気道確保用ルーメンを備えた管腔体と、前記管腔体の基端部に形成されたコネクタ部と、前記管腔体の先端側部分の外周に形成され膨張収縮が可能なカフと、前記管腔体を構成する壁部に形成され前記コネクタ部の表面部と前記カフ内とを連通させるカフ膨張用ルーメンと、前記管腔体を構成する壁部に形成され前記コネクタ部の表面部と前記管腔体の表面部とを連通させる吸引用ルーメンとを備えた気管切開チューブが開示されている。
特許文献1に開示の気管チューブでは、コネクタ部の表面から管腔体の表面における所定部分に連通する吸引用ルーメンを管腔体の壁部に形成して、コネクタ部側から吸引することにより、管腔体と気管との間に溜まった痰等を吸引用ルーメンを介して外部に排出することができるようにしている。
また、引用文献1に開示の気管チューブでは、前記気管切開チューブの表面と、前記管腔体の気道確保用ルーメンを形成する内面とに、湿潤時に表面潤滑性を発現する被膜が形成されていることを特徴としている。このような構造とすることにより、患者が呼吸をする際の息やつば等によって、管腔体の内面が湿ると表面潤滑性が発現して、管腔体の内面に痰等が付着し難くなるということが記載されている。
特開2006−102099号公報
しかしながら、本発明者らが検討した限りでは、特許文献1に記載された気管切開チューブでは、痰の付着抑制に関して、更なる改良の余地が残されていることが知見された。また、気管チューブ以外で用いられる医療用チューブについても、痰等の生物学的物質又は輸液剤等の医療用液体の付着抑制について更なる改良の余地が残されている。
本発明は、生物学的物質又は医療用液体が付着しにくい医療用チューブの製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明の第1の態様としての医療用チューブの製造方法は、内面に微細凹凸構造を有する医療用チューブの製造方法であって、内面に前記微細凹凸構造を有する内側チューブの径方向外側に環状空間を介して外側チューブが位置する状態で、前記内側チューブ及び前記外側チューブを金型に設置する設置工程と、前記環状空間に成形材料を充填する充填工程と、を含むものである。
本発明の1つの実施形態として、前記設置工程では、前記内側チューブの外径よりも小さい外径を有する細径チューブを、前記環状空間において前記内側チューブの軸方向に延在させて設置し、前記充填工程では、前記環状空間内の前記細径チューブの周囲に前記成形材料を充填することが好ましい。
本発明の1つの実施形態として、前記細径チューブは、前記内側チューブの周方向において複数設置されることが好ましい。
本発明の1つの実施形態として、前記内側チューブの外面及び前記外側チューブの内面の少なくとも一方には、凸部又は凹部が形成されていることが好ましい。
本発明の1つの実施形態として、前記金型は、内部金型と、前記内部金型の径方向外側に設置される外部金型と、を備え、前記設置工程では、前記内側チューブを前記内部金型の外面上に外嵌めし、前記外側チューブを前記外部金型の内面上に内嵌めすることが好ましい。
本発明の1つの実施形態としての医療用チューブの製造方法は、前記充填工程の後に、前記金型を取り外す取り外し工程を更に含み、前記内部金型は、径方向に拡張及び収縮可能な拡張体であり、前記拡張体は、前記充填工程において拡張状態とされ、前記取り外し工程において収縮状態とされることが好ましい。
本発明の1つの実施形態としての医療用チューブの製造方法は、前記充填工程の後に、前記金型を取り外す取り外し工程を更に含み、前記内部金型は、シート状金型と、外面上に前記シート状金型が巻回された棒状のコア金型と、を備え、前記取り外し工程では、前記シート状金型から前記コア金型を抜去した後に、前記シート状金型を前記内側チューブから取り外すことが好ましい。
本発明の1つの実施形態としての医療用チューブの製造方法は、前記微細凹凸構造の表面にフッ素コーティングを施すコーティング工程を更に含むことが好ましい。
本発明の第2の態様としての医療用チューブの製造方法は、内面に微細凹凸構造を有する医療用チューブの製造方法であって、微細凹凸パターンを有する内部金型の外面上に内側チューブを設置すると共に、前記内側チューブの径方向外側に位置する外部金型の内面上に、前記内側チューブとの間に環状空間を挟んだ状態で外側チューブを設置する設置工程と、前記環状空間に成形材料を充填し、前記成形材料の圧力により前記内側チューブの内面に前記微細凹凸パターンを転写する充填転写工程と、を含むものである。
本発明によれば、生物学的物質又は医療用液体が付着しにくい医療用チューブの製造方法を提供することができる。
本発明の一実施形態としての医療用チューブの製造方法を用いて製造される気管チューブを気管内に留置した状態を示す図である。 図1に示す気管チューブのチューブ本体を単体で示す斜視図である。 図2に示すチューブ本体の内面に形成された微細凹凸構造を示す拡大断面図である。 図1に示す気管チューブを基端側から見た図である。 図2に示すチューブ本体の中心軸線方向と直交する断面を示す断面図である。 図2に示すチューブ本体の内面の展開図の一部を拡大した図である。図6(a)はラインアンドスペース構造を示す図であり、図6(b)はピラー構造を示す図である。 本発明の一実施形態としての医療用チューブの製造方法を示すフローチャートである。 図7に示す設置工程の概要を示す図である。 図7に示す充填工程の概要を示す図である。 図7に示す取り外し工程の概要を示す図である。 図8〜図10に示す内部金型の変形例を示す図である。 図8〜図10に示す内部金型の変形例を示す図である。 図8に示す内側チューブ単体の横断面の一部を拡大した拡大断面図である。 内側チューブの製造方法の一例を示すフローチャートである。 図14に示すシート部材取得工程の一例を示す図である。 図14に示す曲げ工程及び接合工程の一例を示す図である。 内側チューブを成形可能な金型の一例を示す断面図である。 本発明の一実施形態としての医療用チューブの製造方法を示すフローチャートである。 図18に示す充填転写工程の概要を示す図である。 本発明の一実施形態としての医療用チューブの製造方法を示すフローチャートである。
以下、本発明に係る医療用チューブの製造方法の実施形態について、図1〜図20を参照して説明する。ここでは、本発明に係る医療用チューブの製造方法の一例として、気管チューブに用いられる医療用チューブとしてのチューブ本体の製造方法について説明する。なお、各図において共通の部材、部位には、同一の符号を付している。
初めに、本発明に係る医療用チューブの製造方法を用いて製造される気管チューブの一例について説明する。図1は、本発明の医療用チューブの製造方法を用いて製造される気管チューブの一例としての気管チューブ1を気管内に留置した状態を示す図である。図2は、気管チューブ1における医療用チューブとしてのチューブ本体2を単体で示す斜視図である。図3は図2に示すチューブ本体2の断面図の一部であり、チューブ本体2の内面に形成された微細凹凸構造100を示す図である。図4は、気管チューブ1を基端側から見た図である。図1に示すように、気管チューブ1は、チューブ本体2と、このチューブ本体2の外周面上に取り付けられた収縮及び拡張可能なカフ3と、チューブ本体2の一方の端部に取り付けられたフランジ部材4とを備える。
図2に示すように、チューブ本体2は、先端5を含む先端部8と、チューブ本体2の内周面の中心軸線O1の延在方向(以下、単に「中心軸線方向A」と記載する。)において先端部8の基端6側で連続し、外周面上にカフ3が取り付けられるカフ装着部9と、このカフ装着部9の基端6側で連続する湾曲部10と、この湾曲部10の基端6側で連続し、基端6を含む基端部11と、を備える。
チューブ本体2は、中心軸線方向Aにおいて先端5から基端6まで貫通する中空部7を区画している。また、チューブ本体2は、壁内に形成され、基端面に区画された基端開口から中心軸線方向Aに延在する第1〜第3ルーメン12〜14を備える。中空部7により、気管チューブ1が外方から気管内に挿入されて留置されている状態において、気道を確保することができる。第1ルーメン12は、第1基端開口12aからカフ3よりも基端6側に設けられた吸引口まで延在しており、気管内に留置されている状態のカフ3よりも気管上流側(顎側)に貯留する痰、唾液、誤嚥物、血液などの異物Xを吸引して除去するために用いられる。第2ルーメン13は、第2基端開口13aからカフ3よりも先端5側に設けられた吸引口まで延在しており、気管内に留置されているカフ3よりも気管下流側(気管分岐部側)で、先端部8近傍に貯留する痰等の異物Xを吸引して除去するために用いられる。第3ルーメン14は、第3基端開口14aからカフ3の位置に設けられた連通口14bまで延在しており、カフ3を収縮及び拡張させるために用いられる。なお、壁内に区画された小径の第1〜第3ルーメン12〜14についても中空部であるが、説明の便宜上、気道を確保するための大径の中空部7と区別するため、ここでは「ルーメン」と記載する。
図3に示すように、医療用チューブとしてのチューブ本体2の内周面には、内面全体に微細凹凸構造100が形成されている。微細凹凸構造100は、数μm〜数百μmサイズ、好ましくは数μm〜数十μmサイズの凹凸が形成された表面を有する。微細凹凸構造100領域は痰の付着を抑制する性質(以下、「撥痰性」と記載する。)を有する。チューブ本体2の内周面に微細凹凸構造100を形成する方法の詳細は後述する。微細凹凸構造100は、チューブ本体2の内周面の全面に亘って形成してもよく、また、内周面の一部のみに形成してもよい。
また、微細凹凸構造100の表面にはフッ素コート層200が形成されている。フッ素コート層200はフッ素樹脂を主成分とするものであれば特に限定されない。フッ素樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE、CTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂(PFA)、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体(FEP)、エチレン・四フッ化エチレン共重合体(ETFE)、エチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)等を用いることができる。
チューブ本体2の構成材料としては、例えば、シリコーン、軟質ポリ塩化ビニル等のポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、環状ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、ポリカーボネート、アクリル樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリアミド(例えば、ナイロン6、ナイロン6・6、ナイロン6・10、ナイロン12)のような各種樹脂を用いることができる。その中でも、成形が容易であるという点で、軟質ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、環状ポリオレフィン、ポリエステル、ポリ−(4−メチルペンテン−1)のような樹脂を用いることが好ましい。
カフ3は、気管チューブ1を気管内の所定の位置で留置させるために用いられる。具体的に、カフ3は、第3ルーメン14を通じて流体が供給されると拡張し、流体が吸引されると収縮する。カフ3が拡張した状態において、カフ3の外面は気管内壁と密着する。カフ3の外面と気管内壁との摩擦力等によって、カフ3が気管内周面に挟持される。このようにして、気管内でのカフ3の位置が固定され、気管チューブ1を気管内の所定の位置で留置させることができる。
フランジ部材4は、図1に示すようにチューブ本体2の基端部11(図2参照)に装着されており、チューブ本体2を体外から気管内に挿入して気管チューブ1を留置した際に、皮膚に当接することで、先端部8を気管内の適切な位置に固定する。図1及び図4に示すように、フランジ部材4は、チューブ本体2の基端部11が内挿され、チューブ本体2と嵌合することでチューブ本体2に対して装着される円筒状の筒部17と、この筒部17の外壁から径方向外側に向かって突出し、気管チューブ1を留置した状態で皮膚に当接する板状のフランジ部18と、を備える。なお、図4では、説明の便宜上、チューブ本体2の第1ルーメン12、第2ルーメン13及び第3ルーメン14の位置を二点鎖線により示している。
図4に示すように、筒部17には、フランジ部18よりも基端側の位置に、上述した第1ルーメン12、第2ルーメン13及び第3ルーメン14それぞれと連通する連通孔17a、17b、17cが区画されている。筒部17内にチューブ本体2の基端部11が嵌合することにより装着されている状態において、第1ルーメン12、第2ルーメン13及び第3ルーメン14は、対応する連通孔17a、17b、17cを介して、気管チューブ1の外方と連通しており、この連通孔17a、17b、17cそれぞれに、チューブ本体2とは別の医療用チューブが接続されている。
具体的に、第1ルーメン12は、筒部17に形成された対応する連通孔17aを通じて、気管チューブ1の基端側で気管チューブ1の外方と連通している。従って、体外に露出している筒部17の連通孔17aに一端が嵌合した医療用チューブとしての吸引用チューブ19aの他端にシリンジまたは吸引ポンプ等を接続して吸引を行えば、体外から第1ルーメン12を通じて痰等の異物Xを吸引することができる。また、第2ルーメン13についても、第1ルーメン12と同様であり、医療用チューブとしての吸引用チューブ19b、筒部17に形成された対応する連通孔17b及び第2ルーメン13を通じて異物Xを吸引することができる。
更に、第3ルーメン14は、筒部17に形成された対応する連通孔17cを通じて、気管チューブ1の基端側で気管チューブ1の外方と連通している。従って、体外に露出している筒部17の連通孔17cに一端が嵌合した医療用チューブとしてのカフ用チューブ19cの他端にシリンジ等を接続すれば、体外にあるシリンジ等の操作により、カフ3の環状空間への流体の供給や吸引を行うことができ、それによりカフ3の拡張及び収縮を操作することができる。
なお、フランジ部材4の筒部17は、チューブ本体2の基端部11と同心円状に装着されており、チューブ本体2の周方向Bにおける第1ルーメン12の位置、第2ルーメン13の位置、及び第3ルーメン14の位置は、筒部17の対応する連通孔17a、17b、及び17cの周方向Bの位置の近傍とされている。そのため、各連通孔17a、17b、17cを短くすることができ、筒部17の連通孔17a、17b、及び17cの構成が複雑化することが抑制される。また、図4に示すように、吸引用チューブ19a及び19b、並びにカフ用チューブ19cは、図4の平面視において、各連通孔17a、17b、17cからフランジ部18の突設されている方向に延在するように接続され、先端部8側には延在していない。このように接続することにより、気管チューブ1が気管内に留置された状態において、吸引用チューブ19a及び19b、並びにカフ用チューブ19cが、患者の顎や首元にぶつかることが抑制され、気管チューブ1が留置される患者の不快感を軽減することができる。
フランジ部材4の構成材料としては、例えば、チューブ本体2と同様の材料で形成することができる。
次に、チューブ本体2の更なる詳細について説明する。
図5は、チューブ本体2の、中心軸線方向Aと直交する断面を示す断面図である。より具体的に、図5は、中心軸線方向Aにおいて第1ルーメン12、第2ルーメン13及び第3ルーメン14が全て存在する位置での、チューブ本体2の断面図である。
図5に示すように、チューブ本体2は、径方向に積層された複数の層から構成されている。具体的に、本実施形態のチューブ本体2は、上述した微細凹凸構造100(図3参照)が形成されたチューブ本体2の内面60を構成する内層21と、チューブ本体2の外面を構成する外層23と、内層21と外層23との間に位置する中間層22と、を備えている。
ここで、「チューブ本体の内層」とは、チューブ本体の成形時に用いられる内側チューブにより形成される層を意味しており、内側チューブ自体が一層(単層)の場合には、チューブ本体の内層も一層となる。また、内側チューブ自体が複数層の場合には、チューブ本体の内層も複数層となる。本実施形態では、詳細を後述する内側チューブ31を一層としているため、チューブ本体2の内層21も一層となる。
また、「チューブ本体の外層」とは、チューブ本体の成形時に用いられる外側チューブにより形成される層を意味しており、外側チューブ自体が一層(単層)の場合には、チューブ本体の外層も一層となる。また、外側チューブ自体が複数層の場合には、チューブ本体の外層も複数層となる。本実施形態では、詳細を後述する外側チューブ32を一層としているため、チューブ本体2の外層23も一層となる。
更に、「チューブ本体の中間層」とは、チューブ本体の内層とチューブ本体の外層との間に位置する層を意味しており、内側チューブと外側チューブとの間に充填される成形材料により形成された一層(単層)となる。
したがって、本実施形態のチューブ本体2は、径方向内側から、一層の内層21、一層の中間層22、一層の外層23の順に積層された3層の構成である。
次に、チューブ本体2の内面60、すなわち、内層21の内面60に形成される微細凹凸構造100の凹凸パターンの例を示す。図6は、チューブ本体2の内周面の展開図の一部を拡大した図であり、図の横方向がチューブ本体2の中心軸線方向Aを示し、縦方向がチューブ本体2の周方向Bを示す。上述のように、微細凹凸構造100は、数μm〜数百μmサイズ、好ましくは数μm〜数十μmサイズの凹凸構造である。凹凸構造はいくつかの凹凸パターンを取り得る。例えば、図6(a)に示すように、チューブ本体2の中心軸線方向Aに延在する凸リブ101と凹溝102とが、周方向Bにおいて交互に配置された構造(以下、単に「ラインアンドスペース構造」と記載する。)とすることができる。また、例えば、図6(b)に示すように、円錐台形状の突起103が所定の配列で配置された構造(以下、単に「ピラー構造」と記載する。)とすることができる。なお、ラインアンドスペース構造は、周方向Bに延在する凸リブ101と凹溝102とが、中心軸線方向Aにおいて交互に配置される構造であってもよい。但し、ラインアンドスペース構造を有する面上の痰などの異物X(図1参照)は、凸リブ101及び凹溝102の延在方向に移動し易いため、異物Xがチューブ本体2内に留まることがないように、凸リブ101及び凹溝102を中心軸線方向Aに延在する図6(a)に示す構成とすることが好ましい。また、ピラー構造を構成する突起103の形状は、円錐台形状に限定されるものではなく、円錐形状、円柱形状、三角錐形状又はその他の多角錐形状、角柱形状等とすることもできる。
なお、上述したように、微細凹凸構造100は、数μm〜数百μmサイズ、好ましくは数μm〜数十μmサイズの凹凸構造であり、この条件の下、隣接する、ラインアンドスペース構造における凸リブ101又はピラー構造における突起103(以下、凸リブ101及び突起103を単に「凸部」と記載する。)の中心間の距離は、10μm〜100μmとすることが好ましく、10μm〜50μmとすることがより好ましい。100μmより大きいと、痰が凸部間に入り込み易くなり、撥痰性の効果が小さくなる。また、10μm未満の場合には、痰と凸部との接触面積が大きくなり、撥痰性の効果が小さくなる。
また、微細凹凸構造100のサイズが上記条件の下では、各凸部の頂面105(図3参照)の最大幅は、0.01μm〜50μmとすることが好ましく、1μm〜50μmとすることがより好ましく、1μm〜30μmとすることが更に好ましく、1μm〜20μmとすることが特に好ましい。50μmより大きいと、痰との接触面積が大きくなり、撥痰性の効果が小さくなる。また、0.01μm未満の場合には、凸部の成形が難しく、形状安定性が低下するおそれがある。なお、微細凹凸構造100がラインアンドスペース構造の場合、各凸部の頂面105(図3参照)の最大幅とは、凸リブの延在方向と直交する方向の頂面105の最大長さとなる。
更に、微細凹凸構造100のサイズが上記条件の下、微細凹凸構造100凸部の最大高さを数μm〜数百μmサイズ、好ましくは数μm〜数十μmサイズとする。
次に、医療用チューブとしてのチューブ本体2の製造方法について説明する。
図7は、医療用チューブとしてのチューブ本体2の製造方法の一例を示すフローチャートである。図7に示すように、本実施形態のチューブ本体2の製造方法は、チューブ本体2の内面60を形成する内側チューブ31(図5参照)と、チューブ本体2の外面を形成する外側チューブ32(図5参照)とを、内側チューブ31の径方向外側に環状空間33を介して外側チューブ32が位置する状態で金型70に設置する設置工程S1と、環状空間33に成形材料80(図5参照)を充填する充填工程S2と、金型70を取り外す取り外し工程S3と、を含む。以下、各工程S1〜S3の詳細を説明する。
図8は、設置工程S1の概要を示す図である。金型70は、円柱状又は円筒状の内部金型70aと、この内部金型70aの径方向外側に、内部金型70aと空隙を隔てて設置される外部金型70bと、を備えている。図8(a)に示すように、設置工程S1では、内面に微細凹凸構造100を有する内側チューブ31が、内部金型70aの外面上に設置される。換言すれば、内側チューブ31は内部金型70aの外面上に外嵌めされ、内側チューブ31が、内部金型70aの外面上に保持される。
また、図8(b)に示すように、外部金型70bは一端が閉塞された円柱状の内部空間Sを区画しており、設置工程S1では、外側チューブ32が、外部金型70bの内部空間Sを区画する内面上に設置される。換言すれば、外側チューブ32は外部金型70bの内部空間Sを区画する内面上に内嵌めされ、外部金型70bの内面上に保持される。なお、図8(a)に示す内側チューブ31を内部金型70aに外嵌めする工程と同時又はその前に、図8(b)に示す外側チューブ32を外部金型70bに内嵌めする工程を行ってもよい。
更に、図8(c)に示すように、設置工程S1では、内側チューブ31を外面上に保持する内部金型70aが、外側チューブ32を内面上に保持する外部金型70bの内部空間S内、より具体的には、外部金型70bの内面上に保持された外側チューブ32内に挿入される。これにより、内部空間S内で、内側チューブ31と外側チューブ32との間に、環状空間33が形成される。
このように、設置工程S1では、内側チューブ31及び外側チューブ32を、環状空間33を形成した状態で金型70に設置する。
なお、図8(d)は、環状空間33内に細径チューブ34a、34b、34cを設置した状態を示す断面図である。図8(d)に示す断面は、内側チューブ31、外側チューブ32及び細径チューブ34a〜34cの軸方向と直交する断面である。図8(d)に示すように、本実施形態の設置工程S1では、内側チューブ31の外径よりも小さい外径を有する細径チューブ34a、34b、34cを、環状空間33において内側チューブ31の軸方向に延在させて設置する。このようにすれば、チューブ本体2の壁内のルーメンを容易に形成することができる。また、図8(d)に示すように、本実施形態では、内側チューブ31の周方向において、複数(図8(d)の例では3つ)の細径チューブ34a、34b、34cを配置している。このようにすれば、チューブ本体2の周方向Bの異なる位置に設けられる複数のルーメン(チューブ本体2では第1ルーメン12、第2ルーメン13及び第3ルーメン14)を容易に形成することができる。但し、細径チューブの数や、内側チューブ31の周方向における細径チューブの設置位置は、図8(d)に示す構成に限られるものではなく、チューブ本体の設計に応じて適宜変更可能である。また、チューブ本体の壁内にルーメンが不要な場合には、細径チューブを設置しなくてもよい。
図9は充填工程S2の概要を示す図である。図9に示すように、充填工程S2では、上述した設置工程S1において形成された環状空間33内にチューブ本体2の成形材料80を充填する。より具体的には、図9に示すように、軟化する温度に加熱した成形材料80を、所定の射出圧(通常、10〜3000kgf/c程度)を加えて注入することで、内部空間S内の環状空間33に成形材料80を充填する。充填された成形材料80は、内側チューブ31と外側チューブ32と一体化する。
また、本実施形態では、環状空間33内において細径チューブ34a、34b、34c(図8(d)参照)が設置されているため、環状空間33内の細径チューブ34a、34b、34cの周囲に成形材料80を充填する。そのため、充填された成形材料80は、内側チューブ31及び外側チューブ32に加えて、細径チューブ34a、34b、34cとも一体化する。
その後、成形材料80は、温度が低下すると固化する。これにより、内側チューブ31、外側チューブ32、細径チューブ34a〜34c及び固化した成形材料80によって、チューブ本体2の原形となる筒状のチューブ材が成形される。
なお、内側チューブ31、外側チューブ32、細径チューブ34a〜34c及び成形材料80の構成材料としては、例えば軟質ポリ塩化ビニルなど、上述したチューブ本体2の構成材料として列挙したものを用いることができる。
図10は、金型70の取り外し工程S3の概要を示す図である。成形材料80が固化した後は、成形されたチューブ材を取り出すために、金型70をチューブ材から取り外す。まず、図10(a)に示すように、チューブ材の周囲を覆う外部金型70bを取り外す。本実施形態で示す外部金型70bは第1外部金型70b1及び第2外部金型70b2で構成された割型であるため、外部金型70bを2つに分割し、内部金型70aが挿入された状態のチューブ材を取り出す。
次いで、図10(b)に示すように、成形されたチューブ材から内部金型70aを引き抜く(図10(b)の矢印参照)。これにより、チューブ本体2の原形となるチューブ材を取り出すことができる。
なお、成形されたチューブ材の内面は内側チューブ31の内面であり、微細凹凸構造100(図6等参照)が形成されている。そのため、内部金型70aを成形されたチューブ材から強引に引き抜くと、微細凹凸構造100が損傷してしまうおそれがある。図11は、内部金型70aの変形例としての内部金型170aを示す図である。
図11に示す内部金型170aは、径方向に拡張及び収縮可能な拡張体であり、この内部金型170aは、上述した充填工程S2において拡張状態とされ、取り外し工程S3において収縮状態とされるものである。このような内部金型170aを用いれば、成形されたチューブ材から内部金型170aを引き抜く際に、内部金型170aがチューブ材の内面の微細凹凸構造100を傷つけることを抑制することができる。なお、このような内部金型170aを用いる場合には、上述した設置工程S1で内側チューブ31内に内部金型170aを挿入する際においても、内部金型170aを収縮状態とすることが好ましい。このようにすれば、内側チューブ31の内面に形成されている微細凹凸構造100が、設置工程S1において傷つくことをも抑制することができる。
なお、内部金型170aとしての拡張体は、例えば図11に示すような内部空間171を区画し、気体や液体などの流体の供給及び排出により拡張(図11の太線矢印参照)及び収縮(図11の白抜き矢印参照)が可能なバルーンとすることができる。但し、内部金型170aとしての拡張体は、拡張及び収縮が可能なバルーンに限られるものではなく、例えば、自己拡張型の網状筒部材や渦巻き状、螺旋状のバネ部材等の弾性部材としてもよい。
更に、図12は、内部金型70aの別の変形例としての内部金型270aを示す図である。図12に示す内部金型270aは、シート状金型271と、外面上にシート状金型271が巻回された棒状のコア金型272と、を備えている。シート状金型271は、可撓性を有するシート状の部材を円筒状にしたものであり、円柱状又は円筒状のコア金型272に外嵌めされている。なお、シート状金型271の厚みは、コア金型272の外径よりも小さい。また、シート状金型271は、成形材料80を充填する充填工程S2において溶融することがないように、成形材料80よりも融点が高い材料で形成されることが好ましい。シート状金型271の構成材料としては、例えば、ステンレス等の金属材料や、融点の高い樹脂を用いることができる。融点の高い樹脂としては、スーパーエンジニアリングプラスチックと称される樹脂を用いることができ、例えば、ポリアリレート(PAR)、ポリスルホン(PSU)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、液晶ポリマー(PCP)、ポリイミド(PI)、フッ素樹脂(PFA、EPA)等が挙げられる。
また、コア金型272は、上述した設置工程S1及び充填工程S2においても形状変化が無視できる程度の剛性及び耐熱性を有し、例えば金属によって構成される。コア金型272の外面には、軸方向又は周方向に沿って、溝又はリブが形成されていてもよい。このような溝又はリブがあると、溝やリブが全くない構成と比較して、シート状金型271内への挿入時および抜去時において、シート状金型271の内面との接触面積を小さくすることができる。これにより、コア金型272の外面とシート状金型271の内面との間の挿入抵抗及び抜去抵抗を低減することができる。
このような内部金型270aを用いれば、取り外し工程S3において、まずシート状金型271からコア金型272を抜去した後に、シート状金型271を、例えば折りたたむ又は変形させるなどして内側チューブ31から剥がすことによって、内側チューブ31から取り外すことができる。つまり、内部金型270aのうち、成形されるチューブ材の内面の微細凹凸構造100と接触する部分(シート状金型271)を、微細凹凸構造100と摺接させることなく、剥がし取ることができる。そのため、微細凹凸構造100と摺接しながら引き抜かれる内部金型を用いる場合と比較して、成形されたチューブ材の内面にある微細凹凸構造100を損傷させ難くすることができる。
以上のとおり、本実施形態で示す内部金型70aに代えて、図11に示す内部金型170aや、図12に示す内部金型270aを用いることが好ましい。
また、本実施形態では、充填工程S2において環状空間33に充填される成形材料80が、内側チューブ31の外面及び外側チューブ32の内面に接触し、内側チューブ31及び外側チューブ32と一体化するが、内側チューブ31及び外側チューブ32と、成形材料80との定着性を高めるために、内側チューブ31の外面及び外側チューブ32の内面の少なくとも一方に、凸部又は凹部が形成されていることが好ましい。図13は、内側チューブ31の外面において、周方向に沿って設けられた複数の凸部104を示す図であり、軸方向と直交する内側チューブ31の断面を示している。凸部104は、錐状、錐台状、柱状などの突起であってもよく、凸リブと凹溝が繰り返し配置されたラインアンドスペース構造における凸リブであってもよい。図13に示すように、凸部104の高さT1は、成形材料80との定着性が確保できる高さが必要なため、内側チューブ31の内面に設けられた微細凹凸構造100の凸部((図6(a)の凸リブ101及び図6(b)の突起103参照)の高さT2よりも高くすることが好ましい。凸部104の高さT1や、凸部104に加えて又は代えて設けられる凹部の深さとしては、例えば、500μm〜1000μm程度とすることができる。また、図13に示すように、周方向に隣接する凸部104のピッチW1についても、内側チューブ31の内面に設けられた微細凹凸構造100の凸部の周方向のピッチW2よりも大きくすることが好ましい。このようにすれば、成形材料80が凸部104間に入り込み易くなり、内側チューブ31と成形材料80との定着性を向上させることができる。凸部104のピッチW1としては、100μm以上とすることが好ましく、500μm以上とすることがより好ましく、1000μm以上とすることが特に好ましい。なお、内側チューブ31の外面や外側チューブ32の内面に設けられる凸部104は、内側チューブ31の外面や外側チューブ32の内面の表面粗さを粗くすることにより形成してもよい。
以上の方法により、チューブ本体2の原形となるチューブ材を成形することができ、このチューブ材の両端をカットする加工や仕上げ加工等を施すことにより、医療用チューブとしてのチューブ本体2を得ることができる。なお、本実施形態では、上述した取り外し工程S3(図7等参照)により取り出された管体を、チューブ本体2の原形となるチューブ材と呼んでいるが、上述した取り外し工程S3により取り出された管体自体を、チューブ本体2とは別形状のチューブ本体など、チューブ本体2とは異なる別の医療用チューブとして利用することも可能である。すなわち、上述した取り外し工程S3により取り出された管体自体を医療用チューブとしてもよい。
ここで、チューブ本体2の内層21(図5参照)となり、チューブ本体2の内面60(図5参照)を形成する内側チューブ31の製造方法について説明する。上述したように、内側チューブ31は微細凹凸構造100が形成された内面を有しており、以下に例示説明する製造方法により製造することができる。
図14は、内側チューブ31の製造方法の一例を示すフローチャートである。また、図15及び図16は、図14に示す各工程の概要を示す図である。図14〜図16に示すように、内側チューブ31は、シート状の材料のいずれか一方の面に微細凹凸構造100(図3、図6参照)を形成し、微細凹凸構造100を一方の面に有するシート部材50を取得するシート部材取得工程P1と、微細凹凸構造100が形成された一方の面が内面になるようにシート部材50を円筒状に曲げる曲げ工程P2と、円筒状に曲げられたシート部材50の両方の端部を接合する接合工程P3と、を含む製造方法により形成することができる。以下、各工程についての詳細を説明する。
シート部材取得工程P1では、厚さ0.1mm〜1.0mm、より好ましくは厚さ0.15mm〜0.5mmの可撓性を有するシート状の材料からシート部材50を形成する。このシート状の材料としては、例えば軟質ポリ塩化ビニルなど、上述したチューブ本体2の構成材料を用いることができる。
図15はシート部材取得工程P1の一例を示す図である。図15に示すように、シート部材50の微細凹凸構造100は、この微細凹凸構造100を反転させた微細凹凸パターン52が予め形成されたプレス金型51を、シート部材50の原形となるシート状の材料の一方の面に押し当て、微細凹凸パターン52を転写することにより形成される。より具体的には、図15(a)に示すように、シート状の材料のいずれか一方の面53に、プレス金型51を押し当てる(図15(a)の白抜き矢印参照)。上述したように、プレス金型51のうちシート状の材料に押し当てられる側の面には、微細凹凸パターン52が形成されている。図15(b)に示すように、プレス金型51をシート状の材料に押し当てた状態(図15(b)の白抜き矢印参照)で加熱する。このようにすることで、プレス金型51の微細凹凸パターン52がシート状の材料の一方の面53に転写され、図15(c)に示すように、微細凹凸パターン52と凹凸の向きが逆向きの微細凹凸構造100を一方の面53に有するシート部材50を形成することができる。
図16は曲げ工程P2及び接合工程P3の一例を示す図である。図16(a)に示すように、曲げ工程P2では、微細凹凸構造100(図15参照)が形成された面53が内面になるようにシート部材50を円筒状に曲げる。シート部材50を曲げる際は、図16(a)に示すように、円柱状又は円筒状の円筒成形冶具54の外周面に巻き付けることによりシート部材50を円筒状に曲げてもよいが、円筒成形冶具54を用いずに、シート部材50を円筒状に曲げることも可能である。なお、円筒成形冶具54の具体例には、金属棒や樹脂棒が挙げられる。この他に、円筒成形冶具54の具体例として、自己拡張型の網状筒部材や渦巻き状や螺旋状のバネ部材等の弾性部材、空気圧や水圧等で拡張するバルーン、等の拡張体が挙げられる
次に、接合工程P3において、円筒状に曲げられたシート部材50の両端部55a及び55bを接合する。具体的に、接合工程P3では、図16(b)に示すように、シート部材50の両端部55a及び55bの端面同士を突き合わせ、その突き合わせた部分を加熱等(図16(b)の波線矢印参照)することにより溶着する。これにより、内側チューブ31(図8等参照)を得ることができる。両端部55a及び55bの端面同士の溶着は、例えば、レーザー、電気、高周波、超音波等を利用することにより行うことができる。なお、両端部55a及び55bの接合は、溶着による接合に限定されるものではなく、各種の接合手法を用いることができる。したがって、例えば、瞬間接着剤やUV硬化型の接着剤を用いた接着による接合としてもよい。
なお、接合工程P3における、円筒状に曲げられたシート部材50の両端部55a及び55bの接合は、図16(b)に示すように、円筒成形冶具54が挿入された状態で行ってもよい。かかる場合には、円筒成形冶具54の一部又は全部を熱伝導性のよい素材とし、円筒成形冶具54を外部から発熱させる又は加熱することにより、円筒成形冶具54を介して、円筒成形冶具54に巻き付けられているシート部材50の両端部55a及び55bを加熱し、両端部55a及び55bを溶着するようにしてもよい。なお、熱伝導性のよい素材としては例えばアルミニウムや銅などの金属を用いることができる。
また、接合工程P3では、円筒成形冶具54が挿入されている状態か否かに問わず、突き合わせた両端部55a及び55bの端面同士が位置ずれしないように、円筒状に曲げられたシート部材50の外周面を保持部材56で固定した状態で、シート部材50の両端部55a及び55bを溶着してもよい。保持部材56としては、例えば、図16(c)に示すような断面がC形状のものを使用することができる。断面がC形状の保持部材56の隙間部分に、シート部材50の両端部55a及び55bを位置させることにより、外部又は内部から、シート部材50の両端部55a及び55bを加熱し、両端部55a及び55bを溶着することができる。また、上述した円筒成形冶具54に代えて、別の部材を円筒状に曲げられたシート部材50の内側に挿入し、この部材を外部から発熱させる又は加熱することにより、シート部材50の両端部55a及び55bを加熱し、両端部55a及び55bを溶着するようにしてもよい。
なお、図16に示す例では、シート部材50の両端部55a及び55bの端面同士を突き合わせて溶着しているが、この接合方法に限られるものではなく、例えば、シート部材50の両端部55a及び55bを二重に重ねた状態で溶着等により接合してもよい。
このように、図8等に示す内側チューブ31は、図14〜図16に示す工程を通じて成形することができる。
但し、内側チューブ31の製造方法についても、上述した方法に限られるものではない。例えば、外面に微細凹凸構造100が形成されたチューブ材を射出成形等により成形し、外面と内面とを裏返すことにより、内側チューブ31を取得するようにしてもよい。また、薄肉(例えば0.1mm〜1.0mm)で可撓性を有する内側チューブ31を形成する場合には、直接、すなわち、裏返す作業を要さずに、内面に微細凹凸構造100を有する内側チューブ31を形成することもできる。図17は、内面に微細凹凸構造100を有する内側チューブ31を直接成形することが可能な金型57の断面図である。図17に示す金型57は、外面に、上述した微細凹凸パターン52(図15参照)と同様、微細凹凸構造100を反転させた微細凹凸パターン93が形成されている内部金型57aと、外部金型57bと、を備えている。内部金型57aと外部金型57bとの間の空洞58に成形材料が充填される。充填材料が固化した後に、例えば割型とした外部金型57bを取り外す。
次に、内部金型57aを充填材料が固化して成形された内側チューブ31から引き抜く。ここで、内部金型57aの外面には噴出孔59が区画されており、噴出孔59を通じて空気、窒素等の気体や、水等の液体を噴出することが可能である。したがって、圧縮された気体や液体等の流動体を噴出孔59から噴出させ、流動体の圧力で内側チューブ31を拡径させて、内部金型57aを引き抜く。このようにすることで、内側チューブ31の内面を、内部金型57aの外面の微細凹凸パターン93で損傷させることなく、換言すれば、形成された微細凹凸構造100のパターンを保ちつつ、内側チューブ31から内部金型57aを引き抜くことができる。このようにして、外面と内面とを裏返す作業を行うことなく、内側チューブ31を成形してもよい。
なお、外側チューブ32については、内面及び外面に微細凹凸構造を有するものではないため、製造方法は特に限定されるものではない。したがって、例えば射出成形や押出成形等を利用することにより、従来と同様の製造方法により成形することが可能である。但し、上述した内側チューブ31の製造方法と同様の方法を用いてもよい。
最後に、医療用チューブとしてのチューブ本体2の製造方法として、上述した製造方法とは別の方法について、図18及び図19を参照して例示説明する。図18は、ここで説明する医療用チューブとしてのチューブ本体2の製造方法を示すフローチャートである。また、図19は、図18における充填転写工程の概要を示す図である。図18及び図19に示すチューブ本体2の製造方法は、微細凹凸パターン94を有する内部金型70a´の外面上に内側チューブ31´を設置すると共に、内側チューブ31´の径方向外側に位置する外部金型70bの内面上に、内側チューブ31´との間に環状空間33を挟んだ状態で外側チューブ32を設置する設置工程R1と、環状空間33に成形材料80を充填し、成形材料80の圧力により内側チューブ31´の内面に微細凹凸パターン94を転写する充填転写工程R2と、内部金型70a´及び外部金型70bを含む金型70´を取り外す取り外し工程R3と、を含むものである。
図18及び図19に示すチューブ本体2の製造方法は、図7等を参照して説明した上述のチューブ本体2の製造方法と異なり、チューブ本体2の原形となるチューブ材を成形すると同時に、このチューブ材の内面に微細凹凸構造100を形成するものである。より具体的に、図18及び図19に示すチューブ本体2の製造方法は、図7等を参照して説明した上述のチューブ本体2の製造方法で使用する内部金型70a及び内側チューブ31を、内部金型70a´及び内側チューブ31´に変更した上で、図7等を参照して説明した上述のチューブ本体2の製造方法と同じ手順を行うものである。つまり、図18及び図19に示すチューブ本体2の製造方法は、使用する内部金型及び内側チューブが異なる点以外は、図7等を参照して説明した上述のチューブ本体2の製造方法と同じであるため、ここでは説明を省略し、内部金型及び内側チューブの構成上の相違点のみ説明する。
上述した金型70の内部金型70aは、外面に微細凹凸パターンを有しておらず、外面が滑らかな外周面であるのに対して、図19に示す金型70´の内部金型70a´は、外面に微細凹凸パターン94を有している。ここで、微細凹凸パターン94とは、チューブ本体2の微細凹凸構造100を反転させたものである。また、上述した内側チューブ31は、内面に微細凹凸構造100を有しているものであるのに対して、図19に示す内側チューブ31´は、内面に微細凹凸構造を有しておらず、内面が滑らかな外周面である。このような内部金型70a´及び内側チューブ31´を用いることにより、成形材料80を環状空間33に充填することで、内側チューブ31´の内面に微細凹凸構造100を転写することができる(充填転写工程R2)。
なお、図18及び図19に示す製造方法の場合を採用する場合には、内側チューブ31´を、内部金型70a´の微細凹凸パターン94の押圧により微細凹凸構造100が形成され易い構成とすることが好ましい。その一方で、外側チューブ32は、チューブ本体2の外面を形成するものであるため、所定の硬度を有することが好ましい。したがって、例えば、内側チューブ31´の硬度を、外側チューブ32の硬度より小さくすることが好ましい。このような硬度関係は、各種構成により実現可能であり、例えば、異なる構成材料を用いることにより実現してもよく、同一の構成材料を用いて厚みを異ならせることにより実現してもよい。
なお、内部金型70a´を、上述した内部金型170a(図11参照)のように、拡張体により構成することも可能である。また、内部金型70a´を、上述した内部金型270a(図12参照)のように、シート状金型と、外面上にシート状金型が巻回された棒状のコア金型と、で構成することも可能である。内部金型70a´を、シート状金型及びコア金型により構成する場合には、シート状金型の外面に微細凹凸パターン94を設ければよい。
なお、図1〜図19を参照して説明した、医療用チューブとしてのチューブ本体2の製造方法は、上述した各種工程に加えて、例えば、チューブ本体2の原形となるチューブ材を湾曲させる湾曲工程を含むものであってもよい。湾曲工程は、例えば、取り外し工程S3(図7等参照)、R3(図18等参照)の後に行うことが可能である。湾曲工程では、少なくとも一部が湾曲した芯棒部材を、取り外し工程S3、R3により金型から取り外されたチューブ材の内部に挿入する。これによりチューブ材を芯棒部材に沿って湾曲させることができる。そして、その湾曲した状態のまま加熱及び冷却を行う。このようにすることで、チューブ材を所定の湾曲した形状に癖付けすることができ、チューブ本体2の湾曲部10(図2参照)を形成することができる。
また、湾曲工程の別の例としては、取り外し工程S3、R3により金型から取り外されたチューブ材の内部に、直線状であって、外力を加えることにより変形可能な芯棒部材を挿入するようにしてもよい。つまり、チューブ材の内部に直線状の芯棒部材を挿入し、挿入後に芯棒部材を湾曲させ、次いで、湾曲したチューブ材を所望の姿勢で維持可能な受け面を有する金型を使用して、その湾曲した状態を外部から固定する。このようにして、チューブ材に湾曲部を形成してもよい。なお、湾曲可能な芯棒部材としては、柔軟性を有するシリコーン樹脂や形状記憶合金などから形成すればよい。
更に、図1〜図19を参照して説明した、医療用チューブとしてのチューブ本体2の製造方法は、上述した各種工程に加えて、内側チューブ31の内面に形成されている微細凹凸構造100の表面にフッ素コーティングを施し、フッ素コート層200(図3参照)を形成するコーティング工程を更に含むものとすることができる。図20は、図7に示す設置工程S1の前に、内側チューブ31の内面に形成されている微細凹凸構造100の表面にフッ素コーティングを施すコーティング工程S0を行う場合の、チューブ本体2の製造方法を示すフローチャートである。なお、図20に示す設置工程S1、充填工程S2及び取り外し工程S3は上述したものと同様であるため、ここでは説明を省略し、コーティング工程S0について説明する。
コーティング工程S0では、内側チューブ31の内面に形成された微細凹凸構造100の表面にフッ素コーティングを施し、フッ素コート層200(図3参照)を形成する。具体的には、微細凹凸構造100の表面に、上述したフッ素樹脂を含むフッ素コーティング剤を塗着する。フッ素コーティング剤を塗着する方法としては、フッ素コーティング剤が含まれる溶媒中に内側チューブ31を浸漬するディップコーティング法や、フッ素コーティング剤が含まれる溶媒を内側チューブ31内に流し込み、微細凹凸構造100が形成されている領域全域に拡げる方法や、スプレーで吹き付ける方法や、箆部材を用いて微細凹凸構造100の表面に塗り拡げる方法など、各種方法を用いることができる。次に、フッ素コーティング剤が含まれる溶媒が塗着された状態で内側チューブ31を乾燥させる。溶媒が除去されフッ素コーティング剤の皮膜が形成される。次に、フッ素コーティング剤を硬化し、微細凹凸構造100との結合を形成する。フッ素コーティング剤を硬化する態様の一例として、例えば、内側チューブ31をオーブン(不図示)に投入し、オーブン内で所定時間、所定の温度で加熱して硬化することができる。設定温度は、好ましくは、約70〜100度、より好ましくは80度とし、加熱時間は好ましくは約30〜90分とする。このようにして、微細凹凸構造100の表面にフッ素コート層200を形成する。
微細凹凸構造100の表面にフッ素コーティングを施し、フッ素コート層200を形成することにより、内側チューブ31の内面の撥水性、撥油性、耐摩擦性を向上させることができると共に、内面に形成された微細凹凸構造100の強度を向上させることができる。そのため、設置工程S1,充填工程S2及び取り外し工程S3の際に、微細凹凸構造100を損傷しにくくすることができる。
なお、コーティング工程S0は取り外し工程S3の後に行ってもよい。また、同様のコーティング工程を、図18に示すチューブ本体2の製造方法において、取り外し工程R3の後に行うようにしてもよい。更に、図14〜図16に示すように、内側チューブ31をシート部材50から形成する場合には、シート部材取得工程P1の後であって、シート部材50を円筒状に曲げる曲げ工程P2の前に、シート部材50の微細凹凸構造100が形成された面に対して、上述と同様のコーティング工程を行うことが好ましい。このようにすれば、微細凹凸構造100の強度が向上するため、シート部材50を円筒状に曲げる曲げ工程P2においても、微細凹凸構造100を損傷しにくくすることができる。
以上のように、医療用チューブとしてのチューブ本体2の製造方法が、上述のコーティング工程を含むようにすれば、チューブ本体2の内面60の微細凹凸構造100の表面にフッ素コート層200(図3参照)を形成することができる。
本発明に係る医療用チューブの製造方法は、上述した実施形態で説明した具体的な方法に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更を行うことが可能である。例えば、上述した実施形態では、医療用チューブとしてのチューブ本体2の製造方法について説明したが、本発明に係るチューブの製造方法は、気管チューブのチューブ本体に限らず、他の用途や目的で使用される医療用チューブの製造方法としても適用可能である。
本発明に係る製造方法により製造可能な医療用チューブとしては、例えば、(1)胃管カテーテル、栄養カテーテル、経管栄養用チューブなどの経口もしくは経鼻的に消化器官内に挿入ないし留置されるカテーテル類;(2)酸素カテーテル、気管内チューブ、気管内吸引カテーテルなどの経口または経鼻的に気道ないし気管内に挿入ないし留置されるカテーテル類;(3)尿道カテーテル、導尿カテーテル、尿道バルーンカテーテルのカテーテルやバルーンなどの尿道ないし尿管内に挿入ないし留置されるカテーテル類;(4)吸引カテーテル、排液カテーテル、直腸カテーテルなどの各種体腔、臓器、組織内に挿入ないし留置されるカテーテル類;(5)輸液チューブ、IVH(intravenous hyperalimentationの略)カテーテル、サーモダイリューションカテーテル、血管造影用カテーテル、血管拡張用カテーテルおよびダイレーターあるいはイントロデューサーなどの血管内に間接的あるいは直接的に挿入ないし留置されるカテーテル類;(6)人工気管、人工気管支などの医療用人工管;(7)体外循環治療用の医療器具(人工肺、人工心臓、人工腎臓など)の回路類、などが挙げられる。
本発明に係る製造方法により製造される各種医療用チューブによれば、広範囲の生物学的物質又は医療用液体が内面に付着することを抑制することができる。なお、「生物学的物質」としては、例えば、全血、血漿、血清、汗、便、尿、唾液、涙、膣液、前立腺液、歯肉滲出液、羊水、眼液、脳脊髄液、***、痰、腹水、膿、鼻咽頭液、創傷浸出液、房水、硝子体液、胆汁、耳垢、内リンパ、外リンパ、胃液、粘液、腹液、胸水、皮脂、嘔吐物、これらの組み合わせからなる群、などが挙げられる。また、「医療用液体」としては、例えば、輸液剤、栄養剤、造影剤、肝動脈化学塞栓療法(TACE)などで使用される塞栓剤、などが挙げられる。
本発明は、医療用チューブの製造方法に関する。
1:気管チューブ
2:チューブ本体(医療用チューブ)
3:カフ
4:フランジ部材
5:チューブ本体の先端
6:チューブ本体の基端
7:チューブ本体の中空部
8:チューブ本体の先端部
9:チューブ本体のカフ装着部
10:チューブ本体の湾曲部
11:チューブ本体の基端部
12:第1ルーメン
12a:第1基端開口
13:第2ルーメン
13a:第2基端開口
14:第3ルーメン
14a:第3基端開口
14b:連通口
17:筒部
17a、17b、17c:連通孔
18:フランジ部
19a、19b:吸引用チューブ
19c:カフ用チューブ
21:内層
22:中間層
23:外層
31、31´:内側チューブ
32:外側チューブ
33:環状空間
34a、34b、34c:細径チューブ
50:シート部材
51:プレス金型
52:微細凹凸パターン
53:シート状の材料の一方の面
54:円筒成形冶具
55a、55b:シート状の材料の端部
56:保持部材
57:金型
57a:内部金型
57b:外部金型
58:空洞
59:噴出孔
60:チューブ本体の内面
70、70´:金型
70a、70a´:内部金型
70b:外部金型
70b1:第1外部金型
70b2:第2外部金型
80:成形材料
93、94:微細凹凸パターン
100:微細凹凸構造
101:凸リブ(凸部)
102:凹溝
103:突起(凸部)
104:凸部
105:頂面
170a:内部金型
171:内部空間
200:フッ素コート層
270a:内部金型
271:シート状金型
272:コア金型
A:チューブ本体の中心軸線方向
B:チューブ本体の周方向
O1:内周面の中心軸線
T1、T2:凸部の高さ
S:外部金型の内部空間
W1、W2:凸部間のピッチ
X:異物

Claims (9)

  1. 内面に微細凹凸構造を有する医療用チューブの製造方法であって、
    内面に前記微細凹凸構造を有する内側チューブの径方向外側に環状空間を介して外側チューブが位置する状態で、前記内側チューブ及び前記外側チューブを金型に設置する設置工程と、
    前記環状空間に成形材料を充填する充填工程と、を含む医療用チューブの製造方法。
  2. 前記設置工程では、前記内側チューブの外径よりも小さい外径を有する細径チューブを、前記環状空間において前記内側チューブの軸方向に延在させて設置し、
    前記充填工程では、前記環状空間内の前記細径チューブの周囲に前記成形材料を充填する、請求項1に記載の医療用チューブの製造方法。
  3. 前記細径チューブは、前記内側チューブの周方向において複数設置される、請求項2に記載の医療用チューブの製造方法。
  4. 前記内側チューブの外面及び前記外側チューブの内面の少なくとも一方には、凸部又は凹部が形成されている、請求項1乃至3のいずれか1つに記載の医療用チューブの製造方法。
  5. 前記金型は、内部金型と、前記内部金型の径方向外側に設置される外部金型と、を備え、
    前記設置工程では、前記内側チューブを前記内部金型の外面上に外嵌めし、前記外側チューブを前記外部金型の内面上に内嵌めする、請求項1乃至4のいずれか1つに記載の医療用チューブの製造方法。
  6. 前記充填工程の後に、前記金型を取り外す取り外し工程を更に含み、
    前記内部金型は、径方向に拡張及び収縮可能な拡張体であり、前記拡張体は、前記充填工程において拡張状態とされ、前記取り外し工程において収縮状態とされる、請求項5に記載の医療用チューブの製造方法。
  7. 前記充填工程の後に、前記金型を取り外す取り外し工程を更に含み、
    前記内部金型は、シート状金型と、外面上に前記シート状金型が巻回された棒状のコア金型と、を備え、
    前記取り外し工程では、前記シート状金型から前記コア金型を抜去した後に、前記シート状金型を前記内側チューブから取り外す、請求項5に記載の医療用チューブの製造方法。
  8. 前記微細凹凸構造の表面にフッ素コーティングを施すコーティング工程を更に含む、請求項1乃至7のいずれか1つに記載の医療用チューブの製造方法。
  9. 内面に微細凹凸構造を有する医療用チューブの製造方法であって、
    微細凹凸パターンを有する内部金型の外面上に内側チューブを設置すると共に、前記内側チューブの径方向外側に位置する外部金型の内面上に、前記内側チューブとの間に環状空間を挟んだ状態で外側チューブを設置する設置工程と、
    前記環状空間に成形材料を充填し、前記成形材料の圧力により前記内側チューブの内面に前記微細凹凸パターンを転写する充填転写工程と、を含む医療用チューブの製造方法。
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