JP2017169664A - 医療用チューブの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】生物学的物質又は医療用液体が付着しにくい医療用チューブの製造方法を提供することである。
【解決手段】細凹凸構造を内面に有する医療用チューブの製造方法であって、外側チューブに、曲げられたシート部材又は内側チューブである薄肉部材を挿入する工程と、前記外側チューブの内面に前記薄肉部材を一体化する工程と、前記薄肉部材の内面の少なくとも一部を溶かし、前記微細凹凸構造を発現させる工程と、を含む。
【選択図】図8

Description

本発明は、医療用チューブの製造方法に関する。
従来から、自発呼吸困難な患者や、自力で痰の排出が困難な患者等に対し、体外と気管内を直接つなぎ、気道を確保すると共に、呼吸や痰等の異物の吸引を行うことが可能な気管チューブが知られている。
このような気管チューブは、例えば特許文献1に開示されている。具体的に特許文献1には、基端部から先端部にかけて貫通する気道確保用ルーメンを備えた管腔体と、前記管腔体の基端部に形成されたコネクタ部と、前記管腔体の先端側部分の外周に形成され膨張収縮が可能なカフと、前記管腔体を構成する壁部に形成され前記コネクタ部の表面部と前記カフ内とを連通させるカフ膨張用ルーメンと、前記管腔体を構成する壁部に形成され前記コネクタ部の表面部と前記管腔体の表面部とを連通させる吸引用ルーメンとを備えた気管切開チューブが開示されている。
特許文献1に開示の気管チューブでは、コネクタ部の表面から管腔体の表面における所定部分に連通する吸引用ルーメンを管腔体の壁部に形成して、コネクタ部側から吸引することにより、管腔体と気管との間に溜まった痰等を吸引用ルーメンを介して外部に排出することができるようにしている。
また、引用文献1に開示の気管チューブでは、前記気管切開チューブの表面と、前記管腔体の気道確保用ルーメンを形成する内面とに、湿潤時に表面潤滑性を発現する被膜が形成されていることを特徴としている。このような構造とすることにより、患者が呼吸をする際の息やつば等によって、管腔体の内面が湿ると表面潤滑性が発現して、管腔体の内面に痰等が付着し難くなるということが記載されている。
特開2006−102099号公報
しかしながら、本発明者らが検討した限りでは、特許文献1に記載された気管切開チューブでは、痰の付着抑制に関して、更なる改良の余地が残されていることが知見された。また、気管チューブ以外で用いられる医療用チューブについても、痰等の生物学的物質又は輸液剤等の医療用液体の付着抑制について更なる改良の余地が残されている。
そこで、本発明は、生物学的物質又は医療用液体が付着しにくい医療用チューブの製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明の態様としての医療用チューブの製造方法は、微細凹凸構造を内面に有する医療用チューブの製造方法であって、外側チューブに、曲げられたシート部材又は内側チューブである薄肉部材を挿入する工程と、前記外側チューブの内面に前記薄肉部材を一体化する工程と、前記薄肉部材の内面の少なくとも一部を溶かし、前記微細凹凸構造を発現させる工程と、を含む。
また、前記薄肉部材は、内面に前記微細凹凸構造が形成され、水又は所定の有機溶剤である所定の溶剤に溶けないベース部と、前記微細凹凸構造上に設けられ、前記所定の溶剤に溶ける表層部と、を備え、前記所定の溶剤により前記表層部を溶かして、前記微細凹凸構造を発現させることが好ましい。
また、前記所定の溶剤を前記薄肉部材が一体化された前記外側チューブの一端開口から流すことにより、前記表層部に到達させることが好ましい。
また、前記薄肉部材は、内面に前記微細凹凸構造が形成されたベース部と、前記微細凹凸構造上に設けられ、前記ベース部よりも融点が低い表層部と、を備え、加熱することにより前記表層部を溶かして、前記微細凹凸構造を発現させることが好ましい。
また、前記外側チューブの外部から加熱することにより、前記外側チューブが縮径して前記薄肉部材の外面に前記外側チューブの内面が密着して、前記薄肉部材と前記外側チューブとが一体化されることが好ましい。
また、前記薄肉部材は、内面に前記微細凹凸構造が形成されたベース部と、前記微細凹凸構造上に設けられ、前記ベース部よりも融点が低い表層部と、を備え、前記外側チューブの外部から加熱することにより、前記外側チューブが縮径して前記薄肉部材の外面に前記外側チューブの内面が密着して、前記薄肉部材と前記外側チューブとが一体化されると共に、前記表層部を溶かして、前記微細凹凸構造を発現させることが好ましい。
また、前記発現した微細凹凸構造にフッ素コーティングを施す工程を更に含むことが好ましい。
本発明に係る製造方法によると、生物学的物質又は医療用液体が付着しにくい医療用チューブを製造することが可能である。
本発明の一実施形態としての医療用チューブの製造方法を用いて製造される気管チューブを気管内に留置した状態を示す図である。 図1に示す気管チューブにおけるチューブ本体を単体で示す斜視図である。 図2に示すチューブ本体の内面に形成された微細凹凸構造を示す拡大断面図である。 図1に示す気管チューブを基端側から見た図である。 図2に示すチューブ本体の中心軸線方向に垂直な方向の断面図である。 図2に示すチューブ本体の内面の展開図である。図6(a)はラインアンドスペース構造を示す図であり、図6(b)はピラー構造を示す図である。 本発明の一実施形態としての医療用チューブの形成フローを示す図である。 図7に示す形成フローの各工程の概要を示す図である。 シート部材の断面図である。
以下、本発明に係る医療用チューブの製造方法の実施形態について、図1〜図9を参照して説明する。ここでは、本発明に係る医療用チューブの製造方法の一例として、気管チューブに用いられる医療用チューブとしてのチューブ本体の製造方法について説明する。なお、各図において共通の部材、部位には、同一の符号を付している。
<気管チューブ>
初めに、本発明に係る医療用チューブの製造方法を用いて製造される気管チューブについて説明する。図1は、本発明の一実施形態としての医療用チューブの製造方法を用いて製造される気管チューブ1を気管内に留置した状態を示す図である。図2は、気管チューブ1における医療用チューブとしてのチューブ本体2を単体で示す斜視図である。図3は図2に示すチューブ本体2の拡大断面図であり、チューブ本体2の内面に形成された微細凹凸構造100を示す。図4は、気管チューブ1を基端側から見た図である。図1に示すように、気管チューブ1は、チューブ本体2と、このチューブ本体2の外周面上に取り付けられた収縮及び拡張可能なカフ3と、チューブ本体2の一方の端部に装着されたフランジ部材4とを備える。
図2に示すように、チューブ本体2は、先端5を含む先端部8と、チューブ本体2の内周面の中心軸線O1の延在方向(以下、単に「中心軸線方向A」と記載する。)において先端部8の基端6側で連続し、外周面上にカフ3が取り付けられるカフ装着部9と、このカフ装着部9の基端6側で連続する湾曲部10と、この湾曲部10の基端6側で連続し、基端6を含む基端部11と、を備える。
チューブ本体2は、中心軸線方向Aにおいて先端5から基端6まで貫通する中空部7を区画している。また、チューブ本体2は、壁内に形成され、基端面に区画された基端開口から中心軸線方向Aに延在する第1〜第3ルーメン12〜14を備える。中空部7により、気管チューブ1が外方から気管内に挿入されて留置されている状態において、気道を確保することができる。第1ルーメン12は、第1基端開口12aからカフ3よりも基端6側に設けられた吸引口まで延在しており、気管内に留置されている状態のカフ3よりも気管上流側(顎側)に貯留する痰、唾液、誤嚥物、血液などの異物Xを吸引して除去するために用いられる。第2ルーメン13は、第2基端開口13aからカフ3よりも先端5側に設けられた吸引口まで延在しており、気管内に留置されているカフ3よりも気管下流側(気管分岐部側)で、先端部8近傍に貯留する痰等の異物Xを吸引して除去するために用いられる。第3ルーメン14は、第3基端開口14aからカフ3の位置に設けられた連通口14bまで延在しており、カフ3を収縮及び拡張させるために用いられる。なお、壁内に区画された小径の第1〜第3ルーメン12〜14についても中空部であるが、説明の便宜上、気道を確保するための大径の中空部7と区別するため、ここでは「ルーメン」と記載する。
図3に示すように、医療用チューブとしてのチューブ本体2の内周面には、内面全体に微細凹凸構造100が形成されている。微細凹凸構造100は、数μm〜数百μmサイズ、好ましくは数μm〜数十μmサイズの凹凸が形成された表面を有する。微細凹凸構造100領域は痰の付着を抑制する性質(以下、「撥痰性」と記載する。)を有する。チューブ本体2の内周面に微細凹凸構造100を形成する方法の詳細は後述する。微細凹凸構造100は、チューブ本体2の内周面の全面に亘って形成してもよく、また、内周面の一部のみに形成してもよい。
また、微細凹凸構造100の表面にはフッ素コート層200が形成されている。フッ素コート層200はフッ素樹脂を主成分とするものであれば特に限定されない。フッ素樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE、CTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂(PFA)、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体(FEP)、エチレン・四フッ化エチレン共重合体(ETFE)、エチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)等を用いることができる。
チューブ本体2の構成材料としては、例えば、シリコーン、軟質ポリ塩化ビニル等のポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、環状ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、ポリカーボネート、アクリル樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリアミド(例えば、ナイロン6、ナイロン6・6、ナイロン6・10、ナイロン12)のような各種樹脂を用いることができる。その中でも、成形が容易であるという点で、軟質ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、環状ポリオレフィン、ポリエステル、ポリ−(4−メチルペンテン−1)のような樹脂を用いることが好ましい。
カフ3は、気管チューブ1を気管内の所定の位置で留置させるために用いられる。具体的に、カフ3は、第3ルーメン14を通じて流体が供給されると拡張し、流体が吸引されると収縮する。カフ3が拡張した状態において、カフ3の外面は気管内壁と密着する。カフ3の外面と気管内壁との摩擦力等によって、カフ3が気管内周面に挟持される。このようにして、気管内でのカフ3の位置が固定され、気管チューブ1を気管内の所定の位置で留置させることができる。
フランジ部材4は、図1に示すようにチューブ本体2の基端部11(図2参照)に装着されており、チューブ本体2を体外から気管内に挿入して気管チューブ1を留置した際に、皮膚に当接することで、先端部8を気管内の適切な位置に固定する。図1及び図4に示すように、フランジ部材4は、チューブ本体2の基端部11が内挿され、チューブ本体2と嵌合することでチューブ本体2に対して装着される円筒状の筒部17と、この筒部17の外壁から径方向外側に向かって突出し、気管チューブ1を留置した状態で皮膚に当接する板状のフランジ部18と、を備える。なお、図4では、説明の便宜上、チューブ本体2の第1ルーメン12、第2ルーメン13及び第3ルーメン14の位置を二点鎖線により示している。
図4に示すように、筒部17には、フランジ部18よりも基端側の位置に、上述した第1ルーメン12、第2ルーメン13及び第3ルーメン14それぞれと連通する連通孔17a、17b、17cが区画されている。筒部17内にチューブ本体2の基端部11が嵌合することにより装着されている状態において、第1ルーメン12、第2ルーメン13及び第3ルーメン14は、対応する連通孔17a、17b、17cを介して、気管チューブ1の外方と連通しており、この連通孔17a、17b、17cそれぞれに、チューブ本体2とは別の医療用チューブが接続されている。
具体的に、第1ルーメン12は、筒部17に形成された対応する連通孔17aを通じて、気管チューブ1の基端側で気管チューブ1の外方と連通している。従って、体外に露出している筒部17の連通孔17aに一端が嵌合した医療用チューブとしての吸引用チューブ19aの他端にシリンジまたは吸引ポンプ等を接続して吸引を行えば、体外から第1ルーメン12を通じて痰等の異物Xを吸引することができる。また、第2ルーメン13についても、第1ルーメン12と同様であり、医療用チューブとしての吸引用チューブ19b、筒部17に形成された対応する連通孔17b及び第2ルーメン13を通じて異物Xを吸引することができる。
更に、第3ルーメン14は、筒部17に形成された対応する連通孔17cを通じて、気管チューブ1の基端側で気管チューブ1の外方と連通している。従って、体外に露出している筒部17の連通孔17cに一端が嵌合した医療用チューブとしてのカフ用チューブ19cの他端にシリンジ等を接続すれば、体外にあるシリンジ等の操作により、カフ3の環状空間への流体の供給や吸引を行うことができ、それによりカフ3の拡張及び収縮を操作することができる。
なお、フランジ部材4の筒部17は、チューブ本体2の基端部11と同心円状に装着されており、チューブ本体2の周方向Bにおける第1ルーメン12の位置、第2ルーメン13の位置、及び第3ルーメン14の位置は、筒部17の対応する連通孔17a、17b、及び17cの周方向Bの位置の近傍とされている。そのため、各連通孔17a、17b、17cを短くすることができ、筒部17の連通孔17a、17b、及び17cの構成が複雑化することが抑制される。また、図4に示すように、吸引用チューブ19a及び19b、並びにカフ用チューブ19cは、図4の平面視において、各連通孔17a、17b、17cからフランジ部18の突設されている方向に延在するように接続され、先端部8側には延在していない。このように接続することにより、気管チューブ1が気管内に留置された状態において、吸引用チューブ19a及び19b、並びにカフ用チューブ19cが、患者の顎や首元にぶつかることが抑制され、気管チューブ1が留置される患者の不快感を軽減することができる。
フランジ部材4の構成材料としては、例えば、チューブ本体2と同様の材料で形成することができる。
<チューブ本体2の製造方法>
次に、上述した医療用チューブとしてのチューブ本体2の製造方法を説明する。図5に、チューブ本体2の中心軸線方向A(図2参照)に垂直な方向の断面図を示す。なお、図5は、チューブ本体2の中心軸線方向Aにおいて、第1ルーメン12、第2ルーメン13及び第3ルーメン14が全て存在する位置での断面図である。本製造方法は、図5に示すように、微細凹凸構造100を内面31に有する医療用チューブとしてのチューブ本体2の製造方法である。
医療用チューブとしてのチューブ本体2の内面31に形成される微細凹凸構造100の凹凸パターンの例を示す。図6は、医療用チューブとしてのチューブ本体2の内面31の展開図の一部を拡大した図であり、図の横方向が気管チューブ1のチューブ本体2の中心軸線方向Aを示し、縦方向が気管チューブ1のチューブ本体2の周方向Bを示す。上述のように、微細凹凸構造100は、数μm〜数百μmサイズ、好ましくは数μm〜数十μmサイズの凹凸構造である。凹凸構造はいくつかの凹凸パターンを取り得る。例えば、図6(a)に示すように、チューブ本体2の中心軸線方向Aに延在する凸リブ101と凹溝102とが、周方向Bにおいて交互に配置された構造(以下、単に「ラインアンドスペース構造」と記載する。)とすることができる。また、例えば、図6(b)に示すように、円錐台形状の突起103が所定の配列で配置された構造(以下、単に「ピラー構造」と記載する。)とすることができる。なお、ラインアンドスペース構造は、周方向Bに延在する凸リブ101と凹溝102とが、中心軸線方向Aにおいて交互に配置される構造であってもよい。但し、ラインアンドスペース構造を有する面上の痰などの異物X(図1参照)は、凸リブ101及び凹溝102の延在方向に移動し易いため、異物Xがチューブ本体2内に留まることがないように、凸リブ101及び凹溝102を中心軸線方向Aに延在する図6(a)に示す構成とすることが好ましい。また、ピラー構造を構成する突起103の形状は、円錐台形状に限定されるものではなく、円錐形状、円柱形状、三角錐形状又はその他の多角錐形状、角柱形状等とすることもできる。
なお、上述したように、微細凹凸構造100は、数μm〜数百μmサイズ、好ましくは数μm〜数十μmサイズの凹凸構造であり、この条件の下、隣接する、ラインアンドスペース構造における凸リブ101又はピラー構造における突起103(以下、凸リブ101及び突起103を単に「凸部」と記載する。)の中心間の距離は、10μm〜100μmとすることが好ましく、10μm〜50μmとすることがより好ましい。100μmより大きいと、痰が凸部間に入り込み易くなり、撥痰性の効果が小さくなる。また、10μm未満の場合には、痰と凸部との接触面積が大きくなり、撥痰性の効果が小さくなる。
また、微細凹凸構造100のサイズが上記条件の下では、各凸部の頂面105(図3参照)の最大幅は、0.01μm〜50μmとすることが好ましく、1μm〜50μmとすることがより好ましく、1μm〜30μmとすることが更により好ましく、1μm〜20μmとすることが特に好ましい。50μmより大きいと、痰との接触面積が大きくなり、撥痰性の効果が小さくなる。また、0.01μm未満の場合には、凸部の成形が難しく、形状安定性が低下するおそれがある。なお、微細凹凸構造100がラインアンドスペース構造の場合、各凸部の頂面105(図3参照)の最大幅とは、凸リブ101の延在方向と直交する方向の頂面105の最大長さとなる。
更に、微細凹凸構造100のサイズが上記条件の下、微細凹凸構造100の凸部の最大高さを数μm〜数百μmサイズ、好ましくは数μm〜数十μmサイズとする。
図7に医療用チューブとしてのチューブ本体2の形成フローを示す。また、図8は、図7に示す形成フローの各工程の概要を示す図である。
本製造方法は、薄肉部材としてのシート部材32を芯棒部材50に巻き付けてシート部材32を曲げる工程(P1)と、外側チューブ22に、曲げられたシート部材32を挿入する工程(P2)と、外側チューブ22の内面にシート部材32を一体化する工程(P3)と、一体化された外側チューブ22及びシート部材32から芯棒部材50を引き抜く工程(P4)と、シート部材32の内面の少なくとも一部を溶かし、微細凹凸構造100を発現させる工程(P5)と、微細凹凸構造100の表面にフッ素コート層200を形成する工程(P6)とを含む。ここで、図8(a)から図8(e)に示す図は、それぞれ工程(P1)から工程(P5)に対応する。以下、上記各工程について詳細を説明する。
<シート部材32を芯棒部材50に巻き付けてシート部材32を曲げる工程(P1)>
薄肉部材としてのシート部材32を芯棒部材50に巻き付けてシート部材32を曲げる工程(P1)について説明する。まず、シート部材32について説明する。シート部材32は所定の厚みを有するシート状の部材である。シート部材32の厚さは好ましくは0.1mm〜1.0mmであり、より好ましくは0.15mm〜0.5mmとする。また、シート部材32が、厚み方向から見た場合に矩形形状を有する場合には、好ましくは、円形状に曲げられるシート部材32の一方の対向する2辺の長さを、外側チューブ22の内周と略等しい長さとし、他方の対向する2辺の長さを、外側チューブ22の軸方向における長さ以上の長さとする。これにより、後述する工程(P2)の挿入時において、外側チューブ22の内面の周方向及び軸方向の全域を、シート部材32で覆うことができる。
図8(a)に示すように、円柱状の芯棒部材50を用い、芯棒部材50の外面にシート部材32を巻き付け、芯棒部材50の外面の形状に沿って円筒状に曲げる。なお、芯棒部材50の具体例には、中実又は中空の金属棒や樹脂棒が挙げられる。この他に、芯棒部材50の具体例として、自己拡張型の網状筒部材や渦巻き状や螺旋状のバネ部材等の弾性部材、空気圧や水圧等で拡張するバルーン、等の拡張体が挙げられる。
<外側チューブ22に、曲げられたシート部材32を挿入する工程(P2)>
次に、外側チューブ22に、曲げられたシート部材32を挿入する工程(P2)について説明する。図8(b)に示すように、円筒状に曲げられたシート部材32を外側チューブ22の一端から他端に向かって、外側チューブ22の内部に挿入していく(図8(b)の矢印51参照)。外側チューブ22内で、シート部材32を外側チューブ22に対して相対的に移動し、外側チューブ22内の所定の位置まで移動させる。
好ましくは、シート部材32の一端部を固定冶具に固定することによって、シート部材32の形状を固定してシート部材32を外側チューブ22に挿入する。図8(b)では、固定冶具として、上述の芯棒部材50をそのまま利用しているが、芯棒部材50に代えて、別の固定冶具を用いてもよい。
<外側チューブ22の内面にシート部材32を一体化する工程(P3)>
次に、外側チューブ22の内面にシート部材32を一体化する工程(P3)について説明する。シート部材32が外側チューブ22に挿入された状態において、これらを外側チューブ22の外部から加熱する。加熱装置としては、例えば、ヒーター、超音波発生装置、高周波発生装置を使用することができる。加熱する態様の一例として、例えば、シート部材32が挿入された外側チューブ22をオーブン(不図示)に投入し、オーブン内で加熱することができる。設定温度は、好ましくは、100〜180度、より好ましくは150度とする。
本実施形態の外側チューブ22は、上述するチューブ本体2の構成材料のうち、外部からの加熱により軟化する性質、すなわち、熱可塑性を有する材料により構成される。そのため、外側チューブ22は、外部からの加熱により収縮する。従って、外部から加熱することにより、外側チューブ22が縮径して、外側チューブ22の内面がシート部材32の表面のうち外側チューブ22の内面に面する表面(以下、「シート部材32の外面」と記載する。)に密着する。このようにして、外側チューブ22がシート部材32の外面上に貼り付け固定されることにより、シート部材32と外側チューブ22とが一体化される(図8(c)参照)。更に、外側チューブ22の内面及びシート部材32の外面を溶融させて溶着することにより、外側チューブ22とシート部材32とをより強固に一体化させてもよい。
図8(c)に示すように、加熱の際に、シート部材32に芯棒部材50が挿入されていることにより、外側チューブ22が縮径する際に、シート部材32が外側チューブ22の内面に沿った状態から径方向内側に向かって変形することを抑制することができる。そのため、外側チューブ22とシート部材32とをより強固に一体化することができると共に、製造されるチューブ本体2(図2参照)の断面形状をより均一化することができる。なお、ここでは、シート部材32を円筒状にする際に使用した芯棒部材50をそのまま利用することについて説明したが、芯棒部材50に代えて、別の芯棒部材をシート部材32の内側に挿入して、シート部材32及び外側チューブ22と共に加熱するようにしてもよい。
上述の例では、外部からの加熱による一体化を説明したが、これに限定されるものではなく、溶剤や接着剤を使用してシート部材32の外面と外側チューブ22の内面とを一体化する方法でもよい。接着剤は、瞬間接着剤やUV硬化型のものを使用できる。なお、シート部材32及び外側チューブ22と同等の柔軟性を持つものであることが好ましい。
<一体化された外側チューブ22及びシート部材32から芯棒部材50を引き抜く工程(P4)>
シート部材32と外側チューブ22とが一体化された後、図8(d)に示すように、芯棒部材50を引き抜く(図8(d)の矢印52参照)。
<シート部材32の内面の少なくとも一部を溶かし、微細凹凸構造100を発現させる工程(P5)>
この工程(P5)では、図8(e)に示すように、水又は所定の有機溶剤である所定の溶剤70を、シート部材32が一体化された外側チューブ22の一端開口から流し入れる(図8(e)の矢印53参照)。
ここで、シート部材32の詳細について説明する。図9は、シート部材32の断面図である。シート部材32は、ベース部41と、表層部42とを備える。ベース部41の表面のうち、シート部材32が外側チューブ22に一体化された状態において内面となる表面(以下、「ベース部41の内面」と記載する。)には、微細凹凸構造100としてラインアンドスペース構造(図6(a)参照)が形成されている。また、ベース部41は水又は所定の有機溶剤である所定の溶剤70に溶けないものである。表層部42は、微細凹凸構造100上に設けられている。また、表層部42は、ベース部41が溶けない上述した所定の溶剤70に溶けるものである。
所定の溶剤70の具体例には、水や、有機溶剤としてのアセトン、ヘキサン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン等が挙げられる。また、ベース部41の構成材料としては、これら溶剤70に溶けない性質を有するフッ素樹脂(例えばテフロン(登録商標))やフェノール樹脂等を用いることができる。所定の溶剤70として上述の有機溶剤を用いる場合、表層部42の構成材料としては、これら有機溶剤に溶ける性質を有する軟質ポリ塩化ビニル等を用いることができる。
図9はシート部材32の断面図である。上述のように、表層部42は、微細凹凸構造100上に設けられている。以下、微細凹凸構造100として上述したラインアンドスペース構造を例に説明する。具体的に、図9(a)に示すように、表層部42は、微細凹凸構造100のうち凹溝102に収容されている。但し、かかる構成に限定されるものではなく、表層部42が溶けることで微細凹凸構造100が表出できるものであればよい。例えば、図9(b)に示すように、表層部42は、微細凹凸構造100としてのラインアンドスペース構造の凹溝102内に収容されつつ、凸リブ101及び凹溝102の両方を覆うように設けられてもよい。そして、表層部42が、微細凹凸構造100の表面を全体に亘って被覆するように設けられてもよい。あるいは、図9(c)に示すように、表層部42は、微細凹凸構造100としてのラインアンドスペース構造の凹溝102内に収容されずに、凸リブ101及び凹溝102の両方を覆うように設けられてもよい。そして、表層部42が、微細凹凸構造100が形成された領域を全体に亘って被覆するように設けられてもよい。
なお、図9ではラインアンドスペース構造の微細凹凸構造100について説明したが、これに限られるものではなく、ピラー構造(図6(b)参照)の微細凹凸構造100であっても図9に示すベース部41及び表層部42の関係を実現することが可能である。
外側チューブ22に一体化されたシート部材32の内面に上述の所定の溶剤70を付着させる。溶剤70により表層部42が溶ける。一方、ベース部41は溶剤70に溶けない。シート部材32のうち表層部42のみが溶けて消失することにより、ベース部41の内面に形成された微細凹凸構造100が表出する。このようにして、溶剤70により表層部42を溶かして、すなわち、シート部材32の内面の少なくとも一部を溶かして、微細凹凸構造100を発現させることができる。
具体的には、図8(e)に示すように、所定の溶剤70を、シート部材32が一体化された外側チューブ22の一端開口から流すことにより、溶剤70を表層部42に到達させる(図8(e)の矢印53参照)。溶剤70が表層部42に到達すると、上述のように、シート部材32のうち表層部42のみが溶けて消失することにより、ベース部41の内面に微細凹凸構造100を発現させることができる。
別の実施形態として、シート部材32はベース部41よりも融点が低い表層部42を備える。具体的に、ベース部41が所定の融点(以下、「第1の融点」と記載する。)を有し、一方、表層部42がベース部41の融点よりも低い融点(以下、「第2の融点」と記載する。)を有する。以下に詳細を説明する。
第2の融点よりも高く第1の融点よりも低い所定の温度でシート部材32を加熱する。この所定の温度は第2の融点よりも高い温度であるため、加熱により表層部42を溶かすことができる。一方、この所定の温度は、第1の融点よりも低い温度であるため、ベース部41は溶かさない。シート部材32のうち表層部42のみが溶けて消失することにより、ベース部41の内面に形成された微細凹凸構造100が表出する。このようにして、加熱することにより表層部42を溶かして、ベース部41の内面に微細凹凸構造100を発現させるようにしてもよい。
例えば、上述したチューブ本体2の構成材料のうち、相対的に融点の高いポリエチレンテレフタレート(融点約250度)をベース部41の構成材料とし、相対的に融点の低いポリスチレン(融点約100度)を表層部42の構成材料とすることができる。そして、所定の温度として、第2の融点(100度)よりも高く第1の融点(250度)よりも低い温度、例えば175度で、外側チューブ22に一体化されたシート部材32を加熱する。かかる温度でシート部材32を加熱すると、ポリスチレンにより構成される表層部42が溶けて消失する一方で、ポリエチレンテレフタレートにより構成されるベース部41は溶けずに残る。このようにして、ベース部41の内面に微細凹凸構造100を発現させることができる。但し、第1の融点及び第2の融点が上述の関係にあればよく、ベース部41の構成材料及び表層部42の構成材料は上述した材料に限られるものではない。なお、熱源は、例えば、外側チューブ22の外部に配置され、シート部材32は外側チューブ22の外部から加熱される。
ここで、ベース部41と表層部42との融点の違いを利用して微細凹凸構造100を発現させる方法の場合、上述した外側チューブ22の内面にシート部材32を一体化する工程(P3)と、シート部材32の内面の少なくとも一部を溶かし、微細凹凸構造100を発現させる工程(P5)とを同時に行うことができる。すなわち、外側チューブ22の外部から所定の温度で加熱することにより、外側チューブ22が縮径してシート部材32の外面に外側チューブ22の内面が密着して、シート部材32と外側チューブ22とが一体化されると共に、表層部42を溶かして、微細凹凸構造100を発現させることができる。この場合、所定の温度は、第2の融点よりも高く第1の融点よりも低い温度であって、外側チューブ22を収縮させて、外側チューブ22の内面とシート部材32の外面とが密着できる温度とする。
<微細凹凸構造100の表面にフッ素コート層200を形成する工程(P6)>
次に、微細凹凸構造100の表面にフッ素コート層200を形成する工程(P6)について説明する。シート部材32の表面に形成された微細凹凸構造100の表面にフッ素コーティングを施し、フッ素コート層200を形成する。具体的に説明する。まず、上述した、微細凹凸構造100が形成されたシート部材32を用意する。次に、微細凹凸構造100表面に、上述したフッ素樹脂を含むフッ素コーティング剤を塗着する。フッ素コーティング剤を塗着する方法としては、好ましくは、フッ素コーティング剤が含まれる溶媒中にシート部材32を浸漬する、ディップコーティングがよい。但し、ディップコーティングに限定されるものではなく、例えば、フッ素コーティング剤が含まれる溶媒を表面に滴下して微細凹凸構造100が形成されている領域全域に拡げる方法や、スプレーで微細凹凸構造100が形成されている表面に吹き付ける方法、あるいは箆部材を用いて微細凹凸構造100が形成されている表面に塗る方法でもよい。次に、フッ素コーティング剤が含まれる溶媒が塗着された状態でシート部材32を乾燥させる。溶媒が除去されフッ素コーティング剤の皮膜が形成される。次に、フッ素コーティング剤を硬化し、表面との結合を形成する。フッ素コーティング剤を硬化する態様の一例として、例えば、シート部材32をオーブン(不図示)に投入し、オーブン内で所定時間、所定の温度で加熱して硬化することができる。設定温度は、好ましくは、約70〜100度、より好ましくは80度とし、加熱時間は好ましくは約30〜90分とする。このようにして、微細凹凸構造100の表面にフッ素コート層200を形成する。
微細凹凸構造100の表面にフッ素コーティングを施すことにより、シート部材32の表面の撥水性、撥油性、耐摩擦性を向上させることができると共に、表面に形成された微細凹凸構造100の強度を向上させることができる。
以上のようにして、微細凹凸構造100を内面31に有するチューブ材を形成することができ、このチューブ材に各種加工を施すことにより、医療用チューブとしてのチューブ本体2を製造することができる。但し、上述の工程(P1)〜工程(P5)により形成されるチューブ材自体を、チューブ本体2とは異なる別の医療用チューブとすることも可能である。
なお、上述したチューブ本体2の製造方法における工程(P1)〜工程(P3)では芯棒部材50を利用しているが、工程(P1)〜工程(P3)を、芯棒部材50を用いずに行うことも可能である。かかる場合には、上述の工程(P4)は不要となる。但し、上述の工程(P1)〜工程(P3)を、芯棒部材50のような、曲げられたシート部材32の内側に配置される部材を利用して行えば、工程(P1)〜工程(P3)をより容易に実行することができる。
なお、上述の実施形態では、薄肉部材としてシート部材32を用いる例を示したが、薄肉部材として内側チューブを用いてもよい。この場合、上述した製造方法において、シート部材32を曲げる工程(P1)が不要となる。但し、この工程(P1)に代えて、工程(P2)及び工程(P3)を容易化するために、内側チューブに芯棒部材を挿入する工程を行ってもよい。内側チューブに芯棒部材を挿入する工程を行った場合には、その他の工程(P2)〜工程(P5)については、シート部材を内側チューブに代える以外は、上述した工程と同様の内容の工程である。
本発明に係る医療用チューブの製造方法は、上述した実施形態で説明した具体的な方法に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更を行うことが可能である。例えば、上述した実施形態では、医療用チューブとしてのチューブ本体2の製造方法について説明したが、本発明に係るチューブの製造方法は、気管チューブのチューブ本体に限らず、他の用途や目的で使用される医療用チューブの製造方法としても適用可能である。
本発明に係る製造方法により製造可能な医療用チューブとしては、例えば、(1)胃管カテーテル、栄養カテーテル、経管栄養用チューブなどの経口もしくは経鼻的に消化器官内に挿入ないし留置されるカテーテル類;(2)酸素カテーテル、気管内チューブ、気管内吸引カテーテルなどの経口または経鼻的に気道ないし気管内に挿入ないし留置されるカテーテル類;(3)尿道カテーテル、導尿カテーテル、尿道バルーンカテーテルのカテーテルやバルーンなどの尿道ないし尿管内に挿入ないし留置されるカテーテル類;(4)吸引カテーテル、排液カテーテル、直腸カテーテルなどの各種体腔、臓器、組織内に挿入ないし留置されるカテーテル類;(5)輸液チューブ、IVH(intravenous hyperalimentationの略)カテーテル、サーモダイリューションカテーテル、血管造影用カテーテル、血管拡張用カテーテルおよびダイレーターあるいはイントロデューサーなどの血管内に間接的あるいは直接的に挿入ないし留置されるカテーテル類;(6)人工気管、人工気管支などの医療用人工管;(7)体外循環治療用の医療器具(人工肺、人工心臓、人工腎臓など)の回路類、などが挙げられる。
本発明に係る製造方法により製造される各種医療用チューブによれば、広範囲の生物学的物質又は医療用液体が内面に付着することを抑制することができる。なお、「生物学的物質」としては、例えば、全血、血漿、血清、汗、便、尿、唾液、涙、膣液、前立腺液、歯肉滲出液、羊水、眼液、脳脊髄液、***、痰、腹水、膿、鼻咽頭液、創傷浸出液、房水、硝子体液、胆汁、耳垢、内リンパ、外リンパ、胃液、粘液、腹液、胸水、皮脂、嘔吐物、これらの組み合わせからなる群、などが挙げられる。また、「医療用液体」としては、例えば、輸液剤、栄養剤、造影剤、肝動脈化学塞栓療法(TACE)などで使用される塞栓剤、などが挙げられる。
また、例えば、上述の実施形態では、曲げられたシート部材又は内側チューブである薄肉部材及び外側チューブは共に一層(単層)により構成されるものとして示したが、それぞれ複数の層により構成されるものであってもよい。
なお、図面では、説明の便宜上、シート部材の幅及び長さに対するシート部材の厚みを厚く描いているが、実際はより薄いものであることに留意されたい。
本発明は、医療用チューブの製造方法に関する。
1:気管チューブ
2:チューブ本体(医療用チューブ)
3:カフ
4:フランジ部材
5:チューブ本体の先端
6:チューブ本体の基端
7:チューブ本体の中空部
8:チューブ本体の先端部
9:チューブ本体のカフ装着部
10:チューブ本体の湾曲部
11:チューブ本体の基端部
12:第1ルーメン
12a:第1基端開口
13:第2ルーメン
13a:第2基端開口
14:第3ルーメン
14a:第3基端開口
14b:連通口
17:筒部
17a、17b、17c:連通孔
18:フランジ部
19a、19b:吸引用チューブ
19c:カフ用チューブ
22:外側チューブ
31:チューブ本体の内面
32:シート部材(薄肉部材)
41:ベース部
42:表層部
50:芯棒部材
51、52、53:矢印
70:溶剤
100:微細凹凸構造
101:凸リブ
102:凹溝
103:突起
105:頂面
200:フッ素コート層
A:チューブ本体の内周面の中心軸線の方向
B:チューブ本体の周方向
O1:チューブ本体の内周面の中心軸線
X:異物

Claims (7)

  1. 微細凹凸構造を内面に有する医療用チューブの製造方法であって、
    外側チューブに、曲げられたシート部材又は内側チューブである薄肉部材を挿入する工程と、
    前記外側チューブの内面に前記薄肉部材を一体化する工程と、
    前記薄肉部材の内面の少なくとも一部を溶かし、前記微細凹凸構造を発現させる工程と、を含む医療用チューブの製造方法。
  2. 前記薄肉部材は、内面に前記微細凹凸構造が形成され、水又は所定の有機溶剤である所定の溶剤に溶けないベース部と、前記微細凹凸構造上に設けられ、前記所定の溶剤に溶ける表層部と、を備え、
    前記所定の溶剤により前記表層部を溶かして、前記微細凹凸構造を発現させる、請求項1に記載の医療用チューブの製造方法。
  3. 前記所定の溶剤を前記薄肉部材が一体化された前記外側チューブの一端開口から流すことにより、前記表層部に到達させる、請求項2に記載の医療用チューブの製造方法。
  4. 前記薄肉部材は、内面に前記微細凹凸構造が形成されたベース部と、前記微細凹凸構造上に設けられ、前記ベース部よりも融点が低い表層部と、を備え、
    加熱することにより前記表層部を溶かして、前記微細凹凸構造を発現させる、請求項1に記載の医療用チューブの製造方法。
  5. 前記外側チューブの外部から加熱することにより、前記外側チューブが縮径して前記薄肉部材の外面に前記外側チューブの内面が密着して、前記薄肉部材と前記外側チューブとが一体化される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の医療用チューブの製造方法。
  6. 前記薄肉部材は、内面に前記微細凹凸構造が形成されたベース部と、前記微細凹凸構造上に設けられ、前記ベース部よりも融点が低い表層部と、を備え、
    前記外側チューブの外部から加熱することにより、前記外側チューブが縮径して前記薄肉部材の外面に前記外側チューブの内面が密着して、前記薄肉部材と前記外側チューブとが一体化されると共に、前記表層部を溶かして、前記微細凹凸構造を発現させる、請求項1に記載の医療用チューブの製造方法。
  7. 前記発現した微細凹凸構造にフッ素コーティングを施す工程を更に含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の医療用チューブの製造方法。
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