JP2017169660A - 医療用チューブの製造方法および製造装置 - Google Patents

医療用チューブの製造方法および製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】生物学的物質又は医療用液体が付着しにくい医療用チューブを製造する。【解決手段】本発明に係る医療用チューブの製造方法は、内面に微細凹凸構造を有する医療用チューブの製造方法であって、外面において周方向の異なる位置に設けられた複数の微細凸部を有する転写器具21を微細凸部がチューブ2aの内面に接触するように配置する配置工程と、微細凸部をチューブ2aの内面に接触させながら転写器具21をチューブ2aの軸方向に沿って移動させる移動工程とを含む。【選択図】図5

Description

本発明は、医療用チューブの製造方法および製造装置に関する。
従来から、自発呼吸困難な患者や、自力で痰の排出が困難な患者等に対し、体外と気管内とを直接つなぎ、気道を確保すると共に、呼吸や痰等の異物の吸引を行うことが可能な気管チューブが知られている。
このような気管チューブは、例えば特許文献1に開示されている。具体的に特許文献1には、基端部から先端部にかけて貫通する気道確保用ルーメンを備えた管腔体と、前記管腔体の基端部に形成されたコネクタ部と、前記管腔体の先端側部分の外周に形成され膨張収縮が可能なカフと、前記管腔体を構成する壁部に形成され前記コネクタ部の表面部と前記カフ内とを連通させるカフ膨張用ルーメンと、前記管腔体を構成する壁部に形成され前記コネクタ部の表面部と前記管腔体の表面部とを連通させる吸引用ルーメンとを備えた気管切開チューブが開示されている。
特許文献1に開示の気管チューブでは、コネクタ部の表面から管腔体の表面における所定部分に連通する吸引用ルーメンを管腔体の壁部に形成して、コネクタ部側から吸引することにより、管腔体と気管との間に溜まった痰等を吸引用ルーメンを介して外部に排出することができるようにしている。
また、引用文献1に開示の気管チューブでは、前記気管切開チューブの表面と、前記管腔体の気道確保用ルーメンを形成する内面とに、湿潤時に表面潤滑性を発現する被膜が形成されていることを特徴としている。このような構造とすることにより、患者が呼吸をする際の息やつば等によって、管腔体の内面が湿ると表面潤滑性が発現して、管腔体の内面に痰等が付着し難くなるということが記載されている。
特開2006−102099号公報
しかし、本発明者らが検討した限りでは、特許文献1に記載された気管切開チューブでは、痰の付着抑制に関して、更なる改良の余地が残されていることが知見された。また、気管チューブ以外で用いられる医療用チューブについても、痰等の生物学的物質又は輸液剤等の医療用液体の付着抑制について更なる改良の余地が残されている。
本発明の目的は、上述した課題を解決し、生物学的物質又は医療用液体が付着しにくい医療用チューブを提供することである。
上記課題を解決するため、本発明に係る医療用チューブの製造方法は、内面に微細凹凸構造を有する医療用チューブの製造方法であって、外面において周方向の異なる位置に設けられた複数の微細凸部を有する転写器具を前記微細凸部がチューブの内面に接触するように配置する配置工程と、前記微細凸部を前記チューブの内面に接触させながら前記転写器具を前記チューブの軸方向に沿って移動させる移動工程と、を含む。
また、上記課題を解決するため、本発明に係る製造方法において、前記移動工程では、前記転写器具の前記微細凸部が前記チューブの内面に接触するように前記チューブを押し具により押圧しながら、前記転写器具を前記チューブの軸方向に沿って移動させることが好ましい。
また、上記課題を解決するため、本発明に係る製造方法において、前記転写器具には、前記チューブを加熱する加熱装置が設けられ、前記移動工程では、前記加熱装置により前記チューブを加熱しながら、前記転写器具を前記チューブの軸方向に沿って移動させることが好ましい。
また、上記課題を解決するため、本発明に係る製造方法において、前記転写器具には、前記加熱装置よりも前記移動工程における前記転写器具の移動方向後側に前記チューブを冷却する冷却装置が設けれ、前記移動工程では、前記加熱装置により前記チューブを加熱するとともに、前記冷却装置により前記チューブを冷却しながら、前記転写器具を前記チューブの軸方向に沿って移動させることが好ましい。
また、上記課題を解決するため、本発明に係る製造方法において、前記押し具には、前記チューブを加熱する加熱装置が設けられ、前記移動工程では、前記加熱装置により前記チューブを加熱しながら、前記転写器具を前記チューブの軸方向に沿って移動させることが好ましい。
また、上記課題を解決するため、本発明に係る製造方法において、前記加熱装置は、ヒーター、超音波発生装置または高周波発生装置であることが好ましい。
また、上記課題を解決するため、本発明に係る製造方法において、前記移動工程では、前記転写器具を周方向に回転させながら前記転写器具を前記チューブの軸方向に沿って移動させることが好ましい。
また、上記課題を解決するため、本発明に係る製造方法において、前記移動工程では、前記チューブの中心軸に対して、前記転写器具の中心軸を傾斜させた状態で前記転写器具を前記チューブの軸方向に沿って移動させることにより前記チューブを湾曲させる、又は、前記転写器具の前記中心軸を前記チューブの前記中心軸と平行するように前記転写器具を移動させ、途中で移動方向を変更することにより前記チューブを湾曲させる、ことが好ましい。
また、上記課題を解決するため、本発明に係る製造方法において、前記転写器具の外面には、歯車形状またはピラー形状により、前記微細凸部が形成されていることが好ましい。
また、上記課題を解決するため、本発明に係る製造方法において、前記転写器具の移動により前記チューブの内面に形成された微細凹凸構造にフッ素コーティングを施す工程をさらに含むことが好ましい。
また、上記課題を解決するため、本発明に係る管チューブの製造装置は、内面に微細凹凸構造を有する医療用チューブの製造装置であって、外面において周方向の異なる位置に設けられた複数の微細凸部を有する転写器具と、チューブの内面に前記転写器具の前記複数の微細凸部が接触するように前記チューブを押圧する押し具と、前記チューブを加熱する加熱装置と、を備え、前記転写器具は、前記複数の微細凸部が前記チューブの内面に接触した状態で前記チューブの軸方向に沿って移動可能であり、前記加熱装置よりも前記転写器具の移動方向後側に、前記チューブを冷却する冷却装置が設けられている。
本発明に係る医療用チューブの製造方法および製造装置によれば、生物学的物質又は医療用液体が付着しにくい医療用チューブを提供することができる。
本発明に係る一実施形態としての医療用チューブの製造方法を用いて製造される気管チューブを気管内に留置した状態を示す図である。 図1に示す気管チューブにおけるチューブ本体を単体で示す斜視図である。 図2に示すチューブ本体の内面に形成された微細凹凸構造の一例を示す拡大断面図である。 図3に示す微細凹凸構造の一例を示す上面図である。 図1に示す気管チューブを基端側から見た図である。 本発明の一実施形態に係る医療用チューブの製造方法を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る医療用チューブの製造方法の一工程を示す図である。 図7に示す転写器具の断面形状の一例を示す図である。 図7に示す転写器具の断面形状の一例を示す図である。 図7に示す転写器具の断面形状の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る医療用チューブの製造方法の一工程を示す図である。 図9Aに示す工程をチューブの軸方向から見た図である。 本発明の一実施形態に係る医療用チューブの製造方法の変形例の一工程を示す図である。 本発明の一実施形態に係る医療用チューブの製造方法の変形例の一工程を示す斜視図である。 図11Aに示す工程をチューブの軸方向から見た図である。 図7に示す転写器具の構造の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る医療用チューブの製造方法の一工程を示す図である。
以下、本発明に係る医療用チューブの製造方法および製造装置の実施形態について、図1〜図13を参照して説明する。ここでは、本発明に係る医療用チューブの製造方法および製造装置の一例として、気管チューブに用いられる医療用チューブとしてのチューブ本体の製造方法について説明する。なお、各図において共通の部材、部位には、同一の符号を付している。
<気管チューブ>
初めに、本発明に係る医療用チューブの製造方法および製造装置を用いて製造される気管チューブについて説明する。図1は、本発明の一実施形態としての医療用チューブの製造方法および製造装置を用いて製造される気管チューブ1を気管内に留置した状態を示す図である。図2は、気管チューブ1における医療用チューブとしてのチューブ本体2を単体で示す斜視図である。図3は、図2に示すチューブ本体2の拡大断面図であり、チューブ本体2の内面に形成された微細凹凸構造100を示す。図4Bは、図3に示す微細凹凸構造100の上面図である。図5は、気管チューブ1を基端側から見た図である。図1に示すように、気管チューブ1は、チューブ本体2と、このチューブ本体2の外周面上に取り付けられた収縮及び拡張可能なカフ3と、チューブ本体2の一方の端部に装着されたフランジ部材4とを備える。
図2に示すように、チューブ本体2は、先端5を含む先端部8と、チューブ本体2の内周面の中心軸線O1の延在方向(以下、単に「中心軸線方向A」と記載する。)において先端部8の基端6側で連続し、外周面上にカフ3が取り付けられるカフ装着部9と、このカフ装着部9の基端6側で連続する湾曲部10と、この湾曲部10の基端6側で連続し、基端6を含む基端部11と、を備える。
チューブ本体2は、中心軸線方向Aにおいて先端5から基端6まで貫通する中空部7を区画している。また、チューブ本体2は、壁内に形成され、基端面に区画された基端開口から中心軸線方向Aに延在する第1〜第3ルーメン12〜14を備える。中空部7により、気管チューブ1が外方から気管内に挿入されて留置されている状態において、気道を確保することができる。第1ルーメン12は、第1基端開口12aからカフ3よりも基端6側に設けられた吸引口まで延在しており、気管内に留置されている状態のカフ3よりも気管上流側(顎側)に貯留する痰、唾液、誤嚥物、血液などの異物Xを吸引して除去するために用いられる。第2ルーメン13は、第2基端開口13aからカフ3よりも先端5側に設けられた吸引口まで延在しており、気管内に留置されているカフ3よりも気管下流側(気管分岐部側)で、先端部8近傍に貯留する痰等の異物Xを吸引して除去するために用いられる。第3ルーメン14は、第3基端開口14aからカフ3の位置に設けられた連通口14bまで延在しており、カフ3を収縮及び拡張させるために用いられる。なお、壁内に区画された小径の第1〜第3ルーメン12〜14についても中空部であるが、説明の便宜上、気道を確保するための大径の中空部7と区別するため、ここでは「ルーメン」と記載する。
図3に示すように、医療用チューブとしてのチューブ本体2の内周面には、微細凹凸構造100が形成されている。微細凹凸構造100は、数μm〜数百μmサイズの凹凸により構成されている。微細凹凸構造100が形成された領域は痰の付着を抑制する性質(以下、「撥痰性」と記載する。)を有する。チューブ本体2の内周面に微細凹凸構造100を形成する方法の詳細は後述する。微細凹凸構造100は、チューブ本体2の内周面の全面に亘って形成してもよく、また、内周面の一部のみに形成してもよい。なお、微細凹凸構造100の具体例としては、ライン&スペース(L&S)構造などのチューブ本体2の軸方向に連続する構造がある。
図4を参照して、微細凹凸構造100の構成について、より詳細に説明する。
図4は、ライン&スペース構造を有する微細凹凸構造100の上面図であり、図4の横方向がチューブ本体2の中心軸線方向Aを示し、縦方向がチューブ本体2の周方向Bを示す。上述したように、微細凹凸構造100は、数μm〜数百μmサイズ、好ましくは数μm〜数十μmサイズの凹凸構造である。微細凹凸構造100がライン&スペース構造である場合、図4に示すように、チューブ本体2の中心軸線方向Aに延在する凸リブ101と凹溝102とが、周方向Bにおいて交互に配置された構造とすることができる。
なお、ラインアンドスペース構造は、周方向Bに延在する凸リブ101と凹溝102とが、中心軸線方向Aにおいて交互に配置される構造であってもよい。但し、ラインアンドスペース構造を有する面上の痰などの異物X(図1参照)は、凸リブ101及び凹溝102の延在方向に移動し易いため、異物Xがチューブ本体2内に留まることがないように、凸リブ101及び凹溝102を中心軸線方向Aに延在する図4に示す構成とすることが好ましい。
上述したように、微細凹凸構造100は、数μm〜数百μmサイズ、好ましくは数μm〜数十μmサイズの凹凸構造であり、この条件の下、隣接する、ラインアンドスペース構造における凸リブ101の中心間の距離は、10μm〜100μmとすることが好ましく、10μm〜50μmとすることがより好ましい。100μmより大きいと、痰が凹溝102内に入り込み易くなり、撥痰性の効果が小さくなる。また、10μm未満の場合には、痰と凸リブ101との接触面積が大きくなり、撥痰性の効果が小さくなる。
また、微細凹凸構造100のサイズが上記条件の下では、凸リブ101(図3参照)の最大幅は、1μm〜50μmとすることが好ましく、1μm〜30μmとすることがより好ましく、1μm〜20μmとすることが特に好ましい。50μmより大きいと、痰との接触面積が大きくなり、撥痰性の効果が小さくなる。なお、凸リブ101の最大幅とは、各凸リブ101の頂面105(図3参照)の、凸リブ101の延在方向と直交する方向の最大長さを意味する。
更に、微細凹凸構造100のサイズが上記条件の下、微細凹凸構造100の凸リブ101の最大高さを数μm〜数百μmサイズ、好ましくは数μm〜数十μmサイズとする。
図3を再び参照すると、微細凹凸構造100の表面にはフッ素コート層200が形成されている。フッ素コート層200はフッ素樹脂を主成分とするものであれば特に限定されない。フッ素樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE、CTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂(PFA)、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体(FEP)、エチレン・四フッ化エチレン共重合体(ETFE)、エチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)等を用いることができる。
チューブ本体2の構成材料としては、例えば、シリコーン、軟質ポリ塩化ビニル等のポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、環状ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、ポリカーボネート、アクリル樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリアミド(例えば、ナイロン6、ナイロン6・6、ナイロン6・10、ナイロン12)のような各種樹脂を用いることができる。その中でも、成形が容易であるという点で、軟質ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、環状ポリオレフィン、ポリエステル、ポリ−(4−メチルペンテン−1)のような樹脂を用いることが好ましい。
カフ3は、気管チューブ1を気管内の所定の位置で留置させるために用いられる。具体的に、カフ3は、第3ルーメン14を通じて流体が供給されると拡張し、流体が吸引されると収縮する。カフ3が拡張した状態において、カフ3の外面は気管内壁と密着する。カフ3の外面と気管内壁との摩擦力等によって、カフ3が気管内周面に挟持される。このようにして、気管内でのカフ3の位置が固定され、気管チューブ1を気管内の所定の位置で留置させることができる。
フランジ部材4は、図1に示すようにチューブ本体2の基端部11(図2等参照)に装着されており、チューブ本体2を体外から気管内に挿入して気管チューブ1を留置した際に、皮膚に当接することで、先端部8を気管内の適切な位置に固定する。図1及び図5に示すように、フランジ部材4は、チューブ本体2の基端部11が内挿され、チューブ本体2と嵌合することでチューブ本体2に対して装着される円筒状の筒部17と、この筒部17の外壁から径方向外側に向かって突出し、気管チューブ1を留置した状態で皮膚に当接する板状のフランジ部18と、を備える。なお、図5では、説明の便宜上、チューブ本体2の第1ルーメン12、第2ルーメン13及び第3ルーメン14の位置を二点鎖線により示している。
図5に示すように、筒部17には、フランジ部18よりも基端側の位置に、上述した第1ルーメン12、第2ルーメン13及び第3ルーメン14それぞれと連通する連通孔17a、17b及び17cが区画されており、筒部17内にチューブ本体2の基端部11が嵌合することにより装着されている状態において、第1ルーメン12、第2ルーメン13及び第3ルーメン14は、対応する連通孔17a、17b、17cを介して、気管チューブ1の外方と連通しており、この連通孔17a〜17cそれぞれに、チューブ本体2とは別の医療用チューブが接続されている。
具体的に、第1ルーメン12は、筒部17に形成された対応する連通孔17aを通じて、気管チューブ1の基端側で気管チューブ1の外方と連通している。従って、体外に露出している筒部17の連通孔17aに一端が嵌合した医療用チューブとしての吸引用チューブ19の他端にシリンジまたは吸引ポンプ等を接続して吸引を行えば、体外から第1ルーメン12を通じて痰等の異物Xを吸引することができる。また、第2ルーメン13についても、第1ルーメン12と同様であり、医療用チューブとしての吸引用チューブ40、筒部17に形成された対応する連通孔17b及び第2ルーメン13を通じて異物Xを吸引することができる。
更に、第3ルーメン14は、筒部17に形成された対応する連通孔17cを通じて、気管チューブ1の基端側で気管チューブ1の外方と連通している。従って、体外に露出している筒部17の連通孔17cに一端が嵌合した医療用チューブとしてのカフ用チューブ41(図1においては不図示)の他端にシリンジ等を接続すれば、体外にあるシリンジ等の操作により、カフ3の環状空間Yへの流体の供給や吸引を行うことができ、それによりカフ3の拡張及び収縮を操作することができる。
なお、フランジ部材4の筒部17は、チューブ本体2の基端部11と同心円状に装着されており、チューブ本体2の周方向Bにおける第1ルーメン12の位置、第2ルーメン13の位置、及び第3ルーメン14の位置は、筒部17の対応する連通孔17a、17b、及び17cの周方向Bの位置の近傍とされている。そのため、各連通孔17a、17b、17cを短くすることができ、筒部17の連通孔17a、17b、及び17cの構成が複雑化することが抑制される。また、図5に示すように、吸引用チューブ19及び40、並びにカフ用チューブ41は、図5の平面視において、各連通孔17a、17b、17cからフランジ部18の突設されている方向に延在するように接続され、先端部8側には延在していない。このように接続することにより、気管チューブ1が気管内に留置された状態において、吸引用チューブ19及び40、並びにカフ用チューブ41が、患者の顎や首元にぶつかることが抑制され、気管チューブ1が留置される患者の不快感を軽減することができる。
フランジ部材4の構成材料としては、例えば、チューブ本体2と同様の材料で形成することができる。
<チューブ本体2の製造方法>
次に、本実施形態に係る製造装置を用いた医療用チューブとしてのチューブ本体2の製造方法について説明する。図6は、本発明の一実施形態に係る医療用チューブの製造方法としてのチューブ本体2の製造方法を示すフローチャートである。なお、医療用チューブとしてのチューブ本体2の製造工程のうち、チューブの内面に微細凹凸構造を形成する工程以外の工程は、従来のチューブ本体の製造工程と同様であるため、説明を省略する。
図6に示すように、チューブ本体2の製造方法は、外面において周方向の異なる位置に設けられた複数の微細凸部を有する転写器具を、その微細凸部がチューブの内面に接触するように配置するステップS1(配置工程)と、転写器具の微細凸部をチューブの内面に接触させながら転写器具をチューブの軸方向に沿って移動させるステップS2(移動工程)と、転写器具の移動によりチューブの内面に形成された微細凹凸構造の表面にフッ素コート層を形成するステップS3(コーティング工程)と、を含む。以下、各ステップについて、より詳細に説明する。
ステップS1では、図7に示すように、内面に微細凹凸構造が形成されていないチューブ2aの中空部に、柱状あるいは筒状の部材である転写器具21を挿入する。
図8A〜図8Cは、転写器具21を軸方向から見た断面形状の一例を示す図である。図8A〜図8Cにおいては、転写器具21は柱状であるとする。転写器具21は、例えば、円形(図8A)、六角形(図8B)、あるいは、八角形(図8C)の断面形状を有する。転写器具21の外面には、周方向の異なる位置に複数の微細凸部が形成された微細凸部領域21aが設けられている。微細凸部領域21aは、図8A〜図8Cに示すように、転写器具21の周方向の一部にのみ設けられてもよいし、転写器具21の周方向の全体に設けられてもよい。微細凸部領域21aの複数の微細凸部は、例えば、転写器具21の外面を歯車形状あるいはピラー形状とすることにより、形成される。なお、「歯車形状」とは、周方向において所定ピッチで連続する外面の凹凸形状を意味し、「ピラー形状」とは、柱状、錐状、錐台状の微細凸部が形成されている外面の形状を意味する。
図7を再び参照すると、転写器具21は、チューブ2aの中空部に挿入され、転写器具21の両端がチューブ2aの軸方向に突出している。転写器具21の少なくとも一端がチューブ2aの軸方向に突出するようにすることで、配置工程に続く移動工程において、転写器具21の突出部分を保持部として転写器具21をチューブ2aの軸方向に沿って移動させることができる。ただし、これに限られるものではなく、要は、転写器具21の微細凸部をチューブ2aの内面に接触させながら転写器具21をチューブ2aの軸方向に沿って移動させることができれば、転写器具21の構成やその配置の仕方は、図7および図8A〜8Cを参照して説明した例に限られるものではない。
図9A,9Bは、本実施形態に係る製造装置20による、上述したステップS2の工程を示す図である。ステップS2では、図9A,9Bに示すように、製造装置20が備える押し具22と転写器具21とによりチューブ2aの壁部が挟まれるように(転写器具21の微細凸部領域21aがチューブ2aの内面に押し付けられるように)、押し具22によりチューブ2aを押圧する。図9A,9Bにおいては、転写器具21がチューブ2aの中空部の下側に接するように配置され、押し具22は、チューブ2aの外周面を下側から押し上げるように、チューブ2aを支持する。押し具22には、半円状の凹部が長尺方向に沿って延在し、その半円状の凹部にチューブ2aが入り込むことで、支持される。
そして、押し具22により転写器具21の微細凸部領域21aがチューブ2aの内面に押し付けられた状態で、図9Aに示すように、転写器具21をチューブ2aの軸方向に沿って移動させる(転写器具21をチューブ2aから引き抜く)。上述したように、転写器具21の微細凸部領域21aがチューブ2aの内面に接触している(押しつけられている)ので、転写器具21をチューブ2aから引き抜くことで、微細凸部領域21aに形成された微細凸部の形状に対応し、チューブ2aの軸方向に沿って延びる微細凹凸構造(例えば、ライン&スペース(L&S)構造)がチューブ2aの内面に形成(転写)される。なお、押し具22の形状は、図9A,9Bに示す例に限られるものではなく、要は、チューブ2aの内面を転写器具21の微細凸部領域21aに接触させた(押しつけられた)状態を保持できるものであればよい。
なお、上述した例では、転写器具21の外径がチューブ2aの内径よりも小さく、チューブ2aの内面と転写器具21の外面との間に空隙が生じる場合を例として説明したが、これに限られるものではない。
変形例として、例えば、図10に示すように、転写器具21を円柱状または円筒状(図10においては、円柱状)とし、転写器具21の外径をチューブ2aの内径と略同じか若干大きくし、さらに、転写器具21の外面の周方向全面に微細凸部領域21aを形成する。そして、転写器具21をチューブ2aに挿入した後、図11Aおよび図11Bに示すように、チューブ2aの外面を周方向全域に亘って覆う筒状の押し具22に、転写器具21を挿入したチューブ2aを挿入する。チューブ2aが挿入される押し具22の内径は、チューブ2aの外径と略同じか若干小さい。このように、チューブ2aを押し具22に挿入することで、チューブ2aは径が収縮するように押し具22により押圧される。そのため、チューブ2aは、転写器具21と押し具22とで挟まれ、チューブ2aの内面は、転写器具21の外面の微細凸部領域21aと、周方向全域に亘って接触した(押しつけられた)状態となる。この状態で、転写器具21をチューブ2aから引き抜くことにより、チューブ2aの内面の周方向全域に微細凹凸構造を形成することができる。なお、図10では、チューブ2aを押し具22の中空部に挿入する例を示しているが、挿入する方法に限られるものではなく、例えば、図10に示す押し具22を、チューブ2aの周方向の半分を覆う第1押し具と、チューブ2aの周方向の残りの半分を覆う第2押し具とにより構成し、第1押し具と第2押し具とで、転写器具21が挿入された状態のチューブ2aを挟み込むようにしてもよい。
なお、図10に示すように、転写器具21を円柱状または円筒状とし、その外径をチューブ2aの内径と略同じか若干大きくすることで、転写器具21をチューブ2aに挿入するだけで、チューブ2aの内面が転写器具21の微細凸部領域21aに接触した(押しつけられた)状態とすることができる。そのため、押し具22によりチューブ2aを押圧することなく、すなわち、押し具22を用いることなく、チューブ2aに挿入された転写器具21を引き抜き、チューブ2aの内面の周方向全域に微細凹凸構造を形成してもよい。但し、押し具22を用いれば、より精度の高い微細凹凸構造を形成することができるため、押し具22を用いることが好ましい。
更に、上述したような、転写器具21の外径がチューブ2aの内径よりも小さく、チューブ2aの内面と転写器具21の外面との間に多少の空隙が生じる場合であっても、図10に示すようなチューブ2aの外面を周方向全域に亘って覆う筒状の押し具22を用いれば、チューブ2aの径が収縮するように押し具22により押圧され、その結果、チューブ2aを、転写器具21と押し具22とで挟み込むことが可能となる。これにより、チューブ2aの内面は、転写器具21の外面の微細凸部領域21aと、周方向全域に亘って接触した(押しつけられた)状態となる。この状態で、転写器具21をチューブ2aから引き抜くことにより、チューブ2aの内面の周方向全域に微細凹凸構造を形成することができる。
なお、製造装置20に加熱装置を設け、ステップS2では、加熱装置によりチューブ2aを加熱しながら、転写器具21をチューブ2aから引き抜くようにしてもよい。こうすることで、加熱装置による加熱によりチューブ2aを溶融させ、チューブ2aの内面への微細凹凸構造の形成をしやすくすることができる。この場合、加熱装置は、転写器具21および押し具22の少なくともいずれか一方に設けてもよい。加熱装置の具体例としては、ヒーター、超音波発生装置、高周波発生装置などがある。
また、チューブ2aを加熱しながら微細凹凸構造を形成する場合、チューブ2aの内面への微細凹凸構造の形成後、チューブ2aの微細凹凸構造が形成された部分については速やかに冷却することが、チューブ2aの内面に微細凹凸構造を安定的に形成するために好ましい。そのため、製造装置20に冷却装置を設け、加熱されたチューブ2aを冷却装置により冷却してもよい。冷却装置は、例えば、転写器具21および押し具22の少なくともいずれか一方に設けることができる。
例えば、図12に示すように、転写器具21に、加熱装置23および冷却装置24を設けてもよい。この場合、転写器具21の移動方向(図12においては、白抜き矢印で示す方向)前側に加熱装置23を設け、加熱装置23よりも転写器具21の移動方向後側に冷却装置24を設ける。このような構成とすることで、チューブ2aの内面の所定の領域を加熱装置23により加熱し、転写器具21の移動により、その領域に微細凹凸構造を形成した後、転写器具21の更なる移動により、微細凹凸構造が形成された領域を冷却装置24により冷却することができる。なお、冷却装置24の具体例としては、ペルチェ素子等がある。また、転写器具21内であって、加熱装置23よりも転写器具21の移動方向後側に、気体の流路を形成し、その流路に冷却装置としての送風装置により気流を発生させることで、チューブ2aを冷却してもよい。
ここで、図12に示すように、転写器具21に加熱装置23および冷却装置24を設ける場合、転写器具21の微細凸部を、転写器具21の軸方向において、少なくとも加熱装置23が設けられる領域から冷却装置24が設けられる領域まで延在するリブ形状とすることが好ましい。このようにすれば、リブ形状の微細凸部が、加熱装置23により加熱される領域から、冷却装置24により冷却される領域まで、微細凹凸構造の凹部内に入った状態が維持されるため、微細凹凸構造をより安定的に形成することができる。なお、図12においては、転写器具21の外径はチューブ2aの内径よりも小さい例を示しているが、図10などで示したように、転写器具21の外径はチューブ2aの内径と同じか大きくてもよい。
また、ステップS2では、図13に示すように、チューブ2aの中空部の中心軸C1に対して、転写器具21の中心軸C2が角度θだけ傾斜した状態で、転写器具21をチューブ2aの軸方向に沿って移動させてもよい。
図1に示すように、チューブ本体2は、先端5と基端6との間に略90度湾曲した湾曲部10を有する。そこで、図13に示すように、チューブ2aの中空部の中心軸C1に対して、転写器具21の中心軸C2が傾斜した状態で、転写器具21をチューブ2aの軸方向に沿って移動させることで、チューブ2aの内面の一部(図13においては、チューブ2aの内面の上方)により強い圧力が印加される。チューブ2aの内面の一部に強い圧力が印加されることで、チューブ2aの内面に微細凹凸構造を形成しながら、チューブ2aを湾曲させることができる。したがって、湾曲したチューブ本体2の形成とチューブ本体2の内面への微細凹凸構造100の形成とを一体的に行うことができる。
なお、転写器具21の外径がチューブ2aの内径と同じか若干大きい場合には、転写器具21の中心軸C2をチューブ2aの中心軸C1と平行するように転写器具21を移動させ、途中で転写器具21のチューブ2aに対する移動方向を変更することにより、チューブ2aを湾曲させるようにしてもよい。
また、ステップS2では、転写器具21を周方向に回転させながら、転写器具21をチューブ2aの軸方向に沿って移動させてもよい。こうすることで、チューブ2aの内面に軸方向に螺旋状に延びる微細凹凸構造を形成することができる。このように、転写器具21を周方向に回転させながら、転写器具21をチューブ2aの軸方向に沿って移動させる場合には、転写器具21の外面の微細凸部を、径方向外側に突出する柱状、錐状、錐台状などの突起部とすることが好ましい。このような構成とすれば、転写器具21の軸方向に延在するリブ形状の微細凸部とする場合と比較して、転写器具21を回転させながらチューブ2aの軸方向に移動させても、微細凸部により形成された微細凹凸構造が変形することを抑制することができる。
上述したように、ステップS3では、チューブ2aの内面に微細凹凸構造100(図3、図4参照)を形成した後、チューブ2aの内面に形成された微細凹凸構造100の表面にフッ素コーティングを施し、フッ素コート層200(図3参照)を形成する。フッ素コート層200を形成する工程について、具体的に説明する。まず、チューブ2aの内面に形成された微細凹凸構造100表面に、上述したフッ素樹脂を含むフッ素コーティング剤を塗着する。フッ素コーティング剤を塗着する方法としては、フッ素コーティング剤が含まれる溶媒中に、内面に微細凹凸構造100が形成されたチューブ2aを浸漬する方法、フッ素コーティング剤が含まれる溶媒を、チューブ2aの中空部に流し込む方法、スプレーでチューブ2aの内面に吹き付ける方法、あるいは箆部材を用いてチューブ2aの内面に塗る方法などが挙げられる。次に、フッ素コーティング剤が含まれる溶媒が塗着された状態でチューブ2aを乾燥させる。溶媒が除去されフッ素コーティング剤の皮膜が形成される。次に、フッ素コーティング剤を硬化し、チューブ2aの内面との結合を形成する。フッ素コーティング剤を硬化する態様の一例として、例えば、チューブ2aをオーブン(不図示)に投入し、オーブン内で所定時間、所定の温度で加熱して硬化することができる。設定温度は、好ましくは、約70〜100度、より好ましくは80度とし、加熱時間は好ましくは約30〜90分とする。このようにして、微細凹凸構造100の表面にフッ素コート層200を形成する。
微細凹凸構造100の表面にフッ素コーティングを施すことにより、チューブ2aの内面の撥水性、撥油性、耐摩擦性を向上させることができると共に、チューブ2aの内面に形成された微細凹凸構造100の強度を向上させることができる。そのため、例えば、チューブ2aを湾曲させること無く転写器具21をチューブ2aから引き抜いた後に別途曲げ加工を行う場合において、曲げ加工時に微細凹凸構造100を損傷しにくくすることができる。なお、フッ素コーティングを施す工程は、チューブ2aの内面に微細凹凸構造100を形成した後であればよく、曲げ加工を行った後に実施してもよい。
このように本実施形態に係る医療用チューブの製造方法は、外面において周方向の異なる位置に設けられた複数の微細凸部を有する転写器具21をその微細凸部がチューブ2aの内面に接触するように配置する配置工程と、微細凸部をチューブ2aの内面に接触させながら転写器具21をチューブ2aの軸方向に沿って移動させる移動工程とを含む。
転写器具21の微細凸部をチューブ2aの内面に接触させながら転写器具21をチューブ2aの軸方向に沿って移動させることで、転写器具21に形成された微細凸部に対応する微細凹凸構造100がチューブ2aの内面に形成されるので、内面に微細凹凸構造100が形成されたチューブ本体2を製造することができる。チューブ本体2の内面に微細凹凸構造100が形成されることで、チューブ本体2の内面に生物学的物質としての痰が付着しにくくなる。
本発明に係る医療用チューブの製造方法および製造装置は、上述した実施形態で説明した具体的な構成に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更を行うことが可能である。例えば、上述した実施形態では、医療用チューブとしてのチューブ本体2の製造方法について説明したが、本発明に係るチューブの製造方法は、気管チューブのチューブ本体に限らず、他の用途や目的で使用される医療用チューブの製造方法としても適用可能である。
本発明に係る製造方法および製造装置により製造可能な医療用チューブとしては、例えば、(1)胃管カテーテル、栄養カテーテル、経管栄養用チューブなどの経口もしくは経鼻的に消化器官内に挿入ないし留置されるカテーテル類;(2)酸素カテーテル、気管内チューブ、気管内吸引カテーテルなどの経口または経鼻的に気道ないし気管内に挿入ないし留置されるカテーテル類;(3)尿道カテーテル、導尿カテーテル、尿道バルーンカテーテルのカテーテルやバルーンなどの尿道ないし尿管内に挿入ないし留置されるカテーテル類;(4)吸引カテーテル、排液カテーテル、直腸カテーテルなどの各種体腔、臓器、組織内に挿入ないし留置されるカテーテル類;(5)輸液チューブ、IVH(intravenous hyperalimentationの略)カテーテル、サーモダイリューションカテーテル、血管造影用カテーテル、血管拡張用カテーテルおよびダイレーターあるいはイントロデューサーなどの血管内に間接的あるいは直接的に挿入ないし留置されるカテーテル類;(6)人工気管、人工気管支などの医療用人工管;(7)体外循環治療用の医療器具(人工肺、人工心臓、人工腎臓など)の回路類、などが挙げられる。
本発明に係る製造方法および製造装置により製造される各種医療用チューブによれば、広範囲の生物学的物質又は医療用液体が内面に付着することを抑制することができる。なお、「生物学的物質」としては、例えば、全血、血漿、血清、汗、便、尿、唾液、涙、膣液、前立腺液、歯肉滲出液、羊水、眼液、脳脊髄液、***、痰、腹水、膿、鼻咽頭液、創傷浸出液、房水、硝子体液、胆汁、耳垢、内リンパ、外リンパ、胃液、粘液、腹液、胸水、皮脂、嘔吐物、これらの組み合わせからなる群、などが挙げられる。また、「医療用液体」としては、例えば、輸液剤、栄養剤、造影剤、肝動脈化学塞栓療法(TACE)などで使用される塞栓剤、などが挙げられる。
本発明を図面および実施形態に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形または修正を行うことが容易であることに注意されたい。したがって、これらの変形または修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各ブロックあるいはステップなどに含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数のブロックあるいはステップを1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
1 気管チューブ
2 チューブ本体(医療用チューブ)
2a チューブ
3 カフ
4 フランジ部材
5 チューブ本体の先端
6 チューブ本体の基端
7 中空部
8 チューブ本体の先端部
9 チューブ本体のカフ装着部
10 チューブ本体の湾曲部
11 チューブ本体の基端部
12 第1ルーメン
12a 第1基端開口
13 第2ルーメン
13a 第2基端開口
14 第3ルーメン
14a 第3基端開口
14b 連通口
17 筒部
18 フランジ部
19、40 吸引用チューブ
20 製造装置
21 転写器具
21a 微細凸部領域
22 押し具
23 加熱装置
24 冷却装置
41 カフ用チューブ
100 微細凹凸構造
101 凸リブ
102 凹溝
105 頂面
200 フッ素コート層

Claims (11)

  1. 内面に微細凹凸構造を有する医療用チューブの製造方法であって、
    外面において周方向の異なる位置に設けられた複数の微細凸部を有する転写器具を前記微細凸部がチューブの内面に接触するように配置する配置工程と、
    前記微細凸部を前記チューブの内面に接触させながら前記転写器具を前記チューブの軸方向に沿って移動させる移動工程と、を含む製造方法。
  2. 請求項1に記載の製造方法において、
    前記移動工程では、前記転写器具の前記微細凸部が前記チューブの内面に接触するように前記チューブを押し具により押圧しながら、前記転写器具を前記チューブの軸方向に沿って移動させる、製造方法。
  3. 請求項2に記載の製造方法において、
    前記転写器具には、前記チューブを加熱する加熱装置が設けられ、
    前記移動工程では、前記加熱装置により前記チューブを加熱しながら、前記転写器具を前記チューブの軸方向に沿って移動させる、製造方法。
  4. 請求項3に記載の製造方法において、
    前記転写器具には、前記加熱装置よりも前記移動工程における前記転写器具の移動方向後側に前記チューブを冷却する冷却装置が設けられ、
    前記移動工程では、前記加熱装置により前記チューブを加熱するとともに、前記冷却装置により前記チューブを冷却しながら、前記転写器具を前記チューブの軸方向に沿って移動させる、製造方法。
  5. 請求項2に記載の製造方法において、
    前記押し具には、前記チューブを加熱する加熱装置が設けられ、
    前記移動工程では、前記加熱装置により前記チューブを加熱しながら、前記転写器具を前記チューブの軸方向に沿って移動させる、製造方法。
  6. 請求項3から5のいずれか一項に記載の製造方法において、
    前記加熱装置は、ヒーター、超音波発生装置または高周波発生装置である、製造方法。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の製造方法において、
    前記移動工程では、前記転写器具を周方向に回転させながら前記転写器具を前記チューブの軸方向に沿って移動させる、製造方法。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載の製造方法において、
    前記移動工程では、前記チューブの中心軸に対して、前記転写器具の中心軸を傾斜させた状態で前記転写器具を前記チューブの軸方向に沿って移動させることにより前記チューブを湾曲させる、又は、前記転写器具の前記中心軸を前記チューブの前記中心軸と平行するように前記転写器具を移動させ、途中で移動方向を変更することにより前記チューブを湾曲させる、製造方法。
  9. 請求項1から8のいずれか一項に記載の製造方法において、
    前記転写器具の外面には、歯車形状またはピラー形状により、前記微細凸部が形成されている、製造方法。
  10. 請求項1から9のいずれか一項に記載の製造方法において、
    前記転写器具の移動により前記チューブの内面に形成された微細凹凸構造にフッ素コーティングを施す工程をさらに含む、製造方法。
  11. 内面に微細凹凸構造を有する医療用チューブの製造装置であって、
    外面において周方向の異なる位置に設けられた複数の微細凸部を有する転写器具と、
    チューブの内面に前記転写器具の前記複数の微細凸部が接触するように前記チューブを押圧する押し具と、
    前記チューブを加熱する加熱装置と、を備え、
    前記転写器具は、前記複数の微細凸部が前記チューブの内面に接触した状態で前記チューブの軸方向に沿って移動可能であり、
    前記加熱装置よりも前記転写器具の移動方向後側に、前記チューブを冷却する冷却装置が設けられている製造装置。
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