JP2015192727A - チューブステントデリバリ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】胆管等の狭窄部におけるチューブステントの位置調整を容易且つ確実に行えるようにする。【解決手段】チューブステントを管腔内に留置するために用いられるチューブステントデリバリ装置1であって、ガイドワイヤが挿通可能なワイヤルーメン及び空気が流通されるエアルーメンを有するインナーシース21と、インナーシースがスライド可能に挿通されるアウターシース22と、インナーシースの遠位端側に設けられ、エアルーメンを介して、その内部に空気が供給されることにより拡張し、該空気が吸引されることにより収縮するバルーン23とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、チューブステントを胆管等の狭窄部に留置するために用いるチューブステントデリバリ装置に関する。
胆石や腫瘍等により胆汁の流れが悪くなっている胆管等の狭窄部に、中空のチューブステントを挿通して留置することによって胆汁の流れを確保する治療として、胆道ドレナージが一般的に行われている。この胆道ドレナージを経内視鏡的に行うために用いられる内視鏡用処置具であるチューブステントデリバリ装置としては、例えば、下記特許文献1や下記特許文献2に開示されているように、インナーシースにプッシャーシースをスライド可能に外嵌したものが知られている。
留置対象としてのチューブステントはプッシャーシースに対して直列的に並べられた状態でインナーシースの遠位端側に外嵌され、インナーシースに対してプッシャーシースを位置的に固定した状態で、チューブステントを狭窄部に挿入し、プッシャーシースの位置を固定した状態でインナーシース引き抜き、さらに、プッシャーシースを引き抜くことにより、チューブステントが狭窄部に留置される。
この種のデリバリ装置では、胆管等の狭窄部において、チューブステントの位置は、押し込む方向(挿入方向)には調整できるが、引き抜く方向(抜去方向)には何らかの工夫が必要である。このため、特許文献1に記載の技術では、インナーシース(ガイドチューブ)の遠位端近傍部分におけるチューブステント(ドレナージチューブ)に対する摩擦力を大きくして、チューブステントの抜去方向への位置調整を可能としている。
また、特許文献2に記載の技術では、インナーシース(インナーカテーテル)とチューブステント(ステント)とを紐で連結して、チューブステントの抜去方向への調整を可能とし、位置決め後は、インナーシースをプッシャーシースから引き抜く方向にスライドさせた際に、当該紐によるチューブステントとプッシャーシースとの連結を解除するようにしている。
特開2000−152985号公報 特開2012−239803号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、チューブステント等は製造上、誤差を有するため、摩擦力は個体によって必ずしも一定ではなく、摩擦力が適正に作用しない場合には、チューブステントを抜去方向へ位置調整することができない場合があるという問題がある。加えて、チューブステントからインナーシースを引き抜く際には、必然的に摩擦力が作用してしまうため、プッシャーシースを位置がずれないようにしっかりと固定した状態で当該摩擦力に打ち勝つように引き抜く必要があり、プッシャーシースの位置が意図せずずれてしまった場合には、折角適宜な位置に配置したチューブステントの位置が動いてしまう場合があるという問題もある。
また、特許文献2に記載の技術では、留置対象となるチューブステントに紐で連結するための孔等を形成する必要があるととともに、インナーシースの先端部に配置する際に、紐の一部(こぶ)をプッシャーシースの先端部に形成された孔に挿入した状態で、インナーシースを該プッシャーシース内に挿通する作業が必要であり、その作業が必ずしも容易でないという問題がある。加えて、手技中に紐が近傍部分に絡んで、手技の支障となる恐れもある。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、管腔内の狭窄部等におけるチューブステントの位置調整を容易且つ確実に行うことができるチューブステントデリバリ装置を提供することを目的とする。
本発明に係るチューブステントデリバリ装置は、
チューブステントを管腔内に留置するために用いられるチューブステントデリバリ装置であって、
空気が流通されるエアルーメンを有し、遠位端側がチューブステントに挿通されて、遠位端側にチューブステントを配置できるインナーシースと、
前記インナーシースがスライド可能に挿通されるアウターシースと、
前記インナーシースの遠位端側に設けられ、前記エアルーメンを介して、その内部に空気が供給されることにより拡張し、該空気が吸引されることにより収縮するバルーンとを備えることを特徴とする。
本発明に係るチューブステントデリバリ装置において、
前記バルーンを、前記チューブステントの近位端側の端面が前記アウターシースの遠位端側の端面に当接するように、前記チューブステントが前記インナーシースの遠位端側に配置された状態で、前記チューブステントの内側に位置するように設けることができる。
本発明に係るチューブステントデリバリ装置において、
前記バルーンを、前記チューブステントの近位端側の端面が前記アウターシースの遠位端側の端面に当接するように、前記チューブステントを前記インナーシースの遠位端側に配置された状態で、前記チューブステントの遠位端の外側に位置するように設けることができる。
この場合において、前記バルーンとしては、拡張状態でその先端に行くに従って径が小さくなるような略円錐状のものを用いることができる。
本発明に係るチューブステントデリバリ装置において、前記バルーンを前記チューブステントの内側に位置するように設けた場合に、
前記バルーンを第1のバルーンとし、前記エアルーメンを第1のエアルーメンとして、前記インナーシースの前記第1のバルーンよりも遠位端側に設けられ、前記第1のエアルーメン又は前記インナーシース内に形成された第2のエアルーメンを介して、その内部に空気が供給されることにより拡張し、該空気が吸引されることにより収縮する第2のバルーンをさらに備え、
前記第2のバルーンを、前記チューブステントの近位端側の端面が前記アウターシースの遠位端側の端面に当接するように、前記チューブステントが前記インナーシースの遠位側に配置された状態で、前記チューブステントの遠位端の外側に位置するように設けることができる。
この場合において、前記第2のバルーンとしては、拡張状態でその先端に行くに従って径が小さくなるような略円錐状のものを用いることができる。
本発明によれば、インナーシースの遠位端側に設けられたバルーンを拡張させることにより、チューブステントのインナーシースに対する位置を固定し、又はインナーチューブに対するチューブステントの遠位端方向へのスライドを規制することができ、反対にバルーンを収縮させることにより、チューブステントのインナーシースに対する位置の固定を解除し、又はスライドの規制を解除することができる。このため、バルーンを拡張させることにより、チューブステントの位置を任意に引き戻すことができ、バルーンを収縮させることにより、チューブステントのインナーチューブによる固定を任意に解除することができる。従って、管腔内の狭窄部等におけるチューブステントの位置調整を容易且つ確実に行うことができるようになるという効果がある。
本発明の実施形態のチューブステントデリバリ装置の全体構成を示す平面図である。 図1のA−A線に沿った断面図である。 図1のB−B線に沿った断面図である。 本発明の実施形態のチューブステントデリバリ装置の遠位端側の構成を示す断面図であって、バルーン収縮時を示す図である。 本発明の実施形態のチューブステントデリバリ装置の遠位端側の構成を示す断面図であって、バルーン拡張時を示す図である。 本発明の実施形態のチューブステントデリバリ装置の近位端側の構成を示す図である。 本発明の実施形態のチューブステントデリバリ装置の近位端側の構成を示す断面図である。 本発明の他の実施形態のチューブステントデリバリ装置の遠位端側の構成を示す断面図であって、バルーン膨張時を示す図である。 本発明のさらに他の実施形態のチューブステントデリバリ装置の遠位端側の構成を示す断面図であって、バルーン膨張時を示す図である。 本発明のさらに他の実施形態のチューブステントデリバリ装置の遠位端側の構成を示す断面図であって、バルーン膨張時を示す図である。
以下、本発明の実施形態に係るチューブステントデリバリ装置について、図面を参照して具体的に説明する。本実施形態のチューブステントデリバリ装置は、チューブステントを胆管の狭窄部に留置するために用いられる医療用処置具であり、内視鏡の処置具案内管を介して胆管内に挿入する内視鏡方式の装置である。
但し、本発明はこれに限定されず、チューブステントを管腔内に留置するために用いられるチューブステントデリバリ装置に広く適用することができる。また、胆管を対象とするものでなく、膵管、血管、その他の管腔を対象とするものであっても適用することができる。さらに、内視鏡の処置具案内管を介して挿入する内視鏡方式のもののみならず、直接針を刺してアプローチする経皮方式のものにも適用することができる。なお、本発明において、チューブステントとは、その径が固定された筒状のタイプのものをいい、狭窄部等に挿入された後にその径が拡張される拡張型のステントは含まれない。
まず、図1〜図3を参照する。本実施形態のチューブステントデリバリ装置1は、不図示の内視鏡の処置具案内管を介して、患者の体内(管腔)に挿入される細長いカテーテル部2及びカテーテル部2の近位端側に接続され、体外側から体内のカテーテル部2を操作するための操作部3、及び留置対象としてのチューブステント5を概略備えて構成されている。なお、チューブステント5を含むカテーテル部2の遠位端近傍は実際には湾曲しているが、図1では便宜的に直線的に描かれている。
カテーテル部2は、遠位端及び近位端を有するインナーシース(内管)21と、遠位端及び近位端を有するアウターシース(外管)22とを備えている。なお、アウターシース22の外周を覆うように、アウターシース22と同心状に配される最外管(不図示)を備えていてもよい。インナーシース21及びアウターシース22の遠位端近傍には、それぞれ造影マーカー(不図示)が取り付けられていてもよい。
なお、最外管を設ける場合には、アウターシース22の外径よりも0.05〜1.0mm程度大きい寸法ものを用いることができる。最外管の材料としてはポリアセタール、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリプロピレンなどを用いることができる。また、造影マーカーは、X線透視によりその位置が検出されて体内における標識となるものであり、例えば金、白金、タングステン等の金属材料や、硫酸バリウムや酸化ビスマスがブレンドされたポリマー等により形成される。インナーシース21及び/又はアウターシース22の遠位端近傍に造影マーカーを装着すると、X線透視によって、造影マーカーの位置を検出することが可能となる。
インナーシース21は可撓性を有する細長いチューブからなり、その内部にはチューブステントデリバリ装置1を患者の体内に挿入するためのガイドとして用いられるガイドワイヤ4を挿通するためのワイヤルーメン(ワイヤ用管路)21a及びエアルーメン(エア用管路)21bが形成されている。ガイドワイヤ4を体内に挿入して体外と体内との経路を確保した後、カテーテル部2を構成するインナーシース21のワイヤルーメン21a内に挿通されたガイドワイヤ4に沿ってカテーテル部2を押し込む(進行させる)ことにより、カテーテル部2の遠位端側を体内の目的部位に挿入することができる。インナーシース21の外径は0.5〜4.0mm程度である。
後に詳述するように、インナーシース21の遠位端側には、バルーン23が設けられており、エアルーメン21bはバルーン23を拡張・収縮駆動するために空気を流通させるものである。エアルーメン21bの遠位端はバルーン23の中間部分まで至っており、吸排気口21cを介してバルーン23の内部空間に連通している。吸排気口21cの数は、本実施形態では、一つとしているが、複数設けてもよい。
なお、本実施形態では、インナーシース21の外径は全体に渡って同一の径としているが、インナーシース21の近位端から遠位端側の吸排気口21cまでは2つのルーメン(ワイヤルーメン21a、エアルーメン21b)と、インナーシース21の吸排気口21cよりも遠位端側は1つのルーメン(ワイヤルーメン21a)となっているため、吸排気口21cよりも遠位端側の径を吸排気口21cよりも近位端側の径よりも小さく設定してもよい。
アウターシース(プッシャーシース)22は可撓性を有する細長いチューブからなり、インナーシース21の外径よりもわずかに大きい内径を有しており、その内側にインナーシース21がスライド可能に挿通されている。インナーシース21の外周面とアウターシース22の内周面との間には、収縮状態にあるバルーン23(詳細後述)が通過できるように所定の隙間が形成されている。アウターシース22の内径は0.5〜4.5mm程度であり、外径は1.0〜5.0mm程度である。アウターシース22の近位端には、操作部3に接続されており、操作部3を操作することにより、アウターシース22は、インナーシース21に対して軸方向にスライド(相対移動)可能である。
インナーシース21、アウターシース22の材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリアミド、ポリエーテルポリアミド、ポリエステルポリアミド、ポリテトラフルオロエチレンやテトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体等のフッ素系樹脂等の各種樹脂材料や、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系等の各種熱可塑性エラストマーを使用することがでる。これらのうち2種以上を組み合わせて使用することもできる。
チューブステント5は、例えばポリエチレン等の樹脂からなる細長い可撓性を有するチューブであり、胆管の狭窄部に挿入・留置されて胆汁等の流れを確保するために用いられる内視鏡用の医療器具である。図示は省略するが、チューブステント5には、フラップや側孔が設けられている場合がある。チューブステント5の長さや直径等は、患者の体格や留置する部位等に応じて各種のものが用意されるが、一例として、長さは20mm〜200mm程度、直径は1.0〜5.0mm程度である。なお、本実施形態では、チューブステント5をチューブステントデリバリ装置1の構成部材の一つとして説明しているが、チューブステント5はチューブステントデリバリ装置1とは別部材として交換可能であってもよい。
チューブステント5は、インナーチューブ21の遠位端側の部分がその内側に挿通されて、チューブステント5の近位端側の端面は、インナーシース21が挿通されたアウターシース22の遠位端側の端面に当接されることにより、アウターシース22に対して直列的に並んで配置される。
操作部3は、コネクタ31、ハブ32、吸排気チューブ33、コネクタ34、及びシリンジ35を備えている。図6及び図7にも示されているように、コネクタ31はアウターシース22の近位端に一体的に接続固定されており、その近位端側に略円錐状の凹部31aを有している。
ハブ32はその遠位端側にコネクタ31の凹部31aに嵌合する略円錐状の凸部32aを有する略円柱状の部材であり、凸部32aの先端にインナーシース21の近位端が一体的に接続固定されている。ハブ32の内部には、インナーシース21のワイヤルーメン21aに連通されるワイヤルーメン32bが形成されているとともに、インナーシース21のエアルーメン21bに連通されるエアルーメン32cが形成されている。
ハブ32の近位端には、該ハブ32のエアルーメン32cに連通するように、吸排気チューブ33の一端が一体的に接続固定されている。なお、ここでは、インナーシース21、ハブ32及び吸排気チューブ33は、互いに別部材として構成されて後から互いに一体化するかのように説明しているが、図7に示されているように、インナーシース21と吸排気チューブ33とを一体成形して、ハブ32の貫通穴に挿入して固定するようにしてもよい。なお、図示は省略しているが、コネクタ31とハブ32とは、凸部31aを凹部32aに挿入した状態で、ルアーロック方式により互いに結合又は結合解除できるようになっている。
ガイドワイヤ4は、インナーシース21のワイヤルーメン21a及びハブ32のワイヤルーメン32b内に挿通され、ハブ32のワイヤルーメン32bから露出している近位端側の部分には操作部材4aが取り付けられている。吸排気チューブ33の他端には、コネクタ34が一体的に取り付けられており、このコネクタ34にシリンジ35が接続されている。コネクタ34とシリンジ35とは、ルアーロック方式により互いに結合又は結合解除できるようになっている。
シリンジ35を操作することにより、吸排気チューブ33、ハブ32のエアルーメン32c、インナーシース21のエアルーメン21b及び吸排気口21cを介して、バルーン23の内部に空気を供給し、又はバルーン23内の空気を吸引できるようになっている。シリンジ35には図示は省略しているが、バルーン23への空気の供給量を計測するための目盛が形成されており、バルーン23の直径を任意に制御できるようになっている。
インナーシース21の遠位端側に設けられたバルーン23は、図4及び図5に示されているように、インナーシース21の遠位端側に形成された吸排気口21c(図3又は図7参照)を覆うように取り付けられている。このバルーン23はエラストマー材料または樹脂材料により形成されていて、シリンジ35を排気するように操作して、吸排気チューブ33、ハブ32のエアルーメン32c、インナーシース21のエアルーメン21b及び吸排気口21cを介して、バルーン23の内部に空気を供給すると、バルーン23が拡張し、この拡張したバルーン23によって、インナーシース21にチューブステント5を固定することができる(図5参照)。
反対に、シリンジ35を吸気するように操作して、吸排気チューブ33、ハブ32のエアルーメン32c、インナーシース21のエアルーメン21b及び吸排気口21cを介して、バルーン23の内部の空気を吸引すると、バルーン23が収縮し、インナーシース21に対するチューブステント5の固定を解除することができる(図4参照)。
バルーン23を形成するエラストマー材料の具体例としては、天然ゴム、シリコーンゴム、ポリウレタンエラストマー、ポリアミドエラストマー等が挙げられ、樹脂材料の具体例としては、ポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂等が挙げられる。図4に示すように、バルーン23は、全体として筒状であり、バルーン23の長さ(インナーシース21の軸心方向に沿った長さ)は、5〜20mm程度であり、肉厚は、0.05〜0.25mm程度である。なお、バルーン23は、その接合部23a,23aにおいて、インナーシース21に、例えば、接着剤による接着、熱融着、溶剤による溶着、超音波溶着等により取り付けることができる。
チューブステント5を胆管内の狭窄部に留置する際には、内視鏡の処置具案内管を介して、まず、ガイドワイヤ4を、狭窄部を通過させるように胆管内を挿通させる。次に、コネクタ31とハブ32とを互いに結合(ロック)し、チューブステント5をその近位端側の端面がアウターシース22の遠位端側の端面に当接するように、インナーシースの遠位端側に配置された状態で、カテーテル部2を全体的にガイドワイヤ4に沿って挿入する。このとき、バルーン23は、収縮した状態としておく。
次に、コネクタ31とハブ32との結合(ロック)を解除して、アウターシース12をインナーシース21に対して遠位端側にスライドさせて、チューブステント5を進行させ、狭窄部に合わせて適宜な位置までチューブステント5を押し込む。チューブステント5が適宜な位置まで押し込まれたなら、ガイドワイヤ4及びインナーシース21を引き抜き、その後に、アウターシース22を引き抜くことにより、チューブステント5の留置が完了する。
アウターシース22によりチューブステント5を狭窄部内に押し込む際に、適宜な位置よりも奥側に押し込み過ぎた場合には、シリンジ35を排気するように操作して、バルーン23を拡張させ、インナーシース21にチューブステント5を固定し、インナーシース21及びアウターシース22を適宜な位置まで引き戻した後、シリンジ35を吸気するように操作して、バルーン23を収縮させ、インナーシース21に対するチューブステント5の固定を解除し、ガイドワイヤ4及びインナーシース21を引き抜き、さらに、アウターシース22を引き抜くことにより、チューブステント5の留置を完了することができる。
上述した実施形態によれば、インナーシース21の遠位端側に設けられたバルーン23を拡張させることにより、チューブステント5のインナーシース21に固定し、反対にバルーン23を収縮させることにより、チューブステント5のインナーシース21に対する固定を解除することができる。即ち、バルーン23を拡張させることにより、チューブステント5の位置を任意に引き戻すことができ、バルーン23を収縮させることにより、チューブステント5の位置を動かすことなく、チューブステント5からインナーシース21を引き抜くことができる。従って、胆管内の狭窄部等におけるチューブステント5の抜去方向の位置調整を含む位置調整を容易且つ確実に行うことができるようになる。
ところで、上述した実施形態では、図4及び図5に示されているように、バルーン23は、チューブステント5の近位端側の端面がアウターシース22の遠位端側の端面に当接するように、チューブステント5がインナーシース21の遠位端側に配置された状態で、チューブステント5の内側に位置するように設けられている。しかしながら、バルーン23の位置は、これに限定されず、図8に示されているように、チューブステント5の近位端側の端面がアウターシース22の遠位端側の端面に当接するように、チューブステント5がインナーシース21の遠位端側に配置された状態で、チューブステント5の遠位端の外側に位置するように設けてもよい。この場合には、インナーシース21を引き抜く方向にスライドさせれば、チューブステント5を引き戻すことができ、反対にインナーシース21を押し込む方向にスライドさせても、チューブステント5の位置に影響を及ぼさないようにできる。
また、図8では、バルーン23の拡張時の形状は、略円柱状としているが、図9に示されているように、拡張状態でその先端に行くに従って径が小さくなるような略円錐状のバルーン24とすることができる。このような略円錐状とすることにより、チューブステント5の位置調整(引き戻し方向における位置調整)の容易化のみならず、チューブステント5を狭窄部等に挿入する際に、バルーン24を拡張した状態とすることにより、粘膜組織が略円錐形状に拡張したバルーンによって掻き分けられるので、チューブステント5を円滑に狭窄部等に挿入することができる。
さらに、図10に示されているように、チューブステント5内に位置するように設けられたバルーン23に加えて、拡張状態でその先端に行くに従って径が小さくなるような略円錐状のバルーン24を設けてもよい。バルーン23によってチューブステント5の位置調整(引き戻し方向における位置調整)の容易化を図ることができるとともに、バルーン24によってチューブステント5の狭窄部等への挿入性を向上することができる。
なお、この場合において、バルーン24に対する吸排気は、バルーン23に対する吸排気系(シリンジ35、吸排気チューブ33、ハブ32のエアルーメン32c、インナーシース21のエアルーメン21b及び吸排気口21c)を供用し、エアルーメン21bをさらに遠位端側に延長してバルーン24内に開口する吸排気口を設けることにより行うようにしてもよいし、バルーン23に対する吸排気系とは別に、実質的に同様の構成のシリンジ、吸排気チューブ、ハブ32のエアルーメン、インナーシース21のエアルーメン及び吸排気口を並設して、バルーン23に対する吸排気とバルーン24に対する吸排気を互いに独立して行えるようにしてもよい。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。従って、上述した実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
1…チューブステントデリバリ装置
2…カテーテル部
21…インナーシース
21a…ワイヤルーメン
21b…エアルーメン
22…アウターシース
23,24…バルーン
3…操作部
31…コネクタ
32…ハブ
32b…ワイヤルーメン
32c…エアルーメン
33…吸排気チューブ
34…コネクタ
35…シリンジ
4…ガイドワイヤ
5…チューブステント

Claims (6)

  1. チューブステントを管腔内に留置するために用いられるチューブステントデリバリ装置であって、
    空気が流通されるエアルーメンを有し、遠位端側がチューブステントに挿通されて、遠位端側にチューブステントを配置できるインナーシースと、
    前記インナーシースがスライド可能に挿通されるアウターシースと、
    前記インナーシースの遠位端側に設けられ、前記エアルーメンを介して、その内部に空気が供給されることにより拡張し、該空気が吸引されることにより収縮するバルーンとを備えることを特徴とするチューブステントデリバリ装置。
  2. 前記バルーンを、前記チューブステントの近位端側の端面が前記アウターシースの遠位端側の端面に当接するように、前記チューブステントが前記インナーシースの遠位端側に配置された状態で、前記チューブステントの内側に位置するように設けたことを特徴とする請求項1に記載のチューブステントデリバリ装置。
  3. 前記バルーンを、前記チューブステントの近位端側の端面が前記アウターシースの遠位端側の端面に当接するように、前記チューブステントが前記インナーシースの遠位端側に配置された状態で、前記チューブステントの遠位端の外側に位置するように設けたことを特徴とする請求項1に記載のチューブステントデリバリ装置。
  4. 前記バルーンは、拡張状態でその先端に行くに従って径が小さくなるような略円錐状であることを特徴とする請求項3に記載のチューブステントデリバリ装置。
  5. 前記バルーンを第1のバルーンとし、前記エアルーメンを第1のエアルーメンとして、前記インナーシースの前記第1のバルーンよりも遠位端側に設けられ、前記第1のエアルーメン又は前記インナーシース内に形成された第2のエアルーメンを介して、その内部に空気が供給されることにより拡張し、該空気が吸引されることにより収縮する第2のバルーンをさらに備え、
    前記第2のバルーンを、前記チューブステントの近位端側の端面が前記アウターシースの遠位端側の端面に当接するように、前記チューブステントが前記インナーシースの遠位端側に配置された状態で、前記チューブステントの遠位端の外側に位置するように設けたことを特徴とする請求項2に記載のチューブステントデリバリ装置。
  6. 前記第2のバルーンは、拡張状態でその先端に行くに従って径が小さくなるような略円錐状であることを特徴とする請求項5に記載のチューブステントデリバリ装置。
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