JP2017149938A - 粘着剤組成物およびそれを用いた粘着テープ - Google Patents

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Abstract

【課題】粘着剤面同士を貼り合わせた際、引き剥がしの自着力が大きく、粘着剤面のタックが低く、残溶剤が殆ど存在しない粘着剤組成物およびそれを用いた粘着テープを提供する。【解決手段】特定のジブロック率のスチレンージエン系ブロック共重合体と、特定の粘着性付与剤、可塑剤及び無機フィラーを含む粘着剤組成物を、合成樹脂製フィルムに塗布することで、自着力が高く、粘着剤面のプローブタックが低く、残溶剤が殆ど存在しない粘着テープを提供する。【選択図】なし

Description

本発明は、粘着剤面同士を貼り合わせた際、引き剥がしの粘着力(以下、自着力という)が大きく、粘着剤面のタックが低く、残溶剤が殆ど存在しない粘着剤組成物およびそれを用いた粘着テープに関する。
生野菜類、生花類、書類、新聞、雑誌などの各種物品を結束するための粘着テープとして、結束する物品(被結束物)に対する粘着力が小さく、自着力が大きい粘着テープが汎用されている。
例えば、生野菜類などの結束用粘着テープとして、スチレンージエン系ブロック共重合体、粘着性付与剤、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、酸化チタンなどの無機添加剤及び可塑剤を含有する粘着剤組成物を耐水性基材の片面に塗布してなる粘着テープが知られている(例えば、特許文献1、2)。
上記のように、被結束物に対する粘着力が小さく、自着力が大きい結束用粘着テープについて、様々な提案がなされている。しかし、これらの結束用粘着テープは、溶剤系粘着剤が主流であったため、粘着剤中に溶剤が存在し、生野菜類などに貼り付けた場合は、問題となることがあった。
特開2004−161962号公報 特開平5−302071号公報
本発明は、粘着剤面同士を貼り合わせた際、引き剥がしの自着力が大きく、粘着剤面のタックが低く、残溶剤が殆ど存在しない粘着剤組成物およびそれを用いた粘着テープを提供することを目的とする。
すなわち、本発明は上記の課題を解決するために、以下の手段を採用する。
(1)ジブロック率が20〜70%であるスチレンージエン系ブロック共重合体100質量部と、粘着性付与剤としてテルペンフェノール樹脂、または前記テルペンフェノール樹脂と石油樹脂との混合物60〜140質量部と、充填剤として平均粒子径が10μm以下の無機フィラー10〜60質量部及び可塑剤0〜15質量部とを含有することを特徴とする粘着剤組成物。
(2)前記スチレンージエン系ブロック共重合体100質量部に対して、前記粘着性付与剤80〜140質量部と、前記無機フィラー20〜60質量部含有することを特徴とする(1)に記載の粘着剤組成物。
(3)合成樹脂製フィルムに、(1)または(2)に記載の粘着剤組成物を5〜50μmの厚みで塗布した粘着テープであって、自着力が6N/cm以上であり、粘着剤面のプローブタックが50N/cm以下であることを特徴とする粘着テープ。
(4)前記自着力が8N/cm以上であり、前記粘着剤面のプローブタックが30N/cm以下であることを特徴とする(3)に記載の粘着テープ。
(5)前記粘着性付与剤は、前記テルペンフェノール樹脂と前記石油樹脂の質量比が4:1〜1:2であることを特徴とする(3)または(4)に記載の粘着テープ。
(6)前記合成樹脂製フィルムが、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン及びポリ塩化ビニルの少なくとも一種類を含むことを特徴とする(3)〜(5)いずれか一項に記載の粘着テープ。
(7)野菜結束用である(3)〜(6)いずれか一項に記載の粘着テープ。
本発明は、特定のジブロック率のスチレンージエン系ブロック共重合体と、特定の粘着性付与剤、充填剤及び可塑剤を含む粘着剤組成物を、合成樹脂製フィルムに塗布することで、自着力が高く、粘着剤面のタックが低く残溶剤が殆ど存在しない粘着テープを提供する。この粘着テープは特に野菜結束用として使用した際、自着力が大きいため、輸送時のバラけることなく、また、結束物品(野菜)からの剥離も良好である。
本明細書における粘着剤組成物は、特定のジブロック率のスチレンージエン系ブロック共重合体と、特定の粘着性付与剤、充填剤及び可塑剤を含む。その粘着剤組成物を特定の合成樹脂製フィルムに塗布することで、粘着テープを得られる。
(スチレンージエン系ブロック共重合体)
本発明におけるスチレンージエン系ブロック共重合体は、スチレンーブタジエン系ブロック共重合体やスチレンーイソプレン系ブロック共重合体が挙げられ、これらの中のジエンユニットは部分的に、あるいは完全に水素化されていても良い。本発明に用いられるスチレンージエン系ブロック共重合体は、少なくともジブロック共重合体とトリブロック共重合体を含み、ジブロック率20〜70%、好ましくは、25〜60%であることを特徴とする。上記条件を満足することにより、本発明の粘着剤組成物として必要な自着力を得ることができる。ジブロック率が20%より小さいと、粘着剤組成物として適度なタックが得られず好ましくない。また70%より大きいと、適度な自着力が得られず好ましくない。
ジブロック率(%)は、100×(ジブロック共重合体の質量部)/(ジブロック共重合体の質量部+トリブロック共重合体の質量部)で算出することができる。ジブロック率は、具体的には、ゲル浸透クロマトグラフ(GPC)法により、SIS共重合体の分子量を測定し、得られたチャート中のジブロック共重合体に帰属されるピークと、トリブロック共重合体に帰属されるピークの面積比から算出することができる。ジブロック率を変化させる方法は、特に限定されないが、例えば、重合時に使用するカップリング剤量/開始剤量の比を変えたり、ジブロック率が異なる2種以上のSIS共重合体をブレンドしたりする方法が挙げられる。
スチレンージエン系ブロック共重合体の具体例としては、SIS(日本ゼオン(株)製 クインタック(登録商標))、SBS(JSR TR)、SEBS((株)クラレ製 セプトン(登録商標))等が挙げられる。
(粘着性付与剤)
本発明に用いられる粘着性付与剤はテルペンフェノール樹脂単体あるいは、テルペンフェノール樹脂と石油樹脂の混合物である。
本発明のテルペンフェノール樹脂は、市販品を使用することができる。タックと保持性のバランスからロジン変性率が50〜80mol%のものが好ましい。例としては住友ベークライト(株)製の「スミライトレジンPR51732(登録商標)」(融点130℃)、「スミライトレジンPR12603(登録商標)」(融点133℃)、等が挙げられる。
また、本発明に用いられる石油樹脂とは、C5石油樹脂、C9石油樹脂、C5C9石油樹脂やこれらを部分的に、あるいは完全に水素化した石油樹脂であり、これらの単数または複数を用いる。
C5石油樹脂の具体例としては、T−REZ(東燃ゼネラル石油)、C5C9石油樹脂の具体例としては、クイントン(日本ゼオン(株)製(登録商標))、C9石油樹脂の具体例としてはペトコール(東ソー(株)製(登録商標))が挙げられる。
粘着付与樹脂の配合割合は、スチレンージエン系ブロック共重合体100質量部に対して、粘着性付与剤が60〜140質量部、好ましくは80〜140重量部である。粘着性付与剤を配合することにより、粘着剤組成物に自着力とタックを付与することができる。粘着性付与剤の量がこの範囲より外れると、自着力が弱くなり、タックが強くなる。
本発明の粘着剤組成物中における粘着性付与剤は、石油樹脂と混合して使用する場合、混合比率はテルペンフェノール樹脂と石油樹脂の質量比が4:1〜1:2、好ましくは3:1〜1:1の範囲である。
テルペンフェノール樹脂の比率がこの範囲より多くても、粘着剤組成物としては好ましく使用できる。
しかし、野菜等の結束テープ用途ではタックが低下し、野菜等の被着体に貼りつきにくくなるため好ましくない。
石油樹脂の比率がこの範囲より多くなると、粘着剤組成物のタックが向上しすぎて、野菜等の被着体に貼り付けて剥がした際、被着体を破損させることがあるために好ましくない。
(充填剤(無機フィラー))
本発明で用いられる無機フィラーとしては、例えば、炭酸カルシウム、亜鉛華(酸化亜鉛)、シリカ、けい酸アルミニウム、タルク、けい藻土、けい砂、軽石粉、スレート粉、雲母粉、アスベスト、アルミニウムゾル、アルミナホワイト、硫酸アルミニウム、硫酸バリウム、リトポン、硫酸カルシウム、二流化モリブデン、グラファイト、ガラス繊維、ガラス球、単結晶チタン酸カリ、カーボン繊維、活性亜鉛華、炭酸亜鉛、酸化マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、リサージ、鉛丹、鉛白、水酸化カルシウム、活性化水酸化カルシウム、酸化チタン等が挙げられる。
これらの無機フィラーの中で、炭酸カルシウム、亜鉛華、シリカ、酸化チタンなどが好ましい。これらの充填剤を配合すると、粘着剤に適度の凝集性を付与することができる。無機フィラーの平均粒子径は、10μm以下、好ましくは8μm以下である。平均粒子径がこの範囲より大きいと、粘着剤組成物をフィルムに塗工した場合、粘着剤の塗工スジが発生しやすく、外観を損ねるために好ましくない。なお、フィラーの平均粒子径は、ビーカーに水、台所用中性洗剤、炭酸カルシウムを加えて試料とし、超音波で1分間分散処理して、島津製作所製SALD−2200を用いて、レーザー回折・散乱法により測定した。測定吸光度範囲の最小値を0.01、最大値を0.200として、64回測定したときの平均値を求めた。
無機フィラーの配合割合は、スチレンージエン系ブロック共重合体100質量部に対して、10〜60質量部、好ましくは20〜60重量部である。10質量部以下では、自着力が小さく、好ましくない。60質量部を越えると、粘着剤組成物の凝集力が高くなりすぎて粘着加工が困難になり、物性が低下する。
(可塑剤)
本発明における可塑剤としては、例えば、ジブチルフタレート、ジ−n−オクチルフタレート、ビス−2−エチルヘキシルフタレート、ジ−n−デシルフタレート、ジイソデシルフタレート等のフタル酸エステル類、ビス−2−エチルヘキシルアジペート、ジ−n−オクチルアジペート等のアジピン酸エステル類、ビス−2−エチルヘキシルセバケート、ジ−n−ブチルセバケート等のセバシン酸エステル類、ビス−2−エチルヘキシルアゼレート等のアゼライン酸エステル類等の脂肪酸エステル類、塩素化パラフィン等のパラフィン類、ポリプロピレングリコール等のグリコール類、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油等のエポキシ系高分子可塑剤、トリオクチルホスフェート、トリフェニルホスフェート等のリン酸エステル類、トリフェニルホスファイト等の亜リン酸エステル類、アジピン酸と1,3−ブチレングリコールとのエステル化物等のエステルオリゴマー類、ポリブテン、ポリイソブチレン、ポリイソプレン、プロセスオイル、ナフテン系オイルなどが挙げられ、これらは単独でまたは混合物で用いられる。好ましくは、ビス−2−エチルヘキシルアジペート、ジ−n−オクチルアジペート等のアジピン酸エステル類やナフテン系オイルがよい。可塑剤の配合量は粘着剤組成物中のスチレンージエン系ブロック共重合体に対して10質量部以下である。
(粘着剤組成物)
本発明における粘着剤組成物は、前記の特定のジブロック率のスチレンージエン系ブロック共重合体と、特定の粘着性付与剤、充填剤及び可塑剤を混合することによって得る。
従来の公知の製造方法では、スチレンージエン系ブロック共重合体と、粘着性付与剤と無機フィラーを例えばトルエン等の溶剤に溶解させて、粘着剤組成物を得る。得られた粘着剤組成物をフィルム上に塗工し、溶剤を乾燥させて粘着テープを得る。従って得られた粘着テープは数10〜数100p.p.m.の残溶剤を含んでいる。
一方、本発明における粘着剤組成物は、溶剤を使用せず、例えば、ニーダールーダー、押出機にて、特定のジブロック率のスチレンージエン系ブロック共重合体と、特定の粘着性付与剤、充填剤及び可塑剤を加熱しながら混合することによって得る。
従って、残溶剤は、検出限界以下である。加熱温度は130〜180℃が好ましい。この範囲より低い温度であると充分攪拌されない場合があり、一方、これより高い温度だと攪拌中に熱劣化が起こる場合がある。
前記粘着剤組成物を得る際、前工程で可塑剤とフィラーを混合し、ペースト状態にして使用しても良い。ペースト状態の混合物を得る方法としては可塑剤とフィラーを混合し、3本ロールミルにより混練する方法がある。
前記の特定のジブロック率のスチレンージエン系ブロック共重合体と、特定の粘着性付与剤、ペースト状混合物を加熱しながら混合することによって得られた粘着剤組成物は、フィラーの2次凝集が無くなり均一な混合物を得ることができるため、塗工の際、スジなどの発生が抑制でき平滑な塗工面を得られ都合が良い。
(合成樹脂製フィルム)
本発明の合成樹脂製フィルムは、材質がポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレンまたはポリ塩化ビニルが挙げられ、いずれも良好な結果を得られる。
(粘着テープ)
粘着テープは、100〜200℃で溶融した粘着剤組成物をTダイより押出し、合成樹脂フィルムに塗工することにより得られる。塗工速度は10m/分以上が好ましい。
粘着層の厚みは5〜50μmであり、より好ましくは10〜40μmである。粘着剤厚みが5μm未満であると充分な自着力が得られない場合がある。一方、50μmを超えると、野菜等の被着体へ貼り付けて剥がした際、被着体を破損させることがある。
このようにして得られた粘着テープの自着力は以下のとおり、測定した。つまり、室温23±2℃湿度50±2%の室内にて、粘着テープを長手方向に幅25mmで長さ250mmに短冊状に切り取り、粘着剤面同士を貼り付け、重さが2kgのローラーで50mm/minの速さで1往復圧着し試料とした。試料の両端を引張試験機にはさみ、T型に試験速度300mm/minで剥離して測定した。
また、プローブタックは、室温23±2℃湿度50±2%の室内にて、(株)ユービーエム製のプローブタックテスターTA500を使用して測定した。測定条件は、押し付け時間を1秒、荷重400gf/cm、プローブの剥離速度は10mm/秒とした。
残溶剤の測定は、ガスクロマトグラフ質量分析計(GCMS)を用いて行った。
以下に、表1及び2を参照しつつ、実施例、比較例、参考例を挙げて本発明を詳細に説明する。これらはいずれも例示的なものであって、本発明の内容を限定するものではない。
本実施例で使用した成分を以下に示す。
(A)スチレン−ジエン系ブロック共重合体
(A1)SISブロック共重合体(日本ゼオン製「クインタック3433N」、ジブロック率50%)
(A2)SISブロック共重合体(日本ゼオン製「クインタック3421」、ジブロック率25%)
(A3)SISブロック共重合体(日本ゼオン製「クインタックSL−165」、ジブロック率60%)
(A4)SISブロック共重合体(日本ゼオン製「クインタック3280」、ジブロック率18%)
(A5)SISブロック共重合体(日本ゼオン製「クインタック3520」、ジグロック率78%)
(B)粘着性付与剤
(B1)テルペンフェノール(住友ベークライト製「PR−12603」)
(B2)C5C9石油樹脂(日本ゼオン製「クイントンS−195」)
(B3)C5石油樹脂(東燃ゼネラル石油製「T−REZ RC100」)
(B4)C9石油樹脂(東ソー製「ペトコール120」)
(B5)水添C9石油樹脂(荒川化学製「アルコンP−115」)
(C)充填剤(無機フィラー)
(C1A)炭酸カルシウム(竹原化学製「ネオライトSP」 平均粒子径0.2μm)
(C1B)炭酸カルシウム(白石カルシウム製 「BF−300」 平均粒子径8μm)
(C2)酸化チタン(堺化学工業「TITONE R−11P」 平均粒子径0.2μm)
(C3)酸化亜鉛(堺化学工業 酸化亜鉛 平均粒子径1μm)
(C4)硫酸バリウム(竹原化学製「ST−1」 平均粒子径0.15μm)
(C5)シリカ(DSLジャパン製「カープレックス♯80」 平均粒径5μm)
(D)可塑剤 アジピン酸ジイソノニル(モノサイザーW242 DIC製)
(E)合成樹脂フィルム
(E1)ポリプロピレンフィルム(フタムラ化学製 FOS−BT)
(E2)ポリエチレンフィルム(フタムラ化学製 LL−RP2)
(E3)ポリエチレンテレフタレートフィルム(フタムラ化学製 FE2002)
(E4)ポリスチレンフィルム(大石産業製 スチロファンSPH)
(E5)ポリ塩化ビニルフィルム(三菱樹脂製 アルトロン♯2800)
(実施例1)
スチレンーイソプレンースチレンブロックコポリマー(日本ゼオン製「クインタック3433N」、ジブロック率50%)100質量部と、テルペンフェノール樹脂(住友ベークライト製「PR−12603」)50質量部と、C5C9石油樹脂(日本ゼオン製「クイントンS−195」)50質量部と、可塑剤としてアジピン酸ジイソノニル10質量部と、炭酸カルシウム(竹原化学製「ネオライトSP」、平均粒子径0.2μm)40質量部と、酸化防止剤(イルガノックス1010)3質量部とを、170℃に加熱されたニーダーにて60分間混練し、粘着剤組成物を得た。
得られた粘着剤組成物を170℃にてメルターで溶解させ、Tダイより粘着剤組成物を押し出して、合成樹脂フィルム(ポリプロピレン フタムラ化学製 FOS‐BT)に粘着剤厚みが30μmになるように塗工し、粘着テープを得た。
得られた粘着テープは次のようにして評価した。
(自着力)
室温23±2℃湿度50±2%の室内にて、粘着テープを長手方向に幅25mmで長さ250mmに短冊状に切り取り、粘着剤面同士を貼り付け、重さが2kgのローラーで50mm/minの速さで1往復圧着し試料とした。試料の両端を引張試験機にはさみ、T型に試験速度300mm/minで剥離して自着力を測定した。
(プローブタック)
プローブタックは、室温23±2℃湿度50±2%の室内にて、(株)ユービーエム製のプローブタックテスターTA500を使用して測定した。測定条件は、押し付け時間を1秒、荷重400gf/cm、プローブの剥離速度は10mm/秒とした。
(残溶剤)
残溶剤の測定は、ガスクロマトグラフ質量分析計(GCMS)を用いて行い、下記のとおりとした。GCMSは、Aglient 7890Aおよび5975C MSDを使用し、カラムは DB−1を使用した。試料の前処理手順は次の通りとした。
(前処理手順)
(1)テープ試料を約4g精秤し、フタ付き試験管に入れた。
(2)モノクロロベンゼンを20mL加えて、振動させ、24hrs放置した。
(3)抽出液をガラス製パスツールピペットで採取して、オートサンプラバイアル瓶に注入し、測定に供した。
表1〜3に、実施例1〜31、比較例1〜7、参考例1の粘着剤組成物等の配合等を示す。
実施例31は、実施例1において前工程でアジピン酸ジイソノニル10質量部と炭酸カルシウム(竹原化学工業製「ネオライトSP」、平均粒子径0.2μm)40質量部を混合し、3本ロールミルにより混練することでペーストを得た。その後、スチレンーイソプレンースチレンブロックコポリマー(日本ゼオン製「クインタック3433N」、ジブロック率50%)100質量部と、テルペンフェノール樹脂(住友ベークライト製「PR−12603」)70質量部と、C5C9石油樹脂(日本ゼオン製「クイントンS−195」)40質量部と、酸化防止剤(イルガノックス1010)3質量部と、前記で得られたペースト50質量部とを、170℃に加熱されたニーダーにて60分間混練し、粘着剤組成物を得た。それ以外は実施例1と同様にして粘着テープを得た。
Figure 2017149938
Figure 2017149938
Figure 2017149938
表1〜3に示すように、スチレンージエン系ブロック共重合体を使用した粘着剤組成物において、スチレンージエン系共重合体のジブロック率が特定の範囲内であり且つ粘着性付与剤としてテルペンフェノール樹脂を使用しており且つ充填剤として無機フィラーが特定の範囲内である全ての実施例では自着力が6N/cm以上であり、且つプローブタックが50N/cm以下であった。従って、生野菜類などの各種物品を結束するための粘着テープとして用いた際、自着力が大きいため輸送時等にバラケがおこらず、結束する物品(野菜)からの剥離が良好であると考えられる。また、残溶剤も検出限界以下であった。
比較例1、2はスチレンージエン系のジブロック率が範囲から外れるため、自着力が低い結果となった。
比較例3は粘着性付与剤にテルペンフェノールを使用しなかったので、自着力が低い結果となった。
比較例4は可塑剤の量が、範囲からよりも過大であるため、プローブタックの値が大きくなった。
比較例5はフィラーの添加量が範囲より多いため、硬くなりすぎて混練できず、粘着剤が得られなかった。
比較例6は粘着性付与剤の量を範囲より少なくしたため、十分な自着力が得られなかった。
比較例7は粘着性付与剤の量を範囲より多くしたため、タックが大きすぎた。
参考例1は溶剤に溶解させて作成した粘着剤組成物を用いた粘着テープであるため、残溶剤が多かった。
本発明は、特定のジブロック率のスチレンージエン系ブロック共重合体と、特定の粘着性付与剤、可塑剤及び無機フィラーを含む粘着剤組成物は、合成樹脂製フィルムに塗布することで、自着力が高く、粘着剤面のプローブタックが低く残溶剤が殆ど存在しない粘着テープを提供する。

Claims (7)

  1. ジブロック率が20〜70%であるスチレンージエン系ブロック共重合体100質量部と、粘着性付与剤としてテルペンフェノール樹脂、または前記テルペンフェノール樹脂と石油樹脂との混合物60〜140質量部と、充填剤として平均粒子径が10μm以下の無機フィラー10〜60質量部及び可塑剤0〜15質量部とを含有することを特徴とする粘着剤組成物。
  2. 前記スチレンージエン系ブロック共重合体100質量部に対して、前記粘着性付与剤80〜140質量部と、前記無機フィラー20〜60質量部含有することを特徴とする請求項1に記載の粘着剤組成物。
  3. 合成樹脂製フィルムに、請求項1または2に記載の粘着剤組成物を5〜50μmの厚みで塗布した粘着テープであって、自着力が6N/cm以上であり、粘着剤面のプローブタックが50N/cm以下であることを特徴とする粘着テープ。
  4. 前記自着力が8N/cm以上であり、前記粘着剤面のプローブタックが30N/cm以下であることを特徴とする請求項3に記載の粘着テープ。
  5. 前記粘着性付与剤は、前記テルペンフェノール樹脂と前記石油樹脂の質量比が4:1〜1:2であることを特徴とする請求項3または4に記載の粘着テープ。
  6. 前記合成樹脂製フィルムが、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン及びポリ塩化ビニルの少なくとも一種類を含むことを特徴とする請求項3〜5いずれか一項に記載の粘着テープ。
  7. 野菜結束用である請求項3〜6いずれか一項に記載の粘着テープ。
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