JP2017120844A - 半導体デバイス用基板用の酸性洗浄剤組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
て、銅配線とバリアメタル膜との境界にスリットを発生させることなく、また、銅配線表面に損傷を与えることなく、基板表面に付着した金属汚染を効率的に除去する洗浄技術として、純水よりも低い酸化還元電位を有するpH4以下の洗浄液により除去する洗浄方法が開示されている。
本開示に係る洗浄剤組成物における成分Aは、下記式(I)で表される化合物である。
本開示に係る洗浄剤組成物における成分Bは、硫酸である。
本開示に係る洗浄剤組成物における成分Cは、還元剤である。
本開示に係る洗浄剤組成物における成分Dは、水である。水としては、イオン交換水、RO水、蒸留水、純水、超純水が使用されうる。水の含有量は、本開示に係る洗浄剤組成物の使用態様にあわせて適宜設定すればよい。
本開示に係る洗浄剤組成物は、必要に応じてその他の成分を含有することができる。本開示に係る洗浄剤組成物の使用時におけるその他の成分の含有量は、0質量%以上2.0質量%以下が好ましく、0質量%以上1.5質量%以下がより好ましく、0質量%以上1.3質量%以下がさらに好ましく、0質量%以上1.0質量%以下がさらにより好ましい。
本開示に係る洗浄剤組成物の使用時におけるpHは、セリアに対する洗浄性向上の観点から、5以下であり、好ましくは4以下、より好ましくは3以下、さらに好ましくは2以下である。本開示においてpHは、必要により、硝酸、硫酸等の無機酸、オキシカルボン酸、多価カルボン酸、アミノポリカルボン酸、アミノ酸等の有機酸、及びそれらの金属塩やアンモニウム塩、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アミン等の塩基性物質を適宜、所望量で配合することで調整することができるが、成分Bの硫酸濃度で調整することが好ましい。
本開示に係る洗浄剤組成物は、前記成分A〜D及び必要に応じてその他の成分を公知の方法で配合することにより製造できる。例えば、本開示に係る洗浄剤組成物は、少なくとも前記成分A〜Dを配合してなる。したがって、本開示は、少なくとも前記成分A〜Dを配合する工程を含む、洗浄剤組成物の製造方法に関する。本開示において「配合する」とは、成分A〜D及び必要に応じてその他の成分を同時に又は任意の順に混合することを含む。本開示に係る洗浄剤組成物の製造方法において、各成分の配合量は、上述した本開示に係る洗浄剤組成物の各成分の含有量と同じとすることができる。
本開示に係る洗浄剤組成物は、半導体デバイス用基板の製造に用いられる基板の洗浄に使用され、例えば、セリアを含む研磨液組成物を用いて研磨された基板の洗浄に使用され、種々の材料及び形状の被洗浄基板に対して使用できる。すなわち、本開示において、被洗浄基板は、半導体デバイス用基板の製造に用いられる基板である。被洗浄基板としては、例えば、シリコン基板、ガラス基板、セラミックス基板が挙げられる。本開示に係る洗浄剤組成物が適用可能な被洗浄基板の表面材料は特に限定されず、例えば、単結晶シリコン、多結晶シリコン、アモルファスシリコン、熱シリコン酸化膜、ノンドープシリケートガラス膜、リンドープシリケートガラス膜、ボロンドープシリケートガラス膜、リンボロンドープシリケートガラス膜、TEOS膜、プラズマCVD酸化膜、シリコン窒化膜、シリコンカーバイド膜、シリコンオキサイドカーバイド膜、又はシリコンオキサイドカーバイドナイトライド膜等が挙げられる。さらに、ガラス、石英、水晶、セラミックス等にも適用可能である。これらは単独で構成されるものでもよく、2種以上がある分布を持ってパターニングされたものや、積層されたものでもよい。
本開示は、被洗浄基板を本開示に係る洗浄剤組成物に接触させることを含む、基板の洗浄方法に関する(以下、本開示に係る洗浄方法ともいう)。本開示に係る洗浄方法は、本開示に係る洗浄剤組成物を用いて、被洗浄基板を洗浄する工程を含み、被洗浄基板は、半導体デバイス用基板の製造に用いられる基板である。被洗浄基板に本開示に係る洗浄剤組成物を接触させる方法、又は、被洗浄基板を本開示に係る洗浄剤組成物を用いて洗浄する方法としては、例えば、洗浄槽に浸漬して接触させる方法、超音波洗浄装置の浴槽内で接触させる方法や、洗浄剤組成物をスプレー状に射出して接触させる方法、回転させている被洗浄基板上に洗浄剤組成物を吐出させたり、吹き付けたりして接触させる方法、超音波を洗浄剤組成物に印加しながらスプレー状に射出して接触させる方法及び洗浄剤組成物を吹きかけながらブラシなどを介して接触させる方法が挙げられる。本開示に係る洗浄剤組成物は、希釈することなくそのまま洗浄に使用できるが、輸送や保管等の観点から、濃縮物を使用前に水で希釈して使用することが好ましい。本開示に係る洗浄方法は、被洗浄基板を洗浄剤組成物に接触させた後、水でリンスし、乾燥する工程を含むことが好ましい。本開示の洗浄方法であれば、セリアスラリー等を用いたCMP研磨後の被洗浄基板に付着したセリアを効率よく除去できる。本開示に係る洗浄方法による洗浄性の観点から、CMP研磨にはセリアスラリーを用いることが好ましい。本開示に係る洗浄方法は、本開示に係る洗浄剤組成物の洗浄力が発揮されやすい点から、本開示に係る洗浄剤組成物と被洗浄基板との接触時に超音波を照射することが好ましく、その超音波は比較的強いものであることがより好ましい。前記超音波の照射条件としては、同様の観点から、20〜2000kHzが好ましく、40〜2000kHzがより好ましく、40〜1500kHzがさらに好ましい。
本開示は、本開示に係る洗浄剤組成物を用いて、被洗浄基板を洗浄する工程を含む、半導体デバイス用基板の製造方法(以下、「本開示に係る基板製造方法」ともいう)に関する。本開示に係る基板製造方法は、素子分離構造を形成する工程で行われるセリアスラリー等の研磨液を用いてCMP研磨を行う工程、及び本開示に係る洗浄方法により前記被洗浄基板を洗浄する工程を含む。CMP研磨を行う工程の具体例を以下に示す。まず、シリコン基板を酸化炉内で酸素に晒して二酸化シリコン層を含むシリコン基板を形成する。次いで、シリコン基板の二酸化シリコン層側、例えば二酸化シリコン層上に、窒化珪素(Si3N4)膜を、例えばCVD法(化学気相成長法)にて形成する。次に、このようにして得られたシリコン基板と前記シリコン基板の一方の主面側に配置された窒化珪素膜とを含む基板、例えば、シリコン基板とシリコン基板の一方の主面上に配置された窒化珪素膜とを含む基板、又はシリコン基板とシリコン基板の一方の主面上に配置された窒化珪素膜とからなる基板に、フォトリソグラフィー技術を用いて窒化珪素膜を貫通し溝底がシリコン基板内に達したトレンチを形成する。次いで、例えばシランガスと酸素ガスを用いたCVD法により、トレンチ埋め込み用の酸化珪素(SiO2)膜を形成し、前記トレンチに酸化珪素が埋め込まれ、トレンチ及び窒化珪素膜が酸化珪素膜で覆われた被研磨基板を得る。酸化珪素膜の形成により、前記トレンチは酸化珪素膜の酸化珪素で満たされ、窒化珪素膜の前記シリコン基板側の面の反対面は酸化珪素膜によって被覆される。このようにして形成された酸化珪素膜のシリコン基板側の面の反対面は、下層の凸凹に対応して形成された、段差を有する。次いで、CMP法により、酸化珪素膜を、少なくとも窒化珪素膜のシリコン基板側の面の反対面が露出するまでセリアスラリーで研磨し、より好ましくは、酸化珪素膜の表面と窒化珪素膜の表面とが面一になるまで酸化珪素膜を研磨する。
本開示は、本開示に係る洗浄方法及び/又は本開示に係る基板製造方法に使用するためのキットであって、本開示に係る洗浄剤組成物を構成する前記成分A〜Dのうちの少なくとも1成分が他の成分と混合されない状態で保管されている、キットに関する。
<3> 式(I)において、m及びpは、3以上20以下が好ましく、5以上18以下がより好ましく、7以上15以下がさらに好ましい、<1>又は<2>に記載の洗浄剤組成物。
<4> 式(I)において、n及びqは、それぞれ独立に、0以上3以下が好ましく、0以上2以下がより好ましく、0以上1以下がさらに好ましい、<1>から<3>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<5> 式(I)において、m+pは、7以上30以下が好ましく、10以上25以下がより好ましく、15以上20以下がさらに好ましい、<1>から<4>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<6> 式(I)において、m+pの数値とRの炭素数の比((m+p)/Rの炭素数)は、0.35以上1.7以下が好ましく、0.4以上1.6以下がより好ましく、0.6以上1.2以下がさらに好ましい、<1>から<5>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<7> 式(I)において、Rの炭素数は、12以上が好ましく、16以上がより好ましい、<1>から<6>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<8> 式(I)において、Rの炭素数は、20以下が好ましく、18以下がより好ましい、<1>から<7>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<9> 使用時における成分Aの含有量は、0.01質量%以上が好ましく、0.02質量%以上がより好ましく、0.03質量%以上がさらに好ましく、0.04質量%以上がよりさらに好ましい、<1>から<8>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<10> 使用時における成分Aの含有量は、0.5質量%以下が好ましく、0.4質量%以下がより好ましく、0.3質量%以下がさらに好ましく、0.2質量%以下がよりさらに好ましい、<1>から<9>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<11> 成分Aと成分Bと成分Cとの合計質量(100質量%)に対する成分Aの含有量は、5質量%以上が好ましく、7質量%以上がより好ましく、10質量%以上がさらに好ましい、<1>から<10>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<12> 成分Aと成分Bと成分Cとの合計質量(100質量%)に対する成分Aの含有量は、35質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましく、20質量%以下がさらに好ましい、<1>から<11>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<13> 使用時における成分Bの含有量は、0.01質量%以上が好ましく、0.03質量%以上がより好ましく、0.1質量%以上がさらに好ましく、0.25質量%以上がよりさらに好ましい、<1>から<12>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<14> 使用時における成分Bの含有量は、0.5質量%以下が好ましく、0.3質量%以下がより好ましく、0.2質量%以下がさらに好ましく、0.1質量%以下がよりさらに好ましい、<1>から<13>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<15> 成分Aと成分Bと成分Cとの合計質量(100質量%)に対する成分Bの含有量は、5質量%以上が好ましく、7質量%以上がより好ましく、10質量%以上がさらに好ましい、<1>から<14>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<16> 成分Aと成分Bと成分Cとの合計質量(100質量%)に対する成分Bの含有量は、65質量%以下が好ましく、55質量%以下がより好ましく、45質量%以下がさらに好ましい、<1>から<15>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<17> 使用時における成分Cの含有量は、0.05質量%以上が好ましく、0.1質量%以上がより好ましく、0.2質量%以上がさらに好ましく、0.3質量%以上がよりさらに好ましい、<1>から<16>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<18> 使用時における成分Cの含有量は、1質量%以下が好ましく、0.7質量%以下がより好ましく、0.6質量%以下がさらに好ましく、0.5質量%以下がよりさらに好ましい、<1>から<17>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<19> 成分Aと成分Bと成分Cとの合計質量(100質量%)に対する成分Cの含有量は、20質量%以上が好ましく、25質量%以上がより好ましく、30質量%以上がさらに好ましい、<1>から<18>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<20> 成分Aと成分Bと成分Cとの合計質量(100質量%)に対する成分Cの含有量は、80質量%以下が好ましく、70質量%以下がより好ましく、60質量%以下がさらに好ましい、<1>から<19>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<21> 使用時における成分Dの含有量は、90質量%以上が好ましく、95質量%以上がより好ましく、97質量%以上がさらに好ましく、98質量%以上がよりさらに好ましい、<1>から<20>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<22> 使用時における成分Dの含有量は、99.9質量%以下が好ましく、99.8質量%以下がより好ましく、99.7質量%以下がさらに好ましい、<1>から<21>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<23> 成分Aの含有量が、成分Aと成分Bと成分Cとの合計量に対して、5質量%以上35質量%以下であり、
成分Bの含有量が、成分Aと成分Bと成分Cとの合計量に対して、5質量%以上65質量%以下であり、
成分Cの含有量が、成分Aと成分Bと成分Cとの合計量に対して、20質量%以上80質量%以下である、<1>から<22>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<24> 使用時におけるpHが、5以下であり、好ましくは4以下、より好ましくは3以下、さらに好ましくは2以下である、<1>から<23>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<25> <1>から<24>のいずれかに記載の洗浄剤組成物を用いて、被洗浄基板を洗浄する工程を含み、
前記被洗浄基板は、半導体デバイス用基板の製造に用いられる基板である、基板の洗浄方法。
<26> 前記被洗浄基板が、セリアを含む研磨液組成物を用いて研磨された基板である、<25>に記載の基板の洗浄方法。
<27> <1>から<24>のいずれかに記載の洗浄剤組成物を用いて、被洗浄基板を洗浄する工程を含む、半導体デバイス用基板の製造方法。
<28> 前記被洗浄基板が、セリアを含む研磨液組成物を用いて研磨された基板である、<27>に記載の半導体デバイス用基板の製造方法。
<29> <1>から<24>のいずれかに記載の洗浄剤組成物を構成する前記成分A〜Dのうちの少なくとも1成分が他の成分と混合されない状態で保管されている、キット。
100mLガラスビーカーに、表1に示す含有量となるように、各成分を秤量し、下記条件で混合することにより、実施例1〜15及び比較例1〜18の洗浄剤組成物の濃縮物を調製した。表1中の各成分の数値は、断りのない限り、質量%であり、有効分で示す。各洗浄剤組成物の濃縮物の66.67倍(比較例18は50倍)希釈後のpHを、表1に示した。pHは、25℃における洗浄剤組成物のpHであり、pHメータ(亜電波工業株式会社、HM−30G)を用いて測定し、電極を洗浄剤組成物に浸漬した後40分後の数値である。
・液温度:25℃
・攪拌機:マグネチックスターラー(50mm回転子)
・回転数:300rpm
・攪拌時間:10分
<成分A>
・ブラウノン S−207、ブラウノン S−215、ブラウノン S−220、ブラウノン S−230(以上、青木油脂工業株式会社製、ポリオキシエチレンステアリルアミン)
・ブラウノン L−207、ブラウノン L−210(以上、青木油脂工業株式会社製、ポリオキシエチレンラウリルアミン)
・合成例1:ブラウノン S−220を原料として、プロピレンオキサイドを1モル付加したもの。
<非成分A>
・ブラウノン L−202、ブラウノン L−230(以上、青木油脂工業株式会社製、ポリオキシエチレンラウリルアミン)
・合成例2:ラウリルアミンを原料として、エチレンオキサイドを22モル付加したもの。
・エマルゲン 108(花王株式会社製、ポリオキシエチレンラウリルエーテル)
・ラテムル E−118B(花王株式会社製、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム)
・ネオペレックス G−15(花王株式会社製、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム)
・コータミン 86W(花王株式会社製、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド)
・ポイズ530(花王株式会社製、ポリアクリル酸ナトリウム)
・デモール NL(花王株式会社製、β‐ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩)
<成分B>
・硫酸(和光純薬工業株式会社製、高純度特級)
<非成分B>
・硝酸(1.38)(和光純薬工業株式会社製、試薬特級、60%)
・塩酸(和光純薬工業株式会社製、試薬特級、36%)
・しゅう酸(和光純薬工業株式会社製、和光特級)
・乳酸(和光純薬工業株式会社製、和光特級、90%)
・クエン酸(和光純薬工業株式会社製、食品添加物)
・ふっ化水素酸(和光純薬工業株式会社製、超微量分析用、50%)
<成分C>
・過酸化水素(和光純薬工業株式会社製、精密分析用、33%)
・アスコルビン酸(関東化学株式会社製、L(+)‐アスコルビン酸(特級))
・1,2,4−ベンゼントリオール(和光純薬工業株式会社製)
<成分D>
・水 (栗田工業株式会社製の連続純水製造装置(ピュアコンティ PC-2000VRL型)とサブシステム(マクエース KC-05H型)を用いて製造した超純水)
調製した実施例1〜15及び比較例1〜18の洗浄剤組成物を用いて下記の評価を行った。
ポリエチレン製50mL広口瓶に、各洗浄剤組成物の濃縮物0.3gと水19.7g(比較例18は洗浄剤組成物の濃縮物0.4gと水19.6g)とを添加し、1.5gの研磨粒子を添加しマグネチックスターラーを用いて回転数200rpmで15分間撹拌する。その後、フィルター(メンブレンフィルター(セルロース混合エステル)VMWP02500 孔径0.05μm メルク株式会社製)にて濾過する。ろ液を下記セリア濃度測定方法にて測定し、得られたセリウム(Ce)イオン濃度からセリア(CeO2)溶解量(ppm)を算出する。算出結果を表1に示す。セリア溶解量から、洗浄性を評価することができる。セリア溶解量が多いほど、洗浄性に優れることを示す。
ろ液0.5gに超純水9.5gを添加して20倍希釈溶液を調製し、測定試料中のセリウムイオンの濃度をICP発光分光分析装置(パーキンエルマー社製、Optima 5300)を用いて測定する。
下記研磨粒子及びシリカ粒子を用いて、下記手順でセリア−シリカ沈降安定性試験を行った。
セリアスラリー:セリア粒子の濃度10%、セリアの平均粒径200nm、水媒体
シリカ分散液:シリカ粒子の濃度20%、シリカの平均粒径200nm、水媒体
沈降安定性=(1時間後の上澄みの吸光度÷振とう直後の上澄みの吸光度)×100
下記評価用基板を研磨・洗浄試験機(ChaMP−332(株式会社東京精密製))を用いて研磨及び洗浄を行った。研磨及び洗浄は、研磨工程、プラテン洗浄工程、スクラブ工程、リンス工程、メガソニックシャワー、乾燥工程の順番に行った。プラテン洗浄工程及びスクラブ工程で使用する洗浄液には、各洗浄剤組成物の濃縮物を超純水で1.5質量%希釈液(66.67倍希釈)(比較例18は1質量%希釈液(50倍希釈))としたものを用いた。
・TEOS膜基板:シリコンウェハー(12インチ)の片面に、TEOS−プラズマCVD法で厚さ2000nmの酸化珪素膜(酸化膜)を形成したもの
研磨液:セリアスラリー(セリア粒子の濃度10%、セリアの平均粒径200nm、水媒体)
研磨パッド:IC−1000/Sub400(ニッタ・ハース株式会社製)
研磨液組成:セリアスラリー/水=1/10
研磨液組成物供給量:300mL/分
ヘッド回転数:97rpm
プラテン回転数:70rpm
ウエハー圧:2.0psi
研磨時間:30秒
プラテン洗浄パッド:IC−1000/Sub400(ニッタ・ハース株式会社製)
洗浄液供給量:200mL/分
ヘッド回転数:100rpm
プラテン回転数:80rpm
ウエハー圧:1.0psi
スクラブ洗浄時間:30秒
洗浄液供給量:100mL/分
ブラシ回転数:300rpm
ウエハー回転数:37rpm
リンス時間:30秒
ウエハー回転数:37rpm
シャワー時間:25秒
超音波周波数:950kHz
ウエハー回転数:400rpm
回転数:1350rpm
研磨・洗浄したTEOS膜基板の表面欠陥数を下記条件で測定した。実施例5、8及び比較例1、18の洗浄剤組成物それぞれにつき3枚ずつの基板について前記測定を行い、平均値を得た。結果を表1に示す。表面欠陥数から、基板の清浄性を評価することができる。表1では、表面欠陥数が少ないほど、基板表面上からの異物の除去効果が大きく、洗浄性に優れることを示す。
ウェーハ表面検査装置: WM−3000(株式会社トプコンテクノハウス製)
検出サイズ:0.14〜1μm
清浄なTEOS膜基板を各洗浄剤組成物の濃縮物を超純水で1.5質量%希釈液(66.67倍希釈)(比較例18は1質量%希釈液(50倍希釈))としたものに30秒間浸漬し、超純水ですすぎ、エアブローで乾燥させ、中心付近の5か所の酸化珪素膜の厚さを光干渉式膜厚計ラムダエースVM−1000(大日本スクリーン製造株式会社製)で測定し、その平均値を求め、浸漬前後の酸化珪素膜厚さの差から、エッチング量(Å)を算出する。算出結果を表1に示す。エッチング量から、表面荒れを評価することができる。表1では、エッチング量が少ないほど、表面の荒れが少なく、洗浄後の基板の表面粗さの悪化抑制効果が大きいことを示す。
Claims (7)
- 下記式(I)で表される化合物(成分A)、硫酸(成分B)、還元剤(成分C)及び水(成分D)を含有する、半導体デバイス用基板用の酸性洗浄剤組成物。
- 成分Aの含有量が、成分Aと成分Bと成分Cとの合計量に対して、5質量%以上35質量%以下であり、
成分Bの含有量が、成分Aと成分Bと成分Cとの合計量に対して、5質量%以上65質量%以下であり、
成分Cの含有量が、成分Aと成分Bと成分Cとの合計量に対して、20質量%以上80質量%以下である、請求項1に記載の洗浄剤組成物。 - 使用時におけるpHが5以下である、請求項1又は2に記載の洗浄剤組成物。
- 請求項1から3のいずれかに記載の洗浄剤組成物を用いて、被洗浄基板を洗浄する工程を含み、
前記被洗浄基板は、半導体デバイス用基板の製造に用いられる基板である、基板の洗浄方法。 - 前記被洗浄基板が、セリアを含む研磨液組成物を用いて研磨された基板である、請求項4に記載の基板の洗浄方法。
- 請求項1から3のいずれかに記載の洗浄剤組成物を用いて、被洗浄基板を洗浄する工程を含む、半導体デバイス用基板の製造方法。
- 前記被洗浄基板が、セリアを含む研磨液組成物を用いて研磨された基板である、請求項6に記載の半導体デバイス用基板の製造方法。
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