JP2017112011A - 有機エレクトロルミネッセンス素子、及び、発光装置 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子、及び、発光装置 Download PDF

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Takeshi Okamoto
健 岡本
敦 今村
Atsushi Imamura
敦 今村
宏 石代
Hiroshi Ishidai
宏 石代
中山 知是
Tomoyoshi Nakayama
知是 中山
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【課題】発光ユニット毎の配光特性の制御が可能な有機エレクトロルミネッセンス素子を提供する。【解決手段】第1発光ユニットと、第1発光ユニットと異なる波長の光を放出する第2発光ユニットとを有し、正面方向から測定した、第1発光ユニットの発光強度が最大となる角度θ1と、第2発光ユニットの発光強度が最大となる角度θ2とが[15°≦|θ1—θ2|≦75° (但し、0°≦θ1,θ2<90°)]を満たす有機エレクトロルミネッセンス素子を構成する。【選択図】図2

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス素子、及び、この有機エレクトロルミネッセンス素子を備える発光装置に係わる。より詳しくは、調色可能な有機エレクトロルミネッセンス素子、及び、発光装置に係わる。
有機エレクトロルミネッセンス(electroluminescence:EL)素子は、自発光性であることから、薄型化が可能であり、消費電力が抑えられ、且つ応答速度が速いといった特徴を有している。
照明用途において、有機EL素子の発光色を変化させることができれば、色による演出を効果的に得ることができる。このため、有機EL素子において発光色を変化させることが可能な調色機能は、重要な機能となり得る。このような調色機能の一形態として、有機EL素子に調色(調光)ユニットを設けた表示装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−99400号公報
近年、イルミネーション等において、上述の調色機能だけでなく、見る角度に応じて色が変化する有機EL素子が求められている。このような、見る角度に応じて色が変化する有機EL素子では、発光ユニット毎に配光特性の制御を行なう必要がある。
上述した問題の解決のため、本発明においては、発光ユニット毎の配光特性の制御が可能な有機エレクトロルミネッセンス素子を提供するものである。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子は、2層以上の発光ユニットと、発光ユニットを挟持する3層以上の電極とを備える有機エレクトロルミネッセンス素子であって、第1発光ユニットと、第1発光ユニットと異なる波長の光を放出する第2発光ユニットとを有し、正面方向から測定した、第1発光ユニットの発光強度が最大となる角度θ1と、第2発光ユニットの発光強度が最大となる角度θ2とが[15°≦|θ1―θ2|≦75° (但し、0°≦θ1,θ2<90°)]を満たす。
また、本発明の発光装置は、上記有機エレクトロルミネッセンス素子を備える。
本発明によれば、発光ユニット毎の配光特性の制御が可能な有機EL素子を提供することができる。
発光ユニットから放出される光の角度依存性を示す図である。 設計方法を説明するための有機EL素子の具体的な構成を示す図である。 有機EL素子において位相が強められる条件を説明するための図である。 有機EL素子において位相が強められる条件を説明するための図である。 実施形態の有機EL素子の構成を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態の例を説明するが、本発明は以下の例に限定されるものではない。
なお、説明は以下の順序で行う。
1.有機エレクトロルミネッセンス素子の概要
2.有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態
〈1.半導体装置の実施の形態〉
有機エレクトロルミネッセンス(EL)素子の具体的な実施形態に先立ち、本発明の有機EL素子の概要について説明する。
一般的に、複数の発光ユニットを設け、各発光ユニットから異なる色(波長)の光を放出する有機EL素子では、マイクロキャビティ(微小共振器)効果による影響を受ける。マイクロキャビティ効果では発光ユニットの厚さを調製することにより、特定の波長の光を電極(陰極・陽極)間で共振させて強調し、それ以外の波長の光を弱め、外部に取り出される光のスペクトルを急峻かつ高強度にすることができる。
また、マイクロキャビティ効果により、各発光ユニットから放出される波長の光強度に、異なる角度依存性が与えられる。すなわち、発光ユニットはマイクロキャビティ効果により、個別の配光特性が与えられる。例えば、第1発光ユニットと第2発光ユニットとを有する有機EL素子においては、第1発光ユニットから放出される光(L1)の発光強度を、有機EL素子の正面方向の0°を中心とする特定の範囲(角度内)で向上させ、第2発光ユニットから放出される光(L2)の発光強度を、光(L1)が強められる角度よりも外側の角度において向上させることができる。このような配光特性を与える構成とすることにより、有機EL素子の正面方向では、第1発光ユニットから放出される光(L1)が視認され、これよりも外側の角度では、第2発光ユニットから放出される光(L2)が視認される。従って、異なる波長の光を放出する発光ユニットが複数積層させ、発光ユニット毎にマイクロキャビティ効果により与えられる配光特性を制御することにより、見る角度によって色調が変化する有機EL素子を構成することができる。
具体的には、第1発光ユニットと第2発光ユニットとを有する有機EL素子において、第1発光ユニットが放出する光(L1)の発光強度が最大となる角度(最大強度角度:θ1)と、第2発光ユニットが放出する光(L2)の発光強度が最大となる角度(最大強度角度:θ2)とに、15°以上の差を設けると、光(L1)と光(L2)とを、それぞれ異なる角度で視認することができる。すなわち、光(L1)と光(L2)とが、[|θ1―θ2|≧15°]の関係を満たすように有機EL素子の配光特性を制御することにより、有機EL素子の正面方向において、見る角度に応じて異なる色が視認される有機EL素子を構成することができる。
光L1及び光L2は、最大強度角度θ1,θ2を設計した場合にも、最大強度角度θ1,θ2を中心とする15°程度の広がりを有する。このため、光L1と光L2の最大強度角度θ1,θ2を15°以上離すことにより、各波長の光が別々に視認されやすくなる。
また、最大強度角度θ1,θ2は、0°から90°までの条件となるため、[|θ1―θ2|≦75°]とする必要がある。光L1と光L2の最大強度角度θ1,θ2を75°以上離すと、最大強度角度が90°に近い光が有機EL素子から放出されにくくなり、有機EL素子の発光効率が低下してしまう。このため、最大強度角度θ1,θ2を中心とする光の広がりを考慮して、最大強度角度θ1と最大強度角度θ2との差は、75°以下とすることが好ましい。
より具体的には、[20°≦|θ1―θ2|≦40°]、又は、[50°≦|θ1―θ2|≦70°]の関係を満たすことにより、有機EL素子の発光面の正面方向からの角度0°から90°において、光L1と光L2とがより別々に視認されやすくなる。
さらに、有機EL素子が、第1発光ユニットと第2発光ユニットとともに、第3発光ユニットを有する場合には、第3発光ユニットが放出する光(L3)の発光強度が最大となる角度(最大強度角度:θ3)を、上記最大強度角度θ1,θ2に対して、[15°≦|θ1―θ3|≦75°、且つ、15°≦|θ2―θ3|≦75°]とする。このような構成では、上述のように最大強度角度θ1,θ2が[15°≦|θ1―θ2|≦75°]を満たすと、最大強度角度θ1,θ2,θ3に、それぞれ15°以上の差が設けられる。このため、光L1,L2,L3の光が、有機EL素子の正面方向からの角度が見る角度に応じて別々に視認されやすくなる。
また、有機EL素子が、第1発光ユニット、第2発光ユニット、及び、第3発光ユニットを有する場合においては、最大強度角度θ1,θ2,θ3が、[20°≦|θ1―θ2|≦40°]、且つ、[50°≦|θ1―θ3|≦70°]の関係を満たすことが好ましい。このとき、さらに最大強度角度θ2,θ3が、[20°≦|θ2―θ3|≦40°]の関係を満たすことが好ましい。
上述のように、第1発光ユニット、第2発光ユニット、及び、第3発光ユニットの、光L1,L2,L3が上記関係を満たすことにより、最大強度角度θ1,θ2,θ3にそれぞれ20°以上の差が設けられる。このように有機EL素子の配光特性を制御することにより、各波長の光が最大強度角度θを中心とする光の広がり有しても、それぞれ混色することなく角度に応じて別々に視認されやすくなる。
但し、光L1,L2,L3は、それぞれ異なる波長の光であり、最大強度角度θ1,θ2,θ3は、それぞれ0°以上90°未満である。
このような、マイクロキャビティ効果により各光(L1、L2、L3)の最大強度角度(θ1、θ2、θ3)を調製した有機EL素子において、各光(L1、L2、L3)の角度依存性の一例を図2に示す。図2は、縦軸が各発光ユニットから発光される光(L1、L2、L3)の輝度(規格化輝度)、横軸が有機EL素子の正面方向における輝度の測定角度である。図2に示すグラフでは、各発光ユニットから発光される光(L1、L2、L3)について、それぞれ輝度が最も高くなる角度がわかる。また、図2に示すグラフでは、測定角度に応じて各光の輝度の相対的な強さの変化がわかる。
図2に示すように、光(L1)は、角度θ1の規格化輝度が高いため、角度θ1において最も高い輝度を有する。同様に、光(L2)は、角度θ2の規格化輝度が高いため、角度θ2において最も高い輝度を有し、光(L3)は、角度θ3の規格化輝度が高いため、角度θ3において最も高い輝度を有する。ここで、角度θ1、角度θ2、角度θ3はそれぞれ異なる値であるため、各光(L1、L2、L3)は、それぞれ最も高い輝度を有する角度が異なる。
すなわち、光(L1)の角度θ1の輝度が最も高くなる角度θ1では、光(L2)及び光(L3)の輝度が最も高くならない。このため、角度θ1では、光(L1)が認識されやすくなる。同様に、角度θ2や角度θ3では、光(L2)や光(L3)が認識されやすくなる。
[設計方法]
以下、上述のマイクロキャビティ効果を利用して、有機EL素子の配光特性を制御する方法について説明する。以下の例では、最大強度角度θ1,θ2,θ3を所定の角度に制御することで、見る角度によって色調が変化する有機EL素子を設計する方法について説明する。
設計方法を説明するための有機EL素子の具体的な構成を図2に示す。図2に示す有機EL素子は、透明電極11、第1発光ユニット12、第1中間電極13、第2発光ユニット14、第2中間電極15、第3発光ユニット16、及び、反射電極17が積層された構成を有する。すなわち、有機EL素子は、中間電極13,15を介して3層の発光ユニットが積層された構成である。なお、図2では、有機EL素子の設計方法に係わる構成のみを記載し、基板等の構成は記載を省略している。
図2に示す有機EL素子においては、最も透明電極11側に配置された第1発光ユニット12が、最も短波長の光(L1)を放出する構成とする。また、第2発光ユニット14がL1の次に長い波長の光(L2)を放出し、第3発光ユニット16が最も長い波長の光(L3)を放出する構成とする。また、各発光ユニット12,14,16における発光点をh1、h2、h3とする。
各発光ユニット12,14,16から放出される、それぞれ波長の異なる光L1、L2、L3の最大強度角度θ1、θ2、θ3を所定の角度とするためには、マイクロキャビティ効果により、所定の角度において位相が強められる条件で有機EL素子を設計する。この所定の角度において位相が強められる条件について、図3及び図4に示す構成を用いて説明する。
図3及び図4には、透明基板20上に、透明電極21、発光ユニット22、及び、反射電極27が設けられた構成を示している。一般的にマイクロキャビティ効果は、放出される光の波長λ、各層の屈折率n、及び、光路長に依存する。なお、有機EL素子においては、発光させる光の波長λや屈折率nについては、設計の自由度が低く、マイクロキャビティ効果による最大強度角度θ1、θ2、θ3の調製が難しい。一方で、光路長の調製は、有機EL素子の発光ユニットの厚さを調製により可能なため、設計の自由度が高い。すなわち、有機EL素子において、マイクロキャビティ効果による最大強度角度θ1、θ2、θ3の調製は、光路長の調製によって行なうことが好ましい。従って、以下の説明では、有機EL素子の光路長の調製により、最大強度角度θ1、θ2、θ3の調製することが可能な有機EL素子の設計について説明する。
図3及び図4に示すように、発光点hからの光は、反射電極27での反射による位相変化、発光ユニット22での伝搬による位相変化、及び、透明電極21での反射による位相変化の影響を受ける。また、発光ユニット22の発光点hから放出される光の発光ユニット22での伝搬による位相変化は、発光点hから反射電極27までの距離d、及び、透明電極21から反射電極27までの距離Lに影響を受ける。
図3に示すように、反射電極27での反射による位相変化をφ、距離dの伝搬による位相変化を下記式(1)とすると、発光点hからの光の位相が強めあう距離dは、下記式(2)で表される。
Figure 2017112011
Figure 2017112011
また、図4に示すように、透明電極21での反射による位相変化を考慮し、透明電極21での反射による位相変化φ、距離Lの伝搬による位相変化を下記式(3)とすると、光の位相が強めあう距離Lは、下記式(4)で表される。
Figure 2017112011
Figure 2017112011
なお、λは真空中の波長、θEMLは発光ユニット内部の光の角度、nEMLは発光ユニットの屈折率、θは空気における光の角度を表し、それぞれスネルの法則に用いて関係づけられる。また、発光ユニット22と反射電極27との界面での反射による位相変化φと、発光ユニット22から透明電極21との界面での反射による位相変化φは角度によって変化するθEMLの関数になっている。また、m及びlは、光の位相が強めあう繰り返し単位である。
ここで、特定の波長λの光が特定の角度θにおいて強め合う距離dは、上記式(2)から導かれる下記式(5)により与えられる。
Figure 2017112011
また、特定の波長λの光が特定の角度θにおいて強めあう距離Lは、上記式(4)から導かれる下記式(6)により与えられる。
Figure 2017112011
従って、発光ユニット22の屈折率n、発光波長λ、及び、要求される最大強度角度θの値を定めることにより、上記式(5)及び式(6)から、発光点hから反射電極27までの距離dと、透明電極21から反射電極27までの距離Lとを求めることができる。この式(5)及び式(6)は、発光ユニットが積層された構成の有機EL素子においても適用できる。
例えば、図2に示す有機EL素子においては、第1発光ユニット12の発光点h1から反射電極17までの距離d1、第2発光ユニット14の発光点h2から反射電極17までの距離d2、及び、第3発光ユニット16の発光点h3から反射電極17までの距離d3を、上記式(5)により求めることができる。
より詳細には、第1発光ユニット12の発光点h1から反射電極17までの距離d1は、第1発光ユニット12の屈折率n1、第1発光ユニット12から放出される光L1の波長λ1、及び、目的とする第1発光ユニット12から放出される光L1の最大強度角度θ1の値を定めることにより、上記式(5)から求めることができる。なお、求められる距離d1は、位相が強めあう周期に応じた、繰り返し単位m毎の値が式(5)から求められる。
同様に、第2発光ユニット14の発光点h2から反射電極17までの距離d2、及び、第3発光ユニット16の発光点h3から反射電極17までの距離d3も、それぞれの発光ユニット14,16の屈折率n2,n3、光L2,L3の波長λ2,λ3、及び、目的とする光L2,L3の最大強度角度θ2,θ3を定めることにより、上記式(5)から求めることができる。距離d2及びd3においても、位相が強めあう周期に応じた繰り返し単位m毎に、式(5)から値が求められる。
なお、各発光ユニットから放出される光は、他の発光ユニット中も通過する。このため、発光ユニット中の光の伝搬による位相変化は、光を放出した発光ユニットの屈折率だけでなく、他の発光ユニットの屈折率の影響を受ける。しかしながら、発光ユニットは、通常、有機層系の材料を主体として形成され、屈折率が1.6〜1.8程度で屈折率の差が小さい。このため、他の発光ユニットの屈折率による距離d1,d2,d3、及び、距離Lへの影響は小さく、無視することができる。同様に、中間電極の屈折率の差異等による影響も、中間電極の膜厚が薄い為、距離d1,d2,d3、及び、距離Lへの影響が小さく、無視することができる。
また、図2に示す有機EL素子において、透明電極11から反射電極17までの距離Lは、光L1,L2,L3のそれぞれのパラメータ(n、λ、θ)から、それぞれ上記式(6)から別の値として、繰り返し単位l毎に求められる。この場合、透明電極11から反射電極17までの距離Lは、最も光強度を高めたい光に合わせることが好ましい。一般的には最も発光効率の低い光である、最も短波長の光(L1)に合わせて透明電極11から反射電極17までの距離Lを定めることが好ましい。最も発光効率の低い光の強度が高められる条件を採用することにより、有機EL素子の発光効率を向上させやすくなる。
なお、透明電極11から反射電極17までの距離Lと、各発光点h1,h2,h3から反射電極17までの距離d1,d2,d3には、[d3<d2<d1<L]の関係が成り立つ。このため、各繰り返し単位m,l毎に求められる距離L,d1,d2,d3から、上記関係が成り立つ任意の繰り返し単位m,lをそれぞれ選択する。また、距離L,d1,d2,d3は、小さい方が生産性やコスト面で有利となる。従って、最も短波長の光L1を強まる距離Lの値を選択し、且つ、上記関係が成立する距離d1,d2,d3を選択することが好ましい。なお、距離L,d1,d2,d3における繰り返し単位m,lは、それぞれ同じ周期数を選択する必要はなく、距離L,d1,d2,d3毎に最も適当な周期数を選択することができる。
[設計の具体例]
図2に示す構成の有機EL素子について、上述の式(5)及び式(6)を用いた設計方法の一例を示す。以下の説明では、[15°≦|θ1―θ2|≦75°]、[15°≦|θ1―θ3|≦75°]、及び、[15°≦|θ2―θ3|≦75°]を満たすために、θ1=0°、θ2=30°、θ3=60°となるように有機EL素子の配光特性を制御する設計について説明する。
第1発光ユニット12において、発光光L1の波長λ1を460nm、第1発光ユニット12の屈折率n1を1.74とする。この構成において、発光光L1の最大強度角度θ1を0°とする場合には、式(5)及び式(6)から空気角度0°において位相が強めあう距離L,d1を算出する。このとき、フレネル反射率の式より、θEML1=0°、Φm=−0.83π、Φe=−0.63πとすることで式(5)及び式(6)から距離L,d1を下記のように求めることができる。下記のように、距離L,d1は、光L1の0°方向の光強度が最大となる長さ(厚さ)が繰り返し単位m,l毎の値として求められる。
d1=55nm(m1=0),121nm(m1=1),187nm(m1=2),253nm(m1=3),319nm(m1=4),385nm(m1=5),451nm(m1=6),518nm(m1=7)……
L=96nm(l1=0),163nm(l1=1),229nm(l1=2),295nm(l1=3),361nm(l1=4),427nm(l1=5),493nm(l1=6),559nm(l1=7)…
同様に、第2発光ユニット14において、発光光L2の波長λ2を530nm、第2発光ユニット14の屈折率n2を1.74とする。この構成において、発光光L2の最大強度角度θ2を30°とする場合には、θEML2=16.7°となり、式(5)及び式(6)から位相が強めあう距離L,d2が下記のように求められる。
d2=66nm(m2=0),225nm(m2=1),384nm(m2=2),543nm(m2=3),702nm(m2=4),861nm(m2=5),1020nm(m2=6),1179nm(m2=7)…
L=116nm(l2=0),275nm(l2=1),434nm(l2=2),593nm(l2=3),752nm(l2=4),911nm(l2=5),1070nm(l2=6),1229nm(l2=7)…
さらに、第3発光ユニット16において、発光光L3の波長λ3を620nm、第3発光ユニット16の屈折率n3を1.74とする。この構成において、発光光L3の最大強度角度θ3を60°とする場合には、θEML3=29.8°となり、式(5)及び式(6)から位相が強めあう距離L,d3が下記のように求められる。
d3=85nm(m3=0),291nm(m3=1),496nm(m3=2),701nm(m3=3),907nm(m3=4),1112nm(m3=5),1317nm(m3=6),1522nm(m3=7)…
L=150nm(l3=0),355nm(l3=1),561nm(l3=2),766nm(l3=3),971nm(l3=4),1177nm(l3=5),1382nm(l3=6),1587nm(l3=7)…
上記のように繰り返し単位m,l毎に求められた距離L,d1,d2,d3から、[d3<d2<d1<L]の関係を満たす値を選択することにより、[15°≦|θ1―θ2|≦75°]、[15°≦|θ1―θ3|≦75°]、及び、[15°≦|θ2―θ3|≦75°]を実現することが可能な有機EL素子を設計することができる。上記の例では、L=559nm(l1=7)、d1=385nm(m1=5)、d2=225nm(m2=1)、d3=85nm(m3=0)を採用することにより、最大強度角度θ1,θ2,θ3の関係を満たし、且つ、[d3<d2<d1<L]を満たし、総厚の小さい有機EL素子を作製することができる。なお、距離Lは、一般的に発光効率の低い最も長波長の光(L1)の値から選択した。
有機EL素子の設計において上記距離L,d1,d2,d3を選択することにより、最大強度角度θ1,θ2,θ3に十分大きな差を設けることができる。このため、有機EL素子の正面方向において、最大強度角度θ1,θ2,θ3毎に角度に応じた異なる波長の光が強められ、見る角度に応じて異なる色が視認される有機EL素子を構成することができる。すなわち、最大強度角度θ1,θ2,θ3を決定し、上記距離L,d1,d2,d3を求めることにより、見る角度に応じて異なる色が視認される有機EL素子の各発光ユニットの配光特性を制御することができる。
なお、有機EL素子の構成や、各発光ユニットの屈折率n、発光波長λ、最大強度角度θは、任意の値であり、種々変更可能である。一般的には、発光ユニットの数がnであり、発光の視認側から各発光ユニットを単体で発光させた場合の最大強度角度をθ1,θ2,θ3,・・・,θnとしたとき、[θ1≦θ2≦θ3≦・・・≦θn]を満たすことが好ましい。実際の有機EL素子においては、成膜した素子やパネルにおいて、発光ユニット毎に放出される光の強度の角度依存性を調べることにより、各発光ユニットの最大強度角度θを判別することができる。
なお、有機EL素子の作製にあたって、距離d1,d2,d3、及び、距離Lの調製は、各発光ユニットの正孔輸送層、又は、電子輸送層の厚さで調整することが好ましい。或いは、電子又は正孔移動度の高い材料で厚さ調整することが好ましい。距離d1,d2,d3、及び、距離Lの調製に、これらの層を用いることにより、有機EL素子の電圧上昇が小さく、厚さが増加することによるデメリットを最小化できる。
また、実際の有機EL素子の設計に当たっての距離dは、上述の式(5)で求められる数値から±5nmの範囲内とすることが好ましく、±3nmの範囲内とすることが好ましい。また、実際の有機EL素子の設計に当たっての距離Lは、上述の式(6)で求められ、選択された数値から±15nmの範囲内とすることが好ましく、±10nmの範囲内とすることが好ましい。上述の設計例では、発光位置が正孔輸送側と発光層との界面であると想定してdを算出しているが、素子のキャリアバランスによっては、発光層の膜厚分程度(20〜30nm)の範囲内での差が想定されるためである。
実際の有機EL素子において、距離d,Lの数値が上記の範囲内で形成されていれば、上述の有機EL素子としての効果を発揮することが可能である。
〈2.有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態〉
以下、本発明の実施形態を、有機EL素子、有機EL素子の製造方法、発光装置の順に、図面に基づいて詳細に説明する。
[有機EL素子]
図5は、実施形態の有機EL素子1の概略を示す断面構成図である。
図5に示す有機EL素子1は、透明基板(不明示)の一主面上に設けられており、透明基板側から順に、透明電極2、第1発光ユニット4、中間電極6、第2発光ユニット8、及び、反射電極10が積層されている。有機EL素子1は、第1発光ユニット4と第2発光ユニット8とが、それぞれ個別の光学特性を有する材料を用いて構成されている。このため、これらの第1発光ユニット4、及び、第2発光ユニット8は、それぞれが波長の異なる光を放出する。また、有機EL素子1は、第1発光ユニット4の発光領域で得られた第1発光光と、第2発光ユニット8の発光領域で得られた第2発光光とが、透明基板側から取り出されるボトムエミッション型として構成されている。
また、有機EL素子1において、透明電極2と中間電極6とには外部から電源5が接続され、中間電極6と反射電極10とには外部から電源7が接続されている。透明電極2、中間電極6、及び、反射電極10は、電源5,7を介して制御部9によってそれぞれ独立に制御可能である。
[透明基板]
透明基板は、可視光のうち特に第1発光ユニット4で発生させた第1発光光、及び、第2発光ユニット8で発生させた第2発光光に対する光透過性を有する。透明基板を構成する透明な基板材料としては、例えば、ガラス、石英、樹脂基板を挙げることができる。特に好ましい透明基板としては、有機EL素子1にフレキシブル性を与えることが可能な樹脂基板である。樹脂基板は、必要に応じてガスバリア層を有する構成であってもよい。
樹脂基板を構成する樹脂材料は、従来公知の樹脂材料が用いられる。例えば、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、ポリメチルメタクリレート(PMMA)等のアクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、ポリアリレート、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ナイロン(Ny)、芳香族ポリアミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホネート、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリオレフィン、エポキシ樹脂等の各樹脂フィルムが挙げられ、さらに、シクロオレフィン系やセルロースエステル系の樹脂も用いることができる。また、有機無機ハイブリッド構造を有するシルセスキオキサンを基本骨格とした耐熱透明フィルム(製品名Sila−DEC、チッソ株式会社製)、更には樹脂材料を二層以上積層して成る樹脂フィルム等を挙げることができる。
[透明電極]
透明電極2は、電源5を介して中間電極6と電気的に接続された状態となっている。透明電極2は、第1発光ユニット4に対する陽極又は陰極として設けられる。中間電極6が陰極の場合には陽極として用いられ、中間電極6が陽極の場合には陰極として用いられる。また、透明電極2は、可視光のうち、特に第1発光ユニット4で発生させた第1発光光及び、第2発光ユニット8で発生させた第2発光光に対する光透過性を有する。
透明電極2は、陽極又は陰極としてそれぞれに適切な導電性材料から、上述した光透過性に優れた導電性材料を用いて構成される。透明電極2の構成に好適に用いられる導電性材料としては、例えばITO、ZnO、TiO、SnO等の酸化物半導体などの透明導電性材料が挙げられる。
また、透明電極2は、金属を主成分とした金属薄膜で構成されていてもよい。金属薄膜とは、厚さが8〜30nmの範囲内の金属膜である。金属薄膜に含まれる金属は、導電性の高い金属であれば特に制限されず、例えば銀、銅、金、白金族、チタン、クロム等が例示される。透明電極2には、これらの金属が1種のみ含まれてもよく、2種以上含まれてもよい。
導電性が高いとの観点から、透明電極2は、銀を主成分として構成され、銀又は銀を主成分とする合金で構成されていることが好ましい。透明電極2を構成する銀(Ag)を主成分とする合金としては、例えば、銀マグネシウム(AgMg)、銀銅(AgCu)、銀パラジウム(AgPd)、銀パラジウム銅(AgPdCu)、銀インジウム(AgIn)等が挙げられる。
また、透明電極2が金属薄膜として構成される場合、透明電極2が下地層上に設けられていることが好ましい。下地層は、透明電極2の透明基板側に設けられる層である。下地層を構成する材料としては、特に限定されるものではなく、例えば、銀又は銀を主成分とする合金からなる透明電極2の成膜に際し、銀の凝集を抑制する作用を有することが好ましく、一例として窒素含有化合物、又は、硫黄含有化合物等が挙げられる。
透明電極2は、シート抵抗が30Ω/sq.以下であることが好ましく、10Ω/sq.以下であることがより好ましい。また透明電極2は、波長550nmにおける光透過率が30%以上であることが好ましく、50%以上であることが好ましい。
[発光ユニット]
発光ユニットは、有機材料を用いて構成された発光層を有する。複数の発光ユニットのうち透明電極2側に、第1発光ユニット4が設けられる。この第1発光ユニット4は、少なくとも有機材料で構成された発光層を含む積層体である。また、第1発光ユニット4の積層構造が限定されることはなく、下記(i)〜(vi)に一例を示すような一般的な積層構造の何れかであってよく、さらに必要に応じた層を有していてもよい。なお、発光ユニットを構成する各層の詳細は後述する。
(i)(陽極)/正孔注入輸送層/発光層/電子注入輸送層/(陰極)
(ii)(陽極)/正孔注入輸送層/発光層/正孔阻止層/電子注入輸送層/(陰極)
(iii)(陽極)/正孔注入輸送層/電子阻止層/発光層/正孔阻止層/電子注入輸送層/(陰極)
(iv)(陽極)/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/(陰極)
(v)(陽極)/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/電子注入層/(陰極)
(vi)(陽極)/正孔注入層/正孔輸送層/電子阻止層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/電子注入層/(陰極)
第2発光ユニット8は、有機材料を用いて構成された発光層を有する複数の発光ユニットのうち第1発光ユニット4よりも反射電極10側に配置される。この第2発光ユニット8は、第1発光ユニット4と同様に少なくとも有機材料で構成された発光層を含む積層体である。また、第2発光ユニット8の積層構造が限定されることはなく、上記(i)〜(vi)に一例を示すような一般的な積層構造の何れかであってよく、さらに必要に応じた層を有していてもよい。また第2発光ユニット8は、第1発光ユニット4とは異なる積層構造であってもよく、上記(i)〜(vi)の積層順が逆であってもよい。
[中間電極]
中間電極6は、第1発光ユニット4に対する陽極又は陰極として設けられるものであり、透明電極2が陽極の場合には陰極として用いられ、透明電極2が陰極の場合には陽極として用いられる。また中間電極6は、第2発光ユニット8に対する陽極又は陰極としても用いられるものであり、反射電極10が陽極の場合には陰極として用いられ、反射電極が陰極の場合には陽極として用いられる。また、中間電極6は、電源5を介して透明電極2と電気的に接続され、電源7を介して反射電極10と電気的に接続されている。
中間電極6は、上述の透明電極2に適する材料の中から、光透過性に優れた導電性材料を用いて構成される。中間電極6は、透明電極2と同程度のシート抵抗および光透過率を備えていることが好ましい。
[反射電極]
反射電極10は、第2発光ユニット8に対する陽極又は陰極として設けられ、中間電極6が陰極の場合には陽極として用いられ、中間電極6が陽極の場合には陰極として用いられる。反射電極10は、電源7を介して中間電極6と電気的に接続された状態となっている。
反射電極10は、可視光のうち特に第1発光ユニット4で発生させた第1発光光及び、第2発光ユニット8で発生させた第2発光光に対して、良好な反射特性を有していることが好ましい。このような反射電極10は、陰極又は陽極として適切な導電性材料から、反射特性に優れた金属材料を用いて構成される。例えば反射電極10は、金、白金、銀、銅、アルミニウム等から構成される。
[電源]
電源のうち、一方の電源5は、透明電極2と中間電極6とに接続されている。この電源5は、透明電極2、及び、中間電極6のうち、第1発光ユニット4に対する陽極側にプラス極が接続され、陰極側にマイナス極を接続されている。また、他方の電源7は、中間電極6と反射電極10とに接続されている。この電源7は、中間電極6、及び、反射電極10のうち、第2発光ユニット8に対する陽極側にプラス極が接続され、陰極側にマイナス極を接続されている。
図5に示す有機EL素子1の構成では、透明電極2が第1発光ユニット4の陽極として電源5のプラス極に接続され、中間電極6が第1発光ユニット4の陰極として電源5のマイナス極に接続されている。また、中間電極6が第2発光ユニット8の陽極として電源7のプラス極に接続され、反射電極10が第2発光ユニット8の陰極として電源7のマイナス極に接続されている。なお、第1発光ユニット4及び第2発光ユニット8の積層構造が逆の場合は、電源5,7との接続を逆にすればよい。
電源5,7は、制御部9によって透明電極2、中間電極6、及び、反射電極10に印加する電圧及び、電流が制御される構成となっている。制御部9は、例えばコンピュータによって構成することができる。これにより、第1発光ユニット4と第2発光ユニット8の発光割合や発光量を制御することができ、調光性・調色性を高めることができる。また、第1発光ユニット4と第2発光ユニット8とを個別に発光制御することも可能である。また、制御部9は、第1発光ユニット、及び、第2発光ユニット8への供給電流の合計を一定する制御や、視感度の大きい発光ユニットの電流を一定にする制御を行う。このような制御によって、有機EL素子の効果的な調光・調色を行うことができる。
なお、有機EL素子1は、少なくとも2つの電源を有していればよいが、さらに多数の電源を有していてもよい。しかしながら、装置を複雑化させないため、電源は電極の数より少ないことが好ましい。
[その他の構成]
有機EL素子1には、透明基板上において、透明電極2から反射電極10までを覆う封止材を有することが好ましい。さらに、この封止材を覆う保護部材を設けてもよい。保護部材は、有機EL素子1を機械的に保護するためのものであり、特に封止材が封止膜である場合には、有機EL素子1に対する機械的な保護が十分ではないため、保護部材を設けることが好ましい。保護部材には、ガラス板、ポリマー板、ポリマーフィルム、金属板、金属フィルム、又は、ポリマー材料膜や金属材料膜が適用される。これらのうち、軽量かつ薄膜化ということからポリマーフィルムを用いることが好ましい。
また、有機EL素子1は、第1発光ユニット及び、第2発光ユニット8において発生させた第1発光光、及び、第2発光光を、効率よく取り出すための光取り出し層を、必要に応じて必要部分に有していてもよい。さらに、有機EL素子1は、発光領域と重なることのない位置において、透明電極2、及び、中間電極6に接続する導電性の良好な補助電極を有していてもよい。補助電極を構成する材料は、金、白金、銀、銅、アルミニウム等の抵抗の低い金属が好ましい。
[有機EL素子の駆動]
以上のように構成された有機EL素子1は、透明電極2−中間電極6間に所定状態で電圧を印加することにより、第1発光ユニット4の発光領域に第1発光光が発生する。この第1発光光は、透明電極2、及び、透明基板を透過し、透明基板の光取り出し面側での発光領域として観察される。また、中間電極6−反射電極10間に所定状態で電圧を印加することにより、第2発光ユニット8の発光領域に第2発光光が発生する。この第2発光光は、透明電極2、及び、透明基板を透過し、透明基板の光取り出し面側での発光領域として観察される。
また、透明電極2、中間電極6、及び、反射電極10に所定状態で電圧を印加した場合には、第1発光ユニット4の発光領域、及び、第2発光ユニット8の発光領域を重ね合わせた形状の発光が観察される。なお、有機EL素子の駆動は、交流電圧の印加によってもよく、印加する交流の波形は任意でよい。
[その他の変形構成]
以上説明した有機EL素子は、第1発光ユニット4、及び、第2発光ユニット8の2つの発光ユニットを積層した構成である。しかしながら、有機EL素子1は、さらに複数の発光ユニットを積層した構成であってもよい。この場合であっても、透明電極側の発光ユニットと、それよりも反射電極側の発光ユニットとの光学特性の関係が、上述した第1発光ユニット4と第2発光ユニット8との関係であればよい。
[第1発光ユニット、及び、第2発光ユニットを構成する各層の材料]
第1発光ユニット4、及び、第2発光ユニット8を構成する各層の構成材料の詳細を以下に示す。第1発光ユニット4.及び、第2発光ユニット8は、以下に示す材料の中から、有機EL素子の構成に適する材料が選択して用いられている。
[発光層]
発光層は、陰極側から注入された電子と、陽極側から注入された正孔とが再結合して発光する層であり、発光する部分は発光層の層内であっても発光層と隣接する層との界面であってもよい。発光層には発光材料としてリン光発光化合物が含有されていることが好ましい。尚、発光材料として、蛍光材料が使用されてもよいし、リン光発光化合物と蛍光材料とを併用してもよい。また、発光層は、複数の発光材料を混合してもよい。
発光層としては、含まれる発光材料が発光要件を満たしていれば、その構成には特に制限はない。また、同一の発光スペクトルや発光極大波長を有する層が複数層あってもよい。この場合、各発光層間には、非発光性の中間層(図示略)を有していることが好ましい。
発光層の膜厚の総和は1〜100nmの範囲内にあることが好ましく、より低い駆動電圧を得ることができることから1〜40nmの範囲内であることがより好ましい。発光層の膜厚の総和とは、発光層間に非発光性の中間層が存在する場合には、中間層も含まれる。但し、中間コネクターを介して複数の発光層ユニットを積層する、いわゆるタンデム型素子の場合には、ここでいう発光層とは中間コネクター部を含まない各発光ユニット内の発光層の総和である。
複数の層を積層した構成の発光層の場合、個々の発光層の膜厚としては、1〜50nmの範囲内に調整することが好ましく、更に、1〜20nmの範囲内に調整することがより好ましい。積層された複数の発光層が、青、緑、赤のそれぞれの発光色に対応する場合、青、緑、赤の各発光層の膜厚の関係については、特に制限はない。
以上のような発光層は、公知の発光材料やホスト化合物を、例えば、真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、LB法、インクジェット法等の公知の薄膜形成方法により成膜して形成することができる。
発光層の構成として、ホスト化合物(発光ホスト等ともいう)、発光材料(発光ドーパントともいう)を含有し、発光材料より発光させることが好ましい。適用可能な発光ドーパントとしては、例えば、国際公開第2005/076380号、国際公開第2010/032663号、国際公開第第2008/140115号、国際公開第2007/052431号、国際公開第2011/134013号、国際公開第2011/157339号、国際公開第2010/086089号、国際公開第2009/113646号、国際公開第2012/020327号、国際公開第2011/051404号、国際公開第2011/004639号、国際公開第2011/073149号、特開2012−069737号公報、特開2009−114086号公報、特開2003−81988号公報、特開2002−302671号公報、特開2002−363552号公報等に記載の化合物を挙げることができる。
また、ホスト化合物としては、例えば、特開2001−257076号公報、同2002−308855号公報、同2001−313179号公報、同2002−319491号公報、同2001−357977号公報、同2002−334786号公報、同2002−8860号公報、同2002−334787号公報、同2002−15871号公報、同2002−334788号公報、同2002−43056号公報、同2002−334789号公報、同2002−75645号公報、同2002−338579号公報、同2002−105445号公報、同2002−343568号公報、同2002−141173号公報、同2002−352957号公報、同2002−203683号公報、同2002−363227号公報、同2002−231453号公報、同2003−3165号公報、同2002−234888号公報、同2003−27048号公報、同2002−255934号公報、同2002−260861号公報、同2002−280183号公報、同2002−299060号公報、同2002−302516号公報、同2002−305083号公報、同2002−305084号公報、同2002−308837号公報、米国特許公開第2003/0175553号明細書、米国特許公開第2006/0280965号明細書、米国特許公開第2005/0112407号明細書、米国特許公開第2009/0017330号明細書、米国特許公開第2009/0030202号明細書、米国特許公開第2005/238919号明細書、国際公開第2001/039234号、国際公開第2009/021126号、国際公開第2008/056746号、国際公開第2004/093207号、国際公開第2005/089025号、国際公開第2007/063796号、国際公開第2007/063754号、国際公開第2004/107822号、国際公開第2005/030900号、国際公開第2006/114966号、国際公開第2009/086028号、国際公開第2009/003898号、国際公開第2012/023947号、特開2008−074939号公報、特開2007−254297号公報、EP第2034538号明細書等に記載されている化合物を挙げることができる。
[正孔注入層/電子注入層]
注入層は、駆動電圧低下や発光輝度向上のために電極と発光層の間に設けられる層であり、「有機EL素子とその工業化最前線(1998年11月30日エヌ・ティー・エス社発行)」の第2編第2章「電極材料」(123〜166頁)に、その詳細が記載されている。有機EL素子において、注入層としては正孔注入層と電子注入層とがある。
注入層は、必要に応じて設けることができる構成層である。正孔注入層であれば、陽極と発光層又は正孔輸送層の間、電子注入層であれば陰極と発光層又は電子輸送層との間に配置される。
正孔注入層は、特開平9−45479号公報、同9−260062号公報、同8−288069号公報等にもその詳細が記載され、具体例として、銅フタロシアニンに代表されるフタロシアニン層、酸化バナジウムに代表される酸化物層、アモルファスカーボン層、ポリアニリン(エメラルディン)やポリチオフェン等の導電性高分子を用いた高分子層等が挙げられる。また、特表2003−519432号公報に記載される材料を使用することもできる。
電子注入層は、特開平6−325871号公報、同9−17574号公報、同10−74586号公報等にもその詳細が記載され、具体的にはストロンチウムやアルミニウム等に代表される金属層、フッ化カリウムに代表されるアルカリ金属ハライド層、フッ化マグネシウムに代表されるアルカリ土類金属化合物層、酸化モリブデンに代表される酸化物層等が挙げられる。電子注入層は、ごく薄い膜であることが望ましく、素材にもよるがその膜厚は1nm〜10μmの範囲が好ましい。
[正孔輸送層]
正孔輸送層は、正孔を輸送する機能を有する正孔輸送材料からなり、広い意味で正孔注入層、電子阻止層も正孔輸送層に含まれる。正孔輸送層は単層又は複数層設けることができる。正孔輸送材料としては、正孔の注入又は輸送、電子の障壁性のいずれかの特性をする。
正孔輸送材料は、有機物、無機物のいずれであってもよい。例えば、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、アニリン系共重合体、また、導電性高分子オリゴマー、特にチオフェンオリゴマー等が挙げられる。更に、ポルフィリン化合物、芳香族第3級アミン化合物及びスチリルアミン化合物、特に芳香族第3級アミン化合物を用いることができる。
芳香族第3級アミン化合物及びスチリルアミン化合物の代表例としては、例えば、N,N,N′,N′−テトラフェニル−4,4′−ジアミノフェニル;N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(3−メチルフェニル)−〔1,1′−ビフェニル〕−4,4′−ジアミン(略称:TPD);2,2−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)プロパン;1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)シクロヘキサン;N,N,N′,N′−テトラ−p−トリル−4,4′−ジアミノビフェニル;1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)−4−フェニルシクロヘキサン;ビス(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)フェニルメタン;ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)フェニルメタン;N,N′−ジフェニル−N,N′−ジ(4−メトキシフェニル)−4,4′−ジアミノビフェニル;N,N,N′,N′−テトラフェニル−4,4′−ジアミノジフェニルエーテル;4,4′−ビス(ジフェニルアミノ)クオードリフェニル;N,N,N−トリ(p−トリル)アミン;4−(ジ−p−トリルアミノ)−4′−〔4−(ジ−p−トリルアミノ)スチリル〕スチルベン;4−N,N−ジフェニルアミノ−(2−ジフェニルビニル)ベンゼン;3−メトキシ−4′−N,N−ジフェニルアミノスチルベンゼン;N−フェニルカルバゾール、さらには米国特許第5,061,569号明細書に記載されている2個の縮合芳香族環を分子内に有する、例えば、4,4′−ビス〔N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ〕ビフェニル(略称:NPD)、特開平4−308688号公報に記載されているトリフェニルアミンユニットが3つスターバースト型に連結された4,4′,4″−トリス〔N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ〕トリフェニルアミン(略称:MTDATA)等が挙げられる。
さらに、これらの材料を高分子鎖に導入した、又は、これらの材料を高分子の主鎖とした高分子材料を用いることもできる。また、p型−Si、p型−SiC等の無機化合物も正孔注入材料、正孔輸送材料として使用することができる。また、特開平11−251067号公報、J.Huang et.al.,Applied Physics Letters,80(2002),p.139に記載されているようないわゆる、p型正孔輸送材料を用いることもできる。より高効率の発光素子が得られることから、これらの材料を用いることが好ましい。
正孔輸送層は、上記正孔輸送材料を、例えば、真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、インクジェット法を含む印刷法、LB法等の公知の方法により、薄膜化することにより形成することができる。正孔輸送層の膜厚については特に制限はないが、通常は5nm〜5μm程度、好ましくは5〜200nmである。この正孔輸送層は、上記材料の1種又は2種以上からなる一層構造であってもよい。
また、正孔輸送層の材料に不純物をドープして輸送性を高くすることもできる。その例としては、特開平4−297076号公報、特開2000−196140号公報、同2001−102175号公報、J.Appl.Phys.,95,5773(2004)等に記載の構成を適用することができる。
[電子輸送層]
電子輸送層は、電子を輸送する機能を有する材料からなり、広い意味で電子注入層、正孔阻止層(図示略)も電子輸送層に含まれる。電子輸送層は単層構造又は複数層の積層構造として設けることができる。
単層構造の電子輸送層、及び、積層構造の電子輸送層において、発光層に隣接する層部分を構成する電子輸送材料(正孔阻止材料を兼ねる)としては、陰極より注入された電子を発光層に伝達する機能を有していればよい。このような材料としては従来公知の化合物の中から任意のものを選択して用いることができる。例えば、ニトロ置換フルオレン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド、フレオレニリデンメタン誘導体、アントラキノジメタン、アントロン誘導体及びオキサジアゾール誘導体等が挙げられる。さらに、上記オキサジアゾール誘導体において、オキサジアゾール環の酸素原子を硫黄原子に置換したチアジアゾール誘導体、電子吸引基として知られているキノキサリン環を有するキノキサリン誘導体も、電子輸送層の材料として用いることができる。さらにこれらの材料を高分子鎖に導入した、又はこれらの材料を高分子の主鎖とした高分子材料を用いることもできる。
また、8−キノリノール誘導体の金属錯体、例えば、トリス(8−キノリノール)アルミニウム(略称:Alq3)、トリス(5,7−ジクロロ−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(5,7−ジブロモ−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(2−メチル−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(5−メチル−8−キノリノール)アルミニウム、ビス(8−キノリノール)亜鉛(略称:Znq)等、及びこれらの金属錯体の中心金属がIn、Mg、Cu、Ca、Sn、Ga又はPbに置き替わった金属錯体も、電子輸送層の材料として用いることができる。
その他、メタルフリー若しくはメタルフタロシアニン、又は、それらの末端がアルキル基やスルホン酸基等で置換されているものも、電子輸送層の材料として好ましく用いることができる。また、発光層の材料としても例示されるジスチリルピラジン誘導体も電子輸送層の材料として用いることができるし、正孔注入層、正孔輸送層と同様にn型−Si、n型−SiC等の無機半導体も電子輸送層の材料として用いることができる。
電子輸送層は、上記材料を、例えば、真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、インクジェット法を含む印刷法、LB法等の公知の方法により、薄膜化することにより形成することができる。電子輸送層の膜厚については特に制限はないが、通常は5nm〜5μm程度、好ましくは5〜200nmである。電子輸送層は上記材料の1種又は2種以上からなる一層構造であってもよい。
また、電子輸送層に不純物をドープし、輸送性を高くすることもできる。その例としては、特開平4−297076号公報、同10−270172号公報、特開2000−196140号公報、同2001−102175号公報、J.Appl.Phys.,95,5773(2004)等に記載されたものが挙げられる。さらに電子輸送層には、カリウムやカリウム化合物などを含有させることが好ましい。カリウム化合物としては、例えば、フッ化カリウム等を用いることができる。このように電子輸送層のn性を高くすると、より低消費電力の素子を作製することができる。
また電子輸送層の材料(電子輸送性化合物)として、上述した下地層を構成する材料と同様のものを用いてもよい。これは、電子注入層を兼ねた電子輸送層であっても同様であり、上述した下地層を構成する材料と同様のものを用いてもよい。
[電子阻止層/正孔阻止層]
電子阻止層/正孔阻止層は、例えば、特開平11−204258号公報、同11−204359号公報、及び「有機EL素子とその工業化最前線(1998年11月30日エヌ・ティー・エス社発行)」の237頁等に記載されている正孔阻止(ホールブロック)層がある。
正孔阻止層とは、広い意味では、電子輸送層の機能を有する。正孔阻止層は、電子を輸送する機能を有しつつ正孔を輸送する能力が著しく小さい正孔阻止材料からなり、電子を輸送しつつ正孔を阻止することで電子と正孔の再結合確率を向上させることができる。また、電子輸送層の構成を必要に応じて、正孔阻止層として用いることができる。正孔阻止層は、発光層に隣接して設けられていることが好ましい。
一方、電子阻止層とは、広い意味では、正孔輸送層の機能を有する。電子阻止層は、正孔を輸送する機能を有しつつ電子を輸送する能力が著しく小さい材料からなり、正孔を輸送しつつ電子を阻止することで電子と正孔の再結合確率を向上させることができる。また、正孔輸送層の構成を必要に応じて電子阻止層として用いることができる。正孔阻止層の膜厚としては、好ましくは3〜100nmの範囲内であり、さらに好ましくは5〜30nmの範囲内である。
[有機EL素子の製造方法]
(積層工程)
透明基板上に、透明電極2、第1発光ユニット4、中間電極6、第2発光ユニット8、及び、反射電極10をこの順に成膜する。また、透明電極2、及び、中間電極6の成膜の前には、必要に応じて下地層の成膜を行う。
これらの各部材の成膜に際しては、各部材に適する成膜方法をそれぞれ適用すればよい。成膜方法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、分子線エピタキシー法、クラスターイオンビーム法、イオンプレーティング法、プラズマ重合法、大気圧プラズマ重合法、プラズマCVD法、レーザーCVD法、熱CVD法、コーティング法等を例示することができる。
各部材の成膜に際しては、必要に応じてマスクを用いた成膜を実施することにより、各部材を所定形状にパターニングされたものとすることができる。また各部材は、それぞれを成膜した後に、成膜された各層を所定形状にパターニングするようにしてもよい。また透明電極及び、中間電極6の成膜の前後には、必要に応じて補助電極のパターン形成を行ってもよい。積層工程は、1回の真空引きで一貫して透明電極2〜反射電極10までを成膜する手順で実施されることが好ましい。
(封止工程)
次に、ここでの図示は省略したが、反射電極側からの封止を行う。ここでは、透明電極2、中間電極6、及び、反射電極10の端子部分を露出させた状態で、透明基板との間に透明電極2から反射電極10までの積層体を覆うように封止材を設け、さらに必要に応じて封止材を介した保護部材を貼り合わせる。
[発光装置]
以上のようにして得られる実施形態の有機EL素子は、面状の発光装置として利用することができる。発光装置は、複数の有機EL素子を用いることにより、発光面を大面積化することもできる。この場合、複数の有機EL素子を支持基板上に配列する(すなわち、タイリングする)ことによって発光面を大面積化する。支持基板は、封止材を兼ねてもよく、支持基板と有機EL素子の透明基板との間に、透明電極〜反射電極の積層体を挟持する状態で、有機EL素子をタイリングする。支持基板と透明基板との間には接着剤を充填し、これによって有機EL素子の透明電極〜反射電極を封止してもよい。なお、支持基板の周囲には、透明電極、中間電極、及び、反射電極の端子を露出させておく。
このような構成の発光装置では、複数の有機EL素子に形成した発光領域をつなぎ合わせた大面積の発光領域をパターン表示することができる。尚、このような構成においては、各有機EL素子の繋ぎ目に非発光領域が発生する。このため、特に有機EL素子間において発光領域の繋ぎ目となる非発光領域に、光取出し量を増加させるための光取出し部材を設けてもよい。光取出し部材としては、集光シートや光拡散シートを用いることができる。
実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量%」を表す。
〈有機EL素子の作製〉
以下の方法により、1cm×1cmの素子面積を有する試料101〜106の有機EL素子を作製した。なお、各試料の有機EL素子は、各発光ユニットの最大強度角度(θ1、θ2、θ3)が設計値となるように、上述の実施形態の設計方法で第1発光ユニットの発光点から反射電極までの距離d1、第2発光ユニットの発光点から反射電極までの距離d2、及び、第3発光ユニットの発光点から反射電極までの距離d3、及び、透明電極から反射電極までの距離Lを求めた。そして、この距離d1,d2,d3、及び、距離Lの設計値(距離)となるように、有機EL素子の発光ユニットの各層の厚さを調製した。
各試料の有機EL素子の設計値となる最大強度角度(θ1、θ2、θ3)、並びに、距離d1,d2,d3、及び、距離Lの設計値(距離)を下記表1に示す。なお、表1において、Bは波長460nmの光を放出する発光ユニットであり、Rは波長620nmの光を放出する発光ユニットであり、Gは波長520nmの光を放出する発光ユニットであり、Yは波長80nmの光を放出する発光ユニットである。
[試料101の有機EL素子の作製]
(1)透明電極の形成
まず、透明基板として、厚さ0.7mmのガラス基板を準備した。この透明基板をイソプロピルアルコールで超音波洗浄し、乾燥窒素ガスで乾燥し、UVオゾン洗浄を5分間行った。そして、この透明基板上に、Ag(銀)を15nmの厚さでマスク蒸着して、陽極となる透明電極を形成した。
(2)第1発光ユニットの形成
次に、透明電極を形成した透明基板を市販の真空蒸着装置の基板ホルダーに固定した。そして、第1発光ユニットを構成する各層の材料を、真空蒸着装置内の各蒸着用るつぼに素子作製に最適な量を充填した。各蒸着用るつぼとして、モリブデン製又はタングステン製の抵抗加熱用材料で作製された蒸着用るつぼを用いた。
(2.1)正孔注入層の形成
真空度1×10−4Paまで減圧した後、下記化合物(HAT−CN:ヘキサアザトリフェニレンヘキサカルボニトリル)の入った蒸着用るつぼに通電して加熱し、蒸着速度0.1nm/秒で透明電極上に蒸着し、層厚5nmの正孔注入層を形成した。
(2.2)正孔輸送層の形成
次に、下記化合物1−A(ガラス転移点(Tg)=140℃)を層厚17nmになるように蒸着し、正孔輸送層を形成した。
(2.3)電子阻止層の形成
次に、下記化合物1−Bを、層厚10nmになるように蒸着し、電子阻止層を形成した。
(2.4)発光層の形成
次に、ホスト化合物として下記化合物2−A(Tg=189℃)が98vol%、青色蛍光発光ドーパントとして下記化合物2−Bが2vol%となるように蒸着し、青色(B)を呈する層厚30nmの蛍光発光層を形成した。
(2.5)電子輸送層の形成
次に、下記化合物3が86vol%、LiFが14vol%となるように発光層上に蒸着し、層厚20nmの層を形成した。さらに、化合物3が98vol%、Liが2vol%となるように蒸着し、層厚10nmの層を形成した。これにより、化合物3及びLiFと、化合物3及びLiとの2層からなる電子注入層を兼ねた電子輸送層を形成し、正孔注入層〜電子輸送層までの積層構造の第1発光ユニットを形成した。
(3)第1中間電極の形成
次に、第1発光ユニット上に、Agを厚さ10nmで成膜し、第1中間電極を形成した。
(4)第2発光ユニットの形成
発光層以外は、第1発光ユニットと同様の材料を用いた同様の手順で、膜厚をそれぞれに設定して第2発光ユニットを形成した。
(4.1)正孔注入層の形成
HAT−CNを層厚5nmになるように蒸着し、正孔注入層を形成した。
(4.2)正孔輸送層の形成
次に、化合物1−Aを層厚21nmになるように蒸着し、正孔輸送層を形成した。
(4.3)電子阻止層の形成
次に、化合物1−Bを層厚10nmになるように蒸着し、電子阻止層を形成した。
(4.4)発光層の形成
次に、ホスト化合物として下記化合物4−A(Tg=143℃)が85vol%、緑色リン光発光ドーパントとして化合物(Ir(ppy)3)が15vol%となるように蒸着し、緑色発光(G)を呈する層厚20nmのリン光発光層を形成した。
(4.5)電子輸送性層の形成
次に、下記化合物3が86vol%、LiFが14vol%となるように発光層上に蒸着し、層厚20nmの層を形成した。さらに、化合物3が98vol%、Liが2vol%となるように蒸着し、層厚10nmの層を形成した。これにより、化合物3及びLiFと、化合物3及びLiとの2層からなる電子注入層を兼ねた電子輸送層を形成し、正孔注入層〜電子輸送層までの積層構造の第2発光ユニットを形成した。
(5)第2中間電極の形成
次に、第2発光ユニット上に、Agを厚さ10nmで成膜し、第2中間電極を形成した。
(6)第3発光ユニットの形成
発光層以外は、第1発光ユニットと同様の材料を用いた同様の手順で、膜厚をそれぞれに設定して第3発光ユニットを形成した。
(6.1)正孔注入層の形成
HAT−CNを層厚5nmになるように蒸着し、正孔注入層を形成した。
(6.2)正孔輸送層の形成
次に、化合物1−Aを層厚64nmになるように蒸着し、正孔輸送層を形成した。
(6.3)電子阻止層の形成
次に、化合物1−Bを層厚10nmになるように蒸着し、電子阻止層を形成した。
(6.4)発光層の形成
次いで、ホスト化合物として化合物2−A(Tg=143℃)が77vol%、アシストドーパントとして化合物2−Bが15vol%、赤色リン光発光ドーパントとしてIr(pq)2が8vol%となるように蒸着し、赤色(R)を呈する層厚20nmの第3リン光発光層を形成した。
(6.5)電子輸送性層の形成
次に、下記化合物3が86vol%、LiFが14vol%となるように発光層上に蒸着し、層厚34nmの層を形成した。さらに、化合物3が98vol%、Liが2vol%となるように蒸着し、層厚30nmの層を形成した。これにより、化合物3及びLiFと、化合物3及びLiとの2層からなる電子注入層を兼ねた電子輸送層を形成し、正孔注入層〜電子輸送層までの積層構造の第3発光ユニットを形成した。
(7)反射電極の形成
次に、アルミニウム150nmを蒸着して、陰極となる反射電極を形成した。
(8)封止および電源の接続
次に、透明電極〜反射電極での積層体を反射電極側からガラスケースで覆い、ガラスケースの周辺部にエポキシ系光硬化型接着剤(東亞合成社製ラクストラックLC0629B)によるシール剤を設けた。このシール剤を介してガラスケースと透明基板とを密着させた。その後、ガラスケース側からUV光を照射してシール剤を硬化させることで、透明電極〜反射電極までの積層体を封止した。ガラスケースでの封止作業は、透明電極〜反射電極までの積層体を大気に接触させることなく窒素雰囲気下のグローブボックス(純度99.999%以上の高純度窒素ガスの雰囲気下)で行った。なお、透明電極、第1中間電極、第2中間電極、及び、反射電極の端子は、ガラスケースから外側に引き出された状態とし、これらの電極に電源を接続させた。
以上により、試料101の有機EL素子を作製した。
Figure 2017112011
[試料102〜107の有機EL素子の作製]
有機EL素子の発光ユニットの構成を、表1に示すように変更した以外は、上述の試料101と同様の方法で、試料102〜107の有機EL素子を作製した。なお、試料102〜107の有機EL素子における距離d1,d2,d3、及び、距離Lは、各発光ユニットの正孔輸送層の厚さを調製することにより、設計値の厚さとなるように調製した。また、試料105、及び、試料107は、第3発光ユニットを作製せずに、作製第1発光ユニット及び第2発光ユニット(黄色発光、15vol%黄色リン光発光ドーパント化合物4−B)のみを作製した構成である。
試料101〜107の有機EL素子の発光ユニットの構成、及び、最大強度角度の設計値を表1に示す。
Figure 2017112011
〈評価〉
[最大強度角度]
作製した有機EL素子について、室温(25℃)において電流密度が5mA/cmとなる条件下で、第1発光ユニット、第2発光ユニット、及び、第3発光ユニットを別々に発光させた。そして、空気モードの配光特性(輝度)を、光放射輝度計CS−2000を用いて、サンプル角度を−80°〜0°〜80°まで、5°間隔で変更して測定した。各発光ユニットの配光特性から得られる最大強度角度を下記表2に示す。
[色ずれ(角度)]
作製した有機EL素子について、室温(25℃)において電流密度が5mA/cmとなる条件下で連続駆動を行い、正面(0°)からと斜め(30°、及び、60°)からとの色度差ΔExy(角度変化)を求めた。色度差ΔExyは、ピーク輝度が300cd/mなる条件において、正面(0°)での色度座標[x0°,y0°]、斜め(30°)での色度座標[x30°,y30°]、及び、斜め(60°)での色度座標[x60°,y60°]から、下記式により色度差ΔExyを算出した。
ΔExy(0−30)=[(x0°−x30°)+(y0°−y30°)1/2
ΔExy(0−60)=[(x0°−x30°)+(y0°−y30°)1/2
試料101〜107の有機EL素子の各測定結果を表2に示す。
Figure 2017112011
表2に示すように、発光ユニットを構成する各層の厚さを調製することにより、各試料の有機EL素子の最大強度角度において、設計値と同様の測定値が得られた。従って、上述の実施形態に記載の方法に基づく第1発光ユニットの発光点から反射電極までの距離d1、第2発光ユニットの発光点から反射電極までの距離d2、及び、第3発光ユニットの発光点から反射電極までの距離d3、並びに、透明電極から反射電極までの距離Lとなるように、有機EL素子の発光ユニットの各層の厚さを調製することにより、各発光ユニットから放出される光の最大強度角度を、所定の角度に調製することが可能となる。
試料101及び試料102は、各発光ユニットの最大強度角度θが、[15°≦|θ1―θ3|≦75°]、[15°≦|θ1―θ2|≦75°]、且つ、[15°≦|θ2―θ3|≦75°]の関係を満たしている。さらに、[20°≦|θ1―θ2|≦40°]、[50°≦|θ1―θ3|≦70°]、且つ、[20°≦|θ2―θ3|≦40°]の関係を満たす。このため、ΔExy(0−30)及びΔExy(0−60)が共に十分に大きく、有機EL素子を見る角度に応じて、別々の色調が確認できる。具体的には、試料101は、0°付近では青色発光を呈し、0°から30°付近までは青から緑に発光色が変化し、30°付近で緑色発光を呈し、30°付近から60°付近までは緑から赤に発光色が変化し、60度付近で赤色発光を呈する。また、試料102は、0°付近では青色発光を呈し、0°から30°付近までは青から赤に発光色が変化し、30°付近で赤色発光を呈し、30°付近から60°付近までは赤から緑に発光色が変化し、60度付近で緑色発光を呈する。
このように、各発光ユニットの最大強度角度θが、[20°≦|θ1―θ2|≦40°]、[50°≦|θ1―θ3|≦70°]、且つ、[20°≦|θ2―θ3|≦40°]の関係を満たすことにより、3層の発光ユニットが放出する光がそれぞれの角度で強く放出され、見る角度に応じて色が変化する有機EL素子を構成することができる。このように、各発光ユニットの最大強度角度θと厚さとを制御することにより、見る角度によって色調が変化する有機EL素子の配光特性を制御することができる。
試料103は、第1発光ユニットと第2発光ユニットとの最大強度角度θが、[15°≦|θ1―θ2|≦75°]の関係を満たす。このため、ΔExy(0−30)が大きく、0°と30°とでは異なる色が確認される。
しかしながら、第3発光ユニットは、第1発光ユニット及び第2発光ユニットと、[15°≦|θ1―θ3|≦75°、及び、15°≦|θ2―θ3|≦75°]の関係を満たしていない。このため、ΔExy(0−60)が小さい。この場合には、0°と60°とでの色差が小さく、同様の色が確認される。但し、試料103では、ΔExy(0−30)が大きいため、30°と60°とでは、別々の色が確認される。
従って、試料103の有機EL素子は、0°から30°で色調が大きく変化し、さらに、30°から60°において元の色(0°の色)に色調が変化するような特性を有する。具体的には、0°付近ではマゼンダの発光を呈し、0°から30°付近まではマゼンダから白色及び緑に発光色が変化し、30°付近で緑色発光を呈し、30°付近から60°付近までは緑から白色及び元の色(0°)と同じマゼンダに発光色が変化し、60度付近で0°と同様のマゼンダの発光を呈する。
また、試料104は、第1発光ユニットに対して、第2発光ユニットと第3発光ユニットの最大強度角度θが、[15°≦|θ1―θ2|≦75°]、[15°≦|θ1―θ3|≦75°]の関係を満たす。一方、第2発光ユニットと第3発光ユニットとは、[15°≦|θ2―θ3|≦75°]の関係を満たしていない。このため、ΔExy(0−30)及びΔExy(0−60)が大きいものの、ΔExy(0−30)とΔExy(0−60)との差が小さい。この場合には、0°と30°、及び、0°と60°とでは異なる色が確認されるものの、30°と60°とでは、大きな色調の変化がない。
上述のように、有機EL素子が3層以上の発光ユニットを有する場合には、少なくとも1組の発光ユニットが[15°≦|θ1―θ2|≦75°]を満たす(試料103及び試料104)ように設計することにより、見る角度に応じて色調が変化する有機EL素子の配光特性を制御することができる。特に、試料101や試料102のように、[20°≦|θ1―θ2|≦40°]、[50°≦|θ1―θ3|≦70°]、且つ、[20°≦|θ2―θ3|≦40°]を満たすことにより、色調の変化が大きい有機EL素子を構成することができる。
試料105は、第1発光ユニットと第2発光ユニットのみを有する構成であり、[15°≦|θ1―θ2|≦75°]及び[20°≦|θ1―θ2|≦40°]を満たす。このため、ΔExy(0−30)及びΔExy(0−60)が大きい。このため、0°と30°、及び、0°と60°とでは異なる色が確認される。具体的には、0°から20°付近までは青色の発光を呈し、20°から40°までは青から白色及び黄色に発光色が変化し、40°付近からは黄色の発光を呈する。
このように、発光ユニットが2層の有機EL素子においても、[15°≦|θ1―θ2|≦75°]を満たす設計とすることにより、見る角度に応じて色調が変化する有機EL素子の配光特性を制御することができる。特に、[20°≦|θ1―θ2|≦40°]、又は、[50°≦|θ1―θ2|≦70°]を満たすことにより、より大きな色調の変化を有する有機EL素子を構成することができる。
試料106は、第1発光ユニットと第2発光ユニットと第3発光ユニットとが、いずれも[15°≦|θ1―θ2|≦75°]、[15°≦|θ1―θ3|≦75°]、及び、[15°≦|θ2―θ3|≦75°]の関係を満たしていない。同様に、試料107は、第1発光ユニットと第2発光ユニットとが[15°≦|θ1―θ2|≦75°]の関係を満たしていない。このため、試料106及び試料107では、ΔExy(0−30)及びΔExy(0−60)が小さく、有機EL素子を見る角度に応じて色調の変化に乏しい。従って、少なくとも一組の発光ユニットが[15°≦|θ1―θ2|≦75°]を満たさないと、見る角度に応じて色が変化する有機EL素子を構成することが難しい。
なお、本発明は上述の実施形態例において説明した構成に限定されるものではなく、その他本発明構成を逸脱しない範囲において種々の変形、変更が可能である。
1 有機EL素子、2,11,21 透明電極、4,12 第1発光ユニット、5,7 電源、6 中間電極、8,14 第2発光ユニット、9 制御部、10,17,27 反射電極、13 第1中間電極、15 第2中間電極、16 第3発光ユニット、20 透明基板、22 発光ユニット

Claims (6)

  1. 2層以上の発光ユニットと、前記発光ユニットを挟持する3層以上の電極とを備える有機エレクトロルミネッセンス素子であって、
    第1発光ユニットと、前記第1発光ユニットと異なる波長の光を放出する第2発光ユニットとを有し、
    正面方向から測定した、前記第1発光ユニットの発光強度が最大となる角度θ1と、前記第2発光ユニットの発光強度が最大となる角度θ2とが[15°≦|θ1―θ2|≦75° (但し、0°≦θ1,θ2<90°)]を満たす
    有機エレクトロルミネッセンス素子。
  2. [20°≦|θ1―θ2|≦40°]、又は、[50°≦|θ1―θ2|≦70°]の関係を満たす請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  3. 前記第1発光ユニット、及び、前記第2発光ユニットと異なる波長の光を放出する第3発光ユニットを有し、
    正面方向から測定した、前記第1発光ユニットの発光強度が最大となる角度θ1と、前記第2発光ユニットの発光強度が最大となる角度θ2と、前記第3発光ユニットの発光強度が最大となる角度θ3とが、[15°≦|θ1―θ2|≦75°、且つ、15°≦|θ2―θ3|≦75° (但し、0°≦θ3<90°)]を満たす請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  4. [20°≦|θ1―θ2|≦40°]、且つ、[50°≦|θ1―θ3|≦70°]の関係を満たす請求項3に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  5. [20°≦|θ2―θ3|≦40°]の関係を満たす請求項4に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  6. 請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を備える発光装置。
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