JP2017101638A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関を流通するガスと冷媒とを熱交換させる熱交換器を備えた内燃機関において、熱交換器内での冷媒の沸騰を回避しつつ熱交換器を通過した出ガスの温度の目標値への収束性を向上させる。【解決手段】冷媒温度、入りガス温度及びガス流量に基づいて、冷媒の沸騰を回避するための沸騰回避流量を算出する。出ガス温度が目標温度となるための要求冷媒流量を、フィードフォワード制御及び少なくとも積分項を含むフィードバック制御により算出する。沸騰回避流量が要求冷媒流量よりも大きい場合には、冷媒流量が沸騰回避流量となるようにW/Pを動作させる沸騰回避運転を行い、沸騰回避流量が要求冷媒流量以下の場合には、冷媒流量が要求冷媒流量となるようにW/Pを動作させる通常運転を行う。そして、沸騰回避運転の実行中における積分項が負値である場合には、当該積分項を0として要求冷媒流量を算出する。【選択図】図9

Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関し、詳しくは、内燃機関を流通するガスと冷媒との間で熱交換を行う熱交換器を備える内燃機関の制御装置に関する。
例えば特許文献1には、冷却水を電動ウォーターポンプによって循環させることでエンジンを冷却可能な冷却装置が開示されている。この冷却装置では、より詳しくは、冷却水温度が所定の沸騰基準温度を超える場合に、電動ウォーターポンプの停止を禁止することが行われる。これにより、冷却水の沸騰が抑止される。
特開2010−242550号公報
ところで、内燃機関には、内燃機関を流通するガスと冷媒とを熱交換させる熱交換器を備えるものがある。このような熱交換器としては、例えば水冷式インタークーラが挙げられる。熱交換器によるガスの温度制御では、熱交換器を通過したガス(以下「出ガス」と称する)の温度である出ガス温度が目標温度となるように、フィードバック制御によって要求冷媒流量が決定される。
ここで、熱交換器に流入する冷媒の温度が上昇するような運転状態では、熱交換器に流入するガス(以下、「入りガス」と称する)からの受熱によって、熱交換器内の冷媒が局所的に沸騰するおそれがある。このような局所的な沸騰に対する対策としては、例えば、熱交換器に流入する入りガスや冷媒の状態に基づいて、冷媒の沸騰を回避するための冷媒流量の最小値である沸騰回避流量を計算し、要求冷媒流量が沸騰回避流量よりも少ない期間にはフィードフォワード制御によって冷媒流量を沸騰回避流量まで増量することが行なわれる。しかしながら、冷媒流量が増量されると、沸騰は回避されるものの出ガス温度は目標温度よりも低下するため、要求冷媒流量はフィードバック制御における積分項の影響によって減算側へと補正されてしまう。このため、その後出ガス温度が目標温度を超えて上昇した場合に、要求冷媒流量が沸騰回避流量を再び上回るまでに時間を要してしまい、その間に出ガス温度のオーバーシュートが大きくなってしまう。
本発明は、上述のような課題に鑑みてなされたもので、内燃機関を流通するガスと冷媒とを熱交換させる熱交換器を備えた内燃機関において、熱交換器内での冷媒の沸騰を回避しつつ、熱交換器を通過した出ガスの温度の目標値への収束性を向上させることが可能な内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記の目的を達成するため、
内燃機関を流通するガスを冷却する冷媒が流れる冷媒循環回路と、
前記冷媒循環回路に設置され、ガスと冷媒とを熱交換させる熱交換器と、
前記冷媒循環回路に設置され、前記熱交換器に導入される冷媒の冷媒流量を調節する電動式のウォーターポンプと、
を備える前記内燃機関を制御する制御装置であって、
前記熱交換器へ導入される入りガスの入りガス温度を取得する入りガス温度取得手段と、
前記熱交換器を通過した出ガスの出ガス温度を取得する出ガス温度取得手段と、
前記熱交換器へ導入される入りガスのガス流量を取得するガス流量取得手段と、
前記熱交換器へ導入される冷媒の冷媒温度を取得する冷媒温度取得手段と、
前記冷媒温度、前記入りガス温度、及び前記ガス流量に基づいて、前記熱交換器に流入する冷媒の沸騰を回避するための前記冷媒流量の最小値である沸騰回避流量を算出する沸騰回避流量算出手段と、
前記出ガス温度が目標温度となるための前記冷媒流量である要求冷媒流量を、フィードフォワード制御及び少なくとも積分項を含むフィードバック制御により算出する要求冷媒流量算出手段と、
前記沸騰回避流量が前記要求冷媒流量よりも大きい場合には、前記冷媒流量が前記沸騰回避流量となるように前記ウォーターポンプを動作させる沸騰回避運転を行い、前記沸騰回避流量が前記要求冷媒流量以下の場合には、前記冷媒流量が前記要求冷媒流量となるように前記ウォーターポンプを動作させる通常運転を行う流量制御手段と、を備え、
前記要求冷媒流量算出手段は、前記沸騰回避運転の実行中における前記積分項が負値である場合には、当該積分項を0として前記要求冷媒流量を算出することを特徴としている。
沸騰回避運転が開始されると、過冷却によって出ガス温度が目標温度よりも低下する。出ガス温度と目標温度との偏差が要求冷媒流量の算出における積分項に反映されると、要求冷媒流量が減算側へと補正されてしまい沸騰回避運転から通常運転への復帰が遅れてしまう。本発明によれば、沸騰回避運転の実行中において、要求冷媒流量の算出における積分項が負値の場合に当該積分項が0とされるため、要求冷媒流量が積分項によって減算されることが回避される。これにより、出ガス温度が目標値よりも大きな値に転じた場合に、逸早く通常運転に戻すことができるので、出ガス温度のオーバーシュートが抑制される。
本発明の実施の形態の制御装置のシステム構成を説明するための図である。 外気温度に基づいて冷媒温度を算出する際のオフセット値の設定例を示す図である。 水冷式のインタークーラの冷却特性を示す図である。 内燃機関の運転状態に応じた要求冷媒流量の推移の一例を模式的に示す図である。 出ガス温度制御を実行した場合の各種状態量の変化を示すタイムチャートである。 沸騰回避流量を算出するための方法の一例を示す図である。 沸騰回避制御の課題を説明するための図である。 実施の形態1のシステムにおいて実行される沸騰回避制御を説明するための図である。 本発明の実施の形態1のシステムが沸騰回避制御を行う際に実行するルーチンのフローチャートである。
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態1について図を参照して説明する。
[実施の形態1のシステム構成]
図1は、本発明の実施の形態の制御装置のシステム構成を説明するための図である。図1に示すように、本実施の形態のシステムは、内燃機関10を備えている。内燃機関10は、車両等の移動体に搭載される直列4気筒ディーゼルエンジンとして構成されている。但し、内燃機関10の種別、気筒数および気筒配列はこれに限定されない。内燃機関10の各気筒には、吸気通路12および排気通路14が連通している。
吸気通路12には、過給機16のコンプレッサ16aが設置されている。コンプレッサ16aは、排気通路14に配置されたタービン16bの回転により駆動される。コンプレッサ16aよりも下流側の吸気通路12は、内燃機関10の吸気マニホールド(図示しない)に接続され、この吸気マニホールドには水冷式インタークーラ(「I/C」とも称する)18が内蔵されている。インタークーラ18の熱交換部位であるコアには内部通路(図示しない)が形成され、この内部通路が冷媒循環回路20に接続されている。
冷媒循環回路20には、冷媒循環回路20内に冷媒を循環させるための電動式のウォーターポンプ(以下、「W/P」とも称する)22と、ラジエータ24とが設けられている。W/P22の駆動電圧Dutyを変化させることにより、インタークーラ18に導入される冷媒の冷媒流量が調節される。また、ラジエータ24のコアには、インタークーラ18と同様に内部通路(図示しない)が形成され、この内部通路が冷媒循環回路20に接続されている。インタークーラ18の内部通路を流れる冷媒と吸気との間で熱交換が行われ、ラジエータ24の内部通路を流れる冷媒と外気との間で熱交換が行われる。
また、本実施の形態のシステムは、排気通路14が接続されている排気マニホールド(図示しない)と、コンプレッサ16aよりも下流側の吸気通路12とを接続する高圧EGR通路26を備えている。高圧EGR通路26にはEGRバルブとEGRクーラ(何れも図示しない)が設けられており、EGRバルブを操作して高圧EGR通路26を開くことで排気通路14へ流れる排気(EGRガス)の一部が吸気通路12に還流される。
また、本実施の形態のシステムは、ECU(Electronic Control Unit)30を備えている。ECU30は、少なくとも入出力インタフェースとメモリとCPUとを備えている。入出力インタフェースは、内燃機関10および移動体に取り付けられた各種センサからセンサ信号を取り込むとともに、内燃機関10が備えるアクチュエータに対して操作信号を出力するために設けられる。ECU30が信号を取り込むセンサには、インタークーラ18の上流側の吸気通路12に設けられ、インタークーラ18へ流入するガス(入りガス)の温度(入りガス温度)を検出する温度センサ32、インタークーラ18の下流側の吸気通路12に設けられ、インタークーラ18を通過した吸気ガス(出ガス)の温度(出ガス温度)を検出する温度センサ34、及びインタークーラ18の上流側の冷媒循環回路20に設けられ、インタークーラ18へ流入する冷媒の温度(以下、「冷媒温度」と称する)を検出する温度センサ36が含まれる。ECU30が操作信号を出すアクチュエータには、上述したW/P22やEGRバルブが含まれる。メモリには、内燃機関10を制御するための各種の制御プログラム、マップ等が記憶されている。CPUは、制御プログラム等をメモリから読み出して実行し、取り込んだセンサ信号に基づいて操作信号を生成する。
[実施の形態1の動作]
(出ガス温度制御の概要)
ECU30は、出ガス温度が目標温度になるようにW/P22から送水される冷媒流量をフィードフォワード制御及びフィードバック制御によって調整する出ガス温度制御を実行する。より詳しくは、ECU30は、先ず出ガス温度の目標温度を決定し、次式(1)に従い要求I/C冷却効率ηを算出する。目標温度は、EGRガスが還流されても凝縮水が発生しないガス温度(例えば40℃)に決定される。また、冷媒温度は、温度センサ36によって検出された値(例えば25℃)を用いることができる。なお、冷媒温度は、温度センサ36を用いた検出に限らず外気温度を用いてもよい。ただし、ラジエータ24が配置されているエンジンコンパートメント内は外気温度よりも若干高いため、外気温度に予め定めたオフセット値を加算した値を冷媒温度とすることが好ましい。オフセット値は外気温度に関連付けて設定すればよく、エアコンのON/OFF状態に応じてオフセット値を個別に設定してもよい。なお、図2には、外気温度に基づいて冷媒温度を算出する際のオフセット値の設定例を示している。
Figure 2017101638
次に、ECU30は、フィードフォワード制御及びフィードバック制御によって要求冷媒流量を算出する。より詳しくは、フィードフォワード制御では、ECU30は、要求I/C冷却効率ηとインタークーラ18を通過するガス流量を用いて、冷媒流量要求値のフィードフォワード項である要求F/F冷媒流量を算出する。図3は、水冷式のインタークーラの冷却特性を示す図である。この図に示すように、冷媒がインタークーラ18を通過する場合のI/C冷却効率は、インタークーラ18を通過する冷媒流量とガス流量を用いて特定することができる。ECU30は、図3に示す規定濃度の冷媒を前提としたインタークーラ18の冷却特性を、冷媒流量にI/C冷却効率とガス流量を関連付けたマップとして記憶している。ここでは、ECU30は、当該マップを用いて、上式(1)を用いて算出した要求I/C冷却効率ηと、エンジン回転速度Neと噴射量Qから算出したガス流量とに対応する冷媒流量を要求F/F冷媒流量として算出する。
次に、ECU30は、温度センサ34によって検出された出ガス温度が目標温度に追従するように、これらの温度差を要求冷媒流量にフィードバックするフィードバック制御を行う。より詳しくは、ECU30は、温度センサ34によって検出された出ガス温度と目標温度の偏差に基づいて、冷媒流量要求値のフィードバック項である要求F/B冷媒流量を算出する。要求冷媒流量のフィードバック制御はPID制御であり、フィードバック項は、P項、I項、及び、D項からなる。そして、ECU30は、要求F/F冷媒流量に要求F/B冷媒流量を加算した値を冷媒流量の最終的な要求値である要求冷媒流量として算出する。なお、上記のフィードバック制御は、少なくとも積分項であるI項が含まれていればよく、必ずしもPID制御である必要はない。
次に、ECU30は、算出した要求冷媒流量を用いて、W/P22の駆動電圧DutyであるW/P駆動電圧Dutyを決定する。ここで、W/P22は駆動電圧Dutyを可変させて冷媒流量を変化させるが、その構造上、W/P22を駆動可能な最小の駆動電圧Duty(例えば40%)が決められている。このため、W/P22を連続的に駆動する連続運転によって実現可能な冷媒流量には下限が存在することとなり、その下限よりも小さい流量を実現する際にはW/P22を間欠的に駆動する間欠運転が必要となる。図4は、内燃機関の運転状態に応じた要求冷媒流量の推移の一例を模式的に示す図である。この図に示す例では、図中に鎖線で表されている要求冷媒流量曲線がW/P22の連続運転によって実現可能な最小流量に対応している。そして、鎖線の最小流量よりも大きい領域はW/P22の連続運転が行われる領域となり、要求冷媒流量が大きいほど駆動電圧Dutyを大きくすることが行なわれる。これに対して、鎖線の最小流量よりも小さい領域は最小のW/P駆動電圧DutyによるW/P22の間欠運転が行われる領域となり、要求冷媒流量が小さいほど駆動期間が短くなるように間欠運転中における駆動及び停止の間隔が決定される。
図5は、上述した出ガス温度制御を実行した場合の各種状態量の変化を示すタイムチャートであり、(A)は車速の時間変化を、(B)は各種温度の時間変化を、(C)はガス流量及び要求冷却効率の時間変化を、(D)は要求冷媒流量の時間変化を、そして(E)は出ガス温度およびW/P駆動電圧Dutyの時間変化を、それぞれ示している。この図に示す例では、要求冷媒流量に応じてW/P駆動電圧Dutyが決定され、これにより出ガス温度が目標温度の近傍の温度に制御されていることが分かる。
(沸騰回避制御の概要)
インタークーラ18へ流入する冷媒の温度は、通常ラジエータ24によって外気温度に調整されている。しかしながら、例えば、低速登坂走行などによって低車速風且つエンジンコンパートメント内が高温となるような特殊な運転条件においては、冷媒温度が外気温度まで下がりきらずに徐々に上昇することも想定される。この場合、インタークーラ18内に流入する冷媒流量が少ないと、流入した少量の冷媒が多くの熱を受熱して局所的に沸騰してしまうおそれがある。しかしながら、インタークーラ18内の局所的な温度の検出は困難であり、フィードバック制御によって冷媒流量を補正することは難しい。
そこで、実施の形態1のシステムでは、冷媒の沸騰を回避するためのフィードフォワード制御が行なわれる。より詳しくは、ECU30は、冷媒温度、入りガス温度、及びガス流量に基づいて、沸騰を回避し得る冷媒流量の最小値(以下、「沸騰回避流量」と称する)を算出する。図6は、沸騰回避流量を算出するための方法の一例を示す図である。この図に示すように、ECU30は、沸騰回避流量にガス流量と入りガス温度を関連付けたマップを冷媒温度別に記憶している。ここでは、ECU30は、当該マップを用いて、エンジン回転速度Neと噴射量Qから算出したガス流量、温度センサ32によって検出された入りガス温度、及び温度センサ36によって検出された冷媒温度に対応する沸騰回避流量を算出する。
ECU30は、算出した要求冷媒流量を用いてW/P駆動電圧Dutyを決定し、W/P22を動作させる。以下、この運転を通常運転と称する。ただし、ECU30は、沸騰回避流量が要求冷媒流量より大きい期間は、沸騰回避流量を用いてW/P駆動電圧Dutyを決定し、W/P22を動作させる。以下、この運転を沸騰回避運転と称する。このような沸騰回避制御によれば、実際の冷媒流量が沸騰を回避し得る最小の冷媒流量を下回る事がないため、冷媒の沸騰が回避される。
(実施の形態1のシステムの特徴的動作)
上述した沸騰回避制御は、例えば以下のような運転条件において問題がある。図7は、沸騰回避制御の課題を説明するための図である。低速登坂走行等によって低車速風且つエンジンコンパートメント内が高温となる条件では、この図に示すように、冷媒温度が外気温度まで下がりきらずに上昇することがある。冷媒温度が上昇すると沸騰回避温度も高くなる。その結果、沸騰回避温度が要求冷媒流路よりも大きくなると、沸騰回避流量適用フラグがONとされて沸騰回避運転が開始される。これにより、実際の冷媒流量は沸騰回避流量に制御される。
ここで、沸騰回避運転が開始されると、インタークーラ18には要求冷媒流量よりも多量の冷媒が流入することとなる。このため、この図に示すように、出ガス温度は過冷却によって目標温度よりも低下する。このような出ガス温度のアンダーシュートが起きると、要求冷媒流量の算出におけるフィードバック制御の積分項には減量側の補正要求が蓄積されるため、要求冷媒流量は減量側へと推移する。
一方、この図に示す例では、冷媒温度が外気温度を超えて上昇し続けているため、出ガス温度も途中から上昇に転じている。出ガス温度が目標温度を超えると、積分項も増加に転じる。そして、要求冷媒流量が沸騰回避流量を超えて上昇すると、再び通常運転が行われる。
上記動作では、沸騰回避運転中の要求冷媒流量が積分項による減量補正によって減量されるため、沸騰回避運転の期間が長期化してしまう。これにより、出ガス温度が目標温度を超えるオーバーシュートが増大し、出ガス温度の目標温度への収束性が低下している。
これに対して、実施の形態1のシステムでは、以下の対策がなされている。図8は、実施の形態1のシステムにおいて実行される沸騰回避制御を説明するための図である。この図に示すシステムでは、沸騰回避運転中において、要求冷媒流量のフィードバック制御における積分項が負値である場合に、積分項が0として要求冷媒流量の算出が行なわれる。その結果、積分項による冷媒流量の減算補正が反映されないので、要求冷媒流量の減量が抑制される。その後、出ガス温度が上昇に転じて目標温度を超えると、積分項は速やかに増量補正に転じることとなる。増量補正は要求冷媒流量へと反映されるため、沸騰回避運転期間から通常運転へと逸早く戻すことができる。これにより、出ガス温度のオーバーシュート量を抑制されるので、出ガス温度の目標温度への収束性が向上する。
(実施の形態1の具体的処理)
次に、本発明の実施の形態1のシステムにおいて実行される具体的処理について説明する。図9は、本発明の実施の形態1のシステムが沸騰回避制御を行う際に実行するルーチンのフローチャートである。なお、図9に示すルーチンは、ECU30によって所定の制御周期で繰り返し実行される。
図9に示すルーチンでは、冷媒及びガスの状態が取得される(ステップS1)。ここでは、具体的には、温度センサ32、34および36によって入りガス温度、出ガス温度及び冷媒温度がそれぞれ検出される。また、エンジン回転速度Neと噴射量Qからガス流量が算出される。
次に、要求冷媒流量が算出される(ステップS2)。ここでは、具体的には、上述したフィードフォワード制御及びフィードバック制御によってガス温度が目標温度となるための要求冷媒流量が算出される。次に、沸騰回避流量が算出される(ステップS3)。ここでは、具体的には、上述したフィードフォワード制御によって、沸騰を回避し得る最小の冷媒流量として沸騰回避流量が算出される。
次に、沸騰回避流量が要求冷媒流量よりも大きいか否かが判定される(ステップS4)。その結果、要求冷媒流量<沸騰回避流量の成立が認められない場合には、冷媒が沸騰するおそれがないと判断されて、次のステップに移行して、冷媒流量が要求冷媒流量となるようにW/P22が動作される(ステップS5)。一方、上記ステップS4において、要求冷媒流量<沸騰回避流量の成立が認められた場合には、冷媒が沸騰するおそれがあると判断されて、次のステップに移行して、冷媒流量が沸騰回避流量となるようにW/P22が動作される(ステップS6)。次に、要求冷媒流量のフィードバック制御における積分項が0との間で最大値選択される(ステップS7)。これにより、算出された積分項が負値である場合には積分項が0として要求冷媒流量のフィードバック制御が行なわれる。
以上説明したとおり、本発明の実施の形態1のシステムによれば、冷媒の局所的な沸騰を回避しつつ出ガス温度の目標温度への収束性を向上させることができる。
ところで、上述した実施の形態1のシステムでは、吸入空気と冷媒とを熱交換させるインタークーラ18を備える内燃機関10を例に挙げて説明を行った。しかしながら、本発明の対象となる「熱交換器」は、内燃機関を流通するガスと冷媒とを熱交換させるものであればインタークーラ18に限られない。すなわち、当該熱交換器は、例えば、排気通路と吸気通路とを接続するEGR通路に配置され、EGR通路を流れるEGRガスと冷媒(冷却水)とを熱交換させる水冷式のEGRクーラであってもよい。より具体的には、EGRクーラを対象とする場合の電動ウォーターポンプの流量制御は、EGRクーラを流通する冷却水の要求冷媒流量として、例えば内燃機関の運転状態に応じて算出される値を用いるようにしたうえで、上述した図9に示すルーチン等と同様の処理をECUに実行させることによって実施することができる。
また、上述した実施の形態1のシステムでは、沸騰回避運転の実行中は要求冷媒流量の算出におけるI項を0との間で最大値選択することとしたが、フィードバック制御におけるP項及びD項についてもI項と同様の処理を行うこととしてもよい。
なお、上述した実施の形態1のシステムでは、インタークーラ18が本発明の「熱交換器」に、冷媒循環回路20が本発明の「冷媒循環回路」に、ウォーターポンプ22が本発明の「ウォーターポンプ」に、それぞれ相当している。また、上述した実施の形態1のシステムでは、ECU30が上記ステップS1の処理において温度センサ32によって入りガス温度を検出することにより本発明の「入りガス温度取得手段」が実現され、ECU30が上記ステップS1の処理において温度センサ34によって出ガス温度を検出することにより本発明の「出ガス温度取得手段」が実現され、ECU30が上記ステップS1の処理において温度センサ36によって冷媒温度を検出することにより本発明の「冷媒温度取得手段」が実現され、ECU30が上記ステップS1の処理においてガス流量を算出することにより本発明の「ガス流量取得手段」が実現され、ECU30が上記ステップS2及びS7の処理を実行することにより本発明の「要求冷媒流量算出手段」が実現され、ECU30がステップS3の処理を実行することにより本発明の「沸騰回避流量算出手段」が実現され、ECU30がステップS4〜S6の処理を実行することにより本発明の「流量制御手段」が実現されている。
10 内燃機関
12 吸気通路
14 排気通路
16 過給機
16a コンプレッサ
16b タービン
18 水冷式インタークーラ(I/C)
20 冷媒循環回路
22 ウォーターポンプ(W/P)
24 ラジエータ
30 ECU(Electronic Control Unit)
32,34,36 温度センサ

Claims (1)

  1. 内燃機関を流通するガスを冷却する冷媒が流れる冷媒循環回路と、
    前記冷媒循環回路に設置され、ガスと冷媒とを熱交換させる熱交換器と、
    前記冷媒循環回路に設置され、前記熱交換器に導入される冷媒の冷媒流量を調節する電動式のウォーターポンプと、
    を備える前記内燃機関を制御する制御装置であって、
    前記熱交換器へ導入される入りガスの入りガス温度を取得する入りガス温度取得手段と、
    前記熱交換器を通過した出ガスの出ガス温度を取得する出ガス温度取得手段と、
    前記熱交換器へ導入される入りガスのガス流量を取得するガス流量取得手段と、
    前記熱交換器へ導入される冷媒の冷媒温度を取得する冷媒温度取得手段と、
    前記冷媒温度、前記入りガス温度、及び前記ガス流量に基づいて、前記熱交換器に流入する冷媒の沸騰を回避するための前記冷媒流量の最小値である沸騰回避流量を算出する沸騰回避流量算出手段と、
    前記出ガス温度が目標温度となるための前記冷媒流量である要求冷媒流量を、フィードフォワード制御及び少なくとも積分項を含むフィードバック制御により算出する要求冷媒流量算出手段と、
    前記沸騰回避流量が前記要求冷媒流量よりも大きい場合には、前記冷媒流量が前記沸騰回避流量となるように前記ウォーターポンプを動作させる沸騰回避運転を行い、前記沸騰回避流量が前記要求冷媒流量以下の場合には、前記冷媒流量が前記要求冷媒流量となるように前記ウォーターポンプを動作させる通常運転を行う流量制御手段と、を備え、
    前記要求冷媒流量算出手段は、前記沸騰回避運転の実行中における前記積分項が負値である場合には、当該積分項を0として前記要求冷媒流量を算出することを特徴とする内燃機関の制御装置。
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