JP2018087577A - 内燃機関のegrシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】EGRガスが流れるガス経路において凝縮水発生のおそれのある各部位での凝縮水の発生を抑制し、ひいては内燃機関及びその他製品において腐食等の問題を生じさせないようにする。【解決手段】エンジン10の吸気管11には吸気コンプレッサ31の下流側にインタークーラ34が設けられている。EGR配管36にはEGR弁37とEGRクーラ38とが設けられている。ECU50は、EGRクーラ38での凝縮水の発生、新気とEGRガスとの合流部分での凝縮水の発生、インタークーラ34での凝縮水の発生をそれぞれ判定する。そして、これらいずれかの部位で凝縮水が発生するとの判定がなされた場合に、各々対応する凝縮水抑制の対策を実施する。【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関のEGRシステムに関するものである。
内燃機関においては、排気の一部を吸気側に還流させる外部EGR装置が一般に用いられており、外部EGR装置のEGR配管においてEGRガスを冷却させるEGRクーラを設ける技術も一般化されている。また、過給機付きの内燃機関において吸気ポートの上流側にインタークーラを設ける技術も一般に知られている。この場合、EGRガスが流れるガス経路において凝縮水の発生が問題視されている。
例えば特許文献1に記載された技術では、インタークーラでの凝縮水の発生を抑制すべく、EGRクーラの冷却性能を制御してそのEGRクーラ出口温度を飽和水蒸気分圧に見合う必要温度以下にするようにしている。
特開平8−135519号公報
しかしながら、実際のEGRシステムを考えると、EGRガスがEGRクーラに流入し、その後、気筒内に導入されるまでには複数の部位でそれぞれ凝縮水が発生する可能性があり、これら各部位で凝縮水抑制の対策を施していないと、やはり凝縮水発生に起因する諸問題が生じると考えられる。この点、既存の技術においては改善の余地があると考えられる。
本発明は、EGRガスが流れるガス経路において凝縮水発生のおそれのある各部位での凝縮水の発生を抑制し、ひいては内燃機関及びその他製品において腐食等の問題を生じさせないようにすることができる内燃機関のEGRシステムを提供することを主たる目的とするものである。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について説明する。
本発明における内燃機関のEGRシステムは、内燃機関(10)に吸入される吸気を過給する過給手段(30)と、前記内燃機関の吸気通路において前記過給手段の吸気圧縮部(31)よりも下流側に設けられ、吸気を冷却するインタークーラ(34)と、前記内燃機関から排出される排気の一部をEGRガスとして排気通路から吸気通路に還流させるEGR配管(36)と、前記EGR配管に設けられるEGR弁(37)と、前記EGR配管に設けられるEGRクーラ(38)と、を備えている。そして、前記EGRクーラ内においてEGRガスの冷却によって凝縮水が発生するか否かを判定する第1判定手段(51)と、前記吸気通路において新気とEGRガスの合流部分で凝縮水が発生するか否かを判定する第2判定手段(51)と、前記インタークーラ内において吸気の冷却によって凝縮水が発生するか否かを判定する第3判定手段(51)と、前記各判定手段のいずれかにより凝縮水が発生するとの判定がなされた場合に、それら各判定手段のいずれで凝縮水発生が判定されたかに応じて、各々対応する凝縮水抑制の対策を実施する凝縮水抑制手段(51)と、を備えることを特徴とする。
インタークーラ付きの過給手段と、EGRクーラ付きの外部EGR装置とを有するEGRシステムでは、EGR配管に流入したEGRガスは、EGRクーラを通過した後、吸気通路の合流部分で新気と合流し、さらにインタークーラを通過した後に、内燃機関の気筒内に流入する。この場合、EGRクーラ、ガス合流部分、インタークーラの各部位では、部位ごとの諸要因からそれぞれに凝縮水の発生が懸念される。この点、それらの部位ごとに凝縮水発生を確認しつつ凝縮水抑制の対策を適宜実施する構成にしたため、EGRクーラ、ガス合流部分、インタークーラの各部位のいずれにおいても適正に凝縮水発生の抑制を実現できる。その結果、EGRガスが流れるガス経路において凝縮水発生のおそれのある各部位での凝縮水の発生を抑制し、ひいては内燃機関及びその他製品において腐食等の問題を生じさせないようにすることができる。
発明の実施の形態におけるエンジン制御システムの概略を示す構成図。 冷却システムの概要を示す図。 EGRガス経路に関連する構成を模式的に示す図。 凝縮水抑制制御の処理手順を示すフローチャート。 凝縮水抑制制御の処理手順を示すフローチャート。 EGRガス経路に関連する構成を模式的に示す図。 EGRガス経路に関連する構成を模式的に示す図。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態は、車両に搭載される多気筒4サイクルガソリンエンジン(内燃機関)を制御対象とし、当該エンジンにおける各種アクチュエータの電子制御を実施するものとしている。まず、図1によりエンジン制御システムの全体概略構成を説明する。
図1に示すエンジン10において、吸気管11の上流部には吸入空気量を検出するためのエアフロメータ12が設けられている。エアフロメータ12の下流側には、DCモータ等のスロットルアクチュエータ13によって開度調節されるスロットル弁14が設けられている。スロットル弁14の開度(スロットル開度)はスロットルアクチュエータ13に内蔵されたスロットル開度センサ15により検出される。スロットル弁14の下流側にはサージタンク16が設けられ、サージタンク16には、各気筒の吸気ポートに通じる吸気マニホールド17が取り付けられている。吸気管11及び吸気マニホールド17により吸気通路が形成されている。
エンジン10の吸気ポート及び排気ポートには、それぞれ吸気弁及び排気弁(共に図示略)が設けられている。エンジン10には、吸気弁の開閉タイミングを変化させる吸気側動弁機構21と、排気弁の開閉タイミングを変化させる排気側動弁機構22とが設けられている。また、エンジン10には気筒ごとに燃料噴射弁23と点火プラグ24とが設けられている。
エンジン10の排気ポートには排気マニホールド25が接続され、その排気マニホールド25の集合部に排気管26が接続されている。排気管26には、排気中の有害成分を浄化するための触媒28が設けられている。本実施形態では、触媒28としてCO、HC、NOxの三成分を浄化する三元触媒が用いられている。触媒28の上流側には、排気を検出対象として混合気の空燃比(酸素濃度)を検出する空燃比センサ29が設けられている。排気マニホールド25及び排気管26により排気通路が形成されている。
吸気管11と排気管26との間には、過給手段としてのターボチャージャ30が設けられている。ターボチャージャ30は、吸気管11においてスロットル弁14の上流側に配置された吸気コンプレッサ31と、排気管26において触媒28の上流側に配置された排気タービン32と、吸気コンプレッサ31及び排気タービン32を連結する回転軸33とを備えて構成されている。吸気コンプレッサ31が吸気圧縮部に相当する。ターボチャージャ30において、排気管26を流れる排気によって排気タービン32が回転されると、排気タービン32の回転に伴い吸気コンプレッサ31が回転され、吸気コンプレッサ31の回転により生じる遠心力によって吸気が圧縮される(過給される)。
また、吸気管11には、スロットル弁14の下流側(吸気コンプレッサ31の下流側)に、過給された吸気を冷却する熱交換器としてのインタークーラ34が設けられており、このインタークーラ34により吸気が冷却されることで空気の充填効率の低下が抑制されるようになっている。インタークーラ34は例えば水冷式熱交換器であり、冷却水を流通させることでその冷却水と吸気と間で熱交換を実施する。本実施形態では、サージタンク16に一体にインタークーラ34が設けられる構成としているが、サージタンク16の上流側又はスロットル弁14の上流側にインタークーラ34が設けられる構成であってもよい。
また、エンジン10には、排気の一部をEGRガスとして吸気側に導入する外部EGR装置35が設けられている。このEGR装置35は、吸気管11と排気管26とを接続するEGR配管36と、EGR配管36を流れるEGRガス量を調節する電磁駆動式のEGR弁37と、EGRガスを冷却するEGRクーラ38とを有する。EGRクーラ38は例えば水冷式熱交換器であり、冷却水を流通させることでその冷却水とEGRガスとの間で熱交換を実施する。EGR配管36は、排気管26において排気タービン32の下流側(例えば触媒28の下流側)と、吸気管11において吸気コンプレッサ31の上流側とを接続するように設けられており、これによりいわゆるLPL方式(低圧ループ方式)のEGRシステムを構築するものとなっている。
その他、本システムには、エンジン10の所定クランク角ごとにクランク角信号を出力するクランク角センサ41、エンジン10の冷却水温度を検出する水温センサ42、ドライバによるアクセル操作量を検出するアクセルセンサ43等の各種センサが設けられている。
ECU50は、周知の通りCPU、ROM、RAM等よりなるマイクロコンピュータ(以下、マイコン51という)を主体として構成され、ROMに記憶された各種の制御プログラムを実行することで、エンジン10の各種制御を実施する。具体的には、マイコン51は、前述した各種センサから検出信号等を入力し、その入力した検出信号等に基づいて、スロットル弁14や、動弁機構21,22、燃料噴射弁23、点火プラグ24、EGR弁37等の駆動を制御する。
EGR制御について特に述べると、ECU50は、エンジン回転速度や負荷(例えば要求空気量)等の運転状態パラメータに基づいて、EGRガス量又はEGR率の目標値を算出し、その目標値が達せられるようにEGR弁37の開度を制御する。
次に、本実施形態における冷却システムについて説明する。図2は、冷却システムの概要を示す図である。
図2の冷却システムでは、冷却水の循環経路として、エンジン10のウォータジャケット10aに通じる冷却水経路であるエンジン冷却水経路L1と、インタークーラ34に通じる冷却水経路であるI/C冷却水経路L2とが設けられている。この場合、エンジン冷却水経路L1を流れるエンジン冷却水は、エンジン10の過昇温を抑制する役目を有する一方で、エンジン10の暖機状態を保持する役目を有することから、そのエンジン冷却水の温度は、I/C冷却水経路L2を流れるI/C冷却水に比べて高温である。ゆえに、エンジン冷却水経路L1は高温経路、I/C冷却水経路L2は低温経路であると言える。
エンジン冷却水経路L1側の構成を説明する。エンジン冷却水経路L1には電動式のウォータポンプ61が設けられており、このウォータポンプ61の駆動によりエンジン冷却水経路L1でのエンジン冷却水の循環が行われる。エンジン冷却水経路L1は、互いに並列に配置されたEGRクーラ38、ヒータコア62及びオイルクーラ63を通過する経路と、ラジエータ64を通過する経路とを有している。これら各経路(ラジエータ64を通過しない経路/通過する経路)は互いに並列に設けられており、これら各経路のいずれをエンジン冷却水が通過するかはサーモスタッド65により切り替えられるようになっている。サーモスタッド65の経路切替により、エンジン冷却水経路L1を循環するエンジン冷却水の温度が所定の高温値(約80℃程度)に保持される。
エンジン冷却水経路L1において、EGRクーラ38、ヒータコア62及びオイルクーラ63に分岐する分岐部には流量制御弁66が設けられており、流量制御弁66によって、EGRクーラ38に流入するエンジン冷却水の量が調整されるようになっている。
また、エンジン冷却水経路L1上において、エンジン10の出口側には吸気管加熱装置67が設けられている。吸気管加熱装置67は、吸気管11においてEGR配管36との合流部(ガス合流部A)の上流側に設けられており、エンジン冷却水の熱により吸気管11の管壁部を加熱することで新気を昇温させるものとしている。エンジン冷却水経路L1を流れるエンジン冷却水が吸気管加熱装置67を通過するかしないかは流路切替弁68により切り替えられる。
また、I/C冷却水経路L2には電動式のウォータポンプ71が設けられており、このウォータポンプ71の駆動によりI/C冷却水経路L2でのI/C冷却水の循環が行われる。I/C冷却水経路L2は、ラジエータ72を経由する経路と、ラジエータ72を経由しない経路とを有しており、これら各経路のいずれをI/C冷却水が通過するかはサーモスタッド73により切り替えられるようになっている。サーモスタッド73の経路切替により、I/C冷却水経路L2を循環するI/C冷却水の温度が所定の低温値(約40℃程度)に保持される。
また、エンジン冷却水経路L1上においてEGRクーラ38よりも上流側には、エンジン冷却水経路L1を流れるエンジン冷却水とI/C冷却水経路L2を流れるI/C冷却水との間で熱交換を行わせる熱交換器75が設けられている。この場合、エンジン冷却水経路L1には比較的高温のエンジン冷却水が流れ、I/C冷却水経路L2には比較的低温のI/C冷却水が流れるため、熱交換器75ではエンジン冷却水によるI/C冷却水の加熱、及びI/C冷却水によるエンジン冷却水の放熱が行われる。I/C冷却水経路L2において、熱交換器75を通る経路と通らない経路に分岐する分岐部には流量制御弁76が設けられており、流量制御弁76によって、熱交換器75を通過するI/C冷却水の流量が調整されるようになっている。
ところで、上記のように外部EGR装置35を備えるエンジンシステムでは、EGRガスが通過するEGRガス経路の各部位で凝縮水が発生する可能性があり、その凝縮水の発生に起因して各種部品内における腐食やエンジン破損等の不都合の発生が懸念される。これを図3を用いて具体的に説明する。図3では、エンジン10のEGRガス経路に関連する構成を模式的に示している。
図3において、エンジン10の各気筒から排出された排気は、排気マニホールド25と排気タービン32と触媒28とを経由して流下し、排気の一部がEGRガスとしてEGR配管36に導入される。そして、EGR配管36に導入されたEGRガスは、EGRクーラ38とEGR弁37とを経由して吸気管11に流れ込み、その吸気管11において新気と合流する。その後、EGRガスと新気との混合ガスは吸気コンプレッサ31とインタークーラ34と吸気マニホールド17とを経由してエンジン10の各気筒に再び吸入される。
上記一連のEGRガス経路では、複数の要因によりEGRガスの温度や露点温度が変化する。そして、EGRガスの温度が、各部位で各々定まる露点温度を下回ると、凝縮水が発生する。なお、露点温度は、各部位の温度及び湿度により決定されるものとなっている。EGRクーラ38よりも下流側のEGRガス経路におけるEGRガスの状態変化を以下に具体的に説明する。
(1)EGRクーラ38では、高温のEGRガスがエンジン冷却水により冷却される。この場合、EGRガスの冷却の程度はエンジン冷却水の温度に依存し、例えばエンジン10の暖機完了前はエンジン冷却水が低温であるため、EGRガスも同様に低温の状態となる。
(2)吸気管11においてEGR配管36との合流部(図3のガス合流部A)では、EGRガスが新気で冷却される。なお、ガス合流部Aでは、その上流のEGR配管36内の湿度に対して湿度の上昇が生じることも考えられる。
(3)吸気コンプレッサ31の下流側では、過給に伴う圧力の上昇によりEGRガス及び新気の混合ガスの温度が上昇する。
(4)インタークーラ34では、EGRガス及び新気の混合ガスがI/C冷却水により冷却される。
また、EGRクーラ38からインタークーラ34に至るまでの経路において、EGRクーラ38からガス合流部Aまでの部分と、ガス合流部Aからインタークーラ34までの部分とでは湿度の相違等により露点温度が高低相違している。例えば、EGRクーラ38からガス合流部Aまでの部分の方が、ガス合流部Aからインタークーラ34までの部分よりも露点温度が高いと考えられる。なお、EGRクーラ38からインタークーラ34までの経路においては、配管部分(すなわちEGR配管36、吸気管11)の配管壁面からの放熱が生じる。そのため、EGRガスの温度は配管放熱によっても次第に低下する。
上記(1)〜(4)のうち(1)EGRクーラ38、(2)ガス合流部A、(4)インタークーラ34の各部位では、ガス温度が露点温度以下に低下することが想定され、その温度低下に伴う凝縮水の発生が懸念される。そこで本実施形態では、上記各部位ごとに凝縮水の発生を予測判定するとともに、凝縮水が発生すると判定された場合に、その発生部位ごとに定められた凝縮水対策の処理を実施する。
凝縮水の発生判定は上記各々の部位ごとに行われる。この場合、ECU50では、EGRクーラ38、ガス合流部A、インタークーラ34の各部位においてガス温度及び露点温度を各々算出するとともに、これら各部位においてガス温度及び露点温度の比較に基づいて凝縮水が発生するか否かを判定する。そして、露点温度に対してガス温度が低温になっていれば、凝縮水が発生する旨判定する。
具体的な構成としては、EGRクーラ38、ガス合流部A、インタークーラ34の各部位にそれぞれ温度センサ(温度検出手段)を設けておき、その温度センサの検出結果に基づいて各部位のガス温度を算出する。また、これら各部位にさらに湿度センサ(湿度検出手段)を設けておき、温度の検出値と湿度の検出値とに基づいて各部位の露点温度を算出する。
また、各部位のガス温度や露点温度は、エンジン運転状態に依存して変化するとともに、各部位での圧力変化等により変化するものであることから、エンジン運転状態を示す各種パラメータや、部位ごとに定められた状態変化パラメータに基づいてガス温度や露点温度を推定するようにしてもよい。この場合、エンジン回転速度、エンジン負荷、EGR開度、エンジン水温といったパラメータが用いられるとよい。温度の推定は、あらかじめ定められた数式やマップ等を用いて実施されるとよい。
凝縮水の発生判定を、ガス温度及び露点温度の比較以外の手法にて実施することも可能である。例えば、各部位における水蒸気分圧及び飽和水蒸気圧を各々算出するとともに、その水蒸気分圧及び飽和水蒸気圧の比較に基づいて凝縮水が発生するか否かを判定する。又は、各部位における水蒸気量及び飽和水蒸気量を各々算出するとともに、その水蒸気量及び飽和水蒸気量の比較に基づいて凝縮水が発生するか否かを判定する。これら水蒸気分圧及び飽和水蒸気圧や、水蒸気量及び飽和水蒸気量は、温度及び湿度に基づいて算出されればよい。また、これら水蒸気分圧及び飽和水蒸気圧や、水蒸気量及び飽和水蒸気量がエンジン運転状態に依存して変化することを勘案して、エンジン運転状態を示す各種パラメータに基づいてこれらを推定するようにしてもよい。
次に、各部位における凝縮水対策について説明する。
まずEGRクーラ38での凝縮水対策としては、EGR自体を停止する。具体的には、EGR弁37を全閉としてEGR自体を停止する。
ガス合流部Aでの凝縮水対策としては、ガス合流部Aでの合流前にEGRガス又は新気の温度調節を行うことが考えられる。この場合、ガス合流部Aに流れ込むEGRガス(すなわちEGRクーラ通過後のEGRガス)について高温状態を維持させるべく、EGRクーラ38でのガス冷却の度合いを小さくする。具体的には、図2の流量制御弁66により、EGRクーラ38に流入する冷却水の量(冷却水流入量)を減らして所定の少流量にする。ウォータポンプ61の駆動量(すなわち冷却水の吐出量)を小さくすることにより、EGRクーラ38に流入する冷却水の量(冷却水流入量)を減らすようにしてもよい。
又は、ガス合流部Aでの凝縮水対策として、ガス合流部Aに流れ込む新気の温度を上昇させるべく新気を加熱する。具体的には、図2の構成において、流路切替弁68により、エンジン冷却水経路L1を流れる冷却水が吸気管加熱装置67を通過して流れる状態とし、エンジン冷却水により新気を昇温させる。
インタークーラ34での凝縮水対策としては、インタークーラ34での吸気の冷却の度合いを減らすべく、インタークーラ34に流入するI/C冷却水の温度を上昇させる。具体的には、図2の構成において、流量制御弁76により、熱交換器75に対してエンジン冷却水とI/C冷却水とが共に流入する状態とし、高温のエンジン冷却水により低温のI/C冷却水を加熱する。この場合、I/C冷却水は、エンジン水温を上限として、それよりも低温となる温度範囲で昇温される。
次に、ECU50のマイコン51により実施される凝縮水抑制制御について説明する。図4は、凝縮水抑制制御の処理手順を示すフローチャートであり、本処理はマイコン51により所定周期で繰り返し実施される。
図4において、ステップS11では、本処理で用いる各種パラメータを取得する。続くステップS12では、EGRクーラ38の出口部分におけるガス温度Tg1及び露点温度Td1を算出する。なお本実施形態では、ステップS12でのガス温度Tg1及び露点温度Td1をはじめ、後述する各部位でのガス温度及び露点温度を、温度センサや湿度センサの検出値に基づいて算出するものとしている。
その後、ステップS13では、「Tg1−Td1」が所定の判定値K1未満であるか否か、すなわちEGRクーラ38において凝縮水が発生するおそれがあるか否かを判定する。判定値K1は0℃又は0℃付近の温度値である。そして、Tg1−Td1<K1であれば、ステップS14に進む。ステップS14では、EGRクーラ38での凝縮水対策を実施する。具体的には、EGRを停止する。例えば、エンジン10の冷間状態ではエンジン冷却水が低温であるためにEGRガスが低温となり、その状況下においてEGRクーラ38での凝縮水対策が実施される。そしてその後、本処理を終了する。また、ステップS13において、Tg1−Td1≧K1であれば、後続のステップS15に進む。
ステップS15では、ガス合流部Aにおけるガス温度Tg2及び露点温度Td2を算出する。続くステップS16では、「Tg2−Td2」が所定の判定値K2未満であるか否か、すなわちガス合流部Aにおいて凝縮水が発生するおそれがあるか否かを判定する。判定値K2は0℃又は0℃付近の温度値であり、判定値K1と同じ値であってもよい(後述のK3も同様)。そして、Tg2−Td2<K2であれば、ステップS17に進む。ステップS17では、ガス合流部Aでの凝縮水対策を実施する。具体的には、流量制御弁66又はウォータポンプ61の制御により、EGRクーラ38に対するエンジン冷却水の流量制限を実施する。又は、流路切替弁68の制御により、吸気管加熱装置67においてエンジン冷却水により新気を昇温させる。例えば、低外気温の環境下では低温の新気が流入することで吸気(混合ガス)が低温となり、その状況下においてガス合流部Aでの凝縮水対策が実施される。
その後、ステップS18〜S20では、ステップS17の凝縮水対策(一次対策)を実施している状態下において凝縮水発生の状態の再判定を実施する。すなわち、ステップS18では、一次対策を実施している状態下で、ガス合流部Aにおけるガス温度及び露点温度を、Tg21,Td21として再び算出する。続くステップS19では、「Tg21−Td21」が判定値K2未満であるか否か、すなわちガス合流部Aにおいて凝縮水が発生するおそれがあるか否かを判定する。そして、Tg21−Td21<K2であれば、ステップS20に進む。ステップS20では、ガス合流部Aでの凝縮水抑制の二次対策として、EGR率を低減させるEGR低減処理を実施する。具体的には、例えば「Tg21−Td21」の値に基づいてEGR低減量を算出するとともに、そのEGR低減量に基づいて目標EGR率を減少補正する。これにより、ガス合流部Aでの凝縮水対策として一次対策及び二次対策が同時に実施される。
なお、ステップS19がYESの場合には、同ステップS19がNOになるまで、目標EGR率を所定値ずつ減算していくことによりEGR低減を実施するようにしてもよい。エンジン10の運転状態を示すパラメータに基づいてEGR低減量を算出することも可能である。
ガス合流部Aでの一次対策が実施されている状態下では、ステップS16,S19の各判定(すなわち一次対策の要否判定、及び二次対策の要否判定)が共に実施されるとよい。この場合、一次対策の実施中にステップS16がNOになると、その時点で一次対策が停止される。また、一次対策の実施中にステップS19がYESになると、一次対策に加えて二次対策が実施される。そしてその後、ステップS19がNOになると、二次対策が停止され、次いでステップS16がNOになると、一次対策が停止される。
ステップS16において、Tg2−Td2≧K2であれば、ステップS17〜S20を実施せずに、ステップS16から直接ステップS21に進む。また、ステップS19においてTg21−Td21≧K2であった場合、及びステップS20を実施した後も同様にステップS21に進む。
ステップS21では、インタークーラ34の出口部分におけるガス温度Tg3及び露点温度Td3を算出する。続くステップS22では、「Tg3−Td3」が所定の判定値K3未満であるか否か、すなわちインタークーラ34において凝縮水が発生するおそれがあるか否かを判定する。そして、Tg3−Td3<K3であれば、ステップS23に進む。ステップS23では、インタークーラ34での凝縮水対策を実施する。具体的には、流量制御弁76の制御により熱交換器75での熱交換を行わせ、I/C冷却水の昇温化を実施する。例えば、インタークーラ34での高湿環境下では露点温度が高くなり、その状況下においてインタークーラ34での凝縮水対策が実施される。
その後、ステップS24〜S26では、ステップS23の凝縮水対策(一次対策)を実施している状態下において凝縮水発生の状態の再判定を実施する。すなわち、ステップS24では、一次対策を実施している状態下で、インタークーラ34の出口部分におけるガス温度及び露点温度を、Tg31,Td31として再び算出する。続くステップS25では、「Tg31−Td31」が判定値K3未満であるか否か、すなわちインタークーラ34において凝縮水が発生するおそれがあるか否かを判定する。そして、Tg31−Td31<K3であれば、ステップS26に進む。ステップS26では、インタークーラ34での凝縮水抑制の二次対策として、EGR率を低減させるEGR低減処理を実施する。具体的には、例えば「Tg31−Td31」の値に基づいてEGR低減量を算出するとともに、そのEGR低減量に基づいて目標EGR率を減少補正する。これにより、インタークーラ34での凝縮水対策として一次対策及び二次対策が同時に実施される。
なお、ステップS25がYESの場合には、同ステップS25がNOになるまで、目標EGR率を所定値ずつ減算していくことによりEGR低減を実施するようにしてもよい。エンジン10の運転状態を示すパラメータに基づいてEGR低減量を算出することも可能である。インタークーラ34においてエンジン10でのノック抑制の観点からすると、I/C冷却水を過剰に昇温させることは望ましくない。この点、ガス昇温の限界を超えた場合にEGR量の制限が実施される。
インタークーラ34での一次対策が実施されている状態下では、ステップS22,S25の各判定(すなわち一次対策の要否判定、及び二次対策の要否判定)が共に実施されるとよい。この場合、一次対策の実施中にステップS22がNOになると、その時点で一次対策が停止される。また、一次対策の実施中にステップS25がYESになると、一次対策に加えて二次対策が実施される。そしてその後、ステップS25がNOになると、二次対策が停止され、次いでステップS22がNOになると、一次対策が停止される。
ステップS22において、Tg3−Td3≧K3であれば、ステップS23〜S26を実施せずに、そのまま本処理を一旦終了する。また、ステップS25においてTg31−Td31≧K3であった場合、及びステップS26を実施した後も同様に、そのまま本処理を一旦終了する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
EGRクーラ38、ガス合流部A、インタークーラ34の各部位において凝縮水が発生するか否かを各々判定し、そのいずれかで凝縮水が発生するとの判定がなされた場合に、各々対応する凝縮水抑制の対策を実施する構成とした。そのため、EGRクーラ38、ガス合流部A、インタークーラ34の各部位のいずれにおいても適正に凝縮水発生の抑制を実現できる。その結果、EGRガスが流れるガス経路において凝縮水発生のおそれのある各部位での凝縮水の発生を抑制し、ひいてはエンジン10及びその他製品において腐食等の問題を生じさせないようにすることができる。
EGRクーラ38での凝縮水発生の旨が判定された場合には、EGRクーラ38での凝縮水対策としてEGRを停止する一方、その他の凝縮水対策(ガス合流部A、インタークーラ34での凝縮水対策)を実施しないようにした。また、EGRクーラ38での凝縮水発生の旨が判定されていない場合には、ガス合流部A及びインタークーラ34での凝縮水発生の判定結果に基づいて、一方又は両方での凝縮水対策を実施するようにした。EGRガス経路において凝縮水発生要因の最上流になるのはEGRクーラ38であり、そのEGRクーラ38での凝縮水対策としてEGRを停止することにより、その下流側も含めて経路全域で凝縮水を発生しにくくすることができる。この場合、EGRクーラ38での凝縮水対策を実施した状態では、他の部位の凝縮水対策を実施しないため、凝縮水対策の過剰な実施によりエンジン10の運転に影響が及ぶ等を抑制できる。
ガス合流部Aやインタークーラ34において凝縮水対策(一次対策)を実施しても凝縮水発生を回避できないと判断した場合に、EGRガス量(EGR率)を減らす処理を実施するようにした。これにより、凝縮水の抑制をより一層適正に実施できる。
ガス合流部Aでの凝縮水対策として、EGRクーラ38でのEGRガスの冷却の度合いを低下させる処理と、新気の温度を上昇させる処理とのいずれかを実施する構成とした。この場合、新気とEGRガスとの混合ガスについて、ガス合流部Aの露点温度よりもガス温度を高くすることで凝縮水の発生を適正に抑制できる。
インタークーラ34での凝縮水対策として、インタークーラ34での吸気の冷却の度合いを低下させるようにした。この場合、吸気(混合ガス)の温度をインタークーラ34での露点温度よりも高くすることで凝縮水の発生を適正に抑制できる。
具体的には、I/C冷却水を、エンジン冷却水よりも高温とならない範囲で昇温させる構成とした。この場合、I/C冷却水経路L2を流れるI/C冷却水は、エンジン冷却水経路L1を流れるエンジン冷却水に比べて低温である。そのため、凝縮水対策としてI/C冷却水が昇温されても、エンジン冷却水よりも低温のままとされる。したがって、凝縮水対策として吸気温度を上昇させた状態でも、エンジン10でのノックの発生を抑制できる。
(他の実施形態)
上記実施形態を例えば次のように変更してもよい。
・凝縮水抑制制御処理について別の構成を以下に説明する。ここでは、エンジン水温を一判定パラメータとして用いてEGRクーラ38での凝縮水発生を判定する手段と、外気温を一判定パラメータとして用いてガス合流部Aにおける凝縮水発生を判定する手段と、吸気コンプレッサ31の下流側における湿度を一判定パラメータとしてインタークーラ34での凝縮水発生を判定する手段とを有する構成を説明する。
要するに、水冷式のEGRクーラ38では、EGRクーラ38でのガス温度がエンジン水温に依存するものになる。そのため、EGRクーラ38でのガス温度は、エンジン10の暖機完了前は比較的低温となり、エンジン10の暖機完了後は比較的高温となる。ゆえに、エンジン10の暖機完了前の方が、暖機完了後よりもEGRクーラ38での凝縮水発生の可能性が高いものとなっている。具体的には、EGRガスの露点が50℃程度であるとする場合、エンジン冷間状態であってエンジン水温が50℃以下であれば凝縮水発生の可能性が有ると判定し、暖機に伴いエンジン水温が50℃+αの所定値まで上昇した後は凝縮水発生の可能性が無いと判定する。
また、ガス合流部Aでのガス温度は、新気の温度(すなわち外気温)に依存するものになる。そのため、外気温(例えば外気温センサ、又は吸気通路上流部の吸気温センサの検出値)が所定値以下であれば、ガス合流部Aでのガス温度が所定の低温域にあるとみなし、ガス合流部Aで凝縮水発生の可能性があると判定する。
インタークーラ34での露点温度は、吸気コンプレッサ31の下流側の湿度に依存するものになる。そのため、コンプレッサ下流側の湿度が所定値以上であれば、インタークーラ34での露点温度が所定の高温域(凝縮水の生じやすい温度域)にあるとみなし、インタークーラ34で凝縮水発生の可能性があると判定する。コンプレッサ下流側の湿度は、例えば吸気通路上流部、又は吸気コンプレッサ付近に設けた湿度センサの検出結果から求められるとよい。
本実施形態における凝縮水抑制制御処理を図5のフローチャートにより説明する。図5の処理は図4の処理の代わりにマイコン51により実施されるものであるが、要部以外はステップを割愛している。図5において、ステップS31では、エンジン水温が所定値K11(例えば50℃)以下であるか否かを判定し、YESであればステップS32に進む。ステップS32では、EGRクーラ38での凝縮水対策を実施する(図4のステップS14と同様)。
また、ステップS31がNOであれば、ステップS33に進む。ステップS33では、外気温が所定値K12(例えば0℃)以下であるか否かを判定し、YESであればステップS34に進む。ステップS34では、ガス合流部Aでの凝縮水対策を実施する(図4のステップS17と同様)。
また、ステップS34の実施後、又はステップS33がNOである場合には、ステップS35に進む。ステップS35では、吸気コンプレッサ31の下流側の湿度が所定値K13以上であるか否かを判定し、YESであればステップS36に進む。ステップS36では、インタークーラ34での凝縮水対策を実施する(図4のステップS23と同様)。
上記構成では、EGRクーラ38での凝縮水判定と、ガス合流部Aでの凝縮水判定と、インタークーラ34での凝縮水判定とを各々異なる基準で実施するようにした。これにより、各部位における凝縮水発生の判定を、各部位の事情に合わせて適正に実施できる。
・ガス合流部Aでの凝縮水対策のための構成を変更してもよい。つまり、ガス合流部Aに流れ込むEGRガスについて高温状態を維持させるための手段として、以下の構成を用いる。図6に示すように、EGR配管36に、EGRクーラ38を迂回するバイパス配管81を設けるとともに、そのバイパス配管81の分岐部に制御弁82を設ける。この場合、EGRクーラ38を通過するEGRガスと、バイパス配管81を通過するEGRガスとの配分を制御弁82により制御する。つまり、低温EGRガスと高温EGRガスとの配分を制御する。
・ガス合流部Aの上流部において新気の温度を上昇させる温度調節手段は、排気熱により新気温度を上昇させるものであってもよい。この場合、図7に示すように、排気管26から分岐させて分岐配管85を設けるとともに、その分岐配管85に、排気熱により新気を加熱する加熱装置86を設ける構成とする。加熱装置86よれば、ガス合流部Aの上流側において排気熱により新気が加熱される。排気管26と分岐配管85との分岐点には、ECU50により制御可能な制御弁87が設けられているとよい。その他、吸気管11においてガス合流部Aよりも上流部に電気ヒータを設け、その電気ヒータにより新気を昇温させる構成であってもよい。
・インタークーラ34での凝縮水対策のための構成を変更してもよい。つまり、インタークーラ34での吸気の冷却の度合いを減らすべく以下の温度調節手段を用いてもよい。例えば、I/C冷却水経路L2に設けた流量制御弁(例えばサーモスタッド73)、又はウォータポンプ71を制御することで、インタークーラ34に流入する冷却水流量を減量し、それによりインタークーラ34での吸気の冷却の度合いを減らす。また、エンジン冷却水経路L1を流れるエンジン冷却水の一部をI/C冷却水経路L2に流入させることで、インタークーラ34での吸気の冷却の度合いを減らすようにしてもよい。
・図4において、ガス合流部Aでの凝縮水抑制のための二次対策と、インタークーラ34での凝縮水抑制のための二次対策とは、いずれか一方を実施し、他方を実施しないようにしてもよく、また、両方を実施しないようにしてもよい。
・EGRガス経路において凝縮水の発生要因としては、EGR配管36や吸気管11で配管壁を介して放熱が生じることも含まれると考えられる。その対策として、EGR配管36や吸気管11での放熱による凝縮水発生が懸念される場合に、これらEGR配管36や吸気管11の加熱を実施するとよい。具体的には、図2に示した吸気管加熱装置67や図7に示した加熱装置86をEGR配管36や吸気管11の必要箇所に適宜設け、これらの加熱装置67,86によりEGR配管36や吸気管11の略全体を加熱するとよい。
・外部EGRシステムとして、HPL方式(高圧ループ方式)のEGRシステムを用いてもよい。このEGRシステムでは、排気管26において排気タービン32の上流側と、吸気管11において吸気コンプレッサ31の下流側とを接続するようにEGR配管が設けられる。この場合にも、上記同様、凝縮水発生の判定、及び凝縮水抑制対策が実施されるとよい。
・過給手段として、ターボチャージャ以外の構成を用いてもよい。例えばエンジン10の出力軸からの動力やモータの動力によって作動する、いわゆるスーパーチャージャを用いてもよい。
・本発明は、ガソリンエンジン以外の内燃機関にも適用可能であり、例えばディーゼルエンジンにも適用できる。
10…エンジン(内燃機関)、30…ターボチャージャ(過給手段)、31…吸気コンプレッサ(吸気圧縮部)、34…インタークーラ、36…EGR配管、37…EGR弁、38…EGRクーラ、50…ECU、51…マイコン(第1〜第3判定手段、凝縮水発生抑制手段)。

Claims (7)

  1. 内燃機関(10)に吸入される吸気を過給する過給手段(30)と、
    前記内燃機関の吸気通路において前記過給手段の吸気圧縮部(31)よりも下流側に設けられ、吸気を冷却するインタークーラ(34)と、
    前記内燃機関から排出される排気の一部をEGRガスとして排気通路から吸気通路に還流させるEGR配管(36)と、
    前記EGR配管に設けられるEGR弁(37)と、
    前記EGR配管に設けられるEGRクーラ(38)と、
    を備える内燃機関のEGRシステムであって、
    前記EGRクーラ内においてEGRガスの冷却によって凝縮水が発生するか否かを判定する第1判定手段(51)と、
    前記吸気通路において新気とEGRガスの合流部分で凝縮水が発生するか否かを判定する第2判定手段(51)と、
    前記インタークーラ内において吸気の冷却によって凝縮水が発生するか否かを判定する第3判定手段(51)と、
    前記各判定手段のいずれかにより凝縮水が発生するとの判定がなされた場合に、それら各判定手段のいずれで凝縮水発生が判定されたかに応じて、各々対応する凝縮水抑制の対策を実施する凝縮水抑制手段(51)と、
    を備えることを特徴とする内燃機関のEGRシステム。
  2. 前記凝縮水抑制手段は、
    前記第1判定手段により前記EGRクーラでの凝縮水発生の旨が判定された場合に、前記EGRクーラでの凝縮水対策としてEGRを停止する一方、前記第2判定手段及び前記第3判定手段の各判定結果にかかわらず、前記合流部分での凝縮水対策及び前記インタークーラでの凝縮水対策を実施せず、
    前記第1判定手段により前記EGRクーラでの凝縮水発生の旨が判定されていない場合に、前記第2判定手段及び前記第3判定手段の各判定結果に基づいて、前記合流部分での凝縮水対策及び前記インタークーラでの凝縮水対策の一方又は両方を実施する請求項1に記載の内燃機関のEGRシステム。
  3. 前記凝縮水抑制手段により前記合流部分での凝縮水対策が実施されている状態下で、当該合流部分での凝縮水発生を再判定する手段と、前記凝縮水抑制手段により前記インタークーラでの凝縮水対策が実施されている状態下で、当該インタークーラでの凝縮水発生を再判定する手段との少なくともいずれかを有する再判定手段(51)と、
    前記再判定手段により凝縮水が発生するとの判定がなされた場合に、前記EGR弁を通過するEGRガス量を減らすEGR低減処理を実施する二次対策手段(51)と、
    を備える請求項2に記載の内燃機関のEGRシステム。
  4. 前記EGRクーラは、前記内燃機関を冷却するエンジン冷却水を流通させて、該エンジン冷却水との熱交換によりEGRガスを冷却するものであり、
    前記第1判定手段は、前記エンジン冷却水の温度を一判定パラメータとして用いて前記EGRクーラでの凝縮水発生を判定し、
    前記第2判定手段は、外気温を一判定パラメータとして用いて前記合流部分における凝縮水発生を判定し、
    前記第3判定手段は、前記吸気圧縮部の下流側における湿度を一判定パラメータとして前記インタークーラでの凝縮水発生を判定する請求項1乃至3のいずれか1項に記載の内燃機関のEGRシステム。
  5. 前記凝縮水抑制手段は、前記合流部分での凝縮水対策として、前記EGRクーラでのEGRガスの冷却の度合いを低下させる手段、及び新気の温度を上昇させる手段の少なくともいずれかを有している請求項1乃至4のいずれか1項に記載の内燃機関のEGRシステム。
  6. 前記凝縮水抑制手段は、前記インタークーラでの凝縮水対策として、前記インタークーラでの前記吸気の冷却の度合いを低下させる手段を有している請求項1乃至5のいずれか1項に記載の内燃機関のEGRシステム。
  7. 前記インタークーラは、当該インタークーラにI/C冷却水を流通させて、該I/C冷却水との熱交換により吸気を冷却するものであり、
    前記I/C冷却水は、前記内燃機関を冷却するエンジン冷却水の循環経路とは別の循環経路を流れ、かつエンジン冷却水よりも低温の状態で保持されるものであり、
    前記凝縮水抑制手段は、前記インタークーラでの凝縮水対策として、前記インタークーラに流入する前記I/C冷却水を、前記エンジン冷却水よりも高温とならない範囲で昇温させる請求項6に記載の内燃機関のEGRシステム。
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