JP6409758B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、内燃機関の制御装置に係り、特に、内燃機関を流通する気体を冷却する水冷式の熱交換器を備える内燃機関を制御する装置として好適な内燃機関の制御装置に関する。
特許文献1には、内燃機関を冷却する冷却水を循環させる電動式のウォーターポンプを備える内燃機関の冷却装置が開示されている。この冷却装置は、所定の制御周期中に占めるウォーターポンプの駆動時間の割合である駆動率に基づいて、ウォーターポンプを間欠的に駆動する間欠運転を実行するように構成されている。
特開2010−065608号公報 特開2008−184996号公報
内燃機関を流通する気体と冷却水とを熱交換させる熱交換器(例えば、水冷式インタークーラ)と、冷却水を循環させる電動ウォーターポンプとを備える構成の内燃機関が知られている。電動ウォーターポンプの構造上、電動ウォーターポンプを連続的に駆動する連続駆動モードの実行時に使用可能な駆動電力の最小値(最小駆動電力値)が定められている。したがって、連続駆動モードにおいて循環可能な冷却水の循環流量には、最小駆動電力値に対応する下限(最小流量)が存在する。内燃機関において当該最小値よりも少ない循環流量が要求される場合には、当該要求を満たすべく、電動ウォーターポンプの駆動と休止とを交互に行う間欠駆動モードを行うことが考えられる。
その一方で、停止状態にある電動ウォーターポンプを起動させるためには、起動時の静止摩擦トルクに打ち勝つために必要な駆動電力値(ここでは、「起動時必要電力値」と称する)以上の電力値を用いて電動ウォーターポンプを駆動することが必要とされる。この起動時必要電力値は、連続駆動モードにおける最小駆動電力値よりも大きな値となる。間欠駆動モードにおける駆動のための電力値として上記の起動時必要電力値を使用し、かつ、駆動、次いで休止という順序で間欠駆動モードを実行するようにした場合には、次のような課題がある。
すなわち、例えば、内燃機関の高負荷運転後に車両の減速がなされた場合には、熱交換器に流入するガスのエネルギが急減することがある。このような状況下で連続駆動モードから間欠駆動モードに切り替わる場合において、連続駆動モードにおける最小駆動電力値よりも大きな電力値が間欠駆動モードにおける駆動の電力値として使用され、かつ、駆動、次いで休止という順序で間欠駆動モードが実行されると、吸入空気の過冷却が発生する可能性がある。これは、切り替え後の間欠駆動モードが上記順序で実行されると、切り替え直前の連続駆動モードで用いられていた最小駆動電力値よりも大きな電力値での駆動が、間を置かずに実行されてしまうためである。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、熱交換器に流入するガスのエネルギが急減する状況下において連続駆動モードから間欠駆動モードに切り替わる場合であっても、当該熱交換器による気体の過冷却を抑制できるようにした内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
本発明に係る内燃機関の制御装置は、内燃機関を流通する気体を冷却する冷却水が流れる冷却水循環回路と、前記冷却水循環回路に設置され、前記気体と前記冷却水とを熱交換させる熱交換器と、前記冷却水循環回路に設置され、前記熱交換器を流通するように前記冷却水を循環させる電動ウォーターポンプと、を備える前記内燃機関を制御するものである。上記制御装置は、連続運転実行手段と、間欠運転実行手段とを備える。前記連続運転実行手段は、前記気体の冷却に必要とされる前記冷却水の要求循環流量が所定循環流量以上である場合に、前記電動ウォーターポンプを連続的に駆動する連続駆動モードが実行されるように前記電動ウォーターポンプを制御する。前記間欠運転実行手段は、前記要求循環流量が前記所定循環流量よりも少ない場合に、前記連続駆動モードで用いられる前記電動ウォーターポンプの駆動電力の最小値よりも大きな駆動電力値に従う駆動と、当該駆動の休止とを交互に行う間欠駆動モードが実行されるように前記電動ウォーターポンプを制御する。前記間欠駆動モードは、前記電動ウォーターポンプが停止状態にあるときに当該間欠駆動モードが開始される場合には、前記駆動、次いで前記休止という順序で実行され、一方、前記連続駆動モードから前記間欠駆動モードに切り替わる場合には、前記休止、次いで前記駆動という順序で実行される。
本発明によれば、連続駆動モードで用いられる電動ウォーターポンプの駆動電力の最小値よりも大きな駆動電力値に従う駆動と、当該駆動の休止とを交互に行う間欠駆動モードが実行される内燃機関において、連続駆動モードから間欠駆動モードに切り替わる場合には、休止、次いで駆動という順序で間欠駆動モードが実行される。これにより、切り替え直前での連続駆動モードによる駆動と、切り替え後の間欠駆動モードによる初回の駆動との間に、休止が介在するようになる。これにより、切り替え直前の連続駆動モードで用いられる駆動電力値よりも大きな駆動電力値を用いる間欠駆動モードにおける駆動が、連続駆動モードに続いて実行されることを回避することができる。このため、熱交換器に流入するガスのエネルギが急減する状況下において連続駆動モードから間欠駆動モードに切り替わる場合であっても、当該熱交換器による気体の過冷却を抑制できるようになる。
本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための図である。 インタークーラの冷却特性を表した図である。 連続駆動モードと間欠駆動モードとの切り替えのトリガーとなる要求循環流量Qwreqの値の設定について説明するための図である。 内燃機関の運転領域(ここでは、エンジントルクとエンジン回転速度とで規定)を用いて、連続駆動モードが行われる領域と間欠駆動モードが行われる領域とを表した図である。 間欠駆動モード実行時の各種状態量の時間変化の一例を表したタイムチャートである。 連続駆動モードから間欠駆動モードに切り替わる際の課題を説明するためのタイムチャートである。 本発明の実施の形態1における特徴的な間欠駆動モードを伴う電動ウォーターポンプの流量制御(流出ガス温度制御)を実現するために実行されるルーチンを示すフローチャートである。 要求駆動時間Tdreqと要求休止時間Threqの算出手法を説明するための図である。 図7に示すルーチンの処理に従って実行される間欠駆動モードの特徴的な動作例を表したタイムチャートである。
実施の形態1.
[実施の形態1のシステム構成]
図1は、本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための図である。図1に示すシステムは、内燃機関10を備えている。内燃機関10は、車両に搭載され、その動力源とされている。内燃機関10は、ここでは、一例として圧縮着火式エンジンであるとするが、本発明の対象となる内燃機関は、圧縮着火式エンジンに限らず、火花点火式エンジンであってもよい。
内燃機関10の各気筒には、吸気通路12と排気通路14とが連通している。吸気通路12の入口付近には、エアクリーナ16が設けられている。エアクリーナ16には、吸気通路12に取り入れられた空気の流量(吸入空気流量)を計測するエアフローセンサ18が取り付けられている。
内燃機関10は、吸入空気を過給する過給機の一例として、コンプレッサ20aとタービン20bとを有するターボ過給機20を備えている。コンプレッサ20aは、エアクリーナ16よりも下流側の吸気通路12に配置されており、一方、タービン20bは、排気通路14に配置されている。コンプレッサ20aは、排気ガスの排気エネルギによって作動するタービン20bを用いて回転駆動される。
コンプレッサ20aよりも下流側の吸気通路12には、コンプレッサ20aによって過給された吸入空気を冷却するためのインタークーラ22が配置されている。より具体的には、インタークーラ22は、水冷式であり、吸入空気と冷却水とを熱交換させる熱交換器である。内燃機関10は、冷却水が流れる冷却水循環回路24を備えている。インタークーラ22の内部には、冷却水が流通する内部通路(図示省略)が形成されている。この内部通路が冷却水循環回路24に接続されている。
また、冷却水循環回路24には、インタークーラ22を流通するように冷却水を循環させる電動式のウォーターポンプ(W/P)26が配置されている。冷却水循環回路24には、冷却水が吸入空気から受け取った熱を放出させるために、冷却水と外気とを熱交換させるラジエータ28が配置されている。
内燃機関10は、排気ガスの一部を吸気通路12に還流させる排気ガス再循環装置(EGR装置)30を備えている。EGR装置30は、EGR通路32とEGRバルブ34とを含んでいる。EGR通路32は、タービン20bよりも上流側の排気通路14と、コンプレッサ20aよりも下流側(本実施形態の場合には、インタークーラ22よりもさらに下流側)の吸気通路12とを接続するように構成されている。すなわち、EGR装置30は、いわゆる高圧ループ(HPL)式のEGR装置である。EGRバルブ34は、EGR通路32を流れるEGRガスの流量を調整するように構成されている。
さらに、図1に示すシステムは、内燃機関10を制御する制御装置として、電子制御ユニット(ECU)40とともに、下記の各種アクチュエータを駆動するための駆動回路(図示省略)などを備えている。ECU40は、少なくとも入出力インターフェースとメモリと演算処理装置(CPU)とを備え、図1に示すシステム全体の制御を行うものである。入出力インターフェースは、内燃機関10およびこれを搭載する車両に取り付けられた各種センサからセンサ信号を取り込むとともに、内燃機関10が備える各種アクチュエータに対して操作信号を出力するために設けられている。メモリには、内燃機関10を制御するための各種の制御プログラムおよびマップ等が記憶されている。CPUは、制御プログラム等をメモリから読み出して制御プログラムを実行し、取り込んだセンサ信号に基づいて各種アクチュエータの操作信号を生成する。
ECU40が信号を取り込むセンサには、上述したエアフローセンサ18に加え、クランク軸の回転位置およびエンジン回転速度を取得するためのクランク角センサ42、ならびに温度センサ44、46、48等のエンジン運転状態を取得するための各種センサが含まれる。温度センサ44は、インタークーラ22に流入する吸入空気(以下、「クーラ流入ガス」と称する)の温度Tainを検出し、温度センサ46は、インタークーラ22から流出した吸入空気(以下、「クーラ流出ガス」と称する)の温度Taoutを検出し、温度センサ48は、冷却水循環回路24内の冷却水温度(本実施形態では、一例として、インタークーラ22に流入する冷却水の温度)Twを検出する。また、ECU40が操作信号を出すアクチュエータには、上述したW/P26に加え、内燃機関10の気筒に燃料を供給するための燃料噴射弁50等のエンジン運転を制御するための各種アクチュエータ(図示省略)が含まれる。
[実施の形態1の動作]
(インタークーラの流出ガス温度制御の概要)
上述の構成を有する本実施形態のシステムによれば、W/P26を駆動することで、インタークーラ22を利用して吸入空気を冷却することができる。ここで、EGR装置30を利用してEGRガスの導入が行われる状況下においてW/P26が駆動されると、インタークーラ22よりも下流側の吸気通路12において、インタークーラ22によって冷却された吸入空気(クーラ流出ガス)に対してEGRガスが合流することになる。その結果としてEGRガスが露点以下に冷やされることがあると、EGRガス中の水分が凝縮し、凝縮水が発生する。一方、インタークーラ22による吸入空気の冷却が不足したために筒内に流入する吸入空気の温度が高すぎると、NOx排出量の増加もしくはエンジン出力の低下が懸念される。
そこで、本実施形態におけるW/P26の駆動制御(冷却水の流量制御)は、上述の凝縮水の発生を抑制しつつ吸入空気を適切に冷却できるようにするために、一例として、次のような流出ガス温度制御として実行される。この流出ガス温度制御は、クーラ流出ガス温度Taoutが目標温度TaouttrgになるようにW/P26によって冷却水の循環流量(以下、単に「冷却水流量」とも称する)Qwを調整するというものである。
流出ガス温度制御において、クーラ流出ガス温度Taoutが目標温度Taouttrgになるようにするための冷却水の要求循環流量Qwreqは、例えば、以下のように算出することができる。すなわち、まず、クーラ流出ガスの目標温度Taouttrgが算出される。目標温度Taouttrgは、EGRガスが導入されたとしても凝縮水が発生しない温度として算出される。
次に、算出された目標温度Taouttrgと、クーラ流入ガス温度Tainと、冷却水温度Twとに基づいて、インタークーラ22に要求される冷却効率である要求I/C冷却効率ηreqが、次の(1)式に従って算出される。要求I/C冷却効率ηreqの算出において、クーラ流入ガス温度Tainとしては、温度センサ44によって検出される値を用いることができ、冷却水温度Twとしては、温度センサ48によって検出される値を用いることができる。なお、内燃機関10の運転中の冷却水温度Twは、ラジエータ28によって外気温度相当の温度に管理されることになる。そこで、温度センサ48に代えて外気温度センサ、もしくはコンプレッサ20aよりも上流側の吸気通路12内の吸入空気の温度を検出する吸気温度センサを備えるようにしておき、温度センサ48の検出値に代え、外気温度センサの検出値(すなわち、外気温度)あるいは上記吸気温度センサの検出値(すなわち、外気温度相当値)が冷却水温度Twとして用いられるようになっていてもよい。
Figure 0006409758
図2は、インタークーラ22の冷却特性を表している。冷却水がインタークーラ22を通過する場合におけるI/C冷却効率η、クーラ通過ガス流量Ga(質量流量)、および上記冷却水流量Qw(体積流量)の間には、図2に示すような関係がある。そこで、ECU40には、図2に示すような冷却特性と同じ特性を用いて、要求I/C冷却効率ηreqおよびクーラ通過ガス流量Gaと要求循環流量Qwreqとの関係を規定したマップ(図示省略)が記憶されている。このようなマップを参照することで、(1)式を用いて算出される要求I/C冷却効率ηreqと通過ガス流量Gaとに対応する要求循環流量Qwreqを算出することができる。この算出におけるクーラ通過ガス流量Gaとしては、エアフローセンサ18によって検出される値を用いることができる。
(流出ガス温度制御における連続駆動モードと間欠駆動モードの概要)
本実施形態の流出ガス温度制御では、冷却水流量Qwが要求循環流量Qwreqとなるようにするために、W/P26の駆動電力が制御される。本実施形態では、W/P26の駆動電力の制御は、一例として、W/P26の電動機(図示省略)に印加する電圧のデューティ比(以下、単に「電圧Duty比」と称する)を変化させることによって行われる。
上述のように、W/P26は電圧Duty比を変更することで冷却水流量Qwを変化させるが、W/P26の構造上、W/P26を駆動可能な最低の電圧Duty比(以下、「Duty1」と称する)が定められている。ここで、ゼロ以外の固定もしくは可変の電圧Duty比を継続的に用いることによりW/P26を連続的に駆動する駆動モードを、「連続駆動モード」と称する。最低電圧Duty比であるDuty1によってW/P26を駆動させた際に得られる冷却水流量Qwが、連続駆動モードの下で実現可能な冷却水流量Qwの下限(最小流量)Qw1となる。したがって、本実施形態で想定する制御態様がそうであるように上記の最小流量Qw1よりも少ない冷却水流量Qwでの駆動が要求されることがある場合には、連続駆動モードに加え、W/P26を間欠的に駆動する「間欠駆動モード」を備えることが必要とされる。
間欠駆動モードの実行中には、W/P26の駆動と休止とが交互に行われる。このような間欠駆動モードによれば、駆動時間と休止時間との割合を適切に変更することにより、連続駆動モードでの最小流量Qwよりも少ない冷却水流量Qwが要求される運転領域において、要求循環流量Qwreqを満足するように冷却水流量Qwを制御することができる。間欠駆動モードが行われる場合の要求循環流量Qwreqとは、間欠駆動パターンにおける駆動時間と休止時間の1セットが経過する期間中の平均的な体積流量に相当する。
ここで、停止状態にあるW/P26を起動させるためには、起動時の静止摩擦トルクに打ち勝つために必要な電圧Duty比(以下、「Duty2」と称する)以上の電圧Duty比を用いてW/P26を駆動することが必要とされる。このため、このDuty2は、連続駆動モードにおける最低電圧Duty比であるDuty1よりも大きな値となる。本実施形態の間欠駆動モードでは、W/P26の起動時に必要な電圧Duty比であるDuty2を用いた駆動と、当該駆動の休止(すなわち、電圧Duty比ゼロの使用)とが交互に行われるようになっている。
図3は、連続駆動モードと間欠駆動モードとの切り替えのトリガーとなる要求循環流量Qwreqの値の設定について説明するための図である。連続駆動モードでは、要求循環流量Qwreqが多いほど、電圧Duty比が高くされる。図3に示すように、連続駆動モードから間欠駆動モードへの切り替えは、要求循環流量Qwreqが減少していく過程において上記最小流量Qw1に到達したときに実行される。一方、間欠駆動モードから連続駆動モードへの切り替えは、要求循環流量Qwreqが増加し、その結果として、最小流量Qw1よりも大きな流量閾値Qw2に到達したときに実行される。このように、連続駆動モードと間欠駆動モードとの切り替えは、ひとつの流量閾値を境に切り替えられるのではなく、切り替えのための流量閾値にはヒステリシスが設けられている。本実施形態では、連続駆動モードの下でDuty2によってW/P26を駆動させた際に得られる冷却水流量Qwが、上記流量閾値Qw2とされている。
より具体的には、連続駆動モードの使用中に要求循環流量Qwreqが減少していく過程では、要求循環流量Qwreqの減少に伴って電圧Duty比が減少していく。そして、要求循環流量Qwreqが最小流量(流量閾値)Qw1に到達すると(電圧Duty比としてはDuty1に到達すると)、図3に示すように、Duty2と電圧Duty比ゼロとを交互に用いる間欠駆動モードに切り替えられる。一方、間欠駆動モードの使用中に要求循環流量Qwreqが増加していく過程では、後述の図4中に一例として示す3つの間欠駆動パターンを比較すると分かるように、要求循環流量Qwreqが多くなるほど、間欠駆動パターンにおける駆動継続時間と休止継続時間の1セット中に占める駆動継続時間の割合が大きくなるように、駆動継続時間と休止継続時間とが変更される。そして、要求循環流量Qwreqが流量閾値Qw2に到達すると、図3に示すように、電圧Duty比としてDuty2を用いる連続駆動モードに切り替えられる。
図4は、内燃機関10の運転領域(ここでは、エンジントルクとエンジン回転速度とで規定)を用いて、連続駆動モードが行われる領域と間欠駆動モードが行われる領域とを表した図である。なお、図4は、インタークーラ22に流入する冷却水の温度である冷却水温度Twが、ある温度となる状況下での関係を示している。
図4に示すように、使用されるエンジン動作点でのエンジントルクまたはエンジン回転速度が高いほど、要求循環流量Qwreqが多くなる。図4中に破線で示す要求循環流量曲線C1およびC2は、上述の流量閾値(最小流量)Qw1および流量閾値Qw2にそれぞれ対応している。すなわち、要求循環流量曲線C1上のエンジン動作点または曲線C1よりも高エンジントルク側もしくは高エンジン回転速度側の領域においては、連続駆動モードが実行される。一方、要求循環流量曲線C2よりも低エンジントルク側もしくは低エンジン速度側の領域においては、間欠駆動モードが実行される。また、これらの曲線C1およびC2によって挟まれた運転領域では、図3に示す設定に従って、連続駆動モードもしくは間欠駆動モードが選択される。
(間欠駆動モード実行時の基本的な動作の一例)
図5は、間欠駆動モード実行時の各種状態量の時間変化の一例を表したタイムチャートである。車速の変化は、内燃機関10の運転状態の変化に伴って生じる。この運転状態の変化によって例えば過給圧が変化すると、クーラ流入ガスのエネルギが変化する。その結果として、クーラ流入ガス温度Tainが変化したり、クーラ通過ガス流量(=クーラ流入ガス流量)Gaが変化したりする。このような理由により、図5に示す例では、車速の変化に伴うクーラ流入ガス温度Tainの変化およびクーラ通過ガス流量Gaの変化が認められる。また、既述したように、要求循環流量Qwreqは内燃機関10の運転状態に基づいて決定されている。このため、運転状態が変化すると要求循環流量Qwreqが変化する。なお、図5に示す一例は、目標温度Taouttrgについては特に変化が認められない状況での例である。
図5に示す例によれば、要求循環流量Qwreqの変化に伴って間欠駆動モード中の間欠駆動パターンが変更されていることが分かる。そして、その結果として、クーラ流出ガス温度Taoutが目標温度Taouttrgの近傍で制御されていることが分かる。
(連続駆動モードから間欠駆動モードに切り替わる際の課題)
図6は、連続駆動モードから間欠駆動モードに切り替わる際の課題を説明するためのタイムチャートである。連続駆動モードの実行中の最小駆動電力値(本実施形態では最低電圧Duty比であるDuty1を用いた場合の駆動電力値)よりも大きな駆動電力値(本実施形態では起動時の必要電圧Duty比であるDuty2を用いた場合の駆動電力値)を用いて間欠駆動モードが実行され、かつ、駆動、次いで休止という順序で間欠駆動モードが実行される場合には、次のような課題がある。
すなわち、図6は、高負荷運転後に、車両の減速に伴ってエンジン負荷が急減した場合の動作を示している。この場合には、エンジン負荷の急減に伴うクーラ流入ガスのエネルギの変化によって、要求I/C冷却効率ηreqの低下とクーラ通過ガス流量Gaの減少とが発生し、その結果として、要求循環流量Qwreqが急減している。この急減は連続駆動モードの実行中における要求循環流量Qwreqの減少であるため、それに伴い、電圧Duty比も急低下することになる。
図6中に示す時点t1は、要求循環流量Qwreqが流量閾値(最小流量)Qw1に到達した時点である。この時点t1では、電圧Duty比はDuty1に到達している。その結果、駆動モードが間欠駆動モードに切り替わる。このような状況下(すなわち、W/P26の起動に必要な電圧Duty比であるDuty2を下回っている状況下)において、上述の順序(駆動、次いで休止という順序)で間欠駆動モードが実行されると、図6に示すように、電圧Duty比が、間欠駆動モードにおいて用いられるDuty2に高められることになる。その結果、切り替え直前の連続運転モードにおいて用いられていた電圧Duty比(Duty1)よりも大きな値に従って冷却水の循環が行われてしまう。これにより、図6に示す動作例では、クーラ流出ガス温度Taoutが目標温度Taouttrgよりも大きく下回ってしまう(すなわち、吸入空気の過冷却が発生する)。より詳細に説明すると、高負荷運転状態では、当該高負荷運転下でクーラ流出ガス温度Taoutを目標温度Taouttrgにまで冷却させられる値となるように、冷却水流量Qwが制御されている。このため、高負荷運転の直後に減速等によってクーラ流入ガスのエネルギが急減した際には、吸入空気が冷え易い状況にある。このように吸入空気が冷え易い状況において間欠駆動モードに切り替えられると、要求循環流量Qwreqの急減を受けて連続駆動モードの下で減らされていった時の冷却水流量Qwよりも多くの量での通水が、間を置かずに実行されることになる。その結果、吸入空気が過冷却してしまう。
(実施の形態1の特徴的な動作)
そこで、本実施形態では、連続駆動モードから間欠駆動モードに切り替わる場合には、駆動、次いで休止という一般的な順序ではなく、休止、次いで駆動という逆の順序で間欠駆動モードが開始されるようにした。
内燃機関10の運転中に間欠駆動モードが開始される状況としては、ここで採り上げた連続駆動モードから間欠駆動モードへの切り替え時以外にも、吸入空気の冷却要求がないためにW/P26が停止している状態(すなわち、間欠駆動モードおよび連続駆動モードの何れも実行されていない状態)から間欠駆動モードに切り替える状況も含まれる。本実施形態では、このようなW/P停止状態から間欠駆動モードに進む場合には、駆動、次いで休止という一般的な順序で間欠駆動モードが実行される。したがって、本実施形態の手法によれば、間欠駆動モードに進む前のW/P26の動作状態が連続駆動モードの使用中であるか、あるいはW/P停止状態にあるかに応じて、その後の間欠駆動モードにおける駆動と休止の実行順序が異なるものとされる。さらに換言すると、本実施形態の制御では、駆動、次いで休止という順序で間欠駆動モードを実行するという前提の下で、連続駆動モードから間欠駆動モードに切り替わる場合には、初回の間欠駆動パターンに限り、駆動が省略され、休止のみが実行されることになるといえる。
図7は、本発明の実施の形態1における特徴的な間欠駆動モードを伴うW/P26の流量制御(流出ガス温度制御)を実現するためにECU40が実行するルーチンを示すフローチャートである。なお、本ルーチンは、内燃機関10の始動に伴って起動し、内燃機関10の運転中に所定の制御周期で繰り返し実行される。
図7に示すルーチンでは、ECU40は、まず、吸入空気の冷却要求があるか否かを判定する(ステップ100)。冷却要求の有無は、例えば、次のような手法で判定することができる。具体的には、クーラ流出ガス温度Taoutが第1所定値(一例として、目標温度Taouttrg)よりも高い場合に、冷却要求があると判定する。そして、クーラ流出ガス温度Taoutが第2所定値(第1所定値よりも所定量だけ小さな値)未満である場合に、冷却要求はないと判定する。この手法によれば、内燃機関10の始動後にクーラ流入ガス温度Tainが上昇していき、その結果として、クーラ流出ガス温度Taoutが第1所定値(目標温度Taouttrg)を上回ると、冷却要求があると判定される。その後は、クーラ流出ガス温度Taoutが第2所定値を下回らない限り、冷却要求があると判定される状態が継続される。そして、第2所定値を下回る程度にまでクーラ流出ガス温度Taoutが低下した場合(例えば、アイドリング運転が長く続いた場合)には、冷却要求はないと判定される。なお、目標温度Taouttrgは、内燃機関10の運転状態(例えば、エンジン負荷(燃料噴射量)とエンジン回転速度)と目標温度Taouttrgとの関係を定めたマップ(図示省略)を参照し、既述したようにEGRガスが導入されたとしても凝縮水が発生しない温度として算出される。また、クーラ流出ガス温度Taoutは、温度センサ46を用いて算出することができる。
ステップ100において冷却要求がないと判定した場合には、ECU40は、W/P26の駆動を行わない(ステップ102)。すなわち、連続駆動モードおよび間欠駆動モードの何れも行わずに、W/P26が停止状態とされる。一方、ステップ100において冷却要求があると判定した場合には、ECU40は、要求循環流量Qwreqを算出する(ステップ104)。要求循環流量Qwreqは、例えば、既述したように、要求I/C冷却効率ηreqおよびクーラ通過ガス流量Gaと要求循環流量Qwreqとの関係を規定するマップを参照して、要求I/C冷却効率ηreqおよびクーラ通過ガス流量Gaに基づく値として算出することができる。
次に、ECU40は、W/P26に関する間欠駆動要求があるか否かを判定する(ステップ106)。間欠駆動要求の有無は、例えば、図3を参照して説明した手法を用いて、ステップ104にて算出された要求循環流量Qwreqと、流量閾値Qw1、Qw2とを比較することによって行うことができる。その結果、連続駆動モードの実行中に要求循環流量Qwreqが流量閾値(最小流量)Qw1よりも多い場合、もしくは、間欠駆動モードの実行中に要求循環流量Qwreqが増加して流量閾値Qw2に到達した場合には、間欠駆動要求が無いと判定される。この場合には、ECU40は、連続駆動要求フラグをONにセットし(ステップ108)、連続駆動モードを用いてW/P26を駆動させる(ステップ110)。より具体的には、要求循環流量Qwreqに応じた電圧Duty比に従ってW/P26が駆動される。
一方、ステップ106では、連続駆動モードの実行中に要求循環流量Qwreqが流量閾値(最小流量)Qw1に到達したことが認められた場合、もしくは、間欠駆動モードの実行中に要求循環流量Qwreqが流量閾値Qw2未満である場合には、冷却要求があると判定される。この場合には、ECU40は、本ルーチンの前回の処理サイクルにおいて連続駆動要求フラグがONであったか否かを判定する(ステップ112)。
ステップ112の判定が成立する場合とは、ステップ106において間欠駆動要求があると判定された状況下において前回の処理サイクルでは連続駆動モードが使用されていたことが認められた場合である。したがって、この場合には、今回の処理サイクルが、連続駆動モードから間欠駆動モードに切り替わる際の初回の処理サイクルであると判断することができる。そこで、この場合には、ECU40は、休止要求フラグをONにセットし(ステップ114)、かつ、連続駆動要求フラグをOFFにセットしたうえで(ステップ116)、ステップ118に進む。
一方、ステップ112の判定が不成立となる場合には、今回の処理サイクルが直近の間欠駆動要求の発令後の2回目以降の処理サイクルであると判断することができる。このため、この場合には、ECU40は、ステップ114および116の処理をスキップし、ステップ118に進む。
ステップ118では、休止要求フラグがOFFであるか否かが判定される。休止要求フラグは、間欠駆動モードが実行されていない場合にはOFFとされており、また、間欠駆動モードの実行中には後述のステップ128または138の処理によってONまたはOFFとされる。
ステップ118にて休止要求フラグがOFFであると判定した場合には、ECU40は、W/P26の要求駆動時間Tdreqを算出して更新する処理を実行する(ステップ120)。より具体的には、本ステップ120でいう「更新」には、本ルーチン起動後に最初に要求駆動時間Tdreqを算出する状況であるために要求駆動時間Tdreqの前回の算出値がない場合において、今回の算出値をそのまま使用することが含まれる。
図8は、要求駆動時間Tdreqと要求休止時間Threqの算出手法を説明するための図である。ECU40には、図8に示す関係を定めたマップ(すなわち、要求循環流量Qwreqと要求駆動時間Tdreqとの関係を定めたマップ(図示省略)と、要求循環流量Qwreqと要求休止時間Threqとの関係を定めたマップ(図示省略))が記憶されている。これらのマップでは、要求駆動時間Tdreqは、要求循環流量Qwreqが多くなるにつれ長くなるように設定され、要求休止時間Threqは、要求循環流量Qwreqが多くなるにつれ短くなるように設定されている。より具体的には、要求駆動時間Tdreqは、要求循環流量Qwreqの変化に対し、低流量側では相対的に緩やかに変化し、高流量側において相対的に急激に変化するように設定されている。一方、要求休止時間Threqは、要求循環流量Qwreqの変化に対し、低流量側では相対的に急激に変化し、高流量側において相対的に緩やかに変化するように設定されている。
本ステップ120における要求駆動時間Tdreqの算出は、図8を参照して上述したマップを利用して行われる。すなわち、要求駆動時間Tdreqは、ステップ104にて算出された要求循環流量Qwreqに対応する値として算出される。
ECU40は、ステップ120の処理を実行した後には、駆動継続カウンタによってカウントされる駆動継続時間Tdが要求駆動時間Tdreqよりも長いか否かを判定する(ステップ122)。ここでいう駆動継続時間Tdとは、間欠駆動モードにおける今回の駆動の開始時点から経過する時間のことである。そして、この今回の駆動の開始時点は、休止要求フラグが直近でOFFからONに変更された結果としてW/P26の駆動が開始される時点のことである(ただし、流出ガス温度制御の開始後に間欠駆動モードが初めて実行される場合には、初めて実行される間欠駆動モードの開始時点に相当する)。
ステップ122にて駆動継続時間Tdが要求駆動時間Tdreq以下となる場合には、ECU40は、駆動継続時間Tdのカウントを継続する(ステップ124)とともに、既述したDuty2(起動時の必要な電圧Duty比)を用いてW/P26を駆動させる(W/P26の駆動が開始もしくは維持される)(ステップ126)。
一方、ステップ122にて駆動継続時間Tdが要求駆動時間Tdreqを上回った場合、もしくは駆動継続時間Tdが要求駆動時間Tdreqを上回る状態が維持される場合には、ECU40は、休止要求フラグをONとする(ステップ128)とともに、W/P26の駆動を休止させる(ステップ130)。
一方、ステップ118にて休止要求フラグがOFFではないと判定した場合には、ECU40は、W/P26の要求休止時間Threqを算出して更新する処理を実行する(ステップ132)。要求駆動時間Tdreqの算出の場合と同様に、本ステップ132でいう「更新」には、本ルーチン起動後に最初に要求休止時間Threqを算出する状況であるために要求休止時間Threqの前回の算出値がない場合において、今回の算出値をそのまま使用することが含まれる。
本ステップ132における要求休止時間Threqの算出は、図8を参照して上述したマップを利用して行われる。すなわち、要求休止時間Threqは、ステップ104にて算出された要求循環流量Qwreqに対応する値として算出される。
ECU40は、ステップ132の処理を実行した後には、休止継続カウンタによってカウントされる休止継続時間Thが要求休止時間Threqよりも長いか否かを判定する(ステップ134)。ここでいう休止継続時間Thとは、間欠駆動モードにおける今回の休止の開始時点から経過する時間のことである。より具体的には、この今回の休止の開始時点は、休止要求フラグが直近でONからOFFに変更された結果としてW/P26の休止が開始される時点のことである。
ステップ134にて休止継続時間Thが要求休止時間Threq以下となる場合には、ECU40は、休止継続時間Thのカウントを継続する(ステップ136)とともに、ステップ130に進んでW/P26の駆動を休止させる(駆動の休止が維持される)。
一方、ステップ134にて休止継続時間Thが要求休止時間Threqを上回った場合、もしくは休止継続時間Thが要求休止時間Threqを上回る状態が維持される場合には、ECU40は、休止要求フラグをOFFとする(ステップ138)とともに、ステップ126に進んでW/P26を駆動させる(W/P26の駆動を再開させる)。
以上説明した図7に示すルーチンでは、間欠駆動モードを開始する場合には、ステップ118の判定結果に応じて、駆動もしくは休止が開始されることになる。ステップ118の処理に関連して既述したように、間欠駆動モードが実行されていない場合には休止要求フラグはOFFとされている。このため、W/P26が停止状態にあるときに間欠駆動モードが開始される際の初回の処理サイクルでは、ステップ118の判定の成立に伴って、間欠駆動モードにおける駆動が開始されることになる。一方、連続駆動モードから間欠駆動モードに切り替わる際の初回の処理サイクルでは、ステップ114において休止要求フラグがONとされた後にステップ118の判定が実行される。その結果、ステップ118の判定の不成立に伴って、間欠駆動モードにおける休止が開始されることになる。
図9は、図7に示すルーチンの処理に従って実行される間欠駆動モードの特徴的な動作例を表したタイムチャートである。図9は、図6に示す動作例と同じようにエンジン負荷が急減した場合の動作を示している。
上述の図7に示すルーチンの処理によれば、要求循環流量Qwreqが流量閾値(最小流量)Qw1に到達したために連続駆動モードから間欠駆動モードに切り替わる場合には、図9に示すように、休止、次いで駆動という順序で間欠駆動モードが開始される。これにより、切り替え直前での連続駆動モードによる駆動と、切り替え後の間欠駆動モードによる初回の駆動との間に、休止(休止継続時間Th)を挟むようになる。これにより、連続駆動モードによるDuty1での駆動に続けて間欠駆動モードによるDuty2(<Duty1)での駆動が実行されることを回避することができる。このため、クーラ流入ガスエネルギが急減する状況下において連続駆動モードから間欠駆動モードへの切り替わる場合であっても、吸入空気の過冷却を抑制できるようになる。
さらに付け加えると、上述のルーチンの処理においても、W/P26が停止状態にあるときに間欠駆動モードを開始する場合には、駆動、次いで休止という順序で間欠駆動モードが開始される。このようにW/P停止状態から間欠駆動モードを開始する場合とは、吸入空気の冷却要求がない状態から冷却が必要になった場合である。この場合には、駆動、次いで休止という順序で間欠駆動モードを開始することで、W/P26による冷却水の循環をより速やかに開始させられるようになる。すなわち、上記ルーチンの処理によれば、連続駆動モードから間欠駆動モードを実行する場合と、W/P26の停止状態から間欠駆動モードを実行する場合との間で、間欠駆動モードにおける駆動と休止の実行順序が変更されている。これにより、上述の吸入空気の過冷却の抑制と、冷却水の循環の早期開始とを両立させられるようになる。
なお、上述した実施の形態1においては、吸入吸気が本発明における「内燃機関を流通する気体」に相当し、インタークーラ22が本発明における「熱交換器」に相当し、流量閾値(最小流量)Qw1および流量閾値Qw2が本発明における「所定循環流量」に相当し、電圧Duty比としてDuty1が用いられた場合の駆動電力値が本発明における「前記連続駆動モードで用いられる前記電動ウォーターポンプの駆動電力の最小値」に相当し、電圧Duty比としてDuty2が用いられた場合の駆動電力値が本発明における「前記連続駆動モードで用いられる前記電動ウォーターポンプの駆動電力の最小値よりも大きな駆動電力値」に相当する。また、ECU40がステップ108および110の処理を実行することにより本発明における「連続運転実行手段」が実現されており、そして、ECU40がステップ118〜138の処理を実行することにより本発明における「間欠運転実行手段」が実現されている。
ところで、上述した実施の形態1においては、吸入空気と冷却水とを熱交換させるインタークーラ22を備える内燃機関10を例に挙げて説明を行った。しかしながら、本発明の対象となる「熱交換器」は、内燃機関を流通する気体と冷却水とを熱交換させるものであればインタークーラ22に限られない。すなわち、当該熱交換器は、例えば、排気通路と吸気通路とを接続するEGR通路に配置され、EGR通路を流れるEGRガス(上記気体)と冷却水とを熱交換させる水冷式のEGRクーラであってもよい。より具体的には、EGRクーラを対象とする場合の電動ウォーターポンプの流量制御は、EGRクーラを流通する冷却水の要求循環流量として、例えば内燃機関の運転状態に応じて算出される値を用いるようにしたうえで、上述した図7に示すルーチンと同様の処理をECUに実行させることによって実施することができる。
また、実施の形態1における要求循環流量Qwreqは、流出ガス温度制御においては、内燃機関10の運転状態に基づいて算出されるフィードフォワード値に相当する。本発明における要求循環流量は、例えば上記手法を利用してフィードフォワード値として算出される値に限られず、例えば、上記フィードフォワード値と以下に示すフィードバック値とを加算して得られる値であってもよい。より具体的には、要求循環流量Qwreqのフィードバック値は、例えば、温度センサ46によって検出されるクーラ流出ガス温度Taoutと、その目標温度Taouttrgとの差に所定のゲインを乗じて得られる値(比例項(P項))として算出することができる。このようなフィードバック値を併せ持つようにすれば、フィードフォワード値だけでは対処し切れないクーラ流出ガス温度Taoutの過渡的な変化、あるいは車両のエンジンルーム内の温度等の環境変化に対して、より適切に対応できるようになる。これにより、クーラ流出ガス温度Taoutをより精度良く目標温度Taouttrgに制御できるようになる。なお、フィードバック値は、上記のように比例項(P項)を用いて算出されるものに限られず、上記差の積分値に所定のゲインを乗じて得られる値(積分項(I項))、もしくは上記差の微分値に所定のゲインを乗じて得られる値(微分項(D項))であってもよい。また、これらの比例項(P項)、積分項(I項)および微分項(D項)のうちの複数を組み合わせて算出されるものであってもよい。
また、上述した実施の形態1においては、図5に示すように、間欠駆動モードの実行中の電圧Duty比は最低電圧Duty比(最小駆動電力値に対応する電圧Duty比)であるDuty2で一定とされている例について説明を行った。しかしながら、間欠駆動モードの実行中の各間欠駆動パターンの電圧Duty比は、必ずしも一定でなくてもよく、例えば、要求循環流量Qwreq等に応じた値で適宜変更されるようになっていてもよい。また、実施の形態1においては、連続駆動モードから間欠駆動モードに切り替わる際の流量閾値として、連続駆動モードの使用下での最小流量Qw1が用いられている。しかしながら、連続駆動モードで用いられる電動ウォーターポンプの駆動電力の最小値よりも高い駆動電力値を用いて間欠駆動モードにおける駆動が実行されるという前提構成を有する内燃機関の制御装置であれば、本発明の対象となる。したがって、上記流量閾値は、必ずしも最小流量Qw1に限られず、例えば、最小流量Qw1よりも所定量大きな任意の値であってもよい。
さらに、本発明の電動ウォーターポンプの駆動電力の制御方式は、上述のように電圧Duty比を利用して行われるものに必ずしも限られない。すなわち、電圧Duty比を利用した方式以外の電動ウォーターポンプの駆動電力の制御方式としては、例えば、電動ウォーターポンプが備える電動機の印加電圧を要求循環流量に応じて連続的に変化させる制御(いわゆる、リニア制御)がある。ここで、電動ウォーターポンプの間欠駆動モードが必要になる内燃機関の条件は、次の通りである。すなわち、電動ウォーターポンプを連続的に駆動する連続駆動モードを実施可能な最小電力指令値に対応する冷却水流量よりも少ない流量が要求循環流量として必要とされる内燃機関では、間欠駆動モードが必要とされる。したがって、上記リニア制御を利用する場合においても、当該リニア制御における上記最小電力指令値(最低印加電圧)に対応する冷却水流量よりも少ない流量が要求循環流量として必要とされる内燃機関は、本発明の対象となる。
10 内燃機関
12 吸気通路
14 排気通路
18 エアフローセンサ
20 ターボ過給機
22 水冷式のインタークーラ
24 冷却水循環回路
26 電動ウォーターポンプ(W/P)
28 ラジエータ
30 EGR装置
40 電子制御ユニット(ECU)
42 クランク角センサ
44、46、48 温度センサ
50 燃料噴射弁

Claims (1)

  1. 内燃機関を流通する気体を冷却する冷却水が流れる冷却水循環回路と、
    前記冷却水循環回路に設置され、前記気体と前記冷却水とを熱交換させる熱交換器と、
    前記冷却水循環回路に設置され、前記熱交換器を流通するように前記冷却水を循環させる電動ウォーターポンプと、
    を備える前記内燃機関を制御する制御装置であって、
    前記気体の冷却に必要とされる前記冷却水の要求循環流量が所定循環流量以上である場合に、前記電動ウォーターポンプを連続的に駆動する連続駆動モードが実行されるように前記電動ウォーターポンプを制御する連続運転実行手段と、
    前記要求循環流量が前記所定循環流量よりも少ない場合に、前記連続駆動モードで用いられる前記電動ウォーターポンプの駆動電力の最小値よりも大きな駆動電力値に従う駆動と、当該駆動の休止とを交互に行う間欠駆動モードが実行されるように前記電動ウォーターポンプを制御する間欠運転実行手段と、
    を備え、
    前記間欠駆動モードは、前記電動ウォーターポンプが停止状態にあるときに当該間欠駆動モードが開始される場合には、前記駆動、次いで前記休止という順序で実行され、一方、前記連続駆動モードから前記間欠駆動モードに切り替わる場合には、前記休止、次いで前記駆動という順序で実行されることを特徴とする内燃機関の制御装置。
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