JP2017096884A - 撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】安価な構成を有する周波数倍化回路を用いることで、波長掃引光源を用いた撮像装置のコストを軽減する。【解決手段】光の周波数を掃引し、光を射出する光源部と、光源部からの光を参照光と被検体へ照射する照射光とに分岐し、参照光と被検体から反射された反射光とによる干渉光を発生させる干渉部と、光源部からの光に基づいてクロック信号を生成するクロック信号生成部と、光源部からの光をクロック信号生成部に入射する光及び干渉部に入射する光に分岐する分岐部と、干渉光を検出しクロック信号と同期して干渉信号を生成する検出部と、干渉信号に基づいて被検体の情報を取得する情報取得部とを備え、クロック信号生成部は、抵抗とコンデンサを含む遅延回路を有し、光源部からの光に基づくクロック信号と、クロック信号を遅延回路により遅延させた信号との排他的論理和をとることでクロック信号の周波数を倍化する周波数倍化回路を含む、撮像装置。【選択図】 図3

Description

本発明は、撮像装置に関する。
現在、光干渉断層撮像法(Optical Coherence Tomography、以下、OCTという。)を用いる撮像装置(以下、OCT装置という。)が開発されている。OCT装置は、物体へ光を照射し、照射光の波長に応じて物体の異なる深さから戻ってくる反射光と参照光とを干渉させる。OCT装置は、干渉光の強度の時間波形(以下、干渉スペクトルという。)に含まれる周波数成分を分析することによって物体の断層に関する情報、具体的には断層像を得ることができる。OCT装置は、例えば眼科用の撮像装置として眼底検査等に用いられる。
OCT装置を用いた検査では、正確な画像を得るために、検査の間、被検者の行動が制限される。そのため、OCT装置の測定速度が遅いと被検者の行動を制限する期間が長くなり、被検者の身体的負担が増加する。このことから、OCT装置では、測定速度を向上させ、検査にかかる被検者の身体的負担を低減することが望まれている。
そこで、測定速度を向上させたOCT装置として、波長掃引光源を用いたOCT装置(Swept Source OCT装置、以下、SS−OCT装置という。)が盛んに開発されている。特許文献1は、SS−OCT装置の一例を開示しており、波長可変光源として、ファイバーリング共振器及び波長選択フィルタを用いた光源を例示している。
SS−OCT装置では、測定速度をさらに向上させるため、一度の撮像でより広範囲の断層情報を取得することが好ましい。そのため、SS−OCT装置を用いた検査の被検体となる生体組織の深さ方向の撮像範囲をより広くする手法が検討されてきている。なお、被検体となる生体組織の深さ方向は、一般にA−スキャン方向と呼ばれる。
ここで、SS−OCT装置では、被検体からの反射光と参照光との干渉光をサンプリングする回数、すなわち干渉光のサンプリング数を増やすことで、A−スキャン方向の撮像範囲をより広くできることが知られている。このため、干渉光のサンプリング数を増やすために、サンプリングのタイミングを示すクロック信号(以下、kクロック信号という。)の周波数を増加させることが行われる。
一般に、光源からの光を用いて高周波数のkクロック信号を生成するためには、コヒーレント長の長い光源を用いる必要がある。しかしながら、コヒーレント長の長い光源は高価であるため、そのような光源を用いる場合にはSS−OCT装置にかかるコストが高くなる。そのため、コヒーレント長の長い光源を用いずにkクロック周波数を増加させる手法が提案されている。
特許文献2は、乗算器を用いてSS−OCT装置のサンプルクロックの周波数を倍化する方法を開示している。
また、非特許文献1は、元の波形と、90°位相シフト回路を用いて元波形の位相を90°シフトさせた波形の排他的論理和を取ることにより周波数を倍化する方法を開示している。
特開2012−115578号 米国特許第7916387号明細書
J.Xi、L.Huo、J.Li、X.Li、「Generic real−time uniform K−space Sampling method for high−speed swept−Source optical coherence tomography」、OPTICS EXPRESS、(米国)、The Optical Society、2010年4月、Vol.18、No.9、p.9511−9517
しかしながら、特許文献2に記載される乗算器や非特許文献1に記載される90°位相シフト回路もまた高価であり、これらはSS−OCT装置のコストアップに繋がる。
そこで、本発明では、安価な構成を有する周波数倍化回路を用いてkクロック信号の周波数を倍化することで、波長掃引光源を用いた撮像装置のコストを軽減する。
本発明の一実施態様によれば、光の周波数を掃引するとともに、該光を放射する光源部と、前記光源部からの光を参照光と被検体へ照射する照射光とに分岐するとともに、該参照光と該被検体から反射された該照射光の反射光とによる干渉光を発生させる干渉部と、前記光源部からの光に基づいてクロック信号を生成するクロック信号生成部と、前記光源部からの光を前記クロック信号生成部に入射する光と前記干渉部に入射する光に分岐する分岐部と、前記干渉光を検出し、前記クロック信号と同期して干渉信号を生成する検出部と、前記干渉信号に基づいて、前記被検体の情報を取得する情報取得部とを備え、前記クロック信号生成部は、抵抗とコンデンサを含む遅延回路を有する周波数倍化回路を含み、前記周波数倍化回路は、前記光源部からの光に基づくクロック信号と、該クロック信号を該遅延回路により遅延させた信号との排他的論理和をとることで該クロック信号の周波数を倍化する周波数倍化回路を含む、撮像装置が提供される。
本発明による撮像装置は、上記構成を有することから、安価にkクロックの周波数を倍化することができ、波長掃引光源を用いた撮像装置のコストを軽減することができる。
本発明の実施例1によるOCT装置の構成例を概略的に示す。 本発明の実施例1によるOCT装置におけるkクロック生成部の構成例を概略的に示す。 本発明の実施例1によるOCT装置における周波数倍化回路の構成例を概略的に示す。 本発明の実施例1によるOCT装置における周波数倍化回路内を伝播する各信号の波形を示す。 本発明の実施例1の変形例によるOCT装置の構成例を概略的に示す。 遅延回路から出力される信号の周波数変化の一例を示す。 本発明の実施例2によるOCT装置における周波数倍化回路の構成例を概略的に示す。 本発明の実施例2の変形例によるOCT装置における周波数倍化回路の構成例を概略的に示す。 本発明の実施例2の別の変形例によるOCT装置における周波数倍化回路の構成例を概略的に示す。
以下、本発明を実施するための例示的な実施例を、図面を参照して詳細に説明する。ただし、以下の実施例で説明する寸法、材料、形状、構成要素の相対的な位置等は任意であり、本発明が適用される装置の構成又は様々な条件に応じて変更できる。また、図面において、同一であるか又は機能的に類似している要素を示すために図面間で同じ参照符号を用いる。
以下、図1乃至4を参照して、本発明の実施例1による光干渉断層撮像法を用いた撮像装置(OCT装置)について説明する。図1は、本発明の実施例1によるOCT装置の構成例を概略的に示す。なお、以下、本発明によるOCT装置を、被検体の眼底を検査するために用いられるOCT装置として説明する。しかしながら、本発明によるOCT装置は、眼底検査以外の用途に用いられることができ、例えば臓器等の任意の物体の検査等に用いられてもよい。なお、本発明によるOCT装置は、波長掃引光源を用いたSS−OCT装置であるが、簡略化のため以下では単にOCT装置という。
図1に示すように、OCT装置1には、光を射出する光源部10と、干渉光を生成する干渉部20と、干渉光を検出する検出部30と、被検体100である眼の眼底の情報を取得する情報取得部40と、取得した情報を表示する表示部70とが設けられている。さらに、OCT装置1には、被検体100に照射光を照射し、被検体100からの反射光を干渉部20へ出射する測定アーム50と、測定アーム50から出射される反射光と干渉させる参照光を出射する参照アーム60が設けられている。また、OCT装置1には、kクロック信号を生成するkクロック生成部(クロック信号生成部)80と、光源部10からの光をkクロック生成部80に入射する光及び干渉部20に入射する光に分岐する光ファイバカプラ(分岐部)90とが設けられている。
光源部10は、射出される光の波長を掃引し、光周波数を掃引する波長掃引光源11を含む。波長掃引光源11としては、射出される光の波長を掃引し、光周波数を掃引することができる光源であれば、任意の光源を用いることができる。そのため、波長掃引光源11は、例えば、特許文献1に記載されるファイバーリング共振器及び波長選択フィルタを用いた光源であってもよいし、その他の市販の波長掃引レーザー等であってもよい。光源部10は、光ファイバを介して光ファイバカプラ90に接続される。
光ファイバカプラ90は、光ファイバを介して光源部10、干渉部20及びkクロック生成部80に接続される。光ファイバカプラ90は、光源部10からの光をkクロック生成部80に入射する光と干渉部20に入射する光に分岐する。なお、光ファイバカプラ90の代わりにビームスプリッタ等を用いてもよい。
kクロック生成部80は、光ファイバカプラ90を経由した光源部10から射出された光に基づいてkクロック信号を生成する。また、kクロック生成部80は生成したkクロック信号を検出部30に送り、検出部30は干渉光の検出を行い、kクロック生成部80から受け取ったkクロック信号と同期して干渉光に基づく干渉信号を生成する。
干渉部20には、光ファイバカプラ21,22が設けられている。光ファイバカプラ21は、光ファイバを介して光ファイバカプラ90,22、測定アーム50、及び参照アーム60に接続される。光ファイバカプラ21は、光ファイバカプラ90を経由した光源部10から射出された光を、測定アーム50を経由して眼底へ照射される照射光と参照アーム60を経由する参照光とに分岐する。
照射光は、測定アーム50を経由して被検体100に照射され、被検体100によって反射された反射光として測定アーム50及び光ファイバカプラ21を経由し、光ファイバカプラ22に入射する。一方、参照光は、参照アーム60を経由し光ファイバカプラ22に入射する。反射光と参照光は、光ファイバカプラ22で互いに干渉し、干渉光として光ファイバカプラ22から出射する。
光ファイバカプラ22は、光路長の異なる2つの光ファイバを介して、検出部30に接続される。なお、干渉部20は、光ファイバカプラの代わりにビームスプリッタ等を用いて構成されてもよい。
測定アーム50には、偏光コントローラ51と、コリメータ52と、X軸スキャナ53と、Y軸スキャナ54と、フォーカスレンズ55とが設けられている。偏光コントローラ51は、光ファイバカプラ21から測定アーム50に接続される光ファイバに設けられ、測定アーム50を通る照射光及び反射光の偏光状態を整える。コリメータ52は、光ファイバを介して光ファイバカプラ21と接続されており、偏光コントローラ51で偏光状態を整えられた照射光を、空間光として照射する。空間光として照射された照射光は、X軸スキャナ53、Y軸スキャナ54、及びフォーカスレンズ55を経由して被検体100の眼底に照射される。
X軸スキャナ53及びY軸スキャナ54は、それぞれ回転軸が互いに直交するよう配置された偏向ミラーで構成される。X軸スキャナ53及びY軸スキャナ54は、眼底を照射光で走査する機能を有する走査部を構成し、眼底に対する照射光の照射位置を変更することができる。ここで、X軸スキャナ53は、X軸方向の走査を行い、Y軸スキャナ54は、Y軸方向の走査を行う。なお、X軸方向及びY軸方向の各方向は、被検体100である眼の眼軸方向に対して直交する方向であり、且つ、互いに直交する方向である。
眼底に照射された照射光は、眼底において後方散乱光(反射光)として反射される。眼底からの反射光は、再びフォーカスレンズ55、Y軸スキャナ54、X軸スキャナ53、コリメータ52、及び偏光コントローラ51を経由して測定アーム50から出射される。そして、光ファイバを伝播し、光ファイバカプラ21を経由して光ファイバカプラ22に入射する。
一方、参照アーム60には、偏光コントローラ61と、コリメータ62と、分散補償ガラス63と、光路長調整光学系64と、分散調整プリズムペア65と、コリメータ66とが設けられている。偏光コントローラ61は、光ファイバカプラ21から参照アーム60に接続される光ファイバに設けられ、参照アーム60を通る参照光の偏光状態を整える。コリメータ62は、光ファイバを介して光ファイバカプラ21と接続されており、偏光コントローラ61で偏光状態を整えられた参照光を、空間光として出射する。空間光として出射された参照光は、分散補償ガラス63、光路長調整光学系64、及び分散調整プリズムペア65を経由してコリメータ66に入射する。
分散補償ガラス63及び分散調整プリズムペア65は、参照光の分散を調整することができる。そのため、分散補償ガラス63及び分散調整プリズムペア65を用いることで、測定アーム50を経由する反射光の分散に対応するように参照光の分散を調整することができる。また、光路長調整光学系64は、図1の矢印A1で示すように、コリメータ62,66に対し近づく又は遠ざかる方向に移動することができ、参照アーム60の光路長を調整することができる。そのため、光路長調整光学系64によって、照射光が経由する眼底までの光路長に応じて、参照アーム60の光路長を調整することができる。
コリメータ66に入射した参照光は、コリメータ66と光ファイバカプラ22とを接続する光ファイバを伝播し、光ファイバカプラ22に入射する。
上記のように、光ファイバカプラ22に入射した反射光及び参照光は、互いに干渉し、干渉光として光ファイバカプラ22から光路長の異なる2つの光ファイバ内に分岐して出射され、検出部30に入射する。
検出部30には、検出器31とA/D変換器32が設けられている。検出器31は、光ファイバカプラ22から2つの光ファイバを経由して入射したそれぞれの干渉光を検出する。ここで、光ファイバカプラ22から検出器31までの2つの光ファイバはそれぞれ異なる光路長を有するため、当該2つの光ファイバを経由した干渉光はそれぞれの光ファイバの光路長に応じて異なる位相を有する。
検出器31は、検出した干渉光に基づく干渉信号をA/D変換器32に送り、A/D変換器32は受け取った干渉信号をデジタル信号に変換する。なお、A/D変換器32にはkクロック生成部80が接続されており、A/D変換器32はkクロック生成部80から送られてくるkクロック信号に同期して干渉信号をサンプリングし、デジタル信号に変換する。A/D変換器32は、デジタル信号に変換した干渉信号を、情報取得部40に送る。そのため、検出部30は、干渉光を検出し、kクロック信号に同期してデジタル化された干渉信号を生成し、情報取得部40に当該干渉信号を送ることができる。
情報取得部40は、検出部30から受け取ったデジタル信号に対してフーリエ変換などの周波数分析を行い、眼底の情報を得る。なお、情報取得部40は、検出器31で検出した位相の異なる干渉光に基づく干渉信号の差を取ることで、干渉信号の差動を検出し、干渉信号の非干渉成分に基づくノイズを低減することができる。そのため、情報取得部40は、当該差動検出を行うことで、干渉信号に基づく眼底の情報の信号対雑音比(S/N比)を改善することができる。情報取得部40は、得られた眼底の情報を表示部70に送り、表示部70は受け取った情報を断層像として表示する。
なお、情報取得部40は、CPUやMPUなどを備えた任意の情報処理部としてOCT装置1内に構成してもよいし、汎用コンピュータを用いて構成してもよい。また表示部70は、OCT装置1に備えつけられたモニタであってもよいし、OCT装置1に接続された個別のモニタであってもよい。
上記の一連の動作により、OCT装置1は、被検体100のある1点における断層に関する情報を取得することができる。このように、被検体100の奥行き方向の断層に関する情報を取得することをA−スキャンと呼ぶ。また、OCT装置1では、X軸スキャナ53及びY軸スキャナ54によって構成される走査部によって、被検体100を走査することにより、被検体の2次元の断層像や3次元の断層像の情報を取得することができる。
ここで、A−スキャンと直交する方向における被検体100の断層に関する情報、すなわち2次元の断層像の情報を取得する方向に被検体100を照射光で走査することをB−スキャンと呼ぶ。さらに、A−スキャン、及びB−スキャンのいずれの走査方向とも直交する方向に被検体100を照射光で走査することをC−スキャンと呼ぶ。特に、3次元の断層像の情報を取得する際に被検体100の眼底面内に2次元ラスター走査する場合、高速に走査が行われる方向をB−スキャン方向と呼び、B−スキャン方向に直交し、低速に走査が行われる方向をC−スキャン方向と呼ぶ。
OCT装置1は、A−スキャン及びB−スキャンを行うことで被検体100の2次元の断層像が得ることができ、A−スキャン、B−スキャン及びC−スキャンを行うことで、被検体100の3次元の断層像を得ることができる。B−スキャン及びC−スキャンは、上述したX軸スキャナ53及びY軸スキャナ54により構成される走査部によって行われる。なお、B−スキャン方向及びC−スキャン方向といったライン走査方向と、X軸方向又はY軸方向とは一致していなくてもよい。このため、B−スキャン及びC−スキャンのライン走査方向は、撮像したい2次元の断層像あるいは3次元の断層像に応じて、適宜決めることができる。
また、OCT装置1では、検出部30のA/D変換器32による干渉信号のサンプリングは、kクロック生成部80が生成したkクロック信号に基づいて光源部10からの光に対し等光周波数(等波数)間隔に行われる。
ここで、OCT装置1の光源部10からの光は波長掃引されるため、時間に応じて光周波数が変化する。これに対し、kクロック生成部80は、光源部10からの光に基づいてkクロック信号を生成するため、kクロック信号は検出部30で検出される干渉光に基づく干渉信号に対して等波数間隔でのサンプリングタイミングを示すことができる。
次に、図2を参照して、kクロック生成部80についてより詳細に説明する。図2は、kクロック生成部80の構成例を示す。
図2に示すように、kクロック生成部80には、kクロック干渉部(クロック干渉部)82と、光センサ(クロック検出部)83と、周波数倍化回路84とが設けられている。
kクロック干渉部82は、光源部10からの光を光路長の異なる2つの光路に入射する光に分岐するとともに、該2つの光路から出射された光によるクロック干渉光を発生させる。kクロック干渉部82には、光ファイバカプラ821,828と、コネクタ822,824,825,827と、光ファイバ823,826とが設けられている。
光ファイバカプラ90を経由した光源部10からの光811は、光ファイバカプラ90,821に接続される光ファイバを伝播し、光ファイバカプラ821に入射する。光ファイバカプラ821は、コネクタ822、光ファイバ823及びコネクタ824によって構成される第1の光路と、コネクタ825、光ファイバ826及びコネクタ827によって構成される第2の光路に、光源部10からの光811を分岐して入射させる。ここで、光ファイバ823と光ファイバ826は所定の異なる光路長を有するため、第1の光路と第2の光路とは異なる光路長を有する。第1の光路を経由した光はコネクタ824から光ファイバを経由して光ファイバカプラ828に入射し、第2の光路を経由した光はコネクタ827から光ファイバを経由して光ファイバカプラ828に入射する。
第1の光路を経由した光と第2の光路を経由した光は光ファイバカプラ828において、互いに干渉し、干渉光として光ファイバを経由して光センサ83に入射する。
光センサ83は、入射した干渉光を検出し、干渉信号(kクロック信号)812を生成する。光センサ83は、生成した干渉信号812を周波数倍化回路84に送る。
周波数倍化回路84は、受け取った干渉信号812に基づいて、干渉信号812の周波数を倍化したkクロック信号813を生成し、OCT装置1のA/D変換器32に周波数を倍加したkクロック信号813を送る。
これにより、A/D変換器32は、周波数が倍化されたkクロック信号813に同期して、測定光及び参照光に基づく干渉信号をサンプリングすることができる。
次に、本発明の実施例1によるOCT装置1における周波数倍化回路84について、図3及び4を参照して説明する。図3は干渉信号の周波数を倍にする周波数倍化回路84の構成例を概略的に示す。図4は、周波数倍化回路84内を伝播する各信号の波形を示す。なお、図4における各グラフにおける横軸は時間を示し、縦軸は電位を示す。
図3に示すように、周波数倍化回路84には、遅延回路841と、比較器844(第1の比較器)と、比較器845(第2の比較器)と、排他的論理和回路846が設けられている。
遅延回路841は、RC回路とも呼ばれ、直列に接続された抵抗842及びコンデンサ843から構成される。コンデンサ843の抵抗842に接続されていない端子はGNDに接続されており、遅延回路841に入力される信号は抵抗842のコンデンサ843に接続されていない端子に入力され、直列に接続された抵抗842とコンデンサ843との間から出力される。遅延回路841は、入力された信号を遅延させて出力することができる。そのため、周波数倍化回路84では、遅延回路841は、遅延回路841に入力される干渉信号812を所定の時間だけ位相が遅れた信号403として出力する。なお、遅延回路841によって遅延される時間は、抵抗842の抵抗値Rとコンデンサ843の電気容量Cを乗算して求められる時定数τに応じて決まる。
比較器844,845は、入力された信号を比較し、比較結果に応じて出力を切り替える。比較器844,845の−側入力端子はGNDに接続され、0V電位となっている。また、比較器844の+側入力端子には干渉信号812(信号401)が入力され、比較器845の+側入力端子には遅延回路841を通った位相の遅れた信号403が入力される。
排他的論理和回路846の入力端子は、比較器844,845の出力端子に接続されており、排他的論理和回路846は比較器844の出力信号402と比較器845の出力信号404の排他的論理和を出力する。
次に、周波数倍化回路84における、信号の流れについて説明する。
光センサ83から出力された干渉信号812は、周波数倍化回路84に入力され、比較器844の+側入力端子に入力される信号401と、遅延回路841を経由して比較器845の+側入力端子に入力される信号403とに分かれる。
比較器844は、入力された信号401を0V電位と比較し、図4に示すように、信号401が+の電位を有する場合にHighを示し、それ以外の場合Lowを示す、信号402を出力する。また、比較器845は、入力された遅延された信号403を0V電位と比較し、信号403が+の電位を有する場合にHighを示し、それ以外の場合Lowを示す、信号404を出力する。
排他的論理和回路846は、入力された信号402,404の排他的論理和を取り、信号405を出力する。信号405は、図4に示すように、信号402,404の位相のずれ、特に信号402,404の立ち上がり及び立ち下がりのずれに基づいてHighを示すパルスを含む。そのため、信号405は、干渉信号401の1周期の間に信号402と比べてHighを示すパルスの数が倍化される。従って、信号405の周波数は干渉信号812に基づく信号402の周波数に比べ倍化される。排他的論理和回路846から出力された信号405は、周波数が倍加されたkクロック信号813としてA/D変換器32に送られる。そのため、A/D変換器32は、周波数が倍化されたkクロック信号813に同期して、測定光及び参照光に基づく干渉信号のサンプリングを行うことができる。
従って、本実施例による周波数倍化回路84では、高価な乗算器や90°位相シフト回路などを用いずに、安価な抵抗とコンデンサを用いて周波数が倍加されたkクロック信号813を生成することができる。
上記のように、本実施例によるOCT装置1は、光の光周波数を掃引するとともに、該光を射出する光源部10を備える。さらに、OCT装置1は、光源部10からの光を参照光と被検体100へ照射する照射光とに分岐するとともに、参照光と該被検体100から反射された照射光の反射光とによる干渉光を発生させる干渉部20を備える。また、OCT装置1は、光源部10からの光に基づいてkクロック信号を生成するkクロック生成部80と、光源部10からの光をkクロック生成部80に入射する光と干渉部20に入射する光に分岐する光ファイバカプラ90とを備える。さらに、OCT装置1は、干渉部20で発生した干渉光を検出し、kクロック信号と同期して干渉信号を生成する検出部30と、干渉信号に基づいて、被検体100の情報を取得する情報取得部40とを備える。kクロック生成部80は、抵抗842とコンデンサ843を含む遅延回路841を有する周波数倍化回路84を含む。周波数倍化回路84は、光源部10からの光に基づくkクロック信号と、kクロック信号を遅延回路841により遅延させた信号との排他的論理和をとることでkクロック信号の周波数を倍化する。これにより、本実施例によるOCT装置1では、高価な乗算器や90°位相シフト回路などを用いずに、安価な抵抗とコンデンサを用いて周波数が倍加されたkクロック信号を生成することができ、OCT装置1のコストアップを抑制することができる。
また、干渉光を生じさせる際には、2つの光路の光路差を大きくすることに応じて、干渉光の周波数が高くなることが知られている。これに関し、本実施例によるOCT装置1では、周波数倍化回路84で干渉信号812の周波数を倍にすることができる。そのため、OCT装置1では、高い周波数を有するkクロック信号を生成するに当たり、より長い光路差を有する光路を経由した光を干渉させる必要がなくなるため、コヒーレント長の短い光源を用いて安定したkクロック信号を生成することができる。
なお、A/D変換器32による干渉信号のサンプリングに関しては、サンプリング定理に基づき、干渉信号の周波数の2倍以上の周波数でサンプリングされることが知られている。さらに、OCT装置では、被検体の測定に用いられる光は、測定アームと被検体の眼底との間を往復する。そのため、通常のOCT装置では、kクロック生成部の第1の光路及び第2の光路間の光路差は、取得する画像の深さ方向の距離の少なくとも4倍必要とされることが知られている。
これに対し、上記のように、本実施例によるOCT装置1では、周波数倍化回路84で干渉信号812の周波数を倍にすることができる。そのため、本実施例によるOCT装置1では、kクロック生成部80の第1の光路及び第2の光路間の光路差を、取得する画像の深さ方向の距離の2倍程度にしてもよい。このように、本実施例によるOCT装置1は、kクロック生成部80において、第1の光路及び第2の光路間の光路差を通常のOCT装置と比べ短くし、コヒーレント長の短い光源を用いて、通常のOCT装置と同程度の性能を発揮することもできる。この場合には、コヒーレント長の短い光源を用いることができるので、通常のOCT装置と比べコストを低減することができる。
なお、位相遅延回路の時定数τは、比較器844,845の各出力信号402,404が自身の周期における少なくとも或る時点で互いにHighを示すような値に設定することができる。また、時定数τは、排他的論理和回路の出力する信号405、すなわち周波数倍化回路から出力されるkクロック信号813を後の処理において用いやすいように、kクロック信号813が所定のパルス幅を有するように設定することができる。さらに、時定数τは、周波数倍化回路84から出力されるkクロック信号813のデューティ比を勘案して設定することもできる。例としては、干渉信号812の周期時間をtとした場合、周波数倍化回路84から出力されるkクロック信号813のデューティ比を約50%とするために、τ=t/4程度にすることができる。
また、比較器844,845において、入力された信号と比較される、−側入力端子に入力される基準値は0Vに限られない。当該基準値は、比較器844,845がパルス信号を出力することができ、且つ、出力されたパルス信号同士の排他的論理和を取ることで、周波数倍化回路に入力される干渉信号の周波数を倍化することができるような任意の値とすることができる。
ここで、本実施例による周波数倍化回路84は、比較器844、比較器845及び排他的論理和回路846を含む。比較器844は、入力される干渉信号(kクロック信号)812(信号401)と所定の基準値を比較し、比較結果となる信号402を出力する。比較器845は、入力される遅延回路841により遅延された信号403と所定の基準値を比較し、比較結果となる信号404を出力する。排他的論理和回路846は、比較器844及び845からの信号402及び404の排他的論理和を演算し、周波数が倍加されたkクロック信号813を出力する。
本実施例による比較器844及び845では、入力された信号が所定の基準値よりも高い場合にHighを示す信号を出力するとしたが、比較器の構成はこれに限られない。比較器844及び845は、入力された信号が所定の基準値よりも低い場合にHighを示す信号を出力するように構成されてもよい。そのため、例えば、比較器844,845の+側入力端子がGNDに接続されて、所定の電位を有するようにされ、−側入力端子に比較対象となる信号401,403が入力されるように構成されてもよい。
なお、本実施例によるOCT装置1では、kクロック生成部80及び光ファイバカプラ90は、光源部10の外部に設けられている。しかしながら、図5に示すようにkクロック生成部80及び光ファイバカプラ90は光源部10の内部に設けられてもよい。
次に実施例2によるOCT装置における周波数倍化回路について、図6及び7を参照して説明する。図6は、実施例1によるOCT装置1における、1回分のAスキャンに用いられる光源部10からの光に基づく、遅延回路841から出力される信号403の周波数変化の一例を示す。図6において、横軸は時間を示し、縦軸は信号の周波数を示す。
実施例1による周波数倍化回路84では、遅延回路841の時定数τを一定の値としたが、実施例2による周波数倍化回路85は、遅延回路851の時定数が可変であるように構成される。なお、本実施例によるOCT装置における、周波数倍化回路85以外の構成は、実施例1によるOCT装置1の周波数倍化回路84以外の構成と同様であるため、同一の参照符号を付して、説明を省略する。以下、実施例2による周波数倍化回路85を、実施例1による周波数倍化回路84との差を中心に説明する。
SS−OCT装置では、光源として波長掃引光源が用いられることから、光源部から射出される光は時間に応じて波長が掃引される。このため、光源部からの光の周波数は時間に応じて変化する。ここで、実施例1によるkクロック生成部80では、光源部10からの光に基づいて干渉信号812を生成し、kクロック信号813を生成する。従って、光源部10からの光の周波数の変化に応じて、干渉信号812及びkクロック信号813の周波数が変化する。そのため、kクロック生成部80の周波数倍化回路84において、遅延回路841から出力される信号403の周波数も、周波数倍化回路84に入力される干渉信号812の周波数の変化に応じて変化する。この場合の、信号403の周波数変化の一例を図6に示す。
その一方で、周波数倍化回路84の遅延回路841はRC回路であるため、ローパスフィルタとしても機能する。
そのため、時間に応じた、遅延回路841に入力される干渉信号812の周波数、ひいては光源部10から発せられる光の周波数の変化に基づいて、遅延回路841で出力する信号の振幅が変化する場合がある。特に、入力される干渉信号812が遅延回路841の通過域に対して高い周波数を有する場合には、遅延回路841から出力される信号403の振幅が小さくなることで、良好な出力が得られない場合が考えられる。
また、上記のように、遅延回路841によって遅延される時間は、抵抗842の抵抗値Rとコンデンサ843の電気容量Cの乗算によって求められる時定数τに応じて決まる。これに関して、より詳細には、遅延回路841による位相遅延量Dは、遅延回路841の合成インピーダンスZの傾きの絶対値に対応する。ここで、虚数単位をjとし、干渉信号の角周波数をωとすると、遅延回路841の合成インピーダンスはZ=R+1/jωCである。また、遅延回路841に入力される干渉信号の周波数をfとすると、当該干渉信号の角周波数はω=2πfであり、位相遅延量はD=|(1/jωC)/R|=1/ωCR、すなわち、1/2πfτとなる。このため、光源部10からの光の周波数が高くなると、遅延回路841に入力される干渉信号の周波数fが高くなり、遅延回路841による位相遅延量Dが少なくなることが考えられる。
そのため、光源部10からの光の周波数が高くなると、遅延回路841から出力される信号403に基づく、周波数の倍化されたkクロック信号813のパルス幅が小さくなったり、kクロック信号の周波数が適切に倍化されなかったりすることが生じ得る。
これに対し、本実施例による周波数倍化回路85では、遅延回路851の時定数τを切り替えることで、光源部10からの光の周波数変化に基づく、遅延回路851から出力される信号の振幅の変化や位相遅延量の減少等を抑制する。
図7は本実施例による周波数倍化回路85の構成例を概略的に示す。図7に示すように、本実施例による周波数倍化回路85には、遅延回路851と、比較器854,855,858と、排他的論理和回路856と、カウンタ857と、スイッチ859とが設けられている。ここで、比較器854,855及び排他的論理和回路856は、実施例1による周波数倍化回路84の比較器844,845及び排他的論理和回路846と同様の動作を行うため、説明を省略する。
遅延回路851は、それぞれ異なる抵抗値を有する3つの抵抗8521,8522,8523を含む抵抗群852と、コンデンサ853とから構成されるRC回路である。抵抗群852の3つの抵抗8521,8522,8523は並列に並べられており、各抵抗8521,8522,8523はコンデンサ853に直列に接続される。各抵抗8521,8522,8523のコンデンサ853に接続されていない端子は、スイッチ859によって選択的に周波数倍化回路85に接続される。このため、遅延回路851に入力される干渉信号812は、選択された抵抗8521,8522,8523のコンデンサ853に接続されていない端子に入力され、当該抵抗とコンデンサ853との間から出力される。
ここで、上記のように、遅延回路851による位相遅延量はD=1/2πfτであり、時定数はτ=RCである。そのため、異なる抵抗値を有する3つの抵抗8521,8522,8523を選択的に周波数倍化回路85に接続することで、抵抗の切換えに応じて遅延回路851の時定数を切り替えることができる。特に、抵抗の値を小さくすることで、遅延回路851の時定数を低くし、遅延回路851による出力信号の位相遅延量を大きくすることができる。従って、遅延回路851の抵抗の値を低くすることで、高周波数の信号に対する位相遅延量を大きくすることができ、遅延回路851を通る高周波数の信号の位相遅延量の低下を補償することができる。
また、遅延回路851のようなRC回路の高域遮断周波数fは、1/2πτによって求められることが知られている。そのため、遅延回路851の時定数を小さくすることで高域遮断周波数が高くなり、高周波数の信号を通過させ易くすることができる。
そのため、スイッチ859によって周波数倍化回路85の遅延回路851を構成する抵抗8521,8522,8523を切り替えることで、遅延回路851の時定数を切り替え、遅延回路851を通過し易い信号の周波数帯域を調整することができる。従って、光源部10から出射される光の周波数の掃引に応じて、遅延回路851を構成する抵抗の値を切り替えることで、光源部10からの光の周波数変化に基づく、遅延回路851から出力される信号の位相遅延量や振幅の変化等を抑制することができる。
このため、例えば、光の波長が時間に応じて短くされる場合には、当該波長の変化に基づいて光の周波数が高くなることに応じて、遅延回路851を構成する抵抗の値を小さくする。これにより、高周波数の信号に対しても遅延回路851による位相遅延量が少なくなることを補償するとともに、高周波数の信号が遅延回路851を通過し易くすることができる。従って、周波数倍化回路85に高周波数の信号が入力された場合であっても、周波数の倍化されたkクロック信号のパルス幅が小さくなることを補償し、適切に倍化された信号を出力させることができる。なお、逆に、波長が時間に応じて長くされる場合には、光の周波数が低くなることに応じて、遅延回路851を構成する抵抗の値を高くする。この場合には、遅延回路851の位相遅延量が多くなるのを補償し、周波数倍化回路85から適切に倍化された信号を出力させることができる。
カウンタ857は周波数倍化回路85の入力側に接続され、干渉信号812を受け取る。カウンタ857は、受け取った干渉信号812の信号数、すなわち立ち上がりの数をカウントする。カウンタ857は比較器858に接続され、比較器858に対しカウントした値を送る。比較器858はスイッチ859に接続され、カウンタ857から受け取ったカウント値に基づいて、スイッチ859を操作し、遅延回路851を構成する抵抗を切り替える。なお、カウンタ857は干渉信号812の立ち下りの数をカウントしてもよい。
ここで、波長掃引光源を用いたOCT装置では、波長掃引光源11における波長掃引、すなわち光周波数の掃引の開始を示すトリガ信号に基づいて、光周波数の掃引のタイミングを把握することが知られている。また、トリガ信号は波長掃引光源11からの光を用いて生成されることが知られている。さらに、波長掃引光源11において、光周波数の掃引は周波数が連続的により高く、又はより低くなるように行われる。そのため、波長掃引光源11において、光の波長掃引、すなわち光周波数の掃引の開始を示すトリガ信号を生成する光から所与の周期目の光の周波数がどの程度であるかは、波長掃引光源11の構成から既知である。なお、波長掃引光源11における光周波数の掃引は、周波数がより高くなるように掃引された後により低くなるように折り返して行われてもよいし、逆により低くなるように掃引された後により高くなるように折り返して行われてもよい。
このことから、本実施例による周波数倍化回路85では、カウンタ857が、光周波数の掃引の開始を示すトリガ信号を受け取った後に、入力される干渉信号をカウントすることで、周波数倍化回路85に入力された信号の周波数を把握することができる。そのため、周波数倍化回路85では、周波数倍化回路85に入力される干渉信号の周波数に応じて、遅延回路851の抵抗の値を切り替えることができる。
すなわち、本実施例による周波数倍化回路85では、カウンタ857は、不図示のトリガ信号生成部からトリガ信号を受け取った後に、周波数倍化回路85に入力される信号数をカウントし、カウントしたカウント値を比較器858に送る。比較器858は、カウンタ857から受け取ったカウント値が所定の値に達した場合に、スイッチ859を操作し、遅延回路851を構成する抵抗を切り替え、遅延回路851の抵抗の値を切り替える。
また、カウンタ857は、トリガ信号を受け取ると、カウント値をリセットし、比較器858はリセットされたカウント値に応じて、遅延回路851の初期の抵抗として設定された抵抗を選択するようにスイッチ859を操作する。
ここで、例えば、光源部10からの光の波長が時間に応じて短くなる場合には、カウンタ857は、トリガ信号を受け取るとカウント値をリセットし、比較器858は遅延回路851の初期の抵抗として最も抵抗値の高い抵抗8521を選択する。比較器858は、カウンタ値が所定の第1の値を超えた際に、抵抗8521よりも低い抵抗値を有する抵抗8522を選択するようにスイッチ859を操作する。また、さらにカウント値が、所定の第2の値を越えた際に、抵抗8522よりも低い抵抗値を有する抵抗8523を選択するようにスイッチ859を操作する。その後、カウンタ857がトリガ信号を再度受け取ると、カウンタ857及び比較器858は上記の動作を繰り返す。
これにより、波長掃引光源からの光周波数が時間に応じて高くなることに応じて、遅延回路851の抵抗を低い抵抗値を有する抵抗に切り替えることができる。これにより、高周波数の信号に対しても遅延回路851による位相遅延量が少なくなることを補償するとともに、高周波数の信号が遅延回路851を通過し易くすることができる。
なお、波長掃引光源からの光周波数が時間に応じて低くなるように波長掃引光源が構成される場合には、比較器858がカウンタの値に応じて、徐々により高い抵抗を選択するようにスイッチを操作するように構成することができる。これにより、光周波数が低くなるのに応じて遅延回路851の位相遅延量が多くなるのを補償し、周波数倍化回路85から適切に倍化された信号を出力させることができる。
上記のように、本実施例によるOCT装置では、周波数倍化回路85は、光源部10における光の周波数の掃引に応じて、遅延回路851の抵抗の値を切り替えることで、遅延回路851の時定数を切り替える。特に、本実施例によるOCT装置では、kクロック生成部80は、周波数倍化回路85に入力される干渉信号の信号数をカウントするカウンタ857をさらに有し、カウントした信号数に応じて遅延回路851の抵抗の値を切り替えることで、時定数を切り替える。これにより、光源部10からの光の周波数変化に基づく、遅延回路851から出力される信号の位相遅延量や振幅の変化等を抑制することができる。そのため、周波数倍化回路85から出力されるkクロック信号のパルス幅の減少を抑制するとともに、kクロック信号の周波数の倍化を適切に行うことができる。従って、本実施例によるOCT装置は、光源部10からの光の広い周波数変化にわたって、安定した信号の周波数の倍化を行うことができる。
なお、本実施例による周波数倍化回路85では、遅延回路851の抵抗群852として3つの抵抗8521,8522,8523を設けたが、抵抗群852を構成する抵抗の数はこれに限られない。例えば、抵抗の数は2つでもよいし、4つ以上であってもよい。この場合、比較器858及びスイッチ859は、抵抗の数に応じて段階的に遅延回路の抵抗の値を切り替えることができる。また、周波数倍化回路85では、抵抗値の高い順に抵抗8521,8522,8523として並べたが、抵抗の並び順は任意であってよい。
また、抵抗群852の代わりに、可変抵抗を用いてもよい。この場合、比較器858は、カウンタ857からのカウント値に応じて可変抵抗の抵抗値を調整することで、遅延回路851の時定数を切り替えることができる。この場合も、上記と同様に、光源部10からの光の周波数が時間に応じて高くなる場合には、可変抵抗の抵抗値を低くなるように可変抵抗の抵抗値を調整する。また、逆に光源部10からの光の周波数が時間に応じて低くなる場合には、可変抵抗の抵抗値を高くなるように可変抵抗の抵抗値を調整する。これにより、光源部10からの光の周波数変化に基づく、遅延回路851から出力される信号の位相遅延量や振幅の変化等を抑制することができる。
なお、周波数倍化回路85では、カウンタ857は、波長掃引光源11の周波数掃引の開始を示すトリガ信号に基づいて信号数のカウントを行っているが、トリガ信号は光周波数掃引の開始を示す信号に限られない。トリガ信号は、波長掃引光源11の周波数掃引の任意のタイミングを示す信号であればよい。この場合であっても、カウンタ857がトリガ信号の受信から信号数をカウントすることで、周波数倍化回路85は入力される干渉信号の周波数に応じて遅延回路851の抵抗値を切り替えることができる。一例では、トリガ信号は、波長掃引光源11における光周波数掃引が開始してから所定の時間が経ったことを示す信号であってもよい。なお、トリガ信号生成部は、波長掃引光源11における波長掃引、すなわち光周波数の掃引のタイミングを示すトリガ信号を生成し、カウンタ857に送ることができる任意のデバイスであってよい。例としては、トリガ信号生成部は、光源部10からの特定の波長の光に基づいて信号を生成する、ファイバブラッググレーティング及び光センサ等で構成されるデバイスであってよい。
また、周波数倍化回路85では、カウンタ857によって周波数倍化回路85に入力される干渉信号の信号数をカウントし、カウント値に応じて遅延回路851の時定数を切り替える。しかしながら、周波数倍化回路は、波長掃引光源による光の周波数の掃引に応じて、遅延回路の時定数を切り替えることができればよい。
ここで、波長掃引光源の光は時間に応じて波長掃引、すなわち周波数掃引される。そのため、波長掃引光源の構成から、光周波数の掃引のタイミングを示すトリガ信号を受け取ってからの経過時間に応じて、光の波長がどの程度まで掃引されるかが既知である。そのため、トリガ信号を受け取ってからの経過時間を計時することで、周波数倍化回路に入力される干渉信号の周波数を求めることができる。
このことから、周波数倍化回路は、前記光源部における光周波数の掃引のタイミングを示すトリガ信号を受け取ってからの経過時間に応じて、遅延回路の時定数を切り替えてもよい。なお、トリガ信号は、例えば光周波数の掃引の開始を示すものであってよい。
このような構成を有する周波数倍化回路86を図8に示す。図8では、周波数倍化回路86は、タイマ以外は図7に示す周波数倍化回路85と同様の構成を有するため、同様の構成に関しては同一の参照符号を付し、説明を省略する。
周波数倍化回路86では、カウンタ857に代えてタイマ867が設けられている。タイマ867は、トリガ信号を受け取ってからの経過時間を計時し、計時した経過時間を比較器858に送る。また、タイマ867は、トリガ信号を受け取ると、それまでの計時した経過時間をリセットする。
比較器858はタイマ867から受け取った経過時間に基づいて、遅延回路851の抵抗として、適切な抵抗値を有する抵抗を選択するようにスイッチを操作する。なお、抵抗の選択に関しては、実施例2による周波数倍化回路85における抵抗の選択と同様に、光源部10からの光の周波数が時間に応じて高くなる場合には、遅延回路851の抵抗値がより低くなるように抵抗を切り替える。また、逆に光源部10からの光の周波数が時間に応じて低くなる場合には、遅延回路851の抵抗値がより高くなるように抵抗を切り替える。
上記のような構成を有する周波数倍化回路86であっても、トリガ信号を受け取ってからの経過時間に応じて、遅延回路851の時定数を切り替えることができる。従って、光源部10からの光の周波数変化に基づく、遅延回路851から出力される信号の位相遅延量や振幅の変化等を抑制することができる。そのため、周波数倍化回路86から出力されるkクロック信号のパルス幅の減少を抑制するとともに、kクロック信号の周波数の倍化を適切に行うことができる。
さらに、時定数はτ=RCであるため、周波数倍化回路は、遅延回路の抵抗の値を切り替えることに代えて、遅延回路のコンデンサの電気容量を切り替えることで遅延回路の時定数を切り替えてもよい。この場合の周波数倍化回路87を図9に示す。図9では、周波数倍化回路87は、遅延回路871及びスイッチ879以外は図7に示す周波数倍化回路85と同様の構成を有するため、同様の構成に関しては同一の参照符号を付し、説明を省略する。
図9に示す周波数倍化回路87では、遅延回路871に、抵抗872とコンデンサ群873が設けられている。コンデンサ群873には、異なる電気容量を有する3つのコンデンサ8731,8732,8733が設けられている。また、スイッチ879は抵抗872の出力側に接続される。コンデンサ8731,8732,8733は並列に並べられ、スイッチ879によって選択的に周波数倍化回路87に接続される。コンデンサ8731,8732,8733は、スイッチ879によって選択的に接続されることで、抵抗872と直列に接続される。また、遅延回路871の出力信号は、抵抗872と接続されたコンデンサとの間から出力される。
この場合、比較器858は、スイッチ879に接続され、カウンタ857からのカウント値に応じてスイッチ879を操作し、遅延回路871を構成するコンデンサを切り替えることができる。
上記のような構成を有する周波数倍化回路87であっても、遅延回路871のコンデンサの電気容量を切り替えることで、遅延回路871の時定数を切り替えることができる。従って、光源部10からの光の周波数変化に基づく、遅延回路871から出力される信号の位相遅延量や振幅の変化等を抑制することができる。そのため、周波数倍化回路87から出力されるkクロック信号のパルス幅の減少を抑制するとともに、kクロック信号の周波数の倍化を適切に行うことができる。なお、コンデンサの選択に関しては、実施例2による周波数倍化回路85における抵抗の選択と同様に、光源部10からの光の周波数が時間に応じて高くなる場合には、遅延回路851のコンデンサがより低い電気容量を有するようにコンデンサを切り替える。逆に、光源部10からの光の周波数が時間に応じて低くなる場合には、遅延回路851のコンデンサがより高い電気容量を有するようにコンデンサを切り替える。
また、周波数倍化回路87では、遅延回路871のコンデンサ群873として3つのコンデンサ8731,8732,8733を設けた構成としたが、コンデンサ群873を構成するコンデンサの数はこれに限られない。例えば、コンデンサの数は2つでもよいし、4つ以上であってもよい。この場合、比較器858及びスイッチ879は、コンデンサの数に応じて段階的に遅延回路のコンデンサの電気容量の値を切り替えることができる。
なお、kクロック生成部80以外のOCT装置の構成について、図1に記載したOCT装置の構成例に基づいて説明したが、kクロック生成部80以外のOCT装置の構成はこれに限られない。例えば、光ファイバカプラを繋ぐ光ファイバに代えて、所定の空間を設け、空間光として光を伝播してもよいし、干渉光の差動検出を行わない構成としてもよい。
以上、実施例を参照して本発明について説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではない。本発明の趣旨に反しない範囲で変更された発明、及び本発明と均等な発明も本発明に含まれる。また、上述の各実施例及び変形例は、本発明の趣旨に反しない範囲で適宜組み合わせることができる。
10:光源部、20:干渉部、30:検出部、40:情報取得部、80:kクロック生成部(クロック信号生成部)、90:カプラ(分岐部)、100:眼底(被検体)、84:周波数倍化回路、841:遅延回路、842:抵抗、843:コンデンサ、846:排他的論理和回路

Claims (11)

  1. 光の周波数を掃引するとともに、該光を射出する光源部と、
    前記光源部からの光を参照光と被検体へ照射する照射光とに分岐するとともに、該参照光と該被検体から反射された該照射光の反射光とによる干渉光を発生させる干渉部と、
    前記光源部からの光に基づいてクロック信号を生成するクロック信号生成部と、
    前記光源部からの光を前記クロック信号生成部に入射する光と前記干渉部に入射する光に分岐する分岐部と、
    前記干渉光を検出し、前記クロック信号と同期して干渉信号を生成する検出部と、
    前記干渉信号に基づいて、前記被検体の情報を取得する情報取得部と、
    を備え、
    前記クロック信号生成部は、抵抗とコンデンサを含む遅延回路を有する周波数倍化回路を含み、
    前記周波数倍化回路は、前記光源部からの光に基づくクロック信号と、該クロック信号を前記遅延回路により遅延させた信号との排他的論理和をとることで該クロック信号の周波数を倍化する、撮像装置。
  2. 前記周波数倍化回路は、前記光源部における前記光の周波数の掃引に応じて前記遅延回路の時定数を切り替える、請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記周波数倍化回路は、前記クロック信号の信号数をカウントするカウンタをさらに有し、カウントした該信号数に応じて前記遅延回路の時定数を切り替える、請求項2に記載の撮像装置。
  4. 前記周波数倍化回路は、前記光源部における前記光の周波数の掃引のタイミングを示すトリガ信号を受け取ってからの経過時間に応じて、前記遅延回路の時定数を切り替える、請求項1に記載の撮像装置。
  5. 前記周波数倍化回路は、前記抵抗の値を切り替えることで前記遅延回路の時定数を切り替える、請求項2乃至4のいずれか一項に記載の撮像装置。
  6. 前記周波数倍化回路は、前記コンデンサの電気容量を切り替えることで前記遅延回路の時定数を切り替える、請求項2乃至4のいずれか一項に記載の撮像装置。
  7. 前記干渉信号の周期をtとすると、前記遅延回路の時定数はt/4である、請求項1に記載の撮像装置。
  8. 前記周波数倍化回路は、
    入力される前記クロック信号を所定の基準値と比較する第1の比較器と、
    入力される前記遅延回路により遅延された信号を所定の基準値と比較する第2の比較器と、
    前記第1及び第2の比較器からの信号の排他的論理和を演算する排他的論理和回路と、
    を備える、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の撮像装置。
  9. 前記クロック信号生成部は、
    前記光源部からの光を光路長の異なる2つの光路に入射する光に分岐するとともに、該2つの光路から出射された光によるクロック干渉光を発生させるクロック干渉部と、
    前記クロック干渉光を検出し、前記クロック信号を生成するクロック検出部と、
    をさらに有する、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の撮像装置。
  10. 前記クロック信号生成部は前記光源部の外部に設けられる、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の撮像装置。
  11. 前記クロック信号生成部は前記光源部の内部に設けられる、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の撮像装置。
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WO2024070443A1 (ja) * 2022-09-28 2024-04-04 オムロン株式会社 コントローラ及び光干渉測距センサ

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