JP6292860B2 - 光干渉断層計 - Google Patents

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Description

本発明は、医用診断などに用いられる光干渉断層計に関する。
波長可変光源を用いた光干渉断層計(Optical CoherenceTomography、以下OCTと略す)では、物体へ光を照射し、照射光の波長を変化させ、参照光と物体の異なる深さから戻ってくる反射光とを干渉させる。そして干渉光の強度の時間波形(干渉信号)に含まれる周波数成分を分析することによって物体の断層に関する情報、例えば断層像を得る。以下では、波長可変光源を用いたOCTをSS−OCTと略すことがある。
ここで、SS−OCTでは、より深い部位の断層の情報を取得するために、干渉信号のデータを等波数(等周波数)間隔にサンプリングする際に、サンプリングする間隔をより短くする必要がある(特許文献1)。
また、特許文献2では観察対象物体上の同じ点を複数回撮影する際の信号のブレを補正する方法が開示されている。
特開2013−181790号公報 特開2010−14514号公報
ところで、特許文献1に開示の技術は、観察物体上の同じ点について干渉信号を複数回取得する際の干渉信号の位相の変動を補正する技術が開示されている。しかし複数回取得した干渉信号の位相の変動を補正するためのサンプリング間隔は変わらず、より深い部位の断層の情報を取得することはできない。また、サンプリング間隔をより短くするためには、高速なAD変換機構を用いる必要があるが、高価であり、また高速化にも限界がある。
本発明の目的の一つは、上記課題に鑑み、高速で高価なAD変換機構を用いずに、物体の深い部位の情報を取得することである
本発明に係る光干渉断層計の一つは、
出射する光の波長を変化させる光源部と、
前記光源部からの光を物体へ照射する照射光と、参照光とに分波し、前記物体に照射された光の反射光と前記参照光による干渉光を発生させる干渉光学系と、
前記干渉光を受光する光検出部と、
前記光源部から出射された光を用いて、所定の波数間隔の周期のクロック信号を発生させるクロック生成部と
記物体上の同じ位置で得た前記干渉光の強度を、前記発生されたクロック信号から得た互いに異なる位相の複数のクロック信号を用いてサンプリングすることにより、前記複数のクロック信号に対応する複数の干渉信号のサンプリングデータを取得し、前記取得された複数の干渉信号のサンプリングデータを用いて前記物体の情報を取得する情報取得部と、を有する。
本発明に係る光干渉断層計の一つによれば、高速で高価なAD変換機構を用いずに、物体の深い部位の情報を取得することが可能となる。
本発明の実施形態1に係るOCTの構成を示す模式図である。 本発明の実施形態1におけるサンプリングの手法について説明するための図である。 本発明の実施形態において、測定対象の物体への照射光の照射位置を示す図である。 本発明の実施例1に係るOCTの構成を示す模式図である。 本発明の実施例1における波長掃引光源から出る光の周波数の時間変化を示す図である。 本発明の実施例1および2におけるサンプリングの手法について説明するための図である。 本発明の実施例1におけるクロック生成部が発生させるkクロック信号について説明するための図である。 本発明の実施例3に係るOCTに構成を示す模式図である。 本発明の実施形態において、AD変換素子について説明するための図である。
以下、本発明の実施形態に係るOCTについて説明するが、本発明はこれらに限られない。
(実施形態1)
図1は本実施形態に係るOCTの装置構成を示す模式図である。
本発明の実施形態1に係るOCTは、光源部としての波長掃引光源101、クロック生成部としてのkクロック(k−clock)系102、干渉光学系103、光検出部104、情報取得部105を有する。
また、本実施形態に係るOCTにおいて、干渉光学系103は参照ミラー107、光導波路109、光カップラ110、走査ミラー111を有する。108は被検体(物体)である。次に、本実施形態に係るOCTを用いて物体の情報を取得する方法について説明する。
まず、干渉光学系103は、出射する光の波長を変化させる波長掃引光源101から出た光を、被検体108へ照射する照射光と参照光とに分波し、被検体108に照射された光の反射光と前記参照光による干渉光を発生させる。光検出部104は干渉光学系103で発生させた干渉光を受光する。また、k−clock系102は、波長掃引光源101から出射する光の波長変化に伴い、等波数間隔でクロック信号(kトリガ信号)を生成して情報取得部105に送信する。
k−clock系102は、等波数間隔で光を透過または反射する波長選択部106で構成可能である。例えば波長選択部106は長さが異なる二つの光路を含む干渉計で構成する。そして、この光路で干渉した光を差動光検出器あるいは通常の光検出器で検出することでk−clock系102を構築できる。
波長掃引光源101から出射された光をk−clock系102に導くと、波長掃引光源101の波長掃引に伴い、k−clock系固有の一定の光波数毎にk−clock系からkトリガ信号が生成される。干渉光学系103からの干渉信号をこのkトリガ信号に基づいてサンプリングすることにより、干渉信号を等波数間隔で取得することが可能である。
情報取得部105は、干渉信号(干渉光の強度の時間波形)を、受信したkトリガ信号に基づいてサンプリングし、サンプリングしたデータをフーリエ変換して、物体の断層の情報を取得する。ここで、物体の情報は、典型的には断層像であるが、各断層からの反射光強度の数値の絶対値であってもよいし、規格化された値であってもよく、特に限定されない。以下では、物体の情報を物体の断層像として説明する。
本実施形態に係る光干渉断層計は、被検体上の同じ位置で、複数回、波長掃引光源101を用いて波長掃引して複数の干渉光を発生させる。
情報取得部105は、取得した複数の干渉信号を、互いに異なる位相(タイミング)、かつ、互いに同一の周波数でサンプリングする。干渉信号のサンプリングは、クロック生成部が発生させた、互いに異なる位相、かつ、互いに同一の波数間隔の複数のクロック信号に基づいて行う。例えば、nを自然数、光の波数をΔkとしたときに、n×Δkの波数間隔でクロック信号を生成し、情報取得部はこのクロック信号に基づき、被検体上の同じ位置で、n個の干渉信号を取得する。そして、取得したn個の干渉信号のサンプリング周波数を互いにΔk異なるようにする。
上述したように、サンプリングする波数間隔が短いほど、物体の情報を取得する際に、物体のより深い位置の情報を得られる。本実施形態のように、干渉信号を複数取得し、互いに異なるタイミング、かつ、互いに同一の波数間隔でサンプリングすることで、サンプリングする波数間隔を短くする場合と同様の効果が得られる。
すなわち、被検体108の同じ位置における、干渉信号のサンプリングデータが複数取得され、各々のデータに基づいて断層像を取得し、それらの断層像を合成する。その結果、物体のより奥深い位置の情報が得られる。
また、被検体108の同じ位置における、干渉信号のサンプリングデータが複数取得され、それら複数のデータを合成することで、サンプリングデータの波数間隔が短くなることと同様の意味をもたらし、物体のより奥深い位置の情報が得られる。
また、本実施形態に係るOCTはさらに、被検体108への照射光の照射位置を変える走査ミラー111によって照射光の照射位置を変えることで、物体のある断層面の情報を取得することができる。一つの断層面の情報を取得するための走査をBスキャンという。一方、物体のある位置の断層の情報を取得するための波長掃引動作をAスキャンという。
走査ミラー111の制御は、不図示の制御部で行ってもよいし、上記情報取得部105が行ってもよい。なお、物体上の同じ位置で、複数の干渉信号を取得するために、物体上の同じ位置で、物体の情報を複数取得した後に、走査ミラー111を用いて照射光の照射位置を変えてもよい。また、物体の同じ位置で、物体の情報を1回取得した後に、走査ミラー111を用いて照射光の照射位置を変えて走査し、同じ走査工程を複数回繰り返すことで、複数の干渉信号を取得してもよい。
以下、本実施形態に係るOCTについて図2、3を用いて詳細に説明する。図2(a)は、kクロック(k−clock)信号、クロック信号(kトリガ信号)の一例を表す。kクロック信号は、k−clock系における干渉計で生成される、等波数間隔にピークを有する干渉信号である。kトリガ信号は、kクロック信号から生成される等波数間隔のクロック信号である。
図2(b)は図2(a)のグラフを波数で微分したグラフである。図2(c)は、取得した干渉信号210の一例と、その干渉信号のサンプリング点を表した図である。図3は、図1の被検体108を光の照射方向から見た図である。
本実施形態では、複数の断層像を取得する際に各々の断層像において干渉光学系103からの干渉信号を取得する際の光源の波数を、前記複数回の撮影ごとに異なる値に設定することが特徴である。
例えば、図2に示すように、kクロック102で発生させうる信号201の上り勾配で横軸と交わる点(零クロスの点)202においてkトリガ信号を生成するとする。図2は縦軸がk−clock系102の差動光検出器からの出力、横軸は光の波数である。
なお、kトリガ信号は等波数間隔で生成されれば良く、kトリガ信号の生成点は上り勾配の零クロスの点に限るものではない。k−clock信号の山の点や谷の点、下り勾配零クロスの点も等波数間隔になっており、これらを用いても良い。上り勾配の零クロスの点、下り勾配の零クロスの点はそれぞれ、図2(a)の曲線において、傾きが正の点、負の点である。
k−clock信号の上り勾配の零クロスの点は他にも点203、点204などがあり、これらの点に対応する光源の波数は互いに等間隔に離間しているため、これらの点で等波数間隔にkトリガ信号を生成することが可能である。
被検体108上の測定対象部位302に対し波長掃引光源101からの光を照射し波長掃引を行い、上述のようにk−clock信号の上り勾配の零クロスの点でのkトリガ信号に基づいて干渉信号をサンプリングする。これにより、干渉信号210上の点211、点212、点213…を取得する。
次に、測定対象部位201に対しk−clock信号の山の点でkトリガを生成し、これに基づいて干渉信号を取得する。これは先の点202、203、204におけるサンプリングと比較してk−clock信号の1/4周期ずれた波数でkトリガを生成しデータサンプリングすることに相当する。
このようなkトリガ信号を生成するためには、たとえばk−clock信号の山の点を検出する電気回路を用いても良い。あるいは電気的な微分回路を用いて、k−clock信号201を微分してk−clock信号230に変換し、この信号の上り勾配の零クロスの点231、点232、点233を検知することも可能である(図2(b))。
この操作により、干渉信号210上の点214、点215、点216…が取得される。
同様の操作を繰り返し、干渉信号210上の点217、点218、点219…を取得し更に点220、点221、点222…を取得する。
上述の操作により、計4回の干渉信号取得結果を用いて干渉信号210を、1回の波長掃引動作と比較して4倍の密度で等波数間隔に高密度にデータサンプリングすることができる。
干渉信号を取得する波数間隔を4分の1にする事は、OCTを用いて取得した断層像(以下、OCT像と略すことがる)で4倍の深さの部位まで画像化出来ることに相当し、高深達なOCT像を得る事が可能となる。
また高深達な断層像を得るために、本実施形態ではより高速で高価なAD変換素子を用いるのではなく、同じ速度のAD変換素子を用いつつ、高深達な画像を得ることができるため、装置コストの観点から好適である。
また、本実施形態に係るOCTの特徴は以下の2つである。1つは、後処理でより高密度且つ等波数間隔に取得したデータとして再構成出来るように、複数回の画像取得においてkトリガ信号の生成波数を異ならせる。2つ目は、該複数回の画像取得時のkトリガ生成波数が最終的に互いに等波数間隔に離間しているように設定する。
被検体上のある直線310上の複数の点で干渉信号を取得し、直線310の部位の断層像を取得することを考える。
断層画像を取得する工程は通常のOCTでは以下の工程を含む。
(1)被検体のある位置で干渉信号を1回取得する。
(2)(1)の信号取得部位を直線310上で変えながら各点で干渉信号を取得し、断層像を1枚取得する。
さらに、
(3)(2)の工程を繰り返し多数枚の画像を取得し、後ほど画像処理で重ね合わせノイズを除去する、という工程を追加してもよい。
直線310に対応する断層像を取得するためには、光を照射する点を点302、点303、点304と変え、各点で波長掃引を行い各点での干渉信号を取得する。これをフーリエ変換することで各点での断層像を取得する。各点での断層像を並べて一枚の画像とすることで直線310に対応する断層像が作成出来る。
従来のOCTではこの4枚の画像の全てにおいて、そのkトリガ信号を生成する波数が互いに同じ位相である。このとき、kトリガ信号を生成する波数間隔を4×Δkとする。つまり干渉信号を取得する際の光源の波数は等波数間隔4×Δkに離間している。このようにして得た複数の干渉信号から断層像を取得し、合成する場合、画質は改善するが、被検体のより奥深い部位での像を取得することはできない。
これに対し本実施形態に係るOCTでは、同じ測定部位に対して複数の干渉信号取得を行い、患部の画像を撮影する場合、それぞれの干渉信号を取得する際に、互いに位相が異なるようにkトリガ信号を生成しデータを取得する。
同じ測定部位の断層構造に対して4回信号取得する場合、それぞれの信号取得ではデータサンプリングの波数間隔は上記と同様に4×Δkである。
本実施形態では、上記の4回の信号取得ごとにデータサンプリングの波数がΔkずつ異なるように設定されている。
そして結果的に、得られた干渉信号を合成し、データサンプリングの波数間隔がΔkであるような一つの干渉信号を作成する。
上記のように、直線310上の各点において干渉信号を複数回取得し、且つ干渉信号を複数回取得し、そのデータサンプリングの波数間隔をΔkにするためには、いくつかの手法がある。
例えば測定対象部位の各点ごとに、k−clock信号におけるデータサンプリングの波数を、k−clock信号の周期の1/4に相当するΔkずつずらしながら4回連続して干渉信号を取得する。そして次に、(2)の工程で測定対象部位上の直線310上の隣の点に移り、再度データサンプリングを4回連続で行う。この工程を繰り返す。この工程を繰り返すことで、ある直線310上の点に対応する干渉信号が得られ、各点ではデータを取得する際の波数がΔkずつ異なる複数の干渉信号を得られる。
最終的にΔkずつサンプリングする波数が異なる信号を4本取得する順序は、上記のようにΔkずつ逐次ずらして行く取得方法に限るものではない。まずサンプリングする波数が2Δkずつ異なるデータのセットを取得してもよい。
(光源部)
本実施形態において、光源部は光の波長を変化させる光源であれば特に限定されない。本実施形態に係るOCTを用いて物体の情報を得るためには、この光源部から出る光の波長を時間とともに所望の波長範囲内で掃引させる必要がある。
本実施形態における光源部として例えば、面発光レーザー、回折格子やプリズム等を用いた外部共振器型の波長掃引光源、共振器長可変のファブリペローチューナブルフィルタを用いる各種外部共振器型光源をもちいることができる。あるいは、サンプルドグレーティングを用いて波長を変化させるSSG−DBRや波長可変のMEMS−VCSELなどを用いることもできる。また、ファイバレーザーを用いることもできる。ファイバレーザーとしては、分散チューニング方式でもよく、フーリエドメインモードロック方式であってもよい。
回折格子やプリズム等を用いた外部共振器型の波長掃引光源としては、共振器に回折格子を設けて光を分光させ、ポリゴンミラーや、回転する円盤上にストライプ状の反射ミラーを設けたものを用いて出射させる波長を連続的に変え波長掃引光源などが挙げられる。
(光検出部)
本実施形態における光検出部では、干渉光の強度を電圧などの電気の強度に変換するものであれば特に限定されない。干渉信号の情報は、この光検出部で受光電圧の時間波形の情報へと変換される。
(物体)
本実施形態において物体とは、本実施形態に係るOCTによる測定の対象となるものであり種類は特に限定されない。例えば、眼球、皮膚、血管、歯などの生体が挙げられる。
(表示部)
本実施形態に係るOCTは、情報取得部で取得した物体の情報が断層像であり、取得した断層像を表示する表示部を有していてもよい。
(用途)
上記本実施形態に係るOCTは、眼底の断層像を得るための眼科撮影、皮膚撮影、血管造影、歯科撮影、などの医用診断に用いることができる。
(実施形態2)
次に本発明の実施形態2に係るOCTについて説明する。ここでは、実施形態1と異なる点について述べ、共通する事項については説明を省略する。
実施形態1で説明した、上記(1)の工程においてkトリガ信号を固定し、測定対象部位上の点302において干渉信号を取得する。そして工程(2)で測定対象部位を直線310上の隣の点303に変え、データサンプリングの波数を工程(1)と同じ値に固定したまま1回干渉信号を取得する。この操作を繰り返し、直線310上の各点に対して干渉信号を取得する。
次に、k−clock信号に対するデータサンプリングの波数を、前述の波数からk−clock信号の周期の1/4であるΔkずらして、上述と同様に直線310上の各点302、点303、…において干渉信号を取得する。
そして上記のΔkずつ波数をずらした干渉信号取得を計4回行うことで、最終的に直線310に対し各点でkトリガ信号の位相が異なる複数の干渉信号を得られている状態となる。
次に、測定対象物体上の各点に対して、kトリガ信号の位相が互いに異なる複数の干渉信号が得られた後の信号処理について以下に述べる。高深達なOCT像を生成するためには、4×Δkの波数間隔の干渉信号のデータ4つから、波数間隔Δkの1つの干渉信号を合成しこれをフーリエ変換すればよい。
なお、最終的にΔkずつサンプリングの波数が異なる信号を4つ取得する順序は上記のようにΔkずつ逐次ずらして行く取得方法に限るものではない。まず2×Δkずつタイミングがずれたデータのセットを取得してもよい。
これは最終的に元のデータの波数間隔の1/4の波数間隔のデータを取得する前に、途中で半分の取得間隔のデータを得られ、逐次得られるデータから画像が高深達化されていく様子を確認することが容易であるという理由から好適である。
上述のように最終的にΔkの波数間隔のデータを得る場合、取得途中でm×Δkの(但しn≠mの整数)波数間隔になるような干渉信号のデータのセットを取得する順序で測定することができる。測定の最終段階まで到達しない途中段階でも多少は深さ方向の撮像域が増大している画像を逐次取得出来るためである。また、上述のように位相が互いに異なるkトリガ信号を用いて、4回取得した干渉信号のそれぞれをフーリエ変換し、各干渉信号からOCT像を一枚一枚構成してもよい。この場合にはデータサンプリングの波数間隔が4×Δkである同じ深さの絵が4枚出来るので、従来と同様に同じ深さの絵を4枚重ねて画質改善に用いることも可能である。
つまり本実施形態に係るOCTでは、複数回の干渉信号の取得の際に用いる、サンプリングする波数を互いに異ならせることで、より高密度な波数間隔でサンプリングした干渉信号を再構成でき、高深達化なOCT像を得られる。あるいは上記に加えて、従来と同様に、複数の干渉信号データそれぞれからOCT画像を構成し、これらの絵を重ね合わせて高画質化を行うことも可能である。
したがって従来OCTと比較して、高深達化のために高速なAD変換素子は必要なくコスト低減に効果がある。さらにデータ取得後のデータ処理方法の選択肢が増えるメリットもある。
また更にこれら両方の操作を両方取り入れ、画像の高深達化と高画質化の両立も可能である。
つまり、ある部位の同じ画像を40枚撮影し、これを重ねて画像処理する場合、単純に40枚を同じデータサンプリングの波数で取得して画像の高画質化、即ちSN比を高くすることも可能である。しかし本実施形態では、これと同じデータ取得時間において、ある部位の画像を40枚取得し、しかもこの40枚の画像は互いにデータサンプリングのタイミングがΔkずつずれた4枚の組になっている。
したがって、この40枚を単純に重ねて従来技術と同様に高SN化も可能であり、4枚分のデータから、4倍の深さまで見える1枚の高深達画像を合成する事も可能である。つまり40枚分のデータから4倍の深さの画像を10枚生成可能である。これらを10枚重ね合わせる画像処理を行うことで、SN比を高くすることができる。
なお、本実施形態では、最終的に深い部位まで画像化する事を想定しているため、SS−OCT装置に含まれる光源の瞬時線幅が十分に細い事が好適である。つまり、最終的に画像化される深さの部位からの反射光に対して可干渉性を有するようなコヒーレンス長を有する光源であることが好適である。
また、本実施形態ではもともとのサンプリングする際の波数間隔が4×Δkであったところを、4つのデータを合成して一つのΔkの波数間隔のデータにしている。
AD変換素子にはいくつかのタイプがあるが、その中の1つの例としては内部にサンプリングアンドホールド回路を有するタイプがある。このタイプの素子では外部からの入力値であるアナログ信号を電圧としてあるコンデンサに取りこむ。コンデンサが充電できたら、次にこのコンデンサの電圧を基にアナログ値をデジタル値に変換し出力する。
アナログ値を取得しデジタル値を出力をするまでの全時間をTとし、このうち上記コンデンサが充電されるまでの時間をt1、コンデンサの電圧を読みとってデジタル値を出力するまでの時間をt2とする。この場合、図9(a)に示すようにT=t1+t2である。このような工程を繰り返してアナログデータを次々とデジタルデータに変換し出力する。
図9から判るように、AD変換素子がアナログ入力値を読みこむ時間はt1だけであり、残りのt2の時間のアナログ入力値はAD変換素子に取得されていない。
したがって、本実施形態のようにkトリガ信号の位相をずらして高密度サンプリングを行うためには、図9(b)に示すような、t1だけずらした時間間隔で次々とサンプリングすればよい。これによりデータ取得間隔をT/t1倍程度に高密度にすることが可能であり好適である。サンプリングアンドホールド回路を有するAD変換素子では、t1はTの1割から2割程度であることが多い。この場合、本実施形態に係るOCTによって最終的に波数間隔が小さいデータサンプリングを行う場合、もともとのデータサンプリングの波数間隔の1/4乃至1/5程度までに設定することが好適であると考えられる。
さらに、本実施形態に係るOCTは、k−clock信号またはkトリガ信号に対して波長や波数の絶対値を割り付ける、すなわち測定するための測定部112を設けていても良い。測定部112としては、波長掃引光源の発光波長帯域の中に選択波長が1つあるいは2つであるであるような波長選択素子を用いることが好適である。例えばフリースペクトラルレンジ(Free Spectral Range:FSR)が大きく、波長掃引光源の波長掃引帯域の上限近くと下限近くにそれぞれ選択波長が1つずつ存在するようなファブリペローフィルタを用いることができる。
なお、これらの選択波長はファブリペローフィルタのギャップ長などから予め判っているものとする。
あるいは、特定の波長だけを透過するバンドパスフィルタを用いる事もできる。
例えば上記波長選択素子にて波長掃引光源からの透過光強度をモニタリングし、光が選択される時にk−clock信号を同時にモニタリングすれば、k−clock信号から生成される各kトリガ信号に対して光の波長(波数)を割り付けられる。
このようにk−clock信号に対して光の波数を割り付けることが出来れば、光源の波長掃引開始のタイミング、あるいは終了のタイミングを確認する事ができる。あるいはOCT像を出力するために用いるデータの光周波数に上限下限がある場合にはそれらの光周波数で波長選択素子の透過光強度が増大するように設定し、光源波長をモニタしておくこともできる。さらには波長掃引光源が所望の波長掃引範囲を所望の波長掃引速度で動作出来ているか、などの光源の状態確認に使う事も出来る。
(実施例1)
以下に、本発明の実施例について図4を用いて説明する。
図4は本実施例に係るOCTの構成を示す構成図である。本実施例にでは被検体は眼底であるとする。光源部としての波長掃引光源部401と、参照部を構成する参照光光路用ファイバ402、干渉部を構成するファイバカップラ403、反射ミラー404を配置する。
さらに、検体測定部を構成する検査光光路用ファイバ405、照射集光光学系406、走査ミラー407を接続する。
これに加え、受光用ファイバ408、光検出部としてのフォトディテクタ409、照射用ファイバ410、情報取得部としての信号処理部411、表示部としての画像出力モニタ413を接続する。さらに、信号処理部411はk−clock信号を微分処理する微分回路430、切り替え器431、アナログデジタル変換素子432、演算部433を有する。
そして、光源制御部412を接続した構成によりOCT装置を構成できる。414は検査対象物(物体)である。420、421はファイバに光を結合し、またファイバからの光をコリメートする為のコリメータである。
なお、干渉光学系を構成するファイバは本実施例ではシングルモードファイバで構成するがこの限りではない。また、波長掃引光源部401は図4(b)に示すように、波長掃引光源415、k−clock系417、バンドパスフィルタ418からなる。
本実施例では、k−clock系として干渉計の両腕の光路長差が8mmであるマイケルソン干渉計からの光を差動光検出器に導入する系を用いる。この干渉計から出力される干渉信号は光の周波数が18.737GHz毎にkトリガ信号を生成する。波長掃引光源415の波長掃引周波数は50kHz(波長掃引周期は20us)であり、波長掃引範囲は1000nmから1090nmである。したがって、波長掃引光源415の一回の波長掃引あたりのkトリガ信号の生成回数は1321回である。光源の掃引速度は一定に制御され図5に示す様態である。この時、光源から出る光の波長を掃引中のkトリガ信号の生成周波数は66MHzである。したがって、信号処理部内の各素子は信号周波数66MHz以上に対応できる素子を用いる。
バンドパスフィルタ418は透過波長が光源の発光スペクトルの短波長端に近い波長1000nmの光を透過する。
波長掃引光源415には、光源制御部412から制御信号が入力される。
波長掃引光源415は光源制御部によりその発振波長や強度及びその時間変化を制御する。
波長掃引光源415から出射された光はファイバカップラにおいて参照光光路用ファイバ402及び検査光光路用ファイバ405に分割されて導入される。
さらに、参照光光路用ファイバの先端にはコリメータ421が装着され平行光が反射ミラー404に照射される。そして反射ミラー404で光は反射され受光用ファイバに導入されフォトディテクタ409に到達する。
同時に、ファイバカップラ403にて検査光光路用ファイバ405に導入された光は検査物体414に照射され、後方散乱光が被験物体の内部及び表面から発生する。
後方散乱光は照射集光光学系406を通してファイバカップラからフォトディテクタ409に集光される。
フォトディテクタ409受光された光は信号処理部411にてスペクトル信号に変換され、さらにフーリエ変換を施すことで被験物体の断層情報を取得する。
本実施例では、つぎのようにOCT像を形成する。
観察対象物体上の点302に光を照射する。
k−clock系417は、k−clock信号601の上り勾配の零クロスの点、例えば点602、点603、点604にてkトリガ信号を生成する。波長掃引光源415を波長掃引し、kトリガ信号を基に干渉信号上の点611、点612、点613を取得する。図6の横軸は光の波数であり、光波数は光の周波数に2πを光速度で割った値を乗ずれば求まる。
図7は横軸が時間であり、k−clock信号701を図示している。ここで信号710はバンドパスフィルタ418を透過する光の強度であり、時刻711における発光波長が1000nmである。
また、時刻711からk−clock信号で3/4周期分進んだ点702で生成されるkトリガは、波長1000nmの光の周波数が299.79THzでありk−clockが18.7GHz周期であることから299.77THzであることがわかる。なお、同様にして点703や点704の光周波数も計算できる。
次に切り替え器430によりk−clock信号601を微分回路431に通し、微分したk−clock信号630を生成する。同様にk−clock信号630の上り勾配の零クロスの点、例えば点631、点632、点633にてkトリガ信号を生成し、干渉信号上の点614、点615、点616を取得する。
さらに切り替え器430によりk−clock信号を微分回路431に通し、k−clock信号650を生成する。同様にk−clock信号650の上り零クロスの点、例えば点651、点652、点653にてkトリガ信号を生成し、干渉信号上の点617、点618、点619を取得する。
そして切り替え器430によりk−clock信号を微分回路431に通し、k−clock信号670を生成する。同様にk−clock信号670の上り零クロスの点、例えば点671、点672、点673にてkトリガ信号を生成し、干渉信号上の点620、点621、点622を取得する。
得られた干渉信号上の点611、点612、…、点621、点622のデータを合成し、干渉信号610が生成される。この干渉信号データの取得波数間隔は18.737GHzの1/4の4.684GHzである。
そして、この干渉信号をフーリエ変換することで、ある一点での物体の断層情報を取得する。
次に物体に対する照射位置を10um変位させ点303に照射する。そして上記と同様に4回干渉信号を取得し、同様にこの点における、波数間隔4.684GHzのデータによる断層情報を取得する。これらの一連の操作により、断層面310における断層情報を得ることが出来る。
本実施例に係るOCTによれば、観察対象部位の各点において、k−clockに対するデータ取得波数を異ならせた4つの信号を連続で取得する。このため観察対象物体が動く可能性がある場合など、高速に観察対象物体上のある点あるいは狭い領域の更深達画像を取得したい場合に好適である。
(実施例2)
以下に、本発明の実施例について説明するが、実施例1と共通する事項については説明を省略する。本実施例に係るOCTの装置構成は図4と同様である。
本実施例では、つぎのようにOCT像を形成する。
k−clock系417は、k−clock信号601の上り零クロスの点602、点603、点604…にてkトリガ信号を生成する。
まず照射位置を点302にし、波長掃引光源415からの光を照射し、kトリガ信号を基に干渉信号の点611、点612、点613を取得する。次に照射位置を点303に移して、同様に干渉信号を取得する。
この時も干渉信号取得のkトリガは点602、点603、点604…であり、k−clock信号上の上り零クロスの点である。このようにk−clock上のkトリガ生成波数を固定したまま、照射位置を断層面310上の点302、点303、点304…と順次移して行きながら干渉信号を取得する。
この結果、断層面310上の全ての点について、k−clockに対して同じkトリガ生成波数で干渉信号が取得される。
仮にこの状態でこれらの信号をフーリエ変換すれば、通常のOCTで断層面310の画像を取得する方法と同様であるが、本発明ではさらにkトリガ生成波数を異なる値に設定し、継続して干渉信号を取得する。切り替え器430によりk−clock信号601を微分回路431に通し、k−clock信号630を生成する。同様にk−clock信号630の上り零クロスの点、点631、点632、点633にてkトリガ信号を生成し、断層面310上の点302において干渉信号上の点614、点615、点616を取得する。次に照射位置を点303に移して、同様に干渉信号を取得する。このようにk−clock上のトリガ信号生成タイミングを固定したまま、照射位置を断層面310上の点304、…と順次移しながら干渉信号を取得する。
さらに切り替え器430によりk−clock信号630を微分回路431に通し、k−clock信号650を生成する。同様にk−clock信号の上り零クロスの点、点651、点652、点653、…にてkトリガ信号を生成し、断層面310上の点302において干渉信号上の点617、点618、点619、…を取得する。次に照射位置を点303に移して、同様に干渉信号を取得する。このようにk−clock上のトリガ信号生成タイミングを固定したまま、照射位置を断層面310上の点304、…と順次移しながら干渉信号を取得する。
最後に切り替え器430によりk−clock信号650を微分回路431に通し、k−clock信号670を生成する。同様にk−clock信号670の上り零クロスの点、点671、点672、点673、…にてトリガ信号を生成し、断層面310上の点302において干渉信号上の点620、点621、点622、…を取得する。次に照射位置を点303に移して、同様に干渉信号を取得する。このようにk−clock上のトリガ信号生成タイミングを固定したまま、照射位置を断層面310上の点304、…と順次移しながら干渉信号を取得する。
これらの操作により、断層面310上の全ての点302、点303、点304…に対して、k−clock信号に対するトリガ生成の波数が異なる4つの干渉信号を取得出来る。
最終的には例えば点302において干渉信号上の点611、点612、…、点621、点622が得られる。
これらの点から一つの干渉信号を合成し干渉信号610を生成する。
この干渉信号610をフーリエ変換し、OCT画像を得る。このOCT画像は、上述の干渉信号を合成する前の状態の断層像の4倍の深さまで画像化されている。
本実施例の装置によれば、最終的に合成する干渉信号を基に断層像が4倍の画像を得られる前の途中の段階において、浅い範囲の画像が逐次得られる手法である為、患部の状態や撮影場所などを随時確認したい場合などに好適である。
(実施例3)
以下に、本発明の実施例について説明するが、実施例1、2と共通する事項については説明を省略する。
本実施例では、図8に示すように、干渉信号を差動検出器を用いて取得する構成となっている。
図8において、光源部801と、アイソレータ802、参照部を構成する参照光光路用ファイバ806、偏波コントローラ818、干渉部を構成するファイバカップラ805、反射ミラー807を配置する。コリメータ820、コリメータ821も配置する。図4の系と同様、光源部801には不図示のk−clock系、波長選択素子を含む。
さらに、検体測定部を構成する検査光光路用ファイバ814、偏波コントローラ819、照射集光光学系815、照射位置走査用ミラー808を接続する。
これに加え、光検出部を構成するファイバカップラ803、ファイバカップラ804、受光用ファイバ816、受光用ファイバ817、バランスフォトディテクタ810、画像処理部を構成する信号処理装置811、画像出力モニタ813を接続する。図4の系と同様、信号処理装置811には不図示の微分回路や切替器、演算素子などを含む。
そして、光源部を構成する光源制御装置812を接続した構成により光干渉断層撮像装置を構成できる。809は検査対象物である。
101 光源部(波長掃引光源)
102 クロック生成部(k−clock系)
103 干渉光学系
104 光検出部
105 情報処理部

Claims (24)

  1. 出射する光の波長を変化させる光源部と、
    前記光源部からの光を物体へ照射する照射光と、参照光とに分波し、前記物体に照射された光の反射光と前記参照光による干渉光を発生させる干渉光学系と、
    前記干渉光を受光する光検出部と、
    前記光源部から出射された光を用いて、所定の波数間隔の周期のクロック信号を発生させるクロック生成部と
    記物体上の同じ位置で得た前記干渉光の強度を、前記発生されたクロック信号から得た互いに異なる位相の複数のクロック信号を用いてサンプリングすることにより、前記複数のクロック信号に対応する複数の干渉信号のサンプリングデータを取得し、前記取得された複数の干渉信号のサンプリングデータを用いて前記物体の情報を取得する情報取得部と、
    を有する光干渉断層計。
  2. 前記クロック生成部は、nを自然数、光の波数をΔkとしたときに、n×Δkの波数間隔で前記クロック信号を生成し、
    前記情報取得部は、前記クロック信号に基づき、前記物体上の同じ位置で、n個の干渉信号を取得し、
    取得したn個の干渉信号のサンプリング周波数は互いにΔk異なる請求項1に記載の光干渉断層計。
  3. 前記情報取得部は、前記取得された複数の干渉信号のサンプリングデータを用いて複数の断層像を取得し、前記複数の断層像を合成することにより前記物体の断層像を取得する請求項1または2に記載の光干渉断層計。
  4. 前記情報取得部は、前記取得された複数の干渉信号のサンプリングデータを合成し、合成したデータを用いて前記物体の断層像を取得する請求項1または2に記載の光干渉断層計。
  5. 前記光干渉断層計はさらに、前記物体への前記照射光の照射位置を変える走査ミラーを有し、前記走査ミラーによって前記照射光の照射位置を変えることで、前記物体の断層面の情報を取得する構成を備える請求項1乃至4のいずれか一項に記載の光干渉断層計。
  6. 前記物体上の同じ位置で、前記物体の情報を複数取得した後に、前記走査ミラーを用いて前記照射光の照射位置を変える請求項5に記載の光干渉断層計。
  7. 前記物体の同じ位置で、前記物体の情報を1回取得した後に、前記走査ミラーを用いて前記照射光の照射位置を変えて走査し、同じ走査工程を複数回繰り返す、請求項5に記載の光干渉断層計。
  8. 波長が変化されてなる光を発生させる光源部と、
    前記波長の変化の過程において、前記光の波数が所定の変化量だけ変化したタイミングで立ち上り及び立ち下りを交互に繰り返すクロック信号を発生させるクロック生成部と、
    前記光が物体にて反射してなる反射光と前記光に対応する参照光との干渉光の強度を、前記クロック信号の立ち上りのタイミングでサンプリングして得た第1サンプリングデータ列と、前記クロック信号の立ち下りのタイミングでサンプリングして得た第2サンプリングデータ列と、に基づいて、前記物体の情報を取得する情報取得部と、
    を有する光干渉断層計。
  9. 前記情報取得部は、互いに異なる位相の複数のクロック信号の立ち上りのタイミングまたは互いに異なる位相の複数のクロック信号の立ち下りのタイミングで、前記干渉光の強度をサンプリングすることにより得た前記第1サンプリングデータ列及び前記第2サンプリングデータ列に基づいて、前記物体の情報を取得する請求項8に記載の光干渉断層計。
  10. 前記情報取得部は、互いに異なる位相の複数のクロック信号の上り勾配の零クロスの点または互いに異なる位相の複数のクロック信号の下り勾配の零クロスの点のタイミングで、前記干渉光の強度をサンプリングすることにより得た前記第1サンプリングデータ列及び前記第2サンプリングデータ列に基づいて、前記物体の情報を取得する請求項8または9に記載の光干渉断層計。
  11. 前記情報取得部は、前記第1サンプリングデータ列と、前記第2サンプリングデータ列と、を入れ子に並べてなる統合サンプリングデータ列を作成するとともに、当該統合サンプリングデータ列に対する離散フーリエ変換処理を経て前記物体の情報として断層画像データを生成する請求項8乃至10のいずれか一項に記載の光干渉断層計。
  12. 前記情報取得部は、前記第1サンプリングデータ列に対する離散フーリエ変換処理を経て得た第1中間データと、前記第2サンプリングデータ列に対する離散フーリエ変換処理を経て得た第2中間データと、の合成処理を行う、前記物体の情報として断層画像データを生成する請求項8乃至1のいずれか一項に記載の光干渉断層計。
  13. 前記クロック生成部は、微分回路が設けられた経路を通るクロック信号と前記微分回路が設けられていない経路を通るクロック信号とを含む複数のクロック信号を発生させることにより、互いに異なる位相の複数のクロック信号を発生させる請求項1乃至12のいずれか一項に記載の光干渉断層計。
  14. 前記クロック信号が通る経路として、前記微分回路が設けられた経路と前記微分回路が設けられていない経路とを切り替える切り替え器と、
    前記情報取得部は、前記複数のクロック信号を用いて前記干渉光の強度をサンプリングする1つのアナログデジタル変換素子と、
    を更に有する請求項13に記載の光干渉断層計。
  15. 前記クロック生成部は、前記光源部から出射される光の波長の変化に伴い、等波数間隔の周期のクロック信号を発生させる請求項1乃至14のいずれか一項に記載の光干渉断層計。
  16. 前記物体が生体である請求項1乃至15のいずれか一項に記載の光干渉断層計。
  17. 前記生体は眼球である請求項16に記載の光干渉断層計。
  18. 前記生体は血管である請求項16に記載の光干渉断層計。
  19. 前記光源部が面発光レーザーである請求項1乃至18のいずれか一項に記載の光干渉断層計。
  20. 前記光干渉断層計は、前記クロック信号の波数または波長を測定する測定部をさらに有する請求項1乃至1のいずれか一項に記載の光干渉断層計。
  21. 前記測定部は、前記光源部から出射される光の波長帯域の中からいずれかの波長を選択する波長選択素子である請求項20に記載の光干渉断層計。
  22. 出射する光の波長を変化させる光源部からの光を物体へ照射する照射光の反射光と参照光とによる干渉光を受光するステップと、
    前記光源部から出射された光を用いて、所定の波数間隔の周期のクロック信号を発生させるステップと、
    前記物体上の同じ位置で得た前記干渉光の強度を、前記発生されたクロック信号から得た互いに異なる位相の複数のクロック信号を用いてサンプリングすることにより、前記複数のクロック信号に対応する複数の干渉信号のサンプリングデータを取得するステップと、
    前記取得された複数の干渉信号のサンプリングデータを用いて前記物体の情報を取得するステップと、
    を有する光干渉断層方法。
  23. 波長が変化されてなる光を発生させるステップと、
    前記波長の変化の過程において、前記光の波数が所定の変化量だけ変化したタイミングで立ち上り及び立ち下りを交互に繰り返すクロック信号を発生させるステップと、
    前記光が物体にて反射してなる反射光と前記光に対応する参照光との干渉光の強度を、前記クロック信号の立ち上りのタイミングでサンプリングして得た第1サンプリングデータ列と、前記クロック信号の立ち下りのタイミングでサンプリングして得た第2サンプリングデータ列と、に基づいて、前記物体の情報を取得するステップと、
    を有する光干渉断層方法。
  24. 請求項2または2に記載の光干渉断層方法の各工程をコンピュータに実行させるプログラム。
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