JP2017095682A - 活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物、並びに印刷物及びその製造方法 - Google Patents

活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物、並びに印刷物及びその製造方法 Download PDF

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洋平 大宅
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洋平 大宅
林 宏樹
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宏樹 林
武裕 小寺
Takehiro Kodera
武裕 小寺
裕也 神田
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裕也 神田
康弘 安斎
Yasuhiro Anzai
康弘 安斎
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貞幸 八木
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Abstract

【課題】基材に対する付着性に優れる印刷物を形成可能な活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物の提供。【解決手段】ラジカル重合性モノマー(A)及び光重合開始剤(B)及びトリメトキシシラン化合物を含み、ラジカル重合性モノマー(A)が、式(1)で表される化合物及び、ポリアルキレン(メタ)アクリル化合物から選択される1種以上である、活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物。(R1はH又はメチル基;nは1〜3の整数)【選択図】なし

Description

本発明は、活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物、並びに該活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物を用いた印刷物及び該印刷物の製造方法に関し、特には基材に対する付着性に優れる印刷層を形成可能な活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物に関するものである。なお、活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物とは、インクジェットプリンタ用のインク組成物であって、紫外線等の活性エネルギー線照射により硬化させることができるインク組成物を意味する。
近年、種々の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物が提案されており、例えば、特開2013−079383号公報(特許文献1)には、イソボルニルアクリレート及びN−ビニルカプロラクタムを重合性モノマーとして用いることで、密着性及び吐出安定性が良好な活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物が得られることが報告されている。
特開2013−079383号公報
しかしながら、従来の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物をインクジェットプリンタで印刷した場合、得られる印刷層の基材に対する付着性は必ずしも十分ではなく、基材の種類によっては付着性が確保できない場合もあった。
そこで、本発明の目的は、上記従来技術の問題を解決し、基材に対する付着性に優れる印刷層を形成可能な活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、基材に対する付着性に優れる印刷層を備える印刷物及び該印刷物の製造方法を提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、特定の水酸基含有ラジカル重合性モノマーを活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物に用いることによって、基材に対する付着性に優れる印刷層を形成できることを見出し、本発明を完成させるに至った。また、本発明者は、かかる活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物が基材上に形成された下塗り塗膜に対する付着性にも優れることを見出した。
即ち、本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物は、ラジカル重合性モノマー(A)及び光重合開始剤(B)を含み、前記ラジカル重合性モノマー(A)が、下記式(1):
Figure 2017095682
(式中、Rは水素又はメチル基であり、nは1〜3の整数である)で表される化合物及び下記式(2):
Figure 2017095682
(式中、Rは水素又はメチル基であり、Rは炭素数2〜4のアルキレン基であり、Rが炭素数2のアルキレン基である場合はnが2〜5の整数であり、Rが炭素数3のアルキレン基である場合はnが1〜3の整数であり、Rが炭素数4のアルキレン基である場合はnが1〜2の整数である)で表される化合物よりなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物の好適例においては、前記式(2)において、Rが炭素数2〜3のアルキレン基である。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物の他の好適例においては、前記式(2)において、Rが炭素数4のアルキレン基である。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物の他の好適例においては、前記式(2)で表される化合物が、4−ヒドロキシブチルアクリレートである。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物の他の好適例においては、前記ラジカル重合性モノマー(A)の含有量がインク組成物の全質量中0.5〜15質量%である。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物の他の好適例においては、更に、メチルトリメトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、及び3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランよりなる群から選ばれる少なくとも1種のシラン化合物(C)を含む。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物の他の好適例においては、前記シラン化合物(C)の含有量がインク組成物の全質量中0.05〜2質量%である。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物の他の好適例においては、更に、前記ラジカル重合性モノマー(A)以外のラジカル重合性モノマー(D)を含み、該ラジカル重合性モノマー(D)が、トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート及びペンタエリスリトールトリアクリレートよりなる群から選ばれる少なくとも1種の官能基数が3以上のラジカル重合性モノマーを含む。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物の他の好適例においては、前記官能基数が3以上のラジカル重合性モノマー(D)の含有量がインク組成物の全質量中1〜10質量%である。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物の他の好適例においては、前記光重合開始剤(B)が、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド及び2,4−ジエチルチオキサントンよりなる群から選ばれる少なくとも1種を含む。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物の他の好適例においては、前記光重合開始剤(B)の含有量がインク組成物の全質量中3〜20質量%である。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物の他の好適例においては、更に、重合禁止剤(E)を含む。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物の他の好適例においては、前記重合禁止剤(E)が、ニトロソ系化合物である。
また、本発明の第一の印刷物の製造方法は、インクジェットプリンタによって、上記の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物を基材表面に吐出させ、印刷層を形成させる工程を含むことを特徴とする。
更に、本発明の第二の印刷物の製造方法は、基材表面に下塗り塗料を塗布し、下塗り塗膜を形成させる工程と、インクジェットプリンタによって、上記の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物を前記下塗り塗膜上に吐出させ、印刷層を形成させる工程とを含むことを特徴とする。
本発明の第一及び第二の印刷物の製造方法の好適例においては、前記印刷層上に上塗り塗料を塗布し、該印刷層を覆うように上塗り塗膜を形成させる工程を更に含む。
また更に、本発明の印刷物は、上記の印刷物の製造方法によって得られることを特徴とする。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物によれば、上記式(1)で表される化合物及び上記式(2)で表される化合物よりなる群から選択される少なくとも1種のラジカル重合性モノマーを用いることによって、基材に対する付着性に優れる印刷層を形成可能な活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物を提供することができる。
本発明の第一の印刷物の製造方法によれば、基材に対する付着性に優れる印刷層を備える印刷物を提供することができる。また、本発明の第二の印刷物の製造方法によれば、下塗り塗膜に対する付着性に優れる印刷層を備える印刷物を提供することができる。本発明の印刷物によれば、基材又は下塗り塗膜に対する印刷層の付着性を向上させることができる。
以下に、本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物を詳細に説明する。本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物は、ラジカル重合性モノマー(A)及び光重合開始剤(B)を含み、前記ラジカル重合性モノマー(A)が、下記式(1):
Figure 2017095682
(式中、Rは水素又はメチル基であり、nは1〜3の整数である)で表される化合物及び下記式(2):
Figure 2017095682
(式中、Rは水素又はメチル基であり、Rは炭素数2〜4のアルキレン基であり、Rが炭素数2のアルキレン基である場合はnが2〜5の整数であり、Rが炭素数3のアルキレン基である場合はnが1〜3の整数であり、Rが炭素数4のアルキレン基である場合はnが1〜2の整数である)で表される化合物よりなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする。
上記式(1)及び式(2)で表される化合物は、水酸基含有(メタ)アクリレートであるが、アクリロイルオキシ基(CH=CHCOO−)又はメタクリロイルオキシ基(CH=CCHCOO−)とヒドロキシ基の間に、ε−カプロラクトンの開環物に由来する構造又はエチレンオキシドやプロピレンオキシド等のアルキレンオキシドに由来する構造を有しており、これによって、基材に対する印刷層の付着性を向上させることができる。一方、ヒドロキシエチルアクリレート等、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基とヒドロキシ基の距離が短い水酸基含有(メタ)アクリレートでは、付着性の向上効果が十分に得られない。また、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基とヒドロキシ基の距離が長すぎると(例えば、式(1)中のnが4以上であったり、式(2)中のnが6以上であったりする場合)、付着性の向上効果が低く、付着性を確保するために、かかる水酸基含有(メタ)アクリレートの配合量が多くなり、結果としてインク組成物の粘度が高くなり、吐出安定性が低下する。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物に用いるラジカル重合性モノマー(A)は、上記式(1)で表される化合物及び上記式(2)で表される化合物よりなる群から選択される少なくとも1種の化合物である。つまり、ラジカル重合性モノマー(A)としては、上記式(1)で表される化合物又は上記式(2)で表される化合物を単独で用いてもよいし、上記式(1)で表される化合物と上記式(2)で表される化合物を組み合わせて用いてもよい。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物において、上記ラジカル重合性モノマー(A)の含有量は、該インク組成物の全質量中0.5〜15質量%であることが好ましく、1〜10質量%であることが更に好ましく、5〜10質量%であることが一層好ましい。該ラジカル重合性モノマー(A)の含有量が0.5質量%未満では、基材への付着性が十分に得られない場合があり、一方、15質量%を超えると、吐出安定性や印刷層の強度が低下する。
上記式(1)において、Rは水素又はメチル基であり、水素であることが好ましい。また、上記式(1)において、nは1〜3の整数であり、2〜3が好ましく、2が更に好ましい。
上記式(1)で表される化合物は、例えばヒドロキシエチルアクリレートを常法によりカプロラクトン変性することで得られるが、市販品を好適に使用できる。上記式(1)で表される化合物としては、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとε−カプロラクトンとの反応物等が挙げられる。なお、上記式(1)で表される化合物は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記式(2)において、Rは水素又はメチル基であり、水素であることが好ましい。また、上記式(2)において、Rは、炭素数2〜4のアルキレン基であり、炭素数2〜3のアルキレン基であることが好ましく、エチレン基(−CHCH−)であることが好ましい。更に、上記式(2)において、Rが炭素数2のアルキレン基である場合はnが2〜5の整数であり、Rが炭素数3のアルキレン基である場合はnが1〜3の整数であり、Rが炭素数4のアルキレン基である場合はnが1〜2の整数である。なお、上記式(2)において、Rが炭素数4のアルキレン基である場合は4−ヒドロキシブチルアクリレートが特に好適である。
上記式(2)で表される化合物は、例えばヒドロキシエチルアクリレートを常法によりアルキレンオキサイド変性することで得られるが、市販品を好適に使用できる。上記式(2)で表される化合物の具体例としては、4−ヒドロキシブチルアクリレート、ポリオキシエチレンモノアクリレート、ポリオキシプロピレンモノアクリレート及びポリオキシブチレンモノアクリレート等が挙げられる。なお、上記式(2)で表される化合物は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物は、上記ラジカル重合性モノマー(A)以外のラジカル重合性モノマー(以下、ラジカル重合性モノマー(D)ともいう)を含むことができる。特に、官能基数が1〜3のラジカル重合性モノマー(D)を用いることで、印刷層の硬化性や印刷層の強度のコントロールが可能になる。なお、本発明における官能基とは、活性エネルギー線照射時に反応性を示す官能基を指し、アクリロイルオキシ基やメタクリロイルオキシ基が好適である。
なお、ラジカル重合性モノマー(D)は、官能基の数に応じて、官能基数が1である単官能モノマー、官能基数が2である2官能モノマー及び官能基数が3以上の多官能モノマーに分類できる。
上記ラジカル重合性モノマー(D)のうち、単官能モノマーは、その分子量が1000以下であるものが好ましく、具体例としては、ステアリルアクリレート、アクリロイルモルホリン、トリデシルアクリレート、ラウリルアクリレート、N,N−ジメチルアクリルアミド、デシルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、イソデシルアクリレート、イソボルニルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、イソオクチルアクリレート、オクチルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、N−ビニルカプロラクタム、イソアミルアクリレート、2−エチルヘキシル−ジグリコールアクリレート、EO(エチレンオキシド)変性2−エチルヘキシルアクリレート、ネオペンチルグリコールアクリル酸安息香酸エステル、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニルイミダゾール、テトラヒドロフルフリルアクリレート、メトキシジプロピレングリコールアクリレート、(2−メチル−2−エチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチルアクリレート、環状トリメチロールプロパンフォルマルアクリレート、及びエトキシ−ジエチレングリコールアクリレート等が挙げられる。これらの中でも、インクの粘度の観点から、エトキシ−ジエチレングリコールアクリレート、イソボルニルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、メトキシジプロピレングリコールアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、及びテトラヒドロフルフリルアクリレートが好ましい。なお、これら単官能モノマーは、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記ラジカル重合性モノマー(D)のうち、2官能モノマーは、その分子量が1000以下であるものが好ましく、具体例としては、1,10−デカンジオールジアクリレート、2−メチル−1,8−オクタンジオールジアクリレート、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、1,8−オクタンジオールジアクリレート、1,7−ヘプタンジオールジアクリレート、ポリテトラメチレングリコールジアクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、及びジプロピレングリコールジアクリレート等が挙げられる。これらの中でも、インクの粘度の観点から、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート及びネオペンチルグリコールジアクリレートが好ましい。なお、これら2官能モノマーは、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物において、官能基数が1〜2のラジカル重合性モノマー(D)の合計含有量は、印刷層の硬化性や印刷層の強度のコントロールの観点から、該インク組成物の全質量中50〜90質量%であることが好ましい。ここで、官能基数が1〜2のラジカル重合性モノマー(D)に占める単官能モノマーの割合は、60〜100質量%であることが好ましく、65〜75質量%であることが特に好ましく、一方、官能基数が1〜2のラジカル重合性モノマー(D)に占める2官能モノマーの割合は、0〜40質量%であることが好ましく、25〜35質量%であることが特に好ましい。
上記ラジカル重合性モノマー(D)のうち、3官能以上の多官能モノマーは、その分子量が2000以下であるものが好ましく、具体例としては、トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、エトキシ化グリセリントリアクリレート、テトラメチロールメタントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、EO変性ジグリセリンテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、及びジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等が挙げられる。これらの中でも、トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート及びペンタエリスリトールトリアクリレートが好ましい。なお、これら多官能モノマーは、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物において、官能基数が3以上のラジカル重合性モノマー(D)の含有量は、印刷層の硬化性や印刷層の強度のコントロールの観点から、該インク組成物の全質量中1〜20質量%であることが好ましく、1〜10質量%であることが更に好ましい。
また、本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物においては、印刷層の強度を上げるため、アクリレートオリゴマーを使用してもよい。アクリレートオリゴマーとは、アクリロイルオキシ基(CH=CHCOO−)を一つ以上有するオリゴマーであり、官能基数は3〜6であることが好ましい。また、アクリレートオリゴマーは、分子量が2000〜20000であることが好ましい。なお、該分子量は、ポリスチレン換算の重量平均分子量である。そして、アクリレートオリゴマーの具体例としては、アミノアクリレートオリゴマー[アミノ基(−NH)を複数持つアクリレートオリゴマー]、ウレタンアクリレートオリゴマー[ウレタン結合(−NHCOO−)を複数持つアクリレートオリゴマー]、エポキシアクリレートオリゴマー[エポキシ基を複数持つアクリレートオリゴマー]、シリコーンアクリレートオリゴマー[シロキサン結合(−SiO−)を複数持つアクリレートオリゴマー]、エステルアクリレートオリゴマー[エステル結合(−COO−)を複数持つアクリレートオリゴマー]及びブタジエンアクリレートオリゴマー[ブタジエン単位を複数持つアクリレートオリゴマー]等が挙げられる。これらの中でも、耐候性や付着性の観点から、ウレタンアクリレートオリゴマーが好ましく、構造中に芳香環を持たない脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマーが更に好ましい。なお、アクリレートオリゴマーの含有量は、例えば、インク組成物の全質量中1〜10質量%である。
アクリレートオリゴマーの具体例としては、以下のものが挙げられる。なお、これらアクリレートオリゴマーは、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
ビームセット502H、ビームセット505A−6、ビームセット550B、ビームセット575、ビームセットAQ−17(荒川化学工業社製)、
UA−306H、UA−306I、UA−510H、UF−8001G(共栄社化学社製)、
CN929、CN940、CN944B85、CN959、CN961E75、CN961H81、CN962、CN963A80、CN963B80、CN963E75、CN963E80、CN963J75、CN964、CN964A85、CN964E75、CN965、CN965A80、CN966A80、CN966B85、CN966H90、CN966J75、CN966R60、CN968、CN980、CN981、CN981A75、CN981B88、CN982A75、CN982B88、CN982E75、CN982P90、CN983、CN985B88、CN989、CN991、CN996、CN9001、CN9002、CN9004、CN9005、CN9006、CN9007、CN9008、CN9009、CN9010、CN9011、CN9014、CN9178、CN9788、CN9893(サートマー社製)、
U−4HA、U−6HA、U−6LPA、UA−1100H、UA−53H、UA−33H、U−200PA、UA−4200、UA−122P(新中村化学工業社製)、
ニューフロンティアR−1214、ニューフロンティアR−1301、ニューフロンティアR−1304、ニューフロンティアR−1306X、ニューフロンティアR−1150D(第一工業製薬社製)、
EBECRYL230、EBECRYL244、EBECRYL245、EBECRYL264、EBECRYL265、EBECRYL270、EBECRYL284、EBECRYL285、EBECRYL294、EBECRYL1290、EBECRYL4820、EBECRYL5129、EBECRYL8201、EBECRYL8402、(ダイセル・サイテック社製)、
UV−1700B、UV−7600B、UV−7605B、UV−6630B、UV−7000B、UV−7461TE、UV−3000B、UV−3310B、UV−3520TL、UV−3700B(日本合成化学社製)、
アートレジンUN−333、UN−1255、UN−2600、UN−2700、UN−5500、UN−5507、UN−6060P、UN−6200、UN−6300、UN−6301、UN−7600、UN−7700、UN−9000PEP、UN−9200A、UN−3320HA、UN−3320HC、UN−904(根上工業社製)
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物に用いる光重合開始剤(B)は、活性エネルギー線を照射されることによって、上述したラジカル重合性モノマー及びアクリレートオリゴマーの重合を開始させる作用を有する。また、上記光重合開始剤(B)の含有量は、インク組成物の全質量中1〜25質量%であることが好ましく、3〜20質量%であることが更に好ましく、3〜15質量%であることが一層好ましい。上記光重合開始剤(B)の含有量が1質量%未満では、印刷層が硬化不良となることがあり、25質量%を超えると、低温時に析出物が発生してインクの吐出が不安定になることがある。更に、光重合開始剤の開始反応を促進させるため、光増感剤等の助剤を併用することも可能である。
上記光重合開始剤(B)としては、ベンゾフェノン系化合物、アセトフェノン系化合物、チオキサントン系化合物、フォスフィンオキサイド系化合物等が挙げられるが、硬化性の観点から、照射する活性エネルギー線の波長と光重合開始剤の吸収波長ができるだけ重複するものが好ましい。
上記光重合開始剤(B)の具体例としては、
2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、
1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、
2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、
ベンゾフェノン、
1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、
2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオニル)−ベンジル]−フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、
フェニルグリオキシリックアシッドメチルエステル、
2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、
2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン、
2−ジメチルアミノ−2−(4−メチル−ベンジル)−1−(4−モルフォリン−4−イル−フェニル)−ブタン−1−オン、
ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、
ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、
2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、
1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−2−(O−ベンゾイルオキシム)]、
エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)、
2,4−ジエチルチオキサントン、
2−イソプロピルチオキサントン、
2−クロロチオキサントン等が挙げられる。これらの中でも、インクの硬化性の観点から、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド及び2,4−ジエチルチオキサントンが好ましく、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイドが特に好ましい。なお、これら光重合開始剤(B)は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物は、光安定剤を更に含有してもよい。光安定剤は、紫外線を吸収し、紫外線による劣化を防止する作用を有する。光安定剤としては、シアノアクリレート系化合物、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾエート系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、ヒドロキシフェニルトリアジン系化合物、ベンジリデンカンファー系化合物、無機微粒子等が挙げられ、中でも、紫外線吸収がより短波長にあるヒドロキシフェニルトリアジン系化合物がインクの硬化性の観点から好ましい。硬化性の観点から、照射する活性エネルギー線の波長と光安定剤の吸収波長が出来るだけ重複しないものが好ましい。なお、光安定剤の含有量は、インク組成物の全質量中0.1〜15質量%であることが好ましく、0.2〜5質量%であることが更に好ましい。該光安定剤の含有量が0.1質量%未満では、充分な紫外線の吸収効果が得られず、15質量%を超えると、印刷物の硬化性が低くなることがある。
上記光安定剤の具体例としては、
2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、
2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、
2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルフォニックアシッド、
2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、
2−ヒドロキシ−4−ドデシロキシベンゾフェノン−2−ヒドロキシ−4−ベンジロキシベンゾフェノン、
ビス(5−ベンゾイル−4−ヒドロキシ−2−メトキシフェニル)メタン、
2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、
2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、
2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、
2―ヒドロキシ−4−メトキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン、
2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール
2−[2’−ヒドロキシ−3’,5’−ビス(α,α−(ジメチルベンジル)フェニル]ベンゾトリアゾール、
2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、
2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、
2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、
2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、
2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、
2,2’−メチレン−ビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2N−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール]、
メチル−3−[3−t−ブチル−5−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェニル]プロピオネートとポリエチレングリコールとの縮合物、
2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、
2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、
2,6−ジ−t−ブチルフェニル−3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシベンゾエート、
ヘキサデシル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等が挙げられる。なお、これら光安定剤は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物は、重合禁止剤(E)を更に含有してもよい。重合禁止剤(E)は、インク組成物中に発生する活性ラジカルと反応し、重合反応が起こることを防止する機能を有する。また、本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物に重合禁止剤(E)を配合すると、更に保存安定性を向上できることを見出した。また、上記重合禁止剤(E)の含有量は、インク組成物の全質量中0.001〜5質量%であることが好ましく、0.001〜1質量%であることが更に好ましい。上記重合禁止剤(E)の含有量が0.001質量%未満では、保存安定性の向上効果が十分に得られず、5質量%を超えると、印刷物の硬化性を維持できず低下させる。
上記重合禁止剤(E)としては、ハイドロキノン系化合物、フェノール系化合物、フェノチアジン系化合物、ニトロソ系化合物、N−オキシル系化合物等が挙げられる。
上記重合禁止剤(E)の具体例としては、フェノール、o−、m−又はp−クレゾール、2−t−ブチル−4−メチルフェノール、6−t−ブチル−2,4−ジメチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2−t−ブチルフェノール、4−t−ブチルフェノール、2,4−ジ−t−ブチルフェノール、2−メチル−4−t−ブチルフェノール、4−t−ブチル−2,6−ジメチルフェノール等のフェノール系化合物、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、メチルハイドロキノン、2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン、2−メチル−p−ハイドロキノン、2,3−ジメチルハイドロキノン、トリメチルハイドロキノン4−メチルベンズカテキン、t−ブチルハイドロキノン、3−メチルベンズカテキン、2−メチル−p−ハイドロキノン、2,3−ジメチルハイドロキノン、トリメチルハイドロキノン、t−ブチルハイドロキノン、ベンゾキノン、t−ブチル−p−ベンゾキノン、2,5−ジフェニル−p−ベンゾキノン等のハイドロキノン系化合物、フェノチアジン等のフェノチアジン系化合物、N−ニトロソ−N−フェニルヒドロキシルアミンアンモニウム、N−ニトロソ−N−フェニルヒドロキシルアミンアルミニウム塩等のニトロソ系化合物、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル、4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル、4−メトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル等のN−オキシル系化合物等が挙げられる。これらの中でも、ヒドロキノンモノメチルエーテル、フェノチアジン、N−ニトロソ−N−フェニルヒドロキシルアミンアンモニウム、N−ニトロソ−N−フェニルヒドロキシルアミンアルミニウム塩が、保存安定性の向上効果と硬化性の維持の観点から好ましい。なお、これら重合禁止剤(E)は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物は、基材に対する印刷層の付着性を更に向上させるため、シラン化合物(C)を含むことができる。シラン化合物(C)の具体例としては、例えば、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、ジイソプロピルジエトキシシラン、イソプロピルトリメトキシシラン、イソプロピルトリエトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリエトキシシラン、n−オクチルトリメトキシシラン、n−オクチルトリエトキシシラン、n−デシルトリメトキシシラン、n−デシルトリエトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、及びN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。これらの中でも、メチルトリメトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、及び3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランが好ましい。これらシラン化合物(C)は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物において、上記シラン化合物(C)の含有量は、該インク組成物の全質量中0.05〜2質量%であることが好ましい。該シラン化合物(C)の含有量が0.05質量%未満では、シラン化合物(C)による付着性の向上効果が十分に得られない場合があり、一方、2質量%を超えると、吐出安定性や印刷層の強度が低下する。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物は、染料や顔料等の着色剤を更に含有してもよいが、耐候性の観点から、顔料を含有することが好ましい。なお、着色剤の含有量は、例えばインク組成物の全質量中0.1〜10質量%である。また、着色剤は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記着色剤の具体例としては、
C.I.Pigment Yellow 1、2、3、4、5、6、7、9、10、12、13、14、15、16、17、24、32、34、35、36、37、41、42、43、49、53、55、60、61、62、63、65、73、74、75、77、81、83、87、93、94、95、97、98、99、100、101、104、105、106、108、109、110、111、113、114、116、117、119、120、123、124、126、127、128、129、130、133、138、139、150、151、152、153、154、155、165、167、168、169、170、172、173、174、175、176、179、180、181、182、183、184、185、191、193、194、199、205、206、209、212、213、214、215、219、
C.I.Pigment Orange 1、2、3、4、5、13、15、16、17、19、20、21、24、31、34、36、38、40、43、46、48、49、51、60、61、62、64、65、66、67、68、69、71、72、73、74、81、
C.I.Pigment Red 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、17、18、21、22、23、31、32、38、41、48、48:1、48:2、48:3、48:4、48:5、49、52、52:1、52:2、53:1、54、57:1、58、60:1、63、64:1、68、81:1、83、88、89、95、101、104、105、108、112、114、119、122、123、136、144、146、147、149、150、164、166、168、169、170、171、172、175、176、177、178、179、180、181、182、183、184、185、187、188、190、193、194、200、202、206、207、208、209、210、211、213、214、216、220、220、221、224、226、237、238、239、242、245、247、248、251、253、254、255、256、257、258、260、262、263、264、266、268、269、270、271、272、279、
C.I.Pigment Violet 1、2、3、3:1、3:3、5:1、13、15、16、17、19、23、25、27、29、31、32、36、37、38、42、50、
C.I.Pigment Blue 1、15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:5、15:6、16、17:1、24、24:1、25、26、27、28、29、36、56、60、61、62、63、75、79、80、
C.I.Pigment Green 1、4、7、8、10、15、17、26、36、50、
C.I.Pigment Brown 5、6、23、24、25、32、41、42、
C.I.Pigment Black 1、6、7、9、10、11、20、31、32、34、
C.I.Pigment White 1、2、4、5、6、7、11、12、18、19、21、22、23、26、27、28、
アルミニウムフレーク、ガラスフレーク、及び中空粒子等が挙げられる。
これらの中でも、印刷層の耐候性と色再現性の観点から、
C.I.Pigment Black 7、
C.I.Pigment Blue 15:3、C.I.Pigment Blue 15:4、C.I.Pigment Blue 28、
C.I.Pigment Red 101、C.I.Pigment Red 122、C.I.Pigment Red 202、C.I.Pigment Red 254、C.I.Pigment Red 282、
C.I.Pigment Violet 19、
C.I.Pigment White 7、
C.I.Pigment Yellow 42、C.I.Pigment Yellow 120、C.I.Pigment Yellow 138、C.I.Pigment Yellow 139、C.I.Pigment Yellow 150、C.I.Pigment Yellow 151、C.I.Pigment Yellow 155、C.I.Pigment Yellow 213が好ましい。
上記着色剤として顔料を用いる場合、吐出安定性の観点から、インク組成物中に分散している顔料粒子は、体積平均粒子径が0.05〜0.4μmであり且つ体積最大粒子径が0.2〜1μmであることが好ましい。体積平均粒子径が0.4μmより大きく且つ体積最大粒子径が1μmよりも大きいと、インク組成物を安定に吐出することが困難となる傾向がある。なお、体積平均粒子径及び体積最大粒子径は、動的光散乱法を用いた測定機器によって測定できる。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物は、顔料を分散させるために、必要に応じて顔料分散剤を更に含有してもよい。なお、顔料分散剤の含有量は、例えばインク組成物の全質量中0.1〜5質量%である。また、顔料分散剤は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記顔料分散剤の具体例としては、
ANTI−TERRA−U、ANTI−TERRA−U100、
ANTI−TERRA−204、ANTI−TERRA−205、
DISPERBYK−101、DISPERBYK−102、
DISPERBYK−103、DISPERBYK−106、
DISPERBYK−108、DISPERBYK−109、
DISPERBYK−110、DISPERBYK−111、
DISPERBYK−112、DISPERBYK−116、
DISPERBYK−130、DISPERBYK−140、
DISPERBYK−142、DISPERBYK−145、
DISPERBYK−161、DISPERBYK−162、
DISPERBYK−163、DISPERBYK−164、
DISPERBYK−166、DISPERBYK−167、
DISPERBYK−168、DISPERBYK−170、
DISPERBYK−171、DISPERBYK−174、
DISPERBYK−180、DISPERBYK−182、
DISPERBYK−183、DISPERBYK−184、
DISPERBYK−185、DISPERBYK−2000、
DISPERBYK−2001、DISPERBYK−2008、
DISPERBYK−2009、DISPERBYK−2020、
DISPERBYK−2025、DISPERBYK−2050、
DISPERBYK−2070、DISPERBYK−2096、
DISPERBYK−2150、DISPERBYK−2155、
DISPERBYK−2163、DISPERBYK−2164、
BYK−P104、BYK−P104S、BYK−P105、
BYK−9076、BYK−9077、BYK−220S、BYKJET−9150、BYKJET−9151(以上、ビックケミー・ジャパン社製)、
Solsperse3000、Solsperse5000、
Solsperse9000、Solsperse11200、
Solsperse13240、Solsperse13650、
Solsperse13940、Solsperse16000、
Solsperse17000、Solsperse18000、
Solsperse20000、Solsperse21000、
Solsperse24000SC、Solsperse24000GR、
Solsperse26000、Solsperse27000、
Solsperse28000、Solsperse32000、
Solsperse32500、Solsperse32550、
Solsperse32600、Solsperse33000、
Solsperse34750、Solsperse35100、
Solsperse35200、Solsperse36000、
Solsperse36600、Solsperse37500、
Solsperse38500、Solsperse39000、
Solsperse41000、Solsperse54000、
Solsperse55000、Solsperse56000、
Solsperse71000、Solsperse76500、
SolsperseX300(以上、ルブリゾール社製)、
ディスパロンDA−7301、ディスパロンDA−325、ディスパロンDA−375、ディスパロンDA−234(以上、楠本化成社製)、
フローレンAF−1000、フローレンDOPA−15B、フローレンDOPA−15BHFS、フローレンDOPA−17HF、フローレンDOPA−22、フローレンDOPA−33、フローレンG−600、フローレンG−700、フローレンG−700AMP、フローレンG−700DMEA、フローレンG−820、フローレンG−900、フローレンGW−1500、フローレンKDG−2400、フローレンNC−500、フローレンWK−13E、(以上、共栄社化学社製)、
TEGO Dispers610、TEGO Dispers610S、
TEGO Dispers630、TEGO Dispers650、
TEGO Dispers652、TEGO Dispers655、
TEGO Dispers662C、TEGO Dispers670、
TEGO Dispers685、TEGO Dispers700、
TEGO Dispers710、TEGO Dispers740W、
LIPOTIN A、LIPOTIN BL、
LIPOTIN DB、LIPOTIN SB(以上、エボニック・デグサ社製)、
PB821、PB822、PN411、PA111(以上、味の素ファインテクノ社製)、
テキサホール963、テキサホール964、テキサホール987、テキサホールP60、テキサホールP61、テキサホールP63、テキサホール3250、テキサホールSF71、テキサホールUV20、テキサホールUV21(以上、コグニス社製)、
BorchiGenSN88、BorchiGen0451(以上、ボーシャス社製)等が挙げられる。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物には、その他の成分として、酸化防止剤、表面調整剤、可塑剤、防錆剤、溶剤、非反応性ポリマー、充填剤、pH調整剤、消泡剤、荷電制御剤、応力緩和剤、浸透剤、導光材、光輝材、磁性材、蛍光体等の添加剤を必要に応じて使用してもよい。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物は、上記ラジカル重合性モノマー(A)及び光重合開始剤(B)と、必要に応じて適宜選択される各種成分とを混合し、必要に応じて、使用するインクジェットプリントヘッドのノズル径の約1/10以下のポアサイズを持つフィルターを用い、得られた混合物を濾過することによって、調製できる。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物は、その40℃における粘度が、5〜25mPa・sであることが好ましく、5〜15mPa・sであることが更に好ましい。40℃におけるインク粘度が上記特定した範囲内にあれば、良好な吐出安定性が得られる。なお、インク粘度は、B型粘度計を用いて測定できる。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物は、その25℃における表面張力が20〜35mN/mであることが好ましい。25℃におけるインク表面張力が上記特定した範囲内にあれば、良好な吐出安定性が得られる。なお、インク表面張力は、プレート法により測定できる。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物は、種々のインクジェットプリンタに使用することができる。インクジェットプリンタとしては、例えば、荷電制御方式又はピエゾ方式によりインク組成物を噴出させるインクジェットプリンタを挙げることができる。また、本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物は、特に大型インクジェットプリンタ、具体例としては工業ラインで生産される物品への印刷を目的としたインクジェットプリンタに好適に適用できる。なお、インクジェットプリンタによる印刷後、活性エネルギー線を照射して印刷層を硬化させることによって、耐候性が良好な印刷層を形成することができる。また、上記印刷層を硬化させるために照射する活性エネルギー線の波長は、光重合開始剤の吸収波長と重複していることが好ましく、本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物に対しては、活性エネルギー線の主波長が、360〜425nmであることが好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物は、上述のように、基材に対する付着性に優れる印刷層を形成可能であるが、ここでいう基材は、特に限定されるものではないが、工業ラインで用いられる基材が好適に挙げられる。また、基材の形状としては、例えば、板状等がある。更に、基材の材質としては、例えば、ABS樹脂、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリプロピレン(PP)等のプラスチック、ステンレス、アルミニウム等の金属、木材及びガラス等が挙げられる。
次に、本発明の印刷物の製造方法を詳細に説明する。本発明の第一の印刷物の製造方法は、インクジェットプリンタによって、上述の本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物を基材表面に吐出させ、印刷層を形成させる工程を含むことを特徴とする。本発明の第一の印刷物の製造方法によれば、基材に対する付着性に優れる印刷層を備える印刷物を提供することができる。また、本発明の第二の印刷物の製造方法は、基材表面に下塗り塗料を塗布し、下塗り塗膜を形成させる工程と、インクジェットプリンタによって、上述の本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物を前記下塗り塗膜上に吐出させ、印刷層を形成させる工程とを含むことを特徴とする。また、本発明の第二の印刷物の製造方法によれば、下塗り塗膜に対する付着性に優れる印刷層を備える印刷物を提供することができる。
本発明の第一及び第二の印刷物の製造方法において、印刷手段であるインクジェットプリンタには、上述のように、種々のインクジェットプリンタを使用することができる。また、上述したように、活性エネルギー線を照射することによって、基材上に形成された印刷層を硬化させることが好ましい。なお、本発明の第一及び第二の印刷物の製造方法において、基材は、特に限定されず、工業ラインで用いられる基材が好適に挙げられる。
本発明の第二の印刷物の製造方法において、下塗り塗料には、主溶媒として有機溶剤を用いる有機溶剤系塗料、主溶媒として水を用いる水系塗料、無溶剤系塗料、粉体塗料の各種エナメル又はクリア塗料等の従来から公知の各種塗料が利用可能である。また、下塗り塗料に使用できる樹脂としては、アクリル樹脂、アルキッド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂及びフッ素樹脂等の各種合成樹脂が挙げられる。なお、これら樹脂は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。下塗り塗料の塗装方法は、エアスプレー、エアレススプレー、ロールコーター及びフローコーター等の従来から使用されている各種塗装手段が利用できるが、インクジェットプリンタによる印刷手段を利用してもよい。
本発明の第一及び第二の印刷物の製造方法は、上記印刷層上に上塗り塗料を塗布し、該印刷層を覆うように上塗り塗膜を形成させる工程を更に含むことが好ましい。上塗り塗膜を形成させることで、基材又は下塗り塗膜に対する印刷層の付着性を更に向上させることができる。また、上塗り塗膜の形成によって、印刷物に対して耐候性や耐擦傷等の効果を付与することが可能となる。例えば、基材や下塗り塗膜の表面全体が印刷層で被覆されている場合、上塗り塗膜は、印刷層の表面にのみ形成されるが、基材や下塗り塗膜の一部が露出している場合、上塗り塗膜は、印刷層の表面にのみ形成される場合と、印刷層の表面と露出した基材や下塗り塗膜の表面にも形成される場合がある。
本発明の第一及び第二の印刷物の製造方法において、上塗り塗料には、主溶媒として有機溶剤を用いる有機溶剤系塗料、主溶媒として水を用いる水系塗料、無溶剤系塗料、粉体塗料の各種エナメル又はクリア塗料等の従来から公知の各種塗料が利用可能である。また、上塗り塗料に使用できる樹脂としては、アクリル樹脂、アルキッド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂及びフッ素樹脂等の各種合成樹脂が挙げられる。なお、これら樹脂は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。上塗り塗料の塗装方法は、エアスプレー、エアレススプレー、ロールコーター及びフローコーター等の従来から使用されている各種塗装手段が利用できるが、インクジェットプリンタによる印刷手段を利用してもよい。
次に、本発明の印刷物を詳細に説明する。本発明の印刷物は、上述の印刷方法によって得られることを特徴とし、基材と印刷層とを備えるが、基材と印刷層の間に下塗り塗膜を備えていてもよく、更には印刷層を覆うように上塗り塗膜を備えることが好ましい。本発明の印刷物によれば、基材又は下塗り塗膜に対する印刷層の付着性を向上させることができる。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
<インク調製方法>
表1に示す配合処方に従う混合物を得、これをビーズミルで練合して均質にし、実施例1〜17及び比較例1〜4の活性エネルギー線硬化型インクジェットインクを調製した。
Figure 2017095682
1)式(1)中のR=水素で、n=2である化合物(PLACCEL FA2D(ダイセル社製)
2)式(1)中のR=水素で、n=5である化合物(PLACCEL FA5(ダイセル社製)
3)式(2)中のR=水素で、R=エチレン基で、n=4である化合物と式(2)中のR=水素で、R=エチレン基で、n=5である化合物の混合物(ブレンマーAE−200(日油社製))
4)式(2)中のR=水素で、R=エチレン基で、n=10である化合物(ブレンマーAE−400(日油社製))
a)顔料分散剤(ビックケミー・ジャパン社製)
b)2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド(BASFジャパン社製)
c)N−ニトロソ−N−フェニルヒドロキシルアミンアルミニウム塩(和光純薬工業社製)
d)フェノチアジン(精工化学社製)
次いで、調製した活性エネルギー線硬化型インクジェットインクに関して、下記の方法により、粘度及び表面張力を測定し、吐出安定性、付着性、鉛筆硬度及び保存安定性を評価した。結果を表2に示す。
<粘度測定方法>
40℃におけるインク粘度をB型粘度計を用いて測定した。
<表面張力測定方法>
25℃におけるインク表面張力をプレート法により測定した。
<吐出安定性>
活性エネルギー線硬化型インクジェットインクを用いたインクジェットプリンタによって、表2に記載される材質の基材上に画像を印刷し、その吐出安定性を下記の基準に従い目視で評価した。
○:ノズル詰まりを起こすことなく、画像を所定の位置に印刷することができる。
△:ノズル詰まりは発生しないが、わずかに飛行曲りが発生する。
×:ノズル詰まりが発生して、画像に抜けが生じ、更には、インクを所定の位置に付着できず、綺麗な画像を印刷することができない。
<付着性>
活性エネルギー線硬化型インクジェットインクを用いたインクジェットプリンタによって、表2に記載される材質の基材上に画像を印刷し、その後、紫外線LEDランプを用いて主波長380〜390nmの活性エネルギー線を照射することで画像を硬化し、印刷層(厚さ:約8μm)に1mm幅100マスのクロスカットを施し、セロハンテープを十分に接着させた後に剥離試験を行い、以下に示す基準に従って評価を行った。
◎:カット部に剥離が確認されない。
○:カット部に10%未満の剥離が確認できる。
△:カット部に10%以上で且つ25%以下の剥離が確認できる。
×:カット部全面(100%)に剥離が確認できる。
<鉛筆硬度>
JIS K−5600−5−4に従い、引っ掻き硬度(鉛筆法)により評価を行った。
<保存安定性>
60℃に保持した恒温槽にインクを静置させ、4週間保管した。試験前後の粘度及び粒子径の変化を観察し、下記の基準に従い保存安定性を評価した。なお、インクの粘度は、40℃条件下でB型粘度計を用いて測定し、インクの粒子径は、25℃条件下で動的光散乱法を用いて測定した。
◎・・・恒温槽で保管したインクに関して、静置保管の前後で、インクの粘度、顔料の体積平均粒子径の変化率がいずれも5%未満である。
○・・・恒温槽で保管したインクに関して、静置保管の前後で、インクの粘度、顔料の体積平均粒子径の変化率がいずれも5%以上で且つ10%未満である。
△・・・恒温槽で保管したインクに関して、静置保管の前後で、インクの粘度、顔料の体積平均粒子径の変化率がいずれも10%以上で且つ30%未満である。
×・・・恒温槽で保管したインクに関して、静置保管の前後で、インクの粘度、顔料の体積平均粒子径の変化率がいずれも30%以上である。或いは、インク中に析出・沈殿が発生したり、インクが変色したりして、著しい外観の変化が認められる。
Figure 2017095682
<実施例18〜52>
表3〜表5に示す配合処方に従う混合物を得、これをビーズミルで練合して均質にし、活性エネルギー線硬化型インクジェットインクを調製した。
次いで、調製した活性エネルギー線硬化型インクジェットインクに関して、上述した方法により、粘度及び表面張力を測定し、吐出安定性、付着性、鉛筆硬度及び保存安定性を評価した。結果を表3〜表5に示す。
なお、吐出安定性、付着性及び鉛筆硬度の評価に使用した基材の種類を表3〜表5に示す。また、下塗り塗料を用いた例(実施例21、22、24、25、27、28、32、31、33、34、36、37、40、41、43、44、47、48、50及び51)に関しては、表3〜5に記載される下塗り塗料を表3〜表5に記載される材質の基材上に塗布して下塗り塗膜を形成し、し次いで下塗り塗膜上に画像を印刷した。上塗り塗料を用いた例(実施例22、23、25、26、28、29、31、32、34、35、37、38、41、42、44、45、48、49、51及び52)に関しては、表3〜5に記載される上塗り塗料を印刷層上に塗布し、該印刷層を覆うように上塗り塗膜を形成させた。また、上塗り塗料を用いた例に関しては、印刷層上に形成された上塗り塗膜を含めて、剥離試験及び鉛筆硬度評価試験を行った。
Figure 2017095682
Figure 2017095682
Figure 2017095682
塗料A:アクリル塗料「PPコートプライマー」(大日本塗料社製)
塗料B:ポリエステルメラミン塗料「PEプライマー」(大日本塗料社製)
塗料C:アクリルウレタン塗料「アクリタンSSCM−200」(大日本塗料社製)
塗料D:ポリエステルメラミン塗料「Vクロマ#100CW」(大日本塗料社製)

Claims (16)

  1. ラジカル重合性モノマー(A)、光重合開始剤(B)及びメチルトリメトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、及び3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランよりなる群から選ばれる少なくとも1種のシラン化合物(C)を含み、前記ラジカル重合性モノマー(A)が、下記式(1):
    Figure 2017095682
    (式中、Rは水素又はメチル基であり、nは1〜3の整数である)で表される化合物及び下記式(2):
    Figure 2017095682
    (式中、Rは水素又はメチル基であり、Rは炭素数2〜4のアルキレン基であり、Rが炭素数2のアルキレン基である場合はnが2〜5の整数であり、Rが炭素数3のアルキレン基である場合はnが1〜3の整数であり、Rが炭素数4のアルキレン基である場合はnが1〜2の整数である)で表される化合物よりなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物。
  2. 前記式(2)において、Rが炭素数2〜3のアルキレン基であることを特徴とする請求項1に記載の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物。
  3. 前記式(2)において、Rが炭素数4のアルキレン基であることを特徴とする請求項1に記載の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物。
  4. 前記式(2)で表される化合物が、4−ヒドロキシブチルアクリレートであることを特徴とする請求項3に記載の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物。
  5. 前記ラジカル重合性モノマー(A)の含有量がインク組成物の全質量中0.5〜15質量%であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物。
  6. 前記シラン化合物(C)の含有量がインク組成物の全質量中0.05〜2質量%であることを特徴とする請求項1に記載の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物。
  7. 更に、前記ラジカル重合性モノマー(A)以外のラジカル重合性モノマー(D)を含み、該ラジカル重合性モノマー(D)が、トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート及びペンタエリスリトールトリアクリレートよりなる群から選ばれる少なくとも1種の官能基数が3以上のラジカル重合性モノマーを含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物。
  8. 前記官能基数が3以上のラジカル重合性モノマー(D)の含有量がインク組成物の全質量中1〜10質量%であることを特徴とする請求項7に記載の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物。
  9. 前記光重合開始剤(B)が、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド及び2,4−ジエチルチオキサントンよりなる群から選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物。
  10. 前記光重合開始剤(B)の含有量がインク組成物の全質量中3〜20質量%であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物。
  11. 更に、重合禁止剤(E)を含むことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物。
  12. 前記重合禁止剤(E)が、ニトロソ系化合物であることを特徴とする請求項11に記載の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物。
  13. インクジェットプリンタによって、請求項1〜12のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物を基材表面に吐出させ、印刷層を形成させる工程を含むことを特徴とする印刷物の製造方法。
  14. 基材表面に下塗り塗料を塗布し、下塗り塗膜を形成させる工程と、インクジェットプリンタによって、請求項1〜12のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物を前記下塗り塗膜上に吐出させ、印刷層を形成させる工程とを含むことを特徴とする印刷物の製造方法。
  15. 前記印刷層上に上塗り塗料を塗布し、該印刷層を覆うように上塗り塗膜を形成させる工程を更に含むことを特徴とする請求項13又は14に記載の印刷物の製造方法。
  16. 請求項13〜15のいずれか1項に記載の印刷物の製造方法によって得られることを特徴とする印刷物。
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