JP2017091901A - 放電ランプ - Google Patents
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Abstract
Description
この様な放電ランプにおいては、封止部の電極を封止している部分にクラックが生じることがある。封止部にクラックが生じると、放電空間内に封入されていた金属ハロゲン化物などがクラックを介してリークし、不灯に至るおそれがある。そのため、封止部の内部において、電極にコイルを巻きつける技術が提案されている。
そのため、安定点灯時に30W(ワット)以下の電力で点灯させる放電ランプであっても、封止部にクラックが発生するのを抑制することができる放電ランプの開発が望まれていた。
G1=[(2×C+E)/E]×Q
なお、Cは前記コイルの線径(mm)、Eは前記電極の太さ寸法(mm)、Qは前記安定点灯時の印加電力(ワット)である。
G1=[(2×C+E)/E]×Q
なお、Cは前記コイルの線径(mm)、Eは前記電極の太さ寸法(mm)、Qは前記安定点灯時の印加電力(ワット)である。
この放電ランプによれば、低電力で点灯させる放電ランプであっても、封止部にクラックが発生するのを抑制することができる。そのため、リークの発生を抑制することができる。また、色度変化率が大きくなるのを抑制することもできる。
G2=[(2×C+E)/E]×Q×(P/C)
なお、Cは前記コイルの線径(mm)、Eは前記電極の太さ寸法(mm)、Qは前記安定点灯時の印加電力(ワット)、Pは前記コイルのピッチ寸法(mm)である。
この放電ランプによれば、低電力で点灯させる放電ランプであっても、封止部にクラックが発生するのを抑制することができる。そのため、リークの発生を抑制することができる。また、色度変化率が大きくなるのを抑制することもできる。
この様にすれば、封止部にクラックが発生するのをさらに効果的に抑制することができる。
本発明の実施形態に係る放電ランプは、例えば、自動車の前照灯に用いられるHID(High Intensity Discharge)ランプとすることができる。また、放電ランプが自動車の前照灯に用いられるHIDランプである場合には、いわゆる水平点灯を行うものとすることができる。
なお、図1においては、放電ランプ100を自動車に取り付けた場合に、前方となる方向を前端側、後方となる方向を後端側、上方となる方向を上端側、下方となる方向を下端側としている。
バーナー101には、外管5、内管1、電極マウント3、サポートワイヤ35、スリーブ4、および金属バンド71が設けられている。
内管1と外管5との間に形成された閉空間には、ガスが封入されている。封入されるガスは、誘電体バリア放電が可能なガスとすることができる。封入されるガスは、例えば、ネオン、アルゴン、キセノン、窒素から選択された一種のガス、またはこれらの混合ガスとすることができる。ガスの封入圧力は、例えば、常温(25℃)で0.3atm以下とすることができる。なお、ガスの封入圧力は、常温(25℃)で0.1atm以下とすることがより好ましい。
内管1は、発光部11、封止部12、境界部13、および円筒部14を有する。
金属ハロゲン化物2は、例えば、インジウムのハロゲン化物、ナトリウムのハロゲン化物、スカンジウムのハロゲン化物、亜鉛のハロゲン化物などを含むものとすることができる。ハロゲンとしては、例えば、ヨウ素を例示することができる。ただし、ヨウ素の代わりに臭素や塩素などを用いることもできる。また、環境保護の観点から、放電媒体は水銀を含まないものとすることもできる。
なお、金属ハロゲン化物2の組成は、例示をしたものに限定されるわけではなく、適宜変更することができる。
電極マウント3は、金属箔31、電極32、コイル33、およびリード線34を有する。
金属箔31は、薄板状を呈し、例えば、モリブデン、レニウムモリブテン、タングステン、レニウムタングステンなどから形成することができる。
電極32の太さ寸法(断面形状が円形の場合には直径寸法)は、0.20mm以上、0.33mm以下とすることができる。この様にすれば、安定点灯時に10W(ワット)以上、30W(ワット)以下の電力で点灯させる放電ランプ100であっても、ちらつきの発生を抑制することができる。
電極32の他方の端部は、金属箔31の、発光部11側の端部近傍に接合されている。電極32と金属箔31の接合は、例えば、レーザ溶接により行うことができる。
コイル33は、封止部12にクラックが発生するのを抑制するために設けられている。なお、封止部12におけるクラックの発生の抑制に関する詳細は後述する。
本体部6は、樹脂などの絶縁性材料から形成されている。本体部6の内部には、リード線34の後端側、サポートワイヤ35の後端側、およびスリーブ4の後端側が設けられている。
そのため、点灯回路は、安定点灯時に10W(ワット)以上、30W(ワット)以下の電力で放電ランプ100を点灯させる。
前述したように、放電ランプ100は、安定点灯時に10W(ワット)以上、30W(ワット)以下の電力で点灯させる。この様な低電力で点灯させる放電ランプ100は、ちらつきが生じ易くなる。この場合、電極32の太さ寸法を小さくして電流密度を高めれば、ちらつきの発生を抑制することができる。そのため、放電ランプ100においては、電極32の太さ寸法(断面形状が円形の場合には直径寸法)を、0.20mm以上、0.33mm以下としている。そのため、安定点灯時に10W(ワット)以上、30W(ワット)以下の電力で点灯させる放電ランプ100であっても、ちらつきの発生を抑制することができる。
点灯時においては、電極32の周辺に応力σが発生する。この場合、応力σがある程度大きくなれば、電極32と封止部12との間に滑りなどが生じ、応力σが緩和される。そのため、図2に示す残留応力σ1は小さくなる。
ところが、電極32の太さ寸法を小さくすると、点灯時における電極32の太さ寸法の変化量(膨張量)と、封止部12の厚み寸法の変化量(膨張量)との差が小さくなるので、発生する応力σが小さくなる。発生する応力σが小さくなりすぎると、電極32と封止部12との間に滑りなどが生じ難くなり、応力σが緩和され難くなる。そのため、残留応力σ1はかえって大きくなる。
残留応力σ1が大きくなると、封止部12にクラックが生じ易くなる。封止部12にクラックが生じると、放電空間111内に封入されていた金属ハロゲン化物2などがクラックを介してリークし、不灯に至るおそれがある。
図3から分かるように、残留応力σ1を20kg/cm2以下とすれば、リークの発生を抑制することができる。
ここで、コイル33の線径C、および、コイル33のピッチ寸法Pは、封止部12の、電極32と接触する部分の面積に関与する。すなわち、コイル33の線径Cが太くなり、コイル33のピッチ寸法Pが小さくなれば、封止部12の、電極32と接触する部分の面積は、小さくなる。封止部12の、電極32と接触する部分の面積が小さくなれば、電極32と封止部12との間に滑りなどが生じ易くなるので、応力σが緩和されやすくなる。
G1=[(2×C+E)/E]×Q ・・・(1)
なお、コイル33の線径Cは、0.04mm以上、0.09mm以下としている。
電極32の太さ寸法Eは、0.20mm以上、0.33mm以下としている。
安定点灯時の印加電力Qは、10W(ワット)以上、30W(ワット)以下としている。
図5から分かるように、G1が20W(ワット)以上となるようにすれば、リークの発生を抑制することができる。
図6から分かるように、G1が45W(ワット)を超えると色度変化率が大きくなる。
そのため、G1は、20W(ワット)以上、45W(ワット)以下とすることが好ましい。
G2=[(2×C+E)/E]×Q×(P/C) ・・・(2)
なお、コイル33の線径Cは、0.04mm以上、0.09mm以下としている。
電極32の太さ寸法Eは、0.20mm以上、0.33mm以下としている。
安定点灯時の印加電力Qは、10W(ワット)以上、30W(ワット)以下としている。
コイル33のピッチ寸法Pは、0.04mm以上、0.8mm以下としている。
図7から分かるように、G2が250W(ワット)以下となるようにすれば、リークの発生を抑制することができる。
図8から分かるように、G2が50W(ワット)未満となると色度変化率が大きくなる。
そのため、G2は、50W(ワット)以上、250W(ワット)以下とすることが好ましい。
Claims (3)
- 安定点灯時に10W(ワット)以上、30W(ワット)以下の電力で点灯させる放電ランプであって、
放電空間を内部に有する発光部と;
前記発光部の端部に設けられた封止部と;
一端が前記放電空間の内部に設けられ、他端が前記封止部の内部に設けられた電極と;
前記封止部の内部に設けられ、前記電極に巻きつけられたコイルと;
を具備し、
以下の式で表されるG1が、20W(ワット)以上、45W(ワット)以下となる放電ランプ。
G1=[(2×C+E)/E]×Q
なお、Cは前記コイルの線径(mm)、Eは前記電極の太さ寸法(mm)、Qは前記安定点灯時の印加電力(ワット)である。 - 安定点灯時に10W(ワット)以上、30W(ワット)以下の電力で点灯させる放電ランプであって、
放電空間を内部に有する発光部と;
前記発光部の端部に設けられた封止部と;
一端が前記放電空間の内部に設けられ、他端が前記封止部の内部に設けられた電極と;
前記封止部の内部に設けられ、前記電極に巻きつけられたコイルと;
を具備し、
以下の式で表されるG2が、50W(ワット)以上、250W(ワット)以下となる放電ランプ。
G2=[(2×C+E)/E]×Q×(P/C)
なお、Cは前記コイルの線径(mm)、Eは前記電極の太さ寸法(mm)、Qは前記安定点灯時の印加電力(ワット)、Pは前記コイルのピッチ寸法(mm)である。 - 前記安定点灯時に、前記封止部における残留応力が20kg/cm2以下となる請求項1または2に記載の放電ランプ。
Priority Applications (2)
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JP2015222703A JP2017091901A (ja) | 2015-11-13 | 2015-11-13 | 放電ランプ |
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Citations (5)
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JP2001076676A (ja) * | 1999-08-31 | 2001-03-23 | Toshiba Lighting & Technology Corp | 高圧放電ランプ、投光装置およびプロジェクタ装置 |
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2015
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2016
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