JP2018085222A - 放電ランプ、車両用灯具、および車両用照明装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡略な構成でロービームおよびハイビームに対応が可能な放電ランプ、車両用灯具、および車両用照明装置を提供する。
【解決手段】金属ハロゲン化物2と、不活性ガスと、が封入された放電空間111を内部に有する発光部11と;放電空間111の内部に突出し、所定の距離を置いて対向配置させた一対の電極32と;を具備した放電ランプ100である。ロービームの際に前記放電ランプに印加する電力を24W以上、30W以下とし、ハイビームの際に前記放電ランプに印加する電力を32W以上、38W以下とし、前記発光部の最大肉厚をt(mm)、前記不活性ガスの常温(25℃)おける封入圧力をP(atm)としたときに以下の式を満足する。7.2(atm/mm)≦P/t(atm/mm)≦10.0(atm/mm)
【選択図】図1
【解決手段】金属ハロゲン化物2と、不活性ガスと、が封入された放電空間111を内部に有する発光部11と;放電空間111の内部に突出し、所定の距離を置いて対向配置させた一対の電極32と;を具備した放電ランプ100である。ロービームの際に前記放電ランプに印加する電力を24W以上、30W以下とし、ハイビームの際に前記放電ランプに印加する電力を32W以上、38W以下とし、前記発光部の最大肉厚をt(mm)、前記不活性ガスの常温(25℃)おける封入圧力をP(atm)としたときに以下の式を満足する。7.2(atm/mm)≦P/t(atm/mm)≦10.0(atm/mm)
【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、放電ランプ、車両用灯具、および車両用照明装置に関する。
放電媒体が封入された放電空間を内部に有する発光部と、放電空間の内部に突出し、所定の距離を置いて対向配置させた一対の電極とを備えた放電ランプがある。
ここで、一般的には、自動車の前照灯にはロービーム(すれ違い用ビーム)用の光源と、ハイビーム(走行用ビーム)用の光源が設けられ、必要に応じてロービームとハイビームを切り換えている。例えば、ロービーム用の光源として放電ランプを用い、ハイビーム用の光源として他の放電ランプまたは他の種類のランプを用いている。
ロービームとハイビームは自動車の運転に必要であるが、二つの光源を必要とするため前照灯の製造コストが高くなったり、前照灯の大きさやデザインに制限が生じたりしていた。
そのため、一つの放電ランプでロービームおよびハイビームの両方に対応できるようにすることが好ましい。そこで、発光部を所定の方向に移動させて、ロービームおよびハイビームの両方に対応できるようにした放電ランプが提案されている。また、磁力線成分を含む磁界を作用させる磁界発生手段を備えた放電ランプも提案されている。
しかしながら、これらの様にすると、放電ランプの構成が複雑となる。
そこで、簡略な構成でロービームおよびハイビームに対応が可能な放電ランプの開発が望まれていた。
ここで、一般的には、自動車の前照灯にはロービーム(すれ違い用ビーム)用の光源と、ハイビーム(走行用ビーム)用の光源が設けられ、必要に応じてロービームとハイビームを切り換えている。例えば、ロービーム用の光源として放電ランプを用い、ハイビーム用の光源として他の放電ランプまたは他の種類のランプを用いている。
ロービームとハイビームは自動車の運転に必要であるが、二つの光源を必要とするため前照灯の製造コストが高くなったり、前照灯の大きさやデザインに制限が生じたりしていた。
そのため、一つの放電ランプでロービームおよびハイビームの両方に対応できるようにすることが好ましい。そこで、発光部を所定の方向に移動させて、ロービームおよびハイビームの両方に対応できるようにした放電ランプが提案されている。また、磁力線成分を含む磁界を作用させる磁界発生手段を備えた放電ランプも提案されている。
しかしながら、これらの様にすると、放電ランプの構成が複雑となる。
そこで、簡略な構成でロービームおよびハイビームに対応が可能な放電ランプの開発が望まれていた。
本発明が解決しようとする課題は、簡略な構成でロービームおよびハイビームに対応が可能な放電ランプ、車両用灯具、および車両用照明装置を提供することである。
実施形態に係る放電ランプは、金属ハロゲン化物と、不活性ガスと、が封入された放電空間を内部に有する発光部と;前記放電空間の内部に突出し、所定の距離を置いて対向配置させた一対の電極と;を具備した放電ランプである。
ロービームの際に前記放電ランプに印加する電力を24W以上、30W以下とし、ハイビームの際に前記放電ランプに印加する電力を32W以上、38W以下とし、前記発光部の最大肉厚をt(mm)、前記不活性ガスの常温(25℃)おける封入圧力をP(atm)としたときに以下の式を満足する。
7.2(atm/mm)≦P/t(atm/mm)≦10.0(atm/mm)
ロービームの際に前記放電ランプに印加する電力を24W以上、30W以下とし、ハイビームの際に前記放電ランプに印加する電力を32W以上、38W以下とし、前記発光部の最大肉厚をt(mm)、前記不活性ガスの常温(25℃)おける封入圧力をP(atm)としたときに以下の式を満足する。
7.2(atm/mm)≦P/t(atm/mm)≦10.0(atm/mm)
本発明の実施形態によれば、簡略な構成でロービームおよびハイビームに対応が可能な放電ランプ、車両用灯具、および車両用照明装置を提供することができる。
以下、図面を参照しつつ、実施の形態について例示をする。
本発明の実施形態に係る放電ランプは、例えば、自動車の前照灯に用いられるHID(High Intensity Discharge)ランプとすることができる。また、放電ランプが自動車の前照灯に用いられるHIDランプである場合には、いわゆる水平点灯を行うものとすることができる。
本発明の実施形態に係る放電ランプは、例えば、自動車の前照灯に用いられるHID(High Intensity Discharge)ランプとすることができる。また、放電ランプが自動車の前照灯に用いられるHIDランプである場合には、いわゆる水平点灯を行うものとすることができる。
本発明の実施形態に係る放電ランプは、自動車の前照灯に用いることが好ましい。ただし、本発明の実施形態に係る放電ランプは、他の用途に用いてもよい。ここでは、本発明の実施形態に係る放電ランプが自動車の前照灯に用いられるHIDランプである場合を例示する。
図1は、本実施の形態に係る放電ランプ100を例示するための模式図である。
なお、図1においては、放電ランプ100を自動車に取り付けた場合に、前方となる方向を前端側、後方となる方向を後端側、上方となる方向を上端側、下方となる方向を下端側としている。
なお、図1においては、放電ランプ100を自動車に取り付けた場合に、前方となる方向を前端側、後方となる方向を後端側、上方となる方向を上端側、下方となる方向を下端側としている。
図1に示すように、放電ランプ100には、バーナー101およびソケット102が設けられている。
バーナー101には、外管5、内管1、電極マウント3、サポートワイヤ35、スリーブ4、および金属バンド71が設けられている。
バーナー101には、外管5、内管1、電極マウント3、サポートワイヤ35、スリーブ4、および金属バンド71が設けられている。
外管5は、内管1の外側に内管1と同芯に設けられている。すなわち、バーナー101は、外管5と内管1とによる二重管構造を有している。外管5は、内管1の円筒部14付近に接合(溶着)されている。
内管1と外管5との間に形成された閉空間には、ガスが封入されている。封入されるガスは、誘電体バリア放電が可能なガスとすることができる。
内管1と外管5との間に形成された閉空間に封入するガスは、窒素、アルゴン、窒素とアルゴンの混合ガスのいずれかとし、ガスの封入圧を常温(25℃)で0.1atm以下とすることが好ましい。
内管1と外管5との間に形成された閉空間には、ガスが封入されている。封入されるガスは、誘電体バリア放電が可能なガスとすることができる。
内管1と外管5との間に形成された閉空間に封入するガスは、窒素、アルゴン、窒素とアルゴンの混合ガスのいずれかとし、ガスの封入圧を常温(25℃)で0.1atm以下とすることが好ましい。
外管5は、内管1の材料の熱膨張係数に近い熱膨張係数を有し、且つ、紫外線遮断性を有する材料から形成することが好ましい。外管5は、例えば、チタン、セリウム、アルミニウム等の酸化物が添加された石英ガラスから形成することができる。
内管1は、発光部11、封止部12、境界部13、および円筒部14を有する。発光部11、封止部12、境界部13、および円筒部14は、一体に形成することができる。
内管1(発光部11、封止部12、境界部13、および円筒部14)は、透光性と耐熱性を有する材料から形成されている。内管1は、例えば、石英ガラスなどから形成することができる。
内管1(発光部11、封止部12、境界部13、および円筒部14)は、透光性と耐熱性を有する材料から形成されている。内管1は、例えば、石英ガラスなどから形成することができる。
発光部11は、ほぼ楕円体状の外形形状を有している。発光部11は、内管1の中央付近に設けられている。内管1の軸方向における発光部11の寸法(球体長)は、例えば、8mm程度とすることができる。内管1の軸方向に直交する方向における発光部11の寸法は、例えば、6mm程度とすることができる。
発光部11の内部には、放電空間111が設けられている。放電空間111の中央部分は、ほぼ円柱状を呈している。放電空間111の両端部分は、ほぼ円錐状を呈している。
放電空間111には、放電媒体が封入されている。放電媒体は、金属ハロゲン化物2と、不活性ガスとを含む。
また、環境保護の観点から、放電媒体は、実質的に水銀を含まないものとしている。なお、本明細書において、「実質的に水銀を含まない」とは、水銀を全く含まないだけではなく、水銀が不純物程度に含まれる場合も許容される。例えば、放電媒体は、放電空間111中において、2mg/cc未満となるのであれば水銀を含むことができる。
また、環境保護の観点から、放電媒体は、実質的に水銀を含まないものとしている。なお、本明細書において、「実質的に水銀を含まない」とは、水銀を全く含まないだけではなく、水銀が不純物程度に含まれる場合も許容される。例えば、放電媒体は、放電空間111中において、2mg/cc未満となるのであれば水銀を含むことができる。
金属ハロゲン化物2は、例えば、スカンジウムのハロゲン化物、インジウムのハロゲン化物、ナトリウムのハロゲン化物、亜鉛のハロゲン化物を含むものとすることができる。 ハロゲンとしては、例えば、ヨウ素を例示することができる。ただし、ヨウ素の代わりに臭素や塩素などを用いることもできる。
放電空間111に封入される不活性ガスは、例えば、キセノンとすることができる。また、キセノンの他に、ネオン、アルゴン、クリプトンなどを用いたり、これらを組み合わせた混合ガスを用いることもできる。ただし、不活性ガスは、キセノンとすることがより好ましい。
封止部12は、板状を呈し、発光部11の両端部のそれぞれに接合されている。封止部12は、例えば、ピンチシール法を用いて形成することができる。なお、封止部12は、シュリンクシール法により形成され、円柱状を呈したものであってもよい。一方の封止部12には、境界部13を介して円筒部14が接合されている。
境界部13および円筒部14は、封止部12の、発光部11側とは反対側の端部に接合されている。
電極マウント3は、封止部12の内部に設けられている。
電極マウント3は、金属箔31、電極32、コイル33、およびリード線34を有する。電極マウント3(金属箔31、電極32、コイル33、およびリード線34)は、2組設けられている。
電極マウント3は、金属箔31、電極32、コイル33、およびリード線34を有する。電極マウント3(金属箔31、電極32、コイル33、およびリード線34)は、2組設けられている。
金属箔31は、封止部12の内部に設けられている。金属箔31は、電極32の、放電空間111側とは反対側の端部の近傍に接合されている。
金属箔31は、薄板状を呈し、例えば、モリブデン、レニウムモリブテン、タングステン、レニウムタングステンなどから形成することができる。
金属箔31は、薄板状を呈し、例えば、モリブデン、レニウムモリブテン、タングステン、レニウムタングステンなどから形成することができる。
電極32は、円柱状を呈している。
電極32の一方の端部は、放電空間111内に突出している。すなわち、電極32の一端は放電空間111の内部に設けられ、他端は封止部12の内部に設けられている。一対の電極32は、所定の距離を置いて互いに対向するように設けられている。電極32の他方の端部は、金属箔31の、発光部11側の端部近傍に接合されている。電極32と金属箔31の接合は、例えば、レーザ溶接により行うことができる。
電極32の一方の端部は、放電空間111内に突出している。すなわち、電極32の一端は放電空間111の内部に設けられ、他端は封止部12の内部に設けられている。一対の電極32は、所定の距離を置いて互いに対向するように設けられている。電極32の他方の端部は、金属箔31の、発光部11側の端部近傍に接合されている。電極32と金属箔31の接合は、例えば、レーザ溶接により行うことができる。
電極32は、例えば、純タングステン、ドープタングステン、レニウムタングステンなどから形成することができる。なお、電極32は、トリウムを含有していてもよいし、トリウムを含有していなくてもよい。
コイル33は、封止部12にクラックが発生するのを抑制するために設けられている。 コイル33は、例えば、ドープタングステンからなる金属線から形成することができる。コイル33は、封止部12の内部に設けられている。コイル33は、電極32の外側に巻きつけられている。例えば、コイル33の線径は30μm〜100μm程度、コイルピッチは600%以下とすることができる。
リード線34は、線状を呈している。リード線34の断面形状は、例えば、円形とすることができる。リード線34は、例えば、モリブデンなどから形成することができる。リード線34の一方の端部側は、金属箔31の、発光部11側とは反対側の端部近傍に接合されている。リード線34と金属箔31の接合は、レーザ溶接により行うことができる。リード線34の他方の端部側は、内管1の外部にまで延びている。
サポートワイヤ35は、L字状を呈し、放電ランプ100の前端側から出ているリード線34の端部に接合されている。サポートワイヤ35とリード線34との接合は、レーザ溶接により行うことができる。サポートワイヤ35は、例えば、ニッケルから形成することができる。
スリーブ4は、サポートワイヤ35の、内管1と平行に延びる部分を覆っている。スリーブ4は、例えば、円筒状を呈している。スリーブ4は、例えば、セラミックスから形成することができる。
金属バンド71は、外管5の後端側の端部近傍に固定されている。
ソケット102は、本体部61、取り付け金具72、底部端子81、および側部端子82を有する。
本体部61は、樹脂などの絶縁性材料から形成されている。本体部61の内部には、リード線34の後端側、サポートワイヤ35の後端側、およびスリーブ4の後端側が設けられている。
本体部61は、樹脂などの絶縁性材料から形成されている。本体部61の内部には、リード線34の後端側、サポートワイヤ35の後端側、およびスリーブ4の後端側が設けられている。
取り付け金具72は、本体部61の端部に設けられている。取り付け金具72は、本体部61の前端側に設けられている。取り付け金具72は、本体部61から突出している。取り付け金具72は、金属バンド71を保持する。取り付け金具72により金属バンド71を保持することで、バーナー101がソケット102に保持される。
底部端子81は、本体部61の内部に設けられている。底部端子81は、本体部61の後端側に設けられている。底部端子81は、導電性材料から形成されている。底部端子81は、リード線34と電気的に接続されている。
側部端子82は、本体部61の側壁に設けられている。側部端子82は、本体部61の後端側に設けられている。側部端子82は、導電性材料から形成されている。側部端子82は、サポートワイヤ35と電気的に接続されている。
底部端子81と側部端子82は、点灯回路301と電気的に接続される。この場合、底部端子81は、点灯回路301の高圧側と電気的に接続される。側部端子82は、点灯回路301の低圧側と電気的に接続される。
放電ランプ100が自動車の前照灯に用いられる場合には、放電ランプ100は、中心軸(管軸)がほぼ水平の状態で、且つ、サポートワイヤ35がほぼ下端側(下方)に位置するように取り付けられる。なお、この様な方向に取り付けられた放電ランプ100を点灯することは、水平点灯と称される。
ここで、一つの放電ランプ100でロービームおよびハイビームの両方に対応できれば、前照灯の製造コストを低減することができる。また、前照灯の大きさを小さくしたり、前照灯のデザインの自由度を大きくしたりすることができる。
この場合、放電ランプ100に印加する電力を変化させれば、ロービームおよびハイビームの両方に対応することができる。ところが、一般的な放電ランプはロービーム用の光源として用いられている。そのため、ハイビームに対応するために印加電力を増加させると発光部の温度が高くなりすぎて発光部が膨らむおそれがある。発光部が膨らむと放電ランプの寿命が短くなるおそれがある。この場合、発光部の膨らみを抑制するためにハイビームの際に放電ランプに印加する電力を小さくすると、ハイビームの際に必要となる全光束が得られなくなるおそれがある。
この場合、放電ランプ100に印加する電力を変化させれば、ロービームおよびハイビームの両方に対応することができる。ところが、一般的な放電ランプはロービーム用の光源として用いられている。そのため、ハイビームに対応するために印加電力を増加させると発光部の温度が高くなりすぎて発光部が膨らむおそれがある。発光部が膨らむと放電ランプの寿命が短くなるおそれがある。この場合、発光部の膨らみを抑制するためにハイビームの際に放電ランプに印加する電力を小さくすると、ハイビームの際に必要となる全光束が得られなくなるおそれがある。
本発明者は検討の結果、ロービームの際に放電ランプ100に印加する電力(安定点灯時の電力)を24W以上、30W以下とし、ハイビームの際に放電ランプ100に印加する電力(安定点灯時の電力)を32W以上、38W以下とした場合に、発光部11の最大肉厚t、および放電空間111に封入される不活性ガスの常温(25℃)おける封入圧力Pを以下の様にすれば、発光部11の膨らみを抑制することができ、且つ、ハイビームの際に必要となる全光束を得ることができるとの知見を得た。
表1は、発光部11の最大肉厚tおよび放電空間111に封入される不活性ガスの常温(25℃)おける封入圧力Pと、全光束と、発光部11の膨らみとの関係を例示するための表である。
なお、発光部11の最大肉厚tは、一般的には、内管1の軸方向における発光部11の中央付近の肉厚となる。
発光部11の内容積(放電空間111の体積)は、22μLとした。
放電空間111に封入される不活性ガスは、キセノンとした。
金属ハロゲン化物2の組成比は、ScI3:NaI:ZnI2:InBr=45wt%:49wt%:4.9wt%:0.1wt%とした。
金属ハロゲン化物2の重量は、0.4mgとした。
なお、発光部11の最大肉厚tは、一般的には、内管1の軸方向における発光部11の中央付近の肉厚となる。
発光部11の内容積(放電空間111の体積)は、22μLとした。
放電空間111に封入される不活性ガスは、キセノンとした。
金属ハロゲン化物2の組成比は、ScI3:NaI:ZnI2:InBr=45wt%:49wt%:4.9wt%:0.1wt%とした。
金属ハロゲン化物2の重量は、0.4mgとした。
電極32の材料は、タングステンとした。
ロービームの際の印加電力は、27Wとした。なお、表1中の「low」はロービームを表している。
ハイビームの際の印加電力は、34Wとした。なお、表1中の「high」はハイビームを表している。
ロービームの際の印加電力は、27Wとした。なお、表1中の「low」はロービームを表している。
ハイビームの際の印加電力は、34Wとした。なお、表1中の「high」はハイビームを表している。
全光束の評価においては、全光束が2000 lm(ルーメン)以上の場合を「○」とし、全光束が2000 lm(ルーメン)未満の場合を「×」とした。
発光部11の膨らみの評価においては、内管1の軸方向に直交する方向における発光部11の寸法変化が28%以下の場合を「○」とし、発光部11の寸法変化が28%を超えた場合を「×」とした。
また、総合評価においては、全光束の評価および発光部11の膨らみの評価の少なくともいずれかが「×」の場合を「×」とし、全光束の評価および発光部11の膨らみの評価の両方が「○」の場合を「○」とした。
発光部11の膨らみの評価においては、内管1の軸方向に直交する方向における発光部11の寸法変化が28%以下の場合を「○」とし、発光部11の寸法変化が28%を超えた場合を「×」とした。
また、総合評価においては、全光束の評価および発光部11の膨らみの評価の少なくともいずれかが「×」の場合を「×」とし、全光束の評価および発光部11の膨らみの評価の両方が「○」の場合を「○」とした。
表1から分かるように、不活性ガスの常温(25℃)おける封入圧力P/発光部11の最大肉厚tを以下の式のようにすれば、発光部11の膨らみを抑制することができ、且つ、ハイビームの際に必要となる全光束を得ることができる。
すなわち、簡略な構成でロービームおよびハイビームに対応が可能な放電ランプ100とすることができる。
7.2(atm/mm)≦P/t(atm/mm)≦10.0(atm/mm)
なお、表1においてはロービームの際の印加電力を27Wとし、ハイビームの際の印加電力を34Wとしたが、ロービームの際の印加電力を24W以上、30W以下とし、ハイビームの際の印加電力を32W以上、38W以下としても同様の効果を得ることができる。
7.2(atm/mm)≦P/t(atm/mm)≦10.0(atm/mm)
なお、表1においてはロービームの際の印加電力を27Wとし、ハイビームの際の印加電力を34Wとしたが、ロービームの際の印加電力を24W以上、30W以下とし、ハイビームの際の印加電力を32W以上、38W以下としても同様の効果を得ることができる。
また、表1から分かるように、不活性ガスの常温(25℃)おける封入圧力Pは以下の式を満足するようにすることが好ましい。
10.0(atm)≦P(atm)≦15.0(atm)
また、表1から分かるように、発光部11の最大肉厚tは以下の式を満足するようにすることが好ましい。
1.3(mm)≦t(mm)≦1.8(mm)
10.0(atm)≦P(atm)≦15.0(atm)
また、表1から分かるように、発光部11の最大肉厚tは以下の式を満足するようにすることが好ましい。
1.3(mm)≦t(mm)≦1.8(mm)
ここで、ロービームとハイビームとを切り換えるために、印加電力を変化させると電極32の温度が適正範囲から外れやすくなる。この場合、電極32の温度が高くなりすぎても低くなりすぎてもアークスポットが不安定となるので、チラツキが生じる。チラツキが生じると、運転者や他の人に違和感を生じさせる。
本発明者の得た知見によれば、一対の電極32の先端同士の間の距離(電極間距離)L1を以下の式のようにすれば、アークスポットの安定化を図ることができるので、チラツキの発生を抑制することができる。
3.0(mm)≦L1(mm)≦3.6(mm)
この場合、電極32の太さ寸法(直径寸法)dを以下の式のようにすれば、チラツキの発生を抑制するのが容易となる。
0.24(mm)≦d(mm)≦0.33(mm)
本発明者の得た知見によれば、一対の電極32の先端同士の間の距離(電極間距離)L1を以下の式のようにすれば、アークスポットの安定化を図ることができるので、チラツキの発生を抑制することができる。
3.0(mm)≦L1(mm)≦3.6(mm)
この場合、電極32の太さ寸法(直径寸法)dを以下の式のようにすれば、チラツキの発生を抑制するのが容易となる。
0.24(mm)≦d(mm)≦0.33(mm)
また、本発明者の得た知見によれば、発光部11の外面と、外管5の内面との間の距離L2を以下の式のようにすれば、放熱性を向上させることができる。そのため、発光部11の膨らみを抑制することが容易となる。
0.5(mm)≦L2(mm)≦1.5(mm)
0.5(mm)≦L2(mm)≦1.5(mm)
(車両用灯具および車両用照明装置)
図2は、車両用灯具200および車両用照明装置300を例示するための模式図である。
図3は、車両用照明装置300のブロック図である。
図2は、放電ランプ100に設けられた一対の電極32が水平となるように放電ランプ100を取り付けた場合である。つまり、水平点灯をさせる放電ランプ100の場合を例示するものである。
図2は、車両用灯具200および車両用照明装置300を例示するための模式図である。
図3は、車両用照明装置300のブロック図である。
図2は、放電ランプ100に設けられた一対の電極32が水平となるように放電ランプ100を取り付けた場合である。つまり、水平点灯をさせる放電ランプ100の場合を例示するものである。
図2に示すように、車両用照明装置300には、車両用灯具200、点灯回路301、および切り換えスイッチ302が設けられている。
車両用灯具200には、放電ランプ100、筐体202、遮光制御板203、レンズ204が設けられている。
筐体202は、放電ランプ100から照射された光を前端側に反射させる。筐体202は、例えば、反射率の高い金属などから形成されている。筐体202の内部には空間が設けられ、内面が放物線形状を有している。
車両用灯具200には、放電ランプ100、筐体202、遮光制御板203、レンズ204が設けられている。
筐体202は、放電ランプ100から照射された光を前端側に反射させる。筐体202は、例えば、反射率の高い金属などから形成されている。筐体202の内部には空間が設けられ、内面が放物線形状を有している。
筐体202の前端側と後端側の端部は開口している。
放電ランプ100は、筐体202に取り付けられている。放電ランプ100のソケット102は、筐体202の後端側の開口付近に取り付けられている。放電ランプ100のバーナー101は、筐体202の内部の空間に位置している。
すなわち、筐体202は、放電ランプ100を保持する機能と、リフレクタの機能を有する。
放電ランプ100は、筐体202に取り付けられている。放電ランプ100のソケット102は、筐体202の後端側の開口付近に取り付けられている。放電ランプ100のバーナー101は、筐体202の内部の空間に位置している。
すなわち、筐体202は、放電ランプ100を保持する機能と、リフレクタの機能を有する。
遮光制御板203は、筐体202の内部であって、バーナー101の前端側、かつ、バーナー101の下端側に設けられている。
遮光制御板203は、金属などの遮光性材料から形成されている。遮光制御板203は、カットラインと呼ばれる配光を形成するために設けられている。遮光制御板203は、可動式とされている。
遮光制御板203は、金属などの遮光性材料から形成されている。遮光制御板203は、カットラインと呼ばれる配光を形成するために設けられている。遮光制御板203は、可動式とされている。
レンズ204は、筐体202の前端側の開口を塞ぐように設けられている。レンズ204は、凸レンズとすることができる。レンズ204は、放電ランプ100から直接入射した光、筐体202により反射され入射した光を集光させて所望の配光を形成する。
点灯回路301は、放電ランプ100の始動および点灯の維持を行うための回路である。
図3に示すように、点灯回路301は、例えば、イグナイタ回路301aとバラスト回路301bとを備えたものとすることができる。
点灯回路301の入力側には、バッテリーなどの直流電源DSとスイッチSWとが電気的に接続されている。点灯回路301の出力側には、放電ランプ100が電気的に接続されている。
図3に示すように、点灯回路301は、例えば、イグナイタ回路301aとバラスト回路301bとを備えたものとすることができる。
点灯回路301の入力側には、バッテリーなどの直流電源DSとスイッチSWとが電気的に接続されている。点灯回路301の出力側には、放電ランプ100が電気的に接続されている。
イグナイタ回路301aは、例えば、トランス、コンデンサ、抵抗、半導体素子などから構成されている。イグナイタ回路301aは、30kV程度の高圧パルスを生成し、放電ランプ100に印加する。30kV程度の高圧パルスを放電ランプ100に印加することで、一対の電極32間において絶縁破壊が生じ、放電が生じる。すなわち、イグナイタ回路301aにより放電ランプ100が始動する。
バラスト回路301bは、イグナイタ回路301aにより、始動した放電ランプ100の点灯を維持する。
また、バラスト回路301bは、ロービーム用のバラスト回路と、ハイビーム用のバラスト回路を有する。ロービーム用のバラスト回路、およびハイビーム用のバラスト回路のそれぞれは、例えば、DC/DC変換回路、DC/AC変換回路、電流・電圧検出回路および制御回路などを有している。ロービーム用のバラスト回路は、安定点灯時に24W以上、30W以下の電力を放電ランプ100に印加する。ハイビーム用のバラスト回路は、安定点灯時に32W以上、38W以下の電力を放電ランプ100に印加する。
また、バラスト回路301bは、ロービーム用のバラスト回路と、ハイビーム用のバラスト回路を有する。ロービーム用のバラスト回路、およびハイビーム用のバラスト回路のそれぞれは、例えば、DC/DC変換回路、DC/AC変換回路、電流・電圧検出回路および制御回路などを有している。ロービーム用のバラスト回路は、安定点灯時に24W以上、30W以下の電力を放電ランプ100に印加する。ハイビーム用のバラスト回路は、安定点灯時に32W以上、38W以下の電力を放電ランプ100に印加する。
切り換えスイッチ302は、運転者などによる入力に基づいて、ロービームとハイビームの切換を行う。すなわち、切り換えスイッチ302は、運転者などによる入力に基づいて、ロービーム用のバラスト回路とハイビーム用のバラスト回路とを切り換える。そして、切り換えスイッチ302により切り換えられたロービーム用のバラスト回路またはハイビーム用のバラスト回路から放電ランプ100に所定の電力が供給される。
以上、本発明のいくつかの実施形態を例示したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更などを行うことができる。これら実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
1 内管、2 金属ハロゲン化物、5 外管、11 発光部、12 封止部、32 電極、100 放電ランプ、101 バーナー、102 ソケット、111 放電空間、200 車両用灯具、202 筐体、300 車両用照明装置、301 点灯回路、301b バラスト回路、302 切り換えスイッチ
Claims (6)
- 金属ハロゲン化物と、不活性ガスと、が封入された放電空間を内部に有する発光部と;
前記放電空間の内部に突出し、所定の距離を置いて対向配置させた一対の電極と;
を具備した放電ランプであって、
ロービームの際に前記放電ランプに印加する電力を24W以上、30W以下とし、ハイビームの際に前記放電ランプに印加する電力を32W以上、38W以下とし、
前記発光部の最大肉厚をt(mm)、前記不活性ガスの常温(25℃)おける封入圧力をP(atm)としたときに以下の式を満足する放電ランプ。
7.2(atm/mm)≦P/t(atm/mm)≦10.0(atm/mm) - 前記発光部の最大肉厚は、以下の式を満足する請求項1記載の放電ランプ。
1.3(mm)≦t(mm)≦1.8(mm) - 前記不活性ガスの常温(25℃)おける封入圧力は、以下の式を満足する請求項1または2に記載の放電ランプ。
10.0(atm)≦P(atm)≦15.0(atm) - 請求項1〜3のいずれか1つに記載の放電ランプと;
前記放電ランプを取り付ける筐体と;
を具備した車両用灯具。 - 請求項4記載の車両用灯具と;
前記車両用灯具に設けられた放電ランプと電気的に接続された点灯回路と;
を具備し、
前記点灯回路は、イグナイタ回路と、ロービーム用のバラスト回路と、ハイビーム用のバラスト回路と、を有する車両用照明装置。 - 前記ロービーム用のバラスト回路と、前記ハイビーム用のバラスト回路と、を切り換える切り換えスイッチをさらに具備した請求項5記載の車両用照明装置。
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