JP2017073117A - イベント情報記憶装置、イベント情報読出装置、運転支援システム、及びイベント情報記憶方法 - Google Patents

イベント情報記憶装置、イベント情報読出装置、運転支援システム、及びイベント情報記憶方法 Download PDF

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Abstract

【課題】地図データが更新された場合でも、それまでに蓄積していたイベント情報を承継可能とする。【解決手段】イベント情報を取得するとともに、そのイベント情報を取得した時における車両の位置を取得する。また、車両が走行している道路の形状を地図データに基づいて解析し、道路の形状的な特徴に基づく特徴位置を検出する。そして、イベント情報を取得した時の車両位置を、特徴位置に対する相対位置の形態に変換して、相対位置に変換された車両位置に対応付けてイベント情報を記憶する。こうすれば、地図データ上の通し番号が変更された場合であっても、特徴位置に基づいてイベント情報を取得した時における車両の位置を確認することができるため、以前に取得して記憶しているイベント情報を活用することができる。従って、地図データが更新された場合でも、それまでに蓄積していたイベント情報が承継可能となる。【選択図】図3

Description

本発明は、車両が道路を走行している際に取得される情報を記憶し、活用するための技術に関する。
道路の走行中に運転者が車両に対して行った操作の情報や、車両の挙動などの情報を、地図データの道路に紐付けて記憶しておき、次回以降にその道路を走行する際の制御に活用することが提案されている。尚、運転者が車両に対して行った操作の情報や、車両の挙動などの情報を、以下では、「イベント情報」と称するものとする。
ここで、地図データの道路は、複数のリンクの連なりとして表現されている。例えば、図13(a)に示す道路は、図13(b)に例示したように、5つのリンクに分割されて、これらのリンクが連なったものとして表現される。そして、それぞれのリンクには、リンクの始点および終点に加えて、複数の補間点が設定されている。これらの始点、終点、および複数の補間点は、ノードと呼ばれている。各ノードは緯度経度の情報を有しており、複数のノードによってリンクの形状が表現されている(図13(c)参照)。そして、地図データ上での道路は、そのようなリンクおよびノードが連なったものとして表現されている。
また、それぞれのリンクには、リンクIDと呼ばれる固有の識別番号が付与されており、リンク内のそれぞれのノードに付いても、ノードIDと呼ばれる固有の識別番号が付与されている。このため、ノードIDを指定すれば、そのノードが属するリンクを特定することができるし、地図データ上での道路の位置も特定することができるようになっている。そこで、地図データの道路にイベント情報を紐付ける際には、ノードIDに対してイベント情報を紐付けることが提案されている(特許文献1)。
特開2014−199588号公報
しかし、地図データのノードIDに対してイベント情報を紐付けしたのでは、イベント情報を効率よく蓄積することができないという問題があった。これは、次のような理由による。
先ず、日本全国では、絶えず何処かで道路の形状が変更されたり、新たな道路が追加されたりしており、これに伴って地図データも頻繁に更新されている。道路の形状が変更されたり、新たな道路が追加されると、新たなリンクやノードが追加されるので、新たなノードIDが付与される。また、新たなノードIDを付与することに併せて、道路の形状が変更されていない箇所も含めて、リンクIDやノードIDが付け直されることもある。
ところが、リンクIDやノードIDが付け直されたことを知らずに、それまでに蓄積していたイベント情報を車両の制御に利用すると、不適切な制御が行われてしまう。もちろん、ノードIDが付け直されていない部分の道路については、それまでに蓄積したイベント情報を用いることができるが、ノードIDが付け直された部分の道路と、付け直されていない部分の道路とを識別するための複雑な処理が必要となってしまう。このため、不適切な制御を行ってしまったり、複雑な処理が必要となったりする事態を避けるため、地図データが更新される度に、蓄積していたイベント情報を破棄することが行われており、その結果、イベント情報を効率よく蓄積することが困難となっていた。
この発明は、従来の技術が有する上述した課題に鑑みてなされたものであり、地図データが更新された場合でも、それまでに蓄積していたイベント情報を承継可能とすることで、イベント情報を効率よく蓄積することが可能な技術の提供を目的とする。
上述した課題を解決するために本発明のイベント情報記憶装置およびイベント情報記憶方法は、イベント情報を取得するとともに、そのイベント情報を取得した時における車両の位置を取得する。また、車両が走行している道路の形状を地図データに基づいて解析し、道路の形状的な特徴に基づく特徴位置を検出する。そして、イベント情報を取得した時の車両位置を、特徴位置に対する相対位置の形態に変換して、相対位置に変換された車両位置に対応付けてイベント情報を記憶する。
こうすれば、道路の形状が変わっていない限り、イベント情報が記憶された車両位置を特徴位置に基づいて特定することができる。また、イベント情報は道路の形状に基づいて発生した情報と考えられるので、たとえ、地図データ上でのノードIDが付け直されていたとしても、道路の形状が変わっていなければ、そのイベント情報は依然として有効と考えられる。このため、地図データ上のノードIDが変更された場合であっても、以前に取得して記憶しているイベント情報を活用することができる。従って、地図データが更新された場合でも、それまでに蓄積していたイベント情報が承継可能となり、イベント情報を効率よく蓄積していくことが可能となる。
本実施例による運転支援システム100を搭載した車両1の大まかな内部構造を示すブロック図である。 イベント情報記憶装置10の内部構造を表すブロック図である。 イベント情報記憶装置10の内部で実行されるイベント情報記憶処理のフローチャートである。 特徴位置の検出の仕方を例示した説明図である。 特徴位置に対する車両1の相対位置を取得する様子を示す説明図である。 データベース20に記憶された情報の具体例を示す説明図である。 イベント情報読出装置30の内部構造を表すブロック図である。 運転支援システム100の内部で実行される運転支援処理のフローチャートである。 検出した特徴位置をデータベースに照合する様子を例示する説明図である。 地図データの道路形状が変更された場合、以前のイベント情報を読み出さないことを示す説明図である。 車両1の経路を予測する方法を例示した説明図である。 変形例による自動運転システム200を搭載した車両1の大まかな内部構造を示すブロック図である。 地図データ上で道路の形状がリンクおよびノードを用いて表現されている様子を示す説明図である。
以下では、上述した本願発明の内容を明確にするために運転支援システムの実施例について説明する。
A.運転支援システム100の装置構成 :
図1には、車両1に搭載された運転支援システム100の大まかな構造が示されている。本実施例の運転支援システム100は、イベント情報記憶装置10と、データベース20と、イベント情報読出装置30と、運転支援装置40とを備える。
イベント情報記憶装置10は、イベント情報を取得して、データベース20に記憶する装置である。ここで、イベント情報とは、車両1が走行している際に発生する様々なイベントの内容を表す情報である。例えば、運転者がアクセルを踏んだり、ブレーキを掛けたりといった車両1の走行に関して何らかの運転操作をすれば、その運転操作があったことがイベント情報となる。この際、運転操作の程度を示す情報も含めてイベント情報としてもよい。また、運転者による運転操作に限らず、例えば、車両1の走行速度や、加速または減速の度合い、車両1の直進方向に対する旋回角度などといった車両1の挙動を示す情報についてもイベント情報となる。このようなイベント情報は、車両1に備わる各種のセンサー類101が検知した内容に基づいて取得できる。
イベント情報記憶装置10は、イベント情報を取得すると、そのイベント情報の取得時に走行していた道路上の位置を取得して、その道路上の位置に対応付けた状態で、イベント情報をデータベース20に記憶する。イベント情報の取得時に車両1が走行していた道路上の位置を示す情報は、車両1に備わるカーナビゲーション装置(以下、カーナビ装置102)から取得できる。尚、周知のようにカーナビ装置102には、地図上で車両1の現在位置を表示する機能の他に、目的地を設定する機能や、目的地までの経路案内のための機能も搭載されているが、ここでは、地図上での車両1の現在位置が分かれば良い。従って、カーナビ装置102の代わりに、カーナビ装置102から経路案内のための機能を取り除いたカーロケーターと呼ばれる装置を用いて、車両1の位置情報を取得するようにしてもよい。
データベース20は、イベント情報記憶装置10が取得したイベント情報を、道路上の位置に対応付けた状態で記憶しておく。尚、図1では、データベース20が、イベント情報記憶装置10とは別体で搭載されているものとして表示しているが、データベース20はイベント情報記憶装置10に内蔵してもよい。
イベント情報読出装置30は、カーナビ装置102から車両1の現在位置の情報を取得すると、データベース20を参照する。前述したようにデータベース20には、道路上の位置に対応付けた状態でイベント情報が記憶されているから、現在の車両1の位置の周辺にイベント情報が対応付けられた箇所が存在すれば、データベース20を参照することで、その箇所を容易に認識することができる。そこで、イベント情報読出装置30は、その箇所に対応付けられたイベント情報をデータベース20から読み出す。
運転支援装置40は、イベント情報読出装置30が読み出したイベント情報を活用して、運転支援を実行する。データベース20に記憶されているイベント情報は、車両1が実際に道路を走行した時に取得された情報であるから、以前に走行したことのある道路を再び走行する際には、イベント情報を活用して運転支援することができる。例えば、以前に急ブレーキを踏んだカーブを再び走行する際には、予め減速するように運転者に促すといった注意喚起の運転支援を実行することができる。あるいは、運転者への注意喚起に止めるのではなく、ブレーキやアクセルなどの運転操作に介入してカーブ手前で減速するといったように、車両1の走行状態を自動的に制御する形態で運転支援を実行してもよい。
尚、ここでは運転支援システム100が、イベント情報記憶装置10や、データベース20、イベント情報読出装置30、運転支援装置40などを備えるものとしている。しかし、運転支援システム100が、これら装置の機能を有していれば良く、必ずしも、これらの装置を備えている必要はない。従って、これらの「装置」は、CPUで実行されるコンピュータープログラムとして仮想的に実現してもよい。あるいは、LSIやメモリーやタイマーを含む電子回路として実現してもよいし、これらを組み合わせて実現してもよい。
B−1.イベント情報記憶装置10の装置構成 :
図2には、イベント情報記憶装置10の内部構造が示されている。図示されるように、イベント情報記憶装置10は、イベント情報取得部11と、車両位置取得部12と、道路形状取得部13と、特徴位置検出部14と、車両位置変換部15と、イベント情報記憶部16とを備える。
尚、これらの「部」は、イベント情報記憶装置10の内部を機能の観点から分類した概念に過ぎず、イベント情報記憶装置10の内部が必ずしも物理的に区分されることを表すものではない。
イベント情報取得部11は、車両1に備わるセンサー類101が検知した内容に基づいて、イベント情報を取得する。本実施例では、運転操作の内容や、車両1の挙動について所定のイベントを設定しておき、その所定のイベントが発生したことをイベント情報として取得する。もっとも、車両1に備わるセンサー類101は、ブレーキペダルの踏み込み量などを検知する一般的なセンサーであって、所定のイベントが発生したことを検知するものではない。そこで、イベント情報取得部11は、センサー類101の出力を監視しておき、出力が所定のパターンで変化したことを検出することによって、イベント情報を取得する。例えば、ブレーキペダルの踏み込み量を検出するブレーキペダルセンサーの出力が、一定時間内に一定以上増加した場合には、急ブレーキが踏まれたものと判断して、そのことを所定のイベント情報として取得する。
車両位置取得部12は、車両1の位置を示す情報をカーナビ装置102から取得する。カーナビ装置102は、車両1の位置を地図データ上で把握しているため、その位置を示す情報を地図データとともに取得する。
道路形状取得部13は、車両1が走行している道路の形状を地図データから取得する。すなわち、車両1の位置が分かれば走行中の道路を特定することができるから、その道路の形状を、地図データから取得する。あるいは、走行中の道路が分岐している場合など、走行する道路を特定できない場合も起こり得るが、このような場合には、走行する可能性のある道路の形状を地図データから取得する。
特徴位置検出部14は、道路形状取得部13が取得した道路の形状を解析して、特徴位置を検出する。ここで特徴位置とは、道路の形状的な特徴に基づいて道路上に定められる位置であり、次のような位置をいう。例えば、車両1が走行中の道路が直線であったとした場合、その直線はいつまでも続くことはないので、やがては直線がカーブに切り換わったり、あるいは右折または左折したりすることによって、直線が終了する位置が存在する。このような位置が特徴位置となる。同様なことは、カーブについても当て嵌まる。すなわち、カーブが直線に切り換わったり、カーブの向きが変化したりするなどして、カーブが終了する位置が存在しており、このような位置も特徴位置となる。更には、直線やカーブなどが終了する位置に限らず、直線やカーブなどが開始される位置も特徴位置となる。このように特徴位置とは、道路の形状的な特徴に基づいて道路上に定められる位置であり、特徴位置検出部14は、地図データから取得した道路の形状を解析することによって特徴位置を検出する。
車両位置変換部15は、イベント情報を取得した時の車両1の位置(以下、車両位置)を、特徴位置に対する相対位置の形態に変換する。車両位置を示す情報は、車両位置取得部12がカーナビ装置102から取得しており、特徴位置は特徴位置検出部14が検出しているため、これらの情報を利用すれば、車両位置を、特徴位置に対する相対位置の形態で表されるように変換することができる。
イベント情報記憶部16は、イベント情報取得部11が取得したイベント情報を、車両位置変換部15が変換した車両位置に対応付けて、データベース20に記憶する。すなわち、イベント情報を取得したら、その情報を単純に車両位置に対応付けて記憶するのではなく、車両位置を特徴位置に対する相対位置の形態に変換して、相対位置の形態に変換された車両位置に対応付けて記憶するのである。もちろん、単純に車両位置に対応付けて記憶する場合に比べると、車両位置を相対位置に変換する必要があるため処理負担は増加するが、こうすることでイベント情報を効率よく蓄積することが可能となる。この理由については、後ほど詳しく説明する。
B−2.イベント情報記憶処理 :
図3には、イベント情報記憶装置10の内部で実行されるイベント情報記憶処理のフローチャートが示されている。このイベント情報記憶処理は、車両1のエンジンキーがONにされると開始されて、エンジンキーがOFFにされるまで一定周期で繰り返して実行される処理である。
イベント情報記憶処理を開始すると、先ず始めに、センサー類101の出力が、所定パターンの出力であったか否かを判断する(S101)。例えば、ブレーキペダルセンサーの出力が急増した場合には、急ブレーキが掛けられたと考えてよい。あるいは、アクセルペダルセンサーの出力が急増した場合には、急な加速が行われたと考えてよい。更には、操舵角センサーの出力が急に変化した場合には、急なハンドル操作が行われたと考えてよい。このように、運転者による運転操作や車両1の挙動などは、センサー類101の出力に反映される。
そこで、イベント情報として検出したい所定のイベント(例えば、急ブレーキや急加速など)について、そのイベントが発生した時のセンサー類101の出力の変化を所定パターンとして記憶しておく。そして、S101では、センサー類101の出力が所定パターンに合致するか否かを判断する。
その結果、所定パターンのセンサー出力が得られていない場合は(S101:no)、S101の判断を繰り返す。これに対して、所定パターンのセンサー出力が得られた場合には(S101:yes)、所定のイベントが発生したものとして、センサー出力が示すイベント情報を取得する(S102)。
イベント情報を取得したら(S102)、地図データと車両1の位置を示す情報とをカーナビ装置102から取得する(S103)。こうすれば、イベント情報を取得した時の車両1の位置と、そのイベント情報とを対応付けることが可能となる。
ただし、カーナビ装置102から取得した位置情報をそのまま利用してイベント情報を記憶したのでは、そのイベント情報を後で活用することが難しくなることがある。これは次のような理由による。
先ず、カーナビ装置102が利用する地図データでは、道路の形状は、道路の通過位置を示す複数のノードによって表されている。そして、それぞれのノードには固有のノードIDが付与されている。従って、ノードIDを用いれば、道路上の位置を特定することができる。カーナビ装置102から得られる車両位置は、このように、ノードIDを用いて位置が特定されている。
ところが、ノードIDは、地図データの更新前後で一貫性を保っているとは限らない。すなわち、ノードIDは、その地図データの中でノードを特定するために便宜的に付与されるものに過ぎないので、地図データが更新された時に、ノードIDが付け替えられてしまうことがある。このため、例えば、更新前は直線内のノードに付与されていたノードIDが、更新後はカーブ内のノードに付与されていることが起こり得る。
そして、カーナビ装置102から得られる車両位置は、道路のノードIDによって位置が特定されているから、カーナビ装置102から得られた車両位置を記憶しておいても、地図データが更新されてしまうと、正しい車両位置を特定できなくなる。
このような理由から、カーナビ装置102から得た車両位置をそのまま利用してイベント情報を記憶したのでは、そのイベント情報を後から読み出そうとしても正しい車両位置を特定できなくなって、結局は、イベント情報を活用することが難しくなってしまうのである。
本実施例ではこうしたことに鑑みて、カーナビ装置102から取得した車両位置をそのまま利用するのではなく、以下の処理を実行して車両位置を変換してから利用する。
先ず、地図データから車両1が走行している道路の形状を取得する(S104)。上記したように、地図データではリンクおよびノードを用いて道路の形状が表されており、その道路の形状のデータを取得する。
続いて、取得した道路の形状を解析して、特徴位置を検出する(S105)。すなわち、地図データから読み出した道路の形状は、複数のノードを繋いだ折れ線として表示されているから、折れ線として表示された道路の形状を、直線と、円弧とを用いて近似する。このとき、円弧については、円弧の半径も決定される。こうして、道路の形状を、直線で近似された部分(すなわち、直線部分)と、円弧で近似された部分(カーブ部分)とが連続したものとして近似した後、その結果を用いて、以下のように特徴位置を検出する。
図4には、特徴位置の検出の仕方が例示されている。図4(a)には、道路上を走行する車両1が示されている。図示した例では、車両1は直線部分を走行しており、その直線の前後にはカーブ部分が接続されている。従って、このような場合には、直線部分とカーブ部分との境界を、道路上の特徴位置として検出することができる。
図4(a)に示した例では、車両1が道路の直線部分を走行している場合について説明したが、図4(b)に示されるように、道路のカーブ部分を走行している場合であっても、直線部分とカーブ部分との境界を特定して特徴位置として検出することができる。また、図4(c)に示されるように、右に曲がるカーブと、左に曲がるカーブとが接続された道路では、右に曲がるカーブと左に曲がるカーブとの境界を特徴位置として検出することができる。
また、特徴位置は、直線部分やカーブ部分の境界以外の箇所でも検出することができる。例えば、図4(d)に示されるように、交差点や、合流点、分岐点があれば、その位置を特徴位置として検出することができる。もちろん、特徴位置として検出可能な位置は、図4に例示した位置に限られるものではなく、例えば、車線が増減する位置を特徴位置として検出することもできる。あるいは、地図データに基づいて道路の高低差の情報を取得できるのであれば、坂道の開始位置および終了位置を特徴位置として検出することもできる。
尚、直線やカーブなどといった道路の特徴的な形状を類型化して特徴位置検出部14に記憶しておくとよい。こうすれば、地図データから取得した道路の形状が、何れの類型に該当するかを判断することによって、特徴位置を検出することができる。例えば、直線とカーブとが接続された道路の形状を類型として記憶しておき、この類型に対する特徴位置の候補として直線の開始位置と終了位置(以下、開始位置・終了位置と表記する)、および、カーブの開始位置・終了位置を記憶しておく。こうすれば、地図データから取得した道路の形状から、直線とカーブとが接続された道路の形状を検出した時に、直線の開始位置・終了位置、および、カーブの開始位置・終了位置を特徴位置として検出することができる。同様に、複数の道路が交わる形状を類型として記憶しておけば、道路の開始位置・終了位置に加えて、道路が交わる位置を特徴位置として検出することができる。また、道路の左右の何れかから他の道路が合流あるいは分岐する形状を類型として記憶しておけば、道路の開始位置・終了位置に加えて、他の道路が合流あるいは分岐する位置を特徴位置として検出することができる。
以上のようにして特徴位置を検出したら(図3のS105)、S103でカーナビ装置102から取得した車両位置を、特徴位置に対する相対位置としての表現形式に変換する(S106)。
図5には、カーナビ装置102から取得した車両1の車両位置を、特徴位置に対する相対位置に変換する様子が示されている。図5(a)に例示したように、車両1が道路の直線部分を走行している場合には、直線の開始位置を特徴位置として使用し、その特徴位置を通過してからの車両1の走行距離を、特徴位置に対する相対位置として取得する。こうすれば、特徴位置に対する相対位置として、車両1の相対位置を特定することができる。もちろん、直線の終了位置を特徴位置として使用し、車両1から特徴位置(ここでは、直線の終了位置)に到達するまでの走行距離を、特徴位置に対する相対位置として取得してもよい。尚、ここでは、特徴位置と、その特徴位置からの車両1の走行距離(あるいは特徴位置までの走行距離)とによって、車両位置を特定するものとして説明した。しかし、特徴位置と、その特徴位置に対する相対位置とによって車両位置を特定できるのであれば、相対位置の取り方は、必ずしも車両1の走行距離でなくても構わない。
更には、簡易的な方法としては、特徴位置に対する相対位置を用いずに、特徴位置で車両位置を代表させるようにしても良い。
図5(b)に示されるように、車両1が道路のカーブ部分を走行している場合も、同様にして特徴位置に対する相対位置の形態で車両1の車両位置を表すことができる。すなわち、車両1が道路のカーブ部分を走行している場合には、カーブの開始位置を特徴位置として使用し、その特徴位置を通過してからの車両1の走行距離を、特徴位置に対する相対位置として取得する。もちろん、カーブの終了位置を特徴位置として使用し、車両1から特徴位置(ここでは、カーブの終了位置)に到達するまでの走行距離を、特徴位置に対する相対位置として取得してもよい。
また、車両1がカーブ部分を走行している場合についても、特徴位置と、その特徴位置に対する相対位置とによって車両位置を特定できるのであれば、特徴位置に対する相対位置は、必ずしも走行距離によって表さなくてもよい。例えば、図5(b)の場合では、カーブ部分が半径R1で旋回角度θ1の円弧形状であるから、カーブ部分における車両1の位置を、車両1の進行方向が変化した角度(すなわち0度以上、θ1以下の角度)で表すこともできる。
もちろん、車両1がカーブ部分を走行している場合も、簡易的には、特徴位置に対する相対位置を用いずに、特徴位置で車両位置を代表させるようにしても良い。
このようにして、S103で取得した車両1の車両位置を、特徴位置に対する相対位置の形態に変換したら(図3のS106)、S102で取得したイベント情報を、相対位置の形態に変換された車両位置に対応付けて記憶する(S107)。
以上の処理を実行して、イベント情報と車両1の位置情報とを対応付けて記憶したら(S107)、処理の先頭に戻って、再び、センサー類101の出力が所定パターンとなったか否かを判断した後(S101)、上述した続く一連の処理を繰り返す。
車両1が走行している間は、以上のようなイベント情報記憶処理を繰り返すことで、データベース20にイベント情報が蓄積されていくことになる。
図6には、データベース20に記憶された情報の具体例が示されている。図示された表の最上段は記憶された情報の項目を示しており、道路形状、特徴位置、特徴位置からの相対位置、イベント情報の内容の各項目が、次段以降のデータ毎に記憶されている。これらの各項目のうち、道路形状、特徴位置、特徴位置からの相対位置についての情報が、道路上における車両1の位置を特定するための情報である。
例えば、1つめのデータを見ると、道路形状が「半径R1、旋回角度θ1の右カーブ」であり、特徴位置が「カーブの開始位置」として記憶されている。ここで、特徴位置の情報として経緯度(a1,b1)が含まれているが、これは、道路形状が同じ「半径R1、旋回角度θ1の右カーブ」が他に存在している可能性を考慮して、特徴位置を特定するために加えられた補助的な情報である。また、特徴位置そのものを経緯度によって規定しなくても、同じ道路形状が存在しないと考えられる地図上の範囲を設定し、その範囲を経緯度で規定することによって特徴位置を特定することもできる。
特徴位置からの相対位置として「10m」とあるのは、特徴位置から車両1の位置までの走行距離を表している。道路形状および特徴位置が特定されていることから、走行距離によって、特徴位置に対する車両1の相対位置が特定されることになる。
2つめのデータを見ると、道路形状が「交差点『abc町』から交差点『def町』までの間の直線区間」であり、特徴位置が「交差点『def町』」として記憶されている。このように交差点の名前に基づいて道路形状と特徴位置とを規定する場合は、経緯度によらずとも特徴位置を特定することができる。
3つめのデータを見ると、道路形状が「abc自動車道の上り、直線575m」であり、特徴位置が「直線の開始位置」として記憶されている。abc自動車道において575mの長さの直線部分が1つである場合には、経緯度や交差点・分岐点の名前などを用いることなく特徴位置を規定することも可能である。
また、簡易的には、4つめのデータに示したように、道路形状および特徴位置は記憶しているが、特徴位置に対する車両1の相対位置は記憶しておかないようにすることもできる。このような場合でも、例えば4つめのデータでは、道路形状および特徴位置で特定される右カーブの何処かで、強いブレーキが踏まれたというイベント情報を記憶しておくことができる。
これら4つの例示に限らず、道路形状および特徴位置は様々な態様で規定することができる。例えば、上述した例では、1つの直線部分または1つのカーブ部分で表された道路形状に基づいて、特徴位置を特定していたが、複数の直線部分やカーブ部分の繋がりで表された道路形状に基づいて特徴位置を規定することもできる。直線部分やカーブ部分が1つであれば、同じ長さや形状の区間が全国に複数存在すると考えられるが、こうした区間を複数繋げて一連のものとして扱えば、同一の道路形状の区間が他に存在しないように規定することも可能となる。この場合、図6に例示したような経緯度や、交差点・分岐点の名前、道路の名前などを特定しなくてもよい。特徴位置については、一連の道路形状の開始位置または終了位置に限られず、一連の道路形状の途中にある直線やカーブの境界についても特徴位置とすることができる。
続いて、図6に示されたイベント情報の具体例について説明していく。
1つめのデータのイベント情報としては「強いブレーキが掛けられたこと」が記憶されている。また、このイベント情報は、カーブ上の特徴位置に基づいて記憶されていることから、カーブを曲がっている最中の情報であることがわかる。カーブを曲がっている最中に強いブレーキが掛けられたということは、カーブに進入する前の減速が十分でなかった可能性が高いことを表している。そこで、次回に同じカーブを走行する際には、十分に減速するように運転者に注意喚起するという運転支援を実行する。
また、イベント情報の内容は1つに限る必要はなく、この例で言えば、ブレーキが掛けられる直前の車両1の走行速度についても併せて記憶しておくとよい。こうすれば、次回に同じカーブを走行する際に、十分に減速している場合にまで注意喚起してしまうことが無くなる。
2つめのデータでは、「左折時に急ブレーキが掛けられたこと」がイベント情報として記憶されている。このような場合は、横断しようとしている歩行者や、車両1の左脇をすり抜けようとするバイクなどに運転者が気付くのが遅れたことなどが理由として考えられる。そこで、次回に走行する際には、予め運転者に周囲の安全確認を促すという運転支援を実行する。
あるいは、「左折時の急ブレーキ」が運転支援の自動ブレーキによるものであった場合には、その旨を併せて記憶しておけば、急ブレーキを回避するように、運転支援の制御プログラムの学習データとして活用することが可能となる。
3つめのデータでは、「車両のふらつき」というイベント情報が記憶されている。自動車専用道路を走行している際の情報であることを考慮すると、運転者が眠気を感じていた可能性がある。そこで、次回に同じ区間を走行する際には、他の区間を走行する場合よりも眠気の程度が低い段階で、運転者に注意喚起するなどの運転支援を実行する。
あるいは、「車両のふらつき」が車線に沿って自動的に定速走行するという運転支援を実行している際に発生したものならば、その旨を併せて記憶しておくとよい。こうした運転制御を行う運転支援では、撮影画像から白線の位置を検出して車線を把握することが通常である。従って、運転制御中に「車両のふらつき」があったということは、運転制御を行うシステムが白線の位置を見失った可能性がある。そこで、イベント情報として、「車線に沿って自動的に定速走行する運転支援を実行中に車両のふらつきがあった」旨を記憶しておけば、車線を区画する白線が薄くなっていないかどうかを後で点検することが可能となる。
以上、複数のデータ例を挙げて説明したように、特定のイベント情報と、そのイベント情報を取得した時における車両1の位置とを対応付けて記憶しておけば、後で様々な用途に活用することが可能となる。以下では、車両1が走行している際に、データベース20に記憶されたイベント情報を読み出しながら運転支援に活用することについて説明する。
C.イベント情報読出装置30の装置構成 :
図7には、イベント情報読出装置30の内部構造を表すブロック図が示されている。図示されるように、イベント情報読出装置30は、車両位置取得部31と、道路形状取得部32と、特徴位置検出部33と、イベント情報読出部34とを備える。
尚、これらの「部」は、イベント情報読出装置30の内部を機能の観点から分類した概念に過ぎず、イベント情報読出装置30の内部が必ずしも物理的に区分されることを表すものではない。
車両位置取得部31は、カーナビ装置102から、車両1の位置を示す情報を地図データとともに取得する。
道路形状取得部32は、車両1が走行している道路の形状を地図データから取得する。
特徴位置検出部33は、道路形状取得部32が取得した道路の形状を解析して、特徴位置を検出する。
イベント情報読出部34は、特徴位置検出部33が検出した特徴位置をデータベース20に照合して、該当する特徴位置がデータベース20に記憶されている場合には、その特徴位置に対応付けられたイベント情報を読み出す。
D.運転支援処理 :
図8には、運転支援システム100の内部で実行される運転支援処理のフローチャートが示されている。この運転支援処理は、運転支援システム100のうち(図1参照)、上記のイベント情報読出装置30と、運転支援装置40とによって、車両1が走行している最中に一定周期で繰り返して実行される処理である。
運転支援処理を開始すると先ず、カーナビ装置102から地図データと車両1の位置情報とを取得する(S201)。続いて、車両1の前方の道路の形状を取得し(S202)、その前方の道路の形状を解析して特徴位置を検出する(S203)。ここまでの処理は、上述したイベント情報記憶処理のS103〜S104と同様にして実行できる(図3参照)。
次に、検出した特徴位置をデータベース20に照合する(S204)。図6を示して説明したように、データベース20には、それぞれのイベント情報に対して特徴位置が記憶されている。従って、S203の処理によって車両1の前方から検出した特徴位置が、データベース20に記憶されている特徴位置と一致するかどうかを照合することによって、車両1がこれから通過する道路上の位置に対応付けられたイベント情報の有無が判ることになる。
図9には、検出した特徴位置をデータベースに照合する様子が例示されている。S203で特徴位置を検出する処理をした結果、図9(a)に示されるように、車両1の前方のカーブ部分に基づいて特徴位置Pおよび特徴位置Qが検出されたとする。このように、特徴位置は道路形状に基づいて検出されるため、S203の処理で検出した特徴位置がデータベース20に記憶された特徴位置と一致するかどうかを照合するためには、道路形状の一致についても照合することになる。道路形状は、S203の処理で特徴位置を検出するために既に解析しており、車両1の前方のカーブ部分の形状は、図9(b)に示されるように半径R2、旋回角度θ2の円弧形状に近似されている。この道路形状と併せて、特徴位置Pおよび特徴位置Qのそれぞれについてデータベース20に照合する。
照合の結果、特徴位置Pがデータベース20に記憶されていれば、特徴位置Pに対応したイベント情報についても記憶されていることになるため、そのイベント情報を読み出せばよい。データベース20に記憶されたイベント情報は、車両1の位置に対応付けて記憶され、その車両1の位置は特徴位置からの相対位置によって表されている(図6参照)。従って、図9(c)に示されるように、「特徴位置Pから距離Laだけ進んだ位置aで取得されたイベント情報」といったように、イベント情報を取得した時における車両1の道路上の位置とともに、イベント情報を読み出すことができる。また、同じカーブ部分に複数のイベント情報が記憶されていても、「特徴位置Pから距離Laだけ進んだ位置aで取得されたイベント情報」といったように、特定のイベント情報を取得した位置を、他のイベント情報を取得した位置と区別して読み出すことができる。
また、特徴位置は道路形状に基づいて検出されることから(図4参照)、たとえ地図データが更新されて、上記の形状点の通し番号が変更されたとしても、特徴位置の照合(図8のS204)は可能である。従って、地図データの更新に影響を受けることなく、イベント情報と、そのイベント情報を取得した時の車両1の位置とを読み出すことができる。
一方、道路工事などがあって地図データ中の道路形状が変更された場合には、道路形状が変更される前に取得されたイベント情報については、読み出されないことになる。このことについて以下に説明する。
図10(a)には、現在の道路形状が実線で、以前の道路形状が破線で、それぞれ示されている。図示されるようにカーブ部分の道路形状が変更された場合、車両1のブレーキを掛けるタイミングやハンドルの操舵角なども変更して運転する必要があり、道路形状が変更される前に取得されたイベント情報については運転支援に活用することができない。
ここで、図示されるようにカーブ部分の道路形状が変更された結果、新しいカーブ部分と直線部分との間に新たな特徴位置Rが生じている。車両1がこの変更後の道路を走行する際には、新たな特徴位置Rが検出され、以前の特徴位置Pについては検出されない。従って、特徴位置Pに対応付けて記憶された古いイベント情報を読み出すことは無く、誤って運転支援に活用してしまうことを防止できる。
上記の図10(a)では、カーブ部分の道路形状が変更されたことにより、特徴位置が検出される場所が変わる場合について説明したが、カーブ部分の道路形状が変更されても特徴位置が検出される場所が変わらないことも有り得る。こうした場合であっても、以下に説明するようにしてイベント情報を記憶しておけば、道路形状が変更される前のイベント情報を読み出してしまうことは無い。
例えばカーブ部分の途中のa地点で取得されたイベント情報を記憶する場合、図10(b)に示されるように、カーブ部分の手前の直線部分の終了位置を特徴位置Pとして、この特徴位置Pから車両1が走行した距離によって、車両1の位置を記憶することが考えられる。しかし、このように車両1の位置を記憶すると、直線部分の終了位置が変わることなくカーブ部分の道路形状が変更された場合には、その後も特徴位置Pが検出されるため、道路形状が変更される前のイベント情報を読み出してしまうことになる。
一方、図10(c)に示されるように、同じ特徴位置Pを直線部分の終了位置としてではなく、カーブ部分の開始位置として記憶することもできる。こうすれば、直線部分の終了位置が変わることなくカーブ部分の道路形状が変更された場合に、イベント情報を読み出すために検出した特徴位置と(図8のS203)、データベース20に記憶された特徴位置とを照合しても(S204)、両者は一致しないことになる。従って、道路形状が変更される前のイベント情報を読み出してしまうことが無くなり、誤って運転支援に活用してしまうことも無い。
また、図10(c)の場合では、カーブ部分の開始位置ではなく、終了位置から検出される特徴位置Qに基づいて車両1の位置を記憶しても、道路形状が変更される前のイベント情報を読み出してしまうことが無くなる。
このように、イベント情報を記憶する際には、イベント情報を取得した時における車両1の位置を含む道路形状に基づいて特徴位置を記憶しておけば、道路形状が変更された場合であっても古いイベント情報を読み出してしまうことが無くなる。
上記のようにして、図8のS203の処理で検出した特徴位置をデータベース20に照合した結果(S204)、道路形状を含めて特徴位置が一致する場合には、その特徴位置に対応付けて記憶されたイベント情報を読み出す(S205)。ここで、工事により道路形状が変更された場合には、以前の道路形状において取得されたイベント情報について、読み出すことがないため、読み出されたイベント情報についてはそのまま活用して運転支援を実行することができる(S206)。運転支援は、イベント情報の内容に応じて各種の注意喚起や、走行状態の自動的な制御など、どのように実行してもよい。具体例については図6を示して説明した通りである。運転支援を実行したら(S206)、処理の先頭に戻って、再度、運転支援処理を実行する。
以上説明してきたように、本実施例では、イベント情報の記憶の際(図3参照)、および、イベント情報の読み出しの際(図8参照)において、それぞれ特徴位置を利用する。そして、特徴位置は、道路形状の変更がない限り、地図データの更新に影響を受けることなく照合できるため、地図データが更新された後も、イベント情報を取得した時の車両1の位置を確認して、そのイベント情報を活用することができる。従って、地図データが更新される度に、蓄積していたイベント情報を破棄する必要はなく、イベント情報を効率よく蓄積することが可能である。
ここで、特徴位置を検出する道路上の範囲について説明を補足する。上記したように、イベント情報を読み出すために検出する特徴位置は、車両1の前方から検出する(図8のS202,S203参照)。車両1の前方の特徴位置に基づいて記憶されたイベント情報を予め読み出しておけば、そのイベント情報が対応付けられた位置を車両1が通過する前に運転支援を実行することができる。この際、車両1の直ぐ目の前の特徴位置に限られず、更に先の特徴位置に基づいて記憶されたイベント情報についても読み出しておけば、カーブの手前で予め減速しておくなど、余裕をもって運転支援を実行することが可能となる。ただし、道路上には多数の分岐点が存在し、車両1がどの特徴位置を通過するかは分からないため、車両1の走行経路を予測することになる。
予測はどのような方法であってもよく、例えば「車両1は現在走行中の道路を道なりに直進して走行する」という程度の簡単な予測でもよい。図11には、そうして予測された車両1の走行経路が太線で示されている。図示された車両1は、現在地から直進を続けた場合、2つの交差点を通り過ぎて、その後、カーブを通過すると予測されている。交差点やカーブ部分の開始位置および終了位置からは、それぞれ特徴位置a〜dが検出される。これらの特徴位置に基づいて記憶されたイベント情報がデータベースに存在していれば、読み出しておくことができる。特に直進している場合は、走行速度が大きいことが多いため、車両1から少し先のイベント情報についても事前に読み出しておくことで、余裕をもって運転支援を実行することが可能となる。
もちろん実際には車両1が直進しかしないということは無いが、車両1が右折か左折かをした場合は、その都度、走行経路を予測し直せばよい。例えば、図中の特徴位置bが検出される交差点で車両1が左折した場合には、左折した後の道路を直進する経路を車両1の走行経路として予測し直すことになる。このように予測し直しても、車両1は左折するために減速することから、左折した先の特徴位置eに基づいて記憶されたイベント情報を、運転支援に必要なタイミングで読み出すことができると考えられる。尚、カーナビ装置102が車両1を経路案内している最中であれば、その経路を取得してもよく、その場合は、車両1が右折か左折かをする度に走行経路を予測し直す必要が無くなる。
E.変形例 :
上述した本実施例では、イベント情報を活用して運転者に注意喚起したり、車両1の走行状態を自動的に制御したりといった運転支援をする運転支援システム100について説明した。もっとも、車両1の走行状態を自動的に制御することについては、運転支援に限られず、自動運転であっても同様に考えることができる。この変形例ではそうした自動運転システム200について簡単に説明する。
図12に示されるように、変形例の自動運転システム200は、イベント情報記憶装置210と、データベース220と、イベント情報読出装置230と、自動運転装置240とを備える。自動運転装置240以外については上記の運転支援システム100と同様である。すなわち、イベント情報記憶装置210はイベント情報を取得してデータベース220に記憶し、イベント情報読出装置230はデータベース220に記憶されたイベント情報を車両1が現在走行している位置に応じて読み出す。各種のセンサー類101とカーナビ装置102とから取得する情報についても上記の運転支援システム100と同様である。
自動運転装置240は、イベント情報を活用して車両1の走行状態を自動的に制御する。例えば、データベース220に「カーブの途中で強いブレーキが掛けられた」というイベント情報が記憶されているとする。このイベント情報は、自動運転システム200を搭載した車両1が、該当するカーブを以前走行した際に取得されたものである。このことから、自動運転の制御プログラムにそのまま従って車両1の走行状態を制御すると、該当するカーブへ進入する前の減速が足りないことが分かる。そこで、次回に該当するカーブを走行する際には、自動運転の制御プログラムにそのまま従った分の減速よりも、更に減速してからカーブに進入するように車両1の走行状態を制御する。
このように、自動運転装置240は、以前に走行した際に取得されたイベント情報を、実際の道路に即して車両1の走行状態を改善するための学習データとして活用することができる。
以上、本実施例と、その変形例とについて説明したが、本発明は上記の実施例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において更に種々の態様で実施することができる。
例えば、上記の実施例では、イベント情報として車両1の走行制御やその制御による車両1の挙動に関する情報を扱うことを説明した。しかし、イベント情報としては、車両1が実際に道路を走行した時に取得される情報であればよく、ウィンカー操作の有無や、ワイパー駆動の有無などの情報についてもイベント情報として扱うことができる。
また、上記の実施例では、センサー類101の出力が所定のパターンで変化したことをもって、急ブレーキが掛けられた等の所定のイベントが発生したと判断して、その内容を示すイベント情報を記憶することを説明した。
しかし、イベント情報は、所定のイベントが発生した場合に限ることなく記憶することができる。例えば、イベント情報を取得するために監視するセンサー類101としてアクセルペダルセンサーを定めておき、所定時間が経過する毎にセンサーの出力値を取得して、イベント情報として記憶するようにしてもよい。上記の実施例と同様に、イベント情報は、そのイベント情報を取得した時の車両1の道路上における位置と対応づけて記憶することから、車両1が道路上のどの位置を走行している時に、どれだけアクセルペダルが踏み込まれていたかということを後で確認することが可能となる。所定時間を小さくするほど、より詳細なアクセルペダルの踏み込み状況を確認することができる。
また、イベント情報記憶装置10またはイベント情報記憶装置210が記憶したイベント情報は、必ずしもそれらのイベント情報を取得した車両1に限って活用できるというものではなく、他の車両が走行する際に活用してもよい。更には、各車両からイベント情報を収集し、運転支援制御や自動運転制御のプログラムを改善するためのデータ等に活用してもよい。
1…車両、 10…イベント情報記憶装置、 11…イベント情報取得部、
12…車両位置取得部、 13…道路形状取得部、 14…特徴位置検出部、
15…車両位置変換部、 16…イベント情報記憶部、 20…データベース、
30…イベント情報読出装置、 31…車両位置取得部、
32…道路形状取得部、 33…特徴位置検出部、
34…イベント情報読出部、 40…運転支援装置、
100…運転支援システム、 101…センサー類、 102…カーナビ装置、
200…自動運転システム、 240…自動運転装置。

Claims (9)

  1. 地図データを読み出しながら該地図データの道路上を走行する車両(1)に搭載されて、前記車両に対して走行中に行われた操作あるいは前記車両の挙動の少なくとも一方を含んだイベント情報を、前記道路上での車両位置に対応付けて記憶するイベント情報記憶装置(10)であって、
    前記車両位置を取得する車両位置取得部(12)と、
    前記車両が走行中の前記道路の形状を前記地図データから取得する道路形状取得部(13)と、
    前記道路の形状を解析して形状的な特徴を抽出することにより、前記道路の特徴位置を検出する特徴位置検出部(14)と、
    前記イベント情報を取得するイベント情報取得部(11)と、
    前記イベント情報が取得された時点での前記車両位置を、前記特徴位置に対する相対位置に変換する車両位置変換部(15)と、
    前記相対位置に変換された前記車両位置に対応付けて前記イベント情報を記憶するイベント情報記憶部(16)と
    を備えるイベント情報記憶装置。
  2. 請求項1に記載のイベント情報記憶装置であって、
    前記特徴位置検出部は、前記道路の特徴的な形状を表す複数の類型と、該類型の各々に応じた前記特徴位置とを記憶しており、前記地図データから取得した道路の形状が、前記複数の類型の何れかに該当するかを判断することによって、前記特徴位置を検出する検出部である
    イベント情報記憶装置。
  3. 請求項2に記載のイベント情報記憶装置であって、
    前記特徴位置検出部は、前記複数の類型の1つとして、直線とカーブとが接続された形状を記憶しており、前記カーブの開始位置または前記カーブの終了位置を、前記類型に応じた前記特徴位置として記憶している検出部である
    イベント情報記憶装置。
  4. 請求項2または請求項3の何れか一項に記載のイベント情報記憶装置であって、
    前記特徴位置検出部は、前記複数の類型の1つとして、複数本の道路が交わる形状を記憶しており、前記道路が交わる位置を、前記類型に応じた前記特徴位置として記憶している検出部である
    イベント情報記憶装置。
  5. 請求項2ないし請求項4の何れか一項に記載のイベント情報記憶装置であって、
    前記特徴位置検出部は、前記複数の類型の1つとして、道路の左右の何れかから他の道路が合流あるいは分岐する形状を記憶しており、前記道路が合流あるいは分岐する位置を、前記類型に応じた前記特徴位置として記憶している検出部である
    イベント情報記憶装置。
  6. 地図データを読み出しながら該地図データの道路上を走行する車両(1)に搭載されて、前記車両に対して走行中に行われた操作あるいは前記車両の挙動の少なくとも一方を含んだイベント情報を、前記道路上での車両位置に対応付けてデータベース(20)に記憶しておくイベント情報記憶装置(10)と、前記道路上での前記車両位置を検出して前記データベースを参照することにより、利用可能な前記イベント情報を前記データベースから読み出すイベント情報読出装置(30)と、前記データベースから読み出した前記イベント情報を利用して運転支援を実行する運転支援装置(40)とを備える運転支援システム(100)であって、
    前記イベント情報記憶装置は、
    前記車両位置を取得する車両位置取得部(12)と、
    前記車両が走行中の前記道路の形状を前記地図データから取得する道路形状取得部(13)と、
    前記道路の形状を解析して形状的な特徴を抽出することにより、前記道路の特徴位置を検出する特徴位置検出部(14)と、
    前記イベント情報を取得するイベント情報取得部(11)と、
    前記イベント情報が取得された時点での前記車両位置を、前記特徴位置に対する相対位置に変換する車両位置変換部(15)と、
    前記相対位置に変換された前記車両位置に対応付けて前記イベント情報を記憶するイベント情報記憶部(16)と
    を備えており、
    前記データベースは、前記道路の特徴位置に対する相対位置に対応付けて前記イベント情報を記憶しているデータベースであり、
    前記イベント情報読出装置は、
    前記車両の車両位置を取得する車両位置取得部(31)と、
    前記車両が走行中の前記道路の形状を地図データから取得する道路形状取得部(32)と、
    前記道路の形状を解析して形状的な特徴を抽出することにより、前記道路の特徴位置を検出する特徴位置検出部(33)と、
    前記特徴位置検出部が検出した前記特徴位置に基づいて、前記データベースに記憶されている前記イベント情報を読み出すイベント情報読出部(34)と
    を備えている
    運転支援システム。
  7. 道路を走行中の車両(1)に対して行われた操作あるいは該道路上での前記車両の挙動の少なくとも一方を含むイベント情報が、前記道路上の位置に対応付けられて蓄積されたデータベース(20)を参照することにより、利用可能な前記イベント情報を読み出すイベント情報読出装置(30)であって、
    前記車両の車両位置を取得する車両位置取得部(31)と、
    前記車両が走行中の前記道路の形状を地図データから取得する道路形状取得部(32)と、
    前記道路の形状を解析して形状的な特徴を抽出することにより、前記道路の特徴位置を検出する特徴位置検出部(33)と、
    前記特徴位置検出部が検出した前記特徴位置に基づいて、前記データベースに記憶されている前記イベント情報を読み出すイベント情報読出部(34)と
    を備えるイベント情報読出装置。
  8. 請求項7に記載のイベント情報読出装置であって、
    前記イベント情報読出部は、
    前記特徴位置検出部が検出した前記特徴位置を前記データベースに照合して、該当する前記特徴位置が前記データベースに記憶されている場合には、該特徴位置に対応付けられた前記イベント情報を読み出す読出部である
    イベント情報読出装置。
  9. 地図データを読み出しながら該地図データの道路上を走行する車両に適用されて、前記車両に対して走行中に行われた操作あるいは前記車両の挙動の少なくとも一方を含んだイベント情報を、前記道路上での車両位置に対応付けて記憶するイベント情報記憶方法であって、
    前記車両位置を取得する工程(S103)と、
    前記車両が走行中の前記道路の形状を前記地図データから取得する工程(S104)と、
    前記道路の形状を解析して形状的な特徴を抽出することにより、前記道路の特徴位置を検出する工程(S105)と、
    前記イベント情報を取得する工程(S102)と、
    前記イベント情報が取得された時点での前記車両位置を、前記特徴位置に対する相対位置に変換する工程(S106)と、
    前記相対位置に変換された前記車両位置に対応付けて前記イベント情報を記憶する工程(S107)と
    を備えるイベント情報記憶方法。
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