JP2017047939A - パウチ容器 - Google Patents

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Katsuya Arimoto
克哉 有本
田中 賢二
Kenji Tanaka
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Abstract

【課題】落下時における破袋を効果的に防止可能なパウチ容器を提供する。
【解決手段】前面部と後面部4と底面部5とを有し、前面部と後面部4との左右両側部を接合する左右の側部接合部8を設け、底面部5に設置面部5aを設け、設置面部5aの前縁及び後縁の左右両端部から、それに近位する側の側部接合部8の内側縁の高さ方向の途中部にわたって斜め上方へ延びる4本のシール線9が容器内側縁に形成されるように、前面部の左右の下部と後面部4の左右の下部とを底面部5の左右両側部にそれぞれ接合する4つの下部接合片部10を設けた自立可能なパウチ容器2であって、4本のシール線9のそれぞれは、少なくとも一部に、該シール線9の両端を通る基準直線BLよりもパウチ容器の内側へ突出する突出部9aを備えた。
【選択図】図6

Description

本発明は、落下時における破袋防止機能を有する自立可能なパウチ容器に関する。
注出ポンプを取り付け可能となした自立可能なパウチ容器として、前面部の側縁部と後面部の側縁部との間に底面部の側縁部を挟み込んで一体的に接合し、底面部をM字断面形状に折り畳み可能となしたパウチ容器が、注出ポンプにより内容物を略完全に吸い出すことができ、内容物の無駄を少なくできることから、種々提案され、実用化されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、落下時における破袋防止機能を有するパウチ容器として、例えば特許文献2には、それぞれ基材層とシーラント層を有する表面積層体と裏面積層体の、シーラント層同士を対向させ、これらの間に基材層とシーラント層を有する底テープを、シーラント層が外側になるように2つ折りにして挿入し、それぞれ対向するシーラント層同士をシールしてなる自立包装袋において、ボトムシール部内縁と未シール部の境界線をボトムシール線と定義したとき、底テープの稜線とサイドシール部が交差する点における底テープの稜線とボトムシール線のなす角度(入射角度)(θ)が、0°以上45°以下であるものが提案されている。
さらに、底面部を折り込み可能となしたガセットタイプのパウチ容器として、例えば特許文献3には、落下衝撃による破袋を低減させるものではないが、美観向上のため、パウチ容器の左右それぞれの縦方向のシールと底面部との間に、斜めに傾斜した斜めシール部を有するパウチ容器であって、前記斜めシール部が、容器の外部側(下側)へ突出する複数段の斜めシールからなるものが提案されている。
一方、パウチ容器から内容物を注出するための注出ポンプとして、内容物の注出操作時における操作力を、支持手段を介してパウチ容器の底面部に支持させて、パウチ容器の変形を防止するように構成したものも種々提案されている(例えば特許文献4参照。)。
特開2014−122049号公報 特開2014−61915号公報 特開2008−174288号公報 特開平8−48380号公報
ところで、特許文献1、3記載のパウチ容器では、破袋防止対策が講じられていないため、例えば内容物を充填した状態で1mの高さからパウチ容器を落下させると、ウォータハンマ現象等により、パウチ容器が破袋するという問題があった。
一方、破袋防止対策が講じられている特許文献2記載のパウチ容器では、1mの高さから落下させたときに、破袋を防止できることを確認できたが、本出願人は、特許文献2記載のようなパウチ容器においても、特許文献4記載のような支持手段を備えた注出ポンプを取り付けて同様の落下試験を行ったところ、破袋することを見出した。
本発明の目的は、落下時における破袋を効果的に防止可能なパウチ容器を提供するものである。
本発明に係るパウチ容器は、前面部と後面部と底面部とを有し、前記前面部と後面部との左右両側部を接合する左右の側部接合部を設け、前記底面部に設置面部を設け、前記設置面部の前縁及び後縁の左右両端部から、それに近位する側の側部接合部の内側縁の高さ方向の途中部にわたって斜め上方へ延びる4本のシール線が容器内側縁に形成されるように、前記前面部の左右の下部と後面部の左右の下部とを底面部の左右両側部にそれぞれ接合する4つの下部接合片部を設けた自立可能なパウチ容器であって、前記4本のシール線のそれぞれは、少なくとも一部に、該シール線の両端を通る基準直線よりも容器の内側へ突出する突出部を備えたものである。
このパウチ容器では、下部接合片部の容器内側縁のシール線における少なくとも一部に、該シール線の両端を通る基準直線よりも容器の内側へ突出する突出部を形成するという簡単な構成で、落下時におけるウォータハンマ現象などにより、パウチ容器が破袋することを効果的に防止できる。しかも、このような構成の突出部を形成することで、注出ポンプとして、内容物の注出操作時における操作力を支持するための支持手段を備えたものをパウチ容器に取付けた場合でも、落下時におけるパウチ容器の破袋を防止できる。
ここで、前記突出部における基準直線からの最大突出位置である頂部が湾曲形状に形成されていることが好ましい実施の形態である。この場合には、前記突出部が曲線或いは曲線と直線の組み合わせからなることになる。具体的には、突出部は、円弧や楕円弧などの曲線、円弧や楕円弧などの複数の曲線の組み合わせ、円弧や楕円弧などの1乃至複数の曲線と1乃至複数の直線の組み合わせから構成でき、少なくとも頂部を円弧や楕円弧などの曲線により湾曲形状に構成することになる。
前記突出部における基準直線からの最大突出距離をX(mm)とし、前記頂部の半径をR(mm)とし、前記頂部から基準直線に下した垂線と基準直線との交点と、前記基準直線の上端部間の距離をY0(mm)とし、前記基準直線の全長をY1(mm)とし、折り畳み状態における前面部又は後面部の下端縁と基準直線とのなす角度をα(°)としたときに、(X/R)×100>2.7の関係と、(Y0/Y1)×100>26.3の関係と、2.9<(X/Y1)×100<33.3の関係と、20.0°<α<70.0°の関係の中から選択される1種又は2種以上の関係を満足することが好ましい実施の形態である。このように構成することで、注出ポンプ及び支持手段を備えさせた、パウチ容器の落下時における破袋を効果的に防止できる。特に、これら4つの関係の全てを満足すると、破袋を一層効果的に防止できるので好ましい。
また、前記突出部における基準直線からの最大突出位置である頂部が折曲形状に形成されていることも好ましい実施の形態である。この場合には、前記突出部は、複数本の直線或いは複数本の曲線或いは直線と曲線の組み合わせで構成できる。具体的には、複数本の直線の組み合わせ、円弧や楕円弧などの複数本の曲線の組み合わせ、1乃至複数の直線と円弧や楕円弧などの1乃至複数の曲線の組み合わせのいずれかで構成でき、少なくとも頂部を折曲形状に構成することになる。
前記突出部における基準直線からの最大突出距離をX(mm)とし、前記基準直線の全長をY1(mm)とし、折り畳み状態における前面部又は後面部の下端縁と基準直線とのなす角度をα(°)としたときに、2.9<(X/Y1)×100<33.3の関係と、20.0°<α<70.0°の関係の少なくとも一方を満足することが好ましい。このように構成することで、パウチ容器の落下時における破袋を効果的に防止できる。特に、X/Y1と角度αの双方の関係を満足すると、破袋を一層効果的に防止できるので好ましい。
前記頂部を湾曲形状又は折曲形状に形成する場合において、次のように構成することも好ましい実施の形態である。
前記前面部と後面部と底面部とを1枚のフィルム材で構成することもできる。前面部と後面部からなる胴部を筒状に成形したフィルム材で構成し、該胴部とは別個のフィルム材で底面部を構成したり、前面部と後面部と底面部とをそれぞれ別個のフィルム材で構成したりすることも可能であるが、本発明のように構成することで、底面部に平坦な設置面部を形成し易いので好ましい。なお、本明細書においてフィルム材とは、厚みに関して厳密な意味を有するものではなく、フィルム材及びシート材を含む総称として用いるものとする。
前記下部接合片部が側部接合部に連なる下部接合部を残して基準直線と略平行に切除されていることも好ましい実施の形態である。内容物が少なくなった状態における設置安定性を向上するため、パウチ容器の下部接合片部の下縁を設置面に沿って配置させることもできるが、本発明のように、下部接合部を残して基準直線と略平行に下部接合片部を切除することもできる。なお、下部接合部の幅は、側部接合部と略同じ幅に構成することもできるし、側部接合部よりも幅広に構成することもできる。また、下部接合部の幅は、下部接合部の長さ方向の各部において一様に構成することもできるし、異なる幅に構成することもできる。
前記下部接合片部の左右方向の途中部に、前記下部接合片部の外縁側を開口させた切欠部と、前記下部接合片部を貫通する貫通孔の少なくとも一方を設けることもできる。この場合には、切欠部や貫通孔により下部接合片部の変形が促進されるので、パウチ容器の落下時におけるウォータハンマ現象を下部接合片部で吸収して、破袋を一層効果的に防止できる。なお、切欠部や貫通孔を形成する場合には、前記突出部を省略してシール線を略直線状に形成しつつ、パウチ容器の落下時におけるウォータハンマ現象を下部接合部で吸収して、破袋を防止することもできる。
前記4本のシール線のうちの、前面側の2本のシール線の長さと、後面側の2本のシール線の長さに差を付けることも好ましい実施の形態である。このように構成することで、設置面部の左右両側に配置される三角形状の折込部の傾斜が、4本のシール線の長さを同じにした場合よりも、設置面に対する傾斜角度が小さくなるので、落下時における破袋を一層効果的に防止することができる。なお、この場合には、シール線に突出部を設けないで、シール線を直線状に構成した場合でも、破袋を効果的に防止できる。このため、シール線に突出部を設ける代わりに、4本のシール線を直線状に形成し、これら4本のシール線のうちの、前面側の2本のシール線の長さと、後面側の2本のシール線の長さに差を付けて、パウチ容器を構成することで、破袋を防止することもできる。
シール線の長さを前後で異なる長さにする場合には、前記設置面部を略三角形状に形成することが好ましい実施の形態である。設置面部は長方形や正方形や台形などの略四角形状に形成することもできるが、本発明のように設置面部を略三角形状に形成すると、略四角形状に形成する場合と比較して、設置面部の面積を小さくでき、使用後における内容物の残量を少なくできるので好ましい。また、略三角形状の方が、略四角形状よりも、底面部が綺麗に開くため、自立安定性が向上するとともに、パウチ容器に対する内容物の充填により底面部が円滑に開くため、内容物の充填時におけるパウチ容器の底開き性が向上する。
パウチ容器に対して、内容物を注出するための注出ポンプと、該注出ポンプを設置面部に支持するための支持手段とを取付け可能となすことが好ましい。注出ポンプ及び支持手段を備えたパウチ容器は、注出ポンプのみを備えたパウチ容器と比較して、前述のように落下時においてパウチ容器が破袋し易くなるが、本発明のパウチ容器を用いることで、破袋を効果的に防止できる。
本発明に係るパウチ容器によれば、下部接合片部の容器内側縁のシール線における少なくとも一部に、該シール線の両端を通る基準直線よりも容器の内側へ突出する突出部を形成するという簡単な構成で、落下時におけるウォータハンマ現象などにより、パウチ容器が破袋することを効果的に防止できる。しかも、このような構成の突出部を形成することで、注出ポンプとして、内容物の注出操作時における操作力を支持するための支持手段を備えたものをパウチ容器に取付けた場合でも、落下時におけるパウチ容器の破袋を防止できる。
注出ポンプを取り付けた状態でのパウチ容器の要部切欠き斜視図 図1のII-II線断面図 注出ポンプを取り付けた状態でのパウチ容器の側面図 支持手段の展開状態での斜視図 支持手段の折畳状態での斜視図 折り畳んだ状態でのパウチ容器における、後面部に対する前面部及び底面部の接合部での断面図 図6のVII-VII線断面図 パウチ容器の展開斜視図 比較例1、3の折り畳んだ状態でのパウチ容器における、後面部に対する前面部及び底面部の接合部での基準線付近の要部断面図 比較例2、4のパウチ容器の図9相当図 比較例5のパウチ容器の図9相当図 比較例6のパウチ容器の図9相当図 実施例1のパウチ容器の図9相当図 実施例13のパウチ容器の図9相当図 実施例14のパウチ容器の図9相当図 実施例15のパウチ容器の図9相当図 実施例16のパウチ容器の図9相当図 実施例25のパウチ容器の図9相当図 実施例26のパウチ容器の図9相当図 実施例27のパウチ容器の図9相当図 参考例1のパウチ容器の図9相当図 参考例2のパウチ容器の図9相当図 参考例3のパウチ容器の図9相当図 実施例30のパウチ容器の図9相当図 実施例31のパウチ容器の図9相当図 他の構成のパウチ容器における注出ポンプを取り付けた状態での要部切欠き斜視図 同パウチ容器の底面図 同パウチ容器の展開斜視図
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1〜図9に示すように、ポンプ付き容器1は、自立可能なパウチ容器2と、パウチ容器2の口部材15に着脱自在に取付けた注出ポンプ20と、注出ポンプ20を支持する支持手段30とを備えている。ただし、本発明は、支持手段30を備えていないポンプ付き容器や、支持手段30及び注出ポンプ20を備えていないパウチ容器に対しても適用できる。
注出ポンプ20は、パウチ容器2の上部内に配置されるポンプ本体21と、パウチ容器2の口部材15の口部17に着脱自在に螺合されてポンプ本体21をパウチ容器2に固定するナット部材22と、ポンプ本体21から上方へ突出する操作部23とを有している。注出ポンプ20は、パウチ容器2の口部材15に着脱自在に取付けられ、操作部23を下方へ押し操作することで、パウチ容器2に収容した液状の内容物を操作部23に設けたノズル23aから注出可能となした周知の構成のものである。
支持手段30は、注出ポンプ20のポンプ本体21の下端部に着脱自在に接続された上部支持脚31aと、上部支持脚31aの下端部に着脱自在に接続されて、パウチ容器2の底面部5まで延びる下部支持脚31bとからなる支持脚31と、下部支持脚31bに第1ヒンジ32を介して開閉自在に設けた下側リンク33と、第1ヒンジ32よりも上方位置において下部支持脚31bに上下動可能に外嵌したスライド部材34と、スライド部材34に第2ヒンジ35により開閉自在に設けた上側リンク36と、上側リンク36と下側リンク33とをスライド部材34の上下動を伴って開閉自在に連結する第3ヒンジ37とを備え、図4に示す展開状態と図5に示す折畳状態とに、姿勢切換え可能に構成されている。
第1ヒンジ32は、下側リンク33及び下部支持脚31bと一体的に成形した一体ヒンジで構成され、第2ヒンジ35は、スライド部材34及び上側リンク36と一体的に成形した一体ヒンジで構成され、第3ヒンジ37は、上側リンク36と下側リンク33とを相互に回動自在に嵌合する、ヒンジ軸部とヒンジ筒部とからなる機械式ヒンジで構成されている。ただし、第1ヒンジ32と第2ヒンジ35を機械式ヒンジで構成し、第3ヒンジ37を一体ヒンジで構成することも可能である。また、支持手段30では、ヒンジ32、35、37と上下のリンク33、リンク36とからなる開閉機構を3組設けたが、この開閉機構は任意の個数設けることが可能で、2組或いは4組以上設けることも可能である。
この支持手段30では、図5に示す折畳状態において、スライド部材34が下部支持脚31bの下部に外嵌し、下側リンク33の外側に上側リンク36が重ね合されて、両リンク33、36が下部支持脚31bの長さ方向に沿って配置され、スライド部材34の上端部に設けた複数の保持爪34aが、下部支持脚31bに設けた環状の仮保持突部31dの下側に係合し、スライド部材34の上方への移動が仮保持突部31dにより規制されて、下側リンク33及び上側リンク36が折畳状態に仮保持される。この状態で、支持手段30をパウチ容器2の口部17に挿入して、パウチ容器2に注出ポンプ20及び支持手段30を組み付けることになるが、このとき下側リンク33の下端部がパウチ容器2の底面部5に当接して、スライド部材34を下部支持脚31bに対して相対的に上方へ移動させようとする力が作用し、該力により保持爪34aが仮保持突部31dを乗り越えて、図4に示すように、スライド部材34が下部支持脚31bの上部側へ移動し、上側リンク36が外方側下がりに配置され、下側リンク33が略水平に配置されて、支持手段30の姿勢が展開状態に切り換わる。また、この展開状態において、スライド部材34の上端部に設けた複数の保持爪34aが、下部支持脚31bに設けた環状の移動規制突部31cの下側に係合し、スライド部材34の上方への移動が移動規制突部31cにより規制されて、下側リンク33が水平姿勢よりも外端部上がりに傾斜することが規制される。そして、この展開状態で、注出ポンプ20の操作部23を押し操作すると、支持脚31を通じて内容物が吸い上げられて、ノズル23aから注出される。また、操作部23の押し操作力は、支持脚31及び下側リンク33を介してパウチ容器2の底面部5で受け止められることになる。
一方、パウチ容器2を新しいものと交換するため、パウチ容器2から注出ポンプ20及び支持手段30を抜き取ると、上側リンク36に設けた当接片36aが口部17の下端部に当接して、スライド部材34が下方へ移動して、下部支持脚31bの下部に嵌合し、下側リンク33の外側に上側リンク36が重ね合されて、両リンク33、36が下部支持脚31bの長さ方向に沿って配置され、図5に示すように、支持手段30が折畳状態に切り換わり、スライド部材34の保持爪34aが下部支持脚31bの仮保持突部31dの下側に係合し、下側リンク33及び上側リンク36が折畳状態に仮保持される。そして、この折畳状態の支持手段30を前述と同様にパウチ容器2の口部17に挿入して、パウチ容器2に注出ポンプ20及び支持手段30を組み付けることになる。
ただし、支持手段30としては、注出ポンプ20の操作部23の操作時における操作力をパウチ容器2の底面部5で受け止め可能な構成のものであれば、前述した以外の構成のものを採用することが可能で、例えば支持手段30に代えて、注出ポンプ20から底面部5まで延びる硬質なパイプ状の吸出管を設けただけのものに対しても本発明を適用できる。
パウチ容器2は、前面部3と後面部4と底面部5とを有する容器本体6と、容器本体6の前面部3と後面部4の左右方向の中央部間に設けた口部材15とを備えている。
口部材15は、平面視において、左右方向の中央部が最も幅広で、両端部側へ行くにしたがって幅狭に形成された、高さを有する舟形形状の取付部16と、取付部16に上方へ向けて突出状に設けた筒状の口部17とを備えた、周知の構成のものである。
容器本体6は、図8に示すような1枚のフィルム材12を折り曲げて必要箇所をヒートシールや超音波シールなどによりそれぞれ融着して接合することで製作されている。容器本体6を構成するフィルム材12としては、手で減容化が可能な、単層または多層の軟質フィルムで構成することができる。ただし、前面部3と後面部4からなる容器本体6の胴部を筒状に成形したフィルム材で構成し、該胴部とは別個のフィルム材で底面部5を構成したり、前面部3と後面部4と底面部5とをそれぞれ別個のフィルム材で構成したりすることも可能である。
容器本体6の上縁部には前面部3と後面部4とを接合してなる上部接合部7が設けられ、上部接合部7の左右方向の途中部には口部材15が取付けられている。口部材15は、その取付部16を前面部3と後面部4の左右方向の途中部間に配置して、取付部16を前面部3と後面部4とに接合することで、容器本体6に取り付けられている。
容器本体6の左右両側部には、前面部3の左右両側部と後面部4の左右両側部とを接合してなる左右の側部接合部8が設けられ、底面部5の左右方向の中央部には平坦な略長方形状の設置面部5aが形成され、底面部5の左部及び右部には設置面部5aの左右両側縁を底辺とする三角形状の折込部5bが設置面部5aに連なって設けられている。設置面部5aの前縁部は前面部3の下端部に連なって形成され、設置面部5aの後縁部は後面部4の下端部に連なって形成されている。設置面部5Aaの前縁及び後縁の左右両端部から、それに近位する側の側部接合部8の内側縁の高さ方向の途中部にわたって斜め上方へ延びる4本のシール線9が容器1内側縁に形成されるように、前面部3の左右の下部と後面部4の左右の下部とを底面部5の左右の折込部5bにそれぞれ接合する4つの下部接合片部10が設けられている。
なお、下部接合片部10は、図13に示すように、側部接合部8に連なる下部接合部11を残して基準直線BLと略平行に切除することもできる。下部接合部11の幅は任意に設定可能である。前後の下部接合片部10は、側部接合部8の下方において、半円状の接合部13により接合されている。より具体的には、図1、図3、図8に示すように、接合部13に対応する位置において2枚重ねにされる底面部5の側部に1対の半円状の切欠部13aを形成し、これら2つの切欠部13aを通じて、前面部3と後面部4とを半円状に接合して接合部13を形成し、該接合部13により前後の下部接合片部10が接合されている。
容器本体6の構成を展開状態のフィルム材12を用いて更に詳細に説明すると、図8に示すように、フィルム材12は長方形状に形成され、フィルム材12の長さ方向の中央部にはフィルム材12の幅方向に長い略長方形状の底面部5が形成され、底面部5を挟んでその両側にはフィルム材12の長さ方向に長い略長方形状の前面部3と後面部4が形成されている。前面部3におけるフィルム材12の長さ方向の外端部には、幅方向の全幅にわたって延びる上部接合代3aが形成され、後面部4におけるフィルム材12の長さ方向の外端部には、幅方向の全幅にわたって延びる上部接合代4aが形成され、上部接合部7は、上部接合代3a、4aの幅方向の途中部に口部材15の取付部16を配置させた状態で、両者を重ね合わせて接合することで形成されている。
底面部5の幅方向の中央部には略正方形状の設置面部5aが形成され、底面部5の幅方向の両側には設置面部5aの側縁を底辺とし、斜辺を円弧状に形成した3つの頂部を有する折込部5bが形成されるとともに、折込部5bの前面部3側の円弧(これがシール線9になる)を円弧とする扇形形状の左右1対の底面側下部接合代5cと、折込部5bの後面部4側の円弧(これがシール線9になる)を円弧とする扇形形状の左右1対の底面側下部接合代5dとが形成されている。前面部3の底面部5側の幅方向の両側部には、底面部5の前縁を中心として底面側下部接合代5cと鏡面対称に前面側下部接合代3bが形成され、後面部4の底面部5側の幅方向の両側部には、底面部5の後縁とを中心として底面側下部接合代5dと鏡面対称に後面側下部接合代4bが形成されている。下部接合片部10は、前面側下部接合代3bにそれに隣接する底面側下部接合代5cを、パウチ容器2の内側面を重ね合わせて接合するとともに、後面側下部接合代4bにそれに隣接する底面側下部接合代5dを、パウチ容器2の内側面を重ね合わせて接合することで形成されている。このように下部接合片部10を形成することで、設置面部5aの前縁及び後縁の左右両端部から、それに近位する側の側部接合部8の内側縁の高さ方向の途中部にわたって斜め上方へ延びる4本のシール線9がパウチ容器2の内方側縁に形成されることになる。
前面部3及び後面部4の幅方向の両側部には、上端部から前面側下部接合代3b及び後面側下部接合代4bにわたって長さ方向に延びる側部接合代3c、4cが形成され、側部接合部8は、前面部3及び後面部4の側部接合代3c、4cを重ね合わせて接合することで形成されている。
4本のシール線9は、落下時における破袋を防止できるように、パウチ容器2を前面部3と後面部4とを重ね合わせるとともに、図7に示すように、底面部5をその前後方向の中央部を中心に2つに折り畳んだ状態で、4本のシール線9の少なくとも一部に、該シール線9の両端を通る基準直線BLよりもパウチ容器2の内側へ突出する突出部9aをそれぞれ備えている。4本のシール線9は、同一形状に構成することが、落下姿勢による破袋性能の変動を防止する上で好ましいが、異なる形状に構成することも可能である。なお、図6は、シール線9が全体的に基準直線BLよりもパウチ容器2の内側へ突出するように構成した場合のものである。
パウチ容器2を前述のように折り畳んだ状態で、基準直線BLからの最も離れた位置に配置される突出部9aの頂部TPは、湾曲形状又は折曲形状に形成することができる。具体的には、図6に示すように、突出部9aを1本の円弧で構成したり、図14に示すように、突出部9aを1本の直線と円弧で構成したりして、頂部TPを湾曲形状に形成できる。また、図15、図16に示すように、突出部9aを2本の直線で構成し、頂部TPを折曲形状に形成したりできる。
頂部TPを湾曲形状に構成する場合には、突出部9aは、円弧や楕円弧などの曲線、円弧や楕円弧などの複数の曲線の組み合わせ、円弧や楕円弧などの1乃至複数の曲線と1乃至複数の直線の組み合わせから構成できる。また、頂部TPを折曲形状に構成する場合には、突出部9aは、複数本の直線の組み合わせ、円弧や楕円弧などの複数本の曲線の組み合わせ、1乃至複数の直線と円弧や楕円弧などの1乃至複数の曲線の組み合わせのいずれかで構成できる。
突出部9aは、シール線9の全長にわたって形成することもできるし、シール線9の一部に形成することもできる。シール線9の一部に突出部9aを形成する場合には、残りの部分は、1本の直線、複数本の直線の組み合わせ、円弧や楕円弧などの複数本の曲線の組み合わせ、1乃至複数の直線と円弧や楕円弧などの1乃至複数の曲線の組み合わせのいずれかで構成できる。例えば、残りの部分は、図18、図19に示すように、1本の直線で構成したり、図20に示すように、容器1の外側へ向けて突出する円弧状の曲線で構成したりすることができる。
次に、パウチ容器2の各部の寸法の具体例について説明する。
パウチ容器2の内容量は任意に構成できるが、注出ポンプ20を取り付けて使用することを考慮すると、100〜1500mlに構成することが好ましい。
パウチ容器2の幅W1及び高さHは、内容量などに応じて設定することになり、折畳状態におけるパウチ容器2の左右の側部接合部8を除く前面部3の下端部の幅W1は、例えば40mm〜200mm、好ましくは120mm〜160mmに設定することが望ましく、折畳状態における上部接合部7の上縁までのパウチ容器2の高さHは、100mm〜300mm、好ましくは120mm〜180mmに設定することが望ましい。
パウチ容器2のシール部分の寸法は、落下時における破袋を防止するため、次のように構成することになる。なお、頂部TPを湾曲形状に形成する場合と折曲形状に形成する場合とでは、同じ寸法に構成する箇所もあるが、異なる寸法に構成する箇所もあるので、先ず同じ寸法に構成する共通箇所について説明する。
(共通箇所)
側部接合部8の幅W2は、十分なシール性能を確保でき且つ落下時における破袋を防止できるように、2mm〜20mm、好ましくは5mm〜10mmに設定することが望ましい。上部接合部7の幅W3は、口部材15の取付部16を固定できるように、側部接合部8よりもやや幅広に構成することが好ましい。
折畳状態におけるパウチ容器2の基準直線BLの全長Y1は、30mm〜70mm、好ましくは40mm〜60mmに設定することが望ましい。基準直線BLの高さ方向(側部接合部8の長さ方向に沿った方向)の長さAは、10mm〜66mm、好ましくは15mm〜61mmに設定することが望ましく、基準直線BLの左右方向(前面部3又は後面部4の下端縁に沿った方向)の長さBは、10mm〜66mm、好ましくは15mm〜61mmに設定することが望ましい。
(頂部TPを湾曲形状に構成する場合の寸法)
突出部9aにおける基準直線BLからの最大突出距離をX(mm)とし、頂部TPの半径をR(mm)とし、頂部TPから基準直線BLに下した垂線と基準直線BLとの交点VPと、基準直線BLの上端部間の距離をY0(mm)とし、基準直線BLの全長をY1(mm)とし、折り畳み状態における前面部3又は後面部4の下端縁と基準直線BLとのなす角度をα(°)としたときに、(X/R)×100>2.7の関係と、(Y0/Y1)×100>26.3の関係と、2.9<(X/Y1)×100<33.3の関係と、20.0°<α<70.0°の関係の中から選択される1種又は2種以上の関係を満足することが好ましい。
(X/R)×100は、好ましくは2.7<(X/R)×100<30.3、より好ましくは3.3≦(X/R)×100≦11.2であることが望ましい。
(Y0/Y1)×100は、好ましくは(Y0/Y1)×100≧32.4であることが望ましい。
(X/Y1)×100は、好ましくは6.5≦(X/Y1)×100≦13であることが望ましい。
角度α(°)は、好ましくは30°≦α≦60°、より好ましくは40°≦α≦50°、最も好ましくはα=45°とすることが望ましい。
突出部9aにおける基準直線BLからの最大突出距離Xは、パウチ容器2の容量などにもよるが、X>2.7mm、好ましくは2.7mm<X<10mm、より好ましくは3.0mm≦X≦5.6mmに設定することが望ましい。
頂部TPから基準直線BLに下した垂線と基準直線BLとの交点VPと、基準直線BLの上端部間の距離Y0は、Y0>12.1mm、好ましくはY0≧14.9mmに設定することが望ましい。
(頂部TPを折曲形状に構成する場合の寸法)
突出部9aにおける基準直線BLからの最大突出距離をX(mm)とし、基準直線BLの全長をY1(mm)とし、折り畳み状態における前面部3又は後面部4の下端縁と基準直線BLとのなす角度をα(°)としたときに、2.9<(X/Y1)×100<33.3の関係と、20.0°<α<70.0°の関係の少なくとも一方を満足することが好ましい。
(X/Y1)×100は、好ましくは6.5≦(X/Y1)×100≦9.8が望ましい。
角度α(°)は、好ましくは30°≦α≦60°、より好ましくは40°≦α≦50°、最も好ましくはα=45°とすることが望ましい。
突出部9aにおける基準直線BLからの最大突出距離Xは、2.0mm<X<10mm、好ましくは3.0mm≦X≦4.0mmに設定することが望ましい。
このような構成のパウチ容器2では、シール線9に突出部9aが形成されるように、下部接合部11を接合するという簡単な構成により、パウチ容器2の破袋を防止でき、特に注出ポンプ20及び支持手段30を取り付けた状態での破袋を効果的に防止できる。
なお、シール線9に突出部9aを設けることに加えて、図24に示すように、下部接合部11の長さ方向の途中部に略V字状の切欠部42を形成したり、図25に示すように、下部接合部11の長さ方向の途中部に貫通孔45を形成したりすることができる。この場合には、切欠部42や貫通孔45を形成していない場合と比較して、破袋の発生を一層効果的に防止できる。
次に、パウチ容器の落下試験の試験結果について説明する。
先ず、落下試験で用いたパウチ容器の構成について説明する。
パウチ容器を構成するフィルム材として、ポリエチレンテレフタレート(PET)12μmとナイロン(ONY)15μmとポリエチレン(LLDPE)100μmとからなる複層構造の厚さ127μmのフィルム材を用いた。そして、図1〜図3、図6〜図8に示す構成を基本構成とし、図6に示す各部の寸法を表1、表2に示すように設定してなる実施例1〜31のパウチ容器と、比較例1〜6のパウチ容器と、参考例1〜3のパウチ容器をそれぞれ5個製作した。なお、表中「マチ有」とは、図9に示すように、下部接合片部10の下端縁が設置面に沿って配置されたパウチ容器であり、「マチ無」とは、図10に示すように、下部接合部11を残して下部接合片部10が基準直線BLと略平行に切除されたパウチ容器を意味する。また、「マチ無」のパウチ容器のうち、下部接合部11の幅が記載されている実施例30、31、参考例1〜3以外に関しては、下部接合部11の幅は5mmに設定した。また、表中の支持手段「有」とは、注出ポンプ20と支持手段30の両方をパウチ容器に取付けて落下試験を行った場合を意味し、支持手段「無」とは、注出ポンプ20のみをパウチ容器に取付けて落下試験を行った場合を意味する。更に、「二段階シール」とは、図15〜図17に示すように、シール線9が、基準直線BLの両端部を通る2本の直線で構成され、該2本の直線の交点が基準直線BLよりもパウチ容器の内側に配置されたものを意味する。更にまた、表1、2における記号「○」は、落下試験により破袋が発生しなかったパウチ容器を意味し、記号「×」は、落下試験により破袋が発生したパウチ容器を意味する。更にまた、表1、2における落下試験結果では、同一構成の5個のパウチ容器のそれぞれにおける破袋発生の有無を、記号「○」と記号「×」の個数で表した。
落下試験では、パウチ容器に400mlの水を充填し、1mの高さから、パウチ容器を縦向きにして垂直落下させるという落下試験を5回行って、それぞれについて破袋を検査した。その結果を表1、表2に示す。
Figure 2017047939
Figure 2017047939
次に、前記落下試験の試験結果の評価について説明する。
(1)マチの有無と支持手段30の有無に関する試験
マチの有無と支持手段30の有無による、破袋に対する影響を調べるため、図10に示すように、マチ無しの同じ構成の比較例1、3のパウチ容器と、図9に示すようにマチを設けた以外は比較例1、3と同じ構成の比較例2、4のパウチ容器を用い、比較例1、2に関しては、注出ポンプ20のみをパウチ容器に取付け、比較例3、4に関しては注出ポンプ20と支持手段30の両方をパウチ容器に取付けて落下試験を行った。
その結果、表1に示すように、マチ以外に関して同じ構成のパウチ容器であっても、比較例1、2のように、支持手段30がない場合いは、破袋が発生しなかったが、比較例3、4のように、支持手段30がある場合には破袋が発生した。このため、マチの有無は、破袋に大きな影響を及ぼさないことが分かる。
また、マチの有無が、破袋に大きな影響を及ぼさないことは、実施例4、14及び実施例28、29の試験結果からも明確である。
即ち、実施例4(図13参照)のように、シール線9をパウチ容器の内側へ突出する半径Rが90mmの円弧で構成した以外は、マチ無しの比較例1、3と同一構成のパウチ容器と、実施例28のように、マチを設けた以外は実施例4と同一構成のパウチ容器を用いて行った落下試験においても、マチの有無に関係なく、破袋が発生しないことからも、マチの有無は、破袋に大きな影響を及ぼさないことが分かる。
また、実施例14(図15参照)のように、シール線9をパウチ容器の内側へ突出する2本の直線からなる二段階シールで構成した以外は、マチ無しの比較例1、3と同一構成のパウチ容器と、実施例29のように、マチを設けた以外は実施例14と同一構成のパウチ容器を用いて行った落下試験においても、マチの有無に関係なく、破袋が発生しないことからも、マチの有無は、破袋に大きな影響を及ぼさないことが分かる。
(2)破袋を改善し得る構造に関する試験
比較例5(図11参照)のパウチ容器として、半径2.5mmのポイントシール40をシール線9の上端部に形成した以外は、比較例4と同様の構成のパウチ容器を用いた。また、比較例6(図12参照)として、シール線9を、パウチ容器の外側へ突出するように、半径Rを−50mmの円弧41で構成した以外は、比較例4と同様に構成したパウチ容器を用いた。
また、実施例1(図13参照)として、シール線9を、パウチ容器の内側へ突出するように、半径Rを50mmの円弧で構成した以外は、比較例4と同様に構成したパウチ容器を用いた。
落下試験の結果、表1のように、比較例5のようなポイントシール40や比較例6のようなパウチ容器の外側へ突出する円弧41では、5回の落下試験の全てにおいて破袋が発生しているのに対して、実施例1のように、シール線9を内側へ突出する円弧からなる突出部9aで構成すると、5回の落下試験の全てにおいて破袋が発生せず、破袋が改善されていることが分かる。
(3)最適なシール線形状に関する試験(円弧形状)
表1に示すように、前述の実施例1のパウチ容器と、シール線9の半径R、長さA、B、幅W1などを変更した以外は、実施例1と同様に構成した、図13に示す実施例2〜12のパウチ容器を用いた。また、表1及び図14に示すように、シール線9として直線と円弧の組み合わせを用いた以外は、実施例1と同様に構成した実施例13のパウチ容器を用いた。また、表2及び図18、図19に示すように、シール線9の上半部のみに円弧状の突出部9aを形成した実施例25、26と、表2及び図20に示すように、シール線9の上半部にパウチ容器の内側へ突出する円弧状の突出部9aを形成し、シール線9の下半部にパウチ容器の外側へ突出する円弧状の突出部9bを形成した実施例27を用いた。マチを設けた以外は、実施例4と同様に構成した実施例28のパウチ容器を用いた。
表1、2に示す試験結果から、(X/R)×100>2.7の関係と、(Y0/Y1)×100>26.3の関係と、2.9<(X/Y1)×100<33.3の関係と、20.0°<α<70.0°の関係の中から選択される1種又は2種以上の関係を満足することで、破袋の発生回数が少なくなって、少なくとも比較例3〜6よりも破袋を防止できることが分かる。
(4)最適なシール線形状に関する試験(折曲形状)
図15及び表2に示すように、シール線9を2本の直線で構成して、頂部TPを折曲形状に形成した以外は、実施例4と同様に構成した、二段階シールの実施例14のパウチ容器を用いた。最大突出距離X、基準直線BLの全長Y1、頂部TPから基準直線BLに下した垂線と基準直線BLとの交点VPと基準直線BLの上端部間の距離Y0、長さA、B、幅W1などを表2に示すように変更した以外は、実施例14と同様に構成した実施例15〜24のパウチ容器を用いた。また、マチを設けた以外は、実施例14と同様に構成した実施例29のパウチ容器を用いた。
表2に示す試験結果から、2.9<(X/Y1)×100<33.3の関係と、20.0°<α<70.0°の関係の少なくとも一方を満足することで、破袋の発生回数が少なくなって、少なくとも比較例3〜6よりも破袋を防止できることが分かる。
(5)突出部9aに代えて切欠部を設けた場合の試験
表2、図21〜図23に示すように、シール部を直線状に構成し、下部接合部11に切欠部42〜44を設けた参考例1〜3のパウチ容器を用いた。
表2に示す試験結果から、参考例2のように、下部接合部11の幅を20mmに設定し、深さ15mmのV字状の切欠部43を形成した場合には、突出部9aを有さない直線形状のシール線9であっても、破袋を防止できることが分かる。
(6)シール線形状と切欠部又は貫通孔を併用した場合の試験
シール線9を実施例5と同様に円弧形状に形成した以外は、参考例1と同様に構成した実施例30と、シール線9を実施例5と同様に円弧形状に形成し、切欠部に代えて半径3mmの貫通孔45を形成した以外は、参考例1と同様に構成した実施例31を用いた。
試験結果から、破袋の発生頻度を十分に抑制できなかった実施例5のパウチ容器でも、切欠部42や貫通孔45を形成すると、破袋を防止できることが分かる。
次に、パウチ容器2の構成を部分的に変更した他の実施の形態について説明する。なお、前記実施の形態と同一部材には同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
図26〜図28に示すように、このパウチ容器2Aは、前面部3と後面部4と底面部5Aとを有し、前面部3と後面部4との左右両側部を接合する左右の側部接合部8を設け、底面部5Aに略三角形状の設置面部5Aaを設け、設置面部5Aaの前縁及び後縁の左右両端部から、それに近位する側の側部接合部8の内側縁の高さ方向の途中部にわたって斜め上方へ延びる4本のシール線がパウチ容器2Aの内側縁に形成されるように、前面部3の左右の下部と後面部4の左右の下部とを底面部5Aの左右両側部にそれぞれ接合する4つの下部接合片部10A、10Bを設けた自立可能なパウチ容器2Aであって、前面側の2本のシール線9Aと後面側の2本のシール線9Bとで、その長さが異なるように構成したものである。
より具体的には、前記実施の形態のパウチ容器2Aでは、4本のシール線9を同じ長さにしたが、この実施の形態では、前側2本のシール線9Aの長さと、後側2本のシール線9Bの長さに差を設けることで、パウチ容器2Aに対して内容物を充填して設置した状態での、折込部5Abと設置面部5Aaとのなす角度を、4本のシール線9A、9Bを同じ長さにした場合よりも小さな角度にすることができる。そして、このように折込部5Abと設置面部5Aaとのなす角度が小さくなることで、落下時における破袋を効果的に防止できる。なお、このパウチ容器2Aにおいては、前記実施の形態と同様にシール線9に突出部9aを形成して、破袋を一層効果的に防止することも可能であるが、シール線9A、9Bに突出部を形成しないでも、破袋を防止できたので、この実施の形態では、シール線9A、9Bを直線状に形成した場合について説明する。
また、前記実施の形態のパウチ容器2では設置面部5Aaを略長方形状に形成したが、このパウチ容器2Aでは、図26〜図28に示すように、設置面部5Aaは、3つの辺を有する略三角形状に形成される。ただし、設置面部5Aaの3つの角部は、鋭角状に構成することも可能であるが、アールや面取りのための曲線や直線で構成することができる。
展開状態での容器本体6Aのフィルム材12Aについて説明すると、図28に示すように、フィルム材12Aは長方形状に形成され、フィルム材12Aの長さ方向の中央部には略長方形状の底面部5Aが形成され、底面部5Aを挟んでその両側には略長方形状の前面部3と後面部4が形成されている。前面部3におけるフィルム材12Aの長さ方向の外端部には、幅方向の全幅にわたって延びる上部接合代3aが形成され、後面部4におけるフィルム材12Aの長さ方向の外端部には、幅方向の全幅にわたって延びる上部接合代4aが形成され、上部接合部7は、上部接合代3a、4aの幅方向の途中部に口部材15の取付部16を配置させた状態で、両者を重ね合わせて接合することで形成されている。
底面部5Aの幅方向の中央部には、前面部3側の辺を後面部4側の辺よりも大幅に小さく設定した等脚台形状の設置面部5Aaが形成され、底面部5Aの幅方向の両側には設置面部5Aaの側縁を底辺とした3角形状の折込部5Abが形成されるとともに、折込部5Abの斜辺を斜辺とする前面部3側の台形状の2つの底面側下部接合代5Acと、後面部4側の台形状の2つの底面側下部接合代5Adとが形成されている。前面部3の底面部5A側の幅方向の両側部には、底面部5Aの前縁とを中心として底面側下部接合代5Acと鏡面対称に前面側下部接合代3Abが形成され、後面部4の底面部5A側の幅方向の両側部には、底面部5Aの後縁とを中心として底面側下部接合代5Adと鏡面対称に後面側下部接合代4Abが形成されている。
下部接合片部10Aは、前面側下部接合代3Abにそれに隣接する底面側下部接合代5Acを、パウチ容器2Aの内側面を重ね合わせて接合することで形成され、下部接合片部10Bは、後面側下部接合代4Abにそれに隣接する底面側下部接合代5Adを、パウチ容器2Aの内側面を重ね合わせて接合することで形成されている。これにより、設置面部5Aaの前縁の左右両端部から、それに近位する側の側部接合部8の内側縁の高さ方向の途中部にわたって斜め上方へ延びる直線状の2本のシール線9Aがパウチ容器2Aの内方側縁に形成されるとともに、設置面部5Aaの後縁の左右両端部から、それに近位する側の側部接合部8の内側縁の高さ方向の途中部にわたって斜め上方へ延びる直線状の2本のシール線9Bがパウチ容器2Aの内方側縁に形成されることになる。シール線9Aとシール線9Bの長さは、本実施の形態では、シール線9Aをシール線9Bよりも長尺に構成したが、シール線9Aをシール線9Bよりも短尺に構成することも可能である。
前面部3及び後面部4の幅方向の両側部には、上端部から前面側下部接合代3b及び後面側下部接合代4bにわたって長さ方向に延びる側部接合代3c、4cが形成され、側部接合部8は、前面部3及び後面部4の側部接合代3c、4cを重ね合わせて接合することで形成されている。
本実施の形態では、設置面部5Aaを、前面部3側が先細りになるような等脚台形状に形成したが、後面部4側が先細りになるような等脚台形状に形成することもできる。また、支持手段30の下側リンク33との位置関係だけを考慮するのであれば、設置面部5Aaは正三角形状になるように構成することが最も好ましいが、落下時における破袋を防止するため、三角形の頂部にアールが形成されるように構成することが好ましい。
また、このパウチ容器2Aにおいては、設置面部5Aaを略長方形状に構成したパウチ容器2Aよりも、折込部5Abと設置面部5Aaとの角度を小さくして、落下時におけるシール線9Aの上端部からの破袋を効果的に防止できる。また、設置面部5Aaが三角形状なので、使用後におけるパウチ容器2A内の内容物の残液を極力少なくできること、底面部5Aが綺麗に開くため、自立安定性が向上すること、充填時におけるパウチの底開き性が向上すること、支持手段を挿入したときに、下側リンクの周方向位置が決まり、固定(定置化)することができること、などの効果が得られる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲においてその構成を変更し得ることは勿論である。
1 ポンプ付き容器
2 パウチ容器
3 前面部
3a 上部接合代
3b 前面側下部接合代
3c 側部接合代
4 後面部
4a 上部接合代
4b 後面側下部接合代
5 底面部
5a 設置面部
5b 折込部
5c 底面側下部接合代
5d 底面側下部接合代
6 容器本体
7 上部接合部
8 側部接合部
9 シール線
9a 突出部
9b 突出部
10 下部接合片部
11 下部接合部
12 フィルム材
13 接合部
13a 切欠部
15 口部材
16 取付部
17 口部
20 注出ポンプ
21 ポンプ本体
22 ナット部材
23 操作部
23a ノズル
30 支持手段
31 支持脚
31a 上部支持脚
31b 下部支持脚
31c 移動規制突部
31d 仮保持突部
32 第1ヒンジ
33 下側リンク
34 スライド部材
34a 保持爪
35 第2ヒンジ
36 上側リンク
36a 当接片
37 第3ヒンジ
40 ポイントシール
41 円弧
42 切欠部
43 切欠部
44 切欠部
45 貫通孔
2A パウチ容器
3Ab 前面側下部接合代
4Ab 後面側下部接合代
5A 底面部
5Aa 設置面部
5Ab 折込部
5Ac 底面側下部接合代
5Ad 底面側下部接合代
6A 容器本体
9A シール線
9B シール線
10A 下部接合片部
10B 下部接合片部
12A フィルム材

Claims (13)

  1. 前面部と後面部と底面部とを有し、前記前面部と後面部との左右両側部を接合する左右の側部接合部を設け、前記底面部に設置面部を設け、前記設置面部の前縁及び後縁の左右両端部から、それに近位する側の側部接合部の内側縁の高さ方向の途中部にわたって斜め上方へ延びる4本のシール線が容器内側縁に形成されるように、前記前面部の左右の下部と後面部の左右の下部とを底面部の左右両側部にそれぞれ接合する4つの下部接合片部を設けた自立可能なパウチ容器であって、
    前記4本のシール線のそれぞれは、少なくとも一部に、該シール線の両端を通る基準直線よりも容器の内側へ突出する突出部を備えた、
    ことを特徴とするパウチ容器。
  2. 前記突出部における基準直線からの最大突出位置である頂部が湾曲形状に形成されている請求項1記載のパウチ容器。
  3. 前記突出部が曲線或いは曲線と直線の組み合わせからなる請求項2記載のパウチ容器。
  4. 前記突出部における基準直線からの最大突出距離をX(mm)とし、前記頂部の半径をR(mm)とし、前記頂部から基準直線に下した垂線と基準直線との交点と、前記基準直線の上端部間の距離をY0(mm)とし、前記基準直線の全長をY1(mm)とし、折り畳み状態における前面部又は後面部の下端縁と基準直線とのなす角度をα(°)としたときに、(X/R)×100>2.7の関係と、(Y0/Y1)×100>26.3の関係と、2.9<(X/Y1)×100<33.3の関係と、20.0°<α<70.0°の関係の中から選択される1種又は2種以上の関係を満足する請求項2又は3記載のパウチ容器。
  5. 前記突出部における基準直線からの最大突出位置である頂部が折曲形状に形成されている請求項1記載のパウチ容器。
  6. 前記突出部が複数本の直線或いは複数本の曲線或いは直線と曲線の組み合わせからなる請求項5記載のパウチ容器。
  7. 前記突出部における基準直線からの最大突出距離をX(mm)とし、前記基準直線の全長をY1(mm)とし、折り畳み状態における前面部又は後面部の下端縁と基準直線とのなす角度をα(°)としたときに、2.9<(X/Y1)×100<33.3の関係と、20.0°<α<70.0°の関係の少なくとも一方を満足する請求項5又は6記載のパウチ容器。
  8. 前記前面部と後面部と底面部とを1枚のフィルム材で構成してなる請求項1〜7のいずれか1項記載のパウチ容器。
  9. 前記下部接合片部が側部接合部に連なる下部接合部を残して基準直線と略平行に切除されている請求項1〜8のいずれか1項記載のパウチ容器。
  10. 前記下部接合片部の左右方向の途中部に、前記下部接合片部の外縁側を開口させた切欠部と、前記下部接合片部を貫通する貫通孔の少なくとも一方を設けた請求項1〜9のいずれか1項記載のパウチ容器。
  11. 前記4本のシール線のうちの、前面側の2本のシール線の長さと、後面側の2本のシール線の長さに差を付けた請求項1〜10のいずれか1項記載のパウチ容器。
  12. 前記設置面部を略三角形状に形成した請求項11記載のパウチ容器。
  13. 内容物を注出するための注出ポンプと、該注出ポンプを設置面部に支持するための支持手段とを取付け可能となした請求項1〜12のいずれか1項記載のパウチ容器。
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