JP2017044543A - シリコン加工物の製造方法およびシリコン加工物 - Google Patents

シリコン加工物の製造方法およびシリコン加工物 Download PDF

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Abstract

【課題】生産性の向上を図り、生産されるシリコン加工物の強度向上を図ること。【解決手段】シリコン単結晶基板100に、シリコン加工物の形状に応じた開口111を配置した所定パターンのマスク層110を形成し、当該マスク層110部分を残して残余を除去するエッチング加工をおこなう。つぎに、エッチング加工されたシリコン単結晶基板100からマスク層110を除去した後、当該シリコン単結晶基板100に対してアニール処理をおこなう。マスク層110は、エッチング加工後のシリコン単結晶基板100の厚さが相対的に厚い部分と、当該厚さが相対的に薄い部分とで、開口111ごとの大きさを異ならせた。【選択図】図1

Description

この発明は、シリコン加工物の製造方法およびシリコン加工物に関する。
従来、エッチング加工技術を用いたシリコンの加工方法や、エッチング加工技術を用いて加工されたシリコン加工物があった。エッチング加工技術を用いたシリコンの加工方法として、具体的には、従来、たとえば、シリコン加工物の厚さに応じて、厚さごとに、マスクを形成し、当該マスクを用いたエッチング加工をおこなう技術があった(たとえば、下記特許文献1および下記特許文献2を参照。)。
特開2015−052594号公報 特開昭58−98927号公報
しかしながら、上述した特許文献1や特許文献2などに記載された従来の技術は、シリコン加工物の厚さに応じてマスクを複数回形成するため、加工にかかる工程が多く、生産性に劣るという問題があった。特に、上述した従来の技術は、加工による目的のシリコン加工物が、複数種類の厚さを備えた形状である場合、厚さの種類が増えるほど工程数が増え、生産性に劣るという問題があった。
また、上述した特許文献1や特許文献2などに記載された従来の技術によって製造されたシリコン加工物は、厚さを複数段階に異ならせることにより当該厚さが変化する部分において段差を有している。この段差部分においては応力が集中しやすく、応力が集中することによってシリコン加工物が割れたり欠けたりするなどして損傷しやすいという問題があった。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、生産性の向上を図り、生産されるシリコン加工物の強度向上を図ることができるシリコン加工物の製造方法およびシリコン加工物を提供することを目的とする。
また、この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、強度向上を図ることができるシリコン加工物を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明にかかるシリコン加工物の製造方法は、酸化膜を介して支持層に積層された活性層および前記支持層の少なくとも一方の層、または、シリコン単結晶基板に、シリコン加工物の形状に応じた開口を配置した所定パターンのマスク層を形成するマスク層形成工程と、前記活性層または前記支持層、若しくは前記シリコン単結晶基板に対して、前記マスク層形成工程において形成されたマスク層部分を残して残余を除去するエッチング加工をおこなうエッチング工程と、前記エッチング工程においてエッチング加工された前記活性層または前記支持層、若しくは前記シリコン単結晶基板から前記マスク層を除去するマスク層除去工程と、前記マスク層除去工程によってマスク層が除去された前記活性層または前記支持層、若しくは前記シリコン単結晶基板に、アニール処理をおこなうアニール処理工程と、を含み、前記マスク層形成工程は、前記エッチング工程におけるエッチング加工後の前記活性層または前記支持層、若しくは前記シリコン単結晶基板の厚さが相対的に厚い部分と、当該厚さが相対的に薄い部分とで、前記開口ごとの大きさを異ならせたマスク層を形成することを特徴とする。
また、この発明にかかるシリコン加工物の製造方法は、上記の発明において、前記マスク層形成工程において、前記エッチング工程におけるエッチング加工後の前記活性層または前記支持層、若しくは前記シリコン単結晶基板の厚さが相対的に厚い部分に対応する前記開口が、当該厚さが相対的に薄い部分に対応する前記開口の大きさよりも小さいマスク層を形成することを特徴とする。
また、この発明にかかるシリコン加工物の製造方法は、上記の発明において、前記アニール処理工程において、水素アニール処理をおこなうことを特徴とする。
また、この発明にかかるシリコン加工物は、シリコンによって形成されたシリコン加工物であって、前記シリコン加工物は、場所によって厚さが異なり、前記シリコン加工物を形成するシリコン原子の自己拡散により平坦化された表面を備えたことを特徴とする。
また、この発明にかかるシリコン加工物は、上記の発明において、時計の駆動機構を構成する時計部品であることを特徴とする。
この発明にかかるシリコン加工物の製造方法およびシリコン加工物によれば、生産性の向上を図り、生産されるシリコン加工物の強度向上を図ることができるという効果を奏する。
また、この発明にかかるシリコン加工物によれば、強度向上を図ることができるという効果を奏する。
この発明にかかる実施の形態のシリコン加工物の製造方法を示す説明図である。 アニール処理に際してのシリコン単結晶基板の表面の原子の変化を示す説明図である。 時計部品が組み込まれる機械式時計の駆動機構を示す説明図である。 ひげぜんまいの構造を示す説明図である。 この発明にかかる実施の形態のシリコン加工物の製造方法を用いた、ひげぜんまいの製造方法を示す説明図である。 ひげぜんまいの製造に用いるマスク層のパターンの一例を示す説明図である。 ひげぜんまいの製造に用いるマスク層のパターンの別の一例を示す説明図(その1)である。 ひげぜんまいの製造に用いるマスク層のパターンの別の一例を示す説明図(その2)である。 ひげぜんまいの製造に用いるマスク層のパターンの別の一例を示す説明図(その3)である。 ひげぜんまいの製造に用いるマスク層のパターンの別の一例を示す説明図(その4)である。 ひげぜんまいの製造に用いるマスク層のパターンの別の一例を示す説明図(その5)である。 ひげぜんまいの別の構造を示す説明図(その1)である。 ひげぜんまいの別の構造を示す説明図(その2)である。 マイクロ光学ミラーの構造を示す説明図である。 マイクロ光学ミラーの製造方法の一部を示す説明図である。 ダイヤフラムの構造を示す説明図である。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるシリコン加工物の製造方法およびシリコン加工物の好適な実施の形態を詳細に説明する。
(シリコン加工物の製造手順)
まず、この発明にかかる実施の形態のシリコン加工物の製造方法について説明する。図1は、この発明にかかる実施の形態のシリコン加工物の製造方法を示す説明図である。この発明にかかる実施の形態のシリコン加工物の製造方法によるシリコン加工物の製造手順は、まず、図1(a)に示すように、平板状のシリコン単結晶基板100において、シリコン単結晶基板100の厚さ方向に直交する2つの面のうちの一面(表側面あるいは裏側面)に、所定パターンのマスク層110を形成する(マスク層パターニング)。
マスク層110のパターンは、シリコン単結晶基板100の加工により製造される物体(シリコン加工物)の形状に応じて定められる。シリコン加工物としては、たとえば、機械式時計の駆動機構を構成する時計部品(図3、図12、図13を参照)、マイクロミラーアレイなどに用いられるマイクロ光学ミラー(図14を参照)、シリコンマイクロフォンに用いられるダイヤフラム(図16を参照)などを挙げることができる。この実施の形態においては、シリコン単結晶基板100の一面にマスク層110を形成する工程によって、この発明にかかるマスク層形成工程を実現することができる。
マスク層110は、シリコン加工物の形状に応じて配置された、複数の開口111を備えている。マスク層110において、各開口111は、後述するエッチング加工後のシリコン単結晶基板100の厚さが相対的に厚い部分と、当該厚さが相対的に薄い部分とで、大きさが異なっている。すなわち、マスク層110における各開口111は、単一のシリコン加工物において、厚さが相対的に厚い部分と厚さが相対的に薄い部分とで、大きさが異なっている。
マスク層110において、各開口111(111a、111b)は、エッチング加工後のシリコン単結晶基板100(シリコン加工物)の厚さが相対的に厚い部分に対応する開口111aが、当該厚さが相対的に薄い部分に対応する開口111bの大きさよりも小さくなるように設けられている。図1(a)における符号b1は、マスク層110において、厚さが相対的に厚い部分に対応する開口111aの大きさを示している。図1(a)における符号b2は、マスク層110において、厚さが相対的に薄い部分に対応する開口111bの大きさを示している。
マスク層110の形成に際しては、まず、シリコン単結晶基板100の一面に、図示を省略するフォトレジストを塗布する。フォトレジストは、たとえば、シリコン単結晶基板100の一面の全面にわたって塗布する。マスク層110は、上記のようにしてフォトレジストが塗布されたシリコン単結晶基板100を、シリコン単結晶基板100の一面側からマスク層110の形状に基づいたパターン状に露光し、露光をおこなった後のシリコン単結晶基板100を現像液によって処理して、不要なフォトレジストを除去することによって、シリコン単結晶基板100の一面に形成することができる。このようにして、シリコン単結晶基板100の一面に、所定パターンのマスク層110を形成することができる。
マスク層110の形成に際して用いるフォトレジストは、光(あるいは電子線など)に露光されることによって現像液に対する溶解性などの物性が変化する感光性の物質であって、たとえば、露光されることによって現像液に対して溶解性が増大するポジ型のフォトレジストを用いることができる。あるいは、マスク層110の形成に際しては、ポジ型のフォトレジストに代えて、たとえば、露光されることによって現像液に対して溶解性が低下するネガ型のフォトレジストを用いてもよい。
露光パターンは、ポジ型のフォトレジストを用いるか、ネガ型のフォトレジストを用いるかによって異なる。ポジ型のフォトレジストを用いる場合の露光パターンと、ネガ型のフォトレジストを用いる場合の露光パターンとは、露光位置が反転した関係にある。マスク層110の形成にかかる一連の処理については、公知の技術を用いて容易に実現可能であるため説明を省略する。上記のようにフォトリソグラフィ技術を用いることにより、マスク層110を高精度に形成することができる。
つぎに、図1(b)に示すように、マスク層110が形成されたシリコン単結晶基板100に対して、当該マスク層110を用いたエッチング加工をおこなう(Siエッチング)。このシリコン単結晶基板100に対する、マスク層110を用いたエッチング加工によって、図1(b)に示すように、シリコン単結晶基板100のうち、マスク層110部分を残した残余の部分が除去されて、シリコン単結晶基板100の一部がマスク層110の形状に応じた形状に加工される。
具体的には、マスク層110を用いたエッチング加工によって、開口111の大きさに応じて深さの異なる複数の凹部(あるいは貫通孔)120が形成される。ここに、マスク層110を用いた、シリコン単結晶基板100に対するエッチング加工をおこなう工程によって、エッチング工程を実現することができる。
上記のように、マスク層110は、大きさの異なる複数の開口111(111a、111b)を備えているため、エッチング加工後のシリコン単結晶基板100の厚さは、相対的に大きい開口111bが設けられた部分は薄く、相対的に小さい開口111aが設けられた部分は厚くなる。
また、開口111の大きさによっては、シリコン単結晶基板100を、厚さ方向全体にわたってエッチングし、単結晶基板を厚さ方向に貫通する加工をおこなうことができる。すなわち、開口111の大きさを調整することにより、一度のエッチング加工によって、単一のシリコン加工物において厚さを異ならせたり、シリコン加工物を周囲のシリコン単結晶基板100と離間させる貫通孔(溝)を形成したりすることができる。
シリコン単結晶基板100に対するエッチング加工は、エッチングガスなどの反応性の気体、イオン、ラジカルなどによって材料をエッチングするドライエッチング加工によって実現することができる。上記のように、フォトリソグラフィ技術を用いて高精度に形成されたマスク層110を用いてエッチング加工をおこなうことにより、シリコン単結晶基板100を、所定パターンにしたがって高精度に加工することができる。
シリコン単結晶基板100に対するエッチング加工は、ドライエッチング加工の一つである反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching;RIE)が好ましく、深掘りRIE技術によるドライエッチング加工によって実現することがより好ましい。シリコン単結晶基板100に対するエッチング加工を、深掘りRIE技術によるドライエッチング加工によって実現することにより、高い精度での微細加工をおこなうことができる。具体的には、この実施の形態の時計部品の製造方法においては、たとえば、SF6(六フッ化硫黄)とC48(八フッ化シクロブタン)との混合ガス(SF6+C48)を用いて、シリコン単結晶基板100を深掘りRIE技術でドライエッチングすることができる。
反応性イオンエッチングは、ドライエッチングに分類される微細加工技術の一つであり、反応室内でエッチングガスに電磁波などを与えプラズマ化するとともに、試料が載置される陰極に高周波電圧を印加することにより試料とプラズマの間に自己バイアス電位を生じさせ、この自己バイアス電位によってプラズマ中のイオン種やラジカル種を試料方向に加速して衝突させ、イオンによるスパッタリングと、エッチングガスの化学反応とを同時に生じさせることによって試料の加工をおこなう。深掘りRIE(Deep Reactive Ion Etching)は、反応性イオンエッチング(RIE)の一つであり、狭く深い範囲のエッチング加工、すなわち、アスペクト比の高いエッチング加工をおこなうことができる。
つぎに、図1(c)に示すように、エッチング加工をおこなった後のシリコン単結晶基板100に形成されているマスク層110を除去(剥離)する(マスク層除去)。マスク層110は公知の各種の方法によって容易に除去可能であるため、マスク層110の除去方法や除去手順などについては説明を省略する。
最後に、マスク層110を除去した後のシリコン単結晶基板100に対して、アニール処理をおこなう(水素アニール(平坦化処理))。アニール処理(焼鈍、焼なまし)は、加工硬化による内部のひずみを取り除き、組織を軟化させ、展延性を向上させる熱処理であって、たとえば、水素もしくはアルゴン雰囲気中において、マスク層110を除去した後のシリコン単結晶基板100を高温で熱処理することによって実現できる。
アニール処理は、特に、マスク層110を除去した後のシリコン単結晶基板100を、水素雰囲気中でアニール処理する水素アニール処理(水素焼鈍)であることが好ましい。水素アニール処理は、たとえば、温度:1100度、圧力:50kPa、処理時間:90分の条件を設定しておこなうことができる。この実施の形態においては、マスク層110を除去した後のシリコン単結晶基板100に対するアニール処理(水素アニール処理)によって、この発明にかかるアニール処理工程を実現することができる。
アニール処理(水素アニール処理)をおこなった後のシリコン単結晶基板100においては、深さの異なる複数の凹部(あるいは貫通孔)120のそれぞれの深さに応じて、厚さが複数段階に異なる段差部140が形成される。すなわち、相対的に深さが深い凹部120bに対応する部分のシリコン単結晶基板100における厚さは相対的に薄くなり、相対的に深さが浅い凹部120aに対応する部分のシリコン単結晶基板100における厚さは相対的に厚くなる。図1(d)においては、アニール処理(水素アニール処理)をおこなった後のシリコン単結晶基板100において、それぞれ異なる厚さt0、t1、t2(t0>t1>t2)の領域が形成された状態を示している。
アニール処理(水素アニール処理)をおこなった後のシリコン単結晶基板(シリコン加工物)100において、開口111が配置されていないマスク層110の位置に対応する部分141は、厚さt0の領域となる。また、このシリコン単結晶基板100において、相対的に小さい開口111aが配置されたマスク層110の位置に対応する部分142は、厚さt1の領域となる。さらに、このシリコン単結晶基板100において、相対的に大きい開口111bが配置されたマスク層の位置に対応する部分143は、厚さt2の領域となる。
(表面のシリコン原子の変化)
つぎに、アニール処理に際してのシリコン単結晶基板100の表面のシリコン原子の変化について説明する。図2は、アニール処理に際してのシリコン単結晶基板100の表面のシリコン原子の変化を示す説明図である。RIE(深堀りRIE)は、電子機器や光マイクロデバイスの小型化の要求に対応するため、シリコンの三次元微細構造をMEMS技術などを用いて形成する際に有用な方法であるが、図2(a)に示すように、RIE後のシリコン単結晶基板100の表面には、凹部210aや凸部210bによって凹凸が形成されてしまう。
これに対し、エッチング加工をおこなった後にマスク層110を除去したシリコン単結晶基板100に対してアニール処理(水素アニール処理)をおこなうと、シリコン単結晶基板100の外表面は、図2(a)、図2(b)、図2(c)の順で徐々に平坦化される。このように、シリコン単結晶基板100に対してアニール処理(水素アニール処理)をおこなうことにより、図2(d)に示すように、シリコン単結晶基板100の外表面を平坦にすることができる。また、後述する理由により、清浄なシリコン表面を得ることができる。
シリコン単結晶基板100は、高温状態において、シリコン原子201の表面自己拡散が活発になり、表面形状の変化が生じる。表面自己拡散においては、シリコン単結晶基板100の表面のシリコン原子201が、エネルギー的に安定な方向へと自己拡散する。シリコン単結晶基板100の表面においては、当該表面に形成された凹凸のうち、凸部分のエネルギーが高く、凸部分と比較して凹部分のエネルギーが低い。凹部分は、凸部分よりもエネルギー的に安定している。
シリコン単結晶基板100の表面におけるシリコン原子201の自己拡散は、エネルギーが高い凸部分の原子がエネルギーが低い凹部分、すなわち、エネルギー的に安定な方向へと移動することによって実現される。これにより、シリコン単結晶基板100の外表面は平坦になる。
このようなシリコン原子201の表面自己拡散は、水素雰囲気中でも起こることが確認されている。シリコン単結晶基板100に対する水素アニールをおこなうことにより、以下の式(1)に示す反応が生じる。
SiO2 + H2 → SiO↑ + H2O↑ ・・・(1)
式(1)に示す反応により、水素は、シリコン単結晶基板100の表面の酸化膜(自然酸化膜など)を除去する。これにより、シリコン単結晶基板100の表面が水素終端され、清浄なシリコン表面を得ることができる。水素終端とは、シリコン単結晶基板100の表面が水素原子によって終端された状態であって、シリコン単結晶基板100の表面のシリコン原子201のダングリング・ボンド(すなわち、余った結合手)に水素原子が結合して終端した状態を示す。水素終端によって清浄なシリコン表面を得ることにより、均一な表面拡散が促進される。
上記においては、シリコン単結晶基板100を用いた、シリコン加工物の製造方法について説明したが、この発明にかかるシリコン加工物の製造方法による加工対象は、シリコン単結晶基板100に限るものではない。シリコン単結晶基板100に代えて、支持層の一面側に酸化膜(Box層)および活性層が順次積層された、3つの層を備えた積層基板(図示を省略する)を用いてもよい。積層基板において、支持層はシリコン(Si)からなり、酸化膜は二酸化ケイ素(SiO2)からなり、活性層はシリコンからなる。このような積層基板を用いる場合、上述したマスク層110の形成およびエッチング加工は、活性層若しくは支持層に対しておこなう。
(機械式時計の駆動機構)
つぎに、この発明にかかる実施の形態のシリコンの加工物の製造方法を用いて製造される時計部品について説明する。この実施の形態においては、機械式時計の駆動機構に組み込まれる時計部品について説明する。図3は、時計部品が組み込まれる機械式時計の駆動機構を示す説明図である。
図3において、機械式時計の駆動機構301は、香箱302、脱進機303、調速機構(てんぷ)304、輪列305などを備えている。香箱302は、薄い円筒形状をなす箱の内側に、図示を省略する動力ぜんまいを収容している。香箱302の外周部には香箱車と呼ばれる歯車が設けてあり、香箱車は輪列305を構成する番車と噛み合っている。
動力ぜんまいは、巻回された状態の長尺状の金属薄板であって、香箱302の中に収容されている。動力ぜんまいの中心の端部(巻回された状態において内周側に位置する端部)は、香箱302の中心軸(香箱真)に取り付けられている。動力ぜんまいの外側の端部(巻回された状態において外周側に位置する端部)は、香箱302の内面に取り付けられている。
脱進機303は、がんぎ車306およびアンクル307によって構成される。がんぎ車306は、カギ型の歯を備えた歯車であって、がんぎ車306の歯はアンクル307に噛み合う。アンクル307は、がんぎ車306の歯に噛み合うことによってがんぎ車306の回転運動を往復運動に変換する。
てんぷ304は、ひげぜんまい308やてん輪309などによって構成される。ひげぜんまい308は、巻回された状態の長尺状の部材であって、渦巻き形状をなしている。ひげぜんまい308は、機械式時計に組み込まれて駆動機構301を構成した状態において、優れた等時性を示すように設計されている。
てんぷ304は、ひげぜんまい308のバネ力による伸縮によって、規則正しく往復運動をおこなうことができる。てん輪309は、リング形状をなし、アンクル307からの反復運動を調節・制御して、一定速度の振動を保つ。てん輪309は、てん輪309がなすリング形状の内側に、てん輪309の中心(てん真)309aから放射状に延設するアームを備えている。
輪列305は、香箱302からがんぎ車306の間に設けられて、それぞれが噛み合わされた複数の歯車によって構成される。具体的には、輪列305は、二番車310、三番車311、四番車312などによって構成される。香箱302の香箱車は、二番車310と噛み合っている。四番車312には秒針313が装着され、二番車310には分針314が装着されている。図3においては、時針や各歯車を支持する地板などは図示を省略する。
駆動機構301においては、動力ぜんまいの中心は逆回転できないように香箱302の中心(香箱真)に固定されており、動力ぜんまいの外側の端部は香箱の内周面に固定されているため、香箱302の中心(香箱真)に巻き付けられた動力ぜんまいが元に戻ろうとすると、巻き上げられた方向と同じ方向にほどけようとする動力ぜんまいの外側の端部に付勢されて、香箱302が巻き上げられたぜんまいがほどける方向と同じ方向に回転する。香箱302の回転は、二番車310、三番車311、四番車312に順次伝達され、四番車312からがんぎ車306に伝達される。
がんぎ車306にはアンクル307が噛み合っているため、がんぎ車306が回転すると、がんぎ車306の歯(衝撃面)がアンクル307の入り爪を押し上げ、これによってアンクル307におけるてんぷ304側の先端がてんぷ304を回転させる。てんぷ304が回転すると、アンクル307の出爪が即座にがんぎ車306を停止させる。てんぷ304がひげぜんまい308の力で逆回転すると、アンクル307の入り爪が解除され、がんぎ車306が再び回転する。
このように、調速機構は、等時性のあるひげぜんまい308の伸縮によっててんぷ304に規則正しい往復回転運動を繰り返させ、脱進機303は、てんぷ304に対して往復運動するための力を与え続けるとともに、てんぷ304からの規則正しい振動によって輪列305における各歯車を一定速度で回転させる。がんぎ車306、アンクル307、てんぷ304は、てんぷ304の往復運動を回転運動に変換する調速機構を構成する。
(ひげぜんまい308の構造)
つぎに、シリコンの加工により製造されるシリコン加工物として、上述した駆動機構101に組み込まれるひげぜんまい308について説明する。図4は、ひげぜんまい308の構造を示す説明図である。図4においては、ひげぜんまい308を図3における矢印X方向から見た平面図と、当該平面図におけるA−A’断面と、を示している。図4に示したひげぜんまい308は、この発明にかかるシリコン加工物の製造方法を用いて製造されている。
図4において、ひげぜんまい308は、シリコンによって形成されている。ひげぜんまい308の具体的な製造方法については後述する。ひげぜんまい308は、細いコイル形状のぜんまい部401を備えている。また、ひげぜんまい308は、細いコイル形状のぜんまい部401における、内周側の端部に設けられたひげ玉402を備えている。ひげ玉402の中心部には、ひげぜんまい308を厚み方向に貫通する孔402aが設けられている。
ぜんまい部401とひげ玉402とは、接続部402bによって接続されている。ぜんまい部401は、接続部402bを介して、ひげ玉402を中心にひげ玉402を巻回するコイル形状をなす。さらに、ひげぜんまい308は、細いコイル形状のぜんまい部401における、外周側の端部に設けられたひげ持403を備えている。ひげ持403は、てんぷ304を支持するてんぷ受(図示を省略する)に固定される。
図4において、ひげぜんまい308の厚さ寸法は、ひげぜんまい308の位置に応じて異なっている。図4に示すひげぜんまい308においては、ひげぜんまい308における渦の中心部の厚さ寸法の方が、渦の外周部の厚さ寸法よりも小さい。すなわち、ひげぜんまい308は、渦の中心部の厚さよりも、渦の外周部の厚さの方が厚い。
ひげぜんまい308において、外周側の湾曲部の高さを高くし、内周側の湾曲部の高さを低くすることによって、外周側の湾曲部の剛性を高め、かつ、同心円収縮し振動特性の向上を図ることができる。このように、ひげぜんまい308における厚さを部分的に異ならせることにより、ひげぜんまい308の柔軟性あるいは伸縮性を低下させることなく、強度を効果的に高めることができる。
(ひげぜんまい308の製造方法)
つぎに、この発明にかかる実施の形態のシリコン加工物の製造方法を用いた、ひげぜんまい308の製造方法について説明する。図5は、この発明にかかる実施の形態のシリコン加工物の製造方法を用いた、ひげぜんまい308の製造方法を示す説明図である。
この発明にかかる実施の形態のシリコン加工物の製造方法による、ひげぜんまい308の製造工程においては、まず、図5(a)に示すように、平板状のシリコン単結晶基板100の表側面に、ひげぜんまい308の形状に応じたパターンのマスク層110を形成する。ひげぜんまい308の形状に応じたマスク層110は、シリコン単結晶基板100の表側面のうち、ひげぜんまい308を構成する部分を覆い、かつ、少なくともひげぜんまい308を構成する部分の周囲を覆わないパターンとする。
ひげぜんまい308の形状に応じたマスク層110は、ひげぜんまい308を構成する部分のうち、少なくとも一部に、開口111(111a、111b、111c)を備える。開口111は、渦の中心部に該当するマスク層110に配置された開口111bの方が、渦の外周部に該当するマスク層110に配置された開口111aよりも大きい。図5(a)における符号111cは、後述するエッチング加工により形成されるシリコン加工物を、周囲のシリコン単結晶基板100と離間させる貫通孔(図5(b)における符号120cを参照)に対応する開口を示している。
開口111は、ひげぜんまい308を構成する部分のうちの全部に設けられている必要はなく、ひげぜんまい308を構成する部分のうちの一部は、開口が配置されていない(ベタ塗り)状態であってもよい。ひげぜんまい308の形状に応じたマスク層110のパターンについては、説明を後述する。
ひげぜんまい308の形状に応じたマスク層110は、ひげぜんまい308を構成する部分の少なくとも一部が、ひげぜんまい308を構成する部分の周囲の部分のさらに外側に設けられる枠部分(図示を省略する)に接続されるパターンとしてもよい。具体的には、たとえば、ひげ持403となる部分と枠部分とを接続することができる。
つぎに、図5(b)に示すように、ひげぜんまい308の形状に応じたパターンのマスク層110が形成されたシリコン単結晶基板100に対して、当該マスク層110を用いたエッチング加工をおこなう(Siエッチング)。具体的には、たとえば、深掘りRIE技術によるドライエッチング加工をおこなう。このマスク層110を用いたエッチング加工により、シリコン単結晶基板100のうちマスク層110によって覆われていない部分が除去され、開口111(111a、111b、111c)の大きさに応じて、深さの異なる複数の凹部120a、120b、および貫通孔120cが形成される。
複数の凹部120a、120bが形成されることにより、エッチング加工をおこなった後のシリコン単結晶基板100の一面側は、複数の凹部120a、120bに起因する凹凸(突起)が形成される。また、エッチング加工をおこなった後のシリコン単結晶基板100には、エッジ状の角部520が形成される。
上記のように、ひげぜんまい308の形状に応じたマスク層110においては、シリコン加工物の形状に応じて大きさが異なる複数の開口111(111a、111b、111c)が配置されている。このため、一度のエッチング加工によって、渦の中心部の厚さよりも渦の外周部の厚さの方が厚く、かつ、ぜんまい部401における細いコイル形状を完全に独立させた構造の、ひげぜんまい308を構成する部分が浮き出た状態とすることができる。
また、上記のように、ひげぜんまい308を構成する部分の少なくとも一部を、枠部分に接続するパターンとすることにより、エッチング加工によって浮き出た状態となっている、ひげぜんまい308を構成する部分は、シリコン単結晶基板100と一体とされる。これにより、エッチング加工をおこなった後も、エッチング加工後のシリコン単結晶基板100からひげぜんまい308を構成する部分が脱落することがない。このため、単一のシリコン単結晶基板100に複数のひげぜんまい308を形成する場合において、複数のひげぜんまい308をまとめて取り扱うことができ、作業の容易化および量産性の向上を図ることができる。
つぎに、図5(c)に示すように、エッチング加工をおこなった後のシリコン単結晶基板100から、マスク層110を除去(剥離)する。マスク層110は公知の各種の方法によって容易に除去可能であるため、マスク層110の除去方法や除去手順などについては説明を省略する。
つぎに、マスク層110を除去した後のシリコン単結晶基板100に対して、水素アニール処理をおこない、図5(d)に示すように、複数の凹部120a、120bに起因する凹凸、および、マスク層110を除去した後のシリコン単結晶基板100の表面を平坦化する。水素アニール処理をおこなうことにより、ひげぜんまい308となる部分のシリコン単結晶基板100の表面を平坦化することができる。
また、水素アニール処理をおこなうことにより、シリコン単結晶基板100のうち、エッチング加工によりエッジ状となった角部520を、水素アニール処理によって角がなく丸みのある形状(R形状)に変化させることができる。さらに、水素アニール処理をおこなうことにより、複数の凹部120a、120bを平坦化することができる。
シリコン単結晶基板100においては、エッチング加工により、角張ったエッジ状の部分が生じる。ひげぜんまい308の製造に際して、このようなエッジ状の部分は、エッチング加工の後、マスク層110において開口111の大きさが変化する部分において、シリコン単結晶基板100の段差として発生する。そして、このようなエッジ状の部分は、水素アニール処理による平坦化により、角張った矩形状から、角がなく丸みのある形状(R形状)に変化する。このため、エッチング加工後のシリコン単結晶基板100に生じていた厚さが異なる段差部分140は、水素アニール処理をおこなうことにより、厚さの変化が緩やかになる。
ひげぜんまい308などのシリコン加工物においては、段差部分140の形状が矩形状であって厚さの変化が顕著な部分は、応力が集中しやすく、割れや欠けが生じやすい。これに対し、この実施の形態では、水素アニール処理をおこなうことによって、厚さが異なる段差部分における厚さの変化を緩やかにすることができるので、応力の集中を回避し、ひげぜんまい308の割れや欠けを生じにくくすることができる。これによって、強度の高いひげぜんまい308を製造することができる。
最後に、水素アニール処理をおこなったシリコン単結晶基板100から、ひげぜんまい308を構成する部分をもぎ取って、ひげぜんまい308となる部分を取り外す。ひげぜんまい308を構成する部分は、たとえば、ピンセットなどの器具を用いてもぎ取ることができる。これにより、ひげぜんまい308が完成する。
ひげぜんまい308を構成する部分と枠部分とを、ひげ持403の先端部分のみを介して接続した場合、ひげぜんまい308を構成する部分を、ピンセットによって把持して引っ張るだけの作業で、容易にもぎ取ることができる。上述したような一連の製造工程を経ることによって、上述した図4に断面を示したように、渦の中心部の厚さよりも渦の外周部の厚さの方が厚いひげぜんまい308を製造することができる。
(マスク層110のパターンの例)
つぎに、ひげぜんまい308の製造に用いるマスク層110のパターンの例について説明する。図6は、ひげぜんまい308の製造に用いるマスク層110のパターンの一例を示す説明図である。図6(a)においてはひげぜんまい308全体のパターンを示し、図6(b)においてはひげぜんまい308の一部(図6(a)におけるB部分)のパターンを拡大して示している。
図6(a)において、ハッチングの粗細は、マスク層110のパターンにおける開口111の大きさを示している。ハッチングが粗い(ハッチングの間隔が広い)部分は、ハッチングが細かい(ハッチングの間隔が狭い)部分よりも、開口111の大きさが小さい。ハッチングがない部分には、マスク層110は形成されない。すなわち、ひげぜんまい308を構成する部分の周囲に位置する、ひげぜんまい308を構成しない部分には、マスク層110は形成されない。
図6(a)に示すように、マスク層110における開口111は、渦の中心から外周側にむかって段階的に小さくなるように配置されている。図6(b)に示すように、マスク層110は、渦の方向に沿って長く開口する溝状の開口111(111a、111b)を備えている。溝状の開口111は、渦の中心側の各開口(溝)111bの幅が、渦の外側の各開口(溝)111aの幅よりも大きくなるように形成されている。
また、溝状の開口111は、ひげぜんまい308において厚さが変化する段差部分140において、大きさの異なる開口(幅の異なる溝)111a、111bどうしが連続するように形成されている。ひげぜんまい308の段差部分140において、大きさの異なる開口(幅の異なる溝)111a、111bどうしは、連続する形状に限らず、それぞれが独立していてもよい。
図7は、ひげぜんまい308の製造に用いるマスク層110のパターンの別の一例を示す説明図である。図7においては、ひげぜんまい308の一部(図6(b)と同じ位置)のパターンを拡大して示している。図7に示すように、マスク層110は、渦の中心から放射状に延びる方向を長手方向とし、マスク層110によって形成されるぜんまい部401の長さ方向を幅方向とする、溝状の開口111を備えている。
溝状の開口111は、渦の中心側の各開口(溝)111bの幅が、渦の外側の各開口(溝)111aの幅よりも大きくなるように形成されている。溝状の開口111の大きさは、図7に示すように、渦の中心から放射状に広がる方向を長手方向とする開口(溝)111の長さを調整してもよい。具体的には、たとえば、幅が狭い開口(溝)111aの長さを、幅が広い開口(溝)111bの長さよりも長くしてもよい。
大きく開口する開口111aにおいては、小さく開口する開口111bよりもエッチングが早く進行する。これに対し、幅が狭い開口(溝)111aの長さを、幅が広い開口(溝)111bの長さよりも長くする、すなわち、開口111の長さと幅の両方を調整して開口111の大きさを調整することにより、ひげぜんまい308において位置ごとに異なる厚さを精度よく調整することができる。
図8は、ひげぜんまい308の製造に用いるマスク層110のパターンの別の一例を示す説明図である。図8においては、ひげぜんまい308の一部(図6(b)と同じ位置)のパターンを拡大して示している。図8に示すように、マスク層110は、大きさの異なる、矩形状の開口111を複数備えている。各開口111は、渦の中心側の各開口111bの方が、渦の外側の各開口111aよりも大きくなるように形成されている。
相対的に大きな開口111bが形成された領域における開口111bの存在密度(単位領域あたりの開口の数)は、相対的に小さな開口111aが形成された領域における開口111aの存在密度よりも低い。相対的に小さな開口111aが形成された領域における開口111aの存在密度は、相対的に大きな開口111bが形成された領域における開口111bの存在密度よりも高い。
このように、複数種類の大きさの矩形状の開口を、ひげぜんまい308の形状(部分ごとの厚さ)に応じて配置したパターンとすることにより、ひげぜんまい308における段差を小さくすることができる。これにより、応力の集中を回避し、ひげぜんまい308の割れや欠けを生じにくくすることができる。
図9は、ひげぜんまい308の製造に用いるマスク層110のパターンの別の一例を示す説明図である。図9においては、ひげぜんまい308の一部(図6(b)と同じ位置)のパターンを拡大して示している。図9に示すように、マスク層110は、大きさの異なる、円形状の開口111を複数備えている。各開口111は、渦の中心側の各開口111bの方が、渦の外側の各開口111aよりも大きくなるように形成されている。
相対的に大きな開口111bが形成された領域における開口111bの存在密度(単位領域あたりの開口の数)は、相対的に小さな開口111aが形成された領域における開口111aの存在密度よりも低い。相対的に小さな開口111aが形成された領域における開口111aの存在密度は、相対的に大きな開口111bが形成された領域における開口111bの存在密度よりも高い。
開口111の形状を円形状とすることにより、開口111の配置パターンが開口111の形状に左右されにくくなる。これにより、開口111の存在密度(単位領域あたりの開口111の数)をきめ細かく調整することができる。そして、これにより、ひげぜんまい308における段差を小さくすることができ、応力の集中を回避し、ひげぜんまい308の割れや欠けを生じにくくすることができる。
図10および図11は、ひげぜんまい308の製造に用いるマスク層110のパターンの別の一例を示す説明図である。図10および図11においては、マスク層110において、相対的に大きな開口111bが形成された領域と、相対的に小さな開口111aが形成された領域との境界部分のパターンを概略的に示している。すなわち、図10および図11においては、マスク層110を用いたエッチング加工後のシリコン単結晶基板100において、厚さが変化する厚み変化部の形状を示している。
たとえば、図10においては、くさび形の厚み変化部1001を示している。また、たとえば、図11においては、波形の厚み変化部1101を示している。マスク層110における厚み変化部1001、1101の形状をくさび形や波形とすることにより、エッチング加工によって形成されるぜんまい部401の長さ方向において、或る1箇所から顕著な段差が生じる場合と比較して、応力の集中を回避し、ひげぜんまい308の割れや欠けを一層生じにくくすることができる。
(ひげぜんまい308の別の構造)
つぎに、ひげぜんまい308の別の構造について説明する。図12および図13は、ひげぜんまい308の別の構造を示す説明図である。ひげぜんまい308は、上記のように、渦の中心部の厚さよりも、渦の外周部の厚さの方が厚い形状に限らない。
ひげぜんまい308は、たとえば、図12に示すように、渦の中心部と渦の外周部との厚さが、渦の中心部と外周部との間の厚さよりも厚い形状であってもよい。図12に示すひげぜんまい308は、ぜんまい部401のうちもっとも外周側の部分と、ひげ玉402および接続部402b部分と、が厚くなるように形成されている。また、図12に示すひげぜんまい308は、ひげ玉402の外周部分から外周側に向かって徐々に厚さが薄くなり、ふたたび、ぜんまい部401のうちもっとも外周側の部分に向かって徐々に厚くなるように形成されている。
また、ひげぜんまい308は、たとえば、図13に示すように、ぜんまい部401のうち、ひげ玉402および接続部402b部分がもっとも厚くなるように形成されていてもよい。図13に示すひげぜんまい308において、もっとも外周側のぜんまい部401は、ひげ玉402および接続部402b部分よりも薄いが、もっとも外周側のぜんまい部401とひげ玉402との間におけるぜんまい部401の厚さよりも厚い。
図12および図13に示すように、ひげ玉402および接続部402b部分の厚さを相対的に厚くすることにより、駆動機構301に組み込まれた場合の強度を確保し、駆動機構301の経時劣化を抑制することができる。また、図12および図13に示すように、ひげ玉402および接続部402b部分を厚くするとともに、もっとも外周側のぜんまい部401の厚さを、内周側のぜんまい部401よりも厚くすることで、ひげぜんまい308の柔軟性あるいは伸縮性を低下させることなく、強度を効果的に高めることができる。
(マイクロ光学ミラーの構造)
図14は、マイクロ光学ミラーの構造を示す説明図である。この発明にかかるシリコン加工物は、ひげぜんまい308などの時計部品に用いるものに限らない。この発明にかかるシリコン加工物の製造方法は、図14に示すような、マイクロ光学ミラー1400のシリコン加工物に適用することができる。
図14に示すように、マイクロ光学ミラー1400は、シリコン単結晶基板100の一面側に設けられたミラー部1401を備える。マイクロ光学ミラー1400におけるミラー部1401は、シリコン単結晶基板100の一面側から、球面状に凹んでいる。マイクロ光学ミラー1400は、多数の微小鏡面(マイクロミラーすなわちミラー部1401)を平面に配列した表示素子の一種であって、デジタル・マイクロミラー・デバイス(Digital Micromirror Device:登録商標)などと称されるMEMSデバイスに適用される。また、マイクロ光学ミラー1400は、図示を省略する公知の三次元レーザレーダに適用することもできる。
図15は、マイクロ光学ミラー1400の製造方法の一部を示す説明図である。図15(a)は、上述した図1における(c)に相当する工程を示しており、図15(b)は図1における(d)に相当する。マイクロ光学ミラー1400の製造に際しては、ミラー部1401の中央部分に位置する開口111ほど大きく、ミラー部1401の外周部分に位置する開口111ほど小さくなるパターンのマスク層110を形成する。そして、このマスク層110を用いてエッチング加工することにより、図15(a)に示すように、ミラー部1401となる部分における中央にもっとも深く、かつ、広い凹部120(120d)を形成する。また、凹部120(120d)から放射状に、凹部120(120d)から離間するほど浅くなる凹部120(120e〜120i)を形成する。
つぎに、図15(a)に示すシリコン単結晶基板100に対してアニール処理(水素アニール処理)をおこなうと、図15(b)に示すように、中央部分がもっとも凹んだ球面状の凹形状をなすミラー部1401を形成することができる。水素アニール処理により、ミラー部1401の表面は、原子レベルで平坦化される。これにより、ミラー部1401が反射する光の方向を高精度に制御することができ、高性能なマイクロ光学ミラー1400を提供することができる。
(ダイヤフラムの構造)
図16は、ダイヤフラムの構造を示す説明図である。図16においては、ダイヤフラムを厚さ方向に沿って切断した断面を示している。この発明にかかるシリコン加工物の製造方法は、図16に示すような、ダイヤフラム1600のようなシリコン加工物に適用することができる。図16に示すように、ダイヤフラム1600は、加えられた圧力に応じて変形(振動)する膜を備え、マイクロフォン(シリコンマイクロフォン)、圧力計や流量計などの計器、電話機の振動板、ポンプなどに適用することができる。
たとえば、音を電気信号に変換する機器であるマイクロフォンは、音(空気振動)をダイヤフラム1600で受け止め、ダイヤフラム1600の振動を電気信号に変換する。マイクロフォンには、ダイヤフラム1600が筐体内において垂直に立った状態で音を受けるサイドアドレスと称されるものや、ダイヤフラム1600が円筒の中に固定されたエンドアドレスと称されるものなどがある。
図16に示すように、ダイヤフラム1600は、中央部に膜1601を備え、当該膜1601の周囲を支持部1602によって支持している。ダイヤフラム1600において、膜1601および支持部1602は一体に形成されており、膜1601は支持部1602よりも厚さが薄い。また、膜1601は、位置によって厚さが異なっている。この発明にかかるシリコン加工物の製造方法によれば、図16に示すような、場所によって厚さが異なるシリコン製のダイヤフラム1600を、一度のエッチング加工によって製造することができる。また、フォトリソグラフィ技術およびRIEを用いてダイヤフラム1600を製造することにより、ダイヤフラム1600を高精度に加工することができる。
図16に示したダイヤフラム1600の製造に際しては、まず、シリコン単結晶基板100の一面側に対して、ダイヤフラム1600の表面側の形状に応じて大きさの異なる開口を配置したマスク層110を形成し、当該マスク層110を用いてエッチング加工をおこなう。つぎに、シリコン単結晶基板100の他面側に対して、ダイヤフラム1600の他面側の形状に応じて大きさの異なる開口を配置したマスク層110を形成し、当該マスク層110を用いてエッチング加工をおこなう。その後、一面側および他面側にエッチング加工がおこなわれたシリコン単結晶基板100に対して、水素アニール処理をおこなうことによりダイヤフラム1600を完成させる。
以上説明したように、この発明にかかる実施の形態のシリコン加工物の製造方法は、シリコン単結晶基板100(または積層基板)に、シリコン加工物の形状に応じた開口111を配置した所定パターンのマスク層110を形成し、当該マスク層110部分を残して残余を除去するエッチング加工をおこなう。つぎに、エッチング加工されたシリコン単結晶基板100(または積層基板における活性層若しくは支持層)からマスク層110を除去した後、当該シリコン単結晶基板100に対してアニール処理をおこなう。そして、この発明にかかる実施の形態のシリコン加工物の製造方法は、エッチング加工後のシリコン単結晶基板100の厚さが相対的に厚い部分と、当該厚さが相対的に薄い部分とで、開口111ごとの大きさを異ならせたマスク層110を形成することを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態のシリコン加工物の製造方法によれば、1回のマスク層形成、かつ、1回のエッチング加工によって、単一のシリコン加工物の場所によって厚さが異なる、複数段の厚さを備えたシリコン加工物を製造することができる。これにより、シリコン加工物の厚さに応じてマスク層110を複数回形成する従来の方法と比較して、生産性の向上を図ることができる。また、この発明にかかる実施の形態のシリコン加工物の製造方法によれば、単一のシリコン加工物が備える厚さの種類(段数)が多くなるほど、従来技術によるシリコン加工物の製造方法と比較して、生産性の向上を図ることができる。
従来技術によるシリコン加工物の製造方法は、シリコン加工物の厚さに応じてマスク層を複数回形成するため、1回目に形成するマスク層の位置と、2回目以降に形成するマスク層の位置と、の正確な位置合わせが求められる。このため、作業が繁雑になり、生産性に劣る。
これに対し、この発明にかかる実施の形態のシリコン加工物の製造方法によれば、1回のマスク層形成によって複数段の厚さを備えたシリコン加工物を製造することができるので、マスク層110どうしの煩雑な位置合わせの作業をなくし、生産性の向上を図ることができる。
この発明にかかる実施の形態のシリコン加工物の製造方法を、シリコン製のひげぜんまい308の製造に用いることにより、作業工程数を増やすことなく、部分的に厚さ(ひげの高さ)を変えることができる。これによって、上述したように、外周側の湾曲部の高さを高くし、内周側の湾曲部の高さを低くすることによって、外周側の湾曲部の剛性を高め、かつ、同心円収縮し振動特性が良好なひげぜんまい308を、容易かつ高精度に製造することができる。
また、この発明にかかる実施の形態のシリコン加工物の製造方法によれば、エッチング加工がおこなわれたシリコン単結晶基板100に対してアニール処理をおこなうことにより、ひげぜんまい308などのシリコン加工物の表面の段差部分140に必ずR形状が形成される。これにより、段差部分140への応力集中を回避し、ひげぜんまい308などのシリコン加工物の強度向上を図ることができる。
また、この発明にかかる実施の形態のシリコン加工物の製造方法は、エッチング加工後のシリコン単結晶基板100の厚さが相対的に厚い部分に対応する開口111aが、当該厚さが相対的に薄い部分に対応する開口111bの大きさよりも小さいマスク層110を形成することを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態のシリコン加工物の製造方法によれば、製造目的とするシリコン加工物の厚さに応じて大きさを調整した開口111が配置されたマスク層110を1回形成するだけで、複数段の厚さを備えたシリコン加工物を製造することができる。これにより、シリコン加工物の厚さに応じてマスク層110を複数回形成する従来の方法と比較して、生産性の向上を図ることができる。
また、この発明にかかる実施の形態のシリコン加工物の製造方法は、エッチング加工後のシリコン単結晶基板100に対して、水素アニール処理をおこなうことを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態のシリコン加工物の製造方法によれば、水素アニール処理をおこなうことにより、シリコン加工物の表面の酸化膜を除去し、シリコン加工物の表面を水素終端することができる。これにより、シリコン加工物の表面を平坦化するとともに、シリコン加工物の表面の清浄化を図ることができる。
また、この発明にかかる実施の形態のシリコン加工物の製造方法は、シリコンによって形成されたシリコン加工物であって、場所によって厚さが異なり、シリコン加工物を形成するシリコン原子201の自己拡散により平坦化された表面を備えたことを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態のシリコン加工物によれば、シリコン原子201の自己拡散により平坦化された表面を備えるため、場所によって厚さが異なっていても、シリコン加工物において局所的に応力が集中することを回避することができる。これにより、シリコン加工物の強度の向上を図ることができる。
また、この発明にかかる実施の形態のシリコン加工物は、時計の駆動機構を構成する時計部品であることを特徴としている。この発明にかかる実施の形態のシリコン加工物によれば、駆動にともなう変形や摩擦に対する耐性を高めた、強度の高い時計部品を提供することができる。
以上のように、この発明にかかるシリコン加工物の製造方法およびシリコン加工物は、場所によって厚さが異なるシリコン加工物の製造にかかるシリコン加工物の製造方法および当該製造方法を用いて製造されるシリコン加工物に有用であり、特に、強度が要求されるシリコン加工物の製造に適している。
100 シリコン単結晶基板
110 マスク層
111 開口
111a 相対的に小さな開口
111b 相対的に大きな開口
120、120a、120b 凹部
120c 貫通孔
140 段差部
201 シリコン原子
308 ひげぜんまい
1400 マイクロ光学ミラー
1401 ミラー部
1600 ダイヤフラム
1601 膜

Claims (5)

  1. 酸化膜を介して支持層に積層された活性層および前記支持層の少なくとも一方の層、または、シリコン単結晶基板に、シリコン加工物の形状に応じた開口を配置した所定パターンのマスク層を形成するマスク層形成工程と、
    前記活性層または前記支持層、若しくは前記シリコン単結晶基板に対して、前記マスク層形成工程において形成されたマスク層部分を残して残余を除去するエッチング加工をおこなうエッチング工程と、
    前記エッチング工程においてエッチング加工された前記活性層または前記支持層、若しくは前記シリコン単結晶基板から前記マスク層を除去するマスク層除去工程と、
    前記マスク層除去工程によってマスク層が除去された前記活性層または前記支持層、若しくは前記シリコン単結晶基板に、アニール処理をおこなうアニール処理工程と、
    を含み、
    前記マスク層形成工程は、前記エッチング工程におけるエッチング加工後の前記活性層または前記支持層、若しくは前記シリコン単結晶基板の厚さが相対的に厚い部分と、当該厚さが相対的に薄い部分とで、前記開口ごとの大きさを異ならせたマスク層を形成することを特徴とするシリコン加工物の製造方法。
  2. 前記マスク層形成工程は、
    前記エッチング工程におけるエッチング加工後の前記活性層または前記支持層、若しくは前記シリコン単結晶基板の厚さが相対的に厚い部分に対応する前記開口が、当該厚さが相対的に薄い部分に対応する前記開口の大きさよりも小さいマスク層を形成することを特徴とする請求項1に記載のシリコン加工物の製造方法。
  3. 前記アニール処理工程は、水素アニール処理をおこなうことを特徴とする請求項1または2に記載のシリコン加工物の製造方法。
  4. シリコンによって形成されたシリコン加工物であって、
    前記シリコン加工物は、場所によって厚さが異なり、
    前記シリコン加工物を形成するシリコン原子の自己拡散により平坦化された表面を備えたことを特徴とするシリコン加工物。
  5. 時計の駆動機構を構成する時計部品であることを特徴とする請求項4に記載のシリコン加工物。
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