JP2017041055A - 自動取引装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】取引可能な状態をより長く継続させること。
【解決手段】取引により決定される仮の排出金額に対応する各金種の現金の枚数を算出する算出部と、上記算出部により算出された各金種の現金の算出枚数を調整して各金種の現金の排出枚数を決定する決定部と、を備え、上記決定部は、第1の金種の現金の排出枚数を0に設定し、かつ、上記第1の金種よりも高額である第2の金種の現金の排出枚数を上記第2の金種の現金の算出枚数より多くする調整を行う、自動取引装置が提供される。
【選択図】図6

Description

本発明は、自動取引装置に関する。
昨今、金融機関のATM(Automatic Teller Machine)に代表される自動取引装置は、銀行、駅構内、空港、ショッピングモールおよびコンビニエンスストアなど、多様な場所に設置されている。顧客は、この自動取引装置に表示される表示画面において各種操作を行うことにより、入金、出金および残高照会などの取引を行うことができる。
このような自動取引装置には、例えば、外貨両替を行うことが可能な機種も存在する。例えば、下記特許文献1に記載の外貨両替機能を有する取引装置は、取引の内容を印字して顧客に示し、顧客の確認を得てから両替取引を実施する。
特開2006−244257号公報
自動取引において、取引により生じた釣銭は、紙幣や硬貨等の現金で払い出される。これらの現金は、自動取引装置の収納庫に収納されている。釣銭の払出処理を繰り返すことにより、現金の収納枚数が減少する。そして、ある金種の現金の収納枚数が、1回の取引において払い出す可能性のある最大枚数(最大払出枚数)を下回る場合、自動取引装置は自動取引を中止していた。
しかし、従来の自動処理においては、釣銭の払出による現金の収納枚数の減少についてはなんら考慮されていなかった。例えば、外貨両替においては、運用または保安上の観点から自動取引装置1への硬貨の入金が制限され得る。また、機器コストの低減のため硬貨入金機構が搭載されないことがある。この場合、硬貨の収納枚数は増えることなく、一方的に減少する。そのため、自動取引が中止となることがあり、顧客に取引サービスを提供できる機会や、取引サービスにより得られる利益を失っていた。また、自動取引が中止になるたびに現金を収納庫に補充する必要があるので、補充の手間による負担が生じていた。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、取引可能な状態をより長く継続させることが可能な、新規かつ改良された自動取引装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、取引により決定される仮の排出金額に対応する各金種の現金の枚数を算出する算出部と、上記算出部により算出された各金種の現金の算出枚数を調整して各金種の現金の排出枚数を決定する決定部と、を備え、上記決定部は、第1の金種の現金の排出枚数を0に設定し、かつ、上記第1の金種よりも高額である第2の金種の現金の排出枚数を上記第2の金種の現金の算出枚数より多くする調整を行う、自動取引装置が提供される。
上記第1の金種は、上記各金種の現金を収納する収納庫に収納されている上記各金種の現金の収納枚数に応じて決定されてもよい。
上記第1の金種は、上記現金の上記収納枚数が第1の閾値を下回る金種であってもよい。
上記第1の閾値は、金種ごとに設定されてもよい。
上記第1の金種は、上記各金種の現金の排出に係る優先度に基づいて決定されてもよい。
上記優先度は、上記各金種の現金の上記収納枚数に応じて決定されてもよい。
上記第1の金種は、上記各金種の現金の上記算出枚数に応じて決定されてもよい。
上記第1の金種は、上記現金の上記算出枚数が第2の閾値を上回る金種であってもよい。
上記第2の閾値は、金種ごとに設定されてもよい。
上記決定部は、上記仮の排出金額、および調整によって変更される各金種の現金の予定排出枚数に対応する予定排出金額に応じて、上記算出枚数を上記排出枚数に設定するか否かを判定してもよい。
上記決定部は、上記仮の排出金額と上記予定排出金額との差額に応じて、上記算出枚数を上記排出枚数に設定するか否かを判定してもよい。
上記決定部は、上記差額が所定額を上回る場合、上記算出枚数を上記排出枚数に設定してもよい。
上記所定額は、現在の取引により得られる利益額、または過去の所定の期間における取引により得られた利益額の少なくともいずれかに応じて決定される金額であってもよい。
上記取引は、外貨両替取引であり、上記利益額は、上記外貨両替取引における両替レートに含まれる手数料により得られる利益額であってもよい。
上記仮の排出金額は、顧客の投入する金額から上記取引に係る決済金額を差し引いて得られる金額であり、上記所定額は、上記決済金額に応じて決定される金額であってもよい。
上記決定部は、上記第2の金種が上記第1の金種に該当する場合、上記第2の金種よりもさらに高額である第3の金種の現金の排出枚数を上記第3の金種の現金の算出枚数より多くする調整を行ってもよい。
上記自動取引装置は、上記仮の排出金額に係る情報とともに、上記各金種の現金の排出枚数に対応する排出金額に係る情報を出力する制御を行う出力制御部をさらに備えてもよい。
上記仮の排出金額は、顧客の投入する金額から上記取引に係る仮購入数に応じて決定される仮決済金額を差し引いて得られる金額であり、上記決定部は、上記仮の排出金額と上記調整によって変更される各金種の現金の予定排出枚数に対応する予定排出金額との差額が上記仮購入数に対応する上記仮の排出金額と上記予定排出金額との差額より小さくなる場合の購入数に基づいて上記排出金額を決定してもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、取引により決定される仮の決済金額を構成する各金種の現金の仮決済枚数を算出する算出部と、上記各金種の現金の上記仮決済枚数を調整して上記取引の決済金額を決定する決定部と、を備え、上記決定部は、上記仮決済枚数に対応する第1の金種の現金の枚数を0に設定することにより上記決済金額を上記仮の決済金額より低くする調整を行う、自動取引装置が提供される。
以上説明したように本発明によれば、取引可能な状態をより長く継続させることが可能である。
本発明の一実施形態に係る自動取引装置の外部構成を示した図である。 本発明の一実施形態に係る自動取引装置の基本構成を示した図である。 本発明の一実施形態に係る設定部による各金種の現金の算出枚数に対応する繰上げ対象枚数の設定に係る画面の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る自動取引装置による外貨両替処理の一例を示すフローチャートである。 同実施形態に係る外貨両替処理の一例を示す図である。 同実施形態に係る取引確定後の排出金額等の情報の表示例を示す図である。 同実施形態の第1の変形例に係る外貨両替処理の一例を示す図である。 同実施形態の第2の変形例に係る外貨両替処理の一例を示す図である。 同実施形態の第3の変形例に係る外貨両替処理の一例を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る自動取引装置による外貨両替処理の一例を示すフローチャートである。 同実施形態に係る外貨両替処理の一例を示す図である。 同実施形態の変形例に係る外貨両替処理の一例を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る自動取引装置による外貨両替処理の一例を示すフローチャートである。 同実施形態に係る外貨両替処理の一例を示す図である。 同実施形態に係る決済情報の表示画面の一例を示す図である。 本発明の第4の実施形態に係る自動取引装置による外貨両替処理の一例を示すフローチャートである。 同実施形態に係る外貨両替処理の一例を示す図である。 同実施形態に係る購入数の選択のための表示画面の一例を示す図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
本発明は、一例として「2.第1の実施形態」〜「5.第4の実施形態」において詳細に説明するように、多様な形態で実施され得る。
以下では、まず、このような各実施形態において共通する自動取引装置の概要、および基本構成について図1および図2を参照して説明する。
<1.自動取引装置の概要>
自動取引装置1は、金融機関の顧客による操作に基づいて金銭の取引、具体的には外貨両替処理を実行する顧客操作型端末である。自動取引装置1は、金融機関の営業店、駅構内、空港、ホテル、ショッピングモール、コンビニエンスストア、またはオフィスビルディングなどの多様な施設に設置される。
なお、上記取引は、自動取引装置1単体で実施されてもよいし、専用網を介して接続される金融機関ホストにおいて実施されてもよい。ここで、金融機関ホストとは、専用網を介して自動取引装置1と通信することにより、各種取引を制御するホストコンピュータである。例えば、金融機関ホストは、自動取引装置1を操作する顧客の認証を行ったり、自動取引装置1において顧客により指示された入金や振込などの金銭取引(勘定の取引処理)を実行したりする。また、金融機関ホストは、口座番号、暗証番号、氏名、住所、年齢、生年月日、電話番号、職業、家族構成、年収、預金残高などの顧客情報(口座の元帳)を管理する。
本発明の実施形態は、上述した自動取引システムに含まれる自動取引装置1に関し、特に、自動取引装置1において実行される外貨両替取引に関する。そこで、以下、自動取引装置1の構成を説明した後に、本発明の各実施形態について詳細に説明する。
[1.1.外部構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る自動取引装置1の外部構成を示した図である。図1を参照すると、本実施形態に係る自動取引装置1は、テンキー2、紙幣入出金口3、硬貨入出金口4、カード挿入排出口5、明細票排出口6、および操作表示部12を備える。操作表示部12は、顧客による操作の誘導画面を表示する表示部および顧客操作を検出する顧客操作部としての機能を包含する。表示部としての機能は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ装置、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display:LCD)装置、OLED(Organic Light Emitting Diode)装置により実現される。また、顧客操作部としての機能は例えばタッチパネルにより実現される。なお、図1においては表示部および顧客操作部の機能が自動取引装置1において操作表示部12として一体的に構成される例を示しているが、表示部および顧客操作部の機能は分離して構成されてもよい。
テンキー2は、暗証番号や取引金額等を入力するための顧客操作部の一例である。
紙幣入出金口3は、顧客による紙幣の入金口、および顧客への紙幣の出金口としての機能を有する。具体的には、本実施形態に係る紙幣入出金口3により、両替前の紙幣が入金され、両替後の紙幣が出金される。硬貨入出金口4は、顧客による硬貨の入金口、および顧客への硬貨の出金口としての機能を有する。具体的には、本実施形態に係る硬貨入出金口4により、両替後の硬貨が出金される。なお、外貨両替が実施される場合、硬貨入出金口4による硬貨の入金は、運用または保安上の観点から制限されることがある。また、機器コストの低減のため硬貨入金機構が搭載されないことがある。本実施形態に係る自動取引装置1が取り扱うJPY(日本円)の紙幣および硬貨の金種は、1万円札、1千円札、500円硬貨、100円硬貨、10円硬貨、および1円硬貨である。なお、自動取引装置1は、50円硬貨や5円硬貨等の他の金種を取り扱ってもよい。また、外貨両替が実施される場合、自動取引装置1は、USD(米ドル)やEUR(欧ユーロ)など、他の通貨の他の金種を取り扱ってもよい。
カード挿入排出口5は、顧客の磁気カードの挿入および排出を行うための開口部である。また、明細票排出口6は、取引情報が印刷された明細票(レシート)を排出するための開口部である。
[1.2.基本構成]
図2は、本発明の一実施形態に係る自動取引装置1の基本構成を示した図である。図2を参照すると、本実施形態に係る自動取引装置1は、主制御部10、通信部11、操作表示部12、紙幣入出金部13、複数の紙幣カセット14−1〜14−M、複数の紙幣残数検出装置15−1〜15−M、硬貨入出金部16、複数の硬貨カセット17−1〜17−N、複数の硬貨残数検出装置18−1〜18−N、および記憶部19を有する。自動取引装置1は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、センサ、カセット(収納庫)、および通信装置等のハードウェア構成を備え、これらのハードウェア構成によって、自動取引装置1に含まれる各機能が実現される。
主制御部10は、自動取引装置1の各構成要素を制御し、各種金銭の取引を実施する機能を有する。主制御部10は、投入された通貨を、顧客が指定した通貨に両替する外貨両替処理を実施する。この際、主制御部10は、外貨両替処理により生じ得る排出金額(釣銭)を調整し、排出金額に対応する現金(紙幣および硬貨)の排出枚数を決定する。主制御部10に含まれる各機能(算出部101、決定部102、出力制御部103、設定部104)については後述する。
通信部11は、不図示の専用網を介して金融機関ホストまたは専用端末とデータの送受信を行う機能を有する。通信部11は、例えば金融機関ホストから、外貨両替処理において用いられる複数カ国の両替レート等の情報を取得する。通信部11が取得した各種情報は、記憶部19に記憶される。
操作表示部12については、図1を参照して上述したのでここでの説明は省略する。なお、操作表示部12に表示される両替画面の例については、図6、図15、および図18を参照して後述する。また、操作表示部12を介して、自動取引装置1の有する各種機能の設定が変更されてもよい。操作表示部12に表示される設定変更画面の例については、図3を参照して後述する。
紙幣入出金部13は、紙幣入出金口3から入金/出金する紙幣を管理する機能を有する。具体的には、紙幣入出金部13は、紙幣入出金口3から入金された紙幣を鑑別部(不図示)に搬送し、鑑別部により通貨種別(どの国の通貨か)、金種(日本円であれば、一万円札か千円札か等)を鑑別する。紙幣入出金部13は、鑑別結果を主制御部10に出力すると共に、鑑別結果に従って適切な紙幣カセット14−1〜14−Mに搬送する。また、紙幣入出金部13は、主制御部10による両替処理に従って、両替後金額に含まれる紙幣を紙幣カセット14−1〜14−Mから繰り出し、紙幣入出金口3に搬送させ、紙幣入出金口3から出金させる。
紙幣カセット14(14−1〜14−M)は、通貨種別、金種別毎に紙幣を収納する収納庫である。
紙幣残数検出装置15(15−1〜15−M)は、紙幣カセット14の各々に収納されている紙幣の残数を検出し、検出結果を主制御部10に出力する装置である。紙幣の残数の検出方法については特に限定されない。例えば、紙幣残数検出装置15は、紙幣を計数する計数装置であってもよい。計数装置は、紙幣入出金口3から紙幣カセット14に搬送される紙幣の枚数、または紙幣カセット14から紙幣入出金口3に排出される紙幣の枚数を計数する装置である。紙幣の計数方法については、公知の技術が用いられる。
硬貨入出金部16は、硬貨入出金口4から入金/出金する硬貨を管理する機能を有する。具体的には、硬貨入出金部16は、硬貨入出金口4から入金された硬貨を鑑別部(不図示)に搬送し、鑑別部により通貨種別(どの国の通貨か)、金種(日本円であれば、百円硬貨か十円硬貨か等)を鑑別する。硬貨入出金部16は、鑑別結果を主制御部10に出力すると共に、鑑別結果に従って適切な硬貨カセット17−1〜17−Mに搬送する。また、硬貨入出金部16は、主制御部10による両替処理に従って、両替後金額に含まれる硬貨を硬貨カセット17−1〜17−Mから繰り出し、硬貨入出金口4に搬送させ、硬貨入出金口4から出金させる。なお、上述したように、本実施形態に係る外貨両替処理においては、運用または保安上の観点から、硬貨入出金部16による硬貨の入金は制限されることが想定される。また、機器コストの低減のため硬貨入金機構が搭載されないことが想定される。そのため、本実施形態においては、硬貨入出金部16は、硬貨の出金管理のみを実施する。本実施形態はかかる例に限定されず、外貨両替処理において硬貨の入金処理が実施されてもよい。
硬貨カセット17(17−1〜17−N)は、通貨種別、金種別毎に硬貨を収納する収納庫である。
硬貨残数検出装置18(18−1〜18−N)は、硬貨カセット17の各々に収納されている硬貨の残数を検出し、検出結果を主制御部10に出力する装置である。硬貨の残数の検出方法については特に限定されない。例えば、硬貨残数検出装置18は、硬貨カセット17に収納されている硬貨の積載高さや、硬貨カセット17の重量に基づいて、硬貨の残数を検出してもよい。ここで、硬貨残数検出装置18は、硬貨の所定の枚数を「ニアエンド」として設定する。ニアエンドとは、硬貨カセット17に収納されている硬貨の数がこれ以上減少すると自動取引装置1による自動取引の継続が困難になる可能性の高くなるときの硬貨の残数の閾値を意味する。例えば、ニアエンドは、硬貨カセット17が収納可能な硬貨の枚数のうち、特定の割合に相当する枚数であってもよい。より具体的には、ある金種の硬貨を硬貨カセット17が1000枚収納可能である場合、ニアエンドは200枚程度であってもよい。また、硬貨残数検出装置18は、ある金種の硬貨の収納枚数がニアエンド以下になったと検出した場合、通信部11を介して、自動取引装置1の管理者に通報してもよい。これにより、管理者は当該金種の硬貨を補充しなければならないことを認知することができる。また、硬貨残数検出装置18は、「最大払出枚数」を検出してもよい。ここで、「最大払出枚数」とは、1回の取引において払い出す可能性のある現金の最大枚数を意味する。例えば、本発明の一実施形態において、10円硬貨の最大払出枚数は9枚である。少なくとも一の金種の収納枚数が最大払出枚数を下回る場合、顧客に対して当該硬貨を釣銭として払い出すことができなくなる可能性が生じる。この場合、自動取引装置1は、取引を中止する。
記憶部19は、主制御部10による各種金銭の取引、特に本実施形態による外貨両替処理を実行するためのプログラムや、両替処理時に必要な外貨レート等の両替情報、または自動取引装置1の管理者により設定される設定情報等を記憶する。
[1.3.主制御部の機能]
次に、主制御部10に含まれる各機能部の有する機能について説明する。
(算出部)
算出部101は、取引により決定される金額に対応する各金種の現金の枚数を算出する機能を有する。例えば、取引により決定される金額が3456円である場合、算出部101は、1000円札が3枚、100円硬貨が4枚、10円硬貨が5枚、および1円硬貨が6枚であると算出する。
ここで、取引により決定される金額とは、実施形態によって異なる。例えば、第1、第2、および第4の実施形態における取引により決定される金額とは、顧客の投入する金額から外貨両替(購入)に対応する仮の決済金額を引いて得られる仮の排出金額であってもよい。また、第3の実施形態における取引により決定される金額とは、外貨両替に対応する仮の決済金額であってもよい。ここで、「仮の排出(決済)金額」とは、取引において一時的に算出される排出(決済)金額のことである。なお、「排出(決済)金額」とは、自動取引装置1により最終的に確定される各金額を意味する。
算出部101は、算出した各金種の枚数を、決定部102に出力する。
(決定部)
決定部102は、算出部101により算出された各金種の現金の算出枚数(仮決済枚数)を調整して、各金種の現金の排出枚数(排出金額)や、決済金額を決定する機能を有する。決定部102は、例えば、排出金額を決定する際に、ある金種(第1の金種)の排出枚数を0に設定し、第1の金種よりも高額である第2の金種の排出枚数を増やす調整を行う。一例をあげて説明すると、排出金額が18円である場合においては、1円硬貨の算出枚数は8枚、10円硬貨の算出枚数は1枚となる。この場合、決定部102は、1円硬貨の排出枚数を0枚にし、10円硬貨の排出枚数を2枚にする枚数調整を伴う繰上げ処理を行う。つまり、排出金額は20円となる。なお、第2の金種は第1の金種よりも高額な金種であれば特に限定されず、第2の金種が複数該当してもよい。しかし、仮の排出金額と調整後の排出金額との差額を低く抑えるためには、第2の金種は、第1の金種よりも1段階高額な金種であることが好ましい。また、第1の金種が複数存在する場合は、複数のうち最も高額な第1の金種よりもさらに高額な金種を第2の金種として設定することが好ましい。また、決定部102は、第1の金種よりも低額な金種の現金の排出枚数も併せて0枚に設定することが好ましい。これにより、仮の排出金額と調整後の排出金額との差額を低く抑えることができる。
決定部102は、上記のような繰上げ処理を、紙幣カセット14、または硬貨カセット17に収納されている現金の残数に応じて行ってもよい。例えば、決定部102は、上記カセットに収納されているいずれかの現金の枚数がニアエンド(第1の閾値)以下である場合に、上記のような調整を行ってもよい。より具体的には、1円硬貨の収納枚数がニアエンド以下である場合、1円硬貨の排出枚数を0にし、10円硬貨等の排出枚数を増やす調整を行ってもよい。これにより、ニアエンド以下の枚数である硬貨の枚数が最大払出枚数を下回ることがなくなり、自動取引装置1は取引を継続させることができる。なお、ニアエンドの枚数については、後述する設定部104等により適宜設定変更が可能である。
また、決定部102は、上記のような繰上げ処理を、各金種の現金の算出枚数に応じて行ってもよい。例えば、決定部102は、算出枚数が繰上げ対象枚数(第2の閾値)を上回っている場合に、上記のような調整を行ってもよい。より具体的には、1円硬貨の算出枚数が繰上げ対象枚数を上回っている場合、1円硬貨の排出枚数を0にし、10円硬貨等の排出枚数を増やす調整を行ってもよい。これにより、硬貨カセット17に収納されている1円硬貨の枚数の減少ペースを調整することができる。なお、上記既定の枚数については、後述する設定部104等により、適宜設定変更が可能である。
また、決定部102は、硬貨カセット17に収納されている硬貨の残数に応じて、繰上げ対象枚数を調整してもよい。例えば、硬貨残数検出装置18が硬貨カセット17に収納されている残数を直接検出する場合、検出される残数に応じて繰上げ対象枚数を変更させてもよい。例えば、検出される残数の減少に応じて、繰上げ対象枚数を減少させてもよい。これにより、硬貨カセット17に収納されている硬貨の枚数の減少ペースを徐々に緩やかにすることができる。
決定部102による上記のような繰上げ処理の具体例については、第1の実施形態において詳細に説明する。
なお、決定部102による繰上げ処理は、排出金額を増額する調整である。つまり、排出金額の調整により、自動取引装置1による自動取引の営業の継続を維持することができる一方で、自動取引一回当たりに得られる利益額は少なくなる。ここで、自動取引装置1により得られる利益額には、本実施形態においては、外貨両替取引における両替レートに含まれる手数料等が含まれる。それゆえ、排出金額の増額の大きさによっては、手数料等の利益以上の増額調整が実施されてしまい、損失が生じ得ることも考えられる。
そこで、決定部102は、算出金額、および調整後の予定排出金額に応じて、排出枚数を当初算出された算出枚数のとおりにするか否かを決定してもよい。例えば、算出金額と予定排出金額との差額の大きさ(例えば所定額以上か否か)に応じて、決定部102は、排出枚数を算出枚数のとおりにするか否かを決定してもよい。所定額とは、例えば上記のような利益額(外貨両替取引においては両替レートに含まれる手数料等)に応じて決められてもよい。より具体的には、所定額が利益額であってもよい。差額が利益額を上回る場合、その取引において損失が発生するからである。また、上記の利益額は、例えば自動取引装置1が過去の所定の期間における利益額の総額であってもよい。自動取引装置1が過去に実施した一または複数の取引の結果、総合して利益が得られていればよいからである。また、上記の所定額は、例えば決済金額であってもよい。上記のような繰上げ処理を行った結果、排出金額が顧客の投入した金額と同額になる場合があり得るからである。
決定部102による上記のような排出金額の再調整については、第2の実施形態において詳細に説明する。
また、決定部102は、外貨両替取引における決済金額を直接調整してもよい。具体的には、決定部102は、ある金種(第1の金種)の現金を排出しないように、第1の金種の決済枚数を0とし、決済金額を低くする調整を行ってもよい。これにより、上記のような繰上げ処理と同様の効果が得られる。決定部102による上記のような決済金額の調整については、第3の実施形態において詳細に説明する。
さらに、決定部102は、外貨両替取引における外貨の購入数の変更を促してもよい。具体的には、決定部102は、ある金種(第1の金種)の当初の排出金額と、算出枚数の調整により新たに算出される予定排出金額との差額が小さくなる場合の外貨の購入数を算出してもよい。これにより、上記のような繰上げ処理により生じる自動取引装置1の損失額を抑えることができる。決定部102による上記のような購入数の算出と変更については、第4の実施形態において詳細に説明する。
(出力制御部)
出力制御部103は、決定部102により調整または決定された排出金額等に係る情報を出力する制御を行う機能を有する。出力制御部103は、各種情報を通信部11や操作表示部12に出力する制御を行う。出力制御部103により出力される各種情報の出力態様は、例えば、操作表示部12を実現する各種ディスプレイへの表示や、不図示の音声出力装置による音声出力等であってもよい。
(設定部)
設定部104は、自動取引装置1に備えられる各種機能の設定を変更する機能を有する。設定部104は、例えば、通信部11または操作表示部12を介した入力により、各種機能の設定を変更する。各種機能の設定とは、例えば、上記各カセットに収納される各金種の現金のニアエンドの設定や、各金種の現金の算出枚数に対応する繰上げ対象枚数の設定であってもよい。例えば、設定部104は、各種設定を変更するための画面を操作表示部12に表示してもよい。
図3は、設定部104による各金種の現金の算出枚数に対応する繰上げ対象枚数の設定に係る画面の一例を示す図である。図3を参照すると、操作表示部12に表示される画面には、ルールテーブル121、ルール変更操作キー122、数字入力キー123、取消キー124、および設定キー125が配置されている。ルールテーブル121の各列には、金種ごとのルール、有効、および無効のフィールドが収納されている。金種ごとのルールには、1円硬貨、10円硬貨、および100円硬貨の繰上げ対象枚数が記載されている。有効および無効のフィールドには、上記のルールが有効であるか否かを示す○の表示が存在する。図3に示した例においては、1円硬貨の仮排出枚数が8枚以上である場合に10円硬貨に繰上げるルール、および10円硬貨の仮排出枚数が9枚以上である場合に100円硬貨に繰上げるルールが有効として設定されている。また、100円硬貨の仮排出枚数が4枚以上である場合に500円硬貨に繰上げるルールは無効として設定されている。
自動取引装置1の管理者は、操作表示部12を介して各数値やキーを押下することにより、設定部104が押下内容に応じて各種設定の変更を行う。例えば、管理者が金種ごとのルールに記載されている繰上げ対象枚数を示す数字を押下し、テンキー2や、操作表示部12に表示される画面上に実現される数字入力キー123等を介して数字を入力した場合、設定部104は、繰上げ対象枚数を変更する。また、管理者がルール変更操作キー122を押下することにより、設定部104は、各金種のルールの有効または無効の設定を変更する。なお、管理者は、ルールテーブル121に記載されている有効または無効のセルを直接押下することにより、設定部104が各ルールを変更してもよい。管理者が最終的に繰上げ対象枚数に関する設定を完了したい場合は、管理者が設定キー125を押下することにより設定部104は変更された設定内容を保存する。一方、管理者が繰上げ対象枚数に関する設定を取り消したい場合は、管理者が取消キー124を押下することにより設定部104は変更された設定内容を保存せず、元の設定内容を維持する。なお、図3に示された設定部104による繰上げ対象枚数の設定に係る画面はあくまでも一例にすぎない。例えば、設定部104は、ニアエンドに係る設定を変更するための画面を操作表示部12に表示してもよい。これにより、管理者はニアエンドに係る設定を変更することができる。
以上、本実施形態に係る自動取引装置1の構成について説明した。自動取引装置1による自動取引処理は、実施形態によって異なる。以下、各実施形態に係る自動取引装置1による自動取引処理の具体例について説明する。なお、以下の各実施形態においては、いずれも日本円を投入して他国の通貨を購入するケース(内貨→外貨)が想定される。
<2.第1の実施形態>
本実施形態では、自動取引装置1が外貨両替処理において排出枚数を調整する処理を行うケースについて、図4〜図6を参照して説明する。なお、本実施形態において、1円硬貨または10円硬貨の収納枚数がニアエンド以下であると検出されており、かつ当該ニアエンド以下であると検出されている硬貨の仮排出枚数が当該硬貨の繰上げ対象枚数以上である場合に、排出枚数の調整処理が実施されるものとする。
[2.1.処理の流れ]
図4は、本実施形態に係る自動取引装置1による外貨両替処理の一例を示すフローチャートである。図4を参照すると、まず主制御部10は、操作表示部12に、取引選択画面を表示する(S101)。取引選択画面には、例えば、「お預入れ」「お引き出し」「お振替え」「お振込」「通帳記帳」「残高照会」「外貨両替」といった選択キーが含まれる。顧客は、「外貨両替」キーを選択することで、外貨両替取引を行うことができる。
次に、主制御部10は、「外貨両替」キーの選択に応じて、両替通貨の種類を選択するための通貨種類選択画面を操作表示部12に表示し、通貨種類の選択を受け付ける(S103)。通貨種類選択画面には、「外貨→内貨」、または「内貨→外貨」といった両替処理内容を選択させるための選択キーや、両替可能な通貨の種類、例えば「USドル」(USD)、「ユーロ」(EUR)、「オーストラリアドル」(AUD)、「元」(CNY)といった選択キーが含まれる。顧客は、実施した取引、および両替したい通貨のキーを選択する。なお、自動取引装置1の用途が例えば外貨買取や特定の通貨に限られているような場合は、上述した通貨種類の選択の受付処理が自動的になされてもよい。
次に、主制御部10は、選択された通貨のレート(例えば、手数料を含む両替レート)の情報(両替情報)を取得する(S105)。両替情報は、記憶部19から取得してもよいし、通信部11を介して金融機関ホストから取得してもよい。主制御部10は、両替情報と確認キーを操作表示部12に表示し、顧客による確認キーの押下を待機する。
確認キーが押下されると、主制御部10は、選択した通貨の購入数を取得する(S107)。通貨の購入数は、顧客によるテンキー2または操作表示部12の操作により決定される。購入数の単位については特に限定されないが、管理上の観点から、例えばUSDは5ドル単位、EURは10ドル単位等であってもよい。
次に、主制御部10は、通貨の購入数、および当該通貨の両替情報(手数料を含む両替レート)に基づいて決済金額を算出し、決済金額を含む決済情報を操作表示部12に表示する(S109)。
次に、主制御部10は、紙幣投入誘導画面(不図示)を操作表示部12に表示し、顧客に両替を行う紙幣の投入を誘導する(S111)。顧客により紙幣が投入されると(S111/YES)、主制御部10は、投入された紙幣の計数を行う(S113)。
次に、主制御部10(算出部101)は、紙幣の計数結果、および決済金額に基づいて、仮の排出金額を算出する(S115)。ここで、仮の排出金額とは、取引により決定される金額の一例である。
次に、ステップS117およびステップS119の処理について、図5を参照しながら説明する。図5は、第1の実施形態に係る外貨両替処理の一例を示す図である。図5の表201に示すように、両替レート(手数料含む)が122.58であるUSDを70購入する場合、購入金額(決済金額)は8,581円となり、仮の排出金額は1,419円となる。ここで、算出部101は、仮の排出金額に対応する仮排出枚数を算出する(図4のS117)。具体的には、算出部101は、表202に示すように、仮の排出金額から、1000円札が1枚、100円硬貨が4枚、10円硬貨が1枚、1円硬貨が9枚であると算出する。
一方、表202に示すように、1円硬貨の収納枚数がニアエンド以下であり、仮排出枚数(9枚)が繰上げ対象枚数(8枚)以上である。よって、決定部102は、1円硬貨および10円硬貨の仮排出枚数を調整し、排出枚数を決定する(S119)。具体的には、決定部102は、1円硬貨の排出枚数を0とし、10円硬貨の排出枚数を1枚から2枚に増やす調整を行う。したがって、決定部102は、1000円札の排出枚数を1枚、100円硬貨の排出枚数を4枚、および10円硬貨の排出枚数を2枚に決定する。その結果、排出金額は、表203に示すように、1,420円になる。
図4に戻ると、主制御部10(出力制御部103)は、決済に係る情報、および仮の排出金額とともに、調整後の排出金額に係る情報を操作表示部12に表示する(S121)。図6は、取引確定後の排出金額等の情報の表示例を示す図である。図6を参照すると、操作表示部12に表示される画面は、外貨両替処理に係る情報を含む表示1001、排出金額に係る注意に関するテキスト1002、および確認キー1003を含む。
図6の表示1001には、通貨の購入数、両替レート、購入金額(決済金額)、顧客の投入金額、およびおつりが表示されている。おつりには、通常、排出金額が記載されるが、決定部102による繰上げ処理が実施された場合には、仮の排出金額が記載される。決定部102による繰上げ処理が実施された場合、新たにテキスト1002が出力制御部103により生成される。テキスト1002には、排出金額の調整を行った旨が記載される。図6に示した例では、テキスト1002には、1円硬貨が不足していること、および実際に排出される排出金額について記載される。確認キー1003は取引の内容を顧客が確認したのちに取引を完了させるためのキーであり、確認キー1003が押下されると、主制御部10は両替した通貨や釣銭を排出する制御を行う(図4のS123)。
以上、第1の実施形態に係る自動取引装置1の処理の流れについて説明した。上述したように、本実施形態では、ニアエンド以下であると検出されている第1の金種の現金の排出枚数を0とし、第1の金種よりも高額である第2の金種の現金の排出枚数を増やす調整を行う。かかる構成により、ニアエンド以下であると検出されている第1の金種の現金の収納枚数の減少を抑制することができる。これにより、第1の金種の現金の収納枚数が最大払出枚数を下回るまでのリードタイムを伸ばすことができるので、自動取引装置1の取引可能な状態をより長く継続させることができる。したがって、自動取引装置1は、より多くの取引を実施する機会を得ることができる。また、例えば、自動取引装置1に収納される硬貨の補充作業の頻度を下げることができるので、自動取引装置1の維持コストや維持するための負担も下げることができる。
[2.2.変形例]
(第1の変形例:排出枚数の合理的な調整)
本変形例に係る自動取引装置1は、調整後に決定される排出金額に対応する各金種の現金の排出枚数について、排出枚数の合計枚数が最小となるよう調整する。第1の実施形態に係る自動取引装置1による排出枚数の調整処理(図4のステップS119における処理)は、上述した例に限定されない。以下、第1の実施形態に係る排出枚数の調整処理の変形例について、図7〜図9を参照しながら説明する。なお、以下の各変形例において、1円硬貨または10円硬貨の収納枚数がニアエンド以下であると検出されており、かつ当該ニアエンド以下であると検出されている硬貨の仮排出枚数が当該硬貨の繰上げ対象枚数以上である場合に、排出枚数の調整処理が実施されるものとする。
図7は、第1の実施形態の第1の変形例に係る外貨両替処理の一例を示す図である。図7の表211に示すように、両替レートが132.88であるEURを70購入する場合、購入金額は9,302円となり、仮の排出金額は698円となる。算出部101は、表212に示すように、仮の排出金額に対応する仮排出枚数として、500円硬貨が1枚、100円硬貨が1枚、10円硬貨が9枚、1円硬貨が8枚であると算出する。
一方、表212に示すように、1円硬貨の収納枚数がニアエンド以下であり、かつ仮排出枚数が繰上げ対象枚数以上であるので、1円硬貨が第1の金種に該当し、10円硬貨が第2の金種に該当する。そのため、決定部102は、1円硬貨の仮排出枚数を0枚に設定し、10円硬貨の仮排出枚数を増やす調整を行う。しかし、本変形例においては、10円硬貨の仮排出枚数が9枚であるので、決定部102の調整により、排出枚数が10枚となる。そのため、決定部102は、調整後の排出枚数についてさらに繰上げ調整を実施する。具体的には、決定部102は、10円硬貨の排出枚数を0枚にし、100円硬貨の排出枚数を1枚増やす調整を行う。したがって、決定部102は、500円硬貨の排出枚数を1枚、および100円硬貨の排出枚数を2枚に決定する。その結果、排出金額は、表213に示すように、700円になる。
上述したように、本変形例に係る自動取引装置1は、調整後に決定される排出金額に対応する各金種の現金の排出枚数について、排出枚数の合計枚数が最小となるよう調整することが可能である。なお、例えば、上述した例において、100円硬貨の収納枚数がニアエンド以下であると検出されている場合には、10円硬貨の排出枚数を0枚にせずに、10円硬貨をそのまま10枚排出するよう決定部102は決定してもよい。
(第2の変形例:第3の金種)
本変形例に係る自動取引装置1は、第2の金種として排出枚数の調整対象となった金種が第1の金種に該当する場合において、さらに高額な第3の金種を調整対象とする。図8は、第1の実施形態の第2の変形例に係る外貨両替処理の一例を示す図である。図8の表221に示すように、両替レートが133.02であるEURを70購入する場合、購入金額は9,312円となり、仮の排出金額は688円となる。算出部101は、表222に示すように、仮の排出金額に対応する仮排出枚数として、500円硬貨が1枚、100円硬貨が1枚、10円硬貨が8枚、1円硬貨が8枚であると算出する。
一方、表222に示すように、1円硬貨の収納枚数がニアエンド以下であり、かつ仮排出枚数が繰上げ対象枚数以上であるので、1円硬貨が第1の金種に該当し、10円硬貨が第2の金種に該当する。そのため、決定部102は、1円硬貨の排出枚数を0枚に設定し、10円硬貨の排出枚数を増やす調整を行う。しかし、本変形例においては、10円硬貨の仮排出枚数が8枚であるので、決定部102の調整により、排出枚数が9枚となる。
すると、今度は、10円硬貨の収納枚数がニアエンド以下であるうえ、1円硬貨の排出枚数の調整により、10円硬貨の仮排出枚数(9)が、繰上げ対象枚数以上となる。そのため、10円硬貨が第1の金種に該当することとなる。そこで、決定部102は、10円硬貨よりも高額である100円硬貨を第3の金種として設定し、10円硬貨および100円硬貨の排出枚数を調整する。具体的には、決定部102は、10円硬貨の排出枚数を0枚に設定し、100円硬貨の排出枚数を1枚増やす調整を行う。したがって、決定部102は、500円硬貨の排出枚数を1枚、および100円硬貨の排出枚数を2枚に決定する。その結果、排出金額は、表223に示すように、700円になる。
上述したように、本変形例に係る自動取引装置1は、第2の金種として排出枚数の調整対象となった金種が第1の金種に該当する場合において、さらに高額な第3の金種を調整対象とすることが可能である。これにより、ニアエンド以下の収納枚数となっている金種の現金を誤って排出することを防ぐことができる。
(第3の変形例:優先度の設定)
本変形例に係る自動取引装置1は、複数の金種の収納枚数がニアエンド以下であると検出されている場合に、どの金種の現金の排出枚数を0にするかを優先度に応じて決定する。図9は、第1の実施形態の第3の変形例に係る外貨両替処理の一例を示す図である。図9の表231に示すように、両替レートが137.31であるEURを70購入する場合、購入金額は9,612円となり、仮の排出金額は388円となる。算出部101は、表232に示すように、仮の排出金額に対応する仮排出枚数として、100円硬貨が3枚、10円硬貨が8枚、1円硬貨が8枚であると算出する。
一方、表232に示すように、1円硬貨および10円硬貨の収納枚数がニアエンド以下であり、かつ仮排出枚数が繰上げ対象枚数以上である。そのため、1円硬貨および10円硬貨が第1の金種に該当する。この場合、決定部102は、優先度に応じて、1円硬貨の排出枚数のみを0枚と設定するか、または1円硬貨と10円硬貨の双方の排出枚数を0枚と設定するかを決定する。
ここで、上述した優先度は、各金種間において予め設定される固定の値であってもよいし、各金種における現金の収納枚数等のパラメータに基づいて決定される値であってもよい。例えば、現金の収納枚数が少ない金種について、優先度が高くなるように設定されてもよい。これにより、収納枚数が少ない金種の現金の減少を抑制することができる。また、優先度は、仮の排出金額と調整後の排出金額との差額の大きさに応じて決定されてもよい。これにより、自動取引装置1の管理者の損失を抑制することができる。
図9の表233aおよび233bに示すように、例えば1円硬貨の優先度が高い場合は、1円硬貨の排出枚数のみ0枚に設定されてもよい。この場合、排出金額は390円になる。一方、10円硬貨の優先度が高い場合は、10円硬貨および1円硬貨の排出枚数が0枚に設定されてもよい。この場合、排出金額は400円になる。
上述したように、本変形例に係る自動取引装置1は、複数の金種の収納枚数がニアエンド以下であると検出されている場合に、どの金種の現金の排出枚数を0にするかを優先度に応じて決定することが可能である。これにより、現金の収納枚数の維持による利点と、排出金額の増額による自動取引装置1の管理者の損失とのバランスを保つことができる。
<3.第2の実施形態>
続いて、第2の実施形態に係る自動取引装置1による自動取引処理の具体例について説明する。本実施形態に係る自動取引装置1が外貨両替処理において排出枚数を調整する処理を行う場合に、排出枚数の調整により生じる利益の得失に応じて、当該調整を実施するか否かを判定する処理をさらに行うケースについて、図10、および図11を参照して説明する。なお、本実施形態において、100円硬貨の収納枚数がニアエンド以下であると検出されており、かつ当該硬貨の仮排出枚数が当該硬貨の繰上げ対象枚数以上である場合に、排出枚数の調整処理が実施されるものとする。
[3.1.処理の流れ]
図10は、本実施形態に係る自動取引装置1による外貨両替処理の一例を示すフローチャートである。なお、図10のフローチャートにおいて、ステップS201〜S215における処理は、図4の第1の実施形態に係る外貨両替処理のフローチャートに示されるステップS101〜S115における処理と同一であるため、説明を省略する。以下、本実施形態に係る外貨両替処理のステップS217以降における処理について説明する。
なお、本実施形態において、主制御部10(決定部102)は、先に実施された排出金額および排出枚数の調整結果についてその調整を実施するか否かを判定し、妥当でないと判定された場合には再度調整を実施する。具体的には、決定部102は、当初の仮の排出金額と、ステップS219において決定された排出金額(予定排出金額)とに基づいて、当初の仮の排出金額を実際の排出金額として再度設定するか否かを決定する。決定部102は、例えば、仮の排出金額と実際の排出金額との差額に応じて、排出金額の再調整を実施するか否かを決定してもよい。より具体的には、決定部102は、上記の差額と所定額(調整上限金額)との比較結果に応じて再調整の実施の可否を決定してもよい。以下、図11を参照しながら、本実施形態に係る外貨両替処理における調整金額の判定処理の流れについて説明する。
ステップS217〜S221の処理について、図11を参照しながら説明する。図11は、第2の実施形態に係る外貨両替処理の一例を示す図である。図11の表301に示すように、両替レート(手数料含む)が122.58であるUSDを25購入する場合、購入金額(決済金額)は3,065円となり、仮の排出金額は6,935円となる。算出部101は、表302に示すように、仮の排出金額に対応する仮排出枚数として、1000円札が6枚、500円硬貨が1枚、100円硬貨が4枚、10円硬貨が3枚、1円硬貨が5枚であると算出する(図10のS217)。
一方、表302に示すように、100円硬貨の収納枚数がニアエンド以下であり、かつ仮排出枚数が繰上げ対象枚数以上であるので、100円硬貨が第1の金種に該当し、500円硬貨および1000円札が第2の金種に該当する。ただし、500円硬貨は既に仮排出枚数として1枚計上されているので、仮に500円硬貨の枚数が増加された場合、さらに500円硬貨は1000円札に置き換えられる。そのため、本実施形態においては、1000円札のみが第2の金種に該当するものとする。決定部102は、100円硬貨、10円硬貨、および1円硬貨の排出枚数を0枚に設定し、1000円札の排出枚数を1枚増やす調整を行う。したがって、決定部102は、1000円札の排出枚数を7枚に決定する(図10のS219)。その結果、排出金額は、表303に示すように、7,000円になる。ここで、調整後の排出枚数および排出金額を「予定排出枚数」および「予定排出金額」と呼称する。
次に、決定部102は、予定排出金額が妥当であるか否かを判定する(S221)。表303に示すように、仮排出金額は6,935円であり、予定排出金額が7,000円であるので、その差額は65円である。一方、本実施形態における外貨両替取引において、両替レートに含まれる手数料が2円であるとすると、本取引(25USDの購入)において発生する手数料は50円である。そうすると、本取引において、自動取引装置1の管理者は損失を計上することとなる。そのため、決定部102は、調整上限金額として、手数料から1円を差し引いた49円を設定してもよい。この場合、表303に示すように、上記の差額(65円)が調整上限金額(49円)を上回る。この場合、繰上げ処理によって損失が生じることとなる。
そのため、決定部102は、表303に示すように、先の排出金額の調整について、調整不可と判定する。この場合、決定部102は、表304に示すように、排出金額を仮排出金額と同額となるように設定する。つまり、各金種の現金の排出枚数も、仮排出枚数と同数となる。具体的には、決定部102は、排出金額を6,935円に決定する。
図10に戻ると、主制御部10(出力制御部103)は、決済に係る情報、および仮の排出金額とともに、調整後の排出金額に係る情報を操作表示部12に表示し(S223)、両替した通貨や釣銭を排出する制御を行う(S225)。
以上、第2の実施形態に係る自動取引装置1の処理の流れについて説明した。上述したように、本実施形態に係る自動取引装置1は、先に実施された排出金額および排出枚数の調整結果についてその調整実施の可否を判定し、調整不可であると判定された場合には再度調整を実施することが可能である。これにより、調整によって蒙り得る損失の発生を抑えることができる。なお、本実施形態に係る調整上限金額は、現在の取引において発生する手数料に応じた金額としたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、調整上限金額は、自動取引装置1が過去の所定の期間において得た利益額の総額に応じた金額であってもよい。
[3.2.変形例]
本実施形態に係る調整上限金額は、上述した例(手数料に応じた額)に限られず、例えば、取引における決済金額(購入金額)に応じた金額であってもよい。これにより、本実施形態に係る外貨両替処理における排出金額の調整機能の悪用を防ぐことができる。以下、第2の実施形態に係る排出枚数の調整を実施するか否かを判定する処理の変形例について、図12を参照して説明する。なお、本変形例において、100円硬貨の収納枚数がニアエンド以下であると検出されており、かつ当該硬貨の仮排出枚数が当該硬貨の繰上げ対象枚数以上である場合に、排出枚数の調整処理が実施されるものとする。
図12は、第2の実施形態の変形例に係る外貨両替処理の一例を示す図である。図12の表311に示すように、両替レート(手数料含む)が91.3であるAUDを1購入する場合、購入金額(決済金額)は92円となり、仮の排出金額は9,908円となる。算出部101は、表312に示すように、仮の排出金額に対応する仮排出枚数として、1000円札が9枚、500円硬貨が1枚、100円硬貨が4枚、10円硬貨が0枚、1円硬貨が8枚であると算出する。
一方、表312に示すように、100円硬貨の収納枚数がニアエンド以下であり、かつ仮排出枚数が繰上げ対象枚数以上であるので、100円硬貨が第1の金種に該当し、500円硬貨および1000円札が第2の金種に該当する。ただし、500円硬貨は既に仮排出枚数として1枚計上されているので、仮に500円硬貨の枚数が増加された場合、さらに500円硬貨は1000円札に置き換えられる。そのため、本実施形態においては、1000円札のみが第2の金種に該当するものとする。決定部102は、100円硬貨、10円硬貨、および1円硬貨の予定排出枚数を0枚に設定し、1000円札の予定排出枚数を1枚増やす調整を行う。したがって、決定部102は、1000円札の排出枚数を10枚に決定する。その結果、予定排出金額は、表303に示すように、10,000円になる。
しかし、表313に示すように、仮排出金額は9,908円であり、予定排出金額が10,000円であるので、その差額は92円である。一方、本実施形態における外貨両替取引において、AUDの購入金額は92円である。そうすると、本取引において、自動取引装置1の管理者は損失を計上するばかりか、顧客が無料でAUDを購入することが可能となってしまう。そのため、決定部102は、調整上限金額として、購入金額から1円を差し引いた91円を設定してもよい。この場合、表303に示すように、上記の差額(92円)が調整上限金額(91円)を上回る。よって、決定部102は、表313に示すように、先の排出金額の調整について、調整不可と判定する。この場合、決定部102は、排出金額を9,908円に決定する。
上述したように、本変形例に係る自動取引装置1は、調整上限金額として、購入金額に応じた金額を設定する。これにより、繰上げ処理によって生じ得る外貨の不正な購入を防ぐことができる。
<4.第3の実施形態>
続いて、第3の実施形態に係る自動取引装置1による自動取引処理の具体例について説明する。本実施形態に係る自動取引装置1が外貨両替処理において決済金額を直接調整する処理を行うケースについて、図13〜図15を参照して説明する。なお、本実施形態において、1円硬貨の収納枚数がニアエンド以下であると検出されており、かつ当該硬貨の仮排出枚数が当該硬貨の繰上げ対象枚数以上である場合に、排出枚数の調整処理が実施されるものとする。
[4.1.処理の流れ]
図13は、本実施形態に係る自動取引装置1による外貨両替処理の一例を示すフローチャートである。なお、第1の実施形態に係る外貨両替処理と同一の処理が実施されるステップについては、詳細な説明を省略する。図13を参照すると、まず主制御部10は、操作表示部12に、取引選択画面を表示する(S301)。次に、主制御部10は、両替通貨の種類を選択するための通貨種類選択画面を操作表示部12に表示し、通貨種類の選択を受け付ける(S303)。次に、主制御部10は両替情報を取得し、両替情報と確認キーを操作表示部12に表示し、顧客による確認キーの押下を待機する(S305)。確認キーが押下されると、主制御部10は、選択した通貨の購入数を取得する(S307)。次に、主制御部10は、通貨の購入数、および当該通貨の両替情報に基づいて仮決済金額を算出する(S309)。ここで、仮決済金額とは、取引により決定される金額の一例である。
次に、主制御部10は、仮決済金額を調整し、決済金額を決定する(S311)。具体的には、まず算出部101が仮決済金額に対応する各金種の現金の仮決済枚数を算出し、決定部102が、仮決済枚数を調整することにより決済金額を決定する。
次に、ステップS311の処理について、図14を参照しながら説明する。図14は、第3の実施形態に係る外貨両替処理の一例を示す図である。図14の表401に示すように、両替レートが122.58であるUSDを70購入する場合、購入金額(仮決済金額)は8,581円となる。算出部101は、表402に示すように、仮決済金額から、1000円札が8枚、100円硬貨が5枚、10円硬貨が8枚、1円硬貨が1枚であると算出する。なお、本実施形態においては、500円硬貨の入出金が実施されないこととする。この場合、1000円未満において想定される各硬貨の排出枚数について、表402に示すように、100円硬貨が4枚、10円硬貨が1枚、1円硬貨が9枚となる。
一方、表402に示すように、1円硬貨の収納枚数がニアエンド以下であり、想定排出枚数(9枚)が繰上げ対象枚数(8枚)以上である。つまり1円硬貨が第1の金種に該当する。そのため、決定部102は、1円硬貨の決済枚数を0枚に設定する。その結果、決済金額は、表403に示すように、8,580円になる。
なお、上述した例においては1円硬貨の決済枚数を0枚に設定したが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、決定部102は、第1の金種の現金だけではなく、第1の金種より高額な金種の現金の決済枚数を0枚に設定してもよい。これにより、さらに決済金額を引き下げることができるので、顧客にとってのメリットが大きくなる。調整対象となる金種は、例えば、仮決済金額の大きさや、仮決済金額と調整後の決済金額との差額等に応じて決定されてもよい。表402に示すように、決定部102は、10円硬貨の決済枚数を0枚に設定してもよい。この場合、決済金額は、表403に示すように、8,500円となる。
図13に戻ると、主制御部10は、決済金額を含む決済情報を操作表示部12に表示する(S313)。図15は、決済情報の表示画面の一例を示す図である。図15を参照すると、操作表示部12に表示される画面は、決済情報を含む表示1011、取消キー1012、および確認キー1013を含む。
図15の表示1011には、通貨の購入数、両替レート、および購入金額(決済金額)が表示されている。購入金額には、調整後の決済金額が表示されている。また、購入金額には、調整により生じた仮決済金額と決済金額との差額に関する情報が表示されてもよい。表示1011に示した例では、差額81円がキャッシュバックされている旨が表示されている。これにより、顧客は外貨両替取引において得をしたことを知ることができる。取消キー1012は取引の内容を顧客が確認したのちに取引を取り消させるためのキーであり、取消キー1012が押下されると、主制御部10は取引を中止して投入紙幣を顧客に返却する。確認キー1013は取引の内容を顧客が確認したのちに取引を進行させるためのキーであり、確認キー1013が押下されると、主制御部10は取引を開始する。
確認キー1013が押下されたのちに、主制御部10は、紙幣投入誘導画面を操作表示部12に表示し、顧客に両替を行う紙幣の投入を誘導する(S315)。顧客により紙幣が投入されると(S315/YES)、主制御部10は、投入された紙幣の計数を行う(S317)。次に、主制御部10は紙幣の計数結果、および決済金額に基づいて排出金額を算出し(S319)、排出金額に対応する各金種の現金の排出枚数を算出する(S321)。そして、主制御部10(出力制御部103)は、決済に係る情報、および排出金額とともに、調整後の排出金額に係る情報を操作表示部12に表示し(S323)、両替した通貨や釣銭を排出する制御を行う(S325)。
以上、第3の実施形態に係る自動取引装置1の処理の流れについて説明した。上述したように、本実施形態に係る自動取引装置1は、外貨両替処理において決済金額を直接調整し、仮の決済金額より低くする処理を行う。かかる構成により、現金の排出処理時ではなく、決済処理時において、顧客は、釣銭を多く得られることを知ることができる。
なお、第3の実施形態に係る自動取引装置1における決済金額の調整処理に、上述したような第1の実施形態または第2の実施形態に係る自動取引装置1における排出金額の調整処理および調整実施可否の判定処理を組み合わせてもよい。
<5.第4の実施形態>
続いて、第4の実施形態に係る自動取引装置1による自動取引処理の具体例について説明する。本実施形態に係る自動取引装置1が外貨両替処理において排出枚数を調整する処理を行う場合に、通貨の購入数を調整し、購入数の変更を顧客に提案する処理をさらに行うケースについて、図16〜図18を参照して説明する。なお、本実施形態において、10円硬貨の収納枚数がニアエンド以下であると検出されている場合に、排出枚数の調整処理が実施されるものとする。
[5.1.処理の流れ]
図16は、本実施形態に係る自動取引装置1による外貨両替処理の一例を示すフローチャートである。なお、第1の実施形態に係る外貨両替処理と同一の処理が実施されるステップについては、詳細な説明を省略する。図16を参照すると、まず主制御部10は、操作表示部12に、取引選択画面を表示する(S401)。次に、主制御部10は、両替通貨の種類を選択するための通貨種類選択画面を操作表示部12に表示し、通貨種類の選択を受け付ける(S403)。次に、主制御部10は両替情報を取得し、両替情報と確認キーを操作表示部12に表示し、顧客による確認キーの押下を待機する(S405)。確認キーが押下されると、主制御部10は、選択した通貨の購入数を取得する(S407)。なお、購入数は、仮購入数として取り扱われる。次に、主制御部10は、通貨の仮購入数、および当該通貨の両替情報に基づいて仮決済金額を算出し、仮決済金額を含む仮決済情報を操作表示部12に表示する(S409)。
次に、主制御部10は、紙幣投入誘導画面を操作表示部12に表示し、顧客に両替を行う紙幣の投入を誘導する(S411)。顧客により紙幣が投入されると(S411/YES)、主制御部10は、投入された紙幣の計数を行う(S413)。次に、主制御部10(算出部101)は、紙幣の計数結果、および決済金額に基づいて、仮の排出金額を算出する(S415)。
次に、ステップS417〜S423の処理について、図17を参照しながら説明する。図17は、第4の実施形態に係る外貨両替処理の一例を示す図である。図17の表501に示すように、両替レートが122.58であるUSDを60購入する場合、購入金額は7,355円となり、仮の排出金額は2,645円となる。算出部101は、表502に示すように、仮の排出金額から、1000円札が2枚、500円硬貨が1枚、100円硬貨が1枚、10円硬貨が4枚、1円硬貨が5枚であると算出する(図16のS417)。
一方、表502に示すように、10円硬貨の収納枚数がニアエンド以下である。なお、本実施形態においては、繰上げ対象枚数の条件は考慮されない。つまり、10円硬貨が第1の金種に該当し、100円硬貨以上の金種が第2の金種に該当する。決定部102は、1000円札の予定排出枚数を2枚、500円硬貨の予定排出枚数を1枚、および100円硬貨の予定排出枚数を2枚に決定する。その結果、予定排出金額は、表503に示すように、2,700円になる。このとき、仮の排出金額と予定排出金額の差額は55円である。
仮の排出金額と予定排出金額の差額を低くすることにより、各金種の現金の収納枚数の減少を抑えつつ、取引により生じる損失も抑えることが、自動取引装置1の管理者にとって好ましい。そこで、本実施形態に係る自動取引装置1は、上記の差額が、元の仮購入数に基づいて算出される差額よりも小さくなる場合の購入数を算出し、当該算出された購入数を顧客に対して提示する。
まず、主制御部10(決定部102)は、仮購入数とは異なる他の購入数の仮排出金額および予定排出金額を算出する(図16のS419)。表504に示すように、仮購入数60に対して、購入数が50〜80の場合における仮購入金額、仮排出金額、予定排出金額、および差額が算出される。ここで、購入数ごとに算出される差額が、仮購入数に対応する差額(55円)よりも小さくなることが求められる。そのため、主制御部10(決定部102)は、購入数ごとに算出される差額が55円よりも小さくなる場合の購入数について、代替可能な購入数として決定する(図16のS421)。表504に示した例では、購入数が50、55、および80の場合に、差額が55円よりも小さくなる。
図16に戻ると、主制御部10は、代替可能な購入数を選択するための情報を、顧客が最初に選択した購入数(仮購入数)に対応する決済金額等を含む決済情報とともに、操作表示部12に表示する(S423)。図18は、購入数の選択のための表示画面の一例を示す図である。図18を参照すると、操作表示部12に表示される画面は、決済情報を含む表示1021、購入数の変更を提示する内容を含むテキスト1022、代替可能な購入数および決済金額に関する表1023、選択キー1024、取消キー1025、および確認キー1026を含む。
図18の表示1021には、通貨の購入数、両替レート、および購入金額(決済金額)が表示されている。購入金額には、顧客が選択した購入数に対応する決済金額が表示されている。一方で、表1023には、代替可能な購入数および決済金額が表示されており、決済金額に並列して、代替可能な購入数に変更するための選択キー1024が配列されている。なお、選択キー1024は表示1021にも含まれるが、これは、顧客が一度表1023に含まれている購入数を選択したのちに、再度元の購入数を選択できるようにするためである。顧客が選択キー1024を押下すると、押下した選択キー1024に対応する購入数が選択される。取消キー1025は取引の内容を顧客が確認したのちに取引を取り消させるためのキーであり、取消キー1025が押下されると、主制御部10は取引を中止して投入紙幣を顧客に返却する。確認キー1026は購入数を顧客が選択したのちに確定させるためのキーであり、確認キー1026が押下されると、主制御部10は、選択した購入数に基づく取引を開始する。
なお、テキスト1022には、購入数の変更を提示する内容が含まれるほか、購入数の変更を顧客に促すための内容も含まれ得る。例えば、顧客が購入数を変更した場合には顧客に対してクーポンが付与されるなどの内容等が含まれる。これにより、顧客に対して購入数の変更を効果的に促すことができる。
確認キーが押下されると、主制御部10(決定部102)は、選択された購入数に応じた排出金額および排出枚数を算出する(S425)。排出金額は、図17の表503または表504に示される予定排出金額に相当する。そして、主制御部10(出力制御部103)は、決済に係る情報、および排出金額とともに、調整後の排出金額に係る情報を操作表示部12に表示し(S427)、両替した通貨や釣銭を排出する制御を行う(S429)。なお、図18のテキスト1022に示したように、主制御部10(出力制御部103)は、ステップS423において購入数が変更された場合、クーポン等を排出する制御を行ってもよい。クーポンは、例えば、紙媒体のクーポンであってもよく、当該クーポンは明細票排出口6から排出されてもよい。
以上、第4の実施形態に係る自動取引装置1の処理の流れについて説明した。上述したように、本実施形態に係る自動取引装置1は、外貨両替処理において顧客の選択した購入数を変更し、顧客に購入数の変更を提示する処理を行う。かかる構成により、各金種の現金の収納枚数の減少を抑制しつつ、調整により生じ得る損失も併せて抑制することができる。
なお、第4の実施形態に係る自動取引装置1における決済金額の調整処理に、上述したような第1の実施形態または第2の実施形態に係る自動取引装置1における排出金額の調整処理および調整実施可否の判定処理を組み合わせてもよい。
<6.まとめ>
以上説明したように、本発明の実施形態によれば、外貨両替処理による各金種の現金の収納枚数の減少を抑えることができる。これにより、自動取引装置1による自動取引の営業をより長く継続させることが可能となる。
なお、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上述した各実施形態においては、自動取引装置1は外貨両替取引において用いられていたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、自動取引装置は、出金取引や振込取引といった、手数料が発生するような取引において用いられ得る。また、自動取引装置は、金融取引に限られず、ショッピングモールや駅売店等における物品の購入等、釣銭の増額によるサービスが可能な取引において用いられ得る。
また、上述した各実施形態においては、自動取引装置1は硬貨カセット17に収納されている硬貨の枚数がニアエンド以下であるか否かを検出していたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、自動取引装置は、各紙幣についてニアエンドを設定し、紙幣カセットに収納されている紙幣の枚数がニアエンド以下であるか否かを検出してもよい。これにより、排出枚数の調整を紙幣にも適用することができる。
また、本明細書の自動取引装置1の処理における各ステップは、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はない。例えば、自動取引装置1の処理における各ステップは、フローチャートとして記載した順序と異なる順序で処理されても、並列的に処理されてもよい。
1 自動取引装置
2 テンキー
3 紙幣入出金口
4 硬貨入出金口
5 カード挿入排出口
6 明細票排出口
10 主制御部
11 通信部
12 操作表示部
13 紙幣入出金部
14 紙幣カセット
15 紙幣残数検出装置
16 硬貨入出金部
17 硬貨カセット
18 硬貨残数検出装置
19 記憶部
101 算出部
102 決定部
103 出力制御部
104 設定部

Claims (19)

  1. 取引により決定される仮の排出金額に対応する各金種の現金の枚数を算出する算出部と、
    前記算出部により算出された各金種の現金の算出枚数を調整して各金種の現金の排出枚数を決定する決定部と、
    を備え、
    前記決定部は、第1の金種の現金の排出枚数を0に設定し、かつ、前記第1の金種よりも高額である第2の金種の現金の排出枚数を前記第2の金種の現金の算出枚数より多くする調整を行う、自動取引装置。
  2. 前記第1の金種は、前記各金種の現金を収納する収納庫に収納されている前記各金種の現金の収納枚数に応じて決定される、請求項1に記載の自動取引装置。
  3. 前記第1の金種は、前記現金の前記収納枚数が第1の閾値を下回る金種である、請求項2に記載の自動取引装置。
  4. 前記第1の閾値は、金種ごとに設定される、請求項3に記載の自動取引装置。
  5. 前記第1の金種は、前記各金種の現金の排出に係る優先度に基づいて決定される、請求項2に記載の自動取引装置。
  6. 前記優先度は、前記各金種の現金の前記収納枚数に応じて決定される、請求項5に記載の自動取引装置。
  7. 前記第1の金種は、前記各金種の現金の前記算出枚数に応じて決定される、請求項1〜6のいずれか1項に記載の自動取引装置。
  8. 前記第1の金種は、前記現金の前記算出枚数が第2の閾値を上回る金種である、請求項7に記載の自動取引装置。
  9. 前記第2の閾値は、金種ごとに設定される、請求項8に記載の自動取引装置。
  10. 前記決定部は、前記仮の排出金額、および調整によって変更される各金種の現金の予定排出枚数に対応する予定排出金額に応じて、前記算出枚数を前記排出枚数に設定するか否かを判定する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の自動取引装置。
  11. 前記決定部は、前記仮の排出金額と前記予定排出金額との差額に応じて、前記算出枚数を前記排出枚数に設定するか否かを判定する、請求項10に記載の自動取引装置。
  12. 前記決定部は、前記差額が所定額を上回る場合、前記算出枚数を前記排出枚数に設定する、請求項11に記載の自動取引装置。
  13. 前記所定額は、現在の取引により得られる利益額、または過去の所定の期間における取引により得られた利益額の少なくともいずれかに応じて決定される金額である、請求項12に記載の自動取引装置。
  14. 前記取引は、外貨両替取引であり、
    前記利益額は、前記外貨両替取引における両替レートに含まれる手数料により得られる利益額である、請求項13に記載の自動取引装置。
  15. 前記仮の排出金額は、顧客の投入する金額から前記取引に係る決済金額を差し引いて得られる金額であり、
    前記所定額は、前記決済金額に応じて決定される金額である、請求項12〜14のいずれか1項に記載の自動取引装置。
  16. 前記決定部は、前記第2の金種が前記第1の金種に該当する場合、前記第2の金種よりもさらに高額である第3の金種の現金の排出枚数を前記第3の金種の現金の算出枚数より多くする調整を行う、請求項1〜15のいずれか1項に記載の自動取引装置。
  17. 前記仮の排出金額に係る情報とともに、前記各金種の現金の排出枚数に対応する排出金額に係る情報を出力する制御を行う出力制御部をさらに備える、請求項1〜16のいずれか1項に記載の自動取引装置。
  18. 前記仮の排出金額は、顧客の投入する金額から前記取引に係る仮購入数に応じて決定される仮決済金額を差し引いて得られる金額であり、
    前記決定部は、前記仮の排出金額と前記調整によって変更される各金種の現金の予定排出枚数に対応する予定排出金額との差額が前記仮購入数に対応する前記仮の排出金額と前記予定排出金額との差額より小さくなる場合の購入数に基づいて前記排出金額を決定する、請求項1〜17のいずれか1項に記載の自動取引装置。
  19. 取引により決定される仮の決済金額を構成する各金種の現金の仮決済枚数を算出する算出部と、
    前記各金種の現金の前記仮決済枚数を調整して前記取引の決済金額を決定する決定部と、
    を備え、
    前記決定部は、前記仮決済枚数に対応する第1の金種の現金の枚数を0に設定することにより前記決済金額を前記仮の決済金額より低くする調整を行う、自動取引装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP7487881B2 (ja) 2020-08-03 2024-05-21 ローレルバンクマシン株式会社 貨幣処理システム及び貨幣処理装置

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