JP2017023017A - 高甘味度甘味料の呈味改善剤 - Google Patents

高甘味度甘味料の呈味改善剤 Download PDF

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Abstract

【課題】高甘味度甘味料特有の後に尾を引く不自然な甘さ、不快な後味や苦味、エグ味を改善し、さらには、高甘味度甘味料が配合された飲食品ののどごし感を向上させる呈味改善剤を提供すること。【解決手段】炭素数4〜10の直鎖または分岐のある1価ヒドロキシ脂肪酸とエタノールまたはメタノールとのエステルであるヒドロキシ酸エステルを、高甘味度甘味料を含有する飲食品に配合することにより、高甘味度甘味料特有の後に尾を引く不自然な甘さ、不快な後味や苦味、エグ味を改善し、さらには、高甘味度甘味料が配合された飲食品ののどごし感を向上させることができる。【選択図】図1

Description

本発明は高甘味度甘味料の呈味改善剤に関するものである。更に詳しくは、高甘味度甘味料特有の後に尾を引く不自然な甘さ、不快な後味や苦味、エグ味を改善し、さらには、高甘味度甘味料が配合された飲食品ののどごし感を向上させる呈味改善剤に関する。
近年の糖質の過剰摂取、それに伴う生活習慣病に対する懸念、健康意識などの高まりから低カロリーの高甘味度甘味料を使用した飲食品が増加している。これらの高甘味度甘味料は、ショ糖、果糖、ぶどう糖などの一般的に用いられる甘味料である糖類の数百倍の甘味度を有するという優れた性能を持つ反面、後に尾を引く不自然な甘さ、不快な後味や苦味、エグ味を有している場合が多い。その結果として呈味の質がショ糖、果糖、ぶどう糖などと比べて劣るという欠点を有している。そのため、高甘味度甘味料を使用するためには、その欠点の改善が最大の課題となっている。
前記の、高甘味度甘味料の呈味改善は、味覚刺激に対する改善課題と考えられるが、香料化合物を使用した、呈味の改善についても多くの研究がおこなわれている。香料化合物は通常揮発性であり、従来は嗅覚のみを刺激すると考えられてきたが、近年、嗅覚と同時に味覚を刺激する化合物が存在することが判明し、そうした化合物の探索が盛んとなり、飲食品の総合的な風味の向上や、高甘味度甘味料の呈味改善についても、いくつかの提案がされている。
このような香料化合物(組成物を含む)による高甘味度甘味料の呈味改善としては、例えば、スピラントール又はスピラントールを含有する植物の抽出物若しくは精油からなることを特徴とする高甘味度甘味料の呈味改善剤(特許文献1)、高甘味度甘味料、及び該高甘味度甘味料の1質量部に対して0.1質量部以上の梅酒様、杏仁酒様、アマレット様、アプリコットブランデー様またはチェリーブランデー様のリキュール系フレーバーを含有することを特徴とする飲料(特許文献2)、アスパルテーム及び/又はアセスルファムカリウムから選ばれる高甘味度甘味料及びヨーグルト香料、ピーチ香料、グレープフルーツ香料、アップル香料、アセロラ香料、ウメ香料、ウメシュ香料、コーヒー香料、紅茶香料から選ばれる1種又は2種以上の香料、好ましくは、ヨーグルト香料を含有することを特徴とする味質の改善されたイソソルビド製剤(特許文献3)、0.0001〜0.06重量%のスクラロース、0.0002〜0.07重量%のステビア抽出物であってステビオサイドとレバウディオサイドの重量比が1:0.5〜2であるステビア抽出物、コラーゲンペプチド、0.4〜5重量%のビタミンC、0.0002〜0.08重量%のアセスルファムカリウム、0.01〜1.0重量%のピーチ香料を含有させることで呈味を改善したコラーゲン含有飲食品(特許文献4)、高甘味度甘味料の呈味改善のための有効成分として、ショウガ抽出物と、さらにキャラウェイ精油、ペパーミントテイル精油、カルダモン精油及びナツメグ抽出物から選択される1種以上とからなる高甘味度甘味料の呈味改善剤(特許文献5)、4,7−トリデカジエナールからなる、高甘味度甘味料の呈味改善剤(特許文献6)、難消化性デキストリンとレモンフレーバーおよびライムフレーバーを含むシトラス系フレーバーと高甘味度甘味料とを含み、前記難消化性デキストリンの含有量が13.5g/l以下であり、前記難消化性デキストリンの含有量に対する前記シトラス系フレーバーの含有量の重量比が0.022以上であり、前記高甘味度甘味料の含有量をショ糖換算した量に対する、前記難消化性デキストリンの含有量の重量比が0.14以上である飲料(特許文献7)、異性化糖、砂糖、スクラロース及びステビア抽出物の群から選ばれる少なくとも1種の甘味料、及び(b)cis−3−ヘキセノール、trans−2−ヘキセナール、trans−2−ヘキセノール、及びcis−2−ヘキセノールの群から選ばれる少なくとも1種である青葉の香りを有する香気成分を含有することを特徴とする炭酸飲料(特許文献8)などがある。
しかしながら、このような既存の提案では、香料組成物が混合物であり、有効性成分が明らかでなかったり、有効成分が明らかであっても、添加量が少ないと不快な後味を十分に低減できなかったり、添加量を増やすと食品本来の味、香りに悪影響を及ぼすなどの問題点を有していた。
特許第4688517号公報 特開2007−82491号公報 特開2006−131625号公報 特許第4630787号公報 特許第5231356号公報 特許第4906147号公報 特許第5657823号公報 特開2015−6167号公報
本発明が解決しようとする課題は、高甘味度甘味料特有の後に尾を引く不自然な甘さ、不快な後味や苦味、エグ味を改善し、さらには、高甘味度甘味料が配合された飲食品ののどごし感を向上させる呈味改善剤を提供することである。
本発明者らは、数多くの有機化合物について鋭意探索した結果、ヒドロキシ酸エステル類、特に、炭素数4〜10の直鎖または分岐のある1価ヒドロキシ脂肪酸とエタノールまたはメタノールとのエステルであるヒドロキシ酸エステル類が高甘味度甘味料の甘味質を改善できることを見出し、本発明を完成するに到った。ヒドロキシ酸エステル類にはメチル−3−ヒドロキシブチレート、エチル−3−ヒドロキシブチレート、メチル−3−ヒドロキシヘキサノエート、エチル−3−ヒドロキシヘキサノエート、エチル−3−ヒドロキシオクタノエート、エチル−2−ヒドロキシ−2−メチルブチレートなどのように、果実などの香気成分として見いだされており、香料としての用途が知られているものもあるが、高甘味度甘味料の呈味改善については、従来、全く知られていなかった。
かくして、本発明は以下のものを提供する。
(1)ヒドロキシ酸エステルを有効成分とする高甘味度甘味料の呈味改善剤。
(2)ヒドロキシ酸エステルが、炭素数4〜10の直鎖または分岐のある1価ヒドロキシ脂肪酸とエタノールまたはメタノールとのエステルである、(1)に記載の呈味改善剤。
(3)炭素数4〜10の直鎖または分岐のある1価ヒドロキシ脂肪酸が、カルボキシル基の炭素を含む最も長い炭素鎖の炭素数が5以上の場合は2位、3位、4位もしくは5位、または、炭素数が4以下の場合は2位、3位もしくは4位に水酸基を有する脂肪酸である、(2)に記載の呈味改善剤。
(4)ヒドロキシ酸エステルが、メチル−3−ヒドロキシブチレート、エチル−3−ヒドロキシブチレート、エチル−4−ヒドロキシブチレート、メチル−3−ヒドロキシペンタノエート、エチル−3−ヒドロキシペンタノエート、メチル−3−ヒドロキシヘキサノエート、エチル−3−ヒドロキシヘキサノエート、エチル−3−ヒドロキシオクタノエート、エチル−3−ヒドロキシデカノエート、エチル−2−ヒドロキシ−2−メチルブチレート、メチル−2−ヒドロキシペンタノエートおよびエチル−5−ヒドロキシデカノエートからなる群から選ばれる1種または2種以上である(1)〜(3)のいずれかに記載の高甘味度甘味料の呈味改善剤。
(5)高甘味度甘味料がスクラロース、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、サッカリン、サッカリンナトリウム、ステビア抽出物、レバウディオサイドA、ネオテーム、アリテーム、モナチン、タウマチン、カンゾウ抽出物(グリチルリチン)、ラカンカ抽出物(モグロシド)および甘茶抽出物(フィロズルチン)からなる群から選ばれる1種または2種以上である(1)〜(4)のいずれかに記載の呈味改善剤。
(6)高甘味度甘味料とヒドロキシ酸エステルを含んでなる、高甘味度甘味料の呈味が改善された飲食品。
(7)ヒドロキシ酸エステルの飲食品に対する配合量が、飲食品の質量を基準として0.001ppm〜10ppmである、(6)に記載の飲食品。
(8)飲食品が、スポーツドリンクまたは炭酸飲料である(6)または(7)に記載の飲食品。
(9)炭酸飲料が、発泡酒、新ジャンルビール、非発酵のビールテイスト飲料、ノンアルコールビール、チューハイまたはノンアルコールチューハイである(6)〜(8)のいずれか1項に記載の飲食品。
(10)ヒドロキシ酸エステルを含有させることを特徴とする高甘味度甘味料含有飲食品の呈味改善方法。
(11)ヒドロキシ酸エステルの飲食品に対する含有量が、飲食品の質量を基準として0.001ppm〜10ppmの範囲内である(10)に記載の高甘味度甘味料含有飲食品の呈味改善方法。
(12)呈味改善が、高甘味度甘味料由来の後残りである、(10)または(11)に記載の呈味改善方法。
(13)呈味改善が、味のキレである、(10)または(11)に記載の呈味改善方法。
(14)呈味改善が、のどごし感の向上である、(10)または(11)に記載の呈味改善方法。
(15)高甘味度甘味料とヒドロキシ酸エステルを含んでなる飲食品。
本発明の高甘味度甘味料の呈味改善剤は少量の添加で高甘味度甘味料特有の後に尾を引く不自然な甘さ、不快な後味や苦味、エグ味を改善し、高甘味度甘味料が配合された飲食品にキレを与えることができる。また、さらには、高甘味度甘味料が配合された飲食品、特に、炭酸飲料ののどごし感を向上させる効果もある。
高甘味度甘味料混合物水溶液に対しエチル−3(R)−ヒドロキシヘキサノエート添加および無添加の甘味を、TI法により評価した評価結果を表す。
以下、本発明について、さらに詳細に説明する。
本発明に係る、ヒドロキシ酸エステルは、広く、水酸基を有するカルボン酸とアルコールがエステル結合した化合物を意味するが、これらのうち、好ましい化合物としては、炭素数4〜10の直鎖または分岐のある1価ヒドロキシ脂肪酸とエタノールまたはメタノールとのエステルであり、特に、炭素数4〜10の直鎖または分岐のある1価ヒドロキシ脂肪酸が、カルボキシル基の炭素を含む最も長い炭素鎖の炭素数が5以上の場合は2位、3位、4位もしくは5位、または、炭素数が4以下の場合は2位、3位もしくは4位に水酸基を有する脂肪酸であるものが好ましい。これらの具体的な化合物としては、例えば、ヒドロキシ酸エステルが、メチル−3−ヒドロキシブチレート、エチル−3−ヒドロキシブチレート、エチル−4−ヒドロキシブチレート、メチル−3−ヒドロキシペンタノエート、エチル−3−ヒドロキシペンタノエート、メチル−3−ヒドロキシヘキサノエート、エチル−3−ヒドロキシヘキサノエート、エチル−3−ヒドロキシオクタノエート、エチル−3−ヒドロキシデカノエート、エチル−2−ヒドロキシ−2−メチルブチレート、メチル−2−ヒドロキシペンタノエートおよびエチル−5−ヒドロキシデカノエートなどを例示することができる。また、水酸基を有する炭素原子は光学活性を有するが、R体のものがより好ましい。
これらの化合物は、化学的に合成してもよく、また、天然物から抽出してもよく、また、市販品として入手しても良い。
本発明において高甘味度甘味料とはショ糖の数百倍から数千倍の高い甘味を有する甘味料であり、スクラロース、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、サッカリン、サッカリンナトリウム、ステビア抽出物、レバウディオサイドA、ネオテーム、アリテーム、モナチン、タウマチン、カンゾウ抽出物(グリチルリチン)、ラカンカ抽出物(モグロシド)および甘茶抽出物(フィロズルチン)を例示することができ、これらは単独であっても組み合わせて使用されたものであっても良い。本発明の呈味改善剤は高甘味度甘味料の種類には制限されずに使用できるが、特にスクラロース、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、ステビア抽出物への使用が好ましい。
本発明において、高甘味度甘味料の呈味改善とは、高甘味度甘味料が有する特有の後に尾を引く不自然な甘さ、不快な後味や苦味、エグ味を改善することをいい、これらの嫌味を抑制し、キレやすっきり感を付与し、砂糖に近い自然な甘味に改善することをいう。
本発明では、前記高甘味度甘味料により甘味が付与されている飲食品に対し、本発明のヒドロキシ酸エステルを配合することにより、高甘味度甘味料を含んでなる飲食品の、高甘味度甘味料に由来する前記呈味の欠点を改善することができる。高甘味度甘味料により甘味が付与されている飲食品とは、甘味の一部または全部が高甘味度甘味料により甘味が付与されている飲食品であって、甘味料の一部として通常の甘味料である、ショ糖、果糖、ぶどう糖、麦芽糖、乳糖、ガラクトース、マルチトース、トレハロースなどの糖類を含んでいても良い。
飲食品の種類としては特に制限がなく、高甘味度甘味料により甘味が付与されている飲食品であればいかなる飲食品でも良く、例えば、果実ジュース、果粒入り果実ジュース、果実飲料、果汁飲料、果汁入り飲料、野菜ジュース、野菜入りジュース、果実野菜ミックスジュースなどの果汁または野菜汁飲料;コーラ、ジンジャーエール、サイダー等の炭酸飲料;スポーツドリンク、ニアウォーターなどの清涼飲料;コーヒー、ココア、紅茶、抹茶、緑茶、ウーロン茶等の茶系あるいは嗜好性飲料;乳飲料、乳成分入りコーヒー、カフェオレ、ミルクティー、抹茶ミルク、フルーツ乳飲料、ドリンクヨーグルト、乳酸菌飲料等の乳成分を含有する飲料などの飲料一般;ヨーグルト、ゼリー、ドリンクゼリー、プディング、ババロア、ブラマンジェ及びムース等のデザート類(おやつや食後に食される甘味が付与された食品);アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイス等のアイスクリーム類(乳製品に甘味料やその他各種原料を加えて攪拌凍結させた食品)、シャーベット、かち割り氷等の氷菓(糖液にその他各種原料を加えて攪拌凍結させた食品)などの冷菓;ケーキ、クラッカー、ビスケットや饅頭等といった洋菓子及び和菓子を含む焼菓子や蒸菓子等の菓子類;米菓、スナック類;チューインガム、ハードキャンデー、ヌガーキャンデー、ゼリーなどの糖菓一般;果実フレーバーソースやチョコレートソースを含むソース類;バタークリーム、フラワーペーストやホイップクリーム等のクリーム類;イチゴジャムやマーマレード等のジャム;菓子パン等を含むパン;焼き肉、焼き鳥、鰻蒲焼き等に用いられるタレ、トマトケチャップ、ソース、麺つゆなどの調味料一般;スティックシュガーなどの甘味料組成物;蒲鉾などの練り製品、ソーセージ等の食肉加工品、レトルト食品、漬け物、佃煮、珍味、惣菜並びに冷凍食品等を含む農畜水産加工品を広く例示することができる。中でも好ましい食品としては飲料、デザート、冷菓を挙げることができる。
また、飲料のうち特に好ましいものは、スポーツドリンクおよび炭酸飲料であり、さらに炭酸飲料としては、特に、発泡酒、新ジャンルビール、非発酵のビールテイスト飲料、ノンアルコールビール、チューハイ、ノンアルコールチューハイを好ましく例示することができる。
ヒドロキシ酸エステルの飲食品に対する含有量は飲食品の質量を基準として、0.001ppm〜10ppm、好ましくは0.01ppm〜1ppm、より好ましくは0.03ppm〜0.4ppm、特に好ましくは0.05ppm〜0.2ppmの範囲内である。
飲食品に対するヒドロキシ酸のエステルの添加濃度が0.001ppm未満である場合には高甘味度甘味料に対する呈味改善効果が乏しく、また、飲食品に対するヒドロキシ酸エステルの添加濃度が10ppmを超えると、飲食品における、本化合物独特の香気が強すぎて好ましくない場合がある。また、飲食品としての呈味のバランスが崩れ、好ましくない可能性がある。
本発明の高甘味度甘味料の呈味改善剤は、単独で高甘味度甘味料含有飲食品に添加することもできるが、香料成分と任意に組み合わせて、高甘味度甘味料含有飲食品用の呈味改善剤組成物として使用することもできる。ヒドロキシ酸エステルと共に含有し得る香料成分としては、各種の合成香料、天然香料、天然精油、動植物エキス、調合香料などを挙げることができる。配合できる合成香料としては、従来から香気香味を賦与する目的で使用されているものであれば特に制限はなく、例えば、”日本における食品香料化合物の使用実態調査”(平成12年度 厚生科学研究報告書;日本香料工業会 平成13年3月発行)、”合成香料 化学と商品知識”(1996年3月6日発行 印藤元一著 化学工業日報社)等に記載のエステル類、アルコール類、アルデヒド類、ケトン類、フェノール類、エーテル類、ラクトン類、炭化水素類、含窒素及び/又は含硫化合物類、酸類の群から選ばれる少なくとも1種以上の合成香料を挙げることができる。
エステル類としては、例えば、ギ酸プロピル、ギ酸オクチル、ギ酸リナリル、ギ酸シトロネリル、ギ酸ゲラニル、ギ酸ネリル、ギ酸テルピニル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸シス−3−ヘキセニル、酢酸トランス−2−ヘキセニル、酢酸オクチル、酢酸ノニル、酢酸デシル、酢酸ドデシル、酢酸ジメチルウンデカジエニル、酢酸オシメニル、酢酸ミルセニル、酢酸ジヒドロミルセニル、酢酸リナリル、酢酸シトロネリル、酢酸ゲラニル、酢酸ネリル、酢酸テトラヒドロムゴール、酢酸ラバンジュリル、酢酸ネロリドール、酢酸ジヒドロクミニル、酢酸テルピニル、酢酸シトリル、酢酸ノピル、酢酸ジヒドロテルピニル、酢酸2,4−ジメチル−3−シクロヘキセニルメチル、酢酸ミラルディル、酢酸ベチコール、プロピオン酸デセニル、プロピオン酸リナリル、プロピオン酸ゲラニル、プロピオン酸ネリル、プロピオン酸テルピニル、プロピオン酸トリシクロデセニル、プロピオン酸スチラリル、酪酸オクチル、酪酸ネリル、酪酸シンナミル、イソ酪酸イソプロピル、イソ酪酸オクチル、イソ酪酸リナリル、イソ酪酸ネリル、イソ吉草酸リナリル、イソ吉草酸テルピニル、イソ吉草酸フェニルエチル、2−メチル吉草酸2−メチルペンチル、オクタン酸メチル、オクタン酸オクチル、オクタン酸リナリル、ノナン酸メチル、ウンデシレン酸メチル、安息香酸リナリル、ケイヒ酸メチル、アンゲリカ酸イソプレニル、ゲラン酸メチル、クエン酸トリエチル、アセト酢酸エチル、2−ヘキシルアセト酢酸エチル、ベンジルアセト酢酸エチル、2−エチル酪酸アリル、ノナン酸エチル、デカン酸エチル、2,4−デカジエン酸エチル、2,4−デカジエン酸プロピル、アントラニル酸メチルおよびリナリル、N−メチルアントラニル酸エチル等を挙げることができる。
アルコール類としては、例えば、3−ヘプタノール、1−ウンデカノール、2−ウンデカノール、1−ドデカノール、プレノール、10−ウンデセン−1−オール、ジヒドロリナロール、テトラヒドロムゴール、ミルセノール、ジヒドロミルセノール、テトラヒドロミルセノール、オシメノール、テルピネオール、3−ツヤノール、ベンジルアルコール、β−フェニルエチルアルコール、α−フェニルエチルアルコール、3−メチル−1−ペンタノール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−オクタノール、1−ノナノール、2−ノナノール、2,6−ジメチルヘプタノール、1−デカノール、トランス−2−ヘキセノール、シス−4−ヘキセノール、シトロネロール、ロジノール、ゲラニオール、ネロール、リナロール、テトラヒドロリナロール、ジメチルオクタノール、ヒドロキシシトロネロール、イソプレゴール、メントール、テルピネオール、ジヒドロテルピネオール、カルベオール、ジヒドロカルベオール、ペリラアルコール、4−ツヤノール、ミルテノール、α−フェンキルアルコール、ファルネソール、ネロリドール、セドレノール、アニスアルコール、ヒドロトロパアルコール、3−フェニルプロピルアルコール、シンナミックアルコール、アミルシンナミックアルコール等を挙げることができる。
アルデヒド類としては、例えば、アセトアルデヒド、n−ヘキサナール、n−ヘプタナール、n−オクタナール、n−ノナナール、2−メチルオクタナール、3,5,5−トリメチルヘキサナール、デカナール、ウンデカナール、2−メチルデカナール、ドデカナール、トリデカナール、テトラデカナール、トランス−2−ヘキセナール、トランス−4−デセナール、シス−4−デセナール、トランス−2−デセナール、10−ウンデセナール、トランス−2−ウンデセナール、トランス−2−ドデセナール、3−ドデセナール、トランス−2−トリデセナール、2,4−ヘキサジエナール、2,4−デカジエナール、2,4−ドデカジエナール、5,9−ジメチル−4,8−デカジエナール、シトラール、ジメチルオクタナール、α−メチレンシトロネラール、シトロネリルオキシアセトアルデヒド、ミルテナール、ネラール、α−あるいはβ−シネンサール、マイラックアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、オクタナールジメチルアセタール、ノナナールジメチルアセタール、デカナールジメチルアセタール、デカナールジエチルアセタール、2−メチルウンデカナールジメチルアセタール、シトラールジメチルアセタール、シトラールジエチルアセタール、シトラールプロピレングリコールアセタール、n−バレルアルデヒド、イソバレルアルデヒド、2−メチルブタナール、2−ペンテナール、トランス−2−ヘプテナール、トランス−2−ノネナール、2,6−ジメチル−5−ヘプテナール、2,4−ウンデカジエナール、トリメチルデカジエナール、シトロネラール、ヒドロキシシトロネラール、サフラナール、ベルンアルデヒド、ベンズアルデヒド、p−イソプロピルフェニルアセトアルデヒド、p−メチルヒドロトロパアルデヒド、フェニルプロピオンアルデヒド、2−メチル−3−(4−メチルフェニル)プロパナール、シクラメンアルデヒド、シンナミックアルデヒド、サリチルアルデヒド、アニスアルデヒド、p−メチルフェノキシアセトアルデヒド、アセトアルデヒドジエチルアセタール、シトロネリルメチルアセタール、アセトアルデヒド 2−フェニル−2,4−ペンタンジオールアセタール、2−ヘキセナールジエチルアセタール、シス−3−ヘキセナールジエチルアセタール、ヘプタナールジエチルアセタール、2−ヘキシル−5−メチル−1,3−ジオキソラン、シトロネラールシクロモノグリコールアセタール、ヒドロキシシトロネラールジメチルアセタール、フェニルアセトアルデヒドジメチルアセタール等を挙げることができる。
ケトン類としては、例えば、3−ヘプタノン、3−オクタノン、2−ノナノン、2−ウンデカノン、2−トリデカノン、メチルヘプテノン、ジメチルオクテノン、ゲラニルアセトン、2,3,5−トリメチル−4−シクロヘキセニル−1−メチルケトン、ネロン、ヌートカトン、ジヒドロヌートカトン、アセトフェノン、4,7−ジヒドロ−2−イソペンチル−2−メチル−1,3−ジオキセピン、2−ペンタノン、3−ヘキサノン、2−ヘプタノン、2,3−ヘキサジオン、4−ヘプタノン、2−オクタノン、3−ノナノン、エチルイソアミルケトン、ジアセチル、アミルシクロペンテノン、2−シクロペンチルシクロペンタノン、ヘキシルシクロペンタノン、ヘプチルシクロペンタノン、シス−ジャスモン、ジヒドロジャスモン、トリメチルペンチルシクロペンタノン、α−ダイナスコン、トリメチルシクロヘキセニルブテノン、ヨノン、アリルヨノン、プリカトン、カシュメラン、l−カルボン、メントン、カンファー、p−メチルアセトフェノン、p−メトキシアセトフェノン、ベンジリデンアセトン、ラズベリーケトン、メチルナフチルケトン、ベンゾフェノン、フルフラールアセトン、ホモフロノール、マルトール、エチルマルトール、アセト酢酸エチルエチレングリコールケタール等を挙げることができる。
フェノール類としては、例えば、チモール、カルバクロール、β−ナフトールイソブチルエーテル、アネトール、β−ナフトールメチルエーテル、β−ナフトールエチルエーテル、グアヤコール、クレオゾール、ベラトロール、ハイドロキノンジメチルエーテル、2,6−ジメトキシフェノール、4−エチルグアヤコール、オイゲノール、イソオイゲノール、エチルイソオイゲノール、tert−ブチルハイドロキノンジメチルエーテル等を挙げることができる。
エーテル類としては、例えば、デシルビニルエーテル、α−テルピニルメチルエーテル、イソプロキセン、2,2−ジメチル−5−(1−メチル−1−プロペニル)−テトラヒドロフラン、ローズフラン、1,4−シネオール、ネロールオキサイド、2,2,6−トリメチル−6−ビニルテトラヒドロピラン、メチルヘキシルエーテル、オシメンエポキシド、リモネンオキサイド、ルボフィクス、カリオフィレンオキサイド、リナロールオキサイド、5−イソプロペニル−2−メチル−2−ビニルテトラヒドロフラン、テアスピラン、ローズオキサイド等を挙げることができる。
ラクトン類としては、例えば、γ−ウンデカラクトン、δ−ドデカラクトン、γ−ヘキサラクトン、γ−ノナラクトン、γ−デカラクトン、γ−ドデカラクトン、ジャスンミラクトン、メチルγ−デカラクトン、ジャスモラクトン、プロピリデンフタリド、δ−ヘキサラクトン、δ−2−デセノラクトン、ε−ドデカラクトン、ジヒドロクマリン、クマリン等を挙げることができる。
炭化水素類としては、例えば、オシメン、リモネン、α−フェランドレン、テルピネン、3−カレン、ビサボレン、バレンセン、アロオシメン、ミルセン、ファルネセン、α−ピネン、β−ピネン、カンフェン、テルピノーレン、p−サイメン、セドレン、β−カリオフィレン、カジネン等を挙げることができる。
含窒素及び/又は含硫化合物類としては、例えば、アントラニル酸メチル、アントラニル酸エチル、N−メチルアントラニル酸メチル、N−2′−メチルペンチリデンアントラニル酸メチル、リガントラール、ドデカンニトリル、2−トリデセンニトリル、ゲラニルニトリル、シトロネリルニトリル、3,7−ジメチル−2,6−ノナジエノニトリル、インドール、5−メチル−3−ヘプタノンオキシム、リモネンチオール、1−P−メンテン−8−チオール、アントラニル酸ブチル、アントラニル酸シス−3−ヘキセニル、アントラニル酸フェニルエチル、アントラニル酸シンナミル、ジメチルスルフィド、8−メルカプトメントン等を挙げることができる。
酸類としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、ヘキサン酸、オクタン酸、デカン酸、ドデカン酸、2−デセン酸、ゲラン酸、2−メチル酪酸、2−エチル酪酸、フェニル酢酸、ケイ皮酸、イソ酪酸、イソ吉草酸、3−メチル吉草酸、2−ヘキセン酸、2−メチル−2−ペンテン酸、2−メチルヘプタン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、乳酸、ピルビン酸、シクロヘキサンカルボン酸等を挙げることができる。
これらの、合成香料に関しては、市場で容易に入手可能であり、必要により容易に合成することもできる。
また、天然香料としては、例えば、スイートオレンジ、ビターオレンジ、ネロリ、マンダリン、プチグレン、ベルガモット、タンゼリン、温州ミカン、ダイダイ、ハッサク、イヨカン、レモン、ライム、グレープフルーツ、ユズ、スダチ、カボス、スウィーティー等から選ばれる1種以上の天然香料を好ましく例示することができる。
また、上記の天然香料以外に、例えば、シトロネラ、エレミ、オリバナム、マジョラム、アンゲリカルート、スターアニス、バジル、ヘイ、カラマス、キャラウェイ、カルダモン、ペッパー、カスカリラ、ジンジャー、セージ、クラリセージ、クローブ、コリアンダー、ユーカリ、フェンネル、ピメント、ジュニパー、フェネグリーク、ローレル、メース、スギ、センキュウ、アーモンド、アップルミント、アニス、アルテミシア、アルファルファ、アンズ、アンブレット、イグサ、イチゴ、イチジク、イランイラン、ウインターグリーン、ウメ、エルダー、エンジュ、オークモス、オールスパイス、オリス、カーラント、カッシー、カモミル、ガランガ、カリン、ガンビア、グァバ、グーズベリー、クスノキ、クチナシ、クベバ、クミン、クランベリー、コーラ、サンショウ、サンダラック、サンダルウッド、サンダルレッド、シソ、シベット、ジャスミン、ショウガ、ジンセン、シンナモン、スターフルーツ、スチラックス、スペアミント、ゼラニウム、タイム、ダバナ、タンジー、タンジェリン、チャンパカ、チュベローズ、ツバキ、ディタニー、トルーバルサム、トンカ、ナッツ、ナツメ、ナツメグ、ナンテン、ニアウリ、ニンジン、バイオレット、パイナップル、ハイビスカス、ハチミツ、ハッカ、パッションフルーツ、バニラ、バラ、ヒソップ、ヒノキ、フーゼル油、ブチュ、ペパーミント、ペピーノ、ベルベナ、ボアドローズ、ポポー、ボルドー、ボロニア、マツ、マンゴー、ミツロウ、ミモザ、ミルフォイル、ムスク、メープル、メリッサ、メロン、モモ、ラベンダー、リキュール、リツェア、リンデン、ルー、レンブ、ローズマリー、ロベージなどの天然香料(ハーブを含む)を使用することができる。
上記に示した、天然香料類は、精油、エキス、オレオレジン、レジノイド、アブソリュート、エッセンス、テルペンレスオイル、回収フレーバーなど任意の形状で使用することができる。これらは蒸留、抽出、クロマトグラフィー(吸着クロマトグラフィー、分配クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィーなど)など公知の手段により容易に製造することができる〔特許庁公報 周知・慣用技術集(香料)第1部 香料一般 平成11年1月発行、2・1天然香料、2・1・3分画香料(単離香料)、2・3香料の精製・加工技術 参照〕、[香料の事典 朝倉書店発行229〜230(1980)参照]および[特許庁公報 周知・慣用技術集(香料)第2部 食品用香料 平成12年1月発行、2・1・3 回収フレーバー 参照]。天然香料類のうち、果物等より抽出されるものに関しては、絞り汁や濃縮果汁をそのまま、本発明における天然香料類として使用することができる。
また、各種の動植物エキスとしてはハーブ・スパイス抽出物、コーヒー・緑茶・紅茶・ウーロン茶抽出物、乳または乳加工品およびこれらのリパーゼ・プロテアーゼなどの酵素分解物も挙げられる。
また、調合香料としては、具体的には、オレンジフレーバー、レモンフレーバー、ライムフレーバー、グレープフルーツフレーバー、ユズフレーバー、スダチフレーバー、などのシトラス系香料、ストロベリーフレーバー、ラズベリーフレーバー、ブルーベリーフレーバーなどのベリー類系香料、マンゴーフレーバー、パパイヤフレーバー、グァバフレーバー、パッションフルーツフレーバー、ライチフレーバーなどのトロピカルフルーツ系香料、アップルフレーバー、グレープフレーバー、パイナップルフレーバー、バナナフレーバー、ピーチフレーバー、メロンフレーバー、アンズフレーバー、ウメフレーバー、チェリー(サクランボ)フレーバーなどのフルーツ系香料、緑茶フレーバー、ウーロン茶フレーバー、紅茶フレーバー、コーヒーフレーバーなどの茶、コーヒー系香料、ビーフフレーバー、ポークフレーバー、チキンフレーバーなどのミート系香料、アサフェチダフレーバー、アジョワンフレーバー、アニスフレーバー、アンゼリカフレーバー、ウイキョウフレーバー、オールスパイスフレーバー、シナモンフレーバー、カッシャフレーバー、カモミールフレーバー、カラシナフレーバー、カルダモンフレーバー、キャラウェイフレーバー、クミンフレーバー、クローブフレーバー、コショウフレーバー、コリアンダーフレーバー、サッサフラスフレーバー、セイボリーフレーバー、サンショウフレーバー、シソフレーバー、ジュニパーベリーフレーバー、ジンジャーフレーバー、スターアニスフレーバー、セイヨウワサビフレーバー、セージフレーバー、タイムフレーバー、タラゴンフレーバー、ディルフレーバー、トウガラシフレーバー、ナツメフレーバー、ナツメグフレーバー、バジルフレーバー、パセリフレーバー、マジョラムフレーバー、ローズマリーフレーバー、ローレルフレーバー、ワサビフレーバーなどのハーブ、スパイス系香料、オニオンフレーバー、ガーリックフレーバー、ネギフレーバー、キャベツフレーバー、キャロットフレーバー、セロリーフレーバー、シイタケフレーバー、松茸フレーバー、トマトフレーバー、ゴボウフレーバー、ミツバフレーバーなどの野菜系香料、ペパーミントフレーバー、スペアミントフレーバー、和種ハッカフレーバーなどのミント系香料、バニラ系香料、アーモンドフレーバー、カシューナッツフレーバー、ピーナッツフレーバー、ヘーゼルナッツフレーバー、ウォルナッツフレーバー、チェスナッツフレーバー、マカデミアナッツフレーバー、ペカンナッツフレーバー、ピスタチオフレーバー、ブラジルナッツフレーバー、ココナッツフレーバーなどのナッツ系香料、ワインフレーバー、ウイスキーフレーバー、ブランデーフレーバー、ラムフレーバー、ジンフレーバー、リキュールフレーバーなどの洋酒系香料、魚介類フレーバー、甲殻類フレーバー、節類フレーバー、海草類フレーバーなどの水産物系香料、コーンフレーバー、ポテトフレーバー、スイートポテトフレーバー、米飯フレーバー、ブレッドフレーバーなどの穀物系香料、ハネーフレーバー、メープルシロップフレーバー、シュガーフレーバー、黒糖フレーバー、モラセスフレーバーなどのシュガー系香料などが挙げられる。これらフレーバーの具体的な態様としては、たとえば[特許庁公報,周知・慣用技術集(香料)第2部,食品用香料]に記載のフレーバーを例示することができる。
本発明の高甘味度甘味料の呈味改善剤または呈味改善剤組成物はそのまま飲食品に添加して使用することができるが、水混和性有機溶媒に溶解した溶液、乳化製剤、粉末製剤などして飲食品に添加することもできる。
本発明の高甘味度甘味料の呈味改善剤または呈味改善剤組成物を溶解するための水混和性有機溶媒としては、例えば、エタノール、メタノール、アセトン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、メチルエチルケトン、2−プロパノール、グリセリン、プロピレングリコールなどを例示することができる。これらのうち、飲食品への使用の観点から、エタノール、グリセリンまたはプロピレングリコールが特に好ましい。
また、乳化製剤とするためには、本発明の高甘味度甘味料の呈味改善剤または呈味改善剤組成物を乳化剤と共に乳化して得ることができる。本発明の高甘味度甘味料の呈味改善剤または呈味改善剤組成物の乳化方法としては特に制限されるものではなく、従来から飲食品などに用いられている各種の乳化剤、例えば、脂肪酸モノグリセリド、脂肪酸ジグリセリド、脂肪酸トリグリセリド、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、レシチン、化工でん粉、ソルビタン脂肪酸エステル、キラヤ抽出物、アラビアガム、トラガントガム、グアーガム、カラヤガム、キサンタンガム、ペクチン、アルギン酸及びその塩類、カラギーナン、ゼラチン、カゼインなどを使用してホモミキサー、コロイドミル、回転円盤型ホモジナイザー、高圧ホモジナイザーなどを用いて乳化処理することにより安定性の優れた乳化液を得ることができる。これら乳化剤の使用量は厳密に制限されるものではなく、使用する乳化剤の種類などに応じて広い範囲にわたり変えることができるが、通常、本発明の高甘味度甘味料の呈味改善剤または呈味改善剤組成物1質量部に対し、約0.01〜約100重量部、好ましくは約0.1〜約50重量部の範囲内が適当である。また、乳化を安定させるため、かかる水溶性溶液は水の他に、例えば、グリセリン、プロピレングリコール、ソルビトール、マルチトール、ショ糖、グルコース、トレハロース、糖液、還元水飴などの多価アルコール類の1種または2種以上の混合物を配合することができる。
また、かくして得られた乳化液は、所望ならば乾燥することにより粉末製剤とすることができる。粉末化に際して、さらに必要に応じて、トレハロース、デキストリン、砂糖、乳糖、ブドウ糖、水飴、還元水飴などの糖類を適宜配合することもできる。これらの使用量は粉末製剤に望まれる特性などに応じて適宜に選択することができる。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。
実施例1 エチル−3(R)−ヒドロキシヘキサノエートのアセスルファムKに対する効果
アセスルファムK(ニュートリノバ社製)濃度300ppm(質量基準)の水溶液を調製し、エチル−3(R)−ヒドロキシヘキサノエートを表1に示す添加量(質量基準)添加した。これらについて、よく訓練されたパネラー10名を用いて官能評価を行った。官能評価は、以下の3つの項目について6段階で評価し、その平均点を計算した。また、さらに3つの項目の平均点を総合評価とした。表1にその結果を示す。
(1)後味の苦味について(以下、「苦味」という):後味に苦味を非常に強く感じる(1点)、後味に苦味を強く感じる(2点)、後味に苦味を感じる(3点)、後味に苦味が多少感じられる(4点)、後味に苦味がわずかに感じられる(5点)、 後味に苦味が全く感じられない(6点)
(2)甘味が後に尾を引く欠点について(以下、「甘みの後引き」という): 甘味の後引きが非常に強く、好ましい甘味ではない(1点)、甘味の後引きが強く、好ましい甘味ではない(2点)、甘味の後引きがあり、好ましい甘味が弱い(3点)、甘みの後引きを多少感じる(4点)、甘味の後引きをわずかに感じる(5点)、甘味の後引きが感じられず、好ましい甘味を強く感じる(6点)。
(3)香気について(以下、「香気」:という):香気が非常に強く感じられ気になる(1点)、 香気が強く感じられかなり気になる(2点)、香気を感じるがそれほど気にならない(3点)、香気が多少感じられるがあまり気にならない(4点)、香気がわずかに感じられるがほとんど気にならない(5点)、 香気を全く感じず全く気にならない(6点)
Figure 2017023017
以上の官能評価から、アセスルファムKの呈味の欠点は、エチル−3(R)−ヒドロキシヘキサノエートを0.001〜10ppm添加することにより改善されることが認められた。なお、呈味の改善はエチル−3(R)−ヒドロキシヘキサノエートの添加量で、0.01ppm以上から特に改善され、0.05ppm以上では非常によく改善された。しかしながら、0.05ppm以上、特に0.2ppm以上の添加では、エチル−3(R)−ヒドロキシヘキサノエート特有の香気が多少感じられる傾向が見られた。したがって、アセスルファムKの呈味を改善するためのエチル−3(R)−ヒドロキシヘキサノエートの好ましい濃度範囲としては、0.001ppm〜10ppm、好ましくは0.01ppm〜1ppm、より好ましくは0.03ppm〜0.4ppm、特に好ましくは0.05ppm〜0.2ppmと考えられた。
なお、本実施例では水にアセスルファムKのみを添加した系であるので、エチル−3(R)−ヒドロキシヘキサノエートの0.05ppm以上、特に0.2ppm以上の添加では、香気が多少感じられるという結果となったが、飲食品中において、エチル−3(R)−ヒドロキシヘキサノエートを、調合香料を構成する素材として使用した場合は、全く問題ないか、逆に、良好な香気を付与することで長所となる可能性が高いと考えられる。
実施例2 エチル−3(R)−ヒドロキシヘキサノエートのスクラロースに対する効果
スクラロース(三栄源エフ・エフ・アイ社製)濃度100ppm(質量基準)の水溶液を調製し、エチル−3(R)−ヒドロキシヘキサノエートを表2に示す添加量(質量基準)添加した。これらについて、よく訓練されたパネラー10名を用いて官能評価を行った。官能評価は、実施例1と全く同様に行った。表2にその結果を示す。
Figure 2017023017
以上の官能評価から、スクラロースの呈味の欠点は、エチル−3(R)−ヒドロキシヘキサノエートを0.001〜10ppm添加することにより改善されることが認められた。なお、呈味の改善はエチル−3(R)−ヒドロキシヘキサノエートの添加量で、0.01ppm以上から特に改善され、0.05ppm以上では非常によく改善された。しかしながら、0.05ppm以上、特に0.2ppm以上の添加では、エチル−3(R)−ヒドロキシヘキサノエート特有の香気が多少感じられる傾向が見られた。したがって、スクラロースの呈味を改善するためのエチル−3(R)−ヒドロキシヘキサノエートの好ましい濃度範囲としては、0.001ppm〜10ppm、好ましくは0.01ppm〜1ppm、より好ましくは0.03ppm〜0.4ppm、特に好ましくは0.05ppm〜0.2ppmと考えられた。
なお、本実施例では水にスクラロースのみを添加した系であるので、エチル−3(R)−ヒドロキシヘキサノエートの0.05ppm以上、特に0.2ppm以上の添加では、香気が多少感じられるという結果となったが、飲食品中において、エチル−3(R)−ヒドロキシヘキサノエートを、調合香料を構成する素材として使用した場合は、全く問題ないか、逆に、良好な香気を付与することで長所となる可能性が高いと考えられる。
実施例3 エチル−3(R)−ヒドロキシヘキサノエートのアスパルテームに対する効果
アスパルテーム(味の素社製)濃度300ppm(質量基準)の水溶液を調製し、エチル−3(R)−ヒドロキシヘキサノエートを表2に示す添加量(質量基準)添加した。これらについて、よく訓練されたパネラー10名を用いて官能評価を行った。官能評価は、実施例1と全く同様に行った。表3にその結果を示す。
Figure 2017023017
以上の官能評価から、アスパルテームの呈味の欠点は、エチル−3(R)−ヒドロキシヘキサノエートを0.001〜10ppm添加することにより改善されることが認められた。なお、呈味の改善はエチル−3(R)−ヒドロキシヘキサノエートの添加量で、0.01ppm以上から特に改善され、0.05ppm以上では非常によく改善された。しかしながら、0.05ppm以上、特に0.2ppm以上の添加では、エチル−3(R)−ヒドロキシヘキサノエート特有の香気が多少感じられる傾向が見られた。したがって、アスパルテームの呈味を改善するためのエチル−3(R)−ヒドロキシヘキサノエートの好ましい濃度範囲としては、0.001ppm〜10ppm、好ましくは0.01ppm〜1ppm、より好ましくは0.03ppm〜0.4ppm、特に好ましくは0.05ppm〜0.2ppmと考えられた。
なお、本実施例では水にアスパルテームのみを添加した系であるので、エチル−3(R)−ヒドロキシヘキサノエートの0.05ppm以上、特に0.2ppm以上の添加では、香気が多少感じられるという結果となったが、飲食品中において、エチル−3(R)−ヒドロキシヘキサノエートを、調合香料を構成する素材として使用した場合は、全く問題ないか、逆に、良好な香気を付与することで長所となる可能性が高いと考えられる。
実施例4 エチル−3(R)−ヒドロキシヘキサノエートのステビア甘味料に対する効果
ステビオサイド含有ステビア甘味料( 守田化学社製、レバウデイオJ−100)濃度150ppm(質量基準)の水溶液を調製し、エチル−3(R)−ヒドロキシヘキサノエートを表4に示す添加量(質量基準)添加した。これらについて、よく訓練されたパネラー10名を用いて官能評価を行った。官能評価は、実施例1と全く同様に行った。表4にその結果を示す。
Figure 2017023017
以上の官能評価から、ステビア甘味料の呈味の欠点は、エチル−3(R)−ヒドロキシヘキサノエートを0.001〜10ppm添加することにより改善されることが認められた。なお、呈味の改善はエチル−3(R)−ヒドロキシヘキサノエートの添加量で、0.01ppm以上から特に改善され、0.05ppm以上では非常によく改善された。しかしながら、0.05ppm以上、特に0.2ppm以上の添加では、エチル−3(R)−ヒドロキシヘキサノエート特有の香気が多少感じられる傾向が見られた。したがって、ステビア甘味料の呈味を改善するためのエチル−3(R)−ヒドロキシヘキサノエートの好ましい濃度範囲としては、0.001ppm〜10ppm、好ましくは0.01ppm〜1ppm、より好ましくは0.03ppm〜0.4ppm、特に好ましくは0.05ppm〜0.2ppmと考えられた。
なお、本実施例では水にステビア甘味料のみを添加した系であるので、エチル−3(R)−ヒドロキシヘキサノエートの0.05ppm以上、特に0.2ppm以上の添加では、香気が多少感じられるという結果となったが、飲食品中において、エチル−3(R)−ヒドロキシヘキサノエートを、調合香料を構成する素材として使用した場合は、全く問題ないか、逆に、良好な香気を付与することで長所となる可能性が高いと考えられる。
実施例5 市販非発酵ノンアルコールビール風味飲料への添加および官能評価
市販の非発酵ノンアルコールビール風味飲料(原材料に「甘味料(アセスルファムK)」の表示がある製品)に、表5に示す濃度となる量のエチル−3(R)−ヒドロキシヘキサノエートを添加し、よく訓練されたパネラー10名を用いて官能評価を行った。官能評価基準は、エチル−3(R)−ヒドロキシヘキサノエート無添加の市販の非発酵ノンアルコールビール風味飲料を「コントロール」として、以下の3つの項目について6段階で評価し、その平均点を計算した。また、さらに3つの項目の平均点を総合評価とした。表5にその結果を示す。
(1)高甘味度甘味料由来の後味の苦味について(以下、「苦味」という):コントロール(1点)、 後味の苦味がごくわずかに低減している(2点)、後味の苦味がわずかに低減している(3点)、後味の苦味がそこそこ低減している(4点)、後味の苦味がかなり低減している(5点)、 後味の苦味が大幅に低減しており、ほとんど気にならない(6点)
(2)高甘味度甘味料由来の甘味が後に尾を引く欠点について(以下、「甘みの後引き」という):コントロール(1点)、甘味の後引きがごくわずかに低減している(2点)、甘味の後引きがわずかに低減している(3点)、甘みの後引きがそこそこ低減している(4点)、甘味の後引きがかなり低減している(5点)、甘味の後引きが大幅に低減しており、ほとんど気にならない(6点)。
(3)香気について(以下、「香気」:という):コントロール(6点)、コントロールと比べごくわずかにフルーティーな香気を感じるが全く気にならない(5点)、コントロールと比べわずかにフルーティーな香気を感じるがほとんど気にならない(4点)、コントロールと比べややフルーティーな香気を感じるがあまり気にならない(3点)、コントロールと比べ明らかにフルーティーな香気を感じるがそれほど気にならない(2点)、コントロールと比べかなりフルーティーな香気を感じ、やや気になる(1点)
Figure 2017023017
官能評価結果から、市販の非発酵ノンアルコールビール風味飲料(原材料に「甘味料(アセスルファムK)」の表示がある製品)の甘味料由来(アセスルファムK)の苦味および甘味の後引きはエチル−3(R)−ヒドロキシヘキサノエートを0.001〜10ppm添加することにより改善されることが認められた。なお、苦味の改善はエチル−3(R)−ヒドロキシヘキサノエートの添加量で、0.001ppmでも改善効果が見られ、0.01ppm以上ではかなりの改善が見られ、0.05ppm以上では非常によく改善された。また、甘味の後引きの改善はエチル−3(R)−ヒドロキシヘキサノエートの添加量で、0.01ppm以上で特に改善され、0.05ppm以上では非常によく改善された。
しかしながら、0.4ppm以上の添加では、エチル−3(R)−ヒドロキシヘキサノエート特有の香気が多少感じられる傾向が見られた。
以上の結果より、市販の非発酵ノンアルコールビール風味飲料(原材料に「甘味料(アセスルファムK)」の表示がある製品)においても、エチル−3(R)−ヒドロキシヘキサノエートを0.001〜10ppm添加することにより、甘味料由来(アセスルファムK)の苦味および甘味の後引きは改善されることが確認された。
実施例6 各種ヒドロキシ酸エステルの高甘味度甘味料混合物に対する効果
アセスルファムK(ニュートリノバ社製)濃度60ppm(質量基準)、スクラロース(三栄源エフ・エフ・アイ社製)濃度20ppm(質量基準)、アスパルテーム(味の素社製)濃度60ppm(質量基準)およびステビオサイド含有ステビア甘味料( 守田化学社製、レバウデイオJ100)濃度30ppm(質量基準)を含有する高甘味度甘味料混合物水溶液(比較品1)を調製し、これに、メチル−3−ヒドロキシブチレート、エチル−3−ヒドロキシブチレート、エチル−4−ヒドロキシブチレート、メチル−3−ヒドロキシペンタノエート、エチル−3−ヒドロキシペンタノエート、メチル−3−ヒドロキシヘキサノエート、エチル−3(R)−ヒドロキシヘキサノエート、エチル−3−ヒドロキシヘキサノエート(ラセミ体)、エチル−3−ヒドロキシオクタノエート、エチル−3−ヒドロキシデカノエート、エチル−2−ヒドロキシ−2−メチルブチレート、メチル−2−ヒドロキシペンタノエートまたはエチル−5−ヒドロキシデカノエートを各々0.1ppm添加した溶液を調製した(特に、RS表示のないものは、ラセミ体)。
パネラー10名を用いて、ブラインドテストにより、比較品1と、それぞれのヒドロキシ酸エステルを添加した溶液について、苦味と甘みの後引きについて、いずれが良好かを官能評価させ、その人数を集計した。その結果を表6に示す。
Figure 2017023017
表6に示した通り、いずれのヒドロキシ酸エステルについても、0.1ppmの添加濃度で、高甘味度甘味料混合物の呈味(苦味、甘味の後引き)を改善する効果があることが認められた。
実施例7 市販ノンアルコールビール風味飲料への各種ヒドロキシ酸エステルの添加および官能評価
市販のノンアルコールビール風味飲料(原材料に「甘味料(アセスルファムK)」の表示がある製品)に、表7に示すヒドロキシ酸エステル(エチル−3−ヒドロキシブチレート、エチル−4−ヒドロキシブチレート、エチル−3−ヒドロキシペンタノエート、メチル−2−ヒドロキシペンタノエート、エチル−3(R)−ヒドロキシヘキサノエート、エチル−3−ヒドロキシヘキサノエート(ラセミ体)、メチル−3−ヒドロキシヘキサノエート、エチル−3−ヒドロキシオクタノエートまたはエチル−5−ヒドロキシデカノエート)を0.1ppm添加し、よく訓練されたパネラー10名を用いて官能評価を行った。
官能評価の項目および基準は実施例5と同様に行った。その結果を表7に示す。
Figure 2017023017
表7に示した通り、いずれのヒドロキシ酸エステルについても、0.1ppmの添加濃度で、市販のノンアルコールビール風味飲料(原材料に「甘味料(アセスルファムK)」の表示がある製品)の高甘味度甘味由来の呈味(苦味、甘味の後引き)を改善する効果があることが認められた。
実施例8 TI法による甘味の評価
実施例6で使用した比較品1にエチル−3(R)−ヒドロキシヘキサノエートを0.1ppm(質量基準)添加した。エチル−3(R)−ヒドロキシヘキサノエート無添加と添加した水溶液を、TI法にて甘味を評価した。TI法(Time−Intensity法:新触感辞典、サイエンスフォーラム、P420−421(1999))は官能評価の一手法であり、経時的な味の強さを評価し、味の強度を時間軸上にプロットして曲線を得て、この曲線を基に、評価するサンプルの味の経時的な変化の特性や味質改良効果を評価する手法である。
TI法は、以下の手順で行った。(1)試料(20ml)を口に含むと同時に時間計測を始める、(2)5秒後に試料を吐き出す、(3)甘味強度を経時的に記録し、グラフにする。甘味強度の数値が大きいほど、甘味が強いことを表す。
TI法による評価は、10名のパネラーにより行った。その平均的な評価結果を図1に示す。
図1に示すとおり、エチル−3(R)−ヒドロキシヘキサノエートを0.1ppm(質量基準)を添加した水溶液は、無添加の水溶液と比較して、高甘味度甘味料の甘味の後引きが改善され、キレがよいことが認められた。
実施例9 本発明の呈味改善剤を配合した香料組成物の調製
表8の調合処方により、ビール風味香料組成物(比較品2)を調製した。
Figure 2017023017
比較品2にエチル−3(R)−ヒドロキシヘキサノエートを0.01%添加した呈味改善剤組成物(本発明品1)を調製した。
参考例1 ホップエキスの調製
水400gと95%エタノール400gの混合液にホップペレット(ハラタウ・マグナム)100gを投入し、75℃、2時間攪拌抽出を行った。30℃まで冷却し、さらし布にて固液分離した後、ケイソウ土をプレコートしたヌッチェにて吸引濾過し、濾液(578g)を得た。保留剤としてグリセリン100gを加えて良く混合した後、ロータリーエバポレーターを用いてBx70°まで減圧濃縮し、濃縮液を90℃、5分間加熱殺菌した後、30℃まで冷却して容器に充填し、ホップエキス(参考品1)(135.0g、Bx70°、pH5.35、アルコール0%)を得た。
実施例10 非発酵のノンアルコールビール風味飲料への添加および官能評価
表9に示す調合処方により、非発酵のノンアルコールビール風味飲料を調製した。
Figure 2017023017
それぞれの飲料の風味を10名のパネラーにより官能評価した。
その結果、10名全員が、本発明品1を添加した非発酵のノンアルコールビール風味飲料の方が、比較品2を添加した非発酵のノンアルコールビール風味飲料よりもおいしいと評価した。また、その平均的な評価内容としては、高甘味度甘味料の特有の苦みが改善され、甘味の後引きについても改善され、キレがよく、さらには、ビールらしいのどごし感が良好で、極めておいしく感じるとの評価であった。
実施例11 本発明の呈味改善剤を配合した香料組成物の調製
表10の調合処方により、スポーツドリンク用香料組成物(比較品3:グレープフルーツ風味)を調製した。
Figure 2017023017
比較品3にエチル−3(R)−ヒドロキシヘキサノエートを0.1%添加した呈味改善剤組成物(本発明品2)を調製した。
乳化香料の調製
本発明品2(または比較品3)50g、SAIB(シュークロース・ジアセテート・ヘキサイソブチレート)91g、中鎖飽和脂肪酸トリグリセライド8gおよび天然ビタミンE1gを混合溶解して、均一な油性材料混合物を得た。この混合物をグリセリン350g、アラビアガム185gおよび水315gを混合した溶液に加えて、予備撹拌して分散させた後、T.K.ホモミキサー(プライミクス株式会社製)を用いて、5000rpmにて10分間乳化し、粒径約0.2〜0.5μmの均一な乳化物を得た(本発明品3または比較品4)。
実施例12 スポーツドリンクへの添加および官能評価
表11に示す調合処方により、スポーツドリンクを調製した。
Figure 2017023017
それぞれの飲料の風味を10名のパネラーにより官能評価した。
その結果、10名全員が、本発明品3を添加したスポーツドリンクの方が、比較品4を添加したスポーツドリンクよりもおいしいと評価した。また、その平均的な評価内容としては、高甘味度甘味料の特有の苦みが改善され、甘味の後引きについても改善され、キレがよく、さらには、のどごし感が良好で、極めておいしく感じるとの評価であった。
実施例13 本発明の呈味改善剤を配合した香料組成物の調製
表12の調合処方により、炭酸飲料用香料組成物(比較品5:ライム風味)を調製した。
Figure 2017023017
比較品5にエチル−3(R)−ヒドロキシヘキサノエートを0.01%添加した呈味改善剤組成物(本発明品4)を調製した。
実施例14 炭酸飲料への添加および官能評価
表13に示す調合処方により、炭酸飲料を調製した。
Figure 2017023017
それぞれの飲料の風味を10名のパネラーにより官能評価した。
その結果、10名全員が、本発明品4を添加した炭酸飲料の方が、比較品5を添加した炭酸飲料よりもおいしいと評価した。また、その平均的な評価内容としては、高甘味度甘味料の特有の苦みが改善され、甘味の後引きについても改善され、キレがよく、さらには、のどごし感が良好で、極めておいしく感じるとの評価であった。

Claims (15)

  1. ヒドロキシ酸エステルを有効成分とする高甘味度甘味料の呈味改善剤。
  2. ヒドロキシ酸エステルが、炭素数4〜10の直鎖または分岐のある1価ヒドロキシ脂肪酸とエタノールまたはメタノールとのエステルである、請求項1に記載の呈味改善剤。
  3. 炭素数4〜10の直鎖または分岐のある1価ヒドロキシ脂肪酸が、カルボキシル基の炭素を含む最も長い炭素鎖の炭素数が5以上の場合は2位、3位、4位もしくは5位、または、炭素数が4以下の場合は2位、3位もしくは4位に水酸基を有する脂肪酸である、請求項2に記載の呈味改善剤。
  4. ヒドロキシ酸エステルが、メチル−3−ヒドロキシブチレート、エチル−3−ヒドロキシブチレート、エチル−4−ヒドロキシブチレート、メチル−3−ヒドロキシペンタノエート、エチル−3−ヒドロキシペンタノエート、メチル−3−ヒドロキシヘキサノエート、エチル−3−ヒドロキシヘキサノエート、エチル−3−ヒドロキシオクタノエート、エチル−3−ヒドロキシデカノエート、エチル−2−ヒドロキシ−2−メチルブチレート、メチル−2−ヒドロキシペンタノエートおよびエチル−5−ヒドロキシデカノエートからなる群から選ばれる1種または2種以上である請求項1〜3のいずれか1項に記載の高甘味度甘味料の呈味改善剤。
  5. 高甘味度甘味料がスクラロース、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、サッカリン、サッカリンナトリウム、ステビア抽出物、レバウディオサイドA、ネオテーム、アリテーム、モナチン、タウマチン、カンゾウ抽出物(グリチルリチン)、ラカンカ抽出物(モグロシド)および甘茶抽出物(フィロズルチン)からなる群から選ばれる1種または2種以上である請求項1〜4のいずれか1項に記載の呈味改善剤。
  6. 高甘味度甘味料とヒドロキシ酸エステルを含んでなる、高甘味度甘味料の呈味が改善された飲食品。
  7. ヒドロキシ酸エステルの飲食品に対する配合量が、飲食品の質量を基準として0.001ppm〜10ppmである、請求項6に記載の飲食品。
  8. 飲食品が、スポーツドリンクまたは炭酸飲料である請求項6または7に記載の飲食品。
  9. 炭酸飲料が、発泡酒、新ジャンルビール、非発酵のビールテイスト飲料、ノンアルコールビール、チューハイまたはノンアルコールチューハイである請求項6〜8のいずれか1項に記載の飲食品。
  10. ヒドロキシ酸エステルを含有させることを特徴とする高甘味度甘味料含有飲食品の呈味改善方法。
  11. ヒドロキシ酸エステルの飲食品に対する含有量が、飲食品の質量を基準として0.001ppm〜10ppmの範囲内である請求項10に記載の高甘味度甘味料含有飲食品の呈味改善方法。
  12. 呈味改善が、高甘味度甘味料由来の後残りである、請求項10または11に記載の呈味改善方法。
  13. 呈味改善が、味のキレである、請求項10または11に記載の呈味改善方法。
  14. 呈味改善が、のどごし感の向上である、請求項10または11に記載の呈味改善方法。
  15. 高甘味度甘味料とヒドロキシ酸エステルを含んでなる飲食品。
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