JP2017001347A - インクジェットヘッドおよびこれを備える画像形成装置 - Google Patents

インクジェットヘッドおよびこれを備える画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2017001347A
JP2017001347A JP2015120324A JP2015120324A JP2017001347A JP 2017001347 A JP2017001347 A JP 2017001347A JP 2015120324 A JP2015120324 A JP 2015120324A JP 2015120324 A JP2015120324 A JP 2015120324A JP 2017001347 A JP2017001347 A JP 2017001347A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nozzle
ink
wiper
unit
storage hole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015120324A
Other languages
English (en)
Inventor
隆俊 西村
Takatoshi Nishimura
隆俊 西村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Document Solutions Inc
Original Assignee
Kyocera Document Solutions Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Document Solutions Inc filed Critical Kyocera Document Solutions Inc
Priority to JP2015120324A priority Critical patent/JP2017001347A/ja
Publication of JP2017001347A publication Critical patent/JP2017001347A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

【課題】簡単な構造で、ノズル面を効果的に清掃するためのインクジェットヘッド等を提供する。
【解決手段】
本発明のインクジェットヘッド54は、インクを吐出する吐出ノズル54bに連なる加圧室76を含んで構成される流路部70と、加圧室76を加圧可能に構成される加圧部80と、を備え、流路部70は、吐出ノズル54bを開口させるノズル面54aを構成するノズルプレート71と、ノズルプレート71と加圧部80との間に設けられるキャビティ部72と、を有し、ノズル面54aには、吐出ノズル54bが設けられるノズル領域R1と、ノズル領域R1を挟んで吐出ノズル54bから押し出されたパージインクLを拭き取るワイパー64の移動方向両側に設けられる一対の端部領域R2と、が設定され、一方の端部領域R2には、ワイパー64によって拭き取られたパージインクLを溜めるインク貯留穴73が穿設されている。
【選択図】図10

Description

本発明は、インクジェットヘッドおよびこれを備える画像形成装置に関する。
インクジェット式の画像形成装置は、搬送される用紙に対向して配置されるインクジェットヘッドを備えている。インクジェットヘッドは、複数の吐出ノズルからインクを吐出することで用紙上に印字を行う。
ところで、印字が繰り返されると、用紙の搬送時に発生する紙粉やインク吐出時に発生する霧状のインク(インクミスト)等が、吐出ノズルの形成面であるノズル面に付着することがある。ノズル面が汚染されると、インク滴の飛行曲がりやインクの不吐出等が発生することがある。また、ノズル面が汚染されると、キャップの密閉性が低下するため、各吐出ノズルの目詰まりが発生することがある。
特許文献1に記載のインクジェットヘッドのノズル面は、洗浄液の染み込んだワイパーによって拭き取られる。これにより、ノズルの目詰まりが防止される。このインクジェットヘッドは、複数のヘッドモジュールを直線上に配置して構成されている。各ヘッドモジュールの端部または各ヘッドモジュールの境界には、ワイパーの保湿性を安定させるための保湿部材が設けられている。保湿部材は、リフトオフ法等によってヘッドモジュールの基材(ノズル面)上に成膜される。なお、各ヘッドモジュールのノズル面には、撥水膜が形成されている。
特開2012−000784号公報
保湿部材は、撥水膜上に成膜することができないため、保湿部材の成膜位置は、レジストパターンによってマスキングされなければならなかった。また、成膜された保湿部材は、ドライエッチングによって凹凸構造を形成しなければならなかった。このため、特許文献1に記載のインクジェットヘッドは、保湿部材を形成するために多くのコストと時間がかかるという問題を有していた。
本発明は、上記のような課題を解決するため、簡単な構造で、ノズル面を効果的に清掃するためのインクジェットヘッドおよびこれを備える画像形成装置を提供する。
上記した目的を達成するため、本発明のインクジェットヘッドは、インクを吐出する吐出ノズルに連なる加圧室を含んで構成される流路部と、前記加圧室を加圧可能に構成される加圧部と、を備え、前記流路部は、前記吐出ノズルを開口させるノズル面を構成するノズルプレートと、前記ノズルプレートと前記加圧部との間に設けられるキャビティ部と、を有し、前記ノズル面には、前記吐出ノズルが設けられるノズル領域と、前記ノズル領域を挟んで前記吐出ノズルから押し出されたパージインクを拭き取るワイパーの移動方向両側に設けられる一対の端部領域と、が設定され、前記一対の端部領域の少なくとも一方には、前記ワイパーによって拭き取られた前記パージインクを溜めるインク貯留穴が穿設されている。
上記した目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、上記のインクジェットヘッドと、前記ノズル面に沿って前記ワイパーを往復移動させるワイプユニットと、前記インクジェットヘッドおよび前記ワイプユニットの動作を制御する制御装置と、を備え、前記インク貯留穴は、前記一対の端部領域の少なくとも一方に設けられ、前記制御装置は、前記吐出ノズルから押し出されたパージインクを前記ノズル領域に付着させるパージ動作と、前記一対の端部領域の他方から一方に向けて前記ワイパーを移動させて前記パージインクを拭き取ると共に拭き取った前記パージインクを前記インク貯留穴に搬送する第1ワイプ動作と、前記一対の端部領域の一方から他方に向けて前記ワイパーを移動させて前記インク貯留穴に貯留された前記パージインクを前記ノズル領域に塗り広げながら拭き取る第2ワイプ動作と、を制御する。
本発明によれば、簡単な構造で、インクジェットヘッドのノズル面を効果的に清掃することができる。
本発明の第1実施形態に係るプリンターの内部構造を示す断面図である。 本発明の第1実施形態に係るプリンターの昇降ユニットを示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に係るプリンターの第1搬送ユニットおよび昇降ユニットを示す断面図である。 本発明の第1実施形態に係るプリンターのヘッドユニットを示す平面図である。 本発明の第1実施形態に係るプリンターのキャップユニットを示す平面図である。 本発明の第1実施形態に係るプリンターのインクジェットヘッドおよびキャップを示す断面図である。 本発明の第1実施形態に係るプリンターのワイプユニットを示す平面図である。 本発明の第1実施形態に係るプリンターの保守装置等を示す側面図である。 本発明の第1実施形態に係るインクジェットヘッドの一部を示す断面図である。 本発明の第1実施形態に係るインクジェットヘッドを示す底面図である。 本発明の第1実施形態に係るプリンターであって、退避位置に移動した第1搬送ユニットおよび初期位置に移動した保守装置等を示す断面図である。 本発明の第1実施形態に係るプリンターであって、使用位置に移動したキャップユニット等を示す断面図である。 本発明の第1実施形態に係るプリンターであって、キャップユニットをインクジェットヘッドに装着した状態を示す断面図である。 本発明の第1実施形態に係るプリンターであって、使用位置に移動したワイプユニット等を示す断面図である。 本発明の第1実施形態に係るプリンターであって、ワイプユニットをインクジェットヘッドに接触させた状態を示す断面図である。 本発明の第1実施形態に係るインクジェットヘッドおよびワイプユニットを示す断面図であって、パージ動作および第1ワイプ動作を説明している。 本発明の第1実施形態に係るインクジェットヘッドおよびワイプユニットを示す断面図であって、第2ワイプ動作を説明している。 本発明の第2実施形態に係るインクジェットヘッドを示す底面図である。 本発明の第3実施形態に係るインクジェットヘッドを示す底面図である。
以下、添付の図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、以下、図1の紙面手前側を正面とし、その他、各図に示す方向を基準に説明する。なお、以下の説明では、「搬送方向」との用語は、シートSの搬送方向を指す。また、「上流」および「下流」並びにこれらに類する用語は、搬送方向の「上流」および「下流」並びにこれらに類する概念を指す。
図1ないし図4を参照して、第1実施形態に係るインクジェット式の画像形成装置としてのプリンター1の全体構成について説明する。図1はプリンター1の内部構造を示す断面図である。図2は昇降ユニット22を示す斜視図である。図3は第1搬送ユニット20および昇降ユニット22を示す断面図である。図4はヘッドユニット51を示す平面図である。
図1に示すように、プリンター1は、装置本体2と、給紙カセット3と、排紙トレイ4と、操作パネル5と、を備えている。給紙カセット3は、装置本体2の下部に着脱可能に設けられている。排紙トレイ4は、装置本体2の左側上部に設けられている。操作パネル5は、装置本体2の上面に設けられている。
給紙カセット3の内部には、枚葉のシートS(の束)が収容される。操作パネル5は、ユーザーや点検等を行う作業員によって操作される。
また、プリンター1は、給紙部10と、搬送装置11と、記録部12と、保守装置13と、制御装置14と、を装置本体2の内部に備えている。給紙部10は、給紙カセット3から延びる搬送路15の上流側に設けられている。搬送装置11および記録部12は、装置本体2の略中央部に設けられている。保守装置13は、搬送装置11の左側に設けられている。制御装置14は、予め記憶されたプログラム等に基づいてプリンター1の動作を統括制御する。
搬送路15は、供給路15aと、排出路15bと、を含んで構成されている。供給路15aは、給紙カセット3と搬送装置11との間で略U字状に形成されている。供給路15aの下流側には、シートSを一時的に塞き止めて先端位置を揃えるレジストローラー対16が設けられている。排出路15bは、搬送装置11と排紙トレイ4との間に形成されている。供給路15aおよび排出路15bには、シートSを挟持しつつ回転して搬送する複数の搬送ローラー対17,18が適所に配設されている。
搬送装置11は、第1搬送ユニット20と、第2搬送ユニット21と、昇降ユニット22と、を有している。第1搬送ユニット20は、装置本体2の略中央部に配設されている。第2搬送ユニット21は、第1搬送ユニット20の左側に配設されている。昇降ユニット22は、第1搬送ユニット20の下側に配設されている。
第1搬送ユニット20は、搬送フレーム23と、第1駆動ローラー24と、第1従動ローラー25と、複数のテンションローラー26と、第1搬送ベルト27と、吸気部28と、を有している。
搬送フレーム23は、装置本体2に昇降可能に支持されている。搬送フレーム23は、各ローラー24,25,26の前後両端部を回転可能に支持している。第1駆動ローラー24は、搬送フレーム23の左側に配置され、搬送モーター30に接続されている。第1従動ローラー25は、搬送フレーム23の右側に配置されている。各テンションローラー26は、搬送フレーム23の適所に配置されている。第1搬送ベルト27は、無端状に形成され、各ローラー24,25,26に巻き掛けられている。第1搬送ベルト27は、搬送モーター30を稼働させて第1駆動ローラー24を回転させることで、図1の矢印方向に走行する。第1搬送ベルト27には、複数の吸気孔(図示せず)が形成されている。第1搬送ベルト27の上面は、略水平な搬送面27aを構成している。
吸気部28は、第1搬送ベルト27に囲まれる位置に設けられている。吸気部28には、真空ポンプ等の吸引装置(図示せず)が接続されている。吸気部28の内部は、吸引装置の稼働によって負圧になる。このため、搬送面27a上の空気は、複数の吸気孔を介して吸気部28に向けて吸い込まれる。これにより、第1搬送ベルト27は、搬送面27aにシートSを吸着しつつ搬送することができる。
第2搬送ユニット21は、第2駆動ローラー31と第2従動ローラー32とに第2搬送ベルト33を巻き掛けて構成されている。第2搬送ベルト33は、搬送モーター30を稼働させて第2駆動ローラー31を回転させることで、図1の矢印方向に走行する。なお、第2搬送ベルト33の上方には、シートS上のインクを乾燥させるための乾燥装置34が設けられている。
図2および図3に示すように、昇降ユニット22は、ユニットフレーム40と、ユニット載置部41と、巻上駆動部42と、前後一対のワイヤー支持部43と、前後一対のワイヤー44と、を有している。(図2および図3では後側の構成のみを示す。)
ユニットフレーム40は、上面および左面を開放する箱状に形成されている。ユニットフレーム40の内側面には、4つのワイヤーガイド部45が前後左右に離間して設けられている。各ワイヤーガイド部45は、回転可能に支持される複数の本体側プーリー45aを有している。
ユニット載置部41は、複数の本体側プーリー45aよりも下側に設けられている。ユニット載置部41は、4つのワイヤーガイド部45に架け渡されるように設けられている。上記した第1搬送ユニット20は、ユニットフレーム40の内部に収納され、ユニット載置部41上に載置される(図3参照)。ユニット載置部41には、各ワイヤーガイド部45に対応するように4つの載置部側プーリー41aが回転可能に支持されている。
巻上駆動部42は、巻上軸46と、巻上モーター47と、を有している。巻上軸46は、ユニットフレーム40の右側上部で回転可能に支持されている。巻上モーター47は、ユニットフレーム40の右後部に固定され、巻上軸46の後端部に接続されている。前後一対のワイヤー支持部43は、ユニットフレーム40内の左下部に設けられている。
前後一対のワイヤー44は、それぞれ、各プーリー41a,45aに巻き掛けられている。各ワイヤー44の左右両端部は、巻上軸46とワイヤー支持部43とに接続されている。
例えば、巻上軸46は、巻上モーター47を稼働させることで一方に回転し、各ワイヤー44を巻き上げる。各ワイヤー44の巻き上げに伴ってユニット載置部41は、引き上げられる。これにより、ユニット載置部41に載置された第1搬送ユニット20は、記録位置P1に上昇する(図3参照)。一方、他方に回転駆動される巻上軸46は、各ワイヤー44を巻き戻す。各ワイヤー44の巻き戻しに伴って、ユニット載置部41に載置された第1搬送ユニット20は、退避位置P2に下降する(図3参照)。
なお、装置本体2の正面(前面)には、昇降ユニット22に対応する位置に正面開口部2aが形成されている(図1参照)。正面開口部2aには、開閉可能なカバー(図示せず)が取り付けられている。正面開口部2aを開放することで、作業員は、第1搬送ユニット20および昇降ユニット22を装置本体2内から着脱することができる。
図1に示すように、記録部12は、4つのインクタンク50と、ヘッドユニット51と、を有している。4つのインクタンク50は、4色(イエロー,マゼンタ,シアン,ブラック)のインク(液体)を収容し、装置本体2の上側で左右方向に並設されている。ヘッドユニット51は、第1搬送ユニット20の上方に設けられている。
図4に示すように、ヘッドユニット51は、ヘッドハウジング52と、4つのラインヘッド53と、を有している。ヘッドハウジング52は、平面視で略矩形状に形成されている。4つのラインヘッド53は、ヘッドハウジング52に固定されている。
4つのラインヘッド53は、4色のインクに対応して設けられている。4つのラインヘッド53は、搬送方向に略等間隔で並設されている。各ラインヘッド53は、前後方向に沿って千鳥状に配置される3つのインクジェットヘッド54によって構成されている。つまり、12個のインクジェットヘッド54は、平面視で千鳥格子状に配置されている。
各インクジェットヘッド54は、第1搬送ベルト27(搬送面27a)との間に所定のギャップ(例えば、約1mm)を挟んで対向するノズル面54aを有している(図1参照)。ノズル面54aは、第1搬送ベルト27と平行に設けられている。ノズル面54aには、搬送面27a上のシートSに対してインクを吐出する複数の吐出ノズル54bが形成されている。なお、各ラインヘッド53は、シートSの幅(前後方向の長さ)よりも幅広い(長い)記録領域(インク吐出領域)を有している。なお、各ラインヘッド53を構成する3個のインクジェットヘッド54は、搬送方向から見て、吐出ノズル54bの一部をオーバーラップさせるように配置されている。なお、インクジェットヘッド54の詳細については後述する。
ここで、図1を参照して、プリンター1の動作について説明する。制御装置14は、入力された画像データに基づいて、以下のように画像形成処理(印字処理)を実行する。なお、以下、第1搬送ユニット20は、記録位置P1に変位していることとして説明する。
給紙部10は、給紙カセット3内のシートSを1枚ずつ分離して供給路15aに送り出す。シートSは、供給路15aを通ってレジストローラー対16に到達する。レジストローラー対16は、シートSの斜行補正を行った後に、インクの吐出動作に合せて搬送面27aに向けてシートSを送り出す。第1搬送ベルト27は、各ノズル面54aに対向する位置にシートSを搬送する。各インクジェットヘッド13bは、画像データに基づいて制御装置14に制御され、各吐出ノズル54bからインクを吐出する。これにより、搬送面27a上に吸着されつつ搬送されるシートSにインク画像が形成される。
画像形成されたシートSは、第1搬送ベルト27から第2搬送ベルト33に送られる。乾燥装置34は、第2搬送ベルト12bを通過するシートS上のインクを乾燥させる。そして、シートSは、第2搬送ベルト33から排出路15bを通って排紙トレイ4に排出される。
次に、図5ないし図8を参照して、保守装置13について説明する。図5はキャップユニット55を示す平面図である。図6はインクジェットヘッド54およびキャップ61を示す断面図である。図7はワイプユニット56を示す平面図である。図8は保守装置13等を示す側面図である。
保守装置13は、各吐出ノズル54bの目詰まりの予防やノズル面54aの清掃を行うために設けられている。保守装置13は、第1搬送ユニット20の左側に設けられている。保守装置13は、キャップユニット55と、ワイプユニット56と、スライドユニット57と、を有している(図1参照)。
図5に示すように、キャップユニット55は、キャップフレーム60と、複数のキャップ61と、を有している。キャップフレーム60は、平面視で略矩形状に形成されている。複数のキャップ61は、インクジェットヘッド54の配列に対応するようにキャップフレーム60に固定されている。つまり、12個のキャップ61は、平面視で千鳥格子状に配置されている。なお、複数のキャップ61は、同一構造であるため、以下、1つのキャップ61に着目して説明する。
図6に示すように、キャップ61は、底板61aの周囲に立設される壁部61bを有し、上面を開放する略矩形箱状に形成されている。壁部61bの上部がノズル面54aに密着することで、キャップ61の内部には、封止空間S1が構成される。なお、図示は省略するが、各キャップ61は、封止空間S1を大気開放するための連通孔を含む大気連通機構を有している。
図7に示すように、ワイプユニット56は、支持フレーム62と、可動フレーム63と、複数のワイパー64と、を有している。
支持フレーム62は、上面を開放する略矩形箱状に形成されている。支持フレーム62の左右両側には、一対のレール部62aが形成されている。支持フレーム62の前後方向略中央には、左右一対の入力ギア62bが設けられている。各入力ギア62bは、支持フレーム62に軸支される回転軸(図示せず)に固定されている。回転軸は、ギア列等(図示せず)を介してワイプモーター65に接続されている。
可動フレーム63は、左右一対の第1ステー63aの間に架設される3本の第2ステー63bを有し、平面視で矩形枠状に形成されている。3本の第2ステー63bは、各第1ステー63aの前後両端部と前後方向略中央部とに設けられている。
各第1ステー63aの前後両端部には、摺動コロ63cが設けられている。各第1ステー63aには、支持フレーム62の入力ギア62bに噛み合うラックギア63dが設けられている。可動フレーム63は、支持フレーム62の内部に収納され、4つの摺動コロ63cは、前後一対のレール部62aに当接する。可動フレーム63は、ワイプモーター65を稼働させて各入力ギア62bを正逆回転させることで、各レール部62aに沿って往復移動する。
各ワイパー64は、ゴム等の弾性材料から構成され、矩形板状に形成されている。複数のワイパー64は、インクジェットヘッド54の配列に対応するように可動フレーム63に固定されている。つまり、12個のワイパー64は、平面視で千鳥状に配置されている。詳細は後述するが、ワイプユニット56は、ノズル面54aに沿って各ワイパー64を往復移動させる。
図8に示すように、スライドユニット57は、キャップキャリッジ66と、ワイプキャリッジ67と、を有している。
キャップキャリッジ66の下面から前面にかけて、開口部66aが形成されている。開口部66a(の下側)は、第1搬送ユニット20の通過を許容する大きさに形成されている。開口部66aの周縁部には、キャップフレーム60の前後両縁部を載置するための載置部66bが形成されている。キャップキャリッジ66は、キャップユニット55を前後両側から抱え込むように支持する。
キャップキャリッジ66の上部には、前後一対のスライド部66cが設けられている。前後一対のスライド部66cは、装置本体2の内部で左右方向に延びる前後一対のキャップガイドレール2bに摺動可能に係合している。各キャップガイドレール2bは、ヘッドユニット51の下側に延設されている(図11参照)。スライド部66cは、スライドモーター68に接続されている。キャップキャリッジ66は、スライドモーター68を稼働させることで、各キャップガイドレール2bに沿って往復移動する。詳細には、キャップキャリッジ66は、ヘッドユニット51の左方向に離れた初期位置P11(図11参照)と、ヘッドユニット51の下側に対向する使用位置P12(図12参照)と、の間で移動する。
ワイプキャリッジ67は、キャップキャリッジ66を下側から覆うように設けられている。ワイプキャリッジ67には、開口部67aおよび載置部67bが形成されている。なお、ワイプキャリッジ67は、キャップキャリッジ66と略同一構造であるため、その詳細な説明は省略する。なお、ワイプユニット56は、キャップユニット55の下方に配置される。
ワイプキャリッジ67の上部には、前後一対のスライド部67cが設けられている。前後一対のスライド部67cは、装置本体2の内部で左右方向に延びる前後一対のワイプガイドレール2cに摺動可能に係合している。各ワイプガイドレール2cは、各キャップガイドレール2bと平行に設けられている。ワイプキャリッジ67は、スライド部67cに接続されたスライドモーター68を稼働させることで、初期位置P11(図11参照)と使用位置P12(図14参照)と間で移動する。
次に、図9および図10を参照して、インクジェットヘッド54について詳細に説明する。図9はインクジェットヘッド54の一部を示す断面図である。図10はインクジェットヘッド54を示す底面図である。なお、複数のインクジェットヘッド54は、同一構造であるため、以下、1つのインクジェットヘッド54に着目して説明する。なお、以下の説明において、「幅方向」との用語は、ワイパー64の移動方向に直交するノズルプレート71の幅方向(左右方向)を指す
図9に示すように、インクジェットヘッド54は、流路部70と、加圧部80と、を備えている。流路部70は、インクを吐出する複数の吐出ノズル54bに連なる複数の加圧室76を含んで構成されている。加圧部80は、流路部70の上面に配置され、加圧室76を加圧可能に構成されている。
流路部70は、ノズルプレート71と、キャビティ部72と、を有している。ノズルプレート71は、複数の吐出ノズル54bを開口させるノズル面54aを構成している。キャビティ部72は、ノズルプレート71と加圧部80との間に設けられている。
ノズルプレート71は、例えば、厚さ約0.1mmステンレス製で矩形板状に形成されている(図10参照)。ノズルプレート71のノズル面54aには、各吐出ノズル54bの開口部を除いて、撥水膜54cが形成されている。これにより、ノズル面54aに対するインクの付着を抑制することができる。なお、上記したワイパー64の幅方向(左右方向)長さW1(図7参照)は、ノズルプレート71の幅方向長さW0(図10参照)以上に設定されている。
図10に示すように、ノズル面54aには、ノズル領域R1と、一対の端部領域R2と、が設定されている。ノズル領域R1には、複数の吐出ノズル54bが設けられている。一対の端部領域R2は、ノズル面54a(ノズルプレート71)の前後方向両側に設けられている。
ノズル領域R1は、例えば、4つの分割ノズル領域R10によって構成されている。4つの分割ノズル領域R10は、底面視でノズル面54aの長手方向(前後方向)に沿って千鳥状に配置されている。各分割ノズル領域R10は、底面視で台形状に形成されている。各分割ノズル領域R10には、複数の吐出ノズル54bが配列されている。
一対の端部領域R2は、ノズル領域R1を挟んで前後両側(ワイパー64の移動方向両側)に設けられている。各端部領域R2には、吐出ノズル54bが形成されておらず、一対の端部領域R2は、ノズル領域R1の外側に設定されている。
後方の端部領域R2には、各吐出ノズル54bから押し出されてワイパー64によって拭き取られたインクを溜めるインク貯留穴73が穿設されている。インク貯留穴73は、例えば、ノズルプレート71を打ち抜き加工することで、ノズルプレート71を厚み方向に貫通して形成されている(図9参照)。このため、インク貯留穴73の内部(底面)には、キャビティ部72の下面が露出している。インク貯留穴73は、ノズルプレート71の幅方向(左右方向)に沿って延びる長方形状に形成されている。また、インク貯留穴73は、ノズル領域R1よりも幅方向に長く形成されている。インク貯留穴73の幅方向長さW3は、ノズル領域R1の幅方向長さW2以上、ノズルプレート71の幅方向長さW0未満の範囲で設定されている(W2≦W3<W0)。
図9に示すように、キャビティ部72は、ノズルプレート71の上面(ノズル面54aの反対面)に複数のプレート(図示せず)を積層して構成されている。インク貯留穴73の内部で露出するキャビティ部72は、親水性(インクの付着しやすさ)を有する親水面Fを構成している。親水面Fは、ノズル面54aの撥水膜54cよりも高い親水性(インクが付着しやすい。)を有している。
キャビティ部72は、共通流路74と、複数の個別流路75と、複数の加圧室76と、複数のノズル流路77と、を有している。共通流路74は、供給チューブ(図示せず)を介してインクタンク50(図1参照)に接続されている。複数の個別流路75は、共通流路74と複数の加圧室76とを連通させている。複数の加圧室76は、複数の吐出ノズル54bに対応して設けられている。ノズル流路77は、加圧室76と吐出ノズル54bとを連通させている。キャビティ部72の最上層には、各加圧室76の上壁を構成する振動板78が設けられている。振動板78は、複数の加圧室76に亘って形成されている。
加圧部80は、共通電極81と、複数の圧電素子82と、複数の個別電極83と、を有している。共通電極81は、振動板78の上面に積層されている。共通電極81は、複数の加圧室76に亘って形成されている。複数の圧電素子82は、複数の加圧室76に対応するように共通電極81の上面に設けられている。複数の個別電極83は、それぞれ、圧電素子82の上面に設けられている。各圧電素子82は、共通電極81と各個別電極83とに挟み込まれている。
インクタンク50に貯留されたインクは、共通流路74に流入し、各個別流路75を介して各加圧室76に供給される。制御装置14のパルス発生部(図示せず)が個別電極83に駆動パルスを印加することで、圧電素子82が変形する。圧電素子82の変形は、振動板78を介して加圧室76を加圧する。その結果、加圧室76内のインクは、ノズル流路77を通って吐出ノズル54bからインク滴となって吐出される。
ここで、図11ないし図13を参照して、インクジェットヘッド54にキャップ61を装着するキャッピング動作について説明する。図11は退避位置P2に移動した第1搬送ユニット20および初期位置P11に移動した保守装置13等を示す断面図である。図12は使用位置P12に移動したキャップユニット55等を示す断面図である。図13はキャップユニット55をインクジェットヘッド54に装着した状態を示す断面図である。なお、以下、キャッピング動作前のキャップキャリッジ66は、初期位置P11で待機しているものとする。また、以下、1つのキャップ61に着目して説明する。
キャッピング動作は、印字処理の停止中に制御装置14によって自動的に(またはユーザーの指示に基づいて)開始される。図11に示すように、昇降ユニット22(巻上モーター47)は、制御装置14に制御され、第1搬送ユニット20を記録位置P1から退避位置P2に下降させる。続いて、図12に示すように、スライドモーター68は、制御装置14に制御され、キャップキャリッジ66(キャップユニット55)を初期位置P11から使用位置P12に移動させる。
その後、図13に示すように、昇降ユニット22は、制御装置14に制御され、第1搬送ユニット20を上昇させる。第1搬送ユニット20は、キャップキャリッジ66の開口部66aに進入し、キャップキャリッジ66に載置されたキャップユニット55を押し上げる。キャップユニット55は、第1搬送ユニット20の搬送フレーム23に積載される。昇降ユニット22は、インクジェットヘッド54のノズル面54aにキャップ61(壁部61b)を密着させるまで、第1搬送ユニット20を上昇させる。なお、キャップキャリッジ66は、使用位置P12から初期位置P11に戻される。
以上によって、キャッピング動作が完了する。これにより、各吐出ノズル54b内のインクを保湿することができる。なお、吐出ノズル54bが封止された状態を解除するには、大気連通機構によって封止空間S1を大気開放した後に、上記したキャッピング動作の逆手順を実行する。
次に、図11、図14ないし図17を参照して、各インクジェットヘッド54のノズル面54aを拭き取るワイピング動作について説明する。図14は使用位置P12に移動したワイプユニット56等を示す断面図である。図15はワイプユニット56をインクジェットヘッド54に接触させた状態を示す断面図である。図16および図17はインクジェットヘッド54およびワイプユニット56を示す断面図である。なお、以下、ワイピング動作前のワイプキャリッジ67は、初期位置P11で待機しているものとする。また、以下、1つのワイパー64に着目して説明する。
ワイピング動作は、印字処理の停止中に制御装置14によって自動的に(またはユーザーの指示に基づいて)開始される。図11に示すように、昇降ユニット22(巻上モーター47)は、制御装置14に制御され、第1搬送ユニット20を記録位置P1から退避位置P2に下降させる。続いて、図14に示すように、スライドモーター68は、制御装置14に制御され、ワイプキャリッジ67(ワイプユニット56)を初期位置P11から使用位置P12に移動させる。
その後、図15に示すように、昇降ユニット22は、制御装置14に制御され、第1搬送ユニット20を上昇させる。第1搬送ユニット20は、ワイプキャリッジ67の開口部67aに進入し、ワイプキャリッジ67に載置されたワイプユニット56を押し上げる。ワイプユニット56は、第1搬送ユニット20の搬送フレーム23に積載される。昇降ユニット22は、インクジェットヘッド54のノズル面54aにワイパー64の先端部を圧接させるまで、第1搬送ユニット20を上昇させる。例えば、図16に示すように、ワイパー64は、ノズル面54aの前側の端部領域R2(以下、「払拭開始位置SP」ともいう。)に所定の圧力で接触する。ワイパー64の先端部は、撓んだ状態になっている。なお、ワイプキャリッジ67は、使用位置P12から初期位置P11に戻される(図15参照)。
次に、制御装置14は、インクジェットヘッド54の動作を制御してワイピング動作に含まれるパージ動作を実行する。具体的には、図16に示すように、インクジェットヘッド54は、制御装置14に制御されて、各吐出ノズル54bから強制的にパージインクLを押し出す。パージ動作によって、各吐出ノズル54b内で粘度が上昇したインクや気泡等の異物が排出される。パージ動作では、パージインクLをノズル領域R1に付着させる。
次に、制御装置14は、ワイプユニット56の動作を制御してワイピング動作に含まれる第1ワイプ動作を実行する。具体的には、ワイプモーター65(図7参照)は、制御装置14に制御されて、入力ギア62bを正回転させて可動フレーム63を後方に移動させる。このとき、ワイパー64は、前側の端部領域R2(払拭開始位置SP)から後方(ノズル領域R1)に向けて移動してパージインクLを拭き取る。詳細には、ノズル面54aに圧接されたワイパー64は、移動方向下流側のエッジ部E1にパージインクLを溜めながら移動する(図16の二点鎖線参照)。これにより、ノズル面54aに付着して乾燥したインクは、パージインクLによって溶かされ、ワイパー64によって拭き取られる。
また、第1ワイプ動作では、ワイパー64は、ノズル領域R1から後側の端部領域R2に向けて移動して、拭き取ったパージインクLをインク貯留穴73に搬送する。ワイパー64がインク貯留穴73まで移動すると、エッジ部E1に溜められたパージインクLは、インク貯留穴73に流入する(図17参照)。ここで、インク貯留穴73内には親水性を有する親水面Fが露出しているため、パージインクLはインク貯留穴73内で濡れ広がる。これにより、パージインクLをインク貯留穴73内に保持することができる。
ワイパー64がインク貯留穴73を通過した(越えた)位置まで移動すると、第1ワイプ動作が終了する。なお、第1ワイプ動作が終了した後、昇降ユニット22は、第1搬送ユニット20(ワイプユニット56)を僅かに下降させてワイパー64の先端部の撓みを解除する。その後、昇降ユニット22は、再び第1搬送ユニット20を僅かに上昇させてワイパー64の先端部をノズル面54aに圧接させる。
次に、制御装置14は、ワイプユニット56の動作を制御してワイピング動作に含まれる第2ワイプ動作を実行する。具体的には、ワイプモーター65(図7参照)は、制御装置14に制御されて、入力ギア62bを逆回転させて可動フレーム63を前方に移動させる。すると、図17に示すように、ワイパー64は、後側の端部領域R2から前方(ノズル領域R1)に向けて移動する。ワイパー64がインク貯留穴73を通過すると、インク貯留穴73に貯留されたパージインクLは、ワイパー64の移動方向下流側のエッジ部E2に溜まる。このため、ノズル面54aに圧接されたワイパー64は、エッジ部E2にパージインクLを溜めながら移動し、インク貯留穴73に貯留されたパージインクLをノズル領域R1に塗り広げながら拭き取る(図17の二点鎖線参照)。これにより、ノズル面54aに付着して乾燥したインクは、パージインクLによって溶かされながらワイパー64によって拭き取られる。
ワイパー64が払拭開始位置SPまで戻ると、第2ワイプ動作が終了する。続いて、昇降ユニット22は、第1搬送ユニット20(ワイプユニット56)を下降させる(図14参照)。そして、ワイプユニット56は、再びワイプキャリッジ67に載置されて使用位置P12から初期位置P11に移動される(図11参照)。以上によって、ワイピング動作が終了する。なお、ワイピング動作に使用されたパージインクLは、支持フレーム62上に落下し、支持フレーム62に設けられるインク排出孔(図示せず)から回収タンク(図示せず)に回収される。
以上説明した第1実施形態に係るインクジェットヘッド54(プリンター1)によれば、各吐出ノズル54bから押し出されたパージインクLは、ノズル領域R1に付着し、一方に移動するワイパー64によって集められてインク貯留穴73まで運ばれる。インク貯留穴73に貯留されたパージインクLは、他方に移動するワイパー64によってノズル領域R1に塗り広げられながら拭き取られる。塗り広げられたパージインクLは、ノズル面54a上で乾燥したインクを溶かすことができる。溶かされた乾燥したインクは、パージインクLと共にワイパー64によってノズル領域R1から除去される。これにより、ノズルプレート71の端部領域R2にインク貯留穴73を開けるという簡単な構造で、ノズル面54aの汚れを効率良く除去することができる。
また、第1実施形態に係るインクジェットヘッド54によれば、インク貯留穴73の幅方向長さW3は、ノズル領域R1の幅方向長さW2よりも長く形成されているため、インク貯留穴73に貯留されたパージインクLは、ワイパー64によってノズル領域R1の幅方向全体に塗り広げることができる。これにより、ノズル領域R1の汚れを残さず除去することができる。
次に、図18を参照して、第2実施形態に係るインクジェットヘッド90ついて説明する。図18はインクジェットヘッド90を示す底面図である。なお、以下の説明では、上記した第1実施形態に係るインクジェットヘッド54と同様の構成については、その説明を省略し、同一の符号を付す。
第2実施形態に係るインクジェットヘッド90は、ノズルプレート71の後側(端部領域R2)にインク貯留穴91を備えている。インク貯留穴91は、貫通貯留穴92と、一対の切込貯留穴93と、を含んで構成されている。貫通貯留穴92と各切込貯留穴93とは、ノズルプレート71を厚み方向に貫通して形成されている。
貫通貯留穴92は、ノズルプレート71の幅方向に沿って延びる長方形状に形成されている。貫通貯留穴92は、ノズルプレート71の幅方向中央部に配置されている。一対の切込貯留穴93は、ノズルプレート71の幅方向両端部から幅方向中央に向けて切り込まれている。各切込貯留穴93は、底面視で略矩形状に形成されている。一対の切込貯留穴93は、貫通貯留穴92の前側(ノズル領域R1側)に形成されている。一対の切込貯留穴93は、貫通貯留穴92にオーバーラップする位置まで切り込まれている。なお、貫通貯留穴92および切込貯留穴93の大きさや形状は、端部領域R2の大きさや加工法に応じて適宜変更してもよい。
以上説明した第2実施形態に係るインクジェットヘッド90によれば、第1実施形態に係るインクジェットヘッド54と同様の作用・効果を得ることができる。また、貫通貯留穴92と各切込貯留穴93とは、長手方向(前後方向)から見て、ノズルプレート71の幅方向に亘って連続するように形成されている。このため、ワイパー64は、貫通貯留穴92および各切込貯留穴93に貯留したパージインクLをノズル領域R1の幅方向全体に塗り広げることができる。これにより、ノズル領域R1の汚れを残さず除去することができる。
なお、第2実施形態に係るインクジェットヘッド90は、左右一対の切込貯留穴93を形成していたが、本発明はこれに限定されない。例えば、切込貯留穴93は、ノズルプレート71の幅方向一側にのみ設けられていてもよい。また、例えば、切込貯留穴93は、2つ以上設けられていてもよい。
次に、図19を参照して、第3実施形態に係るインクジェットヘッド95ついて説明する。図19はインクジェットヘッド95を示す底面図である。なお、以下の説明では、上記した第1実施形態に係るインクジェットヘッド54と同様の構成については、その説明を省略し、同一の符号を付す。
第3実施形態に係るインクジェットヘッド95は、ノズルプレート71の後側(端部領域R2)にインク貯留穴96を備えている。インク貯留穴96は、ノズルプレート71の幅方向に沿って並設される複数の貫通貯留穴97を含んで構成されている。各貫通貯留穴97は、ノズルプレート71を厚み方向に貫通して形成されている。
各貫通貯留穴97は、底面視で円形に穿設されている。複数の貫通貯留穴97は、幅方向に沿って等間隔に並べられる2本の穴列97aを構成している。2本の穴列97aは、前後方向に並べられ、幅方向に半ピッチずれて配置されている。また、ノズルプレート71の幅方向両側に形成される貫通貯留穴97は、ノズルプレート71の幅方向中央側に形成される貫通貯留穴97よりも大きく(大径に)形成されている。なお、穴列97aは2本以上設けられていてもよい。また、複数の貫通貯留穴97は、全て同一径に形成されていてもよいし、幅方向中央から外側に向かって徐々に拡径していてもよい。
以上説明した第3実施形態に係るインクジェットヘッド95によれば、第1実施形態に係るインクジェットヘッド54と同様の作用・効果を得ることができる。また、複数の貫通貯留穴97は、長手方向(前後方向)から見て、ノズルプレート71の幅方向に連続するように並んでいる。さらに、幅方向両外側の貫通貯留穴97に多くのパージインクLが貯留される。このため、ワイパー64は、複数の貫通貯留穴97に貯留したパージインクLをノズル領域R1の幅方向全体に塗り広げることができる。これにより、ノズル領域R1の汚れを残さず除去することができる。
なお、各実施形態に係るインクジェットヘッド54,90,95は、インク貯留穴73,91,96を後側の端部領域R2に穿設していたが、本発明はこれに限定されない。例えば、インク貯留穴73,91,96は、前方の端部領域R2に穿設されていてもよいし、前後一対の端部領域R2に各々穿設されていてもよい。
なお、上記実施形態の説明は、本発明に係るインクジェットヘッドおよびこれを備える画像形成装置における一態様を示すものであって、本発明の技術範囲は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態における構成要素は、適宜、既存の構成要素等との置き換えや組み合わせが可能であって、上記実施形態の記載をもって、特許請求の範囲に記載された発明の内容を限定するものではない。
1 プリンター(画像形成装置)
14 制御装置
54,90,95 インクジェットヘッド
54a ノズル面
54b 吐出ノズル
56 ワイプユニット
64 ワイパー
70 流路部
71 ノズルプレート
72 キャビティ部
73,91,96 インク貯留穴
76 加圧室
80 加圧部
92,97 貫通貯留穴
93 切込貯留穴
F 親水面
L パージインク
R1 ノズル領域
R2 端部領域

Claims (7)

  1. インクを吐出する吐出ノズルに連なる加圧室を含んで構成される流路部と、
    前記加圧室を加圧可能に構成される加圧部と、を備え、
    前記流路部は、
    前記吐出ノズルを開口させるノズル面を構成するノズルプレートと、
    前記ノズルプレートと前記加圧部との間に設けられるキャビティ部と、を有し、
    前記ノズル面には、前記吐出ノズルが設けられるノズル領域と、前記ノズル領域を挟んで前記吐出ノズルから押し出されたパージインクを拭き取るワイパーの移動方向両側に設けられる一対の端部領域と、が設定され、
    前記一対の端部領域の少なくとも一方には、前記ワイパーによって拭き取られた前記パージインクを溜めるインク貯留穴が穿設されていることを特徴とするインクジェットヘッド。
  2. 前記インク貯留穴は、前記ワイパーの移動方向に直交する前記ノズルプレートの幅方向に沿って延び、前記ノズル領域よりも幅方向に長く形成されていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッド。
  3. 前記インク貯留穴は、
    前記ワイパーの移動方向に直交する前記ノズルプレートの幅方向に沿って延設される貫通貯留穴と、
    前記ノズルプレートの幅方向端部から幅方向中央に向けて切り込まれる切込貯留穴と、を含んで構成されていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッド。
  4. 前記インク貯留穴は、前記ワイパーの移動方向に直交する前記ノズルプレートの幅方向に沿って並設される複数の貫通貯留穴を含んで構成されていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッド。
  5. 前記ノズルプレートの幅方向両側に形成される前記貫通貯留穴は、前記ノズルプレートの幅方向中央側に形成される前記貫通貯留穴よりも大きく形成されていることを特徴とする請求項4に記載のインクジェットヘッド。
  6. 前記インク貯留穴の内部で露出する前記キャビティ部は、親水性を有する親水面を構成していることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のインクジェットヘッド。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載のインクジェットヘッドと、
    前記ノズル面に沿って前記ワイパーを往復移動させるワイプユニットと、
    前記インクジェットヘッドおよび前記ワイプユニットの動作を制御する制御装置と、を備え、
    前記インク貯留穴は、前記一対の端部領域の少なくとも一方に設けられ、
    前記制御装置は、
    前記吐出ノズルから押し出されたパージインクを前記ノズル領域に付着させるパージ動作と、
    前記一対の端部領域の他方から一方に向けて前記ワイパーを移動させて前記パージインクを拭き取ると共に拭き取った前記パージインクを前記インク貯留穴に搬送する第1ワイプ動作と、
    前記一対の端部領域の一方から他方に向けて前記ワイパーを移動させて前記インク貯留穴に貯留された前記パージインクを前記ノズル領域に塗り広げながら拭き取る第2ワイプ動作と、を制御することを特徴とする画像形成装置。
JP2015120324A 2015-06-15 2015-06-15 インクジェットヘッドおよびこれを備える画像形成装置 Pending JP2017001347A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015120324A JP2017001347A (ja) 2015-06-15 2015-06-15 インクジェットヘッドおよびこれを備える画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015120324A JP2017001347A (ja) 2015-06-15 2015-06-15 インクジェットヘッドおよびこれを備える画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017001347A true JP2017001347A (ja) 2017-01-05

Family

ID=57751221

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015120324A Pending JP2017001347A (ja) 2015-06-15 2015-06-15 インクジェットヘッドおよびこれを備える画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017001347A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018187822A (ja) * 2017-05-01 2018-11-29 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 画像形成装置
JP7482677B2 (ja) 2020-04-30 2024-05-14 理想科学工業株式会社 インクジェットヘッドのメンテナンス機構

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018187822A (ja) * 2017-05-01 2018-11-29 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 画像形成装置
JP7482677B2 (ja) 2020-04-30 2024-05-14 理想科学工業株式会社 インクジェットヘッドのメンテナンス機構

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2011025621A (ja) 画像形成装置
JP2005022182A (ja) インクジェットプリンタ
JP2017193163A (ja) 液体噴射ヘッドのクリーニング方法及び液体噴射装置
JP6308170B2 (ja) インクジェットヘッドのクリーニング装置およびこれを備えるインクジェット式画像形成装置
JP2014000704A (ja) 液滴吐出ヘッドのクリーニング装置、クリーニング方法および液滴吐出装置
JP4305529B2 (ja) インクジェット記録装置
JP2008200849A (ja) インクジェット記録装置
JP5239693B2 (ja) ヘッドキャップ
JP5347324B2 (ja) インクジェット記録装置
JP2017001347A (ja) インクジェットヘッドおよびこれを備える画像形成装置
JP5061927B2 (ja) 液体吐出装置
JP2011011498A (ja) 画像形成装置
JP6658609B2 (ja) 記録ヘッドの回復システム及びそれを備えたインクジェット記録装置
JP4765969B2 (ja) インクジェット記録装置
JP2005111939A (ja) インクヘッドのメンテナンス装置
JP2007268794A (ja) 画像形成装置
JP6658571B2 (ja) 記録ヘッドの回復システム及びそれを備えたインクジェット記録装置
JP2009172952A (ja) 記録装置
JP6170775B2 (ja) インクジェット印刷装置
JP2012030452A (ja) インクジェットプリンタ
JP6221946B2 (ja) 記録ヘッドの回復システム及びそれを備えたインクジェット記録装置、並びに記録ヘッドの回復方法
JP4893692B2 (ja) 記録装置
JP6673254B2 (ja) ヘッドクリーニング機構及びそれを備えたインクジェット記録装置
JP2017193162A (ja) 液体噴射ヘッドのクリーニング装置及び液体噴射装置
JP2019018355A (ja) 記録ヘッド及びそれを備えたインクジェット記録装置