JP2016533339A - 駆虫薬として使用するための有機金属n−2−シアノ−1−ヒドロキシプロパン−2−イル - Google Patents

駆虫薬として使用するための有機金属n−2−シアノ−1−ヒドロキシプロパン−2−イル Download PDF

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Abstract

本発明は一般式(1)【化1】[式中、OMは非置換若しくは置換された金属サンドイッチ化合物、非置換若しくは置換されたハーフ金属サンドイッチ化合物又は金属カルボニル化合物の群から独立して選択される有機金属化合物であり、Zは一般式−Kr−Fi−Kt−によって表される基であって、−Fiは−O−、−S−、−O−C(=O)−、−O−C(=S)−、−S−C(=O)−又はNH−(C=O)−であり、iは0又は1であって、−Krは炭素数rのアルキルであり、rは0、1、2、3又は4であって、−Ktは炭素数tのアルキルであり、tは0、1、2、3又は4であって、かつ、RX1はその他のRX1とはそれぞれ独立して、−C(=O)ORX2、−C(=O)NRX22、−C(=O)SRX2、−C(=S)ORX2、−C(NH)NRX22、CN4H2、−NRX22、−C(=O)RX2、−C(=S)RX2、−ORX2、−SRX2、−CF3、−OCF3、−SCF3、−SOCF3、−SO2CF3、−CN、−NO2、−F、−Cl、−Br又は−Iであって、かつ、−RX1nのnは1、2、3、4又は5であって、かつ、−RX2はその他のRX2とはそれぞれ独立して、水素原子又は非置換若しくは置換された炭素数1〜4のアルキルである。]により特徴付けられる化合物、及び蠕虫による感染症の治療方法においてのそれらの用途に関する。

Description

本発明は有機金属N−2−シアノ−1−ヒドロキシプロパン−2−イル及びそれらの駆虫薬としての用途に関する。
寄生生物は、生産性の低下、成長率の制限及び死によって世界中の農業に著しい経済的損失をもたらす。具体的には、生産性の低下は畜産業に影響を与えるだけでなく、地球規模の食料生産にも相当な影響を与える。いくつかの評価によれば、寄生生物によって生ずる畜産業への財政被害は毎年何百億ドルのオーダーである。この10年間に多くの駆虫薬が発見され市場で販売された。しかしながら、ほとんどの種類の駆虫薬に対する多剤耐性が広がっているため、寄生虫の問題は存続している。従って、新しい種類の駆虫薬の開発は重要な課題である。家畜の寄生虫のために開発されたどんな駆虫薬であっても、ヒト及び犬や猫や馬のようなペットを含む他の動物の寄生虫に対しても応用性を有するだろう。地球上の人口の6分の1が少なくとも1種類の寄生蠕虫(parasitic helminth)に慢性的に冒されており、そして(障害調整生存年数(DALY)中での)社会経済的負担はがん及び糖尿病の負担よりも大きい。ビルハルツ住血吸虫(Schistosoma haematobium)、タイ肝吸虫(Opisthorchis viverrini)及び肝吸虫(Clonorchis sinensis)のようないくつかの蠕虫は人間に悪性の癌を引き起こす。
近年、アミノ−アセトニトリル誘導体(AADs、特許文献1を参照)と呼ばれる新しい種類の合成駆虫薬が、感染した羊の治療用のゾルビックス(登録商標)(Zolvix)(モネパンテル−AAD 1566の別名でも知られる)という商品名で商業的に開発された。
モネパンテル(AAD 1566)
国際公開第2005/044784号
AADsと、特定のアセチルコリン受容体(nAChR)サブユニットとの相互作用が提案されているが、モネパンテルの作用の詳細な様式はまだ知られていない。このターゲットは線虫内にのみ存在してほ乳類内には存在せず、新しい種類の殺線虫薬の開発と関連付けられる。高い重要度として、モネパンテルに対する感度が減少した捻転胃虫(Haemonchus contortus)変異体が近年新規のインビトロセレクション法を用いて特定され(L.ルフェナー、R.バウアー、R.カミンスキー、P.メーザー及びE.シーゲル、Mol.Pharmacol.、2010、78、895−902)、耐性が家畜の胃腸管線虫に生じるだろうと示唆している。この見解は現在市場に出ている全ての駆虫薬に対して通知されている。上記の技術水準に照らして、本発明の目的は、人間及び家畜の寄生虫を抑制する新規化合物を提供することである。
この目的は独立請求項の内容によって達成される。
発明の第1の態様によれば、本願で提供されるのは一般式(1)
[式中、OMは非置換若しくは置換された金属サンドイッチ化合物、非置換若しくは置換されたハーフ金属サンドイッチ化合物又は金属カルボニル化合物の群から独立して選択される有機金属化合物であり、
式中、Zは一般式−K−F−K−によって表される基であって、
−Fは−O−、−S−、−O−C(=O)−、−O−C(=S)−、−S−C(=O)−又はNH−(C=O)−であり、iは0又は1であって、
−Kは炭素数tのアルキルであり、tは0、1、2、3又は4であって、
−Kは炭素数rのアルキルであり、rは0、1、2、3又は4であって、かつ、
X1はその他のRX1とはそれぞれ独立して、−C(=O)ORX2、−C(=O)NRX2 、−C(=O)SRX2、−C(=S)ORX2、−C(NH)NRX2 、CN、−NRX2 、−C(=O)RX2、−C(=S)RX2、−ORX2、−SRX2、−CF、−OCF、−SCF、−SOCF、−SOCF、−CN、−NO、−F、−Cl、−Br又は−Iであって、かつ、
−RX1 のnは1、2、3、4又は5であって、かつ、
−RX2はその他のRX2とはそれぞれ独立して、水素原子又は非置換若しくは置換された炭素数1〜4のアルキルであって、具体的には非置換の炭素数1〜4のアルキルである。]
により特徴付けられる有機金属化合物である。
化合物1のH NMRスペクトルを示す。 シー・エレガンス線虫(Caenorhabditis elegans)懸濁液への化合物1の効果を示す(24時間培養後の死亡又は不動の線虫の数が表示される)。
“置換された”という言葉は親化合物への置換基の付加を指す。
“置換基”は保護又は非保護であり、かつ、親化合物の1つの置換可能な部位又は多数の置換可能な部位に付加される。置換基は他の置換基によってさらに置換され、かつ、直接に又は例えばアルキル、アミド又はヒドロカルビル基のような連結基によって、親化合物と結合する可能性がある。本願に従う “置換基”は、ハロゲン、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、アシル(−C(O)R)、カルボキシル(−C(O)OR)、脂肪族基、脂肪環基、アルコキシ、置換オキシ(−OR)、アリール、アラルキル、ヘテロ環基、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アミノ(−N(R)(R))、イミノ(=NR)、アミド(−C(O)N(R)(R)又は−N(R)C(O)R)、ヒドラジン誘導体(−C(NH)NR)、テトラゾール(CN)、アジド(−N)、ニトロ(−NO)、シアノ(−CN)、イソシアノ(−NC)、シアネート(−OCN)、イソシアネート(−NCO)、チオシアネート(−SCN)、イソチオシアネート(−NCS);カルボアミド(−OC(O)N(R)(R)又は−N(R)C(O)OR)、チオール(−SR)、スルフィニル(−S(O)R)、スルフォニル(−S(O))、スルフォンアミジル(−S(O)N(R)(R)又は−N(R)S(O))、及びフッ素化合物−CF、−OCF、−SCF、−SOCF又は−SOCFを含むが、これに限定されない。R、R及びRはそれぞれ独立して、H又は追加の置換基としてH、アルキル、アルケニル、アルキニル、脂肪族基、アルコキシ、アシル、アリール、ヘテロアリール、脂肪族環及びヘテロアリールアルキルを好ましいリストに含むが、これに限定されない。
本願中で用いられる“アルキル”という言葉は、最大10、具体的には最大4の炭素原子を含む飽和した直鎖又は分岐炭化水素部分を指す。アルキル基の例としてメチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、n−ヘキシル、オクチル、デシル及び同類のものを含むが、これに限定されない。アルキル基は一般的には1からおよそ10の炭素原子(炭素数1〜10のアルキル)、具体的には1からおよそ4の炭素原子(炭素数1〜4のアルキル)を含む。“シクロアルキル”という言葉は環状構造を形成する相互接続したアルキル基を指す。本願中で用いられるアルキル基又はシクロアルキル基には任意で追加の官能基を含む可能性がある。置換アルキル基(例えば、置換された−CH又は置換された−CHCH)の例は、−CHF又は−CHCHFである可能性があり、従って、置換基としてさらにフッ化物を含む可能性がある。
本願中で用いられる“アルケニル”という言葉は、炭素原子を最大10含み、かつ少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を持つ直鎖又は分岐炭化水素鎖部分を指す。アルケニル基の例としてエテニル、プロペニル、ブテニル、1−メチル−2−ブテン−1−イル、例えば1,3−ブタジエンなどのジエン及び同類のものを含むが、これに限定されない。アルケニル基は一般的には2からおよそ10の炭素原子、さらに一般的には2からおよそ4の炭素原子を含む。本願中で用いられるアルケニル基には任意で追加の官能基を含む可能性がある。
本願中で用いられる“アルキニル”という言葉は、炭素原子を最大10含み、かつ少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を持つ直鎖又は分岐炭化水素鎖部分を指す。アルキニル基の例としてエチニル、1−プロピニル、1−ブチニル及び同類のものを含むが、これに限定されない。アルキニル基は一般的には2からおよそ10の炭素原子、さらに一般的には2からおよそ4の炭素原子を含む。本願中で用いられるアルケニル基には任意で追加の官能基を含む可能性がある。
本願中で用いられる“アルコキシ”という言葉は、酸素アルキル部分であって、酸素原子がアルコキシ基と親分子とを結合するのに用いられるものを指す。アルコキシ基の例としてメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、n−ペントキシ、ネオペントキシ、n−へキソキシ及び同類のものを含むが、これに限定されない。“シクロアルコキシ”という言葉は環状構造を形成する相互接続したアルコキシ基を指す。本願中で用いられるアルコキシ基又はシクロアルコキシ基には任意で追加の官能基を含む可能性がある。置換アルコキシ基(例えば、−OCH)の一例は、−OCFである可能性があり、従って3つの追加の置換基(すなわち、フッ化物)を含む可能性がある。
本願中で用いられる“アリール”という言葉は、環状構造を有する、炭素原子間が二重結合及び一重結合を互い違いにする炭化水素を指す(以下、“芳香族炭化水素”とよぶ)。“ヘテロアリール”という言葉は少なくとも1つの炭素原子が酸素原子、窒素原子又は硫黄原子に置換されたアリール化合物を指す。芳香族炭化水素は中性又は荷電している可能性がある。アリール基又はヘテロアリール基の例としてベンゼン、ピリジン、ピロール又はシクロペンタ−1、3−ジエン−アニオンがある。本願中で用いられるアリール基又はヘテロアリール基には任意で追加の官能基を含む可能性がある。
本願中で用いられる“有機金属化合物”という言葉は、金属、具体的には遷移金属(周期表の3族から12族までの金属から選択された金属)及び金属−炭素結合を含む化合物を指す。
本願中で用いられる“金属サンドイッチ化合物”という言葉は、金属、具体的には2つのアリール又はヘテロアリールリガンド(以下、“サンドイッチリガンド”とよぶ)と触覚共有結合した遷移金属を含む化合物を指す。これはヨウ化物、塩化物、臭化物、フッ化物、トリフラート、テトラホウフッ化物、ヘキサフルオロリン酸塩のような適切なカウンターアニオンを有するカチオン性金属サンドイッチ錯体、例えば、コバルトセニウムを含む可能性がある。アリール又はヘテロアリールリガンドは非置換又は置換されている可能性がある。
本願中で用いられる“金属ハーフサンドイッチ化合物”という言葉は、金属、具体的にはただ1つのアリール又はヘテロアリールリガンド(サンドイッチリガンド)と結合した遷移金属を含む化合物を指す。その他のリガンドはアルキル、アリル、CN又はCO、具体的にはCOを含む可能性があるが、これに限定されない。
本願中で用いられる“金属カルボニル化合物”という言葉は、少なくとも1つの遷移金属と一酸化炭素(CO)リガンドの配位錯体を指す。金属カルボニル化合物は中性、アニオン又はカチオン錯体である可能性がある。一酸化炭素リガンドは1つの金属原子と終端で結合し、又は2つ又はそれ以上の金属原子を架橋する可能性がある。錯体はホモレプティック(一酸化炭素リガンドのみを含む)又はヘテロレプティックである可能性がある。
本願中で用いられる“メタロセン”という言葉は、5員環のアリール又はヘテロアリールリガンドからなる金属サンドイッチ化合物を指す(以下、“cp−リガンド”又は“ヘテロcp−リガンド”とよぶ)。
いくつかの実施形態では、有機金属化合物は親化合物の−(NH)C=O−部分に直接結合し(例えば、−(NH)C=O−OM)、i、r及びtは0である可能性がある。いくつかの実施形態では、有機金属化合物は炭素数1〜4のアルキルによって親化合物の−(NH)C=O−部分に結合し、i及びtは0であって、かつrは整数の1から4であり、具体的にはrは1である可能性がある(例えば、−(NH)C=O−CH−OM)。いくつかの実施形態では、有機金属化合物は−炭素数1〜4アルキル−O−、−炭素数1〜4アルキル−S−、−炭素数1〜4アルキル−O−C(=O)−、−炭素数1〜4アルキル−O−C(=S)−、−炭素数1〜4アルキル−S−C(=O)−又は−炭素数1〜4アルキル−NH−(C=O)−基によって親化合物の−(NH)−C=O−部分に結合し、iは1であり、rは整数の1から4であり、具体的にはrは1であり、かつtは0である可能性がある(例えば、−(NH)C=O−CH−O−C(=O)−OM、−(NH)C=O−CH−CH−O−OM又は−(NH)C=O−CH−NH−C(=O)−OM)。いくつかの実施形態では、有機金属化合物は−炭素数1〜4アルキル−O−C(=O)−炭素数1〜4アルキル又は−炭素数1〜4アルキル−O−炭素数1〜4アルキル基によって親化合物の−(NH)C=O−部分に結合し、iは1であって、かつ、r及びtは整数の1から4である可能性がある(例えば、−(NH)C=O−CH−O−C(=O)−CH−CH−OM)。
いくつかの実施形態では、RX1 のnは1又は2であり、かつ、RX1はその他のRX1とはそれぞれ独立して、−CN、−CF、−OCF、−SCF、−SOCF、−SOCF、−NO、−F、−Cl、−Br又は−Iである。いくつかの実施形態では、RX1 のnは1又は2であり、かつ、RX1はその他のRX1とはそれぞれ独立して、−CN、−CF、−SCF、−SOCF又は−SOCFである。いくつかの実施形態では、RX1 のnは1又は2であり、かつ、RX1はその他のRX1とはそれぞれ独立して、−F、−Cl、−Br又は−Iである。
いくつかの実施形態では、RX1 のnは2であり、かつ、RX1はその他のRX1とはそれぞれ独立して、−CN、−CF、−OCF、−F、−Cl、−Br又は−Iである。いくつかの実施形態では、RX1 のnは2であり、かつ、RX1はその他のRX1とはそれぞれ独立して、−CN又は−CFである。
いくつかの実施形態では、RX1 のnは2であり、かつ、2つのRX1のうち一方がベンゼン部分の結合部位に対してオルト位にあり、かつ、他方のRX1はベンゼン部分の結合部位に対してメタ位にある。いくつかの実施形態では、RX1 のnは2であり、RX1はその他のRX1とはそれぞれ独立して、−CN、−CF、−OCF、−SCF、−SOCF、−SOCF、−F、−Cl、−Br又は−Iであり、具体的にはRX1はその他のRX1とはそれぞれ独立して、−CN、−CF、−OCF、−F、−Cl、−Br又は−Iであり、かつ、2つのRX1のうち一方がベンゼン部分の結合部位に対してオルト位にあり、かつ、他方のRX1はベンゼン部分の結合部位に対してメタ位にある。
いくつかの実施形態では、RX1 のnは2であり、RX1はその他のRX1とはそれぞれ独立して、−CN又は−CFであり、かつ、2つのRX1のうち一方がベンゼン部分の結合部位に対してオルト位にあり、かつ、他方のRX1はベンゼン部分の結合部位に対してメタ位にある。いくつかの実施形態では、RX1 のnは2であり、かつ、2つのRX1のうち一方がベンゼン部分の結合部位に対してオルト位の−CFであり、かつ、他方のRX1はベンゼン部分の結合部位に対してメタ位の−CNである。
いくつかの実施形態では、RX1 のnは1であり、かつ、RX1は、−CN、−CF、−OCF、−SCF、−SOCF、−SOCF、−F、−Cl、−Br又は−Iである。いくつかの実施形態では、RX1 のnは1であり、かつ、RX1は、−SCF、−SOCF又は−SOCFであり、具体的にはRX1は−SCFである。
いくつかの実施形態では、RX1 のnは1であり、かつ、RX1はベンゼン部分の結合部位に対してパラ位にある。いくつかの実施形態では、RX1 のnは1であり、RX1は、−CN、−CF、−OCF、−SCF、−SOCF、−SOCF、−F、−Cl、−Br又は−Iであり、具体的にはRX1は、−SCF、−SOCF、−SOCF、−F、−Cl又は−Brであり、かつ、RX1はベンゼン部分の結合部位に対してパラ位にある。
いくつかの実施形態では、RX1 のnは1であり、かつ、RX1は、−SCF、−SOCF、−SOCFであり、かつ、RX1はベンゼン部分の結合部位に対してパラ位にある。いくつかの実施形態では、RX1 のnは1であり、RX1は、−SCFであり、かつ、RX1はベンゼン部分の結合部位に対してパラ位にある。
いくつかの実施形態では、Fのi、Kのr及びKのtは0であり、かつ、
−RX1 のnは1であり、
−RX1 のnは1であり、かつ、RX1は、−CN、−CF、−OCF、−SCF、−SOCF、−SOCF、−F、−Cl、−Br又は−Iであり、
−RX1 のnは1であり、かつ、RX1はベンゼン部分の結合部位に対してパラ位にあり、
−RX1 のnは1であり、かつ、RX1はベンゼン部分の結合部位に対してパラ位の−CN、−CF、−OCF、−SCF、−SOCF、−SOCF、−F、−Cl、−Br又は−Iであり、
−RX1 のnは1であり、かつ、RX1はベンゼン部分の結合部位に対してパラ位の−SCF、−SOCF又は−SOCFであり、又は
−RX1 のnは1であり、かつ、RX1はベンゼン部分の結合部位に対してパラ位の−SCFである。
いくつかの実施形態では、Fのi、Kのr及びKのtは0であり、かつ、
−RX1 のnは2であり、
−RX1 のnは2であり、かつ、2つのRX1はそれぞれ独立して、−CN、−CF、−OCF、−SCF、−SOCF、−SOCF、−F、−Cl、−Br又は−Iから選択され、
−RX1 のnは2であり、かつ、2つのRX1のうち一方がベンゼン部分の結合部位に対してオルト位にあり、かつ、他方のRX1はベンゼン部分の結合部位に対してメタ位にあり、
−RX1 のnは2であり、かつ、2つのRX1はそれぞれ独立して、−CN、−CF、−OCF、−SCF、−SOCF、−SOCF、−F、−Cl、−Br又は−Iから選択され、かつ、2つのRX1のうち一方がベンゼン部分の結合部位に対してオルト位にあり、かつ、他方のRX1はベンゼン部分の結合部位に対してメタ位にあり、又は、
−RX1 のnは2であり、かつ、2つのRX1のうち一方がベンゼン部分の結合部位に対してオルト位の−CFであり、かつ、他方のRX1はベンゼン部分の結合部位に対してメタ位の−CNである。
いくつかの実施形態では、OMは金属サンドイッチ錯体であり、2つのサンドイッチリガンドはそれぞれ独立して、5員環又は6員環のアリール基、又は5員環又は6員環のヘテロアリール基から選択される。いくつかの実施形態では、OMは金属サンドイッチ錯体であり、2つのサンドイッチリガンドは両方とも同じであって、かつ、5員環又は6員環のアリール基、又は5員環又は6員環のヘテロアリール基から選択される。いくつかの実施形態では、OMは金属サンドイッチ錯体であり、2つのサンドイッチリガンドのうち少なくとも1つは、5員環又は6員環のアリール基から選択され、他方のサンドイッチリガンドは、5員環又は6員環のヘテロアリール基から選択される。いくつかの実施形態では、OMは置換された又は非置換のメタロセンであって、2つのリガンドはそれぞれ独立して、5員環のアリール基(cp−リガンド)又は5員環のヘテロアリール基(ヘテロcp−リガンド)から選択される。金属サンドイッチ錯体は、2つのサンドイッチリガンドの内の1つのいずれの原子によっても親分子と結合する可能性がある。その上又は加えて、これはヨウ化物、塩化物、臭化物、フッ化物、トリフラート、テトラホウフッ化物、ヘキサフルオロリン酸塩のような適切なカウンターアニオンを有するカチオン性金属サンドイッチ錯体、例えば、コバルトセニウムを含む可能性がある。
いくつかの実施形態では、OMは一般式(2a)
[式中、MはFe、Ru、Co、Ni、Cr、Os又はMnから選択される金属であって、かつ、
YはC又はNであって、かつ、
のzは0、1、2、3又は4であり、かつ、R のyは0、1、2、3、4又は5であって、かつ、
及びRはその他のR及びRとはそれぞれ独立して、
−非置換又は置換された炭素数1〜10のアルキル、具体的には非置換の炭素数1〜4のアルキル、非置換又は置換された炭素数1〜10のアルケニル、非置換又は置換された炭素数1〜10のアルキニル、非置換又は置換された炭素数3〜8のシクロアルキル、非置換又は置換された炭素数1〜10のアルコキシ、非置換又は置換された炭素数3〜8のシクロアルコキシ、
−非置換又は置換された炭素数6〜14のアリール、
−非置換又は置換された5〜10員環ヘテロアリール(式中、1〜4個の環原子は、独立して、窒素、酸素、又は硫黄から選択される)、
−非置換又は置換された5〜10員環ヘテロ脂環式環(式中、1〜3個の環原子は、独立して、窒素、酸素、又は硫黄である)、
−−OR、−SR、−C(O)R、−C(S)R、−C(O)OR、−C(S)OR、−C(O)SR、−C(O)NR、−NR、−S(O)、−S(O)OR及び−S(O)NR、又は
−SCF、−SOCF若しくは−SOCF、又は
−−OCF、−CN、−CF、−SCN、F、Cl、Br若しくはI
(式中、R及びRは、独立して、水素原子、非置換又は置換された炭素数1〜4のアルキル、具体的には置換された炭素数1〜4のアルキル、及び炭素数1〜4のアルコキシで置換された炭素数1〜4のアルキルからなる群から選択される)
から選択される。]
の金属サンドイッチ錯体である。
いくつかの実施形態では、R のzは0、1、2、3又は4であり、かつ、R のyは0、1、2、3、4又は5であって、かつ、R及びRはその他のR及びRとはそれぞれ独立して、−OR、−SR、−C(O)R、−C(S)R、−C(O)OR、−C(S)OR、−C(O)SR、−C(O)NR、−NR、−S(O)、−S(O)OR、及び−S(O)NR、−SCF、−SOCF、−SOCF、−OCF、−CN、−CF、−SCN、F、Cl、Br又はIから選択され、具体的には、−C(O)R、−C(S)R、−C(O)OR、−C(S)OR、−C(O)SR、−C(O)NR、−SCF、−SOCF、−SOCF又は−OCFから選択され、R及びRは独立して、水素原子、非置換又は置換された炭素数1〜4のアルキル、及び炭素数1〜4のアルコキシで置換された炭素数1〜4のアルキルからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、R のzは1であり、かつ、R のyは0であって、かつ、Rは有機金属部分の結合部位に対してcp−リガンドの隣接する炭素原子に位置する(cp−リガンドの1、2置換パターンが生じる)。
いくつかの実施形態では、R のzは0、1、2、3又は4であり、かつ、R のyは0、1、2、3、4又は5であって、かつ、R及びRはその他のR及びRとはそれぞれ独立して、−OCF、−SCF、−SOCF又は−SOCFから選択され、具体的には、−SCF、−SOCF又は−SOCFから選択され、R及びRは独立して、水素原子、非置換又は置換された炭素数1〜4のアルキル、及び炭素数1〜4のアルコキシで置換された炭素数1〜4のアルキルからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、一般式2aのMはFe、Ru又はCoである。いくつかの実施形態では、一般式2aのMはFe又はRuである。いくつかの実施形態では、一般式2aのMはFeである。いくつかの実施形態では、YはCである。いくつかの実施形態では、一般式2aのMはFeであって、かつ、YはCである。
いくつかの実施形態では、YはCであり、かつ、R のzは0、1、2、3又は4であり、R のyは0、1、2、3、4又は5であって、かつ、R及びRはその他のR及びRとはそれぞれ独立して、−OR、−SR、−C(O)R、−C(S)R、−C(O)OR、−C(S)OR、−C(O)SR、−C(O)NR、−NR、−S(O)、−S(O)OR及び−S(O)NR、−SCF、−SOCF、−SOCF、−OCF、−CN、−CF、−SCN、−F、−Cl、−Br又は−Iから選択され、具体的には、−OCF、−C(O)R、−C(S)R、−C(O)OR、−C(S)OR、−C(O)SR、−C(O)NR、−SCF、−SOCF又は−SOCFから選択され、より具体的には−SCF、−SOCF又は−SOCFから選択され、R及びRは独立して、水素原子、非置換又は置換された炭素数1〜4のアルキル、及び炭素数1〜4のアルコキシで置換された炭素数1〜4のアルキルからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、YはCであり、かつ、R のzは0、1、2、3又は4であり、R のyは0、1、2、3、4又は5であって、かつ、R及びRはその他のR及びRとはそれぞれ独立して、−OCF、−SCF、−SOCF又は−SOCFから選択され、具体的には、−SCF、−SOCF又は−SOCFから選択され、R及びRは独立して、水素原子、非置換又は置換された炭素数1〜4のアルキル、及び炭素数1〜4のアルコキシで置換された炭素数1〜4のアルキルからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、一般式2aのMはFe、Ru、Co、Ni、Cr、Os又はMnから選択される金属であり、具体的にはMはFe又はRuであり、より具体的にはMはFeであり、YはC又はNであって、R及びRはその他のR及びRとはそれぞれ独立して、−OR、−SR、−C(O)R、−C(S)R、−C(O)OR、−C(S)OR、−C(O)SR、−C(O)NR、−NR、−S(O)、−S(O)OR、−S(O)NR、−SCF、−SOCF、−SOCF、−OCF、−CN、−CF、−SCN、−F、−Cl、−Br又は−Iから選択され、具体的には、−OCF、−C(O)R、−C(S)R、−C(O)OR、−C(S)OR、−C(O)SR、−C(O)NR、−SCF、−SOCF又は−SOCFから選択され、より具体的には−SCF、−SOCF又は−SOCFから選択され、R及びRは独立して、水素原子、非置換又は置換された炭素数1〜4のアルキル、及び炭素数1〜4のアルコキシで置換された炭素数1〜4のアルキルからなる群から選択され、かつ、
−R のzは1であり、R のyは1であって、又は
−R のzは0であり、R のyは1であって、又は
−R のzは1であり、R のyは0であって、
具体的にはRは、R が1の場合、有機金属部分の結合部位に対してcp−リガンドの隣接する炭素原子に位置する(cp−リガンドの1、2置換パターンが生じる)。
いくつかの実施形態では、YはCであり、かつ、R のzは0、1、2、3又は4であり、かつ、R のyは0、1、2、3、4又は5であって、かつ、R及びRはその他のR及びRとはそれぞれ独立して、−OCF、−SCF、−SOCF又は−SOCFから選択され、具体的には、−SCF、−SOCF又は−SOCFから選択される。
いくつかの実施形態では、一般式2aのMはFe、Ru、Co、Ni、Cr、Os又はMnから選択される金属であり、具体的にはMはFe又はRuであり、より具体的にはMはFeであり、YはC又はNであって、かつ、
−R のzは1であり、R のyは1であって、R及びRはその他のR及びRとはそれぞれ独立して、−OCF、−SCF、−SOCF又は−SOCFから選択され、具体的には、−SCF、−SOCF又は−SOCFから選択され、
−R のzは0であり、R のyは1又は2であり、具体的にはzは1であって、かつ、Rはその他のRとはそれぞれ独立して、−OCF、−SCF、−SOCF又は−SOCFから選択され、具体的には、−SCF、−SOCF又は−SOCFから選択され、又は
−R のzは1であり、R のyは0であって、かつ、Rは−OCF、−SCF、−SOCF又は−SOCFから選択され、具体的には、−SCF、−SOCF又は−SOCFから選択され、
具体的にはR は、R が1の場合、有機金属部分の結合部位に対してcp−リガンドの隣接する炭素原子に位置する(cp−リガンドの1、2置換パターンが生じる)。
いくつかの実施形態では、YはNであり、R のzは0であり、かつ、R のyは0である。いくつかの実施形態では、YはNであり、R のzは0であり、かつ、R のyは0であって、かつ、一般式2aのMはFe、Ru又はCoの群から選択され、具体的にはMはFe又はRuであり、より具体的にはMはFeである。
いくつかの実施形態では、YはCであり、R のzは0であり、かつ、R のyは0である。いくつかの実施形態では、YはCであり、R のzは0であり、かつ、R のyは0であって、かつ、一般式2aのMはFe、Ru又はCoの群から選択され、具体的にはMはFe又はRuであり、より具体的にはMはFeである。
いくつかの実施形態では、Fのiは0であり、Kのrは0であり、Kのtは0であり、YはCであり、R のzは0であり、R のyは0であって、かつ、一般式2aのMはFe、Ru、Co、Ni、Cr、Os又はMnの群から選択され、具体的にはMはFe又はRuであり、より具体的にはMはFeである。
いくつかの実施形態では、一般式2aのMはFe、Ru、Co、Ni、Cr、Os又はMnから選択され、具体的にはMはFe、Ru又はCoから選択され、より具体的にはMはFe又はRuであり、YはCであり、Fのiは0であり、Kのrは0であり、かつ、Kのtは0であって、かつ、
−R のzは1であり、R のyは0であって、又は、R のzは0であり、R のyは0であって、かつ、
−RX1 のnは1又は2であり、
−RX1 のnは1であり、
−RX1 のnは1であり;RX1はベンゼン部分の結合部位に対してパラ位にあり、
−RX1 のnは1であり;RX1はベンゼン部分の結合部位に対してパラ位の−SCF、−SOCF又は−SOCFであり、
−RX1 のnは1であって、かつ、RX1はベンゼン部分の結合部位に対してパラ位の−SCFであり、
−RX1 のnは2であり、
−RX1 のnは2であって、2つのRX1のうち一方がベンゼン部分の結合部位に対してオルト位にあり、かつ、他方のRX1はベンゼン部分の結合部位に対してメタ位にあり、
−RX1 のnは2であって、2つのRX1のうち一方がベンゼン部分の結合部位に対してオルト位の−CFであり、かつ、他方のRX1はベンゼン部分の結合部位に対してメタ位の−CNであって、
−別段の記載がない場合−上記のRX1 は可能性のあるその他のRX1 とはそれぞれ独立して、−C(=O)ORX2、−C(=O)NRX2 、−C(=O)SRX2、−C(=S)ORX2、−C(NH)NRX2 、CN、−NRX2 、−C(=O)RX2、−C(=S)RX2、−ORX2、−SRX2、−CF、−OCF、−SCF、−SOCF、−SOCF、−CN、−NO、−F、−Cl、−Br又は−Iの群から選択され、かつ、R は−OCF、−C(O)R、−C(S)R、−C(O)OR、−C(S)OR、−C(O)SR、−C(O)NR、−SCF、−SOCF又は−SOCFから選択され、具体的には−OCF、−SCF、−SOCF又は−SOCFから選択され、より具体的には−SCF、−SOCF又は−SOCFから選択され、具体的にはR は有機金属部分の結合部位に対してオルト位にある。
いくつかの実施形態では、一般式2aのMはFeであり、YはCであり、Fのiは0であり、Kのrは0であり、かつ、Kのtは0であって、かつ、
−R のzは1であり、R のyは0であって、又は、R のzは0であり、R のyは0であって、
−RX1 のnは1又は2であり;
−RX1 のnは1であり;
−RX1 のnは1であり;RX1はベンゼン部分の結合部位に対してパラ位にあり;
−RX1 のnは1であり;RX1はベンゼン部分の結合部位に対してパラ位の−SCF、−SOCF又は−SOCFであり;
−RX1 のnは1であって、かつ、RX1はベンゼン部分の結合部位に対してパラ位の−SCFであり;
−RX1 のnは2であり;
−RX1 のnは2であって、2つのRX1のうち一方がベンゼン部分の結合部位に対してオルト位にあり、かつ、他方のRX1はベンゼン部分の結合部位に対してメタ位にあり、
−RX1 のnは2であって、2つのRX1のうち一方がベンゼン部分の結合部位に対してオルト位の−CFであり、かつ、他方のRX1はベンゼン部分の結合部位に対してメタ位の−CNであって;
−別段の記載がない場合−上記のRX1 は可能性のあるその他のRX1 とはそれぞれ独立して、−C(=O)ORX2、−C(=O)NRX2 、−C(=O)SRX2、−C(=S)ORX2、−C(NH)NRX2 、CN、−NRX2 、−C(=O)RX2、−C(=S)RX2、−ORX2、−SRX2、−CF、−OCF、−SCF、−SOCF、−SOCF、−CN、−NO、−F、−Cl、−Br又は−Iの群から選択され、かつ、R は−OCF、−SCF、−SOCF又は−SOCFから選択され、具体的には−SCF、−SOCF又は−SOCFから選択され、具体的にはR は有機金属部分の結合部位に対してオルト位にある。
いくつかの実施形態では、一般式2aのMはFe、Ru、Co、Ni、Cr、Os又はMnから選択され、具体的にはMはFe、Ru又はCoから選択され、より具体的にはMはFe又はRuであり、YはCであって、かつ、
−R のzは1であり、R のyは0であって、又は、R のzは0であり、R のyは0であって、
−RX1 のnは1又は2であり;
−RX1 のnは1であり;
−RX1 のnは1であり;RX1はベンゼン部分の結合部位に対してパラ位にあり;
−RX1 のnは1であり;RX1はベンゼン部分の結合部位に対してパラ位の−SCF、−SOCF又は−SOCFであり;
−RX1 のnは1であって、かつ、RX1はベンゼン部分の結合部位に対してパラ位の−SCFであり;
−RX1 のnは2であり;
−RX1 のnは2であって、2つのRX1のうち一方がベンゼン部分の結合部位に対してオルト位にあり、かつ、他方のRX1はベンゼン部分の結合部位に対してメタ位にあり、
−RX1 のnは2であって、2つのRX1のうち一方がベンゼン部分の結合部位に対してオルト位の−CFであり、かつ、他方のRX1はベンゼン部分の結合部位に対してメタ位の−CNであって;
−別段の記載がない場合−上記のRX1 は可能性のあるその他のRX1 とはそれぞれ独立して、−C(=O)ORX2、−C(=O)NRX2 、−C(=O)SRX2、−C(=S)ORX2、−C(NH)NRX2 、CN、−NRX2 、−C(=O)RX2、−C(=S)RX2、−ORX2、−SRX2、−CF、−OCF、−SCF、−SOCF、−SOCF、−CN、−NO、−F、−Cl、−Br又は−Iの群から選択され、かつ、R は−OCF、−C(O)R、−C(S)R、−C(O)OR、−C(S)OR、−C(O)SR、−C(O)NR、−SCF、−SOCF又は−SOCFから選択され、具体的には−OCF、−SCF、−SOCF又は−SOCFから選択され、より具体的には−SCF、−SOCF又は−SOCFから選択され、具体的にはR は有機金属部分の結合部位に対してオルト位にある。
いくつかの実施形態では、一般式2aのMはFeであり、YはCであって、かつ、
−R のzは1であり、R のyは0であって、又は、R のzは0であり、R のyは0であって、かつ、
−RX1 のnは1又は2であり;
−RX1 のnは1であり;
−RX1 のnは1であり;RX1はベンゼン部分の結合部位に対してパラ位にあり;
−RX1 のnは1であり;RX1はベンゼン部分の結合部位に対してパラ位の−SCF、−SOCF又は−SOCFであり;
−RX1 のnは1であって、かつ、RX1はベンゼン部分の結合部位に対してパラ位の−SCFであり;
−RX1 のnは2であり;
−RX1 のnは2であって、2つのRX1のうち一方がベンゼン部分の結合部位に対してオルト位にあり、かつ、他方のRX1はベンゼン部分の結合部位に対してメタ位にあり;
−RX1 のnは2であって、2つのRX1のうち一方がベンゼン部分の結合部位に対してオルト位の−CFであり、かつ、他方のRX1はベンゼン部分の結合部位に対してメタ位の−CNであって;
−別段の記載がない場合−上記のRX1 は可能性のあるその他のRX1 とはそれぞれ独立して、−C(=O)ORX2、−C(=O)NRX2 、−C(=O)SRX2、−C(=S)ORX2、−C(NH)NRX2 、CN、−NRX2 、−C(=O)RX2、−C(=S)RX2、−ORX2、−SRX2、−CF、−OCF、−SCF、−SOCF、−SOCF、−CN、−NO、−F、−Cl、−Br又は−Iの群から選択され、かつ、R は−OCF、−SCF、−SOCF又は−SOCFから選択され、具体的には−SCF、−SOCF又は−SOCFから選択され、具体的にはR は有機金属部分の結合部位に対してオルト位にある。
上記の実施形態の、一般式(2a)の金属サンドイッチ錯体はニュートラル又はカチオン種である可能性があり、具体的にはMがCoである金属サンドイッチ錯体は、I、Cl、Br、F、BF 、CFSO (OTf)又はPF から選択されるカウンターアニオンCAを含む陽イオン形である可能性がある。
そのような化合物の例は下記の通りである:
カチオンの例(最後の4つ)はI、Cl、Br、F、BF 、CFSO (OTf)又はPF から選択されるカウンターアニオンCAを含む可能性がある。
いくつかの実施形態では、OMは一般式(2b)
[式中、MはMn、Re又はTcの群から選択される金属であって、かつ、
のzは0、1、2、3又は4であり、かつ、
はその他のRとはそれぞれ独立して、
−非置換又は置換された炭素数1〜10のアルキル、具体的には非置換の炭素数1〜4のアルキル、非置換又は置換された炭素数1〜10のアルケニル、非置換又は置換された炭素数1〜10のアルキニル、非置換又は置換された炭素数3〜8のシクロアルキル、非置換又は置換された炭素数1〜10のアルコキシ、非置換又は置換された炭素数3〜8のシクロアルコキシ、
−非置換又は置換された炭素数6〜14のアリール、
−非置換又は置換された5〜10員環ヘテロアリール(式中、1〜4個の環原子は、独立して、窒素、酸素、又は硫黄から選択される)、
−非置換又は置換された5〜10員環ヘテロ脂環式環(式中、1〜3個の環原子は、独立して、窒素、酸素、又は硫黄である)、
−−OR、−SR、−C(O)R、−C(S)R、−C(O)OR、−C(S)OR、−C(O)SR、−C(O)NR、−NR、−S(O)、−S(O)OR、若しくは−S(O)NR、又は
−SCF、−SOCF又は−SOCF、又は
−−OCF、−CN、−CF、−SCN、F、Cl、Br又はI
(式中、R及びRは、独立して、水素原子、非置換又は置換された炭素数1〜4のアルキル、具体的には非置換の炭素数1〜4のアルキル及び炭素数1〜4のアルコキシで置換された炭素数1〜4のアルキルからなる群から選択される)
から選択される。]
のハーフ金属サンドイッチ錯体である。
いくつかの実施形態では、一般式2bのR のzは0、1、2、3又は4であり、かつ、Rはその他のRとはそれぞれ独立して、−OR、−SR、−C(O)R、−C(S)R、−C(O)OR、−C(S)OR、−C(O)SR、−C(O)NR、−NR、−S(O)、−S(O)OR、−S(O)NR、−SCF、−SOCF、−SOCF、−OCF、−CN、−CF、−SCN、−F、−Cl、−Br又は−Iから選択され、具体的には、−OCF、−C(O)R、−C(S)R、−C(O)OR、−C(S)OR、−C(O)SR、−C(O)NR、−SCF、−SOCF又は−SOCFから選択され、より具体的には、−SCF、−SOCF又は−SOCFから選択され、R及びRは独立して、水素原子、非置換又は置換された炭素数1〜4のアルキル、及び炭素数1〜4のアルコキシで置換された炭素数1〜4のアルキルからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、一般式2bのR のzは1であって、かつ、Rは有機金属部分の結合部位に対してcp−リガンドの隣接する炭素原子に位置する(cp−リガンドの1、2置換パターンが生じる)。
いくつかの実施形態では、一般式2bのR のzは1であって、かつ、R
−−OR、−SR、−C(O)R、−C(S)R、−C(O)OR、−C(S)OR、−C(O)SR、−C(O)NR、−NR、−S(O)、−S(O)OR、−S(O)NR、−SCF、−SOCF若しくは−SOCF、又は
−−C(O)R、−C(S)R、−C(O)OR、−C(S)OR、−C(O)SR、−C(O)NR、−SCF、−SOCF若しくは−SOCF、又は
−SCF、−SOCF若しくは−SOCF、又は
−−OCF、−CN、−CF、−SCN、F、Cl、Br若しくはI、
から選択され、
かつ、R及びRは独立して、水素原子、非置換又は置換された炭素数1〜4のアルキル、及び炭素数1〜4のアルコキシで置換された炭素数1〜4のアルキルからなる群から選択され、具体的にはRは、有機金属部分の結合部位に対してcp−リガンドの炭素原子に隣接する炭素原子に位置する(cp−リガンドの1、2置換パターンが生じる)。
いくつかの実施形態では、一般式2bのR のzは0である。
いくつかの実施形態では、一般式2bのMはMn、Re又はTcであり、R のzは0又は1であって、かつ、
−RX1 のnは1又は2であり;
−RX1 のnは1であり;
−RX1 のnは1であり;RX1はベンゼン部分の結合部位に対してパラ位にあり;
−RX1 のnは1であり;RX1はベンゼン部分の結合部位に対してパラ位の−SCF、−SOCF又は−SOCFであり;
−RX1 のnは1であって、かつ、RX1はベンゼン部分の結合部位に対してパラ位の−SCFであり;
−RX1 のnは2であり;
−RX1 のnは2であって、2つのRX1のうち一方がベンゼン部分の結合部位に対してオルト位にあり、かつ、他方のRX1はベンゼン部分の結合部位に対してメタ位にあり、
−別段の記載がない場合−上記のRX1 は可能性のあるその他のRX1 とはそれぞれ独立して、−C(=O)ORX2、−C(=O)NRX2 、−C(=O)SRX2、−C(=S)ORX2、−C(NH)NRX2 、CN、−NRX2 、−C(=O)RX2、−C(=S)RX2、−ORX2、−SRX2、−CF、−OCF、−SCF、−SOCF、−SOCF、−CN、−NO、−F、−Cl、−Br又は−Iの群から選択され、
は−OCF、−SCF、−SOCF又は−SOCFから選択され、具体的には有機金属部分の結合部位に対してcp−リガンドの隣接する炭素原子に位置する(cp−リガンドの1、2置換パターンが生じる)、−SCF、−SOCF又は−SOCFから選択される。
いくつかの実施形態では、一般式2bのMはMn、Re、又はTcであり、Fのiは0であり、Kのrは0であり、かつ、Kのtは0であり、R のzは0又は1であって、かつ、
−RX1 のnは1又は2であり;
−RX1 のnは1であり;
−RX1 のnは1であり;RX1はベンゼン部分の結合部位に対してパラ位にあり;
−RX1 のnは1であり;RX1はベンゼン部分の結合部位に対してパラ位の−SCF、−SOCF又は−SOCFであり;
−RX1 のnは1であって、かつ、RX1はベンゼン部分の結合部位に対してパラ位の−SCFであり;
−RX1 のnは2であり;
−RX1 のnは2であって、2つのRX1のうち一方がベンゼン部分の結合部位に対してオルト位にあり、かつ、他方のRX1はベンゼン部分の結合部位に対してメタ位にあり、
−RX1 のnは2であって、2つのRX1のうち一方がベンゼン部分の結合部位に対してオルト位の−CFであり、かつ、他方のRX1はベンゼン部分の結合部位に対してメタ位の−CNであって;
−別段の記載がない場合−上記のRX1 は可能性のあるその他のRX1 とはそれぞれ独立して、−C(=O)ORX2、−C(=O)NRX2 、−C(=O)SRX2、−C(=S)ORX2、−C(NH)NRX2 、CN、−NRX2 、−C(=O)RX2、−C(=S)RX2、−ORX2、−SRX2、−CF、−OCF、−SCF、−SOCF、−SOCF、−CN、−NO、−F、−Cl、−Br又は−Iの群から選択され、Rは−OCF、−SCF、−SOCF又は−SOCFから選択され、具体的には有機金属部分の結合部位に対してcp−リガンドの隣接する炭素原子に位置する(cp−リガンドの1、2置換パターンが生じる)、−SCF、−SOCF又は−SOCFから選択される。
上記の実施形態の、一般式(2b)のハーフ金属サンドイッチ錯体はニュートラル又はカチオン種である可能性があり、具体的にはMがCoであるハーフ金属サンドイッチ錯体は、I、Cl、Br、F、BF 、CFSO (OTf)又はPF から選択されるカウンターアニオンCAを含む陽イオン形である可能性がある。
そのような化合物の例は下記の通りである:
いくつかの実施形態では、OMが一般式(2c)
[式中、Rは、
−水素原子、
−非置換又は置換された炭素数1〜10のアルキル、非置換又は置換された炭素数1〜10のアルケニル、非置換又は置換された炭素数1〜10のアルキニル、非置換又は置換された炭素数3〜8のシクロアルキル、非置換又は置換された炭素数1〜10のアルコキシ、非置換又は置換された炭素数3〜8のシクロアルコキシ、
−非置換又は置換された炭素数6〜14のアリール、
−非置換又は置換された5〜10員環ヘテロアリール(式中、1〜4個の環原子は、独立して、窒素、酸素、又は硫黄から選択される)、
−非置換又は置換された5〜10員環ヘテロ脂環式環(式中、1〜3個の環原子は、独立して、窒素、酸素、又は硫黄である)、
−−OCF、−OR、−SR、−C(O)R、−C(S)R、−C(O)OR、−C(S)OR、−C(O)SR、−C(O)NR、−NR、−S(O)、−S(O)OR若しくは−S(O)NR、又は
−SCF、−SOCF若しくは−SOCF
(式中、R及びRは、独立して、水素原子、非置換又は置換された炭素数1〜4のアルキル、具体的には炭素数1〜4のアルキル、及び炭素数1〜4のアルコキシで置換された炭素数1〜4のアルキルからなる群から選択される)
から選択される。]
の金属サンドイッチ錯体である。
いくつかの実施形態では、一般式2cのRは上記で定義するような基であり、かつ、
−RX1 のnは1又は2であり;
−RX1 のnは1であり;
−RX1 のnは1であり;RX1はベンゼン部分の結合部位に対してパラ位にあり;
−RX1 のnは1であり;RX1はベンゼン部分の結合部位に対してパラ位の−SCF、−SOCF又は−SOCFであり;
−RX1 のnは1であって、かつ、RX1はベンゼン部分の結合部位に対してパラ位の−SCFであり;
−RX1 のnは2であり;
−RX1 のnは2であって、2つのRX1のうち一方がベンゼン部分の結合部位に対してオルト位にあり、かつ、他方のRX1はベンゼン部分の結合部位に対してメタ位にあり、
−RX1 のnは2であって、2つのRX1のうち一方がベンゼン部分の結合部位に対してオルト位の−CFであり、かつ、他方のRX1はベンゼン部分の結合部位に対してメタ位の−CNであって;
−別段の記載がない場合−上記のRX1 は可能性のあるその他のRX1 とはそれぞれ独立して、−C(=O)ORX2、−C(=O)NRX2 、−C(=O)SRX2、−C(=S)ORX2、−C(NH)NRX2 、CN、−NRX2 、−C(=O)RX2、−C(=S)RX2、−ORX2、−SRX2、−CF、−OCF、−SCF、−SOCF、−SOCF、−CN、−NO、−F、−Cl、−Br又は−Iの群から選択される。
いくつかの実施形態では、一般式2cのRは上記で定義するような基であり、Fのiは0であり、Kのrは0であり、かつ、Kのtは0であって、かつ、
−RX1 のnは1又は2であり;
−RX1 のnは1であり;
−RX1 のnは1であり;RX1はベンゼン部分の結合部位に対してパラ位にあり;
−RX1 のnは1であり;RX1はベンゼン部分の結合部位に対してパラ位の−SCF、−SOCF又は−SOCFであり;
−RX1 のnは1であって、かつ、RX1はベンゼン部分の結合部位に対してパラ位の−SCFであり;
−RX1 のnは2であり;
−RX1 のnは2であって、2つのRX1のうち一方がベンゼン部分の結合部位に対してオルト位にあり、かつ、他方のRX1はベンゼン部分の結合部位に対してメタ位にあり、
−RX1 のnは2であって、2つのRX1のうち一方がベンゼン部分の結合部位に対してオルト位の−CFであり、かつ、他方のRX1はベンゼン部分の結合部位に対してメタ位の−CNであって;
−別段の記載がない場合−上記のRX1 は可能性のあるその他のRX1 とはそれぞれ独立して、−C(=O)ORX2、−C(=O)NRX2 、−C(=O)SRX2、−C(=S)ORX2、−C(NH)NRX2 、CN、−NRX2 、−C(=O)RX2、−C(=S)RX2、−ORX2、−SRX2、−CF、−OCF、−SCF、−SOCF、−SOCF、−CN、−NO、−F、−Cl、−Br又は−Iの群から選択される。
いくつかの実施形態では、一般式2cのRは、−OCF、−OR、−SR、−C(O)R、−C(S)R、−C(O)OR、−C(S)OR、−C(O)SR、−C(O)NR、−NR、−S(O)、−S(O)OR、−S(O)NR、−SCF、−SOCF又は−SOCFから選択され、R及びRは独立して、水素原子、非置換又は置換された炭素数1〜4のアルキル、及び炭素数1〜4のアルコキシで置換された炭素数1〜4のアルキルからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、一般式2cのRは、−OCF、−C(O)R、−C(S)R、−C(O)OR、−C(S)OR、−C(O)SR、−C(O)NR、−SCF、−SOCF又は−SOCFから選択され、R及びRは独立して、水素原子、非置換又は置換された炭素数1〜4のアルキル、及び炭素数1〜4のアルコキシで置換された炭素数1〜4のアルキルからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、一般式2cのRは、−SCF、−SOCF又は−SOCFから選択され、R及びRは独立して、水素原子、非置換又は置換された炭素数1〜4のアルキル、及び炭素数1〜4のアルコキシで置換された炭素数1〜4のアルキルからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、一般式2cのRは水素原子である。いくつかの実施形態では、一般式2cのRは、非置換又は置換された炭素数1〜10のアルキル、具体的には炭素数1〜4のアルキル、非置換又は置換された炭素数1〜10のアルケニル、非置換又は置換された炭素数1〜10のアルキニル、非置換又は置換された炭素数3〜8のシクロアルキル、非置換又は置換された炭素数1〜10のアルコキシ、非置換又は置換された炭素数3〜8のシクロアルコキシである。
いくつかの実施形態では、一般式2cのRは−SCF、−SOCF又は−SOCFから選択される基であり、かつ、
−RX1 のnは1又は2であり;
−RX1 のnは1であり;
−RX1 のnは1であり;RX1はベンゼン部分の結合部位に対してパラ位にあり;
−RX1 のnは1であり;RX1はベンゼン部分の結合部位に対してパラ位の−SCF、−SOCF又は−SOCFであり;
−RX1 のnは1であって、かつ、RX1はベンゼン部分の結合部位に対してパラ位の−SCFであり;
−RX1 のnは2であり;
−RX1 のnは2であって、2つのRX1のうち一方がベンゼン部分の結合部位に対してオルト位にあり、かつ、他方のRX1はベンゼン部分の結合部位に対してメタ位にあり、
−RX1 のnは2であって、2つのRX1のうち一方がベンゼン部分の結合部位に対してオルト位の−CFであり、かつ、他方のRX1はベンゼン部分の結合部位に対してメタ位の−CNであって;
−別段の記載がない場合−上記のRX1 は可能性のあるその他のRX1 とはそれぞれ独立して、−C(=O)ORX2、−C(=O)NRX2 、−C(=O)SRX2、−C(=S)ORX2、−C(NH)NRX2 、CN、−NRX2 、−C(=O)RX2、−C(=S)RX2、−ORX2、−SRX2、−CF、−OCF、−SCF、−SOCF、−SOCF、−CN、−NO、−F、−Cl、−Br又は−Iの群から選択される。
いくつかの実施形態では、一般式2cのRは−SCF、−SOCF又は−SOCFから選択される基であり、Fのiは0であり、Kのrは0であり、かつ、Kのtは0であって、かつ、
−RX1 のnは1又は2であり;
−RX1 のnは1であり;
−RX1 のnは1であり;RX1はベンゼン部分の結合部位に対してパラ位にあり;
−RX1 のnは1であり;RX1はベンゼン部分の結合部位に対してパラ位の−SCF、−SOCF又は−SOCFであり;
−RX1 のnは1であって、かつ、RX1はベンゼン部分の結合部位に対してパラ位の−SCFであり;
−RX1 のnは2であり;
−RX1 のnは2であって、2つのRX1のうち一方がベンゼン部分の結合部位に対してオルト位にあり、かつ、他方のRX1はベンゼン部分の結合部位に対してメタ位にあり、
−RX1 のnは2であって、2つのRX1のうち一方がベンゼン部分の結合部位に対してオルト位の−CFであり、かつ、他方のRX1はベンゼン部分の結合部位に対してメタ位の−CNであって;
−別段の記載がない場合−上記のRX1 は可能性のあるその他のRX1 とはそれぞれ独立して、−C(=O)ORX2、−C(=O)NRX2 、−C(=O)SRX2、−C(=S)ORX2、−C(NH)NRX2 、CN、−NRX2 、−C(=O)RX2、−C(=S)RX2、−ORX2、−SRX2、−CF、−OCF、−SCF、−SOCF、−SOCF、−CN、−NO、−F、−Cl、−Br又は−Iの群から選択される。
いくつかの実施形態では、一般式2cのRは−SCF、−SOCF又は−SOCFから選択される。
そのような化合物の例は下記の通りである:
本発明の該態様の具体的な実施形態は:
a.N−(2−シアノ−1−(5−シアノ−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ)プロパン−2−イル)フェロセンアミド
b.N−(2−シアノ−1−(5−シアノ−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ)プロパン−2−イル)ルテノセンアミド
一般式(1)の化合物はそれらの水和物の形でも得ることができ、及び/又は、例えば個体で存在する化合物の、結晶化に用いられるその他の溶媒も含みうる。方法及び/又は反応条件に応じて、一般式(1)の化合物は自由な形態又は塩の形態で得ることができる。
一般式(1)の化合物は光学異性体又はその混合物として存在する可能性がある。光学中心は一般式中に星印で印が付けられ、かつエチル部分のC1炭素原子に位置するが、しかしながら、簡潔さの理由により、特定化合物のすべての一般式においては光学中心が示されない。たとえどの場合においても立体化学的な詳細に特に言及しないとしても、発明は純粋異性体、ラセミ混合物及び全ての可能性のある異性混合物と関連し、かつ、以下もそうであると理解される。過程又は他の方法で得られる一般式(1)の化合物のエナンチオマー混合物は、−それらの化学成分の物理化学的な違いに基づいて−既知の方法、例えば分別結晶、蒸留及び/又はクロマトグラフィー、具体的にはキラルHPLCカラムを用いた分取HPLCによって純粋なエナンチオマーに分離する可能性がある。他に記載がなければ、ラセミ混合物が用いられる。
本発明によれば、対応する異性体混合物の分離とは別に、一般的に知られているジアステレオ選択的又はエナンチオ選択的な合成法、例えば以下で説明する方法の実行及び対応する適切な立体化学の抽出操作もまた、純粋なジアステレオマー又はエナンチオマーの取得に適用可能である。個々の化合物が異なる生物活性を有するならば、より活性のある異性体を単離又は合成するのに有利である。
本発明のさらなる目的は一般式(1)で表される化合物の調製過程である。
調製は、以下の一般式で表される化合物を含む。
上記で定義するような置換基R 、R 、Y、Q及びMを含む化合物2は、購入することができ、又は既知の手順で合成される可能性があり、又は既知化合物と同様に調製される可能性がある、既知の化合物である。そのような手順はパトラら(J.Med.Chem.、2012、55、8790−8798);アプルテセイら(Appl.Organomet.Chem.、2005、19、1022−1037);ボニーニら(Eur.J.Org.Chem.、2002、543−550);ルタブルら(J.Organomet.Chem.、2001、637、364−371)によって説明されるが、これに限定されない。Qは脱離基又はOHであり、具体的にはQは特許文献1に記載される脱離基である。任意に、(上記で定義し、かつ一般式1で示すような意味を持つ)一般式−K−F−K−のZ基は、次に化合物2の有機金属部分OMと−C=O−Q−部分との間に導入される可能性がある。
一実施形態では、トリエチルアミン存在下で、化合物2を化合物3で処理し、化合物4を得た。反応経路はスキーム1に描写する。
スキーム1:ゴーヴリら(特許文献1)による適応した手順に従って、2−アミノ−2−ヒドロキシメチルプロピオニトリル誘導体3を生成した。化合物2及び4のR 、R 、M、Y及びQは上記の定義と同様の意味を持つ。ガサーら(J.Organomet.Chem.、2010、695、249−255)による適応した手順に従って、化合物2を一当量の化合物3と反応させて、化合物4を得た。いくつかの実施形態では、QはClであって、かつ反応はトリエチルアミン存在下で起こる。いくつかの実施形態では、QはOHであって、かつ反応はHATU(O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N、N、N’、N’−テトラメチルウロニウム−ヘキサフルオロホスフェート)、N、N−ジメチルホルムアミド中のDIEPA(N、N−ジイソプロピルエチルアミン)存在下で起こる(パトラら(Organometallics.2010、29、4312−4319)の手順に相当する)。いくつかの実施形態では、ラコフスキーら(VIII.単量体及び重合体のフェロセニレンオキサジアゾールの調製.J.Prakt.Chem.1967、35、149−58)、ウィッテら(Organometallics.1999、18、4147−4155)又はコルモードら(Dalton Trans.2010、39、6532−6541)によって説明される手順に従って、OH基は脱離基Clに交換される。
その後、化合物4を化合物5と反応させて化合物6を得た。反応経路はスキーム2に描写する。
スキーム2:化合物4、5及び6のR 、R 、M、Y、R X1及びQは上記の定義と同様の意味を持つ。化合物5は既知の化合物であり、購入することができ、又は既知化合物と同様に調製される可能性がある。ゴーヴリら(特許文献1)に従って、化合物4を一当量の化合物5と反応させて、化合物6を得た。
いくつかの実施形態では、化合物2の代わりに化合物2’を用いる。
反応経路はスキーム1及び2で説明されるものと同じである。化合物2’はロードら(Synthesis 2009、12、2015−2018及び文中の参考文献)に従って生成できる。M、Q及びYは上記の定義と同様の意味を持つ。任意に、化合物2’が用いられる前にSCF部分は、トルーデルら(J.Org.Chem.2003、68、5388−5391)に従って酸化することによってSOCF又はSOCF部分に変換される可能性がある。任意に、(上記で定義し、かつ一般式1で示すような意味を持つ)一般式−K−F−K−のZ基は、次に化合物2の有機金属部分OMと−C=O−Q−部分との間に導入される可能性がある。
一般式2bのハーフ金属サンドイッチ錯体OMを含む化合物の反応経路は、当業者が容易に適応可能な、スキーム1及びスキーム2で描写する上記の反応と同様の経路をたどる。上記の条件、参考文献及び反応経路を参照する。その上、一般式2bのCOOH基の変換は、QがOHである場合、チャンら(Tetrahedron Letters、2002、43、7357−7360)に従って達成される可能性がある。
一般式(2a)の金属サンドイッチ錯体及び一般式(2b)のハーフ金属サンドイッチ錯体OMを含む化合物の反応経路は、当業者が容易に適応可能な、スキーム1及びスキーム2で描写する上記の反応と同様の経路をたどる。具体的には、適応はウォルター−シュタイングルーベらの発表(「一置換ペンタメチルコバルトセニウムカチオンの合成及び分子構造」、Eur.J.Inorg.Chem.2014、4115−4122、DOI:10.1002/ejic.201402443;ヴァニーチェックら、Organometallics、2014、33、1152−1156、dx.doi.org/10.1021/om401120h、E.フーリーら、Journal of Organometallic Chemistry 754(2014)80e87、dx.doi.org/10.1016/j.jorganchem.2013.12.027も参照)に基づく可能性がある。
一般式2cのカルボニル錯体OMを含む化合物の反応経路はスキーム3に描写する。
スキーム3:HATU及びDIEPA存在下で化合物7を化合物3と反応させ、化合物8を得た(パトラら(J.Med.Chem.、2012、55、8790−8798)を参照)。R、R X1及びQは上記の定義と同様の意味を持つ。化合物7は、購入することができ、又は既知の手順で合成される可能性があり、又は既知化合物と同様に調製される可能性がある、既知の化合物である(例としてゼイニェら(Bioorg.Med.Chem.Lett.2010、20、3165−3168)を参照)。ゴーヴリら(特許文献1)による適応した手順に従って、化合物8を次に化合物5と反応させ、化合物9を得た。その後、化合物9を次にオクタカルボニルコバルト(Co(CO))と、ガサーら(Inorg.Chem.、2009、48、3157−3166)によって利用された合成方法に従って反応させ、化合物10を得た。任意に、(上記で定義し、かつ一般式1で示すような意味を持つ)一般式−K−F−K−のZ基は、次に化合物7のアルキン部分と−C=O−H部分との間に導入される可能性がある。
本発明の第3の態様によれば、本発明の第1の態様で定義された化合物は、疾患の治療方法において使用するために提供される。
本願で提供する化合物の薬学的に許容される塩は、本発明の範囲に包含されると考えられる。
本発明の第1の態様によれば、上記本発明の態様又は実施形態による化合物からなる、蠕虫感染、具体的には条虫、吸虫及び線虫、特にヘモンクス属(Haemonchus)、トリストロンギルス属(Trichstrongylus)、テラドルサジア属(Teladorsagia)、クーペリア属(Cooperia)、イソファゴストムム属(Oesophagostomum)及び/又はチャベルチア属(Chabertia)の種による感染、条虫症、住血吸虫症、回虫症、メジナ虫症、象皮症、蟯虫症、フィラリア症、鉤虫症、オンコセルカ症、旋毛虫症及び/又は鞭虫症の予防又は治療用の医薬生成物が提供される。
医薬生成物は、腸内投与、例えば鼻腔、口腔、直腸又は、特に、経口投与、及び非経口投与、例えば経皮(吹き出物)、皮内、皮下、静脈内、肝内又は筋内投与として用いられる可能性がある。医薬生成物は約1%から約95%の有効成分を含むが、好ましくは約20%から約90%である。
本発明の第1の態様によれば、上記本発明の態様又は実施形態による化合物からなる、蠕虫感染、具体的には特に条虫、吸虫及び線虫による感染、条虫症、住血吸虫症、回虫症、メジナ虫症、象皮症、蟯虫症、フィラリア症、鉤虫症、オンコセルカ症、旋毛虫症及び/又は鞭虫症の予防又は治療用の剤形が提供される。剤形は鼻腔、口腔、直腸、経皮又は経口投与を含む様々な経路によって投与され、又は吸入製剤又は坐薬である可能性がある。あるいは、剤形は、例えば静脈内、肝内、又は特に皮下、又は筋内への注入形式のような非経口投与用である可能性がある。任意で、薬学的に許容される担体及び/又は添加剤が存在する可能性がある。
本発明の第1の態様によれば、上記本発明の態様又は実施形態による化合物からなる、蠕虫感染、具体的には特に条虫、吸虫及び線虫による感染、条虫症、住血吸虫症、回虫症、メジナ虫症、象皮症、蟯虫症、フィラリア症、鉤虫症、オンコセルカ症、旋毛虫症及び/又は鞭虫症の予防又は治療用の薬剤の製造方法が提供される。本発明による薬剤は当技術分野で周知の方法、特に従来の混合、被覆、粒状化、溶解又は凍結乾燥によって製造される。
本発明の第1の態様によれば、上記本発明の態様又は実施形態による化合物のそれを必要とする患者への投与からなる、蠕虫感染、具体的には前述の症状の、予防又は治療の方法が提供される。
治療は予防又は治療目的用である可能性もある。投与において、上記本発明の態様による化合物は、化学的に純粋な形態の化合物と任意の薬学的に許容される担体及び任意の補助薬からなる医薬品の形で提供されることが好ましい。化合物は蠕虫感染に対して有効な量が用いられる。化合物の剤形は、種、患者の年齢、体重及び個別の状態、個別の薬物動態データ、投与の方法、及び投与が予防又は医療目的のいずれかによって決まる。投与される1日用量は約1μg/kgから約1000mg/kgまでの幅があるが、好ましくは本発明における活性剤が約1μgから約100μgまでである。
本発明の実施形態について記載する本明細書の参照部分のいずれも、そのような実施形態が本発明の一つの特徴を参照するのみであり、そのような実施形態は、異なる特徴を参照するその他のいずれかの実施形態と組み合わせられる可能性があることを意味する。例えば、OMを定義するいかなる実施形態も、異なる性質を有する発明の化合物群又は発明の単一化合物を特徴付ける、RX1、F又はKを定義するいかなる実施形態とも結びつく可能性がある。
本発明は以下の実施例及び図によって限定されずに、追加的に特徴付けられ、追加的な特徴、有利な点又は実施形態を得られる。実施例及び図は本発明を説明するものであって限定するものではない。
一般的手法
材料:全ての化学物質は試薬用品質又は高品質であり、民間の供給業者から入手し、及び追加の精製なしに用いた。溶液は受け取った状態又は4Å及び3Åのモレキュラーシーブ上で乾燥させた状態で用いた。テトラヒドロフラン(THF)及びジエチルエーテルは採用した標準の手順で、窒素下で新たに蒸留した。全ての合成は標準のシュレンク管操作法を用いて実行した。
装置と方法: H−及び13C−NMRスペクトルは重水素化溶媒中で、ブルカーDRX・400又はAV2・500に30℃で記録した。ケミカルシフトδはppmで報告される。残存溶媒のピークは内部基準として用いられている。ピークの多重度の略称は以下のようになる:s(シングレット)、d(ダブレット)、dd(ダブルダブレット)、t(トリプレット)、q(カルテット)、m(マルチプレット)及びb(ブロード)。赤外スペクトルはパーキンエルマー・スペクトラム・BX・FT−IR分光光度計に記録し、かつKBrプレスリングは固体で用いた。信号強度はw(弱)、m(中)、s(強)及びb(ブロード)と省略される。ESIマススペクトルはブルカー・エスクワイア6000又はブルカー・マキシス・QTOF−MS装置(ブルカー・ダルトニクス・ゲーエムベーハー、ブレーメン、ドイツ国)に記録した。LC−MSスペクトルは、PDA検出器及びアジレント・ゾルバックス300SB−C18分析カラム(粒径5.0μm、孔径100Å、150×3.0mm)又はマッハライ−ナーゲル100−5C18分析カラム(粒径3.5μm、孔径300Å、150×3.0mm)を用いた自動採取器を備えた装置であるウォーターズ社のAcquityTMで測定した。このLCはMS測定用のブルカー社(ブレーメン、ドイツ国)製のエスクワイア・HCTと連動した。LCの連動(流量:0.3mLmin−1)はA(0.1%体積%ギ酸を含む蒸留水)及びB(アセトニトリル(シグマ−アルドリッチ社、HPLC用)、t=0分、5%B;t=3分、5%B;t=17分、100%B;t=20分、100%B;t=25分、5%B)の線形勾配で実行した。高解像度ESIマススペクトルはブルカー・マキシス・QTOF−MS装置(ブルカー・ダルトニクス・ゲーエムベーハー、ブレーメン、ドイツ国)に記録した。サンプル(約0.5mg)は0.5mLのアセトニトリルと水1:1に0.1%のギ酸を加えた溶液に溶解した。そして溶液を10倍に希釈し、その後3μlmin−1の連続噴射方式で分析した。質量分析計は4000Vのキャピラリー電位、−500Vのエンドプレートオフセットの陽エレクトロスプレーイオン化方式において、0.4バールの圧力の窒素噴霧器及び180℃で4.0l/minの乾燥ガスフローで操作した。MS取得は、質量範囲を質量電荷比100から2000まで、分解能20’000及び毎秒1スキャンで、フルスキャンモードで行った。質量はギ酸ナトリウム溶液2mMによって、質量電荷比158から1450までの質量範囲にわたって、2ppm以下の精度で調整した。
細胞培養:ヒト子宮頸がん細胞(ヒーラ)は5%のウシ胎仔血清(FCS、ギブコ社)、100U/mlのペニシリン、100μg/mlのストレプトマイシンを添加したDMEM(ギブコ社)中で、37℃及び5%二酸化炭素下で培養した。通常のヒト胎児肺繊維芽細胞MRC−5の細胞株は、10%のFCS(ギブコ社)、200mmol/lのL−グルタミン、100U/mlのペニシリン、100μg/mlのストレプトマイシンを添加して、F−10培地(ギブコ社)中で、37℃及び5%二酸化炭素下で保持した。化合物の癌を抑える可能性を立証するために、それらをヒーラという名の1つの細胞株で、レサズリン(プロモセル・ゲーエムベーハー)を用いた蛍光細胞生死判別実験によって試験した。細胞毒性を示した化合物はその後通常のMRC−5細胞で試験した。処理の1日前に、細胞は96ウェルの、100μlの成長培地プレートに、ヒーラが4×10cells/well、MRC−5が7×10cells/wellの密度でトリプリケートで播種した。2日間、化合物の濃度上昇で細胞を処理した。2日後に、培地及び薬物を除去し、そしてレサズリン(最終濃度0.2mg/ml)を含む100μlの新鮮培地を添加した。37℃で4時間培養後、強い赤色蛍光物質であるレゾルフィンの蛍光について、スペクトラルマックス・M5・マイクロプレート・リーダーによって540nmの励起波長で590nmの発光を定量化した。
シー・エレガンスの運動抑制分析:非同期のN2のシー・エレガンス線虫(ブリストル)は標準プロトコル(シー・エレガンスの維持;スティーアネーグル、T.編.;Wormbook、2006)に従って、食料源として大腸菌OP50の菌叢を播種した線虫成長培地(NGM)寒天中で保持した。線虫はM9バッファ(42mmol/lのリン酸水素二ナトリウム、22mmol/lのリン酸水素二カリウム、86mmol/lの塩及び1mmol/lの硫酸マグネシウム)で洗浄してNGMプレートから採取し、10mLチューブ(ファルコン社)に吸引及び収集した。この懸濁液の5μL中の線虫の平均数は4×5μLの分割単位で硝子スライド(メンゼル・グレイサー社)に移動することによって計算し、かつ線虫は複式顕微鏡(オリンパス・CH30)下で数え上げた。この懸濁液が1μL中に1匹の線虫を含むよう調整するために、600×gで30秒線虫を沈殿後、M9バッファを添加あるいは除去した。
作業溶液のための試験化合物、ゾルビックス(モネパンテル)及びDMSOの希釈、及び液体検査のための96ウェルプレートの設定:70μLの量のM9バッファを、マルチチャンネルピペッターを用いて96ウェルプレートのそれぞれのウェルに添加した。20μLの量の線虫懸濁液は、調整された(線虫への損傷を最小化するために開口部が拡大された)ピペットのチップと共にシングルチャンネルピペッターを用いてそれぞれのウェルに添加した。濃度を維持するために、線虫懸濁液は3ウェルごとに軽く弾いて再懸濁した。化合物は4℃で保存し、そして分析への添加の前にジメチルスルホキシド(DMSO)で濃度が100mmol/lに達するように希釈した。これらの貯蔵液は20mmol/l、2mmol/l、0.02mmol/l及び0.002mmol/lの系列を作るためにDMSOでさらに希釈され、その後1mmol/l、0.1mmol/l、1μmol/l及び0.1μmol/l(全て5%(体積)DMSO)を作るためにM9バッファで20倍に希釈した。それぞれの濃度10μLを、最終濃度が100μl中で100μmol/l、10μmol/l、100nmol/l及び10nmol/l(0.5%DMSO)に達するようにウェルにデュプリケートで添加した。ゾルビックス(モネパンテル)希釈系列は次に同様の希釈スキーマで同時に作成し、そしてポジティブコントロールとして用いた;1%DMSOの媒体コントロールに達するように10%DMSOを10μL添加した。10μLのM9をネガティブコントロールのウェルに添加した(図1を参照)。プレートは室温(22〜24℃)で一晩培養した。
定量的な線虫の運動性の記録:不動の線虫はそれぞれのウェルの全ての線虫の割合として、オリンパス・SZ30解剖顕微鏡を用いて数えた。不動の比率は全体から差し引き、そしてその残りを全体で割って各ウェルの生存線虫の割合を得た。
インビトロ実験は試験化合物によって幼虫成長分析で実施しうる。実験を行うために、羊たちをヘモンクス属、トリストロンギルス属、テラドルサジア属、クーペリア属、イソファゴストムム属又はチャベルチア属の種の感染性3齢幼虫(L3)に感染させる。これらの感染した羊たちの***物を採取し、そして実験に用いる;〜100gの***物を粉砕し、均等化し、そして〜1000mlの砂糖溶液(比重1.2)で懸濁し、‘茶こし器’を通して篩過し、そしてこし器内の大きい未消化の食品材料を捨てる。砂糖溶液をその後平らな皿に移し、そしてプラスチックの上向きの透明フィルムの細切れを表面に置く。プラスチックは少なくとも45分間卵がくっつくまで置き、その後注意深く除去する。卵はプラスチックを水で洗浄して、50mlの遠心分離管に集める。卵を含んだ水は、追加的に植物原料を除去するために40mmのふるいを通し、その後1000×gで10分間遠心分離する。上澄みにある卵を確認し、そして卵の大部分が管の底にあるように捨てる。これらの卵を1mlの水に採取し、そして〜200卵/20μlに希釈する。
1.それぞれの化合物は5つの濃度で試験する:100、50、25、12.5及び6.25mmol/lである(すなわち、100mmol/lから一連の倍数希釈を開始する)。それぞれの化合物の希釈(全体で10ml)は1.5mlの微少遠心管で行い、1mlの溶融寒天を添加し、管を遠心して、そして寒天を96ウェルのマイクロタイタープレートのウェルに等分(150ml)する。
2.DMSOは多くのウェルで溶媒のみのコントロール(ネガティブコントロール)として用い、一方シデクチン(cydectin)はポジティブコントロールとして試験化合物と同じ濃度で用いる。再試験化合物として、ポジティブコントロールとして用いるシデクチンの濃度は:6.25、12.5、25、50及び100mmol/lである。
3.〜100個の卵(20μl)をそれぞれのウェルに添加する。
4.プレートを27℃で一晩培養する。
5.プレートは次の日の午前及び午後に、ネガティブコントロールのウェルをほとんどの卵が孵化していることを確かめるためにチェックする。殺卵効果を有すると思われるいずれの化合物もそれが認められる。
6.ほとんどの卵の孵化後、15μLの栄養培地を幼虫に与えるために添加する。栄養培地は以下のように合成する:1gの酵母エキスを90mlの0.85%生理食塩水に添加し、そして121℃で20分加圧滅菌する。3mLのアール平衡塩類溶液の10倍液を、27mLの酵母エキス溶液に添加し、そして重炭酸塩の添加によって溶液のpHを5.4〜5.6に調整する。
7.7日間の追加の培養の後に、それぞれのウェルで成長したL3幼虫の数を測定する。
インビボ実験はこれらの寄生虫(すなわち、ヘモンクス属、トリストロンギルス属、テラドルサジア属、クーペリア属、イソファゴストムム属又はチャベルチア属の種)の単一種に感染した羊たちで実施しうる。
内部寄生虫
犬糸状虫(Dirofilaria immitis)(Di)(糸状線虫類)に対するインビトロ活性
新たに採取され洗浄されたドナー動物(犬糸状虫症の犬)の血液由来のミクロフィラリア(microfilariae)を用いる。ミクロフィラリアはその後、抗寄生虫性活性を評価するための被検物質を含む、フォーマットされたマイクロプレートに分散する。それぞれの化合物はそれらの最小有効量(MED)を測定するために、連続希釈法で試験する。プレートは26℃及び60%の相対湿度(RH)において48時間培養する。ミクロフィラリアの運動性はその後、考えられる殺線虫活性を確認するために記録する。有効性は、コントロール及び基準と比較した運動性低下をパーセントで表す。
捻転胃虫及び蛇状毛様線虫(Trychostrongylus colubriformis)(胃腸管線虫類)に対するインビトロ活性
新たに採取され洗浄された線虫の卵は、抗寄生虫性活性を評価するための被検物質を含む、適切にフォーマットされたマイクロプレートに播種するために使用する。それぞれの化合物はそれらのMEDを測定するために、連続希釈法で試験する。試験化合物は、卵から三齢幼虫までの完全な成長をさせた栄養培地で希釈する。プレートは28℃及び60%の相対湿度(RH)において6日間培養する。卵の孵化及びその後の幼虫の成長は、考えられる殺線虫活性を確認するために記録する。有効性は卵の孵化の減少、L3の成長の減少、又は全段階の幼虫の麻痺及び死をパーセントで表す。
合成経路の実施例
実施例1:化合物1の合成
合成経路案はスキーム4に描写する。
スキーム4:試薬及び条件:(a)tert−ブトキシド、t−ブチルリチウム、二酸化炭素、THF、−78℃→室温、35%;(b)ジクロロメタン、塩化オキサリル、還流→室温、一晩;(c)THF、トリエチルアミン(NEt)、室温、一晩、29%;(d)THF、水素化ナトリウム(NaH)、3−フルオロ−4−(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、一晩、0℃→室温、26%。
化合物11をtert−ブトキシド、t−ブチルリチウム及び二酸化炭素と反応させて化合物2aを得た。フェロセンカルボン酸2aの合成(ステップa)は、ウィッテら(Organometallics.1999、18、4147)の手順を適応させた。化合物2aは還流下で塩化オキサリルと反応させて化合物2bを得た。クロロカルボニルフェロセン2bの合成(ステップb)は、コルモードら(Dalton Trans.2010、39、6532)の手順を適応させた。任意にラコフスキーら(VIII.単量体及び重合体のフェロセニレンオキサジアゾールの調製.J.Prakt.Chem.1967、35、149−58)の適応される手順が適用される可能性がある。クロロカルボニルフェロセン2b及び2−アミノ−2−ヒドロキシメチルプロピオニトリル3を無水THFに溶解させ、かつトリエチルアミンを添加した(ステップc)。ガサーら(J.Organomet.Chem.、2010、695、249−255)による適応した手順に従って、溶媒を蒸発させ、かつカラムクロマトグラフィーで精製した後、N−(2−シアノ−1−ヒドロキシプロパン−2−イル)フェロセンアミド4aを29%の収率で単離した。ゴーヴリら(特許文献1)による適応した手順に従って、化合物4aを1当量の5aと反応させて、化合物1を26%の収率で得た。
合成及びキャラクタリゼーション
フェロセンカルボン酸(2a):
フェロセンカルボン酸2aの合成はウィッテら(Organometallics.1999、18、4147)の手順を適応させた。フェロセン11(6.0g、32mmol)及びtert−ブトキシドカリウム(0.46g、4.08mmol)を無水THF(300mL)に完全に溶解させた。橙の溶液を−78℃に冷却し、温度を−70℃以下に維持しながらtert−ブチルリチウム(34.0mL、64.5mmol、1.9Mペンタン溶液)を15分にわたって液滴で添加した。反応混合物は−78℃で1時間撹拌し、そして次にドライアイス(過剰)及びジエチルエーテルのスラリーに注いだ。混合物は一晩室温まで暖め、そして水酸化ナトリウム水溶液(0.75N、4×250mL)で抽出した。一体化した水層は塩酸(pH>4)で中和して、そして結果として生じた橙の固体はジエチルエーテル(4×250mL)で有機層が無色のままになるまで抽出した。一体化した有機層は微量のフェロセンジカルボン酸を除去するために濾過し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過してそして溶媒を減圧下で蒸発させてフェロセンカルボン酸2aを橙の固体として収率35%で得た。生成物の分光分析データはウィッテら(Organometallics.1999、18、4147)によって以前に報告されたものに一致した。
クロロカルボニルフェロセン2b:
クロロカルボニルフェロセン2bの合成は、コルモードら(Dalton Trans.2010、39、6532)の手順を適応させた。フェロセンカルボン酸2a(462mg、2.01mmol)を無水ジクロロメタン(23mL)で懸濁後、塩化オキサリル(1100μL、13.64mmol)の無水ジクロロメタン(10mL)溶液を反応混合物に液滴で添加して、橙の懸濁液が暗赤色に変化した。反応混合物は2時間還流して、そして次に室温で一晩撹拌した。次に溶媒を真空下で除去した。生成物2は精製せず、直ちに次の合成段階に用いた。
2−アミノ−2−ヒドロキシメチルプロピオニトリル3:
2−アミノ−2−ヒドロキシメチルプロピオニトリル3はゴーヴリら(特許文献1)によって発表された手順に従って調製した。IR(KBr、cm−1):3329s、3286s、3205s、2985s、2935s、2858s、2756w、2229m、1625s、1476m、1457m、1383m、1368w、1348w、1269m、1178s、1093s、1065s、1044s、963m、934s、888m、785m、626w、465m。H NMR(400MHz、MeOD):δ/ppm=3.51(dd、J=11.2Hz、J=10.8Hz、2H、CH)、1.40(s、3H、CH)。13C NMR(400MHz、CDCl):δ/ppm=124.4、69.8、53.1、23.9。ESI−MS:m/z(%)=101.07([M+H]、100)、83.06([M−HO]、64)。HR ESI−MS:cald.for CO([M+H])m/z(%)=101.07088、found m/z(%)=101.07094。
N−(2−シアノ−1−ヒドロキシプロパン−2−イル)フェロセンアミド4a:
クロロカルボニルフェロセン2b(0.162g、0.652mmol)及び2−アミノ−2−ヒドロキシメチルプロピオニトリル3(0.065g、0.652mmol)を無水THF(15mL)に溶解させた。溶液にトリエチルアミン(453μL、3.26mmol)を添加し、そして反応混合物を一晩室温で撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させ、そして粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーでヘキサン:エチルアセテート(7:1→0:1)を溶離液(R=0.07)として精製した。混合生成物をジクロロメタンで洗浄し、N−(2−シアノ−1−ヒドロキシプロパン−2−イル)フェロセンアミド4aを純粋な橙の固体として得た。収率:29%。IR(KBr、cm−1):3467s、3412s、3103w、2941w、2862w、1635s、1534m、1454w、1377w、1312m、1267w、1201w、1160w、1099w、1056m、1037w、1023w、998w、911w、826w、772w、710w、620m、528w、499w、483w、464w。H NMR(400MHz、アセトン):δ/ppm=7.12(s、1H、NH)、5.01(t、J=6.4Hz、1H、OH)、4.85−4.84(m、2H、C)、4.39−4.38(m、2H、C)、4.24(s、5H、C)、4.0−3.93(m、1H、CH)、3.90−3.86(m、1H、CH)、1.71(s、3H、CH)。13C NMR(125MHz、アセトン):δ/ppm=170.9、121.1、76.1、71.5、70.5、69.4、67.0、66.9、53.3、22.6。ESI−MS:m/z(%)=351.02([M+K]、8)、335.04([M+Na]、100)、312.06([M]、52)。HR ESI−MS:cald.for C1516FeN(M)m/z(%)=312.05508、found m/z(%)=312.05557。
N−(2−シアノ−1−(5−シアノ−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ)プロパン−2−イル)フェロセンアミド(1)
N−(2−シアノ−1−ヒドロキシプロパン−2−イル)フェロセンアミド4a(0.020g、0.064mmol)を無水THF(30mL)に溶解させた。溶液を0℃まで冷却し、そして水素化ナトリウム(1.8mg、0.074mmol)を溶液に添加した。反応混合物を30分撹拌した後、3−フルオロ−4−(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル5a(0.012g、0.064mmol;CAS登録番号:231953−38−1)を溶液に添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した後、水素化ナトリウム(1.8mg、0.074mmol)及び3−フルオロ−4−(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル5a(0.012g、0.064mmol)を反応混合物に添加した。2時間後に別の一部の水素化ナトリウム(1.8mg、0.074mmol)を添加した。反応は水(2mL)及び食塩水(6mL)でクエンチし、そして水層をエチルアセテート(3×10ml)で抽出した。一体化した有機層は硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過してそして溶媒を減圧下で蒸発させた。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーでヘキサン:エチルアセテート(6:1)を溶離液(R=0.36、ヘキサン:エチルアセテート(2:1))として精製し、N−(2−シアノ−1−(5−シアノ−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ)プロパン−2−イル)フェロセンアミド1を純粋な橙の固体として得た。収率:26%。IR(KBr、cm−1):3478s、3414s、3355s、2925s、2851m、2358m、2336m、2240s、1653s、1613s、1574w、1527m、1510w、1465m、1415m、1409w、1373w、1309m、1281m、1261w、1211w、1180m、1141m、1131m、1037m、895w、841w、822w、632w、606w、531w、503w、486w。H NMR(400MHz、アセトン):δ/ppm=7.90(d、J=8.4Hz、1H、arom.H)、7.84(s、1H、arom.H)、7.61(d、J=7.6Hz、1H、arom.H)、7.52(s、1H、NH)、4.88−4.83(m、2H、C;1H、CH)、4.67(dd、J=9.2Hz、1H、CH)、4.41−4.40(m、2H、C)、4.22(s、5H、C)、1.93(s、3H、CH)。13C NMR(125MHz、アセトン):δ/ppm=170.9、157.0、129.2、126.0、125.0、123.1、122.9、119.7、118.4、118.0、75.6、71.9、71.7、71.6、70.6、69.6、69.4、51.2、23.0。19F NMR(300MHz、CDCl):δ/ppm=−63.6。ESI−MS:m/z(%)=504.0([M+Na]、100)、985.1([2M+Na]、12)。HR ESI−MS:cald.for C2318FeNNaO([M+Na])m/z(%)=504.05958、found m/z(%)=504.05927。
N−(2−シアノ−1−ヒドロキシプロパン−2−イル)ルテノセンアミド4a’
(2bの手順と同様に調製した)クロロカルボニルルテノセン(1.67g、6.96mmol)及び2−アミノ−2−ヒドロキシメチルプロピオニトリル3(1.05g、10.5mmol)を無水THF(50mL)に溶解させ、そしてトリエチルアミン(6.8mL、50mmol)を徐々に添加し、そして反応混合物を16時間室温で撹拌した。溶媒を真空で除去し、そして黄色の残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。最初に、N−(2−シアノ−1−ヒドロキシプロパン−2−イル)ルテノセンアミド4a’を、エチルアセテート:ヘキサン(1:7→7:1)(エチルアセテート:ヘキサンが1:7でR=0.05)で溶離した。収率:31%。IR(KBr、cm−1):3248br、31122s、3056w、2943w、2887w、2641w、2324w、2241w、2050w、1981w、1720w、1633s、1531s、1455s、1376s、1308s、1130s、823s。H NMR(500MHz、DMSO):δ/ppm=7.49(s、1H、NH)、5.63(t、J=6.08Hz、1H、OH)、5.22(s、2H、C)、4.73(s、2H、C)、4.59(s、5H、C)、3.78(dd、1H、J=10.76Hz、J=6.24Hz、CH)、3.52(dd、1H、J=10.76Hz、J=6.08Hz、CH)、1.53(s、3H、CH)。13C NMR(500MHz、DMSO):δ/ppm=168.2、120.6、79.2、72.5、71.6、70.5、64.9、52.0、21.8。ESI−MS:m/z(%)=359.1([M+H]、100)、259.0([M−COH]、17)。元素分析:calcd.for C1516Ru=C、50.41;H、4.51;N、7.84。Found=C、50.85;H、4.44;N、7.41。
N−(2−シアノ−1−(5−シアノ−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ)プロパン−2−イル)ルテノセンアミド(1a)
N−(2−シアノ−1−ヒドロキシプロパン−2−イル)ルテノセンアミド4a’(0.150g、0.42mmol)を無水THF(30mL)に溶解させ、そして0℃で30分撹拌した。水素化ナトリウム(15mg、0.63mmol)を一部ずつ徐々に添加し、そして混合物をさらに1時間撹拌した。その後、3−フルオロ−4−(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(0.080g、0.42mmol)を溶液に添加し、混合物をさらに14時間撹拌して室温まで暖めた。追加の水素化ナトリウム(5mg、0.21mmol)及び3−フルオロ−4−(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(0.040g、0.21mmol)を溶液に添加し、そして室温でさらに3時間撹拌を継続した。その後、溶媒を真空で除去し、そして残余の茶色の油を食塩水(50mL)及びエチルアセテート(3×50mL)で抽出した。一体化した有機相は硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして溶媒を真空で除去した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーでヘキサン:エチルアセテート(2:1)を溶離液(R=0.60)として精製し、1aを淡黄色の固体として得た。収率:11%。IR(KBr、cm−1):3341br、3076br、2952w、2234s、2165w、1977s、1630s、1575s、1528s、1416s、1285s、1264s、1186s、1132s、1039s、816s、815s、735s。H NMR(500MHz、アセトン):δ/ppm=7.89(d、J=8.0Hz、1H、arom.H)、7.80(s、1H、arom.H)、7.61(d、J=8.0Hz、1H、arom.H)、7.34(s、1H、NH)、5.20−5.18(m、2H、C)、4.81(d、J=9.5Hz、1H、CH)、4.77−4.75(m、2H、C)、4.71−4.58(m、7H、CH及びC)、1.86(s、3H、CH)。13C NMR(500MHz、アセトン):δ/ppm=169.6、157.0、129.2、126.0、125.3、123.2、122.9、122.5、119.6、118.5、79.9、73.2、72.5、72.0、71.3、51.2、22.9。19F NMR(300MHz、アセトン):δ/ppm=−63.6。ESI−MS:m/z(%)=550.0([M+Na]、100)。HR ESI−MS:calcd.for C2318Ru([M])m/z(%)=528.04733、found m/z(%)=528.04751。calcd.for C2318NaORu([M+Na])m/z(%)=550.02928、found m/z(%)=550.02942。元素分析:calcd.for C2320Ru=C、50.73;H、3.70;N、7.72。Found=C、50.61;H、3.40;N、7.51。
細胞毒性と殺線虫性の試験
ヒト子宮頸がんのヒーラ細胞に対する毒性は蛍光細胞生死判別試験(レサズリン)(アハメド、S.A.;ゴーグル、R.M.J.;ウォルシュ、J.E.J.Immunol.Methods 1994、170、211−224.)を用いて調査した(表1を参照)。
シー・エレガンスは、作用形態/機序及び関連する表現型が、耐性発現の評価と同様に完全に特徴付けることが可能であるという大きな利点を有し、薬学及びバイオ産業において線虫及び他の生命体に対する化合物の有効性を試験するための手段として幅広く用いられている(ダイバージェンス社を参照−現在モンサント社から入手できる)。シー・エレガンス及び社会経済上の円虫目の線虫は線虫動物門に属すること(ブラクスターら、1998−Nature)を考慮すると、薬部作用は円虫目の線虫に効果がある/生じる高い可能性がある。
表1:蛍光細胞生死判別試験で調査したヒト子宮頸がんのヒーラ細胞に対する毒性を示す。
その上、シー・エレガンス線虫懸濁液への化合物1の効果は図2に描写する。24時間培養後の死亡又は不動の線虫の数を表示する。表2はシー・エレガンス及び捻転胃虫への化合物1の効果に関する情報を含む。興味深いことに、化合物1の優れた殺線虫作用を示す、50μMの濃度でシー・エレガンス線虫の移動度が著しく減少したことが立証された。
表2:シー・エレガンス及び捻転胃虫への化合物1の効果
捻転胃虫、犬糸状虫及び蛇状毛様線虫に対する活性を試験し、そして結果は表3に示す。
表3:捻転胃虫、犬糸状虫及び蛇状毛様線虫に対する活性を示す。
表2に示すように、化合物1は捻転胃虫及び蛇状毛様線虫の寄生虫に対して10mg/mLの投与で高い効果(最大69%)を示した。対照的に、化合物1aは別の寄生線虫、すなわち犬糸状虫に対して同様の10mg/mLの投与で適度な効果を示した。

Claims (18)

  1. 一般式(1)
    [式中、OMは非置換若しくは置換された金属サンドイッチ化合物、非置換若しくは置換されたハーフ金属サンドイッチ化合物又は金属カルボニル化合物の群から独立して選択される有機金属化合物であり、
    式中、Zは一般式−K−F−K−によって表される基であって、
    −Fは−O−、−S−、−O−C(=O)−、−O−C(=S)−、−S−C(=O)−又はNH−(C=O)−であり、iは0又は1であって、
    −Kは炭素数rのアルキルであり、rは0、1、2、3又は4であって、
    −Kは炭素数tのアルキルであり、tは0、1、2、3又は4であって、かつ、
    X1はその他のRX1とはそれぞれ独立して、−C(=O)ORX2、−C(=O)NRX2 、−C(=O)SRX2、−C(=S)ORX2、−C(NH)NRX2 、CN、−NRX2 、−C(=O)RX2、−C(=S)RX2、−ORX2、−SRX2、−CF、−OCF、−SCF、−SOCF、−SOCF、−CN、−NO、−F、−Cl、−Br又は−Iであって、かつ、
    −RX1 のnは1、2、3、4又は5であって、かつ、
    −RX2はその他のRX2とはそれぞれ独立して、水素原子又は非置換若しくは置換された炭素数1〜4のアルキルである。]
    により特徴付けられる化合物。
  2. X1はその他のRX1とはそれぞれ独立して、−CF、−OCF、−SCF、−SOCF、−SOCF、−CN、−NO、−F、−Cl、−Br又は−Iであり、かつ、
    X1 のnは1、2、3、4又は5である、請求項1に記載の化合物。
  3. X1 のnは1又は2であり、かつ、RX1はその他のRX1とはそれぞれ独立して、−CN、−CF、−OCF、−SCF、−SOCF、−SOCF、−F、−Cl、−Br又は−Iであって、かつ、具体的には、RX1はその他のRX1とはそれぞれ独立して、−CN、−CF、−SCF、−SOCF又は−SOCFである、請求項1又は2に記載の化合物。
  4. X1 のnは1又は2であり、かつ、RX1はその他のRX1とはそれぞれ独立して、−F、−Cl、−Br又は−Iである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
  5. X1 のnは2であり、かつ、RX1はその他のRX1とはそれぞれ独立して、−CN、−CF、−OCF、−F、−Cl、−Br又は−Iであって、かつ、具体的には、RX1はその他のRX1とはそれぞれ独立して、−CN又は−CFである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
  6. X1 のnは1であり、かつ、RX1は、−CN、−CF、−OCF、−SCF、−SOCF、−SOCF、−F、−Cl、−Br又は−Iであって、かつ、具体的には、RX1は、−SCF、−SOCF、又は−SOCFである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
  7. nは2であり、かつ、2つのRX1のうち一方がベンゼン部分の結合部位に対してオルト位にあり、かつ、他方のRX1はベンゼン部分の結合部位に対してメタ位にあり、かつ、具体的には、2つのRX1のうち一方がベンゼン部分の結合部位に対してオルト位の−CFであって、かつ、他方のRX1はベンゼン部分の結合部位に対してメタ位の−CNである、請求項1〜3及び5のいずれか1項に記載の化合物。
  8. nは1であり、かつ、RX1がベンゼン部分の結合部位に対してパラ位にあり、かつ、具体的には、RX1がベンゼン部分の結合部位に対してパラ位の−SCF、−SOCF、又は−SOCFである、請求項1〜3及び6のいずれか1項に記載の化合物。
  9. のiは0であり、Kのr及びKのtは0である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物。
  10. OMが一般式(2a)
    [式中、MはFe、Ru、Co、Ni、Cr、Os又はMnから選択される金属であって、かつ、
    YはC又はNであって、かつ、
    のzは0、1、2、3又は4であり、かつ、R のyは0、1、2、3、4又は5であって、かつ、
    及びRはその他のR及びRとはそれぞれ独立して、
    −非置換又は置換された炭素数1〜10のアルキル、具体的には非置換の炭素数1〜4のアルキル、非置換又は置換された炭素数1〜10のアルケニル、非置換又は置換された炭素数1〜10のアルキニル、非置換又は置換された炭素数3〜8のシクロアルキル、非置換又は置換された炭素数1〜10のアルコキシ、非置換又は置換された炭素数3〜8のシクロアルコキシ、
    −非置換又は置換された炭素数6〜14のアリール、
    −非置換又は置換された5〜10員環ヘテロアリール(式中、1〜4個の環原子は、独立して、窒素、酸素、又は硫黄から選択される)、
    −非置換又は置換された5〜10員環ヘテロ脂環式環(式中、1〜3個の環原子は、独立して、窒素、酸素、又は硫黄である)、
    −SCF、−SOCF若しくは−SOCF、又は
    −−OR、−SR、−C(O)R、−C(S)R、−C(O)OR、−C(S)OR、−C(O)SR、−C(O)NR、−NR、−S(O)、−S(O)OR若しくは−S(O)NR、又は
    −−OCF、−CN、−CF、−SCN、F、Cl、Br若しくはI
    (式中、R及びRは、独立して、水素原子、非置換又は置換された炭素数1〜4のアルキル、及び炭素数1〜4のアルコキシで置換された炭素数1〜4のアルキルからなる群から選択される)
    から選択される。]
    の有機金属化合物である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物。
  11. 及びRはその他のR及びRとはそれぞれ独立して、
    −−OCF、−OR、−SR、−C(O)R、−C(S)R、−C(O)OR、−C(S)OR、−C(O)SR、−C(O)NR、−NR、−S(O)、−S(O)OR、−S(O)NR又は−SCF、−SOCF又は−SOCF、具体的には、−OCF、−C(O)R、−C(S)R、−C(O)OR、−C(S)OR、−C(O)SR、−C(O)NR、−SCF、−SOCF又は−SOCF、より具体的には、−SCF、−SOCF又は−SOCF
    (式中、R及びRは、独立して、水素原子、非置換又は置換された炭素数1〜4のアルキル、及び炭素数1〜4のアルコキシで置換された炭素数1〜4のアルキルからなる群から選択される)
    から選択される、請求項10に記載の化合物。
  12. MはFe、Ru又はCoの群から選択され、具体的にはMはFe又はRuであり、かつ、より具体的にはMはFeである、請求項10に記載の化合物。
  13. YはCである、請求項10に記載の化合物。
  14. y及びzは0である、請求項10に記載の化合物。
  15. OMが一般式(2b)
    [式中、MはMn、Re又はTcの群から選択される金属であって、かつ、
    のzは0、1、2、3又は4であり、かつ、
    はその他のRとはそれぞれ独立して、
    −非置換又は置換された炭素数1〜10のアルキル、具体的には非置換の炭素数1〜4のアルキル、非置換又は置換された炭素数1〜10のアルケニル、非置換又は置換された炭素数1〜10のアルキニル、非置換又は置換された炭素数3〜8のシクロアルキル、非置換又は置換された炭素数1〜10のアルコキシ、非置換又は置換された炭素数3〜8のシクロアルコキシ、
    −非置換又は置換された炭素数6〜14のアリール、
    −非置換又は置換された5〜10員環ヘテロアリール(式中、1〜4個の環原子は、独立して、窒素、酸素、又は硫黄から選択される)、
    −非置換又は置換された5〜10員環ヘテロ脂環式環(式中、1〜3個の環原子は、独立して、窒素、酸素、又は硫黄である)、
    −SCF、−SOCF若しくは−SOCF、又は
    −−OR、−SR、−C(O)R、−C(S)R、−C(O)OR、−C(S)OR、−C(O)SR、−C(O)NR、−NR、−S(O)、−S(O)OR、及び−S(O)NR、又は
    −−OCF、−CN、−CF、−SCN、F、Cl、Br若しくはI
    (式中、R及びRは、独立して、水素原子、非置換又は置換された炭素数1〜4のアルキル、及び炭素数1〜4のアルコキシで置換された炭素数1〜4のアルキルからなる群から選択される)
    から選択される。]
    の有機金属化合物である、請求項1〜14のいずれか1項に記載の化合物。
  16. OMが一般式(2c)
    [式中、Rは、
    −水素原子、
    −非置換又は置換された炭素数1〜10のアルキル、非置換又は置換された炭素数1〜10のアルケニル、非置換又は置換された炭素数1〜10のアルキニル、非置換又は置換された炭素数3〜8のシクロアルキル、非置換又は置換された炭素数1〜10のアルコキシ、非置換又は置換された炭素数3〜8のシクロアルコキシ、
    −非置換又は置換された炭素数6〜14のアリール、
    −非置換又は置換された5〜10員環ヘテロアリール(式中、1〜4個の環原子は、独立して、窒素、酸素、又は硫黄から選択される)、
    −非置換又は置換された5〜10員環ヘテロ脂環式環(式中、1〜3個の環原子は、独立して、窒素、酸素、又は硫黄である)、
    −SCF、−SOCF若しくは−SOCF、又は
    −−OCF、−OR、−SR、−C(O)R、−C(S)R、−C(O)OR、−C(S)OR、−C(O)SR、−C(O)NR、−NR、−S(O)、−S(O)OR、及び−S(O)NR
    (式中、R及びRは、独立して、水素原子、非置換又は置換された炭素数1〜4のアルキル、及び炭素数1〜4のアルコキシで置換された炭素数1〜4のアルキルからなる群から選択される)
    から選択される。]
    の有機金属化合物である、請求項1〜15のいずれか1項に記載の化合物。
  17. 疾患の治療方法において使用するための、請求項1〜16のいずれか1項に記載の化合物。
  18. 蠕虫による感染症の治療方法において使用するための、又は、植物蠕虫を抑制する方法において使用するための、請求項1〜16のいずれか1項に記載の化合物。

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