JP2016501951A - シリルエステルコポリマー - Google Patents

シリルエステルコポリマー Download PDF

Info

Publication number
JP2016501951A
JP2016501951A JP2015548537A JP2015548537A JP2016501951A JP 2016501951 A JP2016501951 A JP 2016501951A JP 2015548537 A JP2015548537 A JP 2015548537A JP 2015548537 A JP2015548537 A JP 2015548537A JP 2016501951 A JP2016501951 A JP 2016501951A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silyl ester
acrylate
meth
group
ester copolymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015548537A
Other languages
English (en)
Inventor
マリト ダーリン,
マリト ダーリン,
Original Assignee
ヨトゥン アーエス
ヨトゥン アーエス
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ヨトゥン アーエス, ヨトゥン アーエス filed Critical ヨトゥン アーエス
Publication of JP2016501951A publication Critical patent/JP2016501951A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D183/00Coating compositions based on macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing silicon, with or without sulfur, nitrogen, oxygen, or carbon only; Coating compositions based on derivatives of such polymers
    • C09D183/04Polysiloxanes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F230/00Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and containing phosphorus, selenium, tellurium or a metal
    • C08F230/04Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and containing phosphorus, selenium, tellurium or a metal containing a metal
    • C08F230/08Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and containing phosphorus, selenium, tellurium or a metal containing a metal containing silicon
    • C08F230/085Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and containing phosphorus, selenium, tellurium or a metal containing a metal containing silicon the monomer being a polymerisable silane, e.g. (meth)acryloyloxy trialkoxy silanes or vinyl trialkoxysilanes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D143/00Coating compositions based on homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and containing boron, silicon, phosphorus, selenium, tellurium, or a metal; Coating compositions based on derivatives of such polymers
    • C09D143/04Homopolymers or copolymers of monomers containing silicon
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D5/00Coating compositions, e.g. paints, varnishes or lacquers, characterised by their physical nature or the effects produced; Filling pastes
    • C09D5/16Antifouling paints; Underwater paints
    • C09D5/1656Antifouling paints; Underwater paints characterised by the film-forming substance
    • C09D5/1662Synthetic film-forming substance
    • C09D5/1668Vinyl-type polymers

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

式(I)【化1】[式中、Xは、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、(メタクリロイルオキシ)アルキルカルボキシ基、(アクリロイルオキシ)アルキルカルボキシ基、マレイノイルオキシ基、フマロイルオキシ基、イタコノイルオキシ基またはシトラコノイルオキシ基であり、R1は、メチルまたはエチル基であり、R2は、メチルまたはエチル基であり、R3は、少なくとも2つの分枝を有する分枝状C5−8アルキル基である]のシリルエステルモノマーと、少なくとも1個の非シリルエステルモノマー、例えばメチルメタクリレートの反応生成物を含むシリルエステルコポリマー。【選択図】図1

Description

本発明は、加水分解速度が制御され、良好な機械的特性、例えば耐亀裂性を有する防汚コーティング組成物に関するものである。特に、本発明は、魅力的な加水分解特性、したがって研磨特性を提供するシリルエステルコポリマーの形成におけるある種のシリルエステルモノマーの使用に関するものである。本発明はまた、前記防汚コーティング組成物で塗装された表面に関するものである。シリルエステルコポリマーそれ自体およびその製造方法は、本発明のさらにまた別の態様を構成する。
海水中に沈んでいる表面は、例えば緑藻類および褐藻類、フジツボ類、イガイ類、チューブワーム類などの海洋生物による汚損を被る。船舶、石油プラットフォーム、ブイなどの海洋構築物において、かかる汚損は望まれておらず、経済的重要性をもつ。この汚損は、該表面の生物学的分解をもたらし、負荷を増大させ、そして腐敗を加速させる原因となり得る。船舶において、この汚損は表面粗度を増加させ、それによって速度を低下させ、および/または燃料消費を増加させることになる摩擦抵抗を高めることになる。汚損はまた、操作性を低下させ得る。
海洋生物の定着および成長を阻止するため、防汚コーティング剤が使用される。これらのコーティング組成物は、一般的に顔料、充填剤、溶剤および生物活性物質などの異なる構成成分と一緒に薄膜形成結合剤を含む。
今日市販されている生物致死性防汚コーティング剤の一つの大まかな群は、自己研磨性防汚コーティング剤である。それらの防汚コーティング剤は、加水分解可能なペンダント基を有する(メタ)アクリル系コポリマーに基づく。海水中で、該ポリマーは、ポリマーバックボーン上のペンダント基の加水分解により徐々に分解する。この時点でペンダントカルボン酸基を含む、残りの(メタ)アクリル系コポリマーは、親水性となり、該塗装表面から洗い流されるかまたは浸食されるほど、海水に十分溶解可能または分散可能となる。この制御された溶解または自己研磨効果により、該コーティング剤中の生物活性化合物の制御放出がもたらされ、その結果優れた防汚効率および滑らかな表面が得られ、よって摩擦抵抗が低減された。
今日最も成功した自己研磨性防汚系は、シリルエステル官能性(メタ)アクリル系コポリマーに基づいている。これらのコーティング組成物は、例えば欧州特許第0646630号、欧州特許第0802243号、国際公開第00/77102号、国際公開第03/070832号、欧州特許第1342756号、国際公開第2005005516号および国際公開第2009007276号に記載されている。
開発された第一世代のシリルエステルコポリマーは、トリ−n−ブチルシリルエステルなどのように、加水分解可能なシリル基上に線状アルキル置換基を含んでいた。該コポリマーは、非常に速く加水分解するため、防汚塗膜の研磨速度を制御することは困難であった。また、コーティング配合物の貯蔵安定性も乏しかった。
第二世代シリルエステルコポリマーは、トリイソプロピルシリルエステルなどのように、加水分解可能なシリル基上に分枝状アルキル置換基を含んでいた。分枝状アルキル置換基は、加水分解速度を低下させ、加水分解のためのシリルエステル結合の利用能を低減させた。温帯地方および熱帯地方の水では、トリイソプロピルシリルエステルコポリマーを含有する防汚塗膜の初回研磨速度は一定しているが、時間の経過とともに徐々に増加し、過度に高くなる傾向がある。
結果として、研磨速度が予測可能である良好な第二世代コーティング剤を設計することは困難であることが判明した。また、露出した塗膜の亀裂は、これらの第二世代コーティング剤で観察されることが多かった。研磨および機械的特性を改善するため、例えば、欧州特許第0802243号、国際公開第03/070832号、欧州特許第1342756号、欧州特許第2128208号および欧州特許第2360214号に記載されたように、共結合剤、例えばロジン、ロジン誘導体および可塑剤が使用された。
最近では、よりかさ高な置換基を加水分解可能なシリル基に導入することにより、トリイソプロピルシリルエステル技術の弱点を克服しようとしている。具体的には、より緩慢な加水分解速度を有するシリルモノマーが開発された。例えば、欧州特許第1238980号は、かさ高なC3−10炭化水素基を加水分解可能なシリル基上に有するシリル(メタ)アクリレートを開示している。これらの化合物は、トリイソプロピルシリル(メタ)アクリレートより加水分解に対し安定している。国際公開第2012/026237号は、トリイソプロピルシリル(メタ)アクリレートのコポリマーより安定しているt−ブチルジフェニルシリルアクリレートのコポリマーを開示している。
しかしながら、防汚塗膜の制御された加水分解速度と制御された研磨特性を合わせ持ち、理想的には共結合剤の必要性が無く、ならびに例えば耐亀裂性の点で、防汚塗膜の良好な機械的特性を与える新たなシリルエステルコポリマーを開発する必要性が依然として存在する。
本発明者らは、驚くべきことに、小さいアルキル基およびかさ高なアルキル基の混合物が加水分解可能なシリル基に結合されているシリルエステルコポリマーが、上述の属性を有することを見出した。これらは、線状置換基を伴う迅速に加水分解する第一世代シリルエステルコポリマーおよび第二世代材料の多様なかさ高な置換基の間の一つの折衷案を代表する。ケイ素原子上にかさ高な置換基およびかさ高ではない置換基を用いることにより、有利な加水分解速度が達成された。
特開昭62−178593号および特開昭62−179514号では、ジメチルヘキシルシリル(メタ)アクリレートモノマーが検討されている。しかしながら、ここで要求される多分枝状基とは対照的な線状ヘキシル基の使用は意義深いことである(本願の下記実施例にて示されている)。この日本国特許公開の先行技術におけるモノマーは、上記で検討した第一世代コーティング剤により類似している。
本発明者らは、防汚塗料組成物用結合剤の製造における使用に理想的である、2個のメチルまたはエチル置換基および1個の多分枝状置換基、特にテキシルに基づいたシリルエステルコポリマーの形成で使用するための特定モノマーを初めて同定している。
したがって、一態様から見ると、本発明は、式(I)
Figure 2016501951
[式中、Xは、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、(メタクリロイルオキシ)アルキルカルボキシ基、(アクリロイルオキシ)アルキルカルボキシ基、マレイノイルオキシ基、フマロイルオキシ基、イタコノイルオキシ基またはシトラコノイルオキシ基であり、
R1は、メチルまたはエチル基であり、
R2は、メチルまたはエチル基であり、
R3は、例えば同一炭素原子に、または2個以上の炭素原子に、少なくとも2つの分枝を有する分枝状C5−8アルキル基である]
のモノマーと、少なくとも1個の非シリルエステルモノマー、例えばメチルメタクリレートの反応生成物を含むシリルエステルコポリマーを提供する。
別の態様から見ると、本発明は、式(I)
Figure 2016501951
[式中、Xは、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、(メタクリロイルオキシ)アルキルカルボキシ基、(アクリロイルオキシ)アルキルカルボキシ基、マレイノイルオキシ基、フマロイルオキシ基、イタコノイルオキシ基またはシトラコノイルオキシ基であり、
R1は、メチルまたはエチル基であり、
R2は、メチルまたはエチル基であり、
R3は、少なくとも2つの分枝を有する分枝状C5−8アルキル基である]
のモノマーと、少なくとも1個の非シリルエステルモノマー、例えばメチルメタクリレートを重合することを含む、前記のシリルエステルコポリマーの調製方法を提供する。
別の態様から見ると、本発明は、シリルエステルコポリマーおよび防汚剤を含む防汚コーティング組成物を提供し、
ここで、前記シリルエステルコポリマーは、式(I)
Figure 2016501951
[式中、Xは、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、(メタクリロイルオキシ)アルキルカルボキシ基、(アクリロイルオキシ)アルキルカルボキシ基、マレイノイルオキシ基、フマロイルオキシ基、イタコノイルオキシ基またはシトラコノイルオキシ基であり、
R1は、メチルまたはエチル基であり、
R2は、メチルまたはエチル基であり、
R3は、少なくとも2つの分枝を有する分枝状C5−8アルキル基である]
のモノマーと、少なくとも1個の非シリルエステルモノマー、例えばメチルメタクリレートの反応生成物を含むものとする。
別の態様から見ると、本発明は、対象物を汚損から保護する方法であって、汚損にさらされている前記対象物の少なくとも一部を前記の防汚コーティング組成物で塗装することを含む方法を提供する。
別の態様から見ると、本発明は、前記の防汚コーティング組成物で塗装された対象物を提供する。
別の態様から見ると、本発明は、海洋汚損から表面を保護するための前記の防汚コーティング組成物の使用を提供する。
[定義]
本明細書で使用されているテキシルの語は、1,1,2−トリメチルプロピルと同じである、すなわち基:
Figure 2016501951
である2,3−ジメチル−2−ブチルを意味する。
本発明の文脈で使用されている「(メタクリロイルオキシ)アルキルカルボキシ」および「(アクリロイルオキシ)アルキルカルボキシ」の語は、基:
Figure 2016501951
および
Figure 2016501951
[式中、nは、例えば1〜6など、1以上の整数であり得る]
をそれぞれ意味する。また、上記構造は、それぞれ「(メタクリロイルオキシ)アルキルアシルオキシ」および「(アクリロイルオキシ)アルキルアシルオキシ」とも称され得、したがって、本発明の文脈では、「アルキルカルボキシ」および「アルキルアシルオキシ」の語は互換性があるものとする。
図1は、本発明の防汚コーティング組成物P1−4が、比較例CP1−1およびCP1−3と比べて線形の研磨パターンを有することを示す。
本発明の防汚コーティング組成物は、式(I)のモノマーと少なくとも1個の非シリルエステルコモノマーの重合を通して形成されたシリルエステルコポリマーを含む。残基の語は、式(I)のモノマーとシリルエステルコポリマー形成で使用される任意の他のモノマーの重合中に形成される反復単位をいう。
また、本発明のシリルエステルコポリマーは、防汚コーティング組成物における結合剤として使用され得る。
[式(I)のモノマー]
本発明は、式(I)
Figure 2016501951
[式中、Xは、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、(メタクリロイルオキシ)アルキルカルボキシ基、(アクリロイルオキシ)アルキルカルボキシ基、マレイノイルオキシ基、フマロイルオキシ基、イタコノイルオキシ基またはシトラコノイルオキシ基であり、
R1は、メチルまたはエチル基であり、
R2は、メチルまたはエチル基であり、
R3は、少なくとも2つの分枝を有する分枝状C5−8アルキル基である]
のモノマーの使用を必要とする。
Xが、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、(メタクリロイルオキシ)アルキルカルボキシ基、(アクリロイルオキシ)アルキルカルボキシ基、フマロイルオキシ基、イタコノイルオキシ基またはシトラコノイルオキシ基であれば、好ましい。
Xが、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、(メタクリロイルオキシ)アルキルカルボキシ基または(アクリロイルオキシ)アルキルカルボキシ基であれば、さらに好ましい。
Xがアクリロイルオキシまたはメタクリロイルオキシ基であれば、最も好ましい。
好ましいモノマーは、式(II)
Figure 2016501951
[式中、RはHまたはメチル、好ましくはMeであり、
R1は、メチルまたはエチル基であり、
R2は、メチルまたはエチル基であり、
R3は、少なくとも2つの分枝を有する分枝状C5−8アルキル基である]
で示されるものである。
式(I)または(II)のいずれかの化合物において、R1はメチル基であるのが好ましい。式(I)または(II)のいずれかの化合物において、R2はメチル基であるのが好ましい。R1およびR2は同一であれば好ましい。
したがって、好ましい化合物は、式(III)
Figure 2016501951
[式中、XおよびR3は前記の意味である]
で示される。
さらに好ましい化合物は、式(IV)
Figure 2016501951
[式中、RおよびR3は前記の意味である]
で示されるものである。
R3基は、少なくとも2つの分枝を含む。それらの分枝は、同一炭素原子上(したがって第3級炭素中心を形成している)または異なる炭素原子上にあり得る。両分枝が同一炭素原子上に存在するとき、それらの分枝がSi原子に隣接した炭素原子上にあれば好ましい。したがって、かかる化合物は、基:
Figure 2016501951
を含み得る。
式(I)〜(IV)で示されるいずれかの化合物において、R3は、2個以上の炭素に分枝を有する分枝状C5−8アルキル基であるのが好ましい。好ましい分枝状基R3は、2個の炭素原子上のみに分枝を有する。好ましい分枝状基R3はC6−8原子を有する。好ましい分枝状アルキル基は2,3−ジメチル−2−ブチル(テキシル)である。
したがって、非常に好ましい実施形態において、本発明のシリルエステルコポリマーの形成で有用なモノマーは、式(V)
Figure 2016501951
好ましくは、
Figure 2016501951
で示されるものであり、式中、X、R1およびR2は前記の意味であって、特に、式(VI):
Figure 2016501951
(式中、RはHまたはMe、特にMeである)
で示される化合物を形成するためには(メタ)アクリレート基である。
本発明の任意のシリルエステルコポリマーでは式(I)のモノマーの混合物を使用することが可能である。しがしながら、唯一の上記モノマーがシリルエステルコポリマーで使用されているとすれば、好ましいことである。
[他のモノマー]
本発明のシリルエステルコポリマーは、シリルエステルモノマー以外の少なくとも1個の他の重合可能なモノマーと共重合した式(I)で示される少なくとも1個のシリルエステルモノマーを含む。そのモノマーは、好ましくは(メタ)アクリレートモノマーである。その例としては、国際公開第2009149919号における記載によると、(メタ)アクリル酸および(メタ)アクリル酸エステル、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、3,5,5−トリメチルヘキシル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、イソトリデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、4−tert−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ナフチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール)(メタ)アクリレート、ポリ(プロピレングリコール)(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、メチルジグリコール(メタ)アクリレート、メチルトリグリコール(メタ)アクリレート、エチルジグリコール(メタ)アクリレート、エチルトリグリコール(メタ)アクリレート、ブチルジグリコール(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール)メチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリ(プロピレングリコール)メチルエーテル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2−(ジメチルアミノ)エチル(メタ)アクリレート、2−(ジエチルアミノ)エチル(メタ)アクリレート、3−(ジメチルアミノ)プロピル(メタ)アクリレート、3−(ジエチルアミノ)プロピル(メタ)アクリレート、2−(tert−ブチルアミノ)エチル(メタ)アクリレートおよびラクトン修飾ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、例えばカプロラクトン(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
本発明は、本発明のシリルエステルコポリマーを形成するために特定のシリルエステルモノマーの使用を必要とするが、それらのモノマーは、勿論、当分野で周知の他のシリルエステルモノマーと共に使用され得る。しかしながら、存在するシリルエステルモノマーのみが、式(I)で示されるもの(または上記で検討されているその好ましい実施形態)であるとすれば、好ましいことである。
シリルエステル官能性を含むモノマーとしては、アクリル酸およびメタクリル酸のシリルエステルモノマー、例えばトリイソプロピルシリル(メタ)アクリレート、トリ−n−ブチルシリル(メタ)アクリレート、トリイソブチルシリル(メタ)アクリレート、tert−ブチルジメチルシリル(メタ)アクリレート、n−オクタデシルジメチルシリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシルジメチルシリル(メタ)アクリレート、フェニルジメチルシリル(メタ)アクリレート、ベンジルジメチルシリル(メタ)アクリレート、n−ブチルジイソプロピルシリル(メタ)アクリレート、n−オクチルジイソプロピルシリル(メタ)アクリレート、tert−ブチルジフェニルシリル(メタ)アクリレート、ノナメチルテトラシロキシ(メタ)アクリレート、ビス(トリメチルシロキシ)メチルシリル(メタ)アクリレート、トリス(トリメチルシロキシ)シリル(メタ)アクリレート;マレイン酸のシリルエステルモノマー、例えばトリイソプロピルシリルメチルマレエート、およびトリイソプロピルシリルイソアミルマレエート;カルボキシアルキル(メタ)アクリレートのシリルエステルモノマー、例えばトリイソプロピルシロキシカルボニルメチル(メタ)アクリレート、トリイソブチルシロキシカルボニルメチル(メタ)アクリレート、tert−ブチルジフェニルシロキシカルボニルメチル(メタ)アクリレートおよび、例えば国際公開第03/080747号、欧州特許第1238980号および国際公開第2009007276号に記載のものなど、当分野で周知の他のシリルエステルモノマーが挙げられる。
本発明のシリルエステルコポリマーに存在し得る重合可能なモノマーの他の例としては、クロトン酸メチル、クロトン酸エチル、クロトン酸イソブチル、クロトン酸ヘキシル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチル、マレイン酸無水物、フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジイソブチル、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジブチル、イタコン酸無水物、シトラコン酸無水物など、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸およびシトラコン酸のエステル類;
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ピバル酸ビニル、ドデカン酸ビニル、安息香酸ビニル、4−tert−ブチル安息香酸ビニル、VeoVa(商標)9、VeoVa(商標)10などのビニルエステル類;
N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−tert−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−フェニル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−(イソブトキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル](メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミドなどの(メタ)アクリルアミド類;
(メタ)アクリル酸亜鉛、(メタ)アクリル酸銅、酢酸亜鉛(メタ)アクリレート、酢酸銅(メタ)アクリレート、バーサチック酸亜鉛(メタ)アクリレート、バーサチック酸銅(メタ)アクリレート、オレイン酸亜鉛(メタ)アクリレート、オレイン酸銅(メタ)アクリレート、および欧州特許第1323745号記載のその他のものなどのアクリル酸およびメタクリル酸の金属塩類および他の金属官能性モノマー類;
(メタ)アクリロニトリル、2−(アセトアセトキシ)エチル(メタ)アクリレートならびに国際公開第96/41842号および米国特許第4593055号記載の他のモノマー類;
マレイミド、N−フェニルマレイミドおよび国際公開第96/41841号記載のその他のものなどのマレイミドおよびN−置換マレイミド類;
N−ビニルラクタム、N−ビニルアミド、例えばN−ビニルピロリドン、および欧州特許第1127902号記載の他のラクタムおよびアミド官能性モノマー類;
スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンおよびp−クロロスチレンなどの他のビニルモノマー類
が挙げられる。
好ましいコモノマーは、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2−(2−エトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、2−(2−ブトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートおよびメチル(メタ)アクリレートである。最も好ましいコモノマーは、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2−(2−エトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチルアクリレートおよびメチル(メタ)アクリレートである。
シリルエステルモノマー残基を含むシリルエステルコポリマーを製造する際、少なくとも1個の非シリル重合可能モノマーに対する式(I)のモノマーの少なくとも1個の比率は、好適にはコーティング組成物の使用によって決定され得る。しかしながら、一般に、式(I)のモノマーの少なくとも1個の比率は、好ましくは1〜99モル%であり、少なくとも1個の他方のモノマーの比率は、好ましくは99〜1モル%である。好ましくは、コモノマーの混合物全体の15〜60モル%、さらに好ましくは、20〜40モル%の式(I)で示されるシリルエステルモノマーが存在する。
重量%で言えば、コモノマーの混合物全体に基づくと10〜90重量%のシリルモノマー、例えば15〜60重量%のシリルエステルモノマーが好ましく、20〜60重量%のシリルモノマー、例えば30〜50重量%のシリルモノマーがさらに好ましい。
シリルエステル残基を含むポリマーは、通常のやり方での溶液重合、バルク重合、乳化重合および懸濁重合などの様々な方法のいずれかによって重合触媒の存在下でかかるモノマー混合物を重合することにより得ることができる。シリルエステル基を含むこのポリマーを用いてコーティング組成物を調製する際、該ポリマーを好ましくは有機溶媒で希釈して、適切な粘度を有するポリマー溶液を得る。この観点から、溶液重合またはバルク重合を採用するのが望ましい。
重合開始剤の例としては、アゾ化合物、例えば2,2'−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2'−アゾビス(イソブチロニトリル)および1,1'−アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)などのアゾ化合物およびtert−ブチルペルオキシピバレート、tert−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、tert−ブチルペルオキシジエチルアセテート、tert−ブチルペルオキシイソブチレート、ジ−tert−ブチルペルオキシド、tert−ブチルペルオキシベンゾエート、およびtert−ブチルペルオキシイソプロピルカルボネート、tert−アミルペルオキシピバレート、tert−アミルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、1,1−ジ(tert−アミルペルオキシ)シクロヘキサンおよび過酸化ベンゾイルなどの過酸化物が挙げられる。これらの化合物は、単独またはそれらの2種以上の混合物として使用される。
有機溶媒の例としては、芳香族炭化水素、例えばキシレン、トルエン、メシチレン;ケトン類メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルイソアミルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン;エステル、例えば酢酸ブチル、酢酸tert−ブチル、酢酸アミル、エチレングリコールメチルエーテルアセテート;エーテル、例えばエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジブチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン;エーテルアルコール、例えば1−メトキシ−2−プロパノール;脂肪族炭化水素、例えばホワイトスピリット;ならびに任意選択による2種以上の溶媒の混合物が挙げられる。これらの化合物は、単独またはそれらの2種以上の混合物として使用される。
かくして得られたシリルエステル基含有ポリマーは、望ましくは1,000〜100,000、好ましくは15,000〜80,000、さらに好ましくは20,000〜60,000の重量平均分子量を有する。ポリマーの溶液は、望ましくは25℃で5000cP以下、好ましくは2000cP以下の粘度を有する。1000cP未満、例えば500cP未満の値も達成可能である。典型的には、ポリマー溶液粘度は1000cP未満である。かかる粘度を得るため、ポリマー溶液を、望ましくは5〜90重量%、好ましくは15〜85重量%、さらに好ましくは40〜75重量%の固形分を有するように調節する。
本発明のシリルエステルコポリマーのガラス転移温度は、10〜70℃、例えば20〜70℃であり得る。
本発明のシリルエステルコポリマーは、防汚コーティング組成物における結合剤として使用され得る。本発明のシリルエステルコポリマー結合剤を、例えば上記モノマーと上記で検討した非シリルモノマーの重合に基づいたシリルエステルコポリマー結合剤のように、慣用的結合剤と組み合わせて使用することが可能である。しかしながら、本発明のシリルエステルコポリマーが本発明の防汚コーティング組成物で使用される唯一の結合剤を形成するとすれば、好ましいことである。本発明のシリルエステルコポリマー結合剤の特性として、該結合剤が理想的な研磨特性を提供するため単独で作用し得ることは、本発明の大きな特徴である。
また、本発明の防汚コーティング組成物がロジンまたはその何らかの誘導体を含んでいないとすれば、好ましいことである。防汚塗料組成物におけるロジンの使用は一般的である。本発明のシリルエステルコポリマー結合剤を用いることにより、本発明者らは塗料におけるロジンの使用を回避することができる。したがって、0.1重量%未満のロジン含有量が考えられる。
本発明者らは、式(I)で示されるモノマーを上記リストから選択される異なるコモノマーと併用することにより、防汚コーティング剤の研磨速度が要望通りに調整され得ることを見出した。特に、この研磨特性の本質は、結合剤中で使用される式(I)のシリルエステルモノマーが、慣用的シリルエステルモノマーを、例えばトリイソプロピルシリルとして使用したときに必要とされる量より少なくてすみ得るようにするものである。シリルエステルコモノマーはシリルエステルコポリマー製造で使用されるさらに高価なモノマーであるため、このことは有意義である。該モノマーの必要とされる使用量が少なくてすめば、結果として得られるシリルエステルコポリマーがより多量のシリルエステルモノマーを含有するものより安価であるという望ましい結果が達成される。
本発明者らは、本発明の防汚コーティング組成物が一般的に結合剤中のシリルエステル含有量に影響され易いことを見出した。これは、本発明の結合剤内のシリルエステルモノマーの量の低減または増加が防汚コーティング剤の特性にとって重大な潜在的重要性を有することを意味する。
シリルエステルコポリマー内のシリルエステルモノマーの量は、20重量%と60重量%の間、例えば30重量%と50重量%の間であり得る。
任意の防汚コーティング剤に存在する本発明のシリルエステルコポリマーの量は、2重量%と80重量%の間、例えば5重量%と50重量%の間または10重量%と30重量%の間であり得る。ただし、これらのパーセンテージは、シリルエステルコポリマー自体およびコポリマー溶液の量を指し、その固形分は溶媒含有量によって明らかに変動する。
別の実施形態において、本発明は、硬化型防汚コーティング組成物における結合剤としてのシリルエステルコポリマーの使用に関するものである。硬化型コーティング剤は、一般的塗布方法により適用されるように、揮発性有機化合物(VOC)のレベルが低減され、粘度が十分に低い防汚コーティング組成物を提供するのに使用され得る。
硬化性組成物に使用されるシリルエステル基含有ポリマーは、望ましくは1,000〜100,000、好ましくは1,000〜50,000、さらに好ましくは2,000〜20,000の重量平均分子量を有する。ポリマーの溶液は、望ましくは25℃で5000cP以下、好ましくは2000cP以下の粘度を有する。1000cP未満、例えば500cP未満の値も達成可能である。典型的には、ポリマー溶液粘度は1000cP未満である。かかる粘度を得るため、ポリマー溶液を、望ましくは5〜90重量%、好ましくは15〜85重量%、さらに好ましくは40〜75重量%の固形分を有するように調節する。
シリルエステルコポリマーは、鎖延長剤または架橋剤などの硬化剤と反応する官能基を有し得る。官能基の例は、エポキシ、ヒドロキシ、トリアルコキシシリル、アセトアセトキシ(acetoactoxy)および無水物である。官能基は、グリシジル(メタ)アクリレート、ヒドロキシ(アルキル)(メタ)アクリレート、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートおよびカプロラクトン(メタ)アクリレート;トリアルコキシシリル(メタ)アクリレート((metha)crylates)、例えばメタクリロイルオキシメチルトリメトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、メタクリロイルオキシメチルメチルジメトキシシランおよび3−メタクリロイルオキシプロピルトリアセトキシシラン;2−(アセトアセトキシ)エチル(メタ)アクリレート、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、2−イソシアナトエチルメタクリレートおよびマレイン酸無水物などのコモノマーを用いることにより導入される。好ましいのは、1.2〜2.5の官能性をもつシリルエステルコポリマーである。
エポキシ基をもつシリルエステルコポリマーに適切な硬化剤の例としては、ポリエーテルアミン、脂肪族および脂環式アミン、アミドアミンおよびポリアミドなどの公知のアミンに基づく硬化剤が挙げられる。
ヒドロキシ基をもつシリルエステルコポリマーに適切な硬化剤の例としては、モノマー性イソシアネート、ポリマー性イソシアネートおよびイソシアネートプレポリマーなどの公知のイソシアネートに基づく硬化剤が挙げられる。
本発明のシリルエステルコポリマーは、湿気硬化性であり得る。
使用に好ましいのは、2〜2.5の官能性をもつ硬化剤である。
したがって、コーティングを対象物に施す前に硬化するのを阻止するため、硬化剤を防汚コーティング組成物の残りに別々に供給するのが、好ましい。このため、本発明のコーティング組成物は、マルチパック(好ましくは2パック)配合物として供給され得る。
[防汚剤]
本発明の防汚コーティング組成物は、好ましくは対象物上の汚損を阻止することができる少なくとも1つの化合物、すなわち生物活性剤などの防汚剤、特に殺生物剤を含有する。
生物活性剤/化合物とは、表面における海洋生物の定着を阻止する、および/または表面における海洋生物の成長を阻止する、および/または表面からの海洋生物の除去を促進する任意の化学的化合物を意味する。無機生物活性化合物の例としては、酸化銅、例えば酸化銅(I)および酸化銅(II);銅合金、例えば銅−ニッケル合金;銅塩、例えばチオシアン酸銅、硫化銅などの銅および銅化合物、およびメタホウ酸バリウムが挙げられる。
有機金属系生物活性化合物の例としては、2−ピリジンチオール−1−オキシド亜鉛[ジンクピリチオン];2−ピリジンチオール−1−オキシド銅[カッパーピリチオン]、酢酸銅、ナフテン酸銅、8−キノリン酸銅[オキシン−銅]、ノニルフェノールスルホン酸銅、ビス(エチレンジアミン)ビス(ドデシルベンゼンスルホネート)銅およびビス(ペンタクロロフェノレート)銅などの有機銅化合物;ビス(ジメチルジチオカルバメート)亜鉛[ジラム]、エチレンビス(ジチオカルバメート)亜鉛[ジネブ]、エチレンビス(ジチオカルバメート)マンガン[マネブ]および亜鉛塩と錯体を形成したエチレンビス(ジチオカルバメート)マンガン[マンコゼブ]などのジチオカルバミン酸化合物が挙げられる。
有機生物活性化合物の例としては、2−(tert−ブチルアミノ)−4−(シクロプロピルアミノ)−6−(メチルチオ)−1,3,5−トリアジン[シブトリン]、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン[DCOIT]、2−(チオシアナトメチルチオ)−1,3−ベンゾチアゾール[ベンチアゾール]、3−ベンゾ[b]チエン−2−イル−5,6−ジヒドロ−1,4,2−オキサチアジン4−オキシド[ベトキサジン]および2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルホニル)ピリジンなどの複素環化合物;3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチル尿素[ジウロン]などの尿素誘導体;N−(ジクロロフルオロメチルチオ)フタルイミド、N−ジクロロフルオロメチルチオ−N′,N′−ジメチル−N−フェニルスルファミド[ジクロロフルアニド]、N−ジクロロフルオロメチルチオ−N′,N′−ジメチル−N−p−トリルスルファミド[トリルフルアニド]およびN−(2,4,6−トリクロロフェニル)マレイミドなどのカルボン酸、スルホン酸およびスルフェン酸のアミドおよびイミド;ピリジントリフェニルボラン、アミントリフェニルボラン、3−ヨード−2−プロピニル・N−ブチルカルバメート[ヨードカルブ]、2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリル[クロロタロニル]、p−((ジヨードメチル)スルホニル)トルエンおよび4−ブロモ−2−(4−クロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピロール−3−カルボニトリル[トラロピリル]などの他の有機化合物が挙げられる。
生物活性剤の他の例は、テトラアルキルホスホニウムハロゲン化物、グアニジン誘導体、4−[1−(2,3−ジメチルフェニル)エチル]−1H−イミダゾール[メデトミジン]および誘導体などのイミダゾール含有化合物であり得、大環状ラクトンには、イベルメクチンなどのアベルメクチンおよびその誘導体、スピノサドなどのスピノシンおよびその誘導体、ならびにオキシダーゼ、タンパク質加水分解性、ヘミセルロース分解性、セルロース分解性、脂肪分解性および澱粉加水分解性活性酵素などの酵素が含まれる。
好ましい生物活性剤は、酸化銅(I)、チオシアン酸銅、2−ピリジンチオール−1−オキシド亜鉛、2−ピリジンチオール−1−オキシド銅、エチレンビス(ジチオカルバメート)亜鉛、2−(tert−ブチルアミノ)−4−(シクロプロピルアミノ)−6−(メチルチオ)−1,3,5−トリアジン、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、N−ジクロロフルオロメチルチオ−N’,N’−ジメチル−N−フェニルスルファミド、N−ジクロロフルオロメチルチオ−N’,N’−ジメチル−N−p−トリルスルファミドおよび4−ブロモ−2−(4−クロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピロール−3−カルボニトリルである。
所望により、生物活性化合物を封入するか、不活性担体に吸着させるか、または制御型放出のための他の材料に結合させてもよい。
生物活性化合物は、単独または混合物で使用され得る。これらの生物活性剤の使用は、防汚コーティング剤では公知であり、それらの使用は当業者によく知られている。
本発明の防汚組成物における生物活性剤の総量は、0.5〜80重量%、例えば1〜70重量%の範囲であり得る。この構成成分の量は、最終用途および使用される生物活性化合物によって変動するものとする。
シリルエステルコポリマーおよび任意選択の防汚剤に加えて、本発明による防汚コーティング組成物は、所望により、さらに他の結合剤、顔料、体質顔料および充填剤、添加剤、溶剤および薄め液の間で選択される1種以上の構成成分を含み得る。
追加的結合剤は、防汚塗膜の特性を調整するのに使用され得る。本発明のシリルエステルに加えて使用され得る結合剤の例としては、
ウッドロジン、トール油ロジンおよびガムロジンなどのロジン材料;
水素化ロジンおよび部分水素化ロジン、不均化ロジン、二量化ロジン、重合ロジン、ロジンおよび水素化ロジンのエステル、樹脂酸銅、樹脂酸亜鉛、樹脂酸カルシウム、樹脂酸マグネシウムおよびロジンおよび重合ロジンの他の金属レジネートおよび国際公開第97/44401号記載のその他のものなどのロジン誘導体;
コーパル樹脂およびサンダラック樹脂などの樹脂酸およびその誘導体;アビエチン酸、ネオアビエチン酸、デヒドロアビエチン酸、ジヒドロアビエチン酸、テトラヒドロアビエチン酸、セコデヒドロアビエチン酸、ピマール酸、パラマトリン酸(paramatrinic acid)、イソプリマル酸(isoprimaric acid)、レボプリマル酸(levoprimaric acid)、アガテンジカルボン酸、サンダラコピマル酸、ラウリン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、イソノナン酸、バーサチック酸、ナフテン酸、トール油脂肪酸、ココヤシ油脂肪酸、大豆油脂肪酸およびその誘導体などの他のカルボン酸含有化合物;
酸基が、例えば欧州特許第0204456号および欧州特許第0342276号記載の一価有機残基に結合した二価金属、または例えば英国特許第2311070号および欧州特許第0982324号記載のヒドロキシル残基に結合した二価金属、または例えば欧州特許第0529693号記載のアミンで遮断されている酸官能性ポリマー;
親水性コポリマー、例えば英国特許第2152947号記載の(メタ)アクリレートコポリマーおよびポリ(N−ビニルピロリドン)コポリマーおよび欧州特許第0526441号記載の他のコポリマー;
(メタ)アクリル系ポリマーおよびコポリマー、例えばポリ(n−ブチルアクリレート)、ポリ(n−ブチルアクリレート−コ−イソブチルビニルエーテル)ならびに国際公開第03/070832号および欧州特許第2128208号記載の他のコポリマー;
ビニルエーテルポリマーおよびコポリマー、例えばポリ(メチルビニルエーテル)、ポリ(エチルビニルエーテル)、ポリ(イソブチルビニルエーテル)、ポリ(ビニルクロライド−コ−イソブチルビニルエーテル);
脂肪族ポリエステル、例えばポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)、ポリ(2−ヒドロキシ酪酸)、ポリ(3−ヒドロキシ酪酸)、ポリ(4−ヒドロキシ吉草酸)、ポリカプロラクトンおよび上述の単位から選択される2つ以上の単位を含む脂肪族ポリエステルコポリマー;
例えば欧州特許第1033392号および欧州特許第1072625号記載の金属含有ポリエステル;
アルキド樹脂および修飾アルキド樹脂;ならびに
国際公開第96/14362号記載の他の縮合ポリマー
が挙げられる。
追加の結合剤がロジン、樹脂酸、カルボン酸化合物またはその誘導体である場合、貯蔵安定性を改善し、貯蔵寿命を長くするために2−パック配合物を製造するのが好ましい。一方の部分はシリルエステルコポリマーを含み、他方の部分はロジン、樹脂酸、カルボン酸化合物またはその誘導体を含む。2つの部分を使用前に混合する。
脱水剤および乾燥剤は、顔料および溶剤などの原材料から導入された水分、または防汚コーティング組成物におけるカルボン酸化合物と二価および三価金属化合物との反応により形成された水を除去することにより防汚コーティング組成物の貯蔵安定性に寄与する。本発明による防汚コーティング組成物で使用され得る脱水剤および乾燥剤には、有機化合物および無機化合物が含まれる。脱水剤および乾燥剤の例としては、無水硫酸カルシウム、無水硫酸マグネシウム、無水硫酸ナトリウム、無水硫酸亜鉛、分子ふるいおよびゼオライト類、オルトギ酸トリメチル、オルトギ酸トリエチル、オルトギ酸トリプロピル、オルトギ酸トリイソプロピル、オルトギ酸トリブチル、オルト酢酸トリメチルおよびオルト酢酸トリエチルなどのオルトエステル類、ケタール類、アセタール類、エノールエーテル類、ホウ酸トリメチル、ホウ酸トリエチル、ホウ酸トリプロピル、ホウ酸トリイソプロピル、ホウ酸トリブチルおよびホウ酸トリ−tert−ブチルなどのオルトボレート類、トリメトキシメチルシラン、珪酸テトラエチルおよび多珪酸エチルなどのシリケート類、ならびにp−トルエンスルホニルイソシアネートなどのイソシアネート類が挙げられる。
好ましい脱水剤および乾燥剤は無機化合物である。
防汚コーティング組成物の貯蔵安定性に寄与する他の安定剤は、ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)カルボジイミドおよびポリ(1,3,5−トリイソプロピルフェニレン−2,4−カルボジイミド)および欧州特許出願公開第12189636.9号記載のその他のものなどのカルボジイミド化合物である。
顔料の例としては、二酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛、リン酸亜鉛およびグラファイトなどの無機顔料、およびカーボンブラック、フタロシアニン顔料およびアゾ顔料などの有機顔料が挙げられる。
体質顔料および充填剤の例としては、ドロマイト、プラストライト(plastorite)、方解石、石英、重晶石、マグネサイト、霰石、シリカ、珪灰石、タルク、緑泥石、雲母、カオリンおよび長石などの鉱物類、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、珪酸カルシウムおよびシリカなどの合成無機化合物、非塗装または塗装した中空および固体ガラスビーズ、非塗装または塗装した中空および固体セラミックビーズ、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(メチルメタクリレート−コ−エチレングリコールジメタクリレート)、ポリ(スチレン−コ−エチレングリコールジメタクリレート)、ポリ(スチレン−コ−ジビニルベンゼン)、ポリスチレン、ポリ(ビニルクロライド)などの高分子材料の多孔質および圧密ビーズなどの高分子無機ミクロスフィアがある。
防汚コーティング組成物に添加され得る添加剤の例としては、補強剤、揺変剤、増粘剤、沈降防止剤、可塑剤および溶剤がある。
補強剤の例としては、フレークや繊維がある。繊維には、鉱物繊維、鉱物−ガラス繊維、珪灰石繊維、モンモリロン石繊維、トバモライト繊維、アタパルジャイト(atapulgite)繊維、焼成ボーキサイト繊維、火山岩繊維、ボーキサイト繊維、ロックウール繊維、鉱物ウールから加工された鉱物繊維、珪素含有繊維、炭素繊維、酸化物繊維、カーバイド繊維、窒化物繊維、硫化物繊維、リン酸繊維、鉱物繊維などの天然ならびに合成無機繊維類、金属繊維、セルロース繊維、ゴム繊維、アクリル繊維、ポリアミド繊維、ポリイミド、ポリエステル繊維、ポリヒドラジド繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリエチレン繊維および国際公開第00/77102号に記載のその他のものなどの天然および合成無機繊維が含まれる。好ましくは、繊維は25〜2,000μmの平均長および1〜50μmの平均厚みを有し、平均長と平均厚みとの比は少なくとも5である。
揺変剤、増粘剤および沈降防止剤の例としては、ヒュームドシリカ、有機変性粘土、アミドワックス、ポリアミドワックス、アミド誘導体、ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレンワックス、水素化ひまし油ワックス、エチルセルロース、ステアリン酸アルミニウムおよびそれらの混合物などのシリカ類がある。
可塑剤の例としては、ポリマー性可塑剤およびポリマー性柔軟剤、すなわちガラス転移温度が20℃未満であるポリマーおよびコポリマー、塩素化パラフィン、フタレート類、リン酸エステル類、スルホンアミド類、アジペート類およびエポキシ化植物油がある。
一般に、これらの所望による構成成分のいずれかは、該防汚組成物の0.1〜50重量%、典型的には0.5〜20重量%の範囲の量で存在し得る。これらの所望による構成成分の量は、最終用途によって変動するものとする。
該防汚組成物は、溶剤を含有するのが非常に好ましい。この溶剤は、好ましくは揮発性であり、好ましくは有機系である。有機溶剤および薄め液の例としては、キシレン、トルエン、メシチレンなどの芳香族炭化水素類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルイソアミルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノンなどのケトン類、ブチルアセテート、tert−ブチルアセテート、アミルアセテート、イソアミルアセテート、エチレングリコールメチルエーテルアセテートなどのエステル類、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジブチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル類、n−ブタノール、イソブタノール、ベンジルアルコールなどのアルコール類、ブトキシエタノール、1−メトキシ−2−プロパノールなどのエーテルアルコール類、ホワイトスピリッツなどの脂肪族炭化水素類、および所望による2つ以上の溶剤および薄め液の混合物がある。
好ましい溶剤は、芳香族溶剤、特にキシレンおよび芳香族炭化水素の混合物である。
溶剤の量は、可能な限り少ないのが好ましい。溶剤含有量は、該組成物の50重量%以下、好ましくは該組成物の45重量%以下、例えば40重量%以下であり得るが、僅か15重量%以下、例えば10重量%以下の低含有量であってもよい。また、当業者であれば、存在する他の構成成分およびコーティング組成物の最終用途によって、溶剤含有量が変動し得ることは、容易に理解できるはずである。
別法として、コーティング剤は、コーティング組成物中の薄膜形成構成成分のための有機系非溶剤または水性分散液に分散され得る。
本発明の防汚コーティング組成物は、好ましくは40体積%超、例えば45体積%超、例えば50体積%超、好ましくは55体積%超の固形分を有するべきである。
さらに好ましくは、本防汚コーティング組成物は、500g/L未満、好ましくは400g/L未満、例えば390g/L未満の揮発性有機化合物(VOC)の含有量を有するべきである。VOC含有量は、硬化剤が添加されたか、またはかかる硬化剤を含まない防汚コーティング剤で測定され得る。硬化剤を使用する場合、硬化剤を混入している混合物のVOC含有量は400g/L未満、さらに好ましくは375g/L未満、特に350g/L未満であることが好ましい。VOC含有量は、計算されるか(ASTM D5201−01)または測定され、好ましくは測定され得る。
本発明の防汚コーティング組成物は、汚損にさらされている任意の対象表面の全体または一部に塗布され得る。該表面は、永続的または断続的に水面下にあり得る(例えば、潮位の動き、異なる積荷作業または大波を通じて)。対象表面は、典型的には船舶の船体または石油プラットフォームまたはブイなどの固定された海洋対象物の表面となる。コーティング組成物の塗布は、任意の慣用的手段により、例えば対象物にコーティング剤を塗布(例えば、ブラシまたはローラーで)または噴霧することにより達成され得る。典型的には、塗装を可能にするために表面を海水から離すことが必要となる。コーティング剤の塗布は、当分野において従来から公知の要領で達成され得る。
以下、本発明を、以後の非限定的実施例および図面と関連付けて明らかにする。
図1は、本発明の防汚コーティング組成物P1−4が、比較例CP1−1およびCP1−3と比べて線形の研磨パターンを有することを示す。
[試験方法]
ポリマー溶液粘度の測定法
ASTM D2196−10に準拠し、12rpmでのLV−2またはLV−4スピンドルを備えたBrookfield DV−I粘度計を用いて、ポリマーの粘度を求める。測定前に、ポリマーを23.0℃±0.5℃にテンパリングする。
ポリマー溶液の固形分の測定法
ポリマー溶液中の固形分を、ISO 3251:2008に準拠して求める。0.6g±0.1gの試験試料を採取し、150℃の通風式オーブン中で30分間乾燥する。残留材料の重量は、不揮発分(NVM)であるとみなされる。不揮発分含有量を重量パーセントで表わす。与えられた値は3並行試験の平均である。
ポリマー平均分子量分布の測定法
ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)測定によりポリマーの特性検定をする。屈折率(RI)検出器と共に、周囲温度および1mL/分の一定の流速で溶離剤としてのテトラヒドロフラン(THF)、連続したPolymer Laboratoriesからの2本のPLgel 5μm Mixed−Dカラム(300×7.5mm)を伴うPolymer Laboratories PL−GPC 50器具を用いて分子量分布(MWD)を求めた。Polymer Laboratoriesからのポリスチレン標準物質Easivials PS−Hを用いて、カラムを較正した。Polymer LabsからのCirrusソフトウェアを用いてデータを処理した。
5mLのTHFに25mgの乾燥ポリマーに相当する量のポリマー溶液を溶解することにより、試料を調製した。GPC測定用の試料採取の前に試料を最低3時間室温に保った。重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)およびMw/Mnとして与えられる多分散指数(PDI)を表に記録する。
ガラス転移温度の測定法
示差走査型カロリメトリー(DSC)測定によりガラス転移温度(Tg)を得る。DSC測定をTA Instruments DSC Q200で実施した。少量のポリマー溶液をアルミニウムパンに移し、試料を50℃で最低10時間、続いて150℃で3時間乾燥することにより、試料を調製した。およそ10mgの乾燥ポリマー材料の試料を、蓋のないアルミニウムパンにおいて測定し、空のパンを基準として、走査データを10℃/分の加熱速度および10℃/分の冷却速度で記録した。TA InstrumentsからのUniversal Analysisソフトウェアを用いてデータを処理した。
ASTM E1356−08に規定された要領で、2回目の加熱のガラス転移範囲の変曲点を、ポリマーのTgとして記録する。
円錐・平板型粘度計を用いた塗料粘度の測定法
防汚塗料組成物の粘度を、ISO 2884−1:2006に準拠して、0〜10Pの粘度測定範囲を提供する、23℃の温度に設定された円錐・平板型粘度計を用いて求める。
塗膜硬度−ケーニッヒ振り子硬度
振り子硬度試験をISO 1522:2006に準拠して実施した。300μmのギャップサイズを有する薄膜塗布装置を用いて、防汚コーティング組成物を、それぞれ透明ガラス板(100×200×2mm)に塗布した。塗膜を23℃で7日間、次いで50℃で1日乾燥した。Erichsen 299/300振り子式硬度試験機を用いて、乾燥塗膜の塗膜硬度を23℃の温度および50%の相対湿度で測定した。硬度を、振幅を6°から3°に減衰させる振り子の揺れの数として定量化する。
海水中における防汚塗膜の研磨速度の測定法
経時的に塗膜の膜厚の低減を測定することにより、研磨速度を求める。この試験については、PVCディスクを使用する。ギャップサイズが300μmの薄膜塗布装置を用いて、コーティング組成物をディスク上に放射状ストライプとして塗布する。乾燥塗膜の厚みを、レーザー表面プロファイラの手段により測定する。PVCディスクを軸に載せ、海水を流通させている容器中で回転させる。濾過し、25℃±2℃に温度調節しておいた天然の海水を使用する。膜厚を測定するため、PVCディスクを一定間隔で取り出す。ディスクを洗浄し、膜厚を測定する前に一晩室温で乾燥させる。
[実施例]
モノマー合成
撹拌装置、還流冷却器、滴下漏斗および温度計を備えたフラスコに、0.4molの(メタ)アクリル酸、0.4molのトリエチルアミン、240mlのキシレンおよび0.26gの4−メトキシフェノールを投入した。室温で、0.40molのテキシルジメチルクロロシランを滴下した。滴下完了後、反応溶液を50〜55℃で5時間撹拌した。次いで、反応溶液を室温に冷却した。沈殿したアミン塩を濾過により除去した。濾液を、冷希釈酸(0.2MのHCl)で1回、冷炭酸水素ナトリウム溶液(0.4MのNaHCO3)で1回、冷蒸留水で1回および冷飽和塩化ナトリウム溶液で1回洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥した。0.04gの4−メトキシフェノールを添加した後、ロータリーエバポレータを用いてキシレンを真空下で蒸発させた。GC/FIDを用いて、粗生成物を分析したところ、15〜30%キシレンと共にテキシルジメチルシリル(メタ)アクリレートを含んでいた。この粗生成物をそれ以上精製せずにコポリマーの調製で使用した。
シリル(メタ)アクリレートモノマーの相対加水分解速度の測定法
本方法は、欧州特許第1238980号に記載された方法に基づく。これらの実験では、加水分解速度を低下させるため、水溶液を塩化水素無しで製造し、このためモノマー間の差別化が容易になった。
標準溶液を各実験用に調製した。300μmの各構成成分を、内部標準としてのデカンを含め、正確に秤量し、ジクロロメタンを溶媒として用いて、容積測定ボトル中で25mLに希釈した。20mLの精留したエタノール(およそ95%エタノールおよび5%水)を、ねじ蓋付ガラス瓶に移した。500μLの標準溶液を添加し、該ガラス瓶を振とうした。1μLの混合溶液を直ちに抜き取り、GC−MSに注入した。混合から初回注入までの時間は90〜100秒であった。前回の注入が終わったとき、さらなる注入をオートサンプラーにより行った。実験番号1および3では、試料をDB−35msカラムで注入した。実験番号2では、試料をDB−5 UIカラムで注入した。異なるカラムを用いることにより、全モノマーおよびシラノール加水分解産物間の良好な分離を達成した。
実験の結果を表1に示す。
Figure 2016501951
表1の結果は、相対加水分解速度が、n−ヘキシルジメチルシリルメタクリレート>>トリ(n−ブチル)シリルメタクリレート>>テキシルジメチルシリルアクリレート>トリイソプロピルシリルアクリレート>テキシルジメチルシリルメタクリレート>トリイソプロピルシリルメタクリレートであることを示す。
したがって、これらの結果は、シリルにおける置換基のタイプが加水分解速度に重要であることを示す。特開昭62−178593号および特開昭62−179514号に記載された、構造が異なるC6置換基n−ヘキシル、および本発明のテキシルは、驚くほど異なる結果をもたらす。
コポリマー溶液B−1〜B−21の一般的調製手順
撹拌装置、冷却器、窒素引入れ口および供給入口を備えた温度制御式反応容器に、分量の溶媒を投入する。反応容器を加熱し、表2に示した反応温度で維持する。モノマー、開始剤および溶媒の前混合物を調製する。前混合物を、窒素雰囲気下2時間にわたって一定速度で反応容器に投入する。さらに1時間後、ブースト開始剤溶液の後添加分を加える。反応容器をさらに2時間反応温度で維持する。次いで、コポリマー溶液を室温に冷却する。
重量部での組成物の成分およびコポリマー溶液の特性を表2に示す。
コポリマー溶液CB−1〜CB−3の調製
欧州特許第2360213号の製造例1〜3を繰り返して、比較用コポリマー溶液CB−1〜CB−3を調製した。
欧州特許第2360213号の手順後、撹拌装置、冷却器、窒素引入れ口および供給入口を備えた温度制御式反応容器に、分量の溶媒を投入する。反応容器を加熱し、100℃で維持する。モノマーおよび開始剤の前混合物を調製し、窒素雰囲気下1時間にわたって反応容器に滴下する。反応溶液を2時間100℃で維持する。次いで、ブースト開始剤の後添加分を、2時間間隔で3回加える。その後、溶媒を薄めるために添加し、反応容器を室温に冷却する。
重量部での組成物の成分およびコポリマー溶液の特性を表3に示す。
コポリマー溶液CB−5の調製
欧州特許第1342756号の製造例S−3/比較例H−3を繰り返して、比較用コポリマー溶液CB−5を調製した。
欧州特許第1342756号の手順後、撹拌装置、冷却器、窒素引入れ口および供給入口を備えた温度制御式反応容器に、分量の溶媒を投入する。反応容器を加熱し、85℃で維持する。モノマーおよび開始剤の前混合物を調製し、窒素雰囲気下2時間にわたって反応容器に滴下する。反応溶液を4時間85℃で維持する。さらに、ブースト開始剤の後添加分を添加し、反応を同温度で4時間続行させる。その後、反応容器を室温に冷却する。
重量部での組成物の成分およびコポリマー溶液の特性を表3に示す。
コポリマー溶液CB−4およびCB−6の調製
上記コポリマー溶液の一般的調製手順にしたがって、比較例CB−4およびCB−6を調製する。コポリマー溶液CB−4のモノマー組成は、国際公開第2005/005516号の実施例3a〜3c記載のものと同じである。
重量部での組成物の成分およびコポリマー溶液の特性を表3に示す。
Figure 2016501951
Figure 2016501951
Figure 2016501951
Figure 2016501951
防汚コーティング組成物の一般的調製手順
構成成分を表4に示した割合で混合した。振動式塗料攪拌機を15分間用いて、混合物を、250mlの塗料缶中適量のガラスビーズ(直径3〜4mm)の存在下で分散させた。ガラスビーズを試験前に濾過した。
異なる塗料配合物を表4〜表8に列挙する。成分は重量部で与えられている。
Figure 2016501951
Figure 2016501951
Figure 2016501951
Figure 2016501951
Figure 2016501951
Figure 2016501951
Figure 2016501951
Figure 2016501951
Figure 2016501951

Claims (15)

  1. 式(I)
    Figure 2016501951

    [式中、Xは、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、(メタクリロイルオキシ)アルキルカルボキシ基、(アクリロイルオキシ)アルキルカルボキシ基、マレイノイルオキシ基、フマロイルオキシ基、イタコノイルオキシ基またはシトラコノイルオキシ基であり、
    R1は、メチルまたはエチル基であり、
    R2は、メチルまたはエチル基であり、
    R3は、少なくとも2つの分枝を有する分枝状C5−8アルキル基である]
    のシリルエステルモノマーと、少なくとも1個の非シリルエステルモノマー、例えばメチルメタクリレートの反応生成物を含むシリルエステルコポリマー。
  2. 前記シリルエステルモノマーが、式(II)
    Figure 2016501951

    [式中、RはHまたはメチル、好ましくはMeであり、
    R1は、メチルまたはエチル基であり、
    R2は、メチルまたはエチル基であり、
    R3は、少なくとも2つの分枝を有する分枝状C5−8アルキル基である]
    で示されるものである、請求項1に記載のシリルエステルコポリマー。
  3. 前記シリルエステルモノマーが、式(III)
    Figure 2016501951

    [式中、XおよびR3は前記の意味である]
    で示されるものである、いずれかの先行する請求項に記載のシリルエステルコポリマー。
  4. 前記シリルエステルモノマーが、式(IV)
    Figure 2016501951

    [式中、RおよびR3は前記の意味である]
    で示されるものである、いずれかの先行する請求項に記載のシリルエステルコポリマー。
  5. R3が2,3−ジメチル−2−ブチル(テキシル)である、いずれかの先行する請求項に記載のシリルエステルコポリマー。
  6. 前記シリルエステルモノマーが、式(V)
    Figure 2016501951

    好ましくは、
    Figure 2016501951

    (式中、X、R1およびR2は前記の意味である)で示されるものである、いずれかの先行する請求項に記載のシリルエステルコポリマー。
  7. 前記シリルエステルモノマーが、式(VI):
    Figure 2016501951

    (式中、RはMeまたはHであり、好ましくはRはMeである)
    で示されるものである、いずれかの先行する請求項に記載のシリルエステルコポリマー。
  8. 前記非シリルエステルモノマーが、アクリレートまたはメタクリレートモノマーである、いずれかの先行する請求項に記載のシリルエステルコポリマー。
  9. 前記非シリルエステルモノマーが、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2−(2−エトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、2−(2−ブトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートまたはメチル(メタ)アクリレートである、いずれかの先行する請求項に記載のシリルエステルコポリマー。
  10. モノマー(I)の残基が前記シリルエステルコポリマーの20〜60重量%を形成する、いずれかの先行する請求項に記載のシリルエステルコポリマー。
  11. 式(I)で示されるもの以外のシリルモノマーが存在しない、いずれかの先行する請求項に記載のシリルエステルコポリマー。
  12. 式(I)のモノマーと、少なくとも1個の非シリルエステルモノマー、例えばメチルメタクリレートを重合することを含む、前記のシリルエステルコポリマーの調製方法。
  13. シリルエステルコポリマーおよび防汚剤を含み、前記シリルエステルコポリマーが請求項1〜11に記載されたものである、防汚コーティング組成物。
  14. ロジンまたはその誘導体を含まず、理想的には前記シリルエステルコポリマーが存在する唯一の結合剤である、請求項13に記載された防汚コーティング。
  15. 請求項1〜11に記載された防汚コーティング組成物で塗装された対象物。
JP2015548537A 2012-12-19 2013-12-18 シリルエステルコポリマー Pending JP2016501951A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP12198266 2012-12-19
EP12198266.4 2012-12-19
PCT/EP2013/077239 WO2014096102A1 (en) 2012-12-19 2013-12-18 Silyl ester copolymer

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016501951A true JP2016501951A (ja) 2016-01-21

Family

ID=47552796

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015548537A Pending JP2016501951A (ja) 2012-12-19 2013-12-18 シリルエステルコポリマー

Country Status (5)

Country Link
EP (1) EP2935288B1 (ja)
JP (1) JP2016501951A (ja)
KR (1) KR20150104114A (ja)
CN (1) CN104955828A (ja)
WO (1) WO2014096102A1 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018003136A1 (ja) * 2016-07-01 2018-01-04 中国塗料株式会社 防汚塗料組成物、防汚塗膜、防汚塗膜付き基材及びその製造方法、並びに防汚方法
WO2018003135A1 (ja) * 2016-07-01 2018-01-04 中国塗料株式会社 防汚塗料組成物、防汚塗膜、防汚塗膜付き基材及びその製造方法、並びに防汚方法
WO2018087846A1 (ja) * 2016-11-09 2018-05-17 中国塗料株式会社 防汚塗料組成物、防汚塗膜、防汚塗膜付き基材及びその製造方法、並びに防汚方法
KR20190120798A (ko) * 2017-03-03 2019-10-24 요툰 에이/에스 조성물
JP2021503028A (ja) * 2017-11-15 2021-02-04 ヨトゥン アーエス 防汚組成物
JP7476396B1 (ja) 2023-05-31 2024-04-30 中国塗料株式会社 防汚塗料組成物

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016089167A (ja) * 2014-10-31 2016-05-23 中国塗料株式会社 防汚塗料組成物、防汚塗膜および防汚基材、ならびに防汚基材の製造方法
EP3078715B1 (en) 2015-04-09 2018-06-06 Jotun A/S Antifouling composition
SG11201708916QA (en) * 2015-05-22 2017-12-28 Chugoku Marine Paints Antifouling coating compositions, antifouling coating films, antifouling substrates, methods for producing antifouling substrates, and methods of storing antifouling coating compositions
JP6907856B2 (ja) * 2016-10-04 2021-07-21 信越化学工業株式会社 (メタ)アクリル酸トリイソプロピルシリルと(メタ)アクリル酸誘導体の共重合体およびその製造方法
JP7178167B2 (ja) 2016-11-11 2022-11-25 ヨトゥン アーエス 防汚組成物
JP7161845B2 (ja) * 2016-11-11 2022-10-27 ヨトゥン アーエス 防汚組成物
GB201813454D0 (en) * 2018-08-17 2018-10-03 Jotun As Antifouling composition
CN117625200B (zh) * 2023-11-01 2024-05-03 山东智土生态环境研究院有限公司 一种污染土壤重金属钝化材料的制备方法及其应用

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62179514A (ja) * 1986-01-31 1987-08-06 Chugoku Toryo Kk ポリ(ジメチルアルキルシリル(メタ)アクリレ−ト)
EP1238980A1 (en) * 2001-03-06 2002-09-11 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Silyl (meth)acrylates having bulky substituent group and preparation thereof
JP2002332289A (ja) * 2001-03-06 2002-11-22 Shin Etsu Chem Co Ltd 嵩高い置換基を有するシリル(メタ)アクリレート化合物及びその製造方法
JP2004026660A (ja) * 2002-06-21 2004-01-29 Shin Etsu Chem Co Ltd シリル(メタ)アクリレート化合物の製造方法
JP2010144106A (ja) * 2008-12-19 2010-07-01 Nitto Kasei Co Ltd 防汚塗料組成物、該組成物を用いて形成される防汚塗膜、該塗膜を表面に有する塗装物、及び該塗膜を形成する防汚処理方法
US20100183540A1 (en) * 2007-07-06 2010-07-22 Jotun A/S Branched polymer and antifouling coating composition comprising the polymer
US20110123478A1 (en) * 2008-06-11 2011-05-26 Jotun A/S Binder for antifouling coating composition and antifouling coating composition comprising binder

Family Cites Families (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4593055A (en) 1983-01-17 1986-06-03 M&T Chemicals Inc. Erodible ship-bottom paints for control of marine fouling
NO156493C (no) 1984-01-02 1987-09-30 Jotungruppen As Marin maling omfattende en filmdannende akrylpolymer, og en akrylpolymer for anvendelse i malingen.
JPH0764985B2 (ja) 1985-05-17 1995-07-12 日本ペイント株式会社 金属含有樹脂組成物
JPS62178593A (ja) 1986-01-31 1987-08-05 Toshiba Silicone Co Ltd ジメチルアルキルシリル(メタ)アクリレ−ト
JPH0667975B2 (ja) 1986-11-17 1994-08-31 日本ペイント株式会社 金属含有塗料用樹脂の製造方法
US5116407A (en) 1988-10-13 1992-05-26 Courtaulds Coatings Limited Antifouling coatings
EP0526441B1 (en) 1991-07-24 1995-05-24 Fina Research S.A. Self-polishing antifouling marine paints
JP2790021B2 (ja) 1993-09-30 1998-08-27 日本油脂株式会社 塗料組成物
WO1996014362A1 (en) 1994-11-03 1996-05-17 J.C. Hempel's Skibsfarve-Fabrik A/S Sea water-erodible antifouling paint composition
JP3701706B2 (ja) 1995-02-08 2005-10-05 関西ペイント株式会社 防汚性樹脂組成物及びその製造方法
NO952270D0 (no) 1995-06-08 1995-06-08 Jotun As Polymerer for grohemmende maling og fremgangsmåte for fremstilling derav
NO952329D0 (no) 1995-06-13 1995-06-13 Jotun As Polymerer for grohemmende maling og fremgangsmåte for fremstilling derav
SG60054A1 (en) 1996-04-17 1999-02-22 Nof Corp Coating composition
JP2000510891A (ja) 1996-05-22 2000-08-22 ヨズ.セー.ヘンペルズ スキブスファーバ―ファブリク アクティーゼルスカブ 防汚塗料
JP2000063708A (ja) 1998-08-25 2000-02-29 Kansai Paint Co Ltd 防汚塗料組成物
JP2000248207A (ja) 1999-03-02 2000-09-12 Kansai Paint Co Ltd 防汚塗料組成物
JP2003502473A (ja) 1999-06-11 2003-01-21 ヨズ.セー.ヘンペルズ スキブスファーバ−ファブリク アクティーゼルスカブ シリコン−含有コポリマー及び繊維からなる自己研磨性海洋防汚塗料組成物
NO327258B1 (no) 1999-07-27 2009-05-25 Ishikawajima Harima Heavy Ind Polyesterharpiks for anvendelse i en grohemmende maling samt grohemmende maling omfattende polyesterharpiksen
EP1127902A1 (en) 2000-02-25 2001-08-29 Sigma Coatings B.V. Metal-free binders for self-polishing anti-fouling paints
JP2002145888A (ja) * 2000-11-06 2002-05-22 Shin Etsu Chem Co Ltd テキシル基を有するクロロシラン化合物及びその製造方法
NO328137B1 (no) 2001-12-26 2009-12-14 Nippon Paint Co Ltd Akrylharpiks og antibegroingsbelegg
NO20020846L (no) 2002-02-21 2003-08-22 Jotun As Selvpolerende begroingshindrende maling
JP4361239B2 (ja) 2002-03-06 2009-11-11 中国塗料株式会社 防汚塗料組成物、該組成物からなる塗膜、該塗膜で被覆された基材、および防汚方法
NO320324B1 (no) 2002-03-26 2005-11-21 Jotun As Polymerer og monomerer og anvendelse derav samt fremgangsmate for fremstilling av polymerer og begroingshindrende maling inneholdende polymerer
KR101147065B1 (ko) 2003-07-07 2012-05-17 아크조노벨코팅스인터내셔널비.브이. 실릴 에스테르 코폴리머 조성물
WO2008105122A1 (ja) 2007-02-27 2008-09-04 Nitto Kasei Co., Ltd. 防汚塗料組成物、該組成物の製造方法、該組成物を用いて形成される防汚塗膜、該塗膜を表面に有する塗装物、及び該塗膜を形成する防汚処理方法
JP4505661B1 (ja) 2008-12-19 2010-07-21 日東化成株式会社 防汚塗料組成物、該組成物を用いて形成される防汚塗膜、該塗膜を表面に有する塗装物、及び該塗膜を形成する防汚処理方法
JP4769331B1 (ja) 2010-08-25 2011-09-07 日東化成株式会社 防汚塗料組成物、防汚塗料組成物用共重合体、該組成物を用いて形成される防汚塗膜を表面に有する塗装物

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62179514A (ja) * 1986-01-31 1987-08-06 Chugoku Toryo Kk ポリ(ジメチルアルキルシリル(メタ)アクリレ−ト)
EP1238980A1 (en) * 2001-03-06 2002-09-11 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Silyl (meth)acrylates having bulky substituent group and preparation thereof
JP2002332289A (ja) * 2001-03-06 2002-11-22 Shin Etsu Chem Co Ltd 嵩高い置換基を有するシリル(メタ)アクリレート化合物及びその製造方法
JP2004026660A (ja) * 2002-06-21 2004-01-29 Shin Etsu Chem Co Ltd シリル(メタ)アクリレート化合物の製造方法
US20100183540A1 (en) * 2007-07-06 2010-07-22 Jotun A/S Branched polymer and antifouling coating composition comprising the polymer
JP2010532402A (ja) * 2007-07-06 2010-10-07 ヨツン エーエス 分岐重合体、及びその重合体を含む防汚塗料組成物
US20110123478A1 (en) * 2008-06-11 2011-05-26 Jotun A/S Binder for antifouling coating composition and antifouling coating composition comprising binder
JP2011523969A (ja) * 2008-06-11 2011-08-25 ヨツン エーエス 防汚塗料組成物用バインダーおよびバインダーを含む防汚塗料組成物
JP2010144106A (ja) * 2008-12-19 2010-07-01 Nitto Kasei Co Ltd 防汚塗料組成物、該組成物を用いて形成される防汚塗膜、該塗膜を表面に有する塗装物、及び該塗膜を形成する防汚処理方法
US20110166253A1 (en) * 2008-12-19 2011-07-07 Kiyomi Mori Antifouling coating composition, antifouling coating film formed from the composition, coated object having the coating film on surface, and method of antifouling by forming the coating film

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102209168B1 (ko) 2016-07-01 2021-01-28 주고꾸 도료 가부시키가이샤 방오 도료 조성물, 방오 도막, 방오 도막 부착 기재 및 그의 제조 방법, 및 방오 방법
WO2018003135A1 (ja) * 2016-07-01 2018-01-04 中国塗料株式会社 防汚塗料組成物、防汚塗膜、防汚塗膜付き基材及びその製造方法、並びに防汚方法
US11254823B2 (en) 2016-07-01 2022-02-22 Chugoku Marine Paints, Ltd. Antifouling coating material composition, antifouling coating film, substrate provided with antifouling coating film and production method therefor, and antifouling method
KR20190013889A (ko) * 2016-07-01 2019-02-11 주고꾸 도료 가부시키가이샤 방오 도료 조성물, 방오 도막, 방오 도막 부착 기재 및 그의 제조 방법, 및 방오 방법
WO2018003136A1 (ja) * 2016-07-01 2018-01-04 中国塗料株式会社 防汚塗料組成物、防汚塗膜、防汚塗膜付き基材及びその製造方法、並びに防汚方法
US11098205B2 (en) 2016-11-09 2021-08-24 Chugoku Marine Paints, Ltd. Antifouling coating composition, antifouling coating film, substrate with antifouling coating film and method for producing same, and antifouling method
JPWO2018087846A1 (ja) * 2016-11-09 2019-09-26 中国塗料株式会社 防汚塗料組成物、防汚塗膜、防汚塗膜付き基材及びその製造方法、並びに防汚方法
WO2018087846A1 (ja) * 2016-11-09 2018-05-17 中国塗料株式会社 防汚塗料組成物、防汚塗膜、防汚塗膜付き基材及びその製造方法、並びに防汚方法
JP2020511586A (ja) * 2017-03-03 2020-04-16 ヨツン アクティーゼルスカブ 組成物
KR20190120798A (ko) * 2017-03-03 2019-10-24 요툰 에이/에스 조성물
JP7145175B2 (ja) 2017-03-03 2022-09-30 ヨツン アクティーゼルスカブ 組成物
KR102610866B1 (ko) * 2017-03-03 2023-12-06 요툰 에이/에스 조성물
JP2021503028A (ja) * 2017-11-15 2021-02-04 ヨトゥン アーエス 防汚組成物
JP7349426B2 (ja) 2017-11-15 2023-09-22 ヨトゥン アーエス 防汚組成物
JP7476396B1 (ja) 2023-05-31 2024-04-30 中国塗料株式会社 防汚塗料組成物

Also Published As

Publication number Publication date
KR20150104114A (ko) 2015-09-14
EP2935288B1 (en) 2016-10-19
WO2014096102A1 (en) 2014-06-26
EP2935288A1 (en) 2015-10-28
CN104955828A (zh) 2015-09-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2016501951A (ja) シリルエステルコポリマー
JP5373070B2 (ja) 防汚塗料組成物用バインダーおよびバインダーを含む防汚塗料組成物
JP7349241B2 (ja) 防汚コーティング組成物
CN111655799B (zh) 防污组合物
JP5254327B2 (ja) 分岐重合体、及びその重合体を含む防汚塗料組成物
JP7145175B2 (ja) 組成物
JP7386603B2 (ja) 防汚組成物
JP7178167B2 (ja) 防汚組成物
EP2725073B1 (en) Antifouling coating composition
WO2011092143A1 (en) Antifouling composition
JP2018109147A (ja) 防汚組成物
EP2912120B1 (en) Antifouling coating composition
GB2560158A (en) Composition
JP7085573B2 (ja) 組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161212

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171129

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171205

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20180302

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20181120