JP2016223600A - 気体圧縮機用の電磁クラッチ及び気体圧縮機 - Google Patents

気体圧縮機用の電磁クラッチ及び気体圧縮機 Download PDF

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英輝 柳川
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陽 山路
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博史 飯島
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Fumiaki Maruoka
史明 丸岡
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剛 鹿沼
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Abstract

【課題】気体圧縮機用の電磁クラッチにおいて、部品点数を増加させることなく、着磁音を低減する。
【解決手段】コンプレッサ(100)用の電磁クラッチ(80)は、磁力によりロータ(81)に断接されるアーマチュア82と、アーマチュア82に板ばね97を介して連結されたフランジ部88及び回転軸51に連結されるボス部89を有するハブ87と、を備え、ハブ87のフランジ部88は、ボス部89の軸心Cの方向への曲げに対する剛性を増大させた剛性増大部の一例として段差Mを有している。
【選択図】図3

Description

本発明は、気体圧縮機用の電磁クラッチ及び気体圧縮機に関する。
空気調和システム(以下、空調システムという。)には、冷媒ガスなどの気体を高圧の圧縮気体に圧縮する気体圧縮機が用いられている。
この気体圧縮機のうち外部から動力を受けて動作するものは、その動力の断接を切り替えるために、電磁クラッチを備えている。
電磁クラッチは、プーリと一体的に回転するロータと、電磁コイルと、電磁コイルの通電によって発生した磁束によりロータの外面に接し、電磁コイルの通電停止によって磁束が消失することによりロータの外面から離れるアーマチュアと、板ばねを介してアーマチュアに連結されたフランジ部及び回転軸に連結されたボス部を有するハブと、を備えている。(例えば、特許文献1参照)。
実開平6−30535号公報
ところで、電磁コイルに通電してアーマチュアがロータに接続されたとき、音(着磁音)が発生する。この音が車室内に侵入すると、乗員に対して異音として聴覚を刺激するものとなる。
そこで、特許文献1においては、板ばねとハブとの間に弾性材を設ける技術が提案されている。この技術によれば、アーマチュアとロータとの接続の際の衝撃を、弾性材の圧縮により緩衝して、音の発生を抑制している。しかし、弾性材の追加は、部品点数と組立工数とがそれぞれ増加するため、製造コストの上昇を招く。
ここで、本発明の発明者は、接続の際に発生した音を詳細に分析したところ、発生した音は、ハブの固有振動モードが深く関与していることが判明した。
本発明は、上述した、着磁音にハブの固有振動モードが深く関与しているとの新たな知見に基づいてなされたものであり、部品点数を増加させることなく、着磁音を低減することができる気体圧縮機用の電磁クラッチ及び気体圧縮機を提供することを目的とする。
本発明の第1は、磁力によりロータに断接されるアーマチュアと、前記アーマチュアに板ばねを介して連結されたフランジ部及び回転軸に連結されたボス部を一体に有するハブと、を備え、前記フランジ部は、前記ボス部の軸心の方向への曲げに対する剛性を増大させた剛性増大部を有している、気体圧縮機用の電磁クラッチである。
本発明の第2は、本発明に係る電磁クラッチと、前記電磁クラッチのハブに連結された回転軸を有する圧縮機本体と、を備えた気体圧縮機である。
本発明に係る気体圧縮機用の電磁クラッチ及び気体圧縮機によれば、部品点数を増加させることなく、着磁音を低減することができる。
本発明に係る気体圧縮機の一例であるベーンロータリ形式のコンプレッサの縦断面を示す断面図である。 図1の矢視Aによる、実施形態1の電磁クラッチにおけるアーマチュア、板ばね及びハブを示す側面図である。 図2におけるB−B線に沿った断面を示す断面図である。 図2におけるハブを示す斜視図であり、(A)はボス部の側から見た図、(B)はボス部とは反対側から見た図である。 実施形態1の電磁クラッチと、フランジ部に段差が形成されていない比較例の電磁クラッチとの、フランジ部の振動感度を示したグラフである。 実施形態2の電磁クラッチにおけるアーマチュア、板ばね及びハブを示す側面図である。 図6におけるC−C線に沿った断面を示す断面図である。 図6におけるハブを示す斜視図である。 実施形態2の電磁クラッチと、フランジ部にリブが形成されていない比較例の電磁クラッチとの、フランジ部の振動感度を示したグラフである。
以下、本発明に係る気体圧縮機用の電磁クラッチ及び気体圧縮機の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明に係る気体圧縮機の一例であるベーンロータリ形式のコンプレッサ100の縦断面を示す断面図である。
[実施形態1]
<コンプレッサの構成>
図示のコンプレッサ100は、例えば、冷却媒体の気化熱を利用して冷却を行なう空調システムの一部として構成される。この空調システムの他の構成要素である凝縮器、膨張弁、蒸発器等(いずれも図示を省略する)とともに冷却媒体の循環経路上に設けられている。なお、この空調システムは、例えば、車両(自動車など)の車室内の温度調整を行うための空調装置である。
コンプレッサ100は、蒸発器から取り入れた気体の冷却媒体としての冷媒ガスGを圧縮し、この圧縮された冷媒ガスGを凝縮器に供給する。凝縮器は圧縮された冷媒ガスGを液化させ、高圧で液状の冷媒として膨張弁に送出する。そして、高圧で液状の冷媒は、膨張弁で低圧化され、蒸発器に送出される。低圧の液状の冷媒は、蒸発器において周囲の空気から吸熱して気化し、気化熱を奪うことで蒸発器の周囲の空気を冷却する。気化して気体となった冷媒ガスGはコンプレッサ100に戻される。
コンプレッサ100は、図1に示すように、一端が開口し他端が閉じた略円筒状の本体ケース11と、この本体ケース11の一端側の開口を塞ぐフロントヘッド12とにより形成されたハウジング10を有している。本体ケース11とフロントヘッド12とは、複数本の六角ボルト等で締結されて、内部に空間を形成している。このハウジング10の内部の空間に、圧縮機本体60と油分離器70とが配置されている。
ハウジング10には、リテーナ(スナップリング)15により、圧縮機本体60の回転軸51に連結された電磁クラッチ80が固定されている。電磁クラッチ80は、本発明に係る気体圧縮機用の電磁クラッチの第1の実施形態(実施形態1)である。
フロントヘッド12は、蒸発器から低圧の冷媒ガスGをハウジング10の内部に吸入する吸入ポート12aを有している。本体ケース11は、ハウジング10の内部から高温、高圧の冷媒ガスGを凝縮器に吐出する吐出ポート11aを有している。フロントヘッド12には、回転軸51が通った円筒状のノーズ部12bを有し、ノーズ部12bに続いて、電磁クラッチ80が突き当てられる平面状の座面12cが形成されている。
ハウジング10の内部の空間は、圧縮機本体60によって、吸入ポート12aに通じた吸入室13と、吐出ポート11aに通じた吐出室14とに仕切られている。
圧縮機本体60は、例えばベーンロータリ形式の圧縮機であり、回転軸51の軸心C回りに回転することで、吸入室13を通じて低圧の冷媒ガスGを吸入して高温、高圧に圧縮し、圧縮された高圧の冷媒ガスGを、油分離器70を通じて吐出室14に吐出する。
油分離器70は、通過する冷媒ガスGから冷凍機油Rを分離する。
<電磁クラッチの構成>
電磁クラッチ80は、回転軸51への動力の供給の断接を切り替える。電磁クラッチ80は、ロータ81と、電磁コイル83と、コイルハウジング86と、アーマチュア82と、ハブ87と、を備えている。
コイルハウジング86は、内部に電磁コイル83を収容した円環状のコイルケース84と、コイルケース84に接合されて、フロントヘッド12に固定されるフランジプレート85とを有している。
フランジプレート85は、コイルケース84が接合された側とは反対の面が、フロントヘッド12に形成された座面12cに突き当てられた状態で、ノーズ部12bに取り付けられるリテーナ15により、フロントヘッド12に固定されている。電磁コイル83及びコイルハウジング86は、ハウジング10に固定されているため動かない。
ロータ81は、コイルケース84を囲むように形成されている。ロータ81は、フロントヘッド12のノーズ部12bに、ラジアルボールベアリング17を介して結合されている。ロータ81は、コンプレッサ100が搭載される車両からの動力を受けるプーリと一体的に、軸心C回りに回転する。
図2は図1の矢視Aによる、実施形態1の電磁クラッチ80におけるアーマチュア82、板ばね97及びハブ87を示す側面図、図3は図2におけるB−B線に沿った断面を示す断面図、図4は図2におけるハブ87を示す斜視図であって(A)はボス部89の側から見た図、(B)はボス部89とは反対側から見た図である。
アーマチュア82は、図1に示すように、ロータ81の端面(外面)と予め設定された隙間を介して対向して配置されている。アーマチュア82は、図2に示す平面視で略円形であり、外側の外輪部分82aと、外輪部分82aよりも内側の内輪部分82bとを有している。
外輪部分82aと内輪部分82bとは、軸心C回りの周方向の3か所の繋ぎ部82cで繋がっている。
アーマチュア82は、電磁コイル83の通電によって発生した磁束によりロータ81(図1参照)の端面に接し、ロータ81の回転が伝達される。一方、アーマチュア82は、電磁コイル83の通電停止によって磁束が消失することによりロータ81の端面から離れ、ロータ81の回転が伝達されなくなる。
ハブ87は、図2,3,4に示すように、軸心Cを中心とする円筒状のボス部89と、ボス部89の一方の端部から軸心Cの半径方向の外側に延びたフランジ部88とを有している。ボス部89とフランジ部88とは一体に形成されている。
ボス部89は、図1に示すように、ボルト16により回転軸51に連結されている。
フランジ部88は、図2に示す平面視で、略三角形の輪郭形状を有している。フランジ部88は、軸心C回りの半径方向に最も長い頂部がアーマチュア82の内輪部分82bの外形と略同じ位置となるような大きさで形成されている。
フランジ部88は、図2,3,4に示すように、ボス部89の軸心Cから予め設定された距離の部分に段差Mが形成されている。段差Mよりも外側(軸心Cを中心とする半径方向の外側)の部分88aを以下、外側部88aという。段差Mよりも内側(軸心Cを中心とする半径方向の外側)の部分88bを以下、内側部88bという。
段差Mは、段差Mがないものに比べて、フランジ部88の厚さ方向(軸心Cに沿った方向)の曲げに対する剛性を増大させる剛性増大部の一例となっている。
段差Mは、段差Mの形成されていない厚さt1の平板状のフランジ部88を鍛造等により塑性変形させることで形成されている。このため、外側部88aと内側部88bとは、同じ厚さ(軸心Cに沿った方向についての寸法)である。
段差Mは、軸心C回りの全周に亘ってフランジ部88に形成されている。外側部88aは、内側部88bに対して、軸心Cに沿った方向の、ボス部89とは反対向きに突出している。
板ばね97は、リング状に形成されている。板ばね97は、図2に示すように、軸心C回りの周方向に、等角度間隔で3つ設けられている。各板ばね97のリングの直径はアーマチュア82の半径よりも小さい。
各板ばね97は、軸心C回りの半径方向の外側に対応する部分において、カシメにより、アーマチュア82の外輪部分82aに結合されている。一方、各板ばね97は、軸心C回りの半径方向の内側に対応する部分において、結合ピン98により、ハブ87のフランジ部88に結合されて固定されている。
したがって、ハブ87のフランジ部88は、板ばね97を介してアーマチュア82に連結されている。
フランジ部88の、結合ピン98により板ばね97が固定された部分(板ばね固定部)は、内側部88bに形成されている。すなわち、段差Mが、板ばね97が固定された部分よりも軸心Cに対する半径方向の外側に形成されている。
フランジ部88の三角形の頂部は、図2に示すように、軸心Cから、各板ばね97がそれぞれ結合ピン98により固定された部分同士の各間の部分に向いた方向に形成されている。つまり、各板ばね97は、軸心Cからフランジ部88の辺に向かう方向の線上において、フランジ部88と結合されている。したがって、フランジ部88の三角形の頂部は、結合ピン98で板ばね97が固定された部分よりも、軸心C回りの半径方向に沿って外側となる。
フランジ部88の外側部88aのうち頂部の付近の外側部88aには、図3に示すように、ストッパゴム99が固定されている。したがって、段差Mは、フランジ部88のストッパゴム99が固定された部分(ストッパゴム固定部)よりも軸心Cに対する半径方向の内側に形成されている。
ストッパゴム99は、フランジ部88とアーマチュア82の内輪部分82bとの、軸心C方向に沿った間に介在し、フランジ部88の外側部88a及びアーマチュア82に接している。
<電磁クラッチの作用>
以上のように構成された実施形態の電磁クラッチ80によると、電磁コイル83に通電されていないときは、ロータ81とアーマチュア82とが離れているため、ロータ81の回転は、アーマチュア82に伝達されない。したがって、アーマチュア82と、板ばね97及びハブ87を介して連結された回転軸51は回転せず、圧縮機本体60は動作しない。
一方、電磁コイル83に通電されると、アーマチュア82が、板ばね97の弾性力に抗して電磁コイル83の側に吸引され、これにより、アーマチュア82がロータ81に接し、ロータ81の回転が、アーマチュア82に伝達される。アーマチュア82に伝達された回転は、板ばね97及びハブ87を介して回転軸51に伝達され、圧縮機本体60が動作して冷媒ガスGの吸入、圧縮及び吐出という一連の圧縮動作が行われる。
ここで、アーマチュア82がロータ81に接したとき、音(着磁音)が発生する。
本発明者の分析によると、この着磁音は、ハブ87の固有振動モードが深く関与していることが判明した。
すなわち、具体的には、アーマチュア82がロータ81に接する際に、アーマチュア82に対して軸心C方向の、ロータ81とは反対の側に配置されているハブ87のフランジ部88(特に、頂部に近い部分)が、図4(A)の矢印で示すように、軸心Cに沿った方向に撓む振動が発生することが判明した。そして、この振動によって生じる音は、例えば4000[Hz]付近の周波数であり、ハブ87の固有振動モードによる音であった。
本実施形態の電磁クラッチ80は、フランジ部88に段差Mが形成されていることで、段差Mが形成されていないフランジ部に比べて、フランジ部88の剛性を向上させている。
これにより、フランジ部88の撓みによる振動が、段差Mの形成されていないものに比べて抑制される。したがって、本実施形態の電磁クラッチ80及びコンプレッサ100によれば、弾性材等部品の数を増加させることなく、フランジ部88の振動により発生する着磁音のレベルを低減することができる。
また、フランジ部88の板厚を厚くして剛性を増大させるものではないため、フランジ部88の重量は増加せず、電磁クラッチ80の全体の重量及びコンプレッサ100の全体の重量を増大させることがない。
なお、電磁コイル83への通電が無くなると、アーマチュア82は板ばね97の弾性力によりロータ81から離れ、圧縮機本体60の動作は停止する。アーマチュア82がロータ81から離れたとき、アーマチュア82はハブ87のフランジ部88の側に戻る。このとき、アーマチュア82とフランジ部88との間には、ストッパゴム99が介在するため、アーマチュア82とフランジ部88とが直接接触することはない。したがって、アーマチュア82とフランジ部88とが直接接触することによる音は発生しない。
<解析例>
図5は、実施形態1の電磁クラッチ80と、フランジ部88に段差Mが形成されていない比較例の電磁クラッチとの、フランジ部88の振動感度を示したグラフである。なお、グラフにおいて、実線は本実施形態1の電磁クラッチ80の振動感度であり、破線は比較例の振動感度である。
図5に示したように、本実施形態1の電磁クラッチ80は、周波数4000[Hz]付近の振動感度が、比較例に比べて大幅に低減されている。これにより、本実施形態1の電磁クラッチ80は比較例に比べて、着磁音を低減することが実証された。
本実施形態の電磁クラッチ80のフランジ部88の振動は、アーマチュア82の変位が、板ばね97を介して板ばね97が固定された部分に伝わることで生じる。電磁クラッチ80は、フランジ部88の段差Mが、板ばね97が固定された部分よりも軸心Cに対する半径方向の外側に設定されている。したがって、板ばね97が固定された作用点(内側部88b)とフランジ部88の三角形の頂部との間の段差Mが、フランジ部88の剛性を増大させ、三角形の頂部の変位量を効果的に低減する。
また、本実施形態の電磁クラッチ80は、円に形成された段差Mが軸心C回りの全周に亘って形成されているため、フランジ部88の剛性を、軸心C回りの全周に亘って向上させることができる。
本実施形態の電磁クラッチ80は、外側部88aが内側部88bに対してボス部89と軸心Cに沿った方向に関して反対向きに突出し、内側部88bに板ばね97が固定されている。したがって、外側部88aにおけるアーマチュア82に向いた面と、アーマチュア82におけるフランジ部88に向いた面との間の隙間が、段差Mが形成されていないものに比べて広くなる。
この結果、外側部88aにおけるアーマチュア82に向いた面と、アーマチュア82におけるフランジ部88に向いた面との間に挟まれるストッパゴム99の厚さ(軸心Cに沿った方向についての厚さ)を厚く形成することができる。これにより、電磁コイル83による磁力が消失してアーマチュア82がロータ81から離れた際に、アーマチュア82がフランジ部88の側に戻るときの弾性エネルギを、厚く形成されたストッパゴム99で、より多く吸収することができる。
<変形例>
本実施形態の電磁クラッチ80は、フランジ部88が、図2の平面視の輪郭が略三角形であるが、本発明に係る電磁クラッチにおけるフランジ部は、この形状に限定されず、例えば、略四角形や略五角形の輪郭形状を有するものであってもよい。
また、フランジ部88の輪郭形状は、角形状に限定されず、円形状や星形状等であってもよい。
本実施形態の電磁クラッチ80は、アーマチュア82とハブ87とを結合する板ばね97がリング状に形成されているが、本発明に係る電磁クラッチにおける板ばねは、この形状に限定されず、矩形状であってもよいし、屈曲した形状や曲線状に曲がった形状であってもよい。
本実施形態の電磁クラッチ80は、段差Mが、軸心C回りの全周に亘って形成されているが、軸心C回りの一部の範囲にのみ形成されていてもよい。この場合、例えば、軸心Cからフランジ部88の頂部に向かう方向(ストッパゴム99が固定された部分に向かう方向)の部分に形成されていると、頂部の振動を効果的に抑制することができる。
本実施形態の電磁クラッチ80は、外側部88aが内側部88bよりもフランジ部88に対してボス部89と反対の向きに突出して形成されているが、外側部88aが内側部88bよりもフランジ部88に対してボス部89と反対の向きに突出して形成されていてもよい。
[実施形態2]
図6は、本発明の第2の実施形態(実施形態2)の電磁クラッチ180におけるアーマチュア82、板ばね97及びハブ187を示す図2相当の側面図、図7は、図6におけるC−C線に沿った断面を示す断面図、図8は、図6におけるハブ187を示す斜視図である。
図示の電磁クラッチ180は、図1に示したコンプレッサ100において、実施形態1の電磁クラッチ80に代えてハウジング10に取り付けられている。
<電磁クラッチの構成>
電磁クラッチ180は、電磁クラッチ80のハブ87に代えてハブ187が備えられている以外は、電磁クラッチ80と同じ構成である。ハブ187は、ハブ87のフランジ部88に相当するフランジ部188と、ボス部89と同じボス部189とが一体に形成されたものである。
フランジ部188は、図6,7,8に示すように、ボス部89に架け渡されて接合されたリブ188cを備えている。リブ188cは、軸心C回りの等角度間隔で3つ形成されている。
フランジ部188は、フランジ部88と同じく3つの頂部を有する略三角形に形成され、3つのリブ188cは、図8に示すように、軸心Cから3つの頂部にそれぞれ向かう線上(図中の一点鎖線で表す)の部分に形成されている。
板ばね97は、フランジ部188の、ボス部189の軸心Cを中心とした周方向に沿って等角度間隔で3つ設けられている。各板ばね97は、軸心Cからフランジ部188の辺に向かう方向の線上において、フランジ部188と結合されている。
これにより、3つのリブ188cは、図6に示すように、板ばね97がそれぞれ固定された部分同士の間の部分に形成されている。
リブ188cは、リブ188cがないものに比べて、フランジ部188の厚さ方向(軸心Cに沿った方向)の曲げに対する剛性を増大させる剛性増大部の一例となっている。
<電磁クラッチの作用>
以上のように構成された実施形態の電磁クラッチ180によると、電磁コイル83に通電されていないときは、ロータ81とアーマチュア82とが離れているため、ロータ81の回転は、アーマチュア82に伝達されない。したがって、アーマチュア82と、板ばね97及びハブ187を介して連結された回転軸51は回転せず、圧縮機本体60は動作しない。
一方、電磁コイル83に通電されると、アーマチュア82が、板ばね97の弾性力に抗して電磁コイル83の側に吸引され、これにより、アーマチュア82がロータ81に接し、ロータ81の回転が、アーマチュア82に伝達される。アーマチュア82に伝達された回転は、板ばね97及びハブ187を介して回転軸51に伝達され、圧縮機本体60が動作して冷媒ガスGの吸入、圧縮及び吐出という一連の圧縮動作が行われる。
ここで、アーマチュア82がロータ81に接したとき、音(着磁音)が発生するが、実施形態2の電磁クラッチ180は、フランジ部188とボス部189とを架け渡して接合されたリブ188cが、リブ188cのないものに比べて、フランジ部188の厚さ方向の曲げに対する剛性を増大させている。
これにより、フランジ部188の撓みによる振動が、リブ188cの無いものに比べて抑制される。したがって、実施形態2の電磁クラッチ180及びコンプレッサ100によれば、弾性材等部品の数を増加させることなく、フランジ部188の振動により発生する着磁音のレベルを一層低減させることができる。
<解析例>
図9は、実施形態2の電磁クラッチ180と、フランジ部188にリブ188cが形成されていない比較例の電磁クラッチとの、フランジ部188の振動感度を示したグラフである。なお、グラフにおいて、実線は本実施形態2の電磁クラッチ180の振動感度であり、破線は比較例の振動感度である。
図9に示したように、本実施形態の電磁クラッチ80は、周波数4000[Hz]付近の振動感度が、比較例に比べて大幅に低減されている。これにより、本実施形態2の電磁クラッチ80は比較例に比べて、着磁音を低減することが実証された。
本実施形態の電磁クラッチ180のフランジ部188は、リブ188cが、軸心Cからフランジ部188の略三角形の頂部に向かう線上の部分に形成されている。したがって、電磁クラッチ180は、フランジ部188の三角形の、特に頂部の撓みを効果的に低減することができる。
本実施形態の電磁クラッチ180は、3つのリブ188cが、フランジ部188の、板ばね97がそれぞれ固定された部分同士の間の部分に形成されているため、リブ188cが板ばね97の固定される部分(板ばね固定部)に干渉しない配置を採ることができる。
<変形例>
本実施形態の電磁クラッチ180は、フランジ部188が、図6の平面視の輪郭が略三角形であるが、本発明に係る電磁クラッチにおけるフランジ部は、この形状に限定されず、例えば、略四角形や略五角形の輪郭形状を有するものであってもよい。
また、フランジ部188の輪郭形状は、角形状に限定されず、円形状や星形状等であってもよい。
本発明に係る電磁クラッチにおける板ばねは、リング状に限定されず、矩形状であってもよいし、屈曲した形状や曲線状に曲がった形状であってもよい。
本発明に係る電磁クラッチにおけるリブは、軸心から頂部に向かう線上に形成されているものに限定されない。
さらに、本発明に係る電磁クラッチにおけるリブは、板ばねが固定された部分同士の間の部分に形成されているものに限定されない。
なお、図1〜4に示した実施形態1の電磁クラッチ80と、図6〜8に示した実施形態2の電磁クラッチ180とを組み合わせた電磁クラッチ(気体圧縮機)も、本発明に係る電磁クラッチの一例である。
上述した各実施形態のコンプレッサ100は、ベーンロータリ形式の気体圧縮機であるが、本発明に係る電磁クラッチが適用される気体圧縮機は、ベーンロータリ形式の気体圧縮機に限定されるものではない。したがって、ベーンロータリ形式以外の形式の気体圧縮機(斜板式の気体圧縮機、スクロール形式の気体圧縮機等)に適用される電磁クラッチも本発明の対象となる。
51 回転軸
80 電磁クラッチ
81 ロータ
82 アーマチュア
87 ハブ
88 フランジ部
88a 外側の部分(外側部)
88b 内側の部分(内側部)
89 ボス部
97 板ばね
100 コンプレッサ(気体圧縮機)
C 軸心
G 冷媒ガス
M 段差(剛性増大部)
R 冷凍機油

Claims (9)

  1. 磁力によりロータに断接されるアーマチュアと、
    前記アーマチュアに板ばねを介して連結されたフランジ部及び回転軸に連結されたボス部を一体に有するハブと、を備え、
    前記フランジ部は、前記ボス部の軸心の方向への曲げに対する剛性を増大させた剛性増大部を有している、気体圧縮機用の電磁クラッチ。
  2. 前記剛性増大部は、前記軸心から予め設定された距離に形成された段差である、請求項1に記載の気体圧縮機用の電磁クラッチ。
  3. 前記フランジ部は、前記板ばねが固定された板ばね固定部と、前記アーマチュアとの間に介在するストッパゴムが固定されたストッパゴム固定部とを有し、
    前記段差は、前記軸心を中心とする半径方向の、前記板ばね固定部と前記ストッパゴム固定部との間に形成されている、請求項2に記載の気体圧縮機用の電磁クラッチ。
  4. 前記フランジ部の、前記段差よりも外側の部分が前記段差よりも内側の部分に対して、前記軸心の方向の前記ボス部とは反対の向きに突出している、請求項2又は3に記載の気体圧縮機用の電磁クラッチ。
  5. 前記段差は、前記軸心を中心とした全周に亘って形成されている、請求項2から4のうちいずれか1項に記載の気体圧縮機用の電磁クラッチ。
  6. 前記剛性増大部は、前記ボス部に架け渡されたリブである、請求項1に記載の気体圧縮機用の電磁クラッチ。
  7. 前記フランジ部は、3つ以上の頂部を有する角形に形成され、
    前記リブは、前記軸心から前記頂部に向かう線上に形成されている、請求項6に記載の気体圧縮機用の電磁クラッチ。
  8. 前記板ばねが、前記フランジ部の、前記ボス部の軸心を中心とした周方向に沿って複数設けられ、
    前記リブは、前記板ばねがそれぞれ固定された部分同士の間の部分に形成されている、請求項6又は7に記載の気体圧縮機用の電磁クラッチ。
  9. 請求項1から8のうちいずれか1項に記載の電磁クラッチと、
    前記ハブに連結された回転軸を有する圧縮機本体と、を備えた気体圧縮機。
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