JP2016174028A - 固体撮像装置および多眼カメラモジュール - Google Patents

固体撮像装置および多眼カメラモジュール Download PDF

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洋一 橋階
園望 高橋
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園望 高橋
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Takayuki Natsui
貴幸 夏井
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Tomoaki Takano
智章 高野
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Abstract

【課題】大型化を抑制し、かつ近赤外感度を向上させることができる固体撮像装置を提供する。【解決手段】実施形態に係る固体撮像装置は、可視光を受光する複数のカラー画素と、近赤外光を受光する複数の近赤外画素と、を有する画素部を備える。前記複数の近赤外画素は、前記近赤外光のみを受光する第1の近赤外画素と、前記近赤外光および前記可視光を受光する第2の近赤外画素と、によって構成される。【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、固体撮像装置および多眼カメラモジュールに関する。
従来から、複数のカラー画素(赤色光を受光する赤色画素、緑色光を受光する緑色画素、および青色光を受光する青色画素)を2次元配列した画素部を有する固体撮像装置が知られている。この固体撮像装置によれば、カラー画像を得ることができる。近年、このようなカラー画像を得ることができる固体撮像装置において、可視領域の撮像に加えて、近赤外領域の撮像も可能にすることが、特に美容、医療、農業分野などにおいて望まれている。
近赤外領域における撮像を可能にするためには、画素部に、近赤外光を受光する近赤外画素を設ければよい。しかしながら、画素部に近赤外画素を設けると、画素部に設けられる各画素の画素サイズを縮小しなければならず、近赤外感度が低下する、という問題がある。この問題を解決するために、画素サイズを拡大すると、画素部のサイズも拡大し、固体撮像装置のサイズも大きくなる。すなわち、可視領域および近赤外領域の撮像が可能な従来の固体撮像装置において、大型化を抑制しつつ、近赤外感度を向上させることは困難であった。
特開2012−19113号公報
実施形態は、大型化を抑制し、かつ近赤外感度を向上させることができる固体撮像装置および多眼カメラモジュールを提供することを目的とする。
実施形態に係る固体撮像装置は、可視光を受光する複数のカラー画素と、近赤外光を受光する複数の近赤外画素と、を有する画素部を備える。前記複数の近赤外画素は、前記近赤外光のみを受光する第1の近赤外画素と、前記近赤外光および前記可視光を受光する第2の近赤外画素と、によって構成される。
また、実施形態に係る多眼カメラモジュールは、固体撮像装置、遮光性のレンズホルダ、第1のレンズ、および第2のレンズ、を備える。前記固体撮像装置は、実装基板上に配置され、第1の画素部および第2の画素部を有する。前記レンズホルダは、第1のレンズ収納部および第2のレンズ収納部を有し、前記第1の画素部上に前記第1のレンズ収納部が配置されるとともに、前記第2の画素部上に前記第2のレンズ収納部が配置されるように、前記実装基板に実装される。前記第1のレンズは前記第1のレンズ収納部内に配置され、前記第2のレンズは前記第2のレンズ収納部内に配置される。前記固体撮像装置の前記第1の画素部および前記第2の画素部にはそれぞれ、可視光を受光する複数のカラー画素、近赤外光のみを受光する複数の第1の近赤外画素、および前記近赤外光および前記可視光を受光する複数の第2の近赤外画素、が2次元配列されている。そして、前記第2の画素部の画素配列は、前記第1の画素部の画素配列をミラー反転した配列となっている。
実施形態に係る固体撮像装置を模式的に示す上面図である。 図1に示す固体撮像装置の画素部の一部を拡大して模式的に示す上面図である。 画素部に配列される一つの画素グループを拡大して示す上面図である。 図3の一点鎖線Xa−Xa´に沿った画素グループの断面図である。 図3の一点鎖線Xb−Xb´に沿った画素グループの第断面図である。 実施形態に係る固体撮像装置の製造方法を説明するための図であって、図4Aに対応する断面図である。 実施形態に係る固体撮像装置の製造方法を説明するための図であって、図4Bに対応する断面図である。 実施形態に係る固体撮像装置の製造方法を説明するための図であって、図4Aに対応する断面図である。 実施形態に係る固体撮像装置の製造方法を説明するための図であって、図4Bに対応する断面図である。 実施形態に係る固体撮像装置の製造方法を説明するための図であって、図4Aに対応する断面図である。 実施形態に係る固体撮像装置の製造方法を説明するための図であって、図4Bに対応する断面図である。 実施形態に係る固体撮像装置の製造方法を説明するための図であって、図4Aに対応する断面図である。 実施形態に係る固体撮像装置の製造方法を説明するための図であって、図4Bに対応する断面図である。 実施形態に係る固体撮像装置の製造方法を説明するための図であって、図4Aに対応する断面図である。 実施形態に係る固体撮像装置の製造方法を説明するための図であって、図4Bに対応する断面図である。 実施形態に係る固体撮像装置を示す電気ブロック図である。 シリコンに入射された光が電子に変換される電子変換率を、光の波長毎に示すグラフである。 応用例に係る多眼カメラモジュールの要部を模式的に示す上面図である。 図12の一点鎖線Y−Y´に沿って示す多眼カメラモジュールの断面図である。 応用例に係る多眼カメラモジュールに適用される固体撮像装置を模式的に示す上面図である。 第1の画素部の一部を拡大して示す上面図である。 第2の画素部の一部を拡大して示す上面図である。 応用例に係るカメラモジュールに適用される固体撮像装置を示す電気ブロック図である。 応用例に係る多眼カメラモジュールの変形例を示す、図13に対応する断面図である。
以下に、実施形態に係る固体撮像装置および多眼カメラモジュールを、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、実施形態に係る固体撮像装置を模式的に示す上面図である。この固体撮像装置10において、例えばシリコンによって構成される半導体基板11の一方の面側には、画素部12およびロジック回路部13が設けられている。画素部12は、可視光および近赤外光を受光する領域であり、光を受光すると、その受光量に応じて信号電荷を発生させる。ロジック回路部13は、画素部12において発生した信号電荷を電圧信号として取り出し、その信号に対して補正処理等の各種信号処理を行う。
なお、半導体基板11の一方の面のうち、画素部12およびロジック回路部13を囲う周辺部には、複数の導通パッド14が設けられている。画素部12およびロジック回路部13に供給される駆動電圧、ロジック回路部13に対する各種信号の入出力は、これらの導通パッド14を介して行われる。
図2は、図1に示す固体撮像装置10の画素部12の一部を拡大して模式的に示す上面図である。図2に示すように、画素部12は、複数の画素グループ15を2次元配列することによって構成されている。
図3は、画素部12に配列される一つの画素グループ15を拡大して示す上面図である。図3に示すように、画素グループ15は、近赤外光を受光する近赤外画素16および可視光を受光するカラー画素17を含んでいる。画素グループ15は、複数の近赤外画素16および複数のカラー画素17を2次元配列することによって構成されている。なお、上述の近赤外光とは、650nm〜900nmの波長の光を意味する。
近赤外画素16は、近赤外光のみを受光することができる第1の近赤外画素161、または近赤外光および近赤外光以外の光を受光することができる第2の近赤外画素162、のいずれかからなる。一つの画素グループ15を構成する複数の近赤外画素16は、少なくとも一つの第1の近赤外画素161、および少なくとも一つの第2の近赤外画素162、によって構成される。なお、図2および図3において、第1の近赤外画素161は「N」と表示され、第2の近赤外画素162は「NB」と表示されている。
実施形態に係る固体撮像装置10においては、近赤外光を受光することにより得ることができる近赤外画像の画質を向上させるために、一つの画素グループ15内に、複数の第1の近赤外画素161が設けられている。そして、画素部12に設けられるほぼ全ての第1の近赤外画素161は、同一画素グループ15内において、または画素グループ15間において、互いに隣接するように設けられている。なお、「ほぼ全ての」の意味については後述する。
図示するように、一つの画素グループ15が6行6列に配列された36画素によって構成される場合、一つの画素グループ15内に、第1の近赤外画素161は、例えば8個だけ設けられる。このうち4個の第1の近赤外画素161は、画素グループ15の中央部分に互いに隣接するように設けられている。そして他の4個の第1の近赤外画素161は、画素グループ15の4角に設けられる。4角に設けられる第1の近赤外画素161は、同一の画素グループ15内においては、他の第1の近赤外画素161と隣接しない。しかしながら、図2に示すように、画素グループ15を複数個配列すると、各画素グループ15の4角に設けられた第1の近赤外画素161は、他の画素グループ15の4角の第1の近赤外画素161と隣接する。このようにして、ほぼ全ての第1の近赤外画素161は、互いに隣接するように設けられている。
上記のように複数の第1の近赤外画素161を設けた場合、複数の画素グループ15によって構成される画素部12の4角に第1の近赤外画素161が配置されることとなる。これらの第1の近赤外画素161は、カラー画素17と隣接することとなり、第1の近赤外画素161とは隣接しない。すなわち、画素部12に設けられる「ほぼ全ての」第1の近赤外画素161が互いに隣接する、の意味は、画素部12の4角に設けられる第1の近赤外画素161を除いた全ての第1の近赤外画素161が互いに隣接する、の意味である。
次に、第2の近赤外画素162は、近赤外光を受光することができると同時に、可視光も受光することができる画素であり、近赤外画像を撮像したい場合に、補助的に近赤外画素として用いられる補助近赤外画素である。このような第2の近赤外画素162は、第1の近赤外画素161に隣接する位置に設けられる。
実施形態に係る固体撮像装置10において、第2の近赤外画素162は、近赤外光を受光することができると同時に、青色光も受光することができる画素である。このような第2の近赤外画素162が、画素グループ15の中央部分に設けられた複数の第1の近赤外画素161に隣接するように設けられている。言い換えると、実施形態に係る固体撮像装置10において、第2の近赤外画素162は、画素グループ15の中央部分に設けられた複数の第1の近赤外画素161に隣接する青色画素を、近赤外光も受光できるように構成した画素である。
続いて、画素グループ15内に設けられる複数のカラー画素17について説明する。カラー画素17は、可視光を受光する画素であって、例えば赤色光を受光することができる赤色画素17R、緑色光を受光することができる緑色画素17G、または青色光を受光することができる青色画素17B、のいずれかからなる。一つの画素グループ15を構成する複数のカラー画素17は、少なくとも一つの赤色画素17R、少なくとも一つの緑色画素17G、および少なくとも一つの青色画素17B、によって構成される。なお、図2および図3において、赤色画素17Rは「R」と表示され、緑色画素17Gは「G」と表示され、青色画素17Bは「B」と表示されている。
このような複数のカラー画素17は、画素グループ15の中央部分に設けられた複数の第1の近赤外画素161およびこれに隣接する第2の近赤外画素162を囲うように設けられている。
画素グループ15は、複数の近赤外画素16および複数のカラー画素17を、以上に説明したように2次元配列することによって構成されている。ここで、例えば画素グループ15が、第1の近赤外画素161、近赤外光および青色光を受光する第2の近赤外画素162、赤色画素17R、緑色画素17G、および青色画素17B、をそれぞれ少なくとも一つずつ有する場合、画素グループ15の画素配列における各行および各列はそれぞれ、以下に示す第1の画素群、第2の画素群、第3の画素群のいずれか一つに含まれる複数の画素によって構成される。
第1の画素群:赤色画素17R、緑色画素17G、青色画素17B、第1の近赤外画素161
第2の画素群:赤色画素17R、緑色画素17G、青色画素17B、第2の近赤外画素162
第3の画素群:赤色画素17R、緑色画素17G、第1の近赤外画素161、第2の近赤外画素162
すなわち、画素グループ15の画素配列における各行および各列はそれぞれ、赤色画素17R、緑色画素17G、青色光を受光することができる画素(青色画素17Bまたは第2の近赤外画素162)、および近赤外光を受光することができる画素(第1の近赤外画素161または第2の近赤外画素162)、を全て含むように構成されている。
次に、画素グループ15を構成する各画素16、17の具体的な構成について、図面を参照して説明する。図4Aは、図3の一点鎖線Xa−Xa´に沿った画素グループ15の断面図であり、図4Bは、図3の一点鎖線Xb−Xb´に沿った画素グループ15の第断面図である。
図4Aおよび図4Bに示すように、各画素16、17は、P型の半導体基板11に設けられている。
半導体基板11の一方の面(例えば表面)には、各々がN型の不純物層によって構成される複数の受光層18が設けられている。各受光層18は、赤外光を受光できるように、半導体基板11の表面から深さ方向に向かって深部に至るまで設けられている。このような複数の受光層18は、半導体基板11の一方の面に、格子状に2次元配列されている。
なお、各受光層18は、半導体基板に設けられたP型ウェルの表面に設けられていてもよい。
半導体基板11の一方の面上には、この面に接するように配線層19が形成されている。配線層19は、受光層18において光電変換によって発生した信号電荷を電圧信号として読み出すゲート20、および各種配線21、が層間絶縁膜22を介して層状に積層された構成である。
この配線層19の上面上には、この面に接するように、赤外光を遮断する赤外線遮断層23が設けられている。赤外線遮断層23は、近赤外光を含む赤外光を実質的に透過させないように構成されればよい。実施形態に係る固体撮像装置10において、赤外線遮断層23としては、例えば、SiO膜とTiO膜とを交互に積層した積層膜が適用されている。
赤外線遮断層23は、半導体基板11の一方の面上に、選択的に設けられている。具体的に、赤外線遮断層23は、半導体基板11の一方の面上のうち、カラー画素17が設けられる領域に設けられている。そして、赤外線遮断層23は、半導体基板11の一方の面上のうち、近赤外画素16が設けられる領域には設けられていない。
選択的に設けられた赤外線遮断層23を含む半導体基板11の一方の面上には、赤外線遮断層23を覆い、かつ赤外線遮断層23から露出する半導体基板11の一方の面に接触するように、酸化膜24が設けられている。酸化膜24は、赤外線遮断層23および半導体基板11と、後述する金属製の遮光壁25と、の密着性を良好にするために設けられる膜である。このような酸化膜24としては、例えばSiO膜、SiN膜、等が適用される。
そして、このように設けられた酸化膜24の上面上のうち、画素16、17間に相当する所定領域には、遮光壁25が設けられている。遮光壁25は、各画素16、17に入射された光が隣接する他の画素16、17に侵入することを抑制するために設けられている。遮光壁25は、例えばTi、W、Tiを積層した金属体によって構成されている。
酸化膜24の上面上には、この面に接し、かつ遮光壁25間を埋めるように、フィルタ層26が設けられている。フィルタ層26は、可視光を透過する複数のカラーフィルタ26R、26G、26B、および少なくとも近赤外光を透過する複数の近赤外フィルタ26N、によって構成される。
本実施形態に係る固体撮像装置10のように、複数のカラー画素17が、赤色画素17R、緑色画素17G、および青色画素17B、からなる場合、フィルタ層26には、赤色光を透過する赤色フィルタ26R、緑色光を透過する緑色フィルタ26G、および青色光を透過する青色フィルタ26B、が設けられる。赤色フィルタ26Rは、赤外線遮断層23の上方において、赤色画素17Rとなる領域の遮光壁25間を埋めるように設けられており、緑色フィルタ26Gは、赤外線遮断層23の上方において、緑色画素17Gとなる領域の遮光壁25間に設けられており、青色フィルタ26Bは、赤外線遮断層23の上方において、青色画素17Bとなる領域の遮光壁25間を埋めるように設けられている。
さらに、例えば青色フィルタ26Bは、赤外線遮断層23から露出した半導体基板11の一方の面の上方において、第2の近赤外画素162となる領域の遮光壁25間を埋めるように設けられている。なお、この領域には、赤色フィルタ26Rまたは緑フィルタ26Gが設けられてもよいが、青色フィルタ26Bが設けられることが好ましい。
他方、近赤外光を透過する複数の近赤外フィルタ26Nの各々は、赤外線遮断層23から露出した半導体基板11の一方の面の上方において、第1の近赤外画素161となる領域の遮光壁25間を埋めるように設けられている。
このようなフィルタ層26の上面上には、フィルタ層26の上面に接するように平坦化層27が設けられている。そして、平坦化層27の上面上には、平坦化層27の上面に接するように、複数のマイクロレンズ28が設けられている。なお、平坦化層27および複数のマイクロレンズ28は、少なくとも透明性を有する樹脂によって構成されており、それぞれ別工程によって形成されてもよいし、平坦化層27の上面側をレンズ状に加工することにより一括形成されてもよい。
以上に説明したように、各カラー画素17は、受光層18(以下、この受光層18を第1の受光層18と称する場合がある。)、第1の受光層18の上方に設けられた赤外線遮断層23、赤外線遮断層23の上方に設けられたカラーフィルタ(赤色フィルタ26R、緑色フィルタ26G、青色フィルタ26B)(以下、このカラーフィルタを第1のカラーフィルタと称する場合がある。)、および第1のカラーフィルタの上方に設けられたマイクロレンズ28(以下、このマイクロレンズ28を、第1のマイクロレンズ28と称する場合がある。)、によって構成されている。
また、第1の近赤外画素161は、受光層18(以下、この受光層18を第2の受光層18と称する場合がある。)、第2の受光層18の上方に赤外線遮断層23を介さずに設けられた近赤外フィルタ26N、および近赤外フィルタ26Nの上方に設けられたマイクロレンズ28(以下、このマイクロレンズ28を、第2のマイクロレンズ28と称する場合がある。)、によって構成されている。
そして、第2の近赤外画素162は、受光層18(以下、この受光層18を第3の受光層18と称する場合がある。)、第3の受光層18の上方に赤外線遮断層23を介さずに設けられたカラーフィルタ(例えば青色フィルタ26B)(以下、このカラーフィルタを第2のカラーフィルタと称する場合がある。)、および第2のカラーフィルタの上方に設けられたマイクロレンズ28(以下、このマイクロレンズ28を、第3のマイクロレンズ28と称する場合がある。)、によって構成されている。
なお、以上に説明した固体撮像装置10は、半導体基板11の一方の面に受光層18を有し、その面の上方に配線層19を介してフィルタ層26および複数のマイクロレンズ28が設けられた、いわゆる表面照射型(FSI型)の固体撮像装置である。
次に、以上に説明した固体撮像装置の製造方法について、図5A、図5B〜図9A、図9Bを参照して説明する。図5A、図5B〜図9A、図9Bはそれぞれ、実施形態に係る固体撮像装置10の製造方法を説明するための図である。各図Aは、図4Aに対応する断面図であり、各図Bは、図4Bに対応する断面図である。
まず、図5Aおよび図5Bに示すように、例えばP型のシリコン基板によって構成される半導体基板11の一方の面に、各々がN型の不純物層である複数の受光層18を形成し、複数の受光層18が形成された半導体基板11の一方の面上に、この面に接するように配線層19を形成する。さらに、配線層19の上面上に、この面に接するように、赤外線遮断層23を選択的に形成する。赤外線遮断層23は、例えば、配線層19の上面上の全面に、SiO膜とTiO膜とを交互に積層して赤外線遮断層23を形成した後、近赤外画素となる領域の赤外線遮断層23をエッチング等によって選択的に除去することによって形成される。
次に、図6Aおよび図6Bに示すように、赤外線遮断層23の上面上および赤外線遮断層23から露出する半導体基板11の上面上に、これらの面に接するように酸化膜24を形成する。酸化膜24は、例えばCVD法によってSiO膜またはSiN膜を成膜することにより形成される。
次に、図7Aおよび図7Bに示すように、画素間に相当する酸化膜24の上面上に、例えばTi膜によって構成される下地金属膜25aを形成する。続いて、図8Aおよび図8Bに示すように、下地金属膜25a上に、例えばW膜、Ti膜がこの順で積層された金属膜25bを、例えばめっき法によって形成する。このようにして、下地金属膜25aおよび金属膜25bによって構成される遮光壁25を形成する。
次に、図9Aおよび図9Bに示すように、遮光壁25が設けられた酸化膜24の上面上に、酸化膜24に接し、かつ遮光壁25間を埋めるように、フィルタ層26を形成する。フィルタ層26は、同一色の画素毎にそれぞれ異なる顔料層を、遮光壁25間を埋めるように形成することによって設けられる。
このようにフィルタ層26を形成した後、フィルタ層26の上面上に、平坦化層27、および複数のマイクロレンズ28を形成することにより、固体撮像装置10を製造することができる。
次に、このように製造される固体撮像装置10の動作について、図10を参照して説明する。図10は、固体撮像装置10を示す電気ブロック図である。
まず、受光部の画素部12に光が照射されると、画素部12に信号電荷が蓄積され、信号電荷に応じた電圧信号が形成される。
ロジック回路部13の信号処理部29は、画素部12において形成された電圧信号を、画像データとして読み出す。ここで、外部から信号処理部29に与えられる指示によって、固体撮像装置10がカラー画像を出力する場合、画素部12からは、赤色画像データ、緑色画像データ、および青色画像データ、をそれぞれ読み出す。この場合、第2の近赤外画素162は、青色画素とみなされる。他方、外部から信号処理部29に与えられる指示によって、固体撮像装置10が近赤外画像を出力する場合、画素部12からは、近赤外画像データを読み出す。この場合、第2の近赤外画素162は、近赤外画素とみなされる。
なお、ロジック回路部13にはアナログデジタル変換部(A/D変換部)30が設けられている。したがって、信号処理部29が画素部12から受け取る画像データは、デジタルデータとなっている。
信号処理部29がデジタル化された各種画像データを受け取ると、その画像データに対して補正処理を行う。デジタル化された各種画像データが赤色画像データ、緑色画像データ、および青色画像データ、である場合、信号処理部29は、これらの画像データを合成してカラー画像データを形成する。デジタル化された各種画像データが近赤外画像データである場合、信号処理部29は、上記のような合成処理を実施しない。このようにしてカラー画像データまたは近赤外画像データを作成した後、その画像データを出力部31に送信する。
出力部31は、受け取った画像データを、表示ドライバに送り、表示部において、画像データに基づく画像を表示する。
固体撮像装置10がこのように動作することにより、カラー画像または近赤外画像を得ることができる。
以上の説明した実施形態に係る固体撮像装置10によれば、近赤外光を受光する第1の近赤外画素161に加えて、さらに、可視光および近赤外光を受光することができ、カラー画素としても近赤外画素としても機能させることができる第2の近赤外画素162が、画素部12に設けられている。このように、カラー画素としても近赤外画素としても機能させることができる画素を画素部12に設けたことにより、画素部12のサイズの大型化を抑制しつつ、近赤外感度を向上させることができる。したがって、大型化を抑制し、かつ近赤外感度を向上させることができる固体撮像装置を提供することができる。
また、実施形態に係る固体撮像装置10によれば、第2の近赤外画素162を、カラー画素の青色画素を近赤外光も受光できるように構成することによって設けている。したがって、この画素162において発生する混色を抑制することができる。
ここで図11を参照する。図11は、シリコンに入射された光が電子に変換される電子変換率を、光の波長毎に示すグラフである。図11を参照するとわかるように、450nm程度の短波長の光である青色光は、シリコン内に2μm程度侵入したところで、ほぼ全て電子に変換される。すなわち、青色光は、シリコンのごく浅い表面部分で光電変換される。これに対して、650nm〜900nm程度の長波長の光である近赤外光は、シリコン内に15μm程度侵入しても、全ては電子に変換されない。すなわち、近赤外光は、シリコンの深い部分で光電変換される。このように、青色光が光電変換される部分と、近赤外光が光電変換される部分と、は極めて遠い。したがって、青色画素を近赤外光も受光できるように構成することによって第2の近赤外画素162を設けても、この画素162において混色は発生しにくくなっている。
これに対して、図11を参照するとわかるように、赤色光が光電変換される部分と、近赤外光が光電変換される部分と、は極めて近い。したがって、カラー画素の赤色画素を、近赤外光も受光できるように構成することによって第2の近赤外画素を設けた場合、この画素において混色が発生しやすくなる。
また、実施形態に係る固体撮像装置10によれば、第1の近赤外画素161と第2の近赤外画素162と、を互いに隣接させている。これにより、近赤外画像にボケが発生することを抑制できるとともに、これらの近赤外画素において発生した信号電荷が、カラー画素17に侵入することによって発生するカラー画像の劣化を抑制することができる。
さらに、実施形態に係る固体撮像装置10によれば、複数の第1の近赤外画素161についても同様に、互いに隣接させている。したがって、同様の理由により、近赤外画像にボケが発生することを抑制できるとともに、カラー画像の劣化を抑制することができる。
また、実施形態に係る固体撮像装置10によれば、画素部12を構成する画素グループ15の画素配列における各行および各列はそれぞれ、赤色画素17R、緑色画素17G、青色光を受光することができる画素(青色画素17Bまたは第2の近赤外画素162)、および近赤外光を受光することができる画素(第1の近赤外画素161または第2の近赤外画素162)、を全て含むように構成されている。したがって、画素部12を構成する全ての画素16、17において、カラー値(例えばR値、G値、B値、等)、および近赤外値、を算出でき、近赤外画像およびカラー画像に、いわゆる画質の劣化(色データ抜け)が発生することを抑制することができる。
(応用例)
以下に、実施形態に係る固体撮像装置10を多眼カメラモジュールに応用した例について、図面を参照して説明する。図12は、応用例に係る多眼カメラモジュールの要部を模式的に示す上面図である。図12に示すように、応用例に係る多眼カメラモジュール110は、長方形状の実装基板111上に、第1のレンズ収納部112aおよび第2のレンズ収納部112bを有するレンズホルダ113を、固体撮像装置114を覆うように配置することによって構成されている。なお、後に詳述するが、固体撮像装置114は、実施形態に係る固体撮像装置10の画素部12とほぼ同様に構成される2つの画素部115a、115bを有している。
なお、図12に示される斜線領域C1は、レンズホルダ113と固体撮像装置114との接着剤を介した接触領域である。また、斜線領域C2は、レンズホルダ113と実装基板111との接着剤を介した接触領域である。これらの斜線領域C1、C2については後に詳述する。
図13は、図12の一点鎖線Y−Y´に沿って示す多眼カメラモジュール110の断面図である。図13に示すように、実装基板111上には、固体撮像装置114が配置されている。実装基板111は、プリント配線基板またはセラミック基板等によって構成される。
図14は、多眼カメラモジュール110に適用される固体撮像装置114を模式的に示す上面図である。図14に示すように、固体撮像装置114は、第1の画素部115a、第2の画素部115b、およびロジック回路部116を有する。固体撮像装置114は、各々が受光部およびロジック回路を有する複数のダイチップを組み合わせた構成であってもよいが、一枚の半導体基板117に、第1の画素部115a、第2の画素部115b、およびロジック回路部116、を設けることによって構成された一つのダイチップであることが好ましい。固体撮像装置114を一つのダイチップにすることにより、第1の画素部115aと第2の画素部115bとの相対的な位置ずれを抑制することできる。また、一枚の半導体基板117に、第1の画素部115aおよび第2の画素部115bに共通のロジック回路部116を設けることによって、電源ライン、信号ライン、導通パッド等を適宜共通化することができ、画素部およびロジック回路を有するダイチップを2個組み合わせた構成の固体撮像装置と比較して、電源ライン、信号ライン、導通パッド等を少なくすることができる。なお、半導体基板117は、例えば長方形状のシリコン基板である。
ここで、第1の画素部115aおよび第2の画素部115bの構成について説明する。図15Aは、第1の画素部の一部を拡大して示す上面図であり、図15Bは、第2の画素部の一部を拡大して示す上面図である。図15Aに示すように、多眼カメラモジュール110に適用される固体撮像装置114の第1の画素部115aは、図2に示す固体撮像装置10の画素部12と同様の画素配列によって構成されている。これに対して図15Bに示すように、固体撮像装置114の第2の画素部115bは、第1の画素部115aをミラー反転した画素配列によって構成されている。
図14を参照する。固体撮像装置114のロジック回路部116は、半導体基板117の一方の面上に配線、受動素子、トランジスタ等を形成し、全体をパッシベーション膜で覆うことによって構成される信号処理回路である。ロジック回路部116は、半導体基板117の一方の面上において、第1の画素部115aと第2の画素部115bとの間に設けられている。
このロジック回路部116は、第1の画素部115aおよび第2の画素部115bから得られるそれぞれの画像データを取り出し、取り出された各画像データに対して補正処理等の各種信号処理を行う。また、ロジック回路部116は、第1の画素部115aおよび第2の画素部115bから得られる複数の画像データを合成して高解像度の2次元画像、または3次元画像、等の画像データを形成する。
なお、ロジック回路部116は、第1の画素部115aと第2の画素部115bとの中間位置に設けられていることが好ましい。ここで、中間位置とは、第1の画素部115aから画像データが出力され、その画像データがロジック回路部116に入力されるまでに必要な時間t1と、第2の画素部115bから画像データが出力され、その画像データがロジック回路部116に入力されるまでに必要な時間t2と、が実質的に等しいとみなせる位置を意味する。このような位置にロジック回路部116を設けることにより、一方の画像データに対して他方の画像データが遅延してロジック回路部116に入力されることを抑制することができ、ロジック回路116内の回路構成や信号処理を単純化できるとともに、信号処理に係る負荷を低減することができる。
以上に説明したように、固体撮像装置114は、第1の画素部115a、第2の画素部115b、およびロジック回路部116、が半導体基板117の一方の面側に設けられた、いわゆる表面照射(FSI:Front Side Illumination)型の固体撮像装置である。
このようなFSI型の固体撮像装置114において、半導体基板117の一方の面のうち、第1、第2の画素部115a、115bおよびロジック回路部116を囲う周辺部には、複数の導通パッド118が設けられている。これらの導通パッド118は、第1、第2の画素部115a、115bおよびロジック回路部116のいずれかに電気的に接続されている。第1、第2の画素部115a、115bおよびロジック回路部116に対する信号の入出力、電源供給等は、複数の導通パッド118を介して行われる。
そして、固体撮像装置114は、複数の導通パッド118と実装基板111上の配線(不図示)とをワイヤーボンディング法によって電気的に接続することにより、実装基板111上に実装される。しかし、固体撮像装置114の実装基板111への実装手段については、ワイヤーボンディング法に限定されるものではい。
図13を参照する。固体撮像装置114が実装された実装基板111上には、レンズホルダ113が配置されている。レンズホルダ113は、水平断面が長方形の枠となる筒体119と、筒体119の上端を閉じる長方形の厚い板である天板120、によって構成される。
レンズホルダ113の天板120の2箇所には、第1のレンズ収納部112a、および第2のレンズ収納部112b、が設けられている。これらのレンズ収納部112a、112bはそれぞれ、天板120を貫通するように設けられている。
また、天板120の下面において、第1のレンズ収納部112aと第2のレンズ収納部112bとの中間位置には、遮光壁121が設けられている。遮光壁121は、天板120の下面から下方に向かって延在するが、遮光壁121の下端が、筒体119の下端より上方に配置される程度に延在している。
このような形状のレンズホルダ113は、筒体119および遮光壁121を含む天板120を、遮光性の樹脂によって一体的に設けることによって構成されていることが好ましい。これにより、第1のレンズ収納部112aと第2のレンズ収納部112bとの相対的な位置ずれを抑制することができる。
レンズホルダ113は、固体撮像装置114が実装された実装基板111上に配置されている。レンズホルダ113は、固体撮像装置114の第1の画素部15aの上方に第1のレンズ収納部112aが配置され、第2の画素部115bの上方に第2のレンズ収納部112bが配置され、遮光壁121がロジック回路部116の上方に、ロジック回路部116に接触しないようにアライメントされて、実装基板111上に、固体撮像装置114を覆うように配置される。
そして、レンズホルダ113は、遮光壁121の下端とロジック回路部116との間に設けられた、柔軟かつ遮光性を有する樹脂製の第1の接着剤122によって、固体撮像装置114に対して固定されている。そして、筒体119の下端に設けられた第2の接着剤123によって、実装基板111に固定されている。特に遮光壁121の下端とロジック回路部116との間に柔軟かつ遮光性を有する樹脂製の第1の接着剤122を設けることにより、固体撮像装置114の破損を抑制できるとともに、第1のレンズ収納部112a内に配置される後述の第1の結像光学系124aおよび第1の画素部115aによって構成される第1の受光系と、第2のレンズ収納部112b内に配置される後述の第2の結像光学系124bおよび第2の画素部115bによって構成される第2の受光系と、を光学的に互いに独立させることができ、一方の受光系から他方の受光系への迷光を抑制することができる。
以上に説明したレンズホルダ113の第1のレンズ収納部112a内には、固体撮像装置114の第1の画素部115aに光を結像する第1の結像光学系124aが配置されている。第1の結像光学系124aは、第1のレンズ収納部112a内において上下方向に移動可能に構成されており、第1の結像光学系124aを所定の位置に配置した後、第1のレンズ収納部112aと第1の結像光学系124aとの間に流し込まれた第3の接着剤125によって、固定されている。
同様に、レンズホルダ113の第2のレンズ収納部112b内には、固体撮像装置114の第2の画素部115bに光を結像する第2の結像光学系124bが配置されている。第2の結像光学系124bは、第2のレンズ収納部112b内において上下方向に移動可能に構成されており、第2の結像光学系124bを所定の位置に配置した後、第2のレンズ収納部112bと第2の結像光学系124bとの間に流し込まれた第3の接着剤125によって、固定されている。
なお、第1の結像光学系124aは、例えば筒状の第1のレンズバレル126aおよび第1のレンズバレル126a内に固定された複数枚の第1のレンズ127aによって構成されており、第2の結像光学系124bは、例えば筒状の第2のレンズバレル126bおよび第2のレンズバレル126b内に固定された複数枚の第2のレンズ127bによって構成されている。第1、第2のレンズバレル126a、126bの外周にはそれぞれねじ山が設けられているとともに、第1、第2のレンズ収納部112a、112bの内壁にはそれぞれねじ溝が設けられている。したがって、第1、第2の結像光学系124a、124bはそれぞれ、回転によって、第1、第2のレンズ収納部112a、112b内において、上下方向に移動することができる。
以上に説明した多眼カメラモジュール110は、単眼カメラモジュールとして動作させることもできるし、多眼カメラモジュールとして動作させることもできる。これらの動作の切り替えは、ロジック回路部116内の信号処理部128に切り替え信号を供給することにより行うことができる。以下に、多眼カメラモジュール110の動作について、図16を参照して説明する。図16は、応用例に係るカメラモジュール110に適用される固体撮像装置114を示す電気ブロック図である。
まず、多眼カメラモジュール110を単眼カメラモジュールとして動作させる場合について説明する。
多眼カメラモジュール110を単眼カメラモジュールとして動作させるための切り替え信号がロジック回路部116の信号処理部128に供給されると、信号処理部128は、切り替え信号によって指定される一方の画素部115aまたは115bから画像データを読み出す。ここで読み出される画像データは、カラー画素17から読み出されるカラー画像データ、または近赤外画素16から読み出される近赤外画像データである。カラー画像データが読み出される場合、第2の近赤外画素162は青色画素とみなされており、近赤外画像データが読み出される場合、第2の近赤外画素162は近赤外画素とみなされている。
なお、ロジック回路部116には、各画素部115a、115b毎にアナログデジタル変換部(A/D変換部)130が設けられている。したがって、信号処理部128が画素部115aまたは115bから受け取る画像データは、デジタルデータとなっている。
信号処理部128がデジタル化された各種画像データを受け取ると、その画像データに対して補正処理、合成処理、等を行う。このようにして所望の画像データを作成した後、画像データを出力部131に送信する。
出力部131は、受け取った画像データを表示ドライバに送り、表示部において、画像データに基づく画像を表示する。
このようにして、多眼カメラモジュール110を単眼カメラモジュールとして動作させることができる。
次に、多眼カメラモジュール110を多眼カメラモジュールとして動作させる場合について説明する。多眼カメラモジュール110を多眼カメラモジュールとして動作させる場合、高解像度の2次元画像を得ることもできるし、3次元画像を得ることもできる。そこでまず、高解像度の2次元画像を得ることができる多眼カメラモジュール10およびその動作について説明する。
高解像度の2次元画像を得ることができる多眼カメラモジュール110においては、第1の結像光学系124aのフォーカスと第2の結像光学系124bのフォーカスとが等しくなるように、第1の結像光学系124aおよび第2の結像光学系124bが固定されている。
このような多眼カメラモジュール110を多眼カメラモジュールとして動作させるための切り替え信号がロジック回路部116の信号処理部128に供給されると、信号処理部128は、第1の画素部115aおよび第2の画素部115bからそれぞれ画像データを読み出す。なお、両方の画素部115aおよび115bから読み出される画像データは、同種類の画像データである。第1の画素部115aから読み出される画像データがカラー画像データである場合、第2の画素部115bから読み出される画像データもカラー画像データであり、第1の画素部115aから読み出される画像データが近赤外画像データである場合、第2の画素部115bから読み出される画像データも近赤外画像データである。
信号処理部128がデジタル化された各種画像データを受け取ると、その画像データに対して補正処理、および合成処理、を行う。このようにして所望の2次元画像データを作成した後、画像データを出力部131に送信する。
出力部131は、受け取った画像データを表示ドライバに送り、表示部において、画像データに基づく画像を表示する。
ここで、固体撮像装置114の第1の画素部115aの画素配列と、第2の画素部115bの画素配列と、は互いにミラー反転した配列となっている。このように画素部115a、115bを構成すると、第1の画素部115aにおいて近赤外画素16である部分は、第2の画素部115bにおいてカラー画素17となっている。反対に、第1の画素部115aにおいてカラー画素17である部分は、第2の画素部115bにおいて近赤外画素16となっている。したがって、このような画素部115a、115bから画像データを受け取り、合成すると、容易に高解像度のカラー画像または近赤外画像を得ることができる。
このようにして、多眼カメラモジュール110を、高解像度の2次元画像を得ることができる多眼カメラモジュールとして動作させることができる。
次に、3次元画像を得ることができる多眼カメラモジュール110およびその動作について説明する。
3次元画像を得ることができる多眼カメラモジュール110においては、第1の結像光学系124aのフォーカスと第2の結像光学系124bのフォーカスとが異なっている。例えば第1の結像光学系124aのフォーカス位置は、多眼カメラモジュール110から極めて近い位置となっており、第2の結像光学系124bのフォーカス位置は、無限遠となっている。
このような多眼カメラモジュール110を多眼カメラモジュールとして動作させるための切り替え信号がロジック回路部116の信号処理部128に供給されると、信号処理部128は、第1の画素部115aおよび第2の画素部115bからそれぞれ画像データを読み出す。なお、両方の画素部115aおよび115bから読み出される画像データは、同種類の画像データである。
信号処理部128がデジタル化された各種画像データを受け取ると、信号処理部128は、その画像データから、撮像対象の距離データを算出する。そして、信号処理部128は、受け取った画像データおよび距離データに基づいて3次元画像データを形成する。このようにして3次元画像データを作成した後、その画像データを出力部131に送信する。
出力部131は、受け取った画像データを表示ドライバに送り、表示部において、画像データに基づく3次元画像を表示する。
このようにして、多眼カメラモジュール110を、3次元画像を得ることができる多眼カメラモジュールとして動作させることができる。
以上に説明した多眼カメラモジュール110によれば、カメラモジュール110に適用される固体撮像装置114が、実施形態に係る固体撮像装置10の画素部12と同様に構成された第1、第2の画素部115a、115bを有する。したがって、実施形態に係る固体撮像装置10と同様の理由により、大型化を抑制し、かつ近赤外感度を向上させることができる多眼カメラモジュール110が提供される。
さらに、第1の画素部115aの画素配列と、第2の画素部115bの画素配列と、は互いにミラー反転した配列となっている。したがって、多眼カメラモジュールとして動作する多眼カメラモジュール110から、容易に高解像度の2次元画像を得ることができる。
以上に、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、多眼カメラモジュールのレンズホルダの形状は上記実施形態の形状に限定されず、例えば図17に示すように、遮光壁121´にスリッド140を有するレンズホルダ113´であってもよい。なお、このレンズホルダ113´を適用する場合、第1の接着剤122´は、スリッド140から流し込むことによって設けられる。したがって、第1の接着剤122´は、遮光壁121´の下端とロジック回路部116との間に設けられるとともに、スリッド140の内部にも、スリッド140を充填するように設けられる。
10・・・固体撮像装置
11・・・半導体基板
12・・・画素部
13・・・ロジック回路部
14・・・導通パッド
15・・・画素グループ
16・・・近赤外画素
161・・・第1の近赤外画素
162・・・第2の近赤外画素
17・・・カラー画素
17R・・・赤色画素
17G・・・緑色画素
17B・・・青色画素
18・・・受光層
19・・・配線層
20・・・ゲート
21・・・配線
22・・・層間絶縁膜
23・・・赤外線遮断層
24・・・酸化膜
25・・・遮光壁
25a・・・下地金属膜
25b・・・金属膜
26・・・フィルタ層
26R・・・赤色フィルタ
26G・・・緑色フィルタ
26B・・・青色フィルタ
26N・・・近赤外フィルタ
27・・・平坦化層
28・・・マイクロレンズ
29・・・信号処理部
30、130・・・アナログデジタル変換部(A/D変換部)
31、131・・・出力部
110・・・多眼カメラモジュール
111・・・実装基板
112a・・・第1のレンズ収納部
112b・・・第2のレンズ収納部
113、113´・・・レンズホルダ
114・・・固体撮像装置
115a・・・第1の画素部
115b・・・第2の画素部
116・・・ロジック回路部
117・・・半導体基板
118・・・導通パッド
119・・・筒体
120・・・天板
121、121´・・・遮光壁
122、122´・・・第1の接着剤
123・・・第2の接着剤
124a・・・第1の結像光学系
124b・・・第2の結像光学系
125・・・第3の接着剤
126a・・・第1のレンズバレル
126b・・・第2のレンズバレル
127a・・・第1のレンズ
127b・・・第2のレンズ
128・・・信号処理部
140・・・スリッド

Claims (7)

  1. 可視光を受光する複数のカラー画素と、
    近赤外光を受光する複数の近赤外画素と、
    を有する画素部を備え、
    前記複数の近赤外画素は、
    前記近赤外光のみを受光する第1の近赤外画素と、前記近赤外光および前記可視光を受光する第2の近赤外画素と、によって構成されることを特徴とする固体撮像装置。
  2. 前記第2の近赤外画素は、前記近赤外光および青色光を受光することを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。
  3. 前記第1の近赤外画素と前記第2の近赤外画素と、は互いに隣接することを特徴とする請求項1または2に記載の固体撮像装置。
  4. 前記第1の近赤外画素を複数有し、これらの複数の第1の近赤外画素は、互いに隣接することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の固体撮像装置。
  5. 前記画素部には、前記複数のカラー画素および前記複数の近赤外画素からなる複数の画素が2次元配列されており、
    前記複数のカラー画素は、赤色光を受光する赤色画素、緑色光を受光する緑色画素、および青色光を受光する青色画素、によって構成され、
    前記画素部の画素配列における各行および各列にはそれぞれ、前記赤色画素、前記緑色画素、前記青色光を受光することができる画素、および前記近赤外光を受光することができる画素、が全て含まれることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の固体撮像装置。
  6. 前記カラー画素は、半導体基板に設けられた第1の受光層と、
    前記第1の受光層上に設けられた赤外線遮断層と、
    前記赤外線遮断層に設けられた第1のカラーフィルタと、
    前記第1のカラーフィルタ上に設けられた第1のマイクロレンズと、
    によって構成され、
    前記第1の近赤外画素は、前記半導体基板に設けられた第2の受光層と、
    前記第2の受光層上に前記赤外線遮断層を介さずに設けられた近赤外フィルタと、
    前記近赤外フィルタ上に設けられた第2のマイクロレンズと、
    によって構成され、
    前記第2の近赤外画素は、前記半導体基板に設けられた第3の受光層と、
    前記第3の受光層上に前記赤外線遮断層を介さずに設けられた第2のカラーフィルタと、
    前記第2のカラーフィルタ上に設けられた第3のマイクロレンズと、
    によって構成されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の固体撮像装置。
  7. 実装基板上に配置され、第1の画素部および第2の画素部を有する固体撮像装置と、
    第1のレンズ収納部および第2のレンズ収納部を有し、前記第1の画素部上に前記第1のレンズ収納部が配置されるとともに、前記第2の画素部上に前記第2のレンズ収納部が配置されるように、前記実装基板に実装された遮光性のレンズホルダと、
    前記第1のレンズ収納部内に配置された第1のレンズと、
    前記第2のレンズ収納部内に配置された第2のレンズと、
    を具備し、
    前記第1の画素部および前記第2の画素部にはそれぞれ、可視光を受光する複数のカラー画素、近赤外光のみを受光する複数の第1の近赤外画素、および前記近赤外光および前記可視光を受光する複数の第2の近赤外画素、が2次元配列されており、
    前記第2の画素部の画素配列は、前記第1の画素部の画素配列をミラー反転した配列となっていることを特徴とする多眼カメラモジュール。
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