JP2016172290A - ロータリーダイのダイロール及びこれを備えたロータリーダイ - Google Patents

ロータリーダイのダイロール及びこれを備えたロータリーダイ Download PDF

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Noriaki Arakawa
訓明 荒川
加藤 明
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Abstract

【課題】押圧刃の各部における接触圧の大きさの差を小さく抑えて、押圧刃の摩耗を均等に進行させることができ、長期にわたり加工状態を良好に維持できること。【解決手段】ダイロール本体2と、ダイロール本体2の軸線O1方向の両端部に配置される一対のベアラー部3と、ダイロール本体2の外周面のうち、一対のベアラー部3同士の間に位置してベアラー部3よりも小径とされた中間部分4から径方向外側へ向けて突出し、中間部分4上を延びる押圧刃5と、を備え、押圧刃5は、周方向Cに沿う単位長さあたりの軸線方向Aへ向けた変位量が最も小さくなる周方向刃部5cと、前記変位量が最も大きくなる軸線方向刃部5aと、を少なくとも有し、押圧刃5における周方向刃部5c以外の部位のうち、少なくとも軸線方向刃部5aを含む部分の周方向領域に対応する、ベアラー部3の周方向領域3a、3bが、径方向内側へ向けて弾性変形可能である。【選択図】図2

Description

本発明は、ダイロールの外周面に形成された押圧刃と、アンビルロールとの間にシート状の被加工物を挟み込んで加工を施すロータリーダイの、ダイロール及びこれを備えたロータリーダイに関する。
従来、シート状の被加工物を所定の形状に裁断する裁断加工や、積層した複数の被加工物を押圧して被加工物同士を圧着する圧着加工や、被加工物に凹凸のエンボスを形成するエンボス加工等の各種加工において、ロータリーダイが用いられている(例えば下記特許文献1を参照)。
本明細書に添付の図1に示されるように、ロータリーダイ1は、外周面に押圧刃5が形成されたダイロール10と、このダイロール10に平行に隣接配置されるとともに、ダイロール10の押圧刃5が押圧されるアンビルロール20と、を備えている。
ダイロール10及びアンビルロール20は、それぞれの軸線O1、O2回りに、互いに逆回転となるように回転させられる。そして、ダイロール10の押圧刃5と、アンビルロール20の外周面21との間に、シート状の被加工物Sを送り込むことにより、押圧刃5によって被加工物Sを加工する。
具体的に、ダイロール10は、円柱状のダイロール本体2と、ダイロール本体2の軸線O1方向の両端部に配置され、径方向外側に向けて突出するとともに、周方向の全周にわたって延びる一対のベアラー部3と、ダイロール本体2の外周面のうち、一対のベアラー部3同士の間に位置してこれらベアラー部3よりも小径とされた中間部分4から径方向外側へ向けて突出し、この中間部分4上を延びる押圧刃5と、を備えている。
特開2006−130650号公報
しかしながら、従来のロータリーダイでは、下記の課題を有していた。
例えば図1において、ダイロール10の外周面上に延設される押圧刃5は、周方向に沿う単位長さあたりの軸線O1方向へ向けた変位量が最も小さくされた周方向刃部5cと、前記変位量が最も大きくされた軸線方向刃部5aと、を少なくとも有している。
周方向刃部5cは、ダイロール本体2の外周面において、周方向に沿って延びるため、その刃先が、径方向外側へ向けて膨出する凸曲線状をなすように形成される。つまり、周方向刃部5cは、アンビルロール20の外周面21に対して点接触するように押圧され、被加工物Sに対する接触圧(単位刃長あたりの接触圧)が高くなる。
一方、軸線方向刃部5aは、ダイロール本体2の外周面において、軸線O1方向に沿って延びるため、その刃先が、直線状をなすように形成される。つまり、軸線方向刃部5aは、アンビルロール20の外周面21に対して線接触するように押圧され、その分圧力が分散されるため、被加工物Sに対する接触圧(単位刃長あたりの接触圧)は低くなる。
このように押圧刃5の各部において、被加工物Sに対する接触圧(押圧力)の大きさに差が生じると、押圧刃5が偏摩耗しやすくなり、その結果、加工状態を良好に維持することが困難になる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、押圧刃の各部における接触圧の大きさの差を小さく抑えて、押圧刃の摩耗を均等に進行させることができ、これにより、長期にわたり加工状態を良好に維持することができるロータリーダイのダイロール、及びこれを備えたロータリーダイを提供することを目的としている。
このような課題を解決して、前記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提案している。
すなわち、本発明は、円柱状のダイロール本体と、前記ダイロール本体の軸線方向の両端部に配置され、径方向外側に向けて突出するとともに、周方向の全周にわたって延びる一対のベアラー部と、前記ダイロール本体の外周面のうち、前記一対のベアラー部同士の間に位置してこれらベアラー部よりも小径とされた中間部分から径方向外側へ向けて突出し、前記中間部分上を延びる押圧刃と、を備えたロータリーダイのダイロールであって、前記押圧刃は、周方向に沿う単位長さあたりの軸線方向へ向けた変位量が、最も小さくなる周方向刃部と、前記変位量が、最も大きくなる軸線方向刃部と、を少なくとも有し、前記押圧刃における前記周方向刃部以外の部位のうち、少なくとも前記軸線方向刃部を含む部分の周方向領域に対応する、前記ベアラー部の周方向領域が、径方向内側へ向けて弾性変形可能であることを特徴とする。
また、本発明のロータリーダイは、前述したロータリーダイのダイロールと、円柱状をなし、その外周面が、前記ロータリーダイのダイロールの少なくとも前記ベアラー部に接触させられるアンビルロールと、を備えることを特徴とする。
このロータリーダイのダイロールでは、ダイロール本体の外周面のうち中間部分(一対のベアラー部同士の間に位置する部分)に延設される押圧刃が、周方向に沿う単位長さあたりの軸線方向へ向けた変位量が最も小さくされた周方向刃部と、前記変位量が最も大きくされた軸線方向刃部と、を少なくとも有している。
周方向刃部は、ダイロール本体の外周面において、例えば周方向に沿って延びるため、その刃先が、径方向外側へ向けて膨出する凸曲線状をなすように形成される。つまり、周方向刃部は、アンビルロールの外周面に対して点接触するように押圧されるため、被加工物に対する接触圧(単位刃長あたりの接触圧)が高くなる。
一方、軸線方向刃部は、ダイロール本体の外周面において、例えば軸線方向に沿って延びるため、その刃先が、直線状をなすように形成される。つまり、軸線方向刃部は、アンビルロールの外周面に対して線接触するように押圧され、その分圧力が分散されるため、被加工物に対する接触圧(単位刃長あたりの接触圧)は低くなる。
そこで本発明では、押圧刃における周方向刃部以外の部位のうち、少なくとも軸線方向刃部を含む押圧刃部分の周方向領域に対応する、ベアラー部の周方向領域が、径方向内側へ向けて弾性変形可能であるという特別な構成を採用した。つまり、押圧刃において接触圧が低くなりがちな部分の周方向領域に対応して、ベアラー部の周方向領域が弾性変形する。これにより、下記の顕著な作用効果を奏する。
被加工物を加工する際、このベアラー部の周方向領域が、アンビルロールの外周面に押し付けられ弾性変形することにより、該周方向領域に対応する押圧刃の部分(押圧刃において接触圧が低くなりがちな部分)が、相対的にアンビルロールの外周面へ向けて突出させられることになる。この結果、前記押圧刃の部分における接触圧が、実質的に高められる。
従って、押圧刃の各部において、被加工物に対する接触圧(押圧力)の大きさに差が生じにくくなる。つまり、押圧刃の各部における接触圧の大きさの差が小さく抑えられ、これにより押圧刃の偏摩耗が抑制されて、該押圧刃全体に摩耗を均等に進行させることが可能になる。よって、長期にわたり加工状態を良好に維持することができる。
また、本発明のロータリーダイのダイロールにおいて、前記ダイロール本体のうち、前記ベアラー部の前記周方向領域において前記ベアラー部の外周面よりも径方向内側に位置する部分に、前記周方向領域の弾性変形を促すための隙間が形成されていることが好ましい。
この場合、ベアラー部の内部に隙間を設けるという簡単な構成によって、ベアラー部の周方向領域を撓ませることにより、弾性変形させることができる。具体的に、本発明は、例えば上記構成とは異なり、ベアラー部の外周のうち前記周方向領域を合成樹脂やゴム等の弾性材料で形成することにより、ベアラー部の前記周方向領域を弾性変形させるような構成をも含んでいるが、このようにベアラー部の外周に弾性材料を設ける場合に比べて、上記構成のようにベアラー部の内部に隙間を設けた場合には、部材の劣化等による影響を受けにくく、長期にわたり安定してベアラー部の弾性変形量を確保することができる。従って、本発明の作用効果がより格別顕著なものとなる。
また、本発明のロータリーダイのダイロールにおいて、前記隙間は、前記ダイロール本体の軸線方向の端面に開口していることが好ましい。
この場合、ベアラー部の周方向領域が弾性変形させられるときに、前記隙間がダイロール本体の端面に開口している分だけ径方向につぶれやすくなって、弾性変形量を確保しやすくなる。
また、本発明のロータリーダイのダイロールにおいて、前記ダイロール本体は、円柱状の本体部と、前記本体部の径方向外側に嵌合する外周筒部と、を備え、前記隙間は、前記本体部と前記外周筒部の間に配置されることが好ましい。
この場合、例えば、本体部の外周面に凹部や溝部等を形成しておき、該本体部の径方向外側に外周筒部を嵌合することによって、所期する形状の前記隙間を簡単に設けることができる。
なお、本体部の外周面に凹部や溝部等を形成する代わりに、又はこれとともに、外周筒部の内周面に凹部や溝部等を形成してもよい。
また、本発明のロータリーダイのダイロールにおいて、前記隙間は、前記ベアラー部の前記周方向領域において前記ベアラー部の外周面よりも径方向内側に位置する部分から、前記中間部分の径方向内側に位置する部分にまで、軸線方向に延びて形成されていることが好ましい。
この場合、前記隙間が、ベアラー部の内部から、該ベアラー部よりもダイロール本体の内側に位置する中間部分の内部にまで延びている分だけ、ベアラー部の周方向領域の弾性変形量を大きく確保することができる。従って、上述した本発明の作用効果が、さらに安定して格別なものとなる。
本発明のロータリーダイのダイロール、及びロータリーダイによれば、押圧刃の各部における接触圧の大きさの差を小さく抑えて、押圧刃の摩耗を均等に進行させることができ、これにより、長期にわたり加工状態を良好に維持することができる。
本発明の一実施形態に係るロータリーダイ(ダイロール及びアンビルロール)を示す斜視図である。 (a)ダイロール本体の外周面を平面に展開して表す図、(b)ダイロール本体を径方向から見た正面図であり、要部を断面として表すものである。 ダイロール本体を軸線方向から見た側面図である。 ダイロール本体の変形例を説明する図であり、(a)ダイロール本体の外周面を平面に展開して表す図、(b)ダイロール本体を径方向から見た正面図であり、要部を断面として表すものである。 ダイロール本体の変形例を説明する図であり、ダイロール本体の外周面を平面に展開して表す図である。 ダイロール本体の変形例を説明する図であり、ダイロール本体の外周面を平面に展開して表す図である。
以下、本発明の一実施形態に係るロータリーダイ1、及びそのダイロール10について、図面を参照して説明する。
〔ロータリーダイの概略構成〕
図1に示されるように、本実施形態のロータリーダイ1は、ダイロール10の外周面に形成された押圧刃5と、アンビルロール20との間にシート状の被加工物Sを挟み込んで、被加工物Sを所定の形状に裁断する裁断加工に用いられるものである。
ロータリーダイ1は、ダイロール10と、アンビルロール20と、を備えている。ダイロール10及びアンビルロール20は、それぞれ円柱状をなしており、互いの軸線O1、O2同士が平行となるように配設される。また、これらの軸線O1、O2は、水平方向に沿うように延びている。
ダイロール10において軸線O1方向の両端部に設けられた一対の軸部6、及び、アンビルロール20において軸線O2方向の両端部に設けられた一対の軸部22は、図示しないベアリングボックスに回転自在に支持されている。また、これらの軸部6、22のうち少なくとも1つ以上が、図示しない駆動装置に接続されている。
駆動装置及びベアリングボックス等の作用によって、ダイロール10とアンビルロール20とは、互いに異なる回転方向に回転駆動させられる。具体的には、図1に示されるように、ダイロール10が、軸線O1回りのうち回転方向R1に回転させられ、アンビルロール20が、軸線O2回りのうち前記回転方向R1とは反対回り(逆回り)の回転方向R2に回転させられる。
ダイロール10の外周面は、アンビルロール20の外周面21に対して、少なくとも後述する一対のベアラー部3において接触させられている。また、ダイロール10の外周面は、アンビルロール20の外周面21に対して、上記ベアラー部3以外に後述する押圧刃5で接触していてもよい。
本実施形態のロータリーダイ1は、裁断加工に用いられるものであるので、ダイロール10の押圧刃5は、アンビルロール20の外周面21に接触し押圧される。
ダイロール10とアンビルロール20は、互いの外周面の接触部分においてスリップが生じないように、同期して回転させられる。
また、ダイロール10とアンビルロール20とは、図示しない付勢手段により、互いの軸線O1、O2が接近させられる向きに付勢されている。
〔ダイロールの概略構成〕
ダイロール10は、円柱状のダイロール本体2と、ダイロール本体2の軸線O1方向の両端部に配置され、径方向外側に向けて突出するとともに、周方向の全周にわたって延びる一対のベアラー部3と、ダイロール本体2の外周面のうち、一対のベアラー部3同士の間に位置してこれらベアラー部3よりも小径とされた中間部分4から径方向外側へ向けて突出し、中間部分4上を延びる押圧刃5と、ダイロール本体2の軸線O1方向の両端面から軸線O1方向に突設された一対の軸部6と、を備えている。
ダイロール本体2及び軸部6は、軸線O1を共通軸として、互いに同軸に配置されている。
〔本明細書で用いる向き(方向)の定義〕
本明細書においては、ダイロール本体2の軸線O1が延びる方向を軸線O1方向といい、軸線O1方向に沿う軸部6からダイロール本体2側へ向かう方向を軸線O1方向の内側(中央側)といい、軸線O1方向に沿うダイロール本体2から軸部6側へ向かう方向を軸線O1方向の外側という。
また、軸線O1に直交する方向を径方向といい、径方向のうち、軸線O1に接近する向きを径方向の内側といい、軸線O1から離間する向きを径方向の外側という。
また、軸線O1回りに周回する方向を周方向という。なお、周方向のうち、裁断加工時にダイロール本体2が回転させられる向きが、回転方向R1である。
〔ダイロール本体〕
図2(a)(b)及び図3に示されるように、ダイロール本体2は、円柱状の本体部7と、本体部7の径方向外側に嵌合する外周筒部8と、を備えている。
本体部7は、例えば鋼材等により形成されている。
図2(b)に示されるように、本実施形態の例では、本体部7における軸線O1方向の中央部が、該中央部以外の部位(軸線O1方向の両端部を含む部位)よりも径方向外側に突出しているとともに、大径に形成されている。
本体部7の外周面における軸線O1方向の両端部(ベアラー部3の径方向内側に位置する部分)には、該外周面から径方向内側へ向けて窪む凹部9が形成されている。
図3に示されるように、本実施形態の例では、本体部7の外周面において凹部9が、互いに周方向に間隔をあけて複数形成されている。ただしこれに限定されるものではなく、本体部7の外周面において凹部9は、1つのみ形成されていてもよい。
図3において、凹部9の径方向の大きさ(深さ)は、周方向に沿って略一定とされている。また、図2(b)において、凹部9の前記深さは、軸線O1方向に沿って略一定とされている。また、凹部9の軸線O1方向の長さは、該凹部9の径方向外側に位置するベアラー部3の軸線O1方向の長さ(つまりベアラー幅)よりも、長くなっている。
本体部7の外周面において凹部9が配置される周方向位置、及び周方向長さは、この凹部9の軸線O1方向の内側に配置される押圧刃5部分の形状に対応している。具体的に、本実施形態の例では図2(a)に示されるように、押圧刃5には、主として周方向Cに延びる部分5cと、主として軸線方向Aに延びる部分5a、5bとが含まれており、凹部9の周方向位置及び周方向長さは、押圧刃5のうち、主として軸線方向Aに延びる部分5a、5bの周方向位置及び周方向長さに対応している。
また本実施形態の例では、図3に示されるように、異なる周方向位置に配置された各凹部9の周方向長さが、互いに異なって設定されている。
また、凹部9と、該凹部9の径方向外側に位置する外周筒部8の内周面部分とに囲まれた空間(室)が、隙間11となっている。つまり本実施形態の例では、隙間11が、本体部7と外周筒部8の間に配置されている。
従って、隙間11の周方向位置と周方向長さは、上記凹部9の周方向位置と周方向長さに対応しているとともに、この隙間11の軸線O1方向の内側に配置される押圧刃5部分の形状に対応していることになる。
ただし、本実施形態で特に示されていない、本発明に含まれる押圧刃5の中には、その刃長方向の向きを、周方向Cに向かうに従い軸線方向Aに変化させつつも、押圧刃5の全体が主として周方向Cに延びる場合や、これとは逆に、押圧刃5の全体が主として軸線方向Aに延びる場合など、種々の形状が考えられる。
このため本発明は、上述したように隙間11(凹部9)が、押圧刃5のうち主として軸線方向Aに延びる部分5a、5bに対応して形成される構成のみに限定されるわけではない。本発明の趣旨については、後述の〔押圧刃〕及び〔ベアラー部、隙間〕の説明等において、詳しく述べる。
外周筒部8は、本体部7よりも硬度が高い材料からなり、例えば工具鋼、高速度鋼、超硬合金等により形成されている。なお、外周筒部8の硬度は、本体部7の硬度と同等であってもよい。
図2(b)に示される本実施形態の例では、本体部7における軸線O1方向の中央部以外の部位(つまり軸線O1方向の両端部を含む部位)に、一対の外周筒部8が嵌合している。つまり、本体部7における軸線O1方向の両端部が、外周筒部8内にそれぞれ挿入されている。
外周筒部8の内周面は、軸線O1方向の全長にわたって一定の内径とされている。外周筒部8の内周面は、本体部7の外周面のうち軸線O1方向の中央部以外の部位(つまり本体部7の小径部分)に対して、凹部9に対向配置される部分を除き、密着している。
外周筒部8の外周面のうち、軸線O1方向の外側の端部には、該端部以外の部位よりも大径とされたベアラー部3が配置されている。また、外周筒部8の外周面のうち、ベアラー部3以外の部位(ベアラー部3よりも軸線O1方向の内側に位置する小径部分)には、押圧刃5が配置される。
外周筒部8の外周面のうち、ベアラー部3以外の部位の外径は、本体部7における軸線O1方向の中央部(つまり本体部7の大径部分)の外径と、略同一である。外周筒部8の外周面におけるベアラー部3以外の部位、及び、本体部7における軸線O1方向の中央部は、ダイロール本体2の外周面における中間部分4を構成している。
一方、図1における本実施形態の例では、特に図示していないが、ダイロール本体2の本体部7の外径が軸線O1方向の全長にわたって一定とされており(ただし凹部9を除く)、該本体部7の径方向外側に嵌合する外周筒部8は、1つのみ設けられている。つまり、ダイロール本体2の外周面が、すべて外周筒部8によって構成されている。そして、外周筒部8の軸線O1方向の両端部に、径方向外側に向けて突出するとともに周方向の全周にわたって延びるベアラー部3が、一対設けられている。
従って、外周筒部8の外周面におけるベアラー部3以外の部位(一対のベアラー部3同士の間に位置する部位)が、ダイロール本体2の外周面における中間部分4となる。
なお、ダイロール本体2の外周において外周筒部8が配置される領域(軸線O1方向の配置領域)は、主に押圧刃5の配置領域に応じて、適宜設定される。
例えば図1に示されるように、押圧刃5がダイロール本体2の軸線O1方向の中央部に配置される場合は、ダイロール本体2の外周において外周筒部8は、軸線O1方向の少なくとも中央部に配置される。ただし、押圧刃5以外に、ベアラー部3についても外周筒部8に形成されていることが好ましく、このため本実施形態では、外周筒部8がダイロール本体2の軸線O1方向の全長にわたって設けられている。
例えば図2(a)(b)に示されるように、押圧刃5がダイロール本体2の軸線O1方向の両端部に配置される場合は、ダイロール本体2の外周において外周筒部8は、軸線O1方向の少なくとも両端部に配置される。
〔押圧刃〕
押圧刃5は、その刃先が線状に延びており、被加工物Sを裁断加工する形状に対応して形成されている。なお、前記線状には、直線状、曲線状、及びこれらの複合形状が含まれる。
押圧刃5は、図1に示されるように、環状(枠状)をなしていてもよいし、図2(a)(b)に示されるように、周方向に連続する無端状とされていてもよい。また、上記環状や無端状とされていなくてもよい。
押圧刃5は、径方向外側へ向かうに従い刃幅が狭くされており、押圧刃5の断面(刃長方向に垂直な断面)は、径方向外側へ向けて凸となる凸V字状をなしている。なお、押圧刃5の刃先には、断面直線状(又は大きな曲率半径を付与された断面凸円弧状)をなすフラット面が形成されていてもよい。
そして、押圧刃5は、周方向Cに沿う単位長さあたりの軸線方向A(軸線O1方向)へ向けた変位量が、最も小さくなる周方向刃部5cと、前記変位量が、最も大きくなる軸線方向刃部5aと、を少なくとも有している。
なお、本実施形態で例示する図1の押圧刃5と、図2(a)(b)の押圧刃5とは、互いに形状が異なっているが、各押圧刃5において、前記変位量が最も小さくなる刃部に対して、同一の符号5cを用いて周方向刃部5cといい、前記変位量が最も大きくなる刃部に対して、同一の符号5aを用いて軸線方向刃部5aということにする。
本実施形態のうち、図1に示される例では、押圧刃5が、複数の周方向刃部5cと、複数の軸線方向刃部5aと、を有している。
また、押圧刃5において、周方向刃部5cと軸線方向刃部5aとの接続部分に位置する刃部は、上記刃部5c、5aを滑らかに繋ぐ曲線状をなしている。
図1においては、周方向刃部5cが、周方向Cに沿って延びており(つまり軸線O1に垂直な仮想平面上に位置しており)、よって前記変位量が最小(ゼロ)である。また、軸線方向刃部5aが、軸線方向A(軸線O1に平行な方向)に沿って延びており、よって前記変位量が最大である。
また、図2(a)に示される例では、押圧刃5が、複数の周方向刃部5cと、複数の軸線方向刃部5aと、前記変位量の大きさが周方向刃部5cと軸線方向刃部5aの間に設定された複数の刃部5bと、を有している。
また、押圧刃5において、周方向刃部5cと軸線方向刃部5aとの接続部分に位置する刃部、及び、周方向刃部5cと刃部5bとの接続部分に位置する刃部は、上記刃部5cと上記刃部5a、5bとを滑らかに繋ぐ曲線状をなしている。
図2(a)においては、周方向刃部5cが、周方向Cに沿って延びている。また、軸線方向刃部5a及び刃部5bは、周方向Cに向かうに従い漸次軸線方向A(軸線O1方向)に向かって、傾斜して延びている。
具体的に、図2(a)に示されるダイロール本体2の外周面の展開図において、軸線方向刃部5a(の延長線)と、この展開図上に投影された軸線O1とが交差して形成される鋭角及び鈍角のうち、鋭角の角度(傾斜角)θaが、刃部5b(の延長線)と、この展開図上に投影された軸線O1とが交差して形成される鋭角及び鈍角のうち、鋭角の角度(傾斜角)θbよりも、小さくなっている。
なお、図2(a)に示される本実施形態の例では、刃部5a、5bがともに直線状をなしているが、これらの刃部5a、5bが曲線状をなしている場合には、曲線の接線と、軸線O1とが交差して形成される鋭角及び鈍角のうち、鋭角の角度を傾斜角として、大きさを比較することができる。
図示の例では、上記傾斜角θa、θbは、ともに45°よりも小さくなっており、よってこれらの軸線方向刃部5a及び刃部5bは、「主として軸線方向Aに延びる刃部」であるといえる。
なお、例えば上記傾斜角θa、θbが、ともに45°よりも大きい場合には、これらの軸線方向刃部5a及び刃部5bは、「主として周方向Cに延びる刃部」であるといえる。
つまり、周方向Cに沿う単位長さあたりの軸線方向Aへ向けた変位量が、最も大きくなる軸線方向刃部5aであっても、「主として周方向Cに延びる刃部」となる場合があることに留意すべきである。
また上記同様に、前記変位量が、最も小さくなる周方向刃部5cであっても、「主として軸線方向Aに延びる刃部」となる場合がある。
〔ベアラー部、隙間〕
ベアラー部3の外周面は、ダイロール本体2の外周面のうち中間部分4よりも径方向外側に突出しているとともに、周方向の全周にわたって、軸線O1からの距離(半径)が一定とされている。また、ベアラー部3の外径は、軸線O1方向の全長にわたって(つまりベアラー幅全域にわたって)一定である。
そして、図1及び図2(a)において、ベアラー部3における所定の周方向領域3a、3bが、径方向内側へ向けて弾性変形可能とされている。
ベアラー部3の周方向領域3a、3bは、押圧刃5における周方向刃部5c以外の部位のうち、少なくとも軸線方向刃部5aを含む部分の周方向領域に対応している。
具体的に、図1においては、ベアラー部3の周方向領域3aが、押圧刃5における軸線方向刃部5aの周方向領域に対応している。
図2(a)においては、ベアラー部3に設けられた複数の周方向領域3a、3bのうち、周方向領域3aについては、押圧刃5における軸線方向刃部5aの周方向領域に対応しており、周方向領域3bについては、押圧刃5における刃部5bの周方向領域に対応している。
詳しくは、図1〜図3において、ダイロール本体2のうち、ベアラー部3の周方向領域3a、3bにおける該ベアラー部3の外周面よりも径方向内側に位置する部分には、周方向領域3a、3bの弾性変形を促すための、上述した隙間11が形成されている。
つまり、ベアラー部3の内部(ダイロール本体2の軸線O1方向の端部における内部)に、隙間11が形成されることによって、ベアラー部3の径方向内側へ向けた弾性変形が許容されている。
図2(b)及び図3に示されるように、本実施形態の例では、隙間11が、ダイロール本体2の軸線O1方向の端面に開口している。
また、図2(a)(b)に示されるように、隙間11は、ベアラー部3の周方向領域3a、3bにおいて該ベアラー部3の外周面よりも径方向内側に位置する部分から、中間部分4の径方向内側に位置する部分にまで、軸線O1方向に延びて形成されている。
なお、図2(a)(b)においては、隙間11の軸線O1方向の全長のうち、ベアラー部3の直下(径方向内側)に位置する部分の軸線O1方向の長さが、中間部分4の直下に位置する部分の軸線O1方向の長さよりも、大きくなっている。
ここで、図4(a)(b)は、図2(a)(b)の隙間11の変形例を表している。
この変形例では、隙間11が、ベアラー部3の周方向領域3a、3bにおいて該ベアラー部3の外周面よりも径方向内側に位置する部分から、中間部分4の径方向内側に位置する部分のうち、押圧刃5近傍にまで、軸線O1方向に延びて形成されている。
また、図4(a)(b)においては、隙間11の軸線O1方向の全長のうち、ベアラー部3の直下(径方向内側)に位置する部分の軸線O1方向の長さが、中間部分4の直下に位置する部分の軸線O1方向の長さよりも、小さくなっている。
また、隙間11(凹部9)における軸線O1方向の内側の端縁が、刃部5a、5bの形状に対応する線状に延びているとともに、これら刃部5a、5bとの間に一定の間隔をあけて配置されている。
ただし、隙間11は、押圧刃5の直下(押圧刃5の径方向内側、つまり押圧刃5の刃裏)には形成されていない。
〔本実施形態による作用効果〕
以上説明した本実施形態のロータリーダイ1、及びそのダイロール10では、ダイロール本体2の外周面のうち中間部分(一対のベアラー部3同士の間に位置する部分)4に延設される押圧刃5が、周方向Cに沿う単位長さあたりの軸線方向Aへ向けた変位量が最も小さくされた周方向刃部5cと、前記変位量が最も大きくされた軸線方向刃部5aと、を少なくとも有している。
周方向刃部5cは、ダイロール本体2の外周面において、例えば周方向Cに沿って延びるため、その刃先が、径方向外側へ向けて膨出する凸曲線状をなすように形成される(図1を参照)。つまり、周方向刃部5cは、アンビルロール20の外周面21に対して点接触するように押圧されるため、被加工物Sに対する接触圧(単位刃長あたりの接触圧)が高くなる。
一方、軸線方向刃部5aは、ダイロール本体2の外周面において、例えば軸線方向Aに沿って延びるため、その刃先が、直線状をなすように形成される(図1を参照)。つまり、軸線方向刃部5aは、アンビルロール20の外周面21に対して線接触するように押圧され、その分圧力が分散されるため、被加工物Sに対する接触圧(単位刃長あたりの接触圧)は低くなる。
そこで本実施形態では、押圧刃5における周方向刃部5c以外の部位のうち、少なくとも軸線方向刃部5aを含む押圧刃5部分の周方向領域に対応する、ベアラー部3の周方向領域3a、3bが、径方向内側へ向けて弾性変形可能であるという特別な構成を採用している。つまり、押圧刃5において接触圧が低くなりがちな部分の周方向領域に対応して、ベアラー部3の周方向領域3a、3bが弾性変形する。これにより、下記の顕著な作用効果を奏する。
被加工物Sを裁断加工する際、このベアラー部3の周方向領域3a、3bが、アンビルロール20の外周面21に押し付けられ弾性変形することにより、該周方向領域3a、3bに対応する押圧刃5の部分(押圧刃5において接触圧が低くなりがちな部分であり、具体的に本実施形態においては刃部5a、5b)が、相対的にアンビルロール20の外周面21へ向けて突出させられることになる。この結果、前記押圧刃5の部分における接触圧が、実質的に高められる。
従って、押圧刃5の各部において、被加工物Sに対する接触圧(押圧力)の大きさに差が生じにくくなる。つまり、押圧刃5の各部における接触圧の大きさの差が小さく抑えられ、これにより押圧刃5の偏摩耗が抑制されて、該押圧刃5全体に摩耗を均等に進行させることが可能になる。よって、長期にわたり加工状態を良好に維持することができる。
また、本実施形態では、ダイロール本体2のうち、ベアラー部3の周方向領域3a、3bにおいてベアラー部3の外周面よりも径方向内側に位置する部分に、前記周方向領域3a、3bの弾性変形を促すための隙間11が形成されているので、下記の作用効果を奏する。
すなわちこの場合、ベアラー部3の内部に隙間11を設けるという簡単な構成によって、ベアラー部3の周方向領域3a、3bを撓ませることにより、弾性変形させることができる。具体的に、本発明は、例えば本実施形態で説明した上記構成とは異なり、ベアラー部3の外周のうち周方向領域3a、3bを合成樹脂やゴム等の弾性材料で形成することにより、ベアラー部3の周方向領域3a、3bを弾性変形させるような構成をも含んでいるが、このようにベアラー部3の外周に弾性材料を設ける場合に比べて、本実施形態で説明した上記構成のように、ベアラー部3の内部に隙間11を設けた場合には、部材の劣化等による影響を受けにくく、長期にわたり安定してベアラー部3の弾性変形量を確保することができる。従って、本実施形態の作用効果がより格別顕著なものとなる。
また、本実施形態では、隙間11が、ダイロール本体2の軸線O1方向の端面に開口しているので、下記の作用効果を奏する。
すなわちこの場合、ベアラー部3の周方向領域3a、3bが弾性変形させられるときに、隙間11がダイロール本体2の端面に開口している分だけ径方向につぶれやすくなって、弾性変形量を確保しやすくなる。
また、本実施形態では、隙間11が、本体部7と外周筒部8の間に配置されているので、下記の作用効果を奏する。
すなわちこの場合、例えば、本体部7の外周面に、本実施形態で説明した凹部9や溝部等を形成しておき、該本体部7の径方向外側に外周筒部8を嵌合することによって、所期する形状の隙間11を簡単に設けることができる。
なお、本体部7の外周面に凹部9や溝部等を形成する代わりに、又はこれとともに、外周筒部8の内周面に凹部や溝部等を形成してもよい。ただし、外周筒部8が超硬合金等の硬質材料(脆性が高い材料)で形成される場合には、ベアラー部3が弾性変形したときの破損防止の観点から、本実施形態で説明したように、凹部9や溝部等は、本体部7にのみ形成されることがより好ましい。
また、本実施形態では、隙間11が、ベアラー部3の周方向領域3a、3bにおいて該ベアラー部3の外周面よりも径方向内側に位置する部分から、中間部分4の径方向内側に位置する部分にまで、軸線O1方向に延びて形成されているので、下記の作用効果を奏する。
すなわちこの場合、隙間11が、ベアラー部3の内部から、該ベアラー部3よりもダイロール本体2の内側に位置する中間部分4の内部にまで延びている分だけ、ベアラー部3の周方向領域3a、3bの弾性変形量を大きく確保することができる。従って、上述した本実施形態の作用効果が、さらに安定して格別なものとなる。
なお、図4(a)(b)に示される隙間11の変形例によれば、上記作用効果がより顕著なものとなる。
〔本発明に含まれるその他の構成〕
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
前述の実施形態の図2(a)に示される例では、押圧刃5における軸線方向刃部5a及び刃部5bの周方向領域に対応する、ベアラー部3の周方向領域3a、3bが、径方向内側へ向けて弾性変形可能であることとしたが、これに限定されるものではない。
すなわち本発明は、押圧刃5における周方向刃部5c以外の部位のうち、少なくとも軸線方向刃部5aを含む部分の周方向領域に対応する、ベアラー部3の周方向領域が、径方向内側へ向けて弾性変形可能であればよい。従って、少なくともベアラー部3の周方向領域3aが弾性変形可能であればよく、周方向領域3bについては、弾性変形しなくてもよい。
具体的に、ベアラー部3の周方向領域3bを弾性変形させるか否かは、刃部5bにおける被加工物Sに対する接触圧と、周方向刃部5cにおける被加工物Sに対する接触圧との差に応じて、適宜選択してよい。つまり、これら刃部5b、5cの各接触圧の差が十分に小さい場合には、ベアラー部3の周方向領域3bは弾性変形しなくてもよく、この場合でも本発明の作用効果が顕著に得られることに変わりはない。
より詳しくは、図2(a)に示される刃部5bの傾斜角θbが、例えば、45°よりも大きく90°未満である場合(特に90°に近い場合)には、ベアラー部3の周方向領域3bは弾性変形不能であってよい。
ここで、図5及び図6は、前述の実施形態の変形例を表している。これらの図5及び図6ともに、ダイロール本体2の外周面を平面に展開した展開図である。具体的に、図5は、図2(a)の変形例であり、図6は、図4(a)の変形例である。
図5及び図6に示される変形例では、押圧刃5は、周方向Cに沿う単位長さあたりの軸線方向A(軸線O1方向)へ向けた変位量が、最も小さくなる周方向刃部5cと、前記変位量が、最も大きくなる軸線方向刃部5aと、前記変位量の大きさが周方向刃部5cと軸線方向刃部5aの間に設定された刃部5b、5dと、を有している。
上記刃部5b、5dのうち、刃部5bの前記変位量は、軸線方向刃部5aの前記変位量に近くされており、このため、刃部5bにおける被加工物Sに対する接触圧は、軸線方向刃部5aの接触圧と同様に、低くなりやすい。
従って、この変形例では、軸線方向刃部5aの周方向領域に対応するベアラー部3の周方向領域3aが弾性変形可能であるのと同様に、刃部5bの周方向領域に対応するベアラー部3の周方向領域3bについても、弾性変形可能となっている。
また、上記刃部5b、5dのうち、刃部5dの前記変位量は、周方向刃部5cの前記変位量に近くされており、このため、刃部5dにおける被加工物Sに対する接触圧は、周方向刃部5cの接触圧と同様に、高くなりやすい。
従って、この変形例では、周方向刃部5cの周方向領域に対応するベアラー部3の周方向領域が弾性変形不能であるのと同様に、刃部5dの周方向領域に対応するベアラー部3の周方向領域についても、弾性変形不能となっている。
なお、この変形例では、前述の実施形態で説明した図2及び図4の例とは異なり、ダイロール本体2の本体部7の外径が、軸線O1方向の全長にわたって一定とされており(ただし凹部9を除く)、該本体部7の径方向外側に嵌合する外周筒部8は、1つのみ設けられている。つまり、ダイロール本体2の外周面が、すべて外周筒部8によって構成されている。そして、外周筒部8の軸線O1方向の両端部に、径方向外側に向けて突出するとともに周方向の全周にわたって延びるベアラー部3が、一対設けられている。
また、前述の実施形態では、ダイロール本体2の軸線O1方向の両端部に、ベアラー部3の周方向領域3a、3bの弾性変形を促すための隙間11が形成されていることとしたが、これに限定されるものではない。すなわち、ベアラー部3の周方向領域3a、3bを弾性変形可能とするための構成として、隙間11を設ける代わりに、又はこれとともに、前記周方向領域3a、3bに合成樹脂やゴム等の弾性材料を配設してもよい。
具体的には、ベアラー部3の外周のうち周方向領域3a、3bを、合成樹脂やゴム等の弾性材料で形成することにより、ベアラー部3の周方向領域3a、3bが、径方向内側へ向けて弾性変形可能であってもよい。
また、ベアラー部3の外周における周方向領域3a、3bのいずれか一方(3a又は3b)に弾性材料を配置し、この弾性材料とは周方向の位置が異なる他方(3b又は3a)において、ベアラー部3の内部に隙間11を配置してもよい。或いは、ベアラー部3の外周の周方向領域3a、3bに弾性材料を配置し、さらに前記弾性材料の径方向内側(ベアラー部3の内部)に、隙間11を配置してもよい。つまり、ベアラー部3の周方向領域3a、3bを弾性変形可能に構成するにあたって、隙間11と弾性材料を組み合わせて用いてもよい。
また、前述の実施形態では、ロータリーダイ1及びダイロール10が、被加工物Sを所定の形状に裁断する裁断加工に用いられるとしたが、これに限定されるものではない。すなわち、本発明のロータリーダイ1及びダイロール10は、例えば、積層した複数の被加工物を押圧して被加工物同士を圧着する圧着加工や、被加工物に凹凸のエンボスを形成するエンボス加工等の各種加工に適用した場合でも、前述した実施形態と同様に、顕著な作用効果を奏するものである。
その他、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において、前述の実施形態、変形例及びなお書き等で説明した各構成(構成要素)を組み合わせてもよく、また、構成の付加、省略、置換、その他の変更が可能である。また本発明は、前述した実施形態によって限定されることはなく、特許請求の範囲によってのみ限定される。
1 ロータリーダイ
2 ダイロール本体
3 ベアラー部
3a、3b 周方向領域
4 中間部分
5 押圧刃
5a 軸線方向刃部
5c 周方向刃部
7 本体部
8 外周筒部
10 ダイロール
11 隙間
20 アンビルロール
21 外周面
A 軸線方向
C 周方向
O1 軸線

Claims (6)

  1. 円柱状のダイロール本体と、
    前記ダイロール本体の軸線方向の両端部に配置され、径方向外側に向けて突出するとともに、周方向の全周にわたって延びる一対のベアラー部と、
    前記ダイロール本体の外周面のうち、前記一対のベアラー部同士の間に位置してこれらベアラー部よりも小径とされた中間部分から径方向外側へ向けて突出し、前記中間部分上を延びる押圧刃と、を備えたロータリーダイのダイロールであって、
    前記押圧刃は、
    周方向に沿う単位長さあたりの軸線方向へ向けた変位量が、最も小さくなる周方向刃部と、
    前記変位量が、最も大きくなる軸線方向刃部と、を少なくとも有し、
    前記押圧刃における前記周方向刃部以外の部位のうち、少なくとも前記軸線方向刃部を含む部分の周方向領域に対応する、前記ベアラー部の周方向領域が、径方向内側へ向けて弾性変形可能であることを特徴とするロータリーダイのダイロール。
  2. 請求項1に記載のロータリーダイのダイロールであって、
    前記ダイロール本体のうち、前記ベアラー部の前記周方向領域において前記ベアラー部の外周面よりも径方向内側に位置する部分に、前記周方向領域の弾性変形を促すための隙間が形成されていることを特徴とするロータリーダイのダイロール。
  3. 請求項2に記載のロータリーダイのダイロールであって、
    前記隙間は、前記ダイロール本体の軸線方向の端面に開口していることを特徴とするロータリーダイのダイロール。
  4. 請求項2又は3に記載のロータリーダイのダイロールであって、
    前記ダイロール本体は、
    円柱状の本体部と、
    前記本体部の径方向外側に嵌合する外周筒部と、を備え、
    前記隙間は、前記本体部と前記外周筒部の間に配置されることを特徴とするロータリーダイのダイロール。
  5. 請求項2〜4のいずれか一項に記載のロータリーダイのダイロールであって、
    前記隙間は、前記ベアラー部の前記周方向領域において前記ベアラー部の外周面よりも径方向内側に位置する部分から、前記中間部分の径方向内側に位置する部分にまで、軸線方向に延びて形成されていることを特徴とするロータリーダイのダイロール。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のロータリーダイのダイロールと、
    円柱状をなし、その外周面が、前記ロータリーダイのダイロールの少なくとも前記ベアラー部に接触させられるアンビルロールと、を備えることを特徴とするロータリーダイ。
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