JP2016168759A - 記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ノズル形成面に被記録媒体の毛羽が接触して、吐出不良が生じることを抑制できる記録装置を提供する。【解決手段】液体を吐出可能なノズルNが形成されるノズル形成面20を有する記録ヘッド7と、被記録媒体と記録ヘッド7とを相対移動させる移動部と、相対移動の相対移動方向Bにおける記録ヘッド7の先頭側に設けられ、相対移動に伴って被記録媒体の毛羽に接触して該毛羽を押し倒すことでノズル形成面20を保護する保護部22と、を備え、保護部22は、ノズル形成面20からの長さLが可変に構成されている。【選択図】図4

Description

本発明は、記録装置に関する。
従来から、ノズルからインクなどの液体を吐出して記録する記録ヘッドを備える記録装置が使用されている。このような記録装置においては、様々な被記録媒体に記録がなされる。そして、被記録媒体によっては毛羽が生じているものがあり、このような被記録媒体に記録を行う際、不具合が生じる場合がある。そこで、毛羽が生じている被記録媒体に記録を行う際の不具合を抑制することが可能な記録装置が開示されている。
例えば、特許文献1には、被記録媒体の毛羽により、被記録媒体の記録面(生地本体表面)に届かなかったインクを除去可能なワイパーを備える記録装置が開示されている。
特開2012−112070号公報
特許文献1の記録装置を使用すれば、被記録媒体の毛羽により、被記録媒体の記録面に届かなかったインクを除去することが可能である。しかしながら、毛羽が生じている被記録媒体に記録を行う際の不具合には、他にも様々なものがあり、例えば、記録ヘッドのノズル形成面に被記録媒体の毛羽が接触して液体の吐出不良が生じる不具合がある。そして、毛羽の長さや該毛羽のコシの強さなどは被記録媒体の種類により様々であることから、ノズル形成面に毛羽が接触することを抑制するのは困難であった。
そこで、本発明の目的は、ノズル形成面に被記録媒体の毛羽が接触して、液体の吐出不良が生じることを抑制することである。
上記課題を解決するための本発明の第1の態様の記録装置は、液体を吐出可能なノズルが形成されるノズル形成面を有する記録ヘッドと、被記録媒体と前記記録ヘッドとを相対移動させる移動部と、前記相対移動の相対移動方向における前記記録ヘッドの先頭側に設けられ、前記相対移動に伴って前記被記録媒体の毛羽に接触して該毛羽を押し倒すことで前記ノズル形成面を保護する保護部と、を備え、前記保護部は、前記ノズル形成面からの長さが可変に構成されていることを特徴とする。
本発明の第2の態様の記録装置は、前記第1の態様において、前記保護部は、前記ノズル形成面における前記ノズルの非形成領域の少なくとも一部を覆うカバー部であることを特徴とする。
本発明の第3の態様の記録装置は、前記第1又は第2の態様において、前記長さ及び前記相対移動の速度は、前記保護部で押し倒された前記毛羽が立ち上がる時間よりも、前記相対移動に伴って該毛羽の位置を前記ノズル形成面が通過する時間のほうが短くなるように調整可能であることを特徴とする。
本発明の第4の態様の記録装置は、前記第3の態様において、前記長さをLメートルとし、前記保護部で押し倒された前記毛羽が立ち上がる際の角速度をvメートル/秒とし、前記相対移動の速度をVメートル/秒とし、前記相対移動方向における前記ノズル形成面の長さをWメートルとしたときに、下記式(I)を満たすことを特徴とする。
式(I)・・・L > (2/π)・(v/V)・W
本発明の第5の態様の記録装置は、前記第1から第4のいずれか1つの態様において、前記保護部は、前記相対移動において、前記液体により画像が形成される前記被記録媒体の記録面とは非接触となるよう構成されていることを特徴とする。
本発明の第6の態様の記録装置は、前記第1から第5のいずれか1つの態様において、前記記録ヘッドを複数備え、前記保護部は、複数の前記記録ヘッドに対応して、前記記録ヘッド各々の前記先頭側に設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、ノズル形成面に被記録媒体の毛羽が接触して、液体の吐出不良が生じることを抑制することができる。
本発明の実施例1の記録装置を表す概略側面図。 本発明の実施例1の記録装置を表すブロック図。 本発明の実施例1の記録装置の要部を表す概略底面図。 本発明の実施例1の記録装置の要部を表す概略正面断面図。 本発明の実施例1の記録装置の要部を表す概略正面断面図。 本発明の実施例2の記録装置の要部を表す概略正面断面図。 従来の記録装置の要部を表す概略正面断面図。
[実施例1](図1〜図5)
以下に、本発明の実施例に係る記録装置について、添付図面を参照して詳細に説明する。
最初に、本発明の実施例1に係る記録装置1の概要について説明する。
図1は、本実施例の記録装置1の概略側面図である。
図1で表されるように、本実施例の記録装置1は、記録を行うための被記録媒体PのロールR1を繰り出すことが可能な繰出部2を備えている。また、粘着剤が付着された支持面Fで被記録媒体Pを支持する粘着性ベルト10により被記録媒体Pを搬送方向Aに搬送する搬送部としての搬送機構3を備えている。また、被記録媒体Pの搬送方向Aと交差する往復移動方向Bに記録ヘッド7を往復走査させて記録する記録機構4を備えている。また、粘着性ベルト10の洗浄機構15を備えている。さらに、被記録媒体Pを巻き取る巻取軸17と巻き取られている被記録媒体Pを切断するカッター16とを有する巻取機構18を備えている。
なお、本実施例においては、被記録媒体Pとして布帛を使用している。布帛は、特に毛羽(紙や布などの表面や端部などに生じる細かい毛のようなもの)が多い被記録媒体である。このため、被記録媒体Pとして布帛を使用可能な記録装置において本発明は特に効果的である。しかしながら、布帛以外の被記録媒体Pにおいても毛羽を有するものはあり、本発明は、被記録媒体Pとして布帛を使用することが可能な記録装置に限定されない。
繰出部2は、記録を行うための被記録媒体PのロールR1のセット位置を兼ねる回転軸5を備え、回転軸5にセットされたロールR1から従動ローラー6を介して被記録媒体Pを搬送機構3に繰り出すことが可能な構成となっている。なお、被記録媒体Pを搬送機構3に繰り出す際、回転軸5は回転方向Cに回転する。
搬送機構3は、繰出部2から繰り出された被記録媒体Pを載置して搬送する粘着性ベルト10と、粘着性ベルト10を移動させる駆動ローラーとしての搬送ローラー8と、従動ローラー9とを備えている。被記録媒体Pは加圧ローラー12により粘着性ベルト10の支持面Fに加圧されて貼り付けられて載置される。なお、被記録媒体Pを搬送する際、搬送ローラー8は回転方向Cに回転し、粘着性ベルト10は方向Eに移動する。
ただし、搬送ベルトは粘着性ベルトに限定されない。例えば、静電吸着式の搬送ベルトを用いてもよい。
記録機構4は、ノズルN(図3及び図4参照)からインク(液体)を吐出可能な記録ヘッド7を備え、該記録ヘッド7を搭載するキャリッジを被記録媒体Pに対して往復移動方向Bに往復移動させるキャリッジモーター30(図2参照)を有している。なお、図1において往復移動方向Bは紙面に対して垂直方向である。
記録の際、記録ヘッド7を往復走査させて記録するが、記録走査中(記録ヘッド7の移動中)は、搬送機構3は被記録媒体Pの搬送を停止させる。別の表現をすると、記録の際、記録ヘッド7の往復走査と被記録媒体Pの搬送は交互に行われる。すなわち、記録の際、記録ヘッド7の往復走査に対応して、搬送機構3は被記録媒体Pを間欠搬送(粘着性ベルト10を間欠移動)させている。
また、詳細は後述するが、本実施例の記録ヘッド7には、ノズルNが形成されたノズル形成面20(図3及び図4参照)を保護するカバー部19が設けられている。ここで、カバー部19は、ノズル形成面20を毛羽21(図5参照)から保護する保護部22としての役割を兼ね、記録ヘッド7に対して、使用する被記録媒体Pの種類、厚さ、等級などに応じて、搬送方向A及び往復移動方向Bと共に交差する方向である方向Dに、移動可能である。
粘着性ベルト10の洗浄機構15は、複数の洗浄ローラーが回転軸方向に連結されて構成された洗浄ブラシ13と、洗浄ブラシ13を洗浄するための洗浄剤が入ったトレイ14と、を有する。
巻取機構18は、記録がなされ、従動ローラー11を介して搬送機構3から搬送された被記録媒体Pを巻き取る機構であり、巻取軸17に巻き取り用の紙管等をセットしてこれに該被記録媒体Pを巻き付けていくことにより、被記録媒体PのロールR2として巻き取ることができる。
なお、本実施例の記録装置1は、ロール状の被記録媒体Pを粘着性ベルト10に支持させて搬送する記録装置であるが、このような構成の記録装置に限定されない。例えば、ロール状の被記録媒体Pのほか単票状の被記録媒体Pを、搬送部としてのローラー対で挟持して搬送可能な構成としてもよい。
次に、本実施例の記録装置1における電気的な構成について説明する。
図2は、本実施例の記録装置1のブロック図である。
制御部23には、記録装置1の全体の制御を司るCPU24が設けられている。CPU24は、システムバス25を介して、CPU24が実行する各種制御プログラム等を格納したROM26と、データを一時的に格納可能なRAM27と接続されている。
また、CPU24は、システムバス25を介して、記録ヘッド7を駆動するためのヘッド駆動部28と接続されている。
また、CPU24は、システムバス25を介して、キャリッジモーター30、搬送モーター31、繰出モーター32、巻取モーター33及び保護部移動モーター34を駆動させるためのモーター駆動部29と接続されている。
ここで、キャリッジモーター30は、記録ヘッド7を搭載したキャリッジを移動させるためのモーターである。また、搬送モーター31は、搬送ローラー8を駆動するためのモーターである。また、繰出モーター32は、回転軸5の回転機構であり、被記録媒体Pを搬送機構3に送り出すために回転軸5を駆動するモーターである。また、巻取モーター33は、巻取軸17を回転させるための駆動モーターである。そして、保護部移動モーター34は、保護部22としてのカバー部19を方向Dに移動するモーターである。
また、CPU24は、システムバス25を介して、被記録媒体Pを切断するようカッター16を駆動させるカッター駆動部36と接続されている。
さらに、CPU24は、システムバス25を介して、入出力部37と接続されており、入出力部37は記録データ等のデータ及び信号の送受信を行うためのPC38と接続されている。
次に、本実施例の記録装置1の要部である、記録ヘッド7について説明する。
図3は、本実施例の記録ヘッド7を表す概略底面図である。
また、図4は、本実施例の記録ヘッド7のノズル形成面20側の全体を表す概略正面断面図である。このうち、図4(A)は、保護部22としてのカバー部19の位置を、ノズル形成面20からの長さLを最小長さL1とした状態を表している。一方、図4(B)は、保護部22としてのカバー部19の位置を、ノズル形成面20からの長さLを最大長さL2とした状態を表している。
また、図5は、本実施例の記録ヘッド7の往復移動方向Bのうちの方向B1への移動中であって、記録ヘッド7のノズル形成面20側の一部(記録ヘッド7のうちの記録ヘッド7d側)を表す概略正面断面図である。このうち、図5(A)は、記録ヘッド7(カバー部19)に毛羽21が接触する前の状態を表している。また、図5(B)は、カバー部19に毛羽21が接触している状態を表している。そして、図5(C)は、記録ヘッド7の往復移動方向Bへの移動を停止させ、ノズル形成面20に毛羽21が接触している状態を表している。
一方、図7は、従来の記録ヘッド7のノズル形成面20側の全体を表す概略正面断面図である。このうち、図7(A)は、ノズルNに毛羽21が接触し、記録ヘッド7のうちの記録ヘッド7bに不具合が生じた状態を表している。そして、図7(B)は、ノズル形成面20にインクミストImが付着し、インクミストImに毛羽21が接触して、記録ヘッド7の往復移動に伴ってノズルNまで該インクミストImが運ばれてくることにより、記録ヘッド7のうちの記録ヘッド7dに不具合が生じた状態を表している。
図7(A)で表されるように、従来の記録装置においては、被記録媒体Pの毛羽21がノズルNに接触し、該接触に伴ってノズルNにおけるインクのメニスカスが破壊され、インクの吐出不良が生じる場合があった。
また、図7(B)で表されるように、従来の記録装置においては、インクの吐出に伴ってインクミストImが発生し、インクミストImが記録ヘッド7(ノズル形成面20)に付着することがあった。そして、記録ヘッド7の往復移動に伴って、ノズル形成面20に付着したインクミストImに(例えば位置Im0で)毛羽21が接触し、該インクミストImをノズルNまで(例えばIm1の位置まで)運び、ノズルNにおけるインクのメニスカスを破壊し、インクの吐出不良が生じる場合があった。
一方、本実施例の記録装置1においては、図3から図5で表されるように、保護部22としてのカバー部19を備えている。このため、ノズル形成面20に毛羽21が接触することを抑制している。
なお、被記録媒体Pには様々なものがあり、その種類、厚さ、等級などにより、保護部22による好ましいノズル形成面20の保護態様は変わってくる。毛羽の長さ、数、コシの強さなどが変わってくるためである。
そこで、本実施例の記録装置1は、保護部22としてのカバー部19によるノズル形成面20の保護態様が可変となるように構成されている。具体的には、図4で表されるように、カバー部19は、ノズル形成面20からの長さLが最小長さL1から最大長さL2まで可変に構成されている。
なお、本実施例の記録装置1は、ブラック、シアン、マゼンタ及びイエローのインクを使用可能である。そして、本実施例の記録ヘッド7は、図4で表されるように、ブラック、シアン、マゼンタ及びイエローのインクに対応する各々同様の構成の記録ヘッド7a、7b、7c及び7dが、4つ往復移動方向Bに並べて構成されている。ただし、このような構成に限定されない。
まとめると、本実施例の記録装置1は、液体としてのインクを吐出可能なノズルNが形成されるノズル形成面20を有する記録ヘッド7と、被記録媒体Pと記録ヘッド7とを相対移動させる移動部としてのキャリッジモーター30と、を備えている。
そして、保護部22としてのカバー部19を備えており、カバー部19はノズル形成面20からの長さLが可変に構成されている。ここで、図3及び図4で表されるように、カバー部19は、往復移動方向Bにおける各ノズル列Nrのノズル形成面20のノズル形成領域の両側を含むように設けられている。すなわち、カバー部19は、被記録媒体Pと記録ヘッド7と相対移動方向Bの両方向(方向B1及び方向B2)において、被記録媒体Pと記録ヘッド7との相対移動における相対移動方向Bの先頭側に設けられていると表現できる。
このように、本実施例の記録装置1は、相対移動方向Bにおける記録ヘッド7の先頭側に設けられ、被記録媒体Pと記録ヘッド7との相対移動に伴って被記録媒体Pの毛羽21に接触して該毛羽21を押し倒すことでノズル形成面を保護する保護部22(カバー部19)を備えており、保護部22はノズル形成面20からの長さLが可変に構成されている。このため、毛羽21の長さや該毛羽21のコシの強さなどに応じて、保護部22のノズル形成面20からの長さLを調整することで、ノズル形成面20に被記録媒体Pの毛羽21が接触して、インクの吐出不良が生じることを抑制することができる構成になっている。
上記のように、本実施例の保護部22は、ノズル形成面20におけるノズルNの非形成領域の少なくとも一部を覆うカバー部19である。このため、カバー部19により、ノズル形成面20に被記録媒体Pの毛羽21が接触してインクの吐出不良が生じることを抑制しているとともに、ノズル形成面20のノズルNの非形成領域の少なくとも一部を覆うことでノズル形成面20を保護している。
また、本実施例の記録装置1においては、保護部22のノズル形成面20からの長さL及び記録ヘッド7の移動速度(被記録媒体Pと記録ヘッド7との相対移動の速度)Vは、保護部22で押し倒された毛羽21が立ち上がる時間よりも、被記録媒体Pと記録ヘッド7との相対移動に伴って該毛羽21の位置をノズル形成面20が通過する時間のほうが短くなるように調整可能である。すなわち、毛羽21が立ち上がる前に該毛羽21の位置からノズル形成面20を逃がすことができるように調整可能な構成になっている。このため、効果的に、ノズル形成面20に被記録媒体Pの毛羽21が接触してインクの吐出不良が生じることを、抑制している。
以下、図5を用いて、保護部22のノズル形成面20からの長さL及び記録ヘッド7の移動速度Vについて詳細に説明する。
毛羽21の長さが被記録媒体Pとノズル形成面20との間隔よりも長ければ、毛羽21がノズル形成面20に接触する可能性がある(図5(C)参照)。このような毛羽21がある場合、図5(A)で表される状態から図5(B)で表される状態に移行すると、毛羽21はカバー部19(保護部22)により折り曲げられる(図5(B)参照)。そして、毛羽21の上側にカバー部19が無い位置(例えば図5(C)で表される位置)に記録ヘッド7が移動すると、折り曲げられた毛羽21は元に戻ろうとする(図5(C)参照)。
ここで、保護部22のノズル形成面20からの長さをLメートルとし、保護部22で押し倒された毛羽21が立ち上がる際の角速度をvメートル/秒とし、記録ヘッド7の移動速度をVメートル/秒とし、被記録媒体Pと記録ヘッド7との相対移動方向Bにおけるノズル形成面20の長さをWメートルとする。本実施例の記録装置1は、各々をこのように定義した場合において、下記式(I)を満たす。
式(I)・・・L > (2/π)・(v/V)・W
ここで、「相対移動方向Bにおけるノズル形成面20の長さ」とは、相対移動方向Bにおける保護部22が保護する範囲のノズル形成面20の長さを意味する。本実施例においては、図5で表されるように、相対移動方向Bにおけるカバー部19同士の間の範囲が保護部22が保護する範囲に該当するので、相対移動方向Bにおけるカバー部19同士の間隔が相対移動方向Bにおけるノズル形成面20の長さに該当する。
ここで、上記式(I)を満たすということは、カバー部19により折り曲げられた毛羽21が元に戻る(ノズル形成面20に接触する)前に、ノズル形成面20が毛羽21の位置から移動する(ノズル形成面20に毛羽21が接触する可能性がある位置からいなくなる)こととなる。また、保護部22で押し倒された毛羽21が立ち上がる際の角速度vと、相対移動方向Bにおけるノズル形成面20の長さWと、を予め把握しておくことで、保護部22のノズル形成面20からの長さL及び記録ヘッド7の移動速度Vを簡単に適切な値にすることができる。このため、簡単に、ノズル形成面20に被記録媒体Pの毛羽21が接触して、インクの吐出不良が生じることを抑制することができる。
また、本実施例のカバー部19は、図4で表されるように方向Dに移動可能であり、インクにより画像が形成される被記録媒体Pの記録面P1とは非接触となるよう位置を調整できる。別の表現をすると、本実施例の保護部22は、被記録媒体Pと記録ヘッド7との相対移動において、インクにより画像が形成される被記録媒体Pの記録面P1とは非接触となるよう構成することができる。
このため、保護部22が記録面P1と接触し、画像を損傷することや、保護部22及び記録面P1を汚すことなどを抑制できる構成になっている。
また、図4で表されるように、本実施例の記録装置1は、記録ヘッド7を記録ヘッド7a、7b、7c及び7dと複数備え、カバー部19は、複数の記録ヘッド7a、7b、7c及び7dに対応して、記録ヘッド7a、7b、7c及び7d各々のノズル形成領域の相対移動方向Bにおける両側を含むように設けられている。別の表現をすると、本実施例の記録装置1は、記録ヘッド7を複数備え、保護部22は複数の記録ヘッド7a、7b、7c及び7dに対応して記録ヘッド7a、7b、7c及び7d各々の相対移動方向Bにおける先頭側に設けられている。このため、複数の記録ヘッド7a、7b、7c及び7d各々において、対応する各々の保護部22によりノズル形成面20を保護することができ、ノズル形成面20に被記録媒体Pの毛羽21が接触して、インクの吐出不良が生じることを特に効果的に抑制することができる構成になっている。
[実施例2](図6)
次に、本発明の実施例2に係る記録装置について説明する。
図6は、本実施例の記録ヘッド7のノズル形成面20側の全体を表す概略正面断面図であり、実施例1の記録ヘッド7のノズル形成面20側の全体を表す図4に対応する図である。このうち、図6(A)は、保護部22の位置を、ノズル形成面20からの長さLを最小長さL3とした状態を表している。一方、図4(B)は、保護部22の位置を、ノズル形成面20からの長さLを最大長さL2とした状態を表している。なお、上記実施例1と共通する構成部材は同じ符号で示しており、詳細な説明は省略する。
本実施例の記録装置1は、記録ヘッド7の構成のみが実施例1の記録装置1と相違する。
実施例1の記録ヘッド7は、保護部22の役割を兼ねるカバー部19を備える構成であった。
一方、本実施例の記録ヘッド7は、カバー部19を備えず、往復移動方向Bにおける両端部に板状の保護部22を備える構成である。
本実施例の保護部22は、ノズル形成面20からの長さLが可変に構成されている。ここで、図6で表されるように、保護部22は、往復移動方向Bにおける両端部に設けられている。すなわち、カバー部19は、被記録媒体Pと記録ヘッド7との相対移動方向Bの両方向(方向B1及び方向B2)において、被記録媒体Pと記録ヘッド7との相対移動における相対移動方向Bの先頭側に設けられていると表現できる。
このような構成により、本実施例の保護部22は、毛羽21の長さや該毛羽21のコシの強さなどに応じて、保護部22のノズル形成面20からの長さLを調整することで、ノズル形成面20に被記録媒体Pの毛羽21が接触して、インクの吐出不良が生じることを抑制することができる構成になっている。
なお、本実施例の保護部22は、記録ヘッド7の往復移動方向Bにおける両端部にのみ設けられているので、相対移動方向Bにおけるノズル形成面20の長さWは、図6で表されるように、記録ヘッド7aの方向B2の先頭側の端部から記録ヘッド7dの方向B1の先頭側の端部までのノズル形成面20の長さに該当する。そして、本実施例の記録装置1も下記式(I)を満たす。
式(I)・・・L > (2/π)・(v/V)・W
また、上記実施例1及び2の記録装置1は、記録の際、記録ヘッド7の往復移動方向Bへの往復走査と被記録媒体Pの搬送方向Aへの搬送を交互に行う構成の記録装置であり、往復移動方向(被記録媒体Pと記録ヘッド7との相対移動方向)Bにおける記録ヘッド7の先頭側に保護部22を備える構成であった。
ただし、このような構成に限定されず、例えば、ラインヘッドなどの記録装置に固定された記録ヘッドに対して被記録媒体Pを搬送方向Aに搬送させて記録を行う構成としてもよい。このような構成の記録装置の場合、被記録媒体Pの搬送に伴って被記録媒体Pの毛羽21に接触して該毛羽21を押し倒すことでノズル形成面20を保護する保護部22が、少なくとも搬送方向Aにおける記録ヘッドの上流側(被記録媒体Pと記録ヘッドとの相対移動方向における記録ヘッドの先頭側に該当)に設けられ、ノズル形成面20からの長さLが可変に構成されていればよい。
なお、本発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれることは言うまでもない。
以上、本発明について具体的な実施例に基づいて詳述した。ここで、本発明について、もう一度まとめて説明する。
本発明の第1の態様の記録装置1は、液体を吐出可能なノズルNが形成されるノズル形成面20を有する記録ヘッド7と、被記録媒体Pと記録ヘッド7とを相対移動させる移動部30と、前記相対移動の相対移動方向Bにおける記録ヘッド7の先頭側に設けられ、前記相対移動に伴って被記録媒体Pの毛羽21に接触して該毛羽21を押し倒すことでノズル形成面20を保護する保護部22と、を備え、保護部22は、ノズル形成面20からの長さLが可変に構成されていることを特徴とする。
本態様によれば、記録ヘッド7の相対移動方向Bの先頭側に設けられ、前記相対移動に伴って被記録媒体Pの毛羽21に接触して該毛羽21を押し倒すことでノズル形成面20を保護する保護部22を備えており、保護部22はノズル形成面20からの長さLが可変に構成されている。このため、毛羽21の長さや該毛羽21のコシの強さなどに応じて、保護部22のノズル形成面20からの長さLを調整することで、ノズル形成面20に被記録媒体Pの毛羽21が接触して、液体の吐出不良が生じることを抑制することができる。
本発明の第2の態様の記録装置1は、前記第1の態様において、保護部22は、ノズル形成面20におけるノズルNの非形成領域の少なくとも一部を覆うカバー部19であることを特徴とする。
本態様によれば、保護部22は、ノズル形成面20におけるノズルNの非形成領域の少なくとも一部を覆うカバー部19である。このため、該保護部19により、ノズル形成面20に被記録媒体Pの毛羽21が接触して液体の吐出不良が生じることを抑制することができるとともに、ノズル形成面20のノズルNの非形成領域の少なくとも一部を覆うことでノズル形成面20を保護することもできる。
本発明の第3の態様の記録装置1は、前記第1又は第2の態様において、前記長さL及び前記相対移動の速度Vは、保護部22で押し倒された毛羽21が立ち上がる時間よりも、前記相対移動に伴って該毛羽21の位置をノズル形成面20が通過する時間のほうが短くなるように調整可能であることを特徴とする。
本態様によれば、前記長さL及び相対移動の速度Vは、保護部22で押し倒された毛羽21が立ち上がる時間よりも、前記相対移動に伴って該毛羽21の位置をノズル形成面20が通過する時間のほうが短くなるように調整可能である。すなわち、毛羽21が立ち上がる前に該毛羽21の位置からノズル形成面20を逃がすことができる。このため、効果的に、ノズル形成面20に被記録媒体Pの毛羽21が接触して、液体の吐出不良が生じることを抑制することができる。
本発明の第4の態様の記録装置1は、前記第3の態様において、前記長さをLメートルとし、保護部22で押し倒された毛羽21が立ち上がる際の角速度をvメートル/秒とし、前記相対移動の速度をVメートル/秒とし、相対移動方向Bにおけるノズル形成面20の長さをWメートルとしたときに、下記式(I)を満たすことを特徴とする。
式(I)・・・L > (2/π)・(v/V)・W
ここで、「相対移動方向Bにおけるノズル形成面20の長さ」とは、相対移動方向Bにおける保護部22が保護する範囲のノズル形成面20の長さを意味する。
本態様によれば、保護部22で押し倒された毛羽21が立ち上がる際の角速度vと、相対移動方向Bにおけるノズル形成面20の長さWと、を予め把握しておくことで、前記長さL及び前記相対移動の速度Vを簡単に適切な値にすることができる。このため、簡単に、ノズル形成面20に被記録媒体Pの毛羽21が接触して、液体の吐出不良が生じることを抑制することができる。
本発明の第5の態様の記録装置1は、前記第1から第4のいずれか1つの態様において、保護部22は、前記相対移動において、前記液体により画像が形成される被記録媒体Pの記録面P1とは非接触となるよう構成されていることを特徴とする。
本態様によれば、保護部22は、前記相対移動において、被記録媒体Pの記録面P1とは非接触となるよう構成されている。このため、保護部22が記録面P1と接触し、画像を損傷することや、保護部22及び記録面P1を汚すことなどを抑制できる。
本発明の第6の態様の記録装置1は、前記第1から第5のいずれか1つの態様において、記録ヘッド7を複数備え、保護部22は、複数の記録ヘッド7a、7b、7c及び7dに対応して、記録ヘッド7a、7b、7c及び7d各々の前記先頭側に設けられていることを特徴とする。
本態様によれば、記録ヘッド7を複数備え、保護部22は複数の記録ヘッド7a、7b、7c及び7dに対応して記録ヘッド7a、7b、7c及び7d各々の先頭側に設けられている。このため、複数の記録ヘッド7a、7b、7c及び7d各々において、対応する各々の保護部22によりノズル形成面20を保護することができ、ノズル形成面20に被記録媒体Pの毛羽21が接触して、液体の吐出不良が生じることを特に効果的に抑制することができる。
1…記録装置、2…繰出部、3…搬送機構、4…記録機構、5…繰出部2の回転軸、
6…従動ローラー、7…記録ヘッド、8…搬送ローラー、9…従動ローラー、
10…粘着性ベルト、11…従動ローラー、12…加圧ローラー、13…洗浄ブラシ、
14…トレイ、15…洗浄機構、16…カッター、17…巻取軸、18…巻取機構、
19…カバー部、20…ノズル形成面、21…毛羽、22…保護部、23…制御部、
24…CPU、25…システムバス、26…ROM、27…RAM、
28…ヘッド駆動部、29…モーター駆動部、30…キャリッジモーター(移動部)、
31…搬送モーター、32…繰出モーター、33…巻取モーター、
34…保護部移動モーター、36…カッター駆動部、37…入出力部、38…PC、
F…支持面、L…ノズル形成面20からの長さ、N…ノズル、Nr…ノズル列、
P…被記録媒体、P1…記録面、R1…被記録媒体Pのロール、
R2…被記録媒体Pのロール、V…記録ヘッド7の移動速度、
v…保護部22で押し倒された毛羽21が立ち上がる際の角速度、
W…ノズル形成面20の長さ

Claims (6)

  1. 液体を吐出可能なノズルが形成されるノズル形成面を有する記録ヘッドと、
    被記録媒体と前記記録ヘッドとを相対移動させる移動部と、
    前記相対移動の相対移動方向における前記記録ヘッドの先頭側に設けられ、前記相対移動に伴って前記被記録媒体の毛羽に接触して該毛羽を押し倒すことで前記ノズル形成面を保護する保護部と、を備え、
    前記保護部は、前記ノズル形成面からの長さが可変に構成されていることを特徴とする記録装置。
  2. 請求項1に記載の記録装置において、
    前記保護部は、前記ノズル形成面における前記ノズルの非形成領域の少なくとも一部を覆うカバー部であることを特徴とする記録装置。
  3. 請求項1又は2に記載の記録装置において、
    前記長さ及び前記相対移動の速度は、前記保護部で押し倒された前記毛羽が立ち上がる時間よりも、前記相対移動に伴って該毛羽の位置を前記ノズル形成面が通過する時間のほうが短くなるように調整可能であることを特徴とする記録装置。
  4. 請求項3に記載の記録装置において、
    前記長さをLメートルとし、前記保護部で押し倒された前記毛羽が立ち上がる際の角速度をvメートル/秒とし、前記相対移動の速度をVメートル/秒とし、前記相対移動方向における前記ノズル形成面の長さをWメートルとしたときに、下記式(I)を満たすことを特徴とする記録装置。
    式(I)・・・L > (2/π)・(v/V)・W
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の記録装置において、
    前記保護部は、前記相対移動において、前記液体により画像が形成される前記被記録媒体の記録面とは非接触となるよう構成されていることを特徴とする記録装置。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の記録装置において、
    前記記録ヘッドを複数備え、
    前記保護部は、複数の前記記録ヘッドに対応して、前記記録ヘッド各々の前記先頭側に設けられていることを特徴とする記録装置。
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