特許文献1のインクジェット記録装置では、用紙のサイズによっては、用紙の端が搬送ベルトと重なり、用紙の端が搬送ベルトと接触する。この場合、用紙が搬送ベルト上に供給されるときや、用紙が搬送ベルトから離れる際に、搬送ベルトと用紙の端とが擦れ、紙粉が発生しやすくなる。また、特許文献1のインクジェット記録装置において、特許文献2のような縁なし印刷を行う場合に、用紙の端が搬送ベルトと重なっていると、インクがこの搬送ベルトの用紙の端よりも外側に位置する部分に着弾する。この状態で用紙が搬送されると、搬送ベルト上のインクが用紙に付着してしまう虞がある。
本発明の目的は、記録用紙の端が搬送ベルトと重なる場合に、上述したような問題が発生するのを抑えることが可能な記録装置を提供することである。
第1の発明に係る記録装置は、記録用紙を搬送方向に搬送する第1ベルトと、前記記録用紙の搬送面と平行で且つ前記搬送方向と直交する配列方向において、前記第1ベルトの外側に隣接して配列された第2ベルトと、前記第1ベルトに搬送される前記記録用紙に記録を行う記録ヘッドと、前記第2ベルトを、前記搬送面と直交する移動方向に移動させる移動機構と、を備え、前記移動機構は、前記記録用紙の前記配列方向のサイズに係る用紙種を判定した後に、前記記録用紙の前記配列方向の端と対向する前記第2ベルトを、前記移動方向において前記第1ベルトよりも前記記録ヘッドから離れた退避位置に移動させるように構成されている。
記録ヘッドによる記録時に、記録用紙を搬送する第1ベルトの外側に隣接する第2ベルトを、第1ベルトよりも記録ヘッドから離れた退避位置に移動させることができるようになっている。これにより、記録ヘッドによる記録時に、記録用紙の配列方向の端が第2ベルトと重なる場合に、記録用紙の上記端が第2ベルト接触しないようにすることができる。その結果、例えば、記録用紙の上記端と第2ベルトとが擦れて紙粉が発生するのを抑えることができる。あるいは、記録ヘッドが液体吐出ヘッドの場合に、第2ベルトに着弾した液体が記録用紙に付着してしまうのを防止することができる。
第2の発明に係る記録装置は、第1の発明に係る記録装置において、前記移動機構は、搬送される前記記録用紙の前記配列方向の端が、前記第2ベルトと前記移動方向に重なるときに、前記第2ベルトを前記退避位置に移動させ、前記記録用紙の前記端が、前記第2ベルトよりも前記配列方向の外側に位置しているときに、前記第2ベルトを、前記移動方向において前記前記第1ベルトと同じ距離だけ前記記録ヘッドから離れた搬送位置に移動させる。
記録用紙の配列方向の端が第2ベルトと重なる場合に、第2ベルトを退避位置に移動させる。これにより、記録用紙の端と第2ベルトとが接触するのを防止することができる。一方で、配列方向において記録用紙の端が第2ベルトよりも外側に位置する場合には、第2ベルトを搬送位置に移動させる。これにより、配列方向の長さの長い記録用紙を安定した姿勢で搬送することができる。
第3の発明に係る液体吐出装置は、第2の発明に係る液体吐出装置において、前前記記録用紙の前記端の位置に応じて状態が切り換わる切り換わり部、をさらに備え、前記移動機構は、前記切り換わり部の状態に応じて、前記第2ベルトを、前記退避位置及び前記搬送位置のいずれかに選択的に移動させる。
切り換わり部の状態に応じて、第2ベルトを退避位置及び搬送位置のうちいずれかの位置に選択的に移動させることにより、第2ベルトを記録用紙の配列方向の端の位置に応じた適切な位置に配置させることができる。
第4の発明に係る記録装置は、第3の発明に係る記録装置において、記録用紙が収容される収容部と、前記収容部に前記配列方向に移動可能に設けられ、前記収容部に収容された前記記録用紙に前記配列方向から接触することで前記記録用紙の位置決めを行う、前記切り換わり部としての位置決め部と、をさらに備え、前記移動機構は、前記配列方向における前記位置決め部の位置に応じて、前記第2ベルトを、前記退避位置及び前記搬送位置のいずれかに選択的に移動させる。
収容部に設けられた位置決め部の配列方向の位置は、第1ベルトに搬送される記録用紙の配列方向の端の位置に対応する。本発明では、位置決め部の配列方向の位置に応じて、第2ベルトを退避位置及び搬送位置のうちいずれかの位置に選択的に移動させる。これにより、第2ベルトを記録用紙の配列方向の端の位置に応じた適切な位置に配置させることができる。
第5の発明に係る記録装置は、第1〜第4のいずれかの発明に係る記録装置において、前記記録ヘッドは、ノズルから液体を吐出する液体吐出ヘッドであり、前記液体吐出ヘッドに、前記記録用紙の前記配列方向の端を挟んだ両側にまたがる領域で前記ノズルから液体を吐出させる記録モードで、前記記録用紙に記録を行わせることができるように構成されている。
液体吐出ヘッドに、記録用紙の配列方向の端を挟んだ両側にまたがる領域でノズルから液体を吐出させて、記録用紙の配列方向の縁部に記録を行う記録モードで記録を行う場合に、記録用紙の配列方向の端が第2ベルトと重なるときには、吐出されたインクが第2ベルトに着弾する。本発明では、記録用紙の配列方向の端が第2ベルトと移動方向に重なるときに、第2ベルトを退避位置に移動させることにより、記録時に第2ベルトに着弾した液体が記録用紙に付着してしまうのを防止することができる。
第6の発明に係る記録装置は、第1〜第5のいずれかの発明に係る記録装置において、前記記録ヘッドは、前記移動方向において、前記第1ベルトと重なる領域及び前記第2ベルトと重なる領域に配置された複数のノズルを有し、前記複数のノズルから液体を吐出する液体吐出ヘッドであり、前記移動機構は、前記第1ベルトにより記録用紙が搬送されていない状態で、前記複数のノズルから前記第1、第2ベルトに向けて液体を吐出させるフラッシングが行われるときに、前記第2ベルトを、前記移動方向において前記退避位置よりも前記液体吐出ヘッドに近い位置に移動させる。
本発明によると、フラッシング時に第2ベルトを退避位置よりも液体吐出ヘッドに近づけることにより、フラッシングによってノズルから吐出された液体が第1、第2ベルト以外の部分に飛び散ってしまうのを防止することができる。
第7の発明に係る記録装置は、第1〜第6のいずれかの発明に係る記録装置において、前記退避位置に位置している前記第2ベルトと接触し、前記第2ベルトを清掃する清掃部材をさらに備えている。
本発明によると、清掃部材が第2ベルトに接触した状態で第2ベルトを駆動させることにより、第2ベルト上の紙粉や液体を除去することができる。
第8の発明に係る記録装置は、吐出面からインクを吐出して、搬送される記録用紙に画像を形成するインクジェットヘッドと、前記吐出面と隙間を介して配置され、前記記録用紙を搬送方向に搬送する第1ベルトと、前記搬送方向と直交する配列方向において、前記第1ベルトに沿って配列された第2ベルトと、前記吐出面と直交する移動方向において、前記吐出面に対する前記第1ベルトと同じ相対位置にある搬送位置と、前記搬送位置よりも前記吐出面から離れた退避位置との間で前記第2ベルトを移動させる移動機構と、前記インクジェットヘッド及び前記移動機構を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記記録用紙に画像を形成するとき、前記移動機構を制御して、前記記録用紙の前記配列方向の端が前記移動方向に対向する前記第2ベルトを前記退避位置に配置する。
本発明では、画像の形成時に、記録用紙の配列方向の端が移動方向に対向する第2ベルトを退避位置に移動させる。これにより、記録用紙への画像の形成時に、記録用紙の上記端が第2ベルト接触しないようにすることができる。その結果、例えば、記録用紙の上記端と第2ベルトとが擦れて紙粉が発生するのを抑えることができる。あるいは、第2ベルトに着弾したインクが記録用紙に付着してしまうのを防止することができる。
第9の発明に係る記録装置は、第8の発明に係る記録装置において、前前記制御部は、前記記録用紙に画像を形成するとき、前記配列方向において、前記記録用紙の端が前記第2ベルトよりも外側に位置する場合には、前記移動機構を制御して、前記第2ベルトを前記搬送位置に移動させる。
本発明では、記録用紙への画像の形成時に、配列方向において、記録用紙の端が第2ベルトよりも外側に位置する場合に、第2ベルトを搬送位置に移動させる。これにより、配列方向の長さの長い記録用紙を安定した姿勢で搬送することができる
第10の発明に係る記録装置は、第8又は第9の発明に係る記録装置において、収容された前記記録用紙の端を前記配列方向に移動して揃える用紙ガイドを有した用紙カセットをさらに備え、前記制御部は、前記用紙ガイドの前記配列方向の位置に基づいて、前記第2ベルトを前記搬送位置及び前記退避位置のいずれかに配置する。
用紙ガイドの配列方向の位置は、記録用紙の配列方向の端の位置に対応する。本発明では、用紙ガイドの配列方向の位置に応じて、第2ベルトを退避位置及び搬送位置のうちいずれかの位置に選択的に移動させる。これにより、第2ベルトを記録用紙の配列方向の端の位置に応じた適切な位置に配置させることができる。
第11の発明に係る記録装置は、第8又は第9の発明に係る記録装置において、搬送される記録用紙の前記配列方向における端を検出する用紙センサをさらに備え、前記制御部は、前記用紙センサによって検出された前記記録用紙の端の位置に基づいて、前記第2ベルトを前記搬送位置及び前記退避位置のいずれかに配置する。
本発明では、用紙センサによって配列方向における記録用紙の端の位置を検出し、検出した記録用紙の端の位置に応じて、第2ベルトを退避位置及び搬送位置のうちのいずれかに選択的に移動させる。これにより、第2ベルトを記録用紙の配列方向の端の位置に応じた適切な位置に配置させることができる。
本発明では、記録用紙の配列方向の端が第2ベルトと重なる場合に、記録用紙の上記端が第2ベルト接触しないようにすることができる。その結果、例えば、記録用紙の上記端と第2ベルトとが擦れて紙粉が発生するのを抑えることができる。あるいは、記録ヘッドが液体吐出ヘッドの場合に、第2ベルトに着弾した液体が記録用紙に付着してしまうのを防止することができる。
以下、本発明の好適な実施の形態について説明する。
(プリンタの全体構成)
図1に示すように、本実施の形態に係るプリンタ1は、搬送ユニット2と、4つのインクジェットヘッド3と、用紙収容部4とを備えている。
搬送ユニット2は、図1、図2に示すように、1つの駆動ローラ11と、6つの従動ローラ12と、6つの搬送ベルト13と、36の拍車ローラ16とを備えている。搬送ユニット2は、用紙収容部4からの記録用紙Pを、インクジェットヘッド3と所定の間隔を保ちながら、搬送方向に搬送する。駆動ローラ11は、水平に配置され、搬送方向と直交する走査方向(本発明の「配列方向」)に延びている。6つの従動ローラ12は、駆動ローラ11の、搬送方向下流側に配置され、走査方向に並んでいる。6つの搬送ベルト13は、無端状のベルトであり、走査方向に配列されている。ベルト幅は、互いにほぼ同じである。6つの搬送ベルト13は、搬送方向について、上流側端部が共通の駆動ローラ11に巻き掛けられ、下流側端部が対応する従動ローラ12に巻き掛けられている。1つの搬送ベルト13について、6つの拍車ローラ16が、割り当てられている。拍車ローラ16は、搬送ベルト13の幅方向(走査方向)中央部に位置し、下方に向けて弱く付勢されている。6つの拍車ローラ16のうち、5つは、4つのインクジェットヘッド3と搬送方向に交互に配列され、残りの1つは、搬送ベルト13の上流側端部付近に配置されている。駆動ローラ11には、搬送モータ56(図5参照)が連結されている。搬送モータ56が駆動されて、駆動ローラ11が回転すると、各搬送ベルト13が走行する。搬送ベルト13の走行により、拍車ローラ16と従動ローラ12が回転する。これにより、記録用紙Pは、搬送ベルト13に押さえ付けられながら、右方に搬送される。なお、以下では、6つの従動ローラ12を、走査方向の右側から順に、従動ローラ12a〜12fとすることがある。また、6つの搬送ベルト13を、同様に、搬送ベルト13a〜13fとすることがある。
また、6つの従動ローラ12は、それぞれ、支持部材14により下から支持されている。支持部材14は、昇降機構57(図5参照、本発明の「移動機構」)により、移動可能である。移動は、支持部材14毎に行われる。このとき、各従動ローラ12は、上下方向(本発明の「移動方向」)に移動して、搬送位置(図3(a)参照)と退避位置(図3(b)参照)をとる。搬送位置は、記録用紙Pを搬送する位置である。搬送ベルト13が水平に保持され、インクジェットヘッド3の吐出面9との間に、印刷に適した隙間が形成される。退避位置は、記録用紙Pを搬送しない位置である。搬送ベルト13は、駆動ローラ11を軸にして、下方に傾斜して保持され、搬送位置よりも吐出面9から離れる。
また、搬送ユニット2は、各搬送ベルト13の下方に、ワイパ15(本発明の「清掃部材」)を備える。ワイパ15は、ゴム材料の弾性変形可能な薄板部材であり、6つの搬送ベルト13にまたがって走査方向に延びている。ワイパ15は、搬送方向下流側に立設され、搬送ベルト13の下半部と対向している。ワイパ15は、退避位置の搬送ベルト13と接触して、ベルト表面を清浄にする。ワイパ15は、搬送位置の搬送ベルト13とは接触しない。
4つのインクジェットヘッド3は、6つの搬送ベルト13の上方に配置され、搬送方向に配列されている。インクジェットヘッド3は、ラインヘッドである。下面は、複数のノズル10が形成されており、吐出面9である。複数のノズル10は走査方向に等間隔に並び、その広がりは搬送ベルト13の配置範囲を含む。4つのインクジェットヘッド3からは、搬送方向の上流側から、ブラック、イエロー、シアン、マゼンタのインクが吐出される。なお、以下では、図2に示すように、走査方向の右側及び左側を定義して説明を行う。
用紙収容部4は、記録用紙Pが収容される収容部であり、図1、図4(a)〜(c)に示すように、用紙カセット21に加え、装置本体側のカセット収容部22、ピックアップローラ23等を備える。用紙カセット21は、上面が開口した直方体形状の箱体で、内部に記録用紙Pが収容される。用紙カセット21は、カセット収容部22に着脱可能に装着されて、ピックアップローラ23が記録用紙Pに当接する。ピックアップローラ23は、給紙モータ58(図5参照)に接続されている。給紙モータ58が駆動されると、ピックアップローラ23が回転し、最上部の記録用紙Pが繰り出される。図1の矢印Aで示すように、供給経路6を介して、記録用紙Pが搬送ユニット2に供給される。
用紙カセット21は、図4に示すように、2つの用紙ガイド31とガイドレール32を備える。2つの用紙ガイド31は、搬送方向に延びた平板部材である。2つの用紙ガイド31は、ギア(不図示)等で接続され、ガイドレール32に沿って移動する。互いに、反対の方向に移動する。ガイドレール32は、主走査方向に延びている。記録用紙Pは、用紙ガイド31に左右から挟まれて、主走査方向に揃えられる。このとき、記録用紙Pの走査方向中央が、搬送ベルト13の並びの走査方向中央に、位置決めされる。1つの用紙カセット21には、3種類の記録用紙P(P1〜P3)のうち、いずれかが収容されている。
本実施の形態では、図4に示すように、右側の用紙ガイド31(本発明の「切り替わり部」)には、突出部33が設置されている。突出部33は、搬送方向上流側に延びて、カセット収容部22の側壁に当接している。
カセット収容部22は、装置本体の最下段にある。搬送方向上流側の側壁には、2つのスイッチ36a、36bが並んで設置され、用紙カセット21(用紙ガイド31)の突出部33と共に、記録用紙Pのサイズを検出するサイズセンサを構成している。
図4(a)は、記録用紙P1が収容された場合について、スイッチ36と突出部33との位置関係を示している。記録用紙P1は、サイズが一番大で、2つの用紙ガイド31の間隔も一番広い。突出部33は、走査方向の一番外側に位置し、カセット収容部22の側壁に当接する。図4(b)は、記録用紙P2が収容された場合の位置関係である。記録用紙P2は、記録用紙P1に比べて一回り小さい。2つの用紙ガイド31は、記録用紙P1の場合より内側に位置する。突出部33がスイッチ36aを押し込み、スイッチ36aから信号が出力される。図4(c)は、記録用紙P3が収容された場合を示す。記録用紙P3は、サイズが一番小で、2つの用紙ガイド31は最も内側に位置する。突出部33がスイッチ36bを押し込み、スイッチ36bから別の信号が出力される。
なお、記録用紙P1は、搬送ユニット2に供給されると、その走査方向両端が、走査方向両端の搬送ベルト13a、13fよりも若干外側に位置する。記録用紙P2の場合は、走査方向両端が、搬送ベルト13a、13fと上下方向に重なる。記録用紙P3の場合は、走査方向両端が、より内側の搬送ベルト13b、13eと上下方向に重なる。
(制御装置)
次に、プリンタ1の動作を制御する制御装置50について説明する。図5に示すように、制御装置50は、CPU(Central Processing Unit)51、ROM(Read Only Memory)52、RAM(Random Access Memory)53、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)54、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)55等からなり、インクジェットヘッド3、搬送モータ56、昇降機構57、給紙モータ58等の動作を制御する。また、制御装置50は、スイッチ36a、36bと接続されており、制御装置50には、スイッチ36a、36bからそれぞれ突出部33に押されているか否かを示す信号が入力される。
なお、図5では、CPU51を1つだけ図示しているが、制御装置50は、CPU51を1つだけ備え、この1つのCPU51が処理を一括して実行するようになっていてもよいし、CPU51を複数備え、これら複数のCPU51が処理を分担して実行するようになっていてもよい。また、図5では、ASIC55を1つだけ図示しているが、制御装置50は、ASIC55を1つだけ備え、この1つのASIC55が処理を一括して実行するようになっていてもよいし、ASIC55を複数備え、これら複数のASIC55が処理を分担して実行するようになっていてもよい。
(記録時の制御)
次に、記録用紙Pに画像を記録させるときの、制御装置50によるプリンタ1の制御について説明する。インクジェットヘッド3は、プリンタ1の電源投入により、スタンバイ状態とされる。印刷指令を受信すると、制御装置50は、給紙モータ58を制御して、用紙カセット21から記録用紙Pを繰り出す。同時的に、制御装置50は、搬送モータ56を制御して、搬送ベルト13の走行を開始する。
本実施の形態では、用紙センサが、供給経路6と搬送ユニット2の間に配置されており、通過する記録用紙Pの先端を検出する。また、ロータリエンコーダが、駆動ローラ11に取り付けられており、回転軸(ローラ)の機械的変位量を検出する。制御装置50は、用紙センサの出力から、記録用紙Pの搬送ユニット2への到着タイミングを知り、エンコーダの出力から、記録用紙Pの搬送ベルト13上における位置を知ることができる。制御装置50は、これらの情報に基づいて、用紙搬送と吐出駆動(画像形成)を行う。
電源が投入されると、制御装置50は、印刷指令の入力を待つ。このとき、全ての搬送ベルト13は、搬送位置に置かれる。印刷指令が受信されると、制御装置50は、用紙種(例えば、サイズ)の判別と搬送ベルト13の配置形態を設定する。以下に、制御装置50による制御を、図6のフロー図に基づいて説明する。
まず、制御装置50は、用紙種が記録用紙P1か否かを判定する(S101)。スイッチ36からの信号が無ければ、用紙種が、記録用紙P1であると判定される(S101:YES)。図7(a)に示すように、搬送ベルト13の配置換えは、行われない。制御装置50は、記録用紙P1の所定位置への到着(用紙センサによる検出)を待つ。スイッチ36からの信号がある場合(S101:NO)、制御装置50は、用紙種が記録用紙P2か否かを判定する(S102)。信号がスイッチ36aからのものであれば、用紙種が、記録用紙P2であると判定される(S102:YES)。図7(b)に示すように、制御装置50は、昇降機構57を制御して、2つの搬送ベルト13a、13fを退避位置に配置し(S103)、記録用紙P2の到着を待つ。信号がスイッチ36bからのものであれば、用紙種が、記録用紙P3であると判定される(S102:NO)。図7(c)に示すように、制御装置50は、昇降機構57を制御して、4つの搬送ベルト13a、13b、13e、13fを退避位置に配置し(S104)、記録用紙P3の到着を待つ。
用紙センサからの信号が受信されると、所定時間後には、記録用紙Pの先端が搬送ユニット2に到達する。搬送ユニット2では、記録用紙Pが、搬送ベルト13と共に移動し、途中部でインクジェットヘッド3からのインク吐出を受ける。制御装置50は、エンコーダ出力(用紙搬送)に同期して、吐出駆動(画像形成)を行う。その後、記録済みの記録用紙Pは、用紙排出部(不図示)に向かって搬送される。
搬送ユニット2において、記録用紙Pの搬送中は、全ての搬送ベルト13が走行している。このうち、搬送位置の搬送ベルト13が、記録用紙Pを搬送する。退避位置の搬送ベルト13は、ワイパ15によるクリーニング(ベルト表面の払拭)を受ける。具体的には、用紙種が記録用紙P2の場合、2つの搬送ベルト13a、13fが、ワイパ15による払拭対象である。用紙種が記録用紙P3の場合、4つの搬送ベルト13a、13b、13e、13fが、その対象である。
ここで、ベルト搬送を伴う画像形成では、記録用紙Pからの紙粉の発生と記録用紙P裏面へのインク汚染が心配される。
前者の場合、記録用紙Pのベルト面への突入時やベルト搬送中に受ける衝撃・振動に加え、記録用紙Pと拍車ローラ16との接触が原因に挙げられる。拍車ローラ16の歯部(針状突起部)は、記録用紙Pを貫通し、紙面に小さな損傷を与える。衝撃や振動により、これら損傷部や用紙端から紙の繊維が離脱することになる。紙粉は、ノズルの吐出不良や目詰まりを誘発する。
後者の場合、画像形成中の吐出フラッシング処理や縁無し印字処理が原因と考えられる。吐出フラッシング処理は、画像形成に関与していないノズルが対象で、その吐出特性を維持するために、画像形成とは無関係にインクが排出(吐出)される。縁無し印字処理では、走査方向に関して、記録用紙Pの両端より外側のノズルが対象である。記録用紙Pの両端より内側のノズルと同様に、画像データに基づいて、これらのノズルからインクが吐出される。
用紙種が記録用紙P2の場合、2つの搬送ベルト13a、13fに不要なインクが付着する。記録用紙P3の場合では、少なくとも2つの搬送ベルト13b、13eにインクが付着してしまう。印刷が複数枚に及ぶと、ベルト表面にインクが蓄積していく。搬送ベルト13が、搬送位置にあると、蓄積されたインクによって用紙裏面を汚すことになる。
そこで、本実施の形態では、記録用紙P2に記録を行う場合に、2つの搬送ベルト13a、13fを、退避位置に移動させる。これにより、記録用紙P2の走査方向の端部と搬送ベルト13a、13fとが擦れることがなく、紙粉の発生を抑えることができる。また、縁なし印字理を行う場合に、搬送ベルト13a、13fに着弾したインクが、記録用紙P2の裏面に付着してしまうのを防止ができる。
同様に、記録用紙P3に記録を行う場合に、2つの搬送ベルト13b、13eを、退避位置に移動させる。これにより、用紙端部からの紙粉の発生を抑えることができる。また、縁なし印字処理において、インクが用紙裏面に付着してしまうのを防止できる。
ここで、ラインヘッドを有するプリンタ1では、記録用紙Pの搬送速度が比較的速く、その分振動が大きくなるので、紙粉が発生しやすい。上述したように、記録用紙Pの走査方向の端と搬送ベルト13とが擦れないようにするので、紙粉の発生を抑える効果は高いものとなる。
一方、記録用紙P1に記録を行う場合には、搬送ベルト13a、13fを搬送位置に配置させる。これにより、記録用紙P2よりも走査方向に長い記録用紙P1を、安定して搬送することができる。同様に、記録用紙P2に記録を行う際には、搬送ベルト13b、13eを搬送位置に配置させる。これにより、記録用紙P3よりも走査方向に長い記録用紙P2、を安定して搬送することができる。
なお、本実施の形態では、記録用紙P1に記録を行う場合と、記録用紙P2に記録を行う場合との関係において、搬送ベルト13b、13eが本発明の第1ベルトに相当し、搬送ベルト13a、13fが本発明の第2ベルトに相当する。また、記録用紙P2に記録を行う場合と、記録用紙P3に記録を行う場合との関係において、搬送ベルト13c、13dが本発明の第1ベルトに相当し、搬送ベルト13b、13dが本発明の第2ベルトに相当する。
また、本実施の形態では、記録用紙Pへの記録時に、退避位置に配置された搬送ベルト13が、ワイパ15に接触する。この状態で、搬送モータ56を駆動させると、全ての搬送ベルト13が走行するので、記録用紙Pへの記録中に、退避位置の搬送ベルト13から紙粉やインクが除去される。
(メンテナンス)
次に、プリンタ1におけるメンテナンスについて説明する。プリンタ1の電源投入時や、スタンバイ状態が長く続いた場合、ノズル10内で、インクが増粘してしまうことが心配される。そこで、プリンタ1では、画像形成の前準備として、吐出フラッシング処理を行うようになっている。インクを排出させる対象は、全てのノズル10である。このとき、制御装置50が行う処理について、図8のフロー図に従って説明する。
まず、搬送ベルト13a〜13fは、搬送位置にある。そこで、制御装置50は、4つのインクジェットヘッド3を制御して、所定の時間にわたって吐出フラッシングを行わせる(S201)。全てのノズル10から吐出されたインクは、搬送ベルト13a〜13fに着弾する。
吐出フラッシングが完了すると、制御装置50は、昇降機構57により、従動ローラ12a〜12fを降下させる。搬送ベルト13a〜13fは、全て退避位置に配置され(S202)、搬送方向下流側の端部がワイパ15と当接する。続いて、制御装置50は、搬送モータ56を駆動して、搬送ベルト13a〜13fを走行させる(S203)。これにより、S201において搬送ベルト13a〜13fに着弾したインクがワイパ15によって除去される。搬送ベルト13a〜13fに紙粉が堆積しておれば、これも除去される。そして、この後、昇降機構57により、従動ローラ12a〜12fを上昇させることで、搬送ベルト13a〜13fを搬送位置に戻して(S204)、処理を終了する。
ここで、本実施の形態とは異なり、例えば、搬送ベルト13a〜13fを退避位置に配置した状態で、搬送ベルト13a〜13fを走行させつつ、吐出フラッシングを行わせる。つまり、吐出フラッシング処理とベルトのクリーニングを同時に行うことも考えられる。この場合、本実施の形態に比べて、インクが着弾するまでの距離が長いので、一部のインク滴が、ベルト以外の部位に付着する心配がある。しかし、吐出フラッシング処理とベルトのクリーニングが同時進行するので、画像形成の前準備を短時間で完了することができる。なお、本実施の形態では、搬送ベルト13が搬送位置にあるので、インク滴は、確実にベルト表面に着弾する。
次に、本実施の形態に種々の変更を加えた変形例について説明する。
上述の実施の形態では、6つの搬送ベルト13の幅がほぼ同じであったが、これには限られない。例えば、変形例1では、図9(a)〜(c)に示すように、搬送ユニット100が、1つの駆動ローラ101と、5つの従動ローラ102と、5つの搬送ベルト103と、30の拍車ローラとを備えている。駆動ローラ101は、駆動ローラ11(図2参照)と同様のものである。ベルト幅は、2種類あり、中央の搬送ベルト103cが走査方向に一番大きい(例えば、他の約2倍大きい)。残り4つの搬送ベルト103は、互いにほぼ同じである。これに対応して、従動ローラ102も2種類あり、中央の従動ローラ102cが走査方向に一番長い(例えば、他の約2倍長い)。残り4つの従動ローラ102は、互いにほぼ同じである。なお、1つの搬送ベルト103には、上述の実施形態と同様に、6つの拍車ローラが割り当てられている。
変形例1では、中央の搬送ベルト103cは、記録用紙P1〜P3の搬送に共通して使用される。このとき、中央の搬送ベルト103cの幅が他の搬送ベルト103a、103b、103d、103eの幅よりも大きいので、記録用紙Pを安定して搬送することができる。
また、上述の実施の形態では、用紙カセット21は、記録用紙Pの走査方向中央が、用紙種にかかわらず、特定の位置(例えば、用紙カセット21の走査方向中央)に揃うように構成されていたが、これに限定されない。変形例2の用紙収容部110では、図10に示すように、用紙カセット111が、1つの用紙ガイド113と1つのガイドレール112を備える。用紙ガイド113は、用紙カセット111の左側側壁と対向して配置され、ガイドレール112に沿って移動する。記録用紙Pは、左側側壁と用紙ガイド31とで、左右から挟まれる。このとき、用紙種にかかわらず、記録用紙Pの主走査方向左端が、用紙カセット111の左側側壁面に位置決めされる。
また、変形例2でも、用紙ガイド113に突出部114が設けられている。これに対応して、カセット収容部115にも、2つのスイッチ116a、116bが設けられている。そして、記録用紙P1が収容されているときには、図10(a)に示すように、スイッチ116a、116bのいずれもが、突出部114に押されない。また、記録用紙P2が収容されているときには、図10(b)に示すように、スイッチ116aが、突出部114に押される。また、記録用紙P3が収容されているときには、図10(c)に示すように、スイッチ116bが、突出部114に押される。
また、用紙カセット111及びカセット収容部115がこのように構成されているのに対応して、図11(a)〜(c)に示すように、搬送ユニット120は、1つの駆動ローラ121と、3つの従動ローラ122と、3つの搬送ベルト123と、18の拍車ローラとを備えている。駆動ローラ121は、駆動ローラ11(図2参照)と同様のものである。ベルト幅は、搬送ベルト13(図2参照)の約2倍であり、従動ローラ122の主走査方向の長さも、従動ローラ12(図2参照)の約2倍である。
なお、搬送ベルト123の数は、用紙種の数に合わせてあるが、これに限定されない。この変形例2において、1つの搬送ベルト123を、複数の搬送ベルトに分けて構成してもよく、これにより、記録用紙Pの端の極近傍を下から支持できる。つまり、より安定した搬送ができ、用紙端部の良好な画質が得られる。いずれの場合も、1つの搬送ベルト123には、上述の実施形態と同様に、6つの拍車ローラが割り当てられている。
ここで、画像形成に際して、スイッチ116からの信号が無ければ、制御装置50は、用紙種が記録用紙P1であると判定する。図11(a)に示すように、全ての搬送ベルト123は、搬送位置で記録用紙P1を搬送する。信号がスイッチ116aからのものであれば、制御装置50は、用紙種が記録用紙P2であると判定する。図11(b)に示すように、制御装置50は、昇降機構を制御して、搬送ベルト123aを退避位置に配置する。残り2つの搬送ベルト123b、123cは、搬送位置で記録用紙P2を搬送する。信号がスイッチ116bからのものであれば、制御装置50は、用紙種が記録用紙P3であると判定する。図11(c)に示すように、制御装置50は、昇降機構を制御して、2つの搬送ベルト123a、123bを退避位置に配置する。残りの搬送ベルト123cは、搬送位置で記録用紙P3を搬送する。
また、以上の実施例では、カセット収容部のスイッチからの信号に基づいて、移動させる搬送ベルトを選択していたが、これには限られない。変形例3では、図12に示すように、搬送方向において搬送ユニット2よりも上流側に、2つの用紙センサ131a、131bが配置されている。用紙センサ131aは、記録用紙P1が搬送される経路の、記録用紙P2が搬送される経路よりも走査方向の外側の部分に設けられている。用紙センサ131bは、記録用紙P2が搬送される経路の、記録用紙P3が搬送される経路よりも走査方向の外側の部分に設けられている。
これにより、記録用紙P1に記録を行う場合には、2つの用紙センサ131a、131bから検出信号が出力される。この場合には、制御装置50は、昇降機構57を制御して、搬送ベルト13を全て搬送位置に位置させたままにする。また、記録用紙P2に記録を行う場合には、用紙センサ131bからのみ検出信号が出力される。この場合には、制御装置50は、昇降機構57を制御して、搬送ベルト13a、13fを退避位置に移動させる。また、記録用紙P3に記録を行う場合には、2つの用紙センサ131a、131bのいずれからも検出信号は出力されない。この場合には、制御装置50が、昇降機構57を制御して、搬送ベルト13a、13b、13e、13fを退避位置に移動させる。
変形例3において、2つの用紙センサ131a、131bに加えて、用紙の先端検出用の用紙センサ(改めて、第3の用紙センサと称す)からの信号も、用紙種の判定に用いてよい。第3の用紙センサは、記録用紙P3の搬送経路内に配置されている。全ての記録用紙Pについて、搬送ユニット2への到着タイミングが、第3の用紙センサからの信号により決められる。さらに、用紙センサ131a、131bからの信号と組み合わせて、用紙種が特定される。例えば、第3の用紙センサからの信号のみの場合、用紙種は記録用紙P3となる。用紙センサ131bからの信号が加われば、用紙種は記録用紙P2である。全てのセンサから信号が出力されれば、用紙種は記録用紙P1である。制御装置50は、判定された用紙種に応じて、昇降機構57を制御することになる。
また、上述の実施の形態では、用紙カセット21に、3種類の記録用紙P1〜P3のいずれかを選択的に収容することができるようになっていたが、これには限られない。用紙カセット21に、2種類、もしくは、4種類以上の記録用紙のいずれかを選択的に収容することができるようになっていてもよい。そして、この場合にも、用紙カセット21に収容されている用紙種に応じて、記録時に搬送ベルト13a〜13fのいずれかを退避位置に移動させればよい。なお、この場合には、搬送ベルト13の数は、用紙カセット21に収容可能な記録用紙Pの種類に応じた数としてもよい。
さらには、1つの用紙カセットには、1つのサイズの記録用紙Pのみが収容可能となっていてもよい。別のサイズの記録用紙Pを用いたい場合、別の用紙カセットを用意することになる。制御装置50は、用紙カセット自体の種類を判別する。例えば、記録用紙P2を収容する用紙カセットであれば、制御装置50は、昇降機構57を制御して、走査方向における最も外側の搬送ベルト13a、13fを退避位置に移動させる。
また、上述の実施の形態では、6つの搬送ベルト13に対して共通のワイパ15を設けたが、これには限られない。6つの搬送ベルト13のそれぞれに対して、個別にワイパが設けられていてもよい。
また、上述の実施の形態では、ワイパ15で搬送ベルト13に付着した紙粉やインクを除去したが、これには限られない。例えば、布、スポンジ等が挙げられる。形態としては、これらとワイパ15との組み合わせであってもよい。
また、上述の実施の形態では、制御装置50により昇降機構57を制御することで、搬送ベルト13を搬送位置と退避位置との間で移動させたが、これには限られない。例えば、スイッチ36a、36bが昇降機構57に接続され、昇降機構57が、スイッチ36aが押されたときに搬送ベルト13a、13fを退避位置に移動させ、スイッチ36bが押されたときに搬送ベルト13a、13b、13e、13fを退避位置に移動させるように構成されていてもよい。
また、上述の実施の形態では、駆動ローラ11については上下方向に移動させず、従動ローラ12を上下方向に移動させることで、搬送ベルト13を搬送位置と退避位置との間で移動させたが、これには限られない。例えば、各搬送ベルトに対して個別に駆動ローラが設けられており、駆動ローラと従動ローラとを上下方向に移動させることで、搬送ベルトを、記録用紙を搬送するときの搬送位置と、搬送位置よりもインクジェットヘッドの吐出面から離れた退避位置との間で移動させることができるようになっていてもよい。
また、上述の実施の形態では、フラッシングを行わせる際に、搬送ベルト13を搬送位置に配置させたが、これには限られない。フラッシングを行わせる際に、搬送ベルト13を、退避位置よりも上方で、且つ、搬送位置よりも下方の位置に配置させてもよい。この場合でも、フラッシングを行わせる際に、搬送ベルト13を退避位置に配置させる場合と比較すれば、フラッシングによってノズル10から吐出されたインクが搬送ベルト13以外の部分に飛び散りにくい。
また、以上では、いわゆるラインヘッドを備えたプリンタに本発明を適用した例について説明したが、これには限られない。走査方向に移動しつつ複数のノズルからインクを吐出する、いわゆるシリアルヘッドを備えたプリンタに本発明を適用することも可能である。
また、以上では、ノズルからインクを吐出して記録用紙に記録を行うインクジェットヘッドを備えたインクジェットプリンタに本発明を適用した例について説明したが、これには限られない。例えば、サーマルヘッド等液体を吐出しない記録ヘッドによって記録用紙Pに記録を行う記録装置に本発明を適用することも可能である。この場合でも、上述の実施の形態と同様、記録用紙への記録時に、走査方向における記録用紙Pの端と搬送ベルト13とが擦れないようにすることで、紙粉が発生するのを抑えることができる。