JP2016144917A - 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置 - Google Patents

液体噴射ヘッド及び液体噴射装置 Download PDF

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Abstract

【課題】コンプライアンス領域の蓋部材への貼り付けを抑制して、コンプライアンス領域の貼り付きによる動作不良を低減することができる液体噴射ヘッド及び液体噴射装置を提供する。【解決手段】ノズル21に連通する圧力発生室12と、圧力発生室12に連通するマニホールドと、マニホールドの壁の少なくとも一部を規定し、マニホールド内の圧力変動に応じて撓むことが可能なコンプライアンス領域49を有する可撓部材46と、可撓部材46を介してマニホールドとは反対側に配置されたコンプライアンス空間131と、コンプライアンス空間131を介して可撓部材46と対向する蓋部材130と、可撓部材46と蓋部材130との間に配置された枠部材47と、可撓部材46と蓋部材130との間であって、枠部材47と離間し、コンプライアンス領域内49に配置された島部材140とを備え、島部材140の厚みは、枠部材47の厚みよりも薄い。【選択図】図5

Description

本発明は、ノズルから液体を噴射する液体噴射ヘッド及び液体噴射装置に関し、特に液体としてインクを噴射するインクジェット式記録ヘッド及びインクジェット式記録装置に関する。
液滴を噴射する液体噴射ヘッドの代表例であるインクジェット式記録ヘッドとしては、例えば、ノズルと、ノズルに連通する圧力発生室等の流路と、を具備し、圧力発生手段によって圧力発生室内のインクに圧力変化を生じさせることで、ノズルからインク滴を吐出させるものがある。
かかるインクジェット式記録ヘッドでは、可撓性を有するフィルムによって複数の圧力発生室が連通するマニホールドの一部を画成し、フィルムを変形させることによりマニホールド内の液体の圧力変動を吸収する、所謂コンプライアンス部を設けたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−95725号公報
しかしながら、コンプライアンス部となるフィルムを貼り付ける工程などの製造時にフィルムに撓みが生じ、撓んだフィルムがコンプライアンス部との間に空間を画成する他の部材(蓋部材)に結露等で貼り付いてしまい、コンプライアンス部が機能しなくなるという問題がある。
特に、フィルムは接着剤で接合しているため、高温・高湿環境によって接着剤の粘着力が復元され、フィルムが他の部材(蓋部材)に接着剤によって貼り付いてしまうという問題がある。
なお、このような問題はインクジェット式記録ヘッドだけではなく、インク以外の液体を噴射する液体噴射装置においても同様に存在する。
本発明はこのような事情に鑑み、コンプライアンス領域の蓋部材への貼り付けを抑制して、コンプライアンス領域の貼り付きによる動作不良を低減することができる液体噴射ヘッド及び液体噴射装置を提供することを目的とする。
[態様1]本発明の態様は、液体が噴射されるノズルに連通する複数の圧力発生室と、前記複数の圧力発生室に連通するマニホールドと、一方側の面において、前記マニホールドの壁の少なくとも一部を規定し、他方側の面において接着層が形成され、前記マニホールド内の圧力変動に応じて撓むことが可能なコンプライアンス領域を接着層が形成された領域内に有する可撓部材と、前記可撓部材を介して前記マニホールドとは反対側に配置されたコンプライアンス空間と、前記コンプライアンス空間を介して前記可撓部材と対向する蓋部材と、前記可撓部材と前記蓋部材との間に配置された枠部材と、前記可撓部材と前記蓋部材との間であって、前記枠部材と離間し、前記コンプライアンス領域内に配置された島部材と、を備え、前記枠部材のうち、前記可撓部材と対向する側の面及び前記蓋部材と対向する側の面は、それぞれ対向する部材と固定され、前記島部材のうち、前記可撓部材と対向する側の面及び前記蓋部材と対向する側の面の一方は、対向する部材と固定され、他方は対向する部材と固定されておらず、前記可撓部材と前記蓋部材とが対向する方向において、前記島部材の厚みは、前記枠部材の厚みよりも薄いことを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
かかる態様では、島部材を設けることで、可撓部材のコンプライアンス領域が蓋部材に当接して貼り付くのを抑制して、可撓部材のコンプライアンス領域が蓋部材に貼り付くことによる動作不良を抑制することができる。また、島部材を可撓部材及び蓋部材の何れか一方と固定しないことで、コンプライアンス領域をマニホールドの内側に大きく撓み変形させることができ、コンプライアンス領域によるマニホールド内の圧力吸収を確実に行うことができる。さらに、島部材を枠部材の厚さよりも薄くすることで、コンプライアンス領域の蓋部材側への変形量が低下するのを抑制することができる。
[態様2]ここで、態様1の液体噴射ヘッドにおいて、前記コンプライアンス領域が、長手方向と短手方向とで規定されると仮定した場合に、前記島部材は、前記コンプライアンス領域のうち、前記短手方向の中心をずらして配置されていることが好ましい。これによれば、コンプライアンス領域の最も変形量が大きな中央部分の変形を島部材が拘束するのを抑制して、コンプライアンス領域の変形量が低下するのを抑制することができる。
[態様3]また、態様2の液体噴射ヘッドにおいて、前記島部材は、前記短手方向の中心を挟むように複数設けられていることが好ましい。これによれば、島部材によってコンプライアンス領域の蓋部材への貼り付きを確実に抑制することができる。
[態様4]また、態様1〜3の液体噴射ヘッドにおいて、前記島部材は、前記可撓部材と固定されていることが好ましい。これによれば、島部材の自重によってコンプライアンス領域を蓋部材側に引っ張ることができ、コンプライアンス領域のマニホールド内への変形量を大きく確保することができる。
[態様5]また、態様4の液体噴射ヘッドにおいて、前記マニホールド内に液体が充填されていない時において、前記島部材は、前記蓋部材と離間していることが好ましい。これによれば、搬送時等において、島部材と蓋部材とが当接するのを抑制して、結露等によって島部材と蓋部材とが貼り付くのを抑制することができる。
[態様6]また、態様4又は5の液体噴射ヘッドにおいて、前記蓋部材のうち、前記島部材と対向する領域は、撥水処理されていることが好ましい。これによれば、結露等の水分が蓋部材に付着するのを抑制して、島部材と蓋部材とが水分によって貼り付くのを抑制することができる。
[態様7]また、態様6の液体噴射ヘッドにおいて、前記蓋部材のうち、前記島部材と対向しない領域は、撥水処理されていないことが好ましい。これによれば、蓋部材の撥水処理されていない領域に水分を保持することができ、撥水された領域に水分が付着するのをさらに抑制して、水分による島部材と蓋部材との貼り付きを抑制することができる。
[態様8]また、態様4〜7の記録ヘッドにおいて、前記蓋部材のうち、前記島部材と対向する領域は、前記島部材と対向しない領域よりも窪んでいることが好ましい。これによれば、島部材が蓋部材の窪んだ部分に当接し、コンプライアンス領域をさらに蓋部材側に変形させて変形量を増大させることができる。
[態様9]また、態様1〜8の液体噴射ヘッドにおいて、前記島部材のうち、対向する部材と固定されていない側の面の少なくとも一部は撥水処理されていることが好ましい。これによれば、結露等の水分が島部材の固定されていない側の面に付着するのを抑制して、島部材と固定されていない部材との水分による貼り付きを抑制することができる。
[態様10]また、態様1〜9の液体噴射ヘッドにおいて、前記島部材のうち、対向する部材と固定されない側の面は凹凸を有することが好ましい。これによれば、島部材と固定されていない部材との接触面積を減少させて、島部材と固定されていない部材との貼り付きを抑制することができる。
[態様11]また、態様1〜10の液体噴射ヘッドにおいて、前記枠部材は、片持ち梁を有し、前記片持ち梁は、前記コンプライアンス領域の前記可撓部材と少なくとも一部で固定され、且つ、先端側には前記蓋部材と固定されない非固定領域を有し、前記島部材の厚みは、前記片持ち梁の前記非固定領域と同じ厚みであることが好ましい。これによれば、片持ち梁を設けることによって、コンプライアンス領域が変形し難くして、マニホールド内の圧力変化に応じてコンプライアンス領域が急激に変形し切ることによるコンプライアンス領域のばらつきを抑制して、液体の噴射特性のばらつきを抑制することができる。また、片持ち梁の非固定領域と島部材との厚さを同じ厚さとすることで、片持ち梁及び島部材を容易に形成することができる。
[態様12]また、態様1〜11の液体噴射ヘッドにおいて、前記枠部材と前記島部材とは同じ材料で形成されていることが好ましい。これによれば、同じ材料によって枠部材と島部材とを同時に且つ容易に形成することができる。
[態様13]さらに、態様1〜12の液体噴射ヘッドにおいて、本発明の他の態様は、上記態様の液体噴射ヘッドを具備することを特徴とする液体噴射装置にある。
かかる態様では、コンプライアンス領域の貼り付きを抑制して、コンプライアンス領域の貼り付きによる動作不良を低減した液体噴射装置を実現できる。
実施形態1に係る記録ヘッドの分解斜視図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの平面図である。 実施形態1に係るコンプライアンス基板の平面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの要部断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの要部断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの比較例を示す要部断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの要部断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの変形例を示す要部断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの変形例を示す要部断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの変形例を示す要部断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの変形例を示す要部断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの変形例を示す要部断面図である。 実施形態2に係るコンプライアンス基板の平面図である。 実施形態2に係る記録ヘッドの断面図である。 実施形態2に係る記録ヘッドの要部断面図である。 実施形態2に係る記録ヘッドの要部断面図である。 実施形態2に係る記録ヘッドの比較例を示す要部断面図である。 実施形態2に係る圧力変動を示すグラフである。 他の実施形態に係るインクジェット式記録装置の概略図である。
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る液体噴射ヘッドの一例であるインクジェット式記録ヘッドの分解斜視図であり、図2は、インクジェット式記録ヘッドの平面図である。また、図3は、コンプライアンス基板の平面図であり、図4は図3のA−A′線に準じた記録ヘッドの断面図であり、図5は図4の要部を拡大した断面図である。
図示するように、本実施形態のインクジェット式記録ヘッドII(以下、単に記録ヘッドIIとも言う)は、ヘッド本体11、ヘッド本体11の一方面側に固定されたケース部材40、ヘッド本体11の他方面側に固定されたカバーヘッド130等の複数の部材を備える。また、本実施形態のヘッド本体11は、流路形成基板10と、流路形成基板10の一方面側に設けられた連通板15と、連通板15の流路形成基板10とは反対面側に設けられたノズルプレート20と、流路形成基板10の連通板15とは反対側に設けられた保護基板30と、連通板15のノズルプレート20が設けられた面側に設けられたコンプライアンス基板45と、を具備する。
ヘッド本体11を構成する流路形成基板10は、ステンレス鋼やNiなどの金属、ZrOあるいはAlを代表とするセラミック材料、ガラスセラミック材料、MgO、LaAlOのような酸化物などを用いることができる。本実施形態では、流路形成基板10は、シリコン単結晶基板からなる。この流路形成基板10には、一方面側から異方性エッチングすることにより、複数の隔壁によって区画された圧力発生室12がインクを吐出する複数のノズル21が並設される方向に沿って並設されている。以降、この方向を圧力発生室12の並設方向、又は第1の方向Xと称する。また、流路形成基板10には、圧力発生室12が第1の方向Xに並設された列が複数列、本実施形態では、2列設けられている。この圧力発生室12が第1の方向Xに沿って形成された圧力発生室12の列が複数列設された列設方向を、以降、第2の方向Yと称する。さらに、第1の方向X及び第2の方向Yの両方に交差する方向を第3の方向Zと称する。本実施形態では、第1の方向X、第2の方向Y及び第3の方向Zは互いに直交する方向に交差しているが、もちろん、直交以外の方向に交差するようにしてもよい。
また、流路形成基板10には、圧力発生室12の第2の方向Yの一端部側に、当該圧力発生室12よりも開口面積が狭く、圧力発生室12に流入するインクの流路抵抗を付与する供給路等が設けられていてもよい。
また、流路形成基板10の一方面側には、連通板15と、ノズルプレート20とが順次積層されている。すなわち、流路形成基板10の一方面に設けられた連通板15と、連通板15の流路形成基板10とは反対面側に設けられたノズル21を有するノズルプレート20と、を具備する。
連通板15には、圧力発生室12とノズル21とを連通するノズル連通路16が設けられている。連通板15は、流路形成基板10よりも大きな面積を有し、ノズルプレート20は流路形成基板10よりも小さい面積を有する。このように連通板15を設けることによってノズルプレート20のノズル21と圧力発生室12とを離せるため、圧力発生室12の中にあるインクは、ノズル21付近のインクで生じるインク中の水分の蒸発による増粘の影響を受け難くなる。また、ノズルプレート20は圧力発生室12とノズル21とを連通するノズル連通路16の開口を覆うだけで良いので、ノズルプレート20の面積を比較的小さくすることができ、また、流路形成基板10の面積を連通板15より小さくできるので、コストの削減を図ることができる。なお、本実施形態では、ノズルプレート20のノズル21が開口されて、インク滴が吐出される面を液体噴射面20aと称する。
また、連通板15には、マニホールド100の一部を構成する第1マニホールド部17と、第2マニホールド部18とが設けられている。
第1マニホールド部17は、連通板15を厚さ方向(連通板15と流路形成基板10との積層方向)に貫通して設けられている。
また、第2マニホールド部18は、連通板15を厚さ方向に貫通することなく、連通板15のノズルプレート20側に開口して設けられている。
なお、マニホールド100のノズルプレート20側の開口形状は、第1の方向X及び第2の方向Yを含む面内方向において長手方向及び短手方向を有する。なお、マニホールド100が長手方向及び短手方向を有するとは、マニホールド100のノズルプレート20側の開口の縦横比(アスペクト比)が1:1以外のものを言う。また、マニホールド100の開口形状は特に限定されず、例えば、矩形状、台形状、平行四辺形状、多角形状、楕円形状等であってもよい。本実施形態では、流路形成基板10に圧力発生室12が第1の方向Xに並設されているため、各圧力発生室12に連通する共通の液室であるマニホールド100は、第1の方向Xに並設された圧力発生室12に亘って、第1の方向Xが長手方向、つまり長尺となるように設け、第2の方向Yが短手方向、つまり短尺となるよう台形状に設けられている。そして、マニホールド100のノズルプレート20側の開口形状も同様に、第1の方向Xが長手方向で、第2の方向Yが短手方向となる台形状に設けられている。
さらに、連通板15には、圧力発生室12の第2の方向Yの一端部に連通する供給連通路19が、各圧力発生室12毎に独立して設けられている。この供給連通路19は、第2マニホールド部18と圧力発生室12とを連通する。すなわち、本実施形態では、ノズル21と第2マニホールド部18と連通する個別流路として、供給連通路19と、圧力発生室12と、ノズル連通路16と、が設けられている。
このような連通板15としては、ステンレス鋼やニッケル(Ni)などの金属、またはジルコニウム(Zr)などのセラミックス等を用いることができる。なお、連通板15は、流路形成基板10と線膨張係数が同等の材料が好ましい。すなわち、連通板15として流路形成基板10と線膨張係数が大きく異なる材料を用いた場合、加熱や冷却されることで、流路形成基板10と連通板15との線膨張係数の違いにより反りが生じてしまう。本実施形態では、連通板15として流路形成基板10と同じ材料、すなわち、シリコン単結晶基板を用いることで、熱による反りや熱によるクラック、剥離等の発生を抑制することができる。
ノズルプレート20には、各圧力発生室12とノズル連通路16を介して連通するノズル21が形成されている。すなわち、ノズル21は、同じ種類の液体(インク)を噴射するものが第1の方向Xに並設され、この第1の方向Xに並設されたノズル21の列が第2の方向Yに2列形成されている。
このようなノズルプレート20としては、例えば、ステンレス鋼(SUS)等の金属、ポリイミド樹脂のような有機物、又はシリコン単結晶基板等を用いることができる。なお、ノズルプレート20としてシリコン単結晶基板を用いることで、ノズルプレート20と連通板15との線膨張係数を同等として、加熱や冷却されることによる反りや熱によるクラック、剥離等の発生を抑制することができる。
一方、流路形成基板10の連通板15とは反対面側には、振動板50が形成されている。本実施形態では、振動板50として、流路形成基板10側に設けられた酸化シリコンからなる弾性膜51と、弾性膜51上に設けられた酸化ジルコニウムからなる絶縁体膜52と、を設けるようにした。なお、圧力発生室12等の液体流路は、流路形成基板10を一方面側(ノズルプレート20が接合された面側)から異方性エッチングすることにより形成されており、圧力発生室12等の液体流路の他方面は、弾性膜51によって画成されている。
また、振動板50の絶縁体膜52上には、第1電極60と、圧電体層70と、第2電極80とが、積層形成されて圧電アクチュエーター300を構成している。ここで、圧電アクチュエーター300は、第1電極60、圧電体層70及び第2電極80を含む部分をいう。一般的には、圧電アクチュエーター300の何れか一方の電極を共通電極とし、他方の電極及び圧電体層70を各圧力発生室12毎にパターニングして構成する。そして、ここではパターニングされた何れか一方の電極及び圧電体層70から構成され、両電極への電圧の印加により圧電歪みが生じる部分を圧電体能動部という。本実施形態では、第1電極60を圧電アクチュエーター300の共通電極とし、第2電極80を圧電アクチュエーター300の個別電極としているが、駆動回路や配線の都合でこれを逆にしても支障はない。なお、上述した例では、第1電極60が、複数の圧力発生室12に亘って連続して設けられているため、第1電極60が振動板の一部として機能するが、勿論これに限定されるものではなく、例えば、上述の弾性膜51及び絶縁体膜52を設けずに、第1電極60のみが振動板として作用するようにしてもよい。また、圧電アクチュエーター300自体が実質的に振動板を兼ねるようにしてもよい。ただし、流路形成基板10上に直接第1電極60を設ける場合には、第1電極60とインクとが導通しないように第1電極60を絶縁性の保護膜等で保護するのが好ましい。つまり、本実施形態では、基板(流路形成基板10)上に振動板50を介して第1電極60を設けた構成を例示したが、特にこれに限定されるものではなく、振動板50を設けずに第1電極60を直接基板上に設けるようにしてもよい。すなわち、第1電極60が振動板として作用するようにしてもよい。つまり、基板上とは、基板の直上も、間に他の部材が介在した状態(上方)も含むものである。
さらに、このような圧電アクチュエーター300の個別電極である各第2電極80には、供給連通路19とは反対側の端部近傍から引き出され、振動板50上にまで延設される、例えば、金(Au)等からなるリード電極90が接続されている。
また、流路形成基板10の圧力発生手段である圧電アクチュエーター300側の面には、流路形成基板10と略同じ大きさを有する保護基板30が接合されている。保護基板30は、圧電アクチュエーター300を保護するための空間である保持部31を有する。
また、このような構成のヘッド本体11には、複数の圧力発生室12に連通するマニホールド100をヘッド本体11と共に画成するケース部材40が固定されている。ケース部材40は、平面視において上述した連通板15と略同一形状を有し、保護基板30に接合されると共に、上述した連通板15にも接合されている。具体的には、ケース部材40は、保護基板30側に流路形成基板10及び保護基板30が収容される深さの凹部41を有する。この凹部41は、保護基板30の流路形成基板10に接合された面よりも広い開口面積を有する。そして、凹部41に流路形成基板10等が収容された状態で凹部41のノズルプレート20側の開口面が連通板15によって封止されている。これにより、流路形成基板10の外周部には、ケース部材40とヘッド本体11とによって第3マニホールド部42が画成されている。そして、連通板15に設けられた第1マニホールド部17及び第2マニホールド部18と、ケース部材40とヘッド本体11とによって画成された第3マニホールド部42と、によって本実施形態のマニホールド100が構成されている。すなわち、マニホールド100は、第1マニホールド部17、第2マニホールド部18及び第3マニホールド部42を具備する。また、本実施形態のマニホールド100は、第2の方向Yにおいて、2列の圧力発生室12の両外側に配置されており、2列の圧力発生室12の両外側に設けられた2つのマニホールド100は、記録ヘッドII内では連通しないようにそれぞれ独立して設けられている。すなわち、本実施形態の圧力発生室12の列(第1の方向Xに並設された列)毎に1つのマニホールド100が連通して設けられている。
また、ケース部材40には、マニホールド100に連通して各マニホールド100にインクを供給するための導入路44が設けられている。また、ケース部材40には、保護基板30の貫通孔32に連通して配線基板121が挿通される接続口43が設けられている。
なお、接続口43に挿通された配線基板121はリード電極90と接続される。
また、配線基板121には、駆動回路120が設けられている。
なお、2つのマニホールド100は、記録ヘッドIIの上流側、すなわち、詳しくは後述するマニホールド100に連通する導入路44に接続される上流流路で連通していてもよい。
このようなケース部材40の材料としては、例えば、樹脂や金属等を用いることができる。ちなみに、ケース部材40として、樹脂材料を成形することにより、低コストで量産することができる。
また、図3〜図5に示すように、連通板15の第1マニホールド部17及び第2マニホールド部18が開口する面には、コンプライアンス基板45が設けられている。このコンプライアンス基板45は、平面視において上述した連通板15と略同じ大きさを有し、ノズルプレート20を露出する第1露出開口部45aが設けられている。そして、このコンプライアンス基板45が第1露出開口部45aによってノズルプレート20を露出した状態で、第1マニホールド部17と第2マニホールド部18の液体噴射面20a側の開口を封止している。
すなわち、コンプライアンス基板45がマニホールド100の一部を画成している。このようなコンプライアンス基板45は、可撓性を有する材料で形成された可撓部材46と、可撓部材46の連通板15とは反対側に固定された枠部材47と、を具備する。可撓部材46は、可撓性を有するフィルム状の薄膜(例えば、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、芳香族ポリアミド(アラミド)等により形成された厚さが20μm以下の薄膜)からなり、枠部材47は、ステンレス鋼(SUS)等の金属等の可撓部材46に比べて硬質の材料で形成される。この枠部材47のマニホールド100に対向する領域は、厚さ方向に完全に除去された開口部48となっているため、マニホールド100の一方面は可撓性を有する可撓部材46のみで封止されたコンプライアンス領域49となっている。すなわち、枠部材47に開口部48を設けることで、可撓部材46と蓋部材であるカバーヘッド130とを離間するためのコンプライアンス空間131を形成し、コンプライアンス空間131によって可撓部材46の一部をコンプライアンス領域49として変形可能としている。なお、本実施形態では、1つのマニホールド100に対応して1つのコンプライアンス領域49が設けられている。すなわち、本実施形態では、マニホールド100が2つ設けられているため、ノズルプレート20を挟んで第2の方向Yの両側に2つのコンプライアンス領域49が設けられている。
なお、可撓部材46と枠部材47とは、例えば、可撓部材46の一方面の全面に亘って接着剤を塗布して接着剤を形成した後、可撓部材46の接着剤が形成された一方面に枠部材47を接着することで形成することができる。したがって、図5に示すように、枠部材47の開口部48で露出されたコンプライアンス領域49にも接着剤が硬化した接着層46aが形成されている。ちなみに、開口部48内に接着層46aを形成しない構成、すなわち、接着層46aが形成された領域内にコンプライアンス領域49を有さない構成は、接着剤の塗布範囲の管理が煩雑になり、枠部材47と可撓部材46とを接着する工程が複雑になってしまう。本実施形態のように、接着層46aが形成された領域にコンプライアンス領域49を設けることで、接着剤の塗布範囲の管理が容易になり、枠部材47と可撓部材46よを接着する工程を簡略化することができる。つまり、本実施形態のように、接着層46aが形成された領域内にコンプライアンス領域49を有する構成では、例えば、開口部48が形成されていない枠部材47となる板状部材と可撓部材46とを接着剤で接着した後、板状部材をエッチングすることで開口部48を有する枠部材47を容易に且つ高精度に形成することも可能である。
ここで、開口部48によって規定されるコンプライアンス領域49は、図3に示すように、第1の方向X及び第2の方向Yにおいて、長手方向及び短手方向を有する。なお、コンプライアンス領域49が長手方向及び短手方向を有するとは、コンプライアンス領域49の縦横比(アスペクト比)が1:1以外のものを言う。また、コンプライアンス領域49の形状は特に限定されず、例えば、矩形状、台形状、平行四辺形状、多角形状、楕円形状等であってもよい。本実施形態では、上述のようにマニホールド100のコンプライアンス基板45側の開口は、第1の方向Xに長手方向を有し、第2の方向Yに短手方向を有する台形状に設けられているため、コンプライアンス領域49はマニホールド100の開口形状と同様に、第1の方向Xに長手方向を有し、第2の方向Yに短手方向を有する台形状に設けられている。これにより、マニホールド100の開口に対してできるだけ大きな面積でコンプライアンス領域49を設けることができ、記録ヘッドIIの小型化を図ることができる。もちろん、コンプライアンス領域49は、必ずしもマニホールド100の開口形状と同じ形状で設ける必要はなく、マニホールド100の開口形状と異なる形状で設けるようにしてもよい。
また、本実施形態では、コンプライアンス領域49を規定する開口部48の短手方向の壁面は、第3の方向Zにおいてマニホールド100に相対向する位置に設けられている。すなわち、マニホールド100の可撓部材46に対向する面の開口であって、マニホールド100を規定する開口の短手方向の壁面は第3の方向Zにおいて枠部材47に相対向する位置に配置されている。これにより、連通板15と可撓部材46とを接合する際の荷重を枠部材47で受けることができるため、連通板15と可撓部材46との接合を確実に行うことができる。したがって、連通板15と可撓部材46との接合時に荷重不足による隙間が発生し、気泡が引っかかる等の不具合が発生するのを抑制することができる。
また、図4及び図5に示すように、ヘッド本体11の液体噴射面20a側には、本実施形態の蓋部材であるカバーヘッド130が設けられている。
カバーヘッド130には、ノズル21を露出する第2露出開口部132が設けられている。本実施形態では、第2露出開口部132は、ノズルプレート20を露出する大きさ、つまり、コンプライアンス基板45の第1露出開口部45aと略同じ開口を有する。
また、カバーヘッド130は、本実施形態では、ヘッド本体11の側面(液体噴射面20aとは交差する面)を覆うように、液体噴射面20a側から端部が屈曲して設けられている。
このようなカバーヘッド130は、コンプライアンス基板45の連通板15とは反対面側に接合されており、コンプライアンス領域49の流路(マニホールド100)とは反対側の空間を封止する。すなわち、蓋部材であるカバーヘッド130は、コンプライアンス領域49との間にコンプライアンス空間131を配した状態でコンプライアンス領域49を覆うように設けられている。このようにコンプライアンス領域49を蓋部材であるカバーヘッド130で覆うことにより、コンプライアンス領域49が紙等の被記録媒体が接触しても破壊されるのを抑制することができる。また、コンプライアンス領域49にインク(液体)が付着するのを抑制して、カバーヘッド130の表面に付着したインク(液体)を例えばワイパーブレード等で払拭することができ、被記録媒体をカバーヘッド130に付着したインク等で汚すのを抑制することができる。
このようにコンプライアンス領域49とカバーヘッド130との間に画成されたコンプライアンス空間131は、記録ヘッドIIの外部に大気開放されている。本実施形態では、各コンプライアンス領域49の第1の方向Xの一方側に、枠部材47を厚さ方向に貫通した貫通孔48aを設け、貫通孔48aを開口部48と連通することで、コンプライアンス領域49とカバーヘッド130との間のコンプライアンス空間131を、貫通孔48aを介して外部に大気開放している。なお、コンプライアンス領域49とカバーヘッド130との間のコンプライアンス空間131に連通する貫通孔48aは、例えば、記録ヘッドIIの液体噴射面20a側や、側面側、液体噴射面20aとは反対側(ケース部材40側)などで大気開放すればよい。ただし、大気開放した開口からインクが流入し、大気開放路の閉塞やインクがコンプライアンス領域49に付着するなどの不具合が生じる虞があることから、貫通孔48aに連通する大気開放路(図示なし)は、液体噴射面20aとは反対面側、すなわち、ケース部材40側で外部に開口して大気開放するのが好ましい。ちなみに、貫通孔48aを大気開放するには、記録ヘッドIIを構成する部材(流路形成基板10や連通板15等)に溝や貫通孔などの大気開放路(図示なし)を設け、この大気開放路を介して外部と連通させればよい。本実施形態では、コンプライアンス領域49毎に貫通孔48aを設け、貫通孔48a毎に大気開放路(図示なし)を設けて、コンプライアンス領域49毎に独立して大気開放するようにした。もちろん、コンプライアンス領域49とカバーヘッド130との間の空間の大気開放は、これに限定されず、コンプライアンス領域49とカバーヘッド130との間の2つの空間を連通させて共通する大気開放路を介して大気開放するようにしてもよい。
そして、図3、図4及び図5に示すように、コンプライアンス領域49とカバーヘッド130との間のコンプライアンス空間131内には、島部材140が設けられている。島部材140は、枠部材47とは不連続に設けられており、可撓部材46と対向する側の面及びカバーヘッド130と対向する側の面の一方は、対向する部材と固定され、他方は対向する部材と固定されていない。すなわち、島部材140は、可撓部材46及びカバーヘッド130の何れか一方に固定され、他方に固定されていない。本実施形態では、島部材140を可撓部材46に固定し、カバーヘッド130に固定しないようにした。なお、島部材140と可撓部材46との固定は、可撓部材46のカバーヘッド130側に設けられた接着層46aによって行われる。
また、島部材140は、可撓部材46とカバーヘッド130とが対向する方向、すなわち、第3の方向Zにおいて、枠部材47の厚みよりも薄くなっている。
さらに、島部材140は、コンプライアンス領域49の短手方向である第2の方向Yにおいて、当該第2の方向Yの中心をずらして配置されている。具体的には、本実施形態では、コンプライアンス領域49において第2の方向Yの中心の両側にそれぞれ1つずつ、2つの島部材140を設けるようにした。また、第2の方向Yに並設された2つの島部材140は、長手方向である第1の方向Xに沿って所定の間隔で複数配置されている。
このようにコンプライアンス領域49とカバーヘッド130との間のコンプライアンス空間131に、島部材140を設けることで、図6に示すように、コンプライアンス領域49がカバーヘッド130側に撓み変形した際に、島部材140がカバーヘッド130に当接し、コンプライアンス領域49がカバーヘッド130に当接することによる貼り付きを抑制することができる。なお、本実施形態では、第1の方向X及び第2の方向Yに複数の島部材140を並設することで、第1の方向X及び第2の方向Yの両方向においてコンプライアンス領域49のカバーヘッド130への貼り付きを抑制することができる。
これに対して、図7(a)に示すように、島部材140を設けない場合には、コンプライアンス領域49が撓むことによって、コンプライアンス領域49がカバーヘッド130に接触して貼り付いてしまう。なお、コンプライアンス領域49のカバーヘッド130への貼り付きは、例えば、コンプライアンス領域49に設けられた接着層46aが高温・多湿の環境下で接着性が復活することで発生する。また、コンプライアンス領域49に接着層46aが設けられていない場合であっても結露等によってコンプライアンス領域49のカバーヘッド130への貼り付きが発生する。
なお、本実施形態では、図6に示すように、島部材140を設けても、コンプライアンス領域49が第3の方向Zにおいて島部材140を超えてカバーヘッド130側に撓み変形する。これにより、コンプライアンス領域49の変形によってマニホールド100を増大させる容積S1を大きくすることができる。また、島部材140の厚さは、コンプライアンス領域49が島部材140を超えてカバーヘッド130側に撓んだとしても、コンプライアンス領域49がカバーヘッド130に接触しない程度の厚さとすればよい。
ちなみに、図7(b)に示すように、島部材1140を枠部材47と同じ厚さで設けた場合であっても、コンプライアンス領域49のカバーヘッド130への接触による貼り付きを抑制することはできる。しかしながら、島部材1140によってコンプライアンス領域49のカバーヘッド130側への移動がより規制されるため、コンプライアンス領域49の撓み変形によるマニホールド100を増大させる容積S2が不十分となってしまう。つまり、本実施形態では、島部材140の厚さを枠部材47よりも薄くすることで、枠部材47と同じ厚さの島部材1140を設けた場合のマニホールド100を拡大可能な容積S2に比べて、広い容積S1の拡大を行うことができ、コンプライアンス領域49のカバーヘッド130への貼り付きを抑制しつつマニホールド100の容積の拡大を充分に行うことが可能となる。
このような記録ヘッドIIでは、一般的にノズル21からインク滴の噴射が行われない、印刷待機状態では、マニホールド100内のインクの圧力を、外部の圧力、すなわち大気圧よりも低い負圧として、ノズル21からインクが滴り落ちるのを抑制している。このため、印刷待機状態では、マニホールド100内のインクは負圧(大気圧を基準)となっており、コンプライアンス領域49はカバーヘッド130とは反対側に撓み変形している。そして、印刷待機状態においてマニホールド100内が負圧となり、インクの噴射が開始、すなわち印刷が開示されると、マニホールド100内のインクは消費されてさらに負圧となる。本実施形態では、島部材140を設けることで、島部材140の重さによってコンプライアンス領域49をカバーヘッド130側に引っ張ることができるため、マニホールド100内への変形量を確実に確保して、マニホールド100内のインクの圧力変動を吸収することができる。ちなみに、島部材140が可撓部材46及びカバーヘッド130の両方に固定されていると、可撓部材46のコンプライアンス領域49が充分に撓み変形することができずに、マニホールド100内のインクの圧力変動を吸収することができない。つまり、島部材140が可撓部材46及びカバーヘッド130の両者と固定されていると、印刷開示直後に、コンプライアンス領域49がマニホールド100の内側に撓み切ってしまい、マニホールド100内のインクが消費されることによる圧力変動をコンプライアンス領域49が吸収することができない。その後、インクが上流側からマニホールド100内に充填されることで、マニホールド100内の圧力は一時的に正圧(大気圧を基準)となって、コンプライアンス領域49は、カバーヘッド130側に撓み変形することもあるが、本実施形態では、上述したように、島部材140の厚さを枠部材47よりも薄くすることで、枠部材47と同じ厚さの島部材1140を設けた場合のマニホールド100を拡大可能な容積S2に比べて、広い容積S1の拡大を行うことができ、コンプライアンス領域49のカバーヘッド130への貼り付きを抑制しつつマニホールド100の容積の拡大を充分に行うことが可能となる。また、このとき、インクが上流側からマニホールド100内に充填されると共にマニホールド100内にインクは噴射によって消費されるため、印刷開始直後と、印刷を開始してからある程度時間が経過した後とにおいて、マニホールド100内のインクの圧力変動をコンプライアンス領域49によって吸収する能力に差が生じ、印刷開始直後と印刷途中とにおいて、インクの噴射特性、特にインク滴の重量にばらつきが生じてしまう。また、インク噴射特性のばらつきを抑制するためにコンプライアンス領域49をマニホールド100内の圧力変動を吸収できる程度に大きくすると、記録ヘッドIIが大型化してしまう。本実施形態では、島部材140の一方面を可撓部材46に固定し、他方面をカバーヘッド130と固定しないようにすることで、コンプライアンス領域49はマニホールド100内に大きく撓み変形することが可能となり、コンプライアンス領域49のコンプライアンス機能が高く、印刷開始直後や印刷途中において、マニホールド100内のインクの圧力変動の吸収を行うコンプライアンス機能に差が生じるのを抑制することができる。したがって、インク滴の噴射特性、特にインク滴の重量のばらつきを抑制して、印刷品質を向上することができる。また、コンプライアンス領域49を大きくする必要がないため、記録ヘッドIIを小型化することができる。
また、島部材140を設けることで、可撓部材46のコンプライアンス領域49のカバーヘッド130側への変形は、島部材140がカバーヘッド130に当接することによって規制される。このため、コンプライアンス領域49のマニホールド100の内側への変形量は、カバーヘッド130側への変形量に比べて大きくなる。したがって、印刷待機状態や印刷時などにおいて、コンプライアンス領域49がマニホールド100内に大きく変形して、マニホールド100内の圧力変動を充分に吸収することができる。
また、本実施形態では、島部材140をコンプライアンス領域49の第2の方向Yの中心からずれた位置に設けるようにした。このため、特にコンプライアンス領域49の変形量の大きい第2の方向Yの中心部分の変形を島部材140が阻害することがなく、コンプライアンス領域49の変位量が低下するのを抑制することができる。すなわち、図8(a)、(b)に示すように、島部材140をコンプライアンス領域49の第2の方向Yの中心に設けた場合、コンプライアンス領域49の最も変形量の大きい部分の変形が島部材140によって拘束されてしまい、コンプライアンス領域49の変形量が低下してしまう。本実施形態では、図8(a)に示すように、コンプライアンス領域49の第2の方向Yの中心からずれた位置に設けることで、コンプライアンス領域49の変形量が低下するのを抑制することができる。また、島部材140を第2の方向Yの中心を挟むように両側に配置することで、中心をずらして片側に配置する場合に比べて、コンプライアンス領域49のカバーヘッド130への張り付きを効果的に抑制することができる。
さらに、島部材140は、マニホールド100内が大気圧の場合において、島部材140は、カバーヘッド130と離間していることが好ましい。すなわち、記録ヘッドIIが、ノズル21を鉛直下側に向けて配置された際に、島部材140の自重によってコンプライアンス領域49を鉛直下側に引き下げ、島部材140とカバーヘッド130とが当接していない位置及び大きさで設けられているのが好ましい。これにより、マニホールド100内にインクを充填していない状態で記録ヘッドIIを搬送した場合などにおいて、島部材140がカバーヘッド130に結露等によって貼り付くのを抑制することができる。つまり、島部材140の自重によってコンプライアンス領域49をカバーヘッド130側に引き下げたとしても、島部材140の厚さを枠部材47よりも薄くすることで、島部材140がカバーヘッド130に接触し難くして、結露等によって島部材140がカバーヘッド130に貼り付くのを抑制することができる。
また、島部材140は、枠部材47と同じ材料で形成することで、可撓部材46、枠部材47及び島部材140を有するコンプライアンス基板45を容易に製造することができる。コンプライアンス基板45の製造方法としては、例えば、可撓部材46に枠部材47及び島部材140となる板状部材を接合した後、板状部材をエッチングしてコンプライアンス基板45を形成すれば、枠部材47と島部材140とを同時に形成することが可能であり、容易に製造することができる。
なお、島部材140は、例えば、図9に示すように、固定されない側の面、すなわち、本実施形態では、カバーヘッド130に相対向する面が凹凸141を有するようにしてもよい。このように、島部材140に凹凸141を設けることで、島部材140とカバーヘッド130とが当接した際の接触面積を低減させて、両者の貼り付きを抑制することができる。なお、島部材140の凹凸141は、例えば、島部材140をウェットエッチング、ドライエッチングなどのエッチングや機械加工等によって形成してもよく、また、島部材140上に成膜等によって形成してもよい。ちなみに、島部材140に形成する凹凸141の表面粗さは、例えば、カバーヘッド130の島部材140が当接する表面粗さよりも粗くするのが好ましい。これにより、島部材140とカバーヘッド130との固着を抑制することができる。
また、島部材140は、例えば、図10に示すように、固定されない側の面、すなわち、本実施形態では、カバーヘッド130に相対向する面に撥水膜142を設けるようにしてもよい。撥水膜142としては、撥水性を有するものであれば特に限定されず、例えば、フッ素系高分子を含む金属膜や、撥液性を有する金属アルコキシドの分子膜などを用いることができる。なお、撥水膜142は、島部材140側ではなく、カバーヘッド130側に設けるようにしてもよい。すなわち、例えば、図11(a)に示すように、カバーヘッド130のコンプライアンス領域49に相対向する面、つまり、コンプライアンス空間131内の表面に撥水膜143を設けるようにしてもよい。また、図11(b)に示すように、撥水膜143は、カバーヘッド130の島部材140が当接する領域のみに設け、島部材140が当接しない領域を撥水膜143が設けられていない非撥水領域144としてもよい。このように非撥水領域144を設けることで、コンプライアンス空間131内の水分が非撥水領域144に貯留されるため、島部材140と撥水膜143との間に水分が付着するのをさらに抑制することができる。
さらに、図12(a)に示すように、カバーヘッド130の島部材140が当接する領域に、凹部145を設けるようにしてもよい。これにより、図12(b)に示すように、可撓部材46のコンプライアンス領域49がカバーヘッド130側に変形した際に、島部材140がカバーヘッド130と当接する位置を遠ざけて、コンプライアンス領域49の変形量を増やし、マニホールド100の容積をさらに増大させることができる。なお、カバーヘッド130に凹部145を設けた場合には、図12(a)に示すように、カバーヘッド130の可撓部材46と相対向する面とは反対面側に凹部145に合わせて凸部146を設けるようにしても良く、また、図12(c)に示すように、カバーヘッド130の可撓部材46と相対向する面とは反対面側を凸部146が形成されていない平坦面としてもよい。図12(c)に示すように、カバーヘッド130の被噴射媒体側の面を平坦面とすることで、被噴射媒体が凸部146に引っかかることによる搬送不良、所謂紙ジャムを抑制することができる。
なお、上述した図9〜図11を組み合わせるようにしてもよい。すなわち、島部材140に凹凸141及び撥水膜142を設けると共に、カバーヘッド130に撥水膜143を設けるようにしてもよい。また、さらに、図12に示す凹部145等を組み合わせてもよい。
また、本実施形態では、島部材140を可撓部材46に固定し、カバーヘッド130に固定しないようにしたが、特にこれに限定されず、図13に示すように、島部材140をカバーヘッド130に固定し、可撓部材46に固定しないようにしてもよい。ただし、島部材140をカバーヘッド130に固定した場合、可撓部材46のコンプライアンス領域49に接着層46aが形成されている構成では、コンプライアンス領域49が接着層46aによって島部材140に貼り付いてしまう虞がある。しかしながら、たとえコンプライアンス領域49が接着層46aによって島部材140に貼り付いたとしても、島部材140は面積が小さいため、比較的小さな力でコンプライアンス領域49を島部材140から剥離することが可能である。もちろん、島部材140を可撓部材46に固定すれば、上述した接着層46aによる貼り付きを確実に抑制することができる。
(実施形態2)
図14は、本発明の実施形態2に係るインクジェット式記録ヘッドのコンプライアンス基板の平面図であり、図15は、図14のB−B′線に準じた断面図であり、図16は、図15の要部を拡大した断面図である。
図示するように、コンプライアンス領域49とカバーヘッド130との間のコンプライアンス空間131には、上述した実施形態1と同様の島部材140と、片持ち梁150とが設けられている。
片持ち梁150は、可撓部材46とカバーヘッド130との間のコンプライアンス空間131に設けられており、枠部材47から第2の方向Yに向かって連続してコンプライアンス空間131内に突出するように設けられている。なお、本実施形態では、片持ち梁150の枠部材47と連続する端部側を支点側と称し、コンプライアンス空間131内に突出した端部側を先端側と称する。本実施形態では、コンプライアンス空間131の第2の方向Yの両側の枠部材47からコンプライアンス空間131の中心側に向かって突出するように設けられている。また、片持ち梁150は、第1の方向Xに間隔を空けて複数設けられている。
このような片持ち梁150は、コンプライアンス領域49の可撓部材46の少なくとも一部で固定され、先端側がカバーヘッド130と固定されない非固定領域となっている。
具体的には、片持ち梁150は、可撓部材46に対向する面の全面が可撓部材46に固定されている。本実施形態では、可撓部材46の全面に亘って接着層46aが設けられているため、この接着層46aによって可撓部材46と片持ち梁150とは接着されている。なお、片持ち梁150は、可撓部材46と少なくとも一部で固定されていればよく、片持ち梁150が可撓部材46と固定される部分は、先端側であっても支点側であってもよい。
また、片持ち梁150は、本実施形態では、片持ち梁150のカバーヘッド130と相対向する面において、先端側に第1切り欠き151を有する。これにより、片持ち梁150の支点側に比べて先端側の厚さを薄くするようにした。そして、片持ち梁150の第1切り欠き151を設けた部分を、カバーヘッド130と固定されない非固定領域とし、片持ち梁150の第1切り欠き151が設けられていない部分をカバーヘッド130と固定するようにした。すなわち、枠部材47とカバーヘッド130とを接着剤で接着した際に、枠部材47とカバーヘッド130との間からはみ出した接着剤が第1切り欠き151によって第1切り欠き151よりも支点側に留まり、接着剤が第1切り欠き151よりも先端側に流れ出るのを抑制することができる。これにより、片持ち梁150の非固定領域をばらつきなく形成することができる。ちなみに、第1切り欠き151を設けないようにしてもよいが、第1切り欠き151が設けられていない場合、枠部材47とカバーヘッド130との間の接着剤の片持ち梁150上への流出量及び流出位置を制御するのは困難であり、非固定領域にばらつきが生じてしまう虞がある。本実施形態では、片持ち梁150に第1切り欠き151を設けて先端側の厚さを薄くすることで、接着剤の流れ出しを抑制して、非固定領域を容易に高精度に形成することができる。なお、接着剤の塗布領域や粘度を調整することで、第1切り欠き151を設けなくても接着剤のはみ出しを抑制して、非固定領域を規定することも可能である。また、片持ち梁150の第1切り欠き151よりも支点側は、カバーヘッド130と固定されていても、また固定されていなくてもよい。本実施形態では、片持ち梁150の第1切り欠き151よりも支点側は、カバーヘッド130と固定するようにした。
ここで、インクを噴射しない待機状態では、マニホールド100内のインクの圧力は負圧(大気圧を基準)となっているため、図17(b)に示すように、可撓部材46のコンプライアンス領域49は、マニホールド100の内側に向かって、すなわち、第3の方向Zにおいて、カバーヘッド130とは反対側に撓み変形する。このとき、コンプライアンス領域49には片持ち梁150が設けられているため、片持ち梁150によってコンプライアンス領域49の撓みは抑えられる。
そして、インクが噴射されてマニホールド100内の圧力がさらに負圧となると、図17(c)に示すように、可撓部材46のコンプライアンス領域49は、片持ち梁150を弾性変形させてさらにマニホールド100の内側に突出するように撓み変形する。このように、片持ち梁150が設けられたコンプライアンス領域49によって印刷開始時及び印刷途中においてマニホールド100内のインクの圧力変動を吸収することができるため、印刷中のインクの噴射特性、特にインク滴の重量のばらつきを抑制して印刷品質を向上することができる。
これに対して、例えば、片持ち梁150を設けていない場合、図18(b)に示すように、印刷待機状態においてコンプライアンス領域49がマニホールド100の内側に撓み切ってしまっていると、インクの噴射を開始した際に、マニホールド100内のインクが消費されることによる圧力変化に対応してコンプライアンス領域49が充分に撓むことができない。また、インクの噴射によってマニホールド100内のインクの消費が行われると、上流側からマニホールド100内にインクが供給されるが、インクの供給によるマニホールド100内のインクの圧力変化は遅延する。したがって、インクの噴射を開始直後と、インクの噴射がある程度経過した後とにおいて、マニホールド100内のインクの圧力変動がコンプライアンス領域49によって吸収されずに、インクの噴射特性、特にインク滴の重量にばらつきが生じてしまう。
ここで、待機状態からインクの噴射を開始した際のマニホールド100内の圧力変動、すなわち、インク滴の重量と時間との関係の一例を図19のグラフに示す。なお、図19において、片持ち梁を設けた実施例を実線、片持ち梁を設けていない比較例を破線で示している。
図19に示すように、片持ち梁150を設けていない比較例の場合、インクの噴射開始直後のT1において、マニホールド100内のインクが消費されるもののコンプライアンス領域49が圧力変動を吸収できないことから、マニホールド100内が大きく負圧となる。これにより、T1では、噴射されるインク滴の重量が小さくなり印刷濃度が薄くなる。そして、その後のT2では、上流側からマニホールド100内にインクが供給される反動によって一時的にマニホールド100内の圧力は正圧となる。これにより、T2では、インク滴の重量が大きくなり印刷濃度が濃くなる。その後、T3においてコンプライアンス領域49がマニホールド100内のインクの圧力変動を吸収して、マニホールド100内の圧力が安定し、インク滴の重量が中間すなわち、印刷濃度が中間となる。
これに対して、片持ち梁150を設けた実施例の場合、マニホールド100内の圧力変動をコンプライアンス領域49が吸収することができるため、T1、T2、T3においてマニホールド100内のインク圧力の差を低減して、インク滴の重量の差を比較例に比べて小さくすることができる。したがって、片持ち梁150を設けることによって、噴射されるインク滴の重量のばらつきを抑制して、印刷品質を向上することができる。
ちなみに、可撓部材46として変形し難い材料、例えば、可撓部材46の厚さを厚くすることや、厚さを変更することなく可撓部材46を変形し難い材料で形成することも考えられるものの、可撓部材46が撓み難くなることで、コンプライアンス能力が低下してしまうと共に、マニホールド100内のインクの圧力変動に対するコンプライアンス領域49の撓み変形の反応性が低下し、インク滴の噴射特性にばらつきが生じてしまう虞があるため好ましくない。本実施形態では、片持ち梁150を設けることで、撓み易い可撓部材46を用いて、コンプライアンス領域49の反応性を低下させることなく、インク滴の噴射特性のばらつきを抑制することができる。
また、本実施形態では、第2の方向Yの両側から突出した片持ち梁150は、先端同士が所定の間隔を空けて第2の方向Yで相対向しているため、片持ち梁150を設けても、可撓部材46のコンプライアンス領域49の変形を阻害するのをできるだけ抑制することができる。すなわち、第2の方向Yの両側から突出した片持ち梁150の先端同士を連続させて、片持ち梁150ではなく、両持ち梁(両端固定梁)を設けた場合、両持ち梁によってコンプライアンス領域49の変形が著しく阻害され、コンプライアンス領域49による圧力変動の吸収が充分に行われなくなってしまう虞がある。
また、片持ち梁150を設けることによっても、可撓部材46のコンプライアンス領域49が、カバーヘッド130側に移動した際に、カバーヘッド130側への移動が片持ち梁150によって規制される。したがって、可撓部材46のコンプライアンス領域49がカバーヘッド130に当接することによる貼り付きを抑制することができる。
(他の実施形態)
以上、本発明の各実施形態について説明したが、本発明の基本的な構成は上述したものに限定されるものではない。
例えば、上述した各実施形態では、2つのマニホールド100を設け、各マニホールド100毎にコンプライアンス領域49を設けた構造を例示したが、特にこれに限定されるものではなく、第1の方向Xにおいて、複数に区分けされたマニホールド100を設けるようにしてもよい。
また、上述した実施形態1及び2では、島部材140をコンプライアンス領域49の第2の方向Yにおける中心から外れた位置に配置するようにしたが、もちろん、これに限定されず、図8(a)に示すように、島部材140をコンプライアンス領域49の第2の方向Yの中心に配置してもよい。
さらに、上述した各実施形態では、コンプライアンス基板45をノズルプレート20が設けられた面側に設けるようにしたが、特にこれに限定されず、例えば、コンプライアンス基板45がケース部材40側や液体噴射面20aと交差する側面等に設けられていてもよい。すなわち、蓋部材とは、コンプライアンス基板45のコンプライアンス領域49との間にコンプライアンス空間131を画成するものであればよいため、上述したカバーヘッド130に限定されるものではなく、その他の部材であってもよい。
また、上述した各実施形態では、圧力発生室12に圧力変化を生じさせる圧力発生手段として、薄膜型の圧電アクチュエーター300を用いて説明したが、特にこれに限定されず、例えば、グリーンシートを貼付する等の方法により形成される厚膜型の圧電アクチュエーターや、圧電材料と電極形成材料とを交互に積層させて軸方向に伸縮させる縦振動型の圧電アクチュエーターなどを使用することができる。また、圧力発生手段として、圧力発生室内に発熱素子を配置して、発熱素子の発熱で発生するバブルによってノズルから液滴を吐出するものや、振動板と電極との間に静電気を発生させて、静電気力によって振動板を変形させてノズルから液滴を吐出させるいわゆる静電式アクチュエーターなどを使用することができる。
また、これら各実施形態のインクジェット式記録ヘッドIIは、インクカートリッジ等と連通するインク流路を具備するインクジェット式記録ヘッドユニットの一部を構成して、インクジェット式記録装置に搭載される。図20は、そのインクジェット式記録装置の一例を示す概略図である。
図20に示すインクジェット式記録装置Iにおいて、複数のインクジェット式記録ヘッドIIを有するインクジェット式記録ヘッドユニット1(以下、ヘッドユニット1とも言う)は、インク供給手段を構成するインクカートリッジ2が着脱可能に設けられ、このヘッドユニット1を搭載したキャリッジ3は、装置本体4に取り付けられたキャリッジ軸5に軸方向移動自在に設けられている。この記録ヘッドユニット1は、例えば、それぞれブラックインク組成物及びカラーインク組成物を吐出するものとしている。
そして、駆動モーター6の駆動力が図示しない複数の歯車およびタイミングベルト7を介してキャリッジ3に伝達されることで、記録ヘッドユニット1を搭載したキャリッジ3はキャリッジ軸5に沿って移動される。一方、装置本体4には搬送手段としての搬送ローラー8が設けられており、紙等の記録媒体である記録シートSが搬送ローラー8により搬送されるようになっている。なお、記録シートSを搬送する搬送手段は、搬送ローラー8に限定されずベルトやドラム等であってもよい。
なお、上述したインクジェット式記録装置Iでは、インクジェット式記録ヘッドII(ヘッドユニット1)がキャリッジ3に搭載されて主走査方向に移動するものを例示したが、特にこれに限定されず、例えば、インクジェット式記録ヘッドIIが固定されて、紙等の記録シートSを副走査方向に移動させるだけで印刷を行う、所謂ライン式記録装置にも本発明を適用することができる。
また、上述した例では、インクジェット式記録装置Iは、液体貯留手段であるインクカートリッジ2がキャリッジ3に搭載された構成であるが、特にこれに限定されず、例えば、インクタンク等の液体貯留手段を装置本体4に固定して、貯留手段とインクジェット式記録ヘッドIIとをチューブ等の供給管を介して接続してもよい。また、液体貯留手段がインクジェット式記録装置に搭載されていなくてもよい。
さらに、本発明は、広く液体噴射ヘッド全般を対象としたものであり、例えば、プリンター等の画像記録装置に用いられる各種のインクジェット式記録ヘッド等の記録ヘッド、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイ、FED(電界放出ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等にも適用することができる。
I インクジェット式記録装置(液体噴射装置)、 II インクジェット式記録ヘッド(液体噴射ヘッド)、 1 インクジェット式記録ヘッドユニット(液体噴射ヘッドユニット)、 10 流路形成基板、 11 ヘッド本体、 15 連通板、 20 ノズルプレート、 20a 液体噴射面、 21 ノズル、 30 保護基板、 40 ケース部材、 45 コンプライアンス基板、 46 可撓部材、 47 枠部材、 48 開口部、 49 コンプライアンス領域、 50 振動板、 60 第1電極、 70 圧電体層、 80 第2電極、 100 マニホールド、 120 駆動回路、 130 カバーヘッド(蓋部材)、 131 コンプライアンス空間、 140 島部材、 141 凹凸、 142、143 撥水膜、 144 非撥水領域、 145 凹部、 146 凸部、 150 片持ち梁、 151 第1切り欠き

Claims (13)

  1. 液体が噴射されるノズルに連通する複数の圧力発生室と、
    前記複数の圧力発生室に連通するマニホールドと、
    一方側の面において、前記マニホールドの壁の少なくとも一部を規定し、他方側の面において接着層が形成され、前記マニホールド内の圧力変動に応じて撓むことが可能なコンプライアンス領域を接着層が形成された領域内に有する可撓部材と、
    前記可撓部材を介して前記マニホールドとは反対側に配置されたコンプライアンス空間と、
    前記コンプライアンス空間を介して前記可撓部材と対向する蓋部材と、
    前記可撓部材と前記蓋部材との間に配置された枠部材と、
    前記可撓部材と前記蓋部材との間であって、前記枠部材と離間し、前記コンプライアンス領域内に配置された島部材と、
    を備え、
    前記枠部材のうち、前記可撓部材と対向する側の面及び前記蓋部材と対向する側の面は、それぞれ対向する部材と固定され、
    前記島部材のうち、前記可撓部材と対向する側の面及び前記蓋部材と対向する側の面の一方は、対向する部材と固定され、他方は対向する部材と固定されておらず、
    前記可撓部材と前記蓋部材とが対向する方向において、前記島部材の厚みは、前記枠部材の厚みよりも薄いことを特徴とする液体噴射ヘッド。
  2. 前記コンプライアンス領域が、長手方向と短手方向とで規定されると仮定した場合に、前記島部材は、前記コンプライアンス領域のうち、前記短手方向の中心をずらして配置されていることを特徴とする請求項1記載の液体噴射ヘッド。
  3. 前記島部材は、前記短手方向の中心を挟むように複数設けられていることを特徴とする請求項2記載の液体噴射ヘッド。
  4. 前記島部材は、前記可撓部材と固定されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  5. 前記マニホールド内に液体が充填されていない時において、前記島部材は、前記蓋部材と離間していることを特徴とする請求項4記載の液体噴射ヘッド。
  6. 前記蓋部材のうち、前記島部材と対向する領域は、撥水処理されていることを特徴とする請求項4又は5に記載の液体噴射ヘッド。
  7. 前記蓋部材のうち、前記島部材と対向しない領域は、撥水処理されていないことを特徴とする請求項6記載の液体噴射ヘッド。
  8. 前記蓋部材のうち、前記島部材と対向する領域は、前記島部材と対向しない領域よりも窪んでいることを特徴とする請求項4〜7の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  9. 前記島部材のうち、対向する部材と固定されていない側の面の少なくとも一部は撥水処理されていることを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  10. 前記島部材のうち、対向する部材と固定されない側の面は凹凸を有することを特徴とする請求項1〜9の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  11. 前記枠部材は、片持ち梁を有し、
    前記片持ち梁は、前記コンプライアンス領域の前記可撓部材と少なくとも一部で固定され、且つ、先端側には前記蓋部材と固定されない非固定領域を有し、
    前記島部材の厚みは、前記片持ち梁の前記非固定領域と同じ厚みであることを特徴とする請求項1〜10の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  12. 前記枠部材と前記島部材とは同じ材料で形成されていることを特徴とする請求項1〜11の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  13. 請求項1〜12の何れか一項に記載の液体噴射ヘッドを具備することを特徴とする液体噴射装置。
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