JP2016139871A - 超音波トランスデューサ - Google Patents

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【課題】超音波の指向性の自由度が向上した超音波トランスデューサを提供する。【解決手段】超音波トランスデューサ1は、圧電素子10と、ケース2とを備える。ケース2は、平板形状の底板21と、底板21の厚さ方向の一面から突出する筒形状の周壁22とを有している。圧電素子10は、底板21のうち周壁22に囲まれた取付面211に取り付けられる。取付面211に沿った基準方向100において、圧電素子10の中心201は取付面211の中心202からずれた位置にある。【選択図】図1

Description

本発明は、一般に超音波トランスデューサに関し、より詳細には、圧電素子により超音波の送信と受信との少なくとも一方を行う超音波トランスデューサに関する。
従来、この種の超音波トランスデューサは、自動車等の車両に搭載されて障害物を検知する障害物検知システム等に用いられている(たとえば特許文献1参照)。
特許文献1に記載の超音波トランスデューサ(空中超音波センサ)は、一端が開口し、他端が底板(閉側面)となるケースと、ケースの底板側の内側に設けられた円形平板形状の圧電素子とからなる。ここで、圧電素子は、ケースの底板の内側の中心位置に接着剤等により固着されている。この超音波トランスデューサでは、圧電素子に電気信号(駆動信号)を印加することにより圧電素子を振動させ、超音波を発生する。
特許文献1に記載の超音波トランスデューサにおいては、ケースの周壁(側面)は、少なくとも一部に開口面側から取り除かれた領域が設けられており、対向する面が非対称な形状となっている。特許文献1には、センサ構造が非対称となることに起因して、正面方向において超音波トランスデューサを中心に左右で非対称な超音波の指向特性が得られることが記載されている。
国際公開第2011/067835号
しかし、特許文献1に記載の構成では、圧電素子は、ケースの底板の中心位置に配置されており、周壁が非対称な構造を採用しているだけであるため、超音波の指向性を偏向させる効果は小さく、超音波の指向性の自由度が低い。
本発明は上記事由に鑑みてなされており、超音波の指向性の自由度が向上した超音波トランスデューサを提供することを目的とする。
本発明に係る超音波トランスデューサは、平板形状の底板と、前記底板の厚さ方向の一面から突出する筒形状の周壁とを有するケースと、前記底板のうち前記周壁に囲まれた取付面に取り付けられる圧電素子とを備え、前記取付面に沿った基準方向において、前記圧電素子の中心は前記取付面の中心からずれた位置にあることを特徴とする。
上記の超音波トランスデューサにおいて、前記周壁の一部には、前記周壁の厚さ方向に貫通する貫通孔が形成されていることが望ましい。
上記の超音波トランスデューサにおいて、前記周壁は、前記基準方向において対向する第1の壁と第2の壁とを有し、前記第1の壁は前記第2の壁に比べて厚さ寸法が小さく形成されており、前記基準方向において、前記圧電素子の中心は前記取付面の中心から前記第2の壁側にずれた位置にあることが望ましい。
あるいは、上記の超音波トランスデューサにおいて、前記周壁は、前記基準方向において対向する第1の壁と第2の壁とを有し、前記第1の壁は前記第2の壁に比べて厚さ寸法が小さく形成されており、前記基準方向において、前記圧電素子の中心は前記取付面の中心から前記第2の壁側にずれた位置にあり、前記第1の壁の一部には、前記第1の壁の厚さ方向に貫通する貫通孔が形成されていることが望ましい。
本発明によれば、ケースの取付面に沿った基準方向において、圧電素子の中心は取付面の中心からずれた位置にあるので、超音波の指向性に偏りを持たせることができ、超音波の指向性の自由度が向上するという利点がある。
図1Aは実施形態1に係る超音波トランスデューサの背面図、図1Bは図1AのX−X断面図、図1Cは図1AのY−Y断面図である。 実施形態1に係る超音波トランスデューサの動作を示す概念図である。 実施形態1に係る超音波トランスデューサによって送信される超音波の放射強度の角度分布のシミュレーション結果を示す説明図である。 実施形態1に係る超音波トランスデューサによって送信される超音波の放射強度のシミュレーション結果を示す説明図である。 図5Aは実施形態2に係る超音波トランスデューサの背面図、図5Bは図5AのX−X断面図、図5Cは図5AのY−Y断面図である。 実施形態2に係る超音波トランスデューサによって送信される超音波の放射強度の角度分布のシミュレーション結果を示す説明図である。 実施形態2に係る超音波トランスデューサによって送信される超音波の放射強度のシミュレーション結果を示す説明図である。
(実施形態1)
図1A、図1B、および図1Cに示すように、本実施形態の超音波トランスデューサ1は、圧電素子10と、ケース2とを備える。
ケース2は、平板形状の底板21と、底板21の厚さ方向の一面から突出する筒形状の周壁22とを有している。圧電素子10は、底板21のうち周壁22に囲まれた取付面211に取り付けられる。詳しくは後述するが、取付面211に沿った基準方向100において、圧電素子10の中心201は取付面211の中心202からずれた位置にある。
本実施形態の超音波トランスデューサ1は、圧電素子10にて電気信号(交流電圧)と機械振動とを相互に変換することにより、超音波の送信(送波)と受信(受波)との両方が可能に構成されている。
超音波トランスデューサ1が超音波の送信に用いられる場合には、圧電素子10は、所定周波数の電気信号を出力する駆動回路に電気的に接続され、駆動回路からの電気信号を機械振動に変換する。つまり、超音波トランスデューサ1では、駆動回路から圧電素子10に電気信号が印加されることにより、圧電素子10が振動する。この振動がケース(底板21)2に伝わることで、超音波トランスデューサ1は、底板21の送受波面212から超音波を出射する。
一方、超音波トランスデューサ1が超音波の受信に用いられる場合には、圧電素子10は、圧電素子10の出力に対してノイズの除去や増幅等の信号処理を施す信号処理回路に電気的に接続され、機械振動を電気信号に変換して信号処理回路に出力する。つまり、超音波トランスデューサ1では、底板21の送受波面212に入射した超音波でケース(底板21)2が振動し、この振動が圧電素子10で電気信号に変換されて、超音波の強度や周波数に対応した電気信号が信号処理回路に入力される。
本実施形態では、超音波トランスデューサ1が、自動車等の車両に搭載されて障害物を検知する障害物検知システムに用いられる場合を例示する。すなわち、超音波トランスデューサ1は、たとえば車両のバンパー等に取り付けられる。障害物検知システムは、超音波トランスデューサ1から対象物に向けて超音波を送信し、対象物で反射された超音波を超音波トランスデューサ1で受信する。これにより、障害物検知システムでは、超音波トランスデューサ1からの超音波が届く範囲の対象物(障害物)の有無や、超音波トランスデューサ1から対象物までの距離が検知可能となる。なお、超音波トランスデューサ1は、車両に搭載される障害物検知システムに限らず、その他の用途、たとえば探傷検査装置などに用いられてもよい。また、超音波トランスデューサ1は、超音波の送信のみ、あるいは超音波の受信のみに用いられてもよい。
以下、本実施形態に係る超音波トランスデューサ1について詳しく説明する。ただし、以下に説明する構成は、本発明の一例に過ぎず、本発明は、下記実施形態に限定されることはなく、この実施形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
なお、以下では、基準方向(図1Aでの上下方向)100を上下方向とし、取付面211に沿う方向のうち基準方向100と直交する方向(図1Aでの左右方向)を左右方向として説明する。ただし、これらの方向は、超音波トランスデューサ1の取り付けの向きを限定する趣旨ではない。
本実施形態の超音波トランスデューサ1において、圧電素子10は、平板形状であって、厚さ方向に直交する板面が正方形状に形成されている。圧電素子10の材料としては、たとえば、チタン酸ジルコン酸鉛(いわゆるPZT)や、チタン酸バリウムなどの材料が用いられる。圧電素子10はケース2の底板21に対してたとえば接着などの手段により固定されている。圧電素子10は電極を有しており、上述した駆動回路および信号処理回路が電極に電気的に接続される。
ケース2は、円板形状の底板21と、底板21の外周端部から底板21の厚さ方向の一方側に突出する筒形状の周壁22とを有し、全体として有底筒形状となっている。ケース2は、底板21と周壁22とで囲まれた空間を収納室20とし、収納室20内に圧電素子10を収納する。
底板21は、収納室20側となる厚さ方向の一面のうち、周壁22に囲まれた部分を取付面211とする。つまり、ケース2の開口面側からみたときに収納室20の底面となる部分が、圧電素子10が取り付けられる取付面211を構成する。底板21の厚さ方向の他面(取付面211の裏面)は、ケース2のうちで主に超音波が出射あるいは入射される送受波面212を構成する。
底板21の取付面211には、上述したように圧電素子10が固定される。ここで、圧電素子10の厚さ方向は、底板21の厚さ方向に揃えられる。圧電素子10は接着剤によって底板21に接着されていてもよいし、収納室20に充填される樹脂により固定されていてもよい。ケース2の材料としてはたとえばアルミニウムのような金属が用いられる。ケース2の材料として導電材料が用いられる場合、ケース2は、圧電素子10の一方の電極と上記の駆動回路や信号処理回路との間の電路として利用可能である。
ここにおいて、ケース2の周壁22は円筒形状の外周面を有している。本実施形態では、取付面211に沿う面内における圧電素子10の中心201が周壁22の外周面の中心軸200上に位置するように、ケース2と圧電素子10との位置関係が設定されている。つまり、基準方向(上下方向)100および左右方向の両方向において、圧電素子10の中心201とケース(周壁22)2の中心軸200とは同じ位置にある。なお、ここでいう圧電素子10の中心201は、上下方向および左右方向の両方向についての圧電素子10の中心点を指す。
また、周壁22は、基準方向(上下方向)100において対向する第1の壁221と第2の壁222とを有している。第1の壁221は第2の壁222に比べて厚さ寸法が小さく形成されている。言い換えれば、第1の壁221は、底板21からの突出方向の全長にわたって、第2の壁222よりも薄く形成されている。つまり、周壁22の厚み(厚さ寸法)は一定ではなく、周壁22の一部(第1の壁221)は他の部位よりも薄く形成されている。そのため、収納室20の形状は、周壁22の外周面と同軸の円柱形状の穴の一部が、基準方向100の一方側(図1Aでの下側)に拡張されたような形状となる。
これにより、収納室20の底面である取付面211の中心202は、周壁22の外周面の中心軸200より第1の壁221側(図1Aでの下側)にずれた位置となる。つまり、左右方向においては、取付面211の中心202と周壁22の中心軸200とは同じ位置にあるが、基準方向(上下方向)100においては取付面211の中心202は周壁22の中心軸200から一方側(第1の壁221側)にずれた位置にある。なお、ここでいう取付面211の中心202は、上下方向および左右方向の両方向についての取付面211の中心点を指す。
ここで、上述したように圧電素子10の中心201は周壁22の外周面の中心軸200上に位置する。したがって、取付面211に沿った基準方向100においては、圧電素子10の中心201は取付面211の中心202からずれた位置に位置することになる。具体的には、基準方向100において、圧電素子10の中心201は取付面211の中心202から第2の壁222側(図1Aでの上側)にずれた位置にある。この結果、本実施形態の超音波トランスデューサ1では、全体として、図1AのX−X断面に関してのみ面対称となり、図1AのY−Y断面に関しては非対称となる。
また、周壁22の一部には、周壁22の厚さ方向に貫通する貫通孔23が形成されている。ここでは、貫通孔23は、周壁22のうちの第1の壁221の一部に形成されている。つまり、第1の壁221の一部には、第1の壁221の厚さ方向に貫通する貫通孔23が形成されている。
貫通孔23は、周壁22の周方向に長く、厚さ方向(径方向)に貫通したスリット状の孔である。本実施形態では、貫通孔23は、周壁22の突出方向において、底板21の近傍となる位置に形成されており、貫通孔23の内周面の一部は取付面211に連続した平面となっている。
また、周壁22のうち収納室20の開口面付近の内周面において、圧電素子10の中心201に対して左右方向の両側となる位置には、それぞれ、収納室20の開口面を左右方向に広げる形状の第1凹部24が設けられている。また、周壁22のうち収納室20の開口面付近の外周面において、圧電素子10の中心201に対して左右方向の両側となる位置には、周壁22の左右方向の幅寸法を狭める形状の第2凹部25が設けられている。上記の第1凹部24や第2凹部25には、ケース2が固定される固定対象の一部が挿入される。これにより、固定対象に対するケース2の回転(周壁22の外周面の中心軸200周りの回転)が防止される。
次に、上述したように構成される超音波トランスデューサ1の超音波の指向性(指向特性)について説明する。超音波トランスデューサ1が超音波の受信に用いられる場合における感度の指向性(指向特性)は、超音波トランスデューサ1が超音波の送信に用いられる場合に超音波トランスデューサ1から送波される超音波の指向性(指向特性)と同様である。そのため、以下では、超音波トランスデューサ1における超音波の指向性について、超音波トランスデューサ1から送波される超音波の指向性を例に説明するが、超音波の受信感度の指向性についても同様である。
図2は、超音波トランスデューサ1からの超音波の送信の様子を表している。図2においては、底板21の振動強度(振幅)の分布を二点鎖線101で示し、超音波トランスデューサ1から出射される超音波を点線矢印102で示し、超音波が届く範囲(エリア)を一点鎖線103で示している。なお、二点鎖線101は、送受波面212から離れるほど振動強度が大きいことを表している。
超音波トランスデューサ1は、圧電素子10に電気信号が印加されると、底板21が振動することで、図2に示すように送受波面212から超音波を出射(送信)する。ここで、基準方向100においては、圧電素子10の中心201は底板21の取付面211の中心202から、第2の壁222側(図2での上側)にずれている。言い換えれば、底板21は、振動の発生源となる圧電素子10から周壁22までの距離が、第1の壁221側よりも第2の壁222側において近く(短く)なる。そのため、底板21の振動強度は、基準方向100において、圧電素子10に対して第2の壁222側よりも第1の壁221側において大きくなる(図2の二点鎖線101参照)。
さらに、周壁22は、底板21の剛性を高めることにより底板21の振動を抑制する作用があるため、第1の壁221が第2の壁222よりも薄い、つまり低剛性であることも、上記の底板21の振動強度の分布に影響する。さらに、本実施形態の超音波トランスデューサ1によれば、貫通孔23が形成されることにより、底板21において貫通孔23付近の部位は他の部位よりも周壁22による拘束力が弱まって振動強度が大きくなる。つまり、貫通孔23が形成されることにより、底板21の一部(貫通孔23に面した部分)が自由端となり、この部分での振動強度が大きくなる。
以上のことから、底板21の振動で発生する超音波の指向性は基準方向100の一方側、つまり圧電素子10から周壁22までの距離が近い側(ここでは第2の壁222側)へ偏る(図2の点線矢印102参照)。したがって、圧電素子10からみて第1の壁221側(図2での下側)においては、反対側(第2の壁222側)よりも超音波の放射強度や受信感度が低くなる。
本実施形態の超音波トランスデューサ1によって送信される超音波の放射強度のシミュレーション結果を図3および図4に示す。図3および図4は、超音波トランスデューサ1からみて水平方向に対する下方(図2での下方)側を正とする基準方向(上下方向)100の角度(俯角)と、超音波の放射強度との関係を表している。図3では、横軸が角度、縦軸が超音波の放射強度であって、放射強度の角度分布を表している。図4では、送受波面212が向けられた方向(前方)を左方向にとり、超音波トランスデューサ1から受信される超音波の強度が互いに等しくなる点の集合となる曲線が3通りの強度についてそれぞれ示されている。つまり、図4によれば、超音波トランスデューサ1の超音波の指向性は、送受波面212の真正面(0°)よりもθだけ基準方向100の一方側(図4での上方側)に偏っている。これらのシミュレーション結果は一例であるが、これらのシミュレーション結果からも、超音波トランスデューサ1の超音波の指向性が基準方向100の一方側(図3および図4での負の角度側)に偏っていることが明らかである。
上述したような超音波トランスデューサ1が、車両のバンパー等に取り付けられ、自動車等の車両に搭載されて障害物を検知する障害物検知システムに用いられる場合、下記のような利点がある。
すなわち、超音波トランスデューサ1は、基準方向100において指向性が偏っている側(第2の壁222側)を上方とする向きで、車両に取り付けられると仮定する。この場合に、障害物の検知範囲の形状は、上記の指向性に依存し、つまり図2に一点鎖線103で示したような形状となる。なお、上記の検知範囲の大きさは、送信される超音波(以下、「送信波」と呼ぶ。)の強度に依存し、つまり超音波の送信のために圧電素子10に入力される電力や圧電素子10の材料や寸法形状などに依存する。
本実施形態の超音波トランスデューサ1が上記のように使用されることで、超音波トランスデューサ1が傾くことなく車両に取り付けられた状態で、検知範囲が上向きに偏向されることになる。この種の障害物検知システムでは、地面(路面)が障害物として検知されることを避けるため、地面が検知範囲から外れるように検知範囲が設定されることが望ましい。本実施形態の超音波トランスデューサ1を用いることで、超音波トランスデューサ1の取付位置(地上高)が比較的低くても、地面が検知範囲から外れることになるため、超音波トランスデューサ1の取付位置の自由度が高くなる。
以上説明した本実施形態の超音波トランスデューサ1によれば、取付面211に沿った基準方向100において、圧電素子10の中心201は取付面211の中心202からずれた位置にあるので、超音波の指向性に偏りを持たせることができる。つまり、上述したように、超音波の指向性は、圧電素子10の中心201と取付面211の中心202との位置関係に応じて、基準方向100の一方側(圧電素子10から周壁22までの距離が近い側)へ偏ることになる。したがって、本実施形態の超音波トランスデューサ1によれば、特許文献1に記載のように、圧電素子がケースの底板の中心位置に配置されており、周壁が非対称な構造を採用しているだけの構成に比べて、超音波の指向性を偏向させる効果が大きくなる。その結果、本実施形態の超音波トランスデューサ1によれば、超音波の指向性の自由度が向上するという利点がある。
また、本実施形態のように、周壁22の一部には、周壁22の厚さ方向に貫通する貫通孔23が形成されていることが好ましい。この構成によれば、底板21において貫通孔23付近の部位は他の部位よりも周壁22による拘束力が弱まるため、超音波の指向性にさらに偏りを持たせることができ、超音波の指向性の自由度がさらに向上する。なお、貫通孔23は、2個以上設けられてもよいし、第2の壁222に設けられてもよい。また、上記のように貫通孔23の内周面の一部が取付面211に連続した平面であることは必須ではないが、貫通孔23が指向性に与える影響を大きくするためには、貫通孔23は可能な限り底板21の近くに設けられることが望ましい。
また、本実施形態のように、周壁22は、基準方向100において対向する第1の壁221と第2の壁222とを有し、第1の壁221は第2の壁222に比べて厚さ寸法が小さく形成されていることが好ましい。この場合、基準方向100において、圧電素子10の中心201は取付面211の中心202から第2の壁222側にずれた位置にある。この構成によれば、底板21において第1の壁221付近は第2の壁222付近よりも低剛性となるため、超音波の指向性にさらに偏りを持たせることができ、超音波の指向性の自由度がさらに向上する。
また、この場合において、第1の壁221の一部には、本実施形態のように、第1の壁221の厚さ方向に貫通する貫通孔23が形成されていることが好ましい。この構成によれば、底板21において貫通孔23が設けられた第1の壁221付近の部位は他の部位よりも周壁22による拘束力が弱まるため、超音波の指向性にさらに偏りを持たせることができ、超音波の指向性の自由度がさらに向上する。
なお、周壁22に設けられた第1凹部24や第2凹部25は、ケース2の回り止めの機能の他、超音波の指向性への影響もある。ただし、第1凹部24や第2凹部25は、周壁22のうち収納室20の開口面付近(つまり底板21から離れた位置)に設けられているので、貫通孔23に比べて指向性に与える影響が小さい。
本実施形態では、基準方向(上下方向)100についてのみ、圧電素子10の中心201が取付面211の中心202からずれた構成を例示したが、この構成に限定する趣旨ではない。すなわち、圧電素子10の中心201は、基準方向(上下方向)100だけでなく、左右方向についても、取付面211の中心202からずれた位置に位置してもよい。
(実施形態2)
本実施形態の超音波トランスデューサ1は、図5A、図5B、および図5Cに示すように、周壁22に貫通孔23(図1B参照)が設けられない点で、実施形態1の超音波トランスデューサ1と相違する。以下では、実施形態1と同様の構成については、共通の符号を付して適宜説明を省略する。
本実施形態の超音波トランスデューサ1によって送信される超音波の放射強度のシミュレーション結果を図6および図7に示す。図6および図7は、それぞれ実施形態1で示した図3および図4に対応する図である。
これらのシミュレーション結果は一例であるが、これらのシミュレーション結果からも、貫通孔23がなくても、超音波トランスデューサ1の超音波の指向性が基準方向100の一方側(図6および図7での負の角度側)に偏っていることが明らかである。
本実施形態の構成によれば、周壁22に貫通孔23がない分だけ、ケース2の収納室20内の気密性等を容易に確保できる。また、本実施形態のように貫通孔23がない構成であっても、実施形態1と同様に、超音波の指向性に偏りを持たせることができ、超音波の指向性の自由度が向上するという利点がある。
1 超音波トランスデューサ
2 ケース
10 圧電素子
21 底板
22 周壁
23 貫通孔
100 基準方向
201 圧電素子の中心
202 取付面の中心
211 取付面
221 第1の壁
222 第2の壁

Claims (4)

  1. 平板形状の底板と、前記底板の厚さ方向の一面から突出する筒形状の周壁とを有するケースと、
    前記底板のうち前記周壁に囲まれた取付面に取り付けられる圧電素子とを備え、
    前記取付面に沿った基準方向において、前記圧電素子の中心は前記取付面の中心からずれた位置にある
    ことを特徴とする超音波トランスデューサ。
  2. 前記周壁の一部には、前記周壁の厚さ方向に貫通する貫通孔が形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の超音波トランスデューサ。
  3. 前記周壁は、前記基準方向において対向する第1の壁と第2の壁とを有し、
    前記第1の壁は前記第2の壁に比べて厚さ寸法が小さく形成されており、
    前記基準方向において、前記圧電素子の中心は前記取付面の中心から前記第2の壁側にずれた位置にある
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の超音波トランスデューサ。
  4. 前記周壁は、前記基準方向において対向する第1の壁と第2の壁とを有し、
    前記第1の壁は前記第2の壁に比べて厚さ寸法が小さく形成されており、
    前記基準方向において、前記圧電素子の中心は前記取付面の中心から前記第2の壁側にずれた位置にあり、
    前記第1の壁の一部には、前記第1の壁の厚さ方向に貫通する貫通孔が形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の超音波トランスデューサ。
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