JP2016130717A - 球面検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】表面に球面または非球面を含む被検面を有する被検部材の被検面の全体または一部を広い視野でかつ高精度に外観検査する落射または透過照明球面検査装置を提供する。【解決手段】被検部材1の被検面1bの一次像をテレセントリックな実像または虚像として作る対物レンズ3と、対物レンズ支持台90bと、前記対物レンズが作る一次像をリレーして二次像を作る像リレーレンズ4と結像レンズ5とを有する組と、二次結像位置に取り付けた撮像素子6とを含む、前記検査光軸に沿って移動する像観察ユニット90cと、光分割偏向ミラー7を配置することによって投光軸21上に配置した円形光源11からの光束を前記対物レンズの焦点位置に円形光源像を結像させる落射投光ユニット90dと、を有し、前記円形光源の大きさ、又は前記被検部材を照明する開口数即ち照明NAは可変であることを特徴とする落射照明球面検査装置。【選択図】図1

Description

本発明は、少なくとも一部の表面に球面または非球面を含む被検面を有する被検部材の被検面の全体または一部を広い視野で高精度に外観検査でき、観察可能な被検面の曲率半径の範囲が広く、かつ被検面曲率中心から被検面の外径をみる円錐角が大きい球面をほぼ平面像として観察できる落射または透過照明球面検査装置に関する。
光学ガラスや樹脂で作られたレンズあるいは金属で作られるモールドレンズ用金型や鋼球等の検査では、被検部材の球面部表面の傷や汚れ、ボツと呼ばれる小さな表面の欠落、あるいは加工不良による金型球面上のうねり、刃物痕などを高精度で広い範囲を一括して検査できる手段や装置が求められている。
従来、球面の外観検査は球面部表面に様々なタイプの照明光を照射し、球面部を搖動させながら裸眼やルーペを用いて目視観察している。しかし、熟練した技術が必要であり誰もが簡単にできるものではなかった。さらに、目視検査では欠陥の存在は認識できても欠陥の大きさが測定できない不具合があった。また、顕微鏡を用いる球面検査は球体の頂点と周辺とではピント位置が異なるため観察範囲が狭く球面表面を一括検査できない上に照明法によっては観察できる欠陥種が限定されるなどの不具合があった。
このような問題を解決するため、球面表面を検査する装置として特許文献1や特許文献2及び特許文献3に開示される球面検査装置がある。
特許文献1に開示される球面検査装置は、透過型顕微鏡を基本光学系として用い、小さな散乱円形光源(以下円形光源)を被検レンズの焦点位置に投影し、円形光源像からの照明光束で被検レンズ両面の球面全面を照明する。被検レンズを透過した照明光はアフォーカルな光束となって物体側にも結像側にも略テレセントリックな結像光学系に入射し、結像光学系の結像位置に置いたカメラの撮像面に被検面像を作る透過照明球面検査装置である。球面検査装置は被検面の頂点と周辺に高さの違いがあっても球面を平面像に近く表現することができる。かつ被検レンズ毎に異なる焦点距離や中心厚及び被検面の曲率半径や外径等の違いに対して、被検レンズの焦点に小さな円形光源を投影する焦点距離や開口数の異なる投光レンズを用意することによって幅広く対応できた。しかし、被検レンズに透過照明を行う必要から素材が金属であるレンズモールド型や鋼球には使用できなかった。特許文献1は球面表面を平面に近い精細な画像として表現する基本光学技術や被検球面の曲率半径の違いに広範囲で対応する技術を説明している参考文献である。
特許文献2に開示される落射照明球面検査装置は、小さな円形光源を対物レンズの焦点に円形光源像として投影し、円形光源像に被検球面の曲率中心を合致させて被検球面を照明し、被検球面表面からの反射光を対物レンズと結像レンズで画像センサー上に写しだす落射照明球面検査装置である。詳しい説明は、特許文献3が特許文献2の基礎となる先行技術であることとその他の異なる落射照明球面検査装置の先行技術も併記されていることから特許文献3の説明後に行う。
特許文献3は大きな曲率半径を持つ球面の落射照明球面検査装置として開示され、以下の3つの技術が記載されている。
特許文献3の請求項の具体的構成を表す図1及び図2に記載する技術と、請求項の対物レンズと結像レンズの位置関係を対物レンズの像側焦点と結像レンズの物体側焦点とを合致させた構成(以下テレセントリックな構成と称するが、この構成では必ずしもテレセントリックな像を結像するものではない)とした図3に記載する技術と、被検球面を設置する光学位置が図3と異なるその他の実施例の図4及び図5に記載の技術との3つの技術からなっている。
特許文献3の図1と図2の構成(以下請求項の構成)は、ランプで照明された拡散板上に円形スリットを配置した円形光源を投光レンズも兼ねる対物レンズで対物レンズの光軸上の任意の位置に投影し被検球面の曲率中心を円形光源像と合致させさせたうえで円形光源像からの光束で被検球面を照明する。被検球面からの反射光は、照明光と同じ光路をたどり対物レンズを通過し円形光源方向に戻るが、円形光源と対物レンズ間に配置した光分割偏向ミラーで対物レンズ光軸と直交方向に偏向される。偏向された光軸には結像レンズが配置されており、結像レンズと対物レンズとの合成によって被検球面の像をセンサー上に作る落射照明球面検査装置が開示されている。
図3の構成(以下実施例1)は照明系を図1に記載の構成のまま、前記対物レンズと結像レンズの構成例として前記対物レンズと結像レンズをテレセントリックな構成としたうえで被検球面を対物レンズの焦点位置に置き、被検球面の曲率中心に円形光源像を投影し円形光源像からの光束で被検球面を検査する。
図4と図5の構成(以下実施例2)は同じく構成例として対物レンズと結像レンズのテレセントリックな光学構成は図3をそのままに、新たに付加した集光(投光)レンズの焦点位置に円形光源を配置しアフォーカルな光束を対物レンズに入射させものである。実施例2では対物レンズの焦点位置にできる円形光源像に被検球面の曲率中心を合致させて球面検査をする。この場合、被検球面の曲率中心に向かった光は被検球面で反射した後入射した光路をそのままたどり、対物レンズを通過した後も入射時と同じく対物レンズの光軸に平行に進む。そして、ハーフミラーによって偏向された後、結像レンズに入射し対物レンズと結像レンズの合成で被検球面の像を作るものである。
特許文献3に記載の3つの構成を分類すると請求項の構成は対物レンズ光軸の任意の位置に投影した円形光源像に被検球面の曲率中心を合わせるもの、実施例1の構成は対物レンズの焦点に被検球面を置き、その曲率中心に円形光源像を投影するもの、実施例2の構成は対物レンズの焦点すなわち円形光源像に被検球面の曲率中心を合致させるものである。つまり被検球面が対物レンズの焦点にある実施例1と、被検球面が対物レンズの焦点にない請求項の構成と実施例2の構成では違いはあるものの、被検球面の曲率中心に光源像を投影する点は同じである。
特許文献2は記載されている図1、図3を視るかぎり、特許文献3の実施例2の変形である。特許文献3の請求項の提案光学系には被検球面の光学的な位置が記載されていないが、図からは特許文献2は対物レンズの焦点位置に被検球面の曲率中心を合致させるとの意図であるとわかる。特許文献2の構成は特許文献3の実施例2の構成から対物レンズと結像レンズをテレセントリックな配置に固定しないことによって対物レンズと結像レンズの間隔に自由度を持たせ、かつ結像レンズの焦点に置いたアパーチャーストップによって結像光束のNA、即ち開口数を絞り被検球面像のコントラストと焦点深度を高め検査可能な被検球面曲率半径の幅を広げていると言える。また、特許文献3では光源を可視光の点光源にしてあることは円形光源像の大きさを規定しており重要な記載事項である。
しかしながら、これら特許文献の落射照明球面検査装置には以下に述べるような問題があった。
まず、これら特許文献に共通な問題である光源の大きさについて説明する。特許文献2では点光源と記載され、特許文献3では円形スリット(光源)とのみ記載されているが、どのような大きさかは記載されていない。他方、特許文献1では円形光源像から被検球面の一点を照明する照明NA(本願の図4に示す)を規定している。点光源を用いて作る像は高コントラストだが解像力は低く、一方、照明NAが大きいと解像力が上がると一般的に言われる。しかし、照明NAは大きければよいというものでない。この理由は、解像力もコントラストも装置の目的ごとにある値の照明NAを持つことが重要だからである。特許文献2及び3の装置では、照明NAが大きすぎると被検球面から反射した光は大きな光束のまま対物レンズと結像レンズを通過するので結像光学系設計の収差補正に負担が生じたり、使用するレンズの口径を大きくしないと像の周辺光量不足や視野のケラレを発生させることになる。よって、照明光を照射して画像を得る検査装置では照明NAを規定することは重要である。この問題は、照明NAは円形光源の大きさと被検球面の曲率半径に依存することから、小さな曲率半径で大きな球面角(本願の図4参照)を持つ球面検査の場合顕著に現れる。なお、観察可能な被検球面の外径と曲率半径が作る円錐角の1/2を視野角と称する。また、本願において被検球面との外径と曲率半径が作る円錐角の1/2を球面角とする。
次に装置毎の不具合を説明する。特許文献1に記載の透過照明球面検査装置では、被検球体が金属等不透明な素材から作られていた場合には被検球面の検査はできない。
特許文献2に記載の落射照明球面検査装置は、被検球面が対物レンズの焦点にない特許文献3の実施例2の構成と同じことから像形成の説明は特許文献3の説明の後に記述する。
特許文献3の落射照明球面検査装置不具合について説明する。特許文献3は前述したように3つの技術が開示されており、以下それぞれの装置について説明するが、大きくまとめると光源の投影光学系に関わる検査可能な被検球面の曲率半径の範囲に関する不具合と得られる被検球面像の質に関する不具合がある。
特許文献3の実施例1の構成では、被検球面を対物レンズの焦点位置に置き被検球面の曲率中心に円形光源像を投影し、円形光源像からの光束で被検球面上の全ての点を照明する。この時の被検球面の結像について本願の図8で説明する。なお、図をわかりやすくするために対物レンズと結像レンズの焦点距離と被検球面の曲率半径は同じとし、結像レンズは光軸上を移動可能な構成としている。また、同じ意図から、特許文献3記載の図を本願の図では光源の位置を対物レンズの光軸からハーフミラーで偏向された第2のレンズ(結像レンズ)の光軸に、第2のレンズ(結像レンズ)は対物レンズ光軸に光学上等価の位置に移動させてある。なお、図8の実線と点線は文献3の実施例1の説明、破線は文献3の請求項の構成の説明である。
対物レンズL1から射出され、円形光源像cを作る光線束のうち被検球面d1上の1点e1を照明するある値の照明NAを持った光束は点e1で反射した後、照明光と同様な経路を対物レンズL1へ進み、対物レンズL1で平行光束となり、光源の位置と共役な位置に瞳hを作る。この瞳に結像レンズL2の物体側焦点を一致させると結像レンズL2は像側焦点に被検球面像e1’を作る。この像は瞳を満たしているので明るく周辺光量の低下もないテレセントリックな像であり、ピントがずれても像が流れない良好な像である。しかし、結像レンズL2をL2’の位置に移動するとe1’は点線の光路で示すe11’に移動する。この像は大きさの変化はないが、結像レンズが前後に移動する量によって像のテレセントリックさがなくなってしまうし、周辺光量不足や像のケラレも現れる。よって、この光学系でテレセントリックな像を得るには結像レンズL2を被検球面の曲率半径によって円形光源の位置を移動することになるが、これに応じて瞳位置も移動することから結像レンズL2も移動しなければならない。
以上の説明から、対物レンズL1と結像レンズL2とがテレセントリックな構成であることは必ずしも必要としないことがわかる。
また、特許文献3の実施例1の構成の利点としては、結像レンズL2と被検球面像e1’間距離は変わらないので結像レンズL2とカメラを一体化できることやピント合わせ作業は被検球面の移動だけで行えることがある。
また、装置の大きさについての観点からは、被検球面の位置が固定されるために被検球面を光軸に沿って移動する必要はなく小型の装置を作ることができる利点もある。
曲率半径が小さくかつ球面角が大きい球面の検査においては、まず小曲率半径球面では前述したとおり被検球面の1点からの反射光束のNAは光源像の半径を被検球面の曲率半径で除すことから照明NAは大きくなり前記したように被検球面の結像性能(解像度や像のケラレ等)に支障をきたすことになる。球面角が大きい球面では被検球面全面から反射する光束(一点からの反射光の集合光束)は球面角の増大と共に大きくなり対物レンズがこの光束を捉えられなくなり、像のケラレや周辺光量不足を発生させる。また、対物レンズ自体も高度な収差補正がされていなければならない。
なお、対物レンズL1と結像レンズL2をテレセントリックな構成にしたままで被検球面の曲率半径が変化したとしても常にテレセントリックな像が得られる条件は被検球面からの反射光がテレセントリックなるとき、すなわち、本願の図9の実線図に示すように円形光源像cを曲率半径の略1/2、つまり被検球面の焦点に投影した時である。この時、対物レンズL1と結像レンズL2とカメラ間の間距離の調整も光学系全体の移動もなく常にテレセントリックな像を得ることができる。しかし、視野径は曲率中心に円形光源を投影した時より対物レンズ(投光レンズ)と被検面の距離と被検球面の曲率半径に由来する割合で小さくなる不具合を持つ。図9の破線図は被検球面の曲率中心に光源像を投影した時の光線図である。
特許文献3の実施例1で検査可能な曲率半径の範囲について図8で説明する。特許文献3の実施例1の構成では被検球面が対物レンズの焦点位置にあるため、凹被検球面検査においては円形光源像を被検球面の対物レンズ側に投影しなければならない。しかし、投影光学系は対物レンズ一枚しかないので、対物レンズの焦点距離内にすなわち被検球面と対物レンズ間に対物レンズは円形光源像を作ることができない。よって、凹面被検球面検査の場合対物レンズの焦点距離より小さい曲率半径の凹被検球面の検査はできないことになる。この範囲外の凹凸被検球面検査では、光源をハーフミラーに干渉しない範囲で対物レンズの像側焦点位置の前後で移動すれば光源像を対物レンズの物体側(実像)と像側(虚像)を作ることができるので球面の検査は可能となる。
曲率半径が小さい凹凸球面は、前述したとおり光源像から被検球面全体の1点を照明する反射光束の照明NAは大きくなり被検球面の観察に支障をきたすことになる。
次に実施例2の説明を図10で行う。図10もわかりやすくするため、光源や結像レンズの位置は特許文献3の図と等価の位置に変更してある。実施例2の構成では、対物レンズL1には投光レンズL3からのアフォーカルな光束が対物レンズL1の焦点に円形光源像cを作るので、この円形光源像cに被検球面d1の曲率中心を合致させる。被検球面は焦点位置にないことから円形光源像から被検球面を照明した光は被検球面で反射し、入射光と同じ経路をたどり再び対物レンズL1の物体側焦点を通り対物レンズL1によって被検球面の曲率半径の大きさに係らず同径のテレセントリックな一次像e1’を実像または虚像で作る。結像レンズL2はこの一次像e1’の二次実像e1”を撮像素子上に作らないと被検球面の像を得ることはできない。二次像e1”が実像として結像するもっとも好ましい条件は、一次像に光軸上を移動可能な結像レンズL2のピント位置を合致させることである。この時できる像はテレセントリックな像ではないが、結像レンズL2と二次像e1”間距離は固定でき、結像レンズL2とカメラを一体化して移動すれば二次像が得られる。
対物レンズL1と結像レンズL2をテレセントリックに構成した場合を含め、対物レンズL1と結像レンズL2間を固定した場合、例えば、図10に示す配置で対物レンズL1と結像レンズL2を固定したうえで被検球面d1の曲率半径より小さな凹面被検球面d2の検査をする場合、一次像e2’は破線で示すように結像レンズL2の物体側焦点から結像レンズL2の間にできることになるが、この時、結像レンズL2はカメラ側に実像を作ることができなくなる。よって、凹面被検球面は曲率半径によっては検査ができなくなる範囲がある。
この現象は対物レンズと結像レンズがテレセントリックな構成である場合にも発生する。そもそも、対物レンズL1と結像レンズL2をテレセントリックな構成にした場合の光学的効果は、被検物からのテレセントリックな光線を対物レンズL1が平行光束としてその焦点位置に瞳を作り結像レンズL2がこの光束をテレセントリックな像として結像させるときに発揮されるものであり、これに近い実施例1では効果があるものの本実施例2では全く光線の形態が異なることから対物レンズL1と結像レンズL2をテレセントリックな構成にしても光学的な効果はない。
特許文献3の実施例2で検査可能な曲率半径の範囲について説明する。特許文献3の実施例2の構成では円形光源像のできる位置は対物レンズに入射する光束がアフォーカルなため対物レンズの焦点位置に固定される。被検球面は曲率中心を円形光源に合致させて置かれるので、凹面で被検球面の場合は、円形光源から曲率半径分対物レンズから遠ざかる方向に置かれ、凸面の被検球面は円形光源から曲率半径分対物レンズ側に置かれる。この場合、凹面被検球面の一次像は結像レンズの物体側焦点と結像レンズ間内にできることが曲率半径の広い範囲で発生することや、超大曲率半径の検査では被検部材載置台を対物レンズから遠く離れておくことになるので被検面の検査ができなくなる。凸面非球面の場合は対物レンズと被検球面が干渉してしまうために検査可能な曲率半径は円形光源と対物レンズ間の距離すなわち対物レンズのほぼ焦点距離内となる。また、小さい曲率半径の検査は凹凸共に実施例1と同様な検査できない不具合を持つ。
特許文献3の請求項の構成での像形成の説明を図8の破線図を用いて行う。円形光源aは対物レンズL1によって焦点位置とは異なる任意の位置(分かりやすくするために実施例1の図を借用し対物レンズL1から2Rの位置(ここでRは被検球面の曲率半径)に円形光源像cを作り、円形光源像に凹被検球面d2の曲率中心が合致させられている。この時、光源像と被検球面間をわかりやすくR(=f)程度とすると、対物レンズL1は被検球面の一次像e2’を、対物レンズL1の焦点と結像レンズL2との間に被検球面d2の曲率半径に由来した大きさで作る。よって、一次像に等倍設定の結像レンズL2のピントを合わせて二次像e2”を作る場合、二次像は被検球面d2の曲率半径が変わるごとに像の大きさの異なるテレセントリックでない被検球面の像を作ることになる。また、対物レンズと結像レンズを固定すると、特許文献3の実施例2と同じく一次像が結像レンズの物体側焦点距離内にできると像ができない曲率半径の範囲が発生する。
特許文献3の請求項の構成で検査可能な曲率半径の範囲について説明する。本構成では、円形光源像を任意の位置に投影できるので凹凸面ともに検査可能な曲率半径の範囲は単純な光学計算からは広い。
しかし、一次像の位置と倍率は被検球面の曲率半径の変化によって都度大きく変化し、結像レンズの移動によるピント合わせができなくなったり、像が大きくなりすぎたり小さくなりすぎて検査できなくなってしまう。
また、対物レンズと結像レンズ間を固定すると特許文献3の実施例2で説明したことと同じ現象が発生する。
小さい曲率半径に対する不具合も特許文献3では同様に持っていることから実際の使用では凹凸球面共に検査する曲率半径を適当な範囲に設定して使用しているものと思われる。
特許文献2では、光学構成を対物レンズの焦点位置にできる光源像に被検球面の曲率中心を一致させて被検球面を観察する構成としている。特許文献2は特許文献3の実施例2の構成の簡易型であり、結像レンズの焦点位置に適当な大きさの開口を設けて結像側のNAを絞り像の鮮明度を上げ、かつ、撮像素子を移動させ被検球面を撮像している。この光学構成は点光源レーザー用いたフィゾー型の干渉計に使用される被検面の観察視野径を撮像するときなどに用いられるもので、解像力を重視する装置には使われない。よって、ごみキズ等の外観検査機として使うには解像力が足りない。
また、基本的な光学構成が文献3の実施例2と同じことから像の結像の可否やテレセントリックな像でないことなど同様な不具合を持つ。また、小さな曲率半径の球面に対しては、点光源像を投影できるのであるが、点光源であるがゆえに観察可能なすべての球面に対して撮像できる像は高コントラストであっても解像力は低く球面の外観検査機としての解像力不足があった。
特許文献2と3に共通している不具合は、照明NAが大きすぎるか小さすぎるかによる小さい曲率半径の検査において像がケラレたり像の鮮明度がないなどで被検球面の観察ができない照明NAに関する不具合、光学構成上像が得られない曲率半径の範囲がある不具合、得られる像の大きさや結像位置が変わる不具合、及び像がテレセントリックでない等の像の質に関する不具合等である。また、検査光学系を簡単に変更することによって透過照明観察が可能なシステムを構築することができなかった。
特開2010−156558号公報 特開2011−107092号公報 特開昭56−157841号公報
本発明は、以上のような従来の欠点に鑑み、少なくとも一部に表面に球面または非球面を含む被検面を有する被検部材の被検面の全体または一部を広い視野でかつ高精度に外観検査でき、かつ観察可能な被検面の曲率半径の範囲が広く被検面曲率中心から被検面の外径を見る円錐角が大きい被検部材を検査する落射または透過照明球面検査装置を提供することを目的としている。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、表面の少なくとも一部に球面または非球面を含む被検面を有する被検部材の落射照明球面検査装置であって、
前記被検面の一次像を略1倍のテレセントリックな実像または虚像として作る焦点距離または開口数の異なる対物レンズ群と、
前記対物レンズ群から選択された第1の対物レンズが他の対物レンズと同軸に着脱互換可能で取り付けられる対物レンズ支持台と、
前記被検部材を載置し、前記被検部材を前記対物レンズの光軸、即ち検査光軸に沿って移動させる被検部材載置移動台と、
前記第1の対物レンズが作る一次像をリレーして二次像を作り、物体側、即ち一次像側にも二次結像側にも略テレセントリックな関係にある像リレーレンズと結像レンズとを有する組と、前記結像レンズの二次結像位置に取り付けた撮像素子と、前記撮像素子からの信号を画像として表示するモニターとを含む、前記検査光軸に沿って移動する像観察ユニットと、
前記第1の対物レンズと前記像リレーレンズとの間、または前記像リレーレンズと前記結像レンズとの間に光分割偏向ミラーを配置することによってできる前記検査光軸と直交する光軸、即ち投光軸上に配置した円形光源と第1の投光レンズユニットと前記光分割偏向ミラーとを有し、前記第1の投光レンズユニットが作る光束を前記光分割偏向ミラーを介して前記第1の対物レンズに送り前記第1の対物レンズの焦点位置に円形光源像を結像させる第1の落射投光ユニットとを有し、前記円形光源の大きさ、又は前記被検部材を照明する開口数即ち照明NAは可変であることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の落射照明球面検査装置において、前記第1の落射投光ユニットが前記像リレーレンズと前記対物レンズ間にある場合、前記第1の落射投光ユニットの前記第1の投光レンズユニットは、前記円形光源に焦点を合わせたコリメートレンズを含む第2の投光レンズユニットとを有し、前記第2の投光レンズユニットが作るアフォーカルな光束を光分割偏向ミラーを介して前記第1の対物レンズに送ることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の落射照明球面検査装置において、前記第1の落射投光ユニットが前記像リレーレンズと前記結像レンズ間にある場合、前記第1の落射投光ユニットの前記第1の投光レンズユニットは、前記円形光源に焦点を置いた前記コリメートレンズと、円形光源像を作る投光レンズを有する第3の投光レンズユニットであり、前記第3の投光レンズユニットが作る前記円形光源像を前記像リレーレンズの焦点と共役な位置に投影し、前記光分割偏向ミラーと前記像リレーレンズを介してアフォーカルな光束を前記第1の対物レンズに送ることを特徴とする。
これらの発明によれば、落射球面検査装置は小さな円形面光源を備え、対物レンズが物体側焦点に作る円形光源像の中心に被検面の曲率中心を一致させて被検面を置き、被検面の検査領域の全域を小さな照明NAで照明する。この時、被検面は対物レンズの焦点距離と略等しい曲率半径を持つように選択されているので、被検面が凹面の場合、被検面からの反射光は照明光と同じ経路で対物レンズを通過し、対物レンズの像側焦点距離の略2倍の位置に略1倍の一次実像をテレセントリックに作る。被検面が凸面であれば、同様に対物レンズの像側主点位置に略1倍の一次虚像をテレセントリックに作る。
よって、テレセントリックに結像されている像を少なくても物体側にテレセントリックな結像光学系を用いて一次像を観察すると被写界深度の深い像を得ることができ、また、物体側と結像側の両側にテレセントリックな結像光学系を用いれば、さらに焦点深度の深いピントが欠陥からずれても欠陥像が流れるように動くことがなく、観察に適正なNAでの照明と相まって従来の検査方法よりコントラストの高い良好な球面の像を略平面として観察できる。特に曲率半径が小さく球面角の大きい球面の検査に好適である。
ここで、第1の投光レンズユニットは第2の投光レンズユニットと第3の投光レンズユニットとその他の形態の投光レンズユニットを含むものと定義する。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれか一つに記載の落射照明球面検査装置において、前記円形光源の大きさは、前記第1の対物レンズが作る前記円形光源像から前記被検面を照明する照明NAが0.005〜0.05の範囲内であることを特徴とする。
この発明によれば、照明NAが0.005〜0.05の範囲の小さな照明NAで被検面全域の点を照明することから焦点深度が深く、コントラストも解像度も良い装置の目的に適した像を作ることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれか一つに記載の落射照明球面検査装置において、前記対物レンズ群に含まれるそれぞれの前記対物レンズが作る前記円形光源の結像位置、即ち前記対物レンズの焦点位置が略同一位置であることを特徴とする。
この発明によれば、前記被検部材支持台に被検部材の被検面を前記対物レンズに向けて置く場合に、対物レンズ群からどのレンズを選択しても対物レンズの略焦点位置に被検面を置くことができる。よって、対物レンズの焦点位置に被検面を合致させ易くなる。
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれか一つに記載の落射照明球面検査装置において、前記対物レンズ群に含まれるそれぞれの前記対物レンズが作る前記被検面の一次像位置が略同一位置であることを特徴とする。
この発明によれば、対物レンズ群からどの対物レンズを選択しても像リレーレンズの一次像のピント合わせが容易となる。
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれか一つに記載の落射照明球面検査装置において、前記対物レンズ支持台を前記検査光軸に合致させて着脱できることを特徴とする。
この発明によれば、対物レンズが不要である場合、対物レンズ支持台を取り外すことができ、また、対物レンズ支持台が必要なときには取り付けることができる。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の落射照明球面検査装置において、第2の落射投光ユニットは前記第1の落射投光ユニットと交換取付け可能であって、
前記円形光源と前記第2の投光レンズユニットと前記光分割偏向ミラーと第2の対物レンズとを含み、
前記第2の落射投光ユニットが前記像リレーレンズと被検部材との間に設けられる場合に、
前記第2の落射投光ユニットは、前記円形光源と前記第2の投光レンズユニットと前記光分割偏向ミラーとが同軸に対物板に取付けられ、かつ前記第2の対物レンズは前記検査光軸と同軸に取付けられていることを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の落射照明球面検査装置において、前記第2の落射投光ユニットは前記投光軸に沿って移動可能な一軸ステージに取付けられ前記検査光軸と略合致して挿脱可能なことを特徴とする。
これらの発明によれば、第2の落射投光ユニットは円形光源と第2の投光レンズユニットと光分割ミラーと対物レンズとが対物板に固定され一体となっていることから対物レンズを使用する小曲率半径高球面角を持つ球面の検査時は第2の落射投光ユニットは検査光軸に略合致して挿入され、透過照明検査時には第2の落射投光ユニットは検査光軸から離脱される。よって、1軸ステージを移動する操作だけで落射検査と透過検査が切替え可能となる。
請求項10に記載の発明は、請求項7に記載の落射照明球面検査装置において、
前記第3の落射投光ユニットは第1の落射投光ユニットと交換取付け可能であって、
前記第3の落射投光ユニットが前記像リレーレンズと被検部材との間に設けられる場合に、
前記第3の落射投光ユニットは、前記投光軸上に配置された前記円形光源と、
前記円形光源に焦点を略合致させたコリメートレンズとコリメートレンズが作るアフォーカルな光束中に配置され、着脱互換可能な開口数または焦点距離の異なる交換投光レンズ群から選択された交換投光レンズとを有する第4の投光レンズユニットとが一体の組となっており、
前記第3の落射投光ユニットは、前記円形光源と前記第4の投光レンズユニットの組が投光軸上を移動できる案内部をもった移動ガイドと前記光分割偏向ミラーとが同軸に対物板に取付けられ、
前記第3の落射投光ユニットは、前記円形光源と第4の投光レンズユニットの組が前記光分割偏向ミラーに対して投光軸上を前記移動ガイドの案内部に沿って移動し前記交換投光レンズが作る前記円形光源像を前記光分割偏向ミラーを介して前記検査光軸に送り、前記円形光源像を前記検査光軸上で移動させることを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の落射照明球面検査装置において、前記第3の落射投光ユニットは前記投光軸に沿って移動可能な一軸ステージに取付けられ、前記検査光軸と略合致して挿脱可能なことを特徴とする。
これらの発明によれば、第3の落射投光ユニットは対物板に固定され一体となっていることから対物レンズを使用しない大曲率半径小球面角を持つ球面の検査と透過照明検査を切り替える場合、第3の落射投光ユニットは検査光軸に略合致して挿入され、透過照明検査時には第3の落射投光ユニットは検査光軸から離脱される。よって、1軸ステージを移動する操作だけで落射検査と透過検査が切替え可能となる。
また、これらの発明によれば、被検面への円形光源を投影する際に投影光学系が対物レンズや像リレーレンズなど結像に係るレンズを利用しない独立した光学系であるために円形光源を検査軸上の任意の位置に投影することができるので、特許文献3の実施例1の不具合、すなわち凹被検球面では曲率半径が対物レンズの焦点距離より短い場合に球面の検査ができない不具合等を解消できる。
また、これらの発明によれば、被検面の視野径は視野角で決まるので投光ユニットが被検面を照明する投光レンズからの円形光源像を作る光束の開口角(視野角)は可能なかぎり大きくし、そして大きな開口角のまま光源像を被検面の所定に位置に投影する。この時、光束の開口角を変化させずに所定の位置に光源像を投影するには円形光源と投光ユニット全体がそのまま移動できればよい。
また、これらの発明によれば、曲率半径が中〜大で球面角の小〜中の被検面の落射照明検査時に被検面の曲率中心、または曲率半径の略1/2の位置、つまり前記被検面の焦点位置に円形光源像を投影する場合と、透過照明球面検査を切り替えて行う場合に有用である。
請求項12に記載の発明は、請求項1ないし11のいずれか一つに記載の落射照明球面検査装置において、前記像観察ユニットは前記像リレーレンズと前記結像レンズ間にズーム光学系を含み、前記像リレーレンズは焦点距離または開口数の異なる像リレーレンズが、または、前記結像レンズは焦点距離または開口数の異なる結像レンズが着脱可能であることを特徴とする。
この発明によれば、被検面の外径が小さいものから大きいものまで検査が可能になる。請求項1に使用する像リレーレンズは観察可能なレンズ径の範囲を広げる意味や開口数が小さくて良いことから0.5倍から2倍の低倍レンズが用いられる。よって、小さな径の被検面の検査には拡大した像を、大きな径の被検面の検査には縮小した像を撮像素子上に映し出せる。
請求項13に記載の発明では、請求項1ないし12のいずれか一つに記載の落射照明球面検査装置を含む透過落射照明球面検査装置において、前記被検部材を挟んで前記第1から第3の落射投光ユニットのいずれか一つの反対側に透過投光レンズを含む透過投光ユニットを前記第1から第3の落射投光ユニットのいずれか一つを配置し、前記被検面の透過照明球面検査と落射照明球面検査とが選択的に可能な透過落射照明球面検査装置であることを特徴とする。
この発明によれば、第1の落射投光ユニットを用いる落射照明球面検査装置では前記対物レンズ支持台を取り除き、落射照明球面検査装置の被検部材載置位置の反対側に透過投光ユニットを取付けることによって透過被検部材の透過照明検査が可能となる。
また、第2と第3の落射投光ユニットを用いる落射照明球面検査装置では被検部材載置移動台に落射照明球面検査装置の被検部材載置位置の反対側に透過投光ユニットを取付けることによって透過被検部材の透過照明検査が可能となる。
本発明は、球面の落射検査において、曲率半径が小さく球面角の大きい被検面に対して請求項1ないし9の構成を適宜用いて検査を行い、曲率半径が大きく球面角の小さい被検面に対しては対物レンズを用いない請求項10および請求項11の構成を用いて検査を行う。被検面の透過検査は請求項13構成を用いて行う。
落射照明検査と透過照明検査に共通に用いる請求項12は結像光学系の倍率と使用する撮像素子の大きさに係る項である。
透過照明検査では特許文献1に記載の装置を利用する。文献1に記載の内容から大きな曲率半径から小さい曲率半径の球面検査が可能である。落射の大曲率半径の球面は特許文献3に記載の実施例1をそのまま使うか、被検面設置位置を対物レンズの焦点位置としたうえで、円形光源の投影位置を被検球面の焦点位置(曲率半径の1/2)に変更する。焦点位置に円形光源を投影した場合は、結果として特許文献1の透過照明検査の被検レンズの焦点に光源像を投影したことと同じ検査原理となる。
本発明は、曲率半径が小さく球面角の大きい球面の検査に適した技術を提供すると共に過去の先行技術を簡単に組込みでき、様々な形状の被検面の検査可能な範囲を広くしたものである。
詳述すると、小さい曲率半径で大きい球面角を持つ球面の落射照明検査を可能にしたうえで、様々な形状、つまり外径、曲率半径、球面角の組合せ等を持つ球面または非球面の落射照明検査可能範囲を先行技術に較べて大きく広げたものである。その上で透過照明の検査装置との組合せも可能にし、略すべてのレンズやレンズ成形型の検査ができる。さらに、非球面レンズについても非球面度が小さければ可能であることを実験で確認した。
なお、テレセントリックな像を作るとの意味は、球面をあたかも平面像として表示するための工夫であり、コントラストが高くて焦点深度が深いピントがずれても像の大きさが変化しない像を得ることにあり、ほとんど欠陥のない研磨面中の欠陥を高コントラストで表示し欠陥の計測を可能としたものである。また、本装置が作るテレセントリックな像は一つの対物を選択すれば、視野角が決まるので、曲率半径が異なっても被検面の像の大きさは一定となり、CCD等で撮像する場合に好適である。
また、従来できなかった大きい球面角を持つ球面表面全体を一画像の中に略平面像として容易に一括表現できる上に画像の質も高く5μm以下の球面上の欠陥を検出できた。また、本発明の装置は、特に精密な部品や製品を使うことなく、簡単な構成で操作性が良く、検査に要する時間が短縮できた。
図1本発明の第1の実施形態に係わる落射照明球面検査装置の概略全体構成を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態に係わる落射照明装置の円形光源装置の模式的な断面図である。 本発明の第1の実施形態に係わる落射照明装置が位置を変更して像観察ユニット内に配置された場合の該略構成を示す模式図である。 本発明で用いる球面角、視野角、照明NAに関する図である。 本発明の第1の実施形態に係わる照明法と結像に関する光学的な概念図である。 本発明の第2の実施形態に係わる落射透過照明球面検査装置の概略全体構成を示す模式図である。光軸の右側は落射照明時、左は透過照明時の透過照明光学構成図である。 本発明の第3の実施形態に係わる被検面の位置と被検面からの反射光および透過光の光路図である。光軸の右側は落射照明時、左は透過照明時の透過照明光学構成図である。 特許文献3に係わる光学的な概念図である。 特許文献3に係わる光学的な概念図である。 特許文献3に係わる光学的な概念図である。 本願の第1実施例の光学系の模式図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。すべての図面において実施形態が異なる場合であっても、同一または相当する部材には同一の符号を付し、共通する説明は省略する。また、第2の投光レンズユニットを用いる第1の落射投光ユニットを第1の落射投光ユニットA、第3の投光レンズユニットを用いる第1の落射投光ユニットを第1の落射投光ユニットBとして説明する。ただし、第1の投光レンズユニットは第2、第3の投光レンズユニットに限定されるものではない。
図1は本発明の第1の実施形態に係る落射照明球面検査装置90の概略構成を示す全体図であり、曲率半径が1〜30mm程度であり、図4に示す球面角が65度〜17度程度である被検面1bの検査に好適な構成である。なお、図1は第1の落射投光ユニットA90dを像観察ユニット90cと対物レンズ支持台90b間に配置した図である。
第1の落射投光ユニットA90dは、図2に示す円形光源装置11の円形光源9と円形光源9に焦点を合わせたコリメートレンズ8aを含む第2の投光レンズユニット91aaと光分割偏向ミラー7とで構成され、コリメートレンズ8aが作るアフォーカルな光束を光分割偏向ミラー7を介して対物レンズ3に送る。本実施形態の説明は主に凹面の被検面1bの検査を例として説明する。
本実施形態の対物レンズ群90eから選択した各々の対物レンズ3は物体側焦点位置3bに円形光源装置11の小さな円形光源9の円形光源像3aを作る。対物レンズ3は被検部材1の被検面1bの曲率半径に近い焦点距離のものが選ばれ、被検部材1は凹被検面1bの曲率中心1aと円形光源像3aを合致させて配置される。よって、被検面1bは対物レンズ3の物体側焦点距離の略2倍の位置となる。この配置で円形光源像3aからの照明光で被検面1bを照明した場合、像側の焦点距離の略2倍の位置に凹被検面一次像3cを略1倍の実像で作る。また、対物レンズ物体側主点3hに凸被検面を置いた場合には像側主点3iに略1倍の凸被検面の一次虚像を作る。
対物レンズはこのような条件で明瞭な像を作るために補正されていなければならないが、実験的ではあるが、顕微鏡用の無限遠補正の対物レンズ、即ち落射観察用長作動距離対物レンズが該当する。顕微鏡対物レンズ群は一般に100倍、50倍、20倍、10倍でラインアップされており、倍率に応じて焦点距離と開口数(NA)が数列的に設定され、本装置に好適である。
実験では、これらの対物レンズの検査可能な被検面1bの曲率半径は使用対物レンズの焦点距離のより好適には0.5倍から1.5倍であり、検査可能な球面角(視野角)は対物レンズの開口数(NA)と同等である。具体的には、顕微鏡用100倍対物レンズは焦点距離が例示的には2mmでNAは0.9程度であるので、検査可能被検面1bの曲率半径は1〜3mm、視野角≦65度(NA=0.9)、同様に50倍レンズでは曲率半径は2〜6mmで視野角≦45度(NA=0.7)、20倍レンズでは曲率半径は5〜15mmで視野角≦30度(NA=0.5)、10倍レンズでは曲率半径は10〜30mmで視野角≦17度(NA=0.3)程度あり、この範囲の球面の検査が可能となる。
凸被検面1bの検査では対物レンズ物体側主点3hが対物レンズのWD、即ちワーキングディスタンス内にあり、WDが対物レンズの焦点距離の1.5倍ほどあることが望ましく、ない場合は対物レンズ3と被検面1bが干渉して被検面1bの検査ができなくなる。
なお、一つの対物レンズを使用して曲率半径が異なる被検面1bを観察する場合、視野角の等しい被検面1bの一次像は図5に示すように、対物レンズの瞳径と同径の像を作る。つまり像の大きさは変化しないが、像の倍率と結像位置は異なる。
また、対物レンズ群90eの各々の対物レンズ3は対物レンズ支持台90bの対物レンズ枠3gに挿入されたときに各々の焦点位置が同一となるためにアダプター枠3fが設計され、一次像位置を同一位置にするために凹被検面1b用と凸被検面1b用のアダプター枠3fが一つの対物レンズに対して2種計3種が用意されている。この理由は、操作性の観点から対物群のどの対物レンズが選択されても、被検面の設置位置を同一位置として被検面表面を探しやすくでき、また一次像位置を略像リレーレンズのピント位置に設定しピント合わせが容易にできることである。
本実施例の被検部材載置移動台90aは被検部材1が光の透過、不透過にかかわらず被検部材1を載置し、図示しない芯出し装置で被検面1bの光軸を検査光軸20に合わせた後、検査光軸に沿って図示しない一軸移動ステージによって紙面上下に移動させる。被検面1b表面の中心1cを円形光源像3aに合致させることによって被検面1bの位置を検出できるので、この位置を基準に凹被検面1bを曲率半径分対物レンズから遠ざけると被検面1bの曲率中心1aを円形光源像3aと合致させることができる。この時、図示しないモニター上に被検面1bの二次像6aを得ることができる。
なお、被検面1bの位置の検出は、像観察ユニット90cを移動し像リレーレンズ4のピント位置を対物レンズのほぼ像側焦点3j付近に合わせ被検面1bを対物レンズに対して上下すると、図示しないモニター上の明るい円形部の径が変化する。この円形部の外径が最も大きくなった時が円形光源像3aと被検面1bの曲率中心が一致した時である。
本実施例の対物レンズ支持台90bは、落射照明球面検査装置90のステージ板40に位置決めされて着脱できるステー部材3eに、対物レンズ3を検査光軸20に同軸で互換着脱することができる対物レンズ枠3gが取り付けられた対物レンズ取付板3dを含む構成であり、アダプター枠3fに取り付けられた顕微鏡対物レンズや他の対物レンズが検査光軸に位置決めされて落し込まれる。なお、対物レンズ支持台が着脱できる理由は、一般の顕微鏡検査に使うときや後述の大曲率半径を持つ球面の検査時及び透過照明検査において対物レンズと対物レンズ支持台が不要となるからである。
本実施例の像観察ユニット90cは、対物レンズ3がテレセントリックに作る被検面一次像3cを捉えて結像レンズ5にリレーする像リレーレンズ4と、像リレーレンズ4と両側にテレセントリックな構成に配置された結像レンズ5が作る略テレセントリックな被検面1bの二次像6aを撮像する撮像素子6と、撮像素子からの信号を画像として表示する図示しない表示モニターを含む。また、撮像素子からの信号は図示しないコンピュータ等に転送され画像処理装置や計測装置等により欠陥抽出や欠陥分類等の分析や計測が行われる。
像リレーレンズはワーキングディスタンスWDと口径の大きい無限遠設計のレンズが選択されることが好ましい。
以後の説明においても像リレーレンズと結像レンズは無限遠設計のレンズとして説明する。
WDが大きい理由はスペースを確保して作業性を良くすることのほか、第1の落射投光ユニットA90dを像リレーレンズ4と対物レンズ3との間に配置する場合に設置が容易になるからである。口径の大きい理由はテレセントリックレンズの観察視野は口径により決まることから大きな径を持つ被検面1bの観察に対応するためである。また、一次像の結像NAが小さいことから像リレーレンズ4のNA(開口数)も小さくてよく、結果として口径の大きい低倍のレンズが好適である。
像観察ユニット90cの光学系は大きな視野を持ち、テレセントリックに像を形成し、焦点深度の深いコントラストの良い画像を得ることができる。また、装置の光学系は倍率が低いことから像リレーレンズ4と結像レンズ5との間にズームレンズ30を持ち、像リレーレンズ4、結像レンズ5ともに焦点距離と開口数が異なるレンズと交換可能なことが望ましい。
落射投光ユニットの照明光束について説明する。本実施例の第1の落射投光ユニットA90dは落射投光ユニットが像リレーレンズ4と対物レンズ3間に設置されるもので対物レンズに向けてアフォーカルな光束を送るが、この時、図5に示すように、円形光源9から同方向に向かう光線はコリメートレンズ8aから射出された後にコリメートレンズ8aの焦点平面8af上で交わる、いわゆるテレセントリックな照明で焦点平面を照明している。焦点平面を対物レンズ3が作る一次像平面3cに合致させると、焦点平面の1点から出る光は対物レンズ3を経て対物レンズの焦点で瞳(円形光源像3a)を作り、その後、被検面1b表面の1点を照明し反射する。被検面1b表面で反射した光は往路と同じ経路をたどり焦点平面の射出点に戻る。この光路図は対物レンズ3の収差補正ができていれば、球面を平面像として作ることを意味している。被検面1bが凸面であった場合は、対物レンズ物体側主点3hに置いた被検面1bは対物レンズ像側主点3iに虚像を作るので、コリメートレンズ8aの焦点平面を対物レンズ像側主点3iに一致させればよい。つまり、対物レンズ3が作る一次像平面に像リレーレンズの焦点平面を一致させれば成立する。
上記の説明は、最も良好な照明条件に付いて述べており、実際の装置においてはコリメートレンズ8aの焦点平面と一次像位置の合致精度は低くても効果は落ちない。対物レンズ3が作る円形光源像3aは、上記のような調整をしなくても円形光源としての形態を損なわないので、円形光源像3aから被検面1bの全面の点を照明していると考えればよい。
光分割偏向ミラー7が像リレーレンズ4と結像レンズ5との間にある場合は、第1の落射投光ユニットB90fは図3と図3の91abとに示すように円形光源装置11の円形開口9bに焦点を合わせたコリメートレンズ8aと投光レンズ8bとを含み、投光レンズ8bが作る円形光源像は像リレーレンズ4の像側焦点位置と共役な位置8cに合致させてある。よって、光分割偏向ミラー7を介して、像リレーレンズ4からはアフォーカルな光束が対物レンズ3に向けて射出される。
なお、光分割偏向ミラー7の厚さは収差の発生を抑えるために落射投光ユニットが図1の像リレーレンズ4と対物レンズ3の間にある場合や、図7の像リレーレンズ4と被検部材1との間にある場合は0.3mm以下にすることが好ましい。
次に球面角と視野角及び照明NAについて図4で説明する。対物レンズ群の個々のレンズがもつ円形光源像3aを作る開口数(NA)は本装置における被検面1b全域を照明する開口角と等しく、検査可能な被検面1bの外径と被検面1bの曲率中心を頂点とした円錐角の1/2であるが、本願では視野角と称する。対物レンズ3のNAが大きいほど大きい視野角の観察ができるのでNAの大きい対物レンズが本装置には好適である。また、被検面1bの外径と曲率中心が作る円錐角の1/2を球面角と称する。また、円形光源像3aから被検面1bの1点を照明する円錐角の1/2を照明NAと称する。この照明NAは、円形光源像の直径をφd、被検面1b曲率半径をrとすれば、
照明NA=d/(2r)
で計算される。照明NAの適正な値は実験的ではあるが、0.005〜0.05が好適である。
なお、対物レンズが作る円形光源像の径φdは、
φd=円形光源の径×(対物レンズの焦点距離/コリメートレンズの焦点距離)
で計算される。
照明NAの変更は図2に示す円形光源11の開口径9bの異なる開口板9aを交換して用いればよい。光源は可視光を発するLEDが好適である。
次に、本願の第1実施例の光学系と特許文献3の実施例2の光学系との違いについて述べる。図11は本願の第1実施例の光学系の模式図を示す。特許文献3の実施例2を示す図10と比較すると、本願の第1実施例の図11の構成では、対物レンズL1と結像レンズL2間に凸レンズである像リレーレンズL4を加え、像リレーレンズL4と結像レンズL2をテレセントリックな関係とし、対物レンズL1が作るテレセントリックな一次像を像リレーレンズL4がリレーし、結像レンズL2がテレセントリックな二次像を作るのに対して、図10の構成ではテレセントリックな像を作れない。
図11ではピント合わせが厳密でなくても像の大きさの変わらず像が流れないコントラストの高い像を得ることができ、また、被検面1bの曲率半径に応じて最適な焦点距離を持つ対物レンズ群90eを用意し、個々の対物レンズに光学的な負担をかけない配慮を行っている。
以上、第1の実施形態の構成と検査原理について述べてきたが、本発明においては、被検面1bと対物レンズ3と像リレーレンズ4のどれかを基準にそれ以外の2つのユニットが独立して検査光軸に沿って移動すれば充分である。例えば、被検面1bを基準に対物レンズ3と像観察ユニット90cとが相互に移動できればよく3種類の構成が可能であり、これらも本発明に含まれる。
また、本実施形態で、曲率半径が小さく大きい球面角を持つ球面の検査に適すると述べているのは、曲率半径が大きくなると装置全体が大きくなりすぎることと適当な対物レンズが入手できないことが理由であり、大きい曲率半径の被検面1bであっても大きい曲率半径に対応する光学系を用いれば同等の効果は得られるので本発明は曲率半径に制限はない。
第2の実施例について説明する。図6は本発明の第2の実施形態に係る落射透過照明検査装置91であり、第1の実施例と同じく曲率半径が小さく球面角が大きい被検面1bの落射照明検査と可視光透過検査部材の透過照明検査を切り替えて行える検査装置である。
第1の実施形態からの変更は、対物レンズ支持台90bに代わる一軸ステージ41の取付と、第1の落射投光ユニットA90dまたは第1の落射投光ユニットB90fから第2の落射投光ユニット91dへの交換と、新たに被検面1bの芯出装置91bと透過投光ユニット91fを取付けたものである。
また、対物板43は一軸ステージ41にスペーサ47を介して固定され、第2の落射投光ユニット91dを、検査光軸20に光分割偏向ミラー7の光軸が略合致する位置と、透過照明観察時に偏向ミラー筐体42が透過検査時に透過検査光束を遮らない位置とに移動、位置決め可能となっている。
第2の落射投光ユニット91dは、投光軸21中に配置された円形光源装置11と、円形光源装置11の円形光源9に焦点位置を置いたコリメートレンズ8a(91aa)と、光分割偏向ミラー7を格納する偏向ミラー筐体42と、対物レンズ3と、対物レンズ3を取付ける対物板43とで構成される。偏向ミラー筐体42は光分割偏向ミラー7の光軸を対物板43の対物レンズ取付け部、例えばネジや嵌合部等の軸と合致させられて対物板43に載置固定されている。
円形光源9からの光はコリメートレンズ8aでアフォーカルな光束となり、光分割偏向ミラー7を介して対物レンズ3に入射し、対物レンズ3の焦点3bに円形光源像3aを作りながら被検面1bを照明する。被検面1bからの反射光は入射時と同じ光路をたどり対物レンズ3を通過した後に被検面1bの略1倍の一次像3cを作る。この一次像に像観察ユニット90cの像リレーレンズ4のピントを合わせると図示しないモニターに被検面1bの二次像が表示される。
次に、図6に示す第2の実施形態に係る落射透過照明球面検査装置91で透過照明検査を行う場合を説明するが、それに先だって透過照明の概要について説明する。
透過照明検査に使用する透過投光ユニット91fは本願第1の実施形態における落射検査装置91dと基本的な構成は同じものであり、透過コリメートレンズ8dの焦点位置に小さな円形光源9を持つ円形光源装置11が取り付けられ、円形光源9からの光はアフォーカルな光束となり、偏向ミラー49で検査光軸20に一致させて折り曲げられる。その後、アフォーカルな光束は、焦点距離または開口数の異なる落射対物レンズ群90eと互換な図7に示す透過投光レンズ群92eから選択された透過投光レンズ44の焦点位置に円形光源像8gを作る。この円形光源像8gを一軸ステージ53を持つ落射被検部材載置移動台91cで、例えば光学レンズである透過被検部材12の焦点92gに合わせる。透過被検部材12から射出されるテレセントリックな光束は透過被検部材の被検面1bに像観察ユニット90cのピントを合わせることにより撮像素子上に透過被検部材12の表または裏の被検面像を形成する。
第2の実施形態に係る落射透過照明球面検査装置91で透過照明検査を行う場合、一軸ステージ41に固定された第2の落射投光ユニット91dを一軸ステージ41の回転ノブ46で光分割偏向ミラーの光軸を検査光軸20と略一致した位置から透過検査部材12から射出される透過検査光束を遮らない位置にを退避移動させる。その後、像観察ユニット90cを透過被検部材12に近づけて透過被検部材12の被検面1bにピントを合わせ、被検光学レンズの焦点92gに透過投光レンズが作る円形光源像8gを一軸ステージ53の回転ノブ54を用いて合致させる。これだけで特許文献1の透過照明検査装置と同様の透過照明検査が可能となる。図6の検査光軸左側の一部が透過照明検査の模式図である。
図7は本発明の第3の実施形態に係る落射透過照明球面検査装置92であり、第1と2の実施例に比較して曲率半径が大きく球面角が小さい被検面1bの落射照明検査と透過照明検査を切り替えて行える検査装置である。第2の実施形態からの変更は、対物レンズ3とスペーサ47の取り外しと、第2の落射投光ユニット91dから第3の落射投光ユニット92bへの交換である。
なお、図7では一部に透過照明による実施例を含んでいる。光軸の右側は落射照明時、左は透過照明時の透過照明光学構成図である。
第3の落射投光ユニット92bを用いた光源像を検査軸上で移動させる方法と透過照明検査への切換えについて説明する。
円形光源の移動は、円形光源装置11と第4の投光レンズユニット92aのコリメートレンズ8aと交換投光レンズ8eは共に移動ガイド50の内径に沿って移動できる外径部とお互いの枠を連結できるネジ部を持つ枠に収納され、ネジで一体化された組となっている。円形光源と第4の投光レンズユニットの組移動ガイド50の移動案内部であるに内径に挿入し光分割偏向ミラーに対し移動させることによって、交換投光レンズ8eが作る円形光源像3aを光分割偏向ミラーを介して検査光軸20上に投影し、移動させる。円形光源の位置が決まった場合は固定ネジa56aで円形光源と第4の投光レンズユニットの組を固定する。
透過照明検査への切換えは、対物板43は一軸ステージ41に固定されているので、第3の落射投光ユニット92bを光分割偏向ミラー7の光軸が検査光軸20と略合致する位置と透過照明観察時に光分割偏向ミラー筐体が透過検査光束を遮らない位置とに回転ノブ46によって位置決め移動すればよい。
本第3の実施形態での透過落射照明球面検査装置での落射照明検査について説明をする。被検部材1は図6に示す落射被検部材載置台39に載置される。芯出装置91bで被検面1bと検査光軸20を略一致させ、検査光軸20に沿って移動する像観察ユニット90cの像リレーレンズ4のピント位置に被検部材1を移動すると、被検部材1の外径端面などが観察される。次に、被検面1b上に紙片などを置き、円形光源と第4の投光レンズユニット92aの組を光分割偏向ミラー7に対して移動ガイド50の案内部に沿って前後に移動し紙片に円形光源像3aを作る。被検面1bが凹面であれば、円形光源像3aを像リレーレンズ4側に被検面の曲率半径の1/2の位置即ち被検面1bの焦点位置に合致させるために第4の投光レンズユニット92aを移動する。この時、円形光源像3aと被検面1bの焦点が一致してモニターに被検面1bの像が現れる。被検面1bが凸面であれば、凹面と逆方向に円形光源像を移動させればよい。
本第3の実施形態での光学系について説明する。
像リレーレンズ4のピント位置に置いた被検面1bの焦点に光源像を投影すると被検面の1点を照明する光は検査光軸20に平行に反射して像観察ユニット90cに入り撮像素子6に像を作る。特許文献3の実施例1の構成は図9に破線で示すように対物レンズの焦点に被検球面を置き、円形光源像3aを被検球面の曲率中心c2に投影するものであるが、本発明は図9の実線で示すように光源像を被検面1bの焦点位置c1に投影するので反射光がテレセントリックな光束となることから、本発明の像リレーレンズ4と結像レンズ5を含む両側にテレセントリックな光学系はこの検査法に適している。
また、この光学系は特許文献1に記載の球面の透過照明観察法である被検レンズの焦点位置に円形面光源像を置いて被検レンズ表面を照明し、被検レンズ表面から射出されるテレセントリックな光線束を取り込み両側にテレセントリックなレンズで被検レンズ表面の像を結像させる構成と同じある。よって、特許文献1に記載の球面の透過観察法は本願第3実施例の透過照明検査装置としてそのまま用いることができる。
この場合の被検面の曲率半径と視野径について少し説明する。凸被検面1bの視野径は、円形光源を曲率中心に投影する特許文献3の実施例1の構成(図9参照)すなわち円形光源像を被検球面の曲率中心に投影する場合と比べると小さいのであるが、大きな曲率半径の被検面1bの場合には大きな視野径の差は生じない。何故なら、大きな曲率半径を持つ被検面1bの検査では、交換投光レンズ8eと被検面間距離は、投影される光源像と被検面間距離と比べて十分短いため、交換投光レンズ8eから円形光源像3aを作る光束は曲率中心に投影するときと焦点に投影するときの光束とではでは被検面の位置において光束の径が大きく変わらないからである。
しかし、30〜100mmの曲率半径を持つ凸被検面の観察では以下の問題がある。凸被検面1bの場合、円形光源像3aの投影位置は像リレーレンズ4のピント(焦点)位置にある被検面1bより遠方にとなるので、円形光源像3aを被検面1bの焦点位置に合わせるために第4の投光レンズユニット92aを検査光軸20に近づけると、光分割偏向ミラー7との干渉が生じ円形光源像を被検面の曲率中心に投影できなくなることが生じる。交換投光レンズ8eに焦点距離の長いレンズを用いれば円形光源像を被検レンズの曲率中心に投影できるが、視野角が小さくなり、結果として視野が小さくなる不具合が発生する。
この問題に対して、特許文献3の実施例1は対物レンズと結像レンズをテレセントリックな構成にして被検球面を対物レンズの焦点位置に置き、被検球面の曲率中心に円形光源を投影するものなので、特許文献3の実施例1を利用して円形光源像を被検球面の焦点c1ではなく曲率中心c2に形成すると、像観察ユニット90cの作る像にテレセントリック性はなくなるが、像の観察は可能となる。
なお、第3の落射投光ユニット92bは、図7に示すように光源枠59の内径を案内に調整枠60をわずかにずらし、円形光源装置11をコリメートレンズ8bに対してわずかに移動できるようにしてもよい。この場合は、交換投光レンズ8eが作る円形光源像3aの位置を交換投光レンズ8eの焦点位置からわずかにずらすことができる。この操作によって、交換レンズ群の個々のレンズの焦点距離が間欠的に選択されていることに対して、焦点距離があたかも連続的に準備されているようになる。ただし、円形光源像3aは若干ぼけた像になり視野角も変化するが、実質的には問題ではない。
次に、第3の実施形態に係る落射透過照明球面検査装置92で透過照明検査に切り替える場合の説明を図7を用いて行う。第3の落射投光ユニット92bを一軸ステージ41の回転ノブ46で光分割偏向ミラー7の光軸を検査光軸20と略一致した位置から透過検査部材12から射出される透過検査光束を遮らない位置に第3の落射投光ユニット92bを退避移動させる。これだけで特許文献1の透過照明検査装置と同様の原理、すなわち、被検部材の焦点に円形光源像を合致させる透過照明検査が可能となる。図7の検査光軸20左側の一部が透過照明検査の模式図である。
落射透過照明球面検査装置91と落射透過照明球面検査装置92の特徴と共通仕様部について説明する。
図6は本発明の第2の実施形態に係り、本発明の第1の実施形態と同じく小曲率半径大球面角を持つ被検面1bの落射透過照明球面検査装置91であって、落射投光装置に第2の落射投光ユニット91dを用いており、図7は本発明の第3の実施形態に係り、本発明の第3の落射投光ユニット92bを用いた大曲率半径小球面角を持つ被検面1bの落射透過照明球面検査装置92であって、共に図6記載の透過投光ユニット91fと芯出装置91bを加えて備えさせたものである。
落射照明検査の構成について説明する。第2の落射投光ユニット91dは対物レンズ3を用いるが、第3の落射投光ユニット92bは対物レンズを使用しない。2つの落射投光ユニットは同形状の対物板43に固定され交換取付可能となっている。双方の落射投光ユニットの切り替えは、双方の装置での検査時に被検部材1の載置位置がほぼ同じことから、対物レンズ3を使用する第2の落射投光ユニットはスペーサ47を使用し、対物レンズを使用しない第3の落射投光ユニット92bを使用する時はスペーサ47を取り除く。また、双方の落射投光ユニットの対物板43は一軸ステージ41に互換着脱ができる。
落射投光ユニットの検査光軸への挿脱について説明する。落射照明観察時は双方の落射投光ユニットの光分割偏向ミラー7が検査光軸20と一致する位置に移動する。透過観察時には対物レンズと落射投光ユニットが不要となるために、双方の落射投光ユニットは透過検査光束を遮らないかつ被検部材1にピントを合わせるために検査部材に近づく像観察ユニット90cに干渉しない位置に光軸から離脱させられる。
透過落射照明球面検査装置92で落射照明検査から透過照明検査に切換えるときは、落射被検部材載置台39代わって透過照明装置の透過投光レンズ44を載置する透過投光レンズケース45が取り付けられる。透過投光レンズケース45は透過観察時に透過投光レンズ44として使用される落射対物レンズ群90eも簡単に着脱交換できるように設計されている。また、透過照明検査時の被検部材の載置位置も落射照明検査時とほぼ同じことから透過観察時の被検部材12の芯出しも落射観察時の被検部材1と同様、羽絞り31aの開口の内縁部で粗い芯出しが行われる。
芯出装置91bは、検査光軸20に同心の絞り開閉レバー31cと固定ネジ31bを持つ羽絞り31a、被検部材1を回転させて観察するための回転枠33、回転枠33とネジで係合され、被検部材1の外径端面を羽絞りの位置に合致調整する。被検部材の高さを調整する高さ調整枠35、高さ調整枠35に落とし込まれ、被検部材を保持する内径が被検部材の外径よりわずかに小さい内径を持つ透過被検部材載置台38、偏心微調整用の偏心移動枠32、偏心移動枠32を微移動させて被検部材の光軸を検査光軸に微調整するボールプランジャー34、調整ツマミ36持つ偏心枠37を有する。被検部材は、羽絞り31aの開口内縁部で被検部材の芯の粗偏心調整がなされた後、調整ツマミ36で微調整される。なお、回転機能は、画像に現れる欠陥と欠陥に似た光学系のゴーストを判別するためである。
本発明の装置は、広範囲の曲率半径や球面角、口径の球面または非球面レンズ、モールドレンズ用の金型、鋼球など表面に球面をもつ部材の表面のキズ、汚れ、うねりなどの球面検査において、被検部材の透過照明検査および落射照明検査に好適である。
1 被検部材
1a 被検面曲率中心
1b 被検面
1c 被検面中心
3 対物レンズ
3a 円形光源像
3b 対物レンズ物体側焦点
3c 一次像または一次像面
3d 対物レンズ取付板
3e ステー部材
3f アダプター枠
3g 対物レンズ枠
3h 対物レンズ物体側主点
3i 対物レンズ像側主点
3j 対物レンズ像側焦点
4 像リレーレンズ
5 結像レンズ
6 撮像素子
6a 二次像
7 光分割偏向ミラー
8a コリメートレンズ
8af コリメートレンズの焦点平面
8b 投光レンズ
8c 像リレーレンズの焦点
8d 透過コリメートレンズ
8e 交換投光レンズ
8f 交換投光レンズの焦点
8g 透過照明円形光源像
9 円形光源
9a 開口板
9b 開口
9c 散乱板
10 トメ枠
11 円形光源装置
11a LED光源
11b LED発光面
12 透過被検部材
20 検査光軸
21 投光軸
30 ズームレンズ
31a 羽絞り
31b 固定ネジ
31c 開閉レバー
32 偏心移動枠
33 回転枠
34 プランジャー
35 高さ調整枠
36 調心ツマミ
37 偏心枠
38 透過被検部材載置台
39 落射被検部材載置台
40 ステージ板
41 一軸ステージ
42 偏向ミラー筐体
43 対物板
44 透過投光レンズ
45 透過投光レンズケース
46 回転ノブ
47 スペーサ
48 ベース板
49 偏向ミラー
50 移動ガイド
51 防塵ガラス
52 偏向ミラー台
53 一軸ステージ
54 回転ノブ
55 像観察ユニット支柱
56a 固定ネジa
56b 固定ネジb
57a 枠a
58b 枠b
59 光源枠
60 調整枠
90 落射照明球面検査装置
90a 被検部材載置移動台
90b 対物レンズ支持台
90c 像観察ユニット
90d 第1の落射投光ユニットA
90e 対物レンズ群
90f 第1の落射投光ユニットB
91 落射透過照明球面検査装置
91aa 第2の投光レンズユニット
91ab 第3の投光レンズユニット
91b 芯出装置
91c 透過投光レンズ落射被検部材載置移動台
91d 第2の落射投光ユニット
91e 透過投光レンズユニット
91f 透過投光ユニット
92 落射透過照明球面検査装置
92a 第4の投光レンズユニット
92b 第3の落射投光ユニット
92e 透過投光レンズ群
92g 透過被検部材の焦点
a 円形光源
b 光分割偏向ミラー
c 円形光源像
d 被検面
d1 被検面
d2 被検面
e 被検面上の点
e′ eの一次像
e″ eの二次像
e1 被検面上の点
e1′ e1の一次像
e11′e1の仮想レンズ位置での一次像
e2 被検面上の点
e2′ e2の一次像
e2″ e2の二次像
l 同焦距離
f 対物レンズ焦点距離
f1 対物レンズ焦点距離
f2 結像レンズ焦点距離
h 瞳
i 被検面曲率中心
k テレセントリック構成
m 焦点間隔
L1 対物レンズ
L2 結像レンズ
L2′ 仮想レンズ位置
L3 投光レンズ
L4 像リレーレンズ
R0 被検面曲率半径
R1 被検面曲率半径
WD ワーキングディスタンス
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の落射照明球面検査装置において、第2の落射投光ユニットは前記第1の落射投光ユニットおよび第1の対物レンズと交換取付け可能であって、
前記円形光源と前記第2の投光レンズユニットと前記光分割偏向ミラーと第2の対物レンズとを含み、
前記第2の落射投光ユニットが前記像リレーレンズと被検部材との間に設けられる場合に、
前記第2の落射投光ユニットは、前記円形光源と前記第2の投光レンズユニットと前記光分割偏向ミラーとが同軸に対物板に取付けられ、かつ前記第2の対物レンズは前記検査光軸と同軸に取付けられていることを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項7に記載の落射照明球面検査装置において、
3の落射投光ユニットは第1の落射投光ユニットと交換取付け可能であって、
前記第3の落射投光ユニットが前記像リレーレンズと被検部材との間に設けられる場合に、
前記第3の落射投光ユニットは、
前記投光軸上に配置された前記円形光源と、
前記円形光源に焦点を略合致させたコリメートレンズと前記コリメートレンズが作るアフォーカルな光束中に配置され、着脱互換可能な開口数または焦点距離の異なる交換投光レンズ群から選択された交換投光レンズとを有する第4の投光レンズユニットと、
案内部をもった移動ガイドと、
光分割偏向ミラーと、を有し、
前記第3の落射投光ユニットは、前記円形光源と前記第4の投光レンズユニットとが一体となった組と前記光分割偏向ミラーと前記投光軸と同軸に対物板に取付けられ、
前記第3の落射投光ユニットは、前記一体となった組が前記光分割偏向ミラーに対して前記投光軸上を前記移動ガイドの前記案内部に沿って移動し前記交換投光レンズが作る前記円形光源像を前記光分割偏向ミラーを介して前記検査光軸に送り、前記円形光源像を前記検査光軸上で移動させることを特徴とする。
次に球面角と視野角及び照明NAについて図4で説明する。対物レンズ群の個々のレンズがもつ円形光源像3aを作る開口数(NA)は本装置における被検面1b全域を照明する開口角と等しく、検査可能な被検面1bの外径と被検面1bの曲率中心を頂点とした円錐角の1/2であるが、本願では視野角と称する。対物レンズ3のNAが大きいほど大きい視野角の観察ができるのでNAの大きい対物レンズが本装置には好適である。また、被検面1bの外径と曲率中心が作る円錐角の1/2を球面角と称する。また、円形光源像3aから被検面1bの1点を照明する円錐角の1/2を照明NAと称する。この照明NAは、円形光源像の直径をφd、被検面1b曲率半径をrとすれば、
照明NA=d/(2r)
で計算される。照明NAの適正な値は実験的ではあるが、0.005〜0.05が好適である。
なお、対物レンズが作る円形光源像の径φdは、
φd=円形光源の径×(対物レンズの焦点距離/コリメートレンズの焦点距離)
で計算される。
照明NAの変更は図2に示す円形光源装置11の散乱板9cに接して置かれる開口径9bの異なる開口板9aを交換して用いればよい。光源は可視光を発するLEDが好適である。
第2の実施例について説明する。図6は本発明の第2の実施形態に係る落射透過照明検査装置91であり、第1の実施例と同じく曲率半径が小さく球面角が大きい被検面1bの落射照明検査と可視光透過検査部材の透過照明検査を切り替えて行える検査装置である。
第1の実施形態からの変更は、対物レンズ支持台90bに代わる一軸ステージ41の取付と、第1の落射投光ユニットA90dまたは第1の落射投光ユニットB90fから第2の落射投光ユニット91dへの交換と、新たに被検面1bの芯出装置91bと透過投光ユニット91fを取付けたものである。図6に示すように、第1の実施形態における第1の対物レンズ3は、対物レンズ枠3gに取り付けられず、第2の落射投光ユニット91dの内に第2の対物レンズ3として含まれている。
また、対物板43は一軸ステージ41にスペーサ47を介して固定され、第2の落射投光ユニット91dを、検査光軸20に光分割偏向ミラー7の光軸が略合致する位置と、透過照明観察時に偏向ミラー筐体42が透過検査時に透過検査光束を遮らない位置とに移動、位置決め可能となっている。

Claims (13)

  1. 表面の少なくとも一部に球面または非球面を含む被検面を有する被検部材の落射照明球面検査装置であって、
    前記被検面の一次像を略1倍のテレセントリックな実像または虚像として作る焦点距離または開口数の異なる対物レンズ群と、
    前記対物レンズ群から選択された第1の対物レンズが他の対物レンズと同軸に着脱互換可能で取り付けられる対物レンズ支持台と、
    前記被検部材を載置し、前記被検部材を前記対物レンズの光軸、即ち検査光軸に沿って移動させる被検部材載置移動台と、
    前記第1の対物レンズが作る一次像をリレーして二次像を作り、物体側、即ち一次像側にも二次結像側にも略テレセントリックな関係にある像リレーレンズと結像レンズとを有する組と、前記結像レンズの二次結像位置に取り付けた撮像素子と、前記撮像素子からの信号を画像として表示するモニターとを含む、前記検査光軸に沿って移動する像観察ユニットと、
    前記第1の対物レンズと前記像リレーレンズとの間、または前記像リレーレンズと前記結像レンズとの間に光分割偏向ミラーを配置することによってできる前記検査光軸と直交する光軸、即ち投光軸上に配置した円形光源と第1の投光レンズユニットと前記光分割偏向ミラーとを有し、前記第1の投光レンズユニットが作る光束を前記光分割偏向ミラーを介して前記第1の対物レンズに送り前記第1の対物レンズの焦点位置に円形光源像を結像させる第1の落射投光ユニットとを有し、前記円形光源の大きさ、又は前記被検部材を照明する開口数即ち照明NAは可変であることを特徴とする落射照明球面検査装置。
  2. 前記第1の落射投光ユニットが前記像リレーレンズと前記対物レンズ間にある場合、前記第1の落射投光ユニットの前記第1の投光レンズユニットは、前記円形光源に焦点を合わせたコリメートレンズを含む第2の投光レンズユニットとを有し、前記第2の投光レンズユニットが作るアフォーカルな光束を光分割偏向ミラーを介して前記第1の対物レンズに送ることを特徴とする請求項1に記載の落射照明球面検査装置。
  3. 前記第1の落射投光ユニットが前記像リレーレンズと前記結像レンズ間にある場合、前記第1の落射投光ユニットの前記第1の投光レンズユニットは、前記円形光源に焦点を置いた前記コリメートレンズと、円形光源像を作る投光レンズを有する第3の投光レンズユニットであり、前記第3の投光レンズユニットが作る前記円形光源像を前記像リレーレンズの焦点と共役な位置に投影し、前記光分割偏向ミラーと前記像リレーレンズを介してアフォーカルな光束を前記第1の対物レンズに送ることを特徴とする請求項1に記載の落射照明球面検査装置。
  4. 前記円形光源の大きさは、前記第1の対物レンズが作る前記円形光源像から前記被検面を照明する照明NAが0.005〜0.05の範囲内であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一つに記載の落射照明球面検査装置。
  5. 前記対物レンズ群に含まれるそれぞれの前記対物レンズが作る前記円形光源の結像位置、即ち前記対物レンズの焦点位置が略同一位置であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一つに記載の落射照明球面検査装置。
  6. 前記対物レンズ群に含まれるそれぞれの前記対物レンズが作る前記被検面の一次像位置が略同一位置であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一つに記載の落射照明球面検査装置。
  7. 前記対物レンズ支持台を前記検査光軸に合致させて着脱できることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一つに記載の落射照明球面検査装置。
  8. 第2の落射投光ユニットは前記第1の落射投光ユニットと交換取付け可能であって、
    前記円形光源と前記第2の投光レンズユニットと前記光分割偏向ミラーと第2の対物レンズとを含み、
    前記第2の落射投光ユニットが前記像リレーレンズと被検部材との間に設けられる場合に、
    前記第2の落射投光ユニットは、前記円形光源と前記第2の投光レンズユニットと前記光分割偏向ミラーとが同軸に対物板に取付けられ、かつ前記第2の対物レンズは前記検査光軸と同軸に取付けられていることを特徴とする請求項7に記載の落射照明球面検査装置。
  9. 前記第2の落射投光ユニットは前記投光軸に沿って移動可能な一軸ステージに取付けられ前記検査光軸と略合致して挿脱可能なことを特徴とする請求項8に記載の落射照明球面検査装置。
  10. 前記第3の落射投光ユニットは第1の落射投光ユニットと交換取付け可能であって、
    前記第3の落射投光ユニットが前記像リレーレンズと被検部材との間に設けられる場合に、
    前記第3の落射投光ユニットは、前記投光軸上に配置された前記円形光源と、
    前記円形光源に焦点を略合致させたコリメートレンズとコリメートレンズが作るアフォーカルな光束中に配置され、着脱互換可能な開口数または焦点距離の異なる交換投光レンズ群から選択された交換投光レンズとを有する第4の投光レンズユニットとが一体の組となっており、
    前記第3の落射投光ユニットは、前記円形光源と前記第4の投光レンズユニットの組が投光軸上を移動できる案内部をもった移動ガイドと前記光分割偏向ミラーとが同軸に対物板に取付けられ、
    前記第3の落射投光ユニットは、前記円形光源と第4の投光レンズユニットの組が前記光分割偏向ミラーに対して投光軸上を前記移動ガイドの案内部に沿って移動し前記交換投光レンズが作る前記円形光源像を前記光分割偏向ミラーを介して前記検査光軸に送り、前記円形光源像を前記検査光軸上で移動させることを特徴とする請求項7に記載の落射照明球面検査装置。
  11. 前記第3の落射投光ユニットは前記投光軸に沿って移動可能な一軸ステージに取付けられ、前記検査光軸と略合致して挿脱可能なことを特徴とする請求項10に記載の落射照明球面検査装置。
  12. 前記像観察ユニットは前記像リレーレンズと前記結像レンズ間にズーム光学系を含み、前記像リレーレンズは焦点距離または開口数の異なる像リレーレンズが、または、前記結像レンズは焦点距離または開口数の異なる結像レンズが着脱可能であることを特徴とする請求項1ないし11のいずれか一つに記載の落射照明球面検査装置。
  13. 前記被検部材を挟んで前記第1から第3の落射投光ユニットのいずれか一つの反対側に透過投光レンズを含む透過投光ユニットを前記第1から第3の落射投光ユニットのいずれか一つを配置し、前記被検面の透過照明球面検査と落射照明球面検査とが選択的に可能な透過落射照明球面検査装置であることを特徴とする請求項1ないし12のいずれか一つに記載の落射照明球面検査装置を含む透過落射照明球面検査装置。
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