JP2016127025A - 荷電粒子ビーム装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】原料ガスの種類に応じて最適な供給状態を実現することのできる荷電粒子ビーム装置を提供する。【解決手段】試料Sにイオンビームを照射して加工可能な荷電粒子ビーム装置100であって、気体イオンビームを試料室40内の試料Sに照射するGIB鏡筒3と、気体イオンビームの原料である原料ガスをGIB鏡筒3に供給するGIB制御部13と、を備え、GIB制御部13は、原料ガスの流量を制御する流量制御部133と、GIB鏡筒3の上流に接続され、原料ガスを排気するために設けられたバイパス管路P2と、を含む。【選択図】図2

Description

本発明は、荷電粒子ビーム装置に関するものである。
従来、集束イオンビーム(FIB;Focused Ion Beam)装置により透過電子顕微鏡(TEM;Transmission Electron Microscope)観察するための薄片試料を作製することが知られている。また、集束イオンビームの照射によりイオン種であるガリウムが薄片試料に注入されダメージ層を形成することも知られている。
近年では、原料ガスにアルゴンなどを用いた気体イオンビーム(GIB;Gas Ion Beam)を試料に照射し、ダメージ層を除去する技術も提案されている(引用文献1参照)。このような手段によれば、ダメージ層の少ない薄片試料を形成することが可能となる。
特開平06−260129号公報
近年、試料加工の目的や試料の特性に合わせて、異なる複数の原料ガスのイオンビームを用いることが一般的になりつつある。原料ガスが異なれば、最適な流量等の流量条件も個別に異なることとなり、原料ガスの供給にあたって細やかな制御が必要となるが、そのような制御に関して未だ十分な検討はなされていない。
本発明は、原料ガスの種類に応じて最適な供給状態を実現することのできる荷電粒子ビーム装置を提供する。
本発明の荷電粒子ビーム装置は、試料にイオンビームを照射して加工可能な荷電粒子ビーム装置であって、気体イオンビームを試料室内の試料に照射するGIB鏡筒と、前記気体イオンビームの原料である原料ガスを前記GIB鏡筒に供給するGIB制御部と、を備え、前記GIB制御部は、前記原料ガスの流量を制御する流量制御部と、前記GIB鏡筒の上流に接続され、前記原料ガスを排気するために設けられたバイパス管路と、を含む。
本発明の一態様として、例えば、前記バイパス管路は、前記流量制御部と前記GIB鏡筒との間に接続される。
本発明の一態様として、例えば、前記バイパス管路上に前記流量制御部が設けられる。
本発明の一態様として、例えば、前記流量制御部が、前記原料ガスの流量に基づき当該原料ガスの流量を制御するMFCより構成される。
本発明の一態様として、例えば、前記流量制御部が、前記原料ガスの圧力に基づき当該原料ガスの流量を制御するバリアブルリークバルブ(VLV;Variable Leak Valve)より構成される。
本発明の一態様として、例えば、前記バイパス管路は、前記原料ガスの種類に応じて開閉可能である。
本発明の一態様として、例えば、前記原料ガスがアルゴン(Ar)の場合前記バイパス管路は閉じ、前記原料ガスがキセノン(Xe)の場合前記バイパス管路は開く。
本発明の一態様として、例えば、第1の真空ポンプと、前記第1の真空ポンプが適用される真空度よりもより高い真空度を達成するために使用される第2の真空ポンプと、前記GIB鏡筒においてイオン化されなかった前記原料ガスを排気する排気管路と、前記バイパス管路と前記第1の真空ポンプとの接続である第1の接続と、前記バイパス管路と前記第2の真空ポンプとの接続である第2の接続と、前記排気管路と前記第2の真空ポンプとの接続である第3の接続と、を確保するとともに、前記第1、第2及び第3の接続を排他的に切り替えることが可能な管路切り替えバルブと、を更に備える。
上述した様に、本発明に係る荷電粒子ビーム装置によれば、原料ガスの種類に応じた最適な流量条件を設定することが可能となる。
本発明による実施形態の荷電粒子ビーム装置の全体構成図である。 実施形態1の荷電粒子ビーム装置のGIB鏡筒およびGIB制御部の構成図である。 実施形態2の荷電粒子ビーム装置のGIB鏡筒およびGIB制御部の構成図である。 実施形態3の荷電粒子ビーム装置のGIB鏡筒およびGIB制御部の構成図である。 実施形態3の変形例のGIB鏡筒およびGIB制御部の構成図である。
(実施形態1)
以下、本発明に係る荷電粒子ビーム装置の実施形態について説明する。図1は、本実施形態の荷電粒子ビーム装置100の全体構成を示す。荷電粒子ビーム装置100は、第1の荷電粒子ビームとしての集束イオンビームを照射するFIB鏡筒1と、第2の荷電粒子ビームとしての電子ビーム(EB;Electron Beam)を照射するEB鏡筒2と、第3の荷電粒子ビームとしての気体イオンビームを照射するGIB鏡筒3と、試料Sを収容する試料室(チャンバー)40とを備えている。
FIB鏡筒1は、液体金属イオン源を備えており、直径100nm以下の集束イオンビームを形成することができ、試料Sを微細に加工できる。また、GIB鏡筒3は、PIG型などの気体イオン源を備えていて、前記集束イオンビームほど集束しない集束イオンビーム(気体イオンビーム)で、集束イオンビームによる加工面を清浄化するなどの目的で用いる。GIBイオン源は、イオン源ガスとして、ヘリウム、アルゴン、キセノン、酸素、窒素などを用いる。
荷電粒子ビーム装置100はさらに、EB、FIB、またはGIBの照射により試料Sから発生する二次電子を検出する二次電子検出器4を備えている。また、EBの照射により試料Sから発生する反射電子を検出する反射電子検出器を備えていても良い。
荷電粒子ビーム装置100はさらに、試料Sを保持・固定する試料ホルダ6と試料ホルダ6を載置する試料台5とを備える。試料台5は、図示せぬXYZの三軸方向に移動可能である。さらに試料台5は、後に述べるように傾斜、回転することもできる。試料ホルダ6は試料台5に着脱可能である。
荷電粒子ビーム装置100はさらに、試料台制御部15を備える。試料台制御部15は図示せぬ駆動機構を制御してXYZの三軸方向に試料台5を移動させる。さらに試料台制御部15は、第1の傾斜駆動部8を制御して試料台5を傾斜させるとともに、回転駆動部10を制御して試料台5を回転させる。
荷電粒子ビーム装置100はさらに、FIB制御部11と、EB制御部12と、GIB制御部13と、像形成部14と、表示部18とを備える。EB制御部12はEB鏡筒2からのEB照射を制御する。FIB制御部11はFIB鏡筒1からのFIB照射を制御する。GIB制御部13はGIB鏡筒3からのGIB照射を制御する。像形成部14は、EBを走査させる信号と、二次電子検出器4で検出した二次電子の信号とからSEM像を形成する。表示部18はSEM像等の観察像や装置の各種制御条件等を表示することができる。また、像形成部14は、FIBを走査させる信号と、二次電子検出器4で検出した二次電子の信号とからSIM像を形成する。表示部18はSIM像を表示することもできる。
荷電粒子ビーム装置100はさらに、入力部16と、制御部17を備える。オペレータは装置制御に関する条件を入力部16に入力する。入力部16は、入力された情報を制御部17に送信する。制御部17は、FIB制御部11、EB制御部12、GIB制御部13、像形成部14、試料台制御部15、表示部18に制御信号を送信し、装置の全体を制御する。
装置の制御について、例えば、オペレータは表示部18に表示されたSEM像やSIM像などの観察像に基づいて、FIBやGIBの照射領域を設定する。オペレータは表示部18に表示された観察像上に照射領域を設定する加工枠を入力部16により入力する。さらに、オペレータは加工開始の指示を入力部16に入力すると、制御部17からFIB制御部11又はGIB制御部13に照射領域と加工開始の信号が送信され、FIB制御部11からFIBが、又はGIB制御部13からGIBが、試料Sの指定された照射領域に照射される。これによりオペレータが入力した照射領域にFIBまたはGIBを照射することができる。
また、荷電粒子ビーム装置100は、試料Sにエッチングガスを供給するガス銃19を備えている。エッチングガスとして、塩素ガス、フッ素系ガス(フッ化キセノン、炭化フッ素など)、ヨウ素ガスなどのハロゲンガスを用いる。試料Sの材質と反応するエッチングガスを用いることで、EB、FIB、またはGIBによるガスアシストエッチングを施すことができる。特にEBによるガスアシストエッチングは、イオンスパッタによるダメージを試料Sに与えずにエッチング加工することができる。
本実施形態では、FIB鏡筒1と、EB鏡筒2と、GIB鏡筒3と、二次電子検出器4と、ガス銃19が、試料室40に設けられているが、これらの部材の配置位置や順序は特に限定はされない。試料室40の内部空間は後述する真空ポンプにより排気され(真空引き)、当該内部空間では、試料台5の駆動により試料ホルダ6に保持された試料Sが移動する。FIB鏡筒1、EB鏡筒2、GIB鏡筒3が、それぞれ集束イオンビーム、電子ビーム、気体イオンビームを試料Sに照射する。
図2は、GIB鏡筒3およびGIB制御部13の構成図である。上述したように、GIB制御部13は、原料ガスを充填したガスボンベ30から原料ガスの供給を受けつつ、GIB鏡筒3へ供給する原料ガスの選択、流量の制御などを行う。本図ではガスボンベ30は、Ar(アルゴン)、Xe(キセノン)、O(酸素)、He(ヘリウム)の4種のガスをそれぞれ充填した4つのガスボンベを含むが、その数は特に限定はされない。
GIB制御部13は、減圧弁131と、バルブ132と、MFC(Mass Flow Controller;流量制御部)133と、バルブ134と、バルブ135と、バルブ136と、バルブ137と、バルブ138とを含む。さらにGIB制御部13は、後述する原料ガス交換管路P1、バイパス管路P2、排気管路P3を含み、これらの管路により、高真空ポンプ(第1の真空ポンプ)32および低真空ポンプ(第2の真空ポンプ)34に接続されている。オペレータの入力部16への入力操作に従い、制御部17は、高真空ポンプ32および低真空ポンプ34の動作を制御する。
高真空ポンプ32は、高真空(真空度が高い)下で用いられる真空ポンプであり、TMP(Turbo Molecular Pump;ターボ分子ポンプ)等によって構成される。低真空ポンプ(第2の真空ポンプ)34は、高真空ポンプ32が用いられる高真空よりも真空度が低い低真空下で用いられる真空ポンプであり、ロータリーポンプ等により構成される。また、低真空ポンプ34は、試料Sが配置される試料室40内の真空引きにも使用される。一般的に、まず低真空ポンプ34が、試料室40およびGIB制御部13の配管の真空引きを行い、所定の真空度が得られた後、高真空ポンプ32が作動し、より高い真空度が達成される。
ガスボンベ30に接続された減圧弁131は、ガスボンベ30から供給される原料ガスの圧力を適切な圧力に減圧し、後段のMFC133へ減圧されたガスを供給する。Arのみのように一種のガスを供給する場合は、Arのガスボンベ30に対応した減圧弁131のみが開き、他のガスボンベ30の減圧弁131は閉じる。ArとXeのように複数の原料ガスを混合する場合は、当該複数のガスのガスボンベ30に対応した減圧弁131のみが開き、他のガスボンベ30の減圧弁131は閉じる。
各ガスボンベ30の減圧弁131には個別にバルブ132が接続されている。使用するイオンビームの原料ガス種を切り替える、つまり交換する場合(例えばArをXeに交換する)、使用済みの原料ガス(Ar)のガスボンベ30に接続されたバルブ132を閉じる。この状態で、バルブ132と高真空ポンプ32とを接続する原料ガス交換管路P1上のバルブ136、バルブ137を開き、高真空ポンプ32が排気することにより、原料ガス交換管路P1に残存した使用済みの原料ガス(Ar)を排気する。次に、バルブ136、バルブ137を閉じ、次に使用する原料ガス(Xe)のガスボンベ30に接続された減圧弁131、バルブ132を開くことにより、使用するイオンビームの原料ガス種を交換することができる。
原料ガスの供給を受けたMFC133は、さらに所望のイオン源圧力になるように原料ガスの流量を調整して、GIB鏡筒3のイオン源発生部3aに原料ガスを導入する。本例では、MFC133とGIB鏡筒3との間にバルブ134が設けられ、さらに細やかな流量の制御がなされる。
GIB鏡筒3のイオン源発生部3aに導入された原料ガスの分子の一部はイオン化される。イオン源発生部3aには、例えば二つの対立した陰極とこれら二つの陰極の間に配置された陽極とを含むPIG(ペニング)イオン源が用いられる。これら陰極、陽極の軸方向には磁場がかけられ、一つの陰極から出射された電子が陽極に向けて軸方向に加速された後、他の陰極により減速されかつ反射されるため、電子は二つの陰極の間を往復運動することとなる。この往復運動する電子と、MFC133から導入された原料ガスの分子が衝突することにより、当該原料ガスのイオンが発生する。電子は往復運動するため、原料ガス分子との衝突確率は高いものとなる。
イオン源発生部3aで生み出された原料ガスのイオンは、イオン源発生部3aに隣接したイオン引出し部3bに取り込まれ、イオン引出し部3bのスリット3cを通過したイオンがGIB鏡筒3の先端から試料Sが配置された試料室40内へイオンビームとして出射される。イオン化されなかった原料ガスもイオン引出し部3bに取り込まれるが、イオン化されなかった原料ガスの大部分は、イオン引出し部3bの排気ポート3dから排気管路P3を介して排気される。この場合バルブ138は、排気管路P3と低真空ポンプ34との接続を確保し、低真空ポンプ34による真空引きを実行することができる。
上述した様に、試料加工の目的や試料の特性に合わせて、異なる複数の原料ガスを用いることが一般的になりつつある。原料ガスが異なれば、最適な流量等の流量条件も個別に異なることとなる。このため、MFC133が原料ガスに応じた流量条件を設定し、流量を制御する。
ここで原料ガスの流量が適量より大きい場合、ビーム電流(プローブ電流)が低下したり、イオンビームのビーム径が増大するという問題が発生する。つまり、イオン源発生部3a内のガス分子の量が大きいと、ガス分子がイオンと衝突する確率が高くなり、試料に到達するイオンビームの量が減少したり、イオン源発生部3a内のプラズマ密度が低下するので、イオン放出面が大きくなり、試料面上のイオンビームのビーム径が増大したりする。原料ガスがArの場合は、MFC133がその制御能力により流量を制御し、適正値に調整することが可能である。一方、より重い元素であるXeの場合は、同一のMFC133の制御能力に対し、ガス流量が大きすぎて調整する能力が足りず、適正値が得られないことが分かった。
MFC133は固有の変換係数CF(コンバージョンファクタ)を有するが、この変換係数はArに対しての値より、Xeに対しての値が大きくなる。よって、例えばArを1sccm流す設定にしても、Xeは1.2sccm流れてしまうということが起こり得る。これはMFC133の流量測定がガスの質量に依存することに起因することを意味する。
また、ArよりもXeの方がイオン化効率が良いため、MFC133の変換係数がArに対して最適に設定されている場合において原料ガスとしてXeを選択すると、最適な流量値を得るためにはXeの流量を絞る必要がある。
上述した状況を鑑み、本実施形態では、図2に示したように、MFC133とGIB鏡筒3との間、すなわちMFC133の後段(下流)であってGIB鏡筒3の前段(上流)の位置にバイパス管路P2が接続されている。このバイパス管路P2はMFC133から流れてくる原料ガスの少なくとも一部を排気し、GIB鏡筒3へ供給する原料ガスの流量を減らすものである。さらにこのバイパス管路P2は、バルブ138を介して高真空ポンプ32または低真空ポンプ34に接続される。バイパス管路P2が開いた状態でこれら真空ポンプが作動すれば、MFC133からの原料ガスがGIB鏡筒3に到着する前に原料ガスを排気し、原料ガスの流量を下げることができる。例えば原料ガスがXeの場合、流量を下げることが可能となり、最適な流量を得ることができる。
例えば原料ガスとしてArを使用する場合、バイパス管路P2のバルブ135を閉じることにより、MFC133とバイパス管路P2は接続されない。試料室40の真空度は例えば、1×10−4Pa程度に設定される。ビーム電流は20nA以上、イオン源発生部3aにおけるディスチャージ電流は100〜150μAに設定される。この場合は、従来の装置と同様な制御が実行される。
一方、原料ガスとしてXeを使用する場合、バイパス管路P2のバルブ135、バルブ138を開くことにより、MFC133とバイパス管路P2は接続される。さらに、バルブ138は、バイパス管路P2と高真空ポンプ32との接続を確保し、高真空ポンプ32による真空引きが実行される。試料室40の真空度は例えば、2×10−4Pa程度に設定される。ビーム電流は15nA以上、イオン源発生部3aにおけるディスチャージ電流は50〜100μAに設定される。
すなわち、バイパス管路P2は、原料ガスの種類に応じて開閉可能に構成されているため、使用状況に応じて荷電粒子ビーム装置100の設定を柔軟にすることができる。つまり、イオンビームの原料ガス種の切り替えにバイパス管路P2の開閉を連動させることで、それぞれのイオンビームの原料ガス種に対し最適な流量の原料ガスを容易にイオン源に供給することができる。
また、バルブ138は、状況に応じて、(1)バイパス管路P2と高真空ポンプ32との接続である第1の接続、(2)バイパス管路P2と低真空ポンプ34との接続である第2の接続、(3)排気管路P3と低真空ポンプ34との接続である第3の接続、を確保する管路切り替えバルブとしての役割を果たす。バルブ138により、使用目的に応じて第1、第2及び第3の接続を排他的に切り替えることにより、低真空ポンプ34と高真空ポンプ32を目的に応じて円滑に切り替えることが可能となる。尚、(1)第1の接続、(2)第2の接続は、ポンプ作動時の真空度の程度に応じて、高真空ポンプ32または低真空ポンプ34のいずれを使用するかを決定することとなる。
上述した様に、本実施形態に係る荷電粒子ビーム装置によれば、MFCを用いて原料ガスの種類に応じた最適な流量を設定することが可能となる。
(実施形態2)
本発明による荷電粒子ビーム装置のうち、GIB制御部13の他の実施形態を説明する。図3は、本実施形態のGIB鏡筒3およびGIB制御部13の構成図である。図2と同じ部材は同じ符号で示し、重複する説明は省略する。
図3の構成においては、流量制御部としてのバリアブルリークバルブ200が、図2におけるMFC133の代わりに設置されている。実施形態1において流量制御部を構成するMFC133は、上述した様に、原料ガス交換管路P1の下流に位置し、原料ガスをGIB鏡筒3に供給する主管路P4(図3)を流れる原料ガスの流量を測定し、当該流量の測定を直接利用して原料ガスの流量を制御する。一方、本実施形態において流量制御部を構成するVLV200は、主管路P4上に配置されているが、後述するように、何れかの管路の原料ガスの圧力に基づき、原料ガスの流量を制御する。
VLV200と排気管路P3との間にガス圧力計220、バルブ134とイオン源発生部3aの間にガス圧力計221が設置されている。ただし、二つのガス圧力計220、221を用いることは必須ではなく、いずれかのガス圧力計のみを設置してもよい。
(実施形態3)
図4は、GIB制御部13のさらに他の実施形態を示す図である。本実施形態では、主管路P4に設けられた第1のアパチャ230と第2のアパチャ231が、GIB鏡筒3のイオン源発生部3aに供給される原料ガスの流れを制限する。第1のアパチャ230、第2のアパチャ231は、例えば主管路P4の内壁に設けられた仕切り板などによって形成され、この仕切板には少量の原料ガスが通過可能な孔が設けられる。よってアパチャの前後では原料ガスの圧力差が発生し、必然的に第1のアパチャ230と第2のアパチャ231との間における主管路P4の内部の圧力は高くなる。
本実施形態では、バイパス管路P5が、GIB鏡筒3の上流である主管路P4に接続される。特にバイパス管路P5は、主管路P4の第1のアパチャ230と第2のアパチャ231の間に設けられる。上述した第1のアパチャ230と第2のアパチャ231との間における主管路P4の内部の圧力が所定の圧力より高い場合には、原料ガスは、バイパス管路P5から原料ガスが排気され、第1のアパチャ230と第2のアパチャ231の間の主管路P4の内部の圧力が低下する。よって、微量の原料ガスが第2のアパチャ231を通過する、つまり、イオン源発生部3aに供給される原料ガスの流量を低下させる。
また、流量制御部としてのMFC133aが、主管路P4から見て下流であって、バイパス管路P5上の所定位置に設けられている。MFC133aが駆動し、イオン源発生部3aに供給される原料ガスの流量を制御することが可能となる。
尚、図4の例では、主管路P4の第1のアパチャ230と第2のアパチャ231の間にガス圧力計222が設置され、第1のアパチャ230を通過した原料ガスの圧力をモニタする。ガス圧力計222により得られた圧力に基づき、MFC133aがイオン源発生部3aに供給される原料ガスの流量を制御してもよい。
さらに、上記実施形態3の変形例を図5に示す。図5は、実施形態3における第2のアパチャ231の代わりにMFC133bが設置された例を示す。図5で設けられたMFC(第1のMFC)133aでは制御しきれない微量流量を、MFC(第2のMFC)133bを用いることにより調整して制御することができる。
実施形態2、3に係る荷電粒子ビーム装置によっても、原料ガスの流量や圧力に加え、原料ガスの種類に応じた最適な流量を設定することが可能となる。
実施形態1、2においては、バイパス管路は、流量制御部と記GIB鏡筒との間に接続する構造としたが、実施形態3においては、バイパス管路上に流量制御部を設ける構成とした。いずれにせよ、バイパス管路をGIB鏡筒の上流に接続することにより、原料ガスがGIB鏡筒に導かれる前に、当該原料ガスを排気することができる。
尚、上記の実施形態では、荷電粒子ビーム装置100として複数の荷電粒子ビーム(FIB、EB、GIB)を照射する複合荷電粒子ビーム装置を挙げたが、本発明は、単一の荷電粒子ビームを照射する荷電粒子ビーム装置にも適用される。
尚、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数値、形態、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
1:FIB鏡筒
2:EB鏡筒
3:GIB鏡筒
4:二次電子検出器
5:試料台
6:試料ホルダ
8:第1の傾斜駆動部
10:回転駆動部
11:FIB制御部
12:EB制御部
13:GIB制御部
14:像形成部
15:試料台制御部
16:入力部
17:制御部
18:表示部
19:ガス銃
30:ガスボンベ
32:高真空ポンプ(第1の真空ポンプ)
34:低真空ポンプ(第2の真空ポンプ)
40:試料室
100:荷電粒子ビーム装置
131:減圧弁
132:バルブ
133:MFC(流量制御部)
134:バルブ
135:バルブ
136:バルブ
137:バルブ
138:バルブ(管路切り替えバルブ)
200:VLV(流量制御部)
220:ガス圧力計
221:ガス圧力計
222:ガス圧力計
230:第1のアパチャ
231:第2のアパチャ
P1:原料ガス交換管路
P2:バイパス管路
P3:排気管路
P4:主管路
P5:バイパス管路
S:試料

Claims (8)

  1. 試料にイオンビームを照射して加工可能な荷電粒子ビーム装置であって、
    気体イオンビームを試料室内の試料に照射するGIB鏡筒と、
    前記気体イオンビームの原料である原料ガスを前記GIB鏡筒に供給するGIB制御部と、を備え、
    前記GIB制御部は、
    前記原料ガスの流量を制御する流量制御部と、
    前記GIB鏡筒の上流に接続され、前記原料ガスを排気するために設けられたバイパス管路と、を含む荷電粒子ビーム装置。
  2. 請求項1に記載の荷電粒子ビーム装置であって、
    前記バイパス管路は、前記流量制御部と前記GIB鏡筒との間に接続される荷電粒子ビーム装置。
  3. 請求項1に記載の荷電粒子ビーム装置であって、
    前記バイパス管路上に前記流量制御部が設けられる荷電粒子ビーム装置。
  4. 請求項1に記載の荷電粒子ビーム装置であって、
    前記流量制御部が、前記原料ガスの流量に基づき当該原料ガスの流量を制御するMFCより構成される荷電粒子ビーム装置。
  5. 請求項1に記載の荷電粒子ビーム装置であって、
    前記流量制御部が、前記原料ガスの圧力に基づき当該原料ガスの流量を制御するVLVより構成される荷電粒子ビーム装置。
  6. 請求項1に記載の荷電粒子ビーム装置であって、
    前記バイパス管路は、前記原料ガスの種類に応じて開閉可能である荷電粒子ビーム装置。
  7. 請求項6に記載の荷電粒子ビーム装置であって、
    前記原料ガスがアルゴン(Ar)の場合前記バイパス管路は閉じ、前記原料ガスがキセノン(Xe)の場合前記バイパス管路は開く荷電粒子ビーム装置。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の荷電粒子ビーム装置であって、
    第1の真空ポンプと、
    前記第1の真空ポンプが適用される真空度よりもより低い真空度を達成するために使用される第2の真空ポンプと、
    前記GIB鏡筒においてイオン化されなかった前記原料ガスを排気する排気管路と、
    前記バイパス管路と前記第1の真空ポンプとの接続である第1の接続と、前記バイパス管路と前記第2の真空ポンプとの接続である第2の接続と、前記排気管路と前記第2の真空ポンプとの接続である第3の接続と、を確保するとともに、前記第1、第2及び第3の接続を排他的に切り替えることが可能な管路切り替えバルブと、
    を更に備える荷電粒子ビーム装置。
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