JP2016125901A - 磁界検知装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 磁界誘導層の熱応力および熱応力に基づく残留応力を低下させて、磁界誘導層からのバイアス磁界を低減できる磁界検知装置を提供する。
【解決手段】 磁気抵抗効果素子などの磁気センサ20は、アルミナで形成された上部絶縁層42で覆われており、その上にニッケル−鉄合金によって磁界誘導層30が形成されている。上部絶縁層42と磁界誘導層30は、窒化ケイ素で形成された保護層43で覆われている。磁界誘導層30と保護層43との間に応力緩和層44が形成されており、応力緩和層44は、磁界誘導層30ならびに保護層43のよりもヤング率が低い材料で形成されている。
【選択図】図5
【解決手段】 磁気抵抗効果素子などの磁気センサ20は、アルミナで形成された上部絶縁層42で覆われており、その上にニッケル−鉄合金によって磁界誘導層30が形成されている。上部絶縁層42と磁界誘導層30は、窒化ケイ素で形成された保護層43で覆われている。磁界誘導層30と保護層43との間に応力緩和層44が形成されており、応力緩和層44は、磁界誘導層30ならびに保護層43のよりもヤング率が低い材料で形成されている。
【選択図】図5
Description
本発明は、磁気センサの感度軸方向へ外部磁界を誘導する磁界誘導層が設けられた磁界検知装置に関する。
特許文献1に記載された磁界検知装置は、感度軸が水平方向に向けられた磁気抵抗効果素子でブリッジ回路が構成されており、磁気抵抗効果素子には、垂直方向に延びる軟磁性材料で形成された磁性体が対向して設けられている。垂直方向の磁界成分は、前記磁性体によって誘導され、磁性体の下端部からの漏れ磁束のうちの水平方向成分が磁気抵抗効果素子で検知される。これにより、垂直方向の磁界の強度を検知することが可能となっている。
磁界検知装置の構造としては、基板上に形成された磁気抵抗効果素子がアルミナの絶縁層で覆われており、絶縁層の表面が平坦化されて、その上にニッケル−鉄合金などの軟磁性材料を用いてメッキ工程などで前記磁性体が形成されている。
前記磁性体を構成しているニッケル−鉄合金(NiFe)の熱膨張係数は、1.3×10−5/℃程度で、絶縁層であるアルミナ(Al2O3)の熱膨張係数は、1.08×10−5/℃程度である。実際の磁界検知装置では、ニッケル−鉄合金の前記磁性体が保護層で覆われており、この保護層が窒化ケイ素(Si3N4)で形成されるのが一般的である。窒化ケイ素は、熱膨張係数が0.28×10−5/℃程度である。
前記磁性体と保護層との熱膨張係数の差、ならびに絶縁層と保護層との熱膨張係数の差により、温度変化が生じたときに前記磁性体に熱応力が発生する。例えば、磁界検知装置を基板に実装する際の半田リフロー工程では温度が260℃程度に上昇し、前記磁性体に熱応力が発生する。その後に常温に戻したときには、前記磁性体に、前記熱応力による応力が残留する。
ニッケル−鉄合金のヤング率は190Gpa程度、アルミナのヤング率は220GPa程度で、窒化ケイ素のヤング率は210Gpa程度であり、いずれもヤング率が高い材料である。そのため、加熱時ならびに常温に戻ったときにニッケル−鉄合金と窒化ケイ素との間で応力を緩和できず、ニッケル−鉄合金とアルミナとの間でも応力を緩和できず、常温に戻ったときに前記磁性体に大きな応力が残留しやすい。
ここで、磁性体は逆磁歪効果を発揮する。逆磁歪効果は、磁性体が磁化すると歪みを発生する磁歪効果とは逆の現象であり、磁性体に歪みを与えると磁化する現象である。この逆磁歪効果により、前記残留応力による残留歪みが生じると磁性体が磁化されて磁界を発生することになり、この磁界が磁気抵抗効果素子に作用して、外部磁界の測定値に対してバイアスノイズが重畳することになる。しかも、磁性体に残留する応力は環境温度の変化に応じて変動し、前記バイアスノイズが変動するため、外部磁界の正確な測定に支障を来すことになる。
特に、磁界検知装置で地磁気を検知する場合には、測定しようとする外部磁場が微弱であるため、前記バイアスノイズの影響が磁界の測定に大きな影響を与える。
本発明は上記従来の課題を解決するものであり、磁界誘導層とこれを覆う保護層との間、および磁気センサを覆う絶縁層と保護層との間で応力を緩和できるようにすることで、磁界誘導層に応力が残留しにくい構造とした磁界検知装置を提供することを目的としている。
本発明は、磁気センサと、磁気センサを覆う絶縁層と、前記絶縁層の上に形成されて外部磁界を前記磁気センサの感度軸方向へ誘導する軟磁性材料製の磁界誘導層と、前記磁界誘導層を覆う保護層とが設けられた磁界検知装置において、
前記磁界誘導層と前記保護層との間に、前記保護層よりもヤング率の低い応力緩和層が介在していることを特徴とするものである。
前記磁界誘導層と前記保護層との間に、前記保護層よりもヤング率の低い応力緩和層が介在していることを特徴とするものである。
また、本発明の磁界検知装置は、前記応力緩和層が、前記磁界誘導層と前記絶縁層との間にも形成されており、前記応力緩和層のヤング率が前記絶縁層よりも低いことが好ましい。
本発明の磁界検知装置は、例えば、前記保護層が窒化ケイ素であり、前記応力緩和層が酸化ケイ素で形成されている。
本発明の磁界検知装置は、磁界誘導層とこれを覆う保護層との間の応力、または磁気センサを覆う絶縁層と保護層との間の応力を緩和でき、加熱時での磁界誘導層の内部応力、および常温時における磁界誘導層の残留応力を低減でき、磁界誘導層で大きなバイアス磁界が生成されるのを防止できる。
図1に示す磁界検知装置Szは外部磁界のうちのZ方向(第1の)の成分を検知するものである。磁界検知装置Szは、外部磁界のうちのX方向(第2の方向)の成分を検知する磁界検知装置SxならびにY方向の成分を検知する磁界検知装置Syと組み合わされて、直交する3方向の外部磁界を検知できるものとなる。この磁気センサは地磁気センサなどとして使用される。
図1に示すように、磁界検知装置Szは、第1の抵抗変化部1と第2の抵抗変化部2ならびに第3の抵抗変化部3と第4の抵抗変化部4とから構成されている。
図2の等価回路図にも示されているように、第1の抵抗変化部1と第3の抵抗変化部3とが直列に接続され、第2の抵抗変化部2と第4の抵抗変化部4とが直列に接続されている。第2の抵抗変化部2と第3の抵抗変化部3は配線部5aを介して端子5に接続され、端子5に電源電圧Vccが印加される。第1の抵抗変化部1と第4の抵抗変化部4との接続部は、配線部6aを介して端子6に接続され、端子6は接地されている。第1の抵抗変化部1と第3の抵抗変化部3との接続中間部は配線部7aを介して第1の検知端子7に接続され、第2の抵抗変化部2と第4の抵抗変化部4との接続中間点は配線部8aを介して第2の検知端子8に接続されている。第1の検知端子7の出力と第2の検知端子8の出力との差動出力が磁界検知装置Szの検知出力となる。
第1の抵抗変化部1ないし第4の抵抗変化部4には、Y方向へ細長い磁気センサ20が2本ずつ設けられている。
図1に示すように、第1の抵抗変化部1では、2本の磁気センサ20のY1側の端部が導通連結層9aによって接続され、第1の抵抗変化部1は磁気センサ20がいわゆるミアンダパターンで接続され、Y方向への磁気センサの実質的な寸法が長くなっている。同様に、第2の抵抗変化部2では、2本の磁気センサ20のY1側の端部が導通連結層9bで接続され、第3の抵抗変化部3では、2本の磁気センサ20のY1側の端部が導通連結層9cで接続され、第4の抵抗変化部4では、2本の磁気センサ20のY1側の端部が導通連結層9dで接続されている。抵抗変化部2,3,4では、それぞれ磁気センサ20がミアンダパターンで接続されている。
配線部5a,6a,7a,8a,と端子5,6,7,8、ならびに導通連結層9a,9b,9c,9dは、銅や銀などの低抵抗材料で形成されている。
図3には、磁気センサ20をY−Z面と平行な切断面で切断し且つ拡大した拡大断面図が示されている。
図5と図6に示すように、シリコン(Si)で形成された基板40の上に、アルミナ(Al2O3)によって下部絶縁層41が形成されている。下部絶縁層41の表面が平坦面に加工され、その上に金属が多層に積層された磁気センサ20が形成されている。磁気センサ20を構成する金属層はスパッタ工程やCVD工程で成膜されている。
図3に拡大して示すように、磁気センサ20は、巨大抵抗効果を発揮する磁気抵抗効果素子層(GMR層)であり、下部絶縁層41の上に下地層21が形成され、下地層21の上に、固定磁性層22と非磁性層23とフリー磁性層24が順に積層され、フリー磁性層24が素子保護層25で覆われている。図5と図6に示すように、磁気センサ20の上は、アルミナ(Al2O3)で形成された上部絶縁層42で覆われている。
磁気抵抗効果素子層を構成する固定磁性層22は、第1の固定層22aと第2の固定層22b、ならびに第1の固定層22aと第2の固定層22bとの間に位置する非磁性中間層22cを有する積層フェリ構造である。第1の固定層22aと第2の固定層22bは、CoFe合金(コバルト−鉄合金)などの軟磁性材料で形成されている。非磁性中間層22cはRu(ルテニウム)などである。積層フェリ構造の固定磁性層22は、第1の固定層22aと第2の固定層22bの磁化が反平行に固定されたいわゆるセルフピン構造である。
固定磁性層22の磁化の固定方向は第2の固定層22bの磁化方向であり、全ての抵抗変化部1,2,3,4において、固定磁性層22の固定磁化Pの方向が第2の方向であるX2方向に向けられている。
図3に示す非磁性層23はCu(銅)などの非磁性材料で形成されている。フリー磁性層24は、NiFe合金(ニッケル−鉄合金)などの軟磁性材料で形成されている。フリー磁性層24は、縦方向(Y方向)の長さ寸法が横方向(X方向)の幅寸法よりも十分に大きく、その形状異方性によって、磁化がX2方向へ向けて揃えられている。フリー磁性層24を覆う素子保護層25はTa(タンタル)などで形成されている。
図5に示すように、全ての抵抗変化部1,2,3,4では、磁気センサ20を覆う前記上部絶縁層42の表面が平坦面となるように加工されており、その平坦面上に、それぞれの磁気センサ20に対してZ方向に対向する磁界誘導層30が形成されている。図1に示すように、磁界誘導層30は複数設けられており、Y方向に直線的に延びて互いに平行に配置されている。磁界誘導層30は、ニッケル−鉄合金(NiFe)やコバルトー鉄合金(CoFe)などの軟磁性材料でめっき工程によって形成されている。
図4(A)に示すように、第1の抵抗変化部1と第2の抵抗変化部2では、磁気センサ20の中心が磁界誘導層30の下端面30aのX方向の幅中心に対してX1方向へ位置ずれして配置されている。図4(B)に示すように、第3の抵抗変化部3と第4の抵抗変化部4では、磁気センサ20の中心が、磁界誘導層30の下端面30aのX方向の幅中心に対してX2方向へ位置ずれして配置されている。
図4には、磁界検知装置SzがZ1方向の磁界成分Hvを検知している状態が示されている。Z1方向の磁界成分Hvは磁界誘導層30で誘導されるが、磁界誘導層30の下端面30aから出た磁界が平面的に分散される。図4(A)に示すように、第1の抵抗変化部1と第2の抵抗変化部2では、磁気センサ20で、X1方向へ向かう磁界成分Hh1が検知される。図4(B)に示すように、第3の抵抗変化部3と第4の抵抗変化部4では、磁気センサ20で、X2方向へ向かう磁界成分Hh2が検知される。
抵抗変化部1,2,3,4において、全ての磁気センサ20は、固定磁性層22の固定磁化Pの方向がX2方向である。図4(A)に示す第1の抵抗変化部1と第2の抵抗変化部2では、Z1方向への磁界成分Hvの強度が高くなるにしたがって、磁気センサ20の電気抵抗値が大きくなり、図4(B)に示す第3の抵抗変化部3と第4の抵抗変化部4では、Z1方向への磁界成分Hvの強度が高くなるにしたがって、磁気センサ20の電気抵抗値が小さくなる。
その結果、図2の等価回路図に示すように、直列に接続された第3の抵抗変化部3と第1の抵抗変化部1との中間に位置する検知端子7の電圧が変動し、直列に接続された第2の抵抗変化部2と第4の抵抗変化部4の中間に位置する検知端子8の電圧が変動する。検知端子7と検知端子8とで電圧の変化が逆極性となるため、検知端子7と検知端子8との電圧の差動を取ることで、Z1方向の磁界成分Hvの強度を検知することができる。
図5には、第1の抵抗変化部1と第2の抵抗変化部2の積層構造の第1の実施の形態が示されている。なお、第3の抵抗変化部3と第4の抵抗変化部4の積層構造も同じである。
磁気センサ20を覆う上部絶縁層42の上に磁界誘導層30が、めっき工程で形成されている。上部絶縁層42の表面と磁界誘導層30の表面に応力緩和層44が連続して形成されており、その表面が保護層43で覆われている。保護層43は窒化ケイ素(Si3N4)で形成されており、応力緩和層44は、酸化ケイ素(SiO2)で形成されている。
図6には、第1の抵抗変化部1と第2の抵抗変化部2の積層構造の第2の実施の形態が示されている。なお、第3の抵抗変化部3と第4の抵抗変化部4の積層構造も同じである。
第2の実施の形態では、応力緩和層44が、磁界誘導層30と保護層43との間に形成されているのみならず、応力緩和層44が、磁気センサ20を覆う上部絶縁層42と磁界誘導層30との間にも形成されている。
磁界誘導層30がニッケル−鉄合金(NiFe)で形成されている場合、熱膨張係数は、1.3×10−5/℃程度であり、上部絶縁層42を構成するアルミナ(Al2O3)の熱膨張係数は、1.08×10−6/℃程度である。これに対し、保護層43を構成する窒化ケイ素(Si3N4)は、熱膨張係数が0.28×10−5/℃程度である。なお、応力緩和層44を構成する酸化ケイ素(SiO2)の熱膨張係数は0.055×10−5/℃程度である。
次に、磁界誘導層30がニッケル−鉄合金で構成される場合、ヤング率は190Gpa程度である。上部絶縁層42を構成するアルミナのヤング率は220GPa程度であり、保護層43を構成する窒化ケイ素(Si3N4)のヤング率は、210GPaである。これに対して、応力緩和層44を構成する酸化ケイ素(SiO2)のヤング率は、74GPa程度である。
上記のように、磁界誘導層30を構成するニッケル−鉄と、保護層43を構成する窒化ケイ素とで熱膨張係数に差があり、上部絶縁層42を構成するアルミナと、保護層43を構成する窒化ケイ素との間でも熱膨張係数の差がある。そのため、環境温度が変化すると磁界誘導層30と上部絶縁層42に熱応力が作用しやすい。
例えば、磁界検知装置を収納した検知パッケージを各種基板に半田付けする際、リフロー工程では260℃程度に加熱される。そのときに磁界誘導層30に熱応力が発生し、上部絶縁層42にも熱応力が発生する。この熱応力の発生により、常温に戻った後もそれぞれの層に応力が残留しやすい。特に、磁界誘導層30と保護層43ならびに上部絶縁層42は、いずれもヤング率が高いため、磁界誘導層30と保護層43とが直接に接合されている場合や、上部絶縁層42と保護層43とが直接に接合されている場合には、熱膨張の差により磁界誘導層30に発生する熱応力が層間で緩和されることがなく、常温に戻ったときには磁界誘導層30に大きな応力が残留しやすい。
しかし、図5に示す第1の実施の形態では、磁界誘導層30と保護層43との間に、ヤング率が低い応力緩和層44が介在している。そのため、例えばリフロー工程で260℃程度に加熱されたときの磁界誘導層30と保護層43との間の熱応力を緩和でき、常温に戻されたときの磁界誘導層30の残留応力を低減することができる。
図6に示す第2の実施の形態では、磁界誘導層30と保護層43との間に、ヤング率が低い応力緩和層44が介在しているのみならず、磁界誘導層30と上部絶縁層42との間にもヤング率が低い応力緩和層44が介在している。そのため、第1の実施の形態に比べて、さらに磁界誘導層30と保護層43との間の応力を緩和でき、磁界誘導層30の残留応力を低減することができる。
磁界誘導層30での残留応力を低減させることで、磁界誘導層30の残留歪みを低減でき、残留歪みにより磁界誘導層30に生じるバイアス磁界を低減でき、このバイアス磁界が磁気センサ20に与える影響を低下させることができるようになる。
前記実施の形態では、ヤング率が、磁界誘導層30のニッケル−鉄合金で190Gpa程度、上部絶縁層42のアルミナで220GPa程度、保護層43の窒化ケイ素(Si3N4)で210GPaであり、応力緩和層44の酸化ケイ素(SiO2)で74GPa程度であり、応力緩和層44のヤング率は、磁界誘導層30、上部絶縁層42、保護層43のそれぞれのヤング率に対して40%以下となっている。本発明では、さらに30%以下であることが好ましい。応力緩和層44は、前記の比率条件を満たし、さらに磁界誘導層30を構成するニッケル−鉄合金などを腐食させない材料であれば、酸化ケイ素に限られるものではない。例えば、応力緩和層44は、アルミニウム(ヤング率は70GPa程度)、アルミ合金、ニッケル−リン合金(NiP)(ヤング率は50〜80GPa程度)などで形成することが可能である。
また、磁界誘導層30と保護層43との間に介在する応力緩和層と、磁界誘導層30と上部絶縁層42との間に介在する応力緩和層とを、異なる材料で形成することも可能である。
図8ないし図10は、熱応力のシミュレーション結果を示している。
このシミュレーションでは、磁界誘導層30の機械的特性は、ヤング率を190GPa、ポアソン比を0.3、熱膨張係数を1.3×10−5/℃とした。保護層43の機械的特性は、ヤング率を210GPa、ポアソン比を0.28、熱膨張係数を0.28×10−5/℃とした。上部絶縁層42の機械的特性は、ヤング率を220GPa、ポアソン比を0.22、熱膨張係数を1.08×10−5/℃とした。応力緩和層44は、ヤング率を74GPa、ポアソン比を0.28、熱膨張係数を0.055×10−5/℃とした。
このシミュレーションでは、磁界誘導層30の機械的特性は、ヤング率を190GPa、ポアソン比を0.3、熱膨張係数を1.3×10−5/℃とした。保護層43の機械的特性は、ヤング率を210GPa、ポアソン比を0.28、熱膨張係数を0.28×10−5/℃とした。上部絶縁層42の機械的特性は、ヤング率を220GPa、ポアソン比を0.22、熱膨張係数を1.08×10−5/℃とした。応力緩和層44は、ヤング率を74GPa、ポアソン比を0.28、熱膨張係数を0.055×10−5/℃とした。
図8は、図5に示す第1の実施の形態のシミュレーション結果、図9は、図6に示す第2の実施の形態のシミュレーション結果、図10は、図7に示す比較例のシミュレーション結果を示している。図7に示す比較例は、応力緩和層44が設けられておらず、保護層43が磁界誘導層30と上部絶縁層42に密着している。
図8ないし図10は、周囲温度を常温から260℃まで上昇させたときの各層の内部応力の強さをモノクロ画像で示しており、色が濃いほど応力が大きいことを示している。
図8に示す第1の実施の形態は、図10に示す比較例よりも磁界誘導層30の内部応力が低下しており、図9に示す第2の実施の形態では、磁界誘導層30の内部応力がさらに低下している。
Sz 磁気センサ
1 第1の抵抗変化部
2 第2の抵抗変化部
3 第3の抵抗変化部
4 第4の抵抗変化部
20 磁気センサ
30 磁界誘導層
40 基板
41 下部絶縁層
42 上部絶縁層
43 保護層
44 応力緩和層
1 第1の抵抗変化部
2 第2の抵抗変化部
3 第3の抵抗変化部
4 第4の抵抗変化部
20 磁気センサ
30 磁界誘導層
40 基板
41 下部絶縁層
42 上部絶縁層
43 保護層
44 応力緩和層
Claims (3)
- 磁気センサと、磁気センサを覆う絶縁層と、前記絶縁層の上に形成されて外部磁界を前記磁気センサの感度軸方向へ誘導する軟磁性材料製の磁界誘導層と、前記磁界誘導層を覆う保護層とが設けられた磁界検知装置において、
前記磁界誘導層と前記保護層との間に、前記保護層よりもヤング率の低い応力緩和層が介在していることを特徴とする磁界検知装置。 - 前記応力緩和層は、前記磁界誘導層と前記絶縁層との間にも形成されており、前記応力緩和層のヤング率が前記絶縁層よりも低い請求項1記載の磁界検知装置。
- 前記保護層が窒化ケイ素であり、前記応力緩和層が酸化ケイ素で形成されている請求項1または2記載の磁界検知装置。
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