JP2016082192A - パッケージ基板の分割方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】一台の切削装置でパッケージ基板の裏面を所望の厚さに薄化し、その後パッケージ基板を個々のパッケージデバイスに分割可能なパッケージ基板の分割方法を提供する。【解決手段】パッケージ基板の表面側11aから分割予定ラインに沿って切削装置のスピンドル36に装着された切削ブレードによって切り込み深さがパッケージ基板の厚みよりも浅い切削溝31を形成し、環状のフレームに一体に装着された保護部材Tに表面側を貼着し、パッケージ基板の表面側を切削装置のチャックテーブルで吸引保持し裏面側11bの封止樹脂層29を切削装置のスピンドルに装着された円盤状の平研削砥石で所定の厚さまで研削し切削溝を表出させて個々のパッケージデバイスに分割する。【選択図】図8
Description
本発明は、パッケージ基板を個々のパッケージデバイスに分割するパッケージ基板の分割方法に関する。
それぞれ複数の電極を有する複数のデバイスの表面を電極基板(リードフレーム)に対面させて所定の間隔をもって配設し、電極基板に配設されたデバイスの裏面を樹脂封止したCSP(Chip Size Package)やQFN(Quad Flat Non−leaded Package)等のパッケージ基板は、切削装置によって個々のパッケージデバイスに分割され、分割されたパッケージデバイスは携帯電話、パソコン等の各種電子機器に広く利用されている。
近年、携帯電話、パソコン等の電子機器の小型化、軽量化に伴い、個々のパッケージデバイスも小型化、薄型化が進んでいる。小型化、薄型化を達成する技術として、パッケージ基板を個々のパッケージデバイスに分割する前に、パッケージ基板の裏面の封止樹脂を所望の厚さまで研削し、その後切削装置によって個々のパッケージデバイスに分割する技術が知られている(例えば、特開2011−181641号公報及び特開2014−015490号公報参照)。
しかし、特許文献1及び特許文献2に開示された方法では、パッケージ基板を個々のパッケージデバイスに分割する前にパッケージ基板の裏面を研削するための研削装置が必要であり、不経済であるという問題がある。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、研削装置がなくても、一台の切削装置でパッケージ基板の裏面を所望の厚さに薄化し、その後パッケージ基板を個々のパッケージデバイスに分割可能なパッケージ基板の分割方法を提供することである。
本発明によると、複数の電極を有するデバイスの表面を電極基板に対面させて所定の間隔を持って複数のデバイスが該電極基板に配設され、該電極基板に配設された複数のデバイスの裏面が樹脂で封止された封止樹脂層を備えたパッケージ基板を、分割予定ラインに沿って個々のパッケージデバイスに分割するパッケージ基板の分割方法であって、該パッケージ基板の表面側から分割予定ラインに沿って切削装置のスピンドルに装着された切削ブレードによって切り込み深さが該パッケージ基板の厚みよりも浅い切削溝を形成する切削溝形成工程と、環状のフレームに一体に装着された保護部材に該切削溝が形成された該パッケージ基板の表面側を貼着する保護部材貼着工程と、該保護部材が貼着された該パッケージ基板の表面側を切削装置のチャックテーブルで吸引保持する保持工程と、該保持工程実施後、該パッケージ基板の裏面側の該封止樹脂層に切削装置のスピンドルに装着された円盤状の平研削砥石を接触させつつ、該平研削砥石と該パッケージ基板とを研削送り方向に相対移動させて該パッケージ基板の該封止樹脂層を所定の厚さまで研削し、該切削溝を表出させて該パッケージ基板を個々のパッケージデバイスに分割する分割工程と、を備えたことを特徴とするパッケージ基板の分割方法が提供される。
好ましくは、本発明のパッケージ基板の分割方法では、第1のスピンドルの一端部に装着された切削ブレードと、第2のスピンドルの一端部に装着された円盤状の平研削砥石とを有し、該切削ブレードと該平研削砥石とを対峙して配設した切削装置を使用して、該切削ブレードにより該切削溝形成工程を遂行し、該平研削砥石により該研削工程を遂行する。
本発明によると、パッケージ基板の表面側から分割予定ラインに沿って切削ブレードによって切削溝を形成し、次いでパッケージ基板の裏面側の封止樹脂層を平研削砥石によって所定の厚さに研削して切削溝を表出させることで、パッケージ基板を個々のパッケージデバイスに分割するので、一台の切削装置でパッケージ基板を個々のパッケージデバイスに分割できる。よって、パッケージ基板の裏面を研削するための研削装置が不要となり、経済的である。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。図1を参照すると、本発明に係るパッケージ基板の分割方法を実施するのに適した切削装置2の斜視図が示されている。4は切削装置2のベースであり、このベース4に図示しない切削送り機構によってチャックテーブル6がX軸方向に往復動可能に配設されると共に、回転可能に配設されている。8は切削送り機構をカバーする蛇腹である。
ベース4には、カセット載置台10が図示しないカセットエレベータ(昇降手段)により鉛直方向(Z軸方向)に昇降可能に配設されている。カセット載置台10上には被加工物を収容したカセット12が載置される。
ベース4の後方には門型形状の第1コラム14が立設されており、この第1コラム14に第1切削ユニット16A及び第2切削ユニット16BがY軸方向及びZ軸方向に移動可能に取り付けられている。第1及び第2切削ユニット16A,16Bは、回転駆動されるスピンドルの先端に装着された切削ブレード18を含んでいる。
ベース4の中間部分には門型形状の第2コラム20が立設されている。第2コラム20には一対のガイドレール28,32が固定されている。22は被加工物搬出入ユニット(被加工物搬出入手段)であり、ガイドレール28に垂下してY軸方向に移動される支持部材24と、支持部材24と一体的に形成されたアーム26とから構成される。
特に図示しないが、アーム26の表面には被加工物を吸引保持する吸引口が形成されている。被加工物搬出入ユニット22のY軸方向の移動機構は、例えばボールねじとボールねじの一端に連結されたパルスモータとから構成されるが、図1では移動機構の詳細は省略されている。被加工物搬出入ユニット22は、カセット12内に収容された被加工物を搬出するとともに、切削加工後の被加工物をカセット12内に搬入する。
ガイドレール32には、図示しない移動機構により搬送ユニット(搬送手段)30がY軸方向に移動可能に搭載されている。この移動機構は、例えばボールねじとボールねじの一端部に連結されたパルスモータとから構成されるが、図1ではその詳細は省略されている。
搬送ユニット30は、被加工物搬出入ユニット22によりカセット12内から搬出された被加工物を吸引保持してチャックテーブル6まで搬送してチャックテーブル6上に載置する。チャックテーブル6の周囲には複数のクランプ7が配設されている。
搬送ユニット30は更に、切削加工後の被加工物をチャックテーブル6からスピンナ洗浄ユニット34のスピンナテーブル36まで搬送すると共に、スピンナ洗浄ユニット34でスピン洗浄及びスピン乾燥された被加工物を被加工物搬出入ユニット22に受け渡す。
図2を参照すると、パッケージ基板11の平面図が示されている。パッケージ基板11は、例えば矩形状の電極基板(リードフレーム)13を有しており、電極基板13の外周余剰領域15及び非デバイス領域15aによって囲繞された領域には、図示の例では3つのデバイス領域17a,17b,17cが存在する。
各デバイス領域17a,17b,17cにおいては、互いに直交するように縦横に設けられた第1及び第2分割予定ライン21a,21bによって区画された複数のデバイス形成部23が画成され、個々のデバイス形成部23には複数の電極25が形成されている。
各電極25同士は電極基板13にモールドされた樹脂により絶縁されている。第1分割予定ライン21a及び第2分割予定ライン21bを切削することにより、その両側に各デバイスの電極25が現れる。
図3に示すように、デバイス領域17a,17b,17cの各デバイス形成部23の裏面にはDAF(Die Attach Film)35を介してデバイス27が接着されており、各デバイス27に備わった電極と電極25とが接続されている。
そして、デバイス領域17a,17b,17cの各デバイス27は樹脂によって封止されて、各デバイス領域17a,17b,17cの裏面には封止樹脂層29が形成されている。図2に示すように、電極基板13の四隅には丸穴19が形成されている。
図7に最も良く示されるように、第1切削ユニット16Aは、スピンドルハウジング34中に回転可能に収容されたスピンドル36を含んでおり、スピンドル36の先端部にはマウントフランジ38が装着されて、ナット40により固定されている。そして、図4に示すように、マウントフランジ38には外周に切り刃18aを有する切削ブレード18が装着され、固定ナット42により固定されている。
このように構成された切削装置2を使用した本発明のパッケージ基板の分割方法について以下に説明する。まず、パッケージ基板11を封止樹脂層29を下にしてチャックテーブル6上に載置し、チャックテーブル6でパッケージ基板11を吸引保持する。
そして、分割予定ラインを検出するアライメントを実施した後、図5に示すように、パッケージ基板11の表面11a側から第1分割予定ライン21aに沿って切削ブレード18の切り刃18aによって、パッケージ基板11の厚みよりも浅く且つ仕上がり厚みt1よりも深く切り込み、チャックテーブル6をX軸方向方向に加工送りして、パッケージ基板11の厚みよりも浅い切削溝31を形成する切削溝形成工程を実施する。
第1切削ユニット16AをY軸方向に割り出し送りして、全ての第1の分割予定ライン21aに沿って同様な切削溝31を形成する。次いで、チャックテーブル6を90°回転してから、全ての第2の分割予定ライン21bに沿って同様な切削溝31を形成する。
切削溝形成工程実施後、環状のフレームFに一体に装着された保護部材に切削溝31が形成されたパッケージ基板11の表面11a側を貼着する保護部材貼着工程を実施する。即ち、図6に示すように、外周部が環状フレームFに装着された保護部材としてのダイシングテープTに切削溝31が形成されたパッケージ基板11の表面11a側を貼着する。これにより、パッケージ基板11の封止樹脂層29が露出する。
保護部材貼着工程実施後、保護部材としてのダイシングテープTが貼着されたパッケージ基板11の表面11a側をダイシングテープTを介してチャックテーブル6で吸引保持し、クランプ7で環状フレームFをクランプして固定する。
次いで、第1切削ユニット16Aのスピンドル36から切削ブレード18を取り外し、図7に示すように、円盤状の平研削砥石44をマウントフランジ38に装着して、固定ナット42で固定する。これにより、第1切削ユニット16Aを研削ユニットとして機能させる。
円盤状の平研削砥石44は、ホイール基台の外周面にダイヤモンド等の砥粒をニッケルメッキで電着することにより形成される。本実施形態では、円盤状の平研削砥石44の幅は15mmである。
円盤状の平研削砥石44をスピンドル36に装着した後、図8に示すように、パッケージ基板11の裏面11b側の封止樹脂層29に高速回転する円盤状の平研削砥石44を接触させつつ、平研削砥石44とチャックテーブル6に保持されたパッケージ基板11とを研削送り方向(X軸方向)に相対移動させて、パッケージ基板11の封止樹脂層29を平研削砥石44で研削する。
この研削は切削溝31が裏面11bに表出するまで続行し、パッケージ基板11を個々のパッケージデバイス33に分割する(研削工程)。図9を参照すると、このようにして分割されたパッケージデバイス33の斜視図が示されている。
平研削砥石44による加工条件は例えば以下に示すとおりである。
スピンドル回転数 :20000rpm
加工送り速度(研削送り速度) :50mm/s
平研削砥石44のインデックス量 :7mm(重なり量は8mm)
加工送り速度(研削送り速度) :50mm/s
平研削砥石44のインデックス量 :7mm(重なり量は8mm)
好ましくは、図10に示すように、第1切削ユニット16Aのスピンドル36に切削ブレード18を装着し、第2切削ユニット16Bのスピンドル36Bに円盤状の平研削砥石44を装着し、切削ブレード18によって切削溝形成工程を遂行し、円盤状の平研削砥石44によって研削工程を遂行する。
このようにフェイシングデュアルスピンドルの切削装置2を用いることにより、切削ブレード18と円盤状の平研削砥石44の交換作業を省くことができ、生産効率を向上することができる。
上述した実施形態のパッケージ基板の分割方法によると、パッケージ基板11の表面11a側から分割予定ライン21a,21bに沿って切削ブレード18によって切削溝31を形成し、次いで、パッケージ基板11の裏面11b側の封止樹脂層29を円盤状の平研削砥石44によって所定の厚さに研削し、切削溝31を裏面11b側に表出させることでパッケージ基板11を個々のパッケージデバイス33に分割するので、一台の切削装置2でパッケージ基板11を個々のパッケージデバイス33に分割できる。よって、パッケージ基板11の裏面11bを研削するための研削装置が不要となり、非常に経済的である。
2 切削装置
6 チャックテーブル
11 パッケージ基板
16A 第1切削ユニット
16B 第2切削ユニット
17a,17b,17c デバイス領域
18 切削ブレード
21a 第1分割予定ライン
21b 第2分割予定ライン
23 デバイス形成部
25 電極
27 デバイス
29 封止樹脂層
31 切削溝
33 パッケージデバイス
35 DAF
44 円盤状の平研削砥石
6 チャックテーブル
11 パッケージ基板
16A 第1切削ユニット
16B 第2切削ユニット
17a,17b,17c デバイス領域
18 切削ブレード
21a 第1分割予定ライン
21b 第2分割予定ライン
23 デバイス形成部
25 電極
27 デバイス
29 封止樹脂層
31 切削溝
33 パッケージデバイス
35 DAF
44 円盤状の平研削砥石
Claims (2)
- 複数の電極を有するデバイスの表面を電極基板に対面させて所定の間隔を持って複数のデバイスが該電極基板に配設され、該電極基板に配設された複数のデバイスの裏面が樹脂で封止された封止樹脂層を備えたパッケージ基板を、分割予定ラインに沿って個々のパッケージデバイスに分割するパッケージ基板の分割方法であって、
該パッケージ基板の表面側から分割予定ラインに沿って切削装置のスピンドルに装着された切削ブレードによって切り込み深さが該パッケージ基板の厚みよりも浅い切削溝を形成する切削溝形成工程と、
環状のフレームに一体に装着された保護部材に該切削溝が形成された該パッケージ基板の表面側を貼着する保護部材貼着工程と、
該保護部材が貼着された該パッケージ基板の表面側を切削装置のチャックテーブルで吸引保持する保持工程と、
該保持工程実施後、該パッケージ基板の裏面側の該封止樹脂層に切削装置のスピンドルに装着された円盤状の平研削砥石を接触させつつ、該平研削砥石と該パッケージ基板とを研削送り方向に相対移動させて該パッケージ基板の該封止樹脂層を所定の厚さまで研削し、該切削溝を表出させて該パッケージ基板を個々のパッケージデバイスに分割する分割工程と、
を備えたことを特徴とするパッケージ基板の分割方法。 - 第1のスピンドルの一端部に装着された切削ブレードと、第2のスピンドルの一端部に装着された円盤状の平研削砥石とを有し、該切削ブレードと該平研削砥石とを対峙して配設した切削装置を使用して、該切削ブレードにより該切削溝形成工程を遂行し、該平研削砥石により該研削工程を遂行することを特徴とする請求項1記載のパッケージ基板の分割方法。
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- 2014-10-22 JP JP2014215187A patent/JP2016082192A/ja active Pending
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