JP2016058242A - 端子付きシールド電線 - Google Patents

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正晴 末谷
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康志 井谷
俊哉 廣岡
Toshiya HIROOKA
俊哉 廣岡
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【課題】端子付きシールド電線と相手側部材との接続位置の寸法公差又は相手側部材の寸法公差を吸収することが可能な端子付きシールド電線を提供すること。【解決手段】端子付きシールド電線1は、電線2と端子3とシールド部材4と筐体用接続部材5とモールド部材6とを備える。シールド部材4は、導電性を有し電線2の周囲を覆う。筐体用接続部材5は、シールド部材4に電気的に接続され、金属の筐体に接続可能な固定部51を含む。モールド部材6は、電線2と端子3とが接続している部分及びシールド部材4と筐体用接続部材5とが接続している部分を覆う。そして、筐体用接続部材5が、モールド部材6に覆われたシールド部材4と筐体用接続部材5とが接続している部分に対し固定部51を変位可能にする曲げ許容部50を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、電磁ノイズを遮蔽する技術に関する。
車両に搭載されるワイヤーハーネスにおいて、端子付きシールド電線は、シールド対象の電線とこの電線を一括して覆う電磁シールド部材と電線の端部に接続された端子とを備える。電磁シールド部材は、電線の周囲を囲む電磁ノイズを遮蔽する。
例えば、特許文献1に示される例では、シールド対象の電線と、この電線の周囲を覆うシールド部材である編組線と、編組線にかしめられたシールド用金具端子と、電線と編組線とシールド用金具端子の一部とを覆うモールド部材と、が示されている。
特許文献1に示される例において、シールド用金具端子の一部は、モールド部材の外側に突出している。特許文献1では、シールド用金具端子の一部が、電線の経路方向の側方に張り出すようにモールド部材から突出している。
シールド用金具端子におけるモールド部材から突出した部分は、ボルト締結等によって、電装機器の筐体に対して接続される。
特開2002−216926号公報
ところで、シールド対象の電線の端部に接続される端子は、電装機器の筐体の内部で、相手側部材と接続される。そのため、特許文献1に示される例においては、電線の端部の端子を筐体の内部の相手側部材に接続しつつ、シールド部材に接続されるシールド用金具端子を筐体に接続する必要がある。
しかしながら、端子付きシールド電線と相手側部材との接続位置の寸法公差又は相手側部材の寸法公差によって、シールド部材に接続されるシールド用金具端子を筐体に接続することが困難になる場合がある。
本発明は、端子付きシールド電線と相手側部材との接続位置の寸法公差又は相手側部材の寸法公差を吸収することが可能な端子付きシールド電線を提供することを目的とする。
第1態様に係る端子付きシールド電線は、電線と、一方の端部に形成され前記電線の端部に接続された電線接続部と他方の端部に形成され相手側部材に接続可能な相手側接続部とを備える端子と、導電性を有し前記電線の周囲を覆うシールド部材と、前記シールド部材に電気的に接続され、金属の筐体に接続可能な固定部を含む筐体用接続部材と、前記電線と前記端子の前記電線接続部とが接続している部分及び前記シールド部材と前記筐体用接続部材とが接続している部分を覆う樹脂のモールド部材と、を備え、前記筐体用接続部材が、前記モールド部材に覆われた前記シールド部材と前記筐体用接続部材とが接続している部分に対し前記固定部を変位可能にする曲げ許容部を含む。
第2態様に係る端子付きシールド電線は、第1態様に係る端子付きシールド電線の一態様である。第2態様に係る端子付きシールド電線においては、前記筐体用接続部材の前記曲げ許容部が、ばね形状である。
第3態様に係る端子付きシールド電線は、第1態様又は第2態様に係る端子付きシールド電線の一態様である。第3態様に係る端子付きシールド電線において、前記筐体用接続部材は、ばね材で形成されている。
第4態様に係る端子付きシールド電線は、第1態様に係る端子付きシールド電線の一態様である。第4態様に係る端子付きシールド電線においては、前記筐体用接続部材が、前記曲げ許容部として前記シールド部材に電気的に接続された部分を含む柔軟なシールド部材用導体と、前記シールド部材用導体と別体の部材であり前記シールド部材用導体における前記シールド部材に接続された部分に対し反対側の端部に接続された前記固定部と、を含み、前記筐体用接続部材に、前記シールド部材用導体の周囲を覆う絶縁部材が設けられている。
第5態様に係る端子付きシールド電線は、第4態様に係る端子付きシールド電線の一態様である。第5態様に係る端子付きシールド電線においては、前記シールド部材用導体が、前記シールド部材と別体の芯線であり、前記絶縁部材が、前記芯線の周囲を覆う絶縁被覆である。
第6態様に係る端子付きシールド電線は、第4態様に係る端子付きシールド電線の一態様である。第6態様に係る端子付きシールド電線においては、前記シールド部材が、筒状の編組線であり、前記シールド部材用導体が、前記シールド部材から連続的に延びる前記編組線が前記電線の外方へ引き出されて形成される部分であり、前記絶縁部材が、収縮した状態で前記シールド部材用導体の周囲を覆う収縮チューブが収縮した部材である。
第7態様に係る端子付きシールド電線は、第6態様に係る端子付きシールド電線の一態様である。第7態様に係る端子付きシールド電線においては、前記編組線における前記シールド部材と前記シールド部材用導体との間に、前記編組線の内周面側から外周面側に貫通しシールド対象の前記電線が挿通された孔が形成されている。
第8態様に係る端子付きシールド電線は、第1態様から第7態様のいずれか1つに係る端子付きシールド電線の一態様である。第8態様に係る端子付きシールド電線は、前記シールド部材の外側に形成された絶縁性のシース部をさらに備える。
上記の各態様において、端子付きシールド電線は、シールド部材に電気的に接続され、金属の筐体に接続可能な固定部を含む筐体用接続部材を備える。そして、筐体用接続部材が、モールド部材に覆われたシールド部材と筐体用接続部材とが接続している部分に対し固定部を変位可能にする曲げ許容部を含む。この場合、電線の端部に接続された端子の相手側接続部に対する筐体用接続部材の固定部の位置が一定とならない。筐体用接続部材における固定部は、モールド部材から突出しており、また、筐体用接続部材が、モールド部材に覆われた筐体用接続部材におけるシールド部材との接続部分に対し固定部が変位可能となるように柔軟に形成されている曲げ許容部を含むためである。即ち、電線の端部に接続された端子の相手側接続部と相手側部材とが接続されている場合において、筐体用接続部材における柔軟に形成された曲げ許容部は、筐体用接続部材の固定部と金属の筐体における固定部との接続予定箇所との位置ズレを吸収する。即ち、上記の各態様における端子付きシールド電線は、端子付きシールド電線と相手側部材との接続位置の寸法公差又は相手側部材の寸法公差を吸収することが可能となる。
また、第2態様において、筐体用接続部材の曲げ許容部が、ばね形状である。この場合、金属の筐体に接続されるとき、筐体用接続部材の曲げ許容部が弾性変形し、筐体における固定部の接続予定箇所との位置ズレを吸収する。
また、第3態様において、筐体用接続部材は、ばね材で形成されている。この場合、筐体用接続部材が、より柔軟に形成される。そのため、モールド部材に覆われた筐体用接続部材におけるシールド部材との接続部分に対する固定部の位置の変位量をより大きくすることができる。
また、第4態様において、筐体用接続部材が、曲げ許容部としてシールド部材に電気的に接続された部分を含む柔軟なシールド部材用導体と、シールド部材用導体と別体の部材でありシールド部材用導体におけるシールド部材に接続された部分に対し反対側の端部に接続された固定部と、を含む。また、筐体用接続部材には、シールド部材用導体の周囲を覆う絶縁部材が設けられている。この場合、シールド部材用導体が柔軟であるため、シールド部材用導体におけるモールド部材で覆われたシールド部材との接続部分に対し反対側の端部に接続された固定部の位置が、電線の端部に接続された端子の相手側接続部に対し一定とならない。これにより、端子付きシールド電線と相手側部材との接続位置の寸法公差又は相手側部材の寸法公差を吸収することが可能となる。
また、第5態様において、シールド部材用導体が、シールド部材と別体の芯線であり、絶縁部材が、芯線の周囲を覆う絶縁被覆である。この場合、絶縁電線を、筐体用接続部材として使用することができる。
また、第6態様において、シールド部材が、筒状の編組線である。そして、シールド部材用導体が、シールド部材から連続的に延びる編組線が電線の外方へ引き出されて形成される部分であり、絶縁部材が、収縮した状態でシールド部材用導体の周囲を覆う収縮チューブが収縮した部材である。この場合、シールド部材として用いられる編組線の一部を筐体用接続部材の曲げ許容部として利用することができる。即ち、端子付きシールド電線の部品点数をより抑制することができる。
また、第7態様において、編組線におけるシールド部材とシールド部材用導体との間に、編組線の内周面側から外周面側に貫通し電線が挿通された孔が形成されている。この場合、編組線における孔が形成された部分よりも先端側の部分をそのまま筐体用接続部材におけるシールド部材用導体に利用することが可能となる。即ち、編組線の編組みを解く作業を抑制できる。
また、第8態様において、端子付きシールド電線は、シールド部材の外側に形成された絶縁性のシース部をさらに備える。この場合、シールド部材が絶縁される。
第1実施形態に係る端子付きシールド電線の斜視図である。 第1実施形態に係る端子付きシールド電線の側面図である。 第1実施形態に係る端子付きシールド電線の一部切り欠き側面図である。 第1実施形態に係る端子付きシールド電線の筐体用接続部材の正面図である。 相手側部材及び筐体と接続される状態の第1実施形態に係る端子付きシールド電線の側面図である。 第2実施形態に係る端子付きシールド電線の一部切り欠き側面図である。 第2実施形態に係る端子付きシールド電線のシールド部材と筐体用接続部材との接続部分の一部分解拡大図である。 第3実施形態に係る端子付きシールド電線の一部切り欠き側面図である。 第3実施形態に係る端子付きシールド電線の筐体用接続部材の拡大図である。 第4実施形態に係る端子付きシールド電線の一部切り欠き側面図である。
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。以下の実施形態は、本発明を具現化した一例であり、本発明の技術的範囲を限定する事例ではない。
<第1実施形態>
図1〜5を参照しつつ、第1実施形態に係る端子付きシールド電線1について説明する。本実施形態に係る端子付きシールド電線1は、例えば、自動車等の車両に搭載される。
端子付きシールド電線1は、電線2と端子3とシールド部材4と筐体用接続部材5とモールド部材6とを備える。また、本実施形態において、端子付きシールド電線1は、さらに、シース部7を備える。
図1は、端子付きシールド電線1の斜視図である。図2は、端子付きシールド電線1の側面図である。図3は、端子付きシールド電線1の一部切り欠き側面図である。図4は、筐体用接続部材5の正面図である。図4において、電線2及びシールド部材4は、二点鎖線(仮想線)で示されている。図5は、この端子付きシールド電線1の接続相手である相手側部材91及び筐体92に接続された状態の端子付きシールド電線1の側面図である。なお、図5において、相手側部材91及び筐体92は、二点鎖線(仮想線)で示されている。
<端子付きシールド電線:電線>
本実施形態において、電線2は、芯線21と芯線21の周囲を覆う絶縁被覆22とを備える。即ち、本実施形態は、電線2が、絶縁電線である場合の事例である。
芯線21は、例えば、銅又はアルミニウム等の金属を主成分とする線材である。絶縁被覆22は、例えば、ポリエチレン、塩化ビニル又はポリアミド系ナイロンなどを主成分とする合成樹脂の部材である。
<端子付きシールド電線:端子>
端子3は、電線接続部31と相手側接続部32とを備える。電線接続部31は、端子3における一方の端部に形成されている。相手側接続部32は、端子3における他方の端部に形成されている。
本実施形態において、端子3は、銅を主成分とする金属の部材である。しかしながら、端子3が、アルミニウム等の銅以外の金属を主成分とする金属の部材である場合も考えられる。
電線接続部31は、電線2の端部に接続される部分である。本実施形態では、電線接続部31は、電線2の絶縁被覆22から延び出た芯線21に接続される。即ち、電線接続部31は、端子3と電線2とを電気的に接続する部分である。なお、本実施形態において、電線接続部31が、さらに、電線2の絶縁被覆22に接続される部分を含んでいる場合も考えられる。
また、本実施形態では、端子3は、電線2の端部にかしめられて接続された電線接続部31を備える。即ち、電線接続部31は、電線2の端部の芯線21の周囲を覆うようにかしめられることによって、電線2の芯線21に圧着されている。なお、電線接続部31が、電線2の端部の絶縁被覆22の周囲を覆うようにかしめられることによって、電線2の絶縁被覆22に圧着されている部分を含む場合も考えられる。また、電線接続部31が、電線2の端部に超音波溶接又は熱溶接等の溶接によって接続されている場合も考えられる。
相手側接続部32は、相手側部材91に接続可能な部分である。本実施形態は、相手側部材91が、端子3を固定する端子台である場合の事例である。そして、端子3と相手側部材91とが、ボルト締結によって接続される場合の事例である。そのため、本実施形態において、相手側接続部32には、ボルト締結用のボルト孔321が形成されている。
<端子付きシールド電線:シールド部材>
シールド部材4は、導電性を有する部材である。シールド部材4は、電線2の周囲を覆っている。本実施形態では、電線2の絶縁被覆22の外周面に沿う状態で、電線2の周囲を覆っている。即ち、本実施形態において、シールド部材4は、電線2の周囲を覆う筒状の部材である。
シールド部材4は、例えば、銅線などの素線が編まれた編組線であることが考えられる。また、シールド部材4が、筒状に形成された銅又はアルミニウム等の金属の膜であることも考えられる。
シールド部材4は、少なくとも電線2の端部の周囲を覆う部材であることが考えられる。なお、本実施形態において、シールド部材4は、電線2の長手方向に沿って電線2の全長に亘って設けられている。即ち、シールド部材4は、電線2の全長に亘って、その周囲を覆っている。しかしながら、シールド部材4が、電線2の端部の周囲のみを覆う場合も考えられる。また、シールド部材4が、異なる複数種類のシールド部材を含む場合も考えられる。例えば、シールド部材4が、電線2の両端部の周囲をそれぞれ覆う編組線と電線2の両端部を繋ぐ部分を覆う筒状の金属の膜(金属パイプ)とを含む場合等が考えられる。
<端子付きシールド電線:筐体用接続部材>
筐体用接続部材5は、シールド部材4に電気的に接続されている。そして、筐体用接続部材5は、金属の筐体92に接続可能な固定部51を含んでいる。また、本実施形態において、筐体用接続部材5は、シールド部材4に接続されるかしめ部52を含んでいる。
本実施形態において、筐体用接続部材5は、板状の金属の部材である。本実施形態の筐体用接続部材5は、金属製のブラケットと称することもできる。
本実施形態においては、筐体用接続部材5は、ばね材で形成されている。このため、本実施形態の筐体用接続部材5は、可撓性を有する。筐体用接続部材5を形成するばね材は、例えば、ステンレスばね材(SUSばね)又は銅合金ばね材等が考えられる。
かしめ部52は、シールド部材4によって周囲を覆われた電線2を挿通可能な孔を含む。そして、シールド部材4によって周囲を覆われた電線2がこの孔に挿通された状態で、かしめ部52がシールド部材4にかしめられる。これにより、かしめ部52とシールド部材4とが接続され、また、筐体用接続部材5が、シールド部材4に電気的に接続される。
また、図4に示される例では、シールド部材4とかしめ部52との間の一部に隙間が形成されるように、かしめ部52には、欠け部521が形成されている。図4に示される例では、シールド部材4の周方向において、シールド部材4とかしめ部52との間には、3箇所の隙間が形成されている。即ち、かしめ部52には、3箇所の欠け部521が設けられている。シールド部材4とかしめ部52との間の隙間は、後述するモールド部材6を形成する流動状の樹脂が、筐体用接続部材5の一方の主面側から他方の主面側へ流れ込むことを可能にする。
固定部51は、筐体用接続部材5における金属の筐体92に接続される部分である。固定部51と筐体92とが接続されることにより、筐体92が筐体用接続部材5を介してシールド部材4と電気的に接続される。
本実施形態は、筐体92と筐体用接続部材5とが、ボルト締結によって接続される場合の事例である。従って、本実施形態では、筐体用接続部材5の固定部51には、ボルト孔510が形成されている。
また、本実施形態では、固定部51は、電線2の長手方向に交差する方向にかしめ部52から突出して形成されている。なお、図1〜5に示される例では、固定部51は、電線2の長手方向の上方にかしめ部52から突出して形成されている。しかしながら、固定部51が、電線2の長手方向の下方にかしめ部52から突出して形成されている場合又は電線2の長手方向の側方へ突出して形成されている場合等も考えられる。
本実施形態において、固定部51とかしめ部52とは、曲げ許容部50によって繋がっている。即ち、本実施形態において、筐体用接続部材5は、さらに曲げ許容部50を含んでいる。曲げ許容部50は、かしめ部52に対し固定部51の位置を変位可能にする部分である。筐体用接続部材5における曲げ許容部50の詳細については、後述する。
<シールド部材:シース部>
本実施形態では、端子付きシールド電線1は、シース部7を備えている。シース部7は、シールド部材4の外側に形成された絶縁性の部材である。
シース部7は、例えば、ポリエチレン、塩化ビニル又はポリアミド系ナイロンなどを主成分とする合成樹脂の部材である。
<端子付きシールド電線:モールド部材>
モールド部材6は、電線2と端子3とが接続している部分及びシールド部材4と筐体用接続部材5とが接続している部分を覆う樹脂の部材である。モールド部材6は、例えば、PPS(ポリフェニレンスルファイド)樹脂、PPA(ポリフタルアミド)樹脂、LCP樹脂(液晶ポリマー)、フェノール系、ポリエステル系、ポリアミド系又はエポキシ系の樹脂で形成された部材であることが考えられる。
本実施形態では、モールド部材6は、電線2の端部の芯線21と端子3における芯線21に接続された電線接続部31とシールド部材4にかしめられて接続された筐体用接続部材5におけるかしめ部52とを覆う樹脂の部材である。図3に示されるように、モールド部材6は、電線2の端部の絶縁被覆22、電線2の端部のシールド部材4及びシールド部材4の外側に形成されたシース部7も覆っている。
本実施形態では、例えば、端子3が端部に接続され、かつ、電線2の周囲を覆うシールド部材4に筐体用接続部材5が接続された状態の電線2における筐体用接続部材5が設けられた箇所よりも中間側の部分から電線2の端部に接続された端子3における電線接続部31に亘る領域をインサート領域としてモールド部材6が形成される。即ち、このインサート領域に供給された流動状の樹脂が硬化することにより、モールド部材6が形成される。
そして、流動状の樹脂が硬化しモールド部材6が形成されることによって、電線2と端子3とが固定される。即ち、電線2に対する端子3の相手側接続部32が固定される。
また、流動状の樹脂が硬化しモールド部材6が形成されることによって、シールド部材4と筐体用接続部材5とが固定される。より具体的には、シールド部材4に対する筐体用接続部材5のかしめ部52の位置が固定される。
また、本実施形態では、筐体用接続部材5のかしめ部52には、欠け部521が形成されている。このため、流動状の樹脂は、シールド部材4と筐体用接続部材5のかしめ部52の欠け部521との間の隙間を通り、筐体用接続部材5における一方の主面側から他方の主面側へ流れる。これにより、本実施形態では、筐体用接続部材5を境にモールド部材6が分断されていない。即ち、本実施形態では、1つのモールド部材6が、電線2、端子3、シールド部材4、シース部7及び筐体用接続部材5の一部を一括して覆っている。この場合、各部材間の物理的な連結がより強まる。
また、本実施形態においては、モールド部材6は、電線2の端部の芯線21と端子3の電線接続部31とを密封する。従って、電線2の端部と端子3の電線接続部31との接続部分に水等の液体が侵入することを抑制できる。本実施形態では、1つのモールド部材6が、電線2、端子3、シールド部材4、シース部7及び筐体用接続部材5の一部を一括して覆っているため、液体の侵入をより抑制できる。
また、図5に示される例のように、モールド部材6を、相手側部材91の取り囲む筐体92に形成された開口部93を塞ぐように嵌めることにより、端子付きシールド電線1を筐体92に固定することも可能である。
即ち、本実施形態において、モールド部材6は、金属の筐体92の開口部93と嵌り合うことが可能な形状に形成されている。なお、筐体92に形成された開口部93は、相手側部材91に接続された状態の端子付きシールド電線1における電線2が引き出される部分である。
また、図5に示されるように、端子付きシールド電線1が、さらに、モールド部材6の周囲を覆うように取り付けられたゴムバンド69を備えている場合も考えられる。この場合、ゴムバンド69が開口部93とモールド部材6との間に挟まれるように、モールド部材6が開口部93に嵌められることにより、モールド部材6と開口部93との間に比較的大きな隙間が生じてしまうことを抑制できる。
<端子付きシールド電線:筐体用接続部材(曲げ許容部)>
曲げ許容部50は、モールド部材6に覆われたシールド部材4と筐体用接続部材5とが接続している部分に対し固定部51を変位可能にする部分である。
即ち、本実施形態において、曲げ許容部50は、モールド部材6に覆われていることによりシールド部材4に対して固定された筐体用接続部材5のかしめ部52に対し、筐体用接続部材5の固定部51を変位可能にする部分である。そして、本実施形態では、筐体用接続部材5の曲げ許容部50は、ばね形状である。
図1〜5に示されるように、本実施形態において、曲げ許容部50は、コイルばね形状に形成されている。本実施形態では、曲げ許容部50の一端は、かしめ部52と連結している。また、曲げ許容部50の他端は、固定部51と連結している。
そして、本実施形態において、コイル状に形成された曲げ許容部50の軸心方向は、電線2の長手方向に沿うように形成されている。即ち、曲げ許容部50は、かしめ部52から電線2の外周面側へ張り出し、電線2と並列に並んだコイルばね形状の部分を含んでいる。本実施形態では、曲げ許容部50は、かしめ部52から電線2の長手方向の上方へ張り出している。しかしながら、曲げ許容部50が、かしめ部52から電線2の長手方向の側方へ張り出している場合又は下方へ張り出している場合等も考えられる。
なお、コイル状に形成された曲げ許容部50の軸心方向が、電線2の長手方向に沿うように形成されているとは、図1〜5に示されるように、コイル状の曲げ許容部50の軸心方向と電線2の長手方向とが平行である場合及びコイル状の曲げ許容部50の軸心方向と電線2の長手方向とが概ね平行である場合を意味する。
また、本実施形態では、電線2の長手方向において、筐体用接続部材5のかしめ部52の位置(即ち、筐体用接続部材5と電線2とが接続している部分の位置)と、固定部51の位置とが、異なっている。即ち、曲げ許容部50は、かしめ部52に接続されている一方の端部から電線2の長手方向に沿って延びて形成されている。そして、曲げ許容部50の先端(即ち、他方の端部)に固定部51が設けられている。なお、本実施形態では、曲げ許容部50は、かしめ部52に接続されている一方の端部から端子3側(電線2の先端側)へ延びて形成されている。この場合、電線2の長手方向において、筐体用接続部材5のかしめ部52の位置(即ち、筐体用接続部材5と電線2とが接続している部分の位置)は、固定部51の位置よりも電線2の中間側に設けられている。しかしながら、曲げ許容部50が、かしめ部52に接続されている一方の端部から端子3側と反対側(電線2の中間側)へ延びて形成されている場合も考えられる。この場合、電線2の長手方向において、固定部51の位置は、筐体用接続部材5のかしめ部52の位置よりも電線2の中間側に設けられる。また、電線2の長手方向において、筐体用接続部材5のかしめ部52の位置と固定部51の位置とが同じである場合も考えられる。
本実施形態では、曲げ許容部50が、電線2の長手方向及びこの長手方向に直交する方向において、伸縮するように変形することが可能である。そのため、曲げ許容部50は、モールド部材6に覆われたシールド部材4と筐体用接続部材5とが接続している部分に対し固定部51を、電線2の長手方向及びこの長手方向に直交する方向に沿って変位可能にする。また、本実施形態では、筐体用接続部材5が、ばね材で形成されているため、モールド部材6に覆われたシールド部材4と筐体用接続部材5とが接続している部分に対する固定部51の変位量をより大きくすることが可能である。
なお、本実施形態では、コイル状に形成された曲げ許容部50の軸心方向が、電線2の長手方向に沿うように形成されている。このため、本実施形態は、固定部51を、モールド部材6に覆われたシールド部材4と筐体用接続部材5とが接続している部分に対し電線2の長手方向に沿って、比較的大きく変位させたい場合に有効である。しかしながら、コイル状に形成された曲げ許容部50の軸心方向が、電線2の長手方向に直交する方向に沿うように形成されている場合も考えられる。この場合、固定部51を、モールド部材6に覆われたシールド部材4と筐体用接続部材5とが接続している部分に対し電線2の長手方向に直交する方向に沿って、比較的大きく変位させたい場合に有効である。
<端子付きシールド電線>
本実施形態の端子付きシールド電線1は、相手側部材91に接続される端子3と筐体92に接続される固定部51を含んでいる。相手側部材91は、筐体92の内部に設けられている。筐体92において、端子付きシールド電線1の筐体用接続部材5の固定部51との接続予定箇所は、筐体92の外周面に設けられている。
例えば、まず、モールド部材6と筐体92の開口部93とが嵌まりあった状態で、端子付きシールド電線1の端子3の相手側接続部32が、相手側部材91に接続される。本実施形態では、相手側部材91と相手側接続部32に形成されたボルト孔321とが重なった状態でボルト締結されることにより、相手側部材91と相手側接続部32とが接続される。
端子3と相手側部材91とが接続されることにより、開口部93とモールド部材6とが嵌まりあう状態が持続する。即ち、相手側部材91及び筐体92に対して端子付きシールド電線1が固定される。
そして、本実施形態では、開口部93とモールド部材6とが嵌まりあった状態で、筐体92の外周面に設けられた固定部51の接続予定箇所の位置と筐体用接続部材5の固定部51の位置とを合わせることができる。筐体用接続部材5が、電線2の長手方向及びこの長手方向に直交する方向において、固定部51を変位可能にする柔軟な曲げ許容部50を含むためである。これにより、本実施形態では、筐体92の接続予定箇所と筐体用接続部材5の固定部51のボルト孔510とを正確に重ねた状態で、ボルト締結によって固定部51と筐体92とを接続することができる。
以上のように、本実施形態においては、相手側部材91の寸法公差、相手側部材91と端子3との接続位置の寸法公差或いは筐体92と固定部51との接続位置の寸法公差等によって生じる筐体92の接続予定箇所と端子付きシールド電線1の固定部51との位置ズレを、柔軟な曲げ許容部50で吸収することが可能となる。
<効果>
本実施形態において、端子付きシールド電線1は、シールド部材4に接続され、金属の筐体92に接続可能な固定部51を含む筐体用接続部材5を備える。そして、筐体用接続部材5が、モールド部材6に覆われたシールド部材4と筐体用接続部材5とが接続している部分(かしめ部52)に対し固定部51を変位可能にする曲げ許容部50を含む。この場合、電線2の端部に接続された端子3の相手側接続部32に対する筐体用接続部材5の固定部51の位置が一定とならない。筐体用接続部材5における固定部51は、モールド部材6から突出しており、また、筐体用接続部材5が、モールド部材6に覆われた筐体用接続部材5におけるシールド部材4との接続部分に対し固定部51が変位可能となるように柔軟に形成されている曲げ許容部50を含むためである。即ち、電線2の端部に接続された端子3の相手側接続部32と相手側部材91とが接続されている場合において、筐体用接続部材5における柔軟に形成された曲げ許容部50は、筐体用接続部材5の固定部51と金属の筐体92における固定部51との接続予定箇所との位置ズレを吸収する。即ち、本実施形態の端子付きシールド電線1は、端子付きシールド電線1と相手側部材91との接続位置の寸法公差又は相手側部材91の寸法公差を吸収することが可能となる。
また、本実施形態において、筐体用接続部材5の曲げ許容部50が、ばね形状である。この場合、金属の筐体92に接続されるとき、筐体用接続部材5の曲げ許容部50が弾性変形し、筐体92における固定部51の接続予定箇所との位置ズレを吸収する。
また、本実施形態では、筐体用接続部材5の固定部51と筐体92とが接続している状態において、曲げ許容部50は、元の形状に戻ろうとする。この場合、曲げ許容部50が弛んでしまうことを抑制できる。これにより、筐体92と端子付きシールド電線1との固定状態をより強固にすることが可能となる。また、筐体92付近に配設される部材と筐体用接続部材5の曲げ許容部50との接触も抑制できる。
また、本実施形態において、筐体用接続部材5は、ばね材で形成されている。この場合、筐体用接続部材5が、より柔軟に形成される。そのため、モールド部材6に覆われた筐体用接続部材5におけるシールド部材4との接続部分(かしめ部52)に対する固定部51の位置の変位量をより大きくすることができる。また、筐体用接続部材5をなるべく厚くしつつ、より大きく変形させることも可能である。
また、本実施形態において、端子付きシールド電線1は、シールド部材4の外側に形成された絶縁性のシース部7をさらに備える。この場合、シールド部材4が絶縁される。
<第2実施形態>
次に、図6,7を参照しつつ、第2実施形態に係る端子付きシールド電線1Aについて説明する。端子付きシールド電線1Aは、第1実施形態と異なる筐体用接続部材5Aを備える。図6は、端子付きシールド電線1Aの一部切り欠き側面図である。図7は、端子付きシールド電線1Aにおけるシールド部材4Aと筐体用接続部材5Aとの接続部分を拡大した一部分解拡大図である。なお、図6,7において、図1〜5に示される構成要素と同じ構成要素は、同じ参照符号が付されている。
本実施形態では、端子付きシールド電線1Aは、電線2、端子3、シールド部材4A、筐体用接続部材5A、モールド部材6及びシース部7を備える。本実施形態の端子付きシールド電線1Aは、第1実施形態と異なるシールド部材4A及び筐体用接続部材5Aを含む。以下、本実施形態における第1実施形態と異なる点について説明する。
本実施形態において、筐体用接続部材5Aは、シールド部材用導体15と固定部51Aとを含む。また、筐体用接続部材5Aに、シールド部材用導体15の周囲を覆う絶縁部材16が設けられている。シールド部材用導体15は、曲げ許容部50としてシールド部材4Aに電気的に接続された部分を含む柔軟な部材である。
本実施形態において、筐体用接続部材5Aにおけるシールド部材用導体15は、シールド部材4Aと別体の芯線である。また、絶縁部材16は、芯線の周囲を覆う絶縁被覆である。
即ち、本実施形態において、筐体用接続部材5における曲げ許容部50は、絶縁電線である。即ち、シールド部材用導体15は、絶縁電線の芯線である。また、絶縁部材16は、絶縁電線の絶縁被覆である。シールド部材用導体15の芯線は、電線2の芯線21と同様、銅又はアルミニウム等の金属を主成分とする線材であることが考えられる。また、シールド部材用導体15は、単線である場合又は複数の線材が撚り合わされた撚り線である場合等が考えられる。また、絶縁部材16は、電線2の絶縁被覆22と同様、ポリエチレン、塩化ビニル又はポリアミド系ナイロンなどを主成分とする合成樹脂の部材であることが考えられる。
固定部51Aは、シールド部材用導体15におけるシールド部材4Aに接続された部分に対し反対側の端部に接続されている。また、固定部51Aは、シールド部材用導体15と別体の部材である。
本実施形態においては、固定部51Aとして、端子3と同形状の端子が採用されている。即ち、本実施形態の固定部51A(端子)は、シールド部材用導体15(芯線)に接続される接続部を有している。図6に示される例において、固定部51Aは、シールド部材用導体15に圧着されて接続されている。即ち、固定部51Aは、シールド部材用導体15に圧着可能な圧着片を有している。しかしながら、シールド部材用導体15と固定部51Aとが、超音波溶接又は熱溶接等によって接続されている場合も考えられる。また、固定部51Aが、シールド部材用導体15の周囲を絶縁部材16(絶縁被覆)に圧着可能な被覆用の圧着片を有している場合も考えられる。また、本実施形態において、固定部51Aが、端子3と異なる形状の端子であることも考えられる。
また、図6,7に示される例は、シールド部材4Aとして、筒状の編組線が採用されている場合の事例である。そして、本実施形態では、シールド部材4Aには、シールド部材4Aの編組線の内周面側から外周面側に貫通する貫通孔40Aが形成されている。そして、この貫通孔40Aには、電線2が挿通されている。
貫通孔40Aは、シールド部材4Aの編組線の網目間の部分が、拡大して形成された孔であることが考えられる。また、貫通孔40Aは、筒状の編組線の側面の一部を切り取ることにより形成された孔である場合も考えられる。
本実施形態では、シールド部材4Aにおける貫通孔40Aが形成された部分よりも先端側(端子3側)の部分が、電線2の長手方向に直交する方向に向けられる。そして、このシールド部材4Aにおける貫通孔40Aが形成された部分よりも先端側の部分に、シールド部材用導体15が接続される。本実施形態では、シールド部材4Aにおける貫通孔40Aが形成された部分よりも先端側の部分が、シールド部材用導体15の周囲を覆った状態で、導体のリング状のかしめ部材17にかしめられることにより、シールド部材4Aとシールド部材用導体15とが物理的及び電気的に接続される。なお、図7に示される例では、シールド部材用導体15のみにかしめ部材17が接触するようにして、筐体用接続部材5Aとシールド部材4Aとが接続されている。しかしながら、シールド部材用導体15及び絶縁部材16の両方とかしめ部材17とが接触した状態で、筐体用接続部材5Aとシールド部材4Aとが接続されている場合も考えられる。
また、本実施形態において、かしめ部材17によって接続されたシールド部材4Aと筐体用接続部材5Aとの接続部分は、モールド部材6によって覆われている。また、本実施形態では、シールド部材用導体15の周囲を覆う絶縁部材16の一部もその周囲が、モールド部材6によって覆われている。この場合、かしめ部材17によって接続されたシールド部材4Aと筐体用接続部材5Aとの接続部分に水等の液体がかかってしまうことを抑制できる。
また、シールド部材4Aと筐体用接続部材5Aのシールド部材用導体15とが超音波溶接又は熱溶接等によって接続されている場合も考えられる。また、第1実施形態と同様、シールド部材4Aが、筒状に形成された銅又はアルミ二ウム等の金属の膜である場合も考えられる。
<効果>
本実施形態においては、筐体用接続部材5Aが、柔軟なシールド部材用導体15(曲げ許容部50)を含む。そのため、シールド部材用導体15を曲げることにより、シールド部材用導体15におけるシールド部材4Aに接続された部分に対し反対側の端部に接続されている固定部51Aの位置を変位させることができる。即ち、かしめ部材17によって接続されたシールド部材4Aと筐体用接続部材5Aとの接続部分に対する固定部51Aの位置を変位させることができる。これにより、電線2の端部に接続された端子3の相手側接続部32と相手側部材91とが接続されている場合において、筐体用接続部材5Aにおける柔軟に形成されたシールド部材用導体15(曲げ許容部50)は、筐体用接続部材5Aの固定部51Aと金属の筐体92における固定部51Aとの接続予定箇所との位置ズレを吸収する。即ち、第1実施形態と同様、端子付きシールド電線1Aは、端子付きシールド電線1Aと相手側部材91との接続位置の寸法公差又は相手側部材の寸法公差を吸収することが可能となる。
また、本実施形態において、筐体用接続部材5Aが、曲げ許容部50としてシールド部材4Aに電気的に接続された部分を含む柔軟なシールド部材用導体15と、シールド部材用導体15と別体の部材でありシールド部材用導体15におけるシールド部材4Aに接続された部分に対し反対側の端部に接続された固定部51Aと、を含む。また、筐体用接続部材5Aが、シールド部材用導体15の周囲を覆う絶縁部材16をさらに備える。この場合、シールド部材用導体15が柔軟であるため、シールド部材用導体15におけるモールド部材6で覆われたシールド部材4Aとのかしめ部材17により接続された部分に対し反対側の端部に接続された固定部51Aの位置が、電線2の端部に接続された端子3の相手側接続部32に対し一定とならない。これにより、端子付きシールド電線1Aと相手側部材91との接続位置の寸法公差又は相手側部材91の寸法公差を吸収することが可能となる。
また、本実施形態において、筐体用接続部材5Aが、シールド部材用導体15として芯線を含む。また、筐体用接続部材5Aが、さらに、絶縁部材16として芯線の周囲を覆う絶縁被覆を備える。この場合、絶縁電線を、筐体用接続部材5Aとして使用することができる。
また、本実施形態において、シールド部材4Aには、編組線の内周面側から外周面側に貫通しシールド対象の電線2が挿通された貫通孔40Aが形成されている。この場合、編組線における貫通孔40Aが形成された部分よりも先端側の筒状の部分を筐体用接続部材5Aのシールド部材用導体15を覆うようにしてかしめ部材17でかしめることにより、簡易にシールド部材用導体15とシールド部材4Aとを接続させることができる。
また、本実施形態では、固定部51Aとして、端子(圧着端子)が採用されている。この場合、既存の部材を用いて、端子付きシールド電線1Aと相手側部材91との接続位置の寸法公差又は相手側部材91の寸法公差を吸収することが可能な端子付きシールド電線1Aを作ることができる。そのため、端子付きシールド電線1Aの製造コストをより抑制することができる。
<第3実施形態>
次に、図8,9を参照しつつ、第3実施形態に係る端子付きシールド電線1Bについて説明する。端子付きシールド電線1Bは、第1実施形態及び第2実施形態と異なる筐体用接続部材5Bを備える。図8は、端子付きシールド電線1Bの一部切り欠き側面図である。図9は、端子付きシールド電線1Bにおける筐体用接続部材5Bを拡大した拡大図である。なお、図8,9において、図1〜7に示される構成要素と同じ構成要素は、同じ参照符号が付されている。
本実施形態では、端子付きシールド電線1Bは、電線2、端子3、シールド部材4B、筐体用接続部材5B、モールド部材6及びシース部7を備える。本実施形態の端子付きシールド電線1Bは、第1実施形態及び第2実施形態と異なるシールド部材4B及び筐体用接続部材5Bを含む。以下、本実施形態における第1実施形態及び第2実施形態と異なる点について説明する。
本実施形態において、シールド部材4Bは、筒状の編組線である。シールド部材4Bの編組線は、上述のように、銅線などの素線が編まれて形成される。また、シールド部材4Bには、第2実施形態と同様、電線2が挿通可能な貫通孔40Aが形成されている。
筐体用接続部材5Bは、シールド部材用導体15Bと固定部51Bとを含む。また、筐体用接続部材5Bに、シールド部材用導体15Bの周囲を覆う絶縁部材16Bが設けられている。シールド部材用導体15Bは、曲げ許容部50としてシールド部材4Bに電気的に接続された部分を含む柔軟な部材である。
本実施形態において、シールド部材用導体15Bは、シールド部材4Bから連続的に延びる編組線が電線2の外方へ引き出されて形成される部分である。即ち、シールド部材用導体15Bは、編組線において電線2の周囲を覆う部分から電線2の長手方向に直交する方向に沿って電線2から張り出した部分である。
本実施形態では、シールド部材4Bにおける貫通孔40Aが形成された部分よりも先端側の部分が、シールド部材用導体15Bを成す。即ち、本実施形態においては、筒状の編組線のうち電線2の周囲を覆う部分を、シールド部材4Bと定義している。そして、筒状の編組線における電線2の周囲を覆う部分から電線2の外方へ引き出された部分を、筐体用接続部材5Bにおけるシールド部材用導体15Bと定義している。そして、シールド部材用導体15Bとシールド部材4との間には、貫通孔40Aが形成されている。即ち、貫通孔40Aを境界として、シールド部材4Bとシールド部材用導体15Bとが連続的に繋がっている。
また、本実施形態において、絶縁部材16Bは、収縮チューブ160Bが収縮した部材である。収縮チューブ160Bが収縮した状態の絶縁部材16Bは、シールド部材用導体15Bの周囲を覆っている。なお、図9において、収縮チューブ160Bは、二点鎖線(仮想線)で示されている。
絶縁部材16Bを構成する収縮チューブ160Bは、例えば、熱収縮チューブであることが考えられる。熱収縮チューブは、例えば、ポリオレフィン系樹脂もしくはナイロン系樹脂などの合成樹脂からなる筒状の部材である。熱収縮チューブは、公知の種々の方法で生産できるが、例えば、押し出し成形によりごく細い筒状に成形された樹脂部材が、放射線を照射された状態で太い筒状へ引き伸ばされることによって得られる。このようにして得られた熱収縮チューブは、加熱された場合、引き伸ばされる前の細い筒状まで収縮する形状記憶特性を有する。
また、収縮チューブ160Bとして、内側に接着剤層が形成された熱収縮チューブが採用される場合も考えられる。この場合、熱収縮チューブの内側の接着剤層は、例えば、変性オレフィン系又はポリエステル系のホットメルト接着剤等の熱可塑性接着剤の層であることが考えられる。また、収縮チューブ160Bとして、ゴムチューブが採用されている場合等も考えられる。
本実施形態において、固定部51Bは、固定部51Aと同様の構造を有する。固定部51Bは、シールド部材用導体15Bにおけるシールド部材4側の反対側の端部に接続されている。即ち、固定部51Bは、筒状の編組線において、電線2の長手方向に直交する方向に沿って電線2から張り出した部分の先端に接続されている。
そして、シールド部材用導体15Bの周囲を覆う絶縁部材16Bの一部が、モールド部材6によって覆われている。即ち、シールド部材用導体15Bを覆う絶縁部材16Bの一方の端部(固定部51Bが形成されていない側の端部)は、モールド部材6の内側に収容されるように設けられている。
本実施形態においては、筐体用接続部材5Bが、柔軟なシールド部材用導体15B(曲げ許容部50)を含む。なお、柔軟なシールド部材用導体15Bは、編組線である。そのため、シールド部材用導体15Bを曲げることにより、シールド部材用導体15Bにおけるシールド部材4Bに接続された部分に対し反対側の端部に接続されている固定部51Bの位置を変位させることができる。即ち、シールド部材4Bと筐体用接続部材5Bとの接続部分(境界部分)に対する固定部51Bの位置を変位させることができる。これにより、電線2の端部に接続された端子3の相手側接続部32と相手側部材91とが接続されている場合において、筐体用接続部材5Bにおける柔軟に形成されたシールド部材用導体15B(曲げ許容部50)は、筐体用接続部材5Bの固定部51Bと金属の筐体92における固定部51Bの接続予定箇所との位置ズレを吸収する。
<効果>
本実施形態においても、第2実施形態と同様、端子付きシールド電線1Bは、端子付きシールド電線1Bと相手側部材91との接続位置の寸法公差又は相手側部材の寸法公差を吸収することが可能となる。
また、本実施形態において、筐体用接続部材5Bが、曲げ許容部50としてシールド部材4Bに電気的に接続された部分を含む柔軟なシールド部材用導体15Bと、シールド部材用導体15Bと別体の部材でありシールド部材用導体15Bにおけるシールド部材4Bに接続された部分に対し反対側の端部に接続された固定部51Bと、を含む。また、筐体用接続部材5Bが、シールド部材用導体15Bの周囲を覆う絶縁部材16Bをさらに備える。この場合、シールド部材用導体15Bが柔軟であるため、シールド部材用導体15Bにおけるモールド部材6で覆われたシールド部材4Bとの電気的に接続された部分に対し反対側の端部に接続された固定部51Bの位置が、電線2の端部に接続された端子3の相手側接続部32に対し一定とならない。これにより、端子付きシールド電線1Bと相手側部材91との接続位置の寸法公差又は相手側部材91の寸法公差を吸収することが可能となる。
また、本実施形態において、シールド部材4Bが、筒状の編組線である。そして、筐体用接続部材5Bが、シールド部材4Bの編組線の一部で形成されるシールド部材用導体15Bを含む。また、筐体用接続部材5Bは、さらに、絶縁部材16Bとして収縮チューブ160Bが収縮した部材であり収縮した状態で編組線のシールド部材用導体15Bの周囲を覆うシールド部材用導体15Bと別体の部材を備える。この場合、シールド部材4Bの編組線の一部を筐体用接続部材5Bの曲げ許容部50として利用することができる。即ち、端子付きシールド電線1Bの部品点数をより抑制することができる。
また、本実施形態において、シールド部材4Bには、編組線の内周面側から外周面側に貫通しシールド対象の電線2が挿通された貫通孔40Aが形成されている。この場合、編組線における貫通孔40Aが形成された部分よりも先端側の部分をそのまま筐体用接続部材5Bにおけるシールド部材用導体15Bに利用することが可能となる。即ち、編組線の編組みを解く作業を抑制できる。
<第4実施形態>
次に、図10を参照しつつ、第4実施形態に係る端子付きシールド電線1Cについて説明する。端子付きシールド電線1Cは、電線2、端子3、シールド部材4C、筐体用接続部材5A、モールド部材6及びシース部7を備える。本実施形態においては、シールド部材4Cと筐体用接続部材5Aとの接続部分の構造が、第1実施形態〜第3実施形態と異なる。図10は、端子付きシールド電線1Cの一部切り欠き図である。なお、図10において、図1〜9に示される構成要素と同じ構成要素は、同じ参照符号が付されている。
本実施形態は、シールド部材4Cが筒状の編組線である場合の事例である。本実施形態では、シールド部材4Cに貫通孔40Aが形成されていない。
本実施形態では、シールド部材4Cを構成する編組線の端子3側の部分の一部の編組みが解かれている。そして、編組線における編組みが解かれた部分に対して筐体用接続部材5Aのシールド部材用導体15が接続されている。
本実施形態においても、端子付きシールド電線1Cと相手側部材91との接続位置の寸法公差又は相手側部材91の寸法公差を吸収することが可能となる。
<応用例>
第1実施形態において、かしめ部52に1つの欠け部521が形成されている場合、2つの欠け部521が形成されている場合又は4つ以上の欠け部521が形成されている場合も考えられる。また、かしめ部52に欠け部521が形成されていない場合も考えられる。また、モールド部材6が分断されている場合も考えられる。
また、第1実施形態において、シールド部材4と筐体用接続部材5とが、超音波溶接又は熱溶接等の溶接によって接続されている場合も考えられる。
また、相手側部材91が、端子台以外の場合も考えられる。例えば、相手側部材91が、端子である場合又はコネクタである場合等が考えられる。
なお、本発明に係る端子付きシールド電線は、各請求項に記載された発明の範囲において、以上に示された各実施形態及び応用例を自由に組み合わせること、或いは、各実施形態及び応用例を適宜、変形する又は一部を省略することによって構成されることも可能である。
1 端子付きシールド電線
15 シールド部材用導体
16 絶縁部材
160B 収縮チューブ
2 電線
3 端子
31 電線接続部
32 相手側接続部
4 シールド部材
5 筐体用接続部材
50 曲げ許容部
51 固定部
6 モールド部材
7 シース部

Claims (8)

  1. 電線と、
    一方の端部に形成され前記電線の端部に接続された電線接続部と他方の端部に形成され相手側部材に接続可能な相手側接続部とを備える端子と、
    導電性を有し前記電線の周囲を覆うシールド部材と、
    前記シールド部材に電気的に接続され、金属の筐体に接続可能な固定部を含む筐体用接続部材と、
    前記電線と前記端子の前記電線接続部とが接続している部分及び前記シールド部材と前記筐体用接続部材とが接続している部分を覆う樹脂のモールド部材と、を備え、
    前記筐体用接続部材が、前記モールド部材に覆われた前記シールド部材と前記筐体用接続部材とが接続している部分に対し前記固定部を変位可能にする曲げ許容部を含む、端子付きシールド電線。
  2. 請求項1に記載の端子付きシールド電線であって、
    前記筐体用接続部材の前記曲げ許容部が、ばね形状である、端子付きシールド電線。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の端子付きシールド電線であって、
    前記筐体用接続部材は、ばね材で形成されている、端子付きシールド電線。
  4. 請求項1に記載の端子付きシールド電線であって、
    前記筐体用接続部材が、前記曲げ許容部として前記シールド部材に電気的に接続された部分を含む柔軟なシールド部材用導体と、前記シールド部材用導体と別体の部材であり前記シールド部材用導体における前記シールド部材に接続された部分に対し反対側の端部に接続された前記固定部と、を含み、
    前記筐体用接続部材に、前記シールド部材用導体の周囲を覆う絶縁部材が設けられている、端子付きシールド電線。
  5. 請求項4に記載の端子付きシールド電線であって、
    前記シールド部材用導体が、前記シールド部材と別体の芯線であり、
    前記絶縁部材が、前記芯線の周囲を覆う絶縁被覆である、端子付きシールド電線。
  6. 請求項4に記載の端子付きシールド電線であって、
    前記シールド部材が、筒状の編組線であり、
    前記シールド部材用導体が、前記シールド部材から連続的に延びる前記編組線が前記電線の外方へ引き出されて形成される部分であり、
    前記絶縁部材が、収縮した状態で前記シールド部材用導体の周囲を覆う収縮チューブが収縮した部材である、端子付きシールド電線。
  7. 請求項6に記載の端子付きシールド電線であって、
    前記編組線における前記シールド部材と前記シールド部材用導体との間に、前記編組線の内周面側から外周面側に貫通し前記電線が挿通された孔が形成されている、端子付きシールド電線。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の端子付きシールド電線であって、
    前記シールド部材の外側に形成された絶縁性のシース部をさらに備える、端子付きシールド電線。
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