JP2016056132A - 1,2−ジフルオロエチレンの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】工業的に実施可能な方法で、効率的かつ経済的に1,2‐ジフルオロエチレンを製造する方法の提供。【解決手段】水素化触媒の存在下に1−クロロ−1,2−ジフルオロエチレンと水素とを気相で反応させる1,2−ジフルオロエチレンの製造方法。【選択図】なし
Description
本発明は、1,2−ジフルオロエチレンの製造方法に関する。
近年、温室効果ガス規制の高まりによって、より低い地球温暖化係数(GWP)を有する代替フロンが求められており、1,2−ジフルオロエチレン(HFO−1132)が注目されている。なお、本明細書において、ハロゲン化炭化水素については化合物名の後の括弧内にその化合物の略称を記すが、本明細書では必要に応じて化合物名に代えてその略称を用いることもある。
上記HFO−1132を製造する方法としては、例えば、1,2−ジクロロ−1,2−ジフルオロエチレン(CFO−1112)を水素化触媒存在下に水素化脱塩素反応によりHFO−1132を得る以下の反応式(3)による方法が知られている(特許文献1参照)。
しかしながら、CFO−1112の水素化脱塩素反応によりHFO−1132を得るためには、原料のCFO−1112中の塩素原子の2原子を水素原子に置換することから、水素を過剰量反応器に供給する必要があった。そのため、反応器サイズが大きくなることが問題であった。また、例えば、特許文献1に示される目的生成物としてのHFO−1132の選択性は55%程度であり、決して高いと言えるものではない。
さらに、塩素が置換される際には、塩化水素が副生し、HFO−1132の1モルを製造する際に2モルの塩化水素が生じることから、多量の塩化水素の処理が問題であった。
このように、冷媒HFO−1132を工業的に効率よく製造する方法については、いまだ知られていないのが現状である。
このように、冷媒HFO−1132を工業的に効率よく製造する方法については、いまだ知られていないのが現状である。
本発明は、工業的に、効率よく1,2−ジフルオロエチレン(HFO−1132)を製造する方法を提供することを目的とする。
本発明は、1−クロロ−1,2−ジフルオロエチレン(HCFO−1122a)と水素とを気相で水素化触媒に接触させることにより反応させる1,2−ジフルオロエチレン(HFO−1132)の製造方法を提供する。
本発明の製造方法によれば、工業的に効率的よく1,2−ジフルオロエチレン(HFO−1132)を製造できる。また、本発明の方法によれば、上記公知技術の反応式(3)で示されるCFO−1112の水素化脱塩素反応によりHFO−1132を得る場合の理論当量と比較して、反応器に供給する原料ガスの合計は2/3に低減される点で利点がある。また、塩化水素の発生量も反応式(3)による方法に比べて半減する点において利点がある。
以下に本発明の実施の形態を説明する。
本発明のHFO−1132の製造方法は、以下の反応式(1)で示されるHCFO−1122aの水素化脱塩素反応である。
本発明のHFO−1132の製造方法は、以下の反応式(1)で示されるHCFO−1122aの水素化脱塩素反応である。
HCFO−1122aは、含フッ素化合物の製造原料または中間体として用いられることが知られる化合物である。例えば、Zhurnal Organicheskoi Khimii, 18(5), 938-45; 1982に示されるように、有機アルカリ試薬を使用して、1,2−ジクロロ−1,2−ジフルオロエタン(HCFC−132)を脱塩酸反応させる方法が知られている。
また、例えば、HCFC−132を相間移動触媒の存在下にアルカリ水溶液と接触させることにより脱塩酸させることでも、HCFO−1122aが製造可能である。
さらに、特許文献1に示されるCFO−1112の水素化脱塩素反応により、HFO−1132と共に得られるHCFO−1122aを用いることも可能である。HCFO−1122aは、上記各方法で製造されたものに限定されず、使用可能である。
本発明の製造方法において、水素化触媒の存在下にHCFO−1122aと水素を気相で反応させる方法は特に制限されない。該接触反応は、水素化触媒が配設された反応の場、通常、水素化触媒が収容された反応器内にHCFO−1122aと水素とを供給することで行われる。なお、以下の説明において、特に断りのない限りHCFO−1122aと水素は気相の状態である。また、反応の場は、水素化触媒が収容された反応器として説明する。
本発明の製造方法は、連続式の製造方法であっても、バッチ式の製造方法であってもよい。連続式の製造方法において、HCFO−1122aと水素との水素化触媒が収容された反応器への供給、反応器内での原料と水素化触媒との接触および、HFO−1132およびHClの前記反応器からの取り出しは、いずれも連続的に行われる。
バッチ式の製造では、HCFO−1122aと水素の供給は、どちらかが先であっても、または同時であってもよい。すなわち、HCFO−1122aと水素のいずれか一方の供給の際に、反応器内に他方が供給されていない場合でも、先に供給された成分が反応器内に滞留中に、後から供給される成分が供給され、HCFO−1122aと水素が反応器内で水素化触媒と所定の時間接触すればよい。
本発明の製造方法は、製造効率の点で連続式の方法であることが好ましい。以下、特に断らない限り、本発明の方法を連続式の製造に適用する実施形態について説明する。
本発明の製造方法を連続式で行う場合、反応器へのHCFO−1122aと水素の供給は別々に行ってもよく予め混合して行ってもよい。本発明の製造方法においては、上記反応式(1)による、HCFO−1122aに対する必要な水素の理論当量は1当量である。
本発明の方法において反応器に供給するHCFO−1122aと水素の割合は、HCFO−1122aの1モルに対して水素が0.01〜10.0モルの割合であることが好ましい。すなわち、反応器に供給するHCFO−1122aの供給量に対する水素の供給量のモル比(HCFO−1122aの供給モル量、水素の供給モル量をそれぞれ「HCFO−1122a」、「水素」で表した場合の「水素/HCFO−1122a」は、0.01〜10.0が好ましい。
また、原料成分の転化率を高めるという観点から水素/HCFO−1122aは、好ましくは0.1以上、より好ましくは、0.3以上であり、特に好ましくは0.5以上である。副生物の発生を抑制するという観点からは水素/HCFO−1122aは、好ましくは4.0以下、より好ましくは2.0以下、特に好ましくは1.0以下である。
なお、連続式の製造方法を採る本実施形態では、水素/HCFO−1122a(モル比)は、単位時間当たりのモル流量の比で表わされる。
なお、連続式の製造方法を採る本実施形態では、水素/HCFO−1122a(モル比)は、単位時間当たりのモル流量の比で表わされる。
本発明の方法に用いる水素化触媒としては、反応式(1)による水素化脱塩素反応を触媒する作用を有する触媒であれば特に制限されない。水素化触媒として具体的には、パラジウム単体、パラジウムを含む合金、パラジウムとパラジウム以外の金属との混合物等のパラジウムを含む触媒が好ましい。これらの触媒のうちでも、パラジウムとパラジウム以外の金属との混合物は耐久性の点で有利である。水素化触媒は1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
パラジウムを含む合金としては、パラジウムの含有量が通常50原子%以上、好ましくは80原子%以上である合金が好ましく、パラジウムと組合せる金属としては、白金および/またはロジウムが好ましい。
パラジウムとパラジウム以外の金属との混合物におけるパラジウム以外の他の金属(以下、単に「他の金属」ともいう。)としては、第8族元素、例えば、鉄、ルテニウム、オスミウム、第9族元素、例えば、コバルト、ロジウム、イリジウム、第10族元素、例えば、ニッケル、白金、および金等が挙げられる。他の金属は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。パラジウムと他の金属の割合は、パラジウム100質量部に対して、0.01〜50質量部が好ましい。
水素化触媒は、担体に担持して用いることが好ましい。水素化触媒として2種以上の成分を組み合せて用いる場合は、予め2種以上の成分を混合した混合物を担体に担持させて用いてもよく、成分毎に別の担体に担持させたものを混合して用いてもよい。なお、本明細書において、水素化触媒が、2種以上の混合物、例えば、パラジウムと他の金属との混合物からなるとは、担体に担持させる形態においては、パラジウムと他の金属とを別々の担体に担持させて混合した態様を含むものである。
水素化触媒を担持させる担体としては、触媒を十分に担持できる担体であれば特に制限されない。具体的には、活性炭、金属酸化物等が挙げられる。金属酸化物としてはアルミナ、ジルコニア、シリカ等が挙げられる。これらのうちでも、活性、耐久性、反応選択性の点から、活性炭が好ましい。
活性炭としては、木材、木炭、果実殻、ヤシ殻等の植物原料や、泥炭、亜炭、石炭等の鉱物原料等から得られる活性炭が挙げられる。水素化触媒を担持させる担体としては、触媒耐久性の点から、植物原料から得られる活性炭が好ましく、ヤシ殻活性炭が特に好ましい。活性炭の形状としては、長さ2〜10mm程度の成形炭、4〜50メッシュ程度の破砕炭、粒状炭等が挙げられ、活性の点から、4〜20メッシュの破砕炭、または長さ2〜5mmの成形炭が好ましい。
水素化触媒を担体に担持させる場合の水素化触媒の担持量は、担体の100質量部に対して、0.1〜10質量部が好ましく、0.5〜2質量部がより好ましい。水素化触媒の担持量が0.1質量部以上であれば、原料化合物であるHCFO−1122aと水素との反応における転化率が十分に向上する。水素化触媒の担持量が10質量部以下であれば、反応熱による水素化触媒の過剰な温度上昇を抑制しやすく、副生物の生成を低減しやすい。水素化触媒を担体に担持させる方法は、従来公知の方法を用いればよい。
HCFO−1122aと水素を反応させる反応器としては、後述する温度および圧力に耐えるものであって、水素化触媒、好ましくは、水素化触媒を担持させた担体(以下、「触媒担持担体」ともいう。)を収容して触媒層を形成できるものであれば、形状および構造は特に限定されない。
具体的には、触媒を用いて気相反応を行うための公知の反応器が特に制限なく使用でき、例えば、円筒状の縦型反応器が挙げられる。反応器の材質としては、ガラス、鉄、ニッケル、鉄もしくはニッケルを主成分とする合金等が挙げられる。反応器は、反応器内部の温度を調節できる手段を備えていることが好ましい。例えば、反応器外部に熱媒または冷媒を流通させることができるジャケットを備えた二重管構造であってもよく、電気ヒータ等の加熱手段を反応器の外部または内部に備えていてもよい。
このような反応器内に水素化触媒、好ましくは触媒担持担体が収容されて、反応の場としての触媒層が形成される。水素化触媒、好ましくは触媒担持担体は、固定床型または流動床型のいずれの形式で収容されていてもよい。また、固定床型である場合、水平固定床型または垂直固定床型のいずれであってもよいが、多成分より構成される混合ガスにおいて、比重差により場所によって各成分の濃度分布が生じることを防ぎやすいことから、垂直固定床型であることが好ましい。
触媒担持担体を用いる場合、反応器内の所定の領域に触媒担持担体を充填することにより、反応器内に触媒層が形成される。触媒層における触媒担持担体の充填密度は、0.5〜1g/cm3が好ましく、0.6〜0.8g/cm3がより好ましい。触媒担持担体の充填密度が0.5g/cm3以上であれば、単位容積当たりの触媒担持担体の充填量が多く、反応させるガス量を多くすることができるため、生産性が向上する。触媒担持担体の充填密度が1g/cm3以下であれば、反応熱による触媒層の過剰な温度上昇を抑制しやすく、副生物の生成を低減しやすい。触媒担持担体の充填部分は、反応器内に1つあってもよく、2つ以上あってもよい。
反応器に供給されたHCFO−1122aと水素は、予め混合されている場合はそのまま、またその供給が別々である場合は、通常、反応器入口付近で混合されて原料混合ガスとして、入口側から出口方向に触媒層を通過するように流通する。反応器を流通するガスは触媒層の上流側では原料混合ガスであり、下流側では反応生成ガスである。反応器に供給される際のHCFO−1122aおよび水素の温度と圧力は、別々であっても混合されていても同様の温度、圧力、例えば、0〜200℃、0〜2MPaが好ましい。
また、過剰の温度上昇や触媒の劣化を抑制するために、反応を窒素等の不活性ガスで希釈して実施してもよい。
HCFO−1122aと水素とを気相で反応させるために、触媒層温度は、HCFO−1122aと水素からなる原料混合ガスの露点以上の温度とされる。ここで、本明細書において、触媒層温度とは、前記反応器に付帯した加熱手段を用いて、その温度を維持している触媒層の温度である。また、原料の反応率の観点から触媒層温度が低いと原料の反応率が下がる傾向にあるため、効率良く反応を実施するためには触媒層を維持する温度が、40℃以上が好ましく、50℃以上がより好ましく、60℃以上がさらに好ましく、70℃以上がもっとも好ましい。また、高温では触媒の耐久性が低下するため、触媒層温度は400℃以下、好ましくは350℃以下に維持されることが望ましい。なお、本明細書においては、触媒層温度を初期反応温度ともいう。
触媒層に供給された原料混合ガスが反応すると、反応熱が発生する。原料混合ガスは触媒層の一部の領域で反応するため、触媒層の一部の領域は他の触媒層領域よりも高温となる。原料混合ガスが反応している領域を反応域といい、反応域の最高温度を反応域温度という。本発明においては、該触媒層の反応域温度を上記供給された原料混合ガスの反応温度とする。
この反応域の触媒活性は経時的に低下するので、通常、反応域は原料混合ガスの入口から、ガスの流れ方向の下流側に徐々に移動していく。そのため、反応域温度(反応温度)は、運転初期においては、触媒層の入口側に差し込み型の温度計の計測部を位置させておき、反応の進行とともに、該計測部を出口側に移動させて測定することが望ましい。
また、上記のように触媒活性が経時的に低下し、反応域が触媒層の出口側に移動するにしたがい、反応域温度が低下し、原料ガスの反応率が低下する。原料ガスの反応率の低下を抑制し反応域温度を維持することが望ましく、例えば前記加熱手段を用いて触媒層温度を徐々に上昇させることで反応域温度を維持することができる。
上記反応域温度、すなわち反応温度は、原料の転化率の観点から180℃以上が好ましく、200℃以上がより好ましい。また、選択率の観点から200℃以上が好ましく、220℃以上がより好ましく、240℃以上がさらに好ましい。また、触媒耐久性の点から、反応域温度(反応温度)は400℃以下が好ましく、より好ましくは370℃以下、さらに350℃以下が特に好ましい。上下限の組合せとしては、180〜400℃が好ましく、200〜370℃がより好ましく、250〜350℃が特に好ましい。
なお、上記反応においては、原料消費量による反応器の負荷や上記した触媒活性の変化により反応域温度が変化する。そのため反応域の温度を上記範囲で維持すべく、原料消費量による反応器の負荷や触媒活性に応じて前記加熱手段を用いて触媒層温度を調節することが望ましい。
本発明の実施形態において、HCFO−1122aの水素化脱塩素反応の際の、反応器内の圧力はゲージ圧で0〜2.0MPaが好ましく、0〜1.0MPaがより好ましい。
HCFO−1122aと水素からなる原料混合ガスの水素化触媒との接触時間(T)は、下式(A)で表され、一般に4〜120秒間が好ましく、原料の転化率の点からは15秒間以上がより好ましく、30秒間以上が特に好ましい。また、反応器効率の点から接触時間は90秒間以下がより好ましく、60秒間以下が特に好ましい。なお、この接触時間は、反応器に導入されるガス量と触媒層の体積から計算される。本発明においては、該接触時間(T)を上記原料混合ガスの反応時間とする。
接触時間(T)=(W/100)×VG/V …(A)
式(A)中、Wは、触媒層を流通する全ガス中の原料混合ガスの濃度(モル%)であり、VGは、触媒層を流通する全ガスの流量(mL/秒)であり、Vは触媒層の体積(mL)である。
式(A)中、Wは、触媒層を流通する全ガス中の原料混合ガスの濃度(モル%)であり、VGは、触媒層を流通する全ガスの流量(mL/秒)であり、Vは触媒層の体積(mL)である。
水素化脱塩素反応において水素と反応させる原料化合物、本発明においてはHCFO−1122aの触媒層における線速度(u)は下式(B)で表される。
線速度(u)=(W/100)×VG/S …(B)
式(B)中、Wは、触媒層を流通する全ガス中の原料化合物ガスの濃度(モル%)であり、VGは、触媒層を流通する全ガスの流量(cm3/秒)であり、Sは、ガスの流通方向に対する触媒層の断面積(cm2)である。
線速度(u)=(W/100)×VG/S …(B)
式(B)中、Wは、触媒層を流通する全ガス中の原料化合物ガスの濃度(モル%)であり、VGは、触媒層を流通する全ガスの流量(cm3/秒)であり、Sは、ガスの流通方向に対する触媒層の断面積(cm2)である。
HCFO−1122aの触媒層における線速度uは0.1〜100cm/秒であることが好ましく、1〜30cm/秒であることがより好ましい。HCFO−1122aの線速度uが0.1cm/秒以上であれば、生産性が向上する。HCFO−1122aの線速度uが100cm/秒以下であれば、HCFO−1122aと水素との反応における転化率が向上する。
ここで、上記のようにして連続して使用され触媒層の上流側から下流側にいたる層全体の触媒活性が低下した触媒層は、新しいものに交換されるかまたは公知の再生技術により再生処理して使用される。これにより反応器内の触媒層の触媒活性を所定のレベルに維持することが可能である。
反応器の出口から排出される反応生成ガスには目的物質であるHFO−1132の他に種々の副生物とHClが含まれる。HClを除去するために、反応生成ガスは通常、アルカリ洗浄された後、脱水処理が施される。本明細書においては、このようにして得られる脱HCl後のガスを出口ガスという。
上記HCFO−1122aの水素化脱塩素反応においては、HFO−1132を含む組成物を上記出口ガスとして得ることができる。出口ガスに含有されるHFO−1132以外の化合物としては、未反応原料であるHCFO−1122aに加えて、1,2−ジフルオロエタン(HFC−152)、フルオロエタン(HFC−161)、メタン、1,1−ジフルオロエチレン(HFO−1132a、VdF)、1,1−ジフルオロエタン(HFC−152a)、1−クロロ−1,1−ジフルオロエタン(HCFC−142b)、1,2−ジクロロ−1,2−ジフルオロエタン(HCFC−132)、フルオロエチレン(HFO−1141)等が挙げられる。
出口ガスに含まれるHFO−1132以外の上記成分は、蒸留等の既知の手段により、望まれる程度に除去することができる。そして、分離されたHCFO−1122aは原料の一部としてリサイクルが可能である。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
なお、以下に記載する転化率とは、反応ガスのガスクロマトグラフィ分析で得られるGC面積から計算される中のHCFO−1122a由来の各成分に対するHCFO−1122aのモル組成がX%であるとき、(100−X)%をHCFO−1122aの転化率といい、各成分の選択率とは、反応したHCFO−1122aのうちで、HCFO−1122a以外の各成分に転化したのは各々何%かをいう。各成分の選択率は、各成分のモル組成/HCFO−1122aの転化率で計算される。比較例におけるCFO−1112の転化率、選択率も同様に算出される。
(実施例1)
内径2.3cm、長さ50cmのステンレス製の反応器に、ヤシ殻活性炭の100質量部に対して0.5質量部のパラジウムを担持させたパラジウム担持活性炭を充填して、高さ40cmの触媒層を形成した。触媒層体積は166mLであった。触媒層におけるパラジウム担持活性炭の充填密度は、0.74g/cm3であった。
内径2.3cm、長さ50cmのステンレス製の反応器に、ヤシ殻活性炭の100質量部に対して0.5質量部のパラジウムを担持させたパラジウム担持活性炭を充填して、高さ40cmの触媒層を形成した。触媒層体積は166mLであった。触媒層におけるパラジウム担持活性炭の充填密度は、0.74g/cm3であった。
こうして形成された反応器内の触媒層を電気ヒータによって初期反応温度を80℃に設定し、内圧(ゲージ圧)0.04MPaで、HCFO−1122aと水素からなる原料組成物(以下、原料(I)ともいう)の水素/HCFO−1122a(モル比)を1.0とし、0.445mol/hrの流量で反応器に供給した。以下、圧力はいずれもゲージ圧とする。反応が進行し、触媒層の反応域の温度(反応温度)は226℃となった。なお、反応域の温度は触媒層内に熱電対を挿入して測定した。また、原料(I)の流量と触媒層の体積から原料(I)の触媒層との接触時間(T)(反応時間)は60秒間とした。
反応器の出口から排出された反応生成ガスを、アルカリ洗浄してから脱水処理した後、ガスクロマトグラフィで分析して、出口ガスに含まれるガス成分のモル組成を計算した。また、出口ガスのモル組成を基にして、HCFO−1122aの転化率、各成分の選択率を求めた。また、求めたHCFO−1122aの転化率とHFO−1132の選択率から、HFO−1132の製造量を計算した。
(実施例2)
原料(I)中の水素/HCFO−1122a(モル比)を0.5に変更した以外、上記実施例1と同様の操作を行った。実施例2では、触媒層の反応域の温度(反応温度)は224℃であった。
原料(I)中の水素/HCFO−1122a(モル比)を0.5に変更した以外、上記実施例1と同様の操作を行った。実施例2では、触媒層の反応域の温度(反応温度)は224℃であった。
(実施例3)
原料(I)中の水素/HCFO−1122a(モル比)を2.0に変更した以外、上記実施例1と同様の操作を行った。実施例3では、触媒層の反応域の温度(反応温度)は231℃であった。
原料(I)中の水素/HCFO−1122a(モル比)を2.0に変更した以外、上記実施例1と同様の操作を行った。実施例3では、触媒層の反応域の温度(反応温度)は231℃であった。
(実施例4)
反応器内の触媒層を電気ヒータによって130℃に変更した以外、上記実施例1と同様の操作を行った。実施例4では、触媒層の反応域の温度(反応温度)は281℃であった。
反応器内の触媒層を電気ヒータによって130℃に変更した以外、上記実施例1と同様の操作を行った。実施例4では、触媒層の反応域の温度(反応温度)は281℃であった。
(実施例5)
水素/HCFO−1122a(モル比)が1.0からなる原料(I)を0.890mol/hrの流量に変更した以外、上記実施例1と同様の操作を行った。実施例5では、触媒層の反応域の温度(反応温度)は243℃であった。また、原料(I)の流量と触媒層の体積から原料(I)の触媒層との接触時間(T)(反応時間)は30秒間とした。各実施例における製造条件および出口ガス分析結果を表1に示す。
水素/HCFO−1122a(モル比)が1.0からなる原料(I)を0.890mol/hrの流量に変更した以外、上記実施例1と同様の操作を行った。実施例5では、触媒層の反応域の温度(反応温度)は243℃であった。また、原料(I)の流量と触媒層の体積から原料(I)の触媒層との接触時間(T)(反応時間)は30秒間とした。各実施例における製造条件および出口ガス分析結果を表1に示す。
上記表1において、HCl副生量とは、HCFO−1122aからHFO−1132、メタン、VdF、HFO−1141、HFC−152およびHFC−161へと変換される際に副生するHClの量であり、HCFO−1122aの転化率×上記各成分の選択率の和で算出される。
また、上記表1におけるHCl副生単位とは、各実施例において、HFO−1132を1g製造する際に、副生するHClの質量であり、値が小さい程、処理が必要となるHClの副生量が少ないことを意味する。
(比較例)CFO−1112の水素還元
粒状活性炭の100質量部に対して2.0質量部のパラジウムを担持させたパラジウム担持活性炭を充填した、内径2.0cm、体積160mLのニッケル製円筒形反応器を350℃に温度調節し、大気圧下で、CFO−1112と水素からなる原料組成物(以下、原料(II)ともいう)の水素/HCFO−1112(モル比)を5.0とし、0.5mol/hrの流量で反応器に供給した。反応器の出口から排出された有機蒸気を、ガスクロマトグラフィで分析して、出口ガスに含まれるガス成分のモル組成を計算した。また、原料(II)の触媒層との接触時間(T)は51秒間とされた。結果を表2に示す。
粒状活性炭の100質量部に対して2.0質量部のパラジウムを担持させたパラジウム担持活性炭を充填した、内径2.0cm、体積160mLのニッケル製円筒形反応器を350℃に温度調節し、大気圧下で、CFO−1112と水素からなる原料組成物(以下、原料(II)ともいう)の水素/HCFO−1112(モル比)を5.0とし、0.5mol/hrの流量で反応器に供給した。反応器の出口から排出された有機蒸気を、ガスクロマトグラフィで分析して、出口ガスに含まれるガス成分のモル組成を計算した。また、原料(II)の触媒層との接触時間(T)は51秒間とされた。結果を表2に示す。
本発明の製造方法によれば、工業的に実施可能な方法で、効率的かつ経済的に、冷媒として有用なHFO−1132を製造できる。
Claims (8)
- 水素化触媒の存在下に1−クロロ−1,2−ジフルオロエチレンと水素とを気相で反応させることを特徴とする1,2−ジフルオロエチレンの製造方法。
- 前記水素化触媒が、パラジウム単体、パラジウムを含む合金、およびパラジウムとパラジウム以外の金属との混合物からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の1,2−ジフルオロエチレンの製造方法。
- 前記水素化触媒は担体に担持され、前記担体が、活性炭、アルミナ、ジルコニアおよびシリカからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1または2に記載の1,2−ジフルオロエチレンの製造方法。
- 前記活性炭が、植物原料から得られる活性炭および/または鉱物原料から得られる活性炭である請求項3に記載の1,2−ジフルオロエチレンの製造方法。
- 前記担体の100質量部に担持される前記水素化触媒の量が、0.05〜10質量部である請求項3または4に記載の1,2−ジフルオロエチレンの製造方法。
- 前記反応に供する1−クロロ−1,2−ジフルオロエチレンと水素の比率が、1−クロロ−1,2−ジフルオロエチレンの1モルに対して水素の0.1〜10.0モルである請求項1〜5のいずれか一項に記載の1,2−ジフルオロエチレンの製造方法。
- 前記1−クロロ−1,2−ジフルオロエチレンと水素との反応温度が180℃〜400℃である請求項1〜6のいずれか一項に記載の1,2−ジフルオロエチレンの製造方法。
- 前記1−クロロ−1,2−ジフルオロエチレンと水素との反応時間が、4〜120秒間である請求項1〜7のいずれか一項に記載の1,2−ジフルオロエチレンの製造方法。
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