JP2016055814A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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大玄 恒川
Dae-Hyun Tsunekawa
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Abstract

【課題】ウェット旋回性能とドライ操安性能とをバランス良く改善した空気入りタイヤを提供することを目的とする。
【解決手段】車両装着各側において、互いに平行な第1の溝14b及び第2の溝14cと、第1の溝14bから、第2の溝14cの側であって、かつ、第1の溝14bの延在方向の一方側又は他方側に延在して、陸部内で終端する、複数の第1のサイプ16a及び第2のサイプ16bと、第2の溝14cから、第1の溝14bの側であって、かつ、第1の溝14bの延在方向の一方側又は他方側に延在して、陸部内で終端する、複数の第3のサイプ16c及び第4のサイプ16dと、を備える。第1のサイプ16a、第2のサイプ16b、第3のサイプ16c及び第4のサイプ16dのうちの少なくとも1つは面取りされている。
【選択図】図1

Description

本発明は、ウェット路面における旋回性能(以下、「ウェット旋回性能」と称する場合がある)と乾燥路面における操縦安定性能(以下、「ドライ操安性能」と称する場合がある)とをバランス良く改善した空気入りタイヤに関する。
周方向溝から延在する複数の傾斜溝(サイプを含む)がタイヤ周方向の一方側のみならず他方側にも延在する場合には、当該周方向溝によって区画形成される陸部のエッジ付近で、タイヤ周方向において摩耗のばらつき(偏摩耗)が生ずることが知られている。この偏摩耗を改善すべく、タイヤ幅方向に対してタイヤ周方向の一方側に傾斜する第一サイプ群と、他方側に傾斜する第二サイプ群と、をタイヤ周方向に規則的に形成することが知られている(特許文献1参照)。
特開2012−171513号公報
近年では、耐偏摩耗性能を確保するとともに、特に、ウェット旋回性能やドライ操安性能を改善する技術の開発が要請されている。しかしながら、特許文献1に記載の技術では、サイプの面積が全体として小さいため、排水性能を十分に確保することができず、ウェット路面において優れた旋回性能を発揮することができるか不明である。
一方、排水性能を確保すべく溝面積を増大させると、陸部の剛性が低下し、乾燥路面における操縦安定性能が低下する。
本発明は、上記事情に鑑みてなされてものであって、ウェット旋回性能とドライ操安性能とをバランス良く改善した空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明の空気入りタイヤは、車両装着各側において、タイヤ周方向に対して傾斜する第1の溝と、上記第1の溝と平行に延在する第2の溝と、上記第1の溝から、上記第2の溝の側であって、かつ、上記第1の溝の延在方向の一方側に延在して、陸部内で終端する、複数の第1のサイプと、上記第1の溝から、上記第2の溝の側であって、かつ、上記第1の溝の延在方向の他方側に延在して、陸部内で終端する、複数の第2のサイプと、上記第2の溝から、上記第1の溝の側であって、かつ、上記第1の溝の延在方向の一方側に延在して、陸部内で終端する、複数の第3のサイプと、上記第2の溝から、上記第1の溝の側であって、かつ、上記第1の溝の延在方向の他方側に延在して、陸部内で終端する、複数の第4のサイプと、を備える。上記第1のサイプ、上記第2のサイプ、上記第3のサイプ及び上記第4のサイプのうちの少なくとも1つは面取りされている。
本発明に係る空気入りタイヤでは、基準となる2本の溝間に所定の4本のサイプを配設することを前提とし、上記サイプの少なくともいずれかに面取りを施している。その結果、本発明に係る空気入りタイヤによれば、ウェット旋回性能とドライ操安性能とをバランス良く改善することができる。
図1は、本発明に係る空気入りタイヤのトレッド表面の一例を示す平面図である。 図2は、図1に示す面取りサイプ16aの断面図である。 図3は、図1に示す面取りサイプ16dの断面図である。 図4は、図1に示すトレッド表面の変形例を示す平面図である。 図5は、図1に示すトレッド表面の変形例を示す平面図である。
以下に、本発明に係る空気入りタイヤの実施の形態(以下に示す、基本形態及び付加的形態1から7)を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、これらの実施の形態は、本発明を限定するものではない。また、上記実施の形態の構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。さらに、上記実施の形態に含まれる各種形態は、当業者が自明の範囲内で任意に組み合わせることができる。
[基本形態]
以下に、本発明に係る空気入りタイヤについて、その基本形態を説明する。以下の説明において、タイヤ径方向とは、空気入りタイヤの回転軸と直交する方向をいい、タイヤ径方向内側とはタイヤ径方向において回転軸に向かう側、タイヤ径方向外側とはタイヤ径方向において回転軸から離れる側をいう。また、タイヤ周方向とは、上記回転軸を中心軸とする周り方向をいう。さらに、タイヤ幅方向とは、上記回転軸と平行な方向をいい、タイヤ幅方向内側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面(タイヤ赤道線)に向かう側、タイヤ幅方向外側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面から離れる側をいう。なお、タイヤ赤道面とは、空気入りタイヤの回転軸に直交するとともに、空気入りタイヤのタイヤ幅の中心を通る平面である。
図1は、本発明の実施形態に係る空気入りタイヤのトレッド表面を示す平面図である。なお、図1の符号CLはタイヤ赤道面を示し、符号E、E´は、それぞれ、空気入りタイヤの接地端線を示す。また、図1に示すトレッドパターンは、タイヤ赤道面CLのタイヤ幅方向両側間で対称なパターンである。
空気入りタイヤ1のトレッド部10はゴム材(トレッドゴム)から構成される。タイヤ径方向最外部に位置するトレッド部10の表面(トレッド表面12)は、車両走行時に路面と接触する。また、図1に示すように、トレッド表面12には所定模様のトレッドパターンが形成されている。
トレッド表面12には、タイヤ周方向に対して傾斜する第1の溝と、第1の溝と平行に延在する第2の溝とが配設されている。ここで、図1においては、溝14bを第1の溝とした場合には、溝14a又は溝14cが第2の溝であり、溝14cを第1の溝とした場合には、溝14b又は溝14dが第2の溝であり、溝14dを第1の溝とした場合には、溝14c又は溝14eが第2の溝であり、溝14eを第1の溝とした場合には、溝14d又は溝14fが第2の溝である。以下では、これらの代表例として、溝14bを第1の溝とするとともに、溝14cを第2の溝として説明する。なお、図1に示す例では、第1の溝と第2の溝は、いずれも、タイヤ赤道面CLを跨ぎ、かつ、両接地端線E、E´よりもタイヤ幅方向外側まで連続的に延在している。
第1の溝14b及び第2の溝14cは、3mm以上25mm以下の溝幅を有する。ここで、溝幅とは、溝が延在する方向に垂直な方向に測定した溝寸法(最大値)を意味する。また、第1の溝14b及び第2の溝14cは、5mm以上10mm以下の溝深さを有する。ここで、溝深さとは、溝がないとした場合におけるタイヤプロファイルラインからタイヤ径方向に測定した溝寸法(最大値)を意味する。
図1に示すように、トレッド表面12には、第1の溝14bから、第2の溝14cの側であって、かつ、第1の溝14bの延在方向の一方側(タイヤ幅方向内側)に延在して、陸部内で終端する、複数の第1のサイプ16aが形成されている。
また、トレッド表面12には、第1の溝14bから、第2の溝14cの側であって、かつ、第1の溝14bの延在方向の他方側(タイヤ幅方向外側)に延在して、陸部内で終端する、複数の第2のサイプ16bが形成されている。
さらに、トレッド表面12には、第2の溝14cから、第1の溝14bの側であって、かつ、第1の溝14bの延在方向の一方側(タイヤ幅方向内側)に延在して、陸部内で終端する、複数の第3のサイプ16cが形成されている。
加えて、トレッド表面12には、第2の溝14cから、第1の溝14bの側であって、かつ、第1の溝14bの延在方向の他方側(タイヤ幅方向外側)に延在して、陸部内で終端する、複数の第4のサイプ16dが形成されている。
そして、第1のサイプ16a、第2のサイプ16b、第3のサイプ16c及び第4のサイプ16dのうちの少なくとも1つ、図1に示すところでは第1のサイプ16a及び第4のサイプ16dが面取りされている。
図2は、図1に示す面取りサイプ16aの断面図であり、具体的には、図1の線A−A´断面図(第1のサイプ16aの延在方向に垂直な方向に沿った断面図)である。図2に示すように、面取りサイプ16aはテーパ状に面取りされている。面取りサイプ16aは面取り部X1とサイプ部Y1とから成る。
面取りサイプ16aの延在方向に垂直な方向における面取り部16aの寸法L1は0.5mm〜3.0mmとすることができる。タイヤ径方向における面取り部X1の寸法D1は1mm〜4mmとすることができる。面取りサイプ16aの延在方向に垂直な方向におけるサイプ部Y1の寸法L2は0.3mm〜2.0mmとすることができる。タイヤ径方向におけるサイプ部Y1の寸法D2は2mm〜5mmとすることができる。図2に示す面取りサイプ16aの溝底までの深さ(D1+D2)は、第1の溝14b及び第2の溝14cの深さよりも1.7mm以上短くすることができる。
図3は、図1に示す面取りサイプ16dの断面図であり、具体的には、図1の線B−B´断面図(第4のサイプ16dの延在方向に垂直な方向に沿った断面図)である。図3に示すように、面取りサイプ16dはR状に面取りすることができる。なお、面取り部X2の曲率半径は1mm〜5mmとすることができる。サイプ部Y2の寸法は、図2のサイプ部Y1と同様である。
なお、図2、3に示すサイプの断面形状は、本実施の形態における一例であり、第1のサイプ16aと第4のサイプ16dとのいずれもが、図2(図3)に示す断面を有していてもよい。また、第1のサイプ16aが図3に示す断面を有し、かつ、第4のサイプ16dが図2に示す断面を有していてもよい。
(作用等)
本実施の形態においては、図1に示すように、第1の溝14b及び第2の溝14cから延在する複数のサイプ16a、16b、16c、16dが第1の溝14b又は第2の溝14cの延在方向の一方側のみならず他方側にも延在するが、これらの異方性サイプ(延在方向が異なるサイプを意味する)が基準となる溝14b、14cに対して規則的に形成されている。これにより、第1の溝14b又は第2の溝14cの延在方向における陸部の偏摩耗を抑制することができる。
このような前提の下、本実施の形態においては、第1の溝14b又は第2の溝14cから延在する、サイプ16a、16b、16c、16dが形成され、かつ、これらのサイプは陸部内で終端している。このように、第1の溝14bと第2の溝14cとの間に、溝ではなくサイプを形成したことで、サイプ以外の通常の溝を配設した場合に比べて、陸部剛性を高くすることができる(作用1)。また、サイプ16a、16b、16c、16dを、第1の溝14b又は第2の溝14cの延在方向の両側に延在させることで、残留コーナリングフォースの発生を抑制することができる(作用2)。さらに、サイプ16a、16b、16c、16dを、第1の溝14b又は第2の溝14cの延在方向の両側に延在させることで、これらのサイプによって形成される複数の陸部エッジを、特定の方向にのみならず、複数の方向に延在させることができる(作用3)。
次に、本実施の形態においては、サイプ16a、16b、16c、16dのうちの少なくとも1つを面取りしている。これにより、過度に溝面積を少なくすることなく、溝面積を十分に確保することができる(作用4)。
このため、本実施の形態においては、上記作用3、4が相まってウェット路面における旋回性能(ウェット旋回性能)を改善することができる。また、上記作用1、2が相まって、乾燥路面における操縦安定性能(ドライ操安性能)を改善することができる。なお、ここでいうドライ操安性能とは、特に、乾燥路面上での直進性能をいう。
従って、本実施の形態の空気入りタイヤによれば、上記作用1から4が相まって、ウェット旋回性能とドライ操安性能とをバランス改善することができる。なお、図1に示すトレッド表面12は、第1の溝と第2の溝が、タイヤ赤道面CLを跨いで両接地端にわたり連続的に延在しているタイプであるが、本願構成の設定上、上記作用1〜4による効果は、図1の車両装着各側でそれぞれ発揮される効果である。また、本実施の形態は、第1の溝と第2の溝との間に区画形成された陸部であって所定のサイプが形成された陸部が、タイヤ周方向に1つしかない場合(図1において陸部B1にしか所定のサイプが形成されていない場合)は勿論、このような陸部がタイヤ周方向に複数ある場合も含まれる。
また、本実施の形態は上記のタイプに限られない。即ち、本実施の形態は、図4(図1に示すトレッド表面の変形例)に示すように、車両装着各側において、それぞれ、第1の溝(代表例として溝18b又は溝20b)と第2の溝(代表例として溝18c又は溝20c)が、タイヤ赤道面CLから各接地端線E、E´よりもタイヤ幅方向外側まで延在しているタイプも含む。換言すれば、図4に示すタイプは、タイヤ赤道面CL付近では、車両装着各側に延在する溝18、20がタイヤ周方向において交互に配設されている例である。図4において図1と同じ符号は、図1に示す構成部材と同じ構成部材を示すものとする。
図4に示すタイプによっても、図1に示すタイプと同様に、上記作用1から4が相まって、ウェット旋回性能とドライ操安性能とをバランス改善することができる。
なお、以上に示す、本実施の形態に係る空気入りタイヤは、図示しないが、従来の空気入りタイヤと同様の子午断面形状を有する。ここで、空気入りタイヤの子午断面形状とは、タイヤ赤道面と垂直な平面上に現れる空気入りタイヤの断面形状をいう。本実施の形態の空気入りタイヤは、タイヤ子午断面視で、タイヤ径方向内側から外側に向かって、ビード部、サイドウォール部、ショルダー部及びトレッド部を有する。そして、上記空気入りタイヤは、例えば、タイヤ子午断面視で、トレッド部から両側のビード部まで延在して一対のビードコアの周りで巻回されたカーカス層と、上記カーカス層のタイヤ径方向外側に順次形成された、ベルト層及びベルト補強層とを備える。
また、本実施の形態の空気入りタイヤは、通常の各製造工程、即ち、タイヤ材料の混合工程、タイヤ材料の加工工程、グリーンタイヤの成型工程、加硫工程及び加硫後の検査工程等を経て得られるものである。本実施の形態の空気入りタイヤを製造する場合には、特に、加硫用金型の内壁に、例えば、図1又は図4に示すトレッド部に形成される溝(サイプを含む)及び陸部に対応する凸部及び凹部を形成し、この金型を用いて加硫を行う。
[付加的形態]
次に、本発明に係る空気入りタイヤの上記基本形態に対して、任意選択的に実施可能な、付加的形態1から7を説明する。
(付加的形態1)
基本形態においては、上記第1の溝と上記第2の溝との中間位置には陸部が存在していること(付加的形態1)が好ましい。第1の溝と第2の溝との中間位置とは、これらの溝により区画形成された陸部の幅方向中心位置を意味し、実際には、これらの溝から等距離にあり、かつ、これらの溝と平行に延在する線分上の各点を意味する。また、本実施の形態は、図示しないが、図1又は図4において、後述する細溝Gが形成されていない場合を想定している。
上記第1の溝と上記第2の溝との中間位置に陸部を存在させることで、第1の溝と第2の溝との間に区画形成された陸部における溝面積を抑制することができる。このため、当該陸部の剛性をさらに高めることができ、その結果、ドライ操安性能をさらに改善することができる。
(付加的形態2)
基本形態等(基本形態又は基本形態に付加的形態1を組み合わせた形態)においては、上記第1の溝と上記第2の溝とに挟まれた領域に、第1のサイプ、第2のサイプ、第3のサイプ及び第4のサイプが、それぞれ複数形成され、第1のサイプ及び第4のサイプ、又は、第2のサイプ及び第3のサイプが、面取りされていること(付加的形態2)が好ましい。
本実施の形態は、図1又は図4に示すように、車両装着各側において、第1の溝14b、18b、20bと第2の溝14c、18c、20cとによりそれぞれ区画形成された陸部B1、B2、B3において、面取りサイプ16a、16dが第1の溝及び第2の溝の延在方向において交互に形成されている例を想定している。
このように第1の溝と第2の溝との間に区画形成された陸部に形成する複数のサイプのうち、面取りサイプをこれらの溝の延在方向とタイヤ周方向との双方において交互に形成することで、当該陸部の剛性バランスが、タイヤ周方向のみならず、タイヤ幅方向においても高められる。その結果、ドライ操安性能をさらに改善することができる。
(付加的形態3)
基本形態等(基本形態又は基本形態に付加的形態1若しくは2を組み合わせた形態)においては、例えば図1に示すように、第1の溝14bから、第2の溝14cとは逆側(即ち溝14a側)であって、かつ、第1の溝14bの延在方向の一方側(タイヤ幅方向内側)に延在して、陸部内で終端する、複数の第5のサイプ16eと、第1の溝14bから、第2の溝14cとは逆側であって、かつ、第1の溝14bの延在方向の他方側(タイヤ幅方向外側)に延在して、陸部内で終端する、複数の第6のサイプ16fと、をさらに備え、第1のサイプ16a及び第6のサイプ16f、又は、第2のサイプ16b及び第5のサイプ16eが、面取りされていること(付加的形態3)が好ましい。
このように、第1の溝14bを挟んでタイヤ周方向の両側に区画形成された陸部B1、B4に形成する複数のサイプに関し、面取りサイプをこれらの溝の延在方向とタイヤ周方向との双方において交互に形成することで、第1の溝14bを介して隣り合う陸部B1、B4同士の剛性バランスが高められる。その結果、本実施の形態によれば、ドライ操安性能をさらに改善することができる。
(付加的形態4)
基本形態等(基本形態又は基本形態に付加的形態1から3の少なくともいずれか一つを組み合わせた形態)においては、例えば図5(図1に示すトレッド表面の変形例を示す平面図)に示すように、第1の溝14b及び第2の溝14cの少なくとも1つと、面取りサイプ16a´、16d´との間に、傾斜溝g1、g2が介在していること(付加的形態4)が好ましい。
図5に示すように、第1の溝14b及び第2の溝14cの少なくとも1つと、面取りサイプ16a´、16d´との間に、傾斜溝g1、g2を介在させたことで、溝面積をさらに確保することができ、その結果、本実施の形態によれば、ウェット旋回性能をさらに高めることができる。
なお、本実施の形態において、傾斜溝とは、第1の溝又は第2の溝と連通し、かつ、サイプ16a´、16d´と同方向に延在する溝をいう。また、傾斜溝は、0.8mm以上5.0mm以下の溝幅と、3mm以上9mm以下の溝深さとを有する。
(付加的形態5)
基本形態等(基本形態又は基本形態に付加的形態1から4の少なくともいずれか一つを組み合わせた形態)においては、例えば図1に示すように、第1のサイプ16aと第4のサイプ16dが平行に延在するとともに、第2のサイプ16bと第3のサイプ16cが平行に延在すること(付加的形態5)が好ましい。
図1に示すように、サイプ16aとサイプ16dとを平行に延在させるとともに、サイプ16bとサイプ16cとを平行に延在させることで、6つの溝等、即ち4つのサイプ16a〜16dと、第1の溝14b及び第2の溝14cと、により包囲された陸部B11がより正六角形に近い形状となる。
通常、平面視で、6つの溝又はサイプ(又は当該溝等の延長線)によって包囲された陸部については、それら6つの溝等が均等に配向されている場合、即ち当該陸部が正六角形になっている場合に、タイヤ幅方向における剛性バランス及びタイヤ周方向における剛性バランスがいずれも最も高くなる。換言すれば、上記溝等(又は溝等の延長線)同士のなす角が120°である場合が、陸部の上記剛性バランスが最も高い。本実施の形態では、向かい合う3組の溝等がいずれも平行であるため、陸部B11は正六角形により近い形状になる。
このため、本実施の形態では、陸部B11がタイヤ幅方向及びタイヤ周方向のいずれにおいても剛性バランスが比較的高い陸部B11がタイヤ幅方向及びダイヤ周方向に規則的に区画形成されている。その結果、本実施の形態によれば、ドライ操安性能をさらに改善することができる。
(付加的形態6)
基本形態等(基本形態又は基本形態に付加的形態1から5の少なくともいずれか一つを組み合わせた形態)においては、例えば図1に示すように、第1のサイプ16aの第1の溝14bとは逆側(陸部B1内で終端している側)の端部と第4のサイプ16dの第2の溝とは逆側(陸部B1内で終端している側)の端部との間のタイヤ幅方向領域であって、前記両端部間の距離が比較的短いタイヤ幅方向領域に、第1の溝14b及び第2の溝14cと平行に延在し、かつ、両端が陸部内で終端する細溝Gが配設されていること(付加的形態6)が好ましい。なお、細溝Gは、0.8mm以上5.0mm以下の溝幅と、3mm以上9mm以下の溝深さとを有する。
ここで、図1に示す例では、細溝Gは、第1の溝14bと第2の溝14cとの間の略中央に位置し、かつ、4種類のサイプ16a、16b、16c、16dの端部から略等距離に位置する。また、本実施の形態では、第1のサイプ16aの上記端部と第4のサイプ16dの上記端部との間のタイヤ幅方向領域のうち、これら端部間の距離が比較的短い方のタイヤ幅方向領域に細溝Gを形成する。即ち、本実施の形態では、細溝Gを、上述した六角形の外側の領域に形成することを意図している。
このように、細溝Gを六角形の外側の領域に形成することで、細溝Gの延長線とこの細溝Gに最も近い各サイプ16a〜16dの延長線とのなす角が、いずれも鈍角となり、陸部剛性の低下を抑制することができる。なお、仮に、細溝Gを六角形の内側の領域に形成すると、細溝Gの延長線とこの細溝Gに最も近い各サイプ16a〜16dの延長線とのなす角が、いずれも鋭角となり、当該鋭角によって挟まれる部分を有する陸部は、剛性が著しく低くなるため、好ましくない。
本実施の形態では、このように細溝Gの配設箇所を好適に設定することで、陸部剛性の低下を抑制しつつ、溝面積を増加させることができるため、ウェット旋回性能とドライ操安性能とをさらにバランス良く高めることができる。
(付加的形態7)
基本形態等(基本形態に少なくとも付加的形態3を組み合わせた形態)においては、例えば図1に示すように、第1のサイプ16aと第6のサイプ16fが平行に延在するとともに、第2のサイプ16bと第5のサイプ16eが平行に延在すること(付加的形態7)が好ましい。
図1に示すように、サイプ16aとサイプ16fとを平行に延在させるとともに、サイプ16bとサイプ16eとを平行に延在させることで、6つの溝等、即ち4つのサイプ16a、16b、16e、16dの各延長線と、陸部B1に存在する細溝G1の延長線と、陸部B4に存在する細溝G4の延長線と、により包囲された領域は、正六角形に近い形状となる。
上述したとおり、平面視で、6つの溝又はサイプ(又は当該溝等の延長線)によって包囲された陸部については、それら6つの溝等が均等に配向されている場合、即ち当該陸部が正六角形になっている場合がタイヤ幅方向及びタイヤ周方向のいずれにおいても剛性バランスが最も高い。本実施の形態では、向かい合う3組の溝等がいずれも平行であるため、上記の6つの延長線によって包囲される領域は正六角形に近い形状になる。
このため、本実施の形態では、6つの延長線で包囲された領域が、第1の溝14bによってタイヤ周方向に分割されているものの、これら2つの分割領域全体としては、タイヤ幅方向及びタイヤ周方向のいずれにおいても剛性バランスが比較的高く、このような剛性バランスの高い領域がタイヤ幅方向及びダイヤ周方向に規則的に区画形成されている。その結果、本実施の形態によれば、ドライ操安性能をさらに改善することができる。
タイヤサイズを195/65R15とし、図1に示す第1の溝又は第2の溝(溝14a〜14f等)がタイヤ周方向全体に形成され、図1又は図5に示すサイプ16a〜16f、16a´、16d´、16f´(面取りサイプを含む)、図5に示す傾斜溝g1、g2、図1又は図5に示す横溝Gが、表1−1及び表1−2に示す態様の、発明例1から発明例8の空気入りタイヤを作製した。これに対し、全てのサイプを面取りされていない通常のサイプとしたこと以外は、発明例1の空気入りタイヤと同一の従来例の空気入りタイヤを作製した。なお、表1−1及び表1−2中、細溝とは、図1又は図5において符号Gで示す溝である。具体的には、第1のサイプ16aの第1の溝14bとは逆側の端部と第4のサイプ16dの第2の溝14cとは逆側の端部との間のタイヤ幅方向領域であって、この両端部間の距離が比較的短いタイヤ幅方向領域に、第1の溝14b及び第2の溝14cと平行に延在し、かつ、両端が陸部内で終端する溝である。
そして、各供試タイヤを、サイズ15x6JJのリムに装着するとともに、空気圧を220kPaとして、これらを排気量1500CCのセダン型車両に装着した。これら全ての供試タイヤについて、以下のようにウェット旋回性能及びドライ操安性能を評価した。これらの結果を表1−1及び表1−2に併記する。
(ウェット旋回性能)
ウェット円旋回試験路(曲率半径:30m)において、限界時速で旋回走行し、1周当たりのラップタイムを複数測定し、その平均値を算出した。そして、この算出結果に基づいて従来例を基準(100)とした指数評価を行った。この評価は、指数が大きいほど、ウェット旋回性能が高いことを示す。
(ドライ操安性能)
乾燥路面である所定のテストコースを直進走行した際のパネラーによる官能性評価を実施して、従来例を基準(100)とした指数評価を行った。この評価は、指数が大きいほど、ドライ操安性能が高いことを示す。
Figure 2016055814
Figure 2016055814
表1−1及び表1−2によれば、基準となる2本の溝間に配設する所定の4本のサイプの少なくともいずれかに面取りを施した、本発明の技術的範囲に属する発明例1〜発明例6の空気入りタイヤについては、いずれも、本発明の技術的範囲に属しない従来例の空気入りタイヤに対して、ウェット旋回性能及びドライ操安性能がバランス良く改善されていることが判る。
1 空気入りタイヤ
10 トレッド部
12 トレッド表面
14a、14b、14c、14d、14e、14f、18a、18b、18c、18d、18e、20a、20b、20c、20d、20e 第1の溝又は第2の溝
16b、16c、16e サイプ
16a、16a´、16d、16d´、16f、16f´ 面取りサイプ
B1、B11、B12、B2、B3、B4 陸部
CL タイヤ赤道面
D1 面取りサイプ16aのタイヤ径方向における面取り部X1の寸法
D2 面取りサイプ16aのタイヤ径方向におけるサイプ部Y1の寸法
E、E´ 接地端線
G、G1、G4 細溝
g1、g2、g3 傾斜溝
L1 面取りサイプ16aの延在方向に垂直な方向における面取り部X1の寸法
L2 面取りサイプ16aの延在方向に垂直な方向におけるサイプ部Y1の寸法
X1、X2 面取り部
Y1、Y2 サイプ部

Claims (8)

  1. 車両装着各側において、
    タイヤ周方向に対して傾斜する第1の溝と、
    前記第1の溝と平行に延在する第2の溝と、
    前記第1の溝から、前記第2の溝の側であって、かつ、前記第1の溝の延在方向の一方側に延在して、陸部内で終端する、複数の第1のサイプと、
    前記第1の溝から、前記第2の溝の側であって、かつ、前記第1の溝の延在方向の他方側に延在して、陸部内で終端する、複数の第2のサイプと、
    前記第2の溝から、前記第1の溝の側であって、かつ、前記第1の溝の延在方向の一方側に延在して、陸部内で終端する、複数の第3のサイプと、
    前記第2の溝から、前記第1の溝の側であって、かつ、前記第1の溝の延在方向の他方側に延在して、陸部内で終端する、複数の第4のサイプと、
    を備え、
    前記第1のサイプ、前記第2のサイプ、前記第3のサイプ及び前記第4のサイプのうちの少なくとも1つは面取りされている、ことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記第1の溝と前記第2の溝との中間位置には陸部が存在している、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記第1の溝と前記第2の溝とに挟まれた領域に、第1のサイプ、第2のサイプ、第3のサイプ及び第4のサイプが、それぞれ複数形成され、
    第1のサイプ及び第4のサイプ、又は、第2のサイプ及び第3のサイプが、面取りされていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記第1の溝から、前記第2の溝とは逆側であって、かつ、前記第1の溝の延在方向の一方側に延在して、陸部内で終端する、複数の第5のサイプと、
    前記第1の溝から、前記第2の溝とは逆側であって、かつ、前記第1の溝の延在方向の他方側に延在して、陸部内で終端する、複数の第6のサイプと、
    をさらに備え、
    第1のサイプ及び第6のサイプ、又は、第2のサイプ及び第5のサイプが、面取りされていることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記第1の溝及び前記第2の溝の少なくとも1つと、前記面取りサイプとの間に、傾斜溝が介在している、請求項1から4のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記第1のサイプと前記第4のサイプが平行に延在するとともに、前記第2のサイプと前記第3のサイプが平行に延在する、請求項1から5のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記第1のサイプの前記第1の溝とは逆側の端部と前記第4のサイプの前記第2の溝とは逆側の端部との間のタイヤ幅方向領域であって、前記両端部間の距離が比較的短いタイヤ幅方向領域に、前記第1の溝及び前記第2の溝と平行に延在し、かつ、両端が陸部内で終端する細溝が配設されている、請求項1から6のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記第1のサイプと前記第6のサイプが平行に延在するとともに、前記第2のサイプと前記第5のサイプが平行に延在する、請求項4から7のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020022277A1 (ja) * 2018-07-24 2020-01-30 株式会社ブリヂストン 競技用義足のソール

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