JP2016050303A - 活性エネルギー線硬化性組成物及びその硬化被膜の製造方法 - Google Patents

活性エネルギー線硬化性組成物及びその硬化被膜の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】塗膜の厚みが薄い場合でも実用的な硬化被膜強度を発現することができ、使用の容易な一液型の塗工液として利用可能な活性エネルギー線硬化性組成物及びその硬化被膜の製造方法を提供すること。【解決手段】本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、シクロカーボネート構造を2つ以上含有する化合物(A)及び光塩基発生剤(B)を含有する組成物である。【選択図】なし

Description

本発明は、活性エネルギー線硬化性組成物及びその硬化被膜の製造方法に関し、更に詳しくは、薄膜のコーティング層が求められる用途に有用な活性エネルギー線硬化性組成物と、その硬化被膜の製造方法に関するものである。
活性エネルギー線硬化性組成物は、硬化速度が速く生産性が向上するなどの理由から、プラスチックや金属の表面コーティングや粘着剤組成物、接着剤組成物、レジスト材料等の用途において、幅広く使用されている。
従来より、このような活性エネルギー線硬化性組成物としては、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、アクリルアクリレート等のアクリレート系化合物が広く使用されていた。中でも、液晶ディスプレイなどの光学部材用途として用いられるプラスチックフィルムのハードコート剤としては、プラスチックフィルムへの密着性に優れていることや、硬化被膜の硬度や耐靭性に優れる点で、分子凝集力の高いウレタン結合を有するウレタン(メタ)アクリレート系のコーティング剤が、好適に用いられていた(特許文献1を参照)。
ところで、近年、液晶ディスプレイが使用されるデバイスでは、年々薄型化や小型化の要望が強まっており、それに用いられるハードコート剤についても薄膜化が求められるようになっている。しかしながら、特許文献1に示されるようなウレタン(メタ)アクリレート系コーティング剤は、一般的に電子線照射により硬化させたり、光ラジカル開始剤と組み合わせて紫外線照射により硬化させたりして用いられることが多いため、ラジカル反応による硬化反応が、空気中の酸素による重合阻害の影響を受ける場合があった。
そのため、ウレタン(メタ)アクリレート系コーティング剤では、アクリレート基が残留しやすかったり、塗膜表面の硬化が不充分になったりするという問題が生じる。特に、ラジカル重合は、塗膜表面近く(大気の近く)の方がより酸素阻害を大きく受けるため、薄膜状に塗布して硬化させる際には、充分に硬化したコーティング層(硬化体からなる被膜。以下、硬化被膜。)が得られにくい。そこで、このような問題が発生せず、薄膜でのコーティングが可能な系として、多官能アミンとシクロカーボネート化合物を反応させてなるポリウレタン系のコーティング剤が提案されている。
上記ポリウレタン系のコーティング剤の例として、特許文献2には、ジアミン化合物と二官能の5員環カーボナート化合物を反応して得られるポリヒドロキシウレタンが開示されている。また、特許文献3には、特定の五員環カーボネート基を有する化合物と、その分子内に第1級アミノ基及び架橋可能な反応性珪素基を有するアミノシラン化合物とからなる硬化性樹脂組成物が記載されている。
特開2002−67238号公報 特開2000−319504号公報 特開2008−285539号公報
しかしながら、上記特許文献2,3に記載のポリウレタン系コーティング剤は、二液型(二液混合型)の硬化塗料として設計されているため、混合後の貯蔵安定性は考慮されておらず、塗布可能時間が短く使用時の作業性にも劣るという欠点があった。また、先にも述べたように、上記特許文献1に記載のウレタン(メタ)アクリレート系のコーティング剤は、使用直前に混合等の作業の必要のない一液型塗工液ではあるものの、塗膜表面の硬化不足により、硬化後の硬化被膜が充分な硬度や耐靭性を得られないという問題を抱えていた。
そこで、本発明は、このような背景下において、塗膜の厚みが薄い場合でも実用的な硬化被膜強度を発現することができ、使用の容易な一液型の塗工液として利用可能な活性エネルギー線硬化性組成物及びその硬化被膜の製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明者等は、上記課題を解決するために、鋭意研究を重ねた結果、従来のシクロ(環状)カーボネートとジアミンを反応させてなるポリウレタンの製法に代えて、シクロカーボネートと、ジアミンの発生源である光塩基発生剤とを含む活性エネルギー線硬化性組成物を、活性エネルギー線の照射により重合・硬化させると、塗膜の厚みが薄い場合でも、表面にべたつきのない、充分な硬化被膜強度を有する薄膜コーティング層が得られることを見い出した。また同時に、上記活性エネルギー線硬化性組成物が、保管(貯蔵)安定性に優れるため、一液型の塗工液として設計が可能なことも見い出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の要旨は、シクロカーボネート構造を2つ以上含有する化合物(A)及び光塩基発生剤(B)を含有する活性エネルギー線硬化性組成物に関するものである。
また、本発明は、上記活性エネルギー線硬化性組成物を硬化させる硬化被膜の製造方法も提供するものであり、とりわけ、プラスチックフィルム及び金属表面のハードコート剤として有用な、シクロカーボネート構造を2つ以上含有する化合物及び光塩基発生剤を含む組成物からなる一液型の塗工液を用いて得られるポリウレタン被膜の製造方法を提供するものである。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、硬化被膜の厚みが薄い場合でも、表面にべたつきのない、実用的な被膜強度を有する硬化被膜(ハードコート層)を形成することができる。とりわけ、プラスチックフィルム及び金属表面のハードコート剤として有用である。
更に、上記本発明の活性エネルギー線硬化性組成物の中でも、塩基増殖剤(C)を含有しているものは、活性エネルギー線の照射により、多くの塩基が発生し、重合・硬化反応がより促進される。しかも、上記塩基増殖剤(C)から発生する塩基の連鎖反応により、活性エネルギー線照射後に組成物中に残存する未反応の光塩基発生剤(B)の量が、大幅に減少する。これにより、活性エネルギー線硬化性組成物の硬化被膜の保存安定性(被膜の経時安定性)がより向上する。
また、本発明において、活性エネルギー線硬化性組成物からなる一液型の塗工液が貯蔵安定性に優れ、しかも、薄膜の塗布においても、空気中の酸素による重合阻害の影響を受けにくいため、本発明の硬化被膜の製造方法は、一液型による塗工作業性の向上と相俟って、充分な被膜強度を有する硬化被膜を、素早く効率的に連続して生産することができる。とりわけ、プラスチックフィルム及び金属表面のハードコート用ポリウレタン被膜の製造に、特に有用である。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、シクロカーボネート構造を2つ以上含有する化合物(A)及び光塩基発生剤(B)を含有してなるものである。
なお、本発明におけるシクロ(環状)カーボネート構造とは、保護基によりブロックされたエポキシ基を含む構造(以下、シクロカーボネート基)であり、本発明の化合物(A)は、下記一般式(1)又は下記一般式(2)で示されるシクロカーボネート基を、単量体の構造中に2つ以上有する、好ましくは3つ以上含有することを特徴とするものである。
Figure 2016050303
〔式中、R,R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数が1〜4のアルキル基を表す。〕
Figure 2016050303
〔式中、R,R,R,R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数が1〜4のアルキル基を表す。〕
以下、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物に用いる化合物を個別に説明する。
〔シクロカーボネート構造を含有する化合物(A)〕
本発明で用いるシクロカーボネート構造を含有する化合物(A)としては、(i)多価イソシアネート化合物とグリセリンカーボネート〔下記式(1−1)〕とを反応させて得られる、下記式(A−1)のシクロカーボネート構造を2つ含有する化合物〔シクロカーボネート基含有ウレタンプレポリマー〕、(ii)ビニルグリセリンカーボネート〔下記式(1−2)〕とβ−メルカプトプロピオン酸類の混合物に、アルキルフェノン系光重合開始剤を添加して光照射することにより得られる、下記式(A−2)のシクロカーボネート構造を3つ含有する化合物、(iii)ビニルエーテルシクロヘキシルカーボネート〔下記式(2−1)〕とβ−メルカプトプロピオン酸類の混合物に、アルキルフェノン系光重合開始剤を添加して光照射することにより得られる、下記式(A−3)、(A−4)のシクロカーボネート構造を3つ含有する化合物や、下記式(A−5)のシクロカーボネート構造を4つ含有する化合物等が挙げられる。
Figure 2016050303
Figure 2016050303
Figure 2016050303
Figure 2016050303
Figure 2016050303
Figure 2016050303
Figure 2016050303
Figure 2016050303
また、他の例として、(iv)多官能エポキシ化合物中のエポキシ基の一部あるいは全部をシクロカーボネート化させた化合物、(v)1分子中に少なくとも1個のエチレン性不飽和二重結合と1個以上のシクロカーボネート基とを有する単量体と他の重合性不飽和単量体との共重合反応によって得られる化合物、(vi)イソシアネートエチル(メタ)アクリレート共重合体等のイソシアネート基含有重合体にカーボネートモノアルコールを付加反応させた化合物、及び、(vii)酸クロライド基含有重合体にカーボネートモノアルコールを付加反応させた化合物等の中で、シクロカーボネート構造を2つ以上含有するものを、化合物(A)として用いても良い。なお、上記(i)〜(vii)の化合物は、1種類のみを単独で用いても良いし、必要に応じて複数種を組み合わせて用いても良い。
ここで、上記シクロカーボネート構造を2つ以上含有する化合物(A)の中でも、得られる硬化被膜の強度及び硬度の観点から、シクロカーボネート構造を3つ以上含有することが好ましい。なお、使用に適する化合物(A)は、目的とする硬化被膜の諸物性付与を考慮して適宜選択される。
また、本発明で用いられるシクロカーボネート構造を2以上含有する化合物(A)の分子量は、300〜50,000であることが好ましく、より好ましくは1,000〜30,000、更に好ましくは1,000〜10,000である。かかる分子量が小さすぎると硬化被膜が脆くなる傾向がみられ、大きすぎると高粘度となり取り扱いにくくなる傾向がある。なお、上記の分子量は、分子構造から計算される理論分子量である。
上記(i)の反応で用いられる多価イソシアネート系化合物としては、例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリフェニルメタンポリイソシアネート、変性ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等の芳香族系ポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、リジントリイソシアネート等の脂肪族系ポリイソシアネート、水添化ジフェニルメタンジイソシアネート、水添化キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン等の脂環式系ポリイソシアネート、あるいは、これらポリイソシアネートの3量体化合物又は多量体化合物、アロファネート型ポリイソシアネート、ビュレット型ポリイソシアネート、水分散型ポリイソシアネート(例えば、日本ポリウレタン工業社製の「アクアネート100」、「アクアネート110」、「アクアネート200」「アクアネート210」、旭化成ケミカルズ社製の「デュラネートWB40−100」「デュラネートWT20−100」「デュラネートWE50−100」、DIC社製の「バーノックDNW−5500」「バーノックDNW−6000」)等が挙げられる。また、上記の多価イソシアネート系化合物をあらかじめポリオールと反応させて得られるイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー等も用いることができる。
これらの中でも、黄変が少ない点から、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等の脂肪族系ジイソシアネート、水添化ジフェニルメタンジイソシアネート、水添化キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン等の脂環式系ジイソシアネート、が好ましく用いられ、特に好ましくは硬化収縮が小さい点でイソホロンジイソシアネート、水添化ジフェニルメタンジイソシアネート、水添化キシリレンジイソシアネートが用いられ、更に好ましくは、反応性及び汎用性に優れる点で、下記式(3−1)で示されるイソホロンジイソシアネートが用いられる。
Figure 2016050303
また、上記(ii)の反応で用いられるβ−メルカプトプロピオン酸類としては、β−メルカプトプロピオン酸、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)〔下記式(4−1)〕、トリス−[(3−メルカプトプロピオニルオキシ)−エチル]−イソシアヌレート〔下記式(4−2)〕、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)〔下記式(4−3)〕、テトラエチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)等が挙げられる。
Figure 2016050303
Figure 2016050303
Figure 2016050303
また更に、上記(ii)の反応で用いられる光重合開始剤の代表的な例としては、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン〔下記式(5−1)〕、ベンジルジメチルケタール、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]−フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノンオリゴマー等のアセトフェノン類が挙げられる。
Figure 2016050303
上記アセトフェノン類(系)の他にも、光重合開始剤(光ラジカル重合開始剤)としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン類;ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェニルサルファイド、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−N,N−ジメチル−N−[2−(1−オキソ−2−プロペニルオキシ)エチル]ベンゼンメタナミニウムブロミド、(4−ベンゾイルベンジル)トリメチルアンモニウムクロリド等のベンゾフェノン類;2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、2−(3−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシ)−3,4−ジメチル−9H−チオキサントン−9−オンメソクロリド等のチオキサントン類;2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド等のアシルフォスフォンオキサイド類;等を使用することができる。なお、これら光重合開始剤は、1種類のみを単独で用いても良いし、必要に応じて複数種を組み合わせて用いても良い。
また、上記他の例の中で、例えば、(v)エチレン性不飽和二重結合とシクロカーボネート基を有する単量体(以下、シクロカーボネート単量体)と、他の重合性不飽和単量体との共重合反応(ビニル重合体)に用いられる「シクロカーボネート単量体」としては、下記一般式(1−3)や一般式(2−2)で示されるようなビニルエーテル系シクロヘキシルカーボネート化合物が挙げられる。
Figure 2016050303
〔式中、R,R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数が1〜4のアルキル基であり、Rは水素原子又はメチル基を表す。また、nは1〜6の正数である。〕
上記一般式(1−3)の化合物の具体例としては、2,3−カーボネートプロピル(メタ)アクリレート、2−メチル−2,3−カーボネートプロピル(メタ)アクリレート、3,4−カーボネートブチル(メタ)アクリレート、3−メチル−3,4−カーボネートブチル(メタ)アクリレート、4−メチル−3,4−カーボネートブチル(メタ)アクリレート、3−メチル−3,4−カーボネートブチル(メタ)アクリレート、6,7−カーボネートヘキシル(メタ)アクリレート、5−エチル−5,6−カーボネートヘキシル(メタ)アクリレート、7,8−カーボネートオクチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート類;2,3−カーボネートプロピルビニルエーテル、メチル−2,3−カーボネートプロピルマレート、又は、メチル−2,3−カーボネートプロピルクロトネート等の化合物が挙げられる。
Figure 2016050303
〔式中、R,R,R,R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数が1〜4のアルキル基を表す。また、nは1〜6の正数である。〕
上記一般式(2−2)の化合物の具体例としては、5−〔N−(メタ)アクリロイルカルバモイルオキシメチル〕−5−エチル−1,3−ジオキサン−2−オン、5−〔N−{2−(メタ)アクリロイルオキシ}エチルカルバモイルオキシメチル〕−5−エチル−1,3−ジオキサン−2−オン、5−(アリルオキシメチル)−5−エチル−1,3−ジオキサン−2−オン等の化合物が挙げられる。
上記シクロカーボネート単量体は、1種類のみを単独で用いても良いし、必要に応じて複数種を組み合わせて用いても良い。
また、上記共重合反応に用いられる「他の重合性不飽和単量体」としては、例えば、(1)アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステル〔脂環式のアルキル基を有するもの、芳香環を有するもの、ヒドロキシアルキル基を有するもの、ポリアルキレングリコール基を有するもの等を含む〕、(2)グリシジル基含有エチレン性不飽和単量体、(3)不飽和ジカルボン酸エステル、(4)スチレン誘導体、(5)ジエン系化合物、(6)ハロゲン化ビニルやハロゲン化ビニリデン、(7)不飽和ケトン、(8)ビニルエステル、(9)ビニルエーテル、(10)シアン化ビニル、(11)アクリルアミドやそのアルキド置換アミド、(12)N−置換マレイミド、(13)フッ素含有α−オレフィン類又は(パー)フルオロアルキル・パーフルオロビニルエーテル類、(パー)フルオロアルキル(メタ)アクリレート類等のフッ素含有エチレン性不飽和単量体、(14)シリル基含有(メタ)アクリレート、N,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、等が挙げられる。
なお、上記シクロカーボネート基を開環し架橋反応を促進させるために、開環触媒を使用しても良い。開環触媒の例としては、シクロカーボネート基の開環触媒やエポキシ基の開環触媒などが挙げられる。
更に、エポキシ基をブロック化することにより形成パターンの安定性を高めることができる点で、上記シクロカーボネート単量体と他の重合性不飽和単量体との共重合反応により得られる化合物(ビニル重合体)には、カルボキシル基を導入することが好ましい。これにより、活性エネルギー線照射過程において保護基が解離し、エポキシ基とカルボキシル基とが反応して、最終的に不要なカルボン酸が消費されると共に、この反応により生じる架橋構造により、硬化被膜の耐溶剤性や耐熱性等が向上する。
〔光塩基発生剤(B)〕
本発明で用いる光塩基発生剤(B)としては、活性エネルギー線照射により塩基を2つ以上含有する化合物を生成する光塩基発生剤が好適に用いられ、中でも、安定性及び活性エネルギー線に対する感度が良い点で、塩基性化合物とカルボン酸との塩である光塩基発生剤を用いることが最も好ましい。
上記光塩基発生剤(B)について詳しく説明すると、この光塩基発生剤(B)は、例えば、「カルボン酸のカルボキシル基」と「塩基性化合物の塩基性の官能基」との比が1:1となるようにカルボン酸と塩基性化合物とを混合して得られた塩を用いる。
上記カルボン酸には、下記一般式(6),(7)で代表される、光又は熱により酸の機能を失う酸(カルボン酸)が、好適に用いられる。
Figure 2016050303
〔式中、Arは置換基を有していても良い芳香環を表し、該置換基としてはベンゾイル基、ニトロ基、アルキル基、アルコキシ基等を含み、環構造を形成していても良い。R,R,R〜R11は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、水酸基、アリール基等を表す。〕
また、上記カルボン酸は、光又は熱により酸の機能を失う酸であれば、従来公知のものを用いることができるが、特に、活性光線又は熱により脱炭酸して酸の機能を失うものが好ましい。熱により酸の機能を失うカルボン酸としては、例えば、200℃以上の温度範囲で酸の機能を失うものを好ましく用いることができる。
更に、上記一般式(6),(7)で表される化合物の中でも、特に、紫外線領域に感光波長を持ち、前記塩基性化合物と塩を形成した場合に光塩基発生剤としての反応開始効率が良い、上記式(6)の構造を有する化合物が好ましく、より好ましくは、下記一般式(6−1),(6−2)で表される化合物が好ましい。
Figure 2016050303
〔式中、R12〜R31は、それぞれ独立して、水素原子、置換基を有していても良いアルキル基、置換基を有していても良いアルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、又はシアノ基を表し、Xは、酸素原子、硫黄原子、炭素原子、又はカルボニル基を表す。〕
なお、本発明で使用する光塩基発生剤(B:塩基性化合物とカルボン酸との塩である光
塩基発生剤)に用いられる、他のカルボン酸の具体例としては、下記式(7−1)〜式(7−16)で表される化合物等が挙げられる。
Figure 2016050303
Figure 2016050303
なお、上記各光又は熱により酸の機能を失うカルボン酸は、1種類のみを単独で用いても良いし、必要に応じて複数種類を組み合わせて用いても良い。
次に、本発明の光塩基発生剤(B)を得るために前記カルボン酸と反応させる塩基性化合物は、特に限定されるものではなく、例えば、アミン誘導体、アミジン誘導体、グアニジン誘導体、ホスファゼン誘導体等を用いることが好ましい。具体例としては、下記の式(8−1)〜式(8−22)等が挙げられる。なお、これらの塩基性化合物は、1種類のみを単独で用いても良いし、必要に応じて複数種類を組み合わせて用いても良い。
Figure 2016050303
Figure 2016050303
Figure 2016050303
Figure 2016050303
上記光塩基発生剤(B)を作製する方法としては、例えば、(i)溶媒に分散させたカルボン酸に、塩基性化合物を滴下しながら室温下で1時間撹拌して反応させ、反応終了後に溶媒を減圧除去して、カルボン酸と塩基性化合物との塩からなる光塩基発生剤を得る方法や、(ii)溶媒にカルボン酸と塩基性化合物とを分散させ、加熱しながら2時間撹拌して反応させた後、反応終了後に溶媒を減圧除去して再沈殿させ、カルボン酸と塩基性化合物との塩からなる光塩基発生剤を得る方法等が挙げられる。これらの製法により、活性エネルギー線照射により塩基を2つ以上生成する光塩基発生剤を、効率的に得ることができる。
また、これにより、カルボン酸と塩基性化合物との塩を、光塩基発生剤(B)として利用することが可能になると共に、硬化被膜(活性エネルギー線照射後)の保存安定性が向上する。すなわち、これら各光塩基発生剤(B)が、比較的熱により酸の機能を失い易い(熱化学的に分解され易い)光塩基発生剤であることから、活性エネルギー線照射後に組成物(樹脂)中に残存する未反応(未分解)の光塩基発生剤は、加熱により二次的に分解され失活する。これにより、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、フォトリソグラフィ等の活性エネルギー線を用いたパターニング(パターン成形)に使用された場合でも、成形後の硬化被膜中の残存光塩基発生剤量が少なく、硬化被膜の保存安定性(経時の形状安定性)が大幅に向上する。
本発明で使用する光塩基発生剤(B)としては、例えば、下記式(B−1)〜式(B−4)で表される化合物等が挙げられる。
Figure 2016050303
Figure 2016050303
Figure 2016050303
Figure 2016050303
なお、光塩基発生剤(B)の含有量は、前記シクロカーボネート構造を2つ以上含有する化合物(A)100重量部に対して、1〜300重量部であることが好ましく、より好ましくは5〜200重量部、更に好ましくは5〜150重量部である。光塩基発生剤(B)の含有量が少なすぎると硬化不良となる傾向がみられ、多すぎると、溶液安定性(貯蔵安定性)が低下する傾向がみられ、硬化被膜の脆化や着色の問題が起こりやすい傾向にある。
次に、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、前記シクロカーボネート構造を2つ以上含有する化合物(A)及び光塩基発生剤(B)と共に、塩基増殖剤(C)を含有する構成を、好適に採用する。
〔塩基増殖剤(C)〕
この塩基増殖剤(C)は、活性エネルギー線照射によりアミン(塩基)を発生すると共に、この発生した塩基により、塩基増殖剤自身と前記光塩基発生剤とが自己触媒的に分解され、新たに多量の塩基が増殖的に生成される。また、塩基増殖剤は、上記発生した多量の塩基により、シクロカーボネート構造を2つ以上含有する化合物(樹脂組成物)の重合・硬化反応を、より促進する効果を奏する。
本発明で用いる塩基増殖剤(C)としては、活性エネルギー線照射及び/又は加熱によりアミンを増殖的に発生する化合物を使用する。以下に、代表的な塩基増殖剤として、フルオレニル系化合物〔下記の式(C−1),(C−2)及び(C−3)〜(C−9)〕、スルホン系化合物〔下記の式(C−10)〜(C−19)〕、3−ニトロペンタン−2−イル系化合物〔下記の式(C−20)〜(C−24)〕等を挙げることができる。
Figure 2016050303
Figure 2016050303
Figure 2016050303
Figure 2016050303
これら塩基増殖剤(C)の添加により、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、活性エネルギー線の照射及び加熱により、多くのアミン(塩基)が発生し、重合・硬化反応がより促進される。しかも、上記塩基増殖剤(C)から発生する塩基の連鎖反応により、活性エネルギー線照射後に組成物(樹脂)中に残存する未反応(未分解)の光塩基発生剤(B)の量が、大幅に減少する。これにより、活性エネルギー線硬化性組成物の硬化被膜の保存安定性(経時の形状安定性)がより向上する。
なお、上記塩基増殖剤(C)の含有量は、前記光塩基発生剤(B)100重量部に対して、10〜2,000重量部であることが好ましく、より好ましくは50〜1,500重量部、更に好ましくは100〜1,000重量部である。塩基増殖剤(C)の含有量が少なすぎると硬化不足となる傾向がみられ、多すぎると、溶液安定性(貯蔵安定性)が低下する傾向がみられ、硬化被膜の脆化や着色の問題が起こりやすい傾向にある。
かくして本発明のシクロカーボネート構造を2つ以上含有する化合物(A)及び光塩基発生剤(B)、好ましくは更に塩基増殖剤(C)を含有する活性エネルギー線硬化性組成物が得られるが、必要に応じて更に、本発明の効果を阻害しない範囲で、表面調整剤、レベリング剤や、油、酸化防止剤、難燃剤、帯電防止剤、充填剤、安定剤、補強剤、艶消し剤、研削剤、有機微粒子、無機微粒子等を適宜配合することも可能である。
また、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、必要に応じて、有機溶剤を配合し、粘度を調整して使用することも可能である。かかる有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール等のアルコール類、アセトン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、エチルセロソルブ等のセロソルブ類、トルエン、キシレン等の芳香族類、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステル類、ジアセトンアルコール等が挙げられる。これら上記の有機溶剤は、単独で用いても良いし、必要に応じて複数種を組み合わせて用いても良い。
なお、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物を製造するにあたり、シクロカーボネート構造を2つ以上含有する化合物(A)及び光塩基発生剤(B)、好ましくは更に塩基増殖剤(C)を含有する組成物の混合方法については、特に限定されるものではなく、例えば、3成分を一括で混合する方法、2成分を混合した後に残る1成分を混合する方法等、種々の方法により混合することができる。また、このようにして得られる本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、先にも述べたように、一液型の塗工液として用いられる。
更に、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、各種基材へのトップコート剤やアンカーコート剤など、塗膜形成用の硬化性樹脂組成物として有効に用いられるものであり、活性エネルギー線硬化性組成物を基材に塗工した後(有機溶剤で希釈した組成物を塗工した場合には、更に乾燥させた後)、活性エネルギー線を照射することにより硬化される。塗工方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、スプレー、シャワー、ディッピング、ロール、スピン、スクリーン印刷、インクジェット印刷、ディスペンサー等のようなウェットコーティング法が挙げられる。
また、かかる活性エネルギー線としては、遠紫外線、紫外線、近紫外線、赤外線等の光線、X線、γ線等の電磁波の他、電子線、プロトン線、中性子線等が利用できるが、硬化速度、照射装置の入手のし易さ、価格面等から紫外線照射による硬化が有利である。
更に、紫外線照射により硬化させる方法としては、150〜450nm波長域の光を発する高圧水銀ランプ、超高圧水銀灯、カーボンアーク灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、ケミカルランプ、無電極放電ランプ、LED等を用いて、10〜5000mJ/cm程度照射すればよい。
また、紫外線照射後は、必要に応じて加熱を行って硬化の完全を図ることが好ましい。加熱条件としては、50〜200℃で5〜120分程度の硬化加熱を行うことができる。
塗工膜厚(硬化後の膜厚)としては、薄塗りの場合は、通常0.1〜15μmであることが好ましく、厚塗りの場合は、15〜100μmであることが好ましい。本発明においては、薄塗りで用いた場合に特に顕著な効果を発揮するものである。
また、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物を塗工する対象である基材としては、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体(ABS)、ポリスチレン系樹脂等やそれらの成型品(フィルム、シート、カップ、等)、金属基材(アルミニウム、銅、鉄、SUS,亜鉛、マグネシウム、これらの合金等)、金属蒸着膜、ガラス等が挙げられる。
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。なお、例中、「部」、「%」は、重量基準を意味する。また、以下の実施例は、硬化性組成物がウレタン系樹脂組成物であり、予め混合して準備した、シクロカーボネート構造を2つ以上含有する化合物(A)及び光塩基発生剤(B)を含む一液型のウレタン系活性エネルギー線硬化性樹脂組成物塗工液を、薄膜状に塗布した後、活性エネルギー線を照射して重合を開始させ、更に加熱によりこの重合反応を完了させることを特徴とするポリウレタン被膜の製造方法である。
<シクロカーボネート構造を含有する化合物(A)>
シクロカーボネート構造を2つ以上含有する化合物(A)として以下のものを調製した。
<シクロカーボネート構造を2つ以上含有する化合物(A−1)の製造>
温度計、撹拌機、水冷コンデンサー備えたフラスコに、多価イソシアネート化合物としてイソホロンジイソシアネート〔前記式(3−1)〕326g(1.5mol)と、4−(ヒドロキシメチル)−1,3−ジオキソラン−2−オン〔前記式(1−1)〕351.4g(3.0mol)と、溶媒としてメチルエチルケトン333gと、反応触媒としてジブチルスズジラウレート0.05gを仕込み、60℃で反応させ、残存イソシアネート基が0.3%以下となった時点で反応を終了し、シクロカーボネート構造を2つ有する化合物〔下記式(A−1)、分子量458〕を得た。
Figure 2016050303
<シクロカーボネート構造を2つ以上含有する化合物(A−2)の製造>
温度計、撹拌機、水冷コンデンサー、窒素吹込み口を備えたフラスコに、4−ビニル−1,3−ジオキソラン−2−オン〔前記式(1−2)〕1.8g(1.6mmol)と、β−メルカプトプロピオン酸類としてトリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)〔前記式(4−1)〕1.8g(4.4mmol)と、光重合開始剤として2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン〔前記式(5−1)〕0.02g(0.12mmol)を仕込み、撹拌しながら、254nmの波長の紫外線を2時間かけて照射(全照射量10mW/cm)して、シクロカーボネート構造を3つ有する化合物〔下記式(A−2)、分子量757〕を得た。
Figure 2016050303
<シクロカーボネート構造を2つ以上含有する化合物(A−3)の製造>
温度計、撹拌機、水冷コンデンサー、窒素吹込み口を備えたフラスコに、5−(アリルオキシメチル)−5−エチル−1,3−ジオキサン−2−オン〔前記式(2−1)〕3.5g(18mmol)と、β−メルカプトプロピオン酸類としてトリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)〔前記式(4−1)〕2.3g(5.7mmol)と、光重合開始剤として2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン〔前記式(5−1)〕0.063g(0.38mmol)を仕込み、撹拌しながら、254nmの波長の紫外線を2時間かけて照射(全照射量10mW/cm)して、シクロカーボネート構造を3つ有する化合物〔下記式(A−3)、分子量1014〕を得た。
Figure 2016050303
<シクロカーボネート構造を2つ以上含有する化合物(A−4)の製造>
温度計、撹拌機、水冷コンデンサー、窒素吹込み口を備えたフラスコに、5−(アリルオキシメチル)−5−エチル−1,3−ジオキサン−2−オン〔前記式(2−1)〕3.5g(17mmol)と、β−メルカプトプロピオン酸類としてトリス−[(3−メルカプトプロピオニルオキシ)−エチル]−イソシアヌレート〔前記式(4−2)〕3.0g(5.8mmol)と、光重合開始剤として2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン〔前記式(5−1)〕0.05g(0.3mmol)を仕込み、撹拌しながら、254nmの波長の紫外線を2時間かけて照射(全照射量10mW/cm)して、シクロカーボネート構造を3つ有する化合物〔下記式(A−4)、分子量1125〕を得た。
Figure 2016050303
<シクロカーボネート構造を2つ以上含有する化合物(A−5)の製造>
温度計、撹拌機、水冷コンデンサー、窒素吹込み口を備えたフラスコに、5−(アリルオキシメチル)−5−エチル−1,3−ジオキサン−2−オン〔前記式(2−1)〕5.0g(25mmol)と、ペンタエリスリトールテトラキス(メルカプトプロピオネート)〔前記式(4−3)〕3.0g(6.2mmol)と、光重合開始剤として2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン〔前記式(5−1)〕0.11g(0.68mmol)を仕込み、撹拌しながら、254nmの波長の紫外線を2時間かけて照射(全照射量10mW/cm)して、シクロカーボネート構造を4つ有する化合物〔下記式(A−5)、分子量1304〕を得た。
Figure 2016050303
<光塩基発生剤(B)>
光塩基発生剤(B)として以下のものを調製した。
<光塩基発生剤(B−1)の製造>
バイアル瓶に、カルボン酸としてケトプロフェン〔前記式(7−7)〕1.02g(4mmol)と、ジエチルエーテルを仕込み、塩基性化合物としてイソホロンジアミン〔前記式(8−6)〕0.34g(2mmol)を滴下して、その後室温で1時間撹拌して反応させた。反応終了後に溶媒を除去して減圧乾燥し、ケトプロフェンとイソホロンジアミンの塩からなる光塩基発生剤〔下記式(B−1)、分子量679〕を得た。
Figure 2016050303
<光塩基発生剤(B−2)の製造>
温度計、撹拌機、水冷コンデンサーを備えたフラスコに、カルボン酸としてケトプロフェン〔前記式(7−7)〕2.04g(8.02mmol)と、塩基性化合物としてトリス(2−アミノエチル)アミン〔前記式(8−5)〕0.39g(2.67mmol)と溶媒としてアセトンを加え、40℃で2時間撹拌して反応させた。その後溶媒を除去し、アセトンとジエチルエーテルで再沈殿し、ケトプロフェンとトリス(2−アミノエチル)アミンの塩からなる光塩基発生剤〔下記式(B−2)、分子量909〕を得た。
Figure 2016050303
<光塩基発生剤(B−3)の製造>
温度計、撹拌機、水冷コンデンサーを備えたフラスコに、カルボン酸としてケトプロフェン〔前記式(7−7)〕3.0gを含有したエーテル溶液30mLを仕込み、塩基性化合物としてジアザビシクロウンデセン〔前記式(8−15)〕1.8gを滴下後、室温で1時間撹拌して反応させた。その後溶媒を除去し、ケトプロフェンとジアザビシクロウンデセンの塩からなる光塩基発生剤〔下記式(B−3)、分子量407〕を得た。
Figure 2016050303
<光塩基発生剤(B−4)の製造>
温度計、撹拌機、水冷コンデンサーを備えたフラスコに、カルボン酸として2−(9−オキソ−9H−キサンテン−2−イル)プロパン酸〔前記式(7−11)〕3.0gを含有したエーテル溶液30mLを仕込み、塩基性化合物として2,3,4,6,7,8,9,9a−オクタヒドロ−1H−ピリミド[1,2−a]ピリミジン〔前記式(8−18)〕1.6gを滴下後、室温で1時間撹拌して反応させた。その後溶媒を除去し、2−(9−オキソ−9H−キサンテン−2−イル)プロパン酸と2,3,4,6,7,8,9,9a−オクタヒドロ−1H−ピリミド[1,2−a]ピリミジンの塩からなる光塩基発生剤〔下記式(B−4)、分子量410〕を得た。
Figure 2016050303
<塩基増殖剤(C)>
塩基増殖剤(C)として以下のものを調製した。
<塩基増殖剤(C−1)の製造>
温度計、撹拌機、水冷コンデンサーを備えたフラスコに、9−フルオレニルメチルオキシカルボン酸クロライド2.07g(8.0mmol)と溶媒としてテトラヒドロフラン(THF)50mLを仕込み、そこにイソホロンジアミン〔前記式(8−6)〕0.68g(4.0mmol)とトリエチルアミン〔前記式(8−9)〕0.82g(8.1mmol)をTHF 10mLに溶解させた溶液を滴下し、室温で1時間反応させた。その後クロロホルムで抽出し、乾燥して、9−フルオレニルメチルオキシカルボン酸クロライドとイソホロンジアミンの塩からなる二官能の塩基増殖剤〔下記式(C−1)、分子量615〕を得た。
Figure 2016050303
<塩基増殖剤(C−2)の製造>
温度計、撹拌機、水冷コンデンサーを備えたフラスコに、9−フルオレニルメチルオキシカルボン酸クロライド2.02g(7.8mmol)と溶媒としてTHF 30mLを仕込み、そこに2,2,2−トリアミノエチルトリアミン0.31g(2.1mmol)とトリエチルアミン0.90g(9.0mmol)をTHF 20mLに溶解させた溶液を滴下し、室温で1.5時間反応させた。その後溶媒を除去してクロロホルムを加え、5%塩酸水溶液、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液、塩酸ナトリウム飽和水溶液で順次抽出し、減圧乾燥して、9−フルオレニルメチルオキシカルボン酸クロライドとトリアミノエチルトリアミンの塩からなる三官能の塩基増殖剤〔下記式(C−2)、分子量813〕を得た。
Figure 2016050303
<実施例1〜8の評価用硬化被膜の形成>
上記のシクロカーボネート構造を2つ以上含有する化合物(A)、光塩基発生剤(B)、塩基増殖剤(C)を、表1に示す割合で配合して塗工液を調整した後、バーコーターで薄膜状に塗布して、紫外線を照射することにより、本発明の実施例の組成物からなる硬化被膜を作製した。
〔実施例1〕
上記で得られた二官能のシクロカーボネート化合物(A−1)0.08gと、三官能の光塩基発生剤(B−2)0.10gとを、テトラヒドロフラン(THF)0.4gに溶解して活性エネルギー線硬化性組成物の塗工液を得た。得られた塗工液をガラス板上にバーコーターで塗布し、80℃で1分間予備乾燥した。その後、313nmの波長の紫外線を5000mJ/cm照射し、更に100℃で60分間加熱して、実施例1の硬化被膜(膜厚1μm)を得た。
〔実施例2〕
上記で得られた二官能のシクロカーボネート化合物(A−1)0.08gと、二官能の光塩基発生剤(B−1)0.008gと、二官能の塩基増殖剤(C−1)0.06gとを、THF 0.4gに溶解して活性エネルギー線硬化性組成物の塗工液を得た。得られた塗工液をガラス板上にバーコーターで塗布し、80℃で1分間予備乾燥した。その後、313nmの波長の紫外線を5000mJ/cm照射し、更に100℃で60分間加熱して、実施例2の硬化被膜(膜厚1μm)を得た。
〔実施例3〕
上記で得られた二官能のシクロカーボネート化合物(A−1)0.08gと、二官能の光塩基発生剤(B−1)0.008gと、三官能の塩基増殖剤(C−2)0.014gとを、THF 1gに溶解して活性エネルギー線硬化性組成物の塗工液を得た。得られた塗工液をガラス板上にバーコーターで塗布し、80℃で1分間予備乾燥した。その後、313nmの波長の紫外線を5000mJ/cm照射し、更に80℃で60分間加熱して、実施例3の硬化被膜(膜厚1μm)を得た。
〔実施例4〕
上記で得られた三官能のシクロカーボネート化合物(A−2)0.05gと、単官能の光塩基発生剤(B−3)0.0028gと、三官能の塩基増殖剤(C−2)0.027gとを、THF 1gに溶解して活性エネルギー線硬化性組成物の塗工液を得た。得られた塗工液をガラス板上にバーコーターで塗布し、80℃で1分間予備乾燥した。その後、313nmの波長の紫外線を1000mJ/cm照射し、更に80℃で60分間加熱して、実施例4の硬化被膜を得た。
〔実施例5〕
上記で得られた三官能のシクロカーボネート化合物(A−3)0.05gと、単官能の光塩基発生剤(B−4)0.002gを、トリクロロメタン0.15gに溶解して活性エネルギー線硬化性組成物の塗工液を得た。得られた塗工液をガラス板上にバーコーターで塗布し、60℃で30秒間予備乾燥した。その後、365nmの波長の紫外線を1000mJ/cm照射し、更に80℃で60分間加熱して、実施例5の硬化被膜を得た。
〔実施例6〕
上記で得られた三官能のシクロカーボネート化合物(A−3)0.05gと、単官能の光塩基発生剤(B−4)0.002gと、三官能の塩基増殖剤(C−2)0.04gとを、ヘキサフルオロイソプロパノール0.5gに溶解して活性エネルギー線硬化性組成物の塗工液を得た。得られた塗工液をガラス板上にバーコーターで塗布し、60℃で30秒間予備乾燥した。その後、365nmの波長の紫外線を1000mJ/cm照射し、更に80℃で60分間加熱して、実施例6の硬化被膜を得た。
〔実施例7〕
上記で得られた三官能のシクロカーボネート化合物(A−4)0.05gと、単官能の光塩基発生剤(B−4)0.002gを、トリクロロメタン0.15gに溶解して活性エネルギー線硬化性組成物の塗工液を得た。得られた塗工液をガラス板上にバーコーターで塗布し、60℃で30秒間予備乾燥した。その後、365nmの波長の紫外線を10000mJ/cm照射し、更に80℃で10分間加熱して、実施例7の硬化被膜を得た。
〔実施例8〕
上記で得られた四官能のシクロカーボネート化合物(A−5)0.05gと、単官能の光塩基発生剤(B−4)0.002gを、トリクロロメタン0.15gに溶解して活性エネルギー線硬化性組成物の塗工液を得た。得られた塗工液をガラス板上にバーコーターで塗布し、60℃で30秒間予備乾燥した。その後、365nmの波長の紫外線を10000mJ/cm照射し、更に80℃で10分間加熱して、実施例8の硬化被膜を得た。
次に、比較例の組成物からなる硬化被膜を作製した。
〔比較例1〕
上記で得られた二官能のシクロカーボネート化合物(A−1)10.8gと、二官能のアミンであるイソホロンジアミン〔単体、B’、前記式(8−6)を参照〕2.8gとを混合して、活性エネルギー線硬化性組成物の塗工液を得た。得られた塗工液を室温で3日放置したところ、塗工液はゲル化して、塗布(コーティング)不能となった。
〔比較例2〕
単官能のシクロカーボネート化合物〔グリセリンカーボネート(単体、A’、前記式(1−1)を参照)0.024gと、上記で得られた二官能の光塩基発生剤(B−1)0.068gとを、THF 0.2gに溶解して活性エネルギー線硬化性組成物の塗工液を得た。得られた塗工液をガラス板上にバーコーターで塗布し、80℃で1分間予備乾燥した。その後、313nmの波長の紫外線を1000mJ/cm照射し、更に80℃で60分間加熱して、比較例2の硬化被膜(膜厚1μm)を得た。
〔比較例3〕
比較例用に、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物を作製した。
<ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(D)の製造>
温度計、撹拌機、水冷コンデンサー、窒素ガス吹き込み口を備えた4つ口フラスコに、イソホロンジイソシアネート6.6g(0.03mol)、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(水酸基価48mgKOH/g)93.4g、重合禁止剤として2,6−ジ−tert−ブチルクレゾール0.06g、反応触媒としてジブチルスズジラウレート0.02gを仕込み、60℃で反応させ、残存イソシアネート基が0.3%以下となった時点で反応を終了し、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(D)(エチレン性不飽和基濃度7.9mmol/g;重量平均分子量は2,000)56g、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート8.6g、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート47.4gの混合物を得た。
次に、上記で得られたウレタン(メタ)アクリレート系化合物(D)100部、光重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(BASFジャパン社製;「イルガキュア184」)を4部、希釈溶剤として酢酸エチル100部を均一に混合し、活性エネルギー線硬化性組成物の塗工液を得た。得られた塗工液をガラス板上にバーコーターで塗布し、80℃で1分間予備乾燥した。その後、365nmの波長の紫外線を500mJ/cm照射して、比較例3の硬化被膜(膜厚1μm)を得た。
得られた活性エネルギー線硬化性組成物の塗工液、及びその硬化被膜について、以下の評価を行った。評価結果は表1に示す。
<溶液(一液)安定性>
上記で得られた各塗工液を室温で1週間放置し、1週間後に塗工液の外観を目視により確認した。評価基準は以下の通りである。
[評価基準]
○:外観変化なし
×:増粘又はゲル化
<硬化性>
1.鉛筆硬度
上記各硬化被膜について、JIS K 5600−5−4に準じて鉛筆硬度を測定した。評価基準は以下の通りである。
[評価基準]
○:硬度B以上
×:硬度2B以下
2.硬化被膜のべたつき性
また、上記硬化被膜について、表面のべたつき性を指で触って判断した。評価基準は以下の通りである。
[評価基準]
○:べたつきなし
×:べたつきあり
Figure 2016050303
上記評価結果より、シクロカーボネート構造を2つ以上含有する化合物(A)及び光塩基発生剤(B)を含有してなる活性エネルギー線硬化性組成物から得られる実施例1〜8の硬化被膜は、膜厚1μmという薄膜であるのにも関わらず、実用上充分な硬化被膜強度を有する薄膜コーティング層が得られることが分かる。
一方、本発明の光塩基発生剤(B)ではない光塩基発生剤(B’)を含有する、比較例1の活性エネルギー線硬化性組成物は、経時でゲル化して、塗布(コーティング)不能となった。また、シクロカーボネート構造が1つのみの化合物(A’)を含有する活性エネルギー線硬化性組成物から得られる比較例2の硬化被膜は、被膜の硬化不足(未硬化)による被膜表面のべたつきが見られ、充分な硬化被膜強度が得られなかった。更に、従来技術であるウレタンアクリレート系化合物(D)から得られる比較例3の硬化被膜は、酸素阻害による硬化不足(未硬化)による被膜表面のべたつきが見られ、充分な硬化被膜強度が得られなかった。
本発明のシクロカーボネート構造を2つ以上含有する化合物(A)及び光塩基発生剤(B)を含む活性エネルギー線硬化性組成物は、硬化被膜の厚みが薄い場合でも、実用的な硬化物被膜強度を発現することができる。しかも、塗工液として使用の容易な、一液型のコーティング剤として用いることができる。そして、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、塗料、粘着剤、接着剤、粘接着剤、インク、保護コーティング剤、アンカーコーティング剤、磁性粉コーティングバインダー、サンドブラスト用被膜、版材など、各種の被膜形成材料として有用である。中でも、液晶ディスプレイなどの光学部材用途として用いられるプラスチックフィルムのハードコート用コーティング剤として、非常に有用である。

Claims (9)

  1. シクロカーボネート構造を2つ以上含有する化合物(A)及び光塩基発生剤(B)を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化性組成物。
  2. シクロカーボネート構造を2つ以上含有する化合物(A)の分子量が、300〜50,000であることを特徴とする請求項1記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  3. 光塩基発生剤(B)が、活性エネルギー線照射により塩基を2つ以上含有する化合物を生成する光塩基発生剤であることを特徴とする請求項1又は2記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  4. 光塩基発生剤(B)が、塩基性化合物とカルボン酸との塩であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  5. 光塩基発生剤(B)の含有量が、化合物(A)100重量部に対して1〜300重量部であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  6. 塩基増殖剤(C)を含有してなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  7. 塩基増殖剤(C)の含有量が、光塩基発生剤(B)100重量部に対して10〜2,000重量部であることを特徴とする請求項6記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  8. 一液型の塗工液として用いられることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  9. 活性エネルギー線硬化性組成物を硬化させて硬化被膜を得る方法であって、請求項1〜8のいずれか一項に記載の活性エネルギー線硬化性組成物を準備する工程と、上記活性エネルギー線硬化性組成物を用いて薄膜状塗膜を形成する工程と、上記薄膜状塗膜に活性エネルギー線照射を行う工程と、を含むことを特徴とする硬化被膜の製造方法。
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