JP2016041788A - 重合体の製造方法、重合体、及び、芳香族ポリカーボネート系樹脂用流動性向上剤 - Google Patents

重合体の製造方法、重合体、及び、芳香族ポリカーボネート系樹脂用流動性向上剤 Download PDF

Info

Publication number
JP2016041788A
JP2016041788A JP2014166288A JP2014166288A JP2016041788A JP 2016041788 A JP2016041788 A JP 2016041788A JP 2014166288 A JP2014166288 A JP 2014166288A JP 2014166288 A JP2014166288 A JP 2014166288A JP 2016041788 A JP2016041788 A JP 2016041788A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymer
vinyl monomer
aromatic polycarbonate
polycarbonate resin
mass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014166288A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6398458B2 (ja
Inventor
新治 松岡
Shinji Matsuoka
新治 松岡
上野 尚文
Takafumi Ueno
尚文 上野
安齋 竜一
Ryuichi Anzai
竜一 安齋
諭 佐久間
Satoshi Sakuma
諭 佐久間
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Rayon Co Ltd filed Critical Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority to JP2014166288A priority Critical patent/JP6398458B2/ja
Publication of JP2016041788A publication Critical patent/JP2016041788A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6398458B2 publication Critical patent/JP6398458B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)

Abstract

【課題】本発明の課題は、芳香族ポリカーボネート系樹脂の成形加工時の溶融流動性を向上させ、且つ、機械特性を向上させる、芳香族ポリカーボネート系樹脂用流動性向上剤を提供することにある。【解決手段】特定の構造のビニル単量体(a1)0.5〜99.5質量%と、他のビニル単量体(a2)0.5〜99.5質量%からなるビニル単量体混合物を、酢酸フェニルの存在下でラジカル重合する、重合体の製造方法。該製造方法で得られた重合体からなる、芳香族ポリカーボネート系樹脂用流動性向上剤。【選択図】なし

Description

本発明は、ビニル単量体混合物を酢酸フェニルの存在下でラジカル重合する、重合体の製造方法、その製造方法で得られた重合体、及び、その重合体からなる芳香族ポリカーボネート系樹脂用流動性向上剤に関する。
芳香族ポリカーボネート樹脂(以下「PC樹脂」という。)は、その優れた耐熱性、機械的特性、電気特性、寸法安定性等により、自動車部材、OA(オフィスオートメーション)機器、情報・通信機器、電気・電子機器、家庭電化機器等の様々な分野において幅広く利用されている。しかしながら、通常、PC樹脂は非晶性であるため、成形加工温度が高く、溶融流動性に劣るという問題点を有している。
近年、これらの用途では成形体の大型化、薄肉化、形状複雑化が進み、PC樹脂に対しては、成形加工時の溶融流動性の向上が要求されており、PC樹脂の優れた機械的特性を損なうことなく、成形加工時の溶融流動性を向上させる方法が盛んに検討されている(例えば、特許文献1〜3)。
しかしながら、特許文献1〜3では、PC樹脂の機械特性は維持されるものの、それらを向上させるような効果は得られてはいなかった。
国際公開第2005/030819号パンフレット 特開2006−199732号公報 国際公開第2009/113573号パンフレット
本発明者らは鋭意検討した結果、特定のビニル単量体混合物を酢酸フェニルの存在下でラジカル重合して得られた重合体を、芳香族ポリカーボネート系樹脂用流動性向上剤とし用いることで、PC樹脂の機械特性を低下させることなく、耐衝撃性が向上することを見出した。
即ち、本発明は以下の態様を有する。
[1] 下記式(I)で示すビニル単量体(a1)0.5〜99.5質量%と、他のビニル単量体(a2)0.5〜99.5質量%からなるビニル単量体混合物を、酢酸フェニルの存在下でラジカル重合する、重合体の製造方法。

・・・(I)
(式(I)中、Rは水素原子又はメチル基であり、Rは置換基を有していてもよいフェニル基である)。
[2] 他のビニル単量体(a2)が芳香族ビニル単量体である、[1]に記載の重合体の製造方法。
[3] 酢酸フェニルの量が、ビニル単量体(a1)100質量部に対して0.1〜5.0質量部である、[1]又は[2]に記載の重合体の製造方法。
[4] [1]〜[3]のいずれか1項に記載の製造方法で得られた重合体。
[5] [4]に記載の重合体からなる、芳香族ポリカーボネート系樹脂用流動性向上剤。
本発明の製造方法によれば、芳香族ポリカーボネート系樹脂用流動性向上剤に用いることで、PC樹脂の機械特性を低下させることなく、耐衝撃性を向上させることが可能な重合体を得ることができる。
本発明の重合体は、芳香族ポリカーボネート系樹脂用流動性向上剤に用いることで、PC樹脂の機械特性を低下させることなく、耐衝撃性を向上させることが可能である。
本発明の芳香族ポリカーボネート系樹脂用流動性向上剤は、PC樹脂の機械特性を低下させることなく、耐衝撃性を向上させることが可能である。
<製造方法>
本発明の重合体の製造方法は、特定のビニル単量体混合物を、酢酸フェニルの存在下でラジカル重合する方法である。
[ビニル単量体混合物]
本発明で用いるビニル単量体混合物は、後述するビニル単量体(a1)とビニル単量体(a2)からなる。
ビニル単量体混合物中の、ビニル単量体(a1)とビニル単量体(a2)の比率は、(a1)0.5〜99.5質量%、(a2)0.5〜99.5質量%である。
得られる重合体の、芳香族ポリカーボネート系樹脂用流動性向上剤としての性能が向上することから、前記比率は、(a1)1.0〜50.0質量%、(a2)50.0〜99.0質量%が好ましく、(a1)5.0〜30.0質量%、(a2)70.0〜95.0質量%がより好ましい。
[ビニル単量体(a1)]
本発明で用いるビニル単量体(a1)は、下記式(I)で示すビニル単量体である。

・・・(I)
(式(I)中、Rは水素原子又はメチル基であり、Rは置換基を有していてもよいフェニル基である)。
ビニル単量体(a1)としては、例えば、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸4−t−ブチルフェニル、(メタ)アクリル酸ブロモフェニル、(メタ)アクリル酸ジブロモフェニル、(メタ)アクリル酸2,4,6−トリブロモフェニル、(メタ)アクリル酸モノクロルフェニル、(メタ)アクリル酸ジクロルフェニル、(メタ)アクリル酸トリクロルフェニルが挙げられる。
これらの単量体は、1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
得られる重合体を、芳香族ポリカーボネート系樹脂用流動性向上剤として用いる場合、PC樹脂に対する相溶性が高く、成形体の耐表層剥離性が損なわれないことから、(メタ)アクリル酸フェニルが好ましい。
尚、本発明において、(メタ)アクリルは、アクリル又はメタクリルを意味する。
[ビニル単量体(a2)]
本発明で用いるビニル単量体(a2)は、(a1)以外のビニル単量体である。
尚、ビニル単量体(a2)を、「他のビニル単量体(a2)」と称する場合もある。
ビニル単量体(a2)としては、例えば、(メタ)アクリル誘導体(エステル、アミド、アルデヒド、ニトリル等);芳香族ビニル単量体;ビニルエーテル類が挙げられる。
これらの単量体は、1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
得られる重合体を、芳香族ポリカーボネート系樹脂用流動性向上剤として用いる場合、芳香族ビニル単量体であることが好ましい。
芳香族ビニル単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、p−メトキシスチレン、o−メトキシスチレン、2,4−ジメチルスチレン、クロロスチレン、ブロモスチレン、ビニルトルエン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセンが挙げられる。
この中では、スチレン、α−メチルスチレン、p−t−ブチルスチレンが好ましい。
[酢酸フェニル]
本発明の重合体は、酢酸フェニルの存在下で前記ビニル単量体混合物をラジカル重合することで得られる。
得られる重合体を、芳香族ポリカーボネート系樹脂用流動性向上剤として用いる場合、酢酸フェニルの量は、耐衝撃性が向上することから、ビニル単量体(a1)100質量部に対して0.1〜5.0質量部である。
[ラジカル重合]
本発明の重合体の製造方法におけるラジカル重合の方法としては、例えば、乳化重合、懸濁重合、溶液重合、塊状重合が挙げられる。この中では、回収方法が容易である点で懸濁重合、乳化重合が好ましい。尚、乳化重合の場合は、重合体中の残存塩が芳香族ポリカーボネート系樹脂の熱分解を引き起こすおそれがあるため、乳化重合の際には、カルボン酸塩乳化剤等を用い、重合体を酸析凝固等により回収をする、又はリン酸エステル等のノニオンアニオン系乳化剤等を用い、酢酸カルシウム塩等を用いた塩析凝固により重合体を回収することが好ましい。
重合開始剤としては、例えば、有機過酸化物、過硫酸塩、有機過酸化物又は過硫酸塩還元剤との組合せからなるレドックス系開始剤、アゾ化合物等が挙げられる。
<重合体>
本発明の重合体は、前述した製造方法によって得られる。ビニル単量体(a1)とビニル単量体(a2)を重合して得られることから、その組成は、ビニル単量体(a1)とビニル単量体(a2)の共重合体である。
重合体の質量平均分子量は、5,000〜200,000が好ましい。質量平均分子量が5,000以上であれば、相対的に低分子量物が少なくなるため、芳香族ポリカーボネート系樹脂用流動性向上剤として用いる場合に、耐熱性、剛性等の種々の特性を低下させない。また、溶融成形時の発煙、ミスト、機械汚れ、フィッシュアイ、シルバー等の成形品の外観不良といった問題が発生する可能性も低くなる。
高温時の透明性が良好な成形品(ヘイズの温度依存性が小さい成形品)が必要な場合は、重合体の質量平均分子量は高い方がよい。従って、重合体の質量平均分子量は10,000以上が好ましく、15,000以上がより好ましく、25,000以上が更に好ましく、35,000以上が特に好ましい。
また、重合体の質量平均分子量が200,000以下であれば、芳香族ポリカーボネート系樹脂組成物の溶融粘度の上昇が抑制され、溶融流動性の向上効果が充分に発現する。
著しい溶融流動性の向上効果が必要な場合は、重合体の質量平均分子量は低い方がよい。従って、重合体の質量平均分子量は170,000以下が好ましく、150,000以下がより好ましく、120,000以下が更に好ましく、100,000以下が特に好ましい。
<芳香族ポリカーボネート系樹脂用流動性向上剤>
本発明の芳香族ポリカーボネート系樹脂用流動性向上剤は、前述した重合体からなる。
重合体は、1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
尚、芳香族ポリカーボネート系樹脂用流動性向上剤とは、芳香族ポリカーボネート系樹脂に配合し、芳香族ポリカーボネート系樹脂の成形加工時の流動性を向上させる添加剤のことを指す。
<芳香族ポリカーボネート系樹脂との配合>
前述の芳香族ポリカーボネート系樹脂用流動性向上剤は、芳香族ポリカーボネート系樹脂に配合して、芳香族ポリカーボネート系樹脂組成物として使用する。
芳香族ポリカーボネート系樹脂用流動性向上剤の配合量は、芳香族ポリカーボネート系樹脂の機械特性を低下させることなく有効な溶融流動性の向上効果を得るよう、適宜設定すればよいが、例えば、芳香族ポリカーボネート系樹脂100質量部に対して、0.1〜30質量部である。
前記配合量が0.1質量部以上であれば、流動性の向上効果が充分に発現し、30質量部以下であれば、芳香族ポリカーボネート系樹脂の機械特性を低下させることがない。
芳香族ポリカーボネート系樹脂と配合する場合、必要に応じて、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、熱安定剤等の任意の安定剤を共に配合してもよい。
これらは、1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
芳香族ポリカーボネート系樹脂組成物は、例えば、芳香族ポリカーボネート系樹脂、流動性向上剤、任意の安定剤等を、タンブラー、V型ブレンダー、スーパーミキサー、ナウターミキサー、バンバリーミキサー、混練ロール、押出機等で混合することによって調製ことができる。
各種原材料の混合は、一段階で実施してもよく、二段階以上に分けて実施してもよい。
<成形体>
芳香族ポリカーボネート系樹脂組成物を成形する方法としては、例えば、芳香族ポリカーボネート系樹脂組成物をそのまま、又は溶融押出機で一旦ペレット状にしてから、射出成形、押出成形、圧縮成形、ブロー成形、注型成形等の公知の方法が挙げられる。
本発明で得られる成形体は、樹脂組成物の溶融流動性(成形加工性)が著しく優れていることから、近年要望が高まっている、電気・電子・OA機器用、光学部品用、精密機械用、自動車用、保安・医療用、建材用、雑貨用の各種大型・薄肉射出成形品、耐薬品性が要求される射出成形品に好適である。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。
尚、以下の記載において、「部」は「質量部」を表す。
以下の例における重合率、平均分子量は以下のように測定した。
(1)重合率
以下の手順により、第2工程終了時の重合率を測定した。
(i)アルミニウム皿の質量(x)を0.1mgの単位まで測定した。
(ii)アルミニウム皿に重合体(X)のラテックスを約1g取り、重合体(X)のラテックスの入ったアルミニウム皿の質量(y)を0.1mgの単位まで測定した。
(iii)重合体(X)のラテックスの入ったアルミニウム皿を180℃の乾燥機に入れ、45分間加熱した。
(iv)アルミニウム皿を乾燥機から取出し、デシケーター内で室温まで冷却し、その質量(z)を0.1mgの単位まで測定した。
(v)以下の式に基づいて、重合体(X)のラテックスの固形分濃度(%)を算出した。
固形分濃度(%)={(z−x)/(y−x)}×100
(vi)重合体(X)を製造する際に仕込む全単量体が重合した際の固形分濃度に対する(v)により算出した固形分濃度の百分率(%)を、第2工程終了時の重合率とした。
(2)質量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)
ゲル浸透クロマトグラフィーを用いて、下記装置及び測定条件にて、標準ポリスチレンによる検量線を用いて重合体(X)のMw,Mnを測定した。
カラム :東ソー(株)製 TSK−GEL SUPER HZM−N
測定温度 :40℃
溶離液 :クロロホルム
溶離液流速:0.6ml/分
検出器 :屈折率計(RI)
<実施例1>
冷却管及び攪拌装置を備えたセパラブルフラスコに、アニオン系乳化剤(「フォスファノールRS−610NA」、東邦化学工業(株)製) 1.0部、脱イオン水 295部を仕込み、窒素雰囲気下、水浴で60℃に加熱した。
次いで、セパラブルフラスコ内に、硫酸第一鉄 0.0001部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.0003部、ロンガリット 0.3部を脱イオン水 5部に溶かしたものを加え、その後、スチレン 87.5部、メタクリル酸フェニル 12.5部、酢酸フェニル 0.04部(メタクリル酸フェニル100部に対して0.3部)、t−ブチルヒドロパーオキサイド 0.2部、n−オクチルメルカプタン 0.5部の混合物を240分かけて滴下した。
その後、80℃で60分間攪拌し、重合体のラテックスを得た(重合率は99%)。
脱イオン水に酢酸カルシウム 5部を溶解した水溶液625部を、91℃に加熱して攪拌した。この中に、得られた重合体のラテックスを徐々に滴下し、滴下終了後に95℃に加熱し、5分間保持して重合体のラテックスを凝固させた。
得られた凝固物を固液分離し、洗浄した後、75℃で24時間乾燥して、重合体(X−1)を得た。
質量平均分子量(Mw)は40,000、数平均分子量(Mn)は22,000、分子量分布(Mw/Mn)は1.9であった。
<実施例2>
酢酸フェニルを0.06部(メタクリル酸フェニル100部に対して0.5部)用いたこと以外は、実施例1と同様にして重合体(X−2)を得た。
質量平均分子量(Mw)は39,000、数平均分子量(Mn)は21,000、分子量分布(Mw/Mn)は1.8であった。
<実施例3>
酢酸フェニルを0.13部(メタクリル酸フェニル100部に対して1.0部)用いたこと以外は、実施例1と同様にして重合体(X−3)を得た。
質量平均分子量(Mw)は39,000、数平均分子量(Mn)は21,000、分子量分布(Mw/Mn)は1.8であった。
<実施例4>
酢酸フェニルを0.38部(メタクリル酸フェニル100部に対して3.0部)用いたこと以外は、実施例1と同様にして重合体(X−4)を得た。
質量平均分子量(Mw)は40,000、数平均分子量(Mn)は21,000、分子量分布(Mw/Mn)は1.9であった。
<比較例1>
酢酸フェニルを添加しなかったこと以外は、実施例1と同様にして重合体(X’−5)を得た。
質量平均分子量(Mw)は40,000、数平均分子量(Mn)は20,000、分子量分布(Mw/Mn)は2.0であった。
<実施例5〜8、比較例2>
PC樹脂として高耐熱型PC樹脂(アペック1800:バイエル(株)製)を用い、流動性向上剤として重合体(X−1)〜(X’−5)を用い、PC樹脂/流動性向上剤=85部/15部の比率で配合した。
更に、イルガノックスHP2921(チバ・ジャパン(株)製)を0.1部添加し、2軸押出機(TEM−35、東芝機械(株)製)に供給し、270℃で溶融混練して芳香族ポリカーボネート系樹脂組成物を得た。
これらの芳香族ポリカーボネート系樹脂組成物を用いて、以下の評価を実施した。評価結果を表1に示す。
(1)溶融流動性
芳香族ポリカーボネート系樹脂組成物のスパイラルフロー長さ(SPL)を、射出成形機(IS−100、東芝機械(株)製)を用いて測定した。
尚、成形条件としては、成形温度を280℃、金型温度を80℃及び射出圧力を50MPaとし、得られる成形体の肉厚を2mm及び幅を15mmとした。
(2)曲げ試験
射出成形機(IS−100、東芝機械(株)製)を用いて芳香族ポリカーボネート系樹脂組成物を成形し、長さ80mm×幅10mm×厚さ4mmの成形体を得た。曲げ試験はISO178に準拠して測定し、曲げ速度は2mm/分とした。
(3)シャルピー衝撃試験
射出成形機(IS−100、東芝機械(株)製)を用いて芳香族ポリカーボネート系樹脂組成物を成形し、長さ80mm×幅10mm×厚さ4mmの成形体を得た。シャルピー衝撃試験はISO179−1に準拠し、ISO2818に準拠したTypeAのノッチを刻んで測定した。

表1から明らかなように、酢酸フェニルの存在下でラジカル重合を実施して得られた重合体(X−1)〜(X−4)を用いた芳香族ポリカーボネート系樹脂組成物の成形体のシャルピー衝撃試験結果(実施例5〜8)は、酢酸フェニルを添加せずに重合して得た重合体(X’−5)を用いた場合(比較例2)と比較して高い値を示し、その他の機械特性に関しては、ほとんど影響がないことが確認された。

Claims (5)

  1. 下記式(I)で示すビニル単量体(a1)0.5〜99.5質量%と、他のビニル単量体(a2)0.5〜99.5質量%からなるビニル単量体混合物を、
    酢酸フェニルの存在下でラジカル重合する、重合体の製造方法。

    ・・・(I)
    (式(I)中、Rは水素原子又はメチル基であり、Rは置換基を有していてもよいフェニル基である)。
  2. 他のビニル単量体(a2)が芳香族ビニル単量体である、請求項1に記載の重合体の製造方法。
  3. 酢酸フェニルの量が、ビニル単量体(a1)100質量部に対して0.1〜5.0質量部である、請求項1又は2に記載の重合体の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法で得られた重合体。
  5. 請求項4に記載の重合体からなる、芳香族ポリカーボネート系樹脂用流動性向上剤。

JP2014166288A 2014-08-19 2014-08-19 重合体の製造方法、重合体、及び、芳香族ポリカーボネート系樹脂用流動性向上剤 Active JP6398458B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014166288A JP6398458B2 (ja) 2014-08-19 2014-08-19 重合体の製造方法、重合体、及び、芳香族ポリカーボネート系樹脂用流動性向上剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014166288A JP6398458B2 (ja) 2014-08-19 2014-08-19 重合体の製造方法、重合体、及び、芳香族ポリカーボネート系樹脂用流動性向上剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016041788A true JP2016041788A (ja) 2016-03-31
JP6398458B2 JP6398458B2 (ja) 2018-10-03

Family

ID=55591702

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014166288A Active JP6398458B2 (ja) 2014-08-19 2014-08-19 重合体の製造方法、重合体、及び、芳香族ポリカーボネート系樹脂用流動性向上剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6398458B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005030819A1 (ja) * 2003-09-30 2005-04-07 Mitsubishi Rayon Co., Ltd. エンジニアリングプラスチック用流動性向上剤およびこれを含有する熱可塑性樹脂組成物ならびにその成形品
WO2008081791A1 (ja) * 2006-12-25 2008-07-10 Mitsubishi Rayon Co., Ltd. 流動性向上剤、芳香族ポリカーボネート系樹脂組成物、及びその成形品
WO2009113573A1 (ja) * 2008-03-11 2009-09-17 三菱レイヨン株式会社 芳香族ポリカーボネート樹脂用流動性向上剤及びその製造方法、芳香族ポリカーボネート樹脂組成物、並びに成形体

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005030819A1 (ja) * 2003-09-30 2005-04-07 Mitsubishi Rayon Co., Ltd. エンジニアリングプラスチック用流動性向上剤およびこれを含有する熱可塑性樹脂組成物ならびにその成形品
WO2008081791A1 (ja) * 2006-12-25 2008-07-10 Mitsubishi Rayon Co., Ltd. 流動性向上剤、芳香族ポリカーボネート系樹脂組成物、及びその成形品
WO2009113573A1 (ja) * 2008-03-11 2009-09-17 三菱レイヨン株式会社 芳香族ポリカーボネート樹脂用流動性向上剤及びその製造方法、芳香族ポリカーボネート樹脂組成物、並びに成形体

Also Published As

Publication number Publication date
JP6398458B2 (ja) 2018-10-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5763721B2 (ja) 屈折率に優れた分岐型アクリル共重合体およびその製造方法
JP5357019B2 (ja) 芳香族ポリカーボネート樹脂用流動性向上剤及びその製造方法、芳香族ポリカーボネート樹脂組成物、並びに成形体
JP6037681B2 (ja) メタクリル系樹脂組成物、その製造方法、及び成形体
KR102276848B1 (ko) 고분자 수지 조성물 및 그 성형품
JP7121134B2 (ja) コア-シェル共重合体、その製造方法、およびそれを含む熱可塑性樹脂組成物
CN112574346B (zh) 氯乙烯系共聚物、其制备方法、包括其的组合物和由该组合物制成的树脂制品
KR20130071265A (ko) 열가소성 (메타)아크릴레이트 공중합체, 이를 포함하는 수지 조성물 및 그 성형품
JPH03199213A (ja) 多層構造アクリル系重合体
JP6398458B2 (ja) 重合体の製造方法、重合体、及び、芳香族ポリカーボネート系樹脂用流動性向上剤
CN104250333A (zh) 阻燃热塑性共聚物、制备其的方法以及包含其的模制品
JP6042645B2 (ja) メタクリル系樹脂組成物及び成形体
KR101900164B1 (ko) 방향족 비닐계 공중합체 및 이를 포함하는 열가소성 수지 조성물
KR102068055B1 (ko) 비닐 중합체 분체, 열가소성 수지 조성물 및 그의 성형체
KR20160141810A (ko) 개선된 기계적 특성을 지닌 열가소성 성형 조성물의 제조 방법
KR20130090843A (ko) 메틸메타크릴레이트-부타디엔-스티렌계 충격보강제 및 이를 포함하는 폴리카보네이트 수지 조성물
AU2006320634B2 (en) Weatherable, high modulus polymer compositions and method
JP6543026B2 (ja) 衛生陶器代替用熱可塑性樹脂成形体
JP5534289B2 (ja) エンジニアリングプラスチック用溶融張力向上剤、熱可塑性樹脂組成物及び成形体
CN112574349B (zh) 硬质聚氯乙烯系共聚物、其制备方法、包括其的组合物和由该组合物制成的树脂制品
JP7251049B2 (ja) 多層構造重合体及び樹脂組成物
JP2005068429A (ja) 押出成形用ゴム変性スチレン系樹脂組成物
JP2017031362A (ja) 熱可塑性樹脂組成物およびその製造方法
JP6376020B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物およびその成形品
JP2021038387A (ja) 透明熱可塑性樹脂組成物、その製造方法、透明熱可塑性樹脂組成物を成形してなる成形品および成形品の製造方法
JP2021116315A (ja) 溶融成形用重合体、溶融成形用樹脂組成物及び樹脂成形体、並びに、溶融成形用重合体及び樹脂成形体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170215

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171208

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180130

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180323

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180807

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180820

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6398458

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151