JP2016030921A - 車両用ドアハンドル装置 - Google Patents

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Koichi Nagata
浩一 永田
瑞弥 坂本
Mizuya Sakamoto
瑞弥 坂本
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Abstract

【課題】 車両用ドアハンドル装置のベースフレームをドアアウタパネルに組付けるための構造についてコスト低減効果を高めるのに有効な技術を提供する。
【解決手段】 本発明に係る車両用ドアハンドル装置100は、ベースフレーム110と、アウトサイドハンドル120と、パッド部材130と、金属製のナット部材としてのリテーナー140に対して金属製のボルト部材としてのスクリュー150を螺合させることによってベースフレーム110をドアアウタパネル11に締め付け固定する締め付け固定機構160と、を備え、パッド部材130は、リテーナー140とドアアウタパネル11との間に介装されることによってリテーナー140とドアアウタパネル11との接触を防止する接触防止部を含む。
【選択図】 図2

Description

本発明は、車両ドアに組付けられる車両用ドアハンドル装置に関する。
下記特許文献1には、この種の車両用ドアハンドル装置(以下、単に「ドアハンドル装置」ともいう)の一例が開示されている。このドアハンドル装置は、車両ドアの外表面を構成するドアアウタパネルに車内側から組付けられるベースフレームと、ドアアウタパネルの車外側から当該ドアアウタパネルに開口形成された開口部を通じてベースフレームに組付けられるハンドルアセンブリと、を備えている。ベースフレームは、車外側から当該ベースフレームに係合するナット部材とこのナット部材に車内側から螺合するボルト部材とによって、ドアアウタパネルに締め付け固定されるように構成されている。
特開2013−76217号公報
(発明が解決しようとする課題)
上記のようなドアハンドル装置においては、金属製のナット部材に樹脂製のブッシュを組付けてナット部材とドアアウタパネルとの間にブッシュを介在させることによって、ナット部材とドアアウタパネルとが直接的に接触するのを防止する接触防止構造が一般的に用いられる。このような接触防止構造は、ベースフレームがドアアウタパネルに締め付け固定されたときにドアアウタパネルの締め付け部分の塗装が剥がれて金属製のナット部材とドアアウタパネルの金属部分が金属接触し、これにより錆が発生するのを阻止するのに有効である。また、上記のようなドアハンドル装置においては、ナット部材とともに予めベースフレームに取付けられたブッシュをドアアウタパネルに係合させることによって、ドアアウタパネルに対するベースフレームの位置決めを行う位置決め構造が一般的に用いられる。
一方で、この種のドアハンドル装置の設計に際しては、ベースフレームをドアアウタパネルに組付けるための構造について、前述のような接触防止構造や位置決め構造と同様の機能を部品点数を増やすことなく低コストで実現したいという要請がある。このような要請に対して、特許文献1に開示のドアハンドル装置では、ナット部材とドアアウタパネルとの間にブッシュを新たに設けることが必要になり、ブッシュを準備するための費用やこのブッシュをナット部材に組付けるための費用がかかるためコスト的に不利である。
そこで本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的の1つは、車両用ドアハンドル装置のベースフレームをドアアウタパネルに組付けるための構造についてコスト低減効果を高めるのに有効な技術を提供することである。
(課題を解決するための手段)
上記目的を達成するため、本発明に係る車両用ドアハンドル装置は、ベースフレームと、アウトサイドハンドルと、パッド部材と、締め付け固定機構と、を備える。ベースフレームは、車両ドアの外表面を構成するドアアウタパネルの車内側に設けられる。アウトサイドハンドルは、ドアアウタパネルに開口形成された開口部を通じて当該ドアアウタパネルの車外側からベースフレームに取付けられる。パッド部材は、アウトサイドハンドルとドアアウタパネルとの間に介装される非金属材料製の部材として構成される。このパッド部材は、アウトサイドハンドルとドアアウタパネルとの接触を防止するとともに、車両ドア内への水の浸入を阻止する止水機構を果たす。締め付け固定機構は、ドアアウタパネルの車外側に設けられた金属製のナット部材に対してベースフレームの車内側から金属製のボルト部材を螺合させることによってベースフレームをドアアウタパネルに締め付け固定する機能を果たす。この場合、パッド部材は、ナット部材とドアアウタパネルとの間に介装されることによってナット部材とドアアウタパネルとの接触を防止する接触防止部を含む。
上記構成によれば、アウトサイドハンドルとドアアウタパネルとの間に介装される既存のパッド部材の一部を利用して接触防止部を構成することによって、別部材を用いることなくナット部材がドアアウタパネルに直接的に接触するのを防止することができる。その結果、ベースフレームがドアアウタパネルに締め付け固定されたときにドアアウタパネルの締め付け部分の塗装が剥がれて金属製のナット部材とドアアウタパネルの金属部分が金属接触し、これにより錆が発生するのを阻止することができる。この場合、ベースフレームをドアアウタパネルに組付けるための構造について、新たな部品を準備するための費用や当該部品の組付けるための費用が生じることがないため、コスト低減効果を高めることができる。
上記の車両用ドアハンドル装置では、パッド部材は、ナット部材を収容するための収容空間を有し、パッド部材のうち収容空間よりもドアアウタパネル側に配置される部位によって接触防止部が構成されるのが好ましい。この場合、パッド部材は、ナット部材とドアアウタパネルとの接触を防止するための機能とナット部材を収容するための機能との両機能を兼ね備えているため合理的である。
上記の車両用ドアハンドル装置では、パッド部材は、ナット部材を収容空間に挿入可能な挿入開口部を備えるのが好ましい。これにより、パッド部材の挿入開口を通じて収容空間にナット部材を挿入することができる。この場合、ナット部材が予め収容空間に挿入された状態のパッド部材をアウトサイドハンドルとドアアウタパネルとの間に介装することよって、ナット部材の組付け作業を容易に行うことが可能になる。
上記の車両用ドアハンドル装置では、パッド部材は、ナット部材を収容空間に収容した状態でナット部材と一体成型されているのが好ましい。この場合、予めナット部材と一体成型されたパッド部材をアウトサイドハンドルとドアアウタパネルとの間に介装することよって、ナット部材の組付け作業を容易に行うことが可能になる。
上記の車両用ドアハンドル装置では、更に回り止め機構を備えるのが好ましい。この回り止め機構は、ナット部材とベースフレームとの係合によりナット部材がボルト部材のボルト軸周り方向に回るのを阻止する機能を果たす。この場合、非金属製のパッド部材ではなく金属製である硬質のナット部材にベースフレームが係合する構造を利用して回り止め機構を構築するため、ナット部材の回り止め効果を確実に得るのに効果的である。
上記の車両用ドアハンドル装置では、回り止め機構は、ナット部材に設けられた係合凹部と、係合凹部と係合するようにベースフレームに設けられた係合凸部と、によって構成されるのが好ましい。この場合、ナット部材に係合凹部を設けることによって、ナット部材に係合凸部に相当する部位を設ける場合に比べて、ナット部材の製造コストを安価に抑えることができる。
上記の車両用ドアハンドル装置では、ベースフレームは、ドアアウタパネルに対する位置決めのためにドアアウタパネルの開口部に係合し且つ回り止め機構の係合凸部と一体的に構成された係合部を備えるのが好ましい。この場合、ドアアウタパネルに対するベースフレームの位置決め機構を、ドアアウタパネルの既存の開口部と、ベースフレームのうち回り止め機構の係合凸部と一体的に形成された係合部とを利用して構成することによって、位置決め機構を低コストで実現することができる。
以上のように、本発明によれば、車両用ドアハンドル装置のベースフレームをドアアウタパネルに組付けるための構造についてコスト低減効果を高めることが可能になった。
スライド式の車両ドア10の概略構成を示す側面図である。 図1の車両用ドアハンドル装置100の断面構造を示す図である。 図2中の車両用ドアハンドル装置100のA−A線についての断面構造を示す図である。 図2中のパッド部材130を車外側から視た斜視図である。 図2中の車両用ドアハンドル装置100のB−B線についての断面構造を示す図である。 図2中のパッド部材130を車内側から視た斜視図である。 図6中のパッド部材130をリテーナー140が取り外された状態にて示す斜視図である。 図6中のパッド部材130の一部を車内側から視た平面図である。 図6中のパッド部材130のC−C線についての断面構造を示す図である。 図6中のパッド部材130のD−D線についての断面構造を示す図である。 車両ドア10のドアアウタパネル11にベースフレーム110が組付けられた状態を車外側から視た斜視図である。 回り止め機構170の構成を車外側から視た平面図である。 図11において更にパッド部材130が組付けられた状態を車外側から視た斜視図である。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。なお、当該図面では、車両前方及び車両後方をそれぞれ矢印X1及び矢印X2で示し、車両上方及び車両下方をそれぞれ矢印Y1及び矢印Y2で示し、車両左方及び車両右方をそれぞれ矢印Z1及び矢印Z2で示している。車両ドアに取付けられる前の状態の車両用ドアロック装置に対して、また車両ドアに取付けられた後の状態の車両用ドアロック装置に対して、これらの方向を適用することができる。
図1に示されるように、本実施の形態の車両用ドアハンドル装置(以下、単に「ドアハンドル装置」ともいう)100は、車両左側に設けられたスライド式の車両ドア10に組付けられている。
車両ドア10は、車両の側方において車両前後方向X1,X2に移動可能に構成されている。車両ドア10の前側及び後側にはそれぞれフロントロック21及びリアロック22が設けられ、車両ドア10の下側には全開ロック23が設けられている。フロントロック21及びリアロック22はいずれも、車両ドア10を乗降用の開口部が閉じられた全閉状態で保持する機能を果たす。全開ロック23は、車両ドア10を乗降用の開口部が開けられた全開状態で保持する機能を果たす。この全開ロック23のアクチュエータ23aは、ドアハンドル装置100のクローズ操作によってクローズスイッチSから電気的な検出信号が電気制御装置(ECU)20に入力されたときに、この検出信号に基づいて作動して車両ドア10の全開状態での保持を解除する。
ドアハンドル装置100は、複数の構成部品が一体状に組み付けられたアセンブリ(「アッシー」ともいう)として構成されており、当該複数の構成部品には、ベースフレーム110、アウトサイドハンドル120、パッド部材130、リテーナー140、スクリュー150及びキャップアセンブリ(図示省略)が含まれている。尚、キャップアセンブリの具体的な構造については、例えば特開2013−76217号公報に開示のキャップアセンブリ130が参照される。
ベースフレーム110は、車両ドア10の外表面を構成するドアアウタパネル11の車内側に設けられる部材である。このベースフレーム110は、ドアアウタパネル11にドア内側から固定されている。この場合、ドアアウタパネル11は、車両ドア10のうち外側に延在する金属製のパネルである。このドアアウタパネル11のパネル外表面には所定の塗装処理が施されている。ここでいうベースフレーム110が本発明の「ベースフレーム」に相当する。
アウトサイドハンドル120は、車両ドア10のドアアウタパネル11の車外側において車両前後方向X1,X2に沿って長尺状に延在するグリップタイプのハンドル(「アウタハンドル」ともいう)である。このアウトサイドハンドル120の前方側の端部には、ドアアウタパネル11に開口形成された開口部12を通じてドアアウタパネル11の車外側から車両右方Z2(車内側)へと突出するアーム121が設けられている。このアーム121は、ベースフレーム110にヒンジ機構122を介して回転可能に取付けられる。このため、ドアハンドル装置100が車両ドア10のドアアウタパネル11に取付けられた状態では、アウトサイドハンドル120は、ヒンジ機構122を中心に車両左方Z1及び車両右方Z2に回動するハンドル操作が可能とされる。ここでいうアウトサイドハンドル120が本発明の「アウトサイドハンドル」に相当する。
図3及び図4が参照されるように、パッド部材130は、シール部131及び2つの係合爪部132を備えた板片状の部材として構成されている。このパッド部材130は、非金属製、典型的には樹脂材料製の部材として構成されている。シール部131は、パッド部材130の各部位のうちアウトサイドハンドル120とドアアウタパネル11との間に介装される部位であり、アウトサイドハンドル120とドアアウタパネル11との隙間をシールする機能を果たす。各係合爪部132は、ベースフレーム110の被係合部114に係合可能な爪形状を有する。このため、パッド部材130は、各係合爪部132をベースフレーム110の各被係合部114に引っ掛けるようにして係合させることによってベースフレーム110に組付けられる。このパッド部材130が本発明の「パッド部材」に相当する。
図5に示されるように、上記構成のベースフレーム110は、締め付け固定機構(以下、単に「固定機構」ともいう)160によってドアアウタパネル11に締め付け固定されている。この締め付け固定機構160が本発明の「締め付け固定機構」に相当する。締め付け固定機構160は、ドアアウタパネル11の車外側に設けられた金属製のリテーナー140に対してベースフレーム110の車内側から金属製のスクリュー(螺子)150を螺合させる構成を有する。ここでいうリテーナー140及びスクリュー150がそれぞれ、本発明の「ナット部材」及び「ボルト部材」に相当する。
この場合、リテーナー140は、ボルト部材としてのスクリュー150に螺合するナット部材となる。特に、このリテーナー140は、金属材料からなる平板形状の部材であり、パッド部材130に保持される被保持部141と、スクリュー150の雄ねじ部151に螺合可能な雌ねじ部143が筒内に設けられた螺合部142、とを備えている。ベースフレーム110に貫通形成された取り付け孔110aに対してリテーナー140の螺合部142が車外側(図5中の上方)から挿入され、且つスクリュー150の雄ねじ部151が車内側(図5中の下方)から挿入された状態で、スクリュー150の雄ねじ部151がリテーナー140の螺合部142の雌ねじ部143に捩じ込まれる。
図5及び図6に示されるように、リテーナー140の被保持部141は、複数の構成壁によって区画されたパッド部材130の収容空間(挿入溝)135に挿入開口部130aを通じて挿入される。その結果、リテーナー140がパッド部材130に組付けられて保持される。パッド部材130の挿入開口部130aは、リテーナー140の被保持部141を収容空間135に挿入可能、且つリテーナー140の被保持部141を収容空間135から抜き去ることが可能な開口部分として構成される。この挿入開口部130aが本発明の「挿入開口部」に相当する。この場合、平板状のリテーナー140をその延在面に沿って車両前後方向X1,X2にスライドさせる動作を利用することができる。リテーナー140の被保持部141が予め収容空間135に挿入された状態のパッド部材130をアウトサイドハンドル120とドアアウタパネル11との間に介装することよって、リテーナー140の組付け作業を容易に行うことが可能になる。
図7及び図8が参照されるように、パッド部材130の収容空間135を区画する複数の構成壁は、第1構成壁133、第2構成壁134、第3構成壁136、第4構成壁137、第5構成壁138及び第6構成壁139によって構成されている。挿入開口部130aは、車両上下方向Y1,Y2及び車両左右方向Z1,Z2で規定される平面について、第1構成壁133、第2構成壁134、第3構成壁136及び第4構成壁137によって区画形成される開口部分として構成されている。
第1構成壁133及び第2構成壁134はいずれも車両前後方向X1,X2及び車両上下方向Y1,Y2で規定される平面上に延在する平板状の壁部分であり、車両左右方向Z1,Z2について互いに離間して対向配置されている。第1構成壁133は、第2構成壁134との対向面に車両前後方向X1,X2に長尺状に延在する一対の突条133a,133aを備えている。この場合、各突条133aは、第2構成壁134の対向面との離間距離がリテーナー140の車両左右方向Z1,Z2の板厚を若干下回るように寸法設定されている。このため、各突条133aは、その弾性変形を利用することによって、収容空間135に収容されたリテーナー140の保持力を高める機能を果たす。第2構成壁134は、リテーナー140の螺合部142を配置するための空間を隔てて車両上下方向Y1,Y2について離間した二箇所に設けられている。これら第1構成壁133及び第2構成壁134が車両左右方向Z1,Z2について収容空間135を区画する。
第3構成壁136及び第4構成壁137はいずれも車両前後方向X1,X2及び車両左右方向Z1,Z2で規定される平面上に延在する平板状の壁部分であり、車両上下方向Y1,Y2について互いに離間して対向配置されている。第3構成壁136の挿入開口部130a側の部位には第4構成壁137に向けて突出する突起136aが設けられ、第4構成壁137の挿入開口部130a側の部位には第3構成壁136に向けて突出する突起137aが設けられている。これら突起136a,137aは、その間隔がリテーナー140の車両上下方向Y1,Y2の板幅を若干下回るように寸法設定されている。このため、これら突起136a,137aは、その弾性変形を利用することによって収容空間135へのリテーナー140を許容するとともに、収容空間135からのリテーナー140の離脱を阻止する機能を果たす。これら第3構成壁136及び第4構成壁137が車両上下方向Y1,Y2について収容空間135を区画する。
第5構成壁138及び第6構成壁139はいずれも車両上下方向Y1,Y2及び車両左右方向Z1,Z2で規定される平面上に延在する平板状の壁部分であり、車両前後方向X1,X2について互いに離間して対向配置されている。第5構成壁138は、第1構成壁133、第2構成壁134、第3構成壁136及び第4構成壁137のそれぞれに連接するように構成されている。これら第5構成壁138及び第6構成壁139が車両前後方向X1,X2について収容空間135を区画する。
図5が参照されるように、パッド部材130の車両上下方向Y1,Y2及び車両左右方向Z1,Z2で規定される断面は、アウトサイドハンドル120側から順に配置された、第1構成壁133、収容空間135、第2構成壁134によって形成されている。更に、リテーナー140の被保持部141がパッド部材130の収容空間135に挿入され、且つベースフレーム110が締め付け固定機構160によってドアアウタパネル11に締め付け固定された状態では、パッド部材130の第2構成壁134を挟んでリテーナー140の被保持部141とは反対側にドアアウタパネル11が配置され、且つドアアウタパネル11を挟んで第2構成壁134とは反対側にベースフレーム110が配置される。この場合、パッド部材130の第2構成壁134は、車両左右方向Z1,Z2についてリテーナー140の被保持部141とドアアウタパネル11との間に介装されることによってリテーナー140とドアアウタパネル11との接触を防止する接触防止部としての機能を果たす。即ち、パッド部材130のうち収容空間135よりもドアアウタパネル11側に配置される部位である第2構成壁134によって接触防止部が構成される。ここでいう第2構成壁134が本発明の「接触防止部」に相当する。
本構成によれば、ベースフレーム110が締め付け固定機構160によってドアアウタパネル11に締め付け固定されたときにドアアウタパネル11の締め付け部分の塗装が剥がれて金属製のリテーナー140とドアアウタパネル11の金属部分が金属接触し、これにより錆が発生するのを阻止することができる。この場合、既存のパッド部材130の一部である第2構成壁134を利用して接触防止部を構成することによって、別部材を用いることなくリテーナー140がドアアウタパネル11に直接的に接触するのを防止することができる。これにより、ベースフレーム110をドアアウタパネル11に組付けるための構造について、新たな部品を準備するための費用や当該部品の組付けるための費用が生じることがないため、コスト低減効果を高めることができる。また、パッド部材130は、リテーナー140とドアアウタパネル11との接触を防止するための機能とリテーナー140を収容するための機能との両機能を兼ね備えているため合理的である。
図5に示されるように、上記構成のリテーナー140は、被保持部141が収容空間135に挿入された状態では、パッド部材130の第1構成壁133及び第2構成壁134によって車両左右方向Z1,Z2への移動が阻止される。更に、このリテーナー140は、図6に示されるようにパッド部材130によって車両前後方向X1,X2及び車両上下方向Y1,Y2への移動が阻止される。具体的に説明すると、図9に示されるように、リテーナー140の被保持部141は、パッド部材130の上下の第3構成壁136及び第4構成壁137によって、パッド部材130に対する車両上下方向Y1,Y2への移動が阻止される。また、図10に示されるように、リテーナー140の被保持部141は、パッド部材130の前後の第5構成壁138及び第6構成壁139によって、パッド部材130に対する車両前後方向X1,X2への移動が阻止される。この場合、第6構成壁139は、先端に向かうにつれて壁厚が漸減するような先鋭状のリップ形状を有し、且つ車両右方Z2に向かう立設高さが第5構成壁138の立設高さを下回るように構成されるのが好ましい。これにより、車両前後方向X1,X2についてのリテーナー140の装着動作及び脱着動作に対しては、第6構成壁139が弾性変形して撓むことによって、リテーナー140の装着動作及び脱着動作を円滑に行うことが可能になる。
上記構成のドアハンドル装置100では、ドアアウタパネル11にベースフレーム110が組み付けられた後に、このベースフレーム110にパッド部材130が組付けられる。この組付けについては図11〜図13が参照される。
図11に示されるように、ベースフレーム110は、2つの仮保持爪111,111と、2つの係合部112,112及び2つの係合凸部113,113を備えている。2つの仮保持爪111,111は、ベースフレーム110のフレーム本体部分から車両上下方向Y1,Y2について互いに離間した状態でそれぞれが車両左方Z1に延出するように構成されている。各仮保持爪111の延出先端部は、その延出方向と交差する方向(車両後方X2)に突出する略L字状の爪体として構成されている。2つの係合部112,112は、ベースフレーム110のフレーム本体部分から車両上下方向Y1,Y2について互いに離間した状態でそれぞれが所定の突出高さで車両左方Z1に突出し、且つ車両前後方向X1,X2に長尺状に延在するように構成されている。この場合、2つの係合部112,112は、その離間距離が2つの仮保持爪111,111の離間距離を下回るように構成されている。2つの係合凸部113,113は、ベースフレーム110のフレーム本体部分から車両上下方向Y1,Y2について互いに離間した状態でそれぞれが所定の突出高さで車両左方Z1に突出するように構成されている。この場合、2つの係合凸部113,113は、その離間距離が2つの係合部112,112の離間距離に概ね合致し、またその突出高さが係合部112の突出高さを上回るように構成されている。
ベースフレーム110は、ドアアウタパネル11の開口部12のうち車両上下方向Y1,Y2に延在する開口縁13に各仮保持爪111の延出先端部が引っ掛けられることによってドアアウタパネル11に仮保持された状態(一時的に保持された状態)になる。これにより、ベースフレーム110は、車両右方Z2及び車両後方X2への移動が阻止されることよってドアアウタパネル11に対して位置決めされた状態になる。
このベースフレーム110は、ドアアウタパネル11に対する位置決めのために、その2つの係合部112,112がドアアウタパネル11の開口部12、具体的には開口部12の一部を構成する切欠き部(開口部)14に嵌め込まれるように係合する。この場合、車両上下方向Y1,Y2について、2つの係合部112,112の離間距離(一方の係合部112の外壁面と他方の係合部112との距離d)が切欠き部14の開口幅に概ね合致するように構成されるのが好ましい。これにより、ベースフレーム110は、車両上方Y1及び車両下方Y2への移動が阻止されることよってドアアウタパネル11に対して位置決めされた状態になる。尚、切欠き部14は、図11が参照されるような開口部12の一部を利用した構成以外に、ドアアウタパネル11において開口部12とは別個に独立して設けられた開口部として構成されてもよい。
また、このベースフレーム110では、各係合部112は、各係合凸部113に連接して一体的に形成された構成であるのが好ましい。ここでいう係合部112が本発明の「係合部」に相当する。この場合、ドアアウタパネル11に対するベースフレーム110の位置決め機構を、ドアアウタパネルの既存の開口部12と、ベースフレーム110の係合凸部113と一体的に形成された係合部112とを利用して構成することによって、当該位置決め機構を低コストで実現することができる。尚、必要に応じては、係合部112と係合凸部113が互いに離間して配置されるような構造を採用したり、位置決め機構自体を備えていない構造を採用したりすることもできる。
その後、図11中の二点鎖線で示されるパッド部材130がベースフレーム110に組付けられる組付け時に、パッド部材130は、ベースフレーム110の2つの係合凸部113,113に係合することによってベースフレーム110に対する位置決めがなされる。具体的には、図12に示されるように、リテーナー140の側面には、2つの係合凸部113,113のそれぞれに対応した位置に切欠き形状の係合凹部144が設けられており、各係合凹部144にピン形状の各係合凸部113が嵌まり込むように構成されている。ここでいう係合凹部144及び係合凸部113がそれぞれ本発明の「係合凹部」及び「係合凸部」に相当する。尚、図12ではリテーナー140の構造を明確にするために、便宜上、パッド部材130の記載を省略している。
この場合、パッド部材130がベースフレーム110に対して位置決めされるとともに、スクリュー(図5中のスクリュー150)の雄ねじ部151がリテーナー140の螺合部142の雌ねじ部143に捩じ込まれる際に、リテーナー140が雄ねじ部151の軸周りに回転するのが阻止される。即ち、本実施の形態では、リテーナー140に設けられた係合凹部144と、この係合凹部144と係合するようにベースフレーム110に設けられた係合凸部113とによって、リテーナー140がスクリュー150のボルト軸周り方向(図12中の矢印参照)に回るのを阻止する回り止め機構170を構成している。この回り止め機構170が本発明の「回り止め機構」に相当する。
本構成によれば、非金属製のパッド部材130ではなく金属製である硬質のリテーナー140にベースフレーム110が係合する構造を利用して回り止め機構170を構築するため、リテーナー140の回り止め効果を確実に得るのに効果的である。これに対して、仮にパッド部材130にベースフレーム110が係合する構造を利用する場合は、スクリュー150の捩じ込みの際にパッド部材130が弾性変形して回り止め効果が低くなる虞がある。また、この回り止め機構170は、リテーナー140に係合凹部144を設ける構成であるのが好ましい。これにより、リテーナー140に係合凸部113に相当する部位を設ける場合に比べて、リテーナー140の製造コストを安価に抑えることができる。勿論、リテーナー140に係合凸部113に相当する部位を設け、且つベースフレーム110に係合凹部144に相当する部位を設けた構成を採用することもできる。また、リテーナー140のスクリュー150のボルト軸周り方向に回るのを阻止する必要がない場合には、この回り止め機構170を省略することもできる。
その後、図13に示されるように、パッド部材130は、最終的に各係合爪部132を車両右方Z2に差し込むようにしてベースフレーム110の各被係合部114に引っ掛けて係合させることによってベースフレーム110に組付けられる。
本発明は、上記の典型的な実施形態のみに限定されるものではなく、種々の応用や変形が考えられる。例えば、上記実施の形態を応用した次の各形態を実施することもできる。
上記の実施形態では、パッド部材130はリテーナー140を挿入開口部130aを通じて収容空間135に挿入可能な部材として構成したが、本発明では、このパッド部材130として別の形態を採用することもできる。例えば、リテーナー140を収容空間135に収容した状態でリテーナー140と一体成型されたパッド部材を採用することもできる。この場合、予めリテーナー140と一体成型されたパッド部材をアウトサイドハンドル120とドアアウタパネル11との間に介装することよって、リテーナー140の組付け作業を容易に行うことが可能になる。
本発明では、上記の車両用ドアハンドル装置100の本質的な構造を車両の各車両ドアに適用することができる。例えば、スライド式の車両ドア10に代えて、車両前席用のドア、車両後席用のドア、車両後部のドア(バックドア)として構成される回動式の車両ドアに組付けられるドアハンドル装置に、本発明を適用することもできる。
10…車両ドア、11…ドアアウタパネル、12…開口部、13…開口縁、14…切欠き部、20…電気制御装置(ECU)、21…フロントロック、22…リアロック、23…全開ロック、23a…アクチュエータ、100…車両用ドアハンドル装置、110…ベースフレーム、110a…取り付け孔、111…仮保持爪、112…係合部、113…係合凸部、114…被係合部、120…アウトサイドハンドル、121…アーム、122…ヒンジ機構、130…パッド部材、130a…挿入開口部、131…シール部、132…係合爪部、133…第1構成壁、133a…突条、134…第2構成壁、135…収容空間、136…第3構成壁、136a…突起、137…第4構成壁、137a…突起、138…第5構成壁、139…第6構成壁、140…リテーナー、141…被保持部、142…螺合部、143…雌ねじ部、144…係合凹部、150…スクリュー、151…雄ねじ部、160…締め付け固定機構、170…回り止め機構

Claims (7)

  1. 車両ドアに組付けられる車両用ドアハンドル装置であって、
    前記車両ドアの外表面を構成するドアアウタパネルの車内側に設けられるベースフレームと、
    前記ドアアウタパネルに開口形成された開口部を通じて当該ドアアウタパネルの車外側から前記ベースフレームに取付けられるアウトサイドハンドルと、
    前記アウトサイドハンドルと前記ドアアウタパネルとの間に介装される非金属製のパッド部材と、
    前記ドアアウタパネルの車外側に設けられた金属製のナット部材に対して前記ベースフレームの車内側から金属製のボルト部材を螺合させることによって前記ベースフレームを前記ドアアウタパネルに締め付け固定する締め付け固定機構と、
    を備え、
    前記パッド部材は、前記ナット部材と前記ドアアウタパネルとの間に介装されることによって前記ナット部材と前記ドアアウタパネルとの接触を防止する接触防止部を含む、車両用ドアハンドル装置。
  2. 請求項1に記載の車両用ドアハンドル装置であって、
    前記パッド部材は、前記ナット部材を収容するための収容空間を有し、前記パッド部材のうち前記収容空間よりも前記ドアアウタパネル側に配置される部位によって前記接触防止部が構成される、車両用ドアハンドル装置。
  3. 請求項2に記載の車両用ドアハンドル装置であって、
    前記パッド部材は、前記ナット部材を前記収容空間に挿入可能な挿入開口部を備える、車両用ドアハンドル装置。
  4. 請求項2に記載の車両用ドアハンドル装置であって、
    前記パッド部材は、前記ナット部材を前記収容空間に収容した状態で前記ナット部材と一体成型されている、車両用ドアハンドル装置。
  5. 請求項1〜3に記載の車両用ドアハンドル装置であって、
    前記ナット部材と前記ベースフレームとの係合により前記ナット部材が前記ボルト部材のボルト軸周り方向に回るのを阻止する回り止め機構を備える、車両用ドアハンドル装置。
  6. 請求項5に記載の車両用ドアハンドル装置であって、
    前記回り止め機構は、前記ナット部材に設けられた係合凹部と、前記係合凹部と係合するように前記ベースフレームに設けられた係合凸部と、によって構成される、車両用ドアハンドル装置。
  7. 請求項6に記載の車両用ドアハンドル装置であって、
    前記ベースフレームは、前記ドアアウタパネルに対する位置決めのために前記ドアアウタパネルの前記開口部に係合し且つ前記回り止め機構の前記係合凸部と一体的に形成された係合部を備える、車両用ドアハンドル装置。
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