JP2016018068A - 防眩膜付き基材および物品 - Google Patents
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Abstract
【課題】入射角の大きい入射光に対する防眩効果に優れた防眩膜付き基材、およびこれを用いた物品の提供。
【解決手段】防眩膜付き基材10は、基材12と防眩膜14とを備え、防眩膜14は、屈折率が1.2以上1.4未満、表面の算術平均粗さRaが0.112〜0.700μm、かつ85°鏡面光沢度が70%以下であるか、または屈折率が1.4以上1.5以下、表面の算術平均粗さRaが0.158〜0.500μm、かつ85°鏡面光沢度が70%以下である。
【選択図】図1
【解決手段】防眩膜付き基材10は、基材12と防眩膜14とを備え、防眩膜14は、屈折率が1.2以上1.4未満、表面の算術平均粗さRaが0.112〜0.700μm、かつ85°鏡面光沢度が70%以下であるか、または屈折率が1.4以上1.5以下、表面の算術平均粗さRaが0.158〜0.500μm、かつ85°鏡面光沢度が70%以下である。
【選択図】図1
Description
本発明は、防眩膜付き基材およびこれを用いた物品に関する。
各種機器(テレビ、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、携帯電話等)に備え付けられた画像表示装置(液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ等)においては、室内照明(蛍光灯等)、太陽光等の外光が表示面に映り込むと、反射像によって視認性が低下する。
そこで、外光の映り込みを抑制するために、画像表示装置の表示面を構成する基材(ガラス板等)の表面に、防眩処理または低反射処理を施すことが行われている。
近年は、太陽電池モジュールのカバーガラスの光入射面に、太陽光の反射を低減して発電効率を高めるために低反射処理を施すことや、カバーガラスの表面で反射した反射光による光害を防止するために防眩処理を施すことも行われている。
そこで、外光の映り込みを抑制するために、画像表示装置の表示面を構成する基材(ガラス板等)の表面に、防眩処理または低反射処理を施すことが行われている。
近年は、太陽電池モジュールのカバーガラスの光入射面に、太陽光の反射を低減して発電効率を高めるために低反射処理を施すことや、カバーガラスの表面で反射した反射光による光害を防止するために防眩処理を施すことも行われている。
防眩処理は、表面に凹凸を設け、該凹凸によって入射光を散乱させることで反射像を不鮮明にする処理である。防眩処理としては、従来、基材の表面を侵食、サンドブラスト等により粗面化する方法が知られている。また、加水分解した珪酸エステル、アルコール、水および酸(塩酸、硝酸等)よりなる処理液を塗布し、焼成して光拡散層(防眩膜)を形成する方法が提案されている(特許文献1)。
低反射処理は、入射光の反射自体を抑える処理である。低反射処理としては、従来、低反射膜を設ける方法が知られている。低反射膜としては、低屈折率材料からなる単層膜、低屈折率材料からなる層と高屈折率材料からなる層とを組み合わせた多層膜等が知られている。
低反射処理は、入射光の反射自体を抑える処理である。低反射処理としては、従来、低反射膜を設ける方法が知られている。低反射膜としては、低屈折率材料からなる単層膜、低屈折率材料からなる層と高屈折率材料からなる層とを組み合わせた多層膜等が知られている。
低反射膜は、垂直入射角による光路長をもとに設計されているため、外光の入射角または画面を見る人の位置によっては、光路長が設計からずれてしまい、反射率が上昇し、低反射効果が損なわれる欠点がある。
防眩膜は、外光を拡散反射させているため、外光の入射角または画面を見る人の位置に関係なく防眩効果が発現し、外光の映り込みを抑える点では低反射膜よりも有利であるとされている。
防眩膜の防眩効果は、一般に、60°入射角の光沢度(60°鏡面光沢度)で評価されている。そのため、防眩膜は通常、60°鏡面光沢度を小さくするような膜設計がなされている。
防眩膜は、外光を拡散反射させているため、外光の入射角または画面を見る人の位置に関係なく防眩効果が発現し、外光の映り込みを抑える点では低反射膜よりも有利であるとされている。
防眩膜の防眩効果は、一般に、60°入射角の光沢度(60°鏡面光沢度)で評価されている。そのため、防眩膜は通常、60°鏡面光沢度を小さくするような膜設計がなされている。
しかし、防眩膜においても、入射角が60°より大きく、特に90°に近くになると、防眩効果が充分に発揮されない問題がある。
傾斜した屋根に太陽電池モジュールを設置すると、太陽光が90°に近い入射角でカバーガラスに入射することがある。この場合、カバーガラスの表面に防眩膜を設けていても、カバーガラスの表面で反射した反射光が近隣の建物内に入射して光害を引き起こすことが懸念される。
傾斜した屋根に太陽電池モジュールを設置すると、太陽光が90°に近い入射角でカバーガラスに入射することがある。この場合、カバーガラスの表面に防眩膜を設けていても、カバーガラスの表面で反射した反射光が近隣の建物内に入射して光害を引き起こすことが懸念される。
本発明は、入射角の大きい入射光に対する防眩効果に優れた防眩膜付き基材、およびこれを用いた物品を提供することを目的とする。
本発明は、以下の態様を有する。
[1]基材と、前記基材上に形成された防眩膜とを備え、
前記防眩膜の屈折率が1.2以上1.4未満であり、
前記防眩膜の表面の算術平均粗さRaが0.112〜0.700μmであり、
前記防眩膜の表面における85°鏡面光沢度が70%以下であることを特徴とする、防眩膜付き基材。
[2]基材と、前記基材上に形成された防眩膜とを備え、
前記防眩膜の屈折率が1.4以上1.5以下であり、
前記防眩膜の表面の算術平均粗さRaが0.158〜0.500μmであり、
前記防眩膜の表面における85°鏡面光沢度が70%以下であることを特徴とする、防眩膜付き基材。
[3]前記防眩膜が、中実シリカ粒子および中空シリカ粒子のいずれか一方または両方を含む、[1]または[2]に記載の防眩膜付き基材。
[4]前記防眩膜が、シリカ前駆体と、液状媒体とを含む塗布液から形成されたものである、[1]〜[3]のいずれか一項に記載の防眩膜付き基材。
[5]前記基材がガラス板である、[1]〜[4]のいずれか一項に記載の防眩膜付き基材。
[6]前記ガラス板が強化ガラス板である、[5]に記載の防眩膜付き基材。
[7]前記強化ガラス板が化学強化ガラス板であって板厚みが0.4〜1.1mmである、[6]に記載の防眩膜付き基材。
[8][1]〜[7]のいずれか一項に記載の防眩膜付き基材を備える物品。
[9]太陽電池モジュールである、[8]に記載の物品。
[1]基材と、前記基材上に形成された防眩膜とを備え、
前記防眩膜の屈折率が1.2以上1.4未満であり、
前記防眩膜の表面の算術平均粗さRaが0.112〜0.700μmであり、
前記防眩膜の表面における85°鏡面光沢度が70%以下であることを特徴とする、防眩膜付き基材。
[2]基材と、前記基材上に形成された防眩膜とを備え、
前記防眩膜の屈折率が1.4以上1.5以下であり、
前記防眩膜の表面の算術平均粗さRaが0.158〜0.500μmであり、
前記防眩膜の表面における85°鏡面光沢度が70%以下であることを特徴とする、防眩膜付き基材。
[3]前記防眩膜が、中実シリカ粒子および中空シリカ粒子のいずれか一方または両方を含む、[1]または[2]に記載の防眩膜付き基材。
[4]前記防眩膜が、シリカ前駆体と、液状媒体とを含む塗布液から形成されたものである、[1]〜[3]のいずれか一項に記載の防眩膜付き基材。
[5]前記基材がガラス板である、[1]〜[4]のいずれか一項に記載の防眩膜付き基材。
[6]前記ガラス板が強化ガラス板である、[5]に記載の防眩膜付き基材。
[7]前記強化ガラス板が化学強化ガラス板であって板厚みが0.4〜1.1mmである、[6]に記載の防眩膜付き基材。
[8][1]〜[7]のいずれか一項に記載の防眩膜付き基材を備える物品。
[9]太陽電池モジュールである、[8]に記載の物品。
本発明によれば、入射角の大きい入射光に対する防眩効果に優れた防眩膜付き基材、およびこれを用いた物品を提供できる。
以下の用語の定義は、本明細書および特許請求の範囲にわたって適用される。
「シリカ前駆体」とは、シリカを主成分とするマトリックスを形成し得る物質を意味する。
「シリカを主成分とする」とは、SiO2を90質量%以上含むことを意味する。
「チタニアを主成分とする」とは、TiO2を90質量%以上含むことを意味する。
「中実」は、内部に空洞を有しないことを示す。
「中空」は、内部に空洞を有することを示す。
「ケイ素原子に結合した加水分解性基」とは、加水分解によって、ケイ素原子に結合したOH基に変換し得る基を意味する。
「85°鏡面光沢度」、「60゜鏡面光沢度」はそれぞれ、JIS Z 8741:1997(ISO 2813:1994)に記載された方法によって、防眩膜が形成された側とは反対側の面に黒色テープを貼り付けた防眩膜付き基材について測定される。
「算術平均粗さRa」は、JIS B0601:2001(ISO4287:1997)に記載された方法によって測定される。
「ヘイズ」は、JIS K 7136:2000(ISO 14782:1999)に記載された方法によって測定される。
「シリカ前駆体」とは、シリカを主成分とするマトリックスを形成し得る物質を意味する。
「シリカを主成分とする」とは、SiO2を90質量%以上含むことを意味する。
「チタニアを主成分とする」とは、TiO2を90質量%以上含むことを意味する。
「中実」は、内部に空洞を有しないことを示す。
「中空」は、内部に空洞を有することを示す。
「ケイ素原子に結合した加水分解性基」とは、加水分解によって、ケイ素原子に結合したOH基に変換し得る基を意味する。
「85°鏡面光沢度」、「60゜鏡面光沢度」はそれぞれ、JIS Z 8741:1997(ISO 2813:1994)に記載された方法によって、防眩膜が形成された側とは反対側の面に黒色テープを貼り付けた防眩膜付き基材について測定される。
「算術平均粗さRa」は、JIS B0601:2001(ISO4287:1997)に記載された方法によって測定される。
「ヘイズ」は、JIS K 7136:2000(ISO 14782:1999)に記載された方法によって測定される。
〔防眩膜付き基材〕
図1は、本発明の防眩膜付き基材の一実施形態を模式的に示す断面図である。
本実施形態の防眩膜付き基材10は、基材12と、基材12上に形成された防眩膜14とを備える。
図1は、本発明の防眩膜付き基材の一実施形態を模式的に示す断面図である。
本実施形態の防眩膜付き基材10は、基材12と、基材12上に形成された防眩膜14とを備える。
(基材)
基材12の形態としては、たとえば板、フィルム等が挙げられる。
基材12の材料としては、たとえばガラス、樹脂等が挙げられる。
ガラスとしては、たとえばソーダライムガラス、ホウケイ酸ガラス、アルミノケイ酸塩ガラス、無アルカリガラス等が挙げられる。
樹脂としては、たとえばポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、トリアセチルセルロース、ポリメタクリル酸メチル等が挙げられる。
基材12は透明であることが好ましい。基材12における透明とは、400〜1100nmの波長領域の光を平均して80%以上透過することを意味する。
基材12の形態としては、たとえば板、フィルム等が挙げられる。
基材12の材料としては、たとえばガラス、樹脂等が挙げられる。
ガラスとしては、たとえばソーダライムガラス、ホウケイ酸ガラス、アルミノケイ酸塩ガラス、無アルカリガラス等が挙げられる。
樹脂としては、たとえばポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、トリアセチルセルロース、ポリメタクリル酸メチル等が挙げられる。
基材12は透明であることが好ましい。基材12における透明とは、400〜1100nmの波長領域の光を平均して80%以上透過することを意味する。
基材12としては、ガラス板が好ましい。
ガラス板は、フロート法、フュージョン法等により成形された平滑なガラス板であってもよく、ロールアウト法等で形成された表面に凹凸を有する型板ガラスであってもよい。また、平坦なガラスのみでなく曲面形状を有するガラスでもよい。
ガラス板の厚みは特に限定されない。たとえば厚み10mm以下のガラス板を使用することができる。厚みが薄いほど光の吸収を低く抑えられるため、透過率向上を目的とする用途にとって好ましい。
ガラス板は、フロート法、フュージョン法等により成形された平滑なガラス板であってもよく、ロールアウト法等で形成された表面に凹凸を有する型板ガラスであってもよい。また、平坦なガラスのみでなく曲面形状を有するガラスでもよい。
ガラス板の厚みは特に限定されない。たとえば厚み10mm以下のガラス板を使用することができる。厚みが薄いほど光の吸収を低く抑えられるため、透過率向上を目的とする用途にとって好ましい。
ガラスがソーダライムガラスの場合、下記の組成を有するものが好ましい。
酸化物基準の質量百分率表示で、
SiO2 :65〜75%、
Al2O3:0〜10%、
CaO :5〜15%、
MgO :0〜15%、
Na2O :10〜20%、
K2O :0〜3%、
Li2O :0〜5%、
Fe2O3:0〜3%、
TiO2 :0〜5%、
CeO2 :0〜3%、
BaO :0〜5%、
SrO :0〜5%、
B2O3 :0〜15%、
ZnO :0〜5%、
ZrO2 :0〜5%、
SnO2 :0〜3%、
SO3 :0〜0.5%、を含む。
酸化物基準の質量百分率表示で、
SiO2 :65〜75%、
Al2O3:0〜10%、
CaO :5〜15%、
MgO :0〜15%、
Na2O :10〜20%、
K2O :0〜3%、
Li2O :0〜5%、
Fe2O3:0〜3%、
TiO2 :0〜5%、
CeO2 :0〜3%、
BaO :0〜5%、
SrO :0〜5%、
B2O3 :0〜15%、
ZnO :0〜5%、
ZrO2 :0〜5%、
SnO2 :0〜3%、
SO3 :0〜0.5%、を含む。
ガラスがアルミノケイ酸塩ガラスの場合、下記の組成を有するものが好ましい。
酸化物基準のモル百分率表示で、
SiO2 :62〜68%、
Al2O3 :6〜20%、
MgO :7〜13%、
Na2O :9〜17%、
K2O :0〜7%、
ZrO2:0〜8%、を含む。
酸化物基準のモル百分率表示で、
SiO2 :62〜68%、
Al2O3 :6〜20%、
MgO :7〜13%、
Na2O :9〜17%、
K2O :0〜7%、
ZrO2:0〜8%、を含む。
ガラス板は、強化ガラス板であることが好ましい。強化ガラス板は、強化処理が施されたガラス板である。強化処理により、ガラスの強度が向上し、たとえば強度を維持しながら板厚みを削減することが可能となる。
ただし本発明においては、強化ガラス板以外のガラス板も使用でき、防眩膜付き基材10の用途等に応じて適宜設定できる。
ただし本発明においては、強化ガラス板以外のガラス板も使用でき、防眩膜付き基材10の用途等に応じて適宜設定できる。
強化処理としては、ガラス板表面に圧縮応力層を形成させる処理が一般的に知られている。ガラス板表面の圧縮応力層が、傷や衝撃に対するガラス板の強度を向上させる。ガラス板表面に圧縮応力層を形成させる手法としては、風冷強化法(物理強化法)と、化学強化法とが代表的である。
風冷強化法では、ガラスの軟化点温度付近(例えば600〜700℃)まで加熱したガラス板表面を風冷等により急冷する。これにより、ガラス板の表面と内部との間に温度差が生じ、ガラス板表層に圧縮応力が生じる。
化学強化法では、ガラスの歪点温度以下の温度でガラス板を溶融塩に浸漬して、ガラス板表層のイオン(例えばナトリウムイオン)を、より大きなイオン半径のイオン(例えばカリウムイオン)へと交換する。これにより、ガラス板表層に圧縮応力が生じる。なお、ガラスの歪点は、軟化点よりも低い。
風冷強化法では、ガラスの軟化点温度付近(例えば600〜700℃)まで加熱したガラス板表面を風冷等により急冷する。これにより、ガラス板の表面と内部との間に温度差が生じ、ガラス板表層に圧縮応力が生じる。
化学強化法では、ガラスの歪点温度以下の温度でガラス板を溶融塩に浸漬して、ガラス板表層のイオン(例えばナトリウムイオン)を、より大きなイオン半径のイオン(例えばカリウムイオン)へと交換する。これにより、ガラス板表層に圧縮応力が生じる。なお、ガラスの歪点は、軟化点よりも低い。
ガラス板の厚みが薄く(たとえば2mm未満)なると、風冷強化法では、ガラス板内部と表層との間に温度差が生じにくいことから、ガラス板を充分に強化することができないため、化学強化法が好ましく用いられる。
化学強化処理が施されるガラス板は、化学強化可能な組成を有するものである限り特に限定されず、種々の組成のものを使用することができ、例えば、ソーダライムガラス、アルミノシリケートガラス、ボレートガラス、リチウムアルミノシリケートガラス、ホウ珪酸ガラス、無アルカリガラス、その他の各種ガラスが挙げられる。化学強化しやすい点では、ガラス組成として、酸化物基準のモル百分率表示で、SiO2を56〜75%、Al2O3を1〜20%、Na2Oを8〜22%、K2Oを0〜10%、MgOを0〜14%、ZrO2を0〜5%、CaOを0〜10%含有することが好ましい。これらの中では、アルミノシリケートガラスが好ましい。
化学強化処理が施されるガラス板の板厚みは、0.4〜1.1mmが好ましく、0.5〜1.0mmが特に好ましい。化学強化ガラス板の板厚みが前記範囲の上限値以下であれば、防眩膜付き基材10が軽量で、前記範囲の下限値以上であれば、防眩膜付き基材10が強度に優れる。
尚、化学強化される前後で板厚みに変化は無い。すなわち、化学強化処理が施されるガラス板の板厚みは、化学強化ガラス板(化学強化処理が施された後のガラス板)の板厚みである。
化学強化処理が施されるガラス板は、化学強化可能な組成を有するものである限り特に限定されず、種々の組成のものを使用することができ、例えば、ソーダライムガラス、アルミノシリケートガラス、ボレートガラス、リチウムアルミノシリケートガラス、ホウ珪酸ガラス、無アルカリガラス、その他の各種ガラスが挙げられる。化学強化しやすい点では、ガラス組成として、酸化物基準のモル百分率表示で、SiO2を56〜75%、Al2O3を1〜20%、Na2Oを8〜22%、K2Oを0〜10%、MgOを0〜14%、ZrO2を0〜5%、CaOを0〜10%含有することが好ましい。これらの中では、アルミノシリケートガラスが好ましい。
化学強化処理が施されるガラス板の板厚みは、0.4〜1.1mmが好ましく、0.5〜1.0mmが特に好ましい。化学強化ガラス板の板厚みが前記範囲の上限値以下であれば、防眩膜付き基材10が軽量で、前記範囲の下限値以上であれば、防眩膜付き基材10が強度に優れる。
尚、化学強化される前後で板厚みに変化は無い。すなわち、化学強化処理が施されるガラス板の板厚みは、化学強化ガラス板(化学強化処理が施された後のガラス板)の板厚みである。
(防眩膜)
防眩膜14は、下記の(α)または(β)である。
(α)屈折率が1.2以上1.4未満であり、表面の算術平均粗さRaが0.112〜0.700μmであり、表面における85°鏡面光沢度が70%以下である防眩膜。
(β)屈折率が1.4以上1.5以下であり、表面の算術平均粗さRaが0.158〜0.500μmであり、表面における85°鏡面光沢度が70%以下である防眩膜。
防眩膜14は、下記の(α)または(β)である。
(α)屈折率が1.2以上1.4未満であり、表面の算術平均粗さRaが0.112〜0.700μmであり、表面における85°鏡面光沢度が70%以下である防眩膜。
(β)屈折率が1.4以上1.5以下であり、表面の算術平均粗さRaが0.158〜0.500μmであり、表面における85°鏡面光沢度が70%以下である防眩膜。
ここで、防眩膜14の表面とは、基材12側とは反対側の面、つまり防眩膜付き基材10の防眩膜14側の表面を意味する。
算術平均粗さRaは、表面の凹凸の山谷の平均高さを示す指標である。
防眩膜14の屈折率が同じであれば、表面の算術平均粗さRaが大きいほど、85°鏡面光沢度が小さくなり、入射角が60°より大きい入射光(以下、斜入射光ともいう。)に対する防眩効果が優れる傾向がある。また、防眩膜14の表面の算術平均粗さRaが同じであれば、屈折率が小さいほど、85°鏡面光沢度が小さくなり、斜入射光に対する防眩効果が優れる傾向がある。
算術平均粗さRaは、表面の凹凸の山谷の平均高さを示す指標である。
防眩膜14の屈折率が同じであれば、表面の算術平均粗さRaが大きいほど、85°鏡面光沢度が小さくなり、入射角が60°より大きい入射光(以下、斜入射光ともいう。)に対する防眩効果が優れる傾向がある。また、防眩膜14の表面の算術平均粗さRaが同じであれば、屈折率が小さいほど、85°鏡面光沢度が小さくなり、斜入射光に対する防眩効果が優れる傾向がある。
防眩膜14の屈折率が1.5以下、特に1.4未満であれば、防眩膜14の表面での反射率が低くなり、Raが0.700μm以下、さらには0.500μm以下でも、充分な防眩効果が得られる。
防眩膜14の屈折率が1.2以上、特に1.4以上であれば、防眩膜14の緻密性が充分高く、ガラス板等の基材12との密着性に優れる。また、表面の算術平均粗さRaが大きくなると、防眩膜14の耐摩耗性等の機械的強度が低くなる傾向があるが、防眩膜14の緻密性が高いことで、算術平均粗さRaが大きくても、防眩膜14の機械的強度が充分に優れたものとなる。
防眩膜14の屈折率が1.2以上、特に1.4以上であれば、防眩膜14の緻密性が充分高く、ガラス板等の基材12との密着性に優れる。また、表面の算術平均粗さRaが大きくなると、防眩膜14の耐摩耗性等の機械的強度が低くなる傾向があるが、防眩膜14の緻密性が高いことで、算術平均粗さRaが大きくても、防眩膜14の機械的強度が充分に優れたものとなる。
(α)の防眩膜の屈折率は、1.25以上1.4未満が好ましい。
(α)の防眩膜の算術平均粗さRaは、0.113〜0.650μmが好ましい。(α)の防眩膜の表面の算術平均粗さRaが前記範囲の下限以上であれば、防眩効果が充分に発揮される。(α)の防眩膜の表面の算術平均粗さRaが前記範囲の上限値以下であれば、防眩膜14の機械的強度が優れ、また、防眩膜付き基材10のヘイズも充分に小さくなる。
(α)の防眩膜の算術平均粗さRaは、0.113〜0.650μmが好ましい。(α)の防眩膜の表面の算術平均粗さRaが前記範囲の下限以上であれば、防眩効果が充分に発揮される。(α)の防眩膜の表面の算術平均粗さRaが前記範囲の上限値以下であれば、防眩膜14の機械的強度が優れ、また、防眩膜付き基材10のヘイズも充分に小さくなる。
(α)の防眩膜の85°鏡面光沢度は、65%以下が好ましく、60%以下がより好ましい。該85°鏡面光沢度の下限は、斜入射光に対する防眩効果の点では特に限定されないが、防眩膜14の機械的強度の観点から、15%以上が好ましく、20%以上がより好ましい。
(α)の防眩膜の表面における60゜鏡面光沢度は、60%以下であることが好ましく、50%以下がより好ましい。60゜鏡面光沢度が60%以下であれば、斜入射光以外の入射光(入射角が0〜60°の入射光)に対しても優れた防眩効果が発揮される。
(β)の防眩膜の屈折率は、1.40以上1.46以下が好ましい。
(β)の防眩膜の算術平均粗さRaは、0.200〜0.500μmが好ましい。(β)の防眩膜の表面の算術平均粗さRaが前記範囲の下限値以上であれば、防眩効果が充分に発揮される。(β)の防眩膜の表面の算術平均粗さRaが前記範囲の上限値以下であれば、防眩膜14の機械的強度が優れ、また、防眩膜付き基材10のヘイズも充分に小さくなる。
(β)の防眩膜の算術平均粗さRaは、0.200〜0.500μmが好ましい。(β)の防眩膜の表面の算術平均粗さRaが前記範囲の下限値以上であれば、防眩効果が充分に発揮される。(β)の防眩膜の表面の算術平均粗さRaが前記範囲の上限値以下であれば、防眩膜14の機械的強度が優れ、また、防眩膜付き基材10のヘイズも充分に小さくなる。
(β)の防眩膜の85°鏡面光沢度の好ましい範囲、60゜鏡面光沢度の好ましい範囲はそれぞれ、(α)の防眩膜と同様である。
防眩膜14の表面における85°鏡面光沢度および60゜鏡面光沢度は、防眩膜14の屈折率、防眩膜14の表面の算術平均粗さRa等によって調整できる。
防眩膜14の屈折率は、防眩膜14のマトリクスの材料、防眩膜14の空隙率、マトリクス中への任意の屈折率を有する物質の添加等によって調整できる。たとえば、防眩膜14の空隙率を高くすることにより屈折率を低くすることができる。また、マトリクス中に屈折率の低い物質(中実シリカ粒子、中空シリカ粒子等)を添加することで、防眩膜14の屈折率を低くすることができる。
防眩膜14の表面の算術平均粗さRaの調整方法については後で詳述する。
防眩膜14の屈折率は、防眩膜14のマトリクスの材料、防眩膜14の空隙率、マトリクス中への任意の屈折率を有する物質の添加等によって調整できる。たとえば、防眩膜14の空隙率を高くすることにより屈折率を低くすることができる。また、マトリクス中に屈折率の低い物質(中実シリカ粒子、中空シリカ粒子等)を添加することで、防眩膜14の屈折率を低くすることができる。
防眩膜14の表面の算術平均粗さRaの調整方法については後で詳述する。
防眩膜14としては、屈折率や算術表面粗さRaを調整しやすいこと、化学的安定性に優れること等から、中実シリカ粒子および中空シリカ粒子のいずれか一方または両方(以下、シリカ粒子(I)ともいう。)を含むものが好ましい。
シリカ粒子(I)を含む膜は、典型的には、シリカ粒子(I)間の空隙を充填するマトリクスをさらに含む。マトリクスは、シリカ粒子(I)が露出しないように、シリカ粒子(I)の上側(基材12側とは反対側)を覆っていてもよい。
防眩膜14として、マトリクスから構成され、シリカ粒子(I)を含まない膜を用いることもできる。
防眩膜14は、シリカ粒子(I)以外の他の粒子をさらに含んでもよい。
防眩膜14は、テルペン化合物をさらに含んでもよい。
防眩膜14は、シリカ粒子(I)、マトリクス、他の粒子およびテルペン化合物以外の他の成分(以下、「他の任意成分」ともいう。)をさらに含んでもよい。
シリカ粒子(I)を含む膜は、典型的には、シリカ粒子(I)間の空隙を充填するマトリクスをさらに含む。マトリクスは、シリカ粒子(I)が露出しないように、シリカ粒子(I)の上側(基材12側とは反対側)を覆っていてもよい。
防眩膜14として、マトリクスから構成され、シリカ粒子(I)を含まない膜を用いることもできる。
防眩膜14は、シリカ粒子(I)以外の他の粒子をさらに含んでもよい。
防眩膜14は、テルペン化合物をさらに含んでもよい。
防眩膜14は、シリカ粒子(I)、マトリクス、他の粒子およびテルペン化合物以外の他の成分(以下、「他の任意成分」ともいう。)をさらに含んでもよい。
マトリクス:
防眩膜14のマトリクスとしては、シリカ系マトリクス、チタニア系マトリクス等が挙げられる。
「シリカ系マトリクス」とは、シリカを主成分とするマトリクスをいう。
「チタニア系マトリクス」とは、チタニアを主成分とするマトリクスをいう。
防眩膜14のマトリクスとしては、シリカ系マトリクス、チタニア系マトリクス等が挙げられる。
「シリカ系マトリクス」とは、シリカを主成分とするマトリクスをいう。
「チタニア系マトリクス」とは、チタニアを主成分とするマトリクスをいう。
防眩膜14のマトリクスとしては、シリカ系マトリクスが好ましい。マトリクスがシリカ系マトリクスであれば、防眩膜14の屈折率(反射率)が低くなりやすい。また、化学的安定性、耐摩耗性等も良好となる。基材12がガラスの場合、特に密着性が良好である。
シリカ系マトリクスは、シリカ以外の成分を少量含んでもよい。該成分としては、Li,B,C,N,F,Na,Mg,Al,P,S,K,Ca,Ti,V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,Ga,Sr,Y,Zr,Nb,Ru,Pd,Ag,In,Sn,Hf,Ta,W,Pt,Au,Biおよびランタノイド元素より選ばれる1つもしくは複数のイオンおよびまたは酸化物等の化合物が挙げられる。
シリカ系マトリクスとしては、実質的にシリカからなるものが好ましい。実質的にシリカからなるとは、不可避不純物を除いてシリカのみから構成されていることを意味する。
シリカ系マトリクスとしては、たとえば、シリカ前駆体と、液状媒体とを含む塗布液から形成されたものが挙げられる。シリカ前駆体については後で詳述する。
シリカ系マトリクスは、シリカ以外の成分を少量含んでもよい。該成分としては、Li,B,C,N,F,Na,Mg,Al,P,S,K,Ca,Ti,V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,Ga,Sr,Y,Zr,Nb,Ru,Pd,Ag,In,Sn,Hf,Ta,W,Pt,Au,Biおよびランタノイド元素より選ばれる1つもしくは複数のイオンおよびまたは酸化物等の化合物が挙げられる。
シリカ系マトリクスとしては、実質的にシリカからなるものが好ましい。実質的にシリカからなるとは、不可避不純物を除いてシリカのみから構成されていることを意味する。
シリカ系マトリクスとしては、たとえば、シリカ前駆体と、液状媒体とを含む塗布液から形成されたものが挙げられる。シリカ前駆体については後で詳述する。
シリカ粒子(I):
シリカ粒子(I)は、中実シリカ粒子および中空シリカ粒子のいずれか一方または両方である。
シリカ粒子(I)は、中実シリカ粒子および中空シリカ粒子のいずれか一方または両方である。
中実シリカ粒子の形状としては、球状、楕円状、針状、板状、棒状、円すい状、円柱状、立方体状、長方体状、ダイヤモンド状、星状、不定形状等が挙げられる。中実シリカ粒子は、各粒子が独立した状態で存在していてもよく、各粒子が鎖状に連結していてもよく、各粒子が凝集していてもよい。
中実シリカ粒子としては、低屈折率化が容易な点で、鎖状中実シリカ粒子が好ましい。
鎖状中実シリカ粒子は、鎖状の形状を有する中実シリカ粒子である。例えば複数の球状楕円状、針状等の形状を有する中実シリカ粒子が鎖状に連結した形状のものが挙げられる。鎖状中実シリカ粒子の形状は、電子顕微鏡により確認できる。
鎖状中実シリカ粒子は、市販品として容易に入手することができる。また、公知の製造方法により製造したものを使用してもよい。市販品としては、例えば、日産化学工業(株)製のスノーテックスST−OUP等が挙げられる。
鎖状中実シリカ粒子は、鎖状の形状を有する中実シリカ粒子である。例えば複数の球状楕円状、針状等の形状を有する中実シリカ粒子が鎖状に連結した形状のものが挙げられる。鎖状中実シリカ粒子の形状は、電子顕微鏡により確認できる。
鎖状中実シリカ粒子は、市販品として容易に入手することができる。また、公知の製造方法により製造したものを使用してもよい。市販品としては、例えば、日産化学工業(株)製のスノーテックスST−OUP等が挙げられる。
中実シリカ粒子の平均凝集粒子径は、5〜300nmが好ましく、5〜200nmがより好ましい。中実シリカ粒子の平均凝集粒子径が前記範囲内であれば、防眩膜14の表面の算術平均粗さRaを前記の範囲内にしやすい。
平均凝集粒子径は、動的光散乱法粒度分析計(たとえば日機装社製、マイクロトラックUPA)を用いて測定できる。
平均凝集粒子径は、動的光散乱法粒度分析計(たとえば日機装社製、マイクロトラックUPA)を用いて測定できる。
中空シリカ粒子は、内部に空洞を有するため、中実シリカ粒子に比べ屈折率が低い。そのため、中実シリカ粒子に比べて少量で、屈折率の低減効果が得られる利点がある。
中空シリカ粒子としては、シリカ(SiO2)の外殻を有し、外殻内が空洞とされたものが挙げられる。
中空シリカ粒子としては、シリカ(SiO2)の外殻を有し、外殻内が空洞とされたものが挙げられる。
中空シリカ粒子の平均一次粒子径は、40〜150nmが好ましく、50〜100nmがより好ましい。中空シリカ粒子の平均一次粒子径が前記範囲内であれば、防眩膜14の表面の算術平均粗さRaを前記の範囲内にしやすい。
中空シリカ粒子の平均一次粒子径は、以下のようにして求める。
中空シリカ粒子を走査型電子顕微鏡(以下、SEMと記す。)または透過型電子顕微鏡(以下、TEMと記す。)にて観察し、100個の中空シリカ粒子を無作為に選び出し、各中空シリカ粒子の粒子径を測定し、100個の中空シリカ粒子の粒子径を平均して求める。
中空シリカ粒子の平均一次粒子径は、以下のようにして求める。
中空シリカ粒子を走査型電子顕微鏡(以下、SEMと記す。)または透過型電子顕微鏡(以下、TEMと記す。)にて観察し、100個の中空シリカ粒子を無作為に選び出し、各中空シリカ粒子の粒子径を測定し、100個の中空シリカ粒子の粒子径を平均して求める。
他の粒子:
他の粒子としては、金属酸化物粒子、金属粒子、顔料系粒子、樹脂粒子等が挙げられる。他の粒子は、中空構造でもよく中実構造であってもよい。
他の粒子としては、金属酸化物粒子、金属粒子、顔料系粒子、樹脂粒子等が挙げられる。他の粒子は、中空構造でもよく中実構造であってもよい。
金属酸化物粒子の材料としては、Al2O3、SiO2、SnO2、TiO2、ZrO2、ZnO、CeO2、Sb含有SnOX(ATO)、Sn含有In2O3(ITO)、RuO2等が挙げられる。
金属粒子の材料としては、金属(Ag、Ru等)、合金(AgPd、RuAu等)等が挙げられる。
顔料系粒子としては、無機顔料(チタンブラック、カーボンブラック等)、有機顔料が挙げられる。
樹脂粒子の材料としては、ポリスチレン、メラニン樹脂等が挙げられる。
金属粒子の材料としては、金属(Ag、Ru等)、合金(AgPd、RuAu等)等が挙げられる。
顔料系粒子としては、無機顔料(チタンブラック、カーボンブラック等)、有機顔料が挙げられる。
樹脂粒子の材料としては、ポリスチレン、メラニン樹脂等が挙げられる。
他の粒子の形状としては、鱗片状、球状、楕円状、針状、板状、棒状、円すい状、円柱状、立方体状、長方体状、ダイヤモンド状、星状、不定形状等が挙げられる。他の粒子は、各粒子が独立した状態で存在していてもよく、各粒子が鎖状に連結していてもよく、各粒子が凝集していてもよい。
他の粒子は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
他の粒子は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
他の粒子としては、防眩膜14のクラックや膜剥がれが抑制できる点から、鱗片状粒子が好ましい。「鱗片状粒子」とは、扁平な形状を有する粒子を意味する。粒子の形状は、TEMを用いて確認できる。
鱗片状粒子としては、鱗片状シリカ粒子、鱗片状アルミナ粒子、鱗片状チタニア、鱗片状ジルコニア等が挙げられ、膜の屈折率上昇を抑え、反射率を下げることができる点から、鱗片状シリカ粒子が好ましい。
鱗片状シリカ粒子としては、特開2014−94845号公報に記載の製造方法によって製造されたものが好ましい。
鱗片状粒子としては、鱗片状シリカ粒子、鱗片状アルミナ粒子、鱗片状チタニア、鱗片状ジルコニア等が挙げられ、膜の屈折率上昇を抑え、反射率を下げることができる点から、鱗片状シリカ粒子が好ましい。
鱗片状シリカ粒子としては、特開2014−94845号公報に記載の製造方法によって製造されたものが好ましい。
テルペン化合物:
テルペン化合物については後で詳述する。
テルペン化合物については後で詳述する。
他の任意成分:
他の任意成分については後で詳述する。
他の任意成分については後で詳述する。
防眩膜14中、マトリクスとシリカ粒子(I)との合計の含有量は、防眩膜14の総質量に対し、10〜100質量%が好ましく、20〜100質量%がより好ましく、30〜100質量%が特に好ましい。マトリクスとシリカ粒子(I)との合計の含有量が前記範囲の下限値以上であれば、耐摩耗性に優れる。
防眩膜14中のシリカ粒子(I)の含有量は、防眩膜14の屈折率、算術表面粗さRa、シリカ粒子(I)の種類等を考慮して適宜設定できる。
防眩膜14が前記(α)の防眩膜であり、シリカ粒子(I)が中実シリカ粒子である場合、防眩膜14中の中実シリカ粒子の含有量は、防眩膜14の総質量に対し、0質量%超70質量%以下であることが好ましく、0質量%超60質量%以下がより好ましく、0質量%超50質量%以下が特に好ましい。中実シリカ粒子の含有量が前記範囲内であれば、中実シリカ粒子の含有量が多いほど、防眩膜14の屈折率が低くなり、算術表面粗さRaが大きくなる傾向がある。中実シリカ粒子の含有量が前記範囲の上限値以下であれば、防眩膜14の屈折率が前記範囲の下限値以上、算術表面粗さRaが前記範囲の上限値以下となりやすい。
同様の理由から、防眩膜14が前記(β)の防眩膜であり、シリカ粒子(I)が中実シリカ粒子である場合、防眩膜14中の中実シリカ粒子の含有量は、防眩膜14の総質量に対し、60〜80質量%であることが好ましく、70〜80質量%がより好ましい。
防眩膜14が前記(α)の防眩膜であり、シリカ粒子(I)が中実シリカ粒子である場合、防眩膜14中の中実シリカ粒子の含有量は、防眩膜14の総質量に対し、0質量%超70質量%以下であることが好ましく、0質量%超60質量%以下がより好ましく、0質量%超50質量%以下が特に好ましい。中実シリカ粒子の含有量が前記範囲内であれば、中実シリカ粒子の含有量が多いほど、防眩膜14の屈折率が低くなり、算術表面粗さRaが大きくなる傾向がある。中実シリカ粒子の含有量が前記範囲の上限値以下であれば、防眩膜14の屈折率が前記範囲の下限値以上、算術表面粗さRaが前記範囲の上限値以下となりやすい。
同様の理由から、防眩膜14が前記(β)の防眩膜であり、シリカ粒子(I)が中実シリカ粒子である場合、防眩膜14中の中実シリカ粒子の含有量は、防眩膜14の総質量に対し、60〜80質量%であることが好ましく、70〜80質量%がより好ましい。
防眩膜14が前記(α)の防眩膜であり、シリカ粒子(I)が中空シリカ粒子である場合、防眩膜14中の中空シリカ粒子の含有量は、防眩膜14の総質量に対し、0質量%超20質量%以下であることが好ましく、0質量%超15質量%以下がより好ましく、0質量%超20質量%以下が特に好ましい。中空シリカ粒子の含有量が前記範囲内であれば、中空シリカ粒子の含有量が多いほど、防眩膜14の屈折率が低くなり、算術表面粗さRaが大きくなる傾向がある。中空シリカ粒子の含有量が前記範囲の上限値以下であれば、防眩膜14の屈折率が前記範囲の下限値以上、算術表面粗さRaが前記範囲の上限値以下となりやすい。
同様の理由から、防眩膜14が前記(β)の防眩膜であり、シリカ粒子(I)が中空シリカ粒子である場合、防眩膜14中の中空シリカ粒子の含有量は、防眩膜14の総質量に対し、21〜80質量%であることが好ましく、30〜70質量%がより好ましい。
同様の理由から、防眩膜14が前記(β)の防眩膜であり、シリカ粒子(I)が中空シリカ粒子である場合、防眩膜14中の中空シリカ粒子の含有量は、防眩膜14の総質量に対し、21〜80質量%であることが好ましく、30〜70質量%がより好ましい。
(ヘイズ)
防眩膜付き基材10のヘイズは、5〜20%が好ましく、5〜15%がより好ましい。ヘイズが前記範囲の上限値以下であれば、防眩膜付き基材10を表示装置に用いた場合の画像のコントラストや、防眩膜付き基材10を太陽電池モジュールに用いた場合の発電効率が良好である。ヘイズが前記範囲の下限値以上であれば、防眩効果が発揮されやすい。
防眩膜付き基材10のヘイズは、5〜20%が好ましく、5〜15%がより好ましい。ヘイズが前記範囲の上限値以下であれば、防眩膜付き基材10を表示装置に用いた場合の画像のコントラストや、防眩膜付き基材10を太陽電池モジュールに用いた場合の発電効率が良好である。ヘイズが前記範囲の下限値以上であれば、防眩効果が発揮されやすい。
<防眩膜付き基材の製造方法>
防眩膜付き基材10の製造方法としては、たとえば、
基材12の上に、シリカ前駆体と、液状媒体とを含む塗布液(以下、防眩膜用塗布液ともいう。)を塗布し、乾燥することにより防眩膜14を形成する方法が挙げられる。
防眩膜用塗布液は、必要に応じて、シリカ粒子(I)、他の粒子、テルペン化合物、他の任意成分等を含んでもよい。防眩膜用塗布液については後で詳述する。
防眩膜14を形成する際、防眩膜用塗布液の塗布および乾燥は、防眩膜14の表面の算術平均粗さRaが所定の範囲内となるように行われる。
防眩膜付き基材10の製造方法としては、たとえば、
基材12の上に、シリカ前駆体と、液状媒体とを含む塗布液(以下、防眩膜用塗布液ともいう。)を塗布し、乾燥することにより防眩膜14を形成する方法が挙げられる。
防眩膜用塗布液は、必要に応じて、シリカ粒子(I)、他の粒子、テルペン化合物、他の任意成分等を含んでもよい。防眩膜用塗布液については後で詳述する。
防眩膜14を形成する際、防眩膜用塗布液の塗布および乾燥は、防眩膜14の表面の算術平均粗さRaが所定の範囲内となるように行われる。
(塗布)
防眩膜用塗布液の塗布方法としては、公知のウェットコート法(スプレーコート法、スピンコート法、ディップコート法、ダイコート法、カーテンコート法、スクリーンコート法、インクジェット法、フローコート法、グラビアコート法、バーコート法、フレキソコート法、スリットコート法、ロールコート法等)等が挙げられる。
塗布方法としては、充分な凹凸を形成しやすい点から、スプレー法が好ましい。
防眩膜用塗布液の塗布方法としては、公知のウェットコート法(スプレーコート法、スピンコート法、ディップコート法、ダイコート法、カーテンコート法、スクリーンコート法、インクジェット法、フローコート法、グラビアコート法、バーコート法、フレキソコート法、スリットコート法、ロールコート法等)等が挙げられる。
塗布方法としては、充分な凹凸を形成しやすい点から、スプレー法が好ましい。
スプレー法に用いるノズルとしては、2流体ノズル、1流体ノズル等が挙げられる。
ノズルから吐出される塗布液の液滴の粒径は、通常、0.1〜100μmであり、1〜50μmが好ましい。液滴の粒径が1μm以上であれば、防眩効果が充分に発揮される凹凸を短時間で形成できる。液滴の粒径が50μm以下であれば、防眩効果が充分に発揮される適度な凹凸を形成しやすい。
ノズルから吐出される塗布液の液滴の粒径は、通常、0.1〜100μmであり、1〜50μmが好ましい。液滴の粒径が1μm以上であれば、防眩効果が充分に発揮される凹凸を短時間で形成できる。液滴の粒径が50μm以下であれば、防眩効果が充分に発揮される適度な凹凸を形成しやすい。
液滴の粒径は、ノズルの種類、スプレー圧力、液量等により適宜調整できる。たとえば、2流体ノズルでは、スプレー圧力が高くなるほど液滴は小さくなり、また、液量が多くなるほど液滴は大きくなる。
液滴の粒径は、レーザ測定器によって測定されるザウター平均粒子径である。
液滴の粒径は、レーザ測定器によって測定されるザウター平均粒子径である。
防眩膜の表面の算術平均粗さRaは、防眩膜用塗布液の組成(固形分濃度、シリカ粒子(I)や他の粒子の種類、大きさ、含有量等)、防眩膜用塗布液の塗布条件(塗布液を塗布する際のスプレー圧、液量、基材温度、塗布回数等)等によって調整できる。
たとえば、防眩膜用塗布液の固形分濃度以外の条件が同じである場合、固形分濃度が高いほど、算術平均粗さRaが大きい傾向がある。
防眩膜用塗布液がシリカ粒子(I)を含み、シリカ粒子(I)の平均粒子径(平均一次粒子径、平均凝集粒子径等)以外の条件が同じである場合、シリカ粒子(I)の平均粒子径が大きいほど、算術平均粗さRaが大きい傾向がある。
防眩膜用塗布液がシリカ粒子(I)を含み、シリカ粒子(I)の含有量以外の条件が同じである場合、シリカ粒子(I)の含有量が多いほど、算術平均粗さRaが大きい傾向がある。
防眩膜用塗布液を塗布する際のスプレー圧以外の条件が同じである場合、スプレー圧が低いほど、算術平均粗さRaが大きい傾向がある。
防眩膜用塗布液を塗布する際の液量以外の条件が同じである場合、液量が多いほど、算術平均粗さRaが大きい傾向がある。
防眩膜用塗布液を塗布する際の基材温度以外の条件が同じである場合、基材温度が高いほど、算術平均粗さRaが大きい傾向がある。
防眩膜用塗布液を塗布する際の塗布回数以外の条件が同じである場合、塗布回数、すなわちスプレー法によるコート面数(重ね塗り回数)が多いほど、算術平均粗さRaが大きい傾向がある。
そして、算術平均粗さRaが大きくなると、85゜鏡面光沢度が小さくなり、斜入射光に対する防眩効果が高くなる傾向、およびヘイズが大きくなる傾向がある。
たとえば、防眩膜用塗布液の固形分濃度以外の条件が同じである場合、固形分濃度が高いほど、算術平均粗さRaが大きい傾向がある。
防眩膜用塗布液がシリカ粒子(I)を含み、シリカ粒子(I)の平均粒子径(平均一次粒子径、平均凝集粒子径等)以外の条件が同じである場合、シリカ粒子(I)の平均粒子径が大きいほど、算術平均粗さRaが大きい傾向がある。
防眩膜用塗布液がシリカ粒子(I)を含み、シリカ粒子(I)の含有量以外の条件が同じである場合、シリカ粒子(I)の含有量が多いほど、算術平均粗さRaが大きい傾向がある。
防眩膜用塗布液を塗布する際のスプレー圧以外の条件が同じである場合、スプレー圧が低いほど、算術平均粗さRaが大きい傾向がある。
防眩膜用塗布液を塗布する際の液量以外の条件が同じである場合、液量が多いほど、算術平均粗さRaが大きい傾向がある。
防眩膜用塗布液を塗布する際の基材温度以外の条件が同じである場合、基材温度が高いほど、算術平均粗さRaが大きい傾向がある。
防眩膜用塗布液を塗布する際の塗布回数以外の条件が同じである場合、塗布回数、すなわちスプレー法によるコート面数(重ね塗り回数)が多いほど、算術平均粗さRaが大きい傾向がある。
そして、算術平均粗さRaが大きくなると、85゜鏡面光沢度が小さくなり、斜入射光に対する防眩効果が高くなる傾向、およびヘイズが大きくなる傾向がある。
スプレー法にて防眩膜用塗布液を塗布する際には、基材12を、あらかじめ30〜90℃に加熱することが好ましい。基材12の温度が30℃以上であれば、液状媒体がすばやく蒸発するため、充分な凸凹を形成しやすい。基材12の温度が90℃以下であれば、基材12と防眩膜14との密着性が良好となる。基材12が厚み5mm以下のガラス板の場合、あらかじめ基材12の温度以上の温度に設定した保温板を基材12の下に配置し、基材12の温度低下を抑えてもよい。
(乾燥)
防眩膜用塗布液の塗布により基材12上に形成された防眩膜用塗布液の塗膜を乾燥する。これにより、塗膜中の液状媒体が除去され、また、塗膜中に残存するシリカ前駆体のシリカ系マトリクスへの転化が進行する(たとえばシリカ前駆体が、ケイ素原子に結合した加水分解性基を有するシラン化合物である場合に、加水分解性基がほぼ分解し、加水分解物の縮合が進行する)とともに膜が緻密化して、防眩膜14が形成される。
防眩膜用塗布液の塗布により基材12上に形成された防眩膜用塗布液の塗膜を乾燥する。これにより、塗膜中の液状媒体が除去され、また、塗膜中に残存するシリカ前駆体のシリカ系マトリクスへの転化が進行する(たとえばシリカ前駆体が、ケイ素原子に結合した加水分解性基を有するシラン化合物である場合に、加水分解性基がほぼ分解し、加水分解物の縮合が進行する)とともに膜が緻密化して、防眩膜14が形成される。
乾燥は、加熱により行ってもよく、加熱せずに(自然乾燥、風乾等)行ってもよい。
塗膜の加熱は、防眩膜用塗布液を基材12上に塗布する際に予め基材12を加熱することによって塗布と同時に行ってもよく、防眩膜用塗布液を基材12に塗布した後、塗膜を加熱することにより行ってもよい。
塗膜の加熱は、防眩膜用塗布液を基材12上に塗布する際に予め基材12を加熱することによって塗布と同時に行ってもよく、防眩膜用塗布液を基材12に塗布した後、塗膜を加熱することにより行ってもよい。
乾燥温度は、30℃以上が好ましく、基材12の材料、防眩膜用塗布液の材料等に応じて適宜決定すればよい。
シリカ前駆体が、ケイ素原子に結合した加水分解性基を有するシラン化合物(後述のシラン化合物(A))である場合、乾燥温度は、80℃以上が好ましく、100℃以上がより好ましい。乾燥温度が80℃以上であれば、膜が緻密化して防眩膜14の機械的強度等の耐久性が向上する。
基材12の材料が樹脂の場合、乾燥温度は樹脂の耐熱温度以下になる。基材12の材料がガラスの場合、乾燥温度はガラスの軟化点温度以下が好ましい。
基材12が化学強化ガラス板である場合、乾燥温度は、80〜450℃が好ましい。
基材12が化学強化されていないガラス板である場合、防眩膜14を形成する際の乾燥工程と、ガラス板の物理強化(風冷強化)工程とを兼ねることもできる。物理強化工程では、ガラス板は、ガラスの軟化温度付近まで加熱される。この場合、乾燥温度は、典型的には約600〜700℃前後に設定される。
自然乾燥であっても重合はある程度進むため、時間に何らの制約もないのであれば、乾燥温度を室温付近の温度設定とすることも、理論上は可能である。
シリカ前駆体が、ケイ素原子に結合した加水分解性基を有するシラン化合物(後述のシラン化合物(A))である場合、乾燥温度は、80℃以上が好ましく、100℃以上がより好ましい。乾燥温度が80℃以上であれば、膜が緻密化して防眩膜14の機械的強度等の耐久性が向上する。
基材12の材料が樹脂の場合、乾燥温度は樹脂の耐熱温度以下になる。基材12の材料がガラスの場合、乾燥温度はガラスの軟化点温度以下が好ましい。
基材12が化学強化ガラス板である場合、乾燥温度は、80〜450℃が好ましい。
基材12が化学強化されていないガラス板である場合、防眩膜14を形成する際の乾燥工程と、ガラス板の物理強化(風冷強化)工程とを兼ねることもできる。物理強化工程では、ガラス板は、ガラスの軟化温度付近まで加熱される。この場合、乾燥温度は、典型的には約600〜700℃前後に設定される。
自然乾燥であっても重合はある程度進むため、時間に何らの制約もないのであれば、乾燥温度を室温付近の温度設定とすることも、理論上は可能である。
(防眩膜用塗布液)
防眩膜用塗布液は、シリカ前駆体と、液状媒体とを含む。
防眩膜用塗布液は、必要に応じて、シリカ粒子(I)、他の粒子、テルペン化合物、他の任意成分等をさらに含んでもよい。
防眩膜用塗布液は、シリカ前駆体と、液状媒体とを含む。
防眩膜用塗布液は、必要に応じて、シリカ粒子(I)、他の粒子、テルペン化合物、他の任意成分等をさらに含んでもよい。
シリカ前駆体:
シリカ前駆体としては、ケイ素原子に結合した加水分解性基を有するシラン化合物(以下、シラン化合物(A)ともいう。)、シラン化合物(A)の加水分解縮合物(ゾルゲルシリカ)、シラザン等が挙げられ、防眩膜14の各特性の点から、シラン化合物(A)およびその加水分解縮合物のいずれか一方または両方が好ましく、シラン化合物(A)の加水分解縮合物がより好ましい。
シリカ前駆体としては、ケイ素原子に結合した加水分解性基を有するシラン化合物(以下、シラン化合物(A)ともいう。)、シラン化合物(A)の加水分解縮合物(ゾルゲルシリカ)、シラザン等が挙げられ、防眩膜14の各特性の点から、シラン化合物(A)およびその加水分解縮合物のいずれか一方または両方が好ましく、シラン化合物(A)の加水分解縮合物がより好ましい。
シラン化合物(A)としては、ケイ素原子に結合した炭化水素基および加水分解性基を有するシラン化合物(A1)、アルコキシシラン(ただしシラン化合物(A1)を除く。)等が挙げられる。
シラン化合物(A1)において、ケイ素原子に結合した炭化水素基は、1つケイ素原子に結合した1価の炭化水素基であってもよく、2つのケイ素原子に結合した2価の炭化水素基であってもよい。1価の炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル基、アリール基等が挙げられる。2価の炭化水素基としては、アルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基等が挙げられる。
炭化水素基は、炭素原子間に−O−、−S−、−CO−および−NR’−(ただしR’は水素原子または1価の炭化水素基である。)から選ばれる1つまたは2つ以上を組み合わせた基を有していてもよい。
炭化水素基は、炭素原子間に−O−、−S−、−CO−および−NR’−(ただしR’は水素原子または1価の炭化水素基である。)から選ばれる1つまたは2つ以上を組み合わせた基を有していてもよい。
ケイ素原子に結合した加水分解性基としては、アルコキシ基、アシロキシ基、ケトオキシム基、アルケニルオキシ基、アミノ基、アミノキシ基、アミド基、イソシアネート基、ハロゲン原子等が挙げられる。これらの中では、シラン化合物(A1)の安定性と加水分解のしやすさとのバランスの点から、アルコキシ基、イソシアネート基およびハロゲン原子(特に塩素原子)が好ましい。
アルコキシ基としては、炭素数1〜3のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基またはエトキシ基がより好ましい。
シラン化合物(A1)中に加水分解性基が複数存在する場合には、加水分解性基は、同じ基であっても異なる基であってもよく、同じ基であることが入手しやすさの点で好ましい。
アルコキシ基としては、炭素数1〜3のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基またはエトキシ基がより好ましい。
シラン化合物(A1)中に加水分解性基が複数存在する場合には、加水分解性基は、同じ基であっても異なる基であってもよく、同じ基であることが入手しやすさの点で好ましい。
シラン化合物(A1)としては、後述する式(I)で表される化合物、アルキル基を有するアルコキシシラン(メチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン等)、ビニル基を有するアルコキシシラン(ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等)、エポキシ基を有するアルコキシシラン(2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等)、アクリロイルオキシ基を有するアルコキシシラン(3−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン等)等が挙げられる。
シラン化合物(A1)としては、防眩膜14の機械的強度の点から、下式(I)で表される化合物が好ましい。
R3−pLpSi−Q−SiLpR3−p ・・・(I)
R3−pLpSi−Q−SiLpR3−p ・・・(I)
式(I)中、Qは、2価の炭化水素基(炭素原子間に−O−、−S−、−CO−および−NR’−(ただし、R’は水素原子または1価の炭化水素基である。)から選ばれる1つまたは2つ以上を組み合わせた基を有していてもよい。)である。2価の炭化水素としては、上述したものが挙げられる。
Qとしては、防眩膜14の機械的強度、入手の容易さ等の点から、炭素数2〜8のアルキレン基が好ましく、炭素数2〜6のアルキレン基がさらに好ましい。
Qとしては、防眩膜14の機械的強度、入手の容易さ等の点から、炭素数2〜8のアルキレン基が好ましく、炭素数2〜6のアルキレン基がさらに好ましい。
式(I)中、Lは、加水分解性基である。加水分解性基としては、上述したものが挙げられ、好ましい態様も同様である。
Rは、水素原子または1価の炭化水素基である。1価の炭化水素としては、上述したものが挙げられる。
pは、1〜3の整数である。pは、反応速度が遅くなりすぎない点から、2または3が好ましく、3が特に好ましい。
Rは、水素原子または1価の炭化水素基である。1価の炭化水素としては、上述したものが挙げられる。
pは、1〜3の整数である。pは、反応速度が遅くなりすぎない点から、2または3が好ましく、3が特に好ましい。
アルコキシシラン(ただし、前記シラン化合物(A1)を除く。)としては、テトラアルコキシシラン(テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン等)、パーフルオロポリエーテル基を有するアルコキシシラン(パーフルオロポリエーテルトリエトキシシラン等)、パーフルオロアルキル基を有するアルコキシシラン(パーフルオロエチルトリエトキシシラン等)等が挙げられる。
シラン化合物(A)の加水分解および縮合は、公知の方法により行うことができる。
たとえばシラン化合物(A)がテトラアルコキシシランの場合、テトラアルコキシシランの4倍モル以上の水、および触媒として酸またはアルカリを用いて行う。
酸としては、無機酸(HNO3、H2SO4、HCl等。)、有機酸(ギ酸、シュウ酸、モノクロル酢酸、ジクロル酢酸、トリクロル酢酸等。)が挙げられる。アルカリとしては、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。触媒としては、シラン化合物(A)の加水分解縮合物の長期保存性の点では、酸が好ましい。
シラン化合物(A)の加水分解に用いる触媒としては、シリカ粒子(I)等の粒子の分散を妨げないものが好ましい。
たとえばシラン化合物(A)がテトラアルコキシシランの場合、テトラアルコキシシランの4倍モル以上の水、および触媒として酸またはアルカリを用いて行う。
酸としては、無機酸(HNO3、H2SO4、HCl等。)、有機酸(ギ酸、シュウ酸、モノクロル酢酸、ジクロル酢酸、トリクロル酢酸等。)が挙げられる。アルカリとしては、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。触媒としては、シラン化合物(A)の加水分解縮合物の長期保存性の点では、酸が好ましい。
シラン化合物(A)の加水分解に用いる触媒としては、シリカ粒子(I)等の粒子の分散を妨げないものが好ましい。
シリカ前駆体としては、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
シリカ前駆体は、防眩膜14のクラックや膜剥がれを防止する観点から、シラン化合物(A1)およびその加水分解縮合物のいずれか一方または両方を含むことが好ましい。
シリカ前駆体は、防眩膜14の耐摩耗強度の観点から、テトラアルコキシシランおよびその加水分解縮合物のいずれか一方または両方を含むことが好ましい。
シリカ前駆体は、シラン化合物(A1)およびその加水分解縮合物のいずれか一方または両方と、テトラアルコキシシランおよびその加水分解縮合物のいずれか一方または両方と、を含むことが特に好ましい。
シリカ前駆体中のシラン化合物(A1)およびその加水分解縮合物の割合は、シリカ前駆体のSiO2換算固形分(100質量%)に対し、5〜30質量%が好ましい。
シリカ前駆体は、防眩膜14のクラックや膜剥がれを防止する観点から、シラン化合物(A1)およびその加水分解縮合物のいずれか一方または両方を含むことが好ましい。
シリカ前駆体は、防眩膜14の耐摩耗強度の観点から、テトラアルコキシシランおよびその加水分解縮合物のいずれか一方または両方を含むことが好ましい。
シリカ前駆体は、シラン化合物(A1)およびその加水分解縮合物のいずれか一方または両方と、テトラアルコキシシランおよびその加水分解縮合物のいずれか一方または両方と、を含むことが特に好ましい。
シリカ前駆体中のシラン化合物(A1)およびその加水分解縮合物の割合は、シリカ前駆体のSiO2換算固形分(100質量%)に対し、5〜30質量%が好ましい。
液状媒体:
液状媒体は、シリカ前駆体を溶解または分散する液体である。防眩膜用塗布液がシリカ粒子、他の粒子等の粒子を含む場合、液状媒体は、該粒子を分散する分散媒としての機能を有してもよい。
液状媒体としては、たとえば、水、アルコール類、ケトン類、エーテル類、セロソルブ類、エステル類、グリコールエーテル類、含窒素化合物、含硫黄化合物等が挙げられる。
液状媒体は、シリカ前駆体を溶解または分散する液体である。防眩膜用塗布液がシリカ粒子、他の粒子等の粒子を含む場合、液状媒体は、該粒子を分散する分散媒としての機能を有してもよい。
液状媒体としては、たとえば、水、アルコール類、ケトン類、エーテル類、セロソルブ類、エステル類、グリコールエーテル類、含窒素化合物、含硫黄化合物等が挙げられる。
アルコール類としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、ジアセトンアルコール等が挙げられる。
ケトン類としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等が挙げられる。
エーテル類としては、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等が挙げられる。
セロソルブ類としては、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等が挙げられる。
エステル類としては、酢酸メチル、酢酸エチル等が挙げられる。
グリコールエーテル類としては、エチレングリコールモノアルキルエーテル等が挙げられる。
含窒素化合物としては、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等が挙げられる。
含硫黄化合物としては、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。
液状媒体は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ケトン類としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等が挙げられる。
エーテル類としては、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等が挙げられる。
セロソルブ類としては、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等が挙げられる。
エステル類としては、酢酸メチル、酢酸エチル等が挙げられる。
グリコールエーテル類としては、エチレングリコールモノアルキルエーテル等が挙げられる。
含窒素化合物としては、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等が挙げられる。
含硫黄化合物としては、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。
液状媒体は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
シリカ前駆体におけるアルコキシシラン等の加水分解に水が必要となるため、加水分解後に液状媒体の置換を行わない限り、液状媒体には少なくとも水が含まれる。
この場合、液状媒体は、水のみであってもよく、水と他の液体との混合液であってもよい。他の液体としては、たとえば、アルコール類、ケトン類、エーテル類、セロソルブ類、エステル類、グリコールエーテル類、含窒素化合物、含硫黄化合物等が挙げられる。他の液体のうち、シリカ前駆体の溶媒としては、アルコール類が好ましく、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノールが特に好ましい。
この場合、液状媒体は、水のみであってもよく、水と他の液体との混合液であってもよい。他の液体としては、たとえば、アルコール類、ケトン類、エーテル類、セロソルブ類、エステル類、グリコールエーテル類、含窒素化合物、含硫黄化合物等が挙げられる。他の液体のうち、シリカ前駆体の溶媒としては、アルコール類が好ましく、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノールが特に好ましい。
液状媒体には、酸またはアルカリが含まれてもよい。酸またはアルカリは、シリカ前駆体の溶液の調製の際に、原料(アルコキシシラン等)の加水分解、縮合にために触媒として添加されたものでもよく、シリカ前駆体の溶液の調製後に添加されたものでもよい。
シリカ粒子(I):
シリカ粒子(I)についての説明は前記と同じである。
シリカ粒子(I)についての説明は前記と同じである。
他の微粒子:
他の微粒子についての説明は前記と同じである。
他の微粒子についての説明は前記と同じである。
テルペン化合物:
防眩膜用塗布液がシリカ粒子(I)等の粒子を含む場合にテルペン化合物をさらに含むと、粒子の周囲に空隙が形成され、テルペン化合物を含まない場合に比べて屈折率が低くなる傾向がある。
テルペンとは、イソプレン(C5H8)を構成単位とする(C5H8)n(ただし、nは1以上の整数である。)の組成の炭化水素を意味する。テルペン化合物とは、テルペンから誘導される官能基を有するテルペン類を意味する。テルペン化合物は、不飽和度を異にするものも包含する。
なお、テルペン化合物には液状媒体として機能するものもあるが、「イソプレンを構成単位とする(C5H8)nの組成の炭化水素」であるものは、テルペン誘導体に該当し、液状媒体には該当しないものとする。
テルペン化合物としては、国際公開第2010/018852号に記載のテルペン誘導体等を用いることができる。
防眩膜用塗布液がシリカ粒子(I)等の粒子を含む場合にテルペン化合物をさらに含むと、粒子の周囲に空隙が形成され、テルペン化合物を含まない場合に比べて屈折率が低くなる傾向がある。
テルペンとは、イソプレン(C5H8)を構成単位とする(C5H8)n(ただし、nは1以上の整数である。)の組成の炭化水素を意味する。テルペン化合物とは、テルペンから誘導される官能基を有するテルペン類を意味する。テルペン化合物は、不飽和度を異にするものも包含する。
なお、テルペン化合物には液状媒体として機能するものもあるが、「イソプレンを構成単位とする(C5H8)nの組成の炭化水素」であるものは、テルペン誘導体に該当し、液状媒体には該当しないものとする。
テルペン化合物としては、国際公開第2010/018852号に記載のテルペン誘導体等を用いることができる。
他の任意成分:
他の任意成分としては、例えば、レベリング性向上のための界面活性剤、防眩膜14の耐久性向上のための金属化合物、紫外線吸収剤、赤外線反射/赤外線吸収剤、反射防止剤等が挙げられる。
界面活性剤としては、シリコーンオイル系、アクリル系等が挙げられる。
金属化合物としては、ジルコニウムキレート化合物、チタンキレート化合物、アルミニウムキレート化合物等が好ましい。ジルコニウムキレート化合物としては、ジルコニウムテトラアセチルアセトナート、ジルコニウムトリブトキシステアレート等が挙げられる。
他の任意成分としては、例えば、レベリング性向上のための界面活性剤、防眩膜14の耐久性向上のための金属化合物、紫外線吸収剤、赤外線反射/赤外線吸収剤、反射防止剤等が挙げられる。
界面活性剤としては、シリコーンオイル系、アクリル系等が挙げられる。
金属化合物としては、ジルコニウムキレート化合物、チタンキレート化合物、アルミニウムキレート化合物等が好ましい。ジルコニウムキレート化合物としては、ジルコニウムテトラアセチルアセトナート、ジルコニウムトリブトキシステアレート等が挙げられる。
組成:
防眩膜用塗布液中のシリカ前駆体の含有量(SiO2換算)は、防眩膜用塗布液中の固形分(100質量%)(ただし、シリカ前駆体はSiO2換算とする。)に対し、20質量%以上が好ましく、25質量%以上がより好ましい。シリカ系マトリクス前駆体の含有量が前記の下限値以上であると、防眩膜14が機械的強度に優れる。また、基材12と防眩膜14との間で充分な密着強度が得られる。
固形分に対するシリカ前駆体の含有量(SiO2換算)の上限は特に限定されず、100質量%であってもよい。防眩膜用塗布液に必要に応じて配合される他の成分の含有量に応じて適宜設定できる。
たとえば防眩膜用塗布液がシリカ粒子(I)を含む場合、固形分に対するシリカ前駆体の含有量(SiO2換算)は、防眩膜用塗布液中の固形分(100質量%)に対し、50質量%以下が好ましく、45質量%以下がより好ましい。
防眩膜用塗布液中のシリカ前駆体の含有量(SiO2換算)は、防眩膜用塗布液中の固形分(100質量%)(ただし、シリカ前駆体はSiO2換算とする。)に対し、20質量%以上が好ましく、25質量%以上がより好ましい。シリカ系マトリクス前駆体の含有量が前記の下限値以上であると、防眩膜14が機械的強度に優れる。また、基材12と防眩膜14との間で充分な密着強度が得られる。
固形分に対するシリカ前駆体の含有量(SiO2換算)の上限は特に限定されず、100質量%であってもよい。防眩膜用塗布液に必要に応じて配合される他の成分の含有量に応じて適宜設定できる。
たとえば防眩膜用塗布液がシリカ粒子(I)を含む場合、固形分に対するシリカ前駆体の含有量(SiO2換算)は、防眩膜用塗布液中の固形分(100質量%)に対し、50質量%以下が好ましく、45質量%以下がより好ましい。
塗布液中の液状媒体の含有量は、塗布液の固形分濃度に応じた量とされる。
防眩膜用塗布液の固形分濃度は、2〜7質量%が好ましく、3〜5質量%がより好ましい。固形分濃度が前記の範囲内であれば、表面の算術平均粗さRaが前記の範囲内である防眩膜14が得られやすい。
防眩膜用塗布液の固形分は、防眩膜用塗布液中の、液状媒体以外の全成分の含有量の合計である。ただしシリカ前駆体の含有量はSiO2換算である。
防眩膜用塗布液の固形分濃度は、2〜7質量%が好ましく、3〜5質量%がより好ましい。固形分濃度が前記の範囲内であれば、表面の算術平均粗さRaが前記の範囲内である防眩膜14が得られやすい。
防眩膜用塗布液の固形分は、防眩膜用塗布液中の、液状媒体以外の全成分の含有量の合計である。ただしシリカ前駆体の含有量はSiO2換算である。
防眩膜用塗布液中のシリカ粒子(I)の含有量は、前述した、防眩膜14中のシリカ粒子(I)の含有量を考慮して適宜設定できる。
防眩膜14中のシリカ粒子(I)の含有量と、防眩膜用塗布液中の固形分(100質量%)(ただし、シリカ前駆体はSiO2換算とする。)に対するシリカ粒子(I)の含有量とはほぼ同じである。
防眩膜14中のシリカ粒子(I)の含有量と、防眩膜用塗布液中の固形分(100質量%)(ただし、シリカ前駆体はSiO2換算とする。)に対するシリカ粒子(I)の含有量とはほぼ同じである。
防眩膜用塗布液がテルペン化合物を含有する場合、防眩膜用塗布液中のテルペン化合物の含有量は、防眩膜用塗布液中の固形分(100質量%)(ただし、シリカ前駆体はSiO2換算とする。)に対し、0.05〜0.25質量%が好ましく、0.1〜0.15質量%がより好ましい。テルペン化合物の含有量が前記範囲の下限値以上であると、テルペン化合物を含むことによる効果が得られやすい。テルペン化合物の含有量が前記範囲の上限値以下であると、機械的強度に優れる。
防眩膜用塗布液は、たとえば、シラン前駆体が液体媒体に溶解した溶液を調製し、必要に応じて追加の液状媒体、シリカ粒子(I)の分散液、他の粒子の分散液、テルペン化合物、他の任意成分等を混合することによって調製できる。
(作用効果)
防眩膜付き基材10にあっては、防眩膜14が前記の(α)または(β)であるため、従来のものに比べ、水平に近い斜入射光に対する防眩効果に優れる。
また、防眩膜付き基材10にあっては、水平に近い斜入射光以外の光に対する防眩効果も良好である。
なお、膜の表面粗さ特性としては、算術平均粗さRaのほか、粗さ曲線要素の平均長さRSm、最大高さ粗さRz、粗さ曲線のクルトシスRku、粗さ曲線のスキューネスRskなど、様々なものが知られている。本発明者らは、算術平均粗さRaは、防眩膜14の表面における85°鏡面光沢度との相関性が高いが、他の表面粗さ特性は、防眩膜14の表面における85°鏡面光沢度との相関性が低いことを確認している(後述の[実施例]参照)。
防眩膜付き基材10にあっては、防眩膜14が前記の(α)または(β)であるため、従来のものに比べ、水平に近い斜入射光に対する防眩効果に優れる。
また、防眩膜付き基材10にあっては、水平に近い斜入射光以外の光に対する防眩効果も良好である。
なお、膜の表面粗さ特性としては、算術平均粗さRaのほか、粗さ曲線要素の平均長さRSm、最大高さ粗さRz、粗さ曲線のクルトシスRku、粗さ曲線のスキューネスRskなど、様々なものが知られている。本発明者らは、算術平均粗さRaは、防眩膜14の表面における85°鏡面光沢度との相関性が高いが、他の表面粗さ特性は、防眩膜14の表面における85°鏡面光沢度との相関性が低いことを確認している(後述の[実施例]参照)。
(用途)
防眩膜付き基材10の用途としては、特に限定されない。具体例としては、車両用透明部品(ヘッドライトカバー、サイドミラー、フロント透明基板、サイド透明基板、リア透明基板等。) 、車両用透明部品(インスツルメントパネル表面等。) 、メータ、建築窓、ショーウインドウ、ディスプレイ(ノート型パソコン、モニタ、LCD、PDP、ELD、CRT、PDA等)、LCDカラーフィルタ、タッチパネル用基板、ピックアップレンズ、光学レンズ、眼鏡レンズ、カメラ部品、ビデオ部品、CCD用カバー基板、光ファイバ端面、プロジェクタ部品、複写機部品、太陽電池用透明基板(カバーガラス等。)、携帯電話窓、バックライトユニット部品(導光板、冷陰極管等。)、バックライトユニット部品液晶輝度向上フィルム(プリズム、半透過フィルム等。)、液晶輝度向上フィルム、有機EL発光素子部品、無機EL発光素子部品、蛍光体発光素子部品、光学フィルタ、光学部品の端面、照明ランプ、照明器具のカバー、増幅レーザー光源、反射防止フィルム、偏光フィルム、農業用フィルム等が挙げられる。
防眩膜付き基材10の用途としては、特に限定されない。具体例としては、車両用透明部品(ヘッドライトカバー、サイドミラー、フロント透明基板、サイド透明基板、リア透明基板等。) 、車両用透明部品(インスツルメントパネル表面等。) 、メータ、建築窓、ショーウインドウ、ディスプレイ(ノート型パソコン、モニタ、LCD、PDP、ELD、CRT、PDA等)、LCDカラーフィルタ、タッチパネル用基板、ピックアップレンズ、光学レンズ、眼鏡レンズ、カメラ部品、ビデオ部品、CCD用カバー基板、光ファイバ端面、プロジェクタ部品、複写機部品、太陽電池用透明基板(カバーガラス等。)、携帯電話窓、バックライトユニット部品(導光板、冷陰極管等。)、バックライトユニット部品液晶輝度向上フィルム(プリズム、半透過フィルム等。)、液晶輝度向上フィルム、有機EL発光素子部品、無機EL発光素子部品、蛍光体発光素子部品、光学フィルタ、光学部品の端面、照明ランプ、照明器具のカバー、増幅レーザー光源、反射防止フィルム、偏光フィルム、農業用フィルム等が挙げられる。
防眩膜付き基材10は、斜入射光に対する防眩効果に優れることから、太陽電池用透明基板であることが好ましい。
太陽電池モジュールにおいては、太陽電池を保護するために太陽電池の前面等に透明基板(カバーガラス等)が配置される。設置場所によっては、透明基板の表面で反射した反射光により光害が生じる。特に傾斜した屋根の上等の傾斜面に太陽電池モジュールを設置すると、90°近い入射角で光が入射し、強い反射光が生じることが懸念される。太陽電池用透明基板として防眩膜付き基材10を用いることで、上記のような反射光による光害の発生を抑制できる。
太陽電池モジュールにおいては、太陽電池を保護するために太陽電池の前面等に透明基板(カバーガラス等)が配置される。設置場所によっては、透明基板の表面で反射した反射光により光害が生じる。特に傾斜した屋根の上等の傾斜面に太陽電池モジュールを設置すると、90°近い入射角で光が入射し、強い反射光が生じることが懸念される。太陽電池用透明基板として防眩膜付き基材10を用いることで、上記のような反射光による光害の発生を抑制できる。
以上、本発明の防眩膜付き基材について、一実施形態を示して説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない。上記実施形態における各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。
たとえば、防眩膜14の上側(基材12側とは反対側)にAFP(指紋除去層)等の機能層を有してもよい。基材12と防眩膜14との間に、アルカリバリア層、反射率波形調整層、赤外線遮蔽層等の機能層を有してもよい。機能層は、コート法等の公知の方法により形成できる。
基材12の形態は、板、フィルム等のシート状に限定されない。たとえば矩形あるいは曲面等の形態であってもよい。
防眩膜付き基材の製造方法は、基材の上に前記防眩膜用塗布液を塗布し、乾燥することにより防眩膜14を形成する方法に限定されない。
たとえば、防眩膜14の上側(基材12側とは反対側)にAFP(指紋除去層)等の機能層を有してもよい。基材12と防眩膜14との間に、アルカリバリア層、反射率波形調整層、赤外線遮蔽層等の機能層を有してもよい。機能層は、コート法等の公知の方法により形成できる。
基材12の形態は、板、フィルム等のシート状に限定されない。たとえば矩形あるいは曲面等の形態であってもよい。
防眩膜付き基材の製造方法は、基材の上に前記防眩膜用塗布液を塗布し、乾燥することにより防眩膜14を形成する方法に限定されない。
〔物品〕
本発明の物品は、前記本発明の防眩膜付き基材を備える。
本発明の物品は、本発明の防眩膜付き基材からなるものでもよく、本発明の防眩膜付き基材以外の他の部材をさらに備えるものでもよい。
本発明の物品の例としては、前記で防眩膜付き基材10の用途として挙げたもの、それらのいずれか1種以上を備える装置、等が挙げられる。
装置としては、例えば太陽電池モジュール、表示装置、照明装置等が挙げられる。
本発明の物品は、前記本発明の防眩膜付き基材を備える。
本発明の物品は、本発明の防眩膜付き基材からなるものでもよく、本発明の防眩膜付き基材以外の他の部材をさらに備えるものでもよい。
本発明の物品の例としては、前記で防眩膜付き基材10の用途として挙げたもの、それらのいずれか1種以上を備える装置、等が挙げられる。
装置としては、例えば太陽電池モジュール、表示装置、照明装置等が挙げられる。
太陽電池モジュールとしては、太陽電池と、太陽電池を保護するために太陽電池の前面および背面にそれぞれ配置された透明基板(カバーガラス等)とを備え、前記透明基板の少なくとも一方の透明基板(好ましくは少なくとも前面側の透明基板)として本発明の防眩膜付き基材を用いたものが好ましい。
表示装置の例としては、携帯電話、スマートフォン、タブレット、カーナビゲーション等が挙げられる。
照明装置の例としては、有機EL(エレクトロルミネッセンス)照明装置、LED(発光ダイオード)照明装置等が挙げられる。
表示装置の例としては、携帯電話、スマートフォン、タブレット、カーナビゲーション等が挙げられる。
照明装置の例としては、有機EL(エレクトロルミネッセンス)照明装置、LED(発光ダイオード)照明装置等が挙げられる。
以下、実施例を示して本発明を詳細に説明する。ただし、本発明は以下の記載によっては限定されない。
後述する例1〜16のうち、例1〜4、10〜15は実施例であり、例5〜9、16は比較例である。
各例で用いた測定・評価方法および材料(入手先または調製方法)を以下に示す。
後述する例1〜16のうち、例1〜4、10〜15は実施例であり、例5〜9、16は比較例である。
各例で用いた測定・評価方法および材料(入手先または調製方法)を以下に示す。
<測定・評価方法>
(光沢度)
防眩膜の表面の光沢度として、60゜鏡面光沢度および85°鏡面光沢度を測定した。各鏡面光沢度は、光沢度計(コニカミノルタ社製、GM−268plus)を用いて、JIS Z8741:1997に規定されている方法により、防眩膜のほぼ中央部で測定した。また、各鏡面光沢度は、ガラス板における裏面(防眩膜と反対側の面)に黒テープを貼り付けることにより、ガラス板の裏面反射の影響を無くした状態で測定した。光沢度が小さいほど、防眩性に優れることを示す。
(光沢度)
防眩膜の表面の光沢度として、60゜鏡面光沢度および85°鏡面光沢度を測定した。各鏡面光沢度は、光沢度計(コニカミノルタ社製、GM−268plus)を用いて、JIS Z8741:1997に規定されている方法により、防眩膜のほぼ中央部で測定した。また、各鏡面光沢度は、ガラス板における裏面(防眩膜と反対側の面)に黒テープを貼り付けることにより、ガラス板の裏面反射の影響を無くした状態で測定した。光沢度が小さいほど、防眩性に優れることを示す。
(表面粗さ)
防眩膜の表面粗さ(算術平均粗さRa、粗さ曲線要素の平均長さRSm、最大高さ粗さRz、粗さ曲線のクルトシスRku、粗さ曲線のスキューネスRsk)を、表面粗さ計(東京精密社製、サーフコム(登録商標)1500DX)を用い、JIS B0601:2001に記載された方法によって測定した。粗さ曲線用の基準長さlr(カットオフ値λc)は0.08mmとした。
防眩膜の表面粗さ(算術平均粗さRa、粗さ曲線要素の平均長さRSm、最大高さ粗さRz、粗さ曲線のクルトシスRku、粗さ曲線のスキューネスRsk)を、表面粗さ計(東京精密社製、サーフコム(登録商標)1500DX)を用い、JIS B0601:2001に記載された方法によって測定した。粗さ曲線用の基準長さlr(カットオフ値λc)は0.08mmとした。
(防眩膜の屈折率)
防眩膜の屈折率nは、以下の方法で測定した。
屈折率を求めたい層の単層平滑膜をスピンコーターにてガラス板の表面に形成し、該ガラス板における該単層膜と反対側の表面に黒のビニールテープを、気泡を含まないように貼り付けた。その後、分光光度計(大塚電子社製、瞬間マルチ測光システムMCPD−3000)により、波長300〜780nmの範囲で前記単層膜の反射率を測定した。反射率の測定に際して、光の入射角度は2°とした。波長300〜780nmの範囲で最も低い反射率(ボトム反射率Rmin)と前記ガラス板の屈折率nsとから、下式(1)により屈折率nを算出した。
Rmin=(n−ns)2/(n+ns)2 ・・・(1)
防眩膜の屈折率nは、以下の方法で測定した。
屈折率を求めたい層の単層平滑膜をスピンコーターにてガラス板の表面に形成し、該ガラス板における該単層膜と反対側の表面に黒のビニールテープを、気泡を含まないように貼り付けた。その後、分光光度計(大塚電子社製、瞬間マルチ測光システムMCPD−3000)により、波長300〜780nmの範囲で前記単層膜の反射率を測定した。反射率の測定に際して、光の入射角度は2°とした。波長300〜780nmの範囲で最も低い反射率(ボトム反射率Rmin)と前記ガラス板の屈折率nsとから、下式(1)により屈折率nを算出した。
Rmin=(n−ns)2/(n+ns)2 ・・・(1)
<使用材料>
(シリカ前駆体溶液(a−1)の調製)
変性エタノール(日本アルコール販売社製、商品名「ソルミックスAP−11」。エタノールを主剤とした混合溶媒。以下同様。)の69.0gを撹拌しながら、イオン交換水の11.9gと61質量%硝酸の0.1gとの混合液を加え、5分間撹拌した。これに、テトラエトキシシラン(SiO2換算固形分濃度:29質量%)の19.0gを加え、室温で30分間撹拌し、SiO2換算固形分濃度が5.5質量%のシリカ前駆体溶液(a−1)を調製した。
なお、ここでのSiO2換算固形分濃度は、テトラエトキシシランのすべてのSiがSiO2に転化したときの固形分濃度である。
(シリカ前駆体溶液(a−1)の調製)
変性エタノール(日本アルコール販売社製、商品名「ソルミックスAP−11」。エタノールを主剤とした混合溶媒。以下同様。)の69.0gを撹拌しながら、イオン交換水の11.9gと61質量%硝酸の0.1gとの混合液を加え、5分間撹拌した。これに、テトラエトキシシラン(SiO2換算固形分濃度:29質量%)の19.0gを加え、室温で30分間撹拌し、SiO2換算固形分濃度が5.5質量%のシリカ前駆体溶液(a−1)を調製した。
なお、ここでのSiO2換算固形分濃度は、テトラエトキシシランのすべてのSiがSiO2に転化したときの固形分濃度である。
(シリカ前駆体溶液(a−2)の調製)
変性エタノールの80.3gを撹拌しながら、イオン交換水の7.9gと61質量%硝酸の0.2gとの混合液を加え、5分間撹拌した。次いで、1,6−ビス(トリメトキシシリル)ヘキサン(信越シリコーン社製、商品名「KBM3066」、SiO2換算固形分濃度:37質量%)の11.6gを加え、ウォーターバス中60℃で15分間撹拌し、SiO2換算固形分濃度が4.3質量%のシリカ前駆体溶液(a−2)を調製した。
なお、ここでのSiO2換算固形分濃度は、1,6−ビス(トリメトキシシリル)ヘキサンのすべてのSiがSiO2に転化したときの固形分濃度である。
変性エタノールの80.3gを撹拌しながら、イオン交換水の7.9gと61質量%硝酸の0.2gとの混合液を加え、5分間撹拌した。次いで、1,6−ビス(トリメトキシシリル)ヘキサン(信越シリコーン社製、商品名「KBM3066」、SiO2換算固形分濃度:37質量%)の11.6gを加え、ウォーターバス中60℃で15分間撹拌し、SiO2換算固形分濃度が4.3質量%のシリカ前駆体溶液(a−2)を調製した。
なお、ここでのSiO2換算固形分濃度は、1,6−ビス(トリメトキシシリル)ヘキサンのすべてのSiがSiO2に転化したときの固形分濃度である。
(シリカ前駆体溶液(a)の調製)
シリカ前駆体溶液(a−1)の81.8gを撹拌しながらシリカ前駆体溶液(a−2)の11.7gを加え、30分間撹拌した。次いで、変性エタノール6.5gを加え、室温で30分間撹拌し、SiO2換算固形分濃度が5.0質量%のシリカ前駆体溶液(a)を得た。
シリカ前駆体溶液(a−1)の81.8gを撹拌しながらシリカ前駆体溶液(a−2)の11.7gを加え、30分間撹拌した。次いで、変性エタノール6.5gを加え、室温で30分間撹拌し、SiO2換算固形分濃度が5.0質量%のシリカ前駆体溶液(a)を得た。
(シリカ前駆体溶液(b)の調製)
変性エタノールの91.1gを撹拌しながら、イオン交換水の1.2gと36質量%塩酸の0.4gとの混合液を加え、5分間撹拌した。これに、エチルシリケート40(多摩化学工業社製、ポリテトラエトキシシラン、SiO2換算固形分濃度:40質量%)の7.3gを加え、室温で30分間撹拌し、SiO2換算固形分濃度が3.0質量%のシリカ前駆体溶液(b)を調製した。
変性エタノールの91.1gを撹拌しながら、イオン交換水の1.2gと36質量%塩酸の0.4gとの混合液を加え、5分間撹拌した。これに、エチルシリケート40(多摩化学工業社製、ポリテトラエトキシシラン、SiO2換算固形分濃度:40質量%)の7.3gを加え、室温で30分間撹拌し、SiO2換算固形分濃度が3.0質量%のシリカ前駆体溶液(b)を調製した。
(中実シリカ粒子分散液(c))
日産化学工業社製の鎖状SiO2微粒子分散液、商品名:スノーテックス OUP、SiO2換算固形分濃度:15.5質量%、平均一次粒子径:10〜20nm、平均凝集粒子径:40〜100nm。
日産化学工業社製の鎖状SiO2微粒子分散液、商品名:スノーテックス OUP、SiO2換算固形分濃度:15.5質量%、平均一次粒子径:10〜20nm、平均凝集粒子径:40〜100nm。
(中空シリカ粒子分散液(d))
日揮触媒化成工業製の中空SiO2微粒子分散液、商品名:スルーリア4110、SiO2換算固形分濃度:20.5質量%、平均一次粒子径:60nm。
日揮触媒化成工業製の中空SiO2微粒子分散液、商品名:スルーリア4110、SiO2換算固形分濃度:20.5質量%、平均一次粒子径:60nm。
(塗布液(A)の調製)
シリカ前駆体溶液(a)の60.0gを撹拌しながら変性エタノール40.0gを加え、室温で30分間撹拌し、SiO2換算固形分濃度が3.0質量%の塗布液(A)を得た。
シリカ前駆体溶液(a)の60.0gを撹拌しながら変性エタノール40.0gを加え、室温で30分間撹拌し、SiO2換算固形分濃度が3.0質量%の塗布液(A)を得た。
(塗布液(B)の調製)
シリカ前駆体溶液(a)をそのまま使用し、SiO2換算固形分濃度が5.0質量%の塗布液(B)を得た。
シリカ前駆体溶液(a)をそのまま使用し、SiO2換算固形分濃度が5.0質量%の塗布液(B)を得た。
(塗布液(C)の調製)
シリカ前駆体溶液(a)の80.0gを撹拌しながら変性エタノール20.0gを加え、室温で30分間撹拌し、SiO2換算固形分濃度が4.0質量%の塗布液(C)を得た。
シリカ前駆体溶液(a)の80.0gを撹拌しながら変性エタノール20.0gを加え、室温で30分間撹拌し、SiO2換算固形分濃度が4.0質量%の塗布液(C)を得た。
(塗布液(D)の調製)
変性エタノールの47.4gを撹拌しながらシリカ前駆体溶液(a)の30.0gを加え、次いで、中実シリカ粒子分散液(c)22.6gを加え、室温で30分間撹拌し、SiO2換算固形分濃度が5.0質量%の塗布液(D)を得た。
変性エタノールの47.4gを撹拌しながらシリカ前駆体溶液(a)の30.0gを加え、次いで、中実シリカ粒子分散液(c)22.6gを加え、室温で30分間撹拌し、SiO2換算固形分濃度が5.0質量%の塗布液(D)を得た。
(塗布液(E)の調製)
変性エタノールの7.4gを撹拌しながら、これにイソブチルアルコールの24.0g、ジアセトンアルコールの15.0g、αテルピネオールの1.00g、シリカ前駆体溶液(a)の30.0gを加え、次いで、中実シリカ粒子分散液(c)22.6gを加え、室温で30分間撹拌し、SiO2換算固形分濃度が5.0質量%の塗布液(E)を得た。
変性エタノールの7.4gを撹拌しながら、これにイソブチルアルコールの24.0g、ジアセトンアルコールの15.0g、αテルピネオールの1.00g、シリカ前駆体溶液(a)の30.0gを加え、次いで、中実シリカ粒子分散液(c)22.6gを加え、室温で30分間撹拌し、SiO2換算固形分濃度が5.0質量%の塗布液(E)を得た。
(塗布液(F)の調製)
変性エタノールの37.8gを撹拌しながらシリカ前駆体溶液(a)の50.0gを加え、次いで、中空シリカ粒子分散液(d)12.2gを加え、室温で30分間撹拌し、SiO2換算固形分濃度が5.0質量%の塗布液(D)を得た。
変性エタノールの37.8gを撹拌しながらシリカ前駆体溶液(a)の50.0gを加え、次いで、中空シリカ粒子分散液(d)12.2gを加え、室温で30分間撹拌し、SiO2換算固形分濃度が5.0質量%の塗布液(D)を得た。
(塗布液(G)の調製)
変性エタノールの76.3gを撹拌しながらシリカ前駆体溶液(a)の12.0gを加え、次いで、中空シリカ粒子分散液(d)11.7gを加え、室温で30分間撹拌し、SiO2換算固形分濃度が3.0質量%の塗布液(G)を得た。
変性エタノールの76.3gを撹拌しながらシリカ前駆体溶液(a)の12.0gを加え、次いで、中空シリカ粒子分散液(d)11.7gを加え、室温で30分間撹拌し、SiO2換算固形分濃度が3.0質量%の塗布液(G)を得た。
(塗布液(H)の調製)
変性エタノールの71.8gを撹拌しながらシリカ前駆体溶液(a)の18.0gを加え、次いで、中空シリカ粒子分散液(d)10.2gを加え、室温で30分間撹拌し、SiO2換算固形分濃度が3.0質量%の塗布液(H)を得た。
変性エタノールの71.8gを撹拌しながらシリカ前駆体溶液(a)の18.0gを加え、次いで、中空シリカ粒子分散液(d)10.2gを加え、室温で30分間撹拌し、SiO2換算固形分濃度が3.0質量%の塗布液(H)を得た。
(塗布液(I)の調製)
変性エタノールの22.8gを撹拌しながらシリカ前駆体溶液(a)の70.0gを加え、次いで、中空シリカ粒子分散液(d)7.3gを加え、室温で30分間撹拌し、SiO2換算固形分濃度が5.0質量%の塗布液(I)を得た。
変性エタノールの22.8gを撹拌しながらシリカ前駆体溶液(a)の70.0gを加え、次いで、中空シリカ粒子分散液(d)7.3gを加え、室温で30分間撹拌し、SiO2換算固形分濃度が5.0質量%の塗布液(I)を得た。
(塗布液(J)の調製)
シリカ前駆体溶液(b)をそのまま使用し、SiO2換算固形分濃度が3.0質量%の塗布液(J)を得た。
シリカ前駆体溶液(b)をそのまま使用し、SiO2換算固形分濃度が3.0質量%の塗布液(J)を得た。
<例1>
(ガラス板の洗浄)
ガラス板として、化学強化されたアルミノシリケートガラス板(旭硝子社製、商品名「Leoflex」。サイズ:300mm×300mm、厚み0.85mm。)を用意した。該ガラス板の表面を炭酸水素ナトリウム水で洗浄後、イオン交換水でリンスし、乾燥させた。
(ガラス板の洗浄)
ガラス板として、化学強化されたアルミノシリケートガラス板(旭硝子社製、商品名「Leoflex」。サイズ:300mm×300mm、厚み0.85mm。)を用意した。該ガラス板の表面を炭酸水素ナトリウム水で洗浄後、イオン交換水でリンスし、乾燥させた。
(防眩膜付きガラス板の作製)
前記ガラス板を予熱炉(ISUZU社製、VTR−115)にて予熱した。次いで、ガラス板の表面温度を90℃に保温した状態で、前記ガラス板上に、スプレー法により、下記の塗布条件で、形成される防眩膜の表面の算術平均粗さRaが表2に示す値となるように塗布液(A)を塗布した。すなわち、スプレー圧力(ノズルのエアー吐出圧)を0.2MPaに設定し、下記のコート処理を、形成される防眩膜の表面の算術平均粗さRaが0.247μmとなるように繰り返した。
コート処理:ノズルを、ガラス板上を750mm/分の速度で横方向に移動させ、次いで前方へ22mm移動させ、そこからガラス板上を750mm/分のスピードで横方向に移動させる操作を、ガラス板の全面に塗布液(A)が塗布されるまで繰り返す。
(塗布条件)
塗布液の液量:40cm3/分、
スプレー圧力:0.2MPa、
ノズル移動速度:750mm/分、
スプレーピッチ:22mm。
その後、大気中、200℃で3分間加熱養生し、防眩膜付きガラス板を得た。
スプレー法による塗布には、6軸塗装用ロボット(川崎ロボティックス社製、JF−5)を用いた。また、ノズルとしては、VAUノズル(スプレーイングシステムジャパン社製)を用いた。
前記ガラス板を予熱炉(ISUZU社製、VTR−115)にて予熱した。次いで、ガラス板の表面温度を90℃に保温した状態で、前記ガラス板上に、スプレー法により、下記の塗布条件で、形成される防眩膜の表面の算術平均粗さRaが表2に示す値となるように塗布液(A)を塗布した。すなわち、スプレー圧力(ノズルのエアー吐出圧)を0.2MPaに設定し、下記のコート処理を、形成される防眩膜の表面の算術平均粗さRaが0.247μmとなるように繰り返した。
コート処理:ノズルを、ガラス板上を750mm/分の速度で横方向に移動させ、次いで前方へ22mm移動させ、そこからガラス板上を750mm/分のスピードで横方向に移動させる操作を、ガラス板の全面に塗布液(A)が塗布されるまで繰り返す。
(塗布条件)
塗布液の液量:40cm3/分、
スプレー圧力:0.2MPa、
ノズル移動速度:750mm/分、
スプレーピッチ:22mm。
その後、大気中、200℃で3分間加熱養生し、防眩膜付きガラス板を得た。
スプレー法による塗布には、6軸塗装用ロボット(川崎ロボティックス社製、JF−5)を用いた。また、ノズルとしては、VAUノズル(スプレーイングシステムジャパン社製)を用いた。
<例2〜16>
塗布液の種類、塗布液の液量およびスプレー圧力を表1に示すように、算術平均粗さRaを表2に示すように変更した以外は、例1と同様にして防眩膜付きガラス板を得た。
塗布液の種類、塗布液の液量およびスプレー圧力を表1に示すように、算術平均粗さRaを表2に示すように変更した以外は、例1と同様にして防眩膜付きガラス板を得た。
各例で得た防眩膜付きガラス板について、防眩膜中の屈折率、入射角60°または85°での光沢度(60°鏡面光沢度、85°鏡面光沢度)、防眩膜の表面の表面粗さ(算術平均粗さRa、粗さ曲線要素の平均長さRSm、最大高さ粗さRz、粗さ曲線のクルトシスRku、粗さ曲線のスキューネスRsk)を測定した結果を表1〜2に示す。
表1の結果に示すとおり、防眩膜の屈折率が1.4以上1.5以下であり、表面の算術平均粗さRaが0.158〜0.500μmである例1〜4の防眩膜は、入射角85°での光沢度が70%以下であり、斜入射光に対する優れた防眩効果を有していた。
これに対し、算術平均粗さRaが0.158μm未満の例5〜9の防眩膜は、入射角85°での光沢度が70%を超えており、例1〜4の防眩膜に比べて、斜入射光に対する防眩効果に劣っていた。特に例7、9の防眩膜は、入射角60°での光沢度が例1よりも低いにもかかわらず、入射角85°での光沢度が例1よりも高くなっていた。
これに対し、算術平均粗さRaが0.158μm未満の例5〜9の防眩膜は、入射角85°での光沢度が70%を超えており、例1〜4の防眩膜に比べて、斜入射光に対する防眩効果に劣っていた。特に例7、9の防眩膜は、入射角60°での光沢度が例1よりも低いにもかかわらず、入射角85°での光沢度が例1よりも高くなっていた。
表2の結果に示すとおり、防眩膜の屈折率が1.2以上1.4未満であり、算術平均粗さRaが0.112〜0.700μmである例10〜15の防眩膜は、入射角85°での光沢度が70%以下であり、斜入射光に対する優れた防眩効果を有していた。
これに対し、算術平均粗さRaが0.112μm未満である例16の防眩膜は、入射角85°での光沢度が70%を超えており、例10〜15に比べて、斜入射光に対する防眩効果に劣っていた。
これに対し、算術平均粗さRaが0.112μm未満である例16の防眩膜は、入射角85°での光沢度が70%を超えており、例10〜15に比べて、斜入射光に対する防眩効果に劣っていた。
なお、防眩膜の表面の表面粗さ特性のうち、算術平均粗さRaについては、入射角85°での光沢度との間に高い相関関係が見られたが、他の特性(粗さ曲線要素の平均長さRSm、最大高さ粗さRz、粗さ曲線のクルトシスRku、粗さ曲線のスキューネスRsk)には、入射角85°での光沢度との間に相関関係は見られなかった。このことから、算術平均粗さRaが、斜入射光に対する防眩効果の指標として有用であることが確認できた。
10 防眩膜付き基材
12 基材
14 防眩膜
12 基材
14 防眩膜
Claims (9)
- 基材と、前記基材上に形成された防眩膜とを備え、
前記防眩膜の屈折率が1.2以上1.4未満であり、
前記防眩膜の表面の算術平均粗さRaが0.112〜0.700μmであり、
前記防眩膜の表面における85°鏡面光沢度が70%以下であることを特徴とする、防眩膜付き基材。 - 基材と、前記基材上に形成された防眩膜とを備え、
前記防眩膜の屈折率が1.4以上1.5以下であり、
前記防眩膜の表面の算術平均粗さRaが0.158〜0.500μmであり、
前記防眩膜の表面における85°鏡面光沢度が70%以下であることを特徴とする、防眩膜付き基材。 - 前記防眩膜が、中実シリカ粒子および中空シリカ粒子のいずれか一方または両方を含む、請求項1または2に記載の防眩膜付き基材。
- 前記防眩膜が、シリカ前駆体と、液状媒体とを含む塗布液から形成されたものである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の防眩膜付き基材。
- 前記基材がガラス板である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の防眩膜付き基材。
- 前記ガラス板が強化ガラス板である、請求項5に記載の防眩膜付き基材。
- 前記強化ガラス板が化学強化ガラス板であって板厚みが0.4〜1.1mmである、請求項6に記載の防眩膜付き基材。
- 請求項1〜7のいずれか一項に記載の防眩膜付き基材を備える物品。
- 太陽電池モジュールである、請求項8に記載の物品。
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