JP2015519085A - 多能性細胞の処理 - Google Patents
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- C12N2506/00—Differentiation of animal cells from one lineage to another; Differentiation of pluripotent cells
- C12N2506/02—Differentiation of animal cells from one lineage to another; Differentiation of pluripotent cells from embryonic cells
Abstract
本発明は多能性細胞を処理するための方法を目的とし、GSK−3B酵素活性の阻害剤で多能性細胞を処理することによって、多能性細胞を培養において効果的に増殖させ、かつ分化させることができる。
Description
(関連出願の相互参照)
本願は、全ての目的のためにその全てが参照により本明細書に組み込まれている、2012年6月14日に出願された、米国特許仮出願第61/741,776号の優先権を主張する。
本願は、全ての目的のためにその全てが参照により本明細書に組み込まれている、2012年6月14日に出願された、米国特許仮出願第61/741,776号の優先権を主張する。
(発明の分野)
本発明は、多能性細胞を処理する方法に関し、本方法により、GSK−3B酵素活性の阻害剤で多能性細胞を処理することによって、多能性細胞を、培養において効率的に増殖させ、分化させることができる。
本発明は、多能性細胞を処理する方法に関し、本方法により、GSK−3B酵素活性の阻害剤で多能性細胞を処理することによって、多能性細胞を、培養において効率的に増殖させ、分化させることができる。
I型真性糖尿病の細胞置換療法の進歩及び移植可能なランゲルハンス島の不足により、インスリン産生細胞、または移植に適したβ細胞の供給源の開発に興味の焦点が当てられている。1つの手法として、例えば、胚性幹細胞のような多能性細胞から機能性β細胞を生成することがある。
脊椎動物の胚発生において、多能性細胞は、原腸形成として公知のプロセスにて、3つの胚葉(外胚葉、中胚葉、及び内胚葉)を含む細胞のグループを生じる。例えば、甲状腺、胸腺、膵臓、腸、及び肝臓等の組織は、内胚葉から中間段階を経て発達する。このプロセスにおける中間段階は、胚体内胚葉の形成である。胚体内胚葉細胞は、HNF−3β、GATA4、Mixl1、CXCR4及びSOX−17などの多くのマーカーを発現する。
膵臓の形成は、胚体内胚葉の膵臓内胚葉への分化により起こる。膵臓内胚葉の細胞は膵臓−十二指腸ホメオボックス遺伝子、PDX−1を発現する。PDX−1が存在しない場合、膵臓は、腹側芽及び背側芽の形成を越えて発達しない。したがって、PDX−1の発現は、膵臓器官形成において重要な工程をマークしている。成熟した膵臓は、他の細胞型の中でも、外分泌組織及び内分泌組織を含む。外分泌組織及び内分泌組織は、膵臓内胚葉の分化によって生じる。
移植に十分な量の細胞物質を生成するには、培養において効率的に増殖することができ、かつ関心対象の組織、例えば、機能性β細胞に効率的に分化することができる、細胞物質の供給源が必要である。
ヒト胚性幹細胞を培養するための現在の方法は複雑であり、それらは、細胞がその多能性を失うことなく増殖するために、外生要因、つまり合成培地を利用する必要がある。更に、胚性幹細胞の分化により、培養中に細胞増殖の減少をもたらす場合が多い。
1つの例では、Cheon et al(BioReprod DOI:10.1095/biolreprod.105.046870,October 19,2005)は、胚性幹細胞の自己複製を誘発することができる様々な成長因子で補充された無調整(unconditioned)血清代替(SR)培地中で胚性幹細胞が維持される無フィーダー、無血清培養システムを開示している。
別の例では、米国特許第20050233446号は、未分化の霊長類始原幹細胞を含む幹細胞の培養に有用な合成培地を開示している。溶液中、培地は、培養されている幹細胞と比較して実質的に等張である。所与の培養において、特定の培地は、基本培地と、実質的に未分化の始原幹細胞の増殖の支持に必要な、それぞれある量のbFGF、インスリン、及びアスコルビン酸を含有する。
別の例では、国際公開第2005086845号は、未分化の幹細胞を維持するための方法であって、幹細胞を、細胞を未分化の状態に維持するうえで充分な量のトランスフォーミング成長因子β(TGFβ)ファミリーのメンバー、タンパク質の線維芽細胞成長因子(FGF)ファミリーのメンバー、またはニコチンアミド(NIC)に、所望の結果を得るうえで充分な時間暴露することを含む方法を開示している。
グリコーゲンシンターゼキナーゼ−3(GSK−3)の阻害剤が、成人幹細胞の繁殖と増殖を促進することが既知である。1つの例において、Tateishi et al.(Biochemical and Biophysical Research Communications(2007)352:635)は、GSK−3の阻害によって、新生児または成人の心臓から回収され、間葉系の特性を有するヒト心性幹細胞(hCSC)の増殖と生存を亢進させることを示している。
例えば、Rulifson et al.(PNAS 144,6247〜6252,(2007))は「Wntシグナルが、島β細胞の増殖を刺激する」と記載している。
他の例において、国際公開第2007016485号は、多能性成体前駆細胞を含む非胚性幹細胞の培養物にGSK−3阻害剤を添加すると、増殖中の多能性表現型を維持させ、その結果よりロバストな分化反応をもたらすことを報告している。
他の例において、米国特許第2006030042号は、フィーダー細胞層を利用せずに、胚性幹細胞を維持するために、WntまたはGSK−3酵素活性の小分子阻害剤のいずれかの添加によって、GSK−3を阻害する方法を使用している。
他の例において、国際特許第2006026473号は、c−mycの転写活性化及びc−mycタンパク質の安定化により、多能性細胞を安定化するために、GSK−3B阻害剤の添加を報告している。
他の例において、国際特許第2006100490号は、マウスまたはヒト胚性幹細胞を含む、多能性幹細胞の自己複製集団を維持するために、GSK−3阻害剤及びgp130アゴニストを含む幹細胞用培養培地の利用を報告している。
他の例において、Sato et al.(Nature Medicine(2004)10:55〜63)は、特定の薬理化合物を有するGSK−3の阻害により、胚性幹細胞の未分化の表現型を維持可能であり、Oct−3/4、Rex−1及びNanogのような多能性状態特異的転写因子の発現を持続可能であることを示している。
他の例において、Maurer et al.(Journal of Proteome Research(2007)6:1198〜1208)は、GSK−3阻害剤で処理された成人神経幹細胞が、特に、β−カテニン標的遺伝子の転写を促進し、アポトーシスを減少させることによって、神経分化を亢進させることを示している。
他の例において、Gregory et al.(Annals of the New York Academy of Sciences(2005)1049:97〜106)は、GSK−3Bの阻害剤により、インビトロでの骨形成を亢進させることを報告している。
他の例において、Feng et al.(Biochemical and Biophysical Research Communications(2004〜324:1333〜1339)は、胚性幹細胞からの造血分化は、Wntが、GSK3の天然阻害剤である場合にはWnt/β−カテニン経路の抑制を伴うことを示している。
したがって、膵臓内分泌細胞、膵臓ホルモン発現細胞または膵臓ホルモン分泌細胞に分化する可能性を維持する一方で、現在の臨床上の必要性に対処するよう増殖できるよう多能性幹細胞を処理するための方法を開発する有意な必要性が今尚存在する。
本発明は、GSK−3B酵素活性の阻害剤で多能性細胞を処理することによって、多能性細胞を増殖及び分化するための方法を提供する。
一実施形態において、本発明は、多能性細胞を増殖及び分化させるための方法であって、
a.多能性細胞を培養する工程と、
b.該多能性細胞をGSK−3B酵素活性の阻害剤で処理する工程と、を含む、方法を提供する。
a.多能性細胞を培養する工程と、
b.該多能性細胞をGSK−3B酵素活性の阻害剤で処理する工程と、を含む、方法を提供する。
一実施形態において、多能性細胞は、胚体内胚葉系に特徴的なマーカーを発現する細胞に分化する。
多能性細胞は、ヒト胚性幹細胞であってもよく、第60/913475号に開示された方法に従って、ヒト胚性幹細胞由来の多能性マーカーを発現する細胞であってもよい。
一実施形態において、GSK−3B酵素活性の阻害剤は、式(I)の化合物である。
一実施形態において、GSK−3B酵素活性の阻害剤は、式(II)の化合物である。
一実施形態において、GSK−3B酵素活性の阻害剤は、式(III)の化合物である。
開示を分かりやすくするため、限定を目的とすることなく、本発明の詳細な説明を、本発明の特定の特徴、実施形態、または用途を説明または図示した以下の小項目に分けて説明する。
定義
幹細胞は、単独の細胞レベルで自己複製し、分化して後代細胞を生成するという、これらの両方の能力で定義される未分化細胞であり、後代細胞には、自己複製前駆細胞、非複製前駆細胞、及び最終分化細胞が含まれる。幹細胞はまた、インビトロで複数の胚葉層(内胚葉、中胚葉及び外胚葉)から様々な細胞系の機能的細胞へと分化する能力によって、また移植後に複数の胚葉層の組織を生じ、胚盤胞への注入後、全てではないとしても殆どの組織を提供する能力によっても、特徴付けられる。
幹細胞は、単独の細胞レベルで自己複製し、分化して後代細胞を生成するという、これらの両方の能力で定義される未分化細胞であり、後代細胞には、自己複製前駆細胞、非複製前駆細胞、及び最終分化細胞が含まれる。幹細胞はまた、インビトロで複数の胚葉層(内胚葉、中胚葉及び外胚葉)から様々な細胞系の機能的細胞へと分化する能力によって、また移植後に複数の胚葉層の組織を生じ、胚盤胞への注入後、全てではないとしても殆どの組織を提供する能力によっても、特徴付けられる。
幹細胞は、それらの発達能力により、(1)全胚及び胚体外細胞型を生じる能力を意味する全能性、(2)全胚細胞型を生じる能力を意味する多能性、(3)細胞系列の小集合を生じるが、全て特定の組織、器官または生理的システム内で生じる能力を有することを意味する多能性(例えば、造血幹細胞(HSC)は、HSC(自己複製)、血液細胞に限定された寡能性前駆細胞、並びに血液の通常の構成要素である全細胞型及び要素(例えば、血小板)を含む子孫を産生できる)、(4)多能性幹細胞と比較して限定された細胞系列の小集合を生じる能力を有することを意味する寡能性、並びに(5)1つの細胞系列を生じる能力を有することを意味する単能性(例えば、***形成幹細胞)に分類される。
分化は、専門化されていない(「中立の」)または比較的専門化されていない細胞が、例えば、神経細胞または筋細胞などの専門化された細胞の特徴を獲得するプロセスである。分化細胞または分化を誘導された細胞は、細胞系列内でより専門化された(「傾倒した」)状況を呈している細胞である。分化プロセスに適用した際の用語「傾倒した」は、通常の環境下で特定の細胞型または細胞型の小集合に分化し続ける分化経路の地点に進行しており、通常の環境下で異なる細胞型に分化し、またはより分化されていない細胞型に戻ることができない細胞を指す。脱分化は、細胞が細胞系列内で比較的特殊化されて(または傾倒して)いない状況に戻るプロセスを指す。本明細書で使用される場合、細胞系列は、細胞の遺伝、即ちその細胞がどの細胞から来たか、またどの細胞を生じ得るかを規定する。ある細胞の系統とは、所定の発生及び分化の遺伝体系内にその細胞を位置付けるものである。系統特異的マーカーとは、対象とする系統の細胞の表現型と特異的に関連した特徴を指し、傾倒していない細胞の、対象とする系統への分化を評価するために使用することができる。
「β−細胞系列」は、転写因子PDX−1と、以下の転写因子、NGN−3、Nkx2.2、Nkx6.1、NeuroD、Isl−1、HNF−3β、MAFA、Pax4、及びPax6の少なくとも1つとに関する遺伝子発現が陽性の細胞を指す。β細胞系に特徴的なマーカーを発現する細胞は、β細胞を含む。
本明細書で使用される場合、「胚体内胚葉系統に特徴的なマーカーを発現する細胞」とは、以下のマーカー、SOX−17、GATA−4、HNF−3β、GSC、Cer1、Nodal、FGF8、短尾奇形(Brachyury)、Mix−様ホメオボックスタンパク質(Mix-like homeobox protein)、FGF4 CD48、eomesodermin(EOMES)、DKK4、FGF17、GATA−6、CXCR4、C−Kit、CD99またはOTX2の少なくとも1つを発現する細胞を指す。胚体内胚葉系に特徴的なマーカーを発現する細胞としては、原始線条前駆体細胞、原始線条細胞、中内胚葉細胞及び胚体内胚葉細胞が挙げられる。
本明細書で使用される場合、「膵臓内胚葉系に特徴的なマーカーを発現する細胞」は、PDX−1、HNF−1β、PTF−1α、HNF−6、またはHB9のマーカーの少なくとも1つを発現する細胞を指す。膵臓内胚葉系に特徴的なマーカーを発現する細胞としては、膵臓内胚葉細胞が挙げられる。
本明細書で使用される場合、「膵臓内分泌系に特徴的なマーカーを発現する細胞」は、NGN−3、NeuroD、Islet−1、PDX−1、NKX6.1、Pax−4、Ngn−3、またはPTF−1αのマーカーの少なくとも1つを発現する細胞を指す。膵臓内分泌系に特徴的なマーカーを発現する細胞には、膵臓内分泌細胞、膵臓ホルモン発現細胞、及び膵臓ホルモン分泌細胞、並びにβ−細胞系列の細胞を含む。
本明細書で使用される場合、「胚体内胚葉」は、原腸形成中、胚盤葉上層から生じ、胃腸管及びその誘導体を形成する細胞の特徴を保有している細胞を指す。胚体内胚葉細胞は、以下のマーカー、すなわち、HNF−3β、GATA−4、SOX−17、Cerberus、OTX2、グースコイド、C−Kit、CD99、及びMixl1を発現する。
本明細書で言うところの「胚体外内胚葉」とは、以下のマーカー、すなわち、SOX−7、AFP、及びSPARCのうちの少なくとも1つを発現する細胞の集団を指して言う。
本明細書で使用される場合、「マーカー」は、対象とする細胞での発現の仕方が異なる核酸またはポリペプチド分子である。この文脈において、差異的な発現は、陽性マーカーのレベルの増大及び陰性マーカーのレベルの減少を意味する。マーカー核酸またはポリペプチドの検出可能なレベルは、他の細胞と比較して対象とする細胞において充分に高いかまたは低いことから、当該技術分野において知られる各種の方法のいずれを用いても対象とする細胞を他の細胞から識別及び区別することが可能である。
本明細書で使用される場合、「中内胚葉細胞」は、以下のマーカー、すなわち、CD48、eomesodermin(EOMES)、SOX−17、DKK4、HNF−3β、GSC、FGF17、GATA−6の少なくとも1つを発現する細胞を指す。
本明細書で使用される場合、「膵臓内分泌細胞」または「膵臓ホルモン発現細胞」は、以下のホルモン、すなわち、インスリン、グルカゴン、ソマトスタチン、及び膵臓ポリペプチドの少なくとも1つを発現することができる細胞を指す。
本明細書で使用される場合、「膵臓ホルモン分泌細胞」は、以下のホルモン、すなわち、インスリン、グルカゴン、ソマトスタチン、及び膵臓ポリペプチドのうちの少なくとも1つを分泌できる細胞を指す。
本明細書で使用される場合、「前原始線条細胞」は、以下のマーカー、すなわち、Nodal、またはFGF8の少なくとも1つを発現する細胞を指す。
本明細書で使用される場合、「原始線条細胞」は、以下のマーカー、すなわち、短尾奇形(Brachyury)、Mix−様ホメオボックスタンパク質またはFGF4のうちの少なくとも1つを発現する細胞を指す。
一実施形態において、本発明は、多能性細胞をGSK−3B酵素活性の阻害剤で処理することを含む、多能性細胞の増殖及び分化のための方法を提供する。
一実施形態において、本発明は、多能性細胞を増殖及び分化させるための方法であって、
c.多能性細胞を培養する工程と、
d.該多能性細胞をGSK−3B酵素活性の阻害剤で処理する工程と、を含む、方法を提供する。
c.多能性細胞を培養する工程と、
d.該多能性細胞をGSK−3B酵素活性の阻害剤で処理する工程と、を含む、方法を提供する。
一実施形態において、多能性細胞は、胚体内胚葉系に特徴的なマーカーを発現している細胞に分化する。
胚体内胚葉系に特徴的なマーカーは、SOX17、GATA4、HNF−3β、GSC、Cer1、Nodal、FGF8、短尾奇形(Brachyury)、Mix−様ホメオボックスタンパク質、FGF4 CD48、eomesodermin(EOMES)、DKK4、FGF17、GATA6、CXCR4、C−Kit、CD99、及びOTX2からなる群から選択される。本発明において、胚体内胚葉系に特徴的な少なくとも1つのマーカーを発現する多能性細胞から由来する細胞が想到される。本発明の一態様では、胚体内胚葉系に特徴的なマーカーを発現する細胞は、原始線条前駆細胞である。別の態様では、胚体内胚葉系に特徴的なマーカーを発現する細胞は、中内胚葉細胞である。別の態様では、胚体内胚葉系に特徴的なマーカーを発現する細胞は、胚体内胚葉細胞である。
多能性細胞を、約1〜72時間、GSK−3B酵素活性の阻害剤で処理してもよい。あるいは、多能性細胞を、約12〜約48時間、GSK−3B酵素活性の阻害剤で処理してよい。あるいは、多能性細胞を、約48時間、GSK−3B酵素活性の阻害剤で処理してよい。
一実施形態において、GSK−3B酵素活性の阻害剤を、約100nM〜約100μMの濃度で使用する。あるいは、GSK−3B酵素活性の阻害剤を、約1μM〜約10nMの濃度で使用する。あるいは、GSK−3B酵素活性の阻害剤を、約10μMの濃度で使用する。
本発明の方法での使用に好適な化合物
一実施形態において、GSK−3B酵素活性の阻害剤は、式(I)の化合物
一実施形態において、GSK−3B酵素活性の阻害剤は、式(I)の化合物
R1は、フェニル、フェニル置換基がC1〜5アルキル、ハロゲン、ニトロ、トリフルオロメチル及びニトリルからなる群から選択される置換フェニル、またはピリミジニルであり、
R2は、フェニル、フェニル置換基がC1〜5アルキル、ハロゲン、ニトロ、トリフルオロメチル及びニトリルからなる群から選択される置換フェニル、または任意にC1〜4アルキル置換されるピリミジニルであり、R1及びR2の少なくとも1つが、ピリミジニルであり、
R3は、水素、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル、C1〜5アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アリールC1〜5アルキルオキシカルボニル、アリールC1〜5アルキル、1つ以上のアリール置換基が独立してC1〜5アルキル、C1〜5アルコキシ、ハロゲン、アミノ、C1〜5アルキルアミノ及びジC1〜5アルキルアミノからなる群から独立して選択される置換アリールC1〜5アルキル、フタルイミドC1〜5アルキル、アミノC1〜5アルキル、ジアミノC1〜5アルキル、スクシンイミドC1〜5アルキル、C1〜5アルキルカルボニル、アリールカルボニル、C1〜5アルキルカルボニルC1〜5アルキル及びアリールオキシカルボニルC1〜5アルキルであり、
R4は、−(A)−(CH2)q−Xであり、
Aが、ビニレン、エチニレン、または
R5は、水素、C1〜5アルキル、フェニル及びフェニルC1〜5アルキルからなる群から選択され、
qが、0〜9であり、
Xが、水素、ヒドロキシ、ビニル、1つ以上のビニル置換基がそれぞれフッ素、臭素、塩素及びヨウ素からなる群から選択される置換ビニル、または、エチニル、エチニル置換基がフッ素、臭素、塩素及びヨウ素からなる群から選択される置換エチニル、または、C1〜5アルキル、1つ以上のアルキル置換基がそれぞれ、C1〜5アルコキシ、トリハロアルキル、フタルイミド及びアミノからなる群から選択される置換C1〜5アルキル、または、C3〜7シクロアルキル、C1〜5アルコキシ、アルキル置換基が、フタルイミド及びアミノからなる群から選択される置換C1〜5アルコキシ、または、フタルイミドオキシ、フェノキシ、1つ以上のフェニル置換基がそれぞれC1〜5アルキル、ハロゲン及びC1〜5アルコキシからなる群から選択される置換フェノキシ、または、フェニル、1つ以上のフェニル置換基がそれぞれ、C1〜5アルキル、ハロゲン及びC1〜5アルコキシからなる群から選択される置換フェニル、または、アリールC1〜5アルキル、1つ以上のアリール置換基がそれぞれC1〜5アルキル、ハロゲン及びC1〜5アルコキシからなる群から選択される置換アリールC1〜5アルキル、または、アリールオキシC1〜5アルキルアミノ、C1〜5アルキルアミノ、ジC1〜5アルキルアミノ、ニトリル、オキシム、ベンジルオキシイミノ、C1〜5アルキルオキシイミノ、フタルイミド、スクシンイミド、C1〜5アルキルカルボニルオキシ、フェニルカルボニルオキシ、1つ以上のフェニル置換基がそれぞれ、C1〜5アルキル、ハロゲン及びC1〜5アルコキシからなる群から選択される置換フェニルカルボニルオキシ、または、1つ以上のフェニル置換基がそれぞれ、C1〜5アルキル、ハロゲン及びC1〜5アルコキシからなる群から選択されるフェニルC1〜5アルキルカルボニルオキシ、または、アミノカルボニルオキシ、C1〜5アルキルアミノカルボニルオキシ、ジC1〜5アルキルアミノカルボニルオキシ、C1〜5アルコキシカルボニルオキシ、1つ以上のアルキル置換基がそれぞれメチル、エチル、イソプロピル及びヘキシルからなる群から選択される置換C1〜5アルコキシカルボニルオキシ、または、フェノキシカルボニルオキシ、1つ以上のフェニル置換基がそれぞれC1〜5アルキル、C1〜5アルコキシ及びハロゲンからなる群から選択される置換フェノキシカルボニルオキシ、または、C1〜5アルキルチオ、アルキル置換基がヒドロキシ及びフタルイミドからなる群から選択される置換C1〜5アルキルチオ、または、C1〜5アルキルスルホニル、フェニルスルホニル、1つ以上のフェニル置換基がそれぞれ、臭素、フッ素、塩素、C1〜5アルコキシ及びトリフルオロメチルからなる群から選択される置換フェニルスルホニル(Aが、
本発明の実施例は、式(I)の化合物を含み、式中、R1が、置換フェニルであり、R2は、ピリミジン−3−イルである。
本発明の実施例は、式(I)の化合物を含み、式中、R1が、4−フルオロフェニルである。
本発明の実施例は、式(I)の化合物を含み、式中、R3が、水素、アリールC1〜5アルキル、または置換アリールC1〜5アルキルである。
本発明の実施例は、式(I)の化合物を含み、式中、R3は、水素またはフェニルC1〜5アルキルである。
本発明の実施例は、式(I)の化合物を含み、式中、Aが、エチニレンであり、qが、0〜5である。
本発明の実施例は、式(I)の化合物を含み、式中、Xが、スクシンイミド、ヒドロキシ、メチル、フェニル、C1〜5アルキルスルホニル、C3〜6シクロアルキル、C1〜5アルキルカルボニルオキシ、C1〜5アルコキシ、フェニルカルボニルオキシ、C1〜5アルキルアミノ、ジC1〜5アルキルアミノまたはニトリルである。
式(I)の化合物は、完全な開示が参考文献によって本明細書に組み込まれている、本願と同一出願人に譲渡された米国特許第6,214,830号に開示されている。
本発明の実施例は、式(I)の化合物を含み、化合物は、以下の表Aにて列記された化合物からなる群から選択される。
本発明の実施例は、式(I)の化合物を含み、化合物は、式の化合物A−5である。
一実施形態において、GSK−3B酵素活性の阻害剤は、式(II)の化合物であり、
Rが、Ra、−C1〜8アルキル−Ra、−C2〜8アルケニル−Ra、−C2〜8アルキニル−Ra及びシアノからなる群から選択され、
Raは、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールからなる群から選択され、
R1は、水素、−C1〜8アルキル−R5、−C2〜8アルケニル−R5、−C2〜8アルキニル−R5、−C(O)−(C1〜8)アルキル−R9、−C(O)−アリール−R8、−C(O)−O−(C1〜8)アルキル−R9、−C(O)−O−アリール−R8、−C(O)−NH(C1〜8アルキル−R9)、−C(O)−NH(アリール−R8)、−C(O)−N(C1〜8アルキル−R9)2、−SO2(C1〜8)アルキル−R9、−SO2−アリール−R8、−シクロアルキル−R6、−ヘテロシクリル−R6、−アリール−R6、及び−ヘテロアリール−R6からなる群から選択され、ヘテロシクリル及びヘテロアリールは、ヘテロシクリルまたはヘテロアリール環炭素原子を介して1つの位置でアザインドール窒素原子に接続し、
R5は、水素、−O−(C1〜8)アルキル、−O−(C1〜8)アルキル−OH、−O−(C1〜8)アルキル−O−(C1〜8)アルキル、−O−(C1〜8)アルキル−NH2、−O−(C1〜8)アルキル−NH(C1〜8アルキル)、−O−(C1〜8)アルキル−N(C1〜8アルキル)2、−O−(C1〜8)アルキル−S−(C1〜8)アルキル、−O−(C1〜8)アルキル−SO2−(C1〜8)アルキル、−O−(C1〜8)アルキル−SO2−NH2、−O−(C1〜8)アルキル−SO2−NH(C1〜8アルキル)、−O−(C1〜8)アルキル−SO2−N(C1〜8アルキル)2、−O−C(O)H、−O−C(O)−(C1〜8)アルキル、−O−C(O)−NH2、−O−C(O)−NH(C1〜8アルキル)、−O−C(O)−N(C1〜8アルキル)2、−O−(C1〜8)アルキル−C(O)H、−O−(C1〜8)アルキル−C(O)−(C1〜8)アルキル、−O−(C1〜8)アルキル−CO2H、−O−(C1〜8)アルキル−C(O)−O−(C1〜8)アルキル、−O−(C1〜8)アルキル−C(O)−NH2、−O−(C1〜8)アルキル−C(O)−NH(C1〜8アルキル)、−O−(C1〜8)アルキル−C(O)−N(C1〜8アルキル)2、−C(O)H、−C(O)−(C1〜8)アルキル)、−CO2H、−C(O)−O−(C1〜8)アルキル、−C(O)−NH2、−C(NH)−NH2、−C(O)−NH(C1〜8アルキル)、−C(O)−N(C1〜8アルキル)2、−SH、−S−(C1〜8)アルキル、−S−(C1〜8)アルキル−S−(C1〜8)アルキル、−S−(C1〜8)アルキル−O−(C1〜8)アルキル、−S−(C1〜8)アルキル−O−(C1〜8)アルキル−OH、−S−(C1〜8)アルキル−O−(C1〜8)アルキル−NH2、−S−(C1〜8)アルキル−O−(C1〜8)アルキル−NH(C1〜8アルキル)、−S−(C1〜8)アルキル−O−(C1〜8)アルキル−N(C1〜8アルキル)2、−S−(C1〜8)アルキル−NH(C1〜8アルキル)、−SO2−(C1〜8)アルキル、−SO2−NH2、−SO2−NH(C1〜8アルキル)、−SO2−N(C1〜8アルキル)2、−N−R7、シアノ、(ハロ)1〜3、ヒドロキシ、ニトロ、オキソ、−シクロアルキル−R6、−ヘテロシクリル−R6、−アリール−R6及び−ヘテロアリール−R6からなる群から独立して選択される1〜2つの置換基であり、
R6は、R6が炭素原子に接続する場合、R6が−C1〜8アルコキシ、−(C1〜8)アルコキシ−(ハロ)1〜3、−SH、−S−(C1〜8)アルキル、−N−R7、シアノ、ハロ、ヒドロキシ、ニトロ、オキソ及び−ヘテロアリール−R8からなる群から更に選択されるという条件で、水素、−C1〜8アルキル、−C2〜8アルケニル、−C2〜8アルキニル、−C(O)H、−C(O)−(C1〜8)アルキル、−CO2H、−C(O)−O−(C1〜8)アルキル、−C(O)−NH2、−C(NH)−NH2、−C(O)−NH(C1〜8アルキル)、−C(O)−N(C1〜8)アルキル)2、−SO2−(C1〜8)アルキル、−SO2−NH2、−SO2−NH(C1〜8アルキル)、−SO2−N(C1〜8アルキル)2、−(C1〜8)アルキル−N−R7、−(C1〜8)アルキル−(ハロ)1〜3、−(C1〜8)アルキル−OH、−アリール−R8、−(C1〜8)アルキル−アリール−R8及び−(C1〜8)アルキル−ヘテロアリール−R8からなる群から独立して選択される、炭素または窒素原子に接続した1〜4つの置換基であり、
R7は、水素、−C1〜8アルキル、−C2〜8アルケニル、−C2〜8アルキニル、−(C1〜8)アルキル−OH、−(C1〜8)アルキル−O−(C1〜8)アルキル、−(C1〜8)アルキル−NH2、−(C1〜8)アルキル−NH(C1〜8アルキル)、−(C1〜8)アルキル−N(C1〜8アルキル)2、−(C1〜8)アルキル−S−(C1〜8)アルキル、−C(O)H、−C(O)−(C1〜8)アルキル、−C(O)−O−(C1〜8)アルキル、−C(O)−NH2、−C(O)−NH(C1〜8アルキル)、−C(O)−N(C1〜8アルキル)2、−SO2−(C1〜8)アルキル、−SO2−NH2、−SO2−NH(C1〜8アルキル)、−SO2−N(C1〜8アルキル)2、−C(N)−NH2、−シクロアルキル−R8、−(C1〜8)アルキル−ヘテロシクリル−R8、−アリール−R8、−(C1〜8)アルキル−アリール−R8及び−(C1〜8)アルキル−ヘテロアリール−R8からなる群から独立して選択される2つの置換基であり、
R8は、R8が炭素原子に接続する場合、R8は、−C1〜8アルコキシ、−NH2、−NH(C1〜8アルキル)、−N(C1〜8アルキル)2、シアノ、ハロ、−(C1〜8)アルコキシ−(ハロ)1〜3、ヒドロキシ及びニトロからなる群から更に選択されるという条件で、水素、−C1〜8アルキル、−(C1〜8)アルキル−(ハロ)1〜3及び−(C1〜8)アルキル−OHからなる群から独立して選択される、炭素または窒素原子に接続する1〜4つの置換基であり、
R9は、水素、−C1〜8アルコキシ、−NH2、−NH(C1〜8アルキル)、−N(C1〜8アルキル)2、シアノ、(ハロ)1〜3、ヒドロキシ及びニトロからなる群から独立して選択される1〜2つの置換基であり、
R2は、R2が炭素原子に接続する場合、R2は、−C1〜8アルコキシ−R5、−N−R7、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、オキソ、−ヘテロシクリル−R6及び−ヘテロアリール−R6からなる群から更に選択されるという条件で、水素、−C1〜8アルキル−R5、−C2〜8アルケニル−R5、−C2〜8アルキニル−R5、−C(O)H、−C(O)−(C1〜8)アルキル−R9、−C(O)−NH2、−C(O)−NH(C1〜8アルキル−R9)、−C(O)−N(C1〜8アルキル−R9)2、−C(O)−NH(アリール−R8)、−C(O)−シクロアルキル−R8、−C(O)−ヘテロシクリル−R8、−C(O)−アリール−R8、−C(O)−ヘテロアリール−R8、−CO2H、−C(O)−O−(C1〜8)アルキル−R9、−C(O)−O−アリール−R8、−SO2−(C1〜8)アルキル−R9、−SO2−アリール−R8、−シクロアルキル−R6、−アリール−R6及び−(C1〜8)アルキル−N−R7からなる群から選択される炭素または窒素原子に接続した1つの置換基であり、
R3は、水素、−C1〜8アルキル−R10、−C2〜8アルケニル−R10、−C2〜8アルキニル−R10、−C1〜8アルコキシ−R10、−C(O)H、−C(O)−(C1〜8)アルキル−R9、−C(O)−NH2、−C(O)−NH(C1〜8アルキル−R9)、−C(O)−N(C1〜8アルキル−R9)2、−C(O)−シクロアルキル−R8、−C(O)−ヘテロシクリル−R8、−C(O)−アリール−R8、−C(O)−ヘテロアリール−R8、−C(NH)−NH2、−CO2H、−C(O)−O−(C1〜8)アルキル−R9、−C(O)−O−アリール−R8、−SO2−(C1〜8)アルキル−R9、−SO2−アリール−R8、−N−R7、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、−シクロアルキル−R8、−ヘテロシクリル−R8、−アリール−R8及び−ヘテロアリール−R8からなる群から独立して選択された、炭素原子に接続した1〜3つの置換基であり、
R4は、水素、−C1〜8アルキル−R10、−C2〜8アルケニル−R10、−C2〜8アルキニル−R10、−C1〜8アルコキシ−R10、−C(O)H、−C(O)−(C1〜8)アルキル−R9、−C(O)−NH2、−C(O)−NH(C1〜8アルキル−R9)、−C(O)−N(C1〜8アルキル−R9)2、−C(O)−シクロアルキル−R8、−C(O)−ヘテロシクリル−R8、−C(O)−アリール−R8、−C(O)−ヘテロアリール−R8、−C(NH)−NH2、−CO2H、−C(O)−O−(C1〜8)アルキル−R9、−C(O)−O−アリール−R8、−SH、−S−(C1〜8)アルキル−R10、−SO2−(C1〜8)アルキル−R9、−SO2−アリール−R8、−SO2−NH2、−SO2−NH(C1〜8アルキル−R9)、−SO2−N(C1〜8アルキル−R9)2、−N−R7、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、−シクロアルキル−R8、−ヘテロシクリル−R8、−アリール−R8及び−ヘテロアリール−R8からなる群から独立して選択される、炭素原子に接続した1〜4つの置換基であり、R10は、水素、−NH2、−NH(C1〜8アルキル)、−N(C1〜8アルキル)2、シアノ、(ハロ)1〜3、ヒドロキシ、ニトロ及びオキソからなる群から独立して選択される1〜2つの置換基であり、
Y及びZが、O、S、(H,OH)及び(H,H)(Y及びZの一方が、Oであり、他方が、O、S、(H,OH)及び(H,H)からなる群から選択されるという条件で)、並びに製薬的に許容可能なそれらの塩からなる群から独立して選択される。)
本発明の実施形態は、Rが、Ra、−C1〜4アルキル−Ra、−C2〜4アルケニル−Ra、−C2〜4アルキニル−Ra及びシアノからなる群から選択される、式(II)の化合物を含む。
本発明の実施形態は、Raが、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールからなる群から選択される、式(II)の化合物を含む。
一実施形態において、Raは、ジヒドロ−ピラニル、フェニル、ナフチル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジニル、アザインドリル、インダゾリル、ベンゾフリル、ベンゾチエニル、ジベンゾフリル及びジベンゾチエニルからなる群から選択される。
本発明の実施形態は、式(II)の化合物を含む。(式中、R1は、水素、−C1〜4アルキル−R5、−C2〜4アルケニル−R5、−C2〜4アルキニル−R5、−C(O)−(C1〜4)アルキル−R9、−C(O)−アリール−R8、−C(O)−O−(C1〜4)アルキル−R9、−C(O)−O−アリール−R8、−C(O)−NH(C1〜4アルキル−R9)、−C(O)−NH(アリール−R8)、−C(O)−N(C1〜4アルキル−R9)2、−SO2−(C1〜4)アルキル−R9、−SO2−アリール−R8、−シクロアルキル−R6、−ヘテロシクリル−R6、−アリール−R6及び−ヘテロアリール−R6からなる群から選択され、ヘテロシクリル及びヘテロアリールは、ヘテロシクリルまたはヘテロアリール環炭素原子を介して1つの位置でアザインドール窒素原子に接続する。)
一実施形態において、R1が、水素、−C1〜4アルキル−R5、−アリール−R6及び−ヘテロアリール−R6からなる群から選択され、ヘテロアリールは、ヘテロアリール環炭素原子を介して、1つの位置でアザインドール窒素原子に接続する。
一実施形態において、R1は、水素、−C1〜4アルキル−R5及び−ナフチル−R6からなる群から選択される。
本発明の実施形態には、式(II)の化合物を含み、式中、R5は、水素、−O−(C1〜4)アルキル、−O−(C1〜4)アルキル−OH、−O−(C1〜4)アルキル−O−(C1〜4)アルキル、−O−(C1〜4)アルキル−NH2、−O−(C1〜4)アルキル−NH(C1〜4アルキル)、−O−(C1〜4)アルキル−N(C1〜4アルキル)2、−O−(C1〜4)アルキル−S−(C1〜4)アルキル、−O−(C1〜4)アルキル−SO2−(C1〜4)アルキル、−O−(C1〜4)アルキル−SO2−NH2、−O−(C1〜4)アルキル−SO2−NH(C1〜4アルキル)、−O−(C1〜4)アルキル−SO2−N(C1〜4アルキル)2、−O−C(O)H、−O−C(O)−(C1〜4)アルキル、−O−C(O)−NH2、−O−C(O)−NH(C1〜4アルキル)、−O−C(O)−N(C1〜4アルキル)2、−O−(C1〜4)アルキル−C(O)H、−O−(C1〜4)アルキル−C(O)−(C1〜4)アルキル、−O−(C1〜4)アルキル−CO2H、−O−(C1〜4)アルキル−C(O)−O−(C1〜4)アルキル、−O−(C1〜4)アルキル−C(O)−NH2、−O−(C1〜4)アルキル−C(O)−NH(C1〜4アルキル)、−O−(C1〜4)アルキル−C(O)−N(C1〜4アルキル)2、−C(O)H、−C(O)−(C1〜4)アルキル、−CO2H、−C(O)−O−(C1〜4)アルキル、−C(O)−NH2、−C(NH)−NH2、−C(O)−NH(C1〜4アルキル)、−C(O)−N(C1〜4アルキル)2、−SH、−S−(C1〜4)アルキル、−S−(C1〜4)アルキル−S−(C1〜4)アルキル、−S−(C1〜4)アルキル−O−(C1〜4)アルキル、−S−(C1〜4)アルキル−O−(C1〜4)アルキル−OH、−S−(C1〜4)アルキル−O−(C1〜4)アルキル−NH2、−S−(C1〜4)アルキル−O−(C1〜4)アルキル−NH(C1〜4アルキル)、−S−(C1〜4)アルキル−O−(C1〜4)アルキル−N(C1〜4アルキル)2、−S−(C1〜4)アルキル−NH(C1〜4アルキル)、−SO2−(C1〜4)アルキル、−SO2−NH2、−SO2−NH(C1〜4アルキル)、−SO2−N(C1〜4アルキル)2、−N−R7、シアノ、(ハロ)1〜3、ヒドロキシ、ニトロ、オキソ、−シクロアルキル−R6、−ヘテロシクリル−R6、−アリール−R6及び−ヘテロアリール−R6からなる群から独立して選択される1〜2つの置換基である。)
一実施形態において、R5は、水素、−O−(C1〜4)アルキル、−N−R7、ヒドロキシ及び−ヘテロアリール−R6からなる群から独立して選択される、1〜2つの置換基である。
一実施形態において、R5は、水素、−O−(C1〜4)アルキル、−N−R7、ヒドロキシ、−イミダゾリル−R6、−トリアゾリル−R6及び−テトラゾリル−R6からなる群から独立して選択される、1〜2つの置換基である。
本発明の実施形態は、式(II)の化合物を含み、式中、R6が、炭素原子に接続する場合、R6が、−C1〜4アルコキシ、−(C1〜4)アルコキシ−(ハロ)1〜3、−SH、−S−(C1〜4)アルキル、−N−R7、シアノ、ハロ、ヒドロキシ、ニトロ、オキソ及び−ヘテロアリール−R8からなる群から更に選択されるという条件で、R6は、水素、−C1〜4アルキル、−C2〜4アルケニル、−C2〜4アルキニル、−C(O)H、−C(O)−(C1〜4)アルキル、−CO2H、−C(O)−O−(C1〜4)アルキル、−C(O)−NH2、−C(NH)−NH2、−C(O)−NH(C1〜4アルキル)、−C(O)−N(C1〜4アルキル)2、−SO2−(C1〜4)アルキル、−SO2−NH2、−SO2−NH(C1〜4アルキル)、−SO2−N(C1〜4アルキル)2、−(C1〜4)アルキル−N−R7、−(C1〜4)アルキル−(ハロ)1〜3、−(C1〜4)アルキル−OH、−アリール−R8、−(C1〜4)アルキル−アリール−R8及び−(C1〜4)アルキル−ヘテロアリール−R8からなる群から独立して選択される、炭素または窒素原子に接続した、1〜4つの置換基である。
一実施形態において、R6は、水素である。
本発明の実施形態は、式(II)の化合物を含み、式中、R7は、水素、−C1〜4アルキル、−C2〜4アルケニル、−C2〜4アルキニル、−(C1〜4)アルキル−OH、−(C1〜4)アルキル−O−(C1〜4)アルキル、−(C1〜4)アルキル−NH2、−(C1〜4)アルキル−NH(C1〜4アルキル)、−(C1〜4)アルキル−N(C1〜4アルキル)2、−(C1〜4)アルキル−S−(C1〜4)アルキル、−C(O)H、−C(O)−(C1〜4)アルキル、−C(O)−O−(C1〜4)アルキル、−C(O)−NH2、−C(O)−NH(C1〜4アルキル)、−C(O)−N(C1〜4アルキル)2、−SO2−(C1〜4)アルキル、−SO2−NH2、−SO2−NH(C1〜4アルキル)、−SO2−N(C1〜4アルキル)2、−C(N)−NH2、シクロアルキル−R8、−(C1〜4)アルキル−ヘテロシクリル−R8、−アリール−R8、−(C1〜4)アルキル−アリール−R8及び−(C1〜4)アルキル−ヘテロアリール−R8からなる群から独立して選択される、2つの置換基である。
一実施形態において、R7は、水素、−C1〜4アルキル、−C(O)H、−C(O)−(C1〜4)アルキル、−C(O)−O−(C1〜4)アルキル、−SO2−NH2、−SO2−NH(C1〜4アルキル)及び−SO2−N(C1〜4アルキル)2からなる群から独立して選択される2つの置換基である。
本発明の実施形態は、式(II)の化合物を含み、式中、R8が、炭素原子に接続する場合、R8は、−C1〜4アルコキシ、−NH2、−NH(C1〜4アルキル)、−N(C1〜4アルキル)2、シアノ、ハロ、−(C1〜4)アルコキシ−(ハロ)1〜3、ヒドロキシ及びニトロからなる群から更に選択される、という条件で、R8は、水素、−C1〜4アルキル、−(C1〜4)アルキル−(ハロ)1〜3及び−(C1〜4)アルキル−OHからなる群から独立して選択される、炭素または窒素原子に接続した、1〜4つの置換基である。
一実施形態において、R8は、水素である。
本発明の実施形態は、式(II)の化合物を含み、式中、R9は、水素、−C1〜4アルコキシ、−NH2、−NH(C1〜4アルキル)、−N(C1〜4アルキル)2、シアノ、(ハロ)1〜3、ヒドロキシ及びニトロからなる群から独立して選択される、1〜2つの置換基である。
一実施形態において、R9は、水素である。
本発明の実施形態は、式(II)の化合物を含み、式中、R2が、炭素原子に接続する場合、R2は、−C1〜4アルコキシ−R5、−N−R7、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、オキソ、−ヘテロシクリル−R6及び−ヘテロアリール−R6からなる群から更に選択される、という条件で、R2は、水素、−C1〜4アルキル−R5、−C2〜4アルケニル−R5、−C2〜4アルキニル−R5、−C(O)H、−C(O)−(C1〜4)アルキル−R9、−C(O)−NH2、−C(O)−NH(C1〜4アルキル−R9)、−C(O)−N(C1〜4アルキル−R9)2、−C(O)−NH(アリール−R8)、−C(O)−シクロアルキル−R8、−C(O)ヘテロシクリル−R8、−C(O)−アリール−R8、−C(O)ヘテロアリール−R8、−CO2H、−C(O)−O−(C1〜4)アルキル−R9、−C(O)−O−アリール−R8、−SO2−(C1〜4)アルキル−R9、−SO2−アリール−R8、−シクロアルキル−R6、−アリール−R6及び−(C1〜4)アルキル−N−R7からなる群から選択される、炭素または窒素原子に接続した1つの置換基である。
一実施形態において、R2が、窒素原子に接続する場合、クオタニウム塩が形成されないという条件、及びR2が炭素原子に接続する場合、R2が、−C1〜4アルコキシ−R5、−N−R7、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、オキソ、−ヘテロシクリル−R6及び−ヘテロアリール−R6からなる群から更に選択されるという条件で、R2は、水素、−C1〜4アルキル−R5、−C2〜4アルケニル−R5、−C2〜4アルキニル−R5、−CO2H、−C(O)−O−(C1〜4)アルキル−R9、−シクロアルキル−R6、−アリール−R6及び−(C1〜4)アルキル−N−R7からなる群から選択される、炭素または窒素原子に接続した1つの置換基である。
一実施形態において、R2が窒素原子に接続する場合、クオタニウム塩が形成されないという条件、及びR2が炭素原子に接続する場合、R2が、−N−R7、ハロゲン、ヒドロキシ及び−ヘテロアリール−R6からなる群から更に選択される、という条件で、R2は、水素、−C1〜4アルキル−R5及び−アリール−R6からなる群から選択される、炭素または窒素原子に接続する1つの置換基である。
本発明の実施形態は、式(II)の化合物を含み、式中、R3は、水素、−C1〜4アルキル−R10、−C2〜4アルケニル−R10、−C2〜4アルキニル−R10、−C1〜4アルコキシ−R10、−C(O)H、−C(O)−(C1〜4)アルキル−R9、−C(O)−NH2、−C(O)−NH(C1〜4アルキル−R9)、−C(O)−N(C1〜4アルキル−R9)2、−C(O)−シクロアルキル−R8、−C(O)ヘテロシクリル−R8、−C(O)−アリール−R8、−C(O)ヘテロアリール−R8、−C(NH)−NH2、−CO2H、−C(O)−O−(C1〜4)アルキル−R9、−C(O)−O−アリール−R8、−SO2−(C1〜8)アルキル−R9、−SO2−アリール−R8、−N−R7、−(C1〜4)アルキル−N−R7、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、−シクロアルキル−R8、−ヘテロシクリル−R8、−アリール−R8及び−ヘテロアリール−R8からなる群から独立して選択される、炭素原子に接続した1〜3つの置換基である。
一実施形態において、R3は、水素、−C1〜4アルキル−R10、−C2〜4アルケニル−R10、−C2〜4アルキニル−R10、−C1〜4アルコキシ−R10、−C(O)H、−CO2H、−NH2、−NH(C1〜4アルキル)、−N(C1〜4アルキル)2、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシ及びニトロからなる群から選択される、炭素原子に接続した1つの置換基である。
一実施形態において、R3は、水素、−C1〜4アルキル−R10、−NH2、−NH(C1〜4アルキル)、−N(C1〜4アルキル)2、ハロゲン及びヒドロキシからなる群から選択される、炭素原子に接続した1つの置換基である。
本発明の実施形態は、式(II)の化合物を含み、式中、R4は、水素、−C1〜4アルキル−R10、−C2〜4アルケニル−R10、−C2〜4アルキニル−R10、−C1〜4アルコキシ−R10、−C(O)H、−C(O)−(C1〜4)アルキル−R9、−C(O)−NH2、−C(O)−NH(C1〜4アルキル−R9)、−C(O)−N(C1〜4アルキル−R9)2、−C(O)−シクロアルキル−R8、−C(O)ヘテロシクリル−R8、−C(O)−アリール−R8、−C(O)−ヘテロアリール−R8、−C(NH)−NH2、−CO2H、−C(O)−O−(C1〜4)アルキル−R9、−C(O)−O−アリール−R8、−SH、−S−(C1〜4)アルキル−R10、−SO2−(C1〜4)アルキル−R9、−SO2−アリール−R8、−SO2−NH2、−SO2−NH(C1〜4アルキル−R9)、−SO2−N(C1〜4アルキル−R9)2、−N−R7、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、−シクロアルキル−R8、−ヘテロシクリル−R8、−アリール−R8及び−ヘテロアリール−R8からなる群から独立して選択される、炭素原子に接続した1〜4つの置換基である。
一実施形態において、R4は、水素、−C1〜4アルキル−R10、−C2〜4アルケニル−R10、−C2〜4アルキニル−R10、−C1〜4アルコキシ−R10、−C(O)H、−CO2H、−NH2、−NH(C1〜4アルキル)、−N(C1〜4アルキル)2、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、−シクロアルキル、−ヘテロシクリル、−アリール及び−ヘテロアリールからなる群から独立して選択される、炭素原子に接続した1〜4つの置換基である。
一実施形態において、R4は、水素、C1〜4アルキル−R10、C1〜4アルコキシ−R10、−NH2、−NH(C1〜4アルキル)、−N(C1〜4アルキル)2、ハロゲン及びヒドロキシからなる群から独立して選択される、炭素原子に接続した1〜4つの置換基である。
一実施形態において、R4は、水素、C1〜4アルキル−R10、C1〜4アルコキシ−R10、−NH2、−NH(C1〜4アルキル)、−N(C1〜4アルキル)2、塩素、フッ素及びヒドロキシからなる群から独立して選択される、炭素原子に接続した1〜4つの置換基である。
本発明の実施形態は、式(II)の化合物を含み、式中、R10は、水素、−NH2、−NH(C1〜4アルキル)、−N(C1〜4アルキル)2、シアノ、(ハロ)1〜3、ヒドロキシ、ニトロ及びオキソからなる群から独立して選択される、1〜2つの置換基である。
一実施形態において、R10は、水素及び(ハロ)1〜3からなる群から独立して選択される、1〜2つの置換基である。
一実施形態において、R10は、水素及び(フルオロ)3からなる群から独立して選択される、1〜2つの置換基である。
本発明の実施形態は、式(II)の化合物を含み、式中、Y及びZの一方が、Oであり、他が、O、S、(H,OH)及び(H,H)からなる群から選択される、という条件で、Y及びZは、O、S、(H,OH)及び(H,H)からなる群から独立して選択される。
一実施形態において、Y及びZの一方が、Oであり、他方が、O及び(H,H)からなる群から選択される、という条件で、Y及びZは、O及び(H,H)からなる群から独立して選択される。
一実施形態において、Y及びZは、独立してOから選択される。
式(II)の化合物は、完全な開示が参考により本明細書に組み込まれる、本願と同一出願人に譲渡された米国特許第7,125,878号に開示されている
本発明の実施例は、式(II)の化合物を含み、化合物は、以下の表B中で列記された化合物からなる群から選択される。
本発明の実施例は、式(II)の化合物を含み、化合物は、以下からなる群から選択される。
一実施形態において、GSK−3B酵素活性の阻害剤は、式(III)
Zは、Oから選択され、あるいはZは、ジヒドロから選択され、各水素原子は単結合によって接続し、
R4及びR5は、C1〜8アルキル、C2〜8アルケニル及びオキソによって任意に置換されたC2〜8アルキニルから独立して選択され、
A及びEが、水素置換された炭素原子から選択される場合、R2が、−C2〜8アルキニル−、−O−(C1〜8)アルキル−O−、−O−(C2〜8)アルケニル−O−、−O−(C2〜8)アルキニル−O−、−C(O)−(C1〜8)アルキル−C(O)−(任意の前述のアルキル、アルケニル及びアルキニル連結基は、C1〜8アルキル、C1〜8アルコキシ、C1〜8アルコキシ(C1〜8)アルキル、カルボキシル、カルボキシル(C1〜8)アルキル、−C(O)O−(C1〜8)アルキル、−C1〜8アルキル−C(O)O−(C1〜8)アルキル、(水素及びC1〜4アルキルからなる群から独立して選択される置換基で置換された)アミノ、アミノ(C1〜8)アルキル(アミノは、水素及びC1〜4アルキルからなる群から独立して選択される置換基で置換される)、ハロゲン、(ハロ)1〜3(C1〜8)アルキル、(ハロ)1〜3(C1〜8)アルコキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシ(C1〜8)アルキル及びオキソからなる群から独立して選択される1〜4つの置換基で任意に置換された直鎖炭素鎖であり、任意の前述のアルキル、アルケニル及びアルキニル連結基は、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル(C1〜8)アルキル、アリール(C1〜8)アルキル、ヘテロアリール(C1〜8)アルキル、スピロシクロアルキル及びスピロヘテロシクリル(任意の前述のシクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリール置換基は、C1〜8アルキル、C1〜8アルコキシ、C1〜8アルコキシ(C1〜8)アルキル、カルボキシル、カルボキシル(C1〜8)アルキル、(水素及びC1〜4アルキルからなる群から独立して選択される置換基で置換された)アミノ、アミノ(C1〜8)アルキル(アミノは、水素及びC1〜4アルキルからなる群から独立して選択される置換基で置換される)、ハロゲン、(ハロ)1〜3(C1〜8)アルキル、(ハロ)1〜3(C1〜8)アルコキシ、ヒドロキシ及びヒドロキシ(C1〜8)アルキルからなる群から独立して選択される、1〜4つの置換基で任意に置換され、任意の前述のヘテロシクリル置換基は、オキソで任意に置換される)からなる群から独立して選択される1〜2つの置換基で任意に置換される)、シクロアルキル(シクロアルキルは、C1〜8アルキル、C1〜8アルコキシ、C1〜8アルコキシ(C1〜8)アルキル、カルボキシル、カルボキシル(C1〜8)アルキル、(水素及びC1〜4アルキルからなる群から独立して選択される置換基で置換された)アミノ、アミノ(C1〜8)アルキル(アミノは、水素及びC1〜4アルキルからなる群から独立して選択される置換基で置換される)、ハロゲン、(ハロ)1〜3(C1〜8)アルキル、(ハロ)1〜3(C1〜8)アルコキシ、ヒドロキシ及びヒドロキシ(C1〜8)アルキル)からなる群から独立して選択される、1〜4つの置換基で任意に置換される)、−(O−(CH2)1〜6)1〜5−O−、−O−(CH2)1〜6−O−(CH2)1〜6−O−、−O−(CH2)1〜6−O−(CH2)1〜6−O−(CH2)1〜6−O−、−(O−(CH2)1〜6)1〜5−NR6−、−O−(CH2)1〜6−NR6−(CH2)1〜6−O−、−O−(CH2)1〜6−O−(CH2)1〜6−NR6−、−(O−(CH2)1〜6)0〜5−S−、−O−(CH2)1〜6−S−(CH2)1〜6−O−、−O−(CH2)1〜6−O−(CH2)1〜6−S−、−NR6−NR7−、−NR6−(CH2)1〜6−NR7−、−NR6−(CH2)1〜6−NR7−(CH2)1〜6−NR8−、−NR9−C(O)−、−C(O)−NR9−、−C(O)−(CH2)0〜6−NR6−(CH2)0〜6−C(O)−、−NR6−(CH2)0〜6−C(O)−(CH2)1〜6−C(O)−(CH2)0〜6−NR7−、−NR6−C(O)−NR7−、−NR6−C(NR7)−NR8−、−O−(CH2)1〜6−NR6−(CH2)1〜6−S−、−S−(CH2)1〜6−NR6−(CH2)1〜6−O−、−S−(CH2)1〜6−NR6−(CH2)1〜6−S−及び−NR6−(CH2)1〜6−S−(CH2)1〜6−NR7−(R6、R7及びR8は、水素、C1〜8アルキル、C1〜8アルコキシ(C1〜8)アルキル、カルボキシル(C1〜8)アルキル、アミノ(C1〜8)アルキル(アミノは、水素及びC1〜4アルキルからなる群から独立して選択される、置換基で置換される)、ヒドロキシ(C1〜8)アルキル、ヘテロシクリル(C1〜8)アルキル、アリール(C1〜8)アルキル及びヘテロアリール(C1〜8)アルキル(前述のヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリール置換基は、C1〜8アルキル、C1〜8アルコキシ、C1〜8アルコキシ(C1〜8)アルキル、カルボキシル、カルボキシル(C1〜8)アルキル、(水素及びC1〜4アルキルからなる群から独立して選択される置換基で置換された)アミノ、アミノ(C1〜8)アルキル(アミノは、水素及びC1〜4アルキルからなる群から独立して選択される置換基で置換される)、ハロゲン、(ハロ)1〜3(C1〜8)アルキル、(ハロ)1〜3(C1〜8)アルコキシ、ヒドロキシ及びヒドロキシ(C1〜8)アルキルからなる群から独立して選択される、1〜4つの置換基で任意に置換され、ヘテロシクリルはオキソで任意に置換される)、R9は、C1〜8アルキル、−C1〜8アルコキシ(C1〜8)アルキル、カルボキシル(C1〜8)アルキル、アミノ(C1〜8)アルキル(アミノは、水素及びC1〜4アルキルからなる群から独立して選択される置換基で置換される)、ヒドロキシ(C1〜8)アルキル、ヘテロシクリル(C1〜8)アルキル、アリール(C1〜8)アルキル及びヘテロアリール(C1〜8)アルキル(前述のヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリール置換基は、C1〜8アルキル、C1〜8アルコキシ、C1〜8アルコキシ(C1〜8)アルキル、カルボキシル、カルボキシル(C1〜8)アルキル、(水素及びC1〜4アルキルからなる群から独立して選択される置換基で置換された)アミノ、アミノ(C1〜8)アルキル(アミノは、水素及びC1〜4アルキルからなる群から独立して選択される置換基で置換される)、ハロゲン、(ハロ)1〜3(C1〜8)アルキル、(ハロ)1〜3(C1〜8)アルコキシ、ヒドロキシ及びヒドロキシ(C1〜8)アルキルからなる群から独立して選択される1〜4つの置換基で任意に置換される)からなる基から選択され、ヘテロシクリルはオキソで任意に置換される)からなる群から独立して選択される)からなる群から選択される、という条件で、R2は、−C1〜8アルキル−、−C2〜8アルケニル−、−C2〜8アルキニル−、−O−(C1〜8)アルキル−O−、−O−(C2〜8)アルケニル−O−、−O−(C2〜8)アルキニル−O−、−C(O)−(C1〜8)アルキル−C(O)−(任意の前述のアルキル、アルケニル及びアルキニル連結基は、C1〜8アルキル、C1〜8アルコキシ、C1〜8アルコキシ(C1〜8)アルキル、カルボキシル、カルボキシル(C1〜8)アルキル、−C(O)O−(C1〜8)アルキル、−C1〜8アルキル−C(O)O−(C1〜8)アルキル、(水素及びC1〜4アルキルからなる群から独立して選択される置換基で置換された)アミノ、アミノ(C1〜8)アルキル(アミノは、水素及びC1〜4アルキルからなる群から独立して選択される置換基で置換される)、ハロゲン、(ハロ)1〜3(C1〜8)アルキル、(ハロ)1〜3(C1〜8)アルコキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシ(C1〜8)アルキル及びオキソからなる群から独立して選択される、1〜4つの置換
基で任意に置換された、直鎖炭素鎖であり、任意の前述のアルキル、アルケニル及びアルキニル連結基は、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル(C1〜8)アルキル、アリール(C1〜8)アルキル、ヘテロアリール(C1〜8)アルキル、スピロシクロアルキル及びスピロヘテロシクリル(任意の前述のシクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリール置換基は、C1〜8アルキル、C1〜8アルコキシ、C1〜8アルコキシ(C1〜8)アルキル、カルボキシル、カルボキシル(C1〜8)アルキル、(水素及びC1〜4アルキルからなる群から独立して選択される置換基で置換された)アミノ、アミノ(C1〜8)アルキル(アミノは、水素及びC1〜4アルキルからなる群から独立して選択される置換基で置換される)、ハロゲン、(ハロ)1〜3(C1〜8)アルキル、(ハロ)1〜3(C1〜8)アルコキシ、ヒドロキシ及びヒドロキシ(C1〜8)アルキルからなる群から独立して選択される1〜4つの置換基で任意に置換され、任意の前述のヘテロシクリル置換基は、任意にオキソで置換される)からなる群から独立して選択される、1〜2つの置換基で任意に置換される)、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール(シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、C1〜8アルキル、C1〜8アルコキシ、C1〜8アルコキシ(C1〜8)アルキル、カルボキシル、カルボキシル(C1〜8)アルキル、(水素及びC1〜4アルキルから独立して選択される置換基で置換された)アミノ、アミノ(C1〜8)アルキル(アミノは、水素及びC1〜4アルキルからなる群から独立して選択される置換基で置換される)、ハロゲン、(ハロ)1〜3(C1〜8)アルキル、(ハロ)1〜3(C1〜8)アルコキシ、ヒドロキシ及びヒドロキシ(C1〜8)アルキルからなる群から独立して選択される1〜4つの置換基で任意に置換され、ヘテロシクリルは、オキソで任意に置換される)、−(O−(CH2)1〜6)0〜5−O−、−O−(CH2)1〜6−O−(CH2)1〜6−O−、−O−(CH2)1〜6−O−(CH2)1〜6−O−(CH2)1〜6−O−、−(O−(CH2)1〜6)0〜5−NR6−、−O−(CH2)1〜6−NR6−(CH2)1〜6−O−、−O−(CH2)1〜6−O−(CH2)1〜6−NR6−、−(O−(CH2)1〜6)0〜5−S−、−O−(CH2)1〜6−S−(CH2)1〜6−O−、−O−(CH2)1〜6−O−(CH2)1〜6−S−、−NR6−、−NR6−NR7−、−NR6−(CH2)1〜6−NR7−、−NR6−(CH2)1〜6−NR7−(CH2)1〜6−NR8−、−NR6−C(O)−、−C(O)−NR6−、−C(O)−(CH2)0〜6−NR6−(CH2)0〜6−C(O)−、−NR6−(CH2)0〜6−C(O)−(CH2)1〜6−C(O)−(CH2)0〜6−NR7−、−NR6−C(O)−NR7−、−NR6−C(NR7)−NR8−、−O−(CH2)1〜6−NR6−(CH2)1〜6−S−、−S−(CH2)1〜6−NR6−(CH2)1〜6−O−、−S−(CH2)1〜6−NR6−(CH2)1〜6−S−、−NR6−(CH2)1〜6−S−(CH2)1〜6−NR7−及び−SO2−(R6、R7及びR8は、水素、C1〜8アルキル、C1〜8アルコキシ(C1〜8)アルキル、カルボキシル(C1〜8)アルキル、アミノ(C1〜8)アルキル(アミノは、水素及びC1〜4アルキルからなる群から独立して選択される置換基で置換される)、ヒドロキシ(C1〜8)アルキル、ヘテロシクリル(C1〜8)アルキル、アリール(C1〜8)アルキル及びヘテロアリール(C1〜8)アルキル(前述のヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリール置換基は、C1〜8アルキル、C1〜8アルコキシ、C1〜8アルコキシ(C1〜8)アルキル、カルボキシル、カルボキシル(C1〜8)アルキル、(水素及びC1〜4アルキルからなる群から独立して選択される置換基で置換された)アミノ、アミノ(C1〜8)アルキル(アミノは、水素及びC1〜4アルキルからなる群から独立して選択される置換基で置換される)、ハロゲン、(ハロ)1〜3(C1〜8)アルキル、(ハロ)1〜3(C1〜8)アルコキシ、ヒドロキシ及びヒドロキシ(C1〜8)アルキルからなる群から独立して選択される1〜4つの置換基で任意に置換され、ヘテロシクリルはオキソで任意に置換される)からなる群から独立して選択される)からなる群から選択され、
R1及びR3は、水素、C1〜8アルキル、C2〜8アルケニル、C2〜8アルキニル(アルキル、アルケニル及びアルキニルは、C1〜8アルコキシ、アルコキシ(C1〜8)アルキル、カルボキシル、カルボキシル(C1〜8)アルキル、(水素及びC1〜4アルキルからなる群から独立して選択される置換基で置換された)アミノ、アミノ(C1〜8)アルキル(アミノは、水素及びC1〜4アルキルからなる群から独立して選択される置換基で置換される)、(ハロ)1〜3、(ハロ)1〜3(C1〜8)アルキル、(ハロ)1〜3(C1〜8)アルコキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシ(C1〜8)アルキル及びオキソからなる群から独立して選択される置換基で任意に置換される)、C1〜8アルコキシ、C1〜8アルコキシカルボニル、(ハロ)1〜3(C1〜8)アルコキシ、C1〜8アルキルチオ、アリール、ヘテロアリール(アリール及びヘテロアリールはC1〜8アルキル、C1〜8アルコキシ、アルコキシ(C1〜8)アルキル、カルボキシル、カルボキシル(C1〜8)アルキル、(水素及びC1〜4アルキルからなる群から独立して選択される置換基で置換された)アミノ、アミノ(C1〜8)アルキル(アミノは、水素及びC1〜4アルキルからなる群から独立して選択される置換基で置換される)、ハロゲン、(ハロ)1〜3(C1〜8)アルキル、(ハロ)1〜3(C1〜8)アルコキシ、ヒドロキシ及びヒドロキシ(C1〜8)アルキルからなる群から選択される置換基で任意に置換される)、(水素及びC1〜4アルキルからなる群から独立して選択される置換基で置換された)アミノ、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシ及びニトロ、並びに製薬的に許容可能なそれらの塩からなる群から独立して選択される。
一実施形態において、式(III)の化合物は、
(ここで、全ての他の変形例はすでに定義された通りであり)、並びにそれらの製薬的に許容可能な塩からなる群から選択される化合物である。
一実施形態において、式(III)の化合物は、
(ここで、全ての他の変形例はすでに定義された通りであり)、並びにそれらの製薬的に許容可能な塩からなる群から選択される化合物である。
式(III)の化合物は、完全な開示が参考により本明細書に組み込まれている、本願と同一出願人に譲渡された米国特許第6,828,327中に開示されている。
本発明の実施例は、式(III)の化合物を含み、化合物は、以下の表Cに列記された化合物からなる群から選択される
本発明の実施例は、式(III)の前記化合物を含み、化合物は、
からなる群から選択される。
本発明の他の例は、以下の表D中で列記した化合物からなる群から選択される化合物を含む。
本発明の他の例は、
からなる群から選択される化合物を含む。
本発明の方法による処理に好適な細胞
本発明での使用に好適な多能性細胞は、ABCG2、cripto、FoxD3、Connexin43、Connexin45、Oct4、SOX−2、Nanog、hTERT、UTF−1、ZFP42、SSEA−3、SSEA−4、Tra1−60及びTra1−81からなる群から選択される多能性マーカーの少なくとも1つを発現する。
本発明での使用に好適な多能性細胞は、ABCG2、cripto、FoxD3、Connexin43、Connexin45、Oct4、SOX−2、Nanog、hTERT、UTF−1、ZFP42、SSEA−3、SSEA−4、Tra1−60及びTra1−81からなる群から選択される多能性マーカーの少なくとも1つを発現する。
一実施形態において、多能性細胞は胚性幹細胞である。代替的な実施形態において、多能性細胞は、胚性幹細胞由来の多能性マーカーを発現する細胞である。一実施形態において、胚性幹細胞はヒトである。
ヒト胚性幹細胞の単離、増殖、及び培養
ヒト胚性幹細胞の特徴付け:ヒト胚性幹細胞は、発生段階特異的胚性抗原(SSEA)3及び4の1つ以上、並びにTra−1−60及びTra−1−81と呼ばれる抗体を用いて検出可能なマーカーを発現し得る(Thomsonら、Science 282:1145,1998)。インビトロでのヒト胚性幹細胞の分化は、SSEA−4、Tra−1−60、及びTra−1−81の発現(存在する場合)を消失させ、SSEA−1の発現を増加させる。未分化のヒト胚性幹細胞は、通常、アルカリホスファターゼ活性を有し、この活性は、細胞を4%パラホルムアルデヒドで固定した後、製造業者(Vector Laboratories,Burlingame Calif.)によって述べられるようにVector Redを基質として現像することによって検出することができる。未分化の多能性幹細胞は、典型的には、RT−PCRによって検出されるようにOct−4及びTERTも発現している。
ヒト胚性幹細胞の特徴付け:ヒト胚性幹細胞は、発生段階特異的胚性抗原(SSEA)3及び4の1つ以上、並びにTra−1−60及びTra−1−81と呼ばれる抗体を用いて検出可能なマーカーを発現し得る(Thomsonら、Science 282:1145,1998)。インビトロでのヒト胚性幹細胞の分化は、SSEA−4、Tra−1−60、及びTra−1−81の発現(存在する場合)を消失させ、SSEA−1の発現を増加させる。未分化のヒト胚性幹細胞は、通常、アルカリホスファターゼ活性を有し、この活性は、細胞を4%パラホルムアルデヒドで固定した後、製造業者(Vector Laboratories,Burlingame Calif.)によって述べられるようにVector Redを基質として現像することによって検出することができる。未分化の多能性幹細胞は、典型的には、RT−PCRによって検出されるようにOct−4及びTERTも発現している。
増殖したヒト胚性幹細胞の他の望ましい表現型は、3つの全胚葉、すなわち、内胚葉、中胚葉、及び外胚葉組織の細胞に分化する能力である。ヒト胚性幹細胞の多能性は、例えば、細胞をSCIDマウスに注入し、4%パラホルムアルデヒドを使用して、形成された奇形腫を固定した後、それらを3つの胚葉層からの細胞型の痕跡に関して組織学的に検査することにより確認することができる。代替的に、多能性は、胚様体を形成し、この胚様体を3つの胚葉に関連したマーカーの存在に関して評価することにより決定することができる。
増殖させたヒト胚性幹細胞株は、標準的なGバンド法を用いて核型を決定し、対応する霊長類種の公表されている核型と比較することができる。「正常な核型」を有する細胞を得ることが望ましい。これは、細胞が、ヒトの染色体が全て揃っており、かつ目立った変化のない正倍数体であることを意味する。
ヒト胚性幹細胞の供給源:使用できるヒト胚性幹細胞の種類は、妊娠後に形成された組織由来のヒト胚性幹細胞の樹立株を含み、この組織には、前胚組織(例えば胚盤胞)、胚組織、または妊娠中の任意の時点、必ずしもそうではないが典型的には妊娠約10〜12週の前に採取された胎児組織が含まれる。非限定的な例は、例えば、ヒト胚性幹細胞株H1、H7及びH9(WiCell)などのヒト胚性幹細胞またはヒト胚生殖細胞の樹立株である。更に、こうした細胞の初期の樹立または安定化の際に本開示の組成物を使用することも考えられるが、その場合は、供給源となる細胞は供給源の組織から直接採取される一次多能性細胞であろう。フィーダー細胞の不在下で既に培養された多能性幹細胞集団から採取した細胞も好適である。例えば、BG01v(BresaGen,Athens,GA)などの変異型ヒト胚性幹細胞株も好適である。
一実施形態において、ヒト胚性幹細胞を、Thomson et al.(米国特許第5,8434,780号、Science 282:1145,1998、Curr.Top.Dev.Biol.38、133 ff.,1998;Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.92:7844,1995)によって記載されるように調製する。
ヒト胚性幹細胞の培養:一実施形態では、ヒト胚性幹細胞は、本質的にフィーダー細胞を含まないにもかかわらず、実質的に分化を受けることなくヒト胚性幹細胞の増殖を支持する培養システムで培養される。分化をともなわない無フィーダー細胞培養中でのヒト胚性幹細胞の増殖は、別の細胞種と予め培養することによって調整した培地を用いることで支持される。代替的に、分化をともなわない無フィーダー細胞培養中でのヒト胚性幹細胞の増殖は、合成培地を用いることによって支持される。
代替的な実施形態では、ヒト胚性幹細胞は、種々の方法でヒト胚性幹細胞を支持するフィーダー細胞の最初に培養された層である。次いで、ヒト胚を、本質的にフィーダー細胞を含まないにもかかわらず、実質的に分化を受けることなくヒト胚性幹細胞の増殖を支持する培養システムに移す。
本発明で用いるのに好適な調整培地の例は、米国特許出願公開第20020072117号、米国特許第6642048号、国際公開第2005014799号、及びXu et al.(Stem Cells 22:972〜980,2004)に開示されている。
本発明で用いるのに好適な合成培地の例は、米国特許出願公開第20070010011号中に見出すことができる。
好適な培地は以下の構成要素、例えば、ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)(Gibco # 11965−092)、ノックアウトダルベッコ改変イーグル培地(KO DMEM)(Gibco # 10829−018)、Ham’s F12/50% DMEM基本培地、200mM L−グルタミン(Gibco # 15039−027)、非必須アミノ酸溶液(Gibco 11140−050)、β−メルカプトエタノール(Sigma # M7522)、ヒト遺伝子組換え型塩基性繊維芽細胞成長因子(bFGF)(Gibco # 13256−029)から作製されてもよい。
一実施形態では、ヒト胚性幹細胞は、本発明の方法に従って処理する前に処理される好適な培養基質上に播かれる。一実施形態において、処理は、例えば基底膜から誘導されたもの、または接着分子受容体−リガンド結合の一部を形成し得るもの等の細胞外マトリックス成分である。一実施形態において、好適な培養基質は、Matrigel(登録商標)(Becton Dickenson)である。Matrigel(登録商標)は、Engelbreth−Holm−Swarm腫瘍細胞から得られる可溶性製剤であり、室温でゲル化して再構成基底膜を形成する。
他の細胞外マトリックス成分及び成分混合物は代替物として好適である。これは、ラミニン、フィブロネクチン、プロテオグリカン、エンタクチン、ヘパラン硫塩などを、単独または様々な組合せで含んでもよい。
ヒト胚性幹細胞は、好適な分布で、細胞の生存、増殖、及び所望の特徴の維持を促進する培地の存在下、基質上に播かれる。この特徴の全部は、播種分布に細心の注意を払うことから利益を得、当業者は容易に決定することができる。
ヒト胚性幹細胞から由来する多能性マーカーを発現する細胞の単離、増殖、及び培養
一実施形態において、多能性マーカーを発現する細胞は、
a.ヒト胚性幹細胞を培養する工程と、
b.ヒト胚性幹細胞を、胚体内胚葉細胞に特徴的なマーカーを発現する細胞に分化させる工程と、
c.細胞を取り除き、続いて、細胞を培養する前に、タンパク質または細胞外マトリックスで前処理していない組織培養基質上で、低酸素状態下、細胞を培養する工程と、を含む、方法によって、ヒト胚性幹細胞から誘導される。
一実施形態において、多能性マーカーを発現する細胞は、
a.ヒト胚性幹細胞を培養する工程と、
b.ヒト胚性幹細胞を、胚体内胚葉細胞に特徴的なマーカーを発現する細胞に分化させる工程と、
c.細胞を取り除き、続いて、細胞を培養する前に、タンパク質または細胞外マトリックスで前処理していない組織培養基質上で、低酸素状態下、細胞を培養する工程と、を含む、方法によって、ヒト胚性幹細胞から誘導される。
一実施形態において、多能性マーカーを発現する細胞は、
a.ヒト胚性幹細胞を培養する工程と、
b.細胞を取り除き、続いて、タンパク質または細胞外マトリックスで前処理しない組織培養基質上で、低酸素状態下で、細胞を培養する工程と、を含む、方法によって、ヒト胚性幹細胞から誘導される。
a.ヒト胚性幹細胞を培養する工程と、
b.細胞を取り除き、続いて、タンパク質または細胞外マトリックスで前処理しない組織培養基質上で、低酸素状態下で、細胞を培養する工程と、を含む、方法によって、ヒト胚性幹細胞から誘導される。
タンパク質または細胞外マトリックスで前処理されていない組織培養基質上における低酸素状態下での細胞培養
一実施形態では、細胞は、細胞外マトリックスでコーティングされていない組織培養基質上で、低酸素状態下で約1〜約20日間培養される。代替的な実施形態では、細胞は、細胞外マトリックスでコーティングされていない組織培養基質上で、低酸素状態下で約5〜約20日間培養される。代替的な実施形態では、細胞は、細胞外マトリックスでコーティングされていない組織培養基質上で、低酸素状態下で約15日間培養される。
一実施形態では、細胞は、細胞外マトリックスでコーティングされていない組織培養基質上で、低酸素状態下で約1〜約20日間培養される。代替的な実施形態では、細胞は、細胞外マトリックスでコーティングされていない組織培養基質上で、低酸素状態下で約5〜約20日間培養される。代替的な実施形態では、細胞は、細胞外マトリックスでコーティングされていない組織培養基質上で、低酸素状態下で約15日間培養される。
一実施形態では、低酸素状態は、約1% O2〜約20% O2である。代替的な実施形態では、低酸素状態は、約2% O2〜約10% O2である。代替的な実施形態では、低酸素状態は、約3% O2である。
細胞は、血清、アクチビン−A、及びWntリガンドを含有している培地で、タンパク質または細胞外マトリクスで前処理されていない組織培養基質上で、低酸素状態下で培養されてもよい。あるいは、培地はまた、IGF−1を含有していてもよい。
培地は、約2%〜約5%の範囲内の血清濃度を有してもよい。代替的な実施形態において、血清濃度は、約2%であってもよい。
Activin Aは、約1pg/mL〜約100μg/mLの濃度で使用されてよい。代替的な実施形態において、濃度は、約1pg/mL〜約1μg/mLであってもよい。別の代替的な実施形態において、濃度は、約1pg/mL〜約100ng/mLであってもよい。別の代替的な実施形態において、濃度は、約50ng/mL〜約100ng/mLであってもよい。別の代替的な実施形態において、濃度は、約100ng/mLであってもよい。
Wntリガンドは、Wnt−1、Wnt−3a、Wnt−5a及びWnt−7aからなる群から選択されてもよい。一実施形態において、Wntリガンドは、Wnt−1である。代替的な実施形態において、Wntリガンドは、Wnt−3aである。
Wntリガンドは、約1ng/mL〜約1000ng/mLの濃度で使用されてもよい。代替的な実施形態では、Wntリガンドは、約10ng/mL〜約100ng/mLの濃度で使用されてもよい。一実施形態では、Wntリガンドの濃度は、約20ng/mLである。
IGF−1は、約1ng/mL〜約100ng/mLの濃度で使用されてもよい。代替的な実施形態では、IGF−1は、約10ng/mL〜約100ng/mLの濃度で使用されてもよい。一実施形態では、IGF−1の濃度は約50ng/mLである。
本発明の方法により誘導される多能性マーカーを発現する細胞は、タンパク質または細胞外マトリックスで前処理されていない組織培養基質上で、低酸素状態下にて、培養物中で増殖することができる。
本発明の方法により誘導される多能性マーカーを発現する細胞は、ABCG2、cripto、FoxD3、Connexin43、Connexin45、Oct4、SOX−2、Nanog、hTERT、UTF−1、ZFP42、SSEA−3、SSEA−4、Tra1−60、及びTra1−81からなる群から選択される多能性マーカーの少なくとも1つを発現する。
胚体内胚葉系に特徴的なマーカーを発現する細胞の更なる分化
胚体内胚葉系に特徴的なマーカーを発現する細胞は、当該技術分野における任意の方法により、膵臓内胚葉系に特徴的なマーカーを発現する細胞に分化することができる。
胚体内胚葉系に特徴的なマーカーを発現する細胞は、当該技術分野における任意の方法により、膵臓内胚葉系に特徴的なマーカーを発現する細胞に分化することができる。
例えば、胚体内胚葉系に特徴的なマーカーを発現する細胞は、D’Amour et al、Nature Biotechnology 24,1392〜1401(2006)に開示されている方法に従って、膵臓内胚葉系に特徴的なマーカーを発現する細胞に分化することができる。
例えば、胚体内胚葉系に特徴的なマーカーを発現する細胞は、胚体内胚葉系に特徴的なマーカーを発現する細胞を、繊維芽細胞成長因子及びKAAD−シクロパミンで処理した後、繊維芽細胞成長因子及びKAAD−シクロパミンを含有する培地を除去し、続いて細胞をレチノイン酸、繊維芽細胞成長因子及びKAAD−シクロパミンを含有する培地中で培養することにより、膵臓内胚葉系に特徴的なマーカーを発現する細胞に更に分化される。この方法の例は、D’Amour et al、Nature Biotechnology,24,1392〜1401(2006)に開示されている。
膵臓内胚葉系に特徴的なマーカーは、Pdx1、HNF−1β、PTF1a、HNF−6、HB9及びPROX1からなる群から選択される。膵臓内胚葉系に特徴的なこれらのマーカーのうちの少なくとも1つを発現する細胞が本発明における使用に適している。本発明の一態様では、膵臓内胚葉系に特徴的なマーカーを発現する細胞は、膵臓内胚葉細胞である。
膵臓内胚葉系に特徴的なマーカーを発現する細胞の更なる分化
膵臓内胚葉系に特徴的なマーカーを発現する細胞は、当該技術分野における任意の方法により、膵臓内分泌系に特徴的なマーカーを発現する細胞に分化することができる。
膵臓内胚葉系に特徴的なマーカーを発現する細胞は、当該技術分野における任意の方法により、膵臓内分泌系に特徴的なマーカーを発現する細胞に分化することができる。
例えば、膵臓内胚葉系に特徴的なマーカーを発現する細胞は、D’Amour et al、Nature Biotechnology 24,1392〜1401(2006)に開示されている方法に従って、膵臓内分泌系に特徴的なマーカーを発現する細胞に分化することができる。
膵内分泌系に特徴的なマーカーは、以下からなる群から選択される:NGN−3、NeuroD、Islet−1、Pdx−1、NKX6.1、Pax−4、Ngn−3、及びPTF−1α。一実施形態では、膵臓内分泌細胞は、以下のホルモンのうちの少なくとも1つを発現することができる:インスリン、グルカゴン、ソマトスタチン、及び膵臓ポリペプチド。本発明での使用に好適なものは、膵臓内分泌系に特徴的なマーカーを少なくとも1つ発現する細胞である。本発明の一態様において、膵臓内分泌系に特徴的なマーカーを発現する細胞は、膵臓内分泌細胞である。膵臓内分泌細胞は、膵臓ホルモン発現細胞であってもよい。代替的に、膵臓内分泌細胞は、膵臓ホルモン分泌細胞であってもよい。
本発明の一態様では、膵臓内分泌細胞は、β細胞系に特徴的なマーカーを発現する細胞である。β細胞系に特徴的なマーカーを発現する細胞は、Pdx1、並びに以下の転写因子うちの少なくとも1つを発現する:NGN−3、Nkx2.2、Nkx6.1、NeuroD、Isl−1、HNF−3β、MAFA、Pax4及びPax6。本発明の一態様では、β細胞系に特徴的なマーカーを発現する細胞は、β細胞である。
胚体内胚葉系に特徴的なマーカーを発現する細胞の検出
胚体内胚葉系に特徴的なマーカーを発現する細胞の形成は、以下の特定のプロトコルの前後に、マーカーの存在に関して試験することにより判定することができる。多能性幹細胞は、典型的にはそのようなマーカーを発現しない。したがって、多能性細胞の分化は、細胞がそれらの発現を開始した際に検出されることになる。
胚体内胚葉系に特徴的なマーカーを発現する細胞の形成は、以下の特定のプロトコルの前後に、マーカーの存在に関して試験することにより判定することができる。多能性幹細胞は、典型的にはそのようなマーカーを発現しない。したがって、多能性細胞の分化は、細胞がそれらの発現を開始した際に検出されることになる。
分化の効率は、胚体内胚葉系に特徴的なマーカーを発現する細胞により発現されたタンパク質マーカーを特異的に認識する薬剤(例えば、抗体等)に、処理した細胞集団を暴露することにより測定することができる。
培養または単離された細胞中のタンパク質及び核酸マーカーの発現を評価する方法は、当技術分野にて標準的である。この方法としては、定量的逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT−PCR)、ノーザンブロット法、インサイチューハイブリダイゼーション(例えば、Current Protocols in Molecular Biology(Ausubel et al.、eds.2001年付録)参照)、並びに切片材料の免疫組織学的解析等の免疫測定法、ウェスタンブロット、及び無傷細胞で利用できるマーカーについてのフローサイトメトリー分析(FACS)(例えば、Harlow及びLane,Using Antibodies:A Laboratory Manual,New York:Cold Spring Harbor Laboratory Press(1998)参照)が挙げられる。
特定のタンパク質マーカーを検出するために有用な抗体の例を、表IA及び表IBに列記する。尚、表IA及び表IBに列記した抗体によって認識される同一のマーカーを指向する代替的な抗体が利用可能であり、簡単に開発可能であることが留意されるべきである。それらの代替的な抗体を、本発明に従って単離された細胞内のマーカーの発現を評価するために、使用してもよい。
例えば、多能性幹細胞の特徴は、当業者に周知であり、多能性幹細胞の追加の特徴は、継続して同定されている。例えば、多能性幹細胞マーカーとしては以下の1種以上の発現が挙げられる。ABCG2、cripto、FoxD3、Connexin43、Connexin45、Oct4、Sox2、Nanog、hTERT、UTF−1、ZFP42、SSEA−3、SSEA−4、Tra1−60、Tra1−81。
多能性幹細胞を本発明の方法で処理した後、処理した細胞集団を、胚体内胚葉系に特徴的なマーカーを発現する細胞により発現される、例えばCXCR4等のタンパク質マーカーを特異的に認識する薬剤(例えば、抗体等)に暴露することにより、分化した細胞を精製することができる。
膵臓内胚葉系に特徴的なマーカーを発現する細胞の検出
膵臓内胚葉系に特徴的なマーカーは、当業者に周知であり、膵臓内胚葉系に特徴的な追加のマーカーが、継続して同定されている。これらのマーカーは、本発明に従って処理された細胞が分化して膵臓内胚葉系に特徴的な性質を獲得したことを確認するために使用されてもよい。膵臓内胚葉系に特異的なマーカーとしては、例えば、Hlxb9、PTF−1a、PDX−1、HNF−6、HNF−1βなどの1つ以上の転写因子の発現が挙げられる。
膵臓内胚葉系に特徴的なマーカーは、当業者に周知であり、膵臓内胚葉系に特徴的な追加のマーカーが、継続して同定されている。これらのマーカーは、本発明に従って処理された細胞が分化して膵臓内胚葉系に特徴的な性質を獲得したことを確認するために使用されてもよい。膵臓内胚葉系に特異的なマーカーとしては、例えば、Hlxb9、PTF−1a、PDX−1、HNF−6、HNF−1βなどの1つ以上の転写因子の発現が挙げられる。
分化の効率は、膵臓内胚葉系に特徴的なマーカーを発現する細胞により発現されたタンパク質マーカーを特異的に認識する薬剤(例えば、抗体等)に、処理した細胞集団を暴露することにより測定することができる。
培養または単離された細胞中のタンパク質及び核酸マーカーの発現を評価する方法は、当技術分野にて標準的である。この方法としては、定量的逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT−PCR)、ノーザンブロット法、インサイチューハイブリダイゼーション(例えば、Current Protocols in Molecular Biology(Ausubel et al.、eds.2001年付録)参照)、並びに切片材料の免疫組織学的解析等の免疫測定法、ウェスタンブロット、及び無傷細胞で利用できるマーカーについてのフローサイトメトリー分析(FACS)(例えば、Harlow及びLane,Using Antibodies:A Laboratory Manual,New York:Cold Spring Harbor Laboratory Press(1998)参照)が挙げられる。
特定のタンパク質マーカーを検出するために有用な抗体の例を、表IA及び表IBに列記する。尚、表IA及び表IBに列記した抗体によって認識される同一のマーカーを指向する代替的な抗体が利用可能であり、簡単に開発可能であることが留意されるべきである。それらの代替的な抗体を、本発明に従って単離された細胞内のマーカーの発現を評価するために、使用してもよい。
膵臓内分泌系に特徴的なマーカーを発現する細胞の検出
膵臓内分泌系の細胞に特徴的なマーカーは、当業者に周知であり、膵臓内分泌系に特徴的な追加のマーカーが、継続して同定されている。これらのマーカーは、本発明に従って処理された細胞が分化して膵臓内分泌系に特徴的な性質を獲得したことを確認するために使用され得る。膵臓内分泌系に特異的なマーカーとしては、例えば、NGN−3、NeuroD、Islet−1などの1つ以上の転写因子の発現が挙げられる。
膵臓内分泌系の細胞に特徴的なマーカーは、当業者に周知であり、膵臓内分泌系に特徴的な追加のマーカーが、継続して同定されている。これらのマーカーは、本発明に従って処理された細胞が分化して膵臓内分泌系に特徴的な性質を獲得したことを確認するために使用され得る。膵臓内分泌系に特異的なマーカーとしては、例えば、NGN−3、NeuroD、Islet−1などの1つ以上の転写因子の発現が挙げられる。
β細胞系の細胞に特徴的なマーカーは当業者に周知であり、β細胞系に特徴的な追加のマーカーが継続して同定されている。これらのマーカーを、本発明に従って処理した細胞が、β−細胞系に特徴的な特性を獲得するために分化したことを確認するために使用可能である。β細胞系に特異的な特徴としては、例えば、Pdx1(膵臓及び十二指腸のホメオボックス遺伝子−1)、Nkx2、Nkx6、Isl1、Pax6、Pax4、NeuroD、Hnf1b、Hnf−6、Hnf−3β及びMafAなどのような、1つ以上の転写因子の発現が挙げられる。これらの転写因子は、内分泌細胞の確認に関して当技術分野にて定着している。例えば、Edlund(Nature Reviews Genetics 3:524〜632(2002年))を参照されたい。
分化の効率は、膵臓内分泌系に特徴的なマーカーを発現する細胞により発現されたタンパク質マーカーを特異的に認識する薬剤(例えば、抗体等)に、処理した細胞集団を暴露することにより測定することができる。代替的に、分化の効率は、β細胞系に特徴的なマーカーを発現する細胞により発現されたタンパク質マーカーを特異的に認識する薬剤(例えば、抗体等)に、処理した細胞集団を暴露することにより測定することができる。
培養または単離された細胞中のタンパク質及び核酸マーカーの発現を評価する方法は、当技術分野にて標準的である。この方法としては、定量的逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT−PCR)、ノーザンブロット法、インサイチューハイブリダイゼーション(例えば、Current Protocols in Molecular Biology(Ausubel et al.、eds.2001年付録)を参照)、並びに切片材料の免疫組織学的解析等の免疫測定法、ウェスタンブロット、及び無傷細胞で利用できるマーカーについてのフローサイトメトリー分析(FACS)(例えば、Harlow及びLane,Using Antibodies:A Laboratory Manual,New York:Cold Spring Harbor Laboratory Press(1998)参照)が挙げられる。
特定のタンパク質マーカーを検出するために有用な抗体の例を、表IA及び表IBに列記する。尚、表IA及び表IBに列記した抗体によって認識される同一のマーカーを指向する代替的な抗体が利用可能であり、簡単に開発可能であることが留意されるべきである。それらの代替的な抗体を、本発明に従って単離された細胞内のマーカーの発現を評価するために、使用してもよい。
本発明を以下の実施例によって更に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
(実施例1)
ヒト胚性幹細胞の培養
幹細胞は、単独の細胞レベルで自己複製し、分化して後代細胞を生成するという、これらの両方の能力で定義される未分化細胞であり、後代細胞には、自己複製前駆細胞、非複製前駆細胞、及び最終分化細胞が含まれる。幹細胞はまた、インビトロで複数の胚葉層(内胚葉、中胚葉及び外胚葉)から様々な細胞系の機能的細胞へと分化する能力によって、また移植後に複数の胚葉層の組織を生じ、胚盤胞への注入後、全てではないとしても殆どの組織を提供する能力によっても、特徴付けられる。
ヒト胚性幹細胞の培養
幹細胞は、単独の細胞レベルで自己複製し、分化して後代細胞を生成するという、これらの両方の能力で定義される未分化細胞であり、後代細胞には、自己複製前駆細胞、非複製前駆細胞、及び最終分化細胞が含まれる。幹細胞はまた、インビトロで複数の胚葉層(内胚葉、中胚葉及び外胚葉)から様々な細胞系の機能的細胞へと分化する能力によって、また移植後に複数の胚葉層の組織を生じ、胚盤胞への注入後、全てではないとしても殆どの組織を提供する能力によっても、特徴付けられる。
ヒト胚性幹細胞株H1、H7及びH9をWiCell Research Institute,Inc.(Madison,WI)から獲得し、供給元の研究所から提供された取扱説明書に従って培養した。手短には、細胞を、20%ノックアウト血清代替、100nM MEM非必須アミノ酸、0.5mM β−メルカプトエタノール、4ng/mLヒト塩基性繊維芽細胞成長因子(bFGF)を有する2mM L−グルタミン(全てInvitrogen/GIBCOより)で補充したDMEM/F12(インビトロジェン/GIBCO)からなるES細胞培地中にてマウス胚線維芽細胞(MEF)フィーダー細胞上で培養した。E13〜13.5マウス胚由来のMEF細胞をCharles Riverから購入した。MEF細胞を、10% FBS(Hyclone)、2mMグルタミン、及び100mM MEM非必須アミノ酸で補充したDMEM培地中で増殖させた。サブコンフルエントなMEF細胞培養物を、10μg/mLマイトマイシンC(Sigma社(St.Louis,MO))で3時間処理して細胞***を停止させた後、トリプシン処理し、0.1%ウシゼラチンコーティング皿に2×104/cm2で播いた。継代2〜4からのMEF細胞をフィーダー層として使用した。MEF細胞のフィーダー層上に播いたヒト胚性幹細胞を、加湿した組織培養インキュベータ内の5% CO2雰囲気内で37℃で培養した。コンフルエントとなった際(播いてから約5〜7日後)、ヒト胚性幹細胞を1mg/mLコラゲナーゼタイプIV(インビトロジェン/GIBCO)により5〜10分間処理し、次に5mLピペットを使用して表面を穏やかに擦り落とした。細胞を900rpmで5分間回転させ、ペレットを再懸濁し、1:3〜1:4の細胞の比で新鮮培地に再び播いた。
並行して、成長因子低減MATRIGEL(商標)(BD Biosciences)の1:30の希釈液でコーティングされたプレート上にH1、H7、及びH9ヒド胚性幹細胞を播種し、8ng/mLのbFGFで補充されたMEF−調整培地で培養した。MATRIGEL(商標)上で培養した細胞を、コラゲナーゼIV(Invitrogen/GIBCO)、Dispase(BD Biosciences)またはLiberase酵素(Source)でルーチン的に継代させた。ヒト胚性幹細胞培養物の一部を低酸素状態(およそ3% O2)下でインキュベートした。
(実施例2)
ヒト胚性幹細胞由来の多能性マーカーを発現する細胞の誘導と培養
種々の継代数(30〜54継代)のヒト胚性幹細胞株H1及びH9由来の細胞を、少なくとも3継代の間、低酸素状態下(約3% O2)で培養した。細胞を8ng/mLのbFGFで補充されたMEF−CM中で培養し、実施例1に従ってMATRIGELでコーティングされたプレート上に播いた。
ヒト胚性幹細胞由来の多能性マーカーを発現する細胞の誘導と培養
種々の継代数(30〜54継代)のヒト胚性幹細胞株H1及びH9由来の細胞を、少なくとも3継代の間、低酸素状態下(約3% O2)で培養した。細胞を8ng/mLのbFGFで補充されたMEF−CM中で培養し、実施例1に従ってMATRIGELでコーティングされたプレート上に播いた。
次いで、細胞を0.5% FBS、20ng/mLのWNT−3a(Catalog # 1324−WN−002、R&D Systems,MN)、及び100ng/mLのActivin−A(R&D Systems,MN)で補充されたDMEM/F12培地で2日間処理し、続いて2% FBS及び100ng/mLのActivin−A(AA)で補充されたDMEM/F12で更に3〜4日間処理した。このプロトコルにより、胚体内胚葉マーカーの有意な増加をもたらした。
次に、細胞は、TrypLE(商標)Express溶液(Invitrogen,CA)で5分間処理された。遊離した細胞をDMEM−F12+2% FBS培地に再懸濁させ、遠心分離により回収し、血球計を用いて計数した。遊離した細胞を1000〜10,000細胞/cm2で、組織培養ポリスチレン(TCPS)処理フラスコ上に播種し、標準的な組織培養インキュベータ内で、37℃、低酸素状態下(約3% O2)にてDMEM−F12+2% FBS+100ng/mLのアクチビン−A+20ng/mLのWNT−3A中で培養した。TCPSフラスコは、MATRIGELでも他の細胞外マトリックスタンパク質でもコーティングしなかった。培地は毎日交換した。幾つかの培養物では、培地を10〜50ng/mLのIGF−I(R&D Systems,MNのインスリン成長因子−I)または1X ITS(Invitrogen,Caのインスリン、トランスフェリン、及びセレニウム)で更に補充した。幾つかの培養条件では、基本培地(DM−F12+2% FBS)に0.1mMのメルカプトエタノール(Invitrogen,CA)及び非必須アミノ酸(Invitrogen,CAの1X,NEAA、)で更に補充した。
5〜15日間培養後、老化していると思われる多数の巨細胞に取り囲まれている明確な細胞コロニーが出現した。約50〜60%のコンフルエンシーの時点で、室温で5分間、TrypLE(商標)Express溶液に曝露することにより培養物を継代した。遊離した細胞をDMEM−F12+2% FBS培地に再懸濁させ、遠心分離により回収し、10,000細胞/cm2で、組織培養ポリスチレン(TCPS)で処理されたフラスコに播種し、DMEM−F12+2% FBS+100ng/mLアクチビン−A+20ng/mL WNT−3A+/−50ng/mL IGF−I中で培養した。この培地を以降「成長培地」と称する。
(実施例3A)
ヒト胚性幹細胞の単一細胞懸濁液からの多能性マーカーを発現する細胞の誘導
ヒト胚性幹細胞株H1 P33及びH9 P45由来細胞を、少なくとも3継代低酸素状態下(約3% O2)で培養した。細胞を8ng/mLのbFGFで補充されたMEF−CM中で培養し、実施例1に従ってMATRIGELでコーティングされたプレート上に播いた。約60%のコンフルエンシーの時点で、培養物をTrypLE(商標)Express溶液(Invitrogen,CA)に5分間曝露した。遊離した細胞をDMEM−F12+2% FBS培地に再懸濁させ、遠心分離により回収し、血球計を用いて計数した。遊離した細胞を1000〜10,000細胞/cm2の密度で組織培養ポリスチレン(TCPS)処理フラスコ上に播種し、標準的な組織培養インキュベータ内で、37℃低酸素状態下(約3% O2)にて、DM−F12+2% FBS+100ng/mLのアクチビン−A+20ng/mLのWNT−3A+50ng/mLのIGF−I+0.1mMのメルカプトエタノール(Invitrogen,CA)及び非必須アミノ酸(1X,NEAA、Invitrogen,CAより)中で培養した。TCPSフラスコは、MATRIGELでも他の細胞外マトリックスタンパク質でもコーティングしなかった。培地は毎日交換した。第1継代細胞をP1と称する。
ヒト胚性幹細胞の単一細胞懸濁液からの多能性マーカーを発現する細胞の誘導
ヒト胚性幹細胞株H1 P33及びH9 P45由来細胞を、少なくとも3継代低酸素状態下(約3% O2)で培養した。細胞を8ng/mLのbFGFで補充されたMEF−CM中で培養し、実施例1に従ってMATRIGELでコーティングされたプレート上に播いた。約60%のコンフルエンシーの時点で、培養物をTrypLE(商標)Express溶液(Invitrogen,CA)に5分間曝露した。遊離した細胞をDMEM−F12+2% FBS培地に再懸濁させ、遠心分離により回収し、血球計を用いて計数した。遊離した細胞を1000〜10,000細胞/cm2の密度で組織培養ポリスチレン(TCPS)処理フラスコ上に播種し、標準的な組織培養インキュベータ内で、37℃低酸素状態下(約3% O2)にて、DM−F12+2% FBS+100ng/mLのアクチビン−A+20ng/mLのWNT−3A+50ng/mLのIGF−I+0.1mMのメルカプトエタノール(Invitrogen,CA)及び非必須アミノ酸(1X,NEAA、Invitrogen,CAより)中で培養した。TCPSフラスコは、MATRIGELでも他の細胞外マトリックスタンパク質でもコーティングしなかった。培地は毎日交換した。第1継代細胞をP1と称する。
(実施例3B)
ヒト胚性幹細胞由来の多能性マーカーを発現する細胞の増殖に有用な種々の成長培地
ヒト胚性幹細胞由来の多能性マーカーを発現する細胞は、少なくとも2〜30継代の間、以下の培地成分中で首尾よく培養された。
1.DM−F12+2% FBS+100ng/mL AA+20ng/mL WNT−3A
2.DM−F12+2% FBS+100ng/mL AA+20ng/mL WNT−3A+50ng/mL IGF−I
3.DM−F12+2% FBS+100ng/mL AA+20ng/mL WNT−3A+10ng/mL IGF−I
4.DM−F12+2% FBS+50ng/mL AA+20ng/mL WNT−3A+50ng/mL IGF−I
5.DM−F12+2% FBS+50ng/mL AA+10ng/mL WNT−3A+50ng/mL IGF−I
6.DM−F12+2% FBS+50ng/mL AA+20ng/mL WNT−3A+10ng/mL IGF−I
7.DM−F12+2% FBS+100ng/mL AA+10ng/mL WNT−3A+10ng/mL IGF−I
8.HEScGRO合成培地(Chemicon,CA)
ヒト胚性幹細胞由来の多能性マーカーを発現する細胞の増殖に有用な種々の成長培地
ヒト胚性幹細胞由来の多能性マーカーを発現する細胞は、少なくとも2〜30継代の間、以下の培地成分中で首尾よく培養された。
1.DM−F12+2% FBS+100ng/mL AA+20ng/mL WNT−3A
2.DM−F12+2% FBS+100ng/mL AA+20ng/mL WNT−3A+50ng/mL IGF−I
3.DM−F12+2% FBS+100ng/mL AA+20ng/mL WNT−3A+10ng/mL IGF−I
4.DM−F12+2% FBS+50ng/mL AA+20ng/mL WNT−3A+50ng/mL IGF−I
5.DM−F12+2% FBS+50ng/mL AA+10ng/mL WNT−3A+50ng/mL IGF−I
6.DM−F12+2% FBS+50ng/mL AA+20ng/mL WNT−3A+10ng/mL IGF−I
7.DM−F12+2% FBS+100ng/mL AA+10ng/mL WNT−3A+10ng/mL IGF−I
8.HEScGRO合成培地(Chemicon,CA)
上に列挙した培地の基本成分は、RPMI、DMEM、CRML、Knockout(商標)DMEM、及びF12等の同様の培地に置き換えてもよい。
(実施例4)
GSK−3β酵素活性の阻害剤が多能性マーカーを発現する細胞の生存率に与える影響
多能性マーカーを発現する細胞の誘導及び維持を、実施例2に記載された通りに実施した。細胞を、2% FCS(Invitrogen)、100ng/mLのActivin A、20ng/mLのWnt−3a及び50ng/mLのIGF(R&D Biosystems)で補充されたDMEM:F12中で増殖させた。細胞を、Falconポリスチレンフラスコ上に10,000細胞/cm2の密度で播種し、37℃、5% CO2、低酸素において単層培養で増殖させた。60〜70%のコンフルエンスに達した後、PBSで単層を洗浄し、TrypLE(Invitrogen)で3〜5分間インキュベートし、剥離及び単一細胞分散させることによって細胞を継代させた。
GSK−3β酵素活性の阻害剤が多能性マーカーを発現する細胞の生存率に与える影響
多能性マーカーを発現する細胞の誘導及び維持を、実施例2に記載された通りに実施した。細胞を、2% FCS(Invitrogen)、100ng/mLのActivin A、20ng/mLのWnt−3a及び50ng/mLのIGF(R&D Biosystems)で補充されたDMEM:F12中で増殖させた。細胞を、Falconポリスチレンフラスコ上に10,000細胞/cm2の密度で播種し、37℃、5% CO2、低酸素において単層培養で増殖させた。60〜70%のコンフルエンスに達した後、PBSで単層を洗浄し、TrypLE(Invitrogen)で3〜5分間インキュベートし、剥離及び単一細胞分散させることによって細胞を継代させた。
小分子の商標ライブラリーからGSK−3B酵素活性を阻害するそれらの能力に関して選定された試験化合物を使用してスクリーニングを実施した。このライブラリーからの化合物は、96ウェルプレートフォーマットの50mMのHEPES、30% DMSO中の1mMのストックとして利用することができた。アッセイのために、多能性マーカーを発現する細胞を洗浄し、計数し、96ウェルの底が透明で色の濃いウェルプレート(Costar)にウェルあたり20,000細胞の播種密度で通常の培養培地に播いた。この播種密度は、一晩培養物で最適な単層形成を得るために事前に決定された。翌日、培養培地を取り除き、細胞単層をPBSで3回すすぎ、試験化合物を、最終アッセイ濃度10μMとなるようにそれぞれアッセイ培地で希釈した80μL分液にてウェルに加えた。アッセイ2日目に、培地をそれぞれのウェルから取り除き、アッセイ培地で希釈した試験化合物の新しい分液で置換した。1日目及び2日目のアッセイ培地は、0.5% FCS及び100ng/mLのActivin Aで補充されたDMEM:F12で構成された。培養3日目及び4日目に、培地を各ウェルから取り除き、2% FCS及び100ng/mLのActivin Aで補充されたDMEM:F12(試験化合物なし)と交換した。アッセイ4日目に、15μLのMTS(Promega)を各ウェルに加え、SpectraMax(Molecular Device)装置によって490nmの光学密度を読み取る前に、プレートを、1.5〜4時間、37℃でインキュベートした。平均、標準偏差、及び変動計数からなる統計学的測定値を二重セット毎に算出した。陽性対照(培養1日目及び2日目に、Activin A及びWnt3aで処理したウェル)に対する各試験ウェルの毒性が算出された。
表IIは、全スクリーニング結果を集めたものである。このアッセイでは、多能性マーカーを発現する細胞は、当初コンフルエント単層として播かれたので、この結果は、4日間の培養期間にわたる毒性測定を表している。結果は、対照の生存率の割合として表され、10μMスクリーニング濃度で使用された一部の化合物の可変毒性を表している。この細胞に基づくアッセイでは、化合物の割合が多いと、毒性は最小、または測定不能となる。
選択した化合物の小さなパネルを、上述のように同様のアッセイにおいて、多能性マーカーを発現する細胞を再び使用して、狭い用量漸増範囲にわたって繰り返し試験した。表IIIはこれらの結果をまとめたものであり、様々な毒性及び非毒性化合物に対する可変用量漸増効果を示している。
(実施例5)
高含量スクリーニングアッセイを用いて測定したGSK−3β酵素活性の阻害剤がヒト胚性幹細胞の分化及び増殖に与える影響
ヒト胚性幹細胞(H9株)を、実施例1に記載の通り実施した。細胞コロニーを、平均して4日毎に継代させて、未分化多能性状態に維持した。継代を、37℃で、10〜30分間、コラゲナーゼ(1mg/mL、Sigma−Aldrich)溶液に細胞培養物を曝露し、続いて、ピペットの先端で穏やかに掻き取り、細胞塊を回収することによって実施した。塊は重力により沈降させ、洗浄して残留コラゲナーゼを除去した。ルーチン維持培養用に1:3の比、あるいは直接アッセイ用に1:1の比で細胞塊を分割した。使用したヒト胚性幹細胞株を、50継代未満で維持し、正常核型の表現型と、マイコプラズマ汚染がないことに関してルーチン的に評価した。
高含量スクリーニングアッセイを用いて測定したGSK−3β酵素活性の阻害剤がヒト胚性幹細胞の分化及び増殖に与える影響
ヒト胚性幹細胞(H9株)を、実施例1に記載の通り実施した。細胞コロニーを、平均して4日毎に継代させて、未分化多能性状態に維持した。継代を、37℃で、10〜30分間、コラゲナーゼ(1mg/mL、Sigma−Aldrich)溶液に細胞培養物を曝露し、続いて、ピペットの先端で穏やかに掻き取り、細胞塊を回収することによって実施した。塊は重力により沈降させ、洗浄して残留コラゲナーゼを除去した。ルーチン維持培養用に1:3の比、あるいは直接アッセイ用に1:1の比で細胞塊を分割した。使用したヒト胚性幹細胞株を、50継代未満で維持し、正常核型の表現型と、マイコプラズマ汚染がないことに関してルーチン的に評価した。
アッセイで用いる細胞塊を、通常の培養培地で均一に再懸濁し、MATRIGELでコーティングされた96ウェルPackard VIEWPLATES(PerkinElmer)に100μL/ウェルの容量で播いた。8ng/mLのbFGFで補充されたMEF調整培地を、初期播種及び回収に使用した。使用済みの培養培地を各ウェルから吸引し、同量の新しい培地と交換することで毎日の栄養補給を実施した。アッセイ期間中ずっと、プレートは、加湿したボックスの中に入れられて37℃、5% CO2に保たれた。
小分子の商標ライブラリーからGSK−3B酵素活性を阻害する能力に関して選択された試験化合物を用いてスクリーニングを実施した。本ライブラリーからの化合物は、96ウェルプレートのフォーマットの50mMのHEPES、30% DMSO中の1mMのストックとして利用することができた。スクリーニング化合物は三重又は二重セットで試験された。各ウェルから培養培地を吸引し、続いてPBSで3回洗浄して残留成長因子及び血清を除去して一次スクリーニングアッセイを開始した。0.5% FCS(HyClone)及び100ng/mLのアクチビンA(R&D Biosystems)で補充されたDMEM:F12基本培地(Invitrogen)と、10μMの試験化合物と、を含有する、ウェルあたり80〜100μLの試験容量を加え戻した。陽性対照ウェルは、同一の基本培地を含有したが、試験化合物を10〜20ng/mLのWnt3a(R&D Biosystems)で置き換えた。陰性対照ウェルは、0.5% FCS及びアクチビンAのみ(AAのみ)を有する、あるいは、アクチビンAまたはWnt3aを有さない、0.5% FCS(未処理)を有する基本培地を含有した。アッセイ2日目に、ウェルを吸引し、同一溶液を再度供給した。3日目及び4日目に、全アッセイウェルを吸引し、2% FCSと100ng/mLのアクチビンAで補充された(試験化合物またはWNt3aなし)DMEM:F12に変更され、一方、並行陰性対照ウェルは、2% FCS及びアクチビンA(AAのみ)を有する、あるいは、アクチビンAを有さない2% FCS(未処理)を有する、DMEM:F12基本培地中に保たれた。
培養の最後に、96ウェルプレート中の細胞を、室温で20分間、4%パラホルムアルデヒドで固定し、PBSで3回洗浄し、室温で20分間、0.5% Triton X−100で透過処理した。あるいは、細胞を、一晩−20℃で、氷冷70%エタノールで固定し、PBSで3回洗浄し、次いで、Triton X−100で5分間、4℃で透過処理した。固定及び透過処理後、細胞をPBSで再び3回洗浄し、次いで、室温で30分間、PBS中において4%ニワトリ血清(Invitrogen)でブロックした。一次抗体(ヤギ抗ヒトSox17及びヤギ抗ヒトHNF−3β、R&D Systems)を、4%ニワトリ血清で1:100に希釈し、室温で1時間、細胞に加えた。Alexa Fluor 488共役二次抗体(ニワトリ抗ヤギIgG、Molecular Probes)を、PBSで1:200に希釈し、PBSで細胞を3回洗浄した後に加えた。細胞核を対比染色するために、5mMのDraq5(Alexis Biochemicals)を、室温で5分間加えた。細胞を、PBSで1回洗浄し、画像化のために、100mL/ウェルのPBS中に放置した。
Draq5及びAlexa Fluor 488で染色した細胞用の51008bs二色性を利用するIN Cell Analyzer 1000(GE Healthcare)を用い細胞を撮像した。暴露時間は、陽性対照ウェル、及び未処理の陰性対照のみに関しては二次抗体を有するウェルを使用して最適化された。処理及び染色手順の間のあらゆる細胞消失を補償するために、1ウェルあたり12の領域を得た。Sox−17とHNF−3βに関する全細胞数と全細胞強度を、IN Cell Developer Toolbox 1.6(GE Healthcare)ソフトウェアを用いて測定した。グレイスケール・レベル(基準線範囲100〜300)及び核サイズに基づいて、細胞核のセグメンテーションを決定した。平均値及び標準偏差を複製に関して計算した。全タンパク質の発現は、細胞面積掛ける全蛍光量値として定義される全強度または積分強度として記録された。300〜3000のグレイスケール範囲、及び0.4以上の形状因子の判定基準に基づいて背景を消去した。全強度データは、ウェル毎の全強度をWnt3a/アクチビンA陽性対照の平均全強度で割って正規化された複製セット毎の平均値及び標準偏差に関する正規化データを算出した。
表IVは、全スクリーニング結果をまとめて示している。表Vは、このスクリーニングのヒットの一覧である。強いヒットは、対照値の120%以上と定義され、中程度のヒットは、対照値の60〜120%の範囲内であると定義されている。有意な数の化合物が、このアッセイにおいて、両方の増幅反応を誘発している。同時に、Sox17及びHnf−3b転写因子のタンパク質の発現量で測定した場合、有意な数の化合物がこのアッセイにおいて分化を誘発している。
(実施例6)
プレートリーダーアッセイを用いて測定されたGSK−3β酵素活性の阻害剤がヒト胚性幹細胞の増殖に与える影響
ヒト胚性幹細胞(H9及びH1株)が実施例1に記載の通り維持された。平均して4日毎に継代させて、細胞コロニーを未分化多能性状態に維持した。継代を、37℃で、10〜30分間、コラゲナーゼ(1mg/mL、Sigma−Aldrich)の溶液に細胞培養物を曝露し、続いて、ピペットの先端で穏やかに掻き取り、細胞塊を回収することによって実施した。塊を沈殿させ、洗浄して、残留コラゲナーゼを除去した。ルーチン維持培養用に1:3の単層面積比、あるいは、直接アッセイ用に1:1の比で細胞塊を分割した。これらの実施例で使用したヒト胚性幹細胞株を50継代未満で維持し、正常核型の表現型と、マイコプラズマ汚染がないことに関してルーチン的に評価した。
プレートリーダーアッセイを用いて測定されたGSK−3β酵素活性の阻害剤がヒト胚性幹細胞の増殖に与える影響
ヒト胚性幹細胞(H9及びH1株)が実施例1に記載の通り維持された。平均して4日毎に継代させて、細胞コロニーを未分化多能性状態に維持した。継代を、37℃で、10〜30分間、コラゲナーゼ(1mg/mL、Sigma−Aldrich)の溶液に細胞培養物を曝露し、続いて、ピペットの先端で穏やかに掻き取り、細胞塊を回収することによって実施した。塊を沈殿させ、洗浄して、残留コラゲナーゼを除去した。ルーチン維持培養用に1:3の単層面積比、あるいは、直接アッセイ用に1:1の比で細胞塊を分割した。これらの実施例で使用したヒト胚性幹細胞株を50継代未満で維持し、正常核型の表現型と、マイコプラズマ汚染がないことに関してルーチン的に評価した。
アッセイで用いる細胞塊を、通常の培養培地中で均一に再懸濁させ、MATRIGELでコーティングされた96ウェルPackard VIEWPLATES(PerkinElmer)に100μL/ウェルの容量で播いた。8ng/mLのbFGFで補充されたMEF調整培地を、初期播種及び回収のために使用した。使用済みの培養培地を各ウェルから吸引し、同量の新しい培地と交換することで毎日の栄養補給を実施した。アッセイ期間中ずっと、プレートは加湿したボックスの中に入れられて37℃、5% CO2に保たれた。
各ウェルから培養培地を吸引し、続いてPBSで3回洗浄して、残留成長因子及び血清を除去して一次スクリーニングアッセイを開始した。0.5% FCS(HyClone)と100ng/mLのアクチビンA(R&D Biosystems)とで補充されたDMEM:F12基本培地(Invitrogen)と、10μMの試験化合物とを含有する、ウェルあたり80〜100μLの試験容量を加え戻した。陽性対象ウェルは、同じ基本培地を含有したが、10〜20ng/mLのWnt3a(R&D Biosystems)で置換した。陰性対照ウェルは、アクチビンAまたはWnt3aを有さない0.5% FCSを有する基本培地を含有した。スクリーニング化合物を三重で試験した。アッセイ2日目に、ウェルを吸引し、同一の溶液を再度供給した。3日目及び4日目に、2%FCSを有するDMEM:F12基本培地に維持された陰性対照ウェルを除いて、全アッセイウェルを吸引し、2% FCS及び100ng/mLのアクチビンAで補充されたDMEM:F12に変更された。
アッセイ4日目に、15〜20μLのMTS(Promega)を各ウェルに加え、プレートを37℃で、1.5〜4時間インキュベートした。Molecular Deviceの光分析装置のプレートリーダーを用いて、OD490での濃度測定値を測定した。複製セットの平均測定値を、標準偏差及び変動計数とともに算出した。実験ウェルを、Activin A/Wnt3a陽性対照と比較し、増殖の目安として、対照値の割合を計算した。
表VIは、全スクリーニング結果をまとめて示している。表VIIは、本スクリーニングのヒットの一覧である。強いヒットは、対照値の120%以上と定義され、中程度のヒットは、対照値の60〜120%の範囲内であると定義される。有意な数の化合物が、本アッセイ中、増幅反応を誘発している。
(実施例7)
GSK−3β酵素阻害剤がヒト胚性幹細胞の分化及び増殖に与える影響:リード化合物の用量漸増
一次スクリーニングで同定されたヒットの活性を確認し、用量漸増によって活性の範囲を更に分析することが重要であった。一次スクリーニングヒットの選択的なサブセットの新しいサンプルを乾燥粉末として入手し、可溶化して新しいストック試薬を作り、二次確認アッセイで希釈し、ヒト胚性幹細胞への影響を評価した。
GSK−3β酵素阻害剤がヒト胚性幹細胞の分化及び増殖に与える影響:リード化合物の用量漸増
一次スクリーニングで同定されたヒットの活性を確認し、用量漸増によって活性の範囲を更に分析することが重要であった。一次スクリーニングヒットの選択的なサブセットの新しいサンプルを乾燥粉末として入手し、可溶化して新しいストック試薬を作り、二次確認アッセイで希釈し、ヒト胚性幹細胞への影響を評価した。
2つのヒト胚性幹細胞(H1及びH9)の培養を実施例1に記載の通り培養した。細胞コロニーを、DMEM:F12で1:30に希釈されたMatrigel(商標)を用いてMatrigel(商標)(Invitrogen)でコーティングされたポリスチレンプラスチック上で未分化多能性状態のまま維持した。平均して4日毎に、酵素継代によって細胞を分割した。継代は、37℃で10〜60分間、コラゲナーゼ溶液(1mg/mL、Sigma−Aldrich)に細胞単層を曝露し、ピペットの先端で穏やかに掻き集めて細胞塊を回収することによって実施した。塊を重力により沈降させ、次いで洗浄して残留コラゲナーゼを除去した。細胞塊を、維持培養用に1:3の比で、またはその後のアッセイ用に1:1の比で分割した。ヒト胚性幹細胞株を、50継代未満で維持し、正常核型の表現型、及びマイコプラズマ汚染がないことに関してルーチン的に評価した。
アッセイ用の細胞の調製:アッセイで用いるH1またはH9ヒト胚性幹細胞株の細胞塊を、培養培地において均一に再懸濁し、Matrigel(商標)でコーティングされた96ウェルPackard VIEWPLATES(PerkinElmer)に100μL/ウェルの容量で播いた。8ng/mLのbFGFを添加したMEF調整培地を初期播種及び増殖に使用した。使用済みの培養培地を各ウェルから吸引し、同量の新しい培地と交換することで毎日の栄養補給を実施した。アッセイ開始の前に播種後1〜3日間、培養物を増殖させた。アッセイ期間中、プレートは加湿したボックスの中に入れられて37℃、5% CO2に保たれた。
化合物及びアッセイ培地の調製:一次スクリーニングで得たヒットのサブセットを、追跡調査及び後続の二次アッセイのために使用した。乾燥粉末として入手可能な20個の化合物を、DMSO中10mMのストックとして可溶化し、−20℃で脱水して使用するまで保管した。アッセイ直前に、化合物ストックを、0.5% FCS(HyClone)及び100ng/mLのActivin A(R&D Biosystems)で補充されたDMEM:F12基本培地(Invitrogen)で1:1000に希釈して10μMの試験化合物を作った。これを更に、0.5% FCS及び100ng/mLのActivin Aを有するDMEM:F12基本培地で連続して倍数希釈し、化合物毎に、7点希釈曲線を作製した。
二次スクリーニングアッセイ:アッセイは、各ウェルにおける細胞単層から培養培地を吸引し、続いてPBSで3回洗浄して残留成長因子及び血清を除去して開始された。0.5% FCSと、100ng/mLのActivin Aを有し、Wnt3aを有さない、異なる濃度の阻害剤化合物とを有する培地を含有するウェルあたり100μLの試験容量を加え戻した。陽性対照ウェルは、0.5% FCS及び20ng/mLのWnt3a(R&D Biosystems)を有するが、試験化合物のない状態の同一の基本培地を含有した。陰性対照ウェルは、0.5% FCSを有するが、Activin A、Wnt3aまたは試験化合物のない状態の同一の基本培地を含有した。アッセイ2日目に、アッセイウェルを吸引し、同一濃度の試験化合物または対照溶液を再度供給した。3日及び4日目に、全アッセイウェルを吸引し、試験化合物またはWnt3aの両方が存在しない状態で、2% FCS及び100ng/mLのActivin Aで補充されたDMEM:F12が供給された。並行陰性対照ウェルは、3日目及び4日目は2% FCSを有するDMEM:F12基本培地に維持された。
アッセイ評価:培養の最後に、96ウェルプレート中の細胞を、PBSで2回洗浄し、次いで室温で20分間、4%パラホルムアルデヒドで固定し、PBSで更に3回洗浄し、次いで、室温で20分間、0.5% Triton X−100で透過処理した。固定及び透過処理の後、細胞を再びPBSで3回洗浄し、次いで室温で30分間、PBS中において4%ニワトリ血清(Invitrogen)でブロックした。一次抗体(ヤギ抗ヒトSox17、R&D Systems)を、4%ニワトリ血清で1:100に希釈し、室温で1時間、細胞に加えた。Alexa Fluor 488共役二次抗体(ニワトリ抗ヤギIgG、Molecular Probes)をPBSで1:200に希釈し、細胞をPBSで3回洗浄した後、各ウェルに加えた。細胞核を対比染色するために、2μg/mLのHoechst 33342(Invitrogen)を、室温で10分間加えた。細胞をPBSで一度洗浄し、画像化のために、100μL/ウェルのPBS中に放置した。
細胞を、Hoechst 33342とAlexa Fluor 488で染色した細胞用の51008bs二色性を利用するIn Cell Analyzer 1000(GE Healthcare)を用いて撮像した。曝露時間を、陽性対照ウェルと、未処理陰性対照として、二次抗体のみ染色したウェルとを用いて最適化した。処理及び染色手順の間のあらゆる細胞消失を補償するために、1ウェルあたり15の領域を得た。ウェル毎の全細胞の数及び全Sox−17強度の測定値を、IN Cell Developer Toolbox 1.7(GE Healthcare)ソフトウェアを使用して得た。グレイスケール・レベル(基準線範囲100〜300)及び核サイズに基づいて、細胞核のセグメンテーションを決定した。複製データセット毎の平均値及び標準偏差を算出した。全Sox17タンパク質の発現は、細胞面積掛ける細胞の全蛍光量として定義される全強度又は積分強度として記録された。300〜3000のグレイスケール範囲、及び0.4以上の形状因子の判定基準に基づいて背景を消去した。全強度データは、ウェル毎の全強度をWnt3a/Activin A陽性対照の平均全強度で割って正規化された複製セット毎の平均値及び標準偏差に関する正規化データを算出した。
結果
この二次アッセイにおける用量漸増によって活性が確認され、かつ作用強度が測定された8つのGSK−3B酵素阻害剤に関する結果が示されている。示したデータは、細胞の数及びSox17に与える化合物の影響を示しており、それぞれのデータ点は二重セットからの平均であり、同一領域及びウェルからパラメータ毎に見つけ出された。本実施例において、Sox17の発現は、胚体内胚葉分化を示している。H1ヒト胚性幹細胞株を用いた、細胞数とSox17強度に関する結果をそれぞれ表VIII及びIXで示す。H9ヒト胚性幹細胞株に関する結果を表X及びXIで示す。陽性対照値は、細胞数とSox17強度に関して1.000に正規化された。陰性対照値は、両方の細胞株で、細胞数は0.388未満であり、Sox17強度は0.065未満であった。両方のヒト胚性幹細胞株を比較し、各化合物の用量漸増を含む、これらのデータの図式表現が、図1〜8に示されている。細胞数をパネルAに示し、Sox17強度をパネルBに示す。これらのデータは、各化合物が、hES細胞増殖及び胚体内胚葉分化を促進し、最適な範囲の活性を同定可能であることを確認している。
この二次アッセイにおける用量漸増によって活性が確認され、かつ作用強度が測定された8つのGSK−3B酵素阻害剤に関する結果が示されている。示したデータは、細胞の数及びSox17に与える化合物の影響を示しており、それぞれのデータ点は二重セットからの平均であり、同一領域及びウェルからパラメータ毎に見つけ出された。本実施例において、Sox17の発現は、胚体内胚葉分化を示している。H1ヒト胚性幹細胞株を用いた、細胞数とSox17強度に関する結果をそれぞれ表VIII及びIXで示す。H9ヒト胚性幹細胞株に関する結果を表X及びXIで示す。陽性対照値は、細胞数とSox17強度に関して1.000に正規化された。陰性対照値は、両方の細胞株で、細胞数は0.388未満であり、Sox17強度は0.065未満であった。両方のヒト胚性幹細胞株を比較し、各化合物の用量漸増を含む、これらのデータの図式表現が、図1〜8に示されている。細胞数をパネルAに示し、Sox17強度をパネルBに示す。これらのデータは、各化合物が、hES細胞増殖及び胚体内胚葉分化を促進し、最適な範囲の活性を同定可能であることを確認している。
(実施例8)
GSK−3β酵素阻害剤が胚体内胚葉に関連した追加のマーカーの発現に与える影響
リード化合物は、転写因子Sox17に加えて、胚体内胚葉分化を示す他のマーカーも誘導可能であることを例証することが重要であった。CXCR4、表面受容体タンパク質、及び、胚体内胚葉分化にも関連した転写因子であるHNF−3βの発現を促進する能力に関して、ヒットの選択サブセットを試験した。
GSK−3β酵素阻害剤が胚体内胚葉に関連した追加のマーカーの発現に与える影響
リード化合物は、転写因子Sox17に加えて、胚体内胚葉分化を示す他のマーカーも誘導可能であることを例証することが重要であった。CXCR4、表面受容体タンパク質、及び、胚体内胚葉分化にも関連した転写因子であるHNF−3βの発現を促進する能力に関して、ヒットの選択サブセットを試験した。
アッセイ用の細胞の調製:アッセイで使用するH1ヒト胚性幹細胞株からの細胞塊を、培養培地で均等に再懸濁し、MATRIGEL(商標)でコーティングされた(1:30希釈物)6ウェルプレート(Corning)に2mL/ウェルの容量で播いた。8ng/mLのbFGFを添加したMEF調整培地を最初の播種及び増殖に使用した。使用済みの培養培地を各ウェルから吸引し、同量の新しい培地と交換することで毎日の栄養補給を実施した。アッセイ開始前に、播種後1〜3日間、培養物を増殖させた。プレートは、アッセイ期間中、37℃、5% CO2に保たれた。
化合物とアッセイ培地の調製:一次スクリーニングで得た7つのヒットのサブセットを、追跡調査及び後続の二次アッセイに使用した。適切な化合物を、DMSO中10mMのストックとして可溶化し、使用まで−20℃で脱水し保管した。アッセイ直前に、0.5% FCS(HyClone)及び100ng/mLのActivin A(R&D Biosystems)で補充されたDMEM:F12基本培地(Invitrogen)において、化合物のストックを1μM〜5μMの範囲の最終濃度に希釈した。
アッセイ:アッセイは、各ウェルの細胞単層から培養培地を吸引して、続いてPBSで3回洗浄して、残留成長因子と血清を除去して開始した。0.5% FCSと、100ng/mLのActivin Aを有し、Wnt3aを有さない異なる濃度の阻害化合物とで補充された培地を含有するウェルあたり2mLの試験容量を加え戻した。陽性対照ウェルは、100ng/mLのActivin Aと20ng/mLのWnt3a(R&D Biosystems)と0.5% FCSとを有するが試験化合物の存在しない状態の同一の基本培地を含有した。陰性対照ウェルは、0.5% FCSを有するが、Activin A、Wnt3aまたは試験化合物が存在しない状態の基本培地を含有した。アッセイ2日目に、アッセイウェルを吸引し、同一濃度の試験化合物または対照溶液を再度供給した。3日及び4日目に、全アッセイウェルを吸引し、試験化合物またはWnt3aの両方が存在しない状態で、2% FCSと100ng/mLのActivin Aで補充されたDMEM:F12が供給された。並行陰性対照ウェルは、3日及び4日目は、2%FCSを有するDMEM:F12基本培地に維持された。
アッセイ評価:培養の最後に、細胞単層をPBSで洗浄し、TrypLE(商標)Express溶液(Invitrogen,CA)で5分間インキュベートすることによって、培養プレートから回収した。細胞をMEF調整培地で再懸濁し、2つの等しいサンプルに分割した。サンプルの1セットを種々の蛍光標識化抗体で更に染色し、フローサイトメトリー(FACS)分析を施した。サンプルの第2の並列セットに定量PCRを施した。
FACS分析を受けた細胞をPBSで洗浄し、PBS及びBD FACS染色緩衝液で希釈した0.125%ヒトγ−グロブリン(Simga cat# G−4386)の中で4℃で15分間ブロックした。細胞の分液(それぞれおよそ105細胞)を、蛍光タグに直接結合され、かつCD9 PE(BD#555372)、CD99 PE(Caltag#MHCD9904)またはCXCR−4 APC(R&D Systems cat# FAB173A)に対する特異性を有する抗体で、4℃で30分間染色した。BD FACS染色緩衝液中の一連の洗浄の後、生存率を評価するために、細胞を7−AAD(BD#559925)で染色して、BD FACS Array装置(BD Biosciences)上で、少なくとも10,000の事象を回収して分析した。PE及びAPCの両方に対するマウスIgG1kイソタイプ対照抗体を使用して、陽性細胞の割合をゲートした。
定量PCR用の細胞を、RNAを抽出し、精製し、かつcDNA合成するために処理した。RNAサンプルを、エタノール−含有、高塩濃度緩衝液の存在下、シリカゲル膜(Rneasyミニキット、Qiagen,CA)に結合させた後、洗浄して混入物を除去することにより精製した。RNAを、TURBO DNA−フリーキット(Ambion,Inc.)を用いて更に精製し、高品質RNAを水中に溶出した。収率及び純度を分光光度計のA260及びA280の測定値によって評価した。Applied Biosystems,Inc.(ABI,CA)製の大容量cDNAアーカイブキットを用いて精製したRNAからcDNAコピーを作製した。
特に明記しない限り、リアルタイムPCR増幅及び定量化のための全ての試薬はABIから購入した。ABI PRISM 7900 Sequence Detection Systemを用いてリアルタイムPR反応を行った。20ngの逆転写RNAと共に、TAQMAN UNIVERSAL PCR MASTER MIX(ABI,CA)を、20μLの全反応容量で使用した。各cDNAサンプルを2回使用して、ピペッティング誤差に関して補正した。プライマーとFAM−標識TAQMANプローブを、200nMの濃度にて使用した。各標的遺伝子に対する発現レベルを、ABIによって先に開発された、ヒトグリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ(GAPDH)内在性対照を用いて正規化した。プライマー及びプローブの組合せを次に示す。CXCR4(Hs00237052)、GAPDH(4310884E)、HNF3b(Hs00232764)、SOX17(probe part # 450025、forward and reverse part # 4304971)。
最初50℃で2分間、次いで95℃で10分間のインキュベーションの後、サンプルを2段階、即ち、95℃で15秒間の変性工程と、その後60℃で1分間のアニーリング/伸張工程と、で40回サイクルした。GENEAMP 7000 Sequence Detection Systemソフトウェアを用いてデータ解析を実施した。各プライマー/プローブの組合せについて、増幅の指数関数領域の中央において蛍光強度が特定の値に到達したサイクル数としてのCt値を決定した。比較Ct法を使用して、相対的な遺伝子発現レベルを算出した。簡潔に述べると、各cDNAサンプルに関して、対象とする遺伝子のCt値から内在性対照Ct値を減算して、デルタCt値(ΔCt)を得た。増幅は100%効率であると仮定し、標的の正規化した量を2−ΔCtとして算出した。最終的なデータを、標準物質サンプルに関して表した。
結果
図9は、種々のGSK3阻害剤で処理した後に、CXCR4表面受容体を発現している陽性細胞の割合のFACS分析を示している。未処理の細胞集団(陰性対照)、またはActivin A及びWnt3で処理した細胞(陽性対照)に対する各化合物の1μM〜5μMの範囲の2種類の濃度が示されている。図10のパネルa、b及びcは、胚体内胚葉のマーカーであるとも考えられる、CXCR4、Sox17及びHNF3βに関するリアルタイムPCRデータを示している。FACS及びリアルタイムPCR分析は、未処理の対照細胞に関して、分化した細胞ではこれらのマーカーのそれぞれの有意な増加が観察されることを実証している。一部の例では、これらの胚体内胚葉マーカーの発現レベルは、陽性対照と同等であり、分化のこの段階において、GSK3阻害剤がWnt3aの代わりになり得ることを実証している。
図9は、種々のGSK3阻害剤で処理した後に、CXCR4表面受容体を発現している陽性細胞の割合のFACS分析を示している。未処理の細胞集団(陰性対照)、またはActivin A及びWnt3で処理した細胞(陽性対照)に対する各化合物の1μM〜5μMの範囲の2種類の濃度が示されている。図10のパネルa、b及びcは、胚体内胚葉のマーカーであるとも考えられる、CXCR4、Sox17及びHNF3βに関するリアルタイムPCRデータを示している。FACS及びリアルタイムPCR分析は、未処理の対照細胞に関して、分化した細胞ではこれらのマーカーのそれぞれの有意な増加が観察されることを実証している。一部の例では、これらの胚体内胚葉マーカーの発現レベルは、陽性対照と同等であり、分化のこの段階において、GSK3阻害剤がWnt3aの代わりになり得ることを実証している。
(実施例9)
GSK−3β酵素阻害剤が膵臓内胚葉の形成に与える影響
胚体内胚葉の誘導の間にGSK3β阻害剤で処理することが、例えば、膵臓内胚葉のような他の細胞型のその後の分化を阻害しないことを実証することが重要であった。ヒットの選択サブセットを、膵臓内胚葉に関連する鍵となる転写因子であるPDX1とHNF6の発現を促進する能力に関して試験した。
GSK−3β酵素阻害剤が膵臓内胚葉の形成に与える影響
胚体内胚葉の誘導の間にGSK3β阻害剤で処理することが、例えば、膵臓内胚葉のような他の細胞型のその後の分化を阻害しないことを実証することが重要であった。ヒットの選択サブセットを、膵臓内胚葉に関連する鍵となる転写因子であるPDX1とHNF6の発現を促進する能力に関して試験した。
ヒト胚性幹細胞(H1及びH9株)の維持を実施例1に記載の通り実施した。細胞コロニーを、平均して4日毎に継代させて、未処理多能性状態に維持した。継代を、細胞培養物を、37℃で10〜30分間、コラゲナーゼ溶液(1mg/mL;Sigma−Aldrich)に曝露することと、続いてピペットの先端で穏やかに掻き取り、細胞塊を回収することと、によって実施した。塊は重力により沈降させ、洗浄して残留コラゲナーゼを除去した。細胞塊を、常用維持培養用に1:3の比で、または後続アッセイ用に1:1の比で分割した。ヒト胚性幹細胞株を、50継代未満で維持し、正常核型の表現型と、マイコプラズマ汚染がないことに関してルーチン的に評価した。
アッセイの細胞調製:アッセイで使用するH1ヒト胚性幹細胞株の細胞塊を培養培地中で均一に再懸濁し、Matrigel(商標)でコーティングされた(1:30希釈)24ウェルプレート(黒色ウェル:Arctic White)に1mL/ウェルの容量で播いた。8ng/mLのbFGFを添加したMEF調整培地を最初の播種及び増殖に使用した。2回目の実験において、H9株からのhES細胞の塊を、マイトマイシンC(Sigma Chemical Co)で処理することによって予め不活化したマウス胚性フィーダー(MEF)層上の96ウェルプレートに播いた。MEF単層上のhES細胞の培養培地は、最小必須アミノ酸(Invitrogen)、L−グルタミン及び2−メルカプトエタノールで補充された20% Knockout Serum Replacer(Invitrogen)を有するDMEM:F12で構成された。使用済みの培養培地を各ウェルから吸引し、同量の新しい培地と交換することで毎日の栄養補給を実施した。培養物を、アッセイを開始する前に、播種後1〜3日増殖させた。プレートは、アッセイ期間中、37℃、5% CO2にて保たれた。
化合物及びアッセイ培地の調製:一次スクリーニングで得た8つのヒットのサブセットを、追跡調査及び後続の二次アッセイに使用した。適切な化合物を、DMSO中10mMのストックとして可溶化し、−20℃で脱水して使用まで保管した。アッセイ直前、化合物ストックを添加物を有する基本培地で1μM〜5μMの範囲の最終濃度に希釈した。
アッセイ:本アッセイにおいて、GSK3阻害剤は、胚体内胚葉分化工程の1日及び2日目のみにWnt3aの代わりに含められた。Matrigel(商標)上の胚性幹細胞培養物を、各ウェルの細胞単層から培養培地を吸引し、続いてPBSで3回洗浄して残留成長因子と血清を除去することによって、実施例7及び8に記載の通りに開始した。胚体内胚葉へ分化させるために、0.5% FCSを有するDMEM:F12培地と、100ng/mLのActivin Aを有しWnt3aを有さない異なる濃度の阻害化合物とを含有する試験容量(24ウェルプレートに関してはウェルあたり0.5mL、96ウェルプレートに関してはウェルあたり100μL)を加え戻した。陽性対照ウェルは、0.5% FCSと100ng/mLのActivin Aと20ng/mLのWnt3a(RD Biosystems)とを有するが試験化合物がない状態の同じ基本培地を含有した。陰性対照ウェルは、0.5% FCSを有するが、Activin A、Wnt3a、又は試験化合物のない状態の同じ基本培地を含有した。アッセイ2日目に、アッセイウェルを吸引し、同一濃度の試験化合物または対照溶液を再度供給した。3日及び4日目に、全アッセイウェルを吸引し、試験化合物またはWnt3aの両方の存在しない状態で、2% FCS及び100ng/mLのActivin Aで補充されたDMEM:F12が供給された。並行陰性対照ウェルは、3日及び4日目は、2% FCSを有するDMEM:F12基本培地に維持された。膵臓内胚葉へ分化させるために、細胞を3日間処理し、2% FCSと、0.25μMのKAADシクロパミン(EMD Biosciences)と、20ng/mLのFGF7(RD Biosystems)とを含有するDMEM:F12基本培地を毎日供給した。その後、細胞を更に4日間処理し、1% B27(Invitrogen)と、0.25μMのKAADシクロパミンと、2μMのレチノイン酸(RA:Sigma−Aldrich)と、20ng/mLのFGF7と、を含有する、DMEM:F12を毎日供給した。並行陰性対照ウェルは、2% FCS(段階2)または1% B27(段階3)を有し、任意の他の添加物を有さないDMEM:F12基本培地にずっと維持された。
H9ヒト胚性細胞の並行培養物をMEFフィーダー層の上で増殖させ、膵臓内胚葉に分化させた。胚体内胚葉分化は、異なる濃度の阻害剤化合物と100ng/mLのActivin Aと共に、1日目は血清を含有せず、2日及び3日目は0.2% FCSを含油するRPMI−1640(Invitrogen)からなる培地で細胞を培養することによって達成された。陽性対照ウェルは、100ng/mLのActivin A及び20ng/mLのWnt3a(R&D Biosystems)を有するが、試験化合物が存在しない状態の(血清を有する、または有さない)同一の基本培地を含有した。陰性対照ウェルは、Activin A、Wnt3aまたは試験化合物の存在しない状態で、血清を有する、または有さない同一の基本培地を含有した。アッセイ2日目に、アッセイウェルを吸引し、同一濃度の試験化合物または対照溶液を再度供給した。3日目に、全アッセイウェルを吸引し、試験化合物及びWnt3aの両方が存在しない状態で、2% FCS及び100ng/mLのActivin Aで補充されたRPMI−1640が供給された。並行陰性対照ウェルは、3日目は2% FCSを有するRPMI−1640基本培地に維持された。細胞を4日間処理し、2% FCSと0.25mMのKAADシクロパミン(EMD Biosciences)と、50ng/mLのFGF10(R&D Biosystems)とを含有するRPMI−1640基本培地を毎日供給することによって、細胞を膵臓内胚葉に分化させた。続いて、細胞を3日間処理し、1% B27(Invitrogen)と、0.25mMのKAADシクロパミンと、2mMのレチノイン酸(RA、Sigma−Aldrich)と、50ng/mLのFGF10と、を含有する、RPMI−1640を毎日供給した。並行陰性対照ウェルは、2% FCS(段階2)または1% B27(段階3)を有するが、任意の他の添加物を有さないRPMI−1640基本培地にずっと維持された。
アッセイ評価:分化の最後に、細胞を、リアルタイムPCRによって、実施例8に記載の通り遺伝子発現に関して試験した。高含量蛍光染色のため、96ウェルプレートの細胞を、PBSで2回洗浄し、次いで室温で20分間、4%パラホルムアルデヒドで固定し、PBSで更に3回洗浄し、次いで室温で20分間、0.5% Triton X−100で透過処理した。固定及び透過処理後、細胞を再びPBSで3回洗浄し、室温で30分間、PBS中において4%ニワトリ血清(Invitrogen)でブロックした。一次抗体(ヤギ抗ヒトPdx1、Santa Cruz)を、4%ニワトリ血清で1:100に希釈し、室温で2時間細胞に加えた。Alexa Fluor 488共役二次抗体(ニワトリ抗ヤギIgG、Molecular Probes)をPBSで1:200に希釈し、細胞をPBSで3回洗浄した後、各ウェルに加えた。細胞核を対比染色するために、2μg/mLのHoechst 33342(Invitrogen)を、室温で10分間加えた。細胞をPBSで一度洗浄し、画像化のために、100μL/ウェルのPBS中に放置した。
Hoechst 33342及びAlexa Fluor 488で染色した細胞の51008bs二色性を利用するIn Cell Analyzer 1000(GE Healthcare)を用いて細胞を撮像した。曝露時間を、陽性対照ウェルと、二次抗体のみで染色したウェルを用いて最適化した。処理及び染色手順の間のあらゆる細胞消失を補償するために、1ウェルあたり15の領域を得た。ウェル毎の全細胞数及び全Pdx1強度の測定値を、IN Cell Developer Toolbox 1.7(GE Healthcare)ソフトウェアを使用して得た。グレイスケール・レベル(基準線範囲100〜300)及び核サイズに基づいて、細胞核のセグメンテーションを決定した。各複製データセットに関して平均値及び標準偏差を算出した。全Pdx1タンパク質の発現は、細胞面積掛ける細胞の全蛍光量値として定義される全強度または積分強度として記録された。300〜3000のグレイスケール範囲の判定基準に基づいて背景を消去した。全強度データは、ウェル毎の全強度をWnt3a/Activin A陽性対照の平均全強度で割って正規化された。複製セット毎の平均値及び標準偏差に関する正規化データを算出した。
定量PCR用の細胞をRLT緩衝液(Qiagen)に溶解し、次いでRNAを抽出し、精製し、かつcDNA合成のために処理した。RNAサンプルを、エタノール−含有、高塩濃度緩衝液の存在下、シリカゲル膜(Rneasyミニキット、Qiagen,CA)に結合させた後、混入物を洗浄することにより精製した。RNAを、TURBO DNA−フリーキット(Ambion,Inc.)を用いて更に精製し、次いで高品質RNAを水中に溶出した。収率及び純度を、分光光度計のA260及びA280測定値によって評価した。Applied Biosystems,Inc.(ABI,CA)製の大容量cDNAアーカイブキットを用いて、精製したRNAからcDNAコピーを作製した。
特に明記しない限り、リアルタイムPCR増幅及び定量化のための全ての試薬をABIから購入した。ABI PRISM 7900 Sequence Detection Systemを用いてリアルタイムPR反応を実施した。TAQMAN UNIVERSAL PCR MASTER MIXを、20ngの逆転写RNAとともに20μLの総反応容量にて使用した。各cDNAサンプルを2回使用して、ピペッティング誤差に関して補正した。プライマーとFAM−標識TAQMANプローブを、200nMの濃度で使用した。各標的遺伝子に関する発現レベルを、ABIによって以前開発された、ヒトグリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ(GAPDH)内在性対照を用いて正規化した。プライマーとプローブの組合せを以下の通り記載する。PDX1(Hs00236830_m1)、GAPDH(4310884E)及びHNF6(Hs00413554_m1)。
最初50℃で2分間、次に95℃で10分間のインキュベーションの後、サンプルを2段階、すなわち、95℃で15秒間の変性工程と、その後の60℃で1分間のアニーリング/伸張工程とで、40回サイクルした。GENEAMO7000 Sequence Detection Systemソフトウェアを用いてデータ解析を実施した。各プライマー/プローブの組合せについて、増幅の指数関数領域の中央において蛍光強度が特定の値に到達したサイクル数としてのCt値を決定した。比較Ct法を使用して、相対的な遺伝子発現レベルを算出した。簡潔に述べると、各cDNAサンプルに関して、対象とする遺伝子のCt値から内在性対照のCt値を減算して、デルタCt値(ΔCt)を得た。増幅は100%効率であると仮定し、標的の正規化した量を2−ΔCtとして算出した。最終的なデータを、標準物質サンプルに関して表した。
結果
8つのGSK−3β酵素阻害剤に関する結果が示されている。高含量分析からの図11に示されたデータは、H1 hES細胞株の細胞数(パネルA)とPdx1強度(パネルB)に与える影響を示しており、それぞれのデータ点は、二重サンプルセットからの平均であり、同一領域及びウェルから、パラメータ毎に見つけ出された。リアルタイムPCRからの図12に示されたデータは、これらの小分子阻害剤が2つの転写因子であるPdx1及びHNF6の誘導発現に与える影響を示している。これらの実施例において、Pdx1及びHNF6の発現は、膵臓内胚葉分化を示している。これらのアッセイのGSK3β阻害剤化合物が、細胞系列へのコミットメントの早期段階中にWnt3aの代替となることができ、得られた細胞は、分化の続いて起こる後期段階中に膵臓内胚葉を形成する能力を維持する。
8つのGSK−3β酵素阻害剤に関する結果が示されている。高含量分析からの図11に示されたデータは、H1 hES細胞株の細胞数(パネルA)とPdx1強度(パネルB)に与える影響を示しており、それぞれのデータ点は、二重サンプルセットからの平均であり、同一領域及びウェルから、パラメータ毎に見つけ出された。リアルタイムPCRからの図12に示されたデータは、これらの小分子阻害剤が2つの転写因子であるPdx1及びHNF6の誘導発現に与える影響を示している。これらの実施例において、Pdx1及びHNF6の発現は、膵臓内胚葉分化を示している。これらのアッセイのGSK3β阻害剤化合物が、細胞系列へのコミットメントの早期段階中にWnt3aの代替となることができ、得られた細胞は、分化の続いて起こる後期段階中に膵臓内胚葉を形成する能力を維持する。
(実施例10)
GSK−3β酵素阻害剤が膵臓内胚葉細胞の形成に与える影響
胚体内胚葉の誘導の間にGSK3β阻害剤で処理することが、例えば、膵臓内分泌細胞、またはインスリン産出細胞のような、他の細胞型のその後の分化を阻害しなかったことを実証することが重要であった。ヒットの選択サブセットを、膵臓ホルモンの発現を促進する能力に関して試験した。
GSK−3β酵素阻害剤が膵臓内胚葉細胞の形成に与える影響
胚体内胚葉の誘導の間にGSK3β阻害剤で処理することが、例えば、膵臓内分泌細胞、またはインスリン産出細胞のような、他の細胞型のその後の分化を阻害しなかったことを実証することが重要であった。ヒットの選択サブセットを、膵臓ホルモンの発現を促進する能力に関して試験した。
アッセイ用の細胞調製:(96ウェルプレート及び24ウェルプレート上で培養した)実施例9に記載した方法に従って得た膵臓内胚葉細胞を、続いて、細胞を膵臓ホルモン発現細胞に分化させる薬剤にさらした。
MATRIGEL(商標)上のH1ヒト胚性幹細胞株の培養物のアッセイを、各ウェルの細胞単層から培養培地を吸引し、続いて、PBSで3回洗浄して、残留成長因子及び血清を除去することによって、実施例7〜9に記載の通り開始した。胚体内胚葉へ分化させるために、0.5% FCSを有する培地と、100ng/mLのActivin Aを有し、Wnt3aを有さない、異なる濃度の阻害剤化合物とを含有する試験容量(24ウェルプレートに関してはウェルあたり0.5mL、96ウェルプレートに関してはウェルあたり100μL)を加えた。陽性対照ウェルは、0.5% FCSと100ng/mLのActivin A及び20ng/mLのWnt3a(R&D Biosystems)を有するが、試験化合物が存在しない状態の同一の基本培地を含有した。陰性対照ウェルは、0.5% FCSを有するが、Activin A、Wnt3aまたは試験化合物が存在しない状態の同一の基本培地を含有した。アッセイ2日目に、アッセイウェルを吸引し、同一濃度の試験化合物または対照溶液を再度供給した。3日、4日及び5日目に、全アッセイウェルを吸引し、試験化合物またはWnt3aの両方が存在しない状態で、2%FCS及び100ng/mLのActivin Aで補充されたDMEM:F12が供給された。並行陰性対照ウェルは、3日、4日及び5日目は、2% FCSを有するDMEM:F12基本培地に維持された。膵臓内胚葉へ分化させるために、細胞を3日間処理し、0.25μMのKAAシクロパミン(EMD Biosciences)と20ng/mLのFGF7(R&D Biosystems)を有する2% FCSを含有するDMEM:F12基本培地を毎日供給した。続いて、細胞を4日間処理し、1% B27(Invitrogen)と、0.25μMのKAADシクロパミンと、2μMのレチノイン酸(RA:Sigma−Aldrich)と、20ng/mLのFGF7と、を含有する、DMEM:F12を毎日供給した。段階2及び3の間の並行陰性対照ウェルは、2% FCSまたは1% B27を有するが、任意の他の添加物を有さないDMEM:F12基本培地にずっと維持された。膵臓内胚葉の形成の後、細胞を更に6日間継続して処理し、1% B27と、1μMのDAPT(ガンマセクレターゼ阻害剤、EMD Biosciences)と50ng/mLのExendin 4(Sigma−Aldrich)とを含有するDMEM:F12基本培地を毎日供給した。次に、細胞を別の3日間継続して処理し、1% B27と、50ng/mLのExendin 4と、50ng/mLのIGF(R&D Biosystems)と、50ng/mLのHGF(R&D Biosystems)と、を含有する、DMEM:F12基本培地を毎日供給した。並行陰性対照ウェルは、1% B27を有するが、任意の他の添加物を有さない、DMEM:F12基本培地にずっと維持された。
アッセイ評価:培養の最後に、高含量分析またはリアルタイムPCRによって評価するために、上述の実施例7及び8と同様に細胞を処理した。
高含量蛍光染色のために、96ウェルプレートの細胞を、PBSで2回洗浄し、次いで室温で20分間、4%パラホルムアルデヒドで固定し、PBSで更に3回洗浄し、次いで室温で20分間、0.5% Triton X−100で透過処理した。固定及び透過処理後、細胞をPBSで再び3回洗浄し、室温で30分間、PBSにおいて4%ニワトリ血清(Invitrogen)でブロックした。一次抗体(モルモット抗ブタインスリン、ヒトインスリンとの交差反応性、DakoCytomation)を、4%ヤギ血清で1:500に希釈し、室温で1時間細胞に加えた。細胞をPBSで3回洗浄し、次いで4%ヤギ血清で1:100に希釈したAlexa Fluor 488共役二次抗体(ヤギ抗モルモットIgG、Molecular Probes)で染色した。細胞核を対比染色するために、2μg/mLのHoechst 33342(Invitrogen)を室温で10分間加えた。細胞をPBSで1回洗浄し、画像化のために、100μL/ウェルのPBS中に放置した。
Hoechst 33342及びAlexa Fluor 488で染色した細胞用51008bs二色性を利用するIN Cell Analyzer 1000(GE Healthcare)を用いて細胞を画像化した。曝露時間を、陽性対照ウェルと、二次抗体のみで染色したウェルを用いて最適化した。処理及び染色手順の間のあらゆる細胞消失を補償するために、1ウェルあたり15の領域を得た。ウェル毎の全細胞数及び全インスリン強度の測定値を、IN Cell Developer Toolbox 1.7(GE Healthcare)ソフトウェアを使用して得た。グレイスケール・レベル(基準線範囲100〜300)及び核サイズに基づいて、細胞核のセグメンテーションを決定した。複製データセット毎の平均値及び標準偏差を算出した。全インスリンタンパク質の発現は、細胞の全蛍光量掛ける細胞面積として定義される全強度または積分強度として報告された。300〜3000のグレイスケール範囲の判定基準に基づいて背景を消去した全強度データは、ウェル毎の全強度をWnt3a/Activin A陽性対照の平均全強度で割ることによって正規化された。三重セット毎の平均値及び標準偏差に関する正規化データが計算された。
定量PCR用の細胞をRLT緩衝液(Qiagen)で溶解し、次いでRNAを抽出し、精製し、かつcDNAを合成するために処理した。RNAサンプルを、エタノール−含有、高塩濃度緩衝液の存在下、シリカゲル膜(RNeasyミニキット、Qiagen,CA)に結合させた後、混入物を洗浄することにより精製した。RNAを、TURBO DNA−フリーキット(Ambion,INC)を用いて更に精製し、高品質RNAを水中に溶出した。収率と純度を、分光光度計のA260とA280測定値によって評価した。Applied Biosystems,Inc.(ABI,CA)製の大容量cDNAアーカイブキットを用いて精製RNAからcDNAコピーを作製した。
特に明記しない限り、リアルタイムRCR増幅と定量化のための全ての試薬をABIより購入した。ABI PRISM(登録商標)7900 Sequence Detection Systemを使用して、リアルタイムPCR反応を行った。TAQMAN(登録商標)UNIVERSAL PCR MASTER MIX(登録商標)(ABI,CA)を、20ngの逆転写RNAと共に、20μLの全反応容量で使用した。各cDNAサンプルを2回使用して、ピペッティング誤差に関して補正した。プライマー及びFAM−標識TAQMAN(登録商標)プローブを200nMの濃度で使用した。各標的遺伝子に対する発現レベルを、ABIによって以前開発されたヒトグリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ(GAPDH)内在性対照を用いて正規化した。プライマー及びプローブの組合せを以下の通り記載する。PDX1(Hs00236830_m1)、インスリン(Hs00355773)及びGAPDH(4310884E)。
最初50℃で2分間、次いで95℃で10分間でのインキュベーションの後、サンプルを2段階、すなわち、95℃で15秒間の変性工程と、続いて60℃で1分間のアニーリング/伸張工程とで、40回サイクルした。GENEAMP(登録商標)7000 Sequence Detection Systemソフトウェアを使用してデータ解析を行った。プライマー/プローブの組合せ毎に、増幅の指数関数領域の中央において蛍光強度が特定の値に到達したサイクル数としてのCt値を決定した。比較Ct法を使用して、相対的な遺伝子発現レベルを算出した。簡潔に述べると、各cDNAサンプルに関して、対象とする遺伝子のCt値から内在性対照のCt値を減算して、デルタCt値(ΔCt)を得た。増幅は100%効率であると仮定し、標的の正規化した量を2-ΔCtとして算出した。最終的なデータを、標準物質サンプルに関して表した。
結果
8つのGSK−3B酵素阻害剤に関する結果が示されている。高含量分析からの図13に示されるデータは、H1 hES細胞株の細胞数(パネルA)及びインスリン強度(パネルB)に与える化合物の影響を示しており、それぞれのデータ点は、三重セットからの平均である、同一領域及びウェルからパラメータ毎に見つけ出された。リアルタイムPCRからの図14に示されるデータは、Pdx1及びインスリンに対する化合物の影響を示している。これらの実施例において、Pdx1とインスリン発現は、膵臓内胚葉分化と、ホルモン陽性細胞の生成を示している。これらのアッセイの選択GSK3β阻害剤化合物が、インスリン免疫染色とリアルタイムPCRの両方から明らかなように、細胞系列へのコミットメントの早期段階中に、Wnt3aの代替となることができ、分化の続いて起こる後期段階中に、膵臓β細胞の形成を誘導し維持することが可能である。
8つのGSK−3B酵素阻害剤に関する結果が示されている。高含量分析からの図13に示されるデータは、H1 hES細胞株の細胞数(パネルA)及びインスリン強度(パネルB)に与える化合物の影響を示しており、それぞれのデータ点は、三重セットからの平均である、同一領域及びウェルからパラメータ毎に見つけ出された。リアルタイムPCRからの図14に示されるデータは、Pdx1及びインスリンに対する化合物の影響を示している。これらの実施例において、Pdx1とインスリン発現は、膵臓内胚葉分化と、ホルモン陽性細胞の生成を示している。これらのアッセイの選択GSK3β阻害剤化合物が、インスリン免疫染色とリアルタイムPCRの両方から明らかなように、細胞系列へのコミットメントの早期段階中に、Wnt3aの代替となることができ、分化の続いて起こる後期段階中に、膵臓β細胞の形成を誘導し維持することが可能である。
(実施例11)
膵臓内分泌細胞の形成に与えるGSK−3β酵素阻害剤の相加効果
細胞運命決定の複数段階の間に添加される場合は、GSK3β阻害剤で処理することにより膵臓β細胞の分化を改善することができることを証明することが重要であった。ヒットの選択サブセットを、膵臓ホルモン陽性細胞と関連したインスリンの発現を促進するために逐次定期的な添加によって試験した。
膵臓内分泌細胞の形成に与えるGSK−3β酵素阻害剤の相加効果
細胞運命決定の複数段階の間に添加される場合は、GSK3β阻害剤で処理することにより膵臓β細胞の分化を改善することができることを証明することが重要であった。ヒットの選択サブセットを、膵臓ホルモン陽性細胞と関連したインスリンの発現を促進するために逐次定期的な添加によって試験した。
アッセイ用の細胞の調製:アッセイ用の細胞調製:(96ウェルプレート上で培養した)実施例9及び10で記載した方法に従って得た膵臓内胚葉細胞を、続いて、細胞を膵臓ホルモン発現細胞へ分化させる薬剤にさらした。
MATRIGEL(商標)上のH1ヒト胚性幹細胞株の培養物のアッセイを、各ウェルの細胞単層から培養培地を吸引し、続いてPBSで3回洗浄して残留成長因子と血清を除去することによって、実施例7〜9に記載の通り開始した。胚体内胚葉へ分化させるために、0.5% FCSを有する培地と、100ng/mLのActivin Aを有し、Wnt3aを有さない異なる濃度の阻害剤化合物と、を含有する、試験容量(96ウェルプレートに関してはウェルあたり100μL)を添加した。陽性対照ウェルは、試験化合物が存在しない状態で、100ng/mLのActivin A及び20ng/mLのWnt3a(R&D Biosystems)を有する、同一の基本培地と、0.5% FCSと、を含有した。陰性対照ウェルは、Activin A、Wnt3aまたは試験化合物の存在しない状態で、0.5% FCSを有する同一の基本培地を含有した。アッセイ2日目に、アッセイウェルを吸引し、同一濃度の試験化合物または対照溶液を再度供給した。3日、4日及び5日目に、全アッセイウェルを吸引し、試験化合物またはWnt3aの両方の存在しない状態で、2% FCSと100ng/mLのActivin Aで補充されたDMEM:F12が供給された。並行陰性対照ウェルは、3日、4日及び5日目は2% FCSを有するDMEM:F12基本培地に維持された。膵臓内胚葉へ分化させるために、細胞を3日間処理し、2% FCSと、0.25μMのKAADシクロパミン(EMD Biosciences)と、20ng/mLのFGF7(R&D Biosystems)と、を含有する、DMEM:F12基本培地を毎日供給した。続いて、細胞を4日間処理し、1% B27(Invitrogen)と、0.25μMのKAADシクロパミンと、2μMのレチノイン酸(RA;Sigma−Aldrich)と、20ng/mLのFGF7と、を含有する、DMEM:F12を毎日供給した。並行陰性対照ウェルは、2% FCSまたは1% B27を有するが、任意の他の添加物を有さないDMEM:F12基本培地にずっと維持された。膵臓内胚葉の形成後、細胞を更に6日間継続して処理し、1% B27と、1μMのDAPT(ガンマセクレターゼ阻害剤:EMD Biosciences)と、50ng/mLのExendin 4(Sigma−Aldrich)と、1μMのTGFβ R1阻害剤II(ALK5阻害剤;EMD Biosciences)と、を含有する、DMEM:F12基本培地を隔日で供給した。この6日間、GSK3β阻害剤を、分化の開始時の前回の処理と同一濃度を用いてそれぞれのウェルに加え戻した。次いで、細胞を別の3日間連続して処理し、1%B27と、50ng/mLのExendin 4と、50ng/mLのIGF(R&D Biosystems)と、20ng/mLのHGF(R&D Biosystems)と、1μMのTGFβ R1阻害剤II(ALK5阻害剤;EMD Biosciences)と、を含有する、DMEM:F12基本培地を隔日で供給した。この3日間、GSK3β阻害剤を、分化の開始時の前回の処理と同一濃度を用いて、それぞれのウェルに加え戻した。陽性対照ウェルの並行セットを20ng/mLのWnt3aの存在下または非存在下で処理した。並行陰性対照ウェルは、1% B27を有するが、任意の他の添加物を有さないDMEM:F12基本培地でずっと維持された。
アッセイ評価:培養の最後に、高含量分析による評価のために、細胞を上記実施例10と同様に処理した。
高含量蛍光染色のために、96ウェルプレートの細胞を、PBSで2回洗浄し、次いで室温で20分間、4%パラホルムアルデヒドで固定し、PBSで更に3回洗浄し、次いで室温で20分間、0.5% Triton X−100で透過処理した。固定及び透過処理後、細胞を再びPBSで3回洗浄し、室温で30分間、PBS中において4%ニワトリ血清(Invitrogen)でブロックした。一次抗体(モルモット抗ブタインスリン、ヒトインスリンとの交差反応性、DakoCytomation)を、4%ヤギ血清で1:500に希釈し、室温で1時間、細胞に加えた。細胞をPBSで3回洗浄し、次いで4%ヤギ血清で1:100に希釈した、Alexa Fluor 488共役二次抗体(ヤギ抗モルモットIgG、Molecular Probes)で染色した。細胞核を対比染色するために、2μg/mLのHoechst 3342(Invitrogen)を、室温で10分間加えた。細胞をPBSで1回洗浄し、画像化のために、100μL/ウェルのPBS中に放置した。
Hoechst 33342及びAlexa Fluor 488で染色した細胞用51008bs二色性を利用するIN Cell Analyzer 1000(GE Healthcare)を用いて細胞を撮像した。曝露時間を、陽性対照ウェルと、二次抗体のみで染色したウェルを用いて最適化した。処理及び染色手順の間のあらゆる細胞消失を補償するために、1ウェルあたり15の領域を得た。ウェル毎の全細胞数と全インスリン強度の測定値をIN Cell Developer Toolbox 1.7(GE Healthcare)ソフトウェアを用いて得た。グレイスケール・レベル(基準線範囲100〜300)及び核サイズに基づいて、細胞核のセグメンテーションを決定した。複製データセット毎に平均値及び標準偏差を算出した。全インスリンタンパク質の発現が、細胞の全蛍光量掛ける細胞面積として定義される全強度または積分強度として報告された。300〜3000のグレイスケール範囲の判定基準に基づいて背景を消去した。全強度データは、ウェル毎の全強度をWnt3a/Activin A陽性対照の平均全強度で割ることによって正規化した。三重セット毎の平均値及び標準偏差に関する正規化データを計算した。
結果
8つのGSK−3B酵素阻害剤に関する結果が示されている。高含量分析からの図15に示されるデータは、H1 hES細胞株の細胞数(パネルA)及びインスリン強度(パネルB)に与える化合物の影響を示しており、それぞれのデータ点を三重セットより平均化し、同一領域及びウェルからのパラメータ毎に見つけ出された。この実施例において、インスリンの発現は、ホルモン陽性膵臓細胞への分化を示している。これらのアッセイの選択GSK3β阻害剤化合物が、細胞系列へのコミットメントの早期段階中にWnt3aの代替となることができ、分化の後期段階で加えられる場合、陽性対照サンプルに比べて高度のインスリンの発現を促進すると思われる。
8つのGSK−3B酵素阻害剤に関する結果が示されている。高含量分析からの図15に示されるデータは、H1 hES細胞株の細胞数(パネルA)及びインスリン強度(パネルB)に与える化合物の影響を示しており、それぞれのデータ点を三重セットより平均化し、同一領域及びウェルからのパラメータ毎に見つけ出された。この実施例において、インスリンの発現は、ホルモン陽性膵臓細胞への分化を示している。これらのアッセイの選択GSK3β阻害剤化合物が、細胞系列へのコミットメントの早期段階中にWnt3aの代替となることができ、分化の後期段階で加えられる場合、陽性対照サンプルに比べて高度のインスリンの発現を促進すると思われる。
本明細書の全体を通じて引用した刊行物は、その全体を参照により本明細書に組み込むものとする。以上、本発明の様々な態様を実施例及び好ましい実施形態を参照して説明したが、本発明の範囲は、上記の説明文によってではなく、特許法の原則の下で適宜解釈される以下の「特許請求の範囲」によって定義されるものである点は認識されるであろう。
Claims (126)
- 多能性細胞を増殖及び分化させるための方法であって、
a.多能性細胞を培養する工程と、
b.該多能性細胞をGSK−3B酵素活性の阻害剤で処理する工程と、を含む、方法。 - 前記多能性細胞が、胚性幹細胞である、請求項1に記載の方法。
- 前記多能性細胞が、胚性幹細胞由来の多能性マーカーを発現している細胞である、請求項1に記載の方法。
- 多能性マーカーを発現している前記細胞が、ABCG2、cripto、FoxD3、Connexin43、Connexin45、Oct4、SOX−2、Nanog、hTERT、UTF−1、ZFP42、SSEA−3、SSEA−4、Tra1−60、及びTra1−81からなる群から選択される少なくとも1つの多能性マーカーを発現する、請求項3に記載の方法。
- 前記多能性細胞が、胚体内胚葉系に特徴的なマーカーを発現している細胞に分化する、請求項1に記載の方法。
- 前記多能性細胞が、約1〜約72時間、前記GSK−3B酵素活性の阻害剤で処理される、請求項1に記載の方法。
- 前記多能性細胞が、約12〜約48時間、前記GSK−3B酵素活性の阻害剤で処理される、請求項1に記載の方法。
- 前記多能性細胞が、約48時間、前記GSK−3B酵素活性の阻害剤で処理される、請求項1に記載の方法。
- 前記GSK−3B酵素活性の阻害剤が、約100nM〜約100μMの濃度で使用される、請求項1に記載の方法。
- 前記GSK−3B酵素活性の阻害剤が、約1μM〜約10μMの濃度で使用される、請求項1に記載の方法。
- 前記GSK−3B酵素活性の阻害剤が、約10μMの濃度で使用される、請求項1に記載の方法。
- R1が、フェニル、フェニル置換基がC1〜5アルキル、ハロゲン、ニトロ、トリフルオロメチル及びニトリルからなる群から選択される置換フェニル、又はピリミジニルである、請求項12に記載の方法。
- R2が、フェニル、フェニル置換基がC1〜5アルキル、ハロゲン、ニトロ、トリフルオロメチル及びニトリルからなる群から選択される置換フェニル、又は任意にC1〜4アルキル置換されたピリミジニルであり、R1及びR2の少なくとも1つが、ピリミジニルである、請求項12に記載の方法。
- R3が、水素、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル、C1〜5アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アリールC1〜5アルキルオキシカルボニル、アリールC1〜5アルキル、1つ以上のアリール置換基が独立してC1〜5アルキル、C1〜5アルコキシ、ハロゲン、アミノ、C1〜5アルキルアミノ、及びジC1〜5アルキルアミノからなる群から独立して選択される置換アリールC1〜5アルキル、フタルイミドC1〜5アルキル、アミノC1〜5アルキル、ジアミノC1〜5アルキル、スクシンイミドC1〜5アルキル、C1〜5アルキルカルボニル、アリールカルボニル、C1〜5アルキルカルボニルC1〜5アルキル及びアリールオキシカルボニルC1〜5アルキルである、請求項12に記載の方法。
- R4が、−(A)−(CH2)q−Xである、請求項12に記載の方法。
- R5が、水素、C1〜5アルキル、フェニル及びフェニルC1〜5アルキルからなる群から選択される、請求項17に記載の方法。
- qが、0〜9である、請求項16に記載の方法。
- Xが、水素、ヒドロキシ、ビニル、1つ以上のビニル置換基がそれぞれフッ素、臭素、塩素及びヨウ素からなる群から選択される置換ビニル、または、エチニル、エチニル置換基がフッ素、臭素、塩素及びヨウ素からなる群から選択される置換エチニル、または、C1〜5アルキル、1つ以上のアルキル置換基がそれぞれ、C1〜5アルコキシ、トリハロアルキル、フタルイミド及びアミノからなる群から選択される置換C1〜5アルキル、または、C3〜7シクロアルキル、C1〜5アルコキシ、アルキル置換基が、フタルイミド及びアミノからなる群から選択される置換C1〜5アルコキシ、または、フタルイミドオキシ、フェノキシ、1つ以上のフェニル置換基がそれぞれC1〜5アルキル、ハロゲン及びC1〜5アルコキシからなる群から選択される置換フェノキシ、または、フェニル、1つ以上のフェニル置換基がそれぞれ、C1〜5アルキル、ハロゲン及びC1〜5アルコキシからなる群から選択される置換フェニル、または、アリールC1〜5アルキル、1つ以上のアリール置換基がそれぞれC1〜5アルキル、ハロゲン及びC1〜5アルコキシからなる群から選択される置換アリールC1〜5アルキル、または、アリールオキシC1〜5アルキルアミノ、C1〜5アルキルアミノ、ジC1〜5アルキルアミノ、ニトリル、オキシム、ベンジルオキシイミノ、C1〜5アルキルオキシイミノ、フタルイミド、スクシンイミド、C1〜5アルキルカルボニルオキシ、フェニルカルボニルオキシ、1つ以上のフェニル置換基がそれぞれ、C1〜5アルキル、ハロゲン及びC1〜5アルコキシからなる群から選択される置換フェニルカルボニルオキシ、または、1つ以上のフェニル置換基がそれぞれ、C1〜5アルキル、ハロゲン及びC1〜5アルコキシからなる群から選択されるフェニルC1〜5アルキルカルボニルオキシ、または、アミノカルボニルオキシ、C1〜5アルキルアミノカルボニルオキシ、ジC1〜5アルキルアミノカルボニルオキシ、C1〜5アルコキシカルボニルオキシ、1つ以上のアルキル置換基がそれぞれメチル、エチル、イソプロピル及びヘキシルからなる群から選択される置換C1〜5アルコキシカルボニルオキシ、または、フェノキシカルボニルオキシ、1つ以上のフェニル置換基がそれぞれC1〜5アルキル、C1〜5アルコキシ及びハロゲンからなる群から選択される置換フェノキシカルボニルオキシ、または、C1〜5アルキルチオ、アルキル置換基がヒドロキシ及びフタルイミドからなる群から選択される置換C1〜5アルキルチオ、または、C1〜5アルキルスルホニル、フェニルスルホニル、1つ以上のフェニル置換基がそれぞれ、臭素、フッ素、塩素、C1〜5アルコキシ及びトリフルオロメチルからなる群から選択される置換フェニルスルホニル(Aが、
- R1が、置換フェニルであり、R2が、ピリミジン−3−イルである、請求項12に記載の方法。
- R1が、4−フルオロフェニルである、請求項12に記載の方法。
- R3が、水素、アリールC1〜5アルキル、又は置換アリールC1〜5アルキルである、請求項12に記載の方法。
- R3が、水素又はフェニルC1〜5アルキルである、請求項12に記載の方法。
- Aが、エチニレンであり、qが、0〜5である、請求項16に記載の方法。
- Xが、スクシンイミド、ヒドロキシ、メチル、フェニル、C1〜5アルキルスルホニル、C3〜6シクロアルキル、C1〜5アルキルカルボニルオキシ、C1〜5アルコキシ、フェニルカルボニルオキシ、C1〜5アルキルアミノ、ジC1〜5アルキルアミノ又はニトリルである、請求項16に記載の方法。
- 式Iの前記化合物が、4−(4−フルオロフェニル)−2−(4−ヒドロキシブチン−1−イル)−1−(3−フェニルプロピル)−5−(4−ピリジル)イミダゾールである、請求項12に記載の方法。
- Rが、Ra、−C1〜8アルキル−Ra、−C2〜8アルケニル−Ra、−C2〜8アルキニル−Ra及びシアノからなる群から選択される、請求項28に記載の方法。
- Raが、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールからなる群から選択される、請求項29に記載の方法。
- R1が、水素、−C1〜8アルキル−R5、−C2〜8アルケニル−R5、−C2〜8アルキニル−R5、−C(O)−(C1〜8)アルキル−R9、−C(O)−アリール−R8、−C(O)−O−(C1〜8)アルキル−R9、−C(O)−O−アリール−R8、−C(O)−NH(C1〜8アルキル−R9)、−C(O)−NH(アリール−R8)、−C(O)−N(C1〜8アルキル−R9)2、−SO2(C1〜8)アルキル−R9、−SO2−アリール−R8、−シクロアルキル−R6、−ヘテロシクリル−R6、−アリール−R6、及び−ヘテロアリール−R6からなる群から選択され、ヘテロシクリル及びヘテロアリールは、ヘテロシクリル又はヘテロアリール環炭素原子を介して1つの位置でアザインドール窒素原子に接続する、請求項28に記載の方法。
- R5が、水素、−O−(C1〜8)アルキル、−O−(C1〜8)アルキル−OH、−O−(C1〜8)アルキル−O−(C1〜8)アルキル、−O−(C1〜8)アルキル−NH2、−O−(C1〜8)アルキル−NH(C1〜8アルキル)、−O−(C1〜8)アルキル−N(C1〜8アルキル)2、−O−(C1〜8)アルキル−S−(C1〜8)アルキル、−O−(C1〜8)アルキル−SO2−(C1〜8)アルキル、−O−(C1〜8)アルキル−SO2−NH2、−O−(C1〜8)アルキル−SO2−NH(C1〜8アルキル)、−O−(C1〜8)アルキル−SO2−N(C1〜8アルキル)2、−O−C(O)H、−O−C(O)−(C1〜8)アルキル、−O−C(O)−NH2、−O−C(O)−NH(C1〜8アルキル)、−O−C(O)−N(C1〜8アルキル)2、−O−(C1〜8)アルキル−C(O)H、−O−(C1〜8)アルキル−C(O)−(C1〜8)アルキル、−O−(C1〜8)アルキル−CO2H、−O−(C1〜8)アルキル−C(O)−O−(C1〜8)アルキル、−O−(C1〜8)アルキル−C(O)−NH2、−O−(C1〜8)アルキル−C(O)−NH(C1〜8アルキル)、−O−(C1〜8)アルキル−C(O)−N(C1〜8アルキル)2、−C(O)H、−C(O)−(C1〜8)アルキル)、−CO2H、−C(O)−O−(C1〜8)アルキル、−C(O)−NH2、−C(NH)−NH2、−C(O)−NH(C1〜8アルキル)、−C(O)−N(C1〜8アルキル)2、−SH、−S−(C1〜8)アルキル、−S−(C1〜8)アルキル−S−(C1〜8)アルキル、−S−(C1〜8)アルキル−O−(C1〜8)アルキル、−S−(C1〜8)アルキル−O−(C1〜8)アルキル−OH、−S−(C1〜8)アルキル−O−(C1〜8)アルキル−NH2、−S−(C1〜8)アルキル−O−(C1〜8)アルキル−NH(C1〜8アルキル)、−S−(C1〜8)アルキル−O−(C1〜8)アルキル−N(C1〜8アルキル)2、−S−(C1〜8)アルキル−NH(C1〜8アルキル)、−SO2−(C1〜8)アルキル、−SO2−NH2、−SO2−NH(C1〜8アルキル)、−SO2−N(C1〜8アルキル)2、−N−R7、シアノ、(ハロ)1〜3、ヒドロキシ、ニトロ、オキソ、−シクロアルキル−R6、−ヘテロシクリル−R6、−アリール−R6及び−ヘテロアリール−R6からなる群から独立して選択される1〜2つの置換基である、請求項31に記載の方法。
- R6が、炭素原子に接続する場合に、R6が、−C1〜8アルコキシ、−(C1〜8)アルコキシ−(ハロ)1〜3、−SH、−S−(C1〜8)アルキル、−N−R7、シアノ、ハロ、ヒドロキシ、ニトロ、オキソ及び−ヘテロアリール−R8からなる群から更に選択される、という条件で、R6が、水素、−C1〜8アルキル、−C2〜8アルケニル、−C2〜8アルキニル、−C(O)H、−C(O)−(C1〜8)アルキル、−CO2H、−C(O)−O−(C1〜8)アルキル、−C(O)−NH2、−C(NH)−NH2、−C(O)−NH(C1〜8アルキル)、−C(O)−N(C1〜8)アルキル)2、−SO2−(C1〜8)アルキル、−SO2−NH2、−SO2−NH(C1〜8アルキル)、−SO2−N(C1〜8アルキル)2、−(C1〜8)アルキル−N−R7、−(C1〜8)アルキル−(ハロ)1〜3、−(C1〜8)アルキル−OH、−アリール−R8、−(C1〜8)アルキル−アリール−R8及び−(C1〜8)アルキル−ヘテロアリール−R8からなる群から独立して選択される、炭素又は窒素原子に接続した1〜4つの置換基である、請求項31に記載の方法。
- R7が、水素、−C1〜8アルキル、−C2〜8アルケニル、−C2〜8アルキニル、−(C1〜8)アルキル−OH、−(C1〜8)アルキル−O−(C1〜8)アルキル、−(C1〜8)アルキル−NH2、−(C1〜8)アルキル−NH(C1〜8アルキル)、−(C1〜8)アルキル−N(C1〜8アルキル)2、−(C1〜8)アルキル−S−(C1〜8)アルキル、−C(O)H、−C(O)−(C1〜8)アルキル、−C(O)−O−(C1〜8)アルキル、−C(O)−NH2、−C(O)−NH(C1〜8アルキル)、−C(O)−N(C1〜8アルキル)2、−SO2−(C1〜8)アルキル、−SO2−NH2、−SO2−NH(C1〜8アルキル)、−SO2−N(C1〜8アルキル)2、−C(N)−NH2、−シクロアルキル−R8、−(C1〜8)アルキル−ヘテロシクリル−R8、−アリール−R8、−(C1〜8)アルキル−アリール−R8及び−(C1〜8)アルキル−ヘテロアリール−R8からなる群から独立して選択される2つの置換基である、請求項33に記載の方法。
- R8が、炭素原子に接続する場合に、R8が、−C1〜8アルコキシ、−NH2、−NH(C1〜8アルキル)、−N(C1〜8アルキル)2、シアノ、ハロ、−(C1〜8)アルコキシ−(ハロ)1〜3、ヒドロキシ及びニトロからなる群から更に選択されるという条件で、水素、−C1〜8アルキル、−(C1〜8)アルキル−(ハロ)1〜3及び−(C1〜8)アルキル−OHからなる群から独立して選択される、炭素又は窒素原子に接続した1〜4つの置換基である、請求項31に記載の方法。
- R9が、水素、−C1〜8アルコキシ、−NH2、−NH(C1〜8アルキル)、−N(C1〜8アルキル)2、シアノ、(ハロ)1〜3、ヒドロキシ及びニトロからなる群から独立して選択される1〜2つの置換基である、請求項31に記載の方法。
- R2が、R2が炭素原子に接続する場合、R2が、−C1〜8アルコキシ−R5、−N−R7、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、オキソ、−ヘテロシクリル−R6及び−ヘテロアリール−R6からなる群から更に選択されるという条件で、水素、−C1〜8アルキル−R5、−C2〜8アルケニル−R5、−C2〜8アルキニル−R5、−C(O)H、−C(O)−(C1〜8)アルキル−R9、−C(O)−NH2、−C(O)−NH(C1〜8アルキル−R9)、−C(O)−N(C1〜8アルキル−R9)2、−C(O)−NH(アリール−R8)、−C(O)−シクロアルキル−R8、−C(O)−ヘテロシクリル−R8、−C(O)−アリール−R8、−C(O)−ヘテロアリール−R8、−CO2H、−C(O)−O−(C1〜8)アルキル−R9、−C(O)−O−アリール−R8、−SO2−(C1〜8)アルキル−R9、−SO2−アリール−R8、−シクロアルキル−R6、−アリール−R6及び−(C1〜8)アルキル−N−R7からなる群から選択される、炭素又は窒素原子に接続した1つの置換基である、実施例28に記載の方法。
- R3が、水素、−C1〜8アルキル−R10、−C2〜8アルケニル−R10、−C2〜8アルキニル−R10、−C1〜8アルコキシ−R10、−C(O)H、−C(O)−(C1〜8)アルキル−R9、−C(O)−NH2、−C(O)−NH(C1〜8アルキル−R9)、−C(O)−N(C1〜8アルキル−R9)2、−C(O)−シクロアルキル−R8、−C(O)−ヘテロシクリル−R8、−C(O)−アリール−R8、−C(O)−ヘテロアリール−R8、−C(NH)−NH2、−CO2H、−C(O)−O−(C1〜8)アルキル−R9、−C(O)−O−アリール−R8、−SO2−(C1〜8)アルキル−R9、−SO2−アリール−R8、−N−R7、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、−シクロアルキル−R8、−ヘテロシクリル−R8、−アリール−R8及び−ヘテロアリール−R8からなる群から独立して選択される、炭素原子に接続した1〜3つの置換基である、請求項28に記載の方法。
- R10が、水素、−NH2、−NH(C1〜8アルキル)、−N(C1〜8アルキル)2、シアノ、(ハロ)1〜3、ヒドロキシ、ニトロ及びオキソからなる群から独立して選択される1〜2つの置換基である、請求項38に記載の方法。
- R4が、水素、−C1〜8アルキル−R10、−C2〜8アルケニル−R10、−C2〜8アルキニル−R10、−C1〜8アルコキシ−R10、−C(O)H、−C(O)−(C1〜8)アルキル−R9、−C(O)−NH2、−C(O)−NH(C1〜8アルキル−R9)、−C(O)−N(C1〜8アルキル−R9)2、−C(O)−シクロアルキル−R8、−C(O)−ヘテロシクリル−R8、−C(O)−アリール−R8、−C(O)−ヘテロアリール−R8、−C(NH)−NH2、−CO2H、−C(O)−O−(C1〜8)アルキル−R9、−C(O)−O−アリール−R8、−SH、−S−(C1〜8)アルキル−R10、−SO2−(C1〜8)アルキル−R9、−SO2−アリール−R8、−SO2−NH2、−SO2−NH(C1〜8アルキル−R9)、−SO2−N(C1〜8アルキル−R9)2、−N−R7、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、−シクロアルキル−R8、−ヘテロシクリル−R8、−アリール−R8及び−ヘテロアリール−R8からなる群から独立して選択される、炭素原子に接続した1〜4つの置換基である、請求項28に記載の方法。
- R10が、水素、−NH2、−NH(C1〜8アルキル)、−N(C1〜8アルキル)2、シアノ、(ハロ)1〜3、ヒドロキシ、ニトロ及びオキソからなる群から独立して選択される1〜2つの置換基である、請求項40に記載の方法。
- Y及びZが、O、S、(H,OH)及び(H,H)(Y及びZの一方が、Oであり、他方が、O、S、(H,OH)及び(H,H)からなる群から選択されるという条件で)、並びに製薬的に許容可能なそれらの塩からなる群から独立して選択される、請求項28に記載の方法。
- Rが、Ra、−C1〜4アルキル−Ra、−C2〜4アルケニル−Ra、−C2〜4アルキニル−Ra及びシアノからなる群から選択される、請求項28に記載の方法。
- Raが、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールからなる群から選択される、請求項29に記載の方法。
- Raが、ジヒドロ−ピラニル、フェニル、ナフチル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジニル、アザインドリル、インダゾリル、ベンゾフリル、ベンゾチエニル、ジベンゾフリル及びジベンゾチエニルからなる群から選択される、請求項29に記載の方法。
- R1が、水素、−C1〜4アルキル−R5、−C2〜4アルケニル−R5、−C2〜4アルキニル−R5、−C(O)−(C1〜4)アルキル−R9、−C(O)−アリール−R8、−C(O)−O−(C1〜4)アルキル−R9、−C(O)−O−アリール−R8、−C(O)−NH(C1〜4アルキル−R9)、−C(O)−NH(アリール−R8)、−C(O)−N(C1〜4アルキル−R9)2、−SO2−(C1〜4)アルキル−R9、−SO2−アリール−R8、−シクロアルキル−R6、−ヘテロシクリル−R6、−アリール−R6及び−ヘテロアリール−R6からなる群から選択され、ヘテロシクリル及びヘテロアリールが、ヘテロシクリル又はヘテロアリール環炭素原子を介して1つの位置でアザインドール窒素原子に接続する、請求項28に記載の方法。
- R1が、水素、−C1〜4アルキル−R5、−アリール−R6及び−ヘテロアリール−R6からなる群から選択され、ヘテロアリールが、ヘテロアリール−環炭素原子を介して、1つの位置でアザインドール窒素原子に接続する、請求項28に記載の方法。
- R1が、水素、−C1〜4アルキル−R5及び−ナフチル−R6からなる群から選択される、請求項28に記載の方法。
- R5が、水素、−O−(C1〜4)アルキル、−O−(C1〜4)アルキル−OH、−O−(C1〜4)アルキル−O−(C1〜4)アルキル、−O−(C1〜4)アルキル−NH2、−O−(C1〜4)アルキル−NH(C1〜4アルキル)、−O−(C1〜4)アルキル−N(C1〜4アルキル)2、−O−(C1〜4)アルキル−S−(C1〜4)アルキル、−O−(C1〜4)アルキル−SO2−(C1〜4)アルキル、−O−(C1〜4)アルキル−SO2−NH2、−O−(C1〜4)アルキル−SO2−NH(C1〜4アルキル)、−O−(C1〜4)アルキル−SO2−N(C1〜4アルキル)2、−O−C(O)H、−O−C(O)−(C1〜4)アルキル、−O−C(O)−NH2、−O−C(O)−NH(C1〜4アルキル)、−O−C(O)−N(C1〜4アルキル)2、−O−(C1〜4)アルキル−C(O)H、−O−(C1〜4)アルキル−C(O)−(C1〜4)アルキル、−O−(C1〜4)アルキル−CO2H、−O−(C1〜4)アルキル−C(O)−O−(C1〜4)アルキル、−O−(C1〜4)アルキル−C(O)−NH2、−O−(C1〜4)アルキル−C(O)−NH(C1〜4アルキル)、−O−(C1〜4)アルキル−C(O)−N(C1〜4アルキル)2、−C(O)H、−C(O)−(C1〜4)アルキル、−CO2H、−C(O)−O−(C1〜4)アルキル、−C(O)−NH2、−C(NH)−NH2、−C(O)−NH(C1〜4アルキル)、−C(O)−N(C1〜4アルキル)2、−SH、−S−(C1〜4)アルキル、−S−(C1〜4)アルキル−S−(C1〜4)アルキル、−S−(C1〜4)アルキル−O−(C1〜4)アルキル、−S−(C1〜4)アルキル−O−(C1〜4)アルキル−OH、−S−(C1〜4)アルキル−O−(C1〜4)アルキル−NH2、−S−(C1〜4)アルキル−O−(C1〜4)アルキル−NH(C1〜4アルキル)、−S−(C1〜4)アルキル−O−(C1〜4)アルキル−N(C1〜4アルキル)2、−S−(C1〜4)アルキル−NH(C1〜4アルキル)、−SO2−(C1〜4)アルキル、−SO2−NH2、−SO2−NH(C1〜4アルキル)、−SO2−N(C1〜4アルキル)2、−N−R7、シアノ、(ハロ)1〜3、ヒドロキシ、ニトロ、オキソ、−シクロアルキル−R6、−ヘテロシクリル−R6、−アリール−R6及び−ヘテロアリール−R6からなる群から独立して選択される1〜2つの置換基である、請求項31に記載の方法。
- R5が、水素、−O−(C1〜4)アルキル、−N−R7、ヒドロキシ及び−ヘテロアリール−R6からなる群から独立して選択される1〜2つの置換基である、請求項31に記載の方法。
- R5が、水素、−O−(C1〜4)アルキル、−N−R7、ヒドロキシ、−イミダゾリル−R6、−トリアゾリル−R6及び−テトラゾリル−R6からなる群から独立して選択される1〜2つの置換基である、請求項31に記載の方法。
- R6が、炭素原子に接続する時に、R6が、−C1〜4アルコキシ、−(C1〜4)アルコキシ−(ハロ)1〜3、−SH、−S−(C1〜4)アルキル、−N−R7、シアノ、ハロ、ヒドロキシ、ニトロ、オキソ及び−ヘテロアリール−R8からなる群から更に選択されるという条件で、R6が、水素、−C1〜4アルキル、−C2〜4アルケニル、−C2〜4アルキニル、−C(O)H、−C(O)−(C1〜4)アルキル、−CO2H、−C(O)−O−(C1〜4)アルキル、−C(O)−NH2、−C(NH)−NH2、−C(O)−NH(C1〜4アルキル)、−C(O)−N(C1〜4アルキル)2、−SO2−(C1〜4)アルキル、−SO2−NH2、−SO2−NH(C1〜4アルキル)、−SO2−N(C1〜4アルキル)2、−(C1〜4)アルキル−N−R7、−(C1〜4)アルキル−(ハロ)1〜3、−(C1〜4)アルキル−OH、−アリール−R8、−(C1〜4)アルキル−アリール−R8及び−(C1〜4)アルキル−ヘテロアリール−R8からなる群から独立して選択される、炭素又は窒素原子に接続した、1〜4つの置換基である、請求項31に記載の方法。
- R6が、水素である、請求項31に記載の方法。
- R7が、水素、−C1〜4アルキル、−C2〜4アルケニル、−C2〜4アルキニル、−(C1〜4)アルキル−OH、−(C1〜4)アルキル−O−(C1〜4)アルキル、−(C1〜4)アルキル−NH2、−(C1〜4)アルキル−NH(C1〜4アルキル)、−(C1〜4)アルキル−N(C1〜4アルキル)2、−(C1〜4)アルキル−S−(C1〜4)アルキル、−C(O)H、−C(O)−(C1〜4)アルキル、−C(O)−O−(C1〜4)アルキル、−C(O)−NH2、−C(O)−NH(C1〜4アルキル)、−C(O)−N(C1〜4アルキル)2、−SO2−(C1〜4)アルキル、−SO2−NH2、−SO2−NH(C1〜4アルキル)、−SO2−N(C1〜4アルキル)2、−C(N)−NH2、−シクロアルキル−R8、−(C1〜4)アルキル−ヘテロシクリル−R8、−アリール−R8、−(C1〜4)アルキル−アリール−R8及び−(C1〜4)アルキル−ヘテロアリール−R8からなる群から独立して選択される2つの置換基である、請求項33に記載の方法。
- R7が、水素、−C1〜4アルキル、−C(O)H、−C(O)−(C1〜4)アルキル、−C(O)−O−(C1〜4)アルキル、−SO2−NH2、−SO2−NH(C1〜4アルキル)及び−SO2−N(C1〜4アルキル)2からなる群から独立して選択される2つの置換基である、請求項33に記載の方法。
- R8が、炭素原子に接続する時に、R8が、−C1〜4アルコキシ、−NH2、−NH(C1〜4アルキル)、−N(C1〜4アルキル)2、シアノ、ハロ、−(C1〜4)アルコキシ−(ハロ)1〜3、ヒドロキシ及びニトロからなる群から更に選択されるという条件で、R8が、水素、−C1〜4アルキル、−(C1〜4)アルキル−(ハロ)1〜3及び−(C1〜4)アルキル−OHからなる群から独立して選択される、炭素又は窒素原子に接続した、1〜4つの置換基である、請求項31に記載の方法。
- R8が、水素である、請求項31に記載の方法。
- R9が、水素、−C1〜4アルコキシ、−NH2、−NH(C1〜4アルキル)、−N(C1〜4アルキル)2、シアノ、(ハロ)1〜3、ヒドロキシ及びニトロからなる群から独立して選択される1〜2つの置換基である、請求項31に記載の方法。
- R9が、水素である、請求項31に記載の方法。
- R2が、炭素原子に接続する場合、R2が、−C1〜4アルコキシ−R5、−N−R7、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、オキソ、−ヘテロシクリル−R6及び−ヘテロアリール−R6からなる群から更に選択されるという条件で、R2が、水素、−C1〜4アルキル−R5、−C2〜4アルケニル−R5、−C2〜4アルキニル−R5、−C(O)H、−C(O)−(C1〜4)アルキル−R9、−C(O)−NH2、−C(O)−NH(C1〜4アルキル−R9)、−C(O)−N(C1〜4アルキル−R9)2、−C(O)−NH(アリール−R8)、−C(O)−シクロアルキル−R8、−C(O)ヘテロシクリル−R8、−C(O)−アリール−R8、−C(O)ヘテロアリール−R8、−CO2H、−C(O)−O−(C1〜4)アルキル−R9、−C(O)−O−アリール−R8、−SO2−(C1〜4)アルキル−R9、−SO2−アリール−R8、−シクロアルキル−R6、−アリール−R6及び−(C1〜4)アルキル−N−R7からなる群から選択される、炭素又は窒素原子に接続した1つの置換基である、請求項28に記載の方法。
- R2が窒素原子に接続する場合に、クオタニウム塩が形成されないという条件、及びR2が炭素原子に接続する場合に、R2が、−C1〜4アルコキシ−R5、−N−R7、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、オキソ、−ヘテロシクリル−R6及び−ヘテロアリール−R6からなる群から更に選択されるという条件で、R2が、水素、−C1〜4アルキル−R5、−C2〜4アルケニル−R5、−C2〜4アルキニル−R5、−CO2H、−C(O)−O−(C1〜4)アルキル−R9、−シクロアルキル−R6、−アリール−R6及び−(C1〜4)アルキル−N−R7からなる群から選択される、炭素又は窒素原子に接続した1つの置換基である、請求項28に記載の方法。
- R2が窒素原子に接続する場合に、クオタニウム塩が形成されないという条件、及びR2が炭素原子に接続する場合、R2が、−N−R7、ハロゲン、ヒドロキシ及び−ヘテロアリール−R6からなる群から更に選択されるという条件で、R2が、水素、−C1〜4アルキル−R5及び−アリール−R6からなる群から選択される、炭素又は窒素原子に接続した1つの置換基である、請求項28に記載の方法。
- R3が、水素、−C1〜4アルキル−R10、−C2〜4アルケニル−R10、−C2〜4アルキニル−R10、−C1〜4アルコキシ−R10、−C(O)H、−C(O)−(C1〜4)アルキル−R9、−C(O)−NH2、−C(O)−NH(C1〜4アルキル−R9)、−C(O)−N(C1〜4アルキル−R9)2、−C(O)−シクロアルキル−R8、−C(O)ヘテロシクリル−R8、−C(O)−アリール−R8、−C(O)ヘテロアリール−R8、−C(NH)−NH2、−CO2H、−C(O)−O−(C1〜4)アルキル−R9、−C(O)−O−アリール−R8、−SO2−(C1〜8)アルキル−R9、−SO2−アリール−R8、−N−R7、−(C1〜4)アルキル−N−R7、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、−シクロアルキル−R8、−ヘテロシクリル−R8、−アリール−R8及び−ヘテロアリール−R8からなる群から独立して選択される、炭素原子に接続した1〜3つの置換基である、請求項28に記載の方法。
- R3が、水素、−C1〜4アルキル−R10、−C2〜4アルケニル−R10、−C2〜4アルキニル−R10、−C1〜4アルコキシ−R10、−C(O)H、−CO2H、−NH2、−NH(C1〜4アルキル)、−N(C1〜4アルキル)2、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシ及びニトロからなる群から選択される、炭素原子に接続した1つの置換基である、請求項28に記載の方法。
- R3が、水素、−C1〜4アルキル−R10、−NH2、−NH(C1〜4アルキル)、−N(C1〜4アルキル)2、ハロゲン及びヒドロキシからなる群から選択される、炭素原子に接続した1つの置換基である、請求項28に記載の方法。
- R4が、水素、−C1〜4アルキル−R10、−C2〜4アルケニル−R10、−C2〜4アルキニル−R10、−C1〜4アルコキシ−R10、−C(O)H、−C(O)−(C1〜4)アルキル−R9、−C(O)−NH2、−C(O)−NH(C1〜4アルキル−R9)、−C(O)−N(C1〜4アルキル−R9)2、−C(O)−シクロアルキル−R8、−C(O)ヘテロシクリル−R8、−C(O)−アリール−R8、−C(O)−ヘテロアリール−R8、−C(NH)−NH2、−CO2H、−C(O)−O−(C1〜4)アルキル−R9、−C(O)−O−アリール−R8、−SH、−S−(C1〜4)アルキル−R10、−SO2−(C1〜4)アルキル−R9、−SO2−アリール−R8、−SO2−NH2、−SO2−NH(C1〜4アルキル−R9)、−SO2−N(C1〜4アルキル−R9)2、−N−R7、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、−シクロアルキル−R8、−ヘテロシクリル−R8、−アリール−R8及び−ヘテロアリール−R8からなる群から独立して選択される、炭素原子に接続した1〜4つの置換基である、請求項28に記載の方法。
- R4が、水素、−C1〜4アルキル−R10、−C2〜4アルケニル−R10、−C2〜4アルキニル−R10、−C1〜4アルコキシ−R10、−C(O)H、−CO2H、−NH2、−NH(C1〜4アルキル)、−N(C1〜4アルキル)2、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、−シクロアルキル、−ヘテロシクリル、−アリール及び−ヘテロアリールからなる群から独立して選択される、炭素原子に接続した1〜4つの置換基である請求項28に記載の方法。
- R4が、水素、C1〜4アルキル−R10、C1〜4アルコキシ−R10、−NH2、−NH(C1〜4アルキル)、−N(C1〜4アルキル)2、ハロゲン及びヒドロキシからなる群から独立して選択される、炭素原子に接続した1〜4つの置換基である、請求項28に記載の方法。
- R4が、水素、C1〜4アルキル−R10、C1〜4アルコキシ−R10、−NH2、−NH(C1〜4アルキル)、−N(C1〜4アルキル)2、塩素、フッ素及びヒドロキシからなる群から独立して選択される、炭素原子に接続した1〜4つの置換基である、請求項28に記載の方法。
- R10が、水素、−NH2、−NH(C1〜4アルキル)、−N(C1〜4アルキル)2、シアノ、(ハロ)1〜3、ヒドロキシ、ニトロ及びオキソからなる群から独立して選択される1〜2つの置換基である、請求項38及び41に記載の方法。
- R10が、水素及び(ハロ)1〜3からなる群から独立して選択される1〜2つの置換基である、請求項38及び41に記載の方法。
- R10が、水素及び(フルオロ)3からなる群から独立して選択される1〜2つの置換基である、請求項38及び41に記載の方法。
- Y及びZの一方が、Oであり、他方が、O、S、(H,OH)及び(H,H)からなる群から選択されるという条件で、Y及びZが、O、S、(H,OH)及び(H,H)からなる群から独立して選択される、請求項28に記載の方法。
- Y及びZの一方が、Oであり、他方が、O及び(H,H)からなる群から選択されるという条件で、Y及びZが、O及び(H,H)からなる群から独立して選択される、請求項28に記載の方法。
- Y及びZが、Oから独立して選択される、請求項28に記載の方法。
- 式IIの前記化合物が、3−[1−(3−ヒドロキシプロピル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル]−4−[2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピロール−2,5−ジオンである、請求項28に記載の方法。
- 式IIの前記化合物が、3−[1−(3−ヒドロキシプロピル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル]−4−(1−メチル−1H−ピラゾ−ル−3−イル)−1H−ピロール−2,5−ジオンである、請求項28に記載の方法。
- 式IIの前記化合物が、3−[1−(3−ヒドロキシ−プロピル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル]−4−ピラジン−2−イル−ピロール−2,5−ジオンである、請求項28に記載の方法。
- 式IIの前記化合物が、3−(2,4−ジメトキシ−ピリミジン−5−イル)−4−[1−(3−ヒドロキシ−プロピル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル]−ピロール−2,5−ジオンである、請求項28に記載の方法。
- 式IIの前記化合物が、4−{3−[4−(2,4−ジメトキシ−ピリミジン−5−イル)−2,5−ジオキソ−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−3−イル]−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル}−ブチロニトリルである、請求項28に記載の方法。
- 式IIの前記化合物が、4−{3−[4−(1−メチル−1H−ピラゾ−ル−3−イル)−2,5−ジオキソ−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−3−イル]−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル}−ブチロニトリルである、請求項28に記載の方法。
- 式IIの前記化合物が、3−(2,4−ジメトキシ−ピリミジン−5−イル)−4−(1−フェニチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−ピロール−2,5−ジオンである、請求項28に記載の方法。
- Zが、Oから選択され、あるいはZが、ジヒドロから選択され、それぞれの水素原子が、単結合によって接続する、請求項83に記載の方法。
- R4及びR5が、C1〜8アルキル、C2〜8アルケニル及びオキソによって任意に置換されたC2〜8アルキニルから独立して選択される、請求項83に記載の方法。
- A及びEが、水素置換された炭素原子から選択される場合に、R2が、−C2〜8アルキニル−、−O−(C1〜8)アルキル−O−、−O−(C2〜8)アルケニル−O−、−O−(C2〜8)アルキニル−O−、−C(O)−(C1〜8)アルキル−C(O)−(任意の前述のアルキル、アルケニル及びアルキニル連結基が、C1〜8アルキル、C1〜8アルコキシ、C1〜8アルコキシ(C1〜8)アルキル、カルボキシル、カルボキシル(C1〜8)アルキル、−C(O)O−(C1〜8)アルキル、−C1〜8アルキル−C(O)O−(C1〜8)アルキル、(水素及びC1〜4アルキルからなる群から独立して選択される置換基で置換された)アミノ、アミノ(C1〜8)アルキル(アミノは、水素及びC1〜4アルキルからなる群から独立して選択される置換基で置換される)、ハロゲン、(ハロ)1〜3(C1〜8)アルキル、(ハロ)1〜3(C1〜8)アルコキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシ(C1〜8)アルキル及びオキソからなる群から独立して選択される1〜4つの置換基で任意に置換された直鎖炭素鎖であり、任意の前述のアルキル、アルケニル及びアルキニル連結基が、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル(C1〜8)アルキル、アリール(C1〜8)アルキル、ヘテロアリール(C1〜8)アルキル、スピロシクロアルキル及びスピロヘテロシクリル(任意の前述のシクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリール置換基は、C1〜8アルキル、C1〜8アルコキシ、C1〜8アルコキシ(C1〜8)アルキル、カルボキシル、カルボキシル(C1〜8)アルキル、(水素及び−C1〜4アルキルからなる群から独立して選択される置換基で置換された)アミノ、アミノ(C1〜8)アルキル(アミノは、水素及びC1〜4アルキルからなる群から独立して選択される置換基で置換される)、ハロゲン、(ハロ)1〜3(C1〜8)アルキル、(ハロ)1〜3(C1〜8)アルコキシ、ヒドロキシ及びヒドロキシ(C1〜8)アルキルからなる群から独立して選択される、1〜4つの置換基で任意に置換され、任意の前述のヘテロシクリル置換基は、オキソで任意に置換される)からなる群から独立して選択される1〜2つの置換基で任意に置換される)、シクロアルキル(シクロアルキルは、C1〜8アルキル、C1〜8アルコキシ、C1〜8アルコキシ(C1〜8)アルキル、カルボキシル、カルボキシル(C1〜8)アルキル、(水素及びC1〜4アルキルからなる群から独立して選択される置換基で置換された)アミノ、アミノ(C1〜8)アルキル(アミノは、水素及びC1〜4アルキルからなる群から独立して選択される置換基で置換される)、ハロゲン、(ハロ)1〜3(C1〜8)アルキル、(ハロ)1〜3(C1〜8)アルコキシ、ヒドロキシ及びヒドロキシ(C1〜8)アルキル)からなる群から独立して選択される、1〜4つの置換基で任意に置換される)、−(O−(CH2)1〜6)1〜5−O−、−O−(CH2)1〜6−O−(CH2)1〜6−O−、−O−(CH2)1〜6−O−(CH2)1〜6−O−(CH2)1〜6−O−、−(O−(CH2)1〜6)1〜5−NR6−、−O−(CH2)1〜6−NR6−(CH2)1〜6−O−、−O−(CH2)1〜6−O−(CH2)1〜6−NR6−、−(O−(CH2)1〜6)0〜5−S−、−O−(CH2)1〜6−S−(CH2)1〜6−O−、−O−(CH2)1〜6−O−(CH2)1〜6−S−、−NR6−NR7−、−NR6−(CH2)1〜6−NR7−、−NR6−(CH2)1〜6−NR7−(CH2)1〜6−NR8−、−NR9−C(O)−、−C(O)−NR9−、−C(O)−(CH2)0〜6−NR6−(CH2)0〜6−C(O)−、−NR6−(CH2)0〜6−C(O)−(CH2)1〜6−C(O)−(CH2)0〜6−NR7−、−NR6−C(O)−NR7−、−NR6−C(NR7)−NR8−、−O−(CH2)1〜6−NR6−(CH2)1〜6−S−、−S−(CH2)1〜6−NR6−(CH2)1〜6−O−、−S−(CH2)1〜6−NR6−(CH2)1〜6−S−及び−NR6−(CH2)1〜6−S−(CH2)1〜6−NR7−(R6、R7及びR8は、水素、C1〜8アルキル、C1〜8アルコキシ(C1〜8)アルキル、カルボキシル(C1〜8)アルキル、アミノ(C1〜8)アルキル(アミノは、水素及びC1〜4アルキルからなる群から独立して選択される、置換基で置換される)、ヒドロキシ(C1〜8)アルキル、ヘテロシクリル(C1〜8)アルキル、アリール(C1〜8)アルキル及びヘテロアリール(C1〜8)アルキル(前述のヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリール置換基は、C1〜8アルキル、C1〜8アルコキシ、C1〜8アルコキシ(C1〜8)アルキル、カルボキシル、カルボキシル(C1〜8)アルキル、(水素及びC1〜4アルキルからなる群から独立して選択される置換基で置換された)アミノ、アミノ(C1〜8)アルキル(アミノは、水素及びC1〜4アルキルからなる群から独立して選択される置換基で置換される)、ハロゲン、(ハロ)1〜3(C1〜8)アルキル、(ハロ)1〜3(C1〜8)アルコキシ、ヒドロキシ及びヒドロキシ(C1〜8)アルキルからなる群から独立して選択される、1〜4つの置換基で任意に置換され、ヘテロシクリルはオキソで任意に置換される)、そしてR9が、C1〜8アルキル、C1〜8アルコキシ(C1〜8)アルキル、カルボキシル(C1〜8)アルキル、アミノ(C1〜8)アルキル(アミノは、水素及びC1〜4アルキルからなる群から独立して選択される置換基で置換される)、ヒドロキシ(C1〜8)アルキル、ヘテロシクリル(C1〜8)アルキル、アリール(C1〜8)アルキル及びヘテロアリール(C1〜8)アルキル(前述のヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリール置換基は、C1〜8アルキル、C1〜8アルコキシ、C1〜8アルコキシ(C1〜8)アルキル、カルボキシル、カルボキシル(C1〜8)アルキル、(水素及びC1〜4アルキルからなる群から独立して選択される置換基で置換された)アミノ、アミノ(C1〜8)アルキル(アミノは、水素及びC1〜4アルキルからなる群から独立して選択される置換基で置換される)、ハロゲン、(ハロ)1〜3(C1〜8)アルキル、(ハロ)1〜3(C1〜8)アルコキシ、ヒドロキシ及びヒドロキシ(C1〜8)アルキルからなる群から独立して選択される1〜4つの置換基で任意に置換される)からなる基から選択され、ヘテロシクリルはオキソで任意に置換される)からなる群から独立して選択される)からなる群から選択される、という条件で、R2が、−C1〜8アルキル−、−C2〜8アルケニル−、−C2〜8アルキニル−、−O−(C1〜8)アルキル−O−、−O−(C2〜8)アルケニル−O−、−O−(C2〜8)アルキニル−O−、−C(O)−(C1〜8)アルキル−C(O)−(任意の前述のアルキル、アルケニル及びアルキニル連結基は、C1〜8アルキル、C1〜8アルコキシ、C1〜8アルコキシ(C1〜8)アルキル、カルボキシル、カルボキシル(C1〜8)アルキル、−C(O)O−(C1〜8)アルキル、−C1〜8アルキル−C(O)O−(C1〜8)アルキル、(水素及びC1〜4アルキルからなる群から独立して選択される置換基で置換された)アミノ、アミノ(C1〜8)アルキル(アミノは、水素及びC1〜4アルキルからなる群から独立して選択される置換基で置換される)、ハロゲン、(ハロ)1〜3(C1〜8)アルキル、(ハロ)1〜3(C1〜8)アルコキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシ(C1〜8)アルキル及びオキソからなる群から独立して選択される1〜4つ
の置換基で任意に置換された直鎖炭素鎖であり、任意の前述のアルキル、アルケニル及びアルキニル連結基は、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル(C1〜8)アルキル、アリール(C1〜8)アルキル、ヘテロアリール(C1〜8)アルキル、スピロシクロアルキル及びスピロヘテロシクリル(任意の前述のシクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリール置換基は、C1〜8アルキル、C1〜8アルコキシ、C1〜8アルコキシ(C1〜8)アルキル、カルボキシル、カルボキシル(C1〜8)アルキル、(水素及び−C1〜4アルキルからなる群から独立して選択される置換基で置換された)アミノ、アミノ(C1〜8)アルキル(アミノは、水素及び−C1〜4アルキルからなる群から独立して選択される置換基で置換される)、ハロゲン、(ハロ)1〜3(C1〜8)アルキル、(ハロ)1〜3(C1〜8)アルコキシ、ヒドロキシ及びヒドロキシ(C1〜8)アルキルからなる群から独立して選択される1〜4つの置換基によって任意に置換され、任意の前述のヘテロシクリル置換基は、任意にオキソで置換される)からなる群から独立して選択される、1〜2つの置換基から任意に置換される)、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール(シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、C1〜8アルキル、C1〜8アルコキシ、C1〜8アルコキシ(C1〜8)アルキル、カルボキシル、カルボキシル(C1〜8)アルキル、(水素及びC1〜4アルキルからなる群から独立して選択される置換基で置換された)アミノ、アミノ(C1〜8)アルキル(アミノは、水素及びC1〜4アルキルからなる群から独立して選択される置換基で置換される)、ハロゲン、(ハロ)1〜3(C1〜8)アルキル、(ハロ)1〜3(C1〜8)アルコキシ、ヒドロキシ及びヒドロキシ(C1〜8)アルキルからなる群から独立して選択される1〜4つの置換基で任意に置換され、ヘテロシクリルは、オキソで任意に置換される)、−(O−(CH2)1〜6)0〜5−O−、−O−(CH2)1〜6−O−(CH2)1〜6−O−、−O−(CH2)1〜6−O−(CH2)1〜6−O−(CH2)1〜6−O−、−(O−(CH2)1〜6)0〜5−NR6−、−O−(CH2)1〜6−NR6−(CH2)1〜6−O−、−O−(CH2)1〜6−O−(CH2)1〜6−NR6−、−(O−(CH2)1〜6)0〜5−S−、−O−(CH2)1〜6−S−(CH2)1〜6−O−、−O−(CH2)1〜6−O−(CH2)1〜6−S−、−NR6−、−NR6−NR7−、−NR6−(CH2)1〜6−NR7−、−NR6−(CH2)1〜6−NR7−(CH2)1〜6−NR8−、−NR6−C(O)−、−C(O)−NR6−、−C(O)−(CH2)0〜6−NR6−(CH2)0〜6−C(O)−、−NR6−(CH2)0〜6−C(O)−(CH2)1〜6−C(O)−(CH2)0〜6−NR7−、−NR6−C(O)−NR7−、−NR6−C(NR7)−NR8−、−O−(CH2)1〜6−NR6−(CH2)1〜6−S−、−S−(CH2)1〜6−NR6−(CH2)1〜6−O−、−S−(CH2)1〜6−NR6−(CH2)1〜6−S−、−NR6−(CH2)1〜6−S−(CH2)1〜6−NR7−及び−SO2−(R6、R7及びR8は、水素、C1〜8アルキル、C1〜8アルコキシ(C1〜8)アルキル、カルボキシル(C1〜8)アルキル、アミノ(C1〜8)アルキル(アミノは、水素及び−C1〜4アルキルからなる群から独立して選択される置換基で置換される)、ヒドロキシ(C1〜8)アルキル、ヘテロシクリル(C1〜8)アルキル、アリール(C1〜8)アルキル及びヘテロアリール(C1〜8)アルキル(前述のヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリール置換基は、C1〜8アルキル、C1〜8アルコキシ、C1〜8アルコキシ(C1〜8)アルキル、カルボキシル、カルボキシル(C1〜8)アルキル、(水素及びC1〜4アルキルからなる群から独立して選択される置換基で置換された)アミノ、アミノ(C1〜8)アルキル(アミノは、水素及びC1〜4アルキルからなる群から独立して選択される置換基で置換される)、ハロゲン、(ハロ)1〜3(C1〜8)アルキル、(ハロ)1〜3(C1〜8)アルコキシ、ヒドロキシ及びヒドロキシ(C1〜8)アルキルからなる群から独立して選択される1〜4つの置換基で任意に置換され、ヘテロシクリルはオキソで任意に置換される)からなる群から独立して選択される)からなる群から選択される、請求項83に記載の方法。 - R1及びR3が、水素、C1〜8アルキル、C2〜8アルケニル、C2〜8アルキニル(アルキル、アルケニル及びアルキニルは、C1〜8アルコキシ、アルコキシ(C1〜8)アルキル、カルボキシル、カルボキシル(C1〜8)アルキル、(水素及びC1〜4アルキルからなる群から独立して選択される置換基で置換された)アミノ、アミノ(C1〜8)アルキル(アミノは、水素及びC1〜4アルキルからなる群から独立して選択される置換基で置換される)、(ハロ)1〜3、(ハロ)1〜3(C1〜8)アルキル、(ハロ)1〜3(C1〜8)アルコキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシ(C1〜8)アルキル及びオキソからなる群から独立して選択される置換基で任意に置換される)、C1〜8アルコキシ、C1〜8アルコキシカルボニル、(ハロ)1〜3(C1〜8)アルコキシ、C1〜8アルキルチオ、アリール、ヘテロアリール(アリール及びヘテロアリールはC1〜8アルキル、C1〜8アルコキシ、アルコキシ(C1〜8)アルキル、カルボキシル、カルボキシル(C1〜8)アルキル、(水素及びC1〜4アルキルからなる群から独立して選択される置換基で置換された)アミノ、アミノ(C1〜8)アルキル(アミノは、水素及びC1〜4アルキルからなる群から独立して選択される置換基で置換される)、ハロゲン、(ハロ)1〜3(C1〜8)アルキル、(ハロ)1〜3(C1〜8)アルコキシ、ヒドロキシ及びヒドロキシ(C1〜8)アルキルからなる群から選択される置換基で任意に置換される)、(水素及びC1〜4アルキルからなる群から独立して選択される置換基で置換された)アミノ、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシ及びニトロ、並びに製薬的に許容可能なそれらの塩からなる群から独立して選択される、請求項83に記載の方法。
- 式(III)の前記化合物が、6,7,9,10,12,13,15,16−オクタヒドロ−23H−5,26:17,22−ジメテノ−5H−ジピリド[2,3−k:3’,2’−q]ピロロ[3,4−n][1,4,7,10,19]トリオキサジアザシクロヘンイコシン−23,25(24H)−ジオンである、請求項83に記載の方法。
- 式(III)の前記化合物が、10,11,13,14,16,17,19,20,22,23−デカヒドロ−9,4:24,29−ジメテノ−1H−ジピリド[2,3−n:3’,2’−t]ピロロ[3,4−q][1,4,7,10,13,22]テトラオキサジアザシクロテトラコシン(−1,3(2H)−ジオンである、請求項83に記載の方法。
- 式(III)の前記化合物が、10,11,13,14,16,17,19,20,22,23,25,26−ドデカヒドロ−9,4:27,32−ジメテノ−1H−ジピリド[2,3−q:3’,2’−w]ピロロ[3,4−t][1,4,7,10,13,16,25]ペンタオキサジアザシクロヘプタコシン−1,3(2H)−ジオンである、請求項83に記載の方法。
- 式(III)の前記化合物が、6,7,9,10,12,13−ヘキサヒドロ−20H−5,23:14,19−ジメテノ−5H−ジベンゾ[h,n]ピロロ[3,4−k][1,4,7,16]ジオキサジアザシクロオクタデシン−20,22(21H)−ジオンである、請求項83に記載の方法。
- 式(III)の前記化合物が、6,7,9,10、12,13,15,16−オクタヒドロ−23H−5,26:17,22−ジメテノ−5H−ジベンゾ[k,q]ピロロ[3,4−n][1,4,7,10,19]トリオキサジアザシクロヘネイコシン−23,25(24H)−ジオンである、請求項83に記載の方法。
- 式(III)の前記化合物が、10,11,13,14,16,17,19,20,22,23−デカヒドロ−9,4:24,29−ジメテノ−1H−ジベンゾ[n,t]ピロロ[3,4−q][1,4,7,10,13,22]テトラオキサジアザシクロテトラコシン−1,3(2H)−ジオンである、請求項83に記載の方法。
- 式(III)の前記化合物が、化合物1aである、請求項83に記載の方法。
- 式(III)の前記化合物が、3−[1−[3−[(2−ヒドロキシエチル)メチルアミノ]プロピル]−1H−インダゾール−3−イル]−4−[1−(3−ピリジニル)−1H−インドール−3−イル]−1H−ピロール−2,5−ジオンである、請求項83に記載の方法。
- 式(III)の前記化合物が、3,5−ジクロロ−N−[3−クロロ−4−[(3,4,12,12a−テトラヒドロ−1H−[1,4]チアジノ[3,4−c][1,4]ベンゾジアゼピン−11(6H)−イル)カルボニル]フェニル]−ベンズアミドである、請求項83に記載の方法。
- 式(III)の前記化合物が、3−[1−(2−ヒドロキシ−エチル)−1H−インドール−3−イル]−4−(1−ピリジン−3−イル−1H−インドール−3−イル)−ピロール−2,5−ジオンである、請求項83に記載の方法。
- 式(III)の前記化合物が、3−(2−メトキシ−フェニル)−4−(1−ピリジン−3−イル−1H−インドール−3−イル)−ピロール−2,5−ジオンである、請求項83に記載の方法。
- 式(III)の前記化合物が、6−[[2−[[4−(2−4−ジクロロフェニル)−5−(4−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)−2−ピリミジニル]アミノ]エチル]アミノ]−3−ピリジンカルボニトリルである、請求項83に記載の方法。
- 式(III)の前記化合物が、3−(5−クロロ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−4−[1−(3−イミダゾール−1−イル−プロピル)−1H−インダゾール−3−イル]−ピロール−2,5−ジオンである、請求項83に記載の方法。
- 式(III)の前記化合物が、3−(5−クロロ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−4−[1−(3−[1,2,3]トリアゾール−1−イル−プロピル)−1H−インダゾール−3−イル]−ピロール−2,5−ジオンである、請求項83に記載の方法。
- 式(III)の前記化合物が、3−[1−(3−ヒドロキシ−プロピル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル]−4−(1−メチル−1H−ピラゾ−ル−3−イル)−ピロール−2,5−ジオンである、請求項83に記載の方法。
- 式(III)の前記化合物が、化合物10aである、請求項83に記載の方法。
- 式(III)の前記化合物が、3−[1−(3−ヒドロキシ−3−メチル−ブチル)−1H−インダゾール−3−イル]−4−(1−ピリジン−3−イル−1H−インドール−3−イル)−ピロール−2,5−ジオンである、請求項83に記載の方法。
- 式(III)の前記化合物が、3−[1−(2−ヒドロキシ−エチル)−1H−インダゾール−3−イル]−4−(1−ピリミジン−5−イル−1H−インドール−3−イル)−ピロール−2,5−ジオンである、請求項83に記載の方法。
- 式(III)の前記化合物が、3−[1−(2−ヒドロキシ−エチル)−1H−インドール−3−イル]−4−(1−ピリミジン−5−イル−1H−インドール−3−イル)−ピロール−2,5−ジオンである、請求項83に記載の方法。
- 式(III)の前記化合物が、(11Z)−8,9,10,13,14,15−ヘキサヒドロ−2,6:17,21−ジ(メテノ)ピロロ[3,4−h][1,15,7]ジオキサザシクロトリコシン−22,24(1H,23H)−ジオンである、請求項83に記載の方法。
- 式(III)の前記化合物が、3−(5−クロロ−1−ピリジン−3−イル−1H−インドール−3−イル)−4−[1−(3−ヒドロキシ−プロピル)−1H−インダゾール−3−イル]−ピロール−2,5−ジオンである、請求項83に記載の方法。
- 式(III)の前記化合物が、3−(2−メトキシ−フェニル)−4−[1−(3−メトキシ−プロピル)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−3−イル]−ピロール−2,5−ジオンである、請求項83に記載の方法。
- 式(III)の前記化合物が、3−[1−(3−ヒドロキシ−プロピル)−1H−インダゾール−3−イル]−4−[1−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−1H−インドール−3−イル]−ピロール−2,5−ジオンである、請求項83に記載の方法。
- 式(III)の前記化合物が、2−{3−[4−(5−クロロ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−2,5−ジオキソ−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−3−イル]−インダゾール−1−イル}−N−(2−ヒドロキシ−エチル)−アセトアミドである、請求項83に記載の方法。
- 式(III)の前記化合物が、4−(3−クロロ−フェニル)−6−(3−ジメチルアミノ−プロピル)−5,6−ジヒドロ−4H−2,4,6−トリアザ−シクロペンタ[c]フッ素−1,3−ジオンである、請求項83に記載の方法。
- 式(III)の前記化合物が、14−エチル−6,7,9,10,13,14,15,16−オクタヒドロ−12H,23H−5,26:17,22−ジメテノジベンゾ[k,q]ピロロ[3,4−n][1,4,7,10,19]ジオキサトリアザシクロヘネイコシン−23,25(24H)−ジオンである、請求項83に記載の方法。
- 式(III)の前記化合物が、14−ベンジル−6,7,9,10,13,14,15,16−オクタヒドロ−12H,23H−5,26:17,22−ジ(メテノ)ジベンゾ[k,q]ピロロ[3,4−n][1,4,7,10,19]ジオキサトリアザシクロヘンイコシン−23,25(24H)−ジオンである、請求項83に記載の方法。
- 式(III)の前記化合物が、3−(1−{2−[2−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−エトキシ]−エチル}−1H−インドール−3−イル)−4−[1−(2−ヒドロキシ−エチル)−1H−インドール−3−イル]−ピロール−2,5−ジオンである、請求項83に記載の方法。
- 式(III)の前記化合物が、6,7,8,9,10,11,12,13−オクタヒドロ−8,11−ジメチル−5,23:14,19−ジメテノ−20H−ジベンゾ[k,q]ピロロ[3,4−n][1,4,7,10]テトラアザシクロオクタデシン−20,22(21H)−ジオンである、請求項83に記載の方法。
- 式(III)の前記化合物が、7,8,9,10,12,13,16,17,18,19−デカヒドロ−8,17−ジメチル−15H,26H−5,29:20,2,5−ジメテノ−6H−ジベンゾ[k,q]ピロロ[3,4−n][1,4,7,10,19,22]ジオキサテトラアザシクロテトラコシン−26,28(27H)−ジオンである、請求項83に記載の方法。
- 式(III)の前記化合物が、14−(2−フリルメチル)−6,7,9,10,13,14,15,16−オクタヒドロ−12H,23H−5,26:17,22−ジ(メテノ)ジベンゾ[k,q]ピロロ[3,4−n][1,4,7,10,19]ジオキサトリアザシクロヘンイコシン−23,25(24H)−ジオンである、請求項83に記載の方法。
- 式(III)の前記化合物が、14−(2−チエニルメチル)−6,7,9,10,13,14,15,16−オクタヒドロ−12H,23H−5,26:17,22−ジ(メテノ)ジベンゾ[k,q]ピロロ[3,4−n][1,4,7,10,19]ジオキサトリアザシクロヘンイコシン−23,25(24H)−ジオンである、請求項83に記載の方法。
- 式(III)の前記化合物が、14−(1−ナフチルメチル)−6,7,9,10,13,14,15,16−オクタヒドロ−12H,23H−5,26:17,22−ジ(メテノ)ジベンゾ[k,q]ピロロ[3,4−n][1,4,7,10,19]ジオキサトリアザシクロヘンイコシン−23,25(24H)−ジオンである、請求項83に記載の方法。
- 式(III)の前記化合物が、14−(ピリジン−4−イルメチル)−6,7,9,10,13,14,15,16−オクタヒドロ−12H,23H−5,26:17,22−ジ(メテノ)ジベンゾ[k,q]ピロロ[3,4−n][1,4,7,10,19]ジオキサトリアザシクロヘンイコシン−23,25(24H)−ジオンである、請求項83に記載の方法。
- 式(III)の前記化合物が、3−[1−(2−{2−[2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−1−イルアミノ)−エトキシ]−エトキシ}−エチル)−1H−インドール−3−イル]−4−{1−[2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−1−イルアミノ)−エチル]−1H−インドール−3−イル}−ピロール−2,5−ジオンである、請求項83に記載の方法。
- 式(III)の前記化合物が、3−[1−(3−ジメチルアミノ−フェニル)−1H−インドール−3−イル]−4−[1−(2−ヒドロキシ−エチル)−1H−インダゾール−3−イル]−ピロール−2,5−ジオンである、請求項83に記載の方法。
- 式(III)の前記化合物が、3−[5−クロロ−1−(6−ジメチルアミノ−ピリジン−3−イル)−1H−インドール−3−イル]−4−[1−(2−ヒドロキシ−エチル)−1H−インダゾール−3−イル]−ピロール−2,5−ジオンである、請求項83に記載の方法。
- 式(III)の前記化合物が、5−(5−クロロ−3−{4−[1−(2−ヒドロキシ−エチル)−1H−インダゾール−3−イル]−2,5−ジオキソ−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−3−イル}−インドール−1−イル)−ニコチン酸メチルエステルである、請求項83に記載の方法。
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