JP2015230326A - 光スキャナ及び光偏向器の制御方法 - Google Patents

光スキャナ及び光偏向器の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】使用状態等に関係なく、軸線の回りのミラー部の回動角の変化が鋸波の傾斜直線に沿ったものとなる光スキャナを提供する。【解決手段】光スキャナ25の制御装置30は、光偏向器1の検知器13からのミラー部2の回動角の検知信号から遮断周波数以下の部分を出力するローパスフィルタ41と、揺らぎ振動の出現タイミングにおけるローパスフィルタ出力を該出現タイミングにおける揺らぎ振動の半周期遅らせた遅れ出力を生成する遅れ出力生成部46と、ローパスフィルタ出力と遅れ出力との合成出力を生成する合成出力生成部34と、合成出力に基づいて圧電アクチュエータ14の走査光用駆動電圧を生成する走査光用駆動電圧生成部35とを備える。【選択図】図3

Description

本発明は、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)の光偏向器を装備し、鋸波形状の駆動電圧を用いて光偏向器のミラー部の軸線回りの往復回動を制御する光スキャナ及び光偏向器の制御方法に関する。
MEMSの光偏向器は、マイクロマシニング技術によりSi基板を加工することにより製造され、電子写真方式の複写機、レーザビームプリンタ、バーコードリーダ等の光学機器に広く用いられる。該光偏向器は、ミラー部を軸線の回りに往復回動させる回動駆動力を発生する圧電アクチュエータを装備する。圧電アクチュエータは、圧電膜を有し、供給された駆動電圧の増減に因る圧電膜の伸縮に伴う変形量の増減により、回動駆動力を生成する。
ミラー部からの反射光を走査光として所定の表示領域に映像を走査して、表示する場合には、走査速度の制御上、ミラー部の回動角が直線で変化することが望まれる。例えば、二次元光スキャナでは、走査周波数が水平走査(例:20kHz)に対して低い(例:60Hz)垂直走査のために、ミラー部を水平軸線の回りに往復回動させる圧電アクチュエータの駆動電圧として鋸波の駆動電圧が有利である。その場合、鋸波は、圧電アクチュエータの駆動電圧について長い直線変化期間を確保するために、1周期のうち、上昇傾斜期間と下降傾斜期間との比は、例えば9:1のように、上昇傾斜期間の方を長くしている(例:特許文献1)。
特許文献2は、支持部と、基端側が支持部に固定され、先端側が自由端とされている揺動軸と、該揺動軸の異なる軸方向位置に取付けられた2つの振動板と、揺動軸の先端側の振動板に取付けられた光源又はミラー部とを備える光スキャナを開示する。該光スキャナは、2つの振動板の各固有振動数をそれぞれの周波数とする2つの矩形波の合成信号を駆動電圧の生成に使って、先端側の振動板の光源又はミラー部を、回動角の変化が三角波や鋸波の形態になるように、軸線回りに往復回動させる。
特許文献3は、鋸波の駆動電圧が供給される圧電アクチュエータを備える光スキャナを開示する。該光スキャナは、鋸波の周波数の約10倍以上の高調波を鋸波から除去して生成される波形に対し、上昇側傾斜部分を中間において上側に膨らませる補正を行ってから、圧電アクチュエータに駆動電圧として供給している。
特許文献4は、MEMS光偏向器のミラー部を電磁力により軸線の回りに往復回動させる光スキャナを開示する。該光スキャナは、ミラー部の主共振周波数f0に対し、位相差が1/(2・f0)となる、すなわち半周期ずらした2つの鋸波の駆動波形を生成するとともに、該2つの鋸波の駆動波形の合成駆動波形に基づいて生成した駆動電流をコイルに供給している。
特開2009-223165号公報 特開2008-299297号公報 特開2008-249797号公報 特開2013-171226号公報
光偏向器のミラー部は、圧電アクチュエータに鋸波の駆動電圧を供給して、軸線の回りに往復回動するとき、回動角は、鋸波の傾斜線に沿った変化とならず、鋸波の傾斜線に、該軸線の回りのミラー部の共振(以下、適宜「主共振」という。)及びミラー部のミラー面に対して直角方向の共振(以下、「ポンピング共振」という。)が重ね合わせられた変化になってしまう。これは、走査速度の不均一の原因になり、走査光を映像光として使用するときには、映像の歪みの原因になる。
特許文献2の光スキャナの光偏向器は、揺動軸に対して直角方向に広がる複数の振動板を、中心を揺動軸に揃えて、かつ揺動軸の軸方向に並べて揺動軸に取付ける構造であるので、MEMSの光偏向器の構造としては不向きである。
特許文献3の光スキャナは、鋸波から、その周波数の約10倍以上の高調波(例:鋸波の周波数が60Hzである場合は、600Hz以上の高調波)を除去した後、傾斜線の中間部が上側に膨らむように補正した駆動電圧を生成する。しかしながら、ミラー部は、鋸波の周波数の10倍未満であって、周波数が主共振周波数やポンピング共振周波数の整数分の1となる揺らぎ振動を行っており、このような揺らぎ振動によるミラー部の回動角の直線変化の乱れを除去できない。鋸波から除去する周波数成分の周波数を一律に低下させると、元の鋸波に対する駆動電圧の波形の歪みが増大し、これは揺らぎ振動と同様な揺らぎ振動をミラー部に起こさせる。
特許文献4の光スキャナは、2つの鋸波の位相差が、ミラー部の主共振周波数f0に対し、半周期としての1/(2・f0)で鋸波の1周期を通して、固定されている。ミラー部は、鋸波の1周期を通じて同一周波数で揺らぎ振動しているのではなく、異なる出現タイミングで異なる周波数で揺らぎ振動を行っており、揺らぎ振動には主共振やポンピング共振の整数分の1高調波も含まれている。また、どの整数分の1高調波がミラー部の回動周期のどの時期に出現するかは、時々の使用状態や光スキャナの製造ばらつき等に依存する。
本発明の目的は、使用状態や製造ばらつき等により出現時や周波数が変わる主共振やポンピング共振の整数分の1高調波に因る軸線の回りのミラー部の揺らぎ振動を抑制して、軸線の回りのミラー部の回動角の変化が鋸波の傾斜直線に沿ったものとなるようにした光スキャナ及び光偏向器の制御方法を提供することである。
本発明の光スキャナは、光を反射して出射するミラー部と、駆動電圧に応じて変形して、前記ミラー部を所定の軸線の回りに往復回動させる圧電アクチュエータと、前記圧電アクチュエータの変形量に応じた検知信号を出力する検知器とを有する光偏向器と、制御装置とを備える。前記制御装置は、鋸波形状の電圧を生成する鋸波電圧生成部と、前記鋸波形状の電圧の周波数より高い遮断周波数を有し、前記検知器の検知信号から前記遮断周波数以下の信号部分を出力するローパスフィルタと、前記信号部分としてのローパスフィルタ出力の微分値に基づいて前記ローパスフィルタ出力に含まれる揺らぎ振動及びその出現タイミングの検知と該揺らぎ振動の半周期の算出とを行う揺らぎ振動処理部と、前記揺らぎ振動の出現タイミングにおける前記ローパスフィルタ出力を該出現タイミングにおける揺らぎ振動の半周期遅らせた遅れ出力を生成する遅れ出力生成部と、前記鋸波電圧生成部が生成した鋸波形状の電圧を駆動電圧として前記圧電アクチュエータに供給している期間の前記ローパスフィルタ出力と前記遅れ出力との合成出力を生成する合成出力生成部と、前記光偏向器のミラー部からの反射光を前記軸線の回りの前記ミラー部の往復回動方向に対応する走査方向の走査光として使用するときの前記圧電アクチュエータの駆動電圧を、前記合成出力に基づいて生成する走査光用駆動電圧生成部とを有する。
本発明によれば、光偏向器の圧電アクチュエータの変形量に応じた検知信号から遮断周波数以下の信号部分を抽出したローパスフィルタ出力の微分値に基づいて、ローパスフィルタ出力に含まれる揺らぎ振動及びその出現タイミングの検知と、該揺らぎ振動の半周期の算出とを行う。そして、揺らぎ振動の出現タイミングにおけるローパスフィルタ出力を該出現タイミングにおける揺らぎ振動の半周期遅らせた遅れ出力を生成して、ローパスフィルタ出力と遅れ出力との合成出力を生成し、得られた合成出力に基づいて光偏向器のミラー部からの反射光を軸線の回りのミラー部の往復回動方向に対応する走査方向の走査光として使用するときの圧電アクチュエータの駆動電圧を、合成出力に基づいて生成する。
すなわち、ローパスフィルタ出力とローパスフィルタに含まれる揺らぎ振動の半周期遅れた遅れ出力との合成出力に基づいて生成した駆動電圧を圧電アクチュエータに供給することになるので、ミラー部が走査光の生成時に揺らぎ振動することが防止される。
また、光偏向器の使用状態や製造のばらつき等により出現タイミングや周波数が変化する主共振やポンピング共振が原因となって、軸線の回りのミラー部の揺らぎ振動が発生する。これに対して、本発明によれば、ローパスフィルタ出力に現実に生じている揺らぎ振動の出現タイミング及び半周期に基づいて遅れ出力を生成し、さらに、該遅れ出力に基づいて生成された駆動電圧を走査光の生成の駆動電圧として圧電アクチュエータに供給することになるので、光偏向器の使用状態や製造ばらつき等に関係なく、ミラー部の揺らぎ振動を抑制して、軸線の回りのミラー部の回動角の変化が鋸波の傾斜直線変化に沿ったものにすることができる。
本発明の光スキャナにおいて、前記制御装置は、周波数が所定周波数範囲で掃引される共振探索用電圧を生成する共振探索用電圧生成部と、前記鋸波電圧生成部が生成した鋸波形状の電圧を駆動電圧として前記圧電アクチュエータに供給するのに先立ち、前記共振探索用電圧生成部が生成した共振探索用電圧を駆動電圧として前記圧電アクチュエータに供給し、前記共振探索用電圧の供給期間における前記検知器の検知信号が所定レベル以上となる共振探索用電圧の最小周波数を探索し、前記遮断周波数を該最小周波数未満に設定する遮断周波数設定部とを有することが好ましい。
この構成によれば、ローパスフィルタの遮断周波数を検知器の検知信号が所定レベル以上となる共振探索用電圧の最小周波数未満に設定することにより、ローパスフィルタの遮断周波数の低下を抑えつつ、すなわち合成出力が鋸波形状からかい離することを抑制しつつ、ミラー部の揺らぎ振動を抑制する合成出力を生成することができる。
本発明の光スキャナにおいて、前記制御装置は、第1判定部を有し、前記第1判定部は、前記鋸波電圧生成部が生成する鋸波形状の電圧の傾斜直線変化に対応する傾斜直線変化出力に対する前記合成出力生成部が生成した合成出力の差分が第1閾値以上となることが有るか無いかを判定する第1判定処理を実施し、無いとの判定結果であれば、前記走査光用駆動電圧生成部が前記圧電アクチュエータの走査光用駆動電圧を前記合成出力に基づいて生成することを許容し、有るとの判定結果であれば、無いとの判定結果になるまで、前記ローパスフィルタの遮断周波数を所定量下げて、前記合成出力が更新されてから、更新後の合成出力に基づいて前記第1判定処理を再実行することを繰り返すことが好ましい。
この構成によれば、ローパスフィルタの遮断周波数は、鋸波電圧生成部が生成する鋸波形状の電圧の傾斜直線変化に対応する傾斜直線変化出力に対する合成出力生成部が生成した合成出力の差分が第1閾値未満になることを確保できて、かつできるだけ大きい周波数に設定できる。これにより、合成出力が鋸波形状からかい離することを抑制しつつ、ミラー部の揺らぎ振動を抑制する合成出力を生成することができる。
本発明の光スキャナにおいて、前記制御装置は、第2判定部を有し、前記第2判定部は、前記合成出力生成部が生成した合成出力に基づいて生成した試験電圧を前記圧電アクチュエータに駆動電圧として供給する試験期間を設け、該試験期間において、前記鋸波電圧生成部が生成する鋸波形状の電圧の傾斜直線変化に対応する傾斜直線変化のレベルに対する前記検知器の検知信号のレベルの差分が第2閾値以上となることが有るか無いかを判定する第2判定処理を実施し、無いとの判定結果であれば、前記走査光用駆動電圧生成部が前記圧電アクチュエータの走査光用駆動電圧を前記合成出力に基づいて生成することを許容し、有るとの判定結果であれば、無いとの判定結果になるまで、前記試験電圧を、前記試験期間に前記合成出力生成部が再生成した更新後の合成出力に基づいて再生成した試験電圧に更新してから、前記第2判定処理を再実行することを繰り返すことが好ましい。
この構成によれば、合成出力に基づいて試験電圧を生成し、該試験電圧を圧電アクチュエータに駆動電圧として供給して、鋸波形状の電圧の傾斜直線変化に対応する傾斜直線変化のレベルに対する検知器の検知信号のレベルの差分が第2閾値未満になるまで、合成出力が再生成される。この結果、適切な合成出力を生成するための遅れ出力の付け足し回数が最小限とすることができ、合成出力が鋸波形状からかい離することを抑制しつつ、ミラー部の揺らぎ振動を抑制する合成出力を生成することができる。
本発明の光偏向器の制御方法は、光を反射して出射するミラー部と、駆動電圧に応じて変形して、前記ミラー部を所定の軸線の回りに往復回動させる圧電アクチュエータと、前記圧電アクチュエータの変形量に応じた検知信号を出力する検知器とを有する光偏向器の制御方法において、鋸波形状の電圧を前記圧電アクチュエータに供給する工程と、前記鋸波形状の電圧の周波数より高い遮断周波数を有するローパスフィルタから、該検知信号の前記遮断周波数以下の信号部分を出力させる工程と、前記信号部分としてのローパスフィルタ出力の微分値に基づいて前記ローパスフィルタ出力に含まれる揺らぎ振動及びその出現タイミングの検知と該揺らぎ振動の半周期の算出とを行う工程と、前記揺らぎ振動の出現タイミングにおける前記ローパスフィルタ出力を該出現タイミングにおける揺らぎ振動の半周期遅らせた遅れ出力を生成する工程と、前記ローパスフィルタ出力と前記遅れ出力との合成出力を生成する工程と、前記光偏向器のミラー部からの反射光を前記軸線の回りの前記ミラー部の往復回動方向に対応する走査方向の走査光として使用するときの前記圧電アクチュエータの駆動電圧を、前記合成出力に基づいて生成する工程とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、ローパスフィルタ出力とローパスフィルタに含まれる揺らぎ振動の半周期遅れた遅れ出力との合成出力に基づいて生成した駆動電圧を圧電アクチュエータに供給することになるので、ミラー部が走査光の生成時に揺らぎ振動することが防止される。また、ローパスフィルタ出力に現実に生じている揺らぎ振動の出現タイミング及び半周期に基づいて遅れ出力を生成し、さらに、該遅れ出力に基づいて生成された駆動電圧を走査光の生成の駆動電圧として圧電アクチュエータに供給することになるので、光偏向器の使用状態や製造ばらつき等に関係なく、ミラー部の揺らぎ振動を抑制して、軸線の回りのミラー部の回動角の変化が鋸波の傾斜直線変化に沿ったものにすることができる。
光スキャナの構成図。 (a)はカンチレバーが湾曲していない時の圧電アクチュエータの状態を示す図、(b)はカンチレバーが最大湾曲している時の圧電アクチュエータの状態を示す図。 光スキャナの主要部のブロック図。 制御装置による光偏向器の制御方法のフローチャート。 ローパスフィルタの遮断周波数を設定する理由についての説明図。 (a)は鋸波電圧生成部の出力波形図、(b)はローパスフィルタの出力波形図、(c)は揺らぎ振動処理部の出力波形図、(d)はローパスフィルタ及び遅れ出力生成部の出力波形図。 (a)は合成電圧生成部の出力波形図、(b)は合成電圧生成部の出力のパワースペクトラム図、(c)は(a)の出力を圧電アクチュエータの駆動電圧としたときの白色画像図、(d)は(b)の出力を圧電アクチュエータの駆動電圧としたときの白色画像図。 (a)及び(b)はそれぞれ図7(a)及び(b)の駆動電圧で圧電アクチュエータを駆動したときの画面における走査光のリンギング状態を示す図、(c)は正弦波を圧電アクチュエータの駆動電圧として、ミラー部を往復回動させたときのリンギング状態を示す図。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。図1は、光スキャナ25の構成図である。
光スキャナ25は、光偏向器1と、レーザ光源28と、制御装置30とを備えている。制御装置30は、光偏向器1及びレーザ光源28を制御する。レーザ光源28は、光偏向器1の中心に向けて光Maを出射する。光Maは、光偏向器1のミラー部2において反射し、走査光Mbとなって、光偏向器1から出射する。
最初に光偏向器1について説明する。光偏向器1は、MEMSの光偏向器であり、中心に配置される円形のミラー部2と、ミラー部2を包囲する可動枠部3と、可動枠部3を包囲する支持枠部4とを備えている。この光偏向器1では、可動枠部3は、内周が円形で、外周がほぼ正方形になっている。支持枠部4は、内周及び外周共に矩形になっている。
図1における光偏向器1は、可動部としてのミラー部2が、光偏向器1の真っ直ぐ前方を向いた時の状態で構成が図示されている。軸線Lx,Lyは、ミラー部2の前面に含まれ、かつミラー部2の前面の中心において直交する直線として定義され、ミラー部2の2つの回転軸線に相当する。軸線Lx’は、可動枠部3の回転軸線となっている。
ミラー部2が図1に示す向きにある時、軸線Lx及び軸線Lyは、それぞれ矩形の光偏向器1の長辺及び短辺に対して平行となっている。また、軸線Lxは軸線Lx’に一致している。軸線Lxは、ミラー部2が軸線Lyの回りに往復回動するのに伴い、軸線Lx’に対する傾斜角を変化させる。
トーションバー7は、軸線Lyに沿ってミラー部2の両側から突出している。共振駆動用の圧電アクチュエータ8は、円周状の形状を有し、可動枠部3の内側に配設されている。圧電アクチュエータ8は、ミラー部2及びトーションバー7を包囲するとともに、トーションバー7の突出側の端部に結合している。圧電アクチュエータ8は、軸線Lyに対して対称に配置された2つの半円弧状の圧電円弧レバー10を有している。連結部9は、各圧電円弧レバー10の中間部から軸線Lx’(圧電アクチュエータ8と連結部9と間に介在する可動部材の回転軸線は軸線Lxではなく、軸線Lx’となる)に沿って突出し、可動枠部3の内周縁に結合している。
非共振駆動用の圧電アクチュエータ14は、軸線Lx’の方向に可動枠部3の両側に配設される。各圧電アクチュエータ14は、ミアンダパターン配列の複数の圧電カンチレバー15を有する。各圧電カンチレバー15は、長手方向を軸線Lyに対して平行に揃えられ、折り返し部16を介して隣りの圧電カンチレバー15に直列に結合している。圧電アクチュエータ14は、連結部19を介して可動枠部3に結合しているとともに、連結部20を介して支持枠部4に結合している。
2つの圧電アクチュエータ14のうち、一方の圧電アクチュエータ14では、最も支持枠部4側のカンチレバー15の表面側が、スリット12により幅方向にアクチュエータ部11と圧電センサ13(「検知器」に相当)と仕切られている。スリット12は、カンチレバー15の表面の圧電膜に幅方向に分離するように、カンチレバー15の長手方向に沿って延びている。なお、該カンチレバー15の裏面側は、アクチュエータ部11と圧電センサ13とに分離することなく、共通のケイ素の基板層となっている。
スリット12により圧電膜が幅方向に分離されているカンチレバー15では、アクチュエータ部11の圧電膜は、他のカンチレバー15の圧電膜と同様に、制御装置30から駆動電圧を供給されて、カンチレバー15を湾曲変形させ、圧電アクチュエータ14のアクチュエータ作用に寄与する。これに対し、圧電センサ13の圧電膜は、カンチレバー15の湾曲の変形量に応じた電圧を発生する。この電圧は、軸線Lxの回りのミラー部2の回動角を示す検知信号として、制御装置30に送られる。
複数の電極パッド23は、支持枠部4の上面の一方の長辺部上に一列に配備される。各電極パッド23は、チップとしての光偏向器1がパッケージ(図示せず)に収納される時に、パッケージの対応電極にボンディングワイヤ(図示せず)を介して接続される。
圧電アクチュエータ8の駆動による軸線Lyの回りのミラー部2の往復回動について説明する。ミラー部2及びトーションバー7は、圧電アクチュエータ8に支持されて、軸線Lyの回りに共振振動する共振体として作用する。圧電アクチュエータ8の2つの圧電円弧レバー10の圧電膜には、共振体の共振周波数(例:25kHz)でかつ相互に逆位相で増減する駆動電圧が電極パッド23を介して供給される。
これにより、2つの圧電円弧レバー10は、湾曲量の増減が相互に逆の関係になり、トーションバー7を軸線Lyの回りに各時点で同一の回転向きで駆動するとともに、駆動力の回転向きを共振体の共振周波数に応じて反転して、共振体を軸線Lyの回りに共振周波数で往復回動させる。この結果、ミラー部2からの反射光としての走査光Mbは、支持枠部4の長辺方向に共振周波数で往復する。
圧電アクチュエータ14の駆動によるミラー部2の往復回動について説明する。図2は圧電アクチュエータ14の作用説明図であり、(a)はカンチレバー15が湾曲していない時の圧電アクチュエータ14の状態を示し、(b)はカンチレバー15が最大湾曲している時の圧電アクチュエータ14の状態を示している。図2において、U方向は、ミラー部2が光偏向器1の真っ直ぐ前方を向いたときの向きに一致する。
圧電アクチュエータ14の4つのカンチレバー15について、説明の便宜のために、連結部19側(可動枠部3側)から連結部20側(支持枠部4側)への配列順に1〜4の番号を付ける。圧電アクチュエータ14の奇数番のカンチレバー15と偶数番のカンチレバー15とは、周波数及びp−p(peak to peak)電圧が同一であり、かつ相互に逆位相の関係にある駆動電圧が供給される。該駆動電圧の周波数は、共振体の非共振周波数として共振周波数より低い周波数(例:60Hz)に設定されている。
カンチレバー15は、圧電膜(図示せず)を有し、圧電アクチュエータ14に供給される駆動電圧は圧電膜に印加される。圧電膜は、これに伴い、カンチレバー15の長手方向に伸縮し、この結果、カンチレバー15はU方向に湾曲する。奇数番のカンチレバー15と偶数番のカンチレバー15とに供給される駆動電圧は、周波数及びp−p電圧が同一であり、位相が逆位相となっているために、奇数番のカンチレバー15と偶数番のカンチレバー15との湾曲方向は、図2(b)に図示すように、各時点においてU方向に逆方向の関係になる。この結果、連結部20に対する連結部19のU方向の変位量は、各カンチレバー15の両端間の相対変位量が加算され、増大する。
可動枠部3は、圧電アクチュエータ14によるU方向の連結部19の往復動に伴い、軸線Lx'の回りに往復回動する。ミラー部2は、軸線Lx’回りの可動枠部3の往復回動に伴い、軸線Lxの回りに往復回動する。
光スキャナ25の全体の作用について概略説明する。制御装置30は、レーザ光源28のオン、オフを制御する。光スキャナ25がプロジェクタのような映像機器に組み込まれる場合には、制御装置30は、レーザ光源28の給電電流制御により、レーザ光源28から出射する光Maの照度(明るさ)も制御することができる。
制御装置30は、光偏向器1の圧電アクチュエータ8,14の駆動電圧を供給する。圧電アクチュエータ8は、制御装置30からの駆動電圧によりトーションバー7を介してミラー部2を軸線Lyの回りに共振周波数で往復回動させる。これにより、ミラー部2からの走査光Mbは、支持枠部4の長辺方向に共振周波数で往復動する。
圧電アクチュエータ14は、制御装置30からの別の駆動電圧により可動枠部3を軸線Lx’の回りに非共振周波数で往復回動させる。これに伴い、ミラー部2は、軸線Lxの回りに非共振周波数で往復回動する。これにより、ミラー部2からの走査光Mbは、支持枠部4の短辺方向に非共振周波数で往復動する。
典型的な光スキャナ25では、支持枠部4の長辺方向及び短辺方向の走査光Mbの走査方向は、水平方向及び垂直方向に対応付けられており、それぞれ軸線Ly及び軸線Lxの回りのミラー部2の往復回動方向に対応している。制御装置30は、レーザ光源28への給電電流を所定の映像信号の輝度に応じて制御して、レーザ光源28の照度(明るさ)を調整する場合には、映像光としての走査光Mbによりスクリーン等に所定の静止画や動画が表示される。
図3は、光スキャナ25の主要部のブロック図である。光偏向器1は、ミラー部2の往復回動するアクチュエータとして圧電アクチュエータ8,14を備えているが、この制御装置30は、複数のカンチレバー15を有しかつ非共振周波数で駆動される圧電アクチュエータ14の制御に適用される。
制御装置30は、共振探索用電圧生成部31、鋸波電圧生成部33、合成出力生成部34、走査光用駆動電圧生成部35、第1判定部38、第2判定部39、ローパスフィルタ41、遮断周波数設定部42、揺らぎ振動処理部45、遅れ出力生成部46及び処理順制御部50を備えている。制御装置30は、プログラムを実行するために演算器や記憶装置を備えている。記憶装置には、プログラム実行時にデータの読み書きのために使用される記憶装置の他に、プログラム自体を記憶する記憶装置も含む。
図3の制御装置30内の各ブロックは、ハードウェア及びソフトウェアのどちらで実現するかは任意である。ソフトウェアでブロックを実現する場合には、例えばDSP(digital signal processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)が使用され、各ブロックの機能が実現される。また、光偏向器1の要素はアナログ電圧を使用し、制御装置30のブロックは、ハードウェア及びソフトウェアのブロック共にデジタルで処理を行うために、光偏向器1と制御装置30との間には、D/A(デジタルアナログ)変換器及びA/D(アナログデジタル)変換器(図示せず)が介在する。
処理順制御部50は、制御装置30の各ブロックの処理順を制御する。制御装置30内の各ブロックは、処理順制御部50の指示に基づいて、自己の処理の実行を開始し、処理が終了すると、処理順制御部50に終了を通知する。
図4は、制御装置30による光偏向器1の制御方法、詳細には制御装置30による圧電アクチュエータ14の走査光用駆動電圧設定方法のフローチャートである。該走査光用駆動電圧設定方法は、光スキャナ25の電源がオフからオンに切替えられて、光スキャナ25が使用開始される時(光スキャナ25の起動時)に、毎回、使用開始に先立ち実行される。
なお、図3における代表的なブロック(例:鋸波電圧生成部33及び合成出力生成部34等)の出力は、図6及び図7に、ブロックの符号の前に"W"を付けて示している。また、図5は、図4のSTEP(工程)1,2の効果を説明している。適宜、図5〜図7を参照しつつ、図3の各ブロックについて、図4のフローチャートにおける処理順番に従って説明する。
なお、圧電アクチュエータ14のカンチレバー15の圧電膜に印加する駆動電圧は、奇数番のカンチレバー15と偶数番のカンチレバー15とでは、p−p電圧と周波数は同一であるもの、位相が逆位相であることを前述したが、図3〜図7に関連して説明する駆動電圧は絶対値で示している。
光スキャナ25の電源がオフからオンに切替えられると、制御装置30は、最初に、軸線Lxの回りのミラー部2の共振の周波数を探索する共振探索を実施する。なお、軸線Lyの回りのミラー部2の共振周波数と、軸線Lxの回りのミラー部2の共振周波数とは相違する。
STEP1,2は、ローパスフィルタ41の遮断周波数の初期値を設定する処理である。ローパスフィルタ41は、圧電センサ13の検知信号から遮断周波数以下の信号部分を抽出して出力する。STEP1において、処理順制御部50は、共振探索用電圧生成部31が生成する共振探索用電圧を圧電アクチュエータ14に駆動電圧として供給する。圧電アクチュエータ14は、共振探索用電圧生成部31からの共振探索用電圧で駆動され、ミラー部2を軸線Lxの回りに往復回動する。
共振探索用電圧のp−p電圧は、例えば2V程度の電圧である。この光偏向器1では、圧電アクチュエータ14は、図4の走査光用駆動電圧設定方法を終了後、光スキャナ25の使用を開始して、走査光Mbの走査を開始する。光スキャナ25の使用時おける駆動電圧のp−p電圧(以下、適宜、「使用p−p電圧」という)を例えば約60Vとされているので、共振探索用電圧のp−p電圧が使用p−p電圧に対して十分に低く設定されている。この理由は、共振探索用電圧を高くして、圧電アクチュエータ14を駆動すると、周波数が共振及び整数分の1高調波の振幅が増大して、圧電アクチュエータ14が損傷する可能性が高まるので、これを回避するためである。
共振探索用電圧の波形は、鋸波ではなく、正弦波とされる。ミラー部2の整数分の1高調波の周波数を検出するには、各周波数において、ミラー部2が共振しているか否かを判定する必要があり、多くの周波数成分を含む鋸波では、判定が困難となるからである。
共振探索用電圧生成部31は、STEP1において生成する共振探索用電圧を1Hz〜2kHzの範囲(「所定周波数範囲」に相当)で周波数を掃引する。掃引方向は、低い周波数から高い周波数の方向であっても、逆に、高い周波数から低い周波数の方向であってもよい。掃引中の周波数の変化は、連続ではなく、周波数を一定時間ごとに例えば10Hzずつ増加又は減少させるというように、所定の刻みで実行する。共振探索用電圧生成部31の共振探索用電圧の周波数の掃引範囲を1Hz〜2kHzとしているが、掃引範囲の下限は、鋸波生成部32の鋸波の周波数としての60Hzにしたり、探索結果として予測できる周波数より確実に低いと考えられる周波数にしたりして、共振探索期間の短縮を図ることもできる。
STEP2では、遮断周波数設定部42は、周波数が掃引されている共振探索用電圧の各周波数における圧電センサ13の検知信号のレベルを検出する。そして、遮断周波数設定部42は、共振探索用電圧生成部31による共振探索用電圧の周波数の掃引期間としての共振探索用電圧の供給期間が終了すると、検知信号のレベルが所定レベル以上となった周波数のうちの最小周波数に対し、該最小周波数未満の周波数をローパスフィルタ41の遮断周波数の初期値(例:600Hz)に設定する。
ローパスフィルタ41の遮断周波数の初期値を設定する理由について図5を参照して説明する。図5(a)は、ミラー部2を軸線Lxの回りに往復回動したときの周波数と機械半角との関係を示している。図5(b)は、圧電アクチュエータ14の駆動電圧のp−p電圧を使用p−p電圧(例:60V)にして、ミラー部2を軸線Lxの回りに往復回動したときの駆動電圧の周波数と機械半角との関係を示している。
図5(a)及び(b)では、圧電アクチュエータ14の駆動電圧の波形を正弦波にしている。また、機械半角とは、圧電アクチュエータ14に所定のp−p電圧の駆動電圧を供給して、ミラー部2が軸線Lxの回りを往復回動するときの回動角範囲の上限回動角と下限回動角との差分の回動角量の1/2をいう。
図5において、主共振Rrは、軸線Lxの回りのミラー部2の共振と定義する。ポンピング共振Rpは、軸線Lx及び軸線Lyの両方に直交する方向(ミラー部2の面に対して直角方向)の共振と定義する。ポンピング共振Rpは、走査光Mbの走査制御上、有害である。共振Rpも、該共振Rpを利用して、ミラー部2を軸線Lxの回りに往復回動させる場合以外は、走査光Mbの走査制御上、有害となる。なお、軸線Lyの回りのミラー部2の往復回動において、軸線Lyの回りのミラー部2の共振が積極的に利用されている。
ポンピング共振Rpは、図5(a)において、2つある機械半角の***のうちの左側の小さい方の***となって出現していることが分かる。Fr,Fpは、それぞれ主共振Rr及びポンピング共振Rpの周波数であり、実施形態の光偏向器1では、それぞれ1080Hz,709Hzとなっている。
図5(b)において、Rr/3は,主共振Rrに対して、周波数が主共振Rrの周波数Frの1/3のFr/3となる3分の1高調波を意味する。Rp/3,Rp/4は、ポンピング共振Rpに対して、それぞれ周波数がポンピング共振Rpの周波数Fpの1/3,1/4のFp/3,Fp/4となる3分の1高調波及び4分の1高調波を意味する。
鋸波は、フーリェ変換すると分かるように、種々の周波数成分の正弦波から成るので、圧電アクチュエータ14に鋸波の駆動電圧を供給すると、主共振Rr自体、ポンピング共振Rp自体、及びそれらの整数分の1高調波の周波数でミラー部2を振動させてしまうことになり、これは、軸線Lxの回りのミラー部2の回動角を鋸波の傾斜直線に沿う直線で変化させるときの弊害になる。
STEP1,2の実行によるローパスフィルタ41における遮断周波数の初期値の設定により、鋸波の周波数成分から、主共振Rr自体、ポンピング共振Rp自体、及びそれらの2分の1高調波が除外される。なお、整数分の1高調波では、該整数の小さい高調波ほど、すなわち周波数が、高くかつ主共振Rr及びポンピング共振の周波数としての基本周波数に近い高調波ほど、振幅が大きくなる。したがって、ローパスフィルタ41における遮断周波数の初期値の設定により、圧電センサ13の検知信号から所定振幅以上の高調波を除外することができる。
STEP3では、処理順制御部50は、鋸波電圧生成部33が生成する鋸波電圧を圧電アクチュエータ14に駆動電圧として供給する。該鋸波電圧のp−p電圧は、軸線Lxの回りのミラー部2の主共振及びポンピングにより光偏向器1の可動部に損傷が起こらない程度とされる。また、処理順制御部50は、図4の方法の実行中は、水平方向走査用の圧電アクチュエータ8への駆動電圧の供給を停止している。したがって、ミラー部2は、軸線Lyの回りには往復回動せず、軸線Lxの回りにのみ往復回動する。しかしながら、適宜、所定のp−p電圧の水平回動用の駆動電圧を圧電アクチュエータ8に供給して、ミラー部2を軸線Lyの回りに回動させながら、図4の方法を実行することもできる。
図6(a)は、鋸波電圧生成部33の1周期分の出力W33を示している。なお、図6及び図7(a)において、横軸は時間となっている。鋸波電圧生成部33が生成する鋸波は60Hzであるので、1周期は約16.7msecとなる。したがって、横軸の時間を16.7msecで除算して、360°をかければ、鋸波の周期における位相が導出される。また、縦軸の単位としているa.u.(arbitrary unit)は、任意単位を意味する。
この鋸波では、電圧が−1a.u.から1a.u.へ直線で上昇する傾斜期間と、1a.u.から−1a.u.に直線で下降する傾斜期間との時間比は9:1に設定されている。なお、走査光Mbを映像光として使用して、走査光Mbの走査先に画像を生成する場合には、鋸波の上昇傾斜期間を映像光としての走査光Mbの出射期間とし、鋸波の下降傾斜期間を映像光のブランキング期間として使用する。
図6(a)は、理想的な鋸波の電圧を示しているが、実際の電気回路で実現した鋸波電圧生成部33が生成する鋸波の電圧は、三角形の頂点が潰れたりした鋸波形状のものとなる。しかし、ここでは、鋸波電圧生成部33は理想的な鋸波の電圧を生成するものとして、説明する。
圧電アクチュエータ14が、鋸波電圧生成部33の生成した鋸波の駆動電圧により駆動される結果、ミラー部2は、軸線Lxの回りに鋸波の上昇側の傾斜直線に沿って回動角を直線的に変化させるとともに、鋸波に含まれる所定の周波数成分のために、主共振Rr及びポンピング共振Rpを発生する。このため、圧電センサ13の検知信号のレベルは、鋸波の傾斜直線に沿って直線で変化するレベル分に、ミラー部2の主共振Rr、ポンピング共振Rp及びそれらの整数分の1高調波の揺らぎ振動レベル部分が重畳したものとなる。
この結果、ローパスフィルタ41の出力W41は、図6(b)で図示したものになる。なお、図6(b)〜(d)では、縦軸が物理量としての電圧や利得となっているが、実際の情報処理では、単なる数値として演算されており、縦軸の物理量は、情報処理における処理を理解し易くするために、対応物理量を記載したものである。
ローパスフィルタ41の遮断周波数の初期値は、前述したように、ミラー部2の主共振Rr、ポンピング共振Rp、及びそれらの2分の1高調波の周波数成分は遮断周波数より高い周波数の成分として除去するように、設定されている。したがって、出力W41には、遮断周波数以下で、ミラー部2の主共振Rr及びポンピング共振Rpのn(ただし、nは3以上の整数)分の1高調波に相当する揺らぎ振動のレベルが、鋸波の電圧の傾斜直線変化に対応する傾斜直線変化のレベルに重畳した波形となる。
STEP4では、揺らぎ振動処理部45は、ローパスフィルタ41の出力W41を微分する。図6(c)は出力W41の微分波形H41を示している。図6(c)の微分波形H41から、出力W41は、絶えず揺らぎ振動しており、大まかに判断して、所定レベルを超える揺らぎ振動が、鋸波の1周期中に5回出現していることが分かる。
この5回の揺らぎ振動は、主共振Rr又はポンピング共振Rpのn(nは3以上の整数)の1高調波のいずれか1つ又は複数の組み合わせで出現していると考えられ、揺らぎ振動の周期は、各揺らぎ振動ごとに相違している。
STEP5では、揺らぎ振動処理部45は、ローパスフィルタ出力の微分値に基づいてローパスフィルタ出力に含まれる揺らぎ振動及びその出現タイミングを検知し、かつ該揺らぎ振動の半周期を算出する。
検知及び算出の具体的な処理は次のとおりである。揺らぎ振動処理部45は、図6(c)の微分波形H41から所定レベルを超える揺らぎ振動が、鋸波の1周期中に5回出現していることを検知し、この揺らぎ振動の出現、回数及び出現のタイミングに応じて、鋸波の1周期を時間の長さがそれぞれT1〜T5の5区間に分割する。そして、区間ごとに、該区間の揺らぎ振動の半周期を算出する。具体的には、各区間の揺らぎ振動の半周期は、各区間において2回出現する利得0のタイミング間の長さとして算出される。
STEP6では、遅れ出力生成部46は、出力W41(ローパスフィルタ出力)から半周期遅れた出力W46(遅れ出力)を生成する。詳細には、出力W41における揺らぎ振動の出現タイミングにおける出力W41を該出現タイミングにおける揺らぎ振動の半周期遅らせたものを生成し、それを出力W46とする。
なお、揺らぎ振動処理部45がSTEP5において各区間の半周期を算出した時は、該区間は過ぎているので、遅れ出力生成部46がSTEP6において生成する出力W46は、鋸波の周期換算で1周期前の出力W41に対して算出した半周期遅れを今回の周期におけるW41に対して遅らせた出力となる。しかしながら、出力W41の波形は周期的に同一波形で繰り返されるので、揺らぎ振動処理部45がSTEP5において算出した各区間の半周期は、今回の周期における出力W41に対して算出した半周期とみなしても、実質的な不利益は生じない。
出力W46の具体的な波形は図6(d)に、出力W41と共に示されている。出力W46の波形の具体的な生成の仕方では、区間T1の出力W41の部分に対しては、T1/2、遅延した部分を作る。そして、同じ処理を他の区間T2〜T5に対しても行い、生成した5つの遅延部分を順番につないだものを出力W46の1周期とする。
STEP7では、合成出力生成部34は、出力W41(ローパスフィルタ出力)と出力W46(遅れ出力)とに基づいた出力W34(合成出力)を生成する。
図7(a)は合成出力生成部34が生成する出力W34(合成出力)を例示している。出力W34,W41,W46間の関係は、a.u.で記述すると、例えば、次の式(1)となる。
=(W+W)/2・・・(1)
ここで、Wは出力W34であり、Wは出力W41であり、Wは出力W46である。なお、図7(a)の出力W34は、後述のSTEP8,11の判定が共に正となるときの出力W34、すなわち適宜、補正した後の出力W34であり、STEP7の1回目の実行において生成される出力W34は、図7(a)に図示したものに対して小さな揺らぎ振動をなお含んだものになる。
STEP7において生成される合成出力は、軸線Lxの回りのミラー部2の揺らぎ振動を抑制するのに使用される。制御装置30が、先行の出力W41と、出力W41から出現揺らぎ振動の半周期遅れる後行の出力W46との合成出力により、揺らぎ振動を抑制することは、インプットシェーピング法に従ったものである。本実施形態では、制御装置30による軸線Lxの回りのミラー部2の往復回動制御にインプットシェーピング法を用いている。
インプットシェーピング法によれば、制御対象に1番目のインパルスが入力されることに伴って制御対象に生じる振動をキャンセルさせるために、1番目のインパルスから、該1番目のインパルスによって生じた振動の半周期ずらして2番目のインパルスを制御対象に入力する。すなわち、制御対象への2番目のインパルス入力は、1番目のインパルスにより制御対象に生じた振動とは逆位相の振動を制御対象に生じさせるので、1番目のインパルスよる振動と2番目のインパルスによる振動とが相殺して、制御対象の振動が抑制される。
本実施形態の光スキャナ25の場合、先行の出力W41と、半周期遅れる後行の出力W46とは、それぞれ上記インプットシェーピング法の1番目のインパルス及び2番目のインパルスに相当する。この結果、前述の(1)式に従い、出力W41と出力W46との合成として得られた合成電圧を圧電アクチュエータ14に駆動電圧として供給することにより揺らぎ振動は抑制され、軸線Lxの回りのミラー部2の回動角の変化は、鋸波の傾斜直線に対応する傾斜直線となる。
図6(d)で示している出力W41と出力W46とは、時間軸方向にずれているだけで、波形はほぼ同一になっている。しかしながら、出力W41における揺らぎ振動の出現タイミングと、該出現タイミングから該揺らぎ振動の半周期遅れる出力W41のタイミングとの時間間隔は、該半周期に応じて変化するので、出力W41と出力W46との波形は同一にはならない。
図4に戻って、STEP8では、第1判定部38は、鋸波の1周期にわたり、合成出力と基準傾斜直線出力(鋸波の電圧としての出力W33の傾斜直線変化に対応する傾斜直線変化出力)との差分の絶対値が、第1閾値以下になっているか否かを判定し(「第1判定処理」に相当)、判定結果が否であれば、処理をSTEP9に進ませ、判定結果が正であれば、処理をSTEP10に進ませる。
STEP8の判定結果が否であるということは、合成出力の変化が、鋸波の傾斜直線に沿って直線的に変化せず、比較的大きな振幅の揺らぎ振動を含みながら変化していることを意味する。したがって、もしこの合成出力に基づいて生成した駆動電圧を圧電アクチュエータ14に供給すると、ミラー部2の回動角の変化が直線から許容値以上ずれる可能性が高い。これに対処する処理が次のSTEP9の処理である。
なお、ミラー部2の回動角の変化が直線からずれるときの許容範囲は、該直線を鋸波の上昇側傾斜直線に対応する傾斜直線として、ミラー部2の回動角が該傾斜直線から例えば±2.5%以内である範囲とする。そして、実際の回動角がこの範囲を超えたとき(±2.5%より大のずれ)は、STEP8の判定結果が否となるように、STEP7の第1閾値が設定される。
STEP9では、合成出力生成部34は、処理順制御部50を介して遮断周波数設定部42に遮断周波数の低下の指示を出す。遮断周波数設定部42は、これを受けて、ローパスフィルタ41の遮断周波数を所定の周波数、例えば50Hz低下させる。この結果、STEP3〜STEP7が再実行されて、ローパスフィルタ41の出力W41、揺らぎ振動処理部45の出力W45及び遅れ出力生成部46の出力W46が、再生成されて、再生されたものに更新される。合成出力生成部34は、更新後の出力W46(合成出力)に基づいてSTEP8を再実行する。
STEP8の判定が否になる毎に、ローパスフィルタ41の遮断周波数は、STEP9において、所定の周波数、例えば50Hzずつ低下していく。ローパスフィルタ41の遮断周波数が低下するに連れて、ローパスフィルタ41の出力W41に含まれるn分の1高調波のうち、nの小さい方(揺らぎ振動の大きい方に対応する)から除外されていく。これにより、出力W41に含まれる揺らぎ振動の振幅は徐々に低下していき、出力W41の変化の傾斜線は、鋸波の傾斜直線に対応する傾斜直線に近付いて行く。
STEP10では、合成出力生成部34は、走査光用駆動電圧生成部35に合成出力に基づいて試験電圧を生成させて、走査光用駆動電圧生成部35から圧電アクチュエータ14に試験電圧を供給させる。走査光用駆動電圧生成部35は、後述のSTEP12において合成出力に基づいてミラー部2からの反射光を走査光Mbとしての使用する光スキャナ25の使用期間の駆動電圧としての走査光用駆動電圧を設定するときと同一の設定の仕方で、STEP10の実行時点の合成出力に基づいて試験電圧を設定し、該試験電圧を圧電アクチュエータ14に供給する。該試験電圧のp−p電圧は、STEP3の鋸波電圧のp−p電圧とは異なり、使用p−p電圧(例:約60V)とされる。合成出力から生成された試験電圧の波形は、鋸波の波形を十分に残しているものの、ミラー部2を軸線Lxの回りに主共振、ポンピング共振及び主要な整数分の1高調波で揺らぎ振動させる周波数成分は、すでに除外されているからである。
STEP11は、試験電圧が圧電アクチュエータ14に駆動電圧として供給されている試験期間に圧電センサ13が出力する検知信号に基づいて実行される。STEP11では、第2判定部39は、鋸波の1周期にわたり、圧電センサ13の検知信号のレベルと(鋸波電圧生成部33が生成する鋸波の電圧の傾斜直線変化に対応する傾斜直線変化のレベル)との差分の絶対値が、第2閾値以下になっているか否かを判定し(「第2判定処理」に相当)、判定結果が否であれば、処理をSTEP13に進ませ、判定結果が正であれば、処理をSTEP12に進ませる。
圧電センサ13の検知信号のレベルと基準傾斜直線レベルとの差分の絶対値が第2閾値を超えると言うことは、ミラー部2が軸線Lxの回りの回動角の変化の中に許容範囲を超える振幅の大きい揺らぎ振動がまだ存在するということである。STEP13は、これに対処する処理である。
なお、圧電センサ13の検知信号のレベル変化が基準傾斜直線のレベル変化からずれるときの許容範囲は、検知信号の上記基準傾斜直線レベル対して圧電センサ13の検知信号のレベルが例えば±2.5%以内である範囲とする。そして、検知信号の実際のレベルがこの範囲を超えたとき(±2.5%以上のずれ)は、STEP11の判定結果が否となるように、STEP11の第2閾値が設定される。
STEP13では、第2判定部39は、処理順制御部50を介して、圧電アクチュエータ14への駆動電圧としての試験電圧の供給を維持して、処理をSTEP4へ戻させる。
STEP13の実行後、処理は、STEP4へ戻る。これにより、STEP5〜STEP7が繰り返されて、合成出力が、STEP7において再生成されて、再生成されたものに更新され、STEP10の試験電圧も更新される。合成出力が更新されるごとに、圧電アクチュエータ14の駆動電圧中に占める遅れ出力鋸波の割合が徐々に増大していく。これにより、合成出力が更新されるごとに、更新後の合成出力を駆動電圧として圧電アクチュエータ14を駆動したときに、軸線Lxの回りのミラー部2の回動角の変化の直進性が高まって行く。
STEP12では、走査光用駆動電圧生成部35は、(現在の、すなわち最新の)合成出力に基づいてミラー部2からの反射光を走査光Mbとしての使用する光スキャナ25の使用期間の駆動電圧としての走査光用駆動電圧を設定して、図4の走査光用駆動電圧設定方法を終了する。
この後、光スキャナ25は、ミラー部2からの反射光を走査光Mbとして用いて、走査光Mbによる走査作動を開始する。開始後の圧電アクチュエータ14の駆動電圧は、STEP12において設定された走査光用駆動電圧が基にされ、適宜、使用期間中の各種補正を行ったものとなる。
図7(a)の出力W34は、STEP11の判定が正になった結果、STEP2において走査光用駆動電圧の設定のために用いられた合成出力の一例である。図7(a)の出力W34が生成されている時は、遮断周波数設定部42の遮断周波数は、初期値の600HzからSTEP9が繰り返し実行された結果、例えば300Hzとなった時となっている。図7(a)の出力W34は、図6(b)の出力W41に比べて図6(a)鋸波の波形に十分に近付いていることが分かる。すなわち、走査光Mbを映像光として使用する場合に、該映像光により生成される画像は歪みの小さいものになると言うことである。
図7(b)は、図7(a)の出力W34のパワースペクトラムP34を示している。Pnは、鋸波を、遮断周波数が600Hzであるローパスフィルタに通してからフーリェ変換したときのパワースペクトラムを示している。鋸波から単純に600Hz以上の周波数成分を除去すると、600Hz以上の周波数における利得が減少するが、出力W41と出力W45との合成である出力W34のパワースペクトラムP34では、パワースペクトラムPnより600Hz以上の周波数成分の利得が10の2乗倍、増加している。すなわち、出力W34は、増加分だけ、鋸波から600Hz以上の周波数成分を除去された波形よりも鋸波に近いものになっている。
図7(c)は、図7(a)の出力W34から生成した駆動電圧を圧電アクチュエータ14に供給したときに生成される白色画像(走査光Mbを白色として、連続走査したときに生成される画像)を示している。これに対し、図7(d)は、図6(b)の出力W41から生成した駆動電圧を圧電アクチュエータ14に供給したときに生成される白色画像を示している。なお、圧電アクチュエータ14は、走査光Mbの垂直走査用のアクチュエータとして使用し、圧電アクチュエータ8は、走査光Mbの水平走査用のアクチュエータとして使用している。
出力W41を鋸波の駆動電圧とした場合には、軸線Lxの回りのミラー部2の回動角の直線変化に揺らぎが生じ、横縞が画像内に生じる。これに対し、出力W34を駆動電圧とした場合には、前述のインプットシェーピング法により、軸線Lxの回りのミラー部2の回動角の直線変化に含まれる揺らぎ振動がほぼ除去されているので、横縞が消滅する。
図8は、画面(フレーム)における走査光Mbの走査状態(リンギング)を模式的に示すものである。走査光Mbは、軸線Lyの回りのミラー部2の往復回動により水平方向へ共振周波数で走査しつつ、軸線Lxの回りのミラー部2の往復回動により垂直方向へ非共振周波数で走査する。この時の走査光Mbの走査位置を、一定時間間隔ごとの丸印で示すとともに、縦横に隣接する丸印同士を線分で結んだものが図8である。
図8における各画面の丸印の分布から、走査光Mbのリンギングを知ることができる。すなわち、丸印が均一に分布していれば、軸線Lxの回りのミラー部2の回動角の変化の直進性が高く、走査光Mbは、軸線Lxの回りのミラー部2の回動方向に対応する垂直方向に揺らぎ振動を含まずに、等速度で走査する。逆に、垂直方向に丸印が不均一に分布していれば、走査光Mbは、軸線Lxの回りのミラー部2の回動角の変化の直進性が低く、走査光Mbは、垂直方向に揺らぎながら、走査する。このため、図7(d)で示した横縞が画面に生じることになる。
図8において、(a)は図7(a)の出力W34を圧電アクチュエータ14の駆動電圧としたときのリンギング状態を示している。(b)の場合ではリンギングが消失し、軸線Lxの回りのミラー部2の回動角の変化の直線性が(a)の場合に比して改善されたことが分かる。すなわち、縦方向の丸印の間隔が均一になっている。
図8において、(c)は、圧電アクチュエータ14の駆動電圧を、出力W34の基になっている鋸波とは周波数及びp−p電圧が同一である正弦波を圧電アクチュエータ14の駆動電圧として、ミラー部2を往復回動させたときのリンギング状態を示している。
走査領域は、(b)の鋸波と(c)の正弦波とでは同一に設定する。正弦波は、直線部分が短いので、(c)では縦方向両端範囲の丸印の間隔が狭くなっているのに対し、鋸波では、直線部分を長く取れる。この結果、画角は、1周期における有効走査範囲を正弦波で走査光を生成するときは約50%であるのに対し、鋸波で走査光を生成するときは90%程度に増大することができる。
実施形態では、図6(c)で説明したように、鋸波の1周期を5区分して、各区分ごとに揺らぎ振動の半周期を計算し、ローパスフィルタ出力の区分を単位に、半周期遅れの遅れ出力を生成している。これに対して、鋸波の1周期をもっと細かく区分して、すなわち、揺らぎ振動の出現タイミングを細かく検知するとともに、揺らぎ振動の半周期を細かく算出し、遅れ出力の生成精度を高めることもできる。
実施形態の図4の走査光用駆動電圧設定方法は、光スキャナ25の電源がオンになったときの始動時に実行されることになっている。これに対して、該走査光用駆動電圧設定方法の実行時期を、光スキャナ25の使用中、運転状況に応じて自動的に、又は使用者の指示に基づいて適宜実行できるようにすることもできる。
実施形態では、合成出力としての出力W34の算出式として、前掲の式(1)を用いているが、式(1)に代えて、次の式(2)を用いてもよい。
=(W+K・W)/2・・・(2)
,W,Wは、式(1)のときと同様に、それぞれ出力W34,W41,W4である。また、Kは、0<K<1の定数とする。理由は、インプットシェーピング法における先行のインパルスに相当する出力W41よる振動は、半周期後にK・出力W41に減衰しており、これに適合させるためである。また、Kは、固定でなく、半周期の関数とすることもできる。
1・・・光偏向器、2・・・ミラー部、13・・・圧電センサ(検知器)、14・・・圧電アクチュエータ、25・・・光スキャナ、28・・・レーザ光源、30・・・制御装置、31・・・共振探索用電圧生成部、33・・・鋸波電圧生成部、34・・・合成出力生成部、35・・・走査光用駆動電圧供給部、38・・・第1判定部、39・・・第2判定部、41・・・ローパスフィルタ、42・・・遮断周波数設定部、45・・・揺らぎ振動処理部、46・・・遅れ出力生成部。

Claims (5)

  1. 光を反射して出射するミラー部と、駆動電圧に応じて変形して、前記ミラー部を所定の軸線の回りに往復回動させる圧電アクチュエータと、前記圧電アクチュエータの変形量に応じた検知信号を出力する検知器とを有する光偏向器と、制御装置とを備え、
    前記制御装置は、
    鋸波形状の電圧を生成する鋸波電圧生成部と、
    前記鋸波形状の電圧の周波数より高い遮断周波数を有し、前記検知器の検知信号から前記遮断周波数以下の信号部分を出力するローパスフィルタと、
    前記信号部分としてのローパスフィルタ出力の微分値に基づいて前記ローパスフィルタ出力に含まれる揺らぎ振動及びその出現タイミングの検知と該揺らぎ振動の半周期の算出とを行う揺らぎ振動処理部と、
    前記揺らぎ振動の出現タイミングにおける前記ローパスフィルタ出力を該出現タイミングにおける揺らぎ振動の半周期遅らせた遅れ出力を生成する遅れ出力生成部と、
    前記鋸波電圧生成部が生成した鋸波形状の電圧を駆動電圧として前記圧電アクチュエータに供給している期間の前記ローパスフィルタ出力と前記遅れ出力との合成出力を生成する合成出力生成部と、
    前記光偏向器のミラー部からの反射光を前記軸線の回りの前記ミラー部の往復回動方向に対応する走査方向の走査光として使用するときの前記圧電アクチュエータの駆動電圧を、前記合成出力に基づいて生成する走査光用駆動電圧生成部とを有することを特徴とする光スキャナ。
  2. 請求項1記載の光スキャナにおいて、
    前記制御装置は、
    周波数が所定周波数範囲で掃引される共振探索用電圧を生成する共振探索用電圧生成部と、
    前記鋸波電圧生成部が生成した鋸波形状の電圧を駆動電圧として前記圧電アクチュエータに供給するのに先立ち、前記共振探索用電圧生成部が生成した共振探索用電圧を駆動電圧として前記圧電アクチュエータに供給し、前記共振探索用電圧の供給期間における前記検知器の検知信号が所定レベル以上となる共振探索用電圧の最小周波数を探索し、前記遮断周波数を該最小周波数未満に設定する遮断周波数設定部とを有することを特徴とする光スキャナ。
  3. 請求項1又は2記載の光スキャナにおいて、
    前記制御装置は、第1判定部を有し、
    前記第1判定部は、
    前記鋸波電圧生成部が生成する鋸波形状の電圧の傾斜直線変化に対応する傾斜直線変化出力に対する前記合成出力生成部が生成した合成出力の差分が第1閾値以上となることが有るか無いかを判定する第1判定処理を実施し、
    無いとの判定結果であれば、前記走査光用駆動電圧生成部が前記圧電アクチュエータの走査光用駆動電圧を前記合成出力に基づいて生成することを許容し、
    有るとの判定結果であれば、無いとの判定結果になるまで、前記ローパスフィルタの遮断周波数を所定量下げて、前記合成出力が更新されてから、更新後の合成出力に基づいて前記第1判定処理を再実行することを繰り返すことを特徴とする光スキャナ。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の光スキャナにおいて、
    前記制御装置は、第2判定部を有し、
    前記第2判定部は、
    前記合成出力生成部が生成した合成出力に基づいて生成した試験電圧を前記圧電アクチュエータに駆動電圧として供給する試験期間を設け、該試験期間において、前記鋸波電圧生成部が生成する鋸波形状の電圧の傾斜直線変化に対応する傾斜直線変化のレベルに対する前記検知器の検知信号のレベルの差分が第2閾値以上となることが有るか無いかを判定する第2判定処理を実施し、
    無いとの判定結果であれば、前記走査光用駆動電圧生成部が前記圧電アクチュエータの走査光用駆動電圧を前記合成出力に基づいて生成することを許容し、
    有るとの判定結果であれば、無いとの判定結果になるまで、前記試験電圧を、前記試験期間に前記合成出力生成部が再生成した合成出力に基づいて再生成した更新後の試験電圧に更新してから、前記第2判定処理を再実行することを繰り返すことを特徴とする光スキャナ。
  5. 光を反射して出射するミラー部と、駆動電圧に応じて変形して、前記ミラー部を所定の軸線の回りに往復回動させる圧電アクチュエータと、前記圧電アクチュエータの変形量に応じた検知信号を出力する検知器とを有する光偏向器の制御方法において、
    鋸波形状の電圧を前記圧電アクチュエータに供給する工程と、
    前記鋸波形状の電圧の周波数より高い遮断周波数を有するローパスフィルタから、該検知信号の前記遮断周波数以下の信号部分を出力させる工程と、
    前記信号部分としてのローパスフィルタ出力の微分値に基づいて前記ローパスフィルタ出力に含まれる揺らぎ振動及びその出現タイミングの検知と該揺らぎ振動の半周期の算出とを行う工程と、
    前記揺らぎ振動の出現タイミングにおける前記ローパスフィルタ出力を該出現タイミングにおける揺らぎ振動の半周期遅らせた遅れ出力を生成する工程と、
    前記ローパスフィルタ出力と前記遅れ出力との合成出力を生成する工程と、
    前記光偏向器のミラー部からの反射光を前記軸線の回りの前記ミラー部の往復回動方向に対応する走査方向の走査光として使用するときの前記圧電アクチュエータの駆動電圧を、前記合成出力に基づいて生成する工程とを備えることを特徴とする光偏向器の制御方法。
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