JP2015223161A - コンバイン - Google Patents

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竹内 賢一朗
Kenichiro Takeuchi
賢一朗 竹内
章史 宮本
Akifumi Miyamoto
章史 宮本
郁朗 上加
Ikuro Ueka
郁朗 上加
三宅 達也
Tatsuya Miyake
達也 三宅
淳 水島
Atsushi Mizushima
淳 水島
渡部 寛樹
Hiroki Watabe
寛樹 渡部
龍介 内山
Ryusuke Uchiyama
龍介 内山
裕也 田口
Yuya Taguchi
裕也 田口
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Abstract

【課題】適量の穀桿を脱穀装置に供給するためにフィードチェンの駆動速度を任意に設定できるコンバインを提供する。【解決手段】走行装置(2)および刈取装置(4)を駆動することなくフィードチェン(12B)を駆動する油圧モータ(100)と油圧モータ(100)へ送油する油圧ポンプ(101)を独立して設ける。また、油圧ポンプ(101)の出口側および入口側の各ポートと油圧モータ(100)の入口側および出口側の各ポートを送油側および返油側の油路で接続して閉回路(102)を形成し、閉回路(102)における送油側の油路に、油圧ポンプ(101)から油圧モータ(100)への送油量を変更する流量制御弁(103)を設ける。また、閉回路(102)に、油圧ポンプ(101)から油圧モータ(100)への送油方向を逆方向に切り換える方向切換弁(104)を設ける。【選択図】図10

Description

本発明は、脱穀装置に穀桿を供給するフィードチェンを備えたコンバインに関するものである。
従来、コンバインの伝動機構を簡素化して組立てを容易にするために、エンジンの回転を走行装置に伝動する伝動経路と、刈取装置及び脱穀装置に伝動する伝動経路に分岐して設ける伝動機構(特許文献1)、エンジンの回転を走行装置及び刈取装置に伝動する伝動経路と、脱穀装置に伝動する伝動経路に分岐して設ける伝動機構(特許文献2)が提案されている。
特開平5−199812号公報 特開平11−253039号公報
しかし、特許文献1の伝動機構は、刈取装置と脱穀装置に穀桿を供給するフィードチェンに伝動される回転が共通の油圧式無段変速装置から出力されているために、フィードチェンの駆動速度を刈取装置の駆動速度に対して独立して設定することができず、脱穀装置への穀稈の供給速度を適正化することができないという問題があった。また、油圧式無段変速装置の回転を増減速してフィードチェンに伝動するギヤボックスの出力軸が機体内側へ向けて突設されているために、ギヤボックスからフィードチェンに至る伝動機構の部品点数が多くなり設置空間の省スペース化を図ることができないという問題があった。
また、特許文献2の伝動機構は、脱穀装置の選別部から無段変速装置を介してフィードチェンを伝動しているために、フィードチェンの伝動効率が低いという問題があった。
そこで、本発明の主たる課題は、かかる問題点を解消することにある。
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
請求項1記載の発明は、走行装置(2)を有した機体の前部に刈取装置(4)を備え、該刈取装置(4)の後方に脱穀装置(3)を備え、該脱穀装置(3)の左右一側には、前記刈取装置(4)によって刈り取られた穀稈を引き継いで脱穀装置(3)に供給するフィードチェン(12B)を備えたコンバインにおいて、前記走行装置(2)および刈取装置(4)を駆動することなく前記フィードチェン(12B)を駆動する油圧モータ(100)と、該油圧モータ(100)へ送油する油圧ポンプ(101)とを独立して設けたことを特徴とするコンバインとしたものである。
請求項2記載の発明は、前記油圧ポンプ(101)の出口側および入口側の各ポートと油圧モータ(100)の入口側および出口側の各ポートを送油側および返油側の油路で接続して閉回路(102)を形成し、該閉回路(102)における送油側の油路に、前記油圧ポンプ(101)から油圧モータ(100)への送油量を変更する流量制御弁(103)を設けた請求項1記載のコンバインとしたものである。
請求項3記載の発明は、前記閉回路(102)に、油圧ポンプ(101)から油圧モータ(100)への送油方向を逆方向に切り換える方向切換弁(104)を設けた請求項2記載のコンバインとしたものである。
請求項4記載の発明は、前記閉回路(102)における送油側の油路に、該油路中に発生した衝撃圧を吸収するアキュムレータ(105)を接続した請求項3記載のコンバインとしたものである。
請求項5記載の発明は、前記脱穀装置(3)の前側に機体左右方向のカウンタ軸(71)を設け、エンジン(62)の出力軸(70)から前記カウンタ軸(71)の機体内側部へ動力を伝達し、該カウンタ軸(71)の機体外側部から前記油圧ポンプ(101)の入力軸(101A)へ動力を伝達する構成とした請求項1から請求項4のいずれか一項記載のコンバインとしたものである。
請求項6記載の発明は、前記カウンタ軸(71)から脱穀装置(3)へ動力を伝達する構成とし、前記エンジン(62)の出力軸(70)からカウンタ軸(71)への動力の伝達を接続および遮断する脱穀クラッチ(90A)を設けた請求項5記載のコンバインとしたものである。
請求項7記載の発明は、前記カウンタ軸(71)から脱穀装置(3)に備えた排塵ファン(48)駆動用の排塵ギヤケース(106)へ駆動力を入力し、該排塵ギヤケース(106)から前記油圧ポンプ(101)を駆動する構成とした請求項5記載のコンバインとしたものである。
請求項1記載の発明によれば、走行装置(2)および刈取装置(4)を駆動することのない油圧モータ(100)によってフィードチェン(12B)を駆動するので、このフィードチェン(12B)の駆動速度を刈取装置(4)の駆動速度と独立して設定でき、フィードチェン(12B)によって適量の刈取穀桿を脱穀装置(3)に供給することができる。また、この油圧モータ(100)と、油圧モータ(100)へ送油する油圧ポンプ(101)を独立して設けたので、これら油圧モータ(100)と油圧ポンプ(101)を一体で設ける場合に比べて配置の自由度が高まり、油圧ポンプ(101)への伝動機構を簡素化することができる。
請求項2記載の発明によれば、上記請求項1記載の発明の効果に加え、油圧ポンプ(101)と油圧モータ(100)の間に形成された閉回路(102)における送油側の油路に、油圧モータ(100)への送油量を変更する流量制御弁(103)を設けたので、例えばコンバインの刈取走行速度に応じて油圧モータ(100)の出力回転速度を変更し、フィードチェン(12B)を刈取穀稈量に適した搬送速度とすることができる。
請求項3記載の発明によれば、上記請求項2記載の発明の効果に加え、油圧ポンプ(101)から油圧モータ(100)への送油方向を逆方向に切り換える方向切換弁(104)を設けたので、油圧モータ(100)を逆転させてフィードチェン(12B)を後退駆動し、穀稈の詰まり等を取り除くことができる。
請求項4記載の発明によれば、上記請求項3記載の発明の効果に加え、閉回路(102)における送油側の油路にアキュムレータ(105)を接続したので、例えばフィードチェン(12B)に穀稈が詰まった場合に、油圧モータ(100)の出力軸に掛かる負荷によって送油側の油路に発生する衝撃的な圧力を吸収することができ、この送油路や油圧ポンプ(101)等が故障しにくくなる。
請求項5記載の発明によれば、上記請求項1から請求項4のいずれか一項記載の発明の効果に加え、脱穀装置(3)の前側に機体左右方向のカウンタ軸(71)を設け、エンジン(62)の出力軸(70)からカウンタ軸(71)の機体内側部へ動力を伝達し、カウンタ軸(71)の機体外側部から油圧ポンプ(101)の入力軸(101A)へ動力を伝達する構成としたので、伝動構造を簡素化でき、コンバインの機体をコンパクト化することができる。
請求項6記載の発明によれば、上記請求項5記載の発明の効果に加え、エンジン(62)の出力軸(70)からカウンタ軸(71)への動力の伝達を接続および遮断する脱穀クラッチ(90A)を設けているので、この脱穀クラッチ(90A)によって、脱穀装置(3)および油圧ポンプ(101)への動力の伝達を遮断し、フィードチェン(12B)を精度よく停止させることができる。
請求項7記載の発明によれば、請求項5記載の発明の効果に加え、脱穀装置(3)の前側に設けたカウンタ軸(71)から排塵ファン(48)駆動用の排塵ギヤケース(106)へ駆動力を入力し、この排塵ギヤケース(106)から油圧ポンプ(101)を駆動する構成としたので、伝動構造を簡素化することができる。
コンバインの左側面図である。 コンバインの平面図である。 脱穀装置の要部左側面図である。 脱穀装置の要部断面図である。 コンバインの要部正面図である。 コンバインの要部正面図である。 フィードチェン用油圧式無段変速装置の取付け説明図である。 フィードチェン用油圧式無段変速装置の(a)は拡大断面図、(b)は拡大側面図である。 コンバインの要部伝動機構図である。 他の実施例におけるコンバインの要部伝動機構図である。 他の実施例におけるコンバインの要部伝動機構図である。 他の実施例におけるコンバインの要部伝動機構図である。 油圧ポンプと油圧モータの間に形成された閉回路の説明図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しつつ詳説する。なお、理解を容易にするために便宜的に方向を示して説明しているが、これらにより構成が限定されるものではない。
コンバインは、図1,2に示すように、機体フレーム1の下方には土壌面を走行するための左右一対のクローラからなる走行装置2が設けられ、機体フレーム1の上方左側には脱穀・選別を行う脱穀装置3が設けられ、脱穀装置3の前方には圃場の穀桿を収穫する刈取装置4が設けられている。脱穀装置3で脱穀・選別された穀粒は脱穀装置3の右側に設けられたグレンタンク5に貯留され、貯留された穀粒は排出筒7により外部へ排出される。また、機体フレーム1の上方右側には操作者が搭乗する操作席6が設けられ、操作席6の下側にはエンジン62を搭載するエンジンルーム8が設けられている。
(刈取装置)
刈取装置4は、刈取後フレーム28と、刈取後フレーム28の先端部に左右方向に横設された刈取伝動ケース29とによって形成された主枠となる刈取フレーム30に取付けられている。刈取後フレーム28の基部は、機体フレーム1の立設された左右一対の懸架台(刈取支持台)35,35の上部に回動可能に軸支された横伝動筒36の右側に偏倚した部位に取付けられている。
刈取装置4は、前側下部に設けられた植立穀稈を分草する分草杆31と、分草杆31の後方に設けられた倒伏した植立穀稈を引き起こす引起装置32と、引起装置32の後方の下部に設けられた植立穀稈の株元を切断する刈刃装置33と、引起装置32と刈刃装置33の後方に設けられた刈取穀稈を脱穀装置3の一側に設けられた脱穀部搬送装置12へ向けて搬送する搬送装置34とを備えている。搬送装置34は、刈取穀稈の株元側を搬送する株元搬送装置34Aと、穂先側を搬送する穂先搬送装置34Bから構成されており、また、この搬送装置34から脱穀部搬送装置12へ引継ぐ際の穀桿の落下を防止するために、脱穀部搬送装置12の前端部の内側部(右側部)には、搬送装置34の後端部から扱室50の前端部に亘って、支持体37が設けられている。
図3〜5に示すように、左側の懸架台35は、機体フレーム1に立設したベース35Aの上側に取付けられている。懸架台35の左側の前部には、横伝動筒36の左側部を軸支する横伝動フレーム35Cの基部を回転可能に支持する上下方向に延設した固定軸35Bが設けられている。また、横伝動筒36を固定軸35Bを中心として回動して刈取装置4の分草杆31、引起装置32等の装置の保守・点検作業を容易に行なうために、横伝動フレーム35Cは、正面視において基部から先端部に下方向に凸部を有する円弧状に形成されている。
右側の懸架台35は、機体フレーム1に立設したベース35Aの上側に取付けられている。該懸架台35の上端部には、横伝動筒36の右側部を軸支する支持部材35Dが取付けられている。支持部材35Dは、略半円弧状に分割された前側支持部材と、後側支持部材とで構成されている。横伝動筒36の右側部を軸支する場合には、前後側支持部材を係合し、刈取装置4又はトランスミッション65のメンテナンスを行うために、横伝動筒36を固定軸35Bを中心として回動させて、刈取装置4を左側方へ移動させる場合には、前後側支持部材の係合を外して横伝動筒36を前方に引き出す。また、左右の懸架台35,35の変形等に対する剛性を高めるために、左右の懸架台35,35の上下方向の中間部には連結フレーム35Eが架設されている。
エンジン62の回転は、走行用油圧式無段変速装置66の入力軸に支持されたプーリ66Bを介して走行用油圧式無段変速装置66に伝動され、走行用油圧式無段変速装置66に伝動された回転は、走行用油圧式無段変速装置66の出力軸に支持されたプーリ(図示省略)を介して、横伝動筒36に内装された横伝動軸36Aの右端部に支持されたプーリ36Aに伝動され、横伝動筒36と、横伝動軸36Aを回転させる。なお、横伝動軸36Aに伝動された回転は、フレーム27,28に内装された伝動軸(図示省略)を介して、刈取装置4の引起装置32、刈刃装置33、搬送装置34等に伝動される。
また、エンジン62の回転は、走行用油圧式無段変速装置66の入力軸に支持されたプーリ66Bを介して走行用油圧式無段変速装置66に伝動され、走行用油圧式無段変速装置66に伝動された回転は、トランスミッション65を介して、走行装置2の左右のクローラに伝動される。
(脱穀装置)
脱穀装置3は、図4に示すように、前側の上部に穀稈の脱穀を行う扱室50を備え、扱室50の下側に脱穀された穀粒の選別を行なう選別室(選別部)51を備えている。
扱室50には、複数の扱歯を有する扱胴55が前後壁50A,50Cに軸支された扱胴軸に支持されている。そして、扱室50の前壁50Aの左側下部には穀稈供給口26Aが開口され、左壁50Bの下部には扱胴55に沿って扱ぎ口26Bが開口され、後壁50Cの左側下部には排藁口26Cが開口されている。また、扱室50の左側には扱ぎ口26Bに沿って穀桿の株元を挟持して後方に搬送する脱穀部搬送装置12が並設され、脱穀部搬送装置12によって搬送された脱穀が完了した排藁穀桿は、脱穀部搬送装置12の後方に設けられた排藁搬送装置58に引き継がれてさらに後方に搬送された後、一対の排藁カッタ59によって裁断され外部に排出される。
選別室51の上部には、揺動選別装置52が設けられ、選別室51の下部には揺動選別装置52の前部のシーブに空気を送風する第一唐箕53Aと、揺動選別装置から漏下する穀粒を回収する一番受樋53Bと、揺動選別装置の後部のシーブに空気を送風する第二唐箕53Cと、揺動選別装置から漏下する枝梗等が付着した穀粒(二番物)を回収する二番受樋53Dとが前側から順に設置されている。一番受樋53Bで回収された穀粒は、一番受樋53Bに内装された一番移送螺旋53bによってグレンタンク5に移送され、二番受樋53Dで回収された穀粒等は、二番受樋53Dに内装された二番移送螺旋53dによって二番処理室に移送される。
扱室50の右側の後部は、排塵処理室に連通し、排塵処理室の内部には、外周面にスクリュー羽根体を備える排塵処理胴57が前後方向に軸支され、排塵処理室の前側には、二番物を処理して還元するための二番処理室が設けられている。二番処理室の内部には外周面に間欠螺旋羽根を備える二番処理胴56が軸支されている。また、揺動選別棚の後方上側には、脱穀・選別時に発生する藁屑等を吸引し機外に排出する排塵ファン48が配置されている。
(脱穀部搬送装置)
脱穀部搬送装置12は、図3,6等に示すように、上側に位置する挟持杆12Aと、下側に位置するフィードチェン12Bを備えている。挟持杆12Aは、扱室50の上部カバー50Dに対してスプリング等の付勢手段14によってフィードチェン12B側に付勢されている。フィードチェン12Bは、上側チェンレール18Aの前後端部にそれぞれ回転自在に支持された張設輪17B,17Bと、張設輪17B,17Bの間に設けられた駆動スプロケット17Aに巻回されて駆動される無端のチェンである。上側チェンレール18Aに上載された作用側のフィードチェン12Bは、前側から後方に向かって移動する過程で挟持杆12Aと穀稈の株元を挟持する。
側面視において、挟持杆12Aは、扱室50の穀稈供給口26Aから排藁口26Cまで扱ぎ口26Bに沿って後上がり傾斜に設けられている。作用側のフィードチェン12Bを上載する上側チェンレール18Aは、横軸伝動筒36の前方の前端から後上がり傾斜した後、緩やかに後上がり傾斜して扱室50の穀稈供給口26Aの前方に至った後、挟持杆12Aと対向して扱室50の穀稈供給口26Aから排藁口26Cまで扱ぎ口26Bに沿って後上がり傾斜する。その後、排藁口26Cから後方に水平に延在した後、後下がり傾斜して穂先搬送装置34Aの前端部の後方の後端に至る。非作用側のフィードチェン12Bを上載する下側チェンレール18Bは、駆動スプロケット17Aにエンジン62の回転を伝動するカウンタ軸71の上方の前端から後上がり傾斜して後端に至っている。なお、下側チェンレール18Bの後端は、後側の張設輪17Bの前方であって排藁口26Cの下方に設けられている。
下側チェンレール18Bの前端部には、非作用側のフィードチェン12Bを下側チェンレール18Bの前端部よりも下方に設けられた駆動スプロケット17Aに誘導するガイド18Dが着脱自在に取付けられている。ガイド18Dは、カウンタ軸71の上方に設けられ、略1/4円形状に形成されている。なお、ガイド18Dの上方に油等の落下によってカウンタ軸71等の汚れを防止するためにカバー(図示省略)を設けることが好適である。
下側チェンレール18Bの下側には、レール連結プレート18Cによって上側チェンレール18Aと、下側チェンレール18Bを支持するレール支持部材(支持フレーム)19が設けられている。すなわち、フィードチェン12Bはレール支持部材19によって支持されている。また、上側チェンレール18Aと、下側チェンレール18Bに連結される連結プレート18Eには、穀稈搬送中のフィードチェン12Bから落下する藁屑が前記選別室51の駆動部に落下することを防止するための藁屑ガイド板(図示省略)が取り付けられている。
レール支持部材19の前端部は、図3,5に示すように、ブラケット19Bにボルト等によって取付けられたプレート19Aに取付けられ、ブラケット19Bは、左側の懸架台35に設けられた固定軸35Bの上下端部に回転自在に取付けられている。
レール支持部材19は、フィードチェン用油圧式無段変速装置(油圧式無段変速装置)10等との干渉を防止するために、側面視において、前端部からフィードチェン用油圧式無段変速装置10の入力軸10Aとギヤボックス68の出力軸(第2出力軸)68Bの間を後方に向かって延在した後、変速モータ10Cの前方で略90度湾曲して上方に向かって延在する。そして、カウンタ軸71の前方を上方に向かって延在した後、ガイド18Dの下側から下側チェンレール18Bの下側に沿って後上がり傾斜して、略下側チェンレール18Bの前後方向の中央部に至っている。
これによって、フィードチェン12B、フィードチェン用油圧式無段変速装置10等の保守・点検を行なう場合には、レール支持部材19を固定軸35Bを中心にして回動させて、フィードチェン12Bの後部を脱穀装置3の本体から離間させることにより容易に行なうことができる。
側面視において、前側の張設輪17Bは、図3に示すように、刈取装置4にエンジン62の回転を伝動する横軸伝動筒36の前方近傍に設けられ、後側の張設輪17Bは穂先搬送装置34Aの前端部の後方近傍に設けられている。駆動スプロケット17Aは、前後方向にあっては前後側の張設輪17B,17Bの間であって前側の張設輪17B側に偏倚して配置されており、横軸伝動筒36とフィードチェン12Bにエンジン62の回転を伝動するカウンタ軸71の略中央に位置する。また、上下方向にあってはカウンタ軸71と下側チェンレール18B等を支持する後方に向かって延在するレール支持部材19の略中央に位置する。また、前側の張設輪17Bと駆動スプロケット17Aの間には、後述する駆動軸68Dに基部が支持されたテンションスプロケット17Cに設けられている。
これにより、フィードチェン12Bは、駆動スプロケット17Aから上方に向かって移動した後、テンションスプロケット17Cに沿って移動して前側の張設輪17Bに至り、前側の張設輪17Bから上側チェンレール18Aの上側を後側の張設輪17Bに向かって移動する。その後、フィードチェン12Bは、後側の張設輪17Bから前方の下側チェンレール18Bに向かって移動した後、下側チェンレール18Bの後端から下側チェンレール18Bの上側を前側のガイド18Dに移動した後、ガイド18Dに沿って移動して駆動スプロケット17Aに至っている。
エンジン62の回転は、図6に示すように、カウンタ軸71を介してフィードチェン用油圧式無段変速装置10に伝動され、キヤボックス68で増減速された後に、脱穀部搬送装置12の駆動スプロケット17Aと接続される出力軸68Bに伝動される。
カウンタ軸71の両側部は、脱穀装置3の前壁50Aの上下方向の中央部に前方に向かって立設した一対の支持部材80に軸支されている。エンジン62の回転は、カウンタ軸71の右端部に支持されたプーリ(入力プーリ)71Aを介してカウンタ軸71に伝動される。
カウンタ軸71に伝動された回転は、プーリ71Aの左側に支持されたプーリ71C、ベルト92を介して扱胴55に伝動されると共に、カウンタ軸71の左端部に支持されたプーリ71Eの右側に支持されたプーリ71D、ベルト93等を介してフィードチェン用油圧式無段変速装置10の入力軸10Aに伝動される。フィードチェン用油圧式無段変速装置10の入力軸10Aに伝動された回転は、図8に示すように、出力軸10Bを介してギヤボックス68に伝動されて、ギヤボックス68のギヤによって増減速されて出力軸68Bに伝動される。出力軸68Bに伝動された回転は、カップリング68Cを介してフィードチェン12Aの駆動スプロケット17Aに伝動される。なお、駆動スプロケット17Aは駆動軸68Dに回転自在に支持される。
駆動軸68Dは、レール支持部材19の右側に取付けられたプレート19Cに支持され、レール支持部材19を固定軸35Bに対して回動させた場合、カップリング68Cによる出力軸68Bと駆動スプロケット17Aの連結が解除され、エンジン62の回転は駆動スプロケット17Aに伝動されずフィードチェン12B、ガイド18D等の交換を安全に行なうことができる。
キヤボックス68は、図7に示すように、脱穀装置3の前壁50Aの上下方向の下側に偏倚した部位に前方に向かって立設した後側プレート(支持フレーム)11Bの右側面に取付けられている。また、脱穀装置3の前側の空間を有効に活用するために、キヤボックス68の左側面には、フィードチェン用油圧式無段変速装置10が取り付けれ、さらに、フィードチェン用油圧式無段変速装置10の後側には、フィードチェン用油圧式無段変速装置10のトラニオン軸を回転させる変速モータ10Cが取付けられている。なお、フィードチェン用油圧式無段変速装置10、キヤボックス68を機体フレーム1に取付けることもでき、キヤボックス68に変速モータ10Cを取付けることもできる。
変速モータ10Cは、刈取装置4の駆動速度に連動してフィードチェン用油圧式無段変速装置10を変速する。具体的には、走行用油圧式無段変速装置66から出力され、刈取装置4へ伝達される回転の速度を検出し、この回転速度に応じて変速モータ10Cを作動させる。
後側プレート11Bの前端部と、左右の懸架台35,35の連結フレーム35Eに備える前側プレート11Aの後端部は、振動を低減するために、緩挿されたピンによって接続されている。なお、後側プレート11Bの後部は、カウンタ軸71側のブラケットとボルト等の締結手段により連結されている。
右側のベース35Aの左側には、図6に示すように、油圧系路を短くするために、フィードチェン用油圧式無段変速装置10、走行用油圧式無段変速装置66等の油圧系路の開閉を制御するコントロールバルブ9Aが設けられ、コントロールバルブ9Aの右側には、フィードチェン用油圧式無段変速装置10、走行用油圧式無段変速装置66等に油を供給するオイルタンク9Bが設けられている。
脱穀装置3の前方下側の空間を有効活用し、フィードチェン12の回動時にフィードチェン12B、ベルト93等の干渉を防止するために、フィードチェン用油圧式無段変速装置10の入力軸10Aと出力軸10B及びギヤボックス68の出力軸68Bが上下に垂直になるように設けられている。
油圧の圧力損失を防止するために、フィードチェン用油圧式無段変速装置10のポンプ部の入力軸10を出力軸10Bよりも下側に設け、フィードチェン用油圧式無段変速装置10とコントロールバルブ9Aと油圧経路を短くしている。
フィードチェン12Bの巻回を容易にするために、ギヤボックス68の出力軸68Bフィードチェン用油圧式無段変速装置10の出力軸10Bよりも上側に設け、フィードチェン12Bの長さを短くしている。
(伝動機構)
次に、本実施形態の伝動機構について説明する。エンジン62の回転は、図9に示すように、フィードチェン用油圧式無段変速装置10に伝動される第1経路Aと、走行用油圧式無段変速装置66に伝動される第2経路Bと、グレンタンク5の前方のギヤボックス39に伝動される第3経路Cに分岐して伝動される。
フィードチェン用油圧式無段変速装置10に伝動される第1経路Aでは、エンジン62の回転は、クランク軸(出力軸)70に支持されたプーリ70Aと、ベルト90と、カウンタ軸71に支持されたプーリ71Aを介してカウンタ軸71に伝動される。なお、第1経路Aには、ベルト90よりも伝動下流側への伝動を接続及び遮断する脱穀クラッチ90Aが設けられている。
カウンタ軸71の回転は、プーリ71Bと、ベルト91等を介して二番処理胴56と排塵処理胴57に伝動され、プーリ71Cと、ベルト92等を介して扱胴55と排藁搬送装置58に伝動される。また、カウンタ軸71の回転は、プーリ71Dと、ベルト93と、フィードチェン用油圧式無段変速装置10の入力軸10Aに支持されたプーリ10Dを介して入力軸10Aに伝動される。さらに、カウンタ軸71の回転は、プーリ71Dの左側に支持されたプーリ71E、ベルト94を介して、第一唐箕53A、一番移送螺旋53b、第二唐箕53C、二番移送螺旋53d、排塵ファン48、揺動選別装置52、排藁カッタ59に伝動される。
入力軸10Aの回転は、出力軸10Bを介してギヤボックス68に伝動され、ギヤボックス68に内装された複数のギヤ68Aによって増減速された後に、ギヤボックス68に軸支された出力軸68Bに伝動される。
なお、ギヤボックス68には、フィードチェン用油圧式無段変速装置10の出力軸10Bに備えるギヤ68Eの回転速度を測定するフィードチェン速度センサ68Fが設けられている。
出力軸68Bの回転は、カップリング68Cを介して駆動軸68Dに伝動され、駆動軸68Dの左端に軸支された駆動スプロケット17Aを介してフィードチェン12Bに伝動される。なお、フィードチェン12Bを左側の懸架台35に立設された固定軸35Bを中心として容易に回動するために、図6に示すように、出力軸68Bの左端は、カウンタ軸71の左端よりも左側に延設し、駆動スプロケット17Aもプーリ71Eよりも左側に支持されている。
操作席6の左側には、走行用油圧式無段変速装置66を遠隔操作する主変速レバー16が設けられ、主変速レバー16の後側には植立穀桿の倒伏状態に応じてトランスミッション65内の伝動機構に備えた有段式の副変速装置を切換操作する副変速レバー15が設けられている。主変速レバー16には、フィードチェン用油圧式無段変速装置10を遠隔操作する増速スイッチ16Aと、減速スイッチ16Bが設けられている。増速スイッチ16Aを約2秒以上長押しすると、フィードチェン用油圧式無段変速装置10の出力軸10Bの回転を最高回転速度に変更することができ、増速スイッチ16Aを約1秒短押しすると、出力軸10Bの回転を段階的に高速にすることができる。同様に、減速スイッチ16Bを約2秒以上長押しすると、フィードチェン用油圧式無段変速装置10の出力軸10Bの回転を最低回転速度に変更することができ、減速スイッチ16Bを約1秒短押しすると、出力軸10Bの回転を段階的に低速にすることができる。上記増速スイッチ16Aおよび減速スイッチ16Bを、変速スイッチSと総称する。
走行用油圧式無段変速装置66に伝動される第2経路Bでは、エンジン62の回転は、クランク軸70に支持されたプーリ70Bと、ベルト96と、走行用油圧式無段変速装置66の入力軸に支持されたプーリ66Bを介してこの走行用油圧式無段変速装置66に入力される。
走行用油圧式無段変速装置66の入力軸の回転は、走行用油圧式無段変速装置66の出力軸を介してトランスミッション65に伝動され、トランスミッション65に内装された複数のギヤによって増減速された後に、トランスミッション65に軸支された左右の車軸65Aおよびこの車軸65Aの先端部に固定した駆動輪65Bを介して走行装置2に伝動される。また、走行用油圧式無段変速装置66の出力軸の回転は、トランスミッション65内の伝動経路における上記副変速装置よりも上手側の部位から出力する出力軸65Cから、この出力軸65Cの先端部に取り付けた出力プーリ65Dと伝動ベルト65Eを介して横伝動軸36Aの右端に支持されたプーリ36Bに伝動される。上記伝動ベルト65Eにはテンションローラを付勢する構成として、刈取クラッチ65Fを構成する。
すなわち、走行用油圧式無段変速装置66の入力軸に伝動されたエンジン62の回転を走行用油圧式無段変速装置66で増減速した後に分岐して、一方をトランスミッション65を介して走行装置2のクローラに伝動し、他方を横伝動軸36Aを介して刈取装置4の引起装置32、搬送装置34等に伝動しているので、走行装置2の走行速度と、刈取装置4の引起装置32の引起し速度及び搬送装置34の搬送速度は一定の関係を持って決定される。例えば、走行装置2の走行速度を高速にした場合には刈取装置4の引起装置32の引起し速度及び搬送装置34も高速となり、走行装置2の走行速度を低速にした場合には刈取装置4の引起装置32の引起し速度及び搬送装置34も低速となる。
また、トランスミッション65内の伝動経路において、副変速装置よりも下手側の部位に設けたセンターギヤ65Gの左右両側部には、左右のサイドクラッチギヤ65Hを係合および離脱自在に軸支している。このセンターギヤ65Gと左右のサイドクラッチギヤ65Hの間には、爪クラッチ式の左右のサイドクラッチ65Iを夫々形成している。この左右のサイドクラッチ65Iには、左右の車軸65Aの基部に取り付けた左右の車軸ギヤ65Kを噛み合わせている。
上記の左右のサイドクラッチ65Iは、操作席6の前方に配置した操向レバーの左右傾動操作によって作動するシフタ(図示省略)によってサイドクラッチギヤ65Hを左右方向に摺動させ、センターギヤ65Gから離脱させることで伝動遮断状態となる。
また、操作席6の前下方のステップ上に配置した掻込ペダルの踏み込み操作に連動して、左右のサイドクラッチ65Iが共に遮断操作されるように連繋している。
これにより、圃場の一辺を畦際まで刈り進み、主変速レバー16を中立位置へ操作して停車し、掻込ペダルを踏み込んで左右のサイドクラッチ65Iを遮断する。そして、主変速レバー16を再度前進側へ操作すると、走行用油圧式無段変速装置66の出力によって出力軸65Cが駆動し、刈取クラッチ65Fを介して刈取装置4が駆動される。この際、左右のサイドクラッチ65Iが遮断されているために、走行装置2は前進駆動されず、停車状態を維持する。この構成によって、畦際まで刈り進んで停車した状態で、刈取装置4に入ったままの植立穀稈を、掻込ペダルと主変速レバー16の操作によって刈り取ることができる。
グレンタンク5の排出螺旋39Aに伝動される第3経路Cでは、エンジン62の回転は、クランク軸70に支持されたプーリ70Cと、ベルト97、ギヤボックス39等を介して、グレンタンク5の下部に設けられた排出螺旋39Aに伝動される。また、排出螺旋39Aの回転は、グレンタンク5の後方に設けられた排出筒7に内装されたオーガー螺旋39Bに伝動される。
(伝動機構の別実施例1)
図10に示すように、上述のカウンタ軸71から油圧ポンプ101を駆動する構成としてもよい。
即ち、カウンタ軸71の外側部に設けたプーリ71Dから、脱穀装置3の前側に配置した油圧ポンプ101の入力プーリ101Aへ、ベルト93を介して伝動する。この油圧ポンプ101からの送油によって駆動する油圧モータ100は、上述のフィードチェン用油圧式無段変速装置(油圧式無段変速装置)10と同様に、ギヤボックス68の外側面に固定されている。この油圧モータ100の出力軸100Bが、ギヤボックス68内の伝動機構に連動している。
このように、油圧ポンプ101と油圧モータ100が分離されているので、これら油圧ポンプ101と油圧モータ100の配置の自由度が高まり、伝動機構も簡素化することができる。
(伝動機構の別実施例2)
図11に示すように、油圧ポンプ101をエンジン62に取り付け、このエンジン62の出力軸に備えた出力プーリ62Aから、油圧ポンプ101の入力プーリ101Aへ、ベルト93を介して伝動する構成としてもよい。油圧モータ100の取付構成については上述のものと同様である。これにより、エンジン62から油圧ポンプ101への伝動効率が高まる。
(伝動機構の別実施例3)
図12に示すように、カウンタ軸71からベルト伝動され、排塵ファン48を駆動する排塵ギヤケース106を、脱穀装置3の後部左側面に取り付け、この排塵ギヤケース106の外側面に油圧ポンプ101を取り付ける構成としてもよい。油圧ポンプ101の入力軸は、この排塵ギヤケース106内の伝動機構から連動される。
(油圧ポンプと油圧モータによる閉回路の構成)
図13に示すように、入力プーリ101Aを備えた油圧ポンプ101の吐き出し側のポートに第1油路107Aの一端を接続し、この油圧ポンプ101の吸い込み側のポートに第2油路107Bの一端を接続する。
また、出力軸100Bを備えた油圧モータ100の入口側のポートに第3油路107Cの一端を接続し、この油圧モータ100の出口側のポートに第4油路107Dの一端を接続する。
そして、上記第1油路107Aの他端と第3油路107Cの他端、及び、上記第2油路107Bの他端と第4油路107Dの他端とを、方向切換弁104を介して接続する。
この方向切換弁104は、上記第1油路107Aの他端と第3油路107Cの他端を連通させ、上記第2油路107Bの他端と第4油路107Dの他端とを連通させて、油圧モータ100の出力軸100Bを正転駆動する第1ブロック104Nを中央部に備える。また、上記第1油路107Aの他端と第4油路107Dの他端とを連通させ、上記第2油路107Bの他端と第3油路107Cの他端とを連通させて送油方向を逆方向に切り換え、油圧モータ100の出力軸100Bを逆転させる第2ブロック104Lを左側部に備える。また、上記第1油路107Aの他端と第2油路107Bの他端とを連通させて油圧ポンプ101から吐き出される作動油を還流させ、上記第3油路107Cの他端と第4油路107Dの他端とを閉塞して油圧モータ100への送油および返油を規制する第3ブロック104Rを備える。104Sは、この方向切換弁104を切換作動させる左右のソレノイドであり、104Vは、この方向切換弁104を正転状態(第1ブロック104Nによる送油状態)に戻す方向へ付勢するバネである。
上記第3油路107Cには、この第3油路107Cを通過する作動油の流量を変更する流量制御弁103を介装する。この流量制御弁103は、コンバインの走行速度を調節する変速レバー(図示省略)の操作位置、または、コンバインの走行速度をに応じて自動的に制御される。即ち、変速レバーの操作位置を検出するポテンショメータまたは走行速度を検出する車速センサの検出結果に応じて、コントローラから左右のソレノイド104Sへ作動出力がなされ、第3油路107Cにおける作動油の単位時間当たりの流量が変更され、油圧モータ100の出力軸100Bの駆動回転速度が走行速度に同調するように制御される。コントローラには、上記ポテンショメータの検出値または車速センサの検出値に応じた流量制御弁103の開度が比例的なラインとして設定してあり、基本的な制御として、このライン上を辿るように制御される。また、このラインを勾配の異なる複数のラインとして設定し、変速レバーに設けたスイッチの操作によって、一つのラインを任意に選択できるように構成してもよい。これにより、刈取対象穀稈の倒伏状態等の条件に応じて、フィードチェン12Bの駆動速度を変更し、このフィードチェン12Bによって搬送される刈取後の穀稈の層厚を適正範囲に維持することができる。
また、コンバインの走行を停止し、手刈りした穀稈をフィードチェン12Bに供給して脱穀処理する手扱ぎ作業を行なう場合には、上記の流量制御弁103の開度が設定された開度に維持され、フィードチェン12Bが手扱ぎ作業に適した速度で駆動される。これによって、手扱ぎ作業を容易に行なうことができる。
また、この手扱ぎ作業時において、脱穀装置3におけるフィードチェン12Bの搬送始端部付近に設けた緊急停止スイッチ108が押された場合には、エンジン62が自動的に停止すると共に、上記の方向切換弁104が作動し、第3ブロック104Rが有効な状態となって第3油路107Cの他端と第4油路107Dの他端とが閉塞され、油圧モータ100への送油および返油が規制されることで、油圧モータ100の出力軸100Bを制動し、フィードチェン12Bが急停止する。これによって、フィードチェン12Bに穀稈が詰まったような場合でも、フィードチェン12Bを緊急停止させることができる。また、上記の流量制御弁103を流量ゼロの状態にまで開度を縮小できるものとし、この流量制御弁103の制御によって第3油路107Cから油圧モータ100への送油を停止して、フィードチェン12Bを緊急停止させる構成としてもよい。
これに続いて、方向切換弁104を作動させて第2ブロック104Lが有効となる僅かな時間(例えば0.2秒)を設ければ、フィードチェン12Bを停止させた後に僅かに逆転させて、フィードチェン12Bに詰まった穀稈の除去を容易に行なえる。
そして、上述のようにフィードチェン12Bを正転駆動状態から逆転駆動状態に切り換わる瞬間には、フィードチェン12Bの慣性等によって第1油路107A内の圧力が急激に高まるが、この衝撃的な圧力をアキュムレータ105で吸収し、この第1油路107Aや油圧ポンプ101の破損等を防ぐことができる。
尚、上記油圧モータ100の出力軸100Bと出力ギヤ100Cの間に、トルクリミッタ100Dを設け、このトルクリミッタ100Dの滑りによって、閉回路102内の衝撃圧の発生を抑える構成としてもよい。
2 走行装置
3 脱穀装置
4 刈取装置
12B フィードチェン
48 排塵ファン
62 エンジン
70 出力軸
71 カウンタ軸
90A 脱穀クラッチ
100 油圧モータ
101 油圧ポンプ
101A 入力軸
102 閉回路
103 流量制御弁
104 方向切換弁
105 アキュムレータ
106 排塵ギヤケース

Claims (7)

  1. 走行装置(2)を有した機体の前部に刈取装置(4)を備え、該刈取装置(4)の後方に脱穀装置(3)を備え、該脱穀装置(3)の左右一側には、前記刈取装置(4)によって刈り取られた穀稈を引き継いで脱穀装置(3)に供給するフィードチェン(12B)を備えたコンバインにおいて、前記走行装置(2)および刈取装置(4)を駆動することなく前記フィードチェン(12B)を駆動する油圧モータ(100)と、該油圧モータ(100)へ送油する油圧ポンプ(101)とを独立して設けたことを特徴とするコンバイン。
  2. 前記油圧ポンプ(101)の出口側および入口側の各ポートと油圧モータ(100)の入口側および出口側の各ポートを送油側および返油側の油路で接続して閉回路(102)を形成し、該閉回路(102)における送油側の油路に、前記油圧ポンプ(101)から油圧モータ(100)への送油量を変更する流量制御弁(103)を設けた請求項1記載のコンバイン。
  3. 前記閉回路(102)に、油圧ポンプ(101)から油圧モータ(100)への送油方向を逆方向に切り換える方向切換弁(104)を設けた請求項2記載のコンバイン。
  4. 前記閉回路(102)における送油側の油路に、該油路中に発生した衝撃圧を吸収するアキュムレータ(105)を接続した請求項3記載のコンバイン。
  5. 前記脱穀装置(3)の前側に機体左右方向のカウンタ軸(71)を設け、エンジン(62)の出力軸(70)から前記カウンタ軸(71)の機体内側部へ動力を伝達し、該カウンタ軸(71)の機体外側部から前記油圧ポンプ(101)の入力軸(101A)へ動力を伝達する構成とした請求項1から請求項4のいずれか一項記載のコンバイン。
  6. 前記カウンタ軸(71)から脱穀装置(3)へ動力を伝達する構成とし、前記エンジン(62)の出力軸(70)からカウンタ軸(71)への動力の伝達を接続および遮断する脱穀クラッチ(90A)を設けた請求項5記載のコンバイン。
  7. 前記カウンタ軸(71)から脱穀装置(3)に備えた排塵ファン(48)駆動用の排塵ギヤケース(106)へ駆動力を入力し、該排塵ギヤケース(106)から前記油圧ポンプ(101)を駆動する構成とした請求項5記載のコンバイン。
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